JP2518871B2 - パタン比較器 - Google Patents

パタン比較器

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JP2518871B2 JP62280769A JP28076987A JP2518871B2 JP 2518871 B2 JP2518871 B2 JP 2518871B2 JP 62280769 A JP62280769 A JP 62280769A JP 28076987 A JP28076987 A JP 28076987A JP 2518871 B2 JP2518871 B2 JP 2518871B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は例えば音声のようにベクトルの時系列とし
て表わされる2個のパタンを比較し、その類似度を算出
する装置に関するものである。
(従来の技術) 従来よりパタン間の類似度を算出する方法は多く提案
されている。その代表的な手法に特公昭50−19227、特
公昭50−23941に開示されているDPマッチング法があ
る。この手法は音声の時間−スペクトルパタンの類似度
を判定する手法として多く用いられている。
以下、従来のDPマッチング手法について説明する。
比較される音声パタンはベクトルの時系列としてI個
のベクトルにより と表わされる。ここで は時間点iにおける音声の特徴を表わすK次元のベクト
ルである。このベクトル は中心周波数の異なるK個のバンドパスフィルタ群の出
力の絶対値時間平均やK次の線形予測分析による結果に
よって得られる。
同様な手法により得られるもう一方の音声パタンを とし、 で表わす。これら2つの音声パタン の類似性を判定することは音声認識に多く用いられてい
る。
従来のパタン比較器では、これら2つのパタン の類似度は以下の手法により算出される。
この算出に当り、処理の簡易化のため及びメモリ管理
の容易さのため、従来からパタン の長さIとパタン の長さJを等しくするのが一般的である。
先ず、パタン における時間点iのベクトル における時間点jでのベクトル の距離d(i,j)が、 によって定義される。(1)式においてベクトル が類似している場合、距離d(i,j)は小さな値をと
る。
第2図は従来のパタンの比較演算を説明するための説
明図である。同図において、パタン における時間点iを横軸に、パタン の時間点jを縦軸にとると格子点(i,j)に対応するベ
クトルai,bj間の距離がd(i,j)となる。以下、パタン における時間点iのベクトルとパタン における時間点jのベクトルの間の議論を行う際、単に
「格子点(i,j)において」と表現する。
格子点(i,j)における距離d(i,j)を用い、格子点
(0,0)から格子点(i,j)に至るまでの類似性を表わす
量g(i,j)を定義する。類似性が大きい場合にはg
(i,j)は小さな値をとる。
従来より開示されているDPマッチングでは なる漸化式が用いられている。(2)式で与えられる漸
化式を全ての格子点について演算することは処理量の増
加を招く。この(2)式に従う通常の処理の処理量の増
加を防ぐため、実際には第2図に21、22でそれぞれ示さ
れる境界線に挟まれた領域(整合窓内と称す)のみが演
算されている。尚、この整合窓の幅をWとする。また実
際には境界上及び端点付近では(2)式が当てはまらな
い。従って、(2)式でi、jが0又は負となる格子点
或は(2)式の1つのパスが整合窓から外れてしまう格
子点に対しては(2)式の特殊な形を用いなければなら
ない。第2図における格子点領域10〜17までの部分の特
殊処理について述べる。
尚、以下の特殊処理において、i、jの割り当ては特
殊処理が行われる注目した格子点を基準として割り当て
る。
(a)格子点領域10における特殊処理(i=0,j=0) 格子点10の領域では g(0,0)=2d(0,0) ……(3) の処理を行う。
(b)格子点領域11における特殊処理(i=0,j=1〜
W−1) 格子点領域11においては g(0,j)=g(0,j−1)+d(0,j) ……(4) の処理を行う。
(c)格子点領域12における特殊処理(i=1〜W−1,
j=0) 格子点領域12においては g(i,0)=g(i−1,0)+d(i,0) ……(5) の処理を行う。
(d)格子点領域13における特殊処理(i=1,j=1) 格子点領域13においては の処理を行う。
(e)格子点領域14における特殊処理(i=1,j=2〜
W−2) 格子点領域14においては の処理を行う。
(f)格子点領域15における特殊処理(i=2〜W−2,
j=1) 格子点領域15においては の処理を行う。
(g)格子点領域16における特殊処理(j=i+W−
1) 格子点領域16においては の処理を行う。
(h)格子点領域17における特殊処理(i=j+W−
1) 格子点領域17においては の処理を行う。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来のパタン比較器での(2)式に従った
処理方法では上記各項(a)〜(h)に記載されるがご
とき多数の特殊処理を実行する必要がある。これらの特
殊処理を実現するためには、パタン比較器の回路規模も
大きくなってしまうという問題点があった。
この発明の目的はこれらの特殊処理を少なくし、その
回路規模を小さくしたパタン比較器を提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段) この目的の達成を図るため、この発明によれば、 時間点iのベクトル系列及び時間点jのベクトル系列
によってそれぞれ表わされる第1及び第2のパタン の類似性を算出するパタン比較器において、下記の
(a)〜(i)項に挙げる手段を設ける。すなわち、 (a)時間点iとjとが形成する格子点座標を、パタン
比較窓Wに対して−W+1≦j′≦W−1なる範囲の値
をとるj′を用いてj=i+j′と座標変換する座標変
換手段と、 (b)第1のパタン を構成する第1のベクトル を構成する第2のベクトル の距離d(i,j)を算出する距離算出手段、 (c)第1のパタン の一番目のパタンから第1のベクトル までの第1の部分パタンとこの第2のパタン の一番目のパタンから第2のベクトル までの第2の部分パタンまでの類似性を表わす値g′
(j′)=g(i,j)を算出する第1の算出手段、 (d)第1の算出手段の結果を格納する第1のメモリ、 (e)変数S(i,j)=[g(i−1,j−1)+2d(i,
j)]の値を算出する第2の算出手段、 (f)第2の算出手段の結果と第1の算出手段の結果を
選択する選択器、 (g)選択器の出力を格納するための第2のメモリ、 (h)第1のメモリの一部を初期化する第1の初期化手
段、 (i)第1のメモリ及び第2のメモリを初期化する第2
の初期化手段を具える。
この発明の実施に当り、第1のメモリ及び第2のメモ
リをパタン比較窓Wに対し(2W−1)の大きさをもつメ
モリとするのが好適である。
(作用) 上述したこの発明のバタン比較器によれば、座標変換
手段によってj=i+j′の演算処理領域の座標変換を
行い、iが0から(I−1)の範囲とj′が(−W+
1)から(W−1)までの範囲とで画成される矩形の格
子点領域を処理するようになしている。これがため、
j′の変化範囲が画一化され制御が簡単化する。さら
に、特殊処理に当り、第1のメモリ及び第2のメモリに
正の最大値又は+∞をそれぞれセットし、第1のメモリ
の出力g′(i′)を第1の初期化手段で強制的に0に
し、さらに第1及び第2のメモリの出力を第2の初期化
手段で最大値に維持する処理のみを行えばよい。従っ
て、この発明のパタン比較器はその回路構成が簡単とな
り、制御も簡単となる。
(実施例) この発明では従来と同様パタン の長さIとパタン の長さJを等しくする。また、さらに新しい変数として S(i,j)=g(i−1,j−1)+2d(i,j) ……(11) を用い、 S(i,j−1)=g(i−1,j−2) +2d(i,j−1) S(i−1,j)=g(i−2,j−1) +2d(i−1,j) とする。その結果(2)式は と変形される。第3図はこの発明によるパタンの比較演
算を説明するための説明図であり、同図は、第2図に対
してj=i+j′なる変換を施し、横軸にi、縦軸に
j′をとって得た図である。
第3図において格子点領域10〜17は第2図における特
殊処理の格子点領域10〜17に対応した領域である。処理
領域を拡張したがため、領域12において後述する特殊処
理を行う。
また第3図において格子点領域R1、R2は処理簡略化の
ために拡張した領域である。又、31及び32は整合窓の境
界線である。
次に第3図を用いてこの発明の処理について説明す
る。ここで整合窓の大きさをWとすればj′は(−W+
1)から(W−1)まで変化する。またiとj′に関す
る処理の順序を第4図の流れ図に従うものとする。すな
わちj′を(−W+1)から(W−1)まで変化させ、
同様な処理をi=0〜(I−1)まで繰り返す。
第5図は(11)式、(12)式の演算とメモリの関係を
表わす図である。同図において、50はj=i+j′によ
って与えられるj′番地にg(i−1,j−1)を格納し
ているメモリ領域である。51は2d(i,j)を加算する加
算器である。52はS(i,j)=g(i−1,j−1)+2d
(i,j)をj=i+j′番地に格納しておくメモリ領域
である。53はメモリ領域52からの2つのデータを比較し
て小さい方を選択する比較器、54は比較器53の出力のデ
ータにd(i,j)を加算する加算器、55は加算器54の出
力データとメモリ領域52からのデータを比較して小さい
方を選択する比較器、56は比較器55から得られたg(i,
j)をj=i+j′で与えられるj′番地に格納するメ
モリ領域である。
ここで、第4図に示す流れ図に与えられる順序に従っ
て第5図を用いて格子点(i,j)の演算を行う場合を考
える。(11)式に従うならばS(i,j)の算出にはd
(i,j)とg(i−1,j−1)が必要である。g(i−1,
j−1)はメモリ領域50のj′番地(j′=j−i)に
格納されている。g(i−1,j−1)は加算器51により2
d(i,j)が加算されS(i,j)としてメモリ領域52の
j′番地(j′=j−1)に格納される。
このときのメモリ領域52のj′−1番地の内容につい
て考える。第4図の演算の順序を表わす流れ図に従うな
らばメモリ領域52のj′−1番地にはS(i,j−1)が
格納されている。
次にメモリ領域52のj′+1番地の内容について考え
る。第4図の流れ図に従うならば、あるiに対してj′
を増加させて演算を行っているためj′+1番地にはi
−1の時に演算されたS(i−1,j)が残っている。
従って(12)式に従う演算を実行するためにはメモリ
領域52のj′−1、j′、j′+1番地の内容S(i,j
−1)、S(i,j)、S(i−1,j)を用いればよく、第
4図の流れ図に示す順序で演算を行っていけばS(i,
j)のデータはメモリ領域52の−W〜W番地に格納され
ることになる。そこでメモリ領域52のj′番地のS(i,
j)(j=i+j′)をS′(j′)と表現する。
メモリ領域52、比較器53、55、加算器54を用いて(1
2)式に従う演算の結果得られたg(i,j)はメモリ領域
56のj′番地(j′=j−i)に格納される。ここでは
説明のためにメモリ領域50とメモリ領域56を別の領域と
したが実際、この二つのメモリ領域は同一メモリ領域で
なくてはならない。なぜならば得られたメモリ領域56の
j′番地(j′=j−i)内のg(i,j)はiがj+1
となった場合のg(i−1,j−1)であるからである。
そこでメモリ領域50(メモリ領域56)のj′番地のg
(i,j)をg′(j′)(j′=j−i)と表現する。
そこで(11)式、(12)式をS′(j′)、g′
(j′)を用いて書き直すと S′(j′)=g′(j′)+2d(i,j) ……(13) となる。
次に、第2図に示した格子点領域10〜17の特殊処理を
(13)式、(14)式にあてはめる方法について第3図、
第5図を用いて説明する。尚、第3図中格子点領域10〜
17は第2図中の格子点領域10〜17に対応した点である。
(a)格子点領域10における特殊処理 (3)式を第5図の処理の流れに適用するためには、メ
モリ領域50でのg′(j′)をg′(j′)=0とし、
メモリ領域52の領域S′(j′+1)、S′(j′−
1)の経路が選択されないようにすればよい。そのため
には予めg′(j′)には0を、S′(j′+1)、
S′(i′−1)には正の最大値を格納しておく。この
ようにすればS′(j′)には2d(i,j)が、g′
(j′)にはS′(j′)が格納される。
(b)格子点領域11における処理 (4)式を第5図の処理の流れに適用するためには、
同様に、メモリ領域52における領域S′(j′)とS′
(j′+1)の経路が選択されないようにすればよい。
そのためにはメモリ領域50のg′(j′)とメモリ領域
52のS′(j′+1)に予め正の最大値が格納されてい
ればよい。また後に説明する領域13、14における処理の
ために、得られたg′(j′)=g(i,j−1)+d
(i,j)をS′(j′)に格納する処理が必要となる。
(c)格子点領域12における処理 (5)式を第5図の処理の流れに適用するためには、同
様に、メモリ領域52における領域S′(j′)とS′
(j′−1)の経路が選択されないようにすればよい。
そのためにはメモリ領域50のg′(j′)とメモリ領域
52のS′(j′−1)に予め正の最大値が格納されてい
ればよい。ここで用いられるg′(j′)とS′(j′
−1)は領域R1の処理の結果得られる値である。この領
域R1ではS′(j′−1)、g′(j′)、S′(j′
+1)が正の最大値をもつとすると、第5図の処理がそ
のまま適用出来、従って領域12における量g′(j′)
とS′(j′−1)に正の最大値をそれぞれ与える結果
を出力する。また後述する格子点領域13、15における処
理のために、得られた結果g′(j′)をS′(j′)
に格納する必要がある。
(d)格子点領域13における処理 (6)式は第5図の流れ図にそのまま適用される。なぜ
ならばメモリ領域52のS′(j′−1)には格子点領域
12の処理で得られた結果g(i,j−1)が、又、メモリ
領域52のS′(j′+1)には格子点領域11の処理で得
られた結果g(i−1,j)がそれぞれ格納されているか
らである。
(e)格子点領域14における処理 (7)式は第5図の流れ図そのまま適用される。なぜな
らばメモリ領域52のS′(j′+1)には格子点領域11
での処理結果g(i−1,j)が格納されているからであ
る。
(f)格子点領域15における処理 (8)式は第5図の流れ図そのままが適用される。なぜ
ならばメモリ領域52の領域S′(j′−1)には格子点
領域12での処理結果g(i,j−1)が格納されているか
らである。
(g)格子点領域16における処理 (9)式を第5図の流れ図に適用するためには、メモリ
領域52の領域S′(j′+1)での値を正の最大値とす
ればよい。
(h)格子点領域17における処理 (10)式を第5図の流れ図に適用するためにはメモリ領
域52の領域S′(j′−1)での値を正の最大値とすれ
ばよい。
次にこの発明の実施例について第1図を用いて説明す
る。
第1図は、この発明のパタン比較器の説明に供するブ
ロック図である。
第1図に示す実施例において、100は主として後述す
る第1のメモリ、第2のメモリを初期化する手段である
コントローラ、101は第1のパタン の時間点iを出力するカウンタ、102はj′を出力する
カウンタ、103はj′+iを演算する加算器である。こ
れらカウンタ101、102及び加算器103は、演算処理の対
象となる格子点座標をj=i+j′なる座標変換を行う
座標変換手段121を構成している。104はパタン が格納されているメモリ、105は第2のパタン が格納されているメモリである。これらメモリ104及び1
05には、例えば、図示していない音声の特徴を抽出する
部分から、コントローラ100を介してパタン の第1のベクトル を構成する第2のベクトル との距離d(i,j)を算出する距離算出手段であるd演
算部、110は後述する第1の算出手段122の結果g(i,
j)を格納する第1のメモリであるシフトレジスタであ
る。また、111はレジスタ、112はシフトレジスタでレジ
スタ111と112によって後述する選択器123の出力すなわ
ちS′(j′)を格納する第2のメモリ124を構成して
いる。113は比較器、114は加算器、115は比較器であっ
て、これらは相俟って第1の算出手段122を構成してい
る。
この実施例においては、この第1の算出手段122は第
1のパタン の一番目のパタンから第1のベクトル までの第1の部分パタンと、第2のパタン の一番目のパタンから第2のベクトル までの第2の部分パタンまでの類似性を表わす、上述し
た結果g(i,j)を算出する。
116はiとjの値により第3図に示されている格子点
領域10を判定する判定器、117はシフトレジスタ110の出
力を0にするアンドゲートであって、これらは相俟って
第1のメモリ110の一部を初期化する初期化手段125を構
成している。さらに、118はg′(j′)+2d(i,j)を
演算する演算器であり、アンドゲート117と相俟って、
第2の算出手段126を構成している。119はセレクタ、12
0はiとjの値により第3図に示した格子点領域11と12
の各領域を判別する判別器である。これらセレクタ119
及び判別器120は相俟って第2の算出手段126の結果と、
第1の算出手段122の結果を選択する選択器123を構成し
ている。コントローラ100は第4図に従う処理の制御信
号をカウンタ101、102、シフトレジスタ110、112、レジ
スタ111に出力する。又、これらの各構成成分は、例え
ば、i、jの更新のタイミングでクロックされる。又、
上述した第1のメモリ110及び第2のメモリ124は、好ま
しくは、パタン比較窓Wに対し2W−1の大きさをもつメ
モリとするのが良い。
次にこの発明の動作について説明する。
先ず最初に一般的な処理を説明し、次に特殊な場合に
ついて第4図の流れ図に従い説明する。尚、処理ステッ
プをSで略称する。
先ず、初期値設定を行い、i=0(S1)とすると共
に、j′=−W+1とする(S2)。カウンタ101からは
iが出力されメモリ104を通して第1のパタン が出力される。カウンタ102からはj′が出力され加算
器103によりj=i+j′の演算が行われ、メモリ105を
通して第2のパタン の第2のベクトル が出力される。
d演算部106ではメモリ104の出力 とメモリ105の出力 を用いて格子点(i,j)における距離d(i,j)を(1)
式により算出する(S3)。d演算部106の出力は演算器1
18に加えられる。このときレジスタ110からはg′
(j′)が出力されており(S3)、演算器118により g′(j′)+2d(i,j) が演算される。この値はS′(j′)に対応する一方、
レジスタ111からはS′(j′−1)が、シフトレジス
タ112からはS′(j′+1)が出力されており比較器1
13により小さい方の値が出力される。さらに加算器114
によりd(i,j)が加算される。比較器115において加算
器114の出力と加算器118の結果のうち小さい方が出力さ
れ、この値はg(i,j)に対応する(S3)。
これらのS′(j′)、g(i,j)をそれぞれレジス
タ111、シフトレジスタ110に格納するとともにシフトレ
ジスタ110、112のシフト処理が行われかつ第4図に41で
示される各ステップS4〜S7においてi,jの変更処理が行
われる。
以下ここに説明した以外の特殊な処理について第4図
の流れ図の順に説明する。
(イ)開始処理 動作開始に先立ちカウンタ101がリセットされi=0
となる(S1)。またカウンタ102には−W+1がセット
されj′=−W+1となる(S2)。またレジスタ111及
びレジスタ110、112には正の最大値がセットされる。
(ロ)格子点領域R1における処理 j′=−W+1から−1までは第3図中のR1における
処理であり(S4〜S5)、レジスタ111、シフトレジスタ1
10、112からは正の最大値が出力され得られたS′
(j′)、g′(j′)も正の最大値となりレジスタ11
1、シフトレジスタ110に格納される。
(ハ)格子点領域10における処理 アンドゲート117の一端を0にすることによりシフト
レジスタ110の出力を強制的に0にする。レジスタ111、
シフトレジスタ112からは正の最大値が出力されてい
る。
(ニ)格子点領域11における処理 レジスタ110、シフトレジスタ112からは正の最大値が
出力されている。最後に比較器115の出力g′(j′)
はセレクタ119を通じてレジスタ111に格納することによ
りS′(j′)にg′(j′)を入れる特殊処理を行
う。
(ホ)i、jの更新処理 iとjの更新処理(第4図の41(S4〜S7))とシフト
レジスタ110、112の通常のシフト処理の他にさらにシフ
トレジスタ112のシフト処理が追加される。またシフト
後レジスタ111に正の最大値が格納される。これは後で
述べる16と17の処理のためである。
(ヘ)格子点領域12における処理 シフトレジスタ110、レジスタ111からは領域R1の処理
の結果として正の最大値が出力されている。最後に比較
器115の出力g′(j′)はセレクタ119を通じてレジス
タ111に格納することによりS′(j′)にg′
(j′)を入れる特殊処理を行う。
(ト)格子点領域13における処理 (2)式の通常処理と同じ (チ)格子点領域14における処理 (2)式の通常処理と同じ (リ)格子点領域15における処理 (2)式の通常処理と同じ (ヌ)格子点領域16における処理 この状態におけるレジスタ111とシフトレジスタ112の
メモリの内容を第6図(B)に示す。このときレジスタ
112からはS′(j′+1)の値として正の最大値が出
力されており、(2)式の通常処理と同じ処理により
(13)式、(14)式が実現される。
(ル)i、jの更新処理 第4図の41(S4〜S7)に与えられるiとjの更新処理
とシフトレジスタ110、112のシフト処理が行われ第6図
(C)のごとくメモリの内容は変化する。ここでさらに
シフトレジスタ112をシフトしかつレジスタ111を正の最
大値にすることにより第6図(A)のようなメモリの内
容になる。
2番目の付加されたシフト処理は次の格子点領域17に
おける準備でもあり、この発明の特徴とする部分であ
る。
(ヲ)格子点領域17における処理 前に述べたようにこの状態ではレジスタ111、シフト
レジスタ112は第6図(A)に示すようなメモリの内容
となっており、(2)式の通常処理が適用可能となって
いる。
以上、通常の処理に加え、特殊な場合の処理について
その動作の説明を行った。パタン の類似性はi=Iにおけるg′(0)によって与えられ
る。
上述した実施例では、音声ベクトルの処理につき説明
したが、この発明は何等これに限定されるものではな
く、特徴ベクトルの時間系列として表わされる2つの任
意のパタンの処理にも適用して好適である。
(発明の効果) 上述した説明からも明らかなように、この発明のパタ
ン比較器によれば、これが実行すべき特殊な処理は第3
図の格子点領域11、12においてS′(j′)をg′
(j′)に代入する処理、第3図の格子点領域10におい
てg′(j′)を強制的に0にする処理とS′
(j′)、g′(j′)を初期的に正の最大値にセット
する処理のみである。また第3図の格子点領域R1、R2
付加することによりj′の変化範囲が画一化され制御が
簡単化される。そのため回路規模が極めて小さくLSI化
にも適する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のパタン比較器の一実施例を説明する
ためのブロック図、 第2図は従来のパタンの比較演算を説明するための説明
図、 第3図はこの発明のパタン比較演算を説明するための説
明図、 第4図は演算の順序を表わす流れ図、 第5図は演算とメモリの関係を表わす図、 第6図はメモリの内容を説明する図である。 100……第2の初期化手段(又はコントローラ) 101、102……カウンタ 51、54、103、114……加算器 104、105……メモリ 106……距離演算手段(d演算部) 110……第1のメモリ(シフトレジスタ) 111……レジスタ、112……シフトレジスタ 53、55、113、115……比較器 116、120……判別器、118……演算器 119……セレクタ、121……座標変換手段 122……第1の算出手段 123……選択器、124……第2のメモリ 125……第1の初期化手段 126……第2の算出手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】時間点iのベクトル系列及び時間点jのベ
    クトル系列によってそれぞれ表わされる第1及び第2の
    パタン の類似性を算出するパタン比較器において、 (a)時間点iとjとが形成する格子点座標を、パタン
    比較窓Wに対して−W+1≦j′≦W−1なる範囲の値
    をとるj′を用いてj=i+j′と座標変換する座標変
    換手段と、 (b)前記第1のパタン と、前記第2のパタン の距離d(i,j)を算出する距離算出手段と、 (c)前記第1のパタン までの第1の部分パタンと前記第2のパタン の一番目のパタンから前記第2のベクトル までの第2の部分パタンまでの類似性を表わす値g′
    (j′)=g(i,j)を算出する第1の算出手段と、 (d)前記第1の算出手段の結果を格納する第1のメモ
    リと、 (e)変数S(i,j)=[g(i−1,j−1)+2d(i,
    j)]の値を算出する第2の算出手段と、 (f)前記第2の算出手段の結果と前記第1の算出手段
    の結果を選択する選択器と、 (g)前記選択器の出力を格納するための第2のメモリ
    と、 (h)前記第1のメモリの一部を初期化する第1の初期
    化手段と、 (i)前記第1のメモリ及び第2のメモリを初期化する
    第2の初期化手段とを具えることを特徴とするパタン比
    較器。
  2. 【請求項2】前記第1のメモリ及び前記第2のメモリは
    前記パタン比較窓Wに対し(2W−1)の大きさをもつメ
    モリであることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載のパタン比較器。
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