JP2511396Y2 - ドット印字ヘッドの印字時間補正機構 - Google Patents

ドット印字ヘッドの印字時間補正機構

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JP2511396Y2
JP2511396Y2 JP1987112746U JP11274687U JP2511396Y2 JP 2511396 Y2 JP2511396 Y2 JP 2511396Y2 JP 1987112746 U JP1987112746 U JP 1987112746U JP 11274687 U JP11274687 U JP 11274687U JP 2511396 Y2 JP2511396 Y2 JP 2511396Y2
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登 大石
紘一 安藤
実 手島
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はワイヤドットプリンタドットの印字ヘッドの
印字時間を検知し補正する機構に関する。
〈従来の技術〉 ワイヤドットプリンタに用いられるドット印字ヘッド
は、所謂バネチャージ式印字ヘッドと呼ばれ、第7図の
一部省略断面図で示す構造を成している。すなわちガイ
ド11とヘッド基板12間には板バネ2と、その上部にアー
マチュア3とが設けられ、アーマチュア3の自由端31に
は印字ワイヤ4が取付けられている。更にアーマチュア
3の他端32はアーマチュアヨーク33の溝33aに遊嵌され
ている。又板バネ2の下面に設けたスペーサ21の下部に
はマグネットヨーク51を介して永久磁石5が設えられ、
更に永久磁石5の下部には、ベースヨーク52の下部で且
つヘッド基板12上にベース53が設けられ、このベース53
上で且つ板バネ2の下方に電磁石6が設けられている。
これらの各構成部品はガイド11を除いて磁性材料によ
り形成されており、又一体ユニット化されている。
上記構成の印字ヘッド1は、非印字状態において永久
磁石5の磁束がベースヨーク52,ベース53,電磁石6のコ
ア61,アーマチュア3,アーマチュアヨーク32,マグネット
ヨーク51から成る閉磁回路を形成し、この閉磁回路によ
りアーマチュア3は板バネ2の弾力に抗してコア61に吸
引されている。
一方印字する場合は、電磁石6のコイル62を励磁して
前記永久磁石孔の磁束とは逆の磁束を生じさせる。する
とアーマチュア3の吸引が開放され、板バネ2の弾性反
力によってアーマチュア3が他端32を略中心にして可動
するとともに、自由端31に取付けた印字ワイヤ4を駆動
させて、インクリボンと印字用紙をプラテン(何れも図
示せず)に押圧して印字を行う。
〈考案が解決しようとする問題点〉 上記構成の印字ヘッド1においては、印字ワイヤ4を
駆動させる板バネ2,アーマチュア3、更には電磁石6等
主たる構成部品数が多く、その精度によっては機械的な
バラツキが生じる。しかも永久磁石5や電磁石6による
磁気的なバラツキも有り、これ等機械的,磁気的のバラ
ツキが原因で各印字ワイヤ間では、印字時間に例えば50
μsec程度の誤差を生じる。各印字ワイヤ間の印字時間
の誤差は印字力の強弱に影響し、印字に濃淡を生じさせ
る等印字品位を低下させる。又、印字ワイヤの繰り返し
動作による経時変化により、印字ワイヤとプラテンとの
ギャップが広がると印字ワイヤの印字時間が遅くなる。
〈問題点を解決するための手段〉 本考案は上記問題点を解決すべく為されたもので、印
字ヘッド内に設けた励磁コイルとサーチコイルのコイル
輪内に印字ワイヤを貫通した状態で配置し、電磁石を所
定のドライブ時間の間励磁することによりコアから解放
された板バネの弾性反力により駆動する印字ワイヤの駆
動中に、励磁コイルの励磁によって生じた印字ワイヤ内
の磁束変化によるサーチコイルの起電力を読み取り、こ
れにより印字ワイヤの印字時間を検知し、検知された印
字ワイヤの印字時間により電磁石のコイルを励磁するド
ライブ時間を補正するものである。
〈作用〉 前記印字ワイヤ駆動中における速度変化に応じた印字
ワイヤ内の磁束変化を、サーチコイル内に生じた起電力
により読み取って印字時間を検知する。そして印字時間
が遅い場合は電磁石のコイルを励磁する時間、所謂ドラ
イブ時間を長くし、一方印字時間が早い場合はドライブ
時間を短くすることによって印字時間のバラツキを補正
する。
〈実施例〉 以下図面に基づき本考案の印字時間補正機構を詳細に
説明する。
尚、本考案の印字ヘッドは概略従来例で説明したドッ
ト印字ヘッドと同じ構成であり、且つ同様の動作を為
す。その為相異ない構成部品については前記と同一の符
号にて説明する。
第1図は、本願のドット印字ヘッド1を示す一部省略
断面図である。
すなわち非印字時にはアーマチュア3を永久磁石5に
よってコア61に吸引させ、印字時にはコイル62を励磁す
ることによって永久磁石5の磁束とは逆方向の磁束を磁
気回路内に発生させ、アーマチュア3の吸引を開放す
る。アーマチュア3が開放されると板バネ2の反力によ
って、アーマチュア3を可動させその自由端31に取付け
た印字ワイヤ4を駆動させるものである。
上述した如くドット印字ヘッド1の上記構成及び動作
は従来例と相異はないが、特に異なる点としては、第2
図でも示す如く、ガイド11内に励磁コイル7とサーチコ
イル8から成る印字時間検知機構を設けたところにあ
る。この励磁コイル7及びサーチコイル8は、ともにガ
イド11の内面に沿って巻装されており、そのコイル輪内
に印字ワイヤ4を貫通した状態に配置する。印字ワイヤ
4が複数本の場合は、その全印字ワイヤを同様に励磁コ
イル7及びサーチコイル8のコイル輪内に配置する。両
コイルからの信号は、ガイド11内のアーマチュア3,板バ
ネ2間の間隙及びマグネットヨーク51,永久磁石5,ベー
スヨーク52の下部内面に沿って設けられた配線9により
ヘッド基板12の回路に出力される。
ヘッド基板12としては、第3図で示す如く主に搭載部
12aと接続部12bとから成り、接続部12bには上記配線9
を介して励磁コイル7に接続する回路71及び同サーチコ
イルに接続する回路81が設けられ、更にはコモンC及び
サーミスタT等必要に応じた形状の回路パターンが形成
されている。
次に印字状態における印字時間補正機構の働きを説明
する。
上述した如く印字時に電磁石6によって永久磁石5と
は逆方向の磁束を生じさせると、アーマチュア3が板バ
ネ2の反力によって可動し、印字ワイヤ4の先端をガイ
ド11の孔11aから突出させる。この印字時において、予
め励磁コイル7に、例え5v程度の電圧をかければ磁性材
からなる印字ワイヤ4が励磁されて、その内部に磁束
(wb)を生じさせる。そして、励磁コイルの励磁によっ
て磁化された印字ワイヤ4の移動速度が変化すれば、そ
の移動速度に比例して磁束が変化し、この磁束の変化に
よりサーチコイル8に起電力が誘発される。これはサー
チコイル8内を磁化された印字ワイヤ4が移動し、サー
チコイル8に流れる電流が変化することにより生じる。
第4図は上記印字ワイヤ4の変位と第2図に示すサー
チコイル8のOUTに出力された起電力による波形を縦軸
とし、印字時間を横軸にしてプロットしたものである。
第4図に示すように印字ワイヤの最大変位とサーチコイ
ル8のOUTに出力される信号波形のピーク値はほぼ一致
しており、印字ワイヤ4が最大に変位するのに要する時
間が印字時間となるので、サーチコイル8のOUTから出
力された信号波形におけるピーク値の時間を検知すれ
ば、印字ワイヤ4の印字時間を知ることができる。
上記の如く検知された印字時間にバラツキがある場
合、例えば印字時間の早い印字ワイヤと印字時間の遅い
印字ワイヤとにおいて、両印字力を第5図で示す様に時
間を横軸にしてプロットすれば、両印字力の波形中間位
置に適切な印字力の波形が求められる。
すなわち印字時間の早いワイヤの場合には、所謂ドラ
イブ時間を短くすることによって、一方印字速度の遅い
ワイヤの場合には、ドライブ時間を長くすることによっ
て適切な印字力の波形に近づけることが出来、究極には
印字時間を緻密に補正することができる。具体的には印
字時間の早いワイヤの印字力波形と遅いワイヤの印字力
波形との間に50μsec程度の差があっても、上記補正に
よって両者の差を10μsec程度内に納めることが容易で
ある。
尚印字時間を補正する手段としては、電磁石6のコイ
ル62に加える信号を伸縮させることにより行う。すなわ
ち第6図の駆動回路動作タイムチャートで示す如く、印
字時間PTが遅い場合にはコイル62の端子62a,62bに加え
る信号を適宜量(62L)伸ばせば、コイル62に流れる電
流Iも伸びて(IL)、印字時間は早くなりP′Tとな
る。又印字時間が早い場合は、前記とは逆に端子62a,62
bに加える信号を適宜短くすればコイル62に流れる電流
Iは短縮して印字時間を遅くすることが可能となる。
〈考案の効果〉 以上説明した様に本考案のドット印字ヘッドの印字時
間補正機構は、励磁コイルによって予め印字ワイヤに磁
束を生じさせ、電磁石を所定のドライブ時間の間励磁す
ることによりコアから解放された板バネの弾性反力によ
り駆動する印字ワイヤの駆動中に生じる磁束変化をサー
チコイルに生じる起電力によって読み取るもので、検知
した印字時間のバラツキに応じて印字ワイヤのドライブ
時間を補正すれば、簡易な構造にもかかわらず印字力の
均一化した、すなわち濃淡等のない印字品質の優れたプ
リント能力を発揮する。又.経時変化により印字ワイヤ
とプラテンとのギャップが広がるなどの理由により、印
字ワイヤの印字時間が遅くなった場合にも、ドライブ時
間を長くすることによって、印字力の強弱をなくし、長
期間に渡って使用される場合においても印字品質を損な
うことなく印字することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案のドット印字を示す一部省略断面図、 第2図は、印字時間検知機構を説明する概略図、 第3図は、ヘッド基板を示す図、 第4図は、ワイヤヘッド及びサーチコイル信号の波形説
明図、 第5図は、補正前後のワイヤ印字力の波形説明図、 第6図は、駆動回路の動作タイムチャート図、 第7図は、従来のドット印字ヘッドを示す省略断面図で
ある。 1……印字ヘッド,2……板バネ,3……アーマチュア,4…
…印字ワイヤ,5……永久磁石,7……励磁コイル,8……サ
ーチコイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−129186(JP,A) 特開 昭61−74857(JP,A) 実開 昭56−82504(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】板バネ上のアーマチュアを永久磁石による
    磁束で電磁石のコアに吸引し、前記電磁石を励磁するこ
    とにより、永久磁石の磁束を打ち消して前記板バネの反
    力により前記アーマチュアを可動させるとともに、該ア
    ーマチュアの自由端に取り付けた印字ワイヤを駆動させ
    てインクリボンと印字用紙をプラテンに押圧することに
    より印字を行うドット印字ヘッドにおいて、 前記印字ヘッド内に設けられ、前記印字ワイヤを励磁す
    る励磁コイルと、 前記励磁コイルとともに前記印字ヘッド内に設けられ、
    前記励磁コイルの励磁によって磁化された印字ワイヤの
    移動に伴って生じる磁束変化を検出するためのサーチコ
    イルと、 前記磁化された印字ワイヤが前記サーチコイル内で移動
    することにより生じる磁束変化を前記サーチコイルに誘
    発された起電力によって読み取る手段と、 前記読み取られた起電力に基づいて前記印字ワイヤの印
    字時間を検知する手段と、 前記検知された印字ワイヤの印字時間により前記ドライ
    ブ時間を変える手段とを設けたことを特徴とするドット
    印字ヘッドの印字時間補正機構。
JP1987112746U 1987-07-24 1987-07-24 ドット印字ヘッドの印字時間補正機構 Expired - Lifetime JP2511396Y2 (ja)

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