JP2511341B2 - 液晶注入装置 - Google Patents

液晶注入装置

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JP2511341B2
JP2511341B2 JP23885191A JP23885191A JP2511341B2 JP 2511341 B2 JP2511341 B2 JP 2511341B2 JP 23885191 A JP23885191 A JP 23885191A JP 23885191 A JP23885191 A JP 23885191A JP 2511341 B2 JP2511341 B2 JP 2511341B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶注入装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電子機器において、液晶ディスプレイデ
バイスはワードプロセッサ、パーソナルコンピュータな
どに汎用されつつあり、また、カメラ一体型VTR用ビ
ューフィーダ、投射型大型プロジェクションテレビ、車
載用ナビゲーションディスプレイ、壁掛け型大型液晶テ
レビなどに適用される機運にある。このような液晶ディ
スプレイは、一般的に、合わせ面にスペーサによって数
ミクロンのギャップを持たせるように2枚のガラス基板
を張り合わせ、ギャップ間の液晶セルに液晶を注入し、
ギャップ調整、注入孔封止などを行うことによって作ら
れる。従来この液晶の注入方式として、塗布方式と狭義
の注入方式がある。前者は液晶セルとしてガラスを貼り
合わせる前に液晶を塗布するもので、液量によってギャ
ップ寸法が変わるので、ギャップ寸法出し、空隙を無く
すための液晶量の制御が非常に困難であり、また、シー
リング時に液晶が熱影響を受けるため、全体として歩留
りが悪くなる問題があった。後者は液晶セルの端面に注
入口を設け、その端面を液晶に漬け、毛細管現象により
注入するものであり、前者の難点が回避されることか
ら、実機としてこの方式が汎用されている。しかし、こ
の方式は、液晶にセル端面を接触させるため、セル端面
に余分に液晶が付着し、液晶のロスが多い点、また、予
め溜られている液晶に複数のセルが何度も浸かるため、
液晶が汚染する問題がある。さらに、セルを複数枚重ね
て昇降させる動作となるため、液晶セル製造ラインのイ
ンライン対応が難しいという問題があった。他の方式と
して、特開平2−23318号公報が知られている。こ
の方法はセル内に液晶を滴下させて注入する滴下型と呼
ばれるもので、常に新しい液晶がセルに供給されるため
汚染が少なく、水平置きの状態で注入を行えるという利
点がある。しかし、先行技術は、液晶セル平面上に注入
口と排気口を設けることに加えて、セル内面に溝加工を
施して液晶溜めを作り、また、充填チューブや排気チュ
ーブを用いるため、セルの加工が困難で、コスト高とな
る。また、この先行技術では、液晶の注入位置の調整と
注入量の調整が非常に困難であるという問題を解消でき
なかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は前記のような問
題点を解消するために創案されたもので、その目的とす
るところは、大型液晶セルはもとより比較的小形のセル
が複数作られている大型ガラス基板を水平状態にしたま
まで、清浄な液晶を確実に所定量ずつ注入することがで
きる実用的な液晶注入装置を提供することにある。上記
目的を達成するため本発明は、真空ポンプにより減圧さ
れ内部にXY方向に移動自在な基板ステージを設けた注
入室と、平面上に予め液晶注入口を明けたガラス基板を
挟持し液晶注入口に対応する部位に注入部を有する基板
治具と、前記基板治具を基板ステージに載脱荷する手段
と、注入室の天井部に挿設され前記基板治具の注入部に
液晶を定量供給する液晶定量吐出機とを備えた構成とし
たものである。前記液晶定量吐出機は、好適には、基板
治具の注入部に対するニードルと、先端に液晶シリンダ
を有するとともに外部の液晶容器と真空ポンプにそれぞ
れ接続されたボトル状の吐出機本体と、液晶シリンダと
ニードルとの間に配された封止用のバルブと、前記液シ
リンダ内に進出可能なプランジャと、該プランジヤに結
合され吐出機本体の軸線方向後方に伸びるロッドと、該
ロッドをストローク調整可能に動かす駆動機構とを備え
ている。基板治具は、好適には、対向状の凹部を有する
上板と下板と、それら上板と下板を挟圧するクランプを
有し、上板は、ガラス基板に設けた各液晶注入口に対応
する位置に、注入部として、板厚を貫く注入口と、この
注入口の入口側にあって液晶定量吐出機から滴下された
液晶を溜める漏斗状の液晶溜めと、注入口の出口側の上
板下面にあってガラス基板と接するシール材とを具備
し、下板は基板ステーブルないし試料台に対する位置決
め部を有している。
【0004】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基いて説明
する。図1は本発明の一実施例を示し、図2は図1を一
部拡大したものを示している。 1は注入室であり、減
圧に耐えられる強度の箱状ないし筒状に構成されてい
る。この注入室1は外部の真空排気系9とガス導入系1
0にそれぞれ接続されており、内部にはX−Y方向に移
動自在な基板ステージ2が配置されている。そして、注
入室2の天井部には液晶定量吐出機3が挿設されてい
る。また、注入室1の少なくとも一側には、室内外を開
閉自在に仕切る仕切弁5が設けられており、この仕切弁
5の側方には、基板治具7にセットされたワーク6を前
記基板ステージ2に搬出入する載脱荷装置8が設置され
ている。基板ステージ2は、注入室1の中央ゾーン底部
に固定されたベース2aと、ベース2aに搭載され、注
入室外の駆動機構20bを介して精密摺動自在なX軸ヨ
ーク2bと、該X軸ヨーク2bに搭載され、注入室外の
駆動機構20cを介して精密摺動自在なY軸ヨーク2c
と、Yヨーク2cの中央部に固定された試料台2dとを
有しており、試料台2dの上面には少なくとも2ヵ所に
後記する基板治具7の位置決め穴に嵌まる突起21,2
1を有している。
【0005】液晶定量吐出機3は図2と図3に詳細が示
されている。該液晶定量吐出機3は、ニードル30を先
端に有する吐出部3aと、吐出部3aと同軸にあって、
先端に吐出部3aに到る液シリンダ31を有するととも
に外部の液晶容器350aと真空ポンプ9aにそれぞれ
接続されたボトル状の吐出機本体3bと、液シリンダ3
1とニードル間の吐出部3aに内蔵された封止用のバル
ブ機構3cと、前記液シリンダ31と同軸上にあって液
シリンダ31内に進出可能なプランジャ3dと、該プラ
ンジャ3dに結合され吐出機本体3bの軸線方向後方に
伸びるロッド3eと、該ロッド3eをストローク調整可
能に動かす駆動機構3fとを備えている。
【0006】吐出部3aは筒状本体33の後端にフラン
ジ32を有し、フランジ32はステイボルトにより吐出
機本体3bと結合される一方、下面が注入室1の天井部
壁に気密シール材を介して固定され、筒状本体33とニ
ードル30は注入室1内に垂直状に突入されている。筒
状本体33と液シリンダ31の外周には、熱電対Tによ
る測温データに応じて作動し液晶の粘度を制御するヒー
タ34がそれぞれ設けられている。バルブ機構3cは、
液晶のタレを防止するためと吐出機外が大気圧のときに
真空封止を行うためのもので、図3に詳細に示すごと
く、フランジ32と筒状本体33との境界部位に固定し
たテフロンなど耐薬品性の高い材質からなるバルブシー
ト300と、該バルブシート300に密着するポペット
状の弁体301と、弁体301をバルブシート300に
付勢するスプリング302とを有している。
【0007】液シリンダ31は、上下端がシール材を介
して吐出機本体3bの下端部とフランジ32に液密に嵌
合している。吐出機本体3bは上部にフランジ35を有
し、該フランジ35は蓋体36により閉止されている。
フランジ35には周方向で位相がずれた位置に、液晶供
給通路350と真空排気通路351が設けられており、
液晶供給通路350は電磁弁350bを有する配管を介
して前記液晶容器350aに接続され、真空排気通路3
51は電磁式の真空排気弁351bを有する配管を介し
て前記真空ポンプ9aに接続されている。前記2系統の
配管は電磁開閉弁351cを有する連結系によって結ば
れ、前記3つの電磁弁の連携操作により、予備脱泡され
た液晶を真空と大気圧との差圧により吐出機本体3b内
に充填するようにしている。なお、充填時には液晶容器
350a内はよく乾燥された不活性ガスにより大気圧と
される。真空ポンプ9aは注入室1に対する真空ポンプ
と別に専用のものを使用してもよい。
【0008】吐出機本体3bは液シリンダ31に通じる
下底が漏斗状をなし、その近傍には180度対向位置に
のぞき窓310,311が設けられ、これらのぞき窓3
10,311にたとえばファイバ式光電スイッチなどか
らなる非接触型のレベル計310a、311aが設けら
れている。一方のレベル計310aは液晶量の下限検出
用、他方のレベル計311aは上限検出用であり、レベ
ル計311aで上限量を検出すれば、真空排気弁351
bが閉じ、真空ポンプ9aが作動を停止して、液晶容器
350aからの充填を停止させる。レベル計310aで
下限量を検出すれば、駆動機構3fに信号が送られ、次
回のプランジャ3dの動作を行わせない。
【0009】駆動機構3fは任意であるが、この実施例
では、流体圧シリンダ機構を用いている。シリンダ37
はフランジ370とシールアダプタ371を介して前記
蓋体36と気密に結合されており、シリンダ37内には
ピストン370eを有する前記ロッド3eが伸びてい
る。シリンダ37はロッド側とピストン側が外部の切換
弁375を介して圧力流体源たとえばエアポンプ376
に接続されている。前記吐出機本体3b内に位置するロ
ッド部分にはリングが固定されており、このリングに、
蓋体36に後端が結合されたベローズ38の先端が結合
され、ベローズ38内は蓋体36に設けた通孔によって
外部と通じ、それによってロッドが摺動しても大気が吐
出機本体3b内に侵入しないようになっている。前記ロ
ッド3eとこれに結合されたプランジャ3dはシリンダ
37に供給された加圧流体たとえば圧縮エアによって動
かされ、プランジャ3dが液シリンダ31内に進入する
ことによって、液シリンダ31内の液晶が押し出され、
弁体301を開弁させてニードル30から吐出される。
プランジャ3dと液シリンダ31は耐摩耗性の高い材質
たとえば窒化珪素からなっており、かつ5μm以下とい
うような微小なクリアランスに設定されている。
【0010】この液晶の吐出量はプランジャ3dのスト
ロークにより制御されるもので、圧力流体の供給量を加
減する方式では微妙な調整を行いがたい。そこで、本発
明では、シリンダ37の外部にストローク調節機構3g
を付設している。このストローク調節機構3gは、シリ
ンダ37の後部に設けられたロッド3eと同軸のねじ軸
372と、ねじ軸372に螺合するめねじを有する調整
子30gと、調整子30gを精密回転する駆動機たとえ
ばパルスモータ31gと、調整子30gの軸方向変位を
検出する変位計32gと、ピストン370eからねじ軸
372を貫通して後方に伸びる延長軸373と、延長軸
373に固定され調整子30gに当接するストッパ37
4とを備えている。変位計32gは図示しないプログラ
ム設定器に接続されている。したがって、プランジャ3
dは図2に示す後退限から、所定の位置に設定された調
整子30gにストッパ374が当接する位置までの距離
だけ、ストロークすることになり、調整子30gの位置
を変位計32gとプログラム設定器で管理することによ
って吐出量の精密な自動設御を行うことができる。
【0011】次に基板治具7は、図2と図5および図6
に示されている。この基板治具7は、10インチ以上と
いった単一の大形液晶セル用にも使用できるが、この実
施例では、ワーク6として、図4に示すように2枚の大
形のガラス基板A,A間に比較的小形なセルaが複数枚
形成されたものを対象にしており、各セルa,aはガラ
ス基板A,Aの片平面上の端縁部である4隅に2〜4個
の注入口b,bが設けられている。基板治具7は、上板
7aと下板7bとクランプ7cを備えている。上板7a
と下板7bは対向面にガラス基板A,Aを嵌める凹部7
0a,70bを有し、かつ、その凹部70a,70bに
は格子状などとなったエア抜き溝71a,71bが設け
られ、それらエア抜き溝71a,71bは板厚を貫くエ
ア抜き穴72a,72bによって外面に通じ、ガラス基
板A,Aの隙間からエアを排出するようにしている。下
板7bには前記した試料台2dの突起21に対応する数
と間隔で位置決め穴700が配設されている。
【0012】上板7aにはガラス基板Aに配設された注
入口b,bと合致する位置に注入口73が設けられてお
り、各注入口73は入口側に漏斗状の液晶溜め74が設
けられている。そして、各注入口73の出口側すなわち
凹部70aには、注入口73の周りを囲むようにシール
材たとえばOリング75が取付けられ、これがガラス基
板A,Aに密接することにより確実に注入口b,bへと
液晶が注入されるようになっている。クランプ7cは、
上板7aと下板7bとを締付け、ガラス基板A,Aのひ
ずみを防止するためのもので、全周囲で少なくとも4個
所配置されている。各クランプ7cは、側面コ字状ない
しU字状をなし一端が下板7bの下縁部に傾転可能に枢
着された本体76と、本体の上部に取付けられた締付け
ねじ77からなっている。
【0013】次に載脱荷装置8は、プッシャーやコンベ
アでもよいが、ガラス基板A,Aを挟持した基板治具7
を摺動させることなく基板ステージ2に移置するため、
ウォーキングビーム機構を採用している。すなわち、モ
ータと精密送りねじによって垂直方向に移動自在な昇降
ベース8aと、昇降ベース8aに搭載されたモータと精
密送りねじによって水平方向に移動自在な主架台8bと
を有し、主架台8bにはガラス基板A,Aを挟持した基
板治具7を支持するフォーク状の載荷部80を有してい
る。
【0014】真空排出系9は、ノーコンタミネーション
化のためのドライ式の真空ポンプ9aと注入室1とを結
ぶ管路90に、真空ポンプリーク弁9bと、真空排気主
弁9cと、ピラニ真空計9dと注入室リーク弁9eを設
け、真空ポンプリーク弁9bと真空排気主弁9cとの間
の位置に分岐管路91,92を設け、分岐管路91には
前記ピラニ真空計9dと協働して真空度をコントロール
するための真空排気調節弁9kを設けている。分岐管路
92は前記した吐出機本体3bに接続されている。ガス
導入系10は、前記分岐管路91および管路90に接続
される管路93を有し、管路93には下流側から上流側
に順次フィルタ・レギュレータ9fと流量計9gとガス
導入弁9hおよび安全弁9iが設けられ、分岐管路91
との接続部位には隔膜真空計9jが設けられ、これから
のフィードバック信号によってガス導入弁9hを作動さ
せ、段階的にガス雰囲気の圧力コントロールを行うよう
になっている。
【0015】なお、注入室1内には、基板ステージ2の
試料台2dなどを測温する熱電対からのデータで加熱量
を制御するヒータ11が配設されている。これにより、
基板治具7をたとえば最高150℃まで加熱させてガラ
ス基板A,A上やガラス基板内の吸着水分やガスのベー
クアウトを行うと同時に、液晶として高粘度のものを注
入する場合に粘度の低下を図り、注入を容易化するよう
にしている。
【0016】
【実施例の作用】次に本発明の実施例の使用法と作用を
説明する。液晶の注入に際しては、予め図4のようなワ
ーク6を基板治具7の上板7aと下板7bに挾み、クラ
ンプ7c,7cによってクランプする。そしてこの基板
治具7を載脱荷装置8に載荷する。次に仕切弁5が開か
れ、載脱荷装置8が動作して基板治具7は注入室1内に
搬入され、基板ステージ2に移載される。すなわち、基
板治具7は載脱荷装置8のフォーク状の載荷部80に乗
せられた状態で主架台8bの水平移動によって注入室1
内の試料台2dの上に到り、次いで昇降ベース8aが下
降されることによって試料台2dに移載され、基板治具
7の下面の位置決め穴700に試料台2dの突起21が
嵌められる。その後、主架台8bにより載荷部80は水
平移動され、原点位置まで後退して停止する。この載荷
に際して基板治具7が載荷部80と相対摺動しないた
め、安定したセット状態でしかもノンパーティクル雰囲
気で基板ステージ2に配置することができる。
【0017】以上のように基板ステージ2に基板治具7
が配置され、載荷部80が原点に戻っていることが確認
されると、仕切弁5が閉じられる。これを確認後、真空
排気主弁9cが開弁され、注入室1内の真空排気が行わ
れる。すなわち、ピラニ真空計9dにより注入室1内の
圧力が計測され、予め設定した圧力に到達すれば、真空
排気主弁9cが閉弁される。これにより注入室1内は設
定圧力状態で保持されることになる。そして、注入室自
体や室内構成部品やワークからのガス放出および各シー
ル部からの漏れなどにより室内圧力は上昇し、設定圧力
から外れると、真空排気調節弁9kが開いて再排気を行
い、設定圧力に戻れば真空排気調節弁9kが閉じる。以
後真空排気調節弁9kは設定圧力に対して開閉を繰り返
す。前記のように設定圧力にコントロールされた注入室
1を設定時間保持した後、基板ステージ2は予め設定さ
れた位置すなわち、基板治具7の注入口bに対応する液
晶溜め74が液晶定量吐出機3のニードル30の直下に
望む位置へ動作し、注入準備が完了する。
【0018】以後、基板ステージ2はプログラム設定器
により多点位置にプログラム的に自動移動が行われる。
すなわち、前記のように基板ステージ2がニードル30
の直下に位置されたことが確認されると、液晶定量吐出
機3が作動し、設定された液晶量を吐出(滴下)する。あ
る個所での滴下が完了すれば、基板ステージ2が動作し
て次の注入口bをニードル30の直下へと移動させて移
動を停止し、液晶定量吐出機3が吐出動作する。以後こ
の動作を繰返し、順次基板治具7上に設けられている液
晶溜め74に液晶が滴下注入される。この滴下注入動作
については、後に詳しく述べる。
【0019】前記のように基板治具7上の各液晶溜め7
4のすべてに滴下が完了した後、設定時間の経過後、注
入室1にガス導入が行われる。このガス導入は、不活性
ガスを用い、プログラム設定器により注入室内の圧力を
段階的に上昇させるように行われる。すなわち、ガス導
入弁9を開くとガスが導入されて注入室1の圧力が上昇
し始め、その注入室1の圧力を隔膜真空計9jにより計
測し、プログラム設定器上での設定圧力に達すれば、ガ
ス導入弁9が閉じる。導入ガスの圧力は、フィルタ・レ
ギュレータ9fによりたとえば、1.5kgf/cm2以下に
設定されており、何らかの原因で上記圧力コントロール
が不能となった場合、たとえばクラッキング圧力0.2
kgf/cm2に設定した安全弁9iが開く。プログラム設定
器で設定されたパターンに基づき前記圧力コントロール
を行い、プログラムが終了すれば、注入室リーク弁9e
が開き、注入室1は大気圧に開放される。これを確認後
仕切弁5が開き、載脱荷装置8が動作する。すなわち、
原点位置より載荷部80が注入室内に水平移動し、基板
ステージ2に到達して停止後、垂直移動する。これによ
って基板治具7はすくい上げられ、載荷部80が後退
し、原点で停止することによって、基板治具7は注入室
外に搬出される。載脱荷装置8が原点復帰したことを確
認後、仕切弁5と注入室リーク弁9eが閉弁し、全閉確
認後真空排気弁9cが開弁することによって注入室1は
真空排気される。この状態が次のサイクルの準備完了状
態である。
【0020】さて、液晶定量吐出機3は図2のように吐
出部3aが注入室1内に突入しており、液晶シリンダ3
1、吐出機本体3b、駆動機構3fはすべて注入室1外
にある。予備脱泡された液晶は液晶容器350aに蓄え
られており、この液晶を吐出機本体3b内に供給すると
きには、液晶容器350a内を大気圧にし、吐出機真空
排気弁351bを開き、吐出機本体3b内を真空状態と
して排気弁351bを閉じる。次に電磁開閉弁350b
を開く。これによって吐出機本体3b内の真空と液晶容
器350a内の大気圧との差圧により液晶容器350a
内の液晶は吐出機本体3b内に充填される。その後、吐
出機真空排気弁351bを開くもので、これによって吐
出機本体3b内は所定の圧力まで真空排気され、その圧
力を保持する。このときには、液晶シリンダ31下端の
吐出側がバルブ機構3cの弁体301によって閉止され
ており、液晶は弁体301を底とする吐出機本体3b内
に充填される。吐出機本体3bにはレベル計310a,
311aが設けられているため、上限をレベル計311
aが検出すれば、電磁開閉弁350bが閉じ、液晶の充
填が停止される。吐出開始に先だってピストン370e
はシリンダ37の上限位置に待機される。そして、吐出
量すなわちプランジャのストローク量を設定するには、
駆動機31gにより調整子30gをねじ軸372の周り
で回転させ、調整子30gの位置を移動させる。その移
動量は変位計32gによって自動的に検出される。
【0021】以上で液晶の充填と吐出量の設定が終了
し、吐出準備状態となる。注入室1が真空状態とされ、
基板ステージ2の作動によってニードル30と基板治具
7との位置決めがなされると、その指令で吐出動作にう
つる。すなわち、シリンダ37に加圧流体が供給され、
ピストン370eが吐出方向に移動する。このピストン
370eの移動距離は、前記のように位置設定された調
整子30gに延長軸372のストッパ374が当接する
までである。プランジャ3dは、ベローズ38によって
大気と遮断されつつロッド3eを介して前記ピストン3
70e一体化されているため、図2の後退位置から設定
されたストロークだけ液晶シリンダ31内に移動する。
これによって、液晶シリンダ31内に溜められている液
晶に押されてバルブ機構3cの弁体301が開弁し、液
晶は正確に計量された状態で筒状本体33の下端吐出口
からニードル30を通って吐出される。
【0022】吐出された液晶は、ニードル30の直下に
位置する液晶溜め74に充填され、その液晶溜め74に
通じている注入口73とこれと整合しているガラス基板
Aの注入口bからセル内に浸透する。このとき、注入口
bの周囲はシール材75でシールされているため、液晶
は確実にセル内にだけ注入される。また、液晶溜め74
に所定量を蓄えてセル内に注入し、その液晶溜め74や
注入口bが各液晶セルの少なくとも2つの隅角部に設け
られ、基板治具7がエア排出溝71a,71bと排出穴
72a,72bとを有しているため、真空排気時間の短
縮を図ることができる。そして、基板治具7はクランプ
7cによって加力されているため、ガラス基板A,Aの
歪みが防止され、良好な状態で注入が行われる。
【0023】本発明では、注入室1内にニードル30と
バルブ機構3cが位置し、液晶の溜めを構成する液晶シ
リンダ31と吐出機本体3bは注入室外にある。このた
め液晶を清浄な状態で容易に管理することができる。す
なわち、バルブ機構3cの弁体301はスプリング30
2によって液晶シリンダ31の吐出口にシートされるた
め、液晶はプランジャ3dによる吐出動作まで封入さ
れ、吐出動作が完了するとただちに弁体301が再びシ
ートするため、液晶がニードル30からみだりにタレる
ことがない。また、プランジャ3dのロッド3eの周り
にベローズ38が囲繞されており、ロッドの摺動によっ
ても真空シールが保たれるため、漏れ量をゼロとするこ
とができ、液晶を真空域で管理することができる。ま
た、摺動部からの発塵がゼロのため、液晶へのパーテイ
クル混入を防止できる。そして、真空条件で注入が行わ
れたのち、注入室1にガスが導入されたときには、弁体
301がしっかりとシートされるため、吐出機本体3b
内の真空度は良好に保持され、液晶に含有されているガ
ス、水分、コンタミネーションなどのパーティクルを確
実に排除することができ、液晶を清浄な状態に溜めてお
くことができる。
【0024】また、液晶シリンダ31と吐出部3aの外
周にヒータ34,34を設けているため、液晶の粘度を
うまくコントロールすることができ、さらに、注入室1
内にもヒータ11を設けていることから、ガラス基板
A,A上や内部の水分、ガスをベークアウトしたり、液
晶の粘度をコントロールすることができ、注入の容易化
を図ることができる。実施例のように、調節子30gを
シリンダ37のねじ軸372に沿って移動させ、ロッド
3eのストッパ374を調節子30gに当接させること
で行うようにすれば、プランジャ3dのストローク調整
を確実、正確に行うことができ、調節子30gの移動を
電動機でおこない、その移動量を変位計32gとプログ
ラム設定器でコントロールすれば、吐出量の精密自動プ
ログラム制御を行うことができる。
【0025】なお、真空排気系9に真空排気調節弁9k
とピラニ真空計9dを設けているため、高真空域まで排
気しすぎることによる液晶成分の異常蒸発を防止するこ
とができる。また、ガス導入系10にガス導入弁9hと
隔膜真空計9jとが具備されている。そのため、注入後
の注入促進のために真空から大気圧へと増圧する工程お
いて、適切な段階的圧力コントロールを行うことがで
き、これにより注入速度の条件を任意に制御することが
できる。
【0026】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、大形ガラ
ス基板上に作られた複数の液晶セルを、各液晶セルごと
にカッティングすることなく、注入室内に水平置きした
状態で順次、能率良く、確実に注入することができる。
したがって、液晶セル製造ラインのインライン対応が容
易である。しかも、その液晶を常時清浄な状態で管理す
ることができるとともに、必要最小の最適量に制御して
確実に各液晶セルに注入することができるため、液晶の
ノンパーティクル化と低消費量を実現することができる
などのすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶注入装置の概要を示す説明図
である。
【図2】定量吐出機と基板治具の詳細を示す断面図であ
る。
【図3】定量吐出機の一部拡大図である。
【図4】ワークの一例を示す斜視図である。
【図5】基板治具の一例を示す斜視図である。
【図6】基板治具とワークの使用状態を示す部分拡大図
である。
【符号の説明】
1 注入室 2 基板ステージ 3 液晶定量吐出機 3a 吐出部 3b 吐出機本体 3c バルブ機構 3d プランジャ 3e ロッド 3f 駆動機構 3g ストローク調節機構 5 仕切弁 7 基板治具 7a 上板 7b 下板 7c クランプ 8 載脱荷装置 9a 真空ポンプ 30 ニードル 31 液晶シリンダ 73 注入口 74 液晶溜め 75 シール材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空ポンプにより減圧され内部にXY方向
    に移動自在な基板ステージを設けた注入室と、平面上に
    予め液晶注入口を明けたガラス基板を挟持し液晶注入口
    に対応する部位に注入部を有する基板治具と、前記基板
    治具を基板ステージに載脱荷する手段と、注入室の天井
    部に挿設され前記基板治具の注入部に液晶を定量供給す
    る液晶定量吐出機とを備え、前記液晶定量吐出機が、基
    板治具の注入部に対するニードルと、先端に液晶シリン
    ダを有するとともに外部の液晶容器と真空ポンプにそれ
    ぞれ接続されたボトル状の吐出機本体と、液晶シリンダ
    とニードルとの間に配された封止用のバルブ機構と、前
    記液シリンダ内に進出可能なプランジャと、該プランジ
    ヤに結合され吐出機本体の軸線方向後方に伸びるロッド
    と、該ロッドをストローク調整可能に動かす駆動機構と
    を備えていることを特徴とする液晶注入装置。
  2. 【請求項2】基板治具が、対向状の凹部を有する上板と
    下板と、それら上板と下板を挟圧するクランプを有し、
    上板は、ガラス基板に設けた各液晶注入口に対応する位
    置に、注入部として、板厚を貫く注入口と、この注入口
    の入口側にあって液晶定量吐出機から滴下された液晶を
    溜める漏斗状の液晶溜めと、注入口の出口側の上板下面
    にあってガラス基板と接するシール材とを具備し、下板
    は基板ステーブルないし試料台に対する位置決め部を有
    している請求項1に記載の液晶注入装置。
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