JP2512037B2 - 出力信号切換装置 - Google Patents

出力信号切換装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子回路において、増幅された信号を2つの
負荷回路の一方のみに選択的に出力する為の出力信号切
換装置に関するものである。
従来の技術 第3図は従来の出力信号切換装置を示すものである。
第3図において、52は増幅器、53は切換回路、9,11は負
荷、8,10は結合用コンデンサ、13は信号入力端子、12は
制御信号入力端子を表わす。
以上のように構成された出力信号切換装置では、前記
増幅器52で増幅された信号は前記切換回路53に入力され
前記制御信号入力端子12に入力される制御信号に応じて
前記コンデンサ8,10を介して前記負荷9,11の一方に印加
される。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記の従来の構成では、増幅器52で増幅
された信号が切換回路53通って出力される為、切換回路
53のダイナミックレンジが充分でないことから信号に歪
が生じるという欠点と、切換回路53の開放側のコンデン
サが放電している為、出力切換時にコンデンサが充電す
る為の時間を要し、その間増幅器52の出力端子の直流電
圧が定常状態に較べて低下しており、出力振幅が大きい
場合には信号に歪が生じるという欠点を有していた。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、切換回
路による歪の発生が無く、しかも出力切換時に増幅器の
出力端子の直流電圧が変化しない出力信号切換装置を提
供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 この目的を達成する為に本発明の出力信号切換装置は
出力端子がそれぞれ結合用コンデンサを介してそれぞれ
の負荷回路に接続された2つの増幅器と、前記両増幅器
を制御信号に応じて交互に動作状態と非動作状態に切り
換える切換手段と、前記制御信号に応じて予め定められ
た電圧を交互に発生させる第1と第2の電圧源と、前記
第1と第2の電圧源よりの電圧を各々前記第1と第2の
増幅器の出力端子に印加する手段とを有する構成であ
る。
作用 この構成によって出力信号を切り換える切換回路が不
必要となる為、切換回路による信号の歪が無くなり、し
かも非動作状態時に増幅器の出力端子に動作状態と同じ
直流電圧を与えておくことにより、出力切換時に直流電
圧の変化を無くすことができる。
実 施 例 以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら
説明する。
第1図は本発明の第1の実施例における出力信号切換
装置を示すものである。第1図において、1,2は増幅
器、3,4は増幅器1,2を各々動作,非動作に切り換える切
換回路、5,6は電圧源、7は反転器、8,10は結合用コン
デンサ、9,11は負荷、12は制御信号入力端子、13は信号
入力端子を表わす。電圧源5,6は制御信号に応じて増幅
器1,2の出力端子に交互に電圧を印加する手段も合わせ
もつ。
以上のように構成された出力信号切換装置について、
以下その動作を説明する。
信号入力端子13に入力された信号は、増幅器1,2で増
幅され、コンデンサ8,10を介して負荷9,11に印加され
る。制御信号入力端子12に入力される制御信号に応じて
切換回路3,4が増幅器1,2を交互に動作状態と非動作状態
に切換えることによって出力信号が切り換わる。増幅器
1が動作状態の時、電圧源5の電圧は増幅器1の出力端
子には印加されず、この状態において増幅器2は切換回
路4により非動作状態であり、その出力端子に電圧源6
の電圧が印加される。
電圧源5,6で発生する電圧を、それぞれ増幅器1,2の動
作状態における出力端子の直流電圧に設定しておくこと
により、出力切換時に非動作状態から動作状態に切り換
わる増幅器において、出力端子の直流電圧の立ち上がり
時間を無くすことができる。さらに切換回路3,4で増幅
器1,2の動作、非動作を切り換えることによって出力信
号を切り換えている為、従来例にみられた歪の発生を無
くすことができる。
次に第1図の実施例の構成を用いた回路を示す。
第2図は磁気記録再生装置の磁気記録増幅回路の出力
切換に第1図の構成を用いた例である。同図において、
14,15,16,17,18,19,20,21,29,33,34,35,36,37,38,39,4
0,48はトランジスタ、22,25,27,28,41,44,46,47は抵
抗、23,24,42,43は定電流源、26,45はコンデンサ、30,3
1,32,49,50,51はそれぞれ制御信号により開閉されるス
イッチを表わす。尚、第1図と同一構成部分には同一番
号を付している。
以上のように構成された出力信号切換装置について、
以下その動作を説明する。第2図において、切換回路3,
4と電圧源5,6は増幅器1が動作状態で、増幅器2が非動
作状態の場合を表わしている。
信号入力端子13から入力された信号は、トランジスタ
16のベースに入力される。トランジスタ16,17、抵抗2
2、電流源23,24から構成されるカレントミラー回路と、
抵抗25、コンデンサ26から構成される帰還回路から構成
される増幅器1において入力信号は増幅され、増幅器1
の出力端子であるトランジスタ19,21のコレクタ接続部
より電流出力として結合用コンデンサ8を介して負荷9
に印加される。増幅器1の出力端子の直流電圧は前記帰
還回路によりトランジスタ17のベースに印加される。ト
ランジスタ16,17のベースの直流電圧が等しい時、増幅
器1の出力端子の直流電圧はほぼVcc/2となる。
一方、切換回路4を構成するスイッチ49,50が開放さ
れていることにより電流源42,43が開放となる為、増幅
器2は非動作状態になり、トランジスタ38,40のコレク
タ接続部には抵抗46,47とトランジスタ48のベース−エ
ミッタ電圧で決まる電圧が印加される。この印加電圧は
抵抗46,47の抵抗値をそれぞれR46,R47、トランジスタ48
のベース−エミッタ電圧をVBE48とすると、 R47・Vcc/(R46+R47)+VBE48 となる。増幅器2の出力端子の動作状態の直流電圧は、
増幅器1と同様にほぼVcc/2となる為、 Vcc/2=R47・Vcc/(R46+R47)+VBE48 となる様にR46,R47を定めることにより、出力切換時に
直流電圧が変化すること無く立ち上がり時間の無い切り
換えができる。
以上のように本実施例によれば、増幅器1,2と、増幅
器1,2を制御信号に応じて動作状態、非動作状態に切り
換える切換回路3,4と、制御信号に応じて増幅器1,2の出
力端子に定電圧を印加する電圧源5,6を設けることによ
り、出力切換時に増幅器の出力端子の直流電圧に変化を
無くすことと、出力切換に伴なう歪の発生を無くすこと
ができる。
発明の効果 以上のように本発明は、出力端子がそれぞれ結合用コ
ンデンサを介してそれぞれの負荷回路に接続された第1
と第2の増幅器と、前記両増幅器を動作状態と非動作状
態に切り換える切換手段と、予め定められた電圧を発生
する第1と第2の電圧源と、前記第1と第2の電圧源よ
りの電圧を前記第1と第2の出力端子に印加する手段と
を設けることにより、出力切換に伴なう信号の歪を無く
し、さらに出力切換時に前記両増幅器の出力端子に直流
電圧の変化が生じることを無くすことができる優れた出
力信号切換装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例における出力信号切換装置のブ
ロック図、第2図は同装置の回路図、第3図は従来の出
力信号切換装置のブロック図である。 1,2,52……増幅器、3,4……増幅器の動作,非動作切換
回路、5,6……電圧源、53……信号切換回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豆井 雅之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−107722(JP,A) 実開 昭57−94246(JP,U) 実開 昭57−135132(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力端子がそれぞれ結合用コンデンサを介
    してそれぞれの負荷回路に接続された第1と第2の増幅
    器と、前記両増幅器を制御信号に応じて交互に動作状態
    と非動作状態に切り換える切換手段と、前記制御信号に
    応じて予め定められた電圧を交互に発生する第1と第2
    の電圧源と前記第1と第2の電圧源よりの電圧をそれぞ
    れ前記第1と第2の増幅器の出力端子に印加する手段と
    を有し、前記制御信号は、前記第1の増幅器が非動作状
    態時にその第1の増幅器の出力端子に前記第1の電圧源
    の電圧が印加されるよう構成されていることを特徴とす
    る出力信号切換装置。
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