JP2517981B2 - ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤 - Google Patents

ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤

Info

Publication number
JP2517981B2
JP2517981B2 JP62221754A JP22175487A JP2517981B2 JP 2517981 B2 JP2517981 B2 JP 2517981B2 JP 62221754 A JP62221754 A JP 62221754A JP 22175487 A JP22175487 A JP 22175487A JP 2517981 B2 JP2517981 B2 JP 2517981B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
group
general formula
alkyl group
lower alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62221754A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0183A (ja
JPS6483A (en
Inventor
次裕 加藤
清人 前田
正男 城下
典久 山下
穣 実光
井上  悟
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP62221754A priority Critical patent/JP2517981B2/ja
Publication of JPH0183A publication Critical patent/JPH0183A/ja
Publication of JPS6483A publication Critical patent/JPS6483A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2517981B2 publication Critical patent/JP2517981B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は新規なピリジルピリミジン誘導体およびそれ
を有効成分とする植物病害防除剤に関する。
<従来の技術> これまで、ピリジルピリミジン誘導体が殺菌活性を有
することなどは何ら知られていない。またピリジルピリ
ミジン誘導体としては、例えば4−メチル−2−(2−
ピリジル)ピリミジンの合成例がJ.Org.Chem.,32,1591
(1967)に記載されており、N,N−ジメチル−2−(6
−メチル−2−ピリジル−ピリミジン−4−イルチオ)
エチルアミンがフレオマイシン(医薬)の増強剤として
用いられることがAust.J.Chem.,35.1203(1982)に記載
されているにすぎない。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明は、多くの植物病害に対して予防的あるいは治
療的に防除効力を有する化合物の開発を目的とするもの
である。
<問題点を解決するための手段> 本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意検討
を重ねた結果、一般式 〔式中、nは0〜5の整数を表わし、R1は同一または相
異なっていてもよく、低級アルキル基、ハロゲン原子、
低級ハロアルキル基または低級アルコキシ基を表わし、
R2およびR3は同一または相異なっていてもよく水素原子
または低級アルキル基を表わし、R4は水素原子または低
級アルキル基を表わし、R5は水素原子、低級アルキル基
またはハロゲン原子を表わし、あるいはR4とR5はCH2
で結合し環状構造をとることもでき、ここでmは3
あるいは4を表わす。R6は水素原子、直鎖状低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、低
級アルキニルオキシ基または低級アルキルチオ基を表わ
す。〕 で示されるピリジルピリミジン誘導体(以下、本発明化
合物と記す。)が優れた殺菌活性を有することを見出
し、本発明に至った。
本発明化合物によって防除できる植物病害としては、
イネのいもち病(Pyricularia oryzae)、ごま葉枯病
(Cochliobolus miyabeanus)、紋枯病(Rhizoctonia s
olani)、ムギ類のうどんこ病(Erysphe graminis f.s
p.hordei,E.g.f.sp.tritici)、斑葉病(Pyrenophora g
raminea)、さび病(Puccinia striiforms,P.graminis,
P.recondita,P.hordei)、眼紋病(Pseudocercosporell
a herpotrichoides)、雲形病(Rhynchosporium secali
s)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Leptospha
eria nodorum)、カンキツの黒点病(Diaporthe citr
i)、そうか病(Elsinone fawcetti)、リンゴのうどん
こ病(Podosphaera leucotricha)、斑点落葉病(Alter
naria mali)、黒星病(Venturia inaequalis)、ナシ
の黒星病(Venturia nashicola)、黒斑病(Alternaria
kikuchiana)、モモの灰星病(Sclerotinia cinere
a)、ブドウの黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病
(Glomorella cingulata)、うどんこ病(Uncinula nec
ator)、ウリ類の炭そ病(Colletotrichum lagenariu
m)、うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、トマト
の輪紋病(Alternaria solani)、疫病(Phytophthora
infestans)、ナスの褐紋病(Phomopsis vexans)、ア
ブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria japonica)、白斑
病(Cercosporella brassicae)、ネギのさび病(Pucci
nia allii)、ダイズの紫斑病(Cercospora kikuchi
i)、黒とう病(Elsinoe glycines)、インゲンの炭そ
病(Colletotrichum lindemuthianum)、ラッカセイの
黒渋病(Mycosphaerella personatum)、褐斑病(Cerco
spora arachidicola)、エンドウのうどんこ病(Erysip
he pisi)、ジャガイモの夏疫病(Alternaria solan
i)、テンサイの褐斑病(Cercospora beticola)、バラ
の黒星病(Diplocarpon rosae)、うどんこ病(Sphaero
theca pannosa)、種々の作物の灰色かび病(Botrytis
cinerea)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)等が
あげられる。
次に本発明化合物の製造法について詳しく説明する。
本発明化合物のうち一般式 〔式中、n,R1,R2,R3,R4およびR5は前記と同じ意味を表
わし、R6′は水素原子を表わす。〕 で示されるピリジルピリミジン誘導体は、一般式 〔式中、n,R1,R2,R3,R4およびR5は前記と同じ意味を表
わし、Xはハロゲン原子を表わす。〕 で示されるヒロピリミジン誘導体を還元することにより
得られる。
たとえば、接触還元の場合、標準的には、ハロピリミ
ジン誘導体〔III〕の溶媒中、触媒存在下、水素ガスと
常圧あるいは、加圧下、室温〜50℃、0.5時間〜3時間
接触させることにより上記誘導体〔III〕が得られる。
溶媒としては、水、メタノール、エタノール等の低級ア
ルコール類、ジオキサン、酢酸エチル等のエステル類、
トルエン等の芳香族炭化水素類およびそれらの混合物等
があげられる。触媒としてはパラジウム炭素等があげら
れる。水素圧は1〜3気圧が好ましい。
また好ましくは、脱ハロゲン化水素剤の存在下で反応
を行なう。脱ハロゲン化水素剤としては、例えばアンモ
ニア、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリ
ウム等の塩基あるいはDowex 1 (ダウケミカル社登録
商標)等の塩基性イオン交換樹脂が挙げられる。
反応終了後の反応液は、触媒を過にて除き、減圧濃
縮する。次いで、脱ハロゲン化水素剤を使用しない場合
は、炭酸ナトリウム水溶液等の無機塩基水溶液を加えた
後、有機溶媒抽出し、脱ハロゲン化水素剤を使用した場
合は、水を加えた後、有機溶媒抽出を行う。その後、減
圧濃縮等の通常の後処理を行い、必要に応じ、クロマト
グラフィー等の操作に付すことにより目的化合物を得る
ことができる。
また一般式〔II〕で示される化合物は、一般式 〔式中、n,R1,R2およびR3は前記と同じ意味を表わ
す。〕 で示されるピコリンアミジン誘導体または、その塩と一
般式 〔式中、R4およびR5は前記と同じ意味を表わし、R7は低
級アルキル基を表わす。〕 で示されるβ−オキソアセタール誘導体を塩基の存在下
に反応させることによって得られる。
ピコリンアミジン誘導体の塩としては、塩酸塩、臭化
水素酸塩、酢酸塩、蟻酸塩等があげられる。
上記反応において、標準的には、反応温度は50〜150
℃、反応時間は30分間〜6時間である。また反応に供さ
れる試剤の量は、ピコリンアミジン誘導体[IV]または
その塩1当量に対して、β−オキソアセタール誘導体
[V]は1〜1.5当量であり、塩基は触媒量〜2.5当量で
ある。
上記反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではない
が、一般的には溶媒の存在下に行なわれる。使用しうる
溶媒としては、メタノール、エタノール等の低級アルコ
ール類、ジオキサン、エトラヒドロフラン等の環状エー
テル類、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙
げられる。
塩基としては、ナトリウムメトキシド等のアルカリ金
属アルコキシド、トリエチルアミン、N,N−ジエチルア
ニリン等の有機塩基が挙げられる。なお、通常、メタノ
ールあるいはエタノール中ナトリウムメトキシドあるい
はナトリウムエトキシドにより反応することが好まし
い。
反応終了後の反応液は、減圧濃縮等の通常の後処理を
行い、必要に応じ、クロマトグラフィー等の操作によっ
て目的化合物が得られる。
また、本発明化合物のうち一般式 〔式中、n,R1,R2,R3,R4およびR5は前記と同じ意味を表
わし、R6″は低級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ
基、低級アルキニルオキシ基または低級アルキルチオ基
を表わす。〕 で示されるピリジルピリミジン誘導体は、一般式[II
I]で示されるハロピリミジン誘導体と一般式 R6″Y [VII] 〔式中、R6″は前記と同じ意味を表わし、Yはアルカリ
金属原子を表わす。〕 で示されるアルカリ金属誘導体とを反応させることによ
って得られる。
該アルカリ金属誘導体のアルカリ金属原子としては、
例えばナトリウム、カリウム等が挙げられる。
上記反応において標準的には、反応温度は10〜120
℃、反応時間は10分間〜48時間である。
また上記反応に供される試剤の量は、通常、上記一般
式[III]で示されるハロピリミジン誘導体1当量に対
して、一般式[VII]で示されるアルカリ金属誘導体が
1〜1.5当量である。
上記反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではない
が、一般的には溶媒の存在下に行なわれる。使用しうる
溶媒としては、一般式[VII]においてR″が低級ア
ルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニル
オキシ基であるアルカリ金属化合物の場合は、対応する
アルコール、例えば、メタノール、エタノール、アリル
アルコール、プロパルギルアルコール等あるいは、ジエ
チルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル類、トルエン等の芳香族炭化水素類あるいはそれ
らの混合物等があげられる。R″が低級アルキルチオ
基であるアルカリ金属化合物の場合は、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、
アセトニトリル等のニトリル類、トルエン等の芳香族炭
化水素類、水等あるいはそれらの混合物等があげられ
る。
反応終了後の反応液は、減圧濃縮等の通常の後処理操
作を行ない、必要に応じクロマトグラフィー、再結晶等
の操作により目的化合物が得られる。
さらに本発明化合物のうち一般式 〔式中、n,R1,R2,R3,R4およびR5は前記と同じ意味を表
わし、R6は直鎖状低級アルキル基を表わす。〕 で示されるピリジルピリミジン誘導体は一般式[III]
で示されるハロピリミジン誘導体と一般式 R3CH(COOR9 [IX] 〔式中、R5は水素原子または直鎖状低級アルキル基を表
わし、R9は低級アルキル基を表わす。〕 で示されるマロン酸ジエステル誘導体とを塩基の存在下
反応させた後、加水分解し、さらに脱炭酸することによ
り得られる。
上記一般式[III]で示されるハロピリミジン誘導体
と一般式[IX]で示されるマロン酸ジエステル誘導体と
の反応において、該反応に用いられる塩基としては、例
えば、水素化ナトリウム等の水素化アリカリ金属類、n
−ブチルリチウム等のアルキルリチウム類、リチウムジ
イソプロピルアミド(LDA)等のリチウムジアルキルア
ミド類、ナトリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコ
キシド類、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ金属類
等があげられる。
上記反応において標準的には、反応温度は0〜150
℃、反応時間は30分間〜24時間であり、該反応に供され
る試剤の量は、通常、上記一般式[III]で示されるハ
ロピリミジン誘導体1当量に対して、一般式[IX]で示
されるマロン酸ジエステル誘導体および塩基は夫々1〜
2当量である。
上記反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではない
が、一般的には溶媒の存在下に行なわれる。使用しうる
溶媒としては、メタノール、エタノール等の低級アルコ
ール類、アセトニトリル等のニトリル類、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、クロロホル
ム等のハロ炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族
炭化水素類、クロロベンゼン等のハロ芳香族炭化水素
類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、
酢酸エチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド、ス
ルホラン等の硫黄化合物またはそれらの混合物等が挙げ
られる。
上記反応の終了後、これを加水分解および脱炭酸する
ことにより目的化合物に導びくことができる。代表的に
は上記、一般式[III]で示されるハロピリミジン誘導
体1当量に対して2.1〜5当量の塩基例えば水酸化ナト
リウム等の水酸化アルカリ金属類、または炭酸ナトリウ
ム等のアルカリ金属炭酸塩等の水溶液あるいはメタノー
ル、エタノール等の低級アルコールと該塩基の水溶液と
の混合溶液を加えて反応温度10〜100℃、反応時間10分
間〜24時間でアルカリ加水分解反応を行う。次いで、反
応液に上記一般式[III]で示されるハロピリミジン誘
導体1当量に対して2.5〜6当量の酸、例えば硫酸等の
無機酸または酢酸等の有機酸を加えて、反応温度20〜15
0℃、反応時間10分間〜24時間で脱炭酸反応を行う。
反応終了後は、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ
金属類、水酸化カルシウム等の水酸化アルカリ土類金属
類、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、重曹等の
アリカリ金属炭酸水素塩、トリエチルアミン等の有機塩
基等で反応液を中性にした後、減圧濃縮、抽出等の通常
の後処理を行い、必要に応じて再結晶、カラムクロマト
グラフィー等の操作に付すことにより目的化合物を得る
ことができる。
さらに本発明化合物のうち一般式 〔式中、n,R1,R2,R3およびR5は前記と同じ意味を表わ
し、R4′およびR6′は水素原子を表わす。〕 で示されるピリジルピリミジン誘導体は一般式[IV] で示されるピコリンアミジン誘導体と一般式 [式中、R5は前記と同じ意味を表わし、R10は低級アル
キル基を表わす。〕 で示されるアセタール誘導体を反応させることによって
合成することができる。
上記反応において、標準的には、反応温度は50〜200
℃、反応時間は30分間〜6時間である。反応に供される
試剤の量は、ピコリンアミジン誘導体[IV]またはその
塩1当量に対してアセタール誘導体[XI]は1.5〜10当
量である。
上記反応において反応溶媒は使用しうるが、好ましく
は反応溶媒を用いずに行う。
また、一般式[I]においてR5がハロゲン原子であ
り、R6が水素原子の場合には、Synthesis,March 1984,2
53〜254に記載の製法により、本発明化合物を得ること
ができる。
尚、前記一般式[I]で示される本発明化合物は、こ
れに、常法に従がい塩化水素、臭化水素、硫酸、硝酸等
の強酸を作用させることにより、夫々の塩に導びくこと
ができる。
これらの塩を製造する場合、一般式[I]で示される
本発明化合物を溶媒に溶解し、氷冷下ないし室温にて酸
を気体あるいは水溶液にて1当量加えて10分〜1時間放
置した後、減圧濃縮等の後処理を行い、必要に応じて再
結晶等によって処理する。
反応溶媒としてはメタノール、エタノール等の低級ア
ルコール、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素、エ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ア
セトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ヘキ
サン等の炭化水素類、水あるいはそれらの混合物等があ
げられる。
次に本発明化合物を製造する場合の原料化合物である
一般式[III]で示されるハロピリミジン誘導体および
一般式[IV]で示されるピコリンアミジン誘導体は、た
とえば以下の合成ルートで合成することができる。
〔式中、n,R1,R2,R3,R4およびR5は前記と同じ意味を表
わし、R11およびR12は低級アルキル基を表わし、Mはア
ルカリ金属原子を表わす。〕 すなわち、J.Org.Chem.,48,1375〜1377(1983)ある
いはJ.Med.Chem.,26,1499〜1504(1983)等に記載され
ている方法で得られる一般式[XII]で示されるシアノ
ピリジン誘導体と一般式[XIII]で示されるアルコキシ
ドとを反応させることにより、一般式[XIV]で示され
るイミデート誘導体が得られ、該イミデート誘導体とア
ンモニウム基とを反応させることにより、一般式[IV]
で示されるピコリンアミジン誘導体が得られる。
次いでこのようにして得られる該ピコリンアミジン誘
導体またはその塩と一般式[XV]で示されるβ−オキソ
カルボン酸エステルとを塩基の存在下に反応させること
により、一般式[XVI]で示されるヒドロキシピリミジ
ン誘導体が得られ、該ヒドロキシピリミジン誘導体とハ
ロゲン化剤とを反応させることにより、一般式[III]
で示されるハロピリミジン誘導体が得られる。
以下に、上記の製法につき詳細に説明する。
一般式[XII]で示されるシアノピリジン誘導体と、
一般式[XIII]で示されるアルコキシドとの反応に於い
て、用いられるアルコキシドのアルカリ金属原子として
は例えば、ナトリウム原子、カリウム原子等が挙げられ
る。
また該反応において、標準的には反応温度は10〜50
℃、反応時間は1〜48時間であり、反応に供される試剤
の量は一般式[XII]で示されるシアノピリジン誘導体
1当量に対して一般式[XIII]で示されるアルコキシド
は0.1〜1当量である。
上記反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではない
が、一般的には溶媒の存在下に行なわれる。
使用しうる溶媒としては、一般式[XII]で示される
アルコキシドのR11に対応の低級アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等であ
り、好ましくはメタノール、エタノールがあげられる。
反応終了後の反応液は、酸により中和し、減圧濃縮し
た後、有機溶媒に溶解し、不溶のアルカリ金属塩を去
し、液を減圧濃縮して、必要に応じ、蒸留等の操作に
付し、目的の一般式[XIV]で示されるイミデート誘導
体を得ることができる。
次に上記で得られた一般式[XIV]で示されるイミデ
ート誘導体とアンモニウム塩との反応において、用いら
れるアンモニウム塩としては、例えば塩酸、臭化水素
酸、酢酸、蟻酸等のアンモニウム塩が挙げられる。
また該反応において、標準的には反応温度は30〜100
℃、反応時間は30分間〜5時間であり、反応に供される
試剤の量は、一般式[XIV]で示されるイミデート誘導
体1当量に対してアンモニウム塩は通常1〜1.1当量で
ある。
上記反応において溶媒は必ずしも必要ではないが一般
的には溶媒の存在下に行なわれる。
使用しうる溶媒としては低級アルコール、好ましくは
エタノールと水との混合溶媒があげられる。
反応終了後の反応液は、減圧濃縮等の通常の後処理を
行い、必要に応じ、再結晶等の操作により一般式[IV]
で示されるピコリンアミジン誘導体の塩酸、臭化水素
類、酢酸、蟻酸等の塩を得ることができる。
このようにして得られた塩は、これを水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の無機塩基あるいはナトリウムメ
トキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アル
コキシドなどにて中和するなどの通常の方法にて分解す
ることにより、一般式[IV]で示されるピコリンアミジ
ン誘導体に導びくことができる。
また、該塩をそのまま次工程の反応に供し、該反応系
内で塩分解を行なうこともできる。
次に、上記で得られた一般式[IV]で示されるピコリ
ンアミジン誘導体と一般式[XV]で示されるβ−オキソ
カルボン酸エステルとの反応に於いて、標準的には反応
温度は50〜150℃、反応時間は1〜24時間であり、反応
に供される試剤の量は、一般式[IV]で示されるピコリ
ンアミジン誘導体またはその塩1当量に対して、一般式
[XV]で示されるβ−オキソカルボン酸エステルは通常
1〜1.5当量、塩基は触媒量〜1.5当量である。上記反応
において溶媒は必ずしも必要ではないが、一般的には溶
媒の存在下に行なわれる。
使用しうる溶媒としては、例えばメタノール、エタノ
ール等の低級アルコール類、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン等の環状エーテル類、ピリジン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、水等あるいはそれらの混合物があげら
れ、塩基としては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキ
シド等のアルカリ金属アルコキシド、トリエチルアミ
ン、N,N−ジエチルアニリン等の有機塩基等があげられ
る。
反応終了後の反応液は必要に応じ、塩を過等で除去
し、減圧濃縮等の通常の後処理を行い、必要に応じ、ク
ロマトグラフィー、再結晶等の操作により目的の一般式
[XVI]で示されるヒドロキシピリミジン誘導体を得る
ことができる。
次に、上記で得られた一般式[XVI]で示されるヒド
ロキシピリミジン誘導体とハロゲン化剤との反応におい
て、用いられるハロゲン化剤としては、例えば、塩化チ
オニル、ホスゲン、オキシ塩化リン、五塩化リン、オキ
シ臭化リン、三臭化リン等が挙げられる。
上記反応において、標準的には反応温度は50〜150
℃、反応時間は1〜10時間であり、反応に供される試剤
の量は、一般式[XVI]で示されるヒドロキシピリミジ
ン誘導体1当量に対してハロゲン化剤は通常1〜10当量
である。
上記反応において溶媒は必ずしも必要ではないが一般
的には溶媒の存在下に行なわれる。
使用しうる溶媒としては、ベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素類等が挙げられる。
反応終了後の反応液は、減圧濃縮後、水酸化ナトリウ
ム等の有機塩基等で中和後、有機溶媒抽出および濃縮等
の通常の後処理を行い、必要に応じ、クロマトグラフィ
ー、再結晶等の操作により目的の一般式[III]で示さ
れるハロピリミジン誘導体を得ることができる。
本発明化合物を植物病害防除剤の有効成分として用い
る場合は、他の何らの成分も加えずそのまま使用しても
よいが、通常は、固体担体、液体担体、界面活性剤その
他の製剤用補助剤と混合して、乳剤、水和剤、懸濁剤、
粒剤、粉剤、液剤等に製剤して使用する。
これらの製剤には有効成分として本発明化合物を、重
量比で0.〜99%、好ましくは0.2〜95%含有する。
固体担体としては、カオリンクレー、アッタパルジャ
イトクレー、ベントナイト、酸性白土、パイロフィライ
ト、タルク、珪藻土、方解石、トウモロコシ穂軸粉、ク
ルミ殻粉、尿素、硫酸アンモニウム、合成含水酸化珪素
等の微粉末あるいは粒状物があり、液体担体には、キシ
レン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類、イソプ
ロパノール、エチレングリコール、セロソルブ等のアル
コール類、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロン等
のケトン類、大豆油、綿実油等の植物油、ジメチルスル
ホキシド、アセトニトリル、水等が挙げられる。
乳化、分散、湿展等のために用いられる界面活性剤と
しては、アルキル硫酸エステル塩、アルキル(アリー
ル)スルホン酸塩、ジアルキルスルホこはく酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルアリールエーテルりん酸エステ
ル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等の陰イ
オン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
コポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性
剤等が挙げられる。製剤用補助剤としては、リグニンス
ルホン酸塩、アルギン酸塩、ポリビニルアルコール、ア
ラビアガム、CMC(カルボキシメチルセルロース)、PAP
(酸性りん酸イソプロピル)等が挙げられる。
これらの製剤は、そのままで使用するか、あるいは水
で希釈して、茎葉散布するか、土壌に散粉、散粒して混
和するかあるいは土壌施用等する。また、他の植物病害
防除剤と混合して用いることにより、防除効力の増強を
も期待できる。さらに、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、
除草剤、植物生長調節剤、肥料、土壌改良剤等と混合し
て用いることもできる。
本発明化合物を植物病害防除剤の有効成分として用い
る場合、その処理量は、気象条件、製剤形態、処理時
期、方法、場所、対象病害、対象作物等によっても異な
るが、通常1アールあたり0.5〜200g、好ましくは1〜1
00gであり、乳剤、水和剤、懸濁剤、液剤等を水で希釈
して施用する場合、その施用濃度は、0.005〜0.5%好ま
しくは0.01〜0.2%であり、粒剤、粉剤等は、なんら希
釈することなくそのまま施用する。
<実施例> 以下に、本発明を製造例、参考例、製剤例および試験
例によりさらに詳しく説明する。
まず製造例を示す。
製造例1 (化合物(60)) 6−m−クロロフェニル−2−ピコリン アミジン塩酸塩1gをメタノール50mlに溶解し、28%ナ
トリウムメチラートメタノール溶液1.08g、1,1−ジメト
キシ−3−ブタノン0.7g(純度90%)を加え1時間加熱
還流した。
反応液を冷却後、不溶の塩を去し、減圧濃縮した。
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液アセトン:ヘキサン=1:2)に付し、2−(6
−m−クロロフェニル−2−ピリジル)−4−メチルピ
リミジン0.86gを得た。
▲n28 D▼1.6363 PMR CDCl3δppm 2.60(s,3H,CH3) 7.06(d,1H,ピリミジン−H5、J=5.4Hz) 8.67(d,1H,ピリミジン−H6、J=5.4Hz) 製造例2 (化合物(19)) 4−クロロ−6−メチル−2−(5−メチル−6−フ
ェニル−2−ピリジル)ピリミジン1gをトルエン10mlお
よびエタノール5mlの混液に溶解した。これに炭酸ナト
リウム0.25gを水2mlに溶解した水溶液を加え、さらに5
%パラジウム炭素0.1gを加えて30分間室温で水素ガスと
接触させた。反応後触媒を去後、トルエン30mlおよび
水20mlを加え分液し、有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、減圧濃縮して4−メチル−2−(5−メチ
ル−6−フェニル−2−ピリジル)ピリミジン0.85gを
得た。
m.p. 104.8℃ PMC(CDCl3) δppm 2.36(s,3H,CH3) 2.59(s,3H,CH3) 7.05(d,1H,ピリミジン−H5,J=5.4Hz) 8.28(d,1H,ピリジン−H3,J=7.2Hz) 8.67(d,1H,ピリミジン−H6,J=5.4Hz) 製造例3 (化合物(24)) 4−クロロ−6−メチル−2−(6−o−トリル−2
−ピリジル)ピリミジン2gに金属ナトリウム0.19gとメ
タノール10mlから調製したナトリウムメチラートを加
え、室温に30分間放置した。その後反応液に水30ml、ク
ロロホルム100mlを加え分液し、クロロホルム層を水洗
した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し
て、4−メトキシ−6−メチル−2−(6−o−トリル
−2−ピリジル)ピリミジン1.9gを得た。
m.p. 102.8℃ PMR(CDCl3) δppm 2.51(s,6H,CH3) 4.03(s,3H,OCH3) 6.51(s,1H,ピリミジン−H5) 7.79(t,1H,ピリジン−H4,J=7.2Hz) 8.34(d,1H,ピリジン−H3,J=7.2Hz) 製造例4 (化合物(6)) ジエチルマロン酸1.6gと60%油性水素化ナトリウム0.
40gをテトラヒドロフラン30mlに加え、これに4−クロ
ロ−6−メチル−2−(6−フェニル−2−ピリジル)
ピリミジン2gを加えた。添加後30分間加熱還流した後、
水酸化ナトリウム0.85gを水10mlとメタノール10mlに溶
解した混液を加え、さらに20分間加熱還流した。室温ま
で放冷した後硫酸1.4gを加えさらに30分間加熱還流した
後、1Nの炭酸ナトリウム水溶液を加え中性にし減圧濃縮
した。
残渣をシリカゲルカラムクロマドクラフィー(ヘキサ
ン:アセトン=3:1)で処理し、4,6−ジメチル−2−
(6−フェニル−2−ピリジル)ピリミジン1.6gを得
た。
m.p. 117.0℃ PMR(CDCl3) δppm 2.53(s,6H,CH3) 6.92(s,1H,ピリミジン−H5) 製造例5 (化合物(1)) 6−フェニル−2−ピコリンアミジン塩酸塩1.0gにマ
ロンアルデヒドビス(ジメチルアセタール)2.1gを加え
120℃で1時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
アセトン=1:1)で処理し、2−(6−フェニル−2−
ピリジル)ピリミジン0.7gを得た。
m.p. 132.1℃ PMR(CDCl3) δppm 7.11(t,1H,ピリミジン−H5,J=4.8Hz) 8.76(d,2H,ピリミジン−H4およびH6,J=4.8Hz) 次にこの様な製造法によって製造できる本発明化合物
のいくつかについて第1表に示す。
次にこれらの原料化合物の製造例を参考例として示
す。
参考例1 〔ピコリンアミジン誘導体[IV](塩酸塩)
の製造〕 2−シアノ−6−フェニルピリジン20gをメタノール2
00mlと金属ナトリウム0.77gより調製したナトリウムメ
チラートに溶解した。2時間後、酢酸2.0gを加え減圧濃
縮し、得られた残渣にエーテル200mlを加え不溶物を
去した後減圧濃縮してメチル6−フェニル−2−ピコリ
ンイミデートを得た。次いでこれにエタノール120mlを
加えさらに塩化アンモニウム5.94gを水30mlに溶解した
溶液を加え30分間加熱還流した。反応液を充分に減圧濃
縮し、得られた結晶状残渣をアセトンで洗浄して6−フ
ェニル−2−ピコリンアミジン塩酸塩22gを得た。
m.p. 166.5℃ 次にこの様な製造法によって製造されて一般式[IV]
で示されるピコリンアミジン誘導体およびその塩のいく
つかを第2表に示す。
参考例2 〔ヒドロキシピリミジン誘導体[XVI]の製
造〕 6−フェニル−2−ピコリンアミジン塩酸塩4gをエタ
ノール100mlと金属ナトリウム0.47gから調製したナトリ
ウムエチラートに溶解し、これにアセト酢酸エチル2.45
gを加え1時間加熱還流した。放冷後反応液に酢酸を加
え中性にし減圧濃縮した。得られた残渣を水で洗浄し次
いでヘキサンで洗浄して、4−ヒドロキシ−6−メチル
−2−(6−フェニル−2−ピリジル)ピリミジン3.96
gを得た。
m.p. 172.2℃ PMR(CDCl3) δppm 2.37(s,3H,−CH3) 6.29(s,1H,ピリミジン−H5) 次にこの様な製造放によって製造できる一般式[XV
I]で示されるヒドロキシピリミジン誘導体のいくつか
について示す。
参考例3 〔ハロピリミジン誘導体[III]の製造〕 4−ヒドロキシ−6−メチル−2−(6−m−トリル
−2−ピリジル)ピリミジン5.0gにトルエン100mlを加
え、これにオキシ塩化リン5.0gを加えて1時間加熱還流
した。放冷の後、炭酸ナトリウム水溶液で中和し、分液
した。トルエン層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、減圧濃縮して、4−クロロ−6−メチル−2−
(6−m−トリル−2−ピリジル)ピリミジン4.9gを得
た。
m.p. 104.9℃ PMR(CDCl3) δppm 2.44(s,3H,CH3) 2.63(s,3H,CH3) 次にこの様な製造法によって製造できる一般式[II
I]で示されるハロピリミジン誘導体のいくつかについ
て第4表に示す。
次に製造例を示す。なお本発明化合物は第1表の化合
物番号で示し、部は重量部である。
製剤例1 本発明化合物(1)〜(88)各々50部、リグニンスル
ホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリウム2部お
よび合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合して本発明化
合物各々の水和剤を得る。
製剤例2 本発明化合物(1)〜(83)各々25部、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノオレエート3部CMC3部および水69
部を混合し、有効成分の粒度が5ミクロン以下になるま
で湿式粉砕して本発明化合物各々の懸濁剤を得る。
製剤例3 本発明化合物(1)〜(83)各々2部、カオリンクレ
ー88部およびタルク10部をよく粉砕混合して本発明化合
物各々の粉剤を得る。
製剤例4 本発明化合物(1)〜(83)各々20部、ポリオキシエ
チレンスチリルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸カルシウム6部、およびキシレン60部をよ
く混合して本発明化合物各々の乳剤を得る。
製剤例5 本発明化合物(1)〜(83)各々2部、合成含水酸化
珪素1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベント
ナイト30部およびカオリンクレー65部をよく粉砕混合
し、水を加えてよく練り合わせた後、造粒乾燥して本発
明化合物各々の粒剤を得る。
次に、本発明化合物が殺菌剤として有用であることを
試験例で示す。なお、本発明化合物は第1表の化合物番
号で示し、比較対照に用いた化合物は第5表の化合物記
号で示す。
また防除効力は、調査時の供試植物の発病状態すなわ
ち葉、茎等の菌叢、病斑の程度を肉眼観察し、菌叢、病
斑が全く認められなければ「5」、10%程度認められれ
ば「4」、30%程度認められれば「3」、50%程度認め
られれば「2」、70%程度認められれば「1」、それ以
上で化合物を供試していない場合の発病状態と差が認め
られなければ「0」として、6段階に評価し、それぞれ
5,4,3,2,1,0でしめす。
試験例1 イネいもちい病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、イネ(近畿33
号)を播種し、室温内で20日間育成した。イネの幼苗
に、製剤例2に準じて懸濁剤にした供試薬剤を水で希釈
して所定濃度にし、それを葉面に充分付着するように茎
葉散布した。散布後、植物を風乾し、いもち病菌の胞子
懸濁液を噴霧、接種した。接種後、28℃、暗黒、多湿下
で4日間置いた後、防除効力を調査した。その結果を第
6表に示す。
試験例2 イネいもち病防除試験(治療効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、イネ(近畿33
号)を播種し、室温内で20日間育成した。イネの幼苗
に、いもち病菌の胞子懸濁液を噴霧、接種した。接種
後、28℃、暗黒、多湿下で16時間置いた後、製剤例1に
準じて水和剤にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度に
し、それを葉面に充分付着するように茎葉散布した。散
布後、28℃、暗黒、多湿下で3日間生育し、防除効力を
調査した。その結果を第7表に示す。
試験例3 イネ紋枯病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、イネ(近畿33
号)を播種し、室温内で28日間育成した。イネの幼苗
に、製剤例4に準じて乳剤にした供試薬剤を水で希釈し
て所定濃度にし、それを葉面に充分付着するように茎葉
散布した。散布後、植物を風関し紋枯病菌の含菌寒天懸
濁液を噴霧、接種した。接種後、28℃、暗黒、多湿下で
4日間置いた後、防除効力を調査した。その結果を第8
表に示す。
試験例4 コムギ眼紋病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(農林73
号)を播種し、室温内で10日間育成した、コムギの幼苗
に、製剤例1に準じて水和剤にした供試薬剤を水で希釈
して所定濃度にし、それを葉面に充分付着するように茎
葉散布した。散布後、植物を風乾しMBC耐性眼紋病菌の
胞子懸濁液を噴霧、接種した。接種後、15℃、暗黒、多
湿下で4日間置いた後、さらに照明、多湿下で4日間生
育し、防除効力を調査した。その結果を第9表に示す。
試験例5 コムギ葉枯病防除試験(治療効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(農林73
号)を播種し、温室内で8日間育成した。コムギの幼苗
に、葉枯病菌の胞子懸濁液を噴霧、接種した。接種後、
15℃、暗黒、多湿下で3日間置き、さらに照明下で4日
間生育した後、製剤例4に準じて乳剤にした供試薬剤を
水で希釈して所定濃度にし、それを葉面に充分付着する
ように茎葉散布した。散布後、15℃照明下で11日間生育
させて、防除効力を調査した。その結果を第10表に示
す。
試験例6 リンゴ黒星病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、リンゴを播種
し、室温内で20日間育成した。第4〜5本葉が展開した
リンゴの幼苗に、製剤例2に準じて懸濁剤にした供試薬
剤を水で希釈して所定濃度にし、それを葉面に充分付着
するように茎葉散布した。散布後、リンゴ黒星病菌の胞
子懸濁液を噴霧、接種した。接種後、15℃、多湿下で4
日置いた後、さらに照明下で15日間生育し、防除効力を
調査した。その結果を第11表に示す。
試験例7 キュウリ炭そ病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、キュウリ(相膜
半白)を播種し、室温内で14日間育成した。子葉が展開
したキュウリの幼苗に、製剤例1に準じて水和剤にした
供試薬剤を水で希釈して所定濃度にし、それを葉面に充
分付着するように茎葉散布した。散布後、キュウリ炭そ
病菌の胞子懸濁液を噴霧、接種した。接種後、23℃、多
湿下で1日置いた後、さらに照明下で4日間生育し、防
除効力を調査した。その結果を第12表に示す。
試験例8 コムギうどんこ病防除試験(治療効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(農林73
号)を播種し、温室内で10日間育成した。コムギの幼苗
にうどんこ病菌を接種した。接種後23℃で3日間生育し
た後、製剤例4に準じて乳剤にした供試薬剤を水で希釈
して所定濃度にし、それを葉面に充分付着するように茎
葉散布した。散布後、23℃、室温内で7日間生育し、防
除効力を調査した。その結果を第13表に示す。
試験例9 キュウリ灰色かび病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、キュウリ(相膜
半白)を播種し、室温内で14日間育成した。子葉が展開
したキュウリの幼苗に製剤例1に準じて水和剤にした供
試薬剤を水で希釈して所定濃度にし、それを葉面に充分
付着するように茎葉散布した。散布後、植物を風乾し、
ベンズイミダゾール・チオファネールメチル系殺菌剤耐
性キュウリ灰色かび病菌の菌糸を接種した。接種後、15
℃、暗黒、多湿下で3日間生育し、防除効力を調査し
た。その結果を第14表に示す。
試験例10 コムギ赤さび病防除効力(医療効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(農林78
号)を播種し、室温内で8日間育成した。コムギの幼苗
に、赤さび病菌の胞子を散粉、接種した。接種後、23
℃、暗黒、多湿下で1日間置いた後、製剤例2に準じて
懸濁剤にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度にし、そ
れを葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、
23℃照明下で7日間生育させて、防除効力を調査した。
その結果を第15表に示す。
試験例11 トマト疫病防除試験(予防効果) プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(ポンテ
ローザ)を播種し、温室内で20日間育成した。第2〜3
本葉が展開したトマトの幼苗に、製剤例4に準じて乳剤
にした供試薬剤を水で希釈して所定濃度にし、それを葉
面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、植物を
風乾しトマト疫病菌の胞子懸濁液を噴霧、接種した。接
種後、20℃、多湿下で1日置いた後、さらに照明下で5
日間生育し、防除効力を調査した。その結果を第16表に
しめす。
<発明の効果> 本発明化合物は、種々の植物病害菌による植物病害に
対して優れた効果を有することから植物病害防除剤の有
効成分として種々の用途に供しうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 典久 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 実光 穣 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 井上 悟 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−264478(JP,A) 特開 昭62−169778(JP,A) 特開 昭63−99068(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、nは0〜5の整数を表わし、R1は同一または相
    異なっていてもよく、低級アルキル基、ハロゲン原子、
    低級ハロアルキル基または低級アルコキシ基を表わし、
    R2およびR3は同一または相異なっていてもよく、水素原
    子または低級アルキル基を表わし、R4は水素原子または
    低級アルキル基を表わし、R5は水素原子、低級アルキル
    基またはハロゲン原子を表わし、あるいはR4とR5はCH
    2 で結合し環状構造をとることもでき、ここでmは
    3あるいは4を表わす。R6は水素原子、直鎖状低級アル
    キル基、低級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、
    低級アルキニルオキシ基または低級アルキルチオ基を表
    わす。〕 で示されるピリジルピリミジン誘導体またはその塩
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、nは0〜5の整数を表わし、R1は同一または相
    異なっていてもよく、低級アルキル基、ハロゲン原子、
    低級ハロアルキル基または低級アルコキシ基を表わし、
    R2およびR3は同一または相異なっていてもよく水素原子
    または低級アルキル基を表わし、R4は水素原子または低
    級アルキル基を表わし、R5は水素原子、低級アルキル基
    またはハロゲン原子を表わし、あるいはR4とR5はCH2
    で結合し環状構造をとることもでき、ここでmは3
    あるいは4を表わす。R6は水素原子、直鎖状低級アルキ
    ル基、低級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、低
    級アルキニルオキシ基または低級アルキルチオ基を表わ
    す。〕 で示されるピリジルピリミジン誘導体またはその塩を有
    効成分として含有することを特徴とする植物病害防除
    剤。
JP62221754A 1986-09-05 1987-09-03 ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤 Expired - Fee Related JP2517981B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62221754A JP2517981B2 (ja) 1986-09-05 1987-09-03 ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21001086 1986-09-05
JP61-210010 1986-09-05
JP61-288349 1986-12-03
JP28834986 1986-12-03
JP62-26762 1987-02-06
JP2676287 1987-02-06
JP62221754A JP2517981B2 (ja) 1986-09-05 1987-09-03 ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPH0183A JPH0183A (ja) 1989-01-05
JPS6483A JPS6483A (en) 1989-01-05
JP2517981B2 true JP2517981B2 (ja) 1996-07-24

Family

ID=27458565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62221754A Expired - Fee Related JP2517981B2 (ja) 1986-09-05 1987-09-03 ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2517981B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05278581A (ja) * 1992-03-30 1993-10-26 Mazda Motor Corp 車両の自動制動装置
PE20060115A1 (es) 2004-07-23 2006-03-23 Basf Ag 2-(piridin-2-il)-pirimidinas como agentes fungicidas
BRPI0710010A2 (pt) * 2006-04-12 2011-08-02 Basf Se compostos, uso de compostos, agente para proteção de colheita, semente, e, processo para combater fungos fitopatogênicos
JP2009533389A (ja) * 2006-04-12 2009-09-17 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 殺菌剤として使用するための3−(ピリジン−2−イル)−[1,2,4]−トリアジン類

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6483A (en) 1989-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0259139B1 (en) Pyridinylpyrimidine derivatives, method for production thereof and a plant disease protectant containing them as the active ingredient
AU598883B2 (en) Novel pyridinylpyrimidine derivatives, method for production thereof and a fungicide containing them as the active ingredient
JP2517251B2 (ja) ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤
US4927827A (en) Pyridinylpyrimidine derivatives, method for production thereof and a fungicide containing them as the active ingredient
JP2517981B2 (ja) ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤
JP2995726B2 (ja) 4−フェネチルアミノピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP2517992B2 (ja) ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤
JP2500620B2 (ja) アミジン化合物
JP2536060B2 (ja) ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤
JP2521076B2 (ja) ピリジルトリアジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤
JP3511729B2 (ja) 4−〔2−(トリフルオロアルコキシ置換フェニル)エチルアミノ〕ピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP2666100B2 (ja) 2−アシルアミノ−2−チアゾリン化合物、その製法及び有害生物防除剤
JP2521077B2 (ja) ピリジルトリアジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤
JP2639049B2 (ja) ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤
JP4838959B2 (ja) 6−(1−フルオロエチル)−5−ヨード−4−アミノピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JPH0183A (ja) ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤
JP3543411B2 (ja) 4−アミノピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP2666099B2 (ja) 2−アシルアミノ−2−チアゾリン化合物、その製法及び有害生物防除剤
JP4449229B2 (ja) 6−(1−フルオロエチル)−5−ヨード−4−アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP3083032B2 (ja) 4−アミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JP2649119B2 (ja) アルキルアミノピリミジン化合物、その製法及び有害生物防除剤
JPH0667925B2 (ja) ピリジルピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする植物病害防除剤
JPH07112972A (ja) ピラゾールカルボキサミド誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP2803076B2 (ja) フェノキシアルキルアミン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JPH11116555A (ja) 4−アニリノピリミジン誘導体及びそれを有効成分とする農園芸用の殺虫・殺ダニ・殺菌剤

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees