JP2514722Y2 - ホットコンクリート用ミキサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 脱型時間を短縮し、生産効率を向上させるため、練り
混ぜ中のコンクリートに蒸気を吹き込み、40〜60℃にす
る傾胴型のホットコンクリート用ミキサに関する。

（従来技術） 従来、ホットコンクリート用ミキサは水平の桶型・一
軸、二軸型等の強制練りのタイプが実施されているが、
構造が複雑で作業終了後の掃除も煩雑であり、構造がシ
ンプルで掃除も簡単な傾胴型のホットコンクリート用ミ
キサはなかった。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、従来技術にはなかった、構造簡単で耐久性
もあり掃除も容易な、傾胴型のホットコンクリート用ミ
キサを提供することを目的とする。

（問題点を解決する手段） （１）一端に開口部を設け他端に軸受部を設けた紡錘形
ドラムの傾胴形コンクリートミキサにおいて、該軸受部
を、傾胴アーム機構に固着した中空の固定軸に軸着し、
該固定軸の両端螺刻部の一方にマニホールドを介して複
数の二方弁に接続し、各二方弁を高温蒸気・水・圧縮空
気配管に接続し、前記固定軸他端にＬ型のノズル部を螺
合し、該ノズル部と前記軸受部間及び前記固定軸間と該
軸受部間を、回動自在に封着したことを特徴とするホッ
トコンクリート用ミキサ。

（２）中空の固定軸に加圧孔を設け、回動自在に封着し
た該軸受部内空間に加圧した実用新案登録請求の範囲第
一項記載のホットコンクリート用ミキサ。

（作用） 順不同であるが第３図により本考案の作用を説明する
と、ドラムＤの回転で羽根Ｗにより上昇したコンクリー
トがドラム下部へ落下し、混練されて流動化したコンク
リートＣの中へ固定軸50を通じてノズル部100先端から
高温蒸気Ｓを噴出させ、練り混ぜコンクリートの温度を
短時間に効率良く上昇させる、ノズル先端部内への付着
コンクリートは、二方弁の切り替えにより圧縮空気Ａま
たは水Waを噴出させて除去し、コンクリートの練り混ぜ
水もノズル部を経て注水するため短時間で混練でき、軸
受部40の前後は耐熱シール60,66で練り混ぜ水の侵入を
防止できる。

第４図は、実用新案請求の範囲第２項記載の実施例の
作用説明図であり、、ドラムＤの軸受部40内に固定軸50
に設けた加圧孔150を通じて微圧を加え、軸受部のベア
リング42,44への練り混ぜ水等の侵入を、耐熱・耐内外
圧用シール60′,66′で防止して、ホットコンクリート
用ミキサの耐久性を向上させる作用がある。

（実施例） 第１図は、本考案の概略を示す側面図と要部の拡大断
面図である。フレームＦに揺動自在に軸支したＵ型の傾
胴アーム20上に、ドラムＤ回転用の電動機・減速機、傾
胴アームとフレームＦ間に傾胴用の油・空圧シリンダー
を設けた既知の傾胴型コンクリートミキサの、略Ｕ字型
の傾胴アーム20の中央部20Cに中空の固定軸50を固着
し、該固定軸50に環装した複数のベアリング42,44を介
してドラムＤの軸受部40に嵌合し、該固定軸50の中空孔
の両端部に螺刻し、前記傾胴アーム側の、螺刻部52に接
続した配管ｐを経てマニホールド70に接続し、該マニホ
ールドに高温蒸気用の二方弁V1、水用二方弁V2、圧縮空
気用二方弁V3を接続し、前記ドラム側螺刻部55にはノズ
ル部100を接続して設け、該ノズル部とドラム内に突出
した前記軸受部40の端部間に耐熱シール60を設け、該軸
受部の反対側端部と固定軸間に耐熱シール66を回動自在
に設ける。前記の各二方弁（V1,V2,V3）を選択して開放
し、ホットコンクリート混練時には高温蒸気を、ノズル
の内面清掃時には圧縮空気・水等を噴出可能にし、ま
た、コンクリートの練り混ぜ用水もノズル部を経て注水
する。前記固定軸50は、ドラム内のコンクリートによる
摩耗を避けるため前記軸受部40内に収容し、耐熱シール
との接触面は，研磨後セラミック溶射・硬質メッキ等の
表面処理を行なった。交換が容易なノズル部100で行な
う、ノズル部の他の部分は同様な表面処理またはゴム等
によるコーティングで摩耗を防止するよう構成する。

なお、前記耐熱シール60は摺動部にセラミック等を用
いたメカニカルシールに置き換えることができる。

第２図は、実用新案登録請求の範囲第２項記載の実施
例を示す断面図である。固定軸50の一端から軸受部40内
の対向部に加圧孔150を設け、外部から該軸受部内に微
圧を加えて練り混ぜ水の侵入を、シリコンゴム・弗素樹
脂系等の、耐熱と耐内外圧用シール60′,66′で確実に
防止する。図中二点鎖線で示す加圧手段は、ダイヤフラ
ムとスプリングを利用したグリースカップｇまたは減圧
弁rvを使用して工場内の圧縮空気配管から容易に得られ
る。

（効果） 構造簡単なドラム式のため、作業終了時の掃除が簡単
で作業員の削減ができ、他の強制練りミキサに比較して
各部の摩耗も少なく傾胴型の特徴がそのまま発揮でき、
流動化したコンクリート中に直接高温蒸気を噴出させる
ため短時間でホットコンクリートができる、また、練り
混ぜ水をノズル部から混練の中心部に注水するため、短
時間で練り混ぜ可能となり、砂利・砂・セメントと水を
同一シュートを経て開口部に投入しないため、混合物が
濡れて該シュートに付着し、毎回凸面が成長し、配合比
が微妙に変化したり、砂・セメント等が引っ掛かかる等
の不都合も無くなる。なお軸受部に加圧すればドラム内
からのコンクリート練り混ぜ水等の侵入が二重に防止で
きメンテナンスも少なくなり、耐久性・生産効率が良く
なる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の、概略を示す側面図と要部の拡大断面
図。第２図は本考案の、軸受部に加圧した実施例の要部
を示す断面図。第３図は、本考案の作用説明図。第４図
は、本考案の軸受部に加圧した実施例の作用説明図。 Ｃ……流動化したコンクリート、Ｄ……ドラム、V1……
高温蒸気用二方弁、V2……水用二方弁、V3……圧縮空気
用二方弁、20……傾胴アーム、40……軸受部、50……固
定軸、70……マニホールド、100……ノズル部、150……
加圧孔。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一端に開口部を設け他端に軸受部を設けた
   紡錘形ドラムの容器回転式傾胴型コンクリートミキサに
   おいて、該軸受部を、略Ｕ字形の傾胴アームの中央部に
   固着した中空の固定軸に軸着し、該固定軸の両端螺刻部
   の一方にマニホールドを介して複数の二方弁に接続し、
   各二方弁を高温蒸気・水・圧縮空気配管に接続し、前記
   固定軸他端にＬ型のノズル部を螺合し、該ノズル部と前
   記軸受部間及び前記固定軸間と該軸受部間を、回動自在
   に封着したことを特徴とするホットコンクリート用ミキ
   サ。
2. 【請求項２】中空の固定軸に加圧孔を設け、回動自在に
   封着した該軸受部内空間に加圧した実用新案登録請求の
   範囲第一項記載のホットコンクリート用ミキサ。