JP2508632Y2 - 火花点火式内燃機関の排気ガス再循環装置 - Google Patents

火花点火式内燃機関の排気ガス再循環装置

Info

Publication number
JP2508632Y2
JP2508632Y2 JP5174590U JP5174590U JP2508632Y2 JP 2508632 Y2 JP2508632 Y2 JP 2508632Y2 JP 5174590 U JP5174590 U JP 5174590U JP 5174590 U JP5174590 U JP 5174590U JP 2508632 Y2 JP2508632 Y2 JP 2508632Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
air
engine
fuel ratio
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5174590U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0411238U (ja
Inventor
昌宣 金丸
敏雄 棚橋
雄志郎 安田
敏雄 伊藤
匡彦 増渕
末広 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP5174590U priority Critical patent/JP2508632Y2/ja
Publication of JPH0411238U publication Critical patent/JPH0411238U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2508632Y2 publication Critical patent/JP2508632Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は火花点火式内燃機関の排気ガス再循環装置に
関する。
〔従来の技術〕
2サイクル内燃機関では、燃焼室内の残留ガスの熱エ
ネルギが最も高くなる機関中負荷運転時に自己着火が生
じやすいという問題がある。この問題を解決するため
に、機関給気通路と機関排気通路とを連結する排気ガス
再循環通路内に排気ガス再循環制御弁を設け、機関負荷
が予め定められた上限値と下限値の間のときに排気ガス
再循環制御弁を開弁せしめて排気ガスを給気通路内に再
循環するようにした2サイクル内燃機関の排気ガス再循
環装置が公知である(特開平1−285651公報参照)。こ
の排気ガス再循環装置では、機関中負荷運転時に冷却さ
れた排気ガスを給気通路内に再循環せしめることによ
り、圧縮行程末期の燃焼室内のガス温を低下させ、それ
によって自己着火の発生を阻止し、自己着火が原因で発
生する騒音や振動を低減するようにしている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述の排気ガス再循環装置が故障して
冷却された排気ガスの再循環作用が停止した場合には、
圧縮行程末期の燃焼室内のガス温が高くなって自己着火
が発生してしまうという問題がある。また、排気ガス再
循環装置が故障して冷却されない排気ガスが再循環せし
められると同様に圧縮行程末期の燃焼室内のガス温が高
くなり、斯くして自己着火が発生してしまうという問題
がある。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために本考案によれば第1図の
考案の構成図に示されるように、機関給気通路Aと機関
排気通路Bとを連結する排気ガス再循環通路C内に排気
ガス再循環制御弁Dを設け、予め定められた機関運転状
態のときに排気ガスを給気通路A内に再循環させるよう
にした火花点火式内燃機関において、排気ガス再循環通
路C内を流通する排気ガスを冷却する冷却手段Eと、上
述の予め定められた機関運転状態のときに排気ガスが再
循環されない状態と、予め定められた設定温度以下の排
気ガスが再循環される状態と、設定温度以上の排気ガス
が再循環される状態との内のいずれの状態であるかを検
出する検出手段Fと、上述の予め定められた機関運転状
態のときに設定温度以下の排気ガスが再循環される状態
にあることが上記検出手段Fにより検出されたときには
空燃比を機関運転状態により定まる設定空燃比に維持
し、一方上述の予め定められた機関運転状態のときに排
気ガスが再循環されない状態または設定温度以上の排気
ガスが再循環される状態にあることが検出手段Fにより
検出されたときには、設定空燃比が理論空燃比よりもリ
ッチ側であれば空燃比を更にリッチ側にし、一方設定空
燃比が理論空燃比よりもリーン側であれば空燃比を更に
リーン側にするように制御する制御手段Gとを具備して
いる。
〔作用〕
予め定められた機関運転状態のときに予め定められた
設定温度以下の排気ガスが再循環される状態にあること
が検出手段により検出されたときには空燃比が機関運転
状態により定まる設定空燃比に維持され、一方予め定め
られた機関運転状態のときに排気ガスが再循環されない
状態または設定温度以上の排気ガスが再循環される状態
にあることが検出手段により検出されたときには、設定
空燃比が理論空燃比よりもリッチ側であれば空燃比が更
にリッチ側に、一方設定空燃比が理論空燃比よりもリー
ン側であれば空燃比が更にリーン側になるように制御さ
れる。
〔実施例〕
第2図を参照すると、1は2サイクル内燃機関本体、
2は給気弁、3は給気ポート、4は給気ポート3内に燃
料を噴射するための燃料噴射弁、5は機関によって駆動
される機械式過給機、7は給気ダクト、8は給気ダクト
7内に配置されたスロットル弁、9はエアフローメー
タ、10は排気弁、11は排気ポート、12は触媒コンバー
タ、13は燃焼室を夫々示す。触媒コンバータ12上流の排
気ポート11からは再循環排気ガス(以下EGRと称す)導
管15が分岐され、このEGR導管15は機械式過給機5の上
流であってスロットル弁8下流の給気ダクト7に連結さ
れる。EGR導管15の外周壁面上には環状をなす多数の冷
却フィン16が設けられている。このEGR導管15内には電
子制御ユニット30の出力信号により開閉制御されるEGR
制御弁17が配置される。またEGR制御弁17下流のEGR導管
15内には温度センサ20が取付けられる。
電子制御ユニット30は双方向性バス31によって相互に
接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダ
ムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)3
4、入力ポート35および出力ポート36を具備する。エア
フローメータ9および温度センサ20の出力信号は夫々対
応するAD変換器37および38を介して入力ポート35に入力
される。更に入力ポート35にはクランクシャフト(図示
しない)が一定角度だけ回転する毎に出力パルスを発生
するクランク角センサ21が接続される。なお電子制御ユ
ニット30内では、このクランク角センサ21の出力信号に
基いて機関回転数が算出される。一方出力ポート36は夫
々対応する駆動回路40,41を介して燃料噴射弁4およびE
GR制御弁17に接続される。更に出力ポート36は駆動回路
42を介して表示ランプ25に接続される。この表示ランプ
25はEGR装置の故障が検出された場合に点灯される。
自己着火は、燃焼室13内の残留既燃ガスの熱エネルギ
が高くなると発生しやすくなる。即ち、燃焼室13内に供
給される新気量(吸入空気量Q/機関回転数N)が少ない
機関低負荷運転時には、残留ガス量は多いが、残留ガス
温は比較的低い。一方燃焼室13内に供給される新気量が
多い機関高負荷運転時には、残留ガス温は高いが残留ガ
ス量は少ない。これに対して機関中負荷運転時には残留
ガス温が比較的高く残留ガス量も比較的多いために、残
留ガスの熱エネルギは機関中負荷運転時に最も高くな
る。また、機関回転数Nが高い場合は機関運転サイクル
の周期が短くなり、従って燃焼室13内のガス温が下がり
にくい。従って第3図に示すように、自己着火は機関中
負荷運転時で且つ機関高回転運転時に発生しやすくな
る。一方ノッキングは、燃焼室13内のガス温が高く且つ
充分な燃料が存在する場合に発生しやすくなる。従って
第3図に示すように、ノッキングは新気量が多い機関高
負荷運転時で且つ機関高回転運転時に発生しやすくな
る。従って、第3図において一点鎖線により画定される
右上の領域において、EGR制御弁17を開弁せしめて冷却
されたEGRガスを給気ダクト7内に再循環させれば自己
着火やノッキングの発生を阻止することができる。従っ
て本考案による実施例では機関負荷Q/Nが予め定められ
た機関負荷(Q/N)1より高く、かつ機関回転数Nが予め
定められた機関回転数N1より高い運転領域において、EG
Rガスを再循環させるようにしている。なお、EGRガスを
再循環させる機関負荷の下限値(Q/N)1および機関回転
数の下限値N1はROM32に記憶されている。
次に第4図から第8図を参照して、本考案による排気
ガス再循環装置の故障発生時における空燃比制御の実施
例について説明する。
第4図及び第5図は温度センサ20により検出されるEG
R制御弁17下流のEGR導管15内のガス温Tに関するマップ
である。
まず第4図は、EGRガスがEGR導管15を介して再循環せ
しめられている場合と再循環せしめられていない場合と
の境界のガス温T1を、機関回転数Nおよび機関負荷Q/N
毎に予め実験により求めたマップであり、このガス温T1
はROM32内に記憶されている。即ち、温度センサ20によ
り検出されたガス温Tが第4図のガス温T1よりも低い場
合にはEGRガスが再循環していないことを表わし、一方
ガス温Tがガス温T1以上の場合にはEGRガスが再循環し
ていることを表わす。なお第4図のガス温T1のマップ
は、一例として、EGRガス供給領域においてマップの中
央付近のガス温T1が100℃近傍の値をもち、機関回転数
Nが高くなるほど、また機関負荷Q/Nが高くなるほどT1
の値が高くなる傾向をもつ。以下このガス温T1を下限値
と称する。
次に第5図は、冷却フィン16により正規に冷却された
EGRガスが再循環している場合と、冷却不十分のEGRガス
が再循環している場合との境界のガス温T2を、機関回転
数Nおよび機関負荷Q/N毎に予め実験により求めたマッ
プであり、このガス温T2はROM32内に記憶されている。
即ち、温度センサ20により検出されたガス温Tが第5図
のガス温T2以下である場合にはEGRガスが正規に冷却さ
れていることを表わし、一方ガス温Tがガス温T2よりも
高い場合にはEGRガスが十分に冷却されていないことを
表わす。なお、第5図のガス温T2のマップは、一例とし
て、マップの中央付近のガス温T2が150℃近傍の値をも
ち、機関回転数Nが高くなるほど、また機関負荷Q/Nが
高くなるほどT2の値が高くなる傾向をもつ。以下このガ
ス温T2を上限値と称する。
次に、第6図を参照してEGR装置の故障発生時におけ
る空燃比制御ルーチンについて説明する。このルーチン
は一定時間、例えば一定クランク角間隔毎の割込みによ
って実行される。なお、燃料噴射時間TAUは次式に基い
て計算される。
TAU=TP・F ここでTPは基本燃料噴射時間であり、Fは補正係数であ
る。
第6図を参照するとまず始めにステップ60において、
エアフローメータ9の出力信号から求まる吸入空気量
Q、およびクランク角センサ21の出力信号から求まる機
関回転数Nに基いて、機関負荷Q/Nが算出される。
次いでステップ61では、機関回転数Nおよび機関負荷
Q/Nに基いて基本燃料噴射時間TPが計算される。この基
本燃料噴射時間TPは予め実験により求められており、こ
の実験により求められた基本燃料噴射時間TPが、第7図
に示すように機関回転数Nおよび機関負荷Q/Nに関する
マップとして予めROM32内に記憶されている。第7図に
示す基本燃料噴射時間TPのマップにおいて、例えば、機
関高回転かつ高負荷運転領域では空燃比が14(リッチ
側)になるような基本燃料噴射時間TPが設定され、一方
その他の機関運転領域で空燃比が18(リーン側)になる
ような基本燃料噴射時間TPが設定される。
次いでステップ62において現在の機関運転状態が第3
図のEGRガス供給領域にあるか否かが、機関回転数Nお
よび機関負荷Q/Nに基いて判別される。機関運転状態がE
GRガス供給領域にあるときにはステップ63に進み、一方
機関運転状態がEGRガス供給停止領域にあるときにはス
テップ69に進む。
ステップ63では、EGR制御弁17下流におけるEGR導管15
内のガス温Tの下限値T1が第4図に示したマップに基い
て算出される。次いでステップ64では、EGR制御弁17下
流におけるEGR導管15内のガス温Tの上限値T2が第5図
に示したマップに基いて算出される。
次いでステップ65では、温度センサ20により検出され
たEGR導管15内のガス温Tが上述の下限値T1以上であり
且つ上述の上限T2以下であるか否かが判別される。ガス
温TがT1以上かつT2以下である場合は、正規に冷却され
たEGRガスが再循環している場合であってステップ68に
進む。一方、ガス温Tが下限値T1より低い場合は、EGR
導管15が詰まったり或いはEGR制御弁17が開弁しない等
の理由によりEGRガスが再循環していない場合であり、
また、ガス温Tが上限値T2よりも高い場合は、冷却フィ
ン16によるEGRガスの冷却作用の低下等の理由によりEGR
ガスが十分に冷却されていない場合であって、いずれの
場合もステップ66に進む。
ステップ66では、上述のEGR装置の故障時において自
己着火およびノッキングを防止するための燃料噴射時間
TAUの補正係数Fが計算される。この補正係数Fは予め
実験により求められており、この実験により求められた
補正係数Fが第8図に示すように機関回転数Nおよび機
関負荷Q/Nに関するマップとして予めROM32内に記憶され
ている。第8図のマップにおける補正係数Fは、第7図
の基本燃料噴射時間TPが理論空燃比よりもリッチ側の空
燃比を与える領域では、空燃比を更にリッチ側にするよ
うに1.0より大きい値(例えば1.2)をとる。一方、基本
燃料噴射時間TPが理論空燃比よりもリーン側の空燃比を
与える領域では、補正係数Fは空燃比を更にリーン側に
するように1.0より小さい値(例えば0.8)をとる。ここ
で、空燃比を現在のリッチ側空燃比から更にリッチ側に
するように制御する領域では、燃料噴射量を増す分だけ
燃料の気化熱が増加し、その結果、燃焼室13内のガス温
が低下し、燃焼が抑制されて自己着火やノッキングが防
止される。一方、空燃比を現在のリーン側空燃比から更
にリーン側にするように制御する領域では、空燃比が理
論空燃比から更に遠ざかることにより燃焼しずらくな
り、従って自己着火やノッキングが防止される。なお、
現在の空燃比がちょうど理論空燃比である領域において
は、補正係数Fは空燃比をリッチ側にする値(1.0より
大きい値)でも、又はリーン側にする値(1.0より小さ
い値)でもどちらでもよい。
次いでステップ67では表示ランプ25を通電せしめて、
EGR装置に故障が発生した旨を表示し、次いでステップ7
3に進む。
一方、ステップ65において冷却されたEGRガスが正規
に再循環していると判別されたときには、ステップ68に
おいて燃料噴射時間TAUの補正係数Fが1.0とされる。次
いでステップ73に進んで燃料噴射時間TAUが計算され
る。
次いでステップ74でこの燃料噴射時間TAUを出力して
本制御ルーチンを終了する。
一方、ステップ62において現在の機関運転状態がEGR
ガス供給停止領域であると判別されたときには、ステッ
プ69においてステップ63と同様に、EGR制御弁17下流に
おけるEGR導管15内のガス温Tの下限値T1が第4図のマ
ップに基いて算出される。
次いでステップ70では、温度センサ20により検出され
たEGR導管15内のガス温Tが上述の下限値T1より低いか
否かが判別される。ガス温Tが下限値T1より低い場合に
はステップ68に進む。一方、ガス温Tが下限値T1以上で
ある場合は、EGRガス非供給領域であるにも拘らずEGRガ
スが再循環している場合であり、この場合はステップ71
に進む。
ステップ71ではEGR制御弁17を開弁せしめる。次いで
ステップ72では表示ランプ25を通電せしめて、EGR装置
に故障が発生した旨を表示し、次いでステップ68に進
む。
次に第9図及び第10図を参照して、本考案による排気
ガス再循環装置の別の実施例について説明する。
第9図を参照すると、第2図に示した実施例では冷却
されたEGRガスが再循環されているか否かを検出する検
出手段として温度センサ20を用いたが、第9図に示す実
施例では検出手段として流量センサ50および温度センサ
51が用いられている。流量センサ50はEGR制御弁17下流
のEGR導管15内に取付けられる。なお、この流量センサ5
0はベーン型流量センサでも圧力型流量センサでもよ
い。また温度センサ51は、機械式過給機5の下流であっ
て燃料噴射弁4上流の給気ポート3内に取付けられる。
流量センサ50は正規の量のEGRガスが再循環しているか
否かを検出するために用いられる。一方、温度センサ51
はEGRガスが正規に冷却されているか否かを検出するた
めに用いられる。尚、温度センサ51を機械式過給機5の
下流に備えることにより、第2図の実施例に比べて、EG
Rガスが十分に冷却されていない場合に機械式過給機5
の吐出ガス温度が上昇することによる機械式過給機5の
効率低下をより効果的に防止することが可能となる。流
量センサ50および温度センサ51の出力信号は夫々対応す
るAD変換器45及び46を介して入力ポート35に入力され
る。
次に第10図を参照して、別の実施例におけるEGR装置
の故障発生時の空燃比制御ルーチンについて説明する。
この制御ルーチンは第6図の制御ルーチンと同様に、一
定時間、例えば一定クランク角間隔毎の割込みによって
実行される。以下に、第6図との相違点を説明する。
ステップ83では、流量センサ50が取付けられた箇所に
おけるEGR導管15内のEGRガス流量Aの下限値A1が算出さ
れる。この下限値A1は予め実験により求められており、
この実験により求められた値が第4図と同様に機関回転
数Nおよび機関負荷Q/Nに関するマップとして予めROM32
内に記憶されている。
次いでステップ84では、温度センサ51により検出され
る機械式過給機5下流の給気ポート3内のガス温T′の
上限値T2′が算出される。なお、この上限値T2′は予め
実験により求められており、この実験により求められた
値が第5図と同様に機関回転数Nおよび機関負荷Q/Nに
関するマップとして予めROM32内に記憶されている。
次いでステップ85では、流量センサ50により検出され
たEGR導管15内のガス流量Aが上述の下限値A1以上であ
るか否かが判別される。ガス流量Aが下限値A1以上であ
る場合にはステップ86に進む。一方、ガス流量Aが下限
値A1より少ない場合は、EGR導管15が詰まったり或いはE
GR制御弁が開弁しい等の理由により正規の量のEGRガス
が再循環していない場合であり、ステップ87に進む。
ステップ86では、温度センサ51により検出されたガス
温T′が上述の上限値T2′以下であるか否かが判別され
る。ガス温T′が上限値T2′以下である場合にはステッ
プ89に進む。一方、ガス温T′が上限値T2′より高い場
合は、冷却フィン16によるEGRガスの冷却作用の低下等
の理由によりEGRガスが十分に冷却されていない場合で
あり、ステップ87に進む。
またステップ90ではステップ83と同様に、EGRガス流
量Aの下限値A1が算出される。
次いでステップ91では、流量センサ50により検出され
たEGR導管15内のガス流量Aが下限値A1より小さいか否
かが判別される。ガス流量Aが下限値A1より小さい場合
にはステップ89に進む。一方、ガス流量Aが下限値A1
上である場合は、EGRガス非供給領域であるにも拘らずE
GRガスが再循環している場合であり、この場合はステッ
プ92に進む。その他の処理内容は第6図の処理内容と同
じである。
なお、第2図及び第9図ではEGR導管15が触媒コンバ
ータ12上流の排気ポート11から分岐しているが、触媒コ
ンバータ12下流の排気菅からEGR導管15を分岐させても
よい。また、EGRガスの冷却に冷却フィン16を用いる代
りに、水冷型のEGRクーラを用いてもよい。また、第2
図及び第9図では燃料噴射の方式をポート噴射で説明し
たが、直接筒内に燃料を噴射する方式でもよい。また、
第2図及び第9図では火花点火式内燃機関として2サイ
クル機関の例を示してあるが、4サイクル機関に対して
も本考案を適用できる。
また、第6図のステップ62及び第10図のステップ82に
おいて現在の機関運転状態がEGRガス供給領域にあるか
否かを判別する際、機関回転数N及び機関負荷Q/Nに基
いて判別する代りに、電子制御ユニット30がEGR制御弁1
7に対して開弁指令信号を送っているか否かにより判別
することもできる。
また第6図又は第10図の空燃比制御ルーチンを一定ク
ランク角間隔毎の割込みにより実行する代りに、一定時
間毎のタイマー割込みにより実行することもできる。
また、EGRガス供給領域が第3図に示した供給領域と
異なる場合にも本考案を同様に適用することができる。
また、第1実施例におけるEGR導管15内のガス温の下
限値T1、または第2実施例におけるEGR導管15内のガス
流量の下限値A1については、それらの値を機関回転数N
および機関負荷Q/Nに関するマップとしてROM32内に記憶
する代わりに、NおよびQ/Nによらずに一定値とするこ
とが可能な場合もある。
〔考案の効果〕
予め定められた機関運転状態のときに排気ガスが再循
環されなかったり又は予め定められた設定温度以上の排
気ガスが再循環されたりしたとしても、自己着火やノッ
キングの発生を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は発明の構成図、第2図は火花点火式2サイクル
内燃機関の全体図、第3図はEGRガス供給領域を示す線
図、第4図及び第5図は冷却されたEGRガスが再循環し
ている場合におけるEGR導管内のガス温の夫々下限値及
び上限値を示す線図、第6図はEGR装置の故障発生時に
おける空燃比制御のフローチャート、第7図は基本燃料
噴射時間のマップ、第8図は燃料噴射時間の補正係数の
マップ、第9図は本考案の別の実施例を示す火花点火式
2サイクル内燃機関の全体図、第10図は別の実施例にお
けるEGR装置の故障発生時における空燃比制御のフロー
チャートである。 A……給気通路、B……排気通路、C……排気ガス再循
環通路、D……排気ガス再循環制御弁、E……冷却手
段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 伊藤 敏雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)考案者 増渕 匡彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)考案者 山崎 末広 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−285651(JP,A) 特開 平1−310144(JP,A) 特開 昭62−38848(JP,A) 特公 昭60−52297(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関給気通路と機関排気通路とを連結する
    排気ガス再循環通路内に排気ガス再循環制御弁を設け、
    予め定められた機関運転状態のときに排気ガスを給気通
    路内に再循環させるようにした火花点火式内燃機関にお
    いて、上記排気ガス再循環通路内を流通する排気ガスを
    冷却する冷却手段と、上記予め定められた機関運転状態
    のときに排気ガスが再循環されない状態と、予め定めら
    れた設定温度以下の排気ガスが再循環される状態と、該
    設定温度以上の排気ガスが再循環される状態との内のい
    ずれの状態であるかを検出する検出手段と、上記予め定
    められた機関運転状態のときに該設定温度以下の排気ガ
    スが再循環される状態にあることが上記検出手段により
    検出されたときには空燃比を機関運転状態により定まる
    設定空燃比に維持し、一方上記予め定められた機関運転
    状態のときに排気ガスが再循環されない状態または該設
    定温度以上の排気ガスが再循環される状態にあることが
    上記検出手段により検出されたときには、設定空燃比が
    理論空燃比よりもリッチ側であれば空燃比を更にリッチ
    側にし、一方設定空燃比が理論空燃比よりもリーン側で
    あれば空燃比を更にリーン側にするように制御する制御
    手段とを具備する火花点火式内燃機関の排気ガス再循環
    装置。
JP5174590U 1990-05-19 1990-05-19 火花点火式内燃機関の排気ガス再循環装置 Expired - Lifetime JP2508632Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5174590U JP2508632Y2 (ja) 1990-05-19 1990-05-19 火花点火式内燃機関の排気ガス再循環装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5174590U JP2508632Y2 (ja) 1990-05-19 1990-05-19 火花点火式内燃機関の排気ガス再循環装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0411238U JPH0411238U (ja) 1992-01-30
JP2508632Y2 true JP2508632Y2 (ja) 1996-08-28

Family

ID=31571446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5174590U Expired - Lifetime JP2508632Y2 (ja) 1990-05-19 1990-05-19 火花点火式内燃機関の排気ガス再循環装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2508632Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4505398B2 (ja) * 2005-09-30 2010-07-21 本田技研工業株式会社 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0411238U (ja) 1992-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3569120B2 (ja) 希薄燃焼内燃機関の燃焼制御装置
JP3123474B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2004332717A (ja) 2サイクルと4サイクルを切り替え可能な圧縮着火式内燃機関
US20170089282A1 (en) Control apparatus of engine
JP2005023850A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2009046996A (ja) 内燃機関のegrシステム
JP4198011B2 (ja) 内燃機関の始動時圧縮自着火防止装置
JP2008063976A (ja) エンジンの排気ガス還流装置
JP3775942B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2508632Y2 (ja) 火花点火式内燃機関の排気ガス再循環装置
JP2006002683A (ja) 内燃機関の制御装置
JPH10184418A (ja) 希薄燃焼エンジンの排気浄化装置
JP2007303300A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4031227B2 (ja) 過給機付筒内噴射エンジンの排気還流装置
JP4297894B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2005330886A (ja) エンジンのアイドル停止制御装置
JP3743232B2 (ja) 内燃機関の白煙排出抑制装置
JP4339599B2 (ja) 筒内噴射式内燃機関の制御装置
JP3265999B2 (ja) 筒内噴射型内燃機関のノック制御装置
JP2020133401A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2002188524A (ja) ターボチャージャ付きエンジンのegr制御装置
JP4154589B2 (ja) 内燃機関の燃焼制御装置
JP5206355B2 (ja) 内燃機関の出力トルク制御装置及び制御方法
JP4325517B2 (ja) 内燃機関における燃料噴射制御方法
JP2004232477A (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term