JP2516599Y2 - 車両用エンジンの気化器 - Google Patents
車両用エンジンの気化器Info
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- JP2516599Y2 JP2516599Y2 JP6674493U JP6674493U JP2516599Y2 JP 2516599 Y2 JP2516599 Y2 JP 2516599Y2 JP 6674493 U JP6674493 U JP 6674493U JP 6674493 U JP6674493 U JP 6674493U JP 2516599 Y2 JP2516599 Y2 JP 2516599Y2
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- Japan
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- heater
- temperature sensor
- temperature
- engine
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車、自動2輪車お
よび自動4輪車等のエンジンに装着される気化器の構造
に関する。
よび自動4輪車等のエンジンに装着される気化器の構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、自動2輪車および自動4輪車等
のエンジンに装着される気化器にあっては、例えば、寒
冷地で使用するような場合、燃料出口孔やメイン系やス
ロー系の空気取り入れ口の近傍などに空気中の水分が氷
結することにより、これらの開口面積が変化してエンジ
ン運転が不調になることがあり、このような氷結現象を
防止するために、気化器内の温度が一定値(例えば氷
点)以下の時に該気化器をヒーター等で加温することが
行なわれている。例えば、実願平4−40993号に
は、この種のヒーターを取り付けるための構造が開示さ
れている。また、前記ヒーターのオン・オフを制御する
ために、気化器の温度を検知する温度センサを該気化器
に装着することも行なわれている。
のエンジンに装着される気化器にあっては、例えば、寒
冷地で使用するような場合、燃料出口孔やメイン系やス
ロー系の空気取り入れ口の近傍などに空気中の水分が氷
結することにより、これらの開口面積が変化してエンジ
ン運転が不調になることがあり、このような氷結現象を
防止するために、気化器内の温度が一定値(例えば氷
点)以下の時に該気化器をヒーター等で加温することが
行なわれている。例えば、実願平4−40993号に
は、この種のヒーターを取り付けるための構造が開示さ
れている。また、前記ヒーターのオン・オフを制御する
ために、気化器の温度を検知する温度センサを該気化器
に装着することも行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、温度セ
ンサが装着される従来の車両用エンジンの気化器にあっ
ては、気化器温度センサを装着する場合と装着しない場
合とで、気化器本体の形状構造が異なってしまうために
部品の共通化が損なわれたり、気化器温度センサを取り
付けるための余分な部品または気化器本体の取付け用ボ
スが必要になるなど、部品管理が煩雑になりコストアッ
プを招くという不都合がある。このような不都合は、エ
ンジンで使用される気化器の数に関係なく生じるが、1
個の気化器を装着するエンジンより複数の気化器を装着
するエンジンの方が不都合の程度がより顕著である。
ンサが装着される従来の車両用エンジンの気化器にあっ
ては、気化器温度センサを装着する場合と装着しない場
合とで、気化器本体の形状構造が異なってしまうために
部品の共通化が損なわれたり、気化器温度センサを取り
付けるための余分な部品または気化器本体の取付け用ボ
スが必要になるなど、部品管理が煩雑になりコストアッ
プを招くという不都合がある。このような不都合は、エ
ンジンで使用される気化器の数に関係なく生じるが、1
個の気化器を装着するエンジンより複数の気化器を装着
するエンジンの方が不都合の程度がより顕著である。
【0004】本考案はこのような技術課題に鑑みてなさ
れたものであり、本考案の目的は、簡単な構成で気化器
温度センサをコンパクトに装着することができ、しかも
気化器温度センサの有無に関わらず気化器自体の部品共
通性を維持することができる複数の気化器から成る車両
用エンジンの気化器を提供することである。
れたものであり、本考案の目的は、簡単な構成で気化器
温度センサをコンパクトに装着することができ、しかも
気化器温度センサの有無に関わらず気化器自体の部品共
通性を維持することができる複数の気化器から成る車両
用エンジンの気化器を提供することである。
【0005】本考案の他の目的は、気化器内の、アイド
リング時にエンジンストップ等の原因となる氷結現象が
最も発生しやすい箇所の近傍温度を検知でき、効率的な
ヒーターのオン・オフを行うことが可能な車両用エンジ
ンの気化器を提供することである。本考案のさらに他の
目的は、複数の気化器で重要な同調機構(スロットル弁
の開度調整)の信頼性を確保しつつ、コンパクトに温度
スイッチを装着することが可能な車両用エンジンの気化
器を提供することである。
リング時にエンジンストップ等の原因となる氷結現象が
最も発生しやすい箇所の近傍温度を検知でき、効率的な
ヒーターのオン・オフを行うことが可能な車両用エンジ
ンの気化器を提供することである。本考案のさらに他の
目的は、複数の気化器で重要な同調機構(スロットル弁
の開度調整)の信頼性を確保しつつ、コンパクトに温度
スイッチを装着することが可能な車両用エンジンの気化
器を提供することである。
【0006】
【課題解決のための手段】本考案は、複数の気化器に1
本の連結ステーをネジ締結することにより該複数の気化
器を連結した車両用エンジンの気化器において、少なく
とも1箇所のネジ締結部のボルトに代えてボルト型の気
化器温度センサを使用し、該気化器温度センサで前記連
結ステーを締結する構成とすることにより、簡単な構成
で気化器温度センサをコンパクトに装着することがで
き、しかも気化器温度センサの有無に関わらず気化器自
体の部品共通性を維持することができる複数の気化器か
ら成る車両用エンジンの気化器を提供するものである。
本の連結ステーをネジ締結することにより該複数の気化
器を連結した車両用エンジンの気化器において、少なく
とも1箇所のネジ締結部のボルトに代えてボルト型の気
化器温度センサを使用し、該気化器温度センサで前記連
結ステーを締結する構成とすることにより、簡単な構成
で気化器温度センサをコンパクトに装着することがで
き、しかも気化器温度センサの有無に関わらず気化器自
体の部品共通性を維持することができる複数の気化器か
ら成る車両用エンジンの気化器を提供するものである。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の実施例を説明
する。図1は本考案を適用した車両用エンジンの気化器
の一実施例のエンジン側から見た一部破断正面図であ
り、図2は図1の気化器の底面図であり、図3は図1中
の線3−3から見た一部破断側面図である。図1および
図2において、複数(図示の例では4個)の気化器40
A、40B、40C、40Dは、それぞれの本体10を
1本の連結ステー45にネジ締結することにより、互い
に連結された状態にてエンジンに装着されている。な
お、前記複数の気化器40A、40B、40C、40D
の全体または任意一つを指す場合は単に気化器40で示
すことにする。
する。図1は本考案を適用した車両用エンジンの気化器
の一実施例のエンジン側から見た一部破断正面図であ
り、図2は図1の気化器の底面図であり、図3は図1中
の線3−3から見た一部破断側面図である。図1および
図2において、複数(図示の例では4個)の気化器40
A、40B、40C、40Dは、それぞれの本体10を
1本の連結ステー45にネジ締結することにより、互い
に連結された状態にてエンジンに装着されている。な
お、前記複数の気化器40A、40B、40C、40D
の全体または任意一つを指す場合は単に気化器40で示
すことにする。
【0008】前記連結ステー45は、4個の気化器40
のそれぞれの本体10に対して、2箇所づつでネジ締結
されている。そこで、本実施例では、図1中の右側から
2番目の気化器40Bは、1箇所ではボルト(ネジ)4
6で締結されているが、他の1箇所では前記ボルト46
に代えてボルト型の温度センサ66により締結されてい
る。図1〜図3に示すように、前記ボルト型の気化器温
度センサ66は、他のボルト46と同様に、連結ステー
45の取り付け孔を通して気化器本体10のネジ孔にネ
ジ込み固定することにより、該気化器本体10に該連結
ステー45とともに共締め固定されている。なお、前記
温度センサ66は、冷却風の影響など外気条件に左右さ
れやすい右端または左端の気化器40A、40Dを避け
て、内側の気化器40B、40Cに装着することが好ま
しい場合があるが、外気条件などの影響が無い場合に
は、右端または左端の気化器40A、40Dに装着して
もよいことは勿論である。
のそれぞれの本体10に対して、2箇所づつでネジ締結
されている。そこで、本実施例では、図1中の右側から
2番目の気化器40Bは、1箇所ではボルト(ネジ)4
6で締結されているが、他の1箇所では前記ボルト46
に代えてボルト型の温度センサ66により締結されてい
る。図1〜図3に示すように、前記ボルト型の気化器温
度センサ66は、他のボルト46と同様に、連結ステー
45の取り付け孔を通して気化器本体10のネジ孔にネ
ジ込み固定することにより、該気化器本体10に該連結
ステー45とともに共締め固定されている。なお、前記
温度センサ66は、冷却風の影響など外気条件に左右さ
れやすい右端または左端の気化器40A、40Dを避け
て、内側の気化器40B、40Cに装着することが好ま
しい場合があるが、外気条件などの影響が無い場合に
は、右端または左端の気化器40A、40Dに装着して
もよいことは勿論である。
【0009】図4は前記ボルト型の気化器温度センサ6
6を例示する図であり、同図中の(A)は縦断面図であ
り、(B)は側面図である。この気化器温度センサ66
は、サーミスター素子またはPTC素子など、温度変化
に対する抵抗値変化の大きい素子を利用したコンパクト
サイズの温度スイッチで構成されている。図4におい
て、ハウジング47には雄ネジ48が一体に形成されて
おり、該ハウジング47の内部には温度変化に対する抵
抗値変化の大きいサーミスター素子またはPTC素子な
どのスイッチング素子49が収納されている。また、こ
のハウジング47の内部には、前記スイッチング素子4
9を保持するとともに電気接続するためのスプリング5
0も収納されている。そして、このハウジング47の開
口端部は、Oリング81に介して、絶縁材82およびタ
ーミナル83から成る蓋部材をかしめ固着することによ
り密封されている。
6を例示する図であり、同図中の(A)は縦断面図であ
り、(B)は側面図である。この気化器温度センサ66
は、サーミスター素子またはPTC素子など、温度変化
に対する抵抗値変化の大きい素子を利用したコンパクト
サイズの温度スイッチで構成されている。図4におい
て、ハウジング47には雄ネジ48が一体に形成されて
おり、該ハウジング47の内部には温度変化に対する抵
抗値変化の大きいサーミスター素子またはPTC素子な
どのスイッチング素子49が収納されている。また、こ
のハウジング47の内部には、前記スイッチング素子4
9を保持するとともに電気接続するためのスプリング5
0も収納されている。そして、このハウジング47の開
口端部は、Oリング81に介して、絶縁材82およびタ
ーミナル83から成る蓋部材をかしめ固着することによ
り密封されている。
【0010】前記気化器温度センサ66は、前記ハウジ
ング47に六角頭部84および雄ネジ48を有するボル
ト型をしており、該雄ネジ48を気化器本体10の雌ネ
ジにネジ込むことにより、六角頭部84と気化器本体1
0との間で前記連結ステー45を締結するようにして該
気化器本体10に取り付けられる。この場合、伝熱性グ
リース等の伝熱性粘性物により前記雌ネジ内の隙間を埋
めるようにして、前記気化器温度センサ66の雄ネジ4
8をネジ込むことが好ましい。図1〜図3に前記気化器
温度センサ66の取り付け構造が示されている。なお、
図1〜図3には、4個の気化器40に対する連結ステー
45の8箇所の締結部のうち1箇所のみを前記ボルト型
の温度センサ66で締結し、他の締結部は全てボルト4
6で締結する場合を示したが、2箇所以上で温度検知を
したい場合には2箇所以上を前記温度センサ66で締結
するように構成してもよい。
ング47に六角頭部84および雄ネジ48を有するボル
ト型をしており、該雄ネジ48を気化器本体10の雌ネ
ジにネジ込むことにより、六角頭部84と気化器本体1
0との間で前記連結ステー45を締結するようにして該
気化器本体10に取り付けられる。この場合、伝熱性グ
リース等の伝熱性粘性物により前記雌ネジ内の隙間を埋
めるようにして、前記気化器温度センサ66の雄ネジ4
8をネジ込むことが好ましい。図1〜図3に前記気化器
温度センサ66の取り付け構造が示されている。なお、
図1〜図3には、4個の気化器40に対する連結ステー
45の8箇所の締結部のうち1箇所のみを前記ボルト型
の温度センサ66で締結し、他の締結部は全てボルト4
6で締結する場合を示したが、2箇所以上で温度検知を
したい場合には2箇所以上を前記温度センサ66で締結
するように構成してもよい。
【0011】図1および図2において、複数の気化器4
0のそれぞれには、該気化器40内の氷結現象が生じや
すい場所を加温することにより該氷結現象を防止するた
めのヒーター35が装着されている。本実施例において
は、気化器本体10に形成された下向き開放の凹穴34
に電気式ヒーター35が挿入され、各電気式ヒーター3
5は各気化器本体10にネジ87で固定されたヒーター
押さえ部材36により前記凹穴内に位置決め保持されて
いる。前記ヒーター押さえ部材36は、例えば、板状部
材で構成され、前記ネジ87により取り外し可能に固定
されている。この場合、前記ヒーター35は、前記凹穴
34内に伝熱性グリース等の伝熱性粘性物を注入して隙
間を埋めた状態で、該凹穴34内に挿入されている。
0のそれぞれには、該気化器40内の氷結現象が生じや
すい場所を加温することにより該氷結現象を防止するた
めのヒーター35が装着されている。本実施例において
は、気化器本体10に形成された下向き開放の凹穴34
に電気式ヒーター35が挿入され、各電気式ヒーター3
5は各気化器本体10にネジ87で固定されたヒーター
押さえ部材36により前記凹穴内に位置決め保持されて
いる。前記ヒーター押さえ部材36は、例えば、板状部
材で構成され、前記ネジ87により取り外し可能に固定
されている。この場合、前記ヒーター35は、前記凹穴
34内に伝熱性グリース等の伝熱性粘性物を注入して隙
間を埋めた状態で、該凹穴34内に挿入されている。
【0012】図1および図2において、複数(4個)の
気化器40のそれぞれには吸気量(吸入空気量)を制御
するためのバタフライ式スロットル弁16が設けられて
おり、本実施例では、これら4個のスロットル弁16の
スロットルシャフト85も互いに連結されており、1つ
のスロットル操作レバー86を回動操作することにより
4個の気化器40のスロットルを同時に同じ角度で制御
し得るように構成されている。このように複数の気化器
40のスロットル弁16を互いに連結することにより、
各気化器40のスロットル弁の開度調整などが気化器の
着脱作業、エンジン運転時の振動あるいはスロットル開
閉動作などによって変化することを防止することができ
る。
気化器40のそれぞれには吸気量(吸入空気量)を制御
するためのバタフライ式スロットル弁16が設けられて
おり、本実施例では、これら4個のスロットル弁16の
スロットルシャフト85も互いに連結されており、1つ
のスロットル操作レバー86を回動操作することにより
4個の気化器40のスロットルを同時に同じ角度で制御
し得るように構成されている。このように複数の気化器
40のスロットル弁16を互いに連結することにより、
各気化器40のスロットル弁の開度調整などが気化器の
着脱作業、エンジン運転時の振動あるいはスロットル開
閉動作などによって変化することを防止することができ
る。
【0013】また、前述の実施例によれば、複数の気化
器40に1本の連結ステー45をネジ締結することによ
り該複数の気化器を連結する車両用エンジンの気化器に
おいて、少なくとも1箇所のネジ締結部のボルト46に
代えてボルト型の気化器温度センサ66を使用し、該気
化器温度センサ66で前記連結ステー45を締結する構
成にしたので、気化器温度センサ66を装着するに際
し、余分の構成部品や気化器自体の形状構造の変更を必
要とせずに、簡単かつコンパクトな構造で温度センサ6
6を取り付けることができ、温度センサを用いない気化
器との構成部品の共通化を図ることが可能になる。
器40に1本の連結ステー45をネジ締結することによ
り該複数の気化器を連結する車両用エンジンの気化器に
おいて、少なくとも1箇所のネジ締結部のボルト46に
代えてボルト型の気化器温度センサ66を使用し、該気
化器温度センサ66で前記連結ステー45を締結する構
成にしたので、気化器温度センサ66を装着するに際
し、余分の構成部品や気化器自体の形状構造の変更を必
要とせずに、簡単かつコンパクトな構造で温度センサ6
6を取り付けることができ、温度センサを用いない気化
器との構成部品の共通化を図ることが可能になる。
【0014】図5は本考案を適用した車両用エンジンの
気化器の一実施例の要部を示す縦断面図である。図1に
おいて、気化器40の本体(気化器本体)10を貫通す
る吸気通路11が形成されており、不図示のエアクリー
ナーから矢印A方向に流れてくる空気は該吸気通路11
を通して図示左側のエンジン(不図示)へ導入される。
一方、前記吸気通路11の下方には、ガソリン等の液体
燃料を貯留するためのフロート室12が形成されてい
る。このフロート室12内の燃料の油面高さは、支点1
3を中心に上下方向に揺動可能なフロート14と該フロ
ート14の上下動によって開閉制御される燃料供給用ニ
ードル弁15とにより、常に適正範囲内に維持されてい
る。
気化器の一実施例の要部を示す縦断面図である。図1に
おいて、気化器40の本体(気化器本体)10を貫通す
る吸気通路11が形成されており、不図示のエアクリー
ナーから矢印A方向に流れてくる空気は該吸気通路11
を通して図示左側のエンジン(不図示)へ導入される。
一方、前記吸気通路11の下方には、ガソリン等の液体
燃料を貯留するためのフロート室12が形成されてい
る。このフロート室12内の燃料の油面高さは、支点1
3を中心に上下方向に揺動可能なフロート14と該フロ
ート14の上下動によって開閉制御される燃料供給用ニ
ードル弁15とにより、常に適正範囲内に維持されてい
る。
【0015】そこで、前記吸気通路11には、吸気量
(吸入空気量)を制御するためのバタフライ式スロット
ル弁16が設けられている。一方、前記フロート室12
と前記吸気通路11との間には、主として出力運転時の
燃料供給量(空燃比)を制御するためのメイン系17
と、アイドリングを含む低速運転時の燃料供給量(空燃
比)を制御するためのスロー系18とが設けられてい
る。
(吸入空気量)を制御するためのバタフライ式スロット
ル弁16が設けられている。一方、前記フロート室12
と前記吸気通路11との間には、主として出力運転時の
燃料供給量(空燃比)を制御するためのメイン系17
と、アイドリングを含む低速運転時の燃料供給量(空燃
比)を制御するためのスロー系18とが設けられてい
る。
【0016】前記メイン系17の燃料通路は、吸気通路
11に開口するメインノズル19と該メインノズル19
の下部(燃料油面下に開口する位置))に装着されたメ
インジェット20とで構成されている。そして、メイン
ノズル19に対応する位置に、吸気通路11を横切って
摺動可能なスライドピストン21が設けられており、該
スライドピストン21には前記メインノズル19内に嵌
入するジェットニードル22が取り付けられている。こ
のジェットニードル22はテーパー形状をしており、前
記スライドピストン21の動きに応じて該ジェットニー
ドル22の嵌入深さを変えることにより、メインノズル
19の燃料出口面積を調節するように構成されている。
また、メインノズル19における燃料霧化用の空気は、
空気取り入れ口28から、計量用のメインエアジェット
29を通して該メインノズル19内へ導入される。
11に開口するメインノズル19と該メインノズル19
の下部(燃料油面下に開口する位置))に装着されたメ
インジェット20とで構成されている。そして、メイン
ノズル19に対応する位置に、吸気通路11を横切って
摺動可能なスライドピストン21が設けられており、該
スライドピストン21には前記メインノズル19内に嵌
入するジェットニードル22が取り付けられている。こ
のジェットニードル22はテーパー形状をしており、前
記スライドピストン21の動きに応じて該ジェットニー
ドル22の嵌入深さを変えることにより、メインノズル
19の燃料出口面積を調節するように構成されている。
また、メインノズル19における燃料霧化用の空気は、
空気取り入れ口28から、計量用のメインエアジェット
29を通して該メインノズル19内へ導入される。
【0017】前記スライドピストン21の上端部は吸気
負圧に応じて変位するダイアフラム23に結合されてい
る。また、このスライドピストン21は、戻しバネ27
により常に下方へ付勢されている。そして、ダイアフラ
ム23の上側には吸気負圧と連通した孔44を通じて負
圧室24が形成され、該ダイアフラム23の下側には大
気と連通する大気圧室25が形成されている。したがっ
て、吸気通路11内における空気流速(流量)の増大な
どにより吸気負圧が強くなるほど、前記スライドピスト
ン21が前記バネ27に打ち勝って上方へ移動し、これ
によって前記メインノズル19の燃料出口26の面積が
増大し、より多くの燃料を供給し得る状態になる。な
お、前記スロットル弁16は、図示のように、前記スラ
イドピストン21の吸気流下流側に配設されている。
負圧に応じて変位するダイアフラム23に結合されてい
る。また、このスライドピストン21は、戻しバネ27
により常に下方へ付勢されている。そして、ダイアフラ
ム23の上側には吸気負圧と連通した孔44を通じて負
圧室24が形成され、該ダイアフラム23の下側には大
気と連通する大気圧室25が形成されている。したがっ
て、吸気通路11内における空気流速(流量)の増大な
どにより吸気負圧が強くなるほど、前記スライドピスト
ン21が前記バネ27に打ち勝って上方へ移動し、これ
によって前記メインノズル19の燃料出口26の面積が
増大し、より多くの燃料を供給し得る状態になる。な
お、前記スロットル弁16は、図示のように、前記スラ
イドピストン21の吸気流下流側に配設されている。
【0018】前記スロー系18の燃料通路は、フロート
室14内の燃料油面下に開口する燃料計量用のスロージ
ェット30、燃料を霧化するためのスローノズル31、
霧化燃料の燃料通路32、および吸気通路11に開口す
る複数の小さな燃料出口孔33で構成されている。前記
燃料出口孔33は、前記スロットル弁16の真下より吸
気上流側の近傍に形成されている。前記スローノズル3
1における燃料霧化用の空気は、スロー系の空気取り入
れ口43から、計量用のスローエアジェット42を通し
て該スローノズル31内へ導入される。なお、本実施例
では、スロー系18の前記燃料出口孔33が吸気通路1
1の下側の壁面に開口しているので、燃料通路32を含
むスロー系全体の長さを短縮することができ、したがっ
て、エンジン運転に対する応答性に優れたスロー系を構
成することができる。
室14内の燃料油面下に開口する燃料計量用のスロージ
ェット30、燃料を霧化するためのスローノズル31、
霧化燃料の燃料通路32、および吸気通路11に開口す
る複数の小さな燃料出口孔33で構成されている。前記
燃料出口孔33は、前記スロットル弁16の真下より吸
気上流側の近傍に形成されている。前記スローノズル3
1における燃料霧化用の空気は、スロー系の空気取り入
れ口43から、計量用のスローエアジェット42を通し
て該スローノズル31内へ導入される。なお、本実施例
では、スロー系18の前記燃料出口孔33が吸気通路1
1の下側の壁面に開口しているので、燃料通路32を含
むスロー系全体の長さを短縮することができ、したがっ
て、エンジン運転に対する応答性に優れたスロー系を構
成することができる。
【0019】気化器本体10の燃料出口孔33の近傍に
下側開放(下向き)の凹穴34が形成され、該凹穴34
内には、伝熱性グリース等の伝熱性粘性物により隙間を
埋めるようにして、前述した気化器加温用の電気式ヒー
ター35が挿入されている。このヒーター35は寒冷時
における気化器の氷結現象を防止するためのものであ
り、該ヒーター35としては、ニクロム線式のもの、セ
ラミックスタイプのもの、発熱素子タイプのもの、ある
いは導電性プラスチックを用いるものなど、電気エネル
ギーを熱エネルギーに変換できるものであれば、種々の
方式および構造のものを使用することができる。前記気
化器本体10には、図1および図2に示すように、前記
ヒーター35を前記凹穴34内に保持するためのヒータ
ー押さえ部材がネジ87により固定されている。このヒ
ーター押さえ部材36は、例えば、板状部材で構成さ
れ、前記ネジ87により取り外し可能に固定されてい
る。
下側開放(下向き)の凹穴34が形成され、該凹穴34
内には、伝熱性グリース等の伝熱性粘性物により隙間を
埋めるようにして、前述した気化器加温用の電気式ヒー
ター35が挿入されている。このヒーター35は寒冷時
における気化器の氷結現象を防止するためのものであ
り、該ヒーター35としては、ニクロム線式のもの、セ
ラミックスタイプのもの、発熱素子タイプのもの、ある
いは導電性プラスチックを用いるものなど、電気エネル
ギーを熱エネルギーに変換できるものであれば、種々の
方式および構造のものを使用することができる。前記気
化器本体10には、図1および図2に示すように、前記
ヒーター35を前記凹穴34内に保持するためのヒータ
ー押さえ部材がネジ87により固定されている。このヒ
ーター押さえ部材36は、例えば、板状部材で構成さ
れ、前記ネジ87により取り外し可能に固定されてい
る。
【0020】図6は前記ヒーター35および前記気化器
温度センサ66を用いて図1の気化器40のアイシング
防止を行う制御系の一実施例を示す回路図である。図6
において、51は電源としてのバッテリー、52はバッ
テリー51のメインヒューズ(例えば30A)、53は
メインスイッチ(イグニッションスイッチ)である。前
記バッテリー51と前記メインスイッチ53との間に
は、ヒーターヒューズ(例えば15A)54を介して常
開タイプのヒーター駆動リレー55のスイッチ部が接続
されており、該スイッチ部の他側には前記ヒーター35
が接続されている。4個の気化器40のそれぞれに1個
づつのヒーター35を設ける本実施例では、4個のヒー
ター35が並列に接続されている。
温度センサ66を用いて図1の気化器40のアイシング
防止を行う制御系の一実施例を示す回路図である。図6
において、51は電源としてのバッテリー、52はバッ
テリー51のメインヒューズ(例えば30A)、53は
メインスイッチ(イグニッションスイッチ)である。前
記バッテリー51と前記メインスイッチ53との間に
は、ヒーターヒューズ(例えば15A)54を介して常
開タイプのヒーター駆動リレー55のスイッチ部が接続
されており、該スイッチ部の他側には前記ヒーター35
が接続されている。4個の気化器40のそれぞれに1個
づつのヒーター35を設ける本実施例では、4個のヒー
ター35が並列に接続されている。
【0021】前記常開タイプのヒーター駆動リレー55
の励磁部の他側は、ヒーターコントロールユニット56
が接続されている。このヒーターコントロールユニット
56は、エンジンファイアリング(イグニッション信
号)の有無を検知し、ファイアリングしていない時(イ
グニッション信号)か無い場合には前記ヒーター35を
オフにするためのものである。前記バッテリー51に
は、前記メインスイッチ53およびキルスイッチ57を
介してエンジン点火回路58が接続されている。このエ
ンジン点火回路58は、図示のように、イグニッション
コイル59とイグナイタ60を直列接続した構成を有し
ている。
の励磁部の他側は、ヒーターコントロールユニット56
が接続されている。このヒーターコントロールユニット
56は、エンジンファイアリング(イグニッション信
号)の有無を検知し、ファイアリングしていない時(イ
グニッション信号)か無い場合には前記ヒーター35を
オフにするためのものである。前記バッテリー51に
は、前記メインスイッチ53およびキルスイッチ57を
介してエンジン点火回路58が接続されている。このエ
ンジン点火回路58は、図示のように、イグニッション
コイル59とイグナイタ60を直列接続した構成を有し
ている。
【0022】前記ヒーターコントロールユニット56
は、トランジスタ61、AND回路62、波形整形回路
63、イグニッション検知回路64および温度検知回路
65を図示のように接続した構成をしている。前記トラ
ンジスタ61のコレクタCは前記ヒーター駆動リレー5
5の励磁部に接続され、該トランジスタ61のエミッタ
Eはアースされ、該トランジスタ61のベースBはAN
D回路62の出力端子に接続されている。また、前記イ
グニッションコイル59と前記イグナイタ60との間の
点を前記波形整形回路63に電気接続することにより、
前記エンジン点火回路58のイグニッション信号を前記
ヒーターコントロールユニット56に取り入れるように
構成されている。
は、トランジスタ61、AND回路62、波形整形回路
63、イグニッション検知回路64および温度検知回路
65を図示のように接続した構成をしている。前記トラ
ンジスタ61のコレクタCは前記ヒーター駆動リレー5
5の励磁部に接続され、該トランジスタ61のエミッタ
Eはアースされ、該トランジスタ61のベースBはAN
D回路62の出力端子に接続されている。また、前記イ
グニッションコイル59と前記イグナイタ60との間の
点を前記波形整形回路63に電気接続することにより、
前記エンジン点火回路58のイグニッション信号を前記
ヒーターコントロールユニット56に取り入れるように
構成されている。
【0023】さらに、前記温度検知回路65の入力側は
気化器温度センサ(温度スイッチ)66に接続されてい
る。この気化器温度センサ66は、気化器40内の氷結
現象が生じやすい位置またはその近傍に配置され、氷結
現象の有無または可能性を検知するためのものである。
この氷結現象が生じやすい位置としては、例えば、気化
器本体10のスロー系の燃料出口孔33、メイン系の空
気取り入れ口28あるいはスロー系の空気取り入れ口4
3の近傍位置が選定され、このような部分の温度を前記
前記気化器温度センサ66で検知するように構成されて
いる。その理由は、これらの部分の温度が気化器40の
氷結現象と直接的に関係することが多いからである。ま
た、前記気化器温度センサ66は、前述したように、サ
ーミスター素子またはPTC素子など、温度変化に対す
る抵抗値変化の大きい素子を利用したコンパクトタイプ
の温度スイッチで構成されている。
気化器温度センサ(温度スイッチ)66に接続されてい
る。この気化器温度センサ66は、気化器40内の氷結
現象が生じやすい位置またはその近傍に配置され、氷結
現象の有無または可能性を検知するためのものである。
この氷結現象が生じやすい位置としては、例えば、気化
器本体10のスロー系の燃料出口孔33、メイン系の空
気取り入れ口28あるいはスロー系の空気取り入れ口4
3の近傍位置が選定され、このような部分の温度を前記
前記気化器温度センサ66で検知するように構成されて
いる。その理由は、これらの部分の温度が気化器40の
氷結現象と直接的に関係することが多いからである。ま
た、前記気化器温度センサ66は、前述したように、サ
ーミスター素子またはPTC素子など、温度変化に対す
る抵抗値変化の大きい素子を利用したコンパクトタイプ
の温度スイッチで構成されている。
【0024】そして、前記ヒーターコントロールユニッ
ト56は、前記波形整形回路63およびイグニッション
検知回路64を通して波形整形および増幅されたイグニ
ッション信号と温度検知回路65を通して増幅された気
化器温度信号とを前記AND回路62に入力し、イグニ
ッション信号が存在し、かつ気化器40の温度が設定温
度(例えば約10℃)以下であるという2つの条件を満
たす場合に、前記AND回路62から前記トランジスタ
61のベースBに“1”の信号を印加することにより前
記ヒーター駆動リレー55を励磁し、前記ヒーター35
をオン(通電状態)にするように動作する。
ト56は、前記波形整形回路63およびイグニッション
検知回路64を通して波形整形および増幅されたイグニ
ッション信号と温度検知回路65を通して増幅された気
化器温度信号とを前記AND回路62に入力し、イグニ
ッション信号が存在し、かつ気化器40の温度が設定温
度(例えば約10℃)以下であるという2つの条件を満
たす場合に、前記AND回路62から前記トランジスタ
61のベースBに“1”の信号を印加することにより前
記ヒーター駆動リレー55を励磁し、前記ヒーター35
をオン(通電状態)にするように動作する。
【0025】また、通常の車両用エンジンでは、前記メ
インスイッチ53がオンの状態で、スタータースイッチ
(不図示)をオンにしてスターターモーター(不図示)
を作動させることによりエンジンを起動し、このエンジ
ン起動によってエンジンがセルフファイアリングを開始
すると、前記スタータースイッチを釈放して前記スター
ターモーターを停止させるように構成されている。そこ
で、前記ヒーターコントロールユニット56は、前記ス
ターターモーターが作動されている時(メインスイッチ
53とスタータースイッチが共にオンの状態の時)に、
前記ヒーター駆動リレー55をオフ(開放)状態にする
などして、前記ヒーター35をオフにする機能をも備え
ている。
インスイッチ53がオンの状態で、スタータースイッチ
(不図示)をオンにしてスターターモーター(不図示)
を作動させることによりエンジンを起動し、このエンジ
ン起動によってエンジンがセルフファイアリングを開始
すると、前記スタータースイッチを釈放して前記スター
ターモーターを停止させるように構成されている。そこ
で、前記ヒーターコントロールユニット56は、前記ス
ターターモーターが作動されている時(メインスイッチ
53とスタータースイッチが共にオンの状態の時)に、
前記ヒーター駆動リレー55をオフ(開放)状態にする
などして、前記ヒーター35をオフにする機能をも備え
ている。
【0026】すなわち、図6におけるヒーターコントロ
ールユニット56は、エンジンがファイアリング状態で
あること並びに前記気化器温度センサ66によって検知
される気化器温度が設定温度(例えば約10℃)以下で
あることの2つの条件を満たす場合に前記ヒーター35
をオフにし、さらに、前記スターターモーターが作動さ
れている時には無条件に前記ヒーター35をオフにする
ように制御動作するものである。このようなヒーター3
5のオン・オフ制御によれば、必要最小限の時に該ヒー
ター35をオンにするので、バッテリー51の過放電の
可能性を無くすことができる。
ールユニット56は、エンジンがファイアリング状態で
あること並びに前記気化器温度センサ66によって検知
される気化器温度が設定温度(例えば約10℃)以下で
あることの2つの条件を満たす場合に前記ヒーター35
をオフにし、さらに、前記スターターモーターが作動さ
れている時には無条件に前記ヒーター35をオフにする
ように制御動作するものである。このようなヒーター3
5のオン・オフ制御によれば、必要最小限の時に該ヒー
ター35をオンにするので、バッテリー51の過放電の
可能性を無くすことができる。
【0027】図7は本発明による気化器を装着した車両
用エンジンの具体例を示す側面図である。図7におい
て、71はクランクケース、72はシリンダ、73はシ
リンダヘッド、74はエアクリーナーであり、気化器4
0はエアクリーナー74からシリンダヘッド73の吸気
口(不図示)へ吸気を導入するための吸気通路75の途
中に接続されている。気化器40の氷結現象を防止する
ための前記ヒーター35は、気化器本体10(図5)の
所望位置に装着されている。前記気化器温度センサ66
は、前述のごとく下方からねじ込んで締結する構造で取
り付けられており、その取り付け位置は、気化器内の氷
結現象が生じやすい位置、例えばスロー系の燃料出口孔
33、メイン系の空気取り入れ口28あるいはスロー系
の空気取り入れ口43またはその近傍の温度を検知でき
る位置に選定されている。
用エンジンの具体例を示す側面図である。図7におい
て、71はクランクケース、72はシリンダ、73はシ
リンダヘッド、74はエアクリーナーであり、気化器4
0はエアクリーナー74からシリンダヘッド73の吸気
口(不図示)へ吸気を導入するための吸気通路75の途
中に接続されている。気化器40の氷結現象を防止する
ための前記ヒーター35は、気化器本体10(図5)の
所望位置に装着されている。前記気化器温度センサ66
は、前述のごとく下方からねじ込んで締結する構造で取
り付けられており、その取り付け位置は、気化器内の氷
結現象が生じやすい位置、例えばスロー系の燃料出口孔
33、メイン系の空気取り入れ口28あるいはスロー系
の空気取り入れ口43またはその近傍の温度を検知でき
る位置に選定されている。
【0028】図8は氷点下の温度−α℃からエンジンス
タートする場合の気化器の温度変化を例示するグラフで
あり、鎖線はヒーターを使用しない場合を、実線はヒー
ター35を使用する上記実施例の場合を示す。図8にお
いて、ヒーターを使用しない場合には、鎖線で示すよう
に、スタート(始動)した後に気化熱放散による温度低
下(例えば、5℃〜8℃程度の温度低下)が生じること
もあって、氷結が生じ易いが、上記実施例によれば、実
線で示すようにスタート時点から気化器の温度を単調に
上昇させることが可能になり、氷結が効果的に防止さ
れ、エンジンの回転を通常通りに維持することが可能に
なる。また、寒冷時の始動、再始動も容易になり、霧化
促進により暖気時間も短くなる。
タートする場合の気化器の温度変化を例示するグラフで
あり、鎖線はヒーターを使用しない場合を、実線はヒー
ター35を使用する上記実施例の場合を示す。図8にお
いて、ヒーターを使用しない場合には、鎖線で示すよう
に、スタート(始動)した後に気化熱放散による温度低
下(例えば、5℃〜8℃程度の温度低下)が生じること
もあって、氷結が生じ易いが、上記実施例によれば、実
線で示すようにスタート時点から気化器の温度を単調に
上昇させることが可能になり、氷結が効果的に防止さ
れ、エンジンの回転を通常通りに維持することが可能に
なる。また、寒冷時の始動、再始動も容易になり、霧化
促進により暖気時間も短くなる。
【0029】図9は氷点温度より若干高い温度β℃(例
えば、1℃〜5℃の範囲内の温度)からエンジンスター
トする場合の気化器の温度変化を例示するグラフであ
り、鎖線はヒーターを使用しない場合を、実線はヒータ
ー35を使用する上記実施例の場合を示す。図9の場合
にも、ヒーターを使用しない場合には、鎖線で示すよう
に、スタート(始動)した後に気化熱放散による温度低
下(例えば、5℃〜8℃程度の温度低下)が生じ、氷点
下に下がって氷結を生じることがある。これに対して、
ヒーター35を使用する上記実施例によれば、実線で示
すように気化器の温度はスタート時点から単調に上昇
し、氷点下になることがないので、氷結を無くすことが
でき、エンジンの回転を通常通りに維持することが可能
になり、また、再始動も容易に行なうことができる。
えば、1℃〜5℃の範囲内の温度)からエンジンスター
トする場合の気化器の温度変化を例示するグラフであ
り、鎖線はヒーターを使用しない場合を、実線はヒータ
ー35を使用する上記実施例の場合を示す。図9の場合
にも、ヒーターを使用しない場合には、鎖線で示すよう
に、スタート(始動)した後に気化熱放散による温度低
下(例えば、5℃〜8℃程度の温度低下)が生じ、氷点
下に下がって氷結を生じることがある。これに対して、
ヒーター35を使用する上記実施例によれば、実線で示
すように気化器の温度はスタート時点から単調に上昇
し、氷点下になることがないので、氷結を無くすことが
でき、エンジンの回転を通常通りに維持することが可能
になり、また、再始動も容易に行なうことができる。
【0030】図5に示すような気化器のスロー系18で
は、寒冷時に、空気取り入れ口43の近傍において上記
氷結が生じることもある。そこで、図5中に二点鎖線の
35で示すように、空気取り入れ口43の近傍位置にヒ
ーター35を装着してもよい。そして、このような空気
取り入れ口43の近傍におけるヒーター35の装着は、
単独で実施できる他、前記燃料出口孔33の近傍におけ
るヒーター35の装着とともに実施することもできる。
は、寒冷時に、空気取り入れ口43の近傍において上記
氷結が生じることもある。そこで、図5中に二点鎖線の
35で示すように、空気取り入れ口43の近傍位置にヒ
ーター35を装着してもよい。そして、このような空気
取り入れ口43の近傍におけるヒーター35の装着は、
単独で実施できる他、前記燃料出口孔33の近傍におけ
るヒーター35の装着とともに実施することもできる。
【0031】なお、本考案による気化器は、自動車、自
動2輪車、自動4輪車など、エンジンで走行する車両で
あれば、どのような車両用エンジンの気化器に対しても
適用することができ、同様な作用効果が得られるもので
ある。また、上記実施例では、図5に示すような可変ベ
ンチュリー型気化器を例に挙げて説明したが、本考案
は、その他の形態の気化器に対しても同様に適用するこ
とができ、同様の効果が得られるものである。
動2輪車、自動4輪車など、エンジンで走行する車両で
あれば、どのような車両用エンジンの気化器に対しても
適用することができ、同様な作用効果が得られるもので
ある。また、上記実施例では、図5に示すような可変ベ
ンチュリー型気化器を例に挙げて説明したが、本考案
は、その他の形態の気化器に対しても同様に適用するこ
とができ、同様の効果が得られるものである。
【0032】
【考案の効果】以上の説明から明らかなごとく、本考案
によれば、複数の気化器に1本の連結ステーをネジ締結
することにより該複数の気化器を連結した車両用エンジ
ンの気化器において、少なくとも1箇所のネジ締結部の
ボルトに代えてボルト型の気化器温度センサを使用し、
該気化器温度センサで前記連結ステーを締結する構成と
したので、簡単な構成で、複数の気化器の同調機構の信
頼性を確保しつつ、気化器温度センサをコンパクトに装
着することができ、気化器温度センサの有無に関わらず
気化器自体の部品共通性を維持することができる複数の
気化器から成る車両用エンジンの気化器が提供される。
によれば、複数の気化器に1本の連結ステーをネジ締結
することにより該複数の気化器を連結した車両用エンジ
ンの気化器において、少なくとも1箇所のネジ締結部の
ボルトに代えてボルト型の気化器温度センサを使用し、
該気化器温度センサで前記連結ステーを締結する構成と
したので、簡単な構成で、複数の気化器の同調機構の信
頼性を確保しつつ、気化器温度センサをコンパクトに装
着することができ、気化器温度センサの有無に関わらず
気化器自体の部品共通性を維持することができる複数の
気化器から成る車両用エンジンの気化器が提供される。
【図1】本考案を適用した車両用エンジンの気化器の一
実施例のエンジン側から見た一部破断正面図である。
実施例のエンジン側から見た一部破断正面図である。
【図2】図1中の線2−2から見た底面図である。
【図3】図1中の線3−3から見た一部破断側面図であ
る。
る。
【図4】図1中の気化器温度センサを示す図である。
【図5】図1の気化器の内部構造を示す縦断面図であ
る。
る。
【図6】本考案を適用した車両用エンジンの気化器にお
けるヒーターをオン・オフ制御するための制御系の回路
図である。
けるヒーターをオン・オフ制御するための制御系の回路
図である。
【図7】本考案を適用した気化器を備えた車両用エンジ
ンの概略構成を示す側面図である。
ンの概略構成を示す側面図である。
【図8】氷点下の温度でスタートする時の気化器温度の
変化を例示するグラフである。
変化を例示するグラフである。
【図9】氷点温度より高い温度でスタートする時の気化
器温度の変化を例示するグラフである。
器温度の変化を例示するグラフである。
10 気化器本体 11 吸気通路 12 フロート室 16 バタフライ式スロットル弁 17 メイン系 18 スロー系 21 スライドピストン 26 メイン系の燃料出口 28 メイン系の空気取り入れ口 33 スロー系の燃料出口孔 34 凹穴 35 電気式ヒーター 36 ヒーター押さえ部材 40 気化器 43 スロー系の空気取り入れ口 45 連結ステー 46 ボルト 47 ハウジング 48 雄ネジ 49 スイッチング素子 51 バッテリー 53 メインスイッチ 55 ヒーター駆動リレー 56 ヒーターコントロールユニット 58 エンジン点火回路 61 トランジスタ 62 AND回路 64 イグニッション検知回路 65 温度検知回路 66 気化器温度センサ(スイッチ) 71 クランクケース 72 シリンダ 73 シリンダヘッド 83 ターミナル 84 六角部 85 スロットルシャフト 87 ネジ
Claims (1)
- 【請求項1】 複数の気化器に1本の連結ステーをネ
ジ締結することにより該複数の気化器を連結した車両用
エンジンの気化器において、少なくとも1箇所のネジ締
結部のボルトに代えてボルト型の気化器温度センサを使
用し、該気化器温度センサで前記連結ステーを締結する
ことを特徴とする車両用エンジンの気化器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6674493U JP2516599Y2 (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | 車両用エンジンの気化器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6674493U JP2516599Y2 (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | 車両用エンジンの気化器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0735746U JPH0735746U (ja) | 1995-07-04 |
JP2516599Y2 true JP2516599Y2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=13324695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6674493U Expired - Lifetime JP2516599Y2 (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | 車両用エンジンの気化器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2516599Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-11-19 JP JP6674493U patent/JP2516599Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0735746U (ja) | 1995-07-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |