JP2513149Y2 - 分倍周軌道回路用極性試験器 - Google Patents

分倍周軌道回路用極性試験器

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JP2513149Y2
JP2513149Y2 JP6352493U JP6352493U JP2513149Y2 JP 2513149 Y2 JP2513149 Y2 JP 2513149Y2 JP 6352493 U JP6352493 U JP 6352493U JP 6352493 U JP6352493 U JP 6352493U JP 2513149 Y2 JP2513149 Y2 JP 2513149Y2
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石川裕司
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East Japan Railway Co
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はレールのある区間内にあ
る列車や車両の存在を検知する軌道回路に係り、特に分
倍周軌道回路の極性の判定を行うことができる極性試験
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軌道回路とはある区間のレールを電気回
路の一部として用い、その区間内にある列車や車両の車
軸でレール間が短絡されることにより、それらの存在を
検知することができる回路であり、検知した条件を用
い、信号機に進行(G)、注意(Y)、停止(R)信号
等を表示させる重要な働きをしている。
【0003】図4は直流軌道回路の構成を示す概念図で
ある。軌道回路における制御区間Aはレール1に設けら
れたレール絶縁継ぎ目2によって隣接する軌道回路とは
絶縁され、軌道電源4により限流装置3を通して送電側
から信号が送られ、着電側に設けられた軌道リレー5に
より制御区間Aの状態が進行、注意、停止のいずれであ
るかを検出している。すなわち、平常軌道リレーは動作
しており、列車6が軌道回路に進入すると列車の車軸で
レールが短絡され、送電側より送られたレール電流が車
軸に流れて軌道リレー5に流れていたレール電流が断た
れ、軌道リレー5は働かない状態になり、列車の存在を
検知することができ、制御区間Aは停止となる。そし
て、後述するように、列車が当該制御区間を通過して隣
りの制御区間に行くと制御区間Aは注意、さらに隣りの
制御区間を通過すると制御区間Aは進行となるように軌
道リレー5が制御される。
【0004】この場合、軌道回路に流す電流により軌道
回路方式が分類されている。主なものには直流軌道回
路、交流軌道回路(商用50Hz使用)、分周軌道
回路(25Hz)、分倍周軌道回路(25Hzおよび
50Hz使用)等がある。次に本考案で対象としている
分倍周軌道回路について説明すると、この軌道回路は東
北新幹線開発時、電車線の電源が交流(50Hz、25
000V)を使用しており、同種の周波数を使用する交
流軌道回路を使用すると、電車線からの誘導妨害を受け
る恐れがあるので開発されたものである。
【0005】図5は分倍周軌道回路の構成を示す図であ
る。分倍周軌道回路は送電側、着電側ともに電源は商用
電源(交流100V、50Hz)を使用し、レール1に
流すレール電流を50Hzの1/2の25Hzに変換
し、電車線からの誘導妨害を避けるようにしている。送
電側より説明すると、転極条件設定器10はG(青)、
Y(黄)の2つの接点を有し、これを切り替えることに
より180°位相の異なる50Hz交流出力を分周器1
1に供給している。分周器11は1/2分周して25H
zを出力しており、インピーダンスボンド13を介して
レール電流を送り出している。
【0006】インピーダンスボンド13は電車を駆動す
るための直流の電車電流と、軌道回路用のレール電流を
区別するための一種のトランスであり、レール電流を流
すための1次巻線と、両端が左右のレールに接続された
2次巻線とからなり、2次巻線の中性点は隣接区間の2
次巻線の中性点と接続され、電車電流は2本のレールを
同方向に流れて2次巻線の半分ずつを反対方向に流れ、
生ずる磁束は互いに打ち消されるため、レールに絶縁継
ぎ目2があっても通過し、分周器から供給されるレール
電流は2次巻線を一貫して流れるため隣接区間に流れ込
まないようにしており、そのためレール電流だけが絶縁
遮断される。
【0007】着電側ではレール電流はインピーダンスボ
ンド13を通り、倍周器12を通って25Hzより50
Hzに変換され、軌道リレー5を動作させている。軌道
リレー5は50/60Hz、3位動作用であり、図6に
示すように、軌道リレー接点は送電側の電極条件G、Y
の時でその位置が反転し、また軌道回路に列車があり、
車軸によりレール電流が短絡されて着電側にレール電流
が流れ込まないとき中立位置になるような3位動作をし
て図示しない信号器に進行、注意、停止の表示をさせる
ように動作している。すなわち、軌道回路内に列車が存
在すると、軌道リレー接点は中立位置になって信号が赤
に表示され、列車が軌道回路を通過すると転極条件がY
になり、軌道リレー接点が図の右位置になって信号は黄
色に表示され、さらに列車がつぎの区間に行った状態で
転極条件はGに設定されて軌道リレー接点は図の左側位
置となり、信号は青に表示される。
【0008】次に分倍周軌道回路の隣接境界点での極性
の判定について説明する。
【0009】図7は軌道回路の極性判定を説明するため
の図、図8は隣接軌道回路を流れるレール電流の位相関
係を説明する図である。隣接制御区間を上り1T、上り
2T、上り3Tとし、3つの制御区間全てが信号器が青
(進行)表示されている時、隣接する軌道回路への供給
電源は180°位相を異ならせている。これはレール絶
縁継ぎ目2が万一破壊されてお互いのレールが電気的に
導通した場合、同相であるとそのことが分からず、18
0°位相を変えておくことにより判別できるからであ
る。図8(a)、(b)に示すように、隣接軌道回路の
供給電源の位相が180°異なっていると、レール電流
では1/2に分周されているため、図8(c)、(d)
に示すように、これらの位相の差は90°に相当する。
このためレール絶縁継ぎ目2が破壊されているか否かの
試験は、この隣接軌道回路間のレール電流が90°の位
相差を持っているか否かの検出により行い、同相または
極性反転(180°位相差は倍周すると同相)している
場合はレール絶縁継ぎ目2が破壊されていると判断して
いる。
【0010】この極性の従来の判定方法について、図
9、図10により説明する。図9は従来の電圧計法によ
る極性の判定方法を示す図、図10は各電圧のベクトル
図である。電圧計法で隣接軌道回路間の電流が90°位
相がずれているかを検出するために、図9に示すよう
に、インピーダンスボンドの中性点とレール間の電圧V
b、Vcおよびレール絶縁継ぎ目間の電圧Vaを電圧計
等に測定する。ここで、Va、Vb、Vcはベクトル量
である。例えば、図10(a)に示すように、VbとV
cが同相であれば、Va=Vb+Vcとなり、図10
(b)に示すように、VbとVcとが180°位相がず
れていれば、Va=Vb−Vcとなり、測定結果でこの
関係が満たされれば同極と判定し、レール絶縁継ぎ目が
破壊されていると判断する。一方、VbとVcの間に9
0°の位相差があれば、図10(c)に示すようにVa
=(Vb2 +Vc2 )1/2であるので、この関係が満たさ
れれば異極と判定し、レール絶縁継ぎ目は正常であると
判断する。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら従来の電
圧計法による極性の判定はインピーダンスボンドにおい
て3点の電圧を測定し、いちいち計算により異極か同極
かを判定しているので、極めて煩わしいという問題があ
った。本考案は上記課題を解決するためのもので、隣接
軌道回路間のレール電流の位相差を計測し、これをメー
タ指示することにより簡単に極性判定を行うことができ
る分倍周軌道回路用極性試験器を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案は、制御区間の送
信側より商用電源周波数を1/2分周してインピーダン
スボンドを介してレール電流を送り出し、着電側でイン
ピーダンスボンドを介して受信したレール電流を倍周
し、軌道リレー回路を駆動させるようにした分倍周軌道
回路において、インピーダンスボンドの2次巻線の中性
点および隣接軌道回路の各レール電流信号を取り込むた
めの端子と、取り込んだ各レール出信号を波形成形する
波形成形回路と、波形成形した各信号の位相差を求める
位相差測定回路と、測定した位相差を表示するメータと
を備えたことを特徴とする。
【0013】
【作用】本考案は、隣接する軌道回路のそれぞれの一方
のレールおよびインピーダンスボンドの2次巻線の中性
点に3本のリード線を接続し、各軌道回路を流れるレー
ル電流の位相差を測定することにより、極めて容易に極
性判定を行うことができる。
【0014】
【実施例】図1は本考案の極性試験器の接続の仕方を示
す図、図2は本考案の極性試験器の回路構成を示す図、
図3は位相差測定の説明図である。極性試験器20は隣
接軌道回路のレール電流に対応する信号を取り込むため
の端子T1、T2および中性点に接続される端子Cを有
しており、取り込んだ信号の位相差を表示するメータ2
7が設けられている。図2に示すように、端子T1、T
2で取り込まれた隣接軌道回路の信号はそれぞれ増幅器
21,22で増幅され、電源電圧5Vを分圧した電圧を
基準信号とするコンパレータ23,24で波形成形さ
れ、その出力はEXOR(排他的論理和回路)25に入
力され、位相差信号に対応する出力がトランジスタ26
のベースに加えられてその値がメータ27で表示され
る。
【0015】例えば、端子T1,T2から取り込まれる
信号が図3(a)に示すような正弦波形T1,T2であ
るとすると、コンパレータ23,24から出力される信
号は図3(b)、図3(c)に示すように波形成形され
る。EXOR25ではこれらの排他的論理和をとるた
め、その出力は図3(d)のようになり、この信号はT
1,T2の位相差に対応する幅のパルス信号となる。こ
のパルス信号は抵抗R5,R6を介してトランジスタ2
6のベースに加えられるので、メータ27は位相差に対
応した電流値を示すことになる。
【0016】しかし、実際に極性判定を行う場合、図1
の上り2Tでは、検出される信号はその軌道回路の長さ
により減衰すると共に、位相変位を生じているため、例
えばその位相変位を±30°以内とすると、90°±3
0°、すなわち60°〜120°であれば異極と判定す
る。また、同相または180°を同極と判定する場合、
同様に0°〜30°または150°〜180°ならば同
極と判定する。このように本考案の極性試験器によれ
ば、単に隣接軌道回路間の位相差を求めることにより従
来の電圧計法のような面倒な計算を必要とせず、極めて
簡単に極性判定を行うことが可能となる。
【0017】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、従来の電
圧計法のような面倒な計算を要せず、単に極性試験器の
リード線をインピーダンスボンドに接続するだけで隣接
軌道回路間のレール電流の位相差を測定し、極めて簡単
に極性判定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の極性試験器の接続の仕方を示す図で
ある。
【図2】 本考案の極性試験器の回路構成を示す図であ
る。
【図3】 本考案の位相差測定の説明図図である。
【図4】 直流軌道回路の構成を示す概念図図である。
【図5】 分倍周軌道回路の構成を示す図である。
【図6】 軌道リレーの3位動作を説明する図である。
【図7】 軌道回路の極性判定を説明するための図であ
る。
【図8】 隣接軌道回路を流れるレール電流の位相関係
を示す図である。
【図9】 従来の電圧計法による極性の判定方法を示す
図である。
【図10】 各電圧のベクトル図である。
【符号の説明】
1…レール、2…レール絶縁継目、5…軌道リレー、6
…列車、10…転極条件設定器、11…分周器、12…
倍周器、13…インピーダンスボンド、20…極性試験
器、21,22…増幅器、23…コンパレータ、25…
EXOR、26…トランジスタ、27…メータ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御区間の送信側より商用電源周波数を
    1/2分周してインピーダンスボンドを介してレール電
    流を送り出し、着電側でインピーダンスボンドを介して
    受信したレール電流を倍周し、軌道リレー回路を駆動さ
    せるようにした分倍周軌道回路において、インピーダン
    スボンドの2次巻線の中性点および隣接軌道回路の各レ
    ール電流信号を取り込むための端子と、取り込んだ各レ
    ール出信号を波形成形する波形成形回路と、波形成形し
    た各信号の位相差を求める位相差測定回路と、測定した
    位相差を表示するメータとを備えたことを特徴とする分
    倍周軌道回路用極性試験器。
JP6352493U 1993-11-26 1993-11-26 分倍周軌道回路用極性試験器 Expired - Lifetime JP2513149Y2 (ja)

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