JP2509263Y2 - リフトシリンダの下降制御装置 - Google Patents

リフトシリンダの下降制御装置

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JP2509263Y2
JP2509263Y2 JP1990128633U JP12863390U JP2509263Y2 JP 2509263 Y2 JP2509263 Y2 JP 2509263Y2 JP 1990128633 U JP1990128633 U JP 1990128633U JP 12863390 U JP12863390 U JP 12863390U JP 2509263 Y2 JP2509263 Y2 JP 2509263Y2
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豪 西川
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東洋運搬機株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はリフトシリンダの下降制御装置に関し、例え
ばフォークリフトトラックのフォークの下降制御に利用
される。
〔従来の技術〕
リフトシリンダのピストンの下降端における衝撃の緩
和機能と、油圧配管の破損等による急落下防止機能とを
併せ持つ下降制御装置として、実公昭61−14722号公報
に開示されたものがある。
これは、第9図、第10図に示すように、シリンダチュ
ーブ101の下部に取付けられたブロック102の内部に、固
定筒体103が取付けられ、この固定筒体103に可動筒体10
4が上下動自在に挿入されている。また、その可動筒体1
04を上方に付勢するバネ105が設けられている。
そして可動筒体104の外周には開口が複数設けられ、
この開口により絞り流路106が構成されている。また、
固定筒体103の外周には、上下に並列して複数の開口が
設けられ、この開口により絞り流路107,108,109が形成
されている。
また、ブロック102には図外下降速度制御用流量制御
弁との接続口110が形成されている。
さらに、固定筒体103の下部には、チェック弁を構成
する筒状の弁体111が上下動自在に挿入され、この弁体1
11は前記バネ105によりプラグ115に押し付けられてい
る。また、弁体111の下方側に連通する通孔114が固定筒
体103に形成されている。
これにより、ピストン112の下方の油室113と前記流量
制御弁とが絞り流路106,107,108,109を介して接続され
ることになる。
上記構成によれば、第10図に示すようにピストン112
の上昇時には圧油が接続口110を介してリフトシリンダ
内に流入し、この圧油は絞り流路107,108,109から、固
定筒体103の内部に至る。また、圧油は弁体111を押し上
げることから、通孔114から固定筒体103の内部に至る。
そして、圧油は固定筒体103の内部から絞り流路106を通
って油室113に流入し、ピストン112を押し上げる。
また、ピストン112の下降時には、圧油は油室113から
絞り流路106を通って固定筒体103の内部に至り、ここか
ら絞り流路107,108,109を通り、接続口110からリフトシ
リンダの外部に排出される。この際、弁体111はブロッ
ク102の底面に押し付けられる。このピストン112の下降
速度が大きいと危険であることから、前記下降速度制御
用流量制御弁が設けられ、リフトシリンダの接続口110
からの排出油流量はその流量制御弁の制御流量とされて
いる。この際、絞り流路106,107,108,109においては排
出油は絞られないものとされている。
そして、ピストン112がさらに下降すると、可動筒体1
04を押し下げることになる。この押し下げられた可動筒
体104は絞り流路107,108を順次閉鎖し、絞り流路106を
通って固定筒体103の内部に至った油は、遂には開口109
を通してのみリフトシリンダから排出されることにな
る。これにより、リフトシリンダからの排出油は絞ら
れ、ピストン112の下降速度は下降端近傍において減速
され、下降端において衝撃が生じるのが防止されてい
る。
また、接続口110と前記流量制御弁とを接続する配管
が破損したような場合、リフトシリンダの接続口110か
らの排出油流量はその流量制御弁の制御流量よりも多く
なる。
そうすると、可動筒体104の絞り流路106において排出
油が絞られ、この絞り部の上流と下流との間において圧
力差が生じ、この圧力差により可動筒体104が下降する
ことになる。これにより下降する可動筒体104は絞り流
路107,108の開度を小さくすることから、リフトシリン
ダからの排出油流量が減少され、ピストン112が急落下
するのが防止される。
〔考案が解決しようとする課題〕
リフトシリンダの下降速度は、早過ぎると危険である
一方で、あまりに遅いと作業能率が低下する。そのた
め、下降端近傍において衝撃緩和のために減速されるま
では、下降速度制御用流量制御弁の制御流量により定ま
る下降速度は、ある程度以上の値とされている。
これに対し、リフトシリンダとその流量制御弁との間
の配管が破損したような場合には、リフトシリンダは制
御不能になってしまうため、通常の使用状態における下
降速度、すなわち流量制御弁の制御流量により定まる下
降速度よりも小さいことが安全上好ましく、現実に使用
されているフォークリフトトラック等においても、その
ように下降速度の設定がなされているのが実状である。
しかし、上記従来の下降速度制御装置にあっては、配
管が破損したような場合における下降速度を、通常の使
用状態における下降速度よりも小さくできないため、実
用に供する上で充分なものではなかった。
すなわち、上記従来例にあっては、配管の破損等によ
りリフトシリンダからの排出油流量が過大となると、絞
り流路106の上下流間の圧力差により可動筒体104は一端
下降して絞り流路107,108を閉鎖する。これにより、絞
り流路106を通って固定筒体103の内部に至った油は、一
旦は絞り流路109を介してのみリフトシリンダから排出
されることになり、排出油流量は一旦大きく低下する。
しかし、油室113と可動筒体104との間は絞り流路106
により常時連通しているため、可動筒体104は上昇し、
排出油流量は少なくとも下降速度制御用流量制御弁の制
御流量以上となる。なぜなら、もし、その流量制御弁の
制御流量よりも少ない流量で可動筒体104が下降するよ
うに、絞り流路106の絞り度やバネ105の弾性力等を設定
したとすれば、配管の破損等のない通常の下降状態にお
いても可動筒体104が下降してしまい、絞り流路107,108
の絞り度が大きくされることから、リフトシリンダから
の排出油流量が流量制御弁の制御流量よりも小さくなっ
てしまう。すなわち、通常の使用状態において、下降速
度制御用流量制御弁の制御流量により定まる下降速度で
ピストン112を下降させることができなくなる。そのた
め、従来にあっては、配管が破損したような場合におけ
る急落下防止時の下降速度は、少なくとも通常の下降速
度以上となってしまい、安全上好ましいものではなかっ
た。
本考案は上記従来技術の問題を解決することのできる
リフトシリンダの下降制御装置を提供することを目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の特徴とするところは、シリンダチューブの下
部に、可動体が上下動自在かつ上方に弾性的に付勢され
るように設けられ、この可動体に設けられる絞り流路を
介し、ピストンの下方の油室と下降速度制御用流量制御
弁とが接続され、その絞り流路の絞り度が、ピストンに
より可動体が押し下げられることで増大されるリフトシ
リンダの下降制御装置において、前記絞り流路が第1絞
り流路と第2絞り流路とを有し、その第1絞り流路の絞
り度は、リフトシリンダからの排出油流量が前記流量制
御弁の制御流量よりも大きくなると、可動体を下降させ
るように設定され、この可動体の下降により第1絞り流
路は閉鎖され、その第2絞り流路の絞り度は、第1絞り
流路が閉鎖されてリフトシリンダからの排出油流量が前
記流量制御弁の制御流量よりも少ない場合に、可動体の
上昇を規制するように設定され、前記第1絞り流路と第
2絞り流路の双方が、前記ピストンにより可動体が押し
下げられることで、ピストンが下降端に至る前に閉鎖さ
れ、ピストンの下方の油室から前記下降速度制御用流量
制御弁への油の流れを阻止すると共に前記下降速度制御
用流量制御弁から前記ピストンの下方の油室への油の流
れを許容する手段が設けられている点にある。
〔作用〕
本考案の構成によれば、リフトシリンダと下降速度制
御用流量制御弁との間の配管の破損等のない通常の下降
状態にあっては、リフトシリンダからの排出油流量は、
その流量制御弁の制御流量となる。この場合、可動体の
第1絞り流路においては排出油は絞られず、可動体は下
降することがない。
そして、ピストンは下降端近傍に達すると、可動体を
押し下げる。この可動体の下降により絞り流路の絞り度
が増大され、ピストンの下降端における衝撃が緩和され
る。
次に、リフトシリンダと下降速度制御用流量制御弁と
の間の配管の破損等により、リフトシリンダからの排出
油流量が過大となり、その流量制御弁の制御流量以上と
なる急落下時においては、第1絞り流路において排出油
が絞られ、この絞り部の上下流間の圧力差により可動体
は下降する。
この可動体の下降により第1絞り流路が閉鎖されるこ
とで、リフトシリンダからの排出油流量を、下降速度制
御用流量制御弁の制御流量よりも減少させることがで
き、ピストンの下降速度を減速して急落下を防止するこ
とができる。
この際、第2絞り流路においては、リフトシリンダか
らの排出油流量が下降速度制御用流量制御弁の制御流量
よりも少なくても排出油が絞られ、この絞り部の上下流
間の圧力差により可動体の上昇が規制され、第1絞り流
路の閉鎖が維持される。
これにより、急落下防止時におけるリフトシリンダか
らの排出油流量を、通常の下降状態における排出油流量
である下降速度制御用流量制御弁の制御流量よりも少な
くし、急落下防止時における下降速度は通常下降速度よ
りも小さくできる。
その第1絞り流路と第2絞り流路の双方が、ピストン
により可動体が押し下げられることで、ピストンが下降
端に至る前に閉鎖されるので、配管の破損等のない通常
の下降状態において、ピストンの下降端における衝撃を
緩和することができる。
通常の下降によりピストンが下降端に至った状態で、
第1絞り流路と第2絞り流路の双方が閉鎖されていて
も、そのピストンの下方の油室から前記下降速度制御用
流量制御弁への油の流れを阻止すると共に前記下降速度
制御用流量制御弁からピストンの下方の油室への油の流
れを許容する手段が設けられているので、ピストンの下
方の油室へ圧油を供給することで、ピストンを上昇させ
ることができる。
〔比較例〕
以下、第1図〜第3図を参照して本考案の比較例を説
明する。
第1図に示すリフトシリンダ1は、例えばフォークリ
フトトラックのフォークの昇降用に用いられるもので、
シリンダチューブ2とピストン3とを備えている。その
シリンダチューブ2の下端はテールブロック4とプラグ
4aにより閉塞され、ピストン3の下方に油室5が形成さ
れている。
そのテールブロック4には下端開放の固定筒6が挿入
されて固定され、この固定筒6に下端開放の筒状の可動
体7が上下動自在に挿入されている。その可動体7を上
方に弾性的に付勢するコイルバネ8が、可動体7の内周
部とプラグ4aとに係合されている。
なお、図中右方はピストン3が最下端に位置する状態
を示し、図中左方はピストン3が下降して可動体7に接
当を開始する状態を示す。また、可動体7はプラグ4aに
接するまで下降可能とされている。
そして、可動体7の周壁には最上方に複数の第1開口
9、この第1開口9の下方に複数の第2開口10、この第
2開口10の下方に複数の第3開口11、この第3開口11の
下方に複数の第4開口12が形成されている。また、可動
体7の内部には第1開口9と第2開口10との上下間に隔
壁13が形成され、この隔壁13に複数の第5開口14と単一
の第6開口15とが形成されている。その第6開口15の上
方側はチェックボール16により開閉自在とされている。
そして、第2開口10と第3開口11とが第1絞り流路と
され、第5開口14が第2絞り流路とされている。
また、固定筒6の周壁には複数の連通孔17が形成さ
れ、前記テールブロック4には接続口18が連通孔17に連
通するよう形成されている。この接続口18に図中破線で
示す配管19が接続され、この配管19を介してリフトシリ
ンダ1は下降速度制御用流量制御弁20、切換弁21、ポン
プ22に接続されている。そのポンプ22はタンク23から圧
油を吐出する。その切換弁21は、ポンプ22から吐出され
る圧油をリフトシリンダ1に送り出す上昇状態と、リフ
トシリンダ1から排出される油をタンク23にドレンする
下降状態と、油の流れを停止させる中立状態とに切換可
能とされている。その下降速度制御用流量制御弁20は、
ポンプ22から切換弁21を介し吐出される圧油は絞ること
なくリフトシリンダに供給し、リフトシリンダ1から排
出される油は一定の制御流量となるように絞るものであ
る。
上記リフトシリンダ1において、切換弁21を下降状態
とすると、ピストン3が下降して油室5の油がまず可動
体7の第2開口10、第3開口11、第5開口14を通って可
動体7の内部に至り、固定筒6の連通孔17から接続口18
を通って排出される。このリフトシリンダ1からの排出
油流量は、前述のように流量制御弁20の制御流量とさ
れ、この制御流量により定まる速度でピストン3は下降
する。
そして、ピストン3は下降端近傍に達すると可動体7
を押し下げる。すると、可動体7は下降し、第2開口10
と第3開口11とは固定筒6の周壁により次第に閉鎖さ
れ、遂には、第5開口14を介してのみ油はシフトシリン
ダの外部に排出される。これにより、ピストン3は下降
端近傍に達すると減速され、下降端における衝撃の緩和
がなされる。
次に、切換弁21を上昇状態とすると、圧油が接続口18
から固定筒6の連通孔17を通って可動体7の内部に至
り、チェックボール16を押し上げて第6開口15から第1
開口9を通って油室5に至り、ピストン3が上昇され
る。
次に、接続口18と流量制御弁20との間の配管19の破損
等により、リフトシリンダ1からの排出油流量が流量制
御弁20の制御流量を超えて過大となると、第2開口10と
第3開口11とにおいて排出油が絞られる。この絞り部の
上下流間の圧力差により、可動体7はプラグ4aに接当す
るまで下降する。すなわち、第2開口10と第3開口11の
開口面積により定まる第1絞り流路の絞り度は、リフト
シリンダ1からの排出油流量が流量制御弁20の制御流量
よりも大きくなると、可動体7が下降するように設定さ
れている。
これによって可動体7が下降すると、第2開口10と第
3開口11とが固定筒6により閉鎖され、油室5内の油は
第5開口14を介してのみリフトシリンダ1から排出され
ることになり、ピストン3の急落下が防止される。この
際、第5開口14のみを介するリフトシリンダ1からの排
出油流量は前記制御流量よりも小さくされ、また、第5
開口14において排出油が絞られ、この絞り部の上下流間
の圧力差により可動体7が上昇するのが規制される。
これにより、配管19が破損したような場合にあって
は、ピストン3の下降速度は流量制御弁20の制御流量に
より定まる通常の下降速度よりも小さくされ、安全性の
向上が図れている。
第2図に示すリフトシリンダ1は本考案の第2実施例
に係り、上記第1比較例との相違点は、可動体7の周壁
に第7開口25を形成した点にある。この第7開口25は、
可動体7の内部の隔壁13よりも上方部分と、可動体7の
外部とを連通するものである。
そして、可動体7が上昇端に位置する場合は、第7開
口25の径外端は油室5内に位置する。また、可動体7が
ピストン3により押し下げられた場合は、図中右方側で
示すように、第7開口25の径外端は固定筒6により閉鎖
される。そして、可動体7が下降端に位置する場合は、
図中左方側で示すように、第7開口25の径外端は固定筒
6の内周溝26内に位置する。その内周溝26は連通孔17を
介して接続口18と連通されている。
本第2比較例と前記第1比較例とは、次のような機能
上の相違がある。まず、第1比較例にあっては第5開口
14のみが第2絞り流路とされ、通常の下降状態における
ピストン3の最下端に至る直前での衝撃緩和のための下
降速度と、配管19の破損等により急落下が防止された場
合のピストン3の下降速度とが、共に第5開口14を通る
排出油流量によってのみ定まるため同一であった。
これに対し本第2比較例では、第5開口14と前記第7
開口25とが第2絞り流路とされることによって、通常の
下降状態におけるピストン3の最下端に至る直前での衝
撃緩和のための下降速度よりも、急落下が防止された場
合のピストン3の下降速度が大きくされている。
すなわち、本第2比較例のリフトシリンダ1によれ
ば、配管19の破損等によりリフトシリンダ1から過大な
流量が排出された場合は、第1比較例と同様に第2開口
10、第3開口11の上下流間に生じる圧力差により、可動
体7が最下端位置まで下降する。そして、可動体7が最
下端位置まで達すると、本第2比較例では、前述のよう
に第7開口25が接続口18に連通されるため、油室5内の
油は第5開口14と第7開口25とを通ってリフトシリンダ
1外に排出される。
これに対し、通常の下降状態にあっては、可動体7は
ピストン3の押し下げによってのみ下降し、ピストン3
が最下端に達しても可動体7は最下端に達しないものと
され、第7開口25は固定筒6によって閉鎖されて接続口
18に連通することがないものとされている。
これにより、通常の下降状態におけるピストン3の最
下端に至る直前での下降速度は第5開口14を通る排出油
流量によってのみ定まるのに対し、急落下が防止された
場合のピストン3の下降速度は第5開口14と第7開口25
を通る排出油流量によって定まる。すなわち、第5開口
14と第7開口25により構成される第2絞り流路の絞り度
は、通常状態でピストン3が可動体7を押し下げて下端
に至る直前での全絞り流路である第5開口14のみの絞り
度よりも小さくされている。
このように、急落下が防止された場合のピストン3の
下降速度が、通常下降におけるピストン3の下降端での
衝撃緩和のための最終下降速度よりも大きくされること
で、急落下防止前後における速度差が小さくされて衝撃
が生じるのが防止され、且つ、通常下降におけるピスト
ン3の下降端での速度が可及的小さくされて衝撃緩和機
能が向上されている。
他は第1比較例と同様で同一部分は同一符号で示す。
第3図に示すリフトシリンダ1は本考案の第3比較例
に係り、第2比較例との相違は、固定筒6を設けずに、
テールブロック4に可動体7を直接上下動自在に挿入
し、可動体7の内部と接続口18との連通機能を、テール
ブロック4の内周溝30により奏させるようにしたもので
ある。また、図中右方は可動体7が最下端に位置する状
態で、図中左方は可動体7がピストン3に押し下げられ
た状態を示す。
他は第2比較例と同様で同一部分は同一符号で示す 〔実施例〕 以下、第4図乃至第6図を参照して本考案の実施例の
リフトシリンダ1を説明する。
このリフトシリンダ1は、シリンダチューブ2とピス
トン3とを備え、そのシリンダチューブ2の下端はテー
ルブロック4とプラグ4aにより閉塞され、ピストン3の
下方に油室5が形成されている。そのテールブロック4
に下端開放の筒状の可動体7が上下動自在に挿入されて
いる。この可動体7を上方に付勢するバネ8が、可動体
7の内周部とプラグ4aとに係合されている。
そして、可動体7の周壁には最上方に複数の上部開口
40、この上部開口40の下方に複数の中間部開口41、この
中間部開口41の下方に複数の下部開口42が形成されてい
る。また、可動体7の上壁には上端部開口43が形成され
ている。
本実施例では、中間部開口41と下部開口42が第1絞り
流路とされ、上端部開口43が第2絞り流路とされてい
る。
また、前述テールブロック4には接続口18が形成され
ている。この接続口18には比較例と同様に配管19が接続
され、この配管19を介してリフトシリンダ1は流量制御
弁20、切換弁21、ポンプ22、タンク23に接続されてい
る。
また、テールブロック4には前記油室5と可動体7の
内部側とを連通する通孔44が形成され、この通孔44はチ
ェックボール45により開閉自在とされ、このチェックボ
ール45を通孔44の閉鎖方向に付勢するバネ46が設けられ
ている。
上記リフトシリンダ1において、第6図の状態におい
て切換弁21を下降状態とすると、ピストン3が下降して
油室5の油が上端部開口43、上部開口40、中間部開口4
1、下部開口42を通って可動体7の内部に至り、接続口1
8を通って排出される。このリフトシリンダ1からの排
出油流量は流量制御弁20の制御流量とされ、この制御流
量により定まる速度でピストン3は下降する。
そして、ピストン3は下降端近傍に達すると、第4図
に示すように可動体7の上面に接して上端部開口43を閉
鎖すると共に可動体7を押し下げる。すると、可動体7
は下降し、中間部開口41と下部開口42とはテールブロッ
ク4の内周面により次第に閉鎖され、遂には、上部開口
40を介してのみ油室5内の油はシフトシリンダの外部に
排出される。これにより、ピストン3は下降端近傍に達
すると減速され、さらにピストン3により可動体7が押
し下げられることで、上部開口40もテールブロック4に
より閉鎖されるので、ピストン3が下降端に至る前に第
1絞り流路と第2絞り流路の双方が閉鎖されることにな
る。これにより、上記比較例のようにピストン3が下降
端に至った状態において第2絞り流路が開いている場合
に比べ、配管19の破損等のない通常の下降状態におい
て、第5図に示すピストン3の下降端における衝撃の緩
和がなされる。
次に、切換弁21を上昇状態とすると、接続口18から流
入した圧油がチェックボール45を押して通孔44から油室
5に至り、これによりピストン3が上昇する。
次に、接続口18と流量制御弁20との間の配管19の破損
等により、リフトシリンダ1からの排出油流量が流量制
御弁20の制御流量を超えて過大となると、中間部開口41
と下部開口42とにおいて排出油が絞られ、この絞り部の
上下流間の圧力差により可動体7はプラグ4aの底面に接
当するまで下降して最下端位置となる。すなわち、中間
部開口41と下部開口42の開口面積により定まる第1絞り
流路の絞り度は、リフトシリンダ1からの排出油流量が
流量制御弁20の制御流量よりも大きくなると、可動体7
が下降されるように設定されている。
これによって可動体7が最下端位置となると、上部開
口40と中間部開口41と下部開口42とがテールブロック4
により閉鎖され、油室5内の油は上端部開口43を介して
のみリフトシリンダ1外に排出されることになり、ピス
トン3の急落下が防止される。
この際、上端部開口43のみを介するリフトシリンダ1
からの排出油流量は流量制御弁20の制御流量よりも小さ
くされ、また、上端部開口43において排出油が絞られ、
この絞り部の上下流間の圧力差により可動体7が上昇す
るのが規制される。
これにより、配管19が破損したような場合にあって
は、ピストン3の下降速度は流量制御弁20の制御流量に
より定まる通常の下降速度よりも小さくされ、安全性の
向上が図られている。
さらに、本実施例では上端部開口43の開口面積は上部
開口40の開口面積よりも大きくされている。
これにより、通常の下降状態におけるピストン3の最
下端に至る直前での下降速度は上部開口40を通る排出油
流量によって定まるのに対し、急落下が防止された場合
のピストン3の下降速度は上端部開口43を通る排出油流
量によって定まることから、上端部開口43により構成さ
れる第2絞り流路の絞り度は、通常状態でピストン3が
可動体7を押し下げて下降端に至る直前での全絞り流路
である上部開口40の絞り度よりも小さくされる。
よって、急落下が防止された場合のピストン3の下降
速度は、通常下降におけるピストン3の下降端での衝撃
緩和のための最終下降速度よりも大きくされる。これに
より、急落下防止前後における速度差が小さくされて衝
撃が生じるのが防止され、且つ、通常下降におけるピス
トン3の下降端での速度が可及的小さくされて衝撃緩和
機能が向上されている。
なお、上記実施例においては、上端部開口43を可動体
7に一体的に成形していたが、第7図、第8図に示すよ
うに、可動体7を上方開口の筒状とし、その上端内周に
段部47を形成し、この段部47に上端部開口43を形成した
オリフィス板48を載置し、スナップリング49を介して着
脱自在に取付けるようにしてもよい。これにより、オリ
フィス板48を交換することで、上端部開口43の開口面積
を変更でき、急落下防止時におけるピストン3の下降速
度を調節でき、例えばリフトシリンダ1を異なった機種
のフォークリフトトラックに用いる場合等は、機種毎に
上端部開口43の開口面積の設定値が異なるが、オリフィ
ス板48を交換するだけでよいために可動体7を共通化で
きる。
〔考案の効果〕
本考案によるリフトシリンダの下降制御装置によれ
ば、ピストンの下降端における衝撃緩和機能と、油圧配
管の破損等による急落下防止機能とを併せ持ち、しか
も、急落下防止時におけるピストンの下降速度を、通常
状態における下降速度制御用流量制御弁の制御流量によ
り定まる下降速度よりも小さくでき、実用に供する上で
好適なものである。
〔他の技術の開示〕
第11図に示すリフトシリンダ50は、シリンダチューブ
51とピストン52とを備え、そのピストン52の下方は油室
64とされ、そのシリンダチューブ51の下端はテールブロ
ック53とプラグ53により閉塞されている。
そのテールブロック53には下端開放の固定筒54が挿入
されて固定され、この固定筒54に上下端開口の筒状の可
動体55が上下動自在に挿入されている。
その可動体55の上端内周に、前述の第7図、第8図に
示したものと同様にして、オリフィス板56がスナップリ
ング57を介して着脱自在に取付けられている。そのオリ
フィス板56に開口61が形成されている。
また、可動体55を上方に付勢するコイルバネ58が設け
られている。
また、固定筒54の周壁には複数の連通孔59a,59b,59c
が形成され、前記テールブロック53には接続口60がその
連通孔59a,59b,59cに連通するように形成されている。
その接続口60を介してリフトシリンダ1は第1実施例
と同様に下降速度制御用流量制御弁、切換弁、ポンプ及
びタンクに接続されている。
また、固定筒54にはチェック弁を構成する弁体62が上
下動自在に挿入され、前記コイルバネ58によりプラグ65
に押し付けられている。その弁体62には通孔63が形成さ
れている。
上記リフトシリンダ50においては、通常の下降状態に
あっては、ピストン52の下降により油室64の油がオリフ
ィス板56の開口61、固定筒54の連通孔59a,59b,59cを通
って接続口60から排出され、この排出油流量は下降速度
制御用流量制御弁の制御流量とされる。そして、ピスト
ン52が下降端近傍に達して可動体55を押し下げると、開
口59a,61が閉塞されるために下降速度が減速され、ピス
トン52の下降端における衝撃が緩和される。
また、ポンプから圧油をリフトシリンダ50に供給する
と、その圧油は接続口60から連通孔59a,59b,59cを通っ
て固定筒54の内部に流入し、また弁体62を押し上げ、こ
の弁体62とプラグ65との間から固定筒54の内部に流入
し、ここから開口61を通って油室64に至ってピストン52
を押し上げる。
そして、配管の破損等によりリフトシリンダ50からの
排出油流量が前記制御流量より大きくなると、オリフィ
ス板56の下降61により油が絞られ、この絞り部の上下流
間に生じる圧力差により可動体55が下降する。この可動
体55の下降により、固定筒54の周壁の連通孔59a,59bが
閉塞され、弁体62に形成された通孔63から連通孔59cを
通ってのみ油は排出され、排出油流量が減少されること
により急落下が防止される。
なお、リフトシリンダ50からの排出油流量は、急落下
直後にあっては通孔63を通るもののみとなるため大きく
減少するが、オリフィス板56の開口61を介して油室64の
油は排出されるため、その後、その開口61の絞り度によ
り定まる流量まで増加する。その開口61の絞り度により
定まる流量は、少なくとも下降速度制御用流量制御弁の
制御流量以上とされる。この制御流量は、リフトシリン
ダ1を例えばフォークリフトトラックに用いた場合、機
種により異なったものとなるが、オリフィス板56が可動
体55に対して着脱自在とされているので、共通の可動体
55に対し異なる開口面積の開口61が形成されたオリフィ
ス板56を取付けることで、その制御流量の相違に対応で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1比較例に係るリフトシリンダの断
面図、第2図は第2比較例に係るリフトシリンダの断面
図、第3図は第3比較例に係るリフトシリンダの断面
図、第4図乃至第6図は実施例に係るリフトシリンダの
それぞれ異なった状態での断面図、第7図は可動体の変
形例を示す断面図、第8図は第7図で示す可動体の斜視
図、第9図及び第10図は従来例に係るリフトシリンダの
それぞれ異なった状態での断面図、第11図はリフトシリ
ンダの断面図である。 1…リフトシリンダ、2…シリンダチューブ、3…ピス
トン、5…油室、7…可動体、10…第2開口、11…第3
開口、14…第5開口、20…流量制御弁、25…第7開口、
40…上部開口、41…中間部開口、42…下部開口、43…上
端部開口。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダチューブの下部に、可動体が上下
    動自在かつ上方に弾性的に付勢されるように設けられ、
    この可動体に設けられる絞り流路を介し、ピストンの下
    方の油室と下降速度制御用流量制御弁とが接続され、そ
    の絞り流路の絞り度が、ピストンにより可動体が押し下
    げられることで増大されるリフトシリンダの下降制御装
    置において、前記絞り流路が第1絞り流路と第2絞り流
    路とを有し、その第1絞り流路の絞り度は、リフトシリ
    ンダからの排出油流量が前記流量制御弁の制御流量より
    も大きくなると、可動体を下降させるように設定され、
    この可動体の下降により第1絞り流路は閉鎖され、その
    第2絞り流路の絞り度は、第1絞り流路が閉鎖されてリ
    フトシリンダからの排出油流量が前記流量制御弁の制御
    流量よりも少ない場合に、可動体の上昇を規制するよう
    に設定され、前記第1絞り流路と第2絞り流路の双方
    が、前記ピストンにより可動体が押し下げられること
    で、ピストンが下降端に至る前に閉鎖され、そのピスト
    ンの下方の油室から前記下降速度制御用流量制御弁への
    油の流れを阻止すると共に前記下降速度制御用流量制御
    弁から前記ピストンの下方の油室への油の流れを許容す
    る手段が設けられていることを特徴とするリフトシリン
    ダの下降制御装置。
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