JP2510290B2 - 静電チヤツクからの被処理物の離脱方法 - Google Patents

静電チヤツクからの被処理物の離脱方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、真空あるいは大気中で、冷却を必要とす
る導電性あるいは半導電性の薄板状被処理物を静電力に
より吸着,保持する静電チヤツクから吸着された被処理
物を離脱させる方法に関する。
〔従来の技術〕
まず、この種静電チヤツクの概略構成につき説明す
る。静電チヤツクは、第3図(a)に示すように、通
常,半円形の板状電極1,2を同一平面内で直径部を平行
に対向させた状態に酸化アルミセラミックスなどの固体
誘電体3内に埋設して全体を円板状に成形したものであ
り、電極1,2のそれぞれに形成された導出部1a,2aにスイ
ッチ19を介して直流高圧電源20の両端子が接続される。
薄板状被処理物を吸着,保持する吸着面3aは1μm程度
の平面度に仕上げられている。
いま、スイッチ19を閉じ、導出部1a,2aを介して1,2間
に直流高電圧を印加すると、第3図(b)に示すよう
に、電極1から電気力線が被処理物4の肉厚内および一
部は肉厚外を通って電極2に達し、被処理物4の前面と
電極1,2との間の電気力線数と、被処理物4の背面と外
部との間の電気力線数との差が吸引力として被処理物4
に作用する。このようにして被処理物4が静電チヤツク
の吸着面3aに吸着された状態を第3図(c)に示す。
このように、静電チヤツクは形状が著しく単純に形成
され、かつ薄板状被処理物を吸着面に全面接触状態に保
持できるため、導電性あるいは半導電性の薄板状被処理
物の冷却用としても極めて好適である。
しかし、このように構成される静電チヤツクの1つの
問題点は、吸着された薄板状被処理物の離脱の問題であ
る。静電チヤツクへの電圧印加を停止しても、吸着され
た被処理物はただちに離脱せず残留吸着力の消滅を待つ
のに長い時間を必要とする。これは電極前面側の絶縁層
内に残存する真電荷による吸引力がその大きい原因であ
る。しかし、必要時に速やかに離脱することはプロセス
において常に要求されており、被処理物を速やかに離脱
させる方法として、 (1) 第4図に示すように、静電チヤツク5を前後に
貫通する細孔5aを設け、静電チヤツクの背面側台座7を
貫通するガス供給孔7aを介して加圧気体源11から加圧気
体を細孔5aを通して被処理物4の前面側に導いてガスブ
ローをかけるもの、 (2) 第5図に示すように静電チヤツク5を前後に貫
通して移動する押しピン21を設け、静電チヤツク5を収
容する図示されない処理室の外部からこのピン21に空圧
を作用させ、あるいはカムを介して機械力を伝達するこ
とにより被処理物を押し剥がすもの、 などの方法が知られている。なお、第4図において、符
号14は被処理物4を処理室6内へ搬送する際に被処理物
4を載置するトレー、符号8は処理室6内を真空に保っ
たままで台座7の上下動を可能にする金属ベローズであ
り、被処理物4の静電チヤツク5への吸着時に台座7は
静電チヤツク5の吸着面が被処理物4に接触する位置ま
で金属ベローズを圧縮させつつ降下する。また、符号1
2,13はそれぞれ高真空排気ポンプおよび粗引き真空ポン
プ、符号9,10はそれぞれ絞り弁および電磁弁を示す。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、このような従来の被処理物離脱方法には次
のような問題点がある。まず、静電チヤツクの細孔を通
して被処理物前面側に加圧気体を導いてガスブローをか
けるものでは、通常、薄板状被処理物に処理後に残留応
力が存在し、みずから変形しようとする力があるため、
前面側への加圧気体の流入により、変形力の大きい所か
ら部分離脱が発生する。このため、ガス流が離脱部分に
集中し、部分離脱部位でのガスの逃げによる静圧力の低
下により未離脱部分にこれ以上の離脱力が作用せず、離
脱不可能となる場合が生ずるという問題があった。ま
た、離脱を確実にするために被処理物を押しピンで押し
剥がす方法では、残留吸着力の大きさにより、被処理物
が変形したり、破損したりするという問題があった。
この発明の目的は、薄板状被処理物の変形や破損を生
ずることなく確実にかつ速やかに薄板状被処理物を静電
チヤツクの吸着面から離脱させることのできる方法を提
供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、この発明においては、固
体誘電体内に埋設された電極と該固体誘電体の表面に接
する導電性または半導電性の薄板状被処理物との間に静
電力を作用させて被処理物を吸着,保持する静電チヤツ
クから吸着された被処理物を離脱させる方法を、前記静
電力を与えている電圧を除去するとともに静電チヤツク
と被処理物との接触間隙にガスを流通した後、再び被処
理物を静電チヤツクに圧接して残留吸着力を除去するこ
とにより被処理物を離脱させる方法とするものとする。
〔作用〕
このように、静電力を与えている電圧を除去した後、
静電チヤツクと被処理物との接触間隙にガスを流通する
と、被処理物は処理後の残留応力に起因する変形力の大
きい所から部分離脱し、変形力の小さい部分で静電チヤ
ツクに吸着されている状態となる。そこでガス流を止
め、非平面となった薄板状被処理物を再び静電チヤツク
の面に圧接すると、被処理物は全面にわたり静電チヤツ
クの面と接触し、残留真電荷が接触全面に分散して残留
吸着力を低減し、圧接力を除去すると被処理物は重力で
落下する。この、残留真電荷が接触全面に分散して残留
吸着力が低減される様子は次式のごとく示される。
真電荷ΔqがΔSの面積に残っているとすれば、圧接
時の被処理物と電極との間の単位面積当りの静電容量を
Coとすると、面積ΔSの部分に作用している残留吸着力
は、 ΔF1∝1/2・Δq2/Co・ΔS) (1) で与えられる。一方、圧接した場合には被処理物はその
全面にわたり静電チヤツクの吸着面に接触するから、接
触全面積をSとしかつ圧接により真電荷Δqが変化しな
いものとすれば、圧接時の吸着力は ΔF2∝1/2・Δq2/Co・S (2) 従って、 ΔF2/ΔF1=ΔS/S (3) すなわち、圧接により吸着力はΔS/S倍に低減する。
このように、被処理物はその全面にわたり静電チヤツ
クの吸着面と接触することにより離脱されるから、押し
ピンを用いて押し剥がす場合のように変形や破損を生ず
ることがない。
〔実施例〕
第1図および第2図に本発明の方法を可能ならしめる
静電チヤツクならびに静電チヤツクまわりの構成例を示
す。
静電チヤツク15は、半円形の板状電極1,2を同一平面
内で直径部を平行に対向させた状態に酸化アルミセラミ
ックスなどの固体誘電体3内に埋め込んで一体に成形さ
れてなり、各電極1,2の図示されない導出部を介して該
両電極間に外部から直流高電圧を印加できるように構成
され、温度を一定に保たれた台座17の面に背面側を密着
させて取り付けられている。
静電チヤツク15にはさらに、その吸着面と被処理物と
の接触間隙にガスを流通するために、静電チヤツクを前
後に貫通する複数の細孔15aが電極1,2と絶縁を保って設
けられ、また、静電チヤツク15の吸着面には、第2図に
示すように、深さの極く浅いガス逃げ溝15bが適宜の幅
で縦横に形成されている。また、台座17と静電チヤツク
15との細孔15aまわりの接触面には、ガス逃げを防止す
るためのシール材18が設けられている。
一方、被処理物4を静電チヤツク15の前面側へ搬送す
る搬送機構先端部の支持台30には、板ばねからなる弾性
部材31が逆八字状に固定され、弾性部材31の上面に被処
理物4が載置される。32は搬送中の被処理物4の位置ず
れを防止する位置ずれ防止金具であり、支持台30の裏面
に固定された板ばね33により常に静電チヤツク15の方向
へ付勢され、被処理物4の全面にわたって静電チヤツク
15の吸着力を得るために被処理物4を弾性部材31を介し
て静電チヤツク15の吸着面に圧接したとき後方へ逃げら
れるようにしている。以下図面にもとづいて動作を説明
する。
(1) 吸着過程: 搬送機構の支持台30に固定された弾性部材31に載置さ
れた被処理物4と静電チヤツク15との中心が所定の範囲
内で一致した後、静電チヤツク15あるいは支持台30のい
ずれか一方あるいは両方を上下動させて被処理物4を静
電チヤツク15に十分圧接する。圧接力は弾性部材31の歪
み量すなわち静電チヤツク15あるいは支持台30の移動量
によってコントロールされる。静電チヤツク15の電極1,
2への電圧印加は、被処理物4の圧接の前後いずれでも
よい。電圧印加により被処理物4はその全面にわたり吸
引力を受けて静電チヤツクの吸着面に吸着,保持される
から、圧接後、支持台30は退避し、被処理物4に所定の
処理が施される。
(2) 脱着過程: 支持台30における被処理物中心位置と静電チヤツク15
の中心位置とが所定の範囲内で一致した後、静電チヤツ
ク15の電極1,2への供給電圧を該両電極を短絡する形で
除去する。しかる後、細孔10aを通して被処理物4の前
面側へガスを導き、ガスをガス逃げ溝15bに充満させて
ガスの静圧力を被処理物4の前面に作用させると、被処
理物4に残留応力がなく、みずから変形しようとする力
がない場合には、この静圧力で被処理物4は静電チヤツ
ク15から離脱し、支持台30の弾性部材31上に重力で受け
渡しされ、次工程へ移る。
ところが、通常、処理を施された被処理物には残留応
力が存在するため、被処理物にはみずから変形しようと
する力があり、離脱ガスが流入すると、変形力の大きい
所から部分離脱が発生する。このため、ガス流が流路が
大きくなった離脱部分に集中し、未離脱部分への静圧力
が得られなくなる。この未離脱部分には真電荷が存在す
るため、被処理物の完全な離脱が得られない。そこで、
支持台30あるいは静電チヤツク15を移動させ、被処理物
を再び静電チヤツクの吸着面に圧接すると、被処理物4
は再び全面にわたって吸着面に接触し、残留真電荷を接
触全面に分散して残留吸着力が低減され、完全な離脱が
行われる。この後、被処理物4を弾性部材31に載置して
搬出する。
〔発明の効果〕
以上に述べたように、本発明においては、固体誘電体
内に埋設された電極と該固体誘電体の表面に接する導電
性または半導電性の薄板状被処理物との間に静電力を作
用させて被処理物を吸着,保持する静電チヤツクから吸
着された被処理物を離脱させる方法を、前記静電力を与
えている電圧を除去するとともに静電チヤツクと被処理
物との接触間隙にガスを流通した後、再び被処理物を静
電チヤツクに圧接して残留吸着力を除去することにより
被処理物を離脱させる方法としたので、離脱のために単
にガスブローのみを用いる場合のように、部分離脱は生
じても未離脱部分で残留真電荷に基づく残留吸着力のた
めに離脱不能となるようなことがなく、また、押しピン
を用いて機械的に被処理物を押し剥がす場合のように局
所的に集中した離脱荷重による変形や破損が生じなくな
り、常に無理なく確実にかつ速やかに被処理物を静電チ
ヤツクから離脱させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による、静電チヤツクからの被処理物の
離脱方法を可能ならしめる静電チヤツクおよび静電チヤ
ツクまわりの全体構成例を示す説明図、第2図は本発明
の方法による静電チヤツクからの被処理物の離脱時に静
電チヤツクと被処理物との接触間隙に送り込まれるガス
の静圧力を効果的に被処理物の面に作用させるための静
電チヤツク吸着面の構造を示す正面図、第3図は静電チ
ヤツクの構成と動作原理とを示す説明図、第4図および
第5図はそれぞれ従来例による被処理物離脱方法を示す
説明断面図である。 1,2:電極、3:固体誘電体、4:被処理物、5,15:静電チヤ
ツク、15a:細孔、15b:ガス逃げ溝、20,:直流高圧電
源。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体誘電体内に埋設された電極と該固体誘
    電体の表面に接する導電性または半導電性の薄板状被処
    理物との間に静電力を作用させて被処理物を吸着,保持
    する静電チヤツクから吸着された被処理物を離脱させる
    方法であって、前記静電力を与えている電圧を除去する
    とともに静電チヤツクと被処理物との接触間隙にガスを
    流通した後、再び被処理物を静電チヤツクに圧接して残
    留吸着力を除去することにより被処理物を離脱させるこ
    とを特徴とする静電チヤツクからの被処理物の離脱方
    法。
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