JP2507148B2 - 射出成形機の樹脂特性検出方法および射出制御方法 - Google Patents

射出成形機の樹脂特性検出方法および射出制御方法

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JP2507148B2 JP2159236A JP15923690A JP2507148B2 JP 2507148 B2 JP2507148 B2 JP 2507148B2 JP 2159236 A JP2159236 A JP 2159236A JP 15923690 A JP15923690 A JP 15923690A JP 2507148 B2 JP2507148 B2 JP 2507148B2
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    • B29C45/77Measuring, controlling or regulating of velocity or pressure of moulding material

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、射出成形機のシリンダ内部から成形用金型
のキャビティ部に至るまでの間に、これらシリンダ内部
およびキャビティ部間の可塑化合成樹脂の流通を阻止可
能な流路開閉機構を有する射出成形機において可塑化合
成樹脂の樹脂特性を検出する樹脂特性検出方法、および
その検出された可塑化合成樹脂の樹脂特性にもとづき射
出成形機のシリンダ内部から成形用金型のキャビティ部
に射出されて充填される可塑化合成樹脂の射出重量を制
御する射出制御方法に関するものである。
[従来の技術] 射出成形機を用いて行なわれる可塑化合成樹脂の射出
成形においては、成形時における可塑化合成樹脂の溶融
樹脂圧力、溶融樹脂比容積、または溶融状態、言い換え
れば溶融樹脂温度等(但し、成形システムに対する外乱
の影響も含む。)で指標される溶融樹脂の溶融状態が変
化すると、射出されて充填される可塑化合成樹脂の射出
重量も変化し成形品の品質も一定に保ち難いという課題
があった。この対策として、アダプティブ制御とも称さ
れる適応制御が種々提案されており、昭和56年(1981
年)第84932号日本国公開特許公報に記載されている技
術はその一例である。
一般に、適応制御とは、成形システムに対する外乱に
よる影響の結果、あるいは与条件としての溶融樹脂圧
力、溶融樹脂温度または金型温度等が変化したことを検
出した場合に、これらの影響または変化を検出して検出
因子以外の制御可能な成形条件(圧力、タイマ等)を制
御因子として変化させ、成形品の品質を一定に保とうと
する方法である。
しかし、この方法には、次のような欠点がある。
金型に応じた検出因子を成形品の品質との間の相関関
係、更には制御因子と成形品の品質との間の相関関係を
予め調査解析しておかねばならないこと。
金型が変わると、使用材料としての可塑化合成樹脂が
同じであっても検出因子と成形品の品質との間の相関関
係、また制御因子と成形品の品質との間の相関関係が全
く異なるために、に記載されたような調査解析を再度
やり直さなければならないこと。
ところで、射出成形における成形過程は、一般には可
塑化合成樹脂の樹脂特性、例えばPVT(溶融樹脂圧力−
溶融樹脂比容積−溶融樹脂温度(=溶融状態))特性に
よって説明されている。このことから、逆にそのPVT特
性でもって成形過程を制御しようとする提案、例えばMo
dern Plastics International,Oct.1989,P.11〜12に見
られる提案がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、PVT特性でもって成形過程を制御する
には、次のような問題点がある。
(i)PVT特性にもとづく制御は、予めPVT特性が与えら
れているか、または前もってPVT特性を得てからでなけ
れば実施することができない。しかも、このPVT特性を
得るには、試験施設において特別な計測装置を用いて精
密に測定を行なう必要がある。
(ii)また、或る一つの可塑化合成樹脂についてPVT特
性を実験的に得ることが可能であるとしても、実際の射
出成形現場においては多種多様な可塑化合成樹脂が使用
され、更には次々と新規な可塑化合成樹脂が使用されて
行くことも多い。したがって、これら全ての可塑化合成
樹脂について実験的にPVT特性を用意することは多大の
時間と必要とを必要とし、実際的な方法ではない。
(iii)さらに、同じ可塑化合成樹脂であっても射出成
形現場で実際に使用される射出成形機におけるPVT特性
と、実験的に得られるPVT特性とは必ずしも良く一致す
るとは限らない。この理由としては、実験装置では可塑
化合成樹脂を外部から加熱するのみであるのに対して、
現場の射出成形機においては可塑化合成樹脂の溶融過程
における熱履歴と非常に強い剪断応力とに起因して可塑
化合成樹脂の分子量分布が多少変化することにより、樹
脂の溶融挙動が実験装置と現場の射出成形機との間では
同一に扱えない場合があるためである。
(iv)さらにまた、実際の射出成形現場においては、廃
材再利用の目的で再生可塑化合成樹脂が、使用される可
塑化合成樹脂に混入されることもあり、また供給される
可塑化合成樹脂が新しいペレット状樹脂であっても製造
ロット間に、または同一ロット内でさえ品質のバラツキ
を伴っているために、実験的に得られるPVT特性をその
まま射出成形現場で用いることは非常に難しい。
なお、PVT特性における溶融樹脂温度(T)、言い換
えれば溶融樹脂温度(T)で指標される溶融樹脂の流動
性等の溶融状態については、溶融樹脂温度(T)の他に
実際の射出成形時のスクリューの回転数、スクリューの
背圧、溶融樹脂の計量所定時間等でもって、またはそれ
らの組み合わせでもっても指標され得る。したがって、
PVT特性は、溶融樹脂温度(T)が溶融状態(Z)に置
き換わることによりPVZ特性として一般化され得る。
本発明は、前述のような樹脂特性でもって成形過程を
制御するに際しての問題点を解消することを目的とし
て、 (i)現在において使用中の可塑化合成樹脂でもって
射出成形現場の射出成形機を用いて容易に検出され、 しかも、このようにして検出された樹脂特性は直ちに
その場における実際の射出成形過程の制御に利用でき
る。
可塑化合成樹脂の樹脂特性を検出する樹脂特性検出方法
および (ii)この樹脂特性検出方法で検出された樹脂特性と、
更には計算式とにもとづき適切なスクリューの移動距離
が計算できる 射出成形機のシリンダ内部から成形用金型のキャビティ
部に射出されて充填される可塑化合成樹脂の射出重量を
制御する射出制御方法を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段1〕 本発明による射出成形機の樹脂特性検出方法は、前述
された目的を達成するために、基本的には、 射出成形機のシリンダ内部から成形用金型のキャビテ
ィ部に至るまでの間に、これらシリンダ内部およびキャ
ビティ部間の可塑化合成樹脂の流通を阻止可能な流路開
閉機構を有する射出成形機の樹脂特性検出方法におい
て、 (a)可塑化合成樹脂が可塑化され計量された後におけ
る前記流路開閉機構が閉じられて可塑化合成樹脂の流通
が阻止されている状態において、スクリューに基準の押
圧値pOの押圧力を付与してそのスクリューを平衡移動さ
せ、このスクリューが平衡移動を停止した基準の停止位
置におけるスクリューの位置値を得る第1工程および (b)次に、前記スクリューに基準の押圧値pOとは異な
る押圧値pの押圧力を付与してそのスクリューを平衡移
動させ、このスクリューが平衡移動を停止した停止位置
におけるスクリューの位置値を得、前記基準の停止位置
からのスクリューの移動距離STを得る第2工程 を可塑化合成樹脂の所定溶融状態値Zのもとで順次に行
ない、前記押圧値pO,pおよび移動距離STの関係を所定関
数式によって近似することにより溶融樹脂圧力値Pおよ
び溶融樹脂容積値の関係式を得ることを特徴とするもの
である。
さらには、前記第1および第2の工程を溶融状態値Z
を種々に異ならせて反復して行なうとともに、前記第2
工程におけるスクリューに付与される押圧力の押圧値p
も種々に異ならせて行ない、前記押圧値pO,p、移動距離
STおよび溶融状態値Zの関係を所定関数式によって近似
することにより溶融樹脂圧力値P、溶融樹脂容積値およ
び溶融状態値Zの関係式を得ることを特徴とするもので
ある。
なお、前記所定関数式の一例としては、 PO;基準溶融樹脂圧力値(基準押圧値pO) P;溶融樹脂圧力値(押圧値p) a(Z);溶融状態値によって定まる定数 がある。
さて、溶融樹脂容積値から溶融樹脂比容積値Vを得る
に際しては、次の手順により得られる溶融樹脂容積値お
よび溶融樹脂比容積値Vにもとづき比例計算法を用いる
ことによって得ることができる。
(a)前記流路開閉機構を閉じて可塑化合成樹脂の流通
を阻止するとともに、この可塑化合成樹脂の流通が阻止
されている状態においてスクリューに前記押圧値pO,pの
うちのいずれかの押圧値の押圧力を付与してそのスクリ
ューを平衡移動させ、このスクリューが平衡移動を停止
した第1の停止位置におけるスクリューの位置値を得る
第1工程、 (b)次に、前記流路開閉機構を開いて可塑化合成樹脂
を流通可能にするとともに、この可塑化合成樹脂の流通
可能状態において前記スクリューに押圧力を付与して適
宜重量値Gの可塑化合成樹脂を射出する第2工程および (c)続いて、前記重量値Gの可塑化合成樹脂の射出後
に前記流路開閉機構を閉じて可塑化合成樹脂の流通を阻
止するとともに、この可塑化合成樹脂の流通が阻止され
ている状態において再びスクリューに前記第1工程にお
ける押圧値と同一値の押圧値の押圧力を付与してそのス
クリューを平衡移動させ、このスクリューが平衡移動を
停止した第2の停止位置におけるスクリューの位置値を
得る第3工程 を可塑化合成樹脂の前記溶融状態値Zのもとで順次に行
ない、前記第1の停止位置において得られたスクリュー
の位置値と、前記第2の停止位置において得られたスク
リューの位置値とにもとづき前記射出された可塑化合成
樹脂の溶融樹脂容積値を得、この溶融樹脂容積値と前記
重量値Gとから溶融樹脂比容積値Vを得る。
ところで、前述の比例計算により溶融樹脂比容積値V
を得るに際して、真の溶融樹脂比容積値Vが必要なと
き、言い換えれば適用機種、成形条件が大幅に変わるよ
うなときには、スクリューの先端側に残存する溶融樹脂
の容積についても考慮しなければならない。しかし、前
記流路開閉機構が射出成形機のノズル部に配設される閉
止弁である場合には、次のようにして溶融樹脂容積値を
得ることにより真の溶融樹脂比容積値Vを得ることがで
きる。
i)スクリューの先端から閉止弁までの間に介在する可
塑化合成樹脂の残存溶融樹脂容積値が設計値として既知
である場合。
この残存溶融樹脂容積値をスクリューの移動距離に換
算してその移動距離を前記移動距離STに加算し、この加
算により得られる移動距離から前記射出された可塑化合
成樹脂の溶融樹脂容積値を得るようにすれば良い。
ii)スクリューの先端から閉止弁までの間に介在する可
塑化合成樹脂の残存溶融樹脂容積値が未知である場合。
閉止弁を閉じて可塑化合成樹脂の流通が阻止されてい
る状態において可塑化合成樹脂の前記溶融状態値Zのも
とでスクリューに所定押圧値pの押圧力の付与するに際
してスクリューの位置を数段に換えるとともに、前記所
定押圧値pの押圧力の付与により各スクリューの位置か
ら平衡移動して停止した位置までの移動距離を得る。次
に、これら各スクリューの位置および移動距離にもとづ
き外挿法によりスクリューの所定押圧値pの押圧力の付
与による移動距離がゼロになるスクリューの位置値を
得、この位置値を前記移動距離STに加算し、この加算に
より得られる移動距離から前記射出された可塑化合成樹
脂の溶融樹脂容積値を得るようにすれば良い。
一方、本発明による他の射出成形機の樹脂特性検出方
法は、前述された目的を達成するために、 射出成形機のシリンダ内部から成形用金型のキャビテ
ィ部に至るまでの間に、これらシリンダ内部およびキャ
ビティ部間の可塑化合成樹脂の流通を阻止可能な流路開
閉機構を有する射出成形機の樹脂特性検出方法におい
て、 (a)前記流路開閉機構を閉じて可塑化合成樹脂の流通
を阻止するとともに、この可塑化合成樹脂の流通が阻止
されている状態においてスクリューに種々の各押圧値p
の押圧力を付与してそのスクリューを平衡移動させ、こ
のスクリューが平衡移動を停止した各押圧値pに対応す
る第1の停止位置におけるスクリューの位置値を得る第
1工程、 (b)次に、前記流路開閉機構を開いて可塑化合成樹脂
を流通可能にするとともに、この可塑化合成樹脂の流通
可能状態において前記スクリューに押圧力を付与して適
宜重量値Gの可塑化合成樹脂を射出する第2工程および (c)続いて、前記重量値Gの可塑化合成樹脂の射出後
に前記流路開閉機構を閉じて可塑化合成樹脂の流通を阻
止するとともに、この可塑化合成樹脂の流通が阻止され
ている状態において再びスクリューに前記種々の各押圧
値pと同一値の各押圧値pの押圧力を付与してそのスク
リューを平衡移動させ、このスクリューが平衡移動を停
止した各押圧値pに対応する第2の停止位置におけるス
クリューの位置値を得る第3工程 を可塑化合成樹脂の各溶融状態値Zのもとで順次に行な
い、各溶融状態値Zにおける各押圧値pに対応する前記
第1の停止位置において得られたスクリューの位置値
と、前記第2の停止位置において得られたスクリューの
位置値とにもとづき前記射出された可塑化合成樹脂の各
溶融樹脂容積値を得、これら各溶融樹脂容積値と前記重
量値Gとから各溶融樹脂比容積値Vを計算して溶融樹脂
圧力値P、溶融樹脂比容積値Vおよび溶融状態値Zの間
におけるPVZ特性関係式を得ることを特徴とするもので
ある。
〔作用・効果1〕 したがって、本発明による射出成形機の樹脂特性検出
方法によれば、現在において使用中の可塑化合成樹脂で
もって射出成形現場の射出成形機を用いてその可塑化合
成樹脂の樹脂特性を容易に検出できる。また、このよう
にして検出された樹脂特性は直ちにその場における実際
の射出成形過程の制御に利用できる。
〔課題を解決するための手段2〕 また、本発明による射出成形機の射出制御方法は、前
述された目的を達成するために、 射出成形機のシリンダ内部から成形用金型のキャビテ
ィ部に射出されて充填される可塑化合成樹脂の射出重量
を制御する射出成形機の射出制御方法において、 成形品の重量値G、射出される可塑化合成樹脂の溶融
状態値Z、射出直前時の溶融樹脂圧力値PI、射出直前時
のスクリューの位置値SIおよび射出に引続く保圧時の溶
融樹脂圧力値PH、更には可塑化合成樹脂のPVZ特性関係
式にもとづき成形品の重量値Gに対応した可塑化合成樹
脂の射出充填時のスクリューの移動距離SDを所定計算式
により演算して予め設定し、この予め設定されたスクリ
ューの移動距離SDをそのスクリューが射出直前時のスク
リューの位置から移動した時点において前記成形用金型
のキャビティ部への可塑化合成樹脂の射出充填を停止す
ることを特徴とするものである。
なお、前記所定計算式の一例としては、 SD=SI−SH=V(PH,Z)・{G/A−SI・[1/V(PI,Z)−
1/V(PH,Z)] SH;溶融状態値Zにおける射出に引続く保圧時のスクリ
ューの位置値 SI;溶融状態値Zにおける射出直前時のスクリューの位
置値 G;成形品の重量値 A;スクリューの投影断面積 V(PH,Z);溶融状態値Zとその溶融状態値Zで射出に
引続く保圧時の溶融樹脂圧力値PHとにおける溶融樹脂比
容積値 V(PI,Z);溶融状態値Zと溶融状態値Zでの射出直前
時の溶融樹脂圧力値PIとにおける溶融樹脂比容積値 がある。
〔作用・効果2〕 したがって、本発明による射出成形機の射出制御方法
によれば、前述の樹脂特性検出方法で検出されたPVZ特
性と、更には計算式とにもとづき射出重量を一定にする
ためのスクリューの移動距離が自動的に設定され、成形
品の品質を一定に保つことができる。また、成形条件を
確定するための条件出しの段階においても溶融樹脂圧力
値PI,PH、溶融状態値Zは種々の値に試行的に変化させ
られるが、このような場合にも目標の重量値を与えれば
自動的に移動距離が設定され、条件出し作業も効率的に
遂行できる。
なお、前記溶融状態値Zは、溶融樹脂の温度、スクリ
ューの回転数、スクリューの背圧、計量所要時間、また
はそれらの組合せから得られる値であり得る。
〔実施例〕
次に、本発明による射出成形機の樹脂特性検出方法お
よび射出制御方法の具体的実施例につき、図面を参照し
つつ説明する。
まず、射出成形機の全体の概略が示されている第1図
(A)において、射出成形品を成形する金型10に、射出
成形時に際しては射出成形機11はノズル部12において接
合している。この射出成形機11のシリンダ13内部には、
加熱装置14によって加熱されたシリンダ13内において材
料ホッパ15から供給される可塑化合成樹脂の樹脂ペレッ
トを溶融混練しつつ、溶融された樹脂を計量してノズル
部12に穿設されている流路16、更には金型10におけるゲ
ート17を介してその金型10のキャビティ部18に射出充填
するスクリュー19が内装されている。このスクリュー19
の樹脂ペレットの溶融混練等のための回転はスクリュー
回転モータ20によって与えられるとともに、これらスク
リュー19およびスクリュー回転モータ20は基盤21に取付
けられている。この基盤21は、電磁流量弁22および電磁
圧力弁23を制御装置24により制御操作することによって
油圧源25から管路26を介して油圧ピストン装置27に給排
される圧油でもって、図上において左右方向に駆動され
る。言い換えれば、射出される溶融樹脂の計量および計
量された溶融樹脂の金型10のキャビティ部18への射出充
填等のためのスクリュー19のノズル部12に向かっての進
退、更にはシリンダ13内部の溶融樹脂を所定溶融樹脂圧
力とするためのスクリュー19に対する所定押圧力の付与
等は、油圧ピストン装置27への圧油の給排により基盤21
を介して行なわれる。なお、基盤21には、図上において
シリンダ13の左端側において、“0"位置値であって右端
側に行くにつれて増加するスクリュー19の位置値を検出
するポテンションメータ、エンコーダ等から構成される
スクリュー位置検出器28が係合されている。このスクリ
ュー位置検出器28において刻々と検出されるスクリュー
19の位置値は制御装置24、更には樹脂特性検出時には可
塑化合成樹脂のPVZ特性関係式を演算して得、射出制御
時にはそのPVZ特性関係式にもとづき演算して制御装置2
4に演算されたスクリュー19の移動距離を供給するPVZ演
算装置29に与えられる。このPVZ演算装置29には、他に
シリンダ13内の溶融樹脂の樹脂温度を検出する樹脂温度
検出器30から温度値が溶融樹脂の溶融状態値Zとして与
えられる。また、油圧ピストン装置27の油圧を検出する
油圧検出器31から油圧値がスクリュー19に付与されてい
る押圧力の押圧値、言い換えればシリンダ13内の溶融樹
脂の溶融樹脂圧力値Pとして与えられる。なお、符号32
は、樹脂特性検出時にはPVZ演算装置29に射出された溶
融樹脂の計量値を与え、また樹脂特性検出時に種々に設
定される溶融樹脂圧力値P、溶融状態値(溶融樹脂温度
値)Z等をPVZ演算装置29を介して制御装置24に与える
とともに、射出成形時には射出充填される溶融樹脂の目
標の射出重量値等をPVZ演算装置29に与える外部入力装
置である。
一方、ノズル部12の流路16には溶融された可塑化合成
樹脂の流通を阻止する本発明における流路開閉機構であ
る閉止弁33が設けられている。この閉止弁33の開閉は、
電磁駆動装置34を制御装置24により制御することでもっ
て操作レバー35を介して行なわれる。
ところで、第1図(B)に示されているように、スク
リュー19の円錐状先端部36と、螺旋条部37端に設けられ
ているフランジ突起部38との間には軸線方向に進退可能
なリング状摺動弁体39が嵌装されている。このリング状
摺動弁体39は、スクリュー19の先端側、図上において左
側の溶融樹脂の樹脂圧力が高くなればフランジ突起部38
に圧接するようになって溶融樹脂の図上における右側へ
の逆流を阻止している。これらフランジ突起部38および
リング状摺動弁体39により逆流防止弁40が構成されてい
る。なお、スクリュー位置検出器28がスクリュー19の位
置値として“0"を検出していても図示されているよう
に、スクリュー19の先端から閉止弁33までの間、より詳
しくは逆流防止弁40から閉止弁33までの間には可塑化合
成樹脂の残存溶融樹脂が介在されるようになる。
次に、本発明による射出成形機の樹脂特性検出方法の
各実施例を説明する。
(第1実施例) まず、第1段階においては、一定の溶融樹脂圧力値PO
における各溶融状態値(溶融樹脂温度値)Z,Z2,Z3,…
に対する各溶融樹脂比容積値V01,V02,V03,…を、次
の3工程を溶融状態値(溶融樹脂温度値)Z1,Z2,Z3
…を順次に変えながら反復して行なうことにより得る
(第2図参照)。
第1工程 スクリュー19の回転は溶融された可塑化合成樹脂をス
クリュー19の先方側に送ることになるが、第1工程にお
いては閉止弁33が閉じられた状態にあるためにスクリュ
ー19の先端側の溶融樹脂の樹脂圧力によりスクリュー19
は後方へ後退させられて、射出される溶融樹脂量を計量
しながら予め設定された初期位置まで移動して回転を止
められる。この初期位置への到達は、スクリュー位置検
出器28からのスクリュー19の位置値によって制御装置24
において検知される。この初期位置への到達の検知にも
とづき制御装置24は、スクリュー19に所定押圧値pOの押
圧力を付与するように油圧ピストン装置27に供給される
油圧の制御を行なう。この押圧力をスクリュー19に付与
することによってスクリュー19は、平衡移動により前進
して逆流防止弁40の作用とも相俟ってスクリュー19の先
端側の溶融樹脂を圧縮してその樹脂圧力を高める。この
スクリュー19の前進は、付与された押圧力と圧縮された
溶融樹脂の樹脂圧力とが均衡した位置において停止す
る。このようにして停止したスクリュー19の第1の停止
位置の位置値は、スクリュー位置検出器28により検出さ
れてPVZ演算装置29に与えられる。なお、スクリュー19
の先端側の溶融樹脂の樹脂圧力値POは、スクリュー19の
停止時点においてはスクリュー19に付与されている押圧
力の押圧値pOと対応している。
第2工程 閉止弁33を開いてスクリュー19の所定距離分だけの適
宜量の溶融樹脂を、スクリュー19に付与される押圧力に
よりスクリュー19がその距離を移動することによって射
出させる。この射出された適宜量の溶融樹脂は、外部計
量器によってその重量値Gが計量され、この計量値Gは
外部入力装置32に入力されてPVZ演算装置29に与えられ
る。
第3工程 閉止弁33を再び閉じ、この閉止弁33の閉じている状態
において第1工程と同様にして制御装置24によりスクリ
ュー19に所定押圧値pOの押圧力を付与するように油圧の
制御を行なう。この押圧力によりスクリュー19は、平衡
移動により前進または後進してその押圧力にもとづきス
クリュー19の先端側の溶融樹脂を圧縮し、同様に付与さ
れた押圧力と溶融樹脂の樹脂圧力とが均衡した位置にお
いて停止する。このように停止したスクリュー19の第2
の停止位置の位置値も、スクリュー位置検出器28により
検出されてPVZ演算装置29に与えられる。
次に、PVZ演算装置29において、第1の停止位置の位
置値と第2の停止位置の位置値との差ST、言い換えれば
射出された溶融樹脂の重量値Gに対応する溶融樹脂容積
値が演算され、この溶融樹脂容積値が前述の重量値Gで
割られることで溶融樹脂比容積値VOが演算される。
このようにして、スクリュー19に付与される押圧力の
所定押圧値p0(溶融樹脂圧力値PO)を一定に保って、一
連の工程を溶融状態値(溶融樹脂温度値)Z1,Z2,Z3
…を変えることにより反復実施することによって各溶融
樹脂比容積値V01,V02,V03,を得る。
次に、第2段階においては、各溶融状態値(溶融樹脂
温度値)Z1,Z2,Z3,…に対して種々に溶融樹脂圧力値
P1,P2,P3,…に対応する各溶融樹脂容積値V11,V21
V31,…;V12,V22,V32,…;V13,V23,V33,…を、
次の2工程を溶融状態値(溶融樹脂温度値)Z1,Z2
Z3,…を順次に変えながら反復して行なうことにより得
る(第3図参照)。
第1工程 第1段階における第1工程と同様に、閉止弁33を閉じ
た状態においてスクリュー19を回転させて溶融樹脂を計
量させながら予め設定された初期位置までスクリュー19
を後方へ後退させて回転を止める。次に、スクリュー19
に所定押圧値pOの押圧力を付与して前進させて溶融樹脂
を圧縮させる。この圧縮された溶融樹脂の溶融樹脂圧力
とスクリュー19に付与された押圧力とが均衡してスクリ
ュー19が停止したスクリュー19の第1の停止位置の位置
値はスクリュー位置検出器28により検出されてPVZ演算
装置29に与えられる。他は、第1段階の第1工程と同様
である。
第2工程 閉止弁33を閉じた状態を保ってスクリュー19に付与さ
れる押圧力の押圧値pを第1工程における押圧値pOを基
準にして順次に大きくなる押圧値p1,p2,p3,…を選択
して溶融樹脂を圧縮させる。これら各押圧値p1,p2
p3,…の押圧力が付与されたスクリュー19が均衡により
停止したスクリュー19の第2、第3、第4等の停止位置
の位置値は同様にスクリュー位置検出器28により検出さ
れてPVZ演算装置29に与えられる。
次に、PVZ演算装置29においては、第1の停止位置の
位置値に対する各第2、第3、第4等の停止位置との差
STにより各溶融樹脂容積値が演算される。次に、これら
演算された各溶融樹脂容積値から第1段階において得ら
れた溶融樹脂比容積値V01(V02,V03,…)から比計算
により溶融樹脂比容積値V11,V21,V31,…(V12
V22,V32,…;V13,V23,V33,…)を得る。この比計
算は、同一の溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zおよび同
一の重量値Gの圧縮される溶融樹脂のもとでは、溶融樹
脂圧力値PO(押圧値pO)が溶融樹脂圧力値P1,P2,P3
…(押圧値p1,p2,p3,…)に変更された場合の溶融樹
脂比容積値Vは溶融樹脂容積値の比によって得られるこ
とにもとづいている。
このようにして、各溶融状態値(溶融樹脂温度値)
Z1,Z2,Z3,…に対して一連の工程を反復実施し、各一
連の工程においてスクリュー19に付与される押圧力の押
圧値p1,p2,p3,…(溶融樹脂圧力値P1,P2,P3,…)
を変えることによって、各溶融樹脂比容積値V11,V21
V31,…;V12,V22,V32,…;V13,V23,V33,…を得
る。なお、溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zの変更は、
制御装置24が加熱装置14を制御することにより行なう。
さて、スクリュー19の位置値が“0"である場合にも、
スクリュー19の先端から閉止弁33までの間に残存溶融樹
脂が介在されてスクリュー19の各停止位置の位置値も、
押圧力が付与されたスクリュー19によりその残存溶融樹
脂を圧縮した結果である。したがって、PVZ特性関係式
を得た射出成形機以外の残存溶融樹脂容積値に差がある
他の機種の射出成形機にそのPVZ特性関係式を適用しよ
うとすれば、無視できない大きさの誤差を伴うことにも
なる。
次に、残存溶融樹脂容積による補正を加えた溶融樹脂
比容積値Vを得る方法について述べる。
i)まず、残存溶融樹脂容積値が機械の設計値として既
知であり、この残存溶融樹脂容積値がスクリュー19の移
動距離に換算して移動距離SOによって与えられる場合。
同一の溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zであり、同一
の重量値Gの溶融樹脂の計量後において各押圧値px,pY
の押圧力が付与されてスクリュー19が停止した各溶融樹
脂圧力値px,pY時のスクリュー19の各停止位置の位置値
Sx,Syに移動距離SOを加算して各補正位置値SX(=SX
SO),SY(=Sy+SO)とすれば、次式によって溶融樹脂
比容積値VX,VYは表わされる。
VX=(π/4・D2・SX)/G …(1) VY=(π/4・D2・SY)/G …(2) D;スクリュー19の直径 次に、これら(1),(2)式の比をとれば、次式の
ようになる。
VX/VY=SX/SY(=(SO+SX)/(SO+Sy))…(3) この(3)式から溶融樹脂比容積値VXは、溶融樹脂比
容積値VYが第1段階に得られた溶融樹脂比容積値V01,V
02,V03,…とすれば簡単に得られる。したがって、同
様の比計算により溶融樹脂比容積値Vを得ている本実施
例のような場合には、この方法は直ぐにそのまま適用で
きる。
ii)次に、残存溶融樹脂容積値が未知である場合。
溶融樹脂が圧縮される量、言い換えれば圧縮に要する
スクリュー19の移動距離ΔSは第4図に示されているよ
うに圧縮前の容積、要するに圧縮前のスクリュー19の位
置値Smに比例する。したがって、溶融樹脂圧力値Pおよ
び溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zを一定に保ちながら
スクリュー19の位置値Smを数段に変更して一次関数グラ
フを描き、グラフ上において外挿すれば移動距離SOは簡
単に得られる。他は、前述の場合と同様である。
続いて、第3段階においては、第1段階および第2段
階において得られた各溶融樹脂圧力値PO,P1,P2,…,
各溶融樹脂比容積値V01,V02,V03,…;V11,V12
V13,…;V21,V22,V23,…および各溶融状態値(溶融
樹脂温度値)Z1,Z2,Z3,…にもとづきPVZ特性の一般
式に代入してPVZ特性関係式を確定する。
ところで、(3)式から、次式のように一般化した関
数を得ることは可能である。
V/VO=f(P/PO) …(4) P,V;任意の溶融樹脂圧力値およびその溶融樹脂圧力値に
おける溶融樹脂比容積値 PO,VO;基準となる溶融樹脂圧力値およびその溶融樹脂
圧力値における溶融樹脂比容積値 なお、これら溶融樹脂圧力値P,POおよび溶融樹脂比容
積値V,VOは同一の溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zにお
ける値である。
この(4)式から、本発明者は、次式の実験式におい
てPV特性が近似され得ることを見出した。
したがって、任意の溶融樹脂圧力値Pを種々の値に変
化させて定数aの値を得れば、PV(Z=一定)特性関係
式が把握し得る。
さらに、本発明者は、定数aの値は、溶融状態値(溶
融樹脂温度値)Zの関数であり、次式のように近似され
得ることを見出した。
a(Z)=b・Z+C …(6) b,c;定数 したがって、(4),(5),(6)式より、次式の
一般式が得られる。
この(7)式に、第1段階および第2段階において得
られた各溶融樹脂圧力値PO,P1,P2,…、各溶融樹脂比
容積値V01,V02,V03,…;V11,V12,V13,…;V21,V
22,V23,…および各溶融状態値(溶融樹脂温度値)
Z1,Z2,Z3,…を代入すれば、定数b,cが定まり、PVZ特
性関係式は確定される。
なお、基準となる溶融樹脂圧力値POにおいて溶融状態
値(溶融樹脂温度値)Zを変化させて溶融樹脂比容積値
VOを得ると、溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zと溶融樹
脂比容積値Vとは、次式のように一次式として近似され
る。
VO=α・Z+β …(8) α,β;定数 したがって、(7)式に(8)式を代入すれば、次式
のように変形される。
前述の場合には、定数aを一次式で近似されるとした
が、定数aは溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zが変化す
ると溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zが変数として変化
するために、次式のように溶融状態値(溶融樹脂温度
値)Zの多項式近似を採用することにより実機に適合し
た修正が可能である。
a(Z)=b′・Zm+b″・Zm-1+…+bm′・Z+C′ b′・b″……bm,C;定数 同様に、溶融樹脂比容積値VOも一定の溶融樹脂圧力値
Pにおいても溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zが変化す
ると溶融状態値(溶融樹脂温度値)Zを変数として変化
するために、次式のような溶融状態値(溶融樹脂温度
値)Zの多項式近似を採用するのが良い。
VO=α′・Zn+α″・Zn-1+…+αn′・Z+β′ α′,α″,…αn′,β′;定数 (第2実施例) 次に、第2実施例について説明するが、特に第1実施
例と相違する部分についてのみ説明して、重複する部分
の説明は省略する。
各溶融状態値(溶融樹脂温度値)Z1,Z2,Z3,…毎
に、次の3工程を繰返して行なうことによりPVZ特性関
係式を確定する。
第1工程 第1実施例における第1段階の第1工程と同様に、閉
止弁33を閉じた状態においてスクリュー19を回転させな
がら予め設定された初期位置まで後退させて回転を止め
る。次に、スクリュー19に順次に押圧値ps0,ps1
ps2,…,psnの押圧力を付与して溶融樹脂を圧縮させ
る。各押圧値ps0,ps1,ps2,…,psnの押圧力時におい
てスクリュー19が移動を停止したスクリュー19の第1の
停止位置の各位置値Ss0,Ss1,Ss2,…,Ssnを順次にス
クリュー位置検出装置28により検出させてPVZ演算装置2
9に与える。他は、第1実施例の第1段階おける第1工
程と同様である。
第2工程 正規の生産中の射出直前時の押圧値pに戻してスクリ
ュー19に押圧力を付与し、閉止弁33を開いて1回の射出
重量の溶融樹脂を金型10のキャビティ部18に射出充填し
て実成形を行ない、次に正規の生産中の射出に引続く保
圧時の押圧値pにしてスクリュー19に押圧力を付与して
閉止弁33を閉じる。この射出充填された溶融樹脂は、外
部計量器によってその重量値Gが計量され、この計量値
Gは外部入力装置32を介してPVZ演算装置29に与えられ
る。
第3工程 第1工程と同じ押圧値ps0,ps1,ps2,…,psnの押圧
力を順次にスクリュー19に付与して各押圧値ps0,ps1
ps2,…,psnの押圧力時においてスクリュー19が停止し
たスクリュー19の第2の停止位置の各位置値SF0,SF1
SF2,…,SFnを順次にスクリュー位置検出器28により検
出させてPVZ演算装置29に与える。
これら一連の工程においては、n回にわたって重量値
Gの溶融樹脂が射出充填されたとすることができる。し
たがって、一定の溶融樹脂値(溶融樹脂温度値)Zにお
いて、次式が成立する。
A;スクリュー19の投影断面積 SO;残存溶融樹脂容積値をスクリュー19の移動距離に換
算した移動距離 一方、(4)式に(5)式を代入することにより、次
式のようになる。
この(10)式を演算処理することにより、実成形品に
対して悪影響を及ぼす恐れなく1回の射出充填の期間中
において溶融樹脂圧力(P)の射出される溶融樹脂の射
出重量Gに及ぼす関係式を得ることができる。
この(10)式を(9)式に代入すれば、次式のように
なる。
この(11)式は、一定の溶融状態値(溶融樹脂温度
値)ZにおけるPV特性関係式であり、PVZ演算装置29に
おいて(11)式にもとづき演算することにより一定の溶
融状態値(溶融樹脂温度値)ZにおけるPV特性関係式が
確定される。同様にして、各溶融状態値(溶融樹脂温度
値)Z1,Z2,Z3,…に対して行なうことによりPVZ特性
関係式が確定される。
第1実施例および第2実施例においては、溶融樹脂の
溶融状態を指標する溶融状態値Zとして溶融樹脂温度値
を用いたが、可塑化計量時のスクリュー19の回転数、計
量所要時間、またはスクリュー19の背圧値を用いても良
い。この計量所要時間については、再生材比率、添加剤
比率等により材料としての可塑化合成材料が変化した場
合に、スクリュー19の回転数および背圧値が変化しない
場合でも、変化する場合が多い。また、スクリュー19の
背圧値については、油圧ピストン装置27に圧送される圧
油の油温等に対して変化し、この変化はスクリュー19の
回転時における油圧ピストン装置27の油圧を油圧検出器
31により検出すれば良い。なお、スクリュー19の回転数
および差圧値の検出が成形条件変更時となる場合には、
スクリュー19の回転数および背圧値は成形条件変更の設
定時の回転数および背圧値を得て外部入力装置32を介し
てPVZ演算装置29に与えても良い。この場合に、同様のP
VZ特性関係式が確定されることは言うまでもなく、連続
成形に移行した時点において連続成形時に検出される回
転数、背圧値を溶融状態値Zとして用いてそのPVZ特性
関係式にしたがってスクリュー19の射出の際の移動距離
を演算すれば良い。
第1実施例および第2実施例においては、PVZ特性関
係式を確定するに際して発明者が知見した次式を用い
た。
しかし、この式に換えて次式のSpencer & Gilmoreの
式を用いても良い。
T;溶融樹脂温度値(溶融状態値Z) πi,ω,R′;可塑化合成樹脂の種類に応じて定まる定
数 なお、定数πi,ω,R′の値は、次のようにして得れ
れば良い。
まず、一定の溶融樹脂圧力値POおよび溶融樹脂温度値
TOにおける溶融樹脂比容積値VOを、第1実施例における
第1段階と同様にして得る。次に、同一の溶融樹脂圧力
値POにおいて溶融樹脂温度値Tを変化させて定数ωの値
を得る。続いて、一定の溶融樹脂温度値TOにおいて第1
実施例における第2段階と同様にして溶融樹脂圧力値P
を溶融樹脂圧力値P1とした場合の溶融樹脂容積値を得、
前述の溶融樹脂比容積値VOから比例計算により溶融樹脂
圧力値P1における溶融樹脂比容積値V1を得る。これら溶
融樹脂圧力値PO,P1、溶融樹脂比容積値VO,V1および定
数ωから、次式によって定数πiの値が得られる。
これら定数ω,πiの値が得られれば、(12)式から
定数R′も得られる。他の可塑化合成樹脂についても必
要に応じて前述のようにして定数ω,πi,R′の値を得
れれば良い。
なお、前述のように溶融樹脂温度値Tは溶融樹脂の流
動性等の溶融状態を指標するものであるから、溶融樹脂
温度値Tは溶融状態値Zとして、次式のように一般化さ
れ得る。
以上においては、Spencer & Gilmoreの式にもとづき
PVZ特性関係式を確定する場合を説明したが、例えば他
の実験計画法における実験的解析手段(多変数逐次近似
法)にもとづきPVZ特性関係式を確定することもでき
る。
次に、前述のように確定され得られたPVZ特性関係式
にもとづく本発明による射出成形機の射出制御方法の各
実施例を説明するに先立って、射出制御に用いる射出重
量値を一定にするためのスクリュー19の移動距離を得る
計算式について、第5図を参照しながら説明する。
まず、一定の溶融状態値Z1において射出直前時および
射出に引続く保圧時における各溶融樹圧力値P、スクリ
ュー19の位置値Sおよび溶融樹脂比容積値Vを、次の通
りとする。
射出直前値: 溶融樹脂圧力値;PI1 スクリュー19の位置値;SI1 溶融樹脂比容積値;V(PI1,Z1) 射出に引続く保圧時: 溶融樹脂圧力値;PH1 スクリュー19の位置値;SH1 溶融樹脂比容積値;V(PH1,Z1) なお、スクリュー19の位置値SI1,SH1は、スクリュー
19の“0"位置値からの距離にもとづくものである。ま
た、これらスクリュー19の位置値SI1,SH1は、前述され
た残存溶融樹脂容積についての補正を要する際には補正
された補正位置である。
次に、金型10のキャビティ部18に1回の射出充填によ
り充填される溶融樹脂の射出重量値Gを表わすと、次の
通りである。なお、Aはスクリュー19の投影断面積であ
る。
この式(13)は、次式にように変形される。
また、射出充填に際してスクリュー19の移動する移動
距離SDを表わすと、次の通りである。
SD=SI1−SHI …(15) この(15)式を(14)式に代入して整理すれば、次式
のようになる。
なお、(16)式においてスクリュー19の投影断面積A
は既知であり、射出直前時のスクリュー19の位置値SI1
はスクリュー位置検出器28で検出され、また溶融樹脂比
容積値V(PI1,Z1),V(PH1,Z1)は樹脂温度検出器30
および油圧検出器31において検出される溶融樹脂温度値
(溶融状態値)Z1および溶融樹脂圧力値PI1,PH1から、
または設定される溶融状態値(溶融樹脂温度値)Z1およ
び溶融樹脂圧力値PI1,PH1から前述のようにして得られ
たPVZ特性関係式より得られる。
したがって、(16)式を用いれば、射出重量値Gを一
定にするためのスクリュー19の移動距離SDが得られる。
(第3実施例) まず、本実施例においては、第6図に示されているよ
うに、スクリュー位置検出器28から射出直前時のスクリ
ュー19の位置値SI1、樹脂温度検出器30から溶融樹脂温
度値(溶融状態値)Z1、更には油圧検出器31から射出直
前時および射出に引続く保圧時の溶融樹脂圧力値PI1,P
H1が検出されてPVZ演算装置29に与えられる場合につい
て説明する。
まず、PVZ演算装置29には、外部入力装置32を介して
成形品の目標重量値である射出重量値Gが与えられる。
次に、スクリュー19の射出される溶融樹脂量を計量しな
がらの後退による溶融樹脂の計量および回転の停止後
に、スクリュー19に押圧力が付与されて射出直前時のま
だ閉止弁33が閉じられている状態におけるスクリュー19
の位置値SI1および溶融樹脂圧力値PI1(押圧値pI1)が
スクリュー位置検出器28および油圧検出器31から、更に
は溶融樹脂温度値(溶融状態値)Z1が樹脂温度検出器30
から検出されてPVZ演算装置29に与えられる。
次に、閉止弁33が開かれて射出が始まりスクリュー19
の前進にともなって金型10のキャビティ部18には溶融樹
脂が充填され、ほぼ充填が完了した時点において保圧に
入る。この射出に引続く保圧時における溶融樹脂圧力値
PH1(押圧値pH1)も油圧検出器31からPVZ演算装置29に
与えられる。このPVZ演算装置29においてはそれら位置
値SI1、溶融樹脂圧力値PI1,PH1および溶融樹脂温度値
(溶融状態値)Z1、更にはPVZ特性関係式にもとづき(1
6)式から移動距離SDが演算される。この移動距離SD
制御装置24に与えられ、この制御装置24においてはその
移動距離SDとスクリュー位置検出器28から検出される位
置値とを比較して一致した時点において閉止弁33を閉じ
る。これにより、金型10のキャビティ部18への溶融樹脂
の1回分の射出充填が終了する。
したがって、本実施例によれば、溶融樹脂圧力値
PI1,PH1および溶融樹脂温度値(溶融状態値)Z1が変化
しても、一定の射出重量値Gを得るための移動距離SD
得られる。
(第4実施例) 本実施例においては、第7図に示されているように、
PVZ演算装置29に射出直前時のスクリュー19の位置値SI1
が検出されて与えられ、他の溶融樹脂圧力値PI1,PH1
よび溶融樹脂温度値(溶融状態値)Z1は予め制御装置24
に設定されており、これら設定された各値PI1,PH1,Z1
が制御装置24からPVZ演算装置29に与えられる場合につ
いて説明する。なお、特に第3実施例と相違する部分に
ついてのみ説明して、重複する部分の説明は省略する。
制御装置24は、電磁流量弁22および電磁圧力弁23を設
定される溶融樹脂圧力値PI1,PH1が得られるように制御
するとともに、加熱装置14を設定される溶融樹脂温度
(溶融状態値)Z1が得られるように制御する。また、PV
Z演算装置29においては、スクリュー位置検出器28から
の射出直前時のスクリュー19の位置値SI1、制御装置24
に設定された溶融樹脂圧力値PI1,PH1および溶融樹脂温
度値(溶融状態値)Z1、更にはPVZ特性関係式にもとづ
き移動距離SDを演算して、この演算された移動距離SD
制御装置24に与える。他は、第3実施例と同様である。
第3実施例においては、今回に検出された溶融樹脂圧
力値PI1,PH1および溶融樹脂温度値(溶融状態値)Z1
用いて移動距離SDを演算したが、演算に際して前回に検
出された各値PI1,PH1,Z1、または前回までに検出され
た所定期間内の各値PI1,PH1,Z1の平均値を用いるよう
にしても良い。
第3実施例および第4実施例においては、溶融状態値
Zとして溶融樹脂温度値を用いたが、可塑化計量時のス
クリュー19の回転数、計量所要時間、またはスクリュー
19の背圧値等を用いて良いことは言うまでもない。
また、他の実施例としては、ノズル部12の流路16に閉
止弁33を有さない場合には、金型10のゲート17に設けら
れるシャフトオフ弁を閉止弁33のように用いても良い。
本発明によれば、現在において使用中の可塑化合成樹
脂でもって射出成形現場の射出成形機を用いて容易に樹
脂特性が検出され、しかもそのようにして検出された樹
脂特性は直ちにその場における実際の射出成形過程の制
御に利用できる。したがって、本発明による射出成形機
の樹脂特性検出方法および射出制御方法は、再生材比
率、添加材比率等により材料としての可塑化合成材料が
変化するような場合には特に好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第7図は本発明による射出成形機の樹脂特性
検出方法および射出制御方法の好ましい実施例を説明す
るための図面であって、 第1図(A),(B)夫々は射出成形機の全体の半図解
式縦断面図および一部拡大断断面図、 第2図および第3図夫々は第1実施例および第2実施例
におけるスクリューの作動状態を模型的に示す縦断面
図、 第4図はスクリューの先端側の残存溶融樹脂容積値を外
挿法によって得ることを示すグラフ図 第5図は射出重量値を一定にするためのスクリューの移
動距離に関する計算式を得るに際してスクリューの作動
状態を模式的に示す縦断面図、 第6図および第7図夫々は第3実施例および第4実施例
の制御方法の具体的実施例装置の半図解式縦断面図であ
る。 10……金型、11……射出成形機 12……ノズル部、13……シリンダ 14……加熱装置、15……材料ホッパ 16……流路、17……ゲート 18……キャビティ部、19……スクリュー 20……キャビティ回転モータ 21……基盤、22……電磁流量弁 23……電磁圧力弁、24……制御装置 25……油圧源、26……管路 27……油圧ピストン装置 28……スクリュー位置検出器 29……PVT演算装置 30……樹脂温度検出器 31……油圧検出器、32……外部入力装置 33……閉止弁、34……電磁駆動装置 35……操作レバー、36……円錐状先端部 37……螺旋部、38……フランジ突起部 39……リング状摺動弁体 40……逆流防止弁

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出成形機のシリンダ内部から成形用金型
    のキャビティ部に至るまでの間に、これらシリンダ内部
    およびキャビティ部間の可塑化合成樹脂の流通を阻止可
    能な流路開閉機構を有する射出成形機の樹脂特性検出方
    法において、 (a)可塑化合成樹脂が可塑化され計量された後におけ
    る前記流路開閉機構が閉じられて可塑化合成樹脂の流通
    が阻止されている状態において、スクリューに基準の押
    圧値pOの押圧力を付与してそのスクリューを平衡移動さ
    せ、このスクリューが平衡移動を停止した基準の停止位
    置におけるスクリューの位置値を得る第1工程および (b)次に、前記スクリューに基準の押圧値pOとは異な
    る押圧値pの押圧力を付与してそのスクリューを平衡移
    動させ、このスクリューが平衡移動を停止した停止位置
    におけるスクリューの位置値を得、前記基準の停止位置
    からのスクリューの移動距離STを得る第2工程 を可塑化合成樹脂の所定溶融状態値Zのもとで順次に行
    ない、前記押圧値pO,pおよび移動距離STの関係を所定関
    数式によって近似することにより溶融樹脂圧力値Pおよ
    び溶融樹脂容積値の関係式を得ることを特徴とする射出
    成形機の樹脂特性検出方法。
  2. 【請求項2】前記所定関数式は、 PO;基準溶融樹脂圧力値(基準押圧値pO) P;溶融樹脂圧力値(押圧値p) a;定数 であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の
    樹脂特性検出方法。
  3. 【請求項3】前記第1および第2の工程を溶融状態値Z
    を種々に異ならせて反復して行なうとともに、前記第2
    工程におけるスクリューに付与される押圧力の押圧値p
    も種々に異ならせて行ない、前記押圧値pO,p、移動距離
    STおよび溶融状態値Zの関係を所定関数式によって近似
    することにより溶融樹脂圧力値P、溶融樹脂容積値およ
    び溶融状態値Zの関係式を得ることを特徴とする請求項
    1に記載の射出成形機の樹脂特性検出方法。
  4. 【請求項4】前記所定関数式は、 PO;基準溶融樹脂圧力値(基準押圧値pO) P;溶融樹脂圧力値(押圧値p) a(Z);溶融状態値Zによって定まる定数 であることを特徴とする請求項3に記載の射出成形機の
    樹脂特性検出方法。
  5. 【請求項5】(a)前記流路開閉機構を閉じて可塑化合
    成樹脂の流通を阻止するとともに、この可塑化合成樹脂
    の流通が阻止されている状態においてスクリューに前記
    押圧値pO,pのうちのいずれかの押圧値の押圧力を付与し
    てそのスクリューを平衡移動させ、このスクリューが平
    衡移動を停止した第1の停止位置におけるスクリューの
    位置値を得る第1工程、 (b)次に、前記流路開閉機構を開いて可塑化合成樹脂
    を流通可能にするとともに、この可塑化合成樹脂の流通
    可能状態において前記スクリューに押圧力を付与して適
    宜重量値Gの可塑化合成樹脂を射出する第2工程および (c)続いて、前記重量値Gの可塑化合成樹脂の射出後
    に前記流路開閉機構を閉じて可塑化合成樹脂の流通を阻
    止するとともに、この可塑化合成樹脂の流通が阻止され
    ている状態において再びスクリューに前記第1工程にお
    ける押圧値と同一値の押圧値の押圧力を付与してそのス
    クリューを平衡移動させ、このスクリューが平衡移動を
    停止した第2の停止位置におけるスクリューの位置値を
    得る第3工程 を可塑化合成樹脂の前記溶融状態値Zのもとで順次に行
    ない、前記第1の停止位置において得られたスクリュー
    の位置値と、前記第2の停止位置において得られたスク
    リューの位置値とにもとづき前記射出された可塑化合成
    樹脂の溶融樹脂容積値を得、この溶融樹脂容積値と前記
    重量値Gとから溶融樹脂比容積値Vを得ることを特徴と
    する請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の射出成形
    機の樹脂特性検出方法。
  6. 【請求項6】前記流路開閉機構が射出成形機のノズル部
    に配設される閉止弁であって、前記スクリューの先端か
    らその閉止弁までの間に介在する可塑化合成樹脂の残存
    溶融樹脂容積値が設計値として既知である場合には、こ
    の残存溶融樹脂容積値をスクリューの移動距離に換算し
    てその移動距離を前記移動距離STに加算し、この加算に
    より得られる移動距離から前記射出された可塑化合成樹
    脂の溶融樹脂容積値を得ることを特徴とする請求項1乃
    至4のうちのいずれかに記載の射出成形機の樹脂特性検
    出方法。
  7. 【請求項7】前記流路開閉機構が射出成形機のノズル部
    に配設される閉止弁であって、前記スクリューの先端か
    らその閉止弁までの間に介在する可塑化合成樹脂の残存
    溶融樹脂容積値が未知である場合には、前記閉止弁を閉
    じて可塑化合成樹脂の流通が阻止されている状態におい
    て可塑化合成樹脂の前記溶融状態値Zのもとで前記スク
    リューに所定押圧値pの押圧力を付与するに際してスク
    リューの位置を数段に換えるとともに、前記所定押圧値
    pの押圧力の付与により各スクリューの位置から平衡移
    動して停止した位置までの移動距離を得てそれら各スク
    リューの位置および移動距離にもとづき外挿法により前
    記スクリューの所定押圧値pの押圧力の付与による移動
    距離がゼロになるスクリューの位置値を得、この位置値
    を前記移動距離STに加算し、この加算により得られる移
    動距離から前記射出された可塑化合成樹脂の溶融樹脂容
    積値を得ることを特徴とする請求項1乃至4のうちのい
    ずれかに記載の射出成形機の樹脂特性検出方法。
  8. 【請求項8】射出成形機のシリンダ内部から成形用金型
    のキャビティ部に至るまでの間に、これらシリンダ内部
    およびキャビティ部間の可塑化合成樹脂の流通を阻止可
    能な流路開閉機構を有する射出成形機の樹脂特性検出方
    法において、 (a)前記流路開閉機構を閉じて可塑化合成樹脂の流通
    を阻止するとともに、この可塑化合成樹脂の流通が阻止
    されている状態においてスクリューに種々の各押圧値p
    の押圧力を付与してそのスクリューを平衡移動させ、こ
    のスクリューが平衡移動を停止した各押圧値pに対応す
    る第1の停止位置におけるスクリューの位置値を得る第
    1工程、 (b)次に、前記流路開閉機構を開いて可塑化合成樹脂
    を流通可能にするとともに、この可塑化合成樹脂の流通
    可能状態において前記スクリューに押圧力を付与して適
    宜重量値Gの可塑化合成樹脂を射出する第2工程および (c)続いて、前記重量値Gの可塑化合成樹脂の射出後
    に前記流路開閉機構を閉じて可塑化合成樹脂の流通を阻
    止するとともに、この可塑化合成樹脂の流通が阻止され
    ている状態において再びスクリューに前記種々の各押圧
    値pと同一値の各押圧値pの押圧力を付与してそのスク
    リューを平衡移動させ、このスクリューが平衡移動を停
    止した各押圧値pに対応する第2の停止位置におけるス
    クリューの位置値を得る第3工程 を可塑化合成樹脂の種々の各溶融状態値Zのもとで順次
    に行ない、各溶融状態値Zにおける各押圧値pに対応す
    る前記第1の停止位置において得られたスクリューの位
    置値と、前記第2の停止位置において得られたスクリュ
    ーの位置値とにもとづき前記射出された可塑化合成樹脂
    の各溶融樹脂容積値を得、これら各溶融樹脂容積値と前
    記重量値Gとから各溶融樹脂比容積値Vを計算して溶融
    樹脂圧力値P、溶融樹脂比容積値Vおよび溶融状態値Z
    の間におけるPVZ特性関係式を得ることを特徴とする射
    出成形機の樹脂特性検出方法。
  9. 【請求項9】前記溶融状態値Zが、溶融樹脂の温度、ス
    クリューの回転数、スクリューの背圧、および計量所要
    時間のうちから選択される値であることを特徴とする請
    求項1乃至8のうちいずれかに記載の射出成形機の樹脂
    特性検出方法。
  10. 【請求項10】前記流路開閉機構が、射出成形機のノズ
    ル部に配設される閉止弁であることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5または8のうちいずれかに記載の射
    出成形機の樹脂特性検出方法。
  11. 【請求項11】前記流路開閉機構が、成形用金型中に配
    設されるシャットオフ弁であることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5または8のうちいずれかに記載の射
    出成形機の樹脂特性検出方法。
  12. 【請求項12】射出成形機のシリンダ内部から成形用金
    型のキャビティ部に射出されて充填される可塑化合成樹
    脂の射出重量を制御する射出成形機の射出制御方法にお
    いて、 成形品の重量値G、射出される可塑化合成樹脂の溶融状
    態値Z、射出直前時の溶融樹脂圧力値PI、射出直前時の
    スクリューの位置値SIおよび射出に引続く保圧時の溶融
    樹脂圧力値PH、更には可塑化合成樹脂のPVZ特性関係式
    にもとづき成形品の重量値Gに対応した可塑化合成樹脂
    の射出充填時のスクリューの移動距離SDを所定計算式に
    より演算して予め設定し、この予め設定されたスクリュ
    ーの移動距離SDをそのスクリューが射出直前時のスクリ
    ューの位置から移動した時点において前記成形用金型の
    キャビティ部への可塑化合成樹脂の射出充填を停止する
    ことを特徴とする射出成形機の射出制御方法。
  13. 【請求項13】前記所定計算式は、 SD=SI−SH=V(PH,Z)・{G/A−SI・[1/V(PI,Z)−
    1/V(PH,Z)] SH;溶融状態値Zにおける射出に引続く保圧時のスクリ
    ューの位置値 SI;溶融状態値Zにおける射出直前時のスクリューの位
    置値 G;成形品の重量値 A;スクリューの投影断面積 V(PH,Z);溶融状態値Zとその溶融状態値Zで射出に
    引続く保圧時の溶融樹脂圧力値PHとにおける溶融樹脂比
    容積値 V(PI,Z);溶融状態値Zと溶融状態値Zでの射出直前
    時の溶融樹脂圧力値PIとにおける溶融樹脂比容積値 であることを特徴とする請求項12に記載の射出成形機の
    射出制御方法。
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