JP2509628B2 - 反響打消し装置 - Google Patents

反響打消し装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はスピーカと複数のマイクロフォンとの間の音
響エコーやハウリングを効果的に防止し得る反響打消し
装置に関する。
(従来の技術) 通信回線を介して実現される遠隔会議システムでは、
別の会議場から通信回線を介して伝送された音声信号を
スピーカを介して会議場内に音声出力される。またその
会議場における会議参加者の音声を複数のマイクロフォ
ンにてそれぞれ収集し、その音声信号を合成して前記通
信回線を介して上述した別の会議場に通信している。と
ころがこのようなシステムにあっては上記会議場内にお
ける前記スピーカと複数のマイクロフォン間の音響結合
が生じることが否めず、音響エコーやハウリング発生の
原因となっていた。
そこで従来では、例えばアダプティブ・フィルタを主
体とするエコー・キャンセラー回路を設け、このエコー
・キャンセラー回路にて前記スピーカと複数のマイクロ
フォンとの間の反響路特性を推定する。そしてこの推定
された反響路特性に従って前記複数のマイクロフォンの
各出力を加算してなる送信信号と前記スピーカを介して
出力される受信信号とから疑似反響信号を前記アダプテ
ィブ・フィルタにて生成し、この疑似反響信号を上記送
信信号から減算することにより、上述した問題点を解消
することが試みられている。
ところがこのエコー・キャンセラー方式にあってはマ
イクロフォンの本数を増加させた場合、次のような不具
合があった。即ち、マイクロフォンの数の増加に伴って
音響結合量および雑音の入力レベルがほぼ比例的に増大
する。その反面、発話者から離れた位置に設けられたマ
イクロフォンでは、その音声を十分に拾うことができな
いので、マイクロフォンの増加に見合うだけの送信信号
のレベル増加がさほど見込めないと云う問題がある。こ
の結果、送信信号のS/Nが劣化し、また反響打消し性能
の劣化の要因となっている。
一方、例えば各マイクロフォン毎にボイス・スイッチ
を設け、発話者に近いマイクロフォンの利得を上げると
共に、その発話者から離れたマイクロフォンの利得を下
げることによって上述した問題点を解決することが試み
られている。しかしこのボイス・スイッチだけではマイ
クロフォンの利得を上げるに従ってその音響結合量や雑
音も増大するので、上述した問題点を本質的に解決する
ことができない。
そこで最近では、第3図に示すようにエコー・キャン
セラーとボイス・スイッチとを併用し、これらの利点を
相互に活かすことが考えられている。
ここで第3図において、1は受信信号x(k)を音声出力
するスピーカ、2a,2b,〜2nは複数のマイクロフォン、3
a,3b,〜3nは各マイクロフォン2a,2b,〜2nの出力に対す
る利得(ボイス・スイッチ)、4はその出力を加算して
送信信号を生成する加算器である。
また6は上記スピーカ1と各マイクロフォン2a,2b,〜
2nとの間に生じる音響結合の反響路特性を推定し、その
推定した反響路特性に従って上記受信信号x(k)から疑似
反響信号(k)を生成するアダプティブ・フィルタであ
り、7はこの疑似反響信号(k)を前記加算器4の出力
から減算してその反響信号y(k)を打消す減算器である。
このアダプティブ・フィルタ5と減算器6とによりエコ
ー・キャンセラー回路が構成されている。
ところがこのようにエコー・キャンセラーとボイス・
スイッチとを併用すると、ボイス・スイッチの作用によ
り各マイクロフォン2a,2b,〜2nに対する利得の変化に伴
って前記エコー・キャンセラー回路からみた反響路特性
が大幅に変化し、反響信号の打消し効果が大きく劣化す
ると云う問題が生じる。
即ち、前記n本のマイクロフォン2a,2b,〜2nに対する
利得が一定の定常期間iにおける利得の組を Li=(l1i,l2i,……,lni)T (1) とすると、スピーカ1と各マイクロフォン2a,2b,〜2nと
の間の音響結合を示すサンプル化されたインパルス応答
は、 で近似される。但し、Mはインパルス長(サンプル数)
を示す。
従って上記定常期間iにおいて、前記エコー・キャン
セラー回路から見た反響路特性は、 Hi=(l1iHA+l2iHB+…+lniHN (3) となる。
しかして(Li≠Li+1)で、それぞれのインパルス応答
が無相関であるならば Hi≠Hi+1 (4) となり、その反響路特性が変化することになる。
仮にkサンプル時点の前記エコー・キャンセラー回路
(アダプティブ・フィルタ5)のタップ係数が(k) =(1(k)2(k),…M(k))T (5) で示され、その定常期間i内で学習(反響路特性の推
定)が終り、(k) ≒Hi (6) となっている時点でマイクロフォン利得が変化するもの
とすると、(k) ≒Hi≠Hi+1 (7) となり、その推定タップ係数の誤差が増加する。この結
果、反響信号に対する打消し効果が劣化することにな
る。このようにマイクロフォン利得に変化が生じた場
合、その反響路特性が大幅に変化することからエコー・
キャンセラー回路による反響信号の打消し効果が大きく
劣化することが否めない。
そこで各マイクロフォン2a,2b,〜2nとスピーカ1との
間の各音響結合(反響路特性)をそれぞれ推定し、推定
された各反響路特性をマイクロフォン2a,2b,〜2nに対応
させてタッ係数メモリに記憶しておく。そしてオン・マ
イクが選択されたとき、そのマイクロフォンに対応した
反響路特性を上記タップ係数メモリから求め、これを初
期値としてアダプティブ・フィルタに設定することが考
えられている。ところがオン・マイクに対応するエコー
キャンセラーのタップ係数のみ、その学習が進むため、
発言に偏りがあると希にしか発言のないマイクロフォン
に対応するエコーキャンセラーのタップ係数の学習が進
まない。この結果、次にそのマイクロフォンが選択され
たとき、エコー感の増大やハウリングの発生を引き起こ
す問題があった。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来にあっては、例えば遠隔会議システム
におけるスピーカと複数のマイクロフォンとの間の音響
結合による音響エコーやハウリングを防止する上で種々
の問題があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、
その目的とするところは、上述した問題を解消し、エコ
ー・キャンセラー方式とボイス・スイッチ方式とを併用
してスピーカと複数のマイクロフォンとの間に生じる反
響信号を常に効果的に打消すことのできる実用性の高い
反響打消し装置を提供することにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、ボイス・スイッチ作用によってマイクロフ
ォン利得が変化した時点で、エコー・キャンセラー回路
によって推定された反響路特性を上記マイクロフォン利
得の変化前におけるそのマイクロフォン利得の組合せに
対応したタップ係数メモリにそれぞれ退避させ、また前
記マイクロフォン利得の変化後におけるそのマイクロフ
ォン利得の組合せに対応した上記タップ係数メモリから
前記エコー・キャンセラー回路に与える反響路特性を求
め、この反響路特性に従って擬似反響信号を生成して反
響信号を打消すようにした反響打消し装置において、 受話状態のとき、これらのマイクロフォンを順次強制
的にオン状態とし、各マイクロフォンとスピーカとの間
の反響路特性の推定を順次行わせるようにしたことを特
徴とするするものである。
(作用) かくして本装置によればボイス・スイッチ機能によっ
て複数のマイクロフォンをオン・マイク制御しながらエ
コー・キャンセラー回路によってオン・マイクとスピー
カとの間の疑似反響路特性を推定し、その反響路特性に
従って擬似反響信号を生成して上記スピーカとオン・マ
イクとの間の音響結合成分である反響を打消すようにし
た反響打消し装置において、受話状態のとき、複数のマ
イクロフォンを順次強制的にオン・マイクとして設定し
てそのマイクロフォンと前記スピーカとの間の反響路特
性の推定を行わせ、その推定された反響路特性を該マイ
クに対応させてタップ係数メモリに格納しておくので、
オン・マイクの切替が行われても上記タップ係数メモリ
に格納されている反響路特性を用いて擬似反響信号を速
やかに生成することができる。そしてその反響路特性を
初期値として上記オン・マイクとスピーカとの間の反響
路特性の推定を行わせることが可能となる。
つまりオン・マイクが0本の期間を利用して各マイク
ロフォンに対する反響路特性の推定(学習)を効果的に
行わせておくことができるので、ボイス・スイッチによ
るオン・マイクの切替が行われても、そのマイクロフォ
ンに対する擬似反響信号の生成に速やかに対処すること
が可能となり、ここにエコー・キャンセラー回路の作用
とボイス・スイッチの作用とをそれぞれ効果的に活かす
ことが可能となる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例につき説明す
る。
第1図は実施例装置の概略構成図であり、1はスピー
カ、2a,2b,〜2nは複数のマイクロフォンである。これら
のマイク2a,2b,〜2nからそれぞれ入力された信号(各マ
イクロフォン2a,2b,〜2nの出力)はマイクロフォン切替
えユニット11を介して出力される。
尚、このマイクロフォン切替えユニット11は、例えば
第2図に示すように各マイクロフォン2a,2b,〜2nの入力
信号レベルをそれぞれ検出するレベル検出器22a,22b,〜
22n、これらの入力信号レベルが予め定められた閾値を
上回るか否か比較してオン・マイクとその数(信号S)
を求めるレベル比較部23、前記各マイクロフォン2a,2b,
〜2nの出力に所定の利得を与える可変利得増幅器(ボイ
ス・スイッチ)24a,24b,〜24n(前述した3a,3b,〜3nに
相当)、前記レベル比較部13の出力信号Sを受けて上記
各可変利得増幅器24a,24b,〜24nの利得(マイクロフォ
ン利得)を設定する利得制御部25、そして利得制御され
たマイクロフォン出力を加算して出力する加算器26(前
述した4に相当)により構成される。
そして利得制御部25はオン・マイクが1本の場合、例
えばそのオン・マイクに対して約9.5dBの利得を設定
し、オフ・マイクについては0dBを設定するものとなっ
ている。同様にしてオン・マイクが2本の場合には、そ
れらのオン・マイクに対して約6dBの利得をそれぞれ設
定し、オフ・マイクについては0dBを設定するものとな
っている。
しかして第1図に戻ってマイクロフォン切替えユニッ
ト11から出力された信号は、減算器6に入力されアダプ
ティブ・フィルタ5にて生成された疑似反響信号(k)
にてその反響信号成分y(k)が打消された後、出力され
る。
尚、図中n(k)はマイクロフォン2a,2b,〜2nを介して入
力される室内ノイズ等の雑音成分を示している。
さてアダプタブ・フィルタ5は、前記スピーカ1と複
数のマイクロフォン2a,2b,〜2n間の反響路特性を推定
し、これに近似したフィルタ特性(疑似反響路)を内部
に形成する。そしてこのフィルタ特性に従って受信信号
x(k)から疑似反響信号(k)を生成するものである。
しかしてこのアダプティブ・フィルタ5は、周波数領
域や時間領域等において種々実現可能なものであるが、
例えば現在、最も一般的な学習同定法を用いた場合に
は、次のようにな演算により反響路特性の推定と疑似反
響信号の生成が行われる。
但し、上式においてH(k)は以下に示すようなアダプティ
ブ・フィルタ5の推定タップ係数であり、X(k)は受信信
号系列である。
H(k)=(l1(k),l2(k),…lN(k))T X(k)=(x(k)x(k-1)…x(k-N+1))T またαは反響路特性の推定における収束速度を決定する
ステップ・ゲインであり、一般的には(α=1)で与え
られる。
このような演算処理は、例えばダブルトーク検出器
(DTD)12を用いて、通話信号(送信信号)がないとき
に行われる。
しかして反響路特性の推定が正確に行われ、実際の反
響路の特性をHoptとしたとき、(k) =Hopt として疑似反響路が生成されたならば、反響打消し処理
された残差信号e(k)は e(k)=Hopt T+X(k)−H(k) T+X(k) =(Hopt(k))TX(k) =0 (9) となり、その反響信号を効果的に打消すことが可能とな
る。
さてタップ係数選択回路13は、本装置における特徴的
な作用を呈するブロックであり、前述したマイクロフォ
ン切替えユニット11からの信号Sを受けてマイクロフォ
ン利得の変化が生じたとき、つまりオン・マイクの切替
えがあったとき、これに起因する反響信号打消し効果の
劣化を防ぐものである。
即ち、タップ係数選択回路13は前記信号Sを常時監視
しており、信号Sの変化時に次の手順で前記アダプティ
ブ・フィルタ5のタップ係数を変更している。このタッ
プ係数の変更はタップ係数メモリ14a,14b,〜14Nを用い
て行われる。
(I)信号Sが変化する以前のオン・マイクの数が1本
であり、上記信号Sによって別の1本にオン・マイクが
移ったことが示された場合、タップ係数選択回路13は先
ず、アダプティブ・フィルタ5にセットされているタッ
プ係数を、変化前のオン・マイクに対応したタップ係数
メモリ14に退避させる。例えばオン・マイクが2aであっ
て、これが2bに変更された場合、アダプティブ・フィル
タ5のタップ係数をタップ係数メモリ14aに退避させ
る。
H(k)→HA その後、前記信号Sによって新たなオン・マイクが2b
であることが示されるから、そのオン・マイクに対応し
たタップ係数メモリ14bからタップ係数を求め、これを
前記アダプティブ・フィルタ5にセットする。
HB→H(k) (II)信号Sが変化する以前のオン・マイクの数が2本
であり、上記信号Sによってオン・マイクの数が1本に
なったことが示された場合、タップ係数選択回路13は先
ずアダプティブ・フィルタ5にセットされているタップ
係数を廃棄する。そして新たに、そのオン・マイクに対
応したタップ係数メモリから、例えばタップ係数メモリ
14bからタップ係数を求め、これを前記アダプティブ・
フィルタ5にセットする。
HB→H(k) (III)一方、信号Sが変化する以前のオン・マイクの
数が1本であり、上記信号Sによってオン・マイクの数
が2本になったことが示された場合、タップ係数選択回
路13は、先ずアダプティブ・フィルタ5にセットされて
いるタップ係数を、変化前のオン・マイクに対応したタ
ップ係数メモリ14、例えばタップ係数をタップ係数メモ
リ14aに退避させる。
H(k)→HA その後、新たなオン・マイクに対応したタップ係数メ
モリ、例えばタップ係数メモリ14b,14cからそれぞれタ
ップ係数を求め、これをオン・マイクの数により平均化
する。そしてこの平均化されたタップ係数を新たなタッ
プ係数の初期値として前記アダプティブ・フィルタ5に
セットする。
(HB+HC)/2→H(k) (IV)また信号Sが変化する以前のオン・マイクの数が
2本であり、上記信号Sによってオン・マイクが別の2
本になったことが示された場合、タップ係数選択回路13
はアダプティブ・フィルタ5にセットされているタップ
係数を廃棄する。そして新たなオン・マイクに対応した
タップ係数メモリ、例えばタップ係数メモリ14b,14cか
らそれぞれタップ係数を求め、これをオン・マイクの数
により平均化する。そしてこの平均化されたタップ係数
を新たなタップ係数の初期値として前記アダプティブ・
フィルタ5にセットする。
(HB+HC)/2→H(k) 以上のようにしてタップ係数選択回路13は、信号Sの
変化に応じてアダプティブ・フィルタ5のタップ係数を
変更するものとなっている。
尚、ここではオン・マイクの数が1本または2本の場
合について説明したが、オンマイクの数が3本以上の場
合にも同様にして、そのオン・マイクに対応したタップ
係数メモリからタップ係数が読出される。そして、その
オン・マイクの数にて平均化したタップ係数が前記アダ
プティブ・フィルタ5に初期値としてセットされる。
このように本装置では複数のマイクロフォン2a,2b,〜
2nに対してボイス・スイッチによるオン・マイクの切替
がなされ、これによってスピーカ1と複数のマイクロフ
ォン2a,2b,〜2nとの間の反響路特性が変化しても、この
反響路特性の変化に応じたタップ係数をアダプティブ・
フィルタ5に与えてその反響信号を効果的に打消すもの
となっている。
ところで各マイクロフォン2a,2b,〜2nとスピーカ1と
の間の音響結合は、例えば室内での人の動きに起因する
反響の変化等によって時々刻々変化する。この為、或る
マイクロフォン2がオンとなったとき、そのマイクロフ
ォン2に対応して前記タップ係数メモリ14に退避されて
いる先に求められているタップ係数(推定反響路特性)
をそのまま用いたとしても、実際の反響路特性と異なっ
ていることが多々ある。この場合、そのオン・マイクの
切替時点で反響打消し特性が劣化し、ハウリング等が生
じる虞れがある。
そこで本装置では前記ダブルトーク検出器12にて送信
信号がないとき、つまりオン・マイクが0本であり受話
状態にあることを検出し、このときマイクロフォン切替
ユニット11に設けられた走査部27を起動して前記利得制
御部25を動作させ、前述した複数のマイクロフォン2a,2
b,〜2nを順に強制的にオン状態に設定するものとなって
いる。つまり複数のマイクロフォン2a,2b,〜2nを介する
音声入力がない期間を利用して上記マイクロフォン2a,2
b,〜2nを所定時間ずつ強制的にオン・マイクとして設定
し、これらの各オン・マイクに対する反響路特性の推定
動作を行わせるものとなっている。この反響路特性の推
定動作は、前述したオン・マイクが1本のときと同様に
して行われる。
このような強制的なオン・マイクの設定によって、そ
のマイクロフォンに対する反響路特性の推定処理(学
習)が送話信号のない期間を有効に利用して行われ、前
記タップ係数メモリ14に格納されるタップ係数が逐次修
正される。この結果、ボイス・スイッチ作用によりオン
・マイクの切替が生じたときであっても、環境の変化に
応じた適切なタップ係数(反響路特性)が前記アダプテ
ィブ・フィルタ5に初期値として設定される。そしてア
ダプティブ・フィルタ5は初期設定されたタップ係数に
基いて擬似反響信号を生成し、またこの初期値から反響
路特性の推定を再開する。これ故、オン・マイクの切替
に適切に対処して擬似反響信号を生成し、その反響信号
を効果的に打消してハウリング等の発生のない通話を実
現するものとなっている。
尚、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
い。例えばアダプティブ・フィルタ5の構成や、そのタ
ップ数等は装置に要求される仕様に応じて定めれば良い
ものである。また制御対象とするマイクロフォンの数も
特に制限されない。その他、本発明はその要旨を逸脱し
ない範囲で種々変形して実施することができる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、マイクロフォン
の切替に起因するエコー・キャンセラー回路の動作特性
劣化(反響信号に対する打消し効果の劣化)を非常に効
果的に防止することができ、スピーカと複数のマイクロ
フォンとの間の音響結合による音響エコーやハウリング
の発生を、常に安定に防止することができる等の実用上
多大なる効果が奏せられる。しかも送信信号のない期間
を有効に利用して各マイクロフォンに対する反響路特性
の学習を行わせるので、処理効率が良い等の効果が奏せ
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例装置の概略構成図、第2図は
実施例装置におけるマイクロフォン切替ユニットの構成
例を示す図、第3図は従来装置における問題点を示す図
である。 1……スピーカ、2a,2b,〜2n……マイクロフォン、5…
…アダプティブ・フィルタ、6……減算器、11……マイ
クロフォン切替ユニット、12……ダブルトーク検出器、
13……タップ係数選択回路、14a,14b,〜14n……タップ
係数メモリ、27……走査部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 重信 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会 社東芝柳町工場内 (72)発明者 佐伯 隆 東京都日野市旭が丘3丁目1番地の1 株式会社東芝日野工場内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のマイクロフォンからの各入力信号レ
    ベルをそれぞれ判定し、入力信号レベルが所定の閾値を
    越えたマイクロフォンだけをオン・マイクとして該マイ
    クロフォンから入力された信号に所定の利得を与えた
    後、利得制御された各マイクロフォンからの入力信号を
    加算合成して送信信号を生成するマイクロフオン選択回
    路と、受信信号をスピーカから出力する手段と、前記ス
    ピーカとオン・マイクとして設定されたマイクロフォン
    との間の反響路特性を推定し、この反響路特性に従って
    前記受信信号から疑似反響信号を生成するアダプティブ
    フィルタと、前記送信信号から上記疑似反響信号を差引
    いて前記スピーカと複数のマイクロフォンとの間の音響
    結合を除去する減算器と、前記アダプティブフィルタに
    より推定された反響路特性をオン・マイクとなっている
    マイクロフォンに対応して記憶するタップ係数メモリと
    を具備し、 受話状態のとき、前記各マイクロフォンを順次強制的に
    オン・マイクとして設定し、該マイクロフォンとスピー
    カとの間の反響路特性を前記アダプティブフィルタによ
    り順に推定し、これらの推定された反響路特性を前記各
    マイクロフォンに対応したタップ係数メモリにそれぞれ
    格納してなることを特徴とする反響打消し装置。
  2. 【請求項2】タップ係数メモリは推定された反響路特性
    をタップ係数として格納するものであって、アダプティ
    ブフィルタはオン・マイクが選択されたとき、そのオン
    ・マイクに対応するタップ係数メモリに格納されたタッ
    プ係数を初期値として反響路特性の推定を行うものであ
    る特許請求の範囲第1項記載の反響打消し装置。
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