JP2509682B2 - 火力プラントの圧力制御装置 - Google Patents

火力プラントの圧力制御装置

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JP2509682B2
JP2509682B2 JP63310067A JP31006788A JP2509682B2 JP 2509682 B2 JP2509682 B2 JP 2509682B2 JP 63310067 A JP63310067 A JP 63310067A JP 31006788 A JP31006788 A JP 31006788A JP 2509682 B2 JP2509682 B2 JP 2509682B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、火力発電所におけるタービン発電機の変圧
運転制御において、火力プラントを円滑に制御するため
の火力プラントの圧力制御装置に関する。
(従来の技術) 従来の火力発電所ではボイラー側の圧力制御系上にお
ける変圧運転に際し、タービン発電機への圧力制御は次
の2通りに区分される。
(1) 負荷設定信号を設定し、この設定信号に対応し
た主蒸気ライン系の圧力を、主蒸気圧力プログラムによ
り負荷に応じた主蒸気圧力要求値と実主蒸気圧力との偏
差により求め、ボイラーへの給水量や燃料量の制御を行
なう信号を与える方式。
(2) 主タービンの主蒸気加減弁の開度を制御する開
度設定値と実際に主蒸気加減弁の開度との偏差分に応じ
た主蒸気圧力制御を行ない、主蒸気圧力要求値と、実際
の主蒸気圧力との比較により偏差を求め、ボイラーへの
給水量や燃料量を制御する信号を与える方式。
この従来の制御方式(1)について第2図に示す。
負荷1からの負荷アナログ信号2は制御装置3に入力
され、該制御装置3内でアナログ/ディジタル変換(以
下A/D変換)4により負荷アナログ信号量を負荷ディジ
タル信号8に変換させた信号と、負荷設定器5からの負
荷設定信号6とを加算器7に入力する。加算器7では負
荷ディジタル信号8と負荷設定信号6とを加算演算し
て、負荷偏差信号9を出力し、出力変換器10を介して負
荷制御信号10Aを負荷制御装置11に出力し、負荷制御を
行なう。
一方、主蒸気圧力11Aは該主蒸気圧力11Aの主蒸気圧力
アナログ信号12を制御装置3に入力し、該制御装置3内
のA/D変換13を介して主蒸気圧力ディジタル信号14を加
算器15に入力する。
加算器15には、負荷設定信号6を負荷圧力レベル変換
16により圧力設定信号17に変換して加算器15に入力し、
主蒸気圧力ディジタル信号14と圧力設定信号17との加算
演算を行ない、その結果として圧力偏差信号18を出力
し、出力変換器19を介して圧力制御信号20を導出して圧
力制御装置21へ出力される。
負荷設定信号6は主タービン発電機の出力と系統負荷
とボイラー側の条件に応じて、時間と共に変化する。そ
のため、負荷−圧力レベル変換16で与えられる圧力設定
信号17も負荷設定信号6の負荷変化に見合うよう変化
し、指令値として加算器15に入力すると同時に、負荷設
定信号6と実負荷による負荷偏差信号9が負荷制御装置
11に入力して、負荷制御装置11の出力が主蒸気加減弁開
度を与えるが、負荷−圧力レベル変換16によって先行的
に圧力偏差信号18で圧力制御装置21を制御するため、主
蒸気加減弁による圧力制御が追従するような制御系とな
る。
負荷設定信号6の変化で、最初は主蒸気圧力11Aも元
の状態を保持するが、主蒸気圧力要求値が刻々と変化し
てきているため、主蒸気アナログ信号との間に偏差が生
じてき、圧力制御装置21に与えられる。圧力制御信号20
が変化し、ボイラーへの燃料量,空気量,給水量を変化
させる。
このようなボイラーへの圧力制御信号20の変化により
主蒸気圧力11Aが変化し、加減弁開度が変化する。この
制御はプラント制御として閉ループ制御となり、主蒸気
圧力要求値に実主蒸気圧力が同定となるまで制御が行な
われる。
次に第3図に前記(2)の方式を示す。
主蒸気加減弁開度設定器27からの主蒸気加減弁開度設
定信号28を導出し、一方、タービン主蒸気加減弁22から
のタービン主蒸気加減弁アナログ信号23を、A/D変換器2
4にてディジタル信号に変換して主蒸気加減弁ディジタ
ル信号25とし、前記各信号を加算器26に入力し、主蒸気
加減弁開度信号29を出力する。
この主蒸気加減弁開度信号29は、主蒸気加減弁制御系
30に入力して、主蒸気加減弁開度信号30Aとして出力
し、これを負荷設定器5からの負荷設定信号6を掛算器
MLTで演算することにより、タービン圧力要求補正値31
を作り、タービン発電機の負荷変化の要求に見合った主
蒸気圧力の値とする。
又、主蒸気圧力11Aからの信号をA/D変換13を介して、
主蒸気圧力ディジタル信号14とし、これとタービン圧力
要求補正値31とを加算器15Aにて加算して、圧力偏差信
号18Aを導出し、出力変換器19Aを通して、圧力制御信号
20Aとして圧力制御装置21へ出力して、ボイラー側への
圧力要求指令を作る。
負荷を変換する必要がある場合には、負荷設定信号6
を変化することによって行なわれるが、負荷1との間に
偏差が生じ、該負荷偏差信号9が、負荷制御信号10Aと
して、負荷制御装置11を介して主蒸気加減弁開度に制御
を及ぼし、主蒸気加減弁開度を制御する。
主蒸気加減弁開度は主蒸気加減弁開度設定器27により
一定に設定されかつ制御されており、該主蒸気加減弁開
度は主蒸気加減弁開度設定器27と同じ開度になるよう変
化するが、その際加減弁開度の変化のみに注目すること
により、開度の変化が主蒸気圧力に影響を及ぼすことに
なる。
(発明が解決しようとする課題) 上記した第1の従来例の場合、加減弁開度を負荷設定
信号6の設定信号で設定していないため、加減弁開度は
主蒸気圧力に見合った開度に制御されるだけで、実際に
目標とする加減弁の開度に制御できないという欠点があ
る。
又、第2の従来例の場合、圧力要求がタービン主蒸気
加減弁と、主蒸気加減弁開度設定器との偏差による制御
系で作られているため、主蒸気加減弁が主蒸気加減弁開
度設定器からの開度設定信号と同定になった場合でも、
主蒸気圧力が負荷設定信号との偏差量に応じた制御をし
ているために、負荷制御装置側の負帰還制御量により制
御し、主蒸気圧力が負荷設定信号で要求されている圧力
に正しく一致しているということはなく、正確な圧力制
御が行なえないという欠点がある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので
あり、火力発電プラントのボイラー側の影響による変圧
運転時の圧力制御系において、圧力制御系の制御を負荷
信号からの影響を受けることなく、円滑に、かつ正確な
圧力制御を行なえるようにした火力プラントの圧力制御
装置を提供することを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、火力プラントでの変圧運転
制御を行う火力プラントの圧力制御装置において、負荷
状態に応じた主蒸気圧力信号を設定し、負荷設定器から
入力される負荷設定信号に応じた主蒸気圧力信号を出力
する圧力設定プログラムと、前記圧力設定プログラムに
おいて設定されている負荷状態に応じた主蒸気圧力信号
の設定値を変更する圧力設定手段と、主蒸気加減弁開度
設定信号と実開度の偏差に基づき主蒸気加減弁開度信号
を出力する主蒸気加減弁制御系と、前記主蒸気加減弁開
度信号と負荷設定信号とから主蒸気加減弁の開度に応じ
たタービン圧力要求補正値を出力する掛算器と、前記掛
算器からのタービン圧力要求補正値と前記圧力設定プロ
グラムからの主蒸気圧力信号を加算して圧力要求値を求
める加算器と、前記加算器からの圧力要求値と主蒸気ラ
イン系の主蒸気圧力との圧力偏差を求め、圧力制御信号
として圧力制御装置へ出力する出力変換器から構成し
た。
(作用) 負荷の変動に対し、負荷設定器5からの負荷設定信号
により負荷に応じた圧力を圧力設定プログラムを介して
出力する。しかもこの圧力設定は常に圧力設定値から設
定変更可能であり、タービン主蒸気加減弁の開度に応じ
たタービン圧力要求補正値と負荷に応じた圧力との演算
により圧力要求値を出力し、負荷変動に対して、即制御
系として対応できるようにしている。
又制御装置内で主蒸気加減弁の入力値が長期間運用で
誤差が生じることがあり、この誤差がプラント制御に重
大な障害を及ぼすことになるため、常に主蒸気加減弁開
度設定器や負荷設定器により監視を行ない、かつ補正を
し、更に制御系内の圧力設定プログラム内の設定値につ
いても圧力設定値により常に監視,設定を行なうことに
より、長期間運用のプラント側の誤差を少しでも補正で
きるようにしている。
(実施例) 以下図面を参照して実施例を説明する。
第1図は本発明による火力プラントの圧力制御装置の
一実施例の構成図であり、第2図及び第3図と同一部分
については同一符号を付して説明を省略する。
32は圧力設定プログラムで負荷設定器5による負荷設
定信号に見合うよう指定され、負荷変化分に応じた圧力
のプログラムを指示する。又圧力設定値34から圧力設定
信号35により、圧力設定プログラム32の設定値を変化す
ることができ、常に圧力設定プログラム32の設定値を監
視している。
圧力設定プログラム32からの負荷変化分に見合う圧力
とタービン圧力要求補正値31とが加算器33にて加算演算
され、負荷に対する圧力要求値が出力される。
加算器33から出力された圧力要求値と主蒸気圧力11A
からの主蒸気圧力ディジタル信号14とを加算器15Bにて
演算し、圧力偏差がなくなるよう演算制御を行ない、圧
力偏差信号18Bを出力し、出力変換器19Bを介して圧力制
御信号20Bにより、ボイラー側への圧力制御装置21へ出
力し、ボイラー側の主蒸気圧力制御の主な要因である給
水量,空気量,燃料量を制御する。
その他の構成は第2図及び第3図と同様である。
従って、本発明は負荷の変動により負荷設定器5から
の負荷設定信号により、圧力設定プログラム32からの負
荷に応じた圧力を出力し、かつ該圧力設定は常に圧力設
定値34から設定変更可能であり、タービン主蒸気加減弁
の開度に応じたタービン圧力要求補正値31との演算によ
り圧力要求を出力し、負荷変動に対し、即制御系として
対応できるようにしている。
又制御装置内で主蒸気加減弁の入力値が長期間運用で
誤差が生じることがあり、この誤差がプラント制御に重
大な障害を及ぼすことになるため、常に主蒸気加減弁開
度設定器や負荷設定器により監視を行ない、かつ補正を
し、更に制御系内の圧力設定プログラム内の設定値につ
いても圧力設定値により常に監視,設定を行ない、長期
間運用のプラント側の誤差を少しでも補正できるように
している。
上記実施例ではA/D変換により説明したが、アナログ
量のみによる圧力制御装置をも構成できる。
[発明の効果] 本発明によれば、負荷設定信号に見合った圧力設定プ
ログラムを作成し、更に加減弁への開度設定を主蒸気圧
力設定値の補正という形で圧力要求を作成し、火力プラ
ントの圧力制御装置の制御を円滑に行うことができる。
更に、長期間運用によるプラント側の誤差に対して
も、圧力設定プログラム内の設定値を変化させ制御系へ
対応させることができる。また、圧力設定プログラム内
の設定値を変化させることができるので、試験等を行う
こともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の火力プラントの圧力制御装置の一実施
例のブロック構成図、第2図は従来の火力プラントの圧
力制御系における圧力制御装置の構成ブロック図、第3
図は従来の火力プラントの圧力制御系における他の圧力
制御方式の構成ブロック図である。 1……負荷、3,3B……制御装置 4,13,24……A/D変換、5……負荷設定器 7,15,15B,26,33,……加算器 10,19,19B……出力変換器 11……負荷制御装置、11A……主蒸気圧力 16……負荷−圧力レベル変換 21……圧力制御装置 30……主蒸気加減弁制御系 32……圧力設定プログラム 34……圧力設定値、MLT……掛算器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火力プラントでの変圧運転制御を行う火力
    プラントの圧力制御装置において、 負荷状態に応じた主蒸気圧力信号を設定し、負荷設定器
    から入力される負荷設定信号に応じた主蒸気圧力信号を
    出力する圧力設定プログラムと、 前記圧力設定プログラムにおいて設定されている負荷状
    態に応じた主蒸気圧力信号の設定値を変更する圧力設定
    手段と、 主蒸気加減弁開度設定信号と実開度の偏差に基づき主蒸
    気加減弁開度信号を出力する主蒸気加減弁制御系と、 前記主蒸気加減弁開度信号と負荷設定信号とから主蒸気
    加減弁の開度に応じたタービン圧力要求補正値を出力す
    る掛算器と、 前記掛算器からのタービン圧力要求補正値と前記圧力設
    定プログラムからの主蒸気圧力信号を加算して圧力要求
    値を求める加算器と、 前記加算器からの圧力要求値と主蒸気ライン系の主蒸気
    圧力との圧力偏差を求め、圧力制御信号として圧力制御
    装置へ出力する出力変換器と を備えたことを特徴とする火力プラントの圧力制御装
    置。
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JPS585409A (ja) * 1981-07-01 1983-01-12 Hitachi Ltd 変圧運転の加減弁制御方式
JPS58117305A (ja) * 1982-01-06 1983-07-12 Hitachi Ltd タ−ビンプラントの変圧制御装置

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