JP2514965Y2 - 防振ダンパー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この考案は光ディスクプレーヤの防振ダンパーに係
り、特に防振ダンパーに光ピックアップシャーシを取り
付けるのに好適な防振ダンパーに関する。

（ロ）従来技術・考案が解決しようとする問題点 従来より、光ディスクプレーヤの防振ダンパーは第４
図に示す正面図のものが多く提供されていた。

図において、30はゴムなどの弾力性材で形成した防振
ダンパー、30aは防振ダンパー30の略中心部に設けた略
円形の穴である。

光ピックアップを取り付けた光ピックアップシャーシ
に略円柱形のピン（図示せず）が備え付けられ、一方、
本体シャーシの所定の位置に防振ダンパー30が取り付け
られている。

この防振ダンパー30は略中心部に略円形の防振ダンパ
ー穴30aがあり、この防振ダンパー穴30aに前記光ピック
アップシャーシのピンを嵌合させ、光ピックアップシャ
ーシを本体シャーシに取り付け、光ピックアップの保持
をしている。

しかし、上記した従来の光ピックアップシャーシの取
付は、略円形の防振ダンパー穴30aに同じ形状の略円形
の光ピックアップシャーシピンを挿入して嵌合させいる
ため、このピン挿入時、ピン先端部分の空気の排出がで
きず、空気は圧縮されピン挿入が困難であるという欠点
があった。

このため、ピン挿入時アルコール等を塗布して挿入し
易くして組み立てていたので、組立作業に塗布技術を要
し、また作業時間が掛かるという欠点があった。

この考案は上記した点に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは従来例の欠点を解消し、防振ダ
ンパー穴を多角形にして穴内部の空気排出を良くした防
振ダンパーを提供するところにある。

（ハ）問題を解決するための手段 この考案の防振ダンパーは光ピックアップシャーシピ
ンが本体シャーシに取り付けられた防振ダンパー穴に嵌
合して光ピックアップを保持する防振ダンパーにおい
て、上記防振ダンパー穴を多角形に構成したものであ
る。

また、上記防振ダンパー穴を鍵穴状に構成しても良
い。

（ニ）作用 この考案によれば、光ピックアップシャーシピンが本
体シャーシに取り付けられた防振ダンパー穴に嵌合して
光ディスクプレーヤの光ピックアップを保持する。

上記防振ダンパー穴を多角形に構成し、この多角形の
穴に上記ピンを挿入すると、この多角形穴のピンと接触
していない角部よりピン先端部の空気が排出し、ピンは
スムーズに防振ダンパー穴に挿入することができる。

また、上記防振ダンパー穴を鍵穴状に構成し、この鍵
穴に上記ピンを挿入すると、鍵穴の凸部からピン先端部
の空気が排出してピンはスムーズに挿入することができ
る。

（ホ）実施例 この考案に係る防振ダンパーの実施例を第１図乃至第
３図に基づいて説明する。

第１図は防振ダンパーに光ピックアップシャーシピン
を嵌合させた断面図、第２図及び第３図は防振ダンパー
の正面図であり、第２図（Ａ）は正八角形の防振ダンパ
ー穴を示した正面図、第２図（Ｂ）は正三角形の防振ダ
ンパー穴を示した正面図、第３図（Ａ）は１個の凸部を
設けた鍵穴状の防振ダンパー穴を示した正面図、第３図
（Ｂ）は２個の凸部を設けた鍵穴状の防振ダンパー穴を
示した正面図である。

図において、１はゴムなどの弾力性材で形成した防振
ダンパー、1aは防振ダンパー１の略中心部に設けた正八
角形の穴、２は光ピックアップシャーシ、３は光ピック
アップシャーシ２に備え付けられたピン、４は光ピック
アップ、５は本体シャーシ、10は正三角形の穴を設けた
防振ダンパー、10aは正三角形の防振ダンパー穴、20は
１個の凸部を設けた鍵穴の防振ダンパー、20aは防振ダ
ンパー20の１個の凸部を設けた鍵穴、21は２個の凸部を
設けた鍵穴の防振ダンパー、21aは防振ダンパー21の２
個の凸部を設けた鍵穴である。

本体シャーシ５の所定の位置に取り付けた防振ダンパ
ー１は略中心部に多角形、例えば第２図（Ａ）のように
正八角形の防振ダンパー穴1aを設け、この防振ダンパー
穴1aに光ピックアップシャーシ２のピン３を嵌合させて
光ピックアップ４を決められた位置に保持する。

この光ピックアップシャーシ２のピン３は防振ダンパ
ー１の正八角形の穴1aに密着して挿入され、ピン３は穴
1aの正八角形の八面と強く接触して嵌合し、光ピックア
ップシャーシ２を本体シャーシ５に堅固に取り付けるこ
とができる。

この正八角形の穴1aの八角部はピン３との間に間隙が
生じ、ピン３挿入時、ピン３の先端部分の空気がこの八
角部の間隙から排出され、ピン３はスムーズに正八角形
の穴1aに挿入することができる。

また、第２図（Ｂ）に示すように多角形の防振ダンパ
ー穴10aが正三角形であっても良く、正三角形の三角部
からピン３先端部分の空気の排出が可能である。

更に、第３図（Ａ）のように防振ダンパー穴20aが鍵
穴状に構成しても前記同様、鍵穴20aの凸部からピン３
先端部分の空気排出ができ、ピン３はスムーズに鍵穴20
aに挿入することができる。

また、第３図（Ｂ）の２個の凸部を設けた鍵穴21aに
おいても前記同様、鍵穴21aの２個の凸部から空気排出
ができ、ピン３はスムーズに鍵穴21aに挿入することが
できる。

以上、多角形と鍵穴状の防振ダンパー穴形状について
説明したが、他の多角形、例えば四角形や六角形などの
形状などでも良く、また、他の形状の鍵穴状の穴でも良
い。

（ヘ）考案の効果 この考案に係る防振ダンパーは前述のように、防振ダ
ンパー略中心部の穴形状を多角形又は鍵穴状に構成した
ので、ピン先端部の空気排出用間隙を形成することがで
き、光ピックアップシャーシピンがスムーズに挿入させ
ることができ、更に、堅固に本体シャーシに光ピックア
ップシャーシを取り付けることができるという効果があ
る。

このため、光ピックアップシャーシの取付作業が簡単
にでき、組立作業性を向上させることができるという効
果もある。

しかも、構造が簡単であって、また、安価に構成する
ことができるため実施も容易であるなどの優れた特長を
有している。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの考案に係る防振ダンパーの実施
例を示し、第１図は防振ダンパーに光ピックアップシャ
ーシピンを嵌合させた断面図、第２図及び第３図は防振
ダンパーの正面図であり、第２図（Ａ）は正八角形の防
振ダンパー穴を示した正面図、第２図（Ｂ）は正三角形
の防振ダンパー穴を示した正面図、第３図（Ａ）は１個
の凸部を設けた鍵穴状の防振ダンパー穴を示した正面
図、第３図（Ｂ）は２個の凸部を設けた鍵穴状の防振ダ
ンパー穴を示した正面図である。 第４図は従来例を示した防振ダンパーの正面図である。 主な符号の説明 1:ゴムなどで形成した防振ダンパー、1a:正八角形の防
振ダンパー穴、2:光ピックアップシャーシ、3:光ピック
アップシャーシピン、4:光ピックアップ、5:本体シャー
シ、10:正三角形穴を設けた防振ダンパー、10a:正三角
形の防振ダンパー穴、20:1凸部の鍵穴を設けた防振ダン
パー、20a:1凸部の鍵穴状の防振ダンパー穴、21:2凸部
の鍵穴を設けた防振ダンパー、21a:2凸部の鍵穴状の防
振ダンパー穴。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】光ピックアップシャーシピンが本体シャー
   シに取り付けられた防振ダンパー穴に嵌合して光ピック
   アップを保持する防振ダンパーにおいて、 上記防振ダンパー穴を多角形に構成したことを特徴とす
   る防振ダンパー。
2. 【請求項２】上記防振ダンパー穴を鍵穴状に構成したこ
   とを特徴とする請求項１記載の防振ダンパー。