JP2512946B2 - 可逆的熱発消色材料 - Google Patents
可逆的熱発消色材料Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、可逆的熱発消色材料に関し、特に熱刺激に
対して高感度に発消色挙動を示し、新規な表示装置、一
時的記録材料、センサー、教材、文具、玩具等に応用可
能な可逆的熱発消色材料に関する。
対して高感度に発消色挙動を示し、新規な表示装置、一
時的記録材料、センサー、教材、文具、玩具等に応用可
能な可逆的熱発消色材料に関する。
本発明は、ラクトン環を有する電子供与性呈色性有機
化合物を色素前駆体とし、フェノール性水酸基を有する
電子受容性化合物を顕色剤とし、該色素前駆体と該顕色
剤とを液晶性媒体中に相溶させることにより、熱刺激に
対して高感度な発消色挙動を示すことを可能とするもの
である。
化合物を色素前駆体とし、フェノール性水酸基を有する
電子受容性化合物を顕色剤とし、該色素前駆体と該顕色
剤とを液晶性媒体中に相溶させることにより、熱刺激に
対して高感度な発消色挙動を示すことを可能とするもの
である。
従来、熱による色変化を利用した各種センサー、ディ
スプレイ等への応用を目的として、各種の可逆的熱発消
色材料の開発が進められている。
スプレイ等への応用を目的として、各種の可逆的熱発消
色材料の開発が進められている。
本願出願人はこれまでに、熱により可逆的な発消色挙
動を示す各種の材料を開発してきた。たとえば特願昭61
−172400号明細書に、ラクトン環を有する電子供与性呈
色性有機化合物を含む可逆的熱発消色材料が開示されて
いる。ここで用いられている電子供与性呈色性有機化合
物、すなわち色素前駆体は、電子受容性の顕色剤と接触
してラクトン環を開環することにより発色する。このよ
うな電子供与性呈色性有機化合物と適当な顕色剤とを、
側鎖に長いアルキル鎖を有し加熱冷却によって固液変化
を行う高分子量体中に溶解させると、室温では発色した
固体であるのに対し、高分子量体の融点を越える温度に
加熱すると無色透明の液体に変化し、逆にこの高分子量
体の凝固点以下の温度に冷却すると再び発色した固体に
戻る。このような可逆的熱発消色材料の固液変化(すな
わち発消色)は、加熱時に急速な融解を起こす温度と冷
却時に急速な凝固を起こす温度とが異なることにより、
いわゆるヒステリシス的な挙動を示し、静止画表示には
好適である。
動を示す各種の材料を開発してきた。たとえば特願昭61
−172400号明細書に、ラクトン環を有する電子供与性呈
色性有機化合物を含む可逆的熱発消色材料が開示されて
いる。ここで用いられている電子供与性呈色性有機化合
物、すなわち色素前駆体は、電子受容性の顕色剤と接触
してラクトン環を開環することにより発色する。このよ
うな電子供与性呈色性有機化合物と適当な顕色剤とを、
側鎖に長いアルキル鎖を有し加熱冷却によって固液変化
を行う高分子量体中に溶解させると、室温では発色した
固体であるのに対し、高分子量体の融点を越える温度に
加熱すると無色透明の液体に変化し、逆にこの高分子量
体の凝固点以下の温度に冷却すると再び発色した固体に
戻る。このような可逆的熱発消色材料の固液変化(すな
わち発消色)は、加熱時に急速な融解を起こす温度と冷
却時に急速な凝固を起こす温度とが異なることにより、
いわゆるヒステリシス的な挙動を示し、静止画表示には
好適である。
しかし、上述のような高分子量体を分散媒として使用
する可逆的熱発消色材料においては、発消色挙動が分散
媒となる高分子量体の融解・凝固により律速されている
ため、感度の向上に限界がある。
する可逆的熱発消色材料においては、発消色挙動が分散
媒となる高分子量体の融解・凝固により律速されている
ため、感度の向上に限界がある。
さらに、上述の可逆的発消色材料におけるヒステリシ
ス的な挙動は、速い応答速度が要求される動画表示には
適さない。このヒステリシス的挙動は、色素前駆体と顕
色剤とを分散させるために固液変化を行う媒体が使用さ
れている限り、避けることのできない現象である。
ス的な挙動は、速い応答速度が要求される動画表示には
適さない。このヒステリシス的挙動は、色素前駆体と顕
色剤とを分散させるために固液変化を行う媒体が使用さ
れている限り、避けることのできない現象である。
そこで本発明は、熱刺激に対して高い感度をもって発
消色挙動を繰返す可逆的熱発消色材料の提供を目的とす
る。
消色挙動を繰返す可逆的熱発消色材料の提供を目的とす
る。
本発明者らは、ラクトン環を有する色素前駆体の発消
色挙動の感度を上昇させるために種々検討を行った結
果、分散媒として液晶を使用し、その相転移を発消色を
誘起する要因として利用することにより、従来より1〜
2桁少ない熱量で同様な挙動を起こすことが可能である
ことを見出し、本発明に至ったものである。
色挙動の感度を上昇させるために種々検討を行った結
果、分散媒として液晶を使用し、その相転移を発消色を
誘起する要因として利用することにより、従来より1〜
2桁少ない熱量で同様な挙動を起こすことが可能である
ことを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明にかかる可逆的熱発消色材料は、ラ
クトン環を有する電子供与性呈色性有機化合物と、フェ
ノール性水酸基を有する電子受容性化合物とを液晶性媒
体中に相溶させてなることを特徴とするものである。
クトン環を有する電子供与性呈色性有機化合物と、フェ
ノール性水酸基を有する電子受容性化合物とを液晶性媒
体中に相溶させてなることを特徴とするものである。
上記電子供与性呈色性有機化合物は、それ自身無色あ
るいは淡色の色素前駆体(いわゆるロイコ染料)であ
り、ラクトン環を開環することにより発色するものであ
る。
るいは淡色の色素前駆体(いわゆるロイコ染料)であ
り、ラクトン環を開環することにより発色するものであ
る。
上記ラクトン環を有する電子供与性呈色性有機化合物
には、大別してトリフェニルメタンフタリド類やフルオ
ラン類、チオフルオラン類、インドリルフタリド類、ロ
ーダミンラクタム類、アザフタリド類等があり、以下の
化合物が例示される。
には、大別してトリフェニルメタンフタリド類やフルオ
ラン類、チオフルオラン類、インドリルフタリド類、ロ
ーダミンラクタム類、アザフタリド類等があり、以下の
化合物が例示される。
まず、トリフェニルメタンフタリド類としてはクリス
タルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクト
ン等が挙げられ、フルオラン類としては2−(2′−ク
ロロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−ベンジルオキシフルオラ
ン、1,2−ベンズ−6−ジエチルアミノフルオラン、3,6
−ジ−p−トルイジノ−4,5−ジメチルフルオランフェ
ニルヒドラジド−γ−ラクタム、3−アミノ−5−メチ
ルフルオラン、2−メチル−3−アミノ−6−メチル−
7−メチルフルオラン、2,3−ブチレン−6−ジ−n−
ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(パラト
ルイジノ)−フルオラン、7−アセトアミノ−3−ジエ
チルアミノフルオラン、2−ブロモ−6−シクロヘキシ
ルアミノフルオラン、2,7−ジクロロ−3−メチル−6
−n−ブチルアミノフルオラン等が挙げられる。また、
チオフルオラン類としては3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−ジメチルアミノチオフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−ジベンジルアミノチオフルオラン等が挙
げられ、インドリルフタリド類としては8−(4−ジエ
チルアミノフェニル)−8−(1−エチル−2−メチル
インドール−8−イル)フタリド、3,3−ビス(1−エ
チル−2−メチル−8−イル)フタリド、3,3−ビス
(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3−
(4−ジ−n−ブチルアミノフェニル)−3−(2−フ
ェニルインドール−3−イル)フタリド、8−〔4−
(ジメチルアミノ)フェニル〕−3−〔N,N−ビス(4
−オクチルフェニル)アミノ〕フタリド等が挙げられ
る。さらに、ローダミンラクタム類としてはローダミン
ラクトン等が、アザフタリド類としては3,3−ビス(1
−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−ア
ザフタリド等が挙げられる。
タルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクト
ン等が挙げられ、フルオラン類としては2−(2′−ク
ロロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−ベンジルオキシフルオラ
ン、1,2−ベンズ−6−ジエチルアミノフルオラン、3,6
−ジ−p−トルイジノ−4,5−ジメチルフルオランフェ
ニルヒドラジド−γ−ラクタム、3−アミノ−5−メチ
ルフルオラン、2−メチル−3−アミノ−6−メチル−
7−メチルフルオラン、2,3−ブチレン−6−ジ−n−
ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(パラト
ルイジノ)−フルオラン、7−アセトアミノ−3−ジエ
チルアミノフルオラン、2−ブロモ−6−シクロヘキシ
ルアミノフルオラン、2,7−ジクロロ−3−メチル−6
−n−ブチルアミノフルオラン等が挙げられる。また、
チオフルオラン類としては3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−ジメチルアミノチオフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−ジベンジルアミノチオフルオラン等が挙
げられ、インドリルフタリド類としては8−(4−ジエ
チルアミノフェニル)−8−(1−エチル−2−メチル
インドール−8−イル)フタリド、3,3−ビス(1−エ
チル−2−メチル−8−イル)フタリド、3,3−ビス
(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3−
(4−ジ−n−ブチルアミノフェニル)−3−(2−フ
ェニルインドール−3−イル)フタリド、8−〔4−
(ジメチルアミノ)フェニル〕−3−〔N,N−ビス(4
−オクチルフェニル)アミノ〕フタリド等が挙げられ
る。さらに、ローダミンラクタム類としてはローダミン
ラクトン等が、アザフタリド類としては3,3−ビス(1
−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−ア
ザフタリド等が挙げられる。
また、フェノール性水酸基を有する電子受容性化合物
としては、以下のような化合物が例示される。すなわ
ち、tert−ブチルフェノール、ノニルフェノール、ドデ
シルフェノール、スチレン化フェノール類、2,2−メチ
レンビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、α−ナフトール、β−ナフトール、ヒドロキノン
モノメチルエーテル、グアヤコール、オイゲノール、p
−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−クロ
ロフェノール、o−ブロモフェノール、p−フェニルフ
ェノール、p−(p−クロロフェニル)−フェノール、
o−(o−クロロフェニル)フェノール、p−オキシ安
息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル、p−オキシ
安息香酸プロピル、p−オキシ安息香酸ブチル、p−オ
キシ安息香酸オクチル、p−オキシ安息香酸ドデシル、
3−イソプロピルカテコール、p−tert−ブチルカテコ
ール、4,4−メチレンジフェノール、4,4−チオ−ビス−
(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、
4,4−ブチリデン−ビス−(6−tert−ブチル−3−メ
チルフェノール)、ビスフェノールA、ビスフェノール
S、1,2−ジオキシナフタレン、2,3−ジオキシナフタレ
ン、クロロカテコール、ブロモカテコール、2,4−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、フェノールフタレイン、o−
クレゾールフタレイン、プロトカテキュー酸メチル、プ
ロトカテキュー酸エチル、プロトカテキュー酸プロピ
ル、プロトカテキュー酸オクチル、プロトカテキュー酸
ドデシル、2,4,6−トリオキシメチルベンゼン、2,3,4−
トリオキシメチルベンゼン、没食子酸メチル、没食子酸
エチル、没食子酸プロピル、没食子酸ブチル、没食子酸
ヘキシル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、没食
子酸セチル、没食子酸ステアリル、2,3,5−トリオキシ
ナフタレン、タンニン酸等である。
としては、以下のような化合物が例示される。すなわ
ち、tert−ブチルフェノール、ノニルフェノール、ドデ
シルフェノール、スチレン化フェノール類、2,2−メチ
レンビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、α−ナフトール、β−ナフトール、ヒドロキノン
モノメチルエーテル、グアヤコール、オイゲノール、p
−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−クロ
ロフェノール、o−ブロモフェノール、p−フェニルフ
ェノール、p−(p−クロロフェニル)−フェノール、
o−(o−クロロフェニル)フェノール、p−オキシ安
息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル、p−オキシ
安息香酸プロピル、p−オキシ安息香酸ブチル、p−オ
キシ安息香酸オクチル、p−オキシ安息香酸ドデシル、
3−イソプロピルカテコール、p−tert−ブチルカテコ
ール、4,4−メチレンジフェノール、4,4−チオ−ビス−
(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、
4,4−ブチリデン−ビス−(6−tert−ブチル−3−メ
チルフェノール)、ビスフェノールA、ビスフェノール
S、1,2−ジオキシナフタレン、2,3−ジオキシナフタレ
ン、クロロカテコール、ブロモカテコール、2,4−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、フェノールフタレイン、o−
クレゾールフタレイン、プロトカテキュー酸メチル、プ
ロトカテキュー酸エチル、プロトカテキュー酸プロピ
ル、プロトカテキュー酸オクチル、プロトカテキュー酸
ドデシル、2,4,6−トリオキシメチルベンゼン、2,3,4−
トリオキシメチルベンゼン、没食子酸メチル、没食子酸
エチル、没食子酸プロピル、没食子酸ブチル、没食子酸
ヘキシル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、没食
子酸セチル、没食子酸ステアリル、2,3,5−トリオキシ
ナフタレン、タンニン酸等である。
また、本発明において使用される液晶性媒体は、低分
子液晶と高分子液晶とに大別される。
子液晶と高分子液晶とに大別される。
まず、低分子液晶には大別してN−(4−メトキシベ
ンジリデン)−4−ブチルアニリンに代表されるシッフ
塩基系液晶(アゾメチン系)、4−n−ペンチル−4′
−メトキシアゾベンゼンに代表されるアゾ系液晶、4−
n−ヘキシル−4′−n−ブトキシアゾキシベンゼンに
代表されるアゾキシ系液晶、4−n−ブチル安息香酸−
4′−ヘキシロキシフェニルエステルに代表される安息
香酸エステル系液晶、4−n−ヘキシル−4′−シアノ
ビフェニルに代表されるブフェニル系液晶、4−n−プ
ロピル−4″−シアノ−p−ターフェニルに代表される
ターフェニル系液晶、4−(トランス−4−ペンチルシ
クロヘキシル)ベンゾニトリルに代表されるフェニルシ
クロヘキサン系、トランス−4−(4″−n−ペンチル
シクロヘキシル)−4′−シアノビフェニルに代表され
るビフェニルシクロヘキサン系液晶、5−n−ヘキシル
−2−(4−n−ヘキシロキシフェニル)ピリミジンに
代表されるピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶等があ
る。これらは、アルキル基の種類等によってネマティッ
ク液晶やスメクティック液晶としての挙動を示すが、い
ずれも使用可能である。このほか、コレステリック液晶
や、上述の各液晶の混合物等も使用可能である。
ンジリデン)−4−ブチルアニリンに代表されるシッフ
塩基系液晶(アゾメチン系)、4−n−ペンチル−4′
−メトキシアゾベンゼンに代表されるアゾ系液晶、4−
n−ヘキシル−4′−n−ブトキシアゾキシベンゼンに
代表されるアゾキシ系液晶、4−n−ブチル安息香酸−
4′−ヘキシロキシフェニルエステルに代表される安息
香酸エステル系液晶、4−n−ヘキシル−4′−シアノ
ビフェニルに代表されるブフェニル系液晶、4−n−プ
ロピル−4″−シアノ−p−ターフェニルに代表される
ターフェニル系液晶、4−(トランス−4−ペンチルシ
クロヘキシル)ベンゾニトリルに代表されるフェニルシ
クロヘキサン系、トランス−4−(4″−n−ペンチル
シクロヘキシル)−4′−シアノビフェニルに代表され
るビフェニルシクロヘキサン系液晶、5−n−ヘキシル
−2−(4−n−ヘキシロキシフェニル)ピリミジンに
代表されるピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶等があ
る。これらは、アルキル基の種類等によってネマティッ
ク液晶やスメクティック液晶としての挙動を示すが、い
ずれも使用可能である。このほか、コレステリック液晶
や、上述の各液晶の混合物等も使用可能である。
さらに、実用的な成膜性を考慮した場合、本発明にお
いてより好適と思われるのは高分子液晶である。この高
分子液晶は、上述のような液晶性を示す低分子(メソゲ
ン基)が高分子鎖の主鎖に組み込まれているか、あるい
は側鎖として導入されているかによって、主鎖型高分子
液晶と側鎖型高分子液晶とに大別される。このうち、本
発明に使用される高分子液晶として特に好ましいもの
は、後者の側鎖型高分子液晶である。それは側鎖メソゲ
ンの運動性がフレキシブルなアルキル鎖によって主鎖の
運動とデカップルされていることにより、相転移速度の
高速化が期待できるからである。このような側鎖型高分
子液晶は、たとえばシアノビフェニルベンゾエートとメ
トキシビフェニルベンゾエートの共重合系液晶、シアノ
ビフェニル系液晶、フェニルベンゾエート・アゾメチン
系液晶、およびアゾメチン系液晶(シッフ塩基系液晶)
等がある。
いてより好適と思われるのは高分子液晶である。この高
分子液晶は、上述のような液晶性を示す低分子(メソゲ
ン基)が高分子鎖の主鎖に組み込まれているか、あるい
は側鎖として導入されているかによって、主鎖型高分子
液晶と側鎖型高分子液晶とに大別される。このうち、本
発明に使用される高分子液晶として特に好ましいもの
は、後者の側鎖型高分子液晶である。それは側鎖メソゲ
ンの運動性がフレキシブルなアルキル鎖によって主鎖の
運動とデカップルされていることにより、相転移速度の
高速化が期待できるからである。このような側鎖型高分
子液晶は、たとえばシアノビフェニルベンゾエートとメ
トキシビフェニルベンゾエートの共重合系液晶、シアノ
ビフェニル系液晶、フェニルベンゾエート・アゾメチン
系液晶、およびアゾメチン系液晶(シッフ塩基系液晶)
等がある。
また、上記の低分子液晶あるいは高分子液晶は、まず
色素前駆体および顕色剤を含有した状態で室温(20℃)
にて固体状態あるいはネマティック相、スメクティック
相、コレステリック相のいずれかをとることが必要であ
る。また、この可逆的発消色材料を発色させるために、
実用的な観点から300℃以下で液体状態となることが必
要である。つまり換言すれば、発色状態のいずれかの相
から消色状態の液体状態への相転移温度は20℃から300
℃の間であることが好ましい。
色素前駆体および顕色剤を含有した状態で室温(20℃)
にて固体状態あるいはネマティック相、スメクティック
相、コレステリック相のいずれかをとることが必要であ
る。また、この可逆的発消色材料を発色させるために、
実用的な観点から300℃以下で液体状態となることが必
要である。つまり換言すれば、発色状態のいずれかの相
から消色状態の液体状態への相転移温度は20℃から300
℃の間であることが好ましい。
また、上記低分子液晶および高分子液晶の分子量の範
囲は102〜106である。分子量102未満では液晶性を示す
分子が本来的に存在せず、また分子量106を越えると成
膜時に溶媒へ溶解させることができなくなる。このよう
な実用上の観点から、より好ましい分子量の範囲はおよ
そ200から20万程度である。
囲は102〜106である。分子量102未満では液晶性を示す
分子が本来的に存在せず、また分子量106を越えると成
膜時に溶媒へ溶解させることができなくなる。このよう
な実用上の観点から、より好ましい分子量の範囲はおよ
そ200から20万程度である。
以上の電子供与性呈色性有機化合物、フェノール性水
酸基を有する電子受容性化合物および液晶性媒体を適当
な有機溶媒に溶解し、適当な手段にて成膜して使用す
る。
酸基を有する電子受容性化合物および液晶性媒体を適当
な有機溶媒に溶解し、適当な手段にて成膜して使用す
る。
本発明において使用されるラクトン環を有する電子供
与性の色素前駆体は、電子受容性の顕色剤との間に水素
結合を生成し、この水素結合を介して顕色剤から電子を
受け取ることによりそのラクトン環を開環し、発色型の
化合物となる。
与性の色素前駆体は、電子受容性の顕色剤との間に水素
結合を生成し、この水素結合を介して顕色剤から電子を
受け取ることによりそのラクトン環を開環し、発色型の
化合物となる。
ここで、本発明において顕色剤として使用されるフェ
ノール性水酸基を有する電子受容性化合物は弱酸である
ため、反応系内で色素前駆体と非常に近い位置関係を保
つことのできる場合にのみ該色素前駆体と水素結合を生
成し、これを発色させることができる。これは、分散媒
となる液晶性媒体が固体状態、ネマティック相、スメク
ティック相、コレステリック相のいずれかの状態をとっ
ている場合に相当する。
ノール性水酸基を有する電子受容性化合物は弱酸である
ため、反応系内で色素前駆体と非常に近い位置関係を保
つことのできる場合にのみ該色素前駆体と水素結合を生
成し、これを発色させることができる。これは、分散媒
となる液晶性媒体が固体状態、ネマティック相、スメク
ティック相、コレステリック相のいずれかの状態をとっ
ている場合に相当する。
しかし、系の温度が上昇して液晶性媒体の相転移温度
(この場合は液化温度)を越えると、液晶性媒体が液化
するために色素前駆体は顕色剤との間で安定な水素結合
を保つことができなくなり、消色する。
(この場合は液化温度)を越えると、液晶性媒体が液化
するために色素前駆体は顕色剤との間で安定な水素結合
を保つことができなくなり、消色する。
本発明においては、色素前駆体の発消色挙動は液晶性
媒体の相転移に依存して起こるので、その感度は相転移
に伴って吸収あるいは放出される熱エネルギーによって
決まる。この熱エネルギーは、示差走査熱量計(DSC)
を用いた分析においてチャートに現れる吸熱ピークある
いは発熱ピークの面積を測定することによって知ること
ができる。この分析法においては、あるサンプルを一定
の昇温速度で加熱し、続いて一定の降温速度で冷却する
と、チャートにはその間のサンプルの状態変化に伴って
生じた基準物質との温度差に応じて特有のピークが現
れ、昇温過程と降温過程を表す曲線がつながったひとつ
の閉じたループ(DTA曲線)が描かれる。このループの
内部の面積が小さいほど、吸熱・放熱に伴う熱量変化が
小さく、その系のエネルギー効率が高いことになる。
媒体の相転移に依存して起こるので、その感度は相転移
に伴って吸収あるいは放出される熱エネルギーによって
決まる。この熱エネルギーは、示差走査熱量計(DSC)
を用いた分析においてチャートに現れる吸熱ピークある
いは発熱ピークの面積を測定することによって知ること
ができる。この分析法においては、あるサンプルを一定
の昇温速度で加熱し、続いて一定の降温速度で冷却する
と、チャートにはその間のサンプルの状態変化に伴って
生じた基準物質との温度差に応じて特有のピークが現
れ、昇温過程と降温過程を表す曲線がつながったひとつ
の閉じたループ(DTA曲線)が描かれる。このループの
内部の面積が小さいほど、吸熱・放熱に伴う熱量変化が
小さく、その系のエネルギー効率が高いことになる。
そこで、液晶性媒体の相転移エネルギーと、従来の高
分子量体の固−液変化における状態変化エネルギーとを
実際にDSCにより比較してみると、前者におけるエネル
ギー変化がはるかに少ないことは明らかであり、極めて
感度の高い可逆的熱発消色材料を提供することが可能と
なる。
分子量体の固−液変化における状態変化エネルギーとを
実際にDSCにより比較してみると、前者におけるエネル
ギー変化がはるかに少ないことは明らかであり、極めて
感度の高い可逆的熱発消色材料を提供することが可能と
なる。
以下、本発明の好適な実施例を、実験結果にもとづい
て説明する。
て説明する。
実施例 本実施例は、ラクトン環を有する色素前駆体として2
−(2′−クロロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチ
ルフルオラン、フェノール性水酸基を有する顕色剤とし
て没食子酸オクチル、および液晶性媒体として側鎖型高
分子液晶であるシアノビフェニル系ポリアクリレートを
使用した可逆的熱発消色材料の例である。
−(2′−クロロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチ
ルフルオラン、フェノール性水酸基を有する顕色剤とし
て没食子酸オクチル、および液晶性媒体として側鎖型高
分子液晶であるシアノビフェニル系ポリアクリレートを
使用した可逆的熱発消色材料の例である。
まず、上記シアノビフェニル系ポリアクリレートの合
成法について簡単に説明する。
成法について簡単に説明する。
はじめに、5−ブロモ吉草酸を5−ブロモ−1−ペン
タノールへ誘導し、これを4−ヒドロキシ−4′−シア
ノビフェニルのカリウム塩と反応させて4−n−(1−
ヒドロキシペンチルオキシ)−4′−シアノビフェニル
を合成した。これをさらにアクリル酸クロリドを結合さ
せて、アクリレート系液晶モノマーを得た。次に、上述
のようにして得られたアクリレート系液晶モノマーを真
空下でラジカル重合させ、メタノールからの再結晶によ
り精製してシアノビフェニル系ポリアクリレートを得
た。このとき、得られる側鎖型高分子液晶の分子量は、
重合開始時のモノマーの濃度によって制御することがで
き、本実施例においては平均分子量7.1×104のものを使
用した。このシアノビフェニル系ポリアクリレートのガ
ラス転移温度は約42℃、クリアリング・ポイント(液晶
相から等方相へ移行する温度)は約113℃であった。
タノールへ誘導し、これを4−ヒドロキシ−4′−シア
ノビフェニルのカリウム塩と反応させて4−n−(1−
ヒドロキシペンチルオキシ)−4′−シアノビフェニル
を合成した。これをさらにアクリル酸クロリドを結合さ
せて、アクリレート系液晶モノマーを得た。次に、上述
のようにして得られたアクリレート系液晶モノマーを真
空下でラジカル重合させ、メタノールからの再結晶によ
り精製してシアノビフェニル系ポリアクリレートを得
た。このとき、得られる側鎖型高分子液晶の分子量は、
重合開始時のモノマーの濃度によって制御することがで
き、本実施例においては平均分子量7.1×104のものを使
用した。このシアノビフェニル系ポリアクリレートのガ
ラス転移温度は約42℃、クリアリング・ポイント(液晶
相から等方相へ移行する温度)は約113℃であった。
次に、上述の側鎖型高分子液晶を分散媒とする可逆的
熱発消色材料を調製するため、シアノビフェニル系ポリ
アクリレート10g(20重量部)、色素前駆体として2−
(2′−クロロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチル
アミノフルオラン0.5g(1重量部)、顕色剤として没食
子酸オクチル1g(2重量部)をシクロヘキサノン100gに
溶解し、ガラス基板の上にスピンナーを用いて塗布し、
60℃で2時間減圧乾燥して塗膜を形成した。これを以
下、材料Iと称する。
熱発消色材料を調製するため、シアノビフェニル系ポリ
アクリレート10g(20重量部)、色素前駆体として2−
(2′−クロロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチル
アミノフルオラン0.5g(1重量部)、顕色剤として没食
子酸オクチル1g(2重量部)をシクロヘキサノン100gに
溶解し、ガラス基板の上にスピンナーを用いて塗布し、
60℃で2時間減圧乾燥して塗膜を形成した。これを以
下、材料Iと称する。
次に、上記材料Iを光路上に設置し、温度を2℃/分
の速度で上昇あるいは下降させながら透過光強度を測定
した。この結果を第1図に示す。図中、縦軸は透過光強
度(任意単位)、横軸は温度(℃)をそれぞれ表し、曲
線Aが本実施例に相当する。曲線Bは、液晶性媒体の代
わりに高分子量体を使用した後述の比較例に相当する。
の速度で上昇あるいは下降させながら透過光強度を測定
した。この結果を第1図に示す。図中、縦軸は透過光強
度(任意単位)、横軸は温度(℃)をそれぞれ表し、曲
線Aが本実施例に相当する。曲線Bは、液晶性媒体の代
わりに高分子量体を使用した後述の比較例に相当する。
ここで曲線Aからわかるように、室温下では上記ガラ
ス基板の上に形成されている塗膜中の色素前駆体が黒色
に発色しているため、透過光強度は低い。しかし、加熱
するにつれて46℃付近から液晶性媒体の相転移に伴って
発色が薄くなり始め、透過光強度が増加する。さらに、
66℃付近でほぼ完全に消色して透過光強度も飽和に達す
る。
ス基板の上に形成されている塗膜中の色素前駆体が黒色
に発色しているため、透過光強度は低い。しかし、加熱
するにつれて46℃付近から液晶性媒体の相転移に伴って
発色が薄くなり始め、透過光強度が増加する。さらに、
66℃付近でほぼ完全に消色して透過光強度も飽和に達す
る。
また、この材料Iを逆に冷却してゆくと、加熱時とは
やや異なった経路で発色挙動を示し、室温では元の黒色
に戻る。しかし、このヒステリシス的挙動は小さいの
で、高速応答性を期待することができ、高感度の動画表
示材料として有望である。さらに、温度変化に対して透
過光強度の変化が比較的緩やかであることから、高品質
の階調表示も可能である。
やや異なった経路で発色挙動を示し、室温では元の黒色
に戻る。しかし、このヒステリシス的挙動は小さいの
で、高速応答性を期待することができ、高感度の動画表
示材料として有望である。さらに、温度変化に対して透
過光強度の変化が比較的緩やかであることから、高品質
の階調表示も可能である。
第2図には、この材料Iの5.15mgを用いて加熱速度2
℃/分でDSC分析を行った時のチャートを示した。図
中、縦軸は単位時間あたりの熱量変化(mcal/秒)、横
軸は温度(℃)を示し、曲線の凸型のピークは発熱反
応、凹型のピークは吸熱反応の起こったことをそれぞれ
表す。また、各ピークの面積を測定することにより、そ
の反応に伴って吸収あるいは放出された熱量を知ること
ができる。
℃/分でDSC分析を行った時のチャートを示した。図
中、縦軸は単位時間あたりの熱量変化(mcal/秒)、横
軸は温度(℃)を示し、曲線の凸型のピークは発熱反
応、凹型のピークは吸熱反応の起こったことをそれぞれ
表す。また、各ピークの面積を測定することにより、そ
の反応に伴って吸収あるいは放出された熱量を知ること
ができる。
この図をみると、上記材料Iにおいては29℃付近から
急激に吸熱反応が始まり、37.3℃でガラス転移が生じ
る。その後、46℃付近から緩やかに吸熱変化が起こり、
このあたりから消色が始まる。さらに、76℃においてほ
ぼ完全に透明となる。この消色のために費やされた熱量
は、図中に斜線で示した部分の面積から、材料Iの1gあ
たり約0.18calであることがわかった。
急激に吸熱反応が始まり、37.3℃でガラス転移が生じ
る。その後、46℃付近から緩やかに吸熱変化が起こり、
このあたりから消色が始まる。さらに、76℃においてほ
ぼ完全に透明となる。この消色のために費やされた熱量
は、図中に斜線で示した部分の面積から、材料Iの1gあ
たり約0.18calであることがわかった。
比較例 次に、上述の実験に対する比較例として、液晶性媒体
の代わりに高分子量体を使用した例について述べる。
の代わりに高分子量体を使用した例について述べる。
ここで使用した高分子量体は、アクリル酸ステアリル
・エステルとアクリル酸エチル・エステルの共重合体で
ある。
・エステルとアクリル酸エチル・エステルの共重合体で
ある。
この共重合体を、上述の液晶性媒体を使用した場合と
同一の重量比で2−(2′−クロロフェニルアミノ)−
6−ジ−n−ブチルアミノフルオランおよび没食子酸オ
クチルと混合し、シクロヘキサノンに溶解し、ガラス基
板上に塗布した後乾燥し、塗膜を形成した。これを以
下、材料IIと称する。
同一の重量比で2−(2′−クロロフェニルアミノ)−
6−ジ−n−ブチルアミノフルオランおよび没食子酸オ
クチルと混合し、シクロヘキサノンに溶解し、ガラス基
板上に塗布した後乾燥し、塗膜を形成した。これを以
下、材料IIと称する。
この材料IIについて、同様に透過光強度を測定した結
果を第1図の曲線Bで示す。
果を第1図の曲線Bで示す。
この曲線Bを前述の曲線Aと比較してみると、曲線B
の方が明らかにヒステリシスが大きくなっており、温度
変化に対する透過光強度の変化(γ値)も急激である。
したがって、コントラスト比は前述の材料Iの2倍近く
あるものの、動画表示には適さず、また階調性にも劣る
ことがわかった。
の方が明らかにヒステリシスが大きくなっており、温度
変化に対する透過光強度の変化(γ値)も急激である。
したがって、コントラスト比は前述の材料Iの2倍近く
あるものの、動画表示には適さず、また階調性にも劣る
ことがわかった。
さらに、この材料IIの5.45mgを使用して加熱速度1℃
/秒でDSC分析を行った場合のチャートを第3図に示
す。
/秒でDSC分析を行った場合のチャートを第3図に示
す。
この図における吸熱ピークは材料IIの固相から液相へ
の変化に対応するものであるが、ここで必要とされる熱
量は、図中の斜線部の面積から材料IIの1gあたり約18ca
lであることがわかり、前述の材料Iの100倍にも達して
いた。したがって、本比較例の消色挙動における感度は
先の実施例に比べて大きく劣っていることになる。
の変化に対応するものであるが、ここで必要とされる熱
量は、図中の斜線部の面積から材料IIの1gあたり約18ca
lであることがわかり、前述の材料Iの100倍にも達して
いた。したがって、本比較例の消色挙動における感度は
先の実施例に比べて大きく劣っていることになる。
以上の説明からも明らかなように、本発明にかかる可
逆的熱発消色材料においては、色素前駆体と顕色剤の分
散媒として液晶性媒体が使用されていることにより、発
消色挙動が液晶性媒体の相転移に伴って起こる。したが
って、発消色挙動に伴うエネルギー変化が従来の固体−
液体間の状態変化を利用した可逆的熱発消色材料におけ
るよりも大幅に低減され、感度の上昇に加えて高速動画
表示が可能となる。
逆的熱発消色材料においては、色素前駆体と顕色剤の分
散媒として液晶性媒体が使用されていることにより、発
消色挙動が液晶性媒体の相転移に伴って起こる。したが
って、発消色挙動に伴うエネルギー変化が従来の固体−
液体間の状態変化を利用した可逆的熱発消色材料におけ
るよりも大幅に低減され、感度の上昇に加えて高速動画
表示が可能となる。
また、この可逆的熱発消色材料は成膜性にも優れてい
るので、あらゆる形態の応用が考えられ、新規な表示材
料の提供に極めて有効なものである。
るので、あらゆる形態の応用が考えられ、新規な表示材
料の提供に極めて有効なものである。
第1図は本発明を適用した可逆的熱発消色材料の一実施
例の発消色挙動を比較例と比べて示す特性図、第2図は
本発明を適用した可逆的熱発消色材料の一実施例の走査
示差熱分析曲線を示す特性図、第3図は固液変化により
発消色する可逆的熱発消色材料の走査示差熱分析曲線を
示す特性図である。
例の発消色挙動を比較例と比べて示す特性図、第2図は
本発明を適用した可逆的熱発消色材料の一実施例の走査
示差熱分析曲線を示す特性図、第3図は固液変化により
発消色する可逆的熱発消色材料の走査示差熱分析曲線を
示す特性図である。
Claims (1)
- 【請求項1】ラクトン環を有する電子供与性呈色性有機
化合物と、フェノール性水酸基を有する電子受容性化合
物とを液晶性媒体中に相溶させてなる可逆的熱発消色材
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62150138A JP2512946B2 (ja) | 1987-06-18 | 1987-06-18 | 可逆的熱発消色材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62150138A JP2512946B2 (ja) | 1987-06-18 | 1987-06-18 | 可逆的熱発消色材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63315288A JPS63315288A (ja) | 1988-12-22 |
JP2512946B2 true JP2512946B2 (ja) | 1996-07-03 |
Family
ID=15490320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62150138A Expired - Fee Related JP2512946B2 (ja) | 1987-06-18 | 1987-06-18 | 可逆的熱発消色材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2512946B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6177383B1 (en) | 1998-03-23 | 2001-01-23 | Ricoh Company, Ltd. | Reversible thermosensitive recording medium, and image forming and erasing method |
-
1987
- 1987-06-18 JP JP62150138A patent/JP2512946B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63315288A (ja) | 1988-12-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |