JP2510035Y2 - 熱処理炉 - Google Patents

熱処理炉

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JP2510035Y2
JP2510035Y2 JP1991008391U JP839191U JP2510035Y2 JP 2510035 Y2 JP2510035 Y2 JP 2510035Y2 JP 1991008391 U JP1991008391 U JP 1991008391U JP 839191 U JP839191 U JP 839191U JP 2510035 Y2 JP2510035 Y2 JP 2510035Y2
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gas
furnace body
furnace
cooling
heat treatment
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JP1991008391U
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JPH0573492U (ja
Inventor
章 相沢
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石川島播磨重工業株式会社
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  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
  • Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、被処理物、例えば各種
鋼等に、熱処理を施すための熱処理炉に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、各種鋼等の製造工程における熱処
理は、例えば図4に示すような熱処理炉を用いて行なわ
れていた。
【0003】図4に示す熱処理炉は、概略、炉体1の内
部に、被処理物Wを収容してこれを熱処理する断熱容器
2が配設されるとともに、この被処理物Wを加熱する加
熱手段(ヒータ3)と、冷却する冷却手段(冷却コイル
4、冷却ファン5、ファンモータ6)が設けられて構成
されている。また、炉体1には、炉体1の内外を連通す
るガス放出管7が取り付けられ、このガス放出管7に
は、炉体1内部のガスを外部へ放出する大気放散弁8が
設けられている。
【0004】このようにしてなる熱処理炉によれば、被
処理物Wを断熱容器2内に収容した後、炉体1内を不活
性ガスに置換し、この不活性ガス雰囲気下で、ヒータ3
に通電して所定温度に加熱する。また、処理が終了した
後には、前記冷却手段4,5,6によって冷却されたガス
を被処理物Wに吹き付けてこれを強制的に冷却する。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、前記熱処理
炉による加熱処理中に、炉体1内の圧力を大気圧以上の
設定圧に調整する時に圧力が設定圧以上に高まった場合
には、通常、大気放散弁8を開いて炉体1内のガスをガ
ス放出管7から大気中に放出することで、炉体1内の圧
力を設定圧と同等に調整するという作業が行なわれる。
【0006】ところがこの時、放出ガスは高温に加熱さ
れているため、大気放散弁8を通過する時に、大気放散
弁8が加熱されて劣化することにもなりかねない。
【0007】そのために、従来の熱処理炉のガス放出管
7には、図4に示すように、炉体1から大気放散弁8に
至る途中に、炉体1内部で加熱された高温のガスを冷却
するためのガスクーラ9が設けられており、ガスが大気
放散弁8を通過する際には、ガスの温度を大気放散弁8
の耐熱上限温度より低い温度に下げておくことが可能な
ように配慮されている。ガスクーラ9には、通常冷却水
が循環されている。
【0008】ところが、このようなガスクーラ9を設け
たことによって、余計な費用がかかるうえに、熱処理炉
の構成を複雑化するなどの問題があった。
【0009】本考案は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、ガスクーラを不要とすることのできる
熱処理炉を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は、炉体の内部
に、被処理物を収容してこれを熱処理する断熱容器が配
設されるとともに、この断熱容器の内部には被処理物を
加熱する加熱手段が設けられ、炉体内部でかつ断熱容器
の外部近傍には、断熱容器内の被処理物を冷却する冷却
手段が設けられて構成された熱処理炉において、炉体に
は、炉体の内外を連通して、炉体内部のガスを外部へ放
出するガス放出管が、その先端を炉体内部の冷却手段の
近傍に延ばした状態で設けられているとともに、その先
端には前記冷却手段に覆い被せられるフードが設けら
れ、このガス放出管には、その開閉動作を行うための大
気放散弁が設けられてなることを解決手段とした。
【0011】
【作用】本考案の熱処理炉によれば、加熱処理中に、炉
体内の圧力を大気圧以上の設定圧に調整する時に圧力が
この設定圧以上に加圧された場合には、大気放散弁を開
いて炉体内のガスをガス放出管から大気中に放出するこ
とで、炉体内圧力を設定圧と同等に調整する。この時、
ガス放出管は、その先端を炉体内部の冷却手段の近傍に
延ばした状態で設けられてその先端には冷却手段を蓋う
ようにフードが設けられているので、ガスはフードを通
ってガス放出管に導入される際に冷却手段によって冷却
され、したがって大気放散弁を通過する際には、ガスは
既にこの大気放散弁の耐熱上限温度以下に下げられてい
ることとなる。すなわち、前記冷却手段は、被処理物の
冷却用としての本来の機能の他に、放出ガスの冷却用と
しての機能をも兼ね備えているのであって、従来のよう
なガスクーラを省略することができる。
【0012】
【実施例】以下、図1ないし図3を参照して、本考案の
熱処理炉の一実施例を説明する。
【0013】図1は、本実施例の熱処理炉の側断面図
図2および図3は、この熱処理炉のそれぞれ異なる位置
における正断面図である。図中符号11は、炉本体11
aおよび炉蓋11bからなる円筒状を成した横置き型の炉
体である。炉体11には、炉体11内部を真空引きする
排気設備(図示略)と、炉体11内部に不活性ガス(雰囲
気ガス)を導入するガス導入設備(図示略)とが付設され
ている。
【0014】炉体11内部には、断熱容器本体12aと
断熱扉12bとからなる直方体状の断熱容器12が配設
され、その内部が、被処理物Wを収容して加熱処理する
処理室とされている。断熱容器12の底部には、被処理
物Wを支持する炉床13が設けられている。
【0015】断熱容器12の内部には、被処理物Wを加
熱するヒータ(加熱手段)14が設けられている。
【0016】炉体11の後方(図1の右方)には、隔壁1
5aによりチャンバ15が形成され、このチャンバ15
の後部には、炉体11に取り付けられたファンモータ1
6によって作動する冷却ファン17が配されている。こ
の冷却ファン17は、チャンバ15内を連通し、かつ冷
却水が循環する冷却コイル18に連結されたダクト19
内に設けられており、ダクト19を介してチャンバ15
外の不活性ガスをチャンバ15内に取り入れるととも
に、チャンバ15外へ送風して前記断熱容器12内へ送
り込むように作動する。これら冷却ファン17、ファン
モータ16および冷却コイル19によって冷却手段が構
成されている。
【0017】また、断熱容器12の断熱扉12bの外部
近傍には、回動動作することで、不活性ガスを断熱容器
12内に均等に送り込むディストリビュータ20が設け
られている。
【0018】また、炉本体11aの比較的後方(図1の右
方)には、炉体11内外を連通するガス放出管21が設
けられて、炉体11内のガスを外部へ放出して、炉体1
1内部の圧力調整を行うことができるように構成されて
いる。このガス放出管21は、その先端を炉体11内部
に貫入し、かつ前記冷却コイル18の近傍にまで延ばし
た状態で設けられている。ガス放出管21の先端には、
図3に示すように、半球面状のフード21aが取り付け
られており、冷却コイル18の一部に外方より覆い被せ
られた状態で配されている。
【0019】また、このガス放出管21の炉体11より
外側に位置する部位には、ガス放出管21の開閉動作を
行うための大気放散弁22が設けられている。
【0020】次に、本実施例の熱処理炉10の作用につ
いて説明する。
【0021】断熱容器12の炉床13の上に被処理物W
を支持した後、断熱扉12bを密閉し、また炉蓋11bを
閉じて炉体11内を密閉する。排気設備(図示略)によっ
て断熱容器12内を一旦真空引きした後、ガス導入設備
(図示略)により不活性ガスを導入して、この断熱容器1
2内を不活性ガスで置換する。
【0022】次いで、ヒータ14に通電して、被処理物
Wを所定温度に加熱する。
【0023】ここで、加熱処理中に炉体11内の圧力を
大気圧以上の設定圧に調整する時に圧力がこの設定圧以
上に加圧された場合には、この炉体11内の圧力を設定
圧に同等に調整するための作業を行う。すなわち、大気
放散弁22を開放してガス放出管21を開け、炉体11
内外を連通する。冷却コイル18の近傍に吸い寄せられ
たガスは、この冷却コイル18によって冷却されるとと
もに、炉体11内外の圧力差に基づいて、ガス放出管2
1の先端フード21aからガス放出管21内に吸引さ
れ、大気中に放出される。炉体11内の圧力が設定圧と
同等に調整された後、ガス放出管21の大気放散弁22
を閉じる。
【0024】加熱処理が終了した後、被処理物Wを冷却
する。すなわち、まず断熱扉12bを開いて、ファンモ
ータ16により冷却ファン17を回転させる。これに伴
って炉体11内のガスが冷却コイル18の方向に吸い寄
せられ、冷却コイル18によって冷却される。冷却され
たガスは、冷却ファン18の回転に伴ってチャンバ15
内から再び炉体11内に送風され、回動動作しているガ
スディストリビュータ20から断熱容器12内の被処理
物Wに均等に吹き付けられる。これによって、被処理物
Wは強制的に冷却される。
【0025】このように、本実施例の熱処理炉10によ
れば、炉体11内外を連通するガス放出管21が、その
先端を冷却コイル18の近傍に延ばした状態に配されて
いるので、炉体11内で加熱されたガスは、この冷却コ
イル18で冷却された後、ガス放出管21を通じて外部
へ放出されることとなる。したがって、大気放散弁22
を通過するガスは、既にこの大気放散弁22の耐熱上限
温度以下に下げられており、この大気放散弁22の劣化
を引き起こす懸念がない。すなわち、前記冷却コイル1
8は、被処理物Wを冷却するという本来の機能の他に、
放出ガスを冷却するという機能をも兼ね備えているので
あって、従来のようにガス放出管21の途中に放出ガス
を冷却するためのガスクーラを別途設ける必要が無くな
る。したがって、装置の簡略化を図って、製造費用を安
価に抑えるとともに、装置の長寿命化を図ることができ
る。
【0026】また、本実施例では、ガス放出管21の先
端にフード21aを取り付け、このフード21aを冷却コ
イル18に覆い被さるように配したことから、冷却コイ
ル18によって冷却されたガスを、広範囲に及んで吸引
し、効率良く大気中に放出することができる。
【0027】なお、本考案の熱処理炉10は、前記実施
例に限定されることなく、各部材の形状、寸法、材質等
の具体的構成要件は、実施に当たり適宜変更可能とされ
ることはもちろんである。
【0028】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の熱処理炉
によれば、加熱処理中に、炉体内の圧力を大気圧以上の
設定圧に調整する時に圧力がこの設定圧以上に加圧され
た場合には、大気放散弁を開いて炉体内のガスをガス放
出管から大気中に放出することで、炉体内圧力を設定圧
と同等に調整する。この時、ガス放出管は、その先端を
炉体内部の冷却手段の近傍に延ばした状態で設けられ
かつその先端には冷却手段を蓋うようにフードが設けら
れているので、ガスはフードを通る際に冷却手段によっ
て充分に冷却された後、ガス放出管に導入されることと
なる。よって、大気放散弁を通過するガスは、既にこの
大気放散弁の耐熱上限温度以下に下げられており、大気
放散弁の劣化を引き起こす懸念がない。すなわち、前記
冷却手段は、被処理物の冷却用としての本来の機能の他
に、放出ガスの冷却用としての機能をも兼ね備えたこと
となり、従来のようなガスクーラを省略することができ
る。したがって、装置の簡略化を図って、製造費用を安
価に抑えるとともに、装置の長寿命化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の熱処理炉の一実施例を示す側断面図
ある。
【図2】図1のII−II線に従う正断面図である。
【図3】図1のIII−III線に従う正断面図である。
【図4】従来の熱処理炉の一例を示す側断面図である。
【符号の説明】
W 被処理物 10 熱処理炉 11 炉体 12 断熱容器 14 ヒータ(加熱手段) 16 ファンモータ(冷却手段) 17 冷却ファン(冷却手段) 18 冷却コイル(冷却手段) 21 ガス放出管 22 大気放散弁

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉体の内部に、被処理物を収容してこれ
    を熱処理する断熱容器が配設されるとともに、この断熱
    容器の内部には被処理物を加熱する加熱手段が設けら
    れ、炉体内部でかつ断熱容器の外部近傍には、断熱容器
    内の被処理物を冷却する冷却手段が設けられて構成され
    た熱処理炉において、 炉体には、炉体の内外を連通して、炉体内部のガスを外
    部へ放出するガス放出管がその先端を炉体内部の冷却手
    段の近傍に延ばした状態で設けられているとともに、そ
    の先端には前記冷却手段に覆い被せられるフードが設け
    られ、このガス放出管には、その開閉動作を行うための
    大気放散弁が設けられてなることを特徴とする熱処理
    炉。
JP1991008391U 1991-02-22 1991-02-22 熱処理炉 Expired - Lifetime JP2510035Y2 (ja)

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JPH0573492U JPH0573492U (ja) 1993-10-08
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KR100859934B1 (ko) * 2003-10-17 2008-09-23 가부시키가이샤 아이에이치아이 고압 열처리로

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Effective date: 19960423