JP2517345B2 - 塗料の焼付乾燥方法および装置 - Google Patents

塗料の焼付乾燥方法および装置

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JP2517345B2
JP2517345B2 JP63019132A JP1913288A JP2517345B2 JP 2517345 B2 JP2517345 B2 JP 2517345B2 JP 63019132 A JP63019132 A JP 63019132A JP 1913288 A JP1913288 A JP 1913288A JP 2517345 B2 JP2517345 B2 JP 2517345B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は塗料の焼付乾燥方法および装置に関し、一層
詳細には、導電性の材料により形成されるワークに塗布
された塗料を乾燥する際に、誘導コイルの作用下に誘導
電流を介して前記ワーク自体を加熱する一方、前記誘導
コイルの外方からワークに対し気体、例えば、空気を供
給して当該誘導コイルを冷却すると共に、前記誘導コイ
ルにより加温された前記気体を塗装面に吹き付け、これ
によって前記塗料を効率よく乾燥させることが出来、し
かも構成が簡素化して装置全体を低廉に製造することを
可能とした塗料の焼付乾燥方法および装置に関する。
[発明の背景] 従来から、例えば、自動車車体のように、風雨および
直射日光等に曝されるワークを保護するために、当該ワ
ークに対して強度の大きい耐久性塗膜が得られる焼付仕
上げ塗装が広汎に採用されている。前記焼付仕上げ塗装
はワークに塗布された塗料を加熱してシンナー等の溶剤
の揮発を早め、前記塗料に混合される結合剤の反応を促
進することによって塗料を硬化させるものである。この
場合、前記ワークに塗布された塗料を加熱する方法とし
ては、前記ワークを乾燥炉内に配設し、当該ワークに対
し特殊な熱風発生装置からの熱風を吹き付けて加熱乾燥
させる方法が一般的に採用されている(特開昭第55−11
9466号参照)。
然しながら、前記の乾燥方法では、一定の温度に保持
された乾燥炉にワークを搬入し且つ前記ワークの塗装表
面に熱風を吹き付けるようにしているため、塗料は塗装
表面から順次膜状に硬化していくことになる。このよう
に、塗料が塗装表面から膜状に硬化すると、この硬化し
た層により塗装表面からさらに内部に存在する塗料中の
シンナー等の溶剤が封じ込められその揮発作用が阻害さ
れる虞がある。この場合、ワークに塗布された塗料の乾
燥に相当な時間が費やされるばかりか、前記溶剤が塗料
中に残留して塗料が硬化することによりワークに塗布さ
れた塗料に小さな凹部、すなわち、ピンホールが発生
し、結局、当該塗装面から錆等が発生し、しかも外観的
に美観が損なわれるという欠点が指摘されている。
さらに、前記乾燥方法では、塗装表面に熱風を吹き付
けるものであるため熱損失が多く、従って、塗料の乾燥
が効率よく営まれないという不都合を露呈している。
[発明の目的] 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもの
であって、導電性の材料により形成されるワークに塗布
された塗料を乾燥する際に、先ず、前記ワークに複数の
誘導コイルを接近させ、次いで、前記誘導コイルに高周
波電流を供給しワークに過電流を誘起して前記ワーク自
体を加熱する一方、誘導コイルの外方からワークに対し
気体を送給し、これによって前記誘導コイルを冷却する
と共に当該誘導コイルにより熱交換された結果生じた加
温気体を介して前記ワークに塗布された塗料を効率よく
乾燥させることが出来、しかも気体を加温するための特
別な熱源等を不要にして装置全体の製造コストを低廉に
抑えることを可能とする塗料の焼付乾燥方法および装置
を提供することを目的とする。
[目的を達成するための手段] 前記の目的を達成するために、本発明は導電性の材料
により形成されるワークに塗料を塗布した後、前記ワー
クに対して誘導コイルを接近させた状態に保持し、次い
で、前記誘導コイルに電流を供給しワークに過電流を誘
起して当該ワーク自体を誘導電流により加熱すると共
に、前記誘導コイルの外方から前記ワークに対し気体を
導出することにより前記気体を介して誘導コイルを冷却
し、さらに前記誘導コイルにより加温された当該気体を
ワークに塗布された塗料の表面に吹き付けて焼付乾燥す
ることを特徴とする。
また、本発明は誘導コイル近傍の気体の温度を検出
し、次いで、前記検出された温度に応じてワークに対し
供給する気体の流量を調整することにより、前記ワーク
の塗料表面に対し所定の温度に加温された気体を吹き付
けることを特徴とする。
また、本発明は導電性の材料により形成されるワーク
に塗布された塗料を乾燥するための装置であって、ワー
クを囲繞するように配設された複数の塗料乾燥機構と送
風手段とを有し、前記塗料乾燥機構はワーク側の一端を
開放し前記ワークに対して進退自在な複数の筐体と、前
記筐体の内部に配設された誘導コイルとからなり、前記
送風手段から送給される気体を筐体内部の前記誘導コイ
ルを介してワークの塗装面に吹き付けるよう構成するこ
とを特徴とする。
また。本発明は筐体の一端側に送風手段の気体吐出口
を開口させ、筐体内部他端側に配設されている誘導コイ
ルの間隙を通過させてワークの塗装面に気体を吹き付け
るよう構成することを特徴とする。
さらに、本発明は筐体が駆動源に連結し、送風手段は
前記駆動源によって進退動作する筐体に取着されたベロ
ーズ状の管体を含むことを特徴とする。
[実施態様] 次に、本発明に係る塗料の焼付乾燥方法および装置に
ついて好適な実施態様を挙げ、添付の図面を参照しなが
ら以下詳細に説明する。
第1図並びに第2図において、参照符号10は本発明に
係る塗料の乾燥方法を実施するための乾燥装置を示す。
この場合、乾燥装置10は乾燥炉12内に配設されて当該乾
燥炉12に搬送手段14を介して搬送される自動車の車体16
に塗布された塗料を焼付乾燥するものである。
前記乾燥装置10は車体16に吹き付ける気体、例えば、
空気を供給する第1の送風手段18並びに第2の送風手段
20と、複数の塗料乾燥機構22、24、26および28とを含
む。その際、第1送風手段18および第2送風手段20は夫
々複数本の管体27および29を介して塗料乾燥機構22、2
4、26および28に接続される。
次に、前記塗料乾燥機構22、24、26および28の中、例
えば、塗料乾燥機構24について以下詳細に説明する。
すなわち、第2図に示すように、前記塗料乾燥機構24
は車体16の両側部に配設される第1の送風チャンバ30並
びに第2の送風チャンバ32と、前記車体16の上方に配設
され板体33に保持される第3の送風チャンバ34a,34bと
を含む。前記板体33は図示しない駆動源により矢印Aお
よびB方向に変位可能であり、一方、前記第1および第
2送風チャンバ30、32は、図示しない駆動源の駆動作用
下に互いに接近、離間する方向に変位可能に構成され
る。この場合、前記第1送風チャンバ30と一方の第3送
風チャンバ34aは管体27を介して第1送風手段18と連通
すると共に、第2送風チャンバ32と他方の第3送風チャ
ンバ34bは管体29を介して第2送風手段20と連通してい
る。
前記第1送風チャンバ30の側面部には複数のシリンダ
40a、40b、40c、40d、40eおよび40fが取着される。前記
シリンダ40a乃至40fのシリンダロッド42a乃至42fは前記
第1送風チャンバ30に画成される図示しない孔部を貫通
して車体16側に指向して延在し、夫々のシリンダロッド
42a乃至42fの先端部にはコイル保持用筐体44a乃至44fが
取着される。
前記筐体44a乃至44f内には室46a乃至46fが画成される
と共に、前記室46a乃至46fは夫々の筐体44a乃至44fの一
端側から外方に開放される。筐体44a乃至44fの他端側に
はシリンダロッド42a乃至42fの先端部が固着されてお
り、夫々のシリンダロッド42a乃至42fの両側に第1送風
チャンバ30と夫々の室46a乃至46fに連通する管体48、50
が嵌合する。この場合、前記管体48、50は前記シリンダ
40a乃至40fの駆動作用下に変位する筐体44a乃至44fに対
応して伸縮するようベローズ状に形成される。さらに、
室46a乃至46fに筐体44a乃至44fの開放する一端側に近接
して誘導コイル52が配設されると共に、夫々の誘導コイ
ル52の近傍には温度センサ54が設けられる。
一方、第2送風チャンバ32には前記第1送風チャンバ
30と同様にシリンダ56a乃至56fが取着され、当該シリン
ダ56a乃至56fのシリンダロッド58a乃至58fの先端部には
コイル保持用筐体60a乃至60fが係合する。前記筐体60a
乃至60fには、前述した筐体44a乃至44fと同様に第2送
風チャンバ32に連通するベローズ状の管体62、64の端部
を夫々嵌合すると共に、誘導コイル66を装着する。な
お、筐体60a乃至60f内には温度センサ68を配設してお
く。
また、前記第1送風チャンバ30と第2送風チャンバ32
に横架される板体33にはシリンダ70a乃至70dが装着され
る。前記シリンダ70a、70b並びに70c、70dのシリンダロ
ッド72a、72b並びに72c、72dは板体33に保持されている
第3送風チャンバ34a、34bの図示しない孔部を貫通して
車体16に指向して延在する。当該シリンダロッド72a乃
至72dの先端部には夫々コイル保持用筐体74a乃至74dが
取着される。筐体74a乃至74dには夫々ベローズ状管体7
6、78の端部を嵌合し、前記筐体74a乃至74d内に誘導コ
イル80と温度センサ82を収容する。
前記板体33の略中央部には排気チャンバ84が取着さ
れ、この排気チャンバ84には外部に連通する排気用の管
体86が係合している。
前記塗料乾燥機構24は基本的には以上のように構成さ
れ、この場合、他の塗料乾燥機構22、26および28も前述
した塗料乾燥機構24と略同様に構成されている。従っ
て、塗料乾燥機構22、26および28については前記塗料乾
燥機構24と同一の構成要素に同一の参照符号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。なお、前記塗料乾燥機構22、
24、26および28を構成する夫々の筐体並びに誘導コイル
の数は塗装面の大きさに対応して増減可能なことは謂う
までもない。
次いで、第1および第2送風手段18、20の気体流量制
御系について第3図を参照して以下に説明する。
すなわち、第1送風手段18は実質的に空気供給源90を
含み、前記空気供給源90には管体27を介して複数の流量
制御弁92が接続される。夫々の流量制御弁92には管体4
8、50並びに76、78の一端が連結されており、前記管体4
8、50並びに76、78の他端は筐体44a乃至44f並びに筐体7
4a、74bに連通する。そして、前記筐体44a乃至44f並び
に筐体74a、74bに配設されている温度センサ54、82はコ
ントローラ94に温度データを送給すると共に、このコン
トローラ94は前記温度データに応じて夫々の流量制御弁
92を制御する。これによって、筐体44a乃至44f並びに筐
体74a、74bから車体16に吹き付けられる空気の温度を調
整する。
なお、空気供給源90に単一の流量制御弁92を接続し、
前記流量制御弁92に複数の管体27を介して第1および第
3送風チャンバ30、34aを一体的に連通することも可能
である。この場合、例えば、筐体44c内の温度センサ54
から得られる温度データに基づき流量制御弁92を制御し
て筐体44a乃至44f、74aおよび74bに供給する空気の流量
を同時に調整すればよい。
また、第2送風手段20の流量制御系は前述した第1送
風手段18と同様であり、その詳細な説明は省略する。
本発明に係る塗料の焼付乾燥方法を実施するための装
置は基本的には以上のように構成されるものであり、次
にその作用並びに効果について説明する。
先ず、塗装を施された車体16が搬送手段14により乾燥
炉12内に搬送される。その際、前記乾燥炉12内に配設さ
れる乾燥装置10を構成する夫々の塗料乾燥機構22、24、
26および28の板体33を矢印A方向に変位させた状態にし
ておく。この場合、前記塗料乾燥機構22、24、26および
28の第1送風チャンバ30と第2送風チャンバ32とを互い
に離間する方向に変位させておくことは謂うまでもな
い。
そこで、第1送風チャンバ30と第2送風チャンバ32と
を互いに接近する方向に変位させた後、板体33を矢印B
方向に変位させる。これによって、車体16は第1送風チ
ャンバ30、第2送風チャンバ32および第3送風チャンバ
34a、34bによって囲繞されることになる。次いで、塗料
乾燥機構22、24、26および28を構成するシリンダ40a乃
至40f、シリンダ56a乃至56fおよびシリンダ70a乃至70d
を駆動して誘導コイル52、66および80を車体16に接近さ
せる。
すなわち、前記塗料乾燥機構22、24、26および28の
中、例えば、塗料乾燥機構24について説明すると、これ
を構成する第1送風チャンバ30に取着されるシリンダ40
a乃至40fの駆動作用下にシリンダロッド42a乃至42fを車
体16の一側面部に近接変位させる。この変位作用下にシ
リンダロッド42a乃至42fに係着されている筐体44a乃至4
4fの室46a乃至46fに配設される誘導コイル52が前記車体
16の一側面部に接近するに至る。同様にして、第2送風
チャンバ32に取着されるシリンダ56a乃至56fの駆動作用
下に筐体60a乃至60fが車体16に指向して変位し、これに
装着されている誘導コイル66が前記車体16の他側面部に
接近する。さらに、シリンダ70a乃至70dの駆動作用下に
筐体74a乃至74dを介して誘導コイル80が車体16の上面部
に接近する。
この場合、前記筐体44a乃至44f、60a乃至60fおよび74
a乃至74dには夫々管体48、50、62、64および76、78が係
着しているが、これらの管体48、50、62、64および76、
78は、前述したように、ベローズ状に形成されているた
め、前記筐体44a乃至44f、60a乃至60fおよび74a乃至74d
の変位に対応して伸縮自在である。従って、前記管体4
8、50、62、64および76、78が誘導コイル52、66および8
0の変位動作を妨害することはない。
なお、他の塗料乾燥機構22、26、28は前記塗料乾燥機
構24と同様の作用により車体16に誘導コイル52、66およ
び80を接近させるものであり、従って、その詳細な説明
は省略する。
前記の状態で夫々の誘導コイル52、66および80に高周
波電流を供給する。この電流は前記誘導コイル52、66お
よび80が接近する車体16自体に過電流を誘起し、当該過
電流により車体16が加熱され、この車体16に塗布される
塗料が乾燥されることになる。この場合、前記車体16の
加熱温度は誘導コイル52、66および80に供給する高周波
電流の大きさをコントローラすることにより調整される
ことは勿論である。なお、この乾燥に際しては、過電流
は車体16の表面を加熱することになり、従って、塗料は
前記車体16の表面に接する部分から乾燥されていくこと
になる。
さらに、前記の作用と同時に第1および第2送風手段
18、20を駆動して誘導コイル52、66、80並びに車体16の
両側面部および上面部に夫々空気を供給する。
すなわち、第3図に示すように、第1送風手段18を構
成する空気供給源90から流量制御弁92に対し圧縮空気が
供給されると、この圧縮空気は夫々の流量制御弁92の作
用下に所定の圧力に調整された後、筐体44a乃至44f、74
aおよび74bに導入される。その際、例えば、筐体44a乃
至44fにおいて室46a乃至46fの開放する一端側に配設さ
れている誘導コイル52自体は、前述したように、高周波
電流が供給されて相当な温度に昇温している。このた
め、室46a乃至46fに供給された空気は前記誘導コイル52
を冷却すると共に、夫々の誘導コイル52により加温され
て車体16の一側面部に吹き付けられる。
この場合、夫々の筐体44a乃至44fには温度センサ54が
配設されており、この温度センサ54が前記室46a乃至46f
を通過する空気の温度を検出し、コントローラ94にその
温度データを送給する。コントローラ94は前記温度デー
タに応じて流量制御弁92を制御し、夫々の筐体44a乃至4
4fに供給される空気の流量を増減する。これによって、
車体16の一側面部に吹き付けられる空気を常時所定の温
度に調整することが出来る。
一方、筐体74a、74b内に供給された空気は夫々の筐体
74a、74bに装着されている誘導コイル80を冷却した後、
所定の温度に加温されて車体16の上面部一方に吹き付け
られる。これによって、車体16の上面部が一層乾燥され
ることは謂うまでもない。
なお、第2送風手段20は、前述した第1送風手段18と
同様に駆動され、夫々の筐体60a乃至60fおよび74c、74d
内に供給された空気は誘導コイル66、80を冷却した後、
車体16の他側面部並びに上面部他方に吹き付けられる。
そこで、車体16の両側面部並びに上面部に吹き付けら
れる空気が夫々所定の温度に調整されるため、特に、前
記車体16の全塗装面を均一に乾燥することが可能とな
る。
このように、前記車体16に対して吹き付けられた空気
はこの車体16の塗装面に沿って夫々矢印方向に層流状態
で流動し、当該車体16の上方に位置する排気チャンバ84
から管体86を介して外部へと排出される。
この場合、本実施態様によれば、車体16に塗布される
塗料を効率的に乾燥することが出来ると共に、当該乾燥
装置10を経済的に製造することが可能となる。
すなわち、前述したように、誘導コイル52、66および
80を介して車体16に過電流を誘起し、この車体16自体を
加熱することにより前記車体16に塗布された塗料を乾燥
している。このため、従来のように、塗装表面に熱風を
吹き付けるものに比べ熱損失が少なく、車体16に塗布さ
れた塗料を効率的に乾燥することが出来る。また、車体
16の表面自体を加熱するため、この車体16の塗料が塗装
表面から硬化することがなく、従って、溶剤が塗料内に
残留してピンホール等を発生することを阻止し得るとい
う効果が挙げられる。
しかも、第1および第2送風手段18、20の作用下に車
体16の塗装表面に空気を吹き付けることにより前記車体
16の加熱によって揮発した溶剤が塗料内に残留すること
を阻止し、前記溶剤の揮発を一層促進することが出来、
塗装表面の平滑さをさらに向上することが可能となる。
その際、第1および第2送風手段18、20の作用下に筐
体44a乃至44f、60a乃至60fおよび74a乃至74d内に供給さ
れる空気は相当な温度に加熱されている誘導コイル52、
66および80を冷却すると共に、夫々の誘導コイル52、66
および80を介して加温された後、車体16に吹き付けられ
ることになる。従って、車体16に塗布された塗料の乾燥
作業を一挙に迅速に遂行することが出来、さらに、例え
ば、車体16に対し温風を吹き付けるための特別な熱風発
生装置を不要とし、当該乾燥装置10を経済的に製造し得
るという利点が顕在化する。また、夫々の誘導コイル5
2、66および80を冷却すべく専用の冷却手段が不要とな
り、前記乾燥装置10の低廉化が一層促進される。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、導電性の材料により
形成されるワークに対し誘導コイルを近接変位させ、次
いで、前記誘導コイルに電流を供給してワーク自体を加
熱させると共に、夫々の誘導コイルの外方からワークに
対し気体を供給し、この気体により前記誘導コイルを冷
却した後、当該誘導コイルにより加温された前記気体を
ワークの塗装面に吹き付けている。このように、ワーク
自体を加熱させるため、従来のように熱風をワークに吹
き付けるものに比べ、塗料を短時間に且つ効率的に乾燥
することが出来る。しかも、ワークに対し気体を吹き付
けるため、揮発した溶剤が塗料内に滞留することを阻止
し、前記溶剤の揮発をさらに促進すると共に塗装表面の
平滑性を一層向上することが可能となる効果が得られ
る。
しかも、誘導コイルを冷却することにより加温された
気体をワークに対し吹き付けている。このため、ワーク
に対し温風を吹き付けるための特別な熱源や誘導コイル
を冷却するための専用冷却手段を設ける必要がなく、当
該乾燥装置を一挙に低廉に製造することが出来るという
利点が挙げられる。
さらにまた、本発明では、誘導コイルにより加温され
た気体の温度を測定し、その測定結果に基づいて前記気
体の供給量を制御している。従って、ワーク全面に対し
常に所定の温度の気体を吹き付けることが出来、塗装面
全体を均一に乾燥することが可能となる。
以上、本発明については好適な実施態様を挙げて説明
したが、本発明はこの実施態様に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良
並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る塗料の焼付乾燥方法を実施するた
めの装置の斜視図、 第2図は第1図に示す装置の一部省略断面説明図、 第3図は第1図並びに第2図に示す装置を構成する送風
手段の流量制御系の概略説明図である。 10…乾燥装置、12…乾燥炉 18、20…送風手段 22、24、26、28…塗料乾燥機構 30、32、34a、34b…送風チャンバ 44a〜44f…筐体、52…誘導コイル 60a〜60f…筐体、66…誘導コイル 74a〜74d…筐体、80…誘導コイル

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性の材料により形成されるワークに塗
    料を塗布した後、前記ワークに対して誘導コイルを接近
    させた状態に保持し、次いで、前記誘導コイルに電流を
    供給しワークに渦電流を誘起して当該ワーク自体を誘導
    電流により加熱すると共に、前記誘導コイルの外方から
    前記ワークに対し気体を導出することにより前記気体を
    介して誘導コイルを冷却し、さらに前記誘導コイルによ
    り加温された当該気体をワークに塗布された塗料の表面
    に吹き付けて焼付乾燥することを特徴とする塗料の焼付
    乾燥方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、誘導コイル
    近傍の気体の温度を検出し、次いで、前記検出された温
    度に応じてワークに対し供給する気体の流量を調整する
    ことにより、前記ワークの塗料表面に対し所定の温度に
    加温された気体を吹き付けることを特徴とする塗料の焼
    付乾燥方法。
  3. 【請求項3】導電性の材料により形成されるワークに塗
    布された塗料を乾燥するための装置であって、ワークを
    囲繞するように配設された複数の塗料乾燥機構と送風手
    段とを有し、前記塗料乾燥機構はワーク側の一端を開放
    し前記ワークに対して進退自在な複数の筐体と、前記筐
    体の内部に配設された誘導コイルとからなり、前記送風
    手段から送給される気体を筐体内部の前記誘導コイルを
    介してワークの塗装面に吹き付けるよう構成することを
    特徴とする塗料の焼付乾燥装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の装置において、筐体の一端
    側に送風手段の気体吐出口を開口させ、筐体内部他端側
    に配設されている誘導コイルの間隙を通過させてワーク
    の塗装面に気体を吹き付けるよう構成することを特徴と
    する塗料の焼付乾燥装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4記載の装置において、筐
    体は駆動源に連結し、送風手段は前記駆動源によって進
    退動作する筐体に取着されたベローズ状の管体を含むこ
    とを特徴とする塗料の焼付乾燥装置。
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