JP2510087B2 - 反応染料によるセルロ−ス系繊維又はその混合繊維の均一捺染又は連続染色法 - Google Patents

反応染料によるセルロ−ス系繊維又はその混合繊維の均一捺染又は連続染色法

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 アニオン染料の一種である反応染料は高い鮮明度と湿
潤堅牢度を有し、又種々の手段により繊維上に固着させ
ることができることから多用されており、その需要が増
えるにつれてそれに対する品質上の要求も厳しくなって
いる。
特に最近では、染工場の省エネルギーが重要視されるこ
とから染色法がコールドパツドによるバツチ染色或いは
複合素材の一浴連続染色法又捺染でも複合素材の一相捺
染が多用されるようになり、この面からも反応染料に要
求される品質も厳しくなっている。
すなわち、反応染料がセルロース系繊維内部に均一に
固着できる染色法が求められている。
「従来の技術」 一般に反応染料はセルロース系繊維に対して、抱水性
が高く、その為に実際の染色においては反応染料を均一
にセルロース系繊維に拡散させる助剤として、尿素及び
チオ尿素等のヒドロトロープ剤を多量に使用している。
又捺染、連続染色の前処理工程時にはセルロース系繊維
を膨潤させ、均一固着を計るためにアルカリ処理が実施
されている。
「発明が解決しようとする問題点」 しかし、染色にヒドロトロープ剤を多量に使用しても
殆ど効果がなく、又アルカリ処理では残留アルカリによ
る繊維の損傷等の問題があった。
「問題点を解決するための手段」 本発明者らは、反応染料によるセルロース系繊維又は
その混合繊維(例えば混紡、交繊品の捺染,連続染色に
おいて均染染色物を得る為に鋭意検討した結果、ε−カ
プロラクタムが目的にかなうものである事を見出した。
すなわち、本発明はε−カプロラクタム及び尿素を使
用することを特徴とする反応染料によるセルロース系繊
維又はその混合繊維の均一捺染又は連続染色法に関す
る。
さらに具体的には、(1)反応染料の捺染、連続染色時
に使用する色糊あるいはパツド浴にε−カプロラクタム
及び尿素を添加してセルロース系繊維又はその混合繊維
を均一に染色する方法及び(2)反応染料の捺染又は連
続染色の前処理工程の処理液にε−カプロラクタム及び
尿素を添加してセルロース系繊維又はその混合繊維(例
えばポリエステル,アセテート,アクリル,ナイロン,
ウール等とセルロース繊維との混合繊維)の前処理し、
次いで反応染料の捺染又は連続染色を行う方法である。
本発明によるε−カプロラクタムの添加量は、捺染又
は連続染色時の色糊あるいはパツド浴に対しては重量比
0.01〜20%好ましくは重量比1〜10%である。又捺染,
連続染色の前処理液に対してはε−カプロラクタムを捺
染の色糊又はパツド浴の重量比で0.01〜30%好ましくは
重量比5〜20%添加する。
又尿素は捺染の色糊又はパット浴の重量比で約10%添
加する。
本発明における反応染料とは、スルフアートエチルス
ルホン基もしくはビニルスルホン基または/およびハロ
ゲントリアジン基を有し少なくとも1個以上のスルホン
基を有するもので、セルロース系繊維の染色用として広
く使用されているものを含む。
本発明においてはε−カプロラクタム及び尿素の他に
チオ尿素等のヒドロトロープ剤、トリポリリン酸ナトリ
ウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等の金属封鎖剤、リ
ン酸水素ナトリウム等の緩衝剤、あるいは/およびデキ
ストリンやシヨ糖等の色糊、パツド液での捺染、連続染
色には全く影響を与えない増量剤、アルキル化されたも
しくはされていないナフタリンスルホン酸とホルムアル
デヒドとの縮合物等の分散剤、染料組成物の捺染、連続
染色に悪影響がない範囲内で塩化ナトリウムや硫酸ナト
リウム等の電解質及び鉱油エマルジヨン等の飛散防止剤
等を併用してもさしつかえない。本発明の方法において
はε−カプロラクタム及び尿素を用いることにより、酸
結合剤、例えば苛性ソーダ、炭酸ソーダ、炭酸水素ナト
リウム、燐酸塩、珪酸塩等を用いて行う上記したこれら
の染色方法において、セルロース系繊維、例えば木綿、
ビスコース人絹、麻、ビスコーススフ等の天然あるいは
再生セルロース繊維及びその混合繊維を捺染、連続染色
に於いて均一に染色する事ができる。
「実施例」 以下の実施例によって本発明を更に詳しく説明する、
文中の部は重量部を表す。
実施例1 染料(CI Reactive Blue 227) 2部 ε−カプロラクタム 5部 尿素 10部 水 27部 インプルーバー880(横浜ポリマー製) 2部 炭酸水素ナトリウム 2部 元糊(スノーアルギンSSL 5%) 50部ポリミンL new(日本化薬製) 2部 100部 上記色糊をシルケツト木綿にスクリーンを用いて印捺
し、100℃×3分の中間乾燥を行い、続いて102℃×10分
の高温蒸熱処理を行った。水洗、湯洗後、熱湯洗浄を行
い、乾燥させた。得られた染色物はいずれもε−カプロ
ラクタムを添加しなかったもの比較例1と比較して、い
らつきが無く、均一に染色された捺染物を得る事ができ
た。尚、CI Reactive Blue 227の代りにCI Reactive Bl
ue 71,15,21,12,91を用いても同じ様な結果を得る事が
できた。
比較例1 染料CI Reactive Blue 227 2部 尿素 10部 水 32部 インプルーバー880(横浜ポリマー製) 2部 炭酸水素ナトリウム 2部 元糊(スノーアルギンSSL 5%) 50部ポリミンL new(日本化薬製) 2部 100部 上記色糊をシルケツト木綿にスクリーンを用いて印捺
し、100℃×3分の中間乾燥を行い、続いて102℃×10分
の高温蒸熱処理を行った。水洗、湯洗後、熱湯洗浄を行
い、乾燥させた。得られた捺染物はかなりいらつきのあ
る不均一な捺染物であった。
実施例2 染料CI Reactive Blue 15 2部 ε−カプロラクタム 5部 尿素 10部 炭酸水素ナトリウム 2部 スノーアルギンSSL 1% 10部水 71部 100部 上記パツド液をビスコーススフにパツドし、100℃×
3分の中間乾燥を行い、続いて150℃×3分の乾熱処理
を行った。
水洗、湯洗後、熱湯洗浄を行い、乾燥させた。得られた
染色物はいずれもε−カプロラクタムを添加せずに連続
染色したもの比較例2と比較して、いらつきが無く均一
に染色されていた。
尚、CI Reactive Blue 15の代りにCI Reactive Blue 7
1,227,21,12,91を用いても同じ様な結果を得る事ができ
た。
比較例2 染料CI Reactive Blue 15 2部 尿素 10部 炭酸水素ナトリウム 2部 スノーアルギンSSL 1%) 10部水 76部 100部 上記パツド液をビスコーススフにパツドし、100℃×
3分の中間乾燥を行い、続いて150℃×3分の乾熱処理
を行った。
水洗、湯洗後、熱湯洗浄を行い、乾燥させた。得られた
染色物はかなりいらつきのある不均一な染色物であっ
た。
「発明の効果」 以上の実施例、比較例にみられるように本発明のε−
カプロラクタムによる均染効果は著しい。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ε−カプロラクタム及び尿素を使用するこ
    とを特徴とする反応染料によるセルロース系繊維又はそ
    の混合繊維の均一捺染又は連続染色法。
JP61097846A 1986-04-30 1986-04-30 反応染料によるセルロ−ス系繊維又はその混合繊維の均一捺染又は連続染色法 Expired - Fee Related JP2510087B2 (ja)

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US4311481A (en) * 1981-01-23 1982-01-19 Nelson Research & Development Company Method for improved dyeing

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