JP2508086B2 - ゼオライトyの再生方法 - Google Patents

ゼオライトyの再生方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は活性の低下した水素交換型ゼオライトY(以
下、H−Yともいう)触媒を再生する方法に関する。
(同様に、Na型,NH4型等のゼオライトYを、それぞれNa
−Y,NH4−Y等ともいう。) H−Y触媒は、アルキル化,不均化,クラッキング,
重合,芳香族化等の反応を含む有機化合物の転化反応に
用いられる。
〔従来の技術〕
H−Y触媒を有機化合物の転化反応に供すると、活性
の低下が避けられない。主たる原因は、コーキングによ
る活性低下、あるいは触媒活性点への被毒物質の蓄積が
ある。ここで被毒物質とは、原料中に微量存在する極性
物質や副反応生成物が考えられる。以上の様にコーキン
グや被毒物質の蓄積が活性低下を持たらす為、再生が必
要となる。
この様なコーキング又は触媒毒による活性低下は、通
常空気又は水素を用いた高温加熱処理での回復が試みら
れている。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながらゼオライトは、シリカ/アルミナ比が小
さい程耐熱性が劣り、熱的損傷を受け易い。即ち、格子
のAlが加水分解を受けて脱離し(脱Al反応と呼ぶ)、結
晶破壊や格子の収縮が起こり、その結果ゼオライトの固
体酸特性で触媒活性を支配する酸量,酸強度分布が変化
し、本来の触媒活性を回復させることが極めて困難とな
る。
特に、SiO2/Al2O3モル比が3.5〜6.0と低いフォージャ
サイト型ゼオライトYは、SiO2/Al2O3モル比が10若しく
はそれ以上のモルデナイトやZSM−5と異なり、耐熱性
は極めて乏しい。特にH型としたゼオライトYは、加熱
処理により脱Al反応を起こし易い。本発明者らの実験に
よれば、H−Yの脱Al反応は、加熱時の水蒸気の有無で
大きく異なることを経験した。即ち、水蒸気分圧が低す
ぎるとH型である為か、自身の保有する酸により自己分
解し、結晶破壊を起こす。水蒸気分圧を高くすると、脱
Al反応と並行して新たにSi−O−Si結合の形成、いわゆ
る安定化反応が起こり、格子が収縮する現象が起き易い
ことである。すなわち、いずれにしても本来の酸特性を
損うことなく、又変化させることなく活性の回復を行う
ことが極めて困難なことを知見した。
この解決策の一つに、ゼオライトとしては比較的シリ
カ/アルミナ比の高いZSM−5又はモルデナイトの例で
あるが、特開昭61−234946号公報によれば、予めゼオラ
イトの陽イオン種をアルカリ金属イオンでイオン交換
し、ついで酸素含有ガスと200℃〜600℃で接触させた
後、再び該アルカリ金属イオンを再交換により除去する
再生法が開示されている。この様に一旦アルカリ金属型
にイオン交換し、加熱処理を行う工夫がなされている
が、この方法では再びH型に再交換する必要性がある。
一方、Y型ゼオライトの耐熱性を付与する目的で積極
的に水熱処理を行い、脱Al反応および安定化反応を行わ
せしめて格子を収縮させ、ゼオライト結晶の真のシリカ
/アルミナ比を大きくする公知の方法に、Na−Yをアン
モニウム塩水溶液にてイオン交換し、Na−NH4−Yとし
た後、水熱処理にて安定化させる方法がある。しかしな
がら、これらは全て安定化反応を行わせしめることを目
的としており、結果的には処理前後の酸特性は、当然の
ことながら大きく変化していることは明らかである。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明者らは、H型ゼオライト触媒の再生方法とし
て、特にシリカ/アルミナ比が低いフォージャサイト型
ゼオライトであり、且つH型であるH−Yの酸特性であ
る酸量,酸強度分布をあまり変化させることなく触媒活
性を回復させる方法として、最も簡便な空気焼成法によ
る再生方法につき鋭意検討した結果、活性の低下した触
媒にアンモニウム塩水溶液を接触させ、NH4型とし、洗
浄し、乾燥した後、一旦、100〜250℃で該触媒の保持す
る水分含量を3wt%以下に低減せしめた後、更に、空気
及び/又は酸素を吹込みながら該触媒層雰囲気の水蒸気
分圧が0.05気圧を越えない範囲に制御しつつ、400〜650
℃でカ焼すれば結晶破壊は勿論のこと、安定化反応も起
こすことなく触媒活性の回復が出来ることを見い出し本
発明に到達した。
本発明によるところの再生方法が酸特性に変化を与え
ることなく触媒活性の回復が可能となる理由は明らかで
ないが、およそ次の様に考えられる。すなわち、活性点
に蓄積した有機物,微量金属等はアンモニウム塩水溶液
により変性あるいはイオン交換により洗い流される効果
と、更に、NH4型となったゼオライトは、予め250℃以下
の温度でゼオライト自身の保有する水分、即ちゼオライ
ト水を3.0wt%以下にして空気及び/又は酸素を吹込み
ながら水蒸気分圧0.05気圧以下にて加熱すれば、NH4
が熱分解を受けてNH3を放出しH型となる過程でNH3ガス
がゼオライトの酸点を保護すると共に、低い水蒸気分圧
であることもあり、Alの加水分解をも抑制し、コーク又
は残余有機物を焼失させることが可能となり、結果的に
酸特性に変化を与えることなく、活性が回復できるもの
と考えている。事実、NH4−Yの加熱時の脱NH3過程はゼ
オライトの保持水分量及び雰囲気の水蒸気分圧によって
かなり変化することの事実からしても、脱Al反応,安定
化反応は極めて複雑な機構で行われると考えられる。そ
ういう意味でも、予めゼオライト中の水分を結晶破壊を
起こさせずに大幅に低減し、且つ、焼成時の水蒸気分圧
を低く維持する本発明によって初めて目的とする触媒活
性の再生ができるものである。
更に詳細に説明する。
本発明において使用されるゼオライトは、H−Yであ
って、本発明はとくにSiO2/Al2O3モル比3.5〜6.0のH−
Yに対して効果が大きい。通常ゼオライトYは、粉末状
であるので、適当なるバインダー、例えばシリカ,アル
ミナ,カオリン等で成型した後ゼオライト触媒組成物と
して使用される。
再生に供される触媒は、有機化合物の転化反応に使用
し、コーキングや被毒物質が蓄積して酸点を覆うことに
より活性低下をもたらしたものであれば良い。該H−Y
触媒はアンモニウム塩水溶液で処理するが、アンモニウ
ム塩としては、NH4Cl,NH4NO3,(NH42SO4などがある。
処理法としては触媒を固定床とし、アンモニウム塩水溶
液を通液する流通法が効率的に最も良い。バッチ法の繰
り返しでも良い。温度は20〜100℃が好ましく、特に40
〜100℃が良い。アンモニウム塩濃度としては、5〜30w
t%が良く、又使用量は触媒のH型がほぼNH4型に交換さ
れる必要な量用いれば良い。通常、触媒量の1〜10当量
倍で良い。アンモニウム塩水溶液で処理した後は水又は
温水で充分に洗浄し、付着水分を乾燥により除去する。
この様にして得たNH4−Y触媒は、100〜250℃、好ま
しくは100〜200℃で加熱し、該触媒中の水分含量を3wt
%以下まで低減する。加熱脱水温度が高いと、一部は熱
分解しH型となり、結晶が破壊し易くなる。低すぎると
水分含量が下らず、次いで実施する空気焼成時に安定化
反応が起こり易くなり、酸特性が大きく変化するので充
分なる制御が要求される。
尚、乾燥及び加熱脱水は、静置炉,流動床炉,回転キ
ルンいずれでも良く、操作としては、バッチ式又は連続
式いずれでも良い。
以上の様に水分含量を3wt%以下になるまで低減した
触媒は、空気焼成を行うが、空気又は空気と酸素の混合
ガス、あるいは酸素を吹込みながらカ焼する。カ焼は特
に雰囲気の水蒸気分圧が0.05気圧を越えない様に吹込量
又は昇温速度を制御しつつ400〜650℃で加熱するのが良
い。雰囲気の圧力は、常圧でよく、この場合は、その水
蒸気含量は5vol%以下であればよいこととなる。カ焼時
間としては、有機物が完全燃焼し、ゼオライトのNH4
が熱分解によりH型に変わる迄行えば良く、凡そ、0.5
〜5時間で良い。カ焼中、水蒸気分圧が高くなると安定
化反応が進み、格子の収縮が起って酸量が減り、強酸点
が増える現象を引起す。カ焼炉としては、水蒸気分圧を
上昇させない意味から、流動床炉,回転キルンが良く、
連続式,バッチ式いずれでも良い。
〔発明の効果〕
以上の条件下で、コーキング,被毒物質等の蓄積によ
る活性低下したH−Yの再生を実施すれば、活性点を被
覆した前記物質は完全に除去出来るばかりか、H−Y自
身の固体酸としての酸特性、すなわち酸量,酸強度分布
にあまり変化を与えることなく、使用前の触媒活性を有
する固体酸触媒に再生することが出来る。
以上の様に本発明は工程は簡単で、且つ触媒活性を大
きく左右する固体酸としての酸特性を損傷させないだけ
でなく、変化させることなく効率的に再生できる工業的
に極めて有利な再生方法である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明の方法を具体的に説明す
る。例中、部は重量による。また、いずれの処理も常圧
で行った。
活性の低下したH−Y触媒(カオリン25部をバインダ
ーとした直径1.5mm押出成形物)は、SiO2/Al2O3モル比
5.0、格子定数24.62A、酸量1)0.41meq/g、図−1のaに
示す酸強度分分2)をもつものであった。
又、触媒として使用する前のH−Y触媒は、SiO2/Al2
O3モル比5.0、格子定数24.62A、酸量0.92meq/g、図−1
のbに示す酸強度分布の物性を有していた。
この活性低下した触媒組成物の再生を、以下の実施例
及び比較例で説明する。
1)酸量 乳鉢で十分に粉砕した触媒0.500g(乾燥基準)を1M/L
NaCl水溶液5.0mlに添加し、5分間一定撹拌速度で混合
した後、N/10NaOH−1M/L NaCl混合水溶液を1.20ml/min
の滴下速度にて中和滴定を行う。この時スラリーのpHが
7.0になるまでのNaOH必要量を「酸量」と定義する。
2)酸強度分布 酸量の測定の際、得られるpH滴定曲線を酸強度分布と
称する。
実施例1 該触媒組成物100gを内径30mmカラムに充填し、10wt%
NH4Cl水溶液800gを80℃,2時間でダウンフローにて通液
した。次いで温水洗浄を行い、乾燥機で乾燥した。引き
続き内径80mm×長さ300mmからなるかき上げ羽根付きの
石英製回転焼成炉に移し、温度180℃で2時間加熱脱水
し、該触媒中の水分含量を2.1wt%まで低減した。次い
で、空気を60/Hrで吹込みながら470℃まで1時間で昇
温した後、2時間カ焼を行った。昇温からカ焼の終了す
るまで触媒層中の雰囲気の水蒸気は4.8vol%を越えなか
った。この様にして再生したH−Y触媒は、格子定数2
4.61A.酸量0.91meq/gであり、酸強度分布は図−1のb
と誤差範囲で同一であった。
実施例2 実施例1と同様にNH4Cl水溶液処理を済ませた乾燥品
を金網製のトレーに3cm厚に充填し、静置焼成炉にて温
度150℃で4時間加熱脱水して水分含有2.7%まで低減し
た。次いで4時間かけて520℃まで昇温し、且つ3時間
カ焼した。その間触媒層中の雰囲気の水蒸気が5vol%を
越えない様空気:酸素=3:1の混合ガスを流量を調節し
つつ制御した。最大流量は、100/Hrで平均68/Hrで
あった。
この再生触媒の格子定数は24.61A、酸量0.90meq/gで
あり、酸強度分布は実施例1と同一であった。
比較例1 NH4Cl水溶液による処理を行わずして、他は実施例1
と同様に加熱処理した。処理後の格子定数は24.57A、酸
量0.72meq/gとなり、又、結晶度も82%まで低下した。
比較例2 実施例1と同様に加熱脱水処理までを実施した後、カ
焼時の水蒸気を最高17vol%、平均8.5vol%にて行った
触媒は格子定数24.54A、酸量0.64meq/gとなった。
【図面の簡単な説明】
図−1は、実施例で使用したH−Y触媒の酸量及び酸強
度分布を測定した結果を示すグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機化合物の転化反応に使用して活性の低
    下した水素交換型ゼオライト触媒を再生するに当り、該
    ゼオライト触媒をアンモニウム塩水溶液と接触させ、次
    いで洗浄し、乾燥し、100〜250℃で加熱脱水して水分含
    量を3.0wt%以下とした後に、空気及び/又は酸素を吹
    込みながら水蒸気分圧0.05気圧を越えない雰囲気下で温
    度400〜650℃でカ焼することを特徴とするゼオライトY
    触媒の再生方法。
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