JP2506206B2 - 工作機械の変速比選択方法及び装置 - Google Patents

工作機械の変速比選択方法及び装置

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JP2506206B2
JP2506206B2 JP1302696A JP30269689A JP2506206B2 JP 2506206 B2 JP2506206 B2 JP 2506206B2 JP 1302696 A JP1302696 A JP 1302696A JP 30269689 A JP30269689 A JP 30269689A JP 2506206 B2 JP2506206 B2 JP 2506206B2
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    • B23Q5/00Driving or feeding mechanisms; Control arrangements therefor
    • B23Q5/02Driving main working members
    • B23Q5/04Driving main working members rotary shafts, e.g. working-spindles
    • B23Q5/12Mechanical drives with means for varying the speed ratio
    • B23Q5/14Mechanical drives with means for varying the speed ratio step-by-step
    • B23Q5/147Mechanical drives with means for varying the speed ratio step-by-step electrically-operated

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  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、工作機械の変速比選択方法及び装置に関
し、特に駆動モータから負荷の主軸への回転伝達の変速
比を複数種に切換可能な工作機械の変速比の選択方法と
その装置に関するものである。
[従来の技術] NC工作機械などの主軸制御を行う場合に、駆動モータ
の速度とその負荷である主軸の変速比を予め設定されて
いる加工プログラム中の指令速度に応じて種々切換える
ことが行われている。
例えば、変速比の切換えは、変速手段に低速ギア、高
速ギア、等の複数の変速比のギア機構を設け、これを自
動的に選択して切換えている。これは、ブログラムによ
り指令された主軸の速度(指令速度)に対応して、でき
るだけ効率的に短時間でその速度に達するように変速比
の切換を行うものである。
低速ギアと高速ギアの2種類のギアを有する変速手段
の場合、従来の変速比の選択は、低速ギアを選択して駆
動モータを最高速度で作動させたときの主軸速度を選択
の基準としている。すなわち、この基準速度より指令速
度の方が早ければ高速ギアを選択し、遅ければ低速ギア
を選択するようにするものであり、低速ギアで達するこ
とのできる速度であれば、常に低速ギアを選択するよう
にしている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来の変速比の選択では、第5図
に示すように主軸がある速度で作動しているときに、指
令速度まで一定加速度で加速することを考えた場合、低
速ギアをその限界速度まで常に使用する従来の選択で
は、かえって指令速度に達するまでの時間(加速時間)
が高速ギアの場合よりも長くなる場合が生じる。
これは、高速ギア使用時と低速ギア使用時とでは、主
軸等に基づく負荷のモータ軸換算イナーシャが異なるこ
と、及び回転速度によってモータの出力トルクが異なる
というモータ出力トルク特性によるものである。
すなわち、誘導モータを主軸駆動モータとして用い、
一定加速度での加減速を行う場合、そのモータ出力トル
ク特性は第6図に示すようなものとなる。そして、この
ようなモータ出力トルク特性の下で、変速比の違いによ
る上記モータ軸換算イナーシャの変化があると、指令速
度の相違によってモータ加速度ならびに主軸加速度が変
化し、加速時間を最も短縮できる変速比も指令速度によ
って変化していくからである。
以下、このような変速比、モータ回転速度、指令速
度、更に主軸加速度の関係を具体的に説明する。
今、主軸の指令速度が1500rpmとされている場合を想
定する。ここで、低速ギアの変速比を主軸:モータ=1:
2とし、高速ギアの変速比を主軸:モータ=1:1とする。
そして、駆動モータのイナーシャをIM′主軸のイナーシ
ャをISでそれぞれ示し、主軸イナーシャISはモータイナ
ーシャの4倍とする。なお、その他のギア等のイナーシ
ャは無視している。また、モータの最高速度は4500rpm
で、基低速度は1500rpmであり、第6図に示すような出
力トルク特性を有するものとする。。
まず、低速ギアを選択した場合について説明する。
主軸がその指令速度である1500rpmに達したとき、モ
ータ速度SMLは、上記変速比から3000rpmに達する(第6
図参照)。このとき、加速度を一定として加速できる最
大出力トルクTLは、モータの最大トルクTMの1/2,すなわ
ち、 TL=1/2・TM … となる。
また、モータ軸換算負荷イナーシャISLは、この低速
ギアの変速比の場合、 ISL=(1/2)2IS … で表される。
そして、上記条件より IS=4・IM … であるので、モータイナーシャ及びモータ軸換算負荷イ
ナーシャの和である全イナーシャILは、 IL=IM+(1/2)2IS =IM+(1/4)・4IM =2・IM … ここで、式で得られたモータ出力トルクTLと式に
より得られた全イナーシャILによりモータ加速度A
MLは、 AML=TL/IL =1/2・TM÷(2・IM) =(1/4)・TM/IM … このモータ加速度AMLに対し、主軸加速度ASLは、低速
ギアの変数比を考慮すると、 ASL=AML÷2 =(1/8)・TM/IM =0.125・TM/IM … となる。
次に、同様に高速ギアを選択した場合の計算を以下に
示す。
主軸が指令速度に達したとき、モータ速度SMHは、150
0rpmとなっている。
このとき、加速度を一定として加速できる最大出力ト
ルクTHは、第6図に示すように、 TTH=TM … である。ここで高速ギアにおけるモータ軸換算負荷イナ
ーシャISHは、 ISH=(1/1)2・IS … となる。
上記前提条件である式より、全イナーシャ IHは IH=IM+ISH =IM+IS =IM+4・IM =5・IM … となる。
ここで、式のモータ出力トルクTH及び式の全イナ
ーシャIHによりモータ加速度AMHは、 AMH=TH/IH =TM/(5・IM) =(1/5)・TM/IM … となる。よって、このとき主軸加速度ASHは、上記高速
ギアの変速比より、 ASH=(1/5)・TM/IM÷1 =(1/5)・TM/IM =0.2・TM/IM … となる。
ここで、式で得られた低速ギアを選択した場合の主
軸加速度ASLである0.125・TM/IMと式にて得られた高
速ギア選択時の主軸加速度ASHである0.2・TM/IMを比較
すると、高速ギアの方が低速ギアよりも約67%だけ主軸
加速度が大きくなっていることが理解される。従って、
この指令速度に対応する加速時間は、高速ギアを選択す
ることにより低速ギアの場合よりも約38%短縮すること
が可能となる。
以上のような主軸の加速度の計算を4500rpmまでの指
令速度について順次行った結果が第2図に示されてい
る。同図は、横軸に指令速度(rpm)が示され、縦軸に
その指令速度での主軸加速度が示されている。
図において、A点が今回計算した指令速度1500rpmで
あり、上記計算結果のように高速ギアを使用した場合の
主軸加速度ASHの方が低速ギアを使用した場合の主軸加
速度ASLよりも大きいことが理解される。
また、指令速度0から指令速度1000rpmであるB点ま
では、低速ギアの方が主軸加速度が大きく、それ以上の
指令速度になると高速ギアの方が大きいということも理
解される。
C点は、従来のギア切換の行われる基準速度(2250rp
m)である。従って、従来のギア選択ではこのC点以下
の指令速度の場合には、常に低速ギアを選択することに
なるので、図において斜線で示された部分の高速ギアに
よる加速度は、利用されないことになる。
通常、NC工作機機械などでは、加工プログラム中の速
度指令ごとに順次変速比の選択を行うが、従来の変速比
選択によれば、B点よりC点までは低速ギアが選択され
るため、かえって加速を遅らせることになってしまう。
このことは、旋盤などで短時間に同様の加工を繰り返
す場合には、この加速度の違い、すなわち加速の遅れに
よる加速時間の差が大きく影響し、加工時間が長くなっ
てしまうという問題が生じる。
発明の目的 本発明は、上記問題点を解決することを課題としてな
されたものであり、その目的は、主軸を指令速度までの
加速する場合に、複数の変速比の中から、最も大きい加
速度を得ることのできるギア比並びに対応するモータ回
転速度を選択し、効率的に主軸の加速を行うことができ
るようにした工作機械の変速比選択方法及び装置を提供
することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、請求項(1)に記載の工
作機械の変速比選択方法は、指令速度に対して選択可能
な範囲の変速比について、その変速比ごとに上記指令速
度に達したときの駆動モータの回転速度を算出し、この
算出された各モータ速度における駆動モータの各出力ト
ルクをその駆動モータの出力トルク特性から算出し、各
変速比ごとの全イナーシャと上記算出された各モータの
出力トルクに基づき、その指令速度におけるモータ加速
度を算出する。
そして、この各変速比ごとのモータ加速度から対応す
る主軸の加速度を算出し、この算出された主軸加速度を
比較して最も大きな加速度の変速比を選択し、この変速
比とこれに対応する指令速度を得るためのモータ回転速
度にて主軸の回転を行うようにしたことを特徴とする。
請求項(2)に記載の工作機械の変速比選択装置は、
上記請求項(1)の方法を達成するための装置であり、
選択可能な変速比の範囲を決定する変速比選択範囲決定
手段と、選択された変速比ごとに指令速度でのモータ出
力トルクを演算するモータ出力トルク演算手段と、各変
速比別の全イナーシャを算出する駆動部イナーシャ演算
手段と、各モータ出力トルクと各変速比別の全イナーシ
ャに基づいてモータ加速度を演算するモータ加速度演算
手段と、各モータ加速度に基づき変速比別の主軸加速度
を演算する主軸加速度演算手段と、算出された各主軸加
速度を比較し、最適変速比を決定する変速比決定手段
と、更に決定された最適変速比を使用するために変速手
段の切換を行う変速比切換手段を設けたことを特徴とし
ている。
更に、請求項(3)に記載の工作機械の変速比選択装
置は、上記請求項(2)に記載の装置において、最適変
速比の選択が切換えられる指令速度である変速比切換点
及びその変速比情報を記憶する変速比切換点記憶手段
と、この記憶した変速比切換点と現在の指令速度とを比
較し、その大小によって変速比を選定する変速比選定手
段とを設けたことを特徴としている。
[作用] 上記請求項(1)に記載の構成の工作機械の変速比選
択方法によれば、指令速度に対応して最も大きい加速度
を得ることのできる変速比を選択し、この変速比並びに
対応するモータ回転速度を用いて主軸の回転駆動を行う
ことができる。すなわち、指令速度に対応した駆動モー
タの変速からそのときの出力トルクを求め、この出力ト
ルクとモータイナーシャ及びモータ軸換算負荷イナーシ
ャの和である全イナーシャに基づいてモータ加速度を求
め、更にこのモータ加速度から主軸加速度を求める。
この主軸加速度を各変速比ごとにそれぞれ計算し、そ
れら計算結果を比較して最も大きな主軸加速度を得る変
速比を決定し、この変速比とを対応するモータ回転速度
を選択使用することができるものである。
従って、指令速度ごとに最高加速度を得ることのでき
る変速比にて主軸の回転駆動を行うことができる。これ
により、指令速度を段階的に上げていくことによりモー
タの立ち上がりから常に最高の加速度を得ることのでき
る変速比とこれに対応するモータ回転速度にて最終的指
令速度に達することが可能となる。
また、請求項(2)に記載の工作機械の変速比選択装
置によれば、上記請求項(1)の変速比選択方法を使用
して最も高い主軸加速度を得るための最適変速比を最終
的に変速比決定手段にて決定することができ、この決定
された最適変速比を用いるように変速手段の変速比を変
速比切換手段にて切換えることができる。これにより、
最適変速比並びに対応するモータ回転速度による駆動モ
ータからの主軸への回転伝達を実際の装置によって行
い、加減速時間の短縮ならびに加工時間の短縮を行うこ
とができる。
請求項(3)に記載のモータ回転速度の変速比選択装
置によれば、上記請求項(2)に記載の変速比選択装置
の変速比決定手段によって決定される種々の指令速度に
対応した種々の最適変速比情報に基づき、変速比の切換
えられる指令速度である変速比切換点を変速比切換点記
憶手段によって検出し、予め記憶しておくことができ
る。更に、変速比選定手段によって以後の指令速度につ
いてはその指令速度と上記変速比切換点とを比較し、そ
の比較結果のみによって、最適変速比を選定することが
できる。これにより主軸の駆動時において最適変速比と
これに対応するモータ回転速度の選定をより簡単な演算
で得ることができ、更に加工時間の短縮を達成すること
ができる。
[実施例] 以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施例を説明
する。
第1図は、NC工作機械に用いた本発明に係るモータ回
転速度の変速比選択装置の全体構成を示している。
指令発生手段10は、所定の加工を行うために設定され
た加工プログラムから主軸11についての指令速度を読取
り、その指令速度a情報を変速比選択範囲決定手段12及
び変速比別モータ速度演算手段14に出力し、また駆動モ
ータ16を指令速度で回転駆動させるように駆動電流Aを
供給するモータ制御手段18に制御信号Sを出力する。
変速比選択範囲決定手段12の出力ラインは、変速比別
モータ速度演算手段14に接続され、変速比別モータ速度
演算手段14の出力ラインは、変速比別モータ出力トルク
演算手段20に接続されている。変速比別モータ出力トル
ク演算手段20にはモータ出力トルク特性の記憶手段22が
接続され、この記憶手段22には駆動モータ16の回転速度
に対する出力トルク特性であるモータ出力トルク特性が
記憶されている。
上記変速比選択範囲決定手段12の出力ラインは、変速
比別駆動部イナーシャ演算手段24に接続され、この変速
比別駆動部イナーシャ演算手段24の出力ラインと上記変
速比別モータ出力トルク演算手段20の出力ラインは、共
に変速比別モータ加速度演算手段26に接続されている。
この変速比別モータ加速度演算手段26の出力ライン及び
上記変速比選択範囲決定手段12の出力ラインは、変速比
別主軸加速度演算手段28に接続されている。
なお、負荷イナーシャは主軸11に付けられたチャック
やワークにより変化するため、この変化に対応させてイ
ナーシャ演算を行うようにするため、変速比別駆動部イ
ナーシャ演算手段24に負荷イナーシャ入力部24aを設け
ている。
この変速比別主軸加速度演算手段28の出力は、最終的
に使用すべき変速比を決定する変速比決定手段30に接続
され、この変速比決定手段30の出力ラインは、複数の変
速比を有する変速手段32の変速比を切換えるための変速
比切換手段34及び上記モータ制御手段18に接続されてい
る。
なお、本実施例では、変速手段32は2種類の変速比、
すなわち高速ギア及び低速ギアを備えている。
本実施例は以上の構成からなり、以下本実施例の動作
を第3図のフローチャートに基づいて説明する。
まず、指令発生手段10は加工プログラムから指令速度
STを読み込む(ステップ1)。そして、指令発生手段10
では読み込んだ指令速度aは変速比選択範囲決定手段12
に送られ、駆動モータ16の回転速度範囲において、主軸
11を指令速度で回転させることのできる選択可能な変速
比の範囲を求める(ステップ2)。
以下、このステップ2において、高速ギア及び低速ギ
アの双方の変速比が選択可能であるとされた場合につい
て説明する。
なお、選択可能な変速比がいずれか一方のみである場
合には、自動的に他方の変速比のギアによって主軸10の
回転が行われることとなる。
次にステップ3及びステップ4において、それぞれの
変速比、すなわち高速ギアの場合の主軸11が指令速度ST
とするために必要なモータ回転速度SMH及び低速ギアの
場合のモータ回転速度SMLを計算する。本実施例では、
ステップ3において高速ギアの場合のモータ回転速度S
MHを、SMH=ST・LHにて計算する。ここでLHは高速ギア
の変速比であり、モータの回転数/主軸の回転数=LH
ある。
この様に、指令速度STと変速比によってモータ回転速
度は決まることとなる。
そして、ステップ4において同様に低速ギアの場合の
指令速度STでのモータ回転速度SMLが計算される。SML
ST・LL及び低速ギアの変速比LLがモータ回転数/主軸回
転数であることは同様である。
このようなモータ回転速度の算出は、変速比別モータ
速度演算手段14において変速比選択範囲決定手段12から
の選択可能変速比群Cの情報を得て行う。
次に、変速比別モータ出力トルク演算手段20におい
て、上記変速比別モータ速度b情報に基づき、そのモー
タ回転速度におけるモータの出力トルクを演算する。こ
れは、例えば第6図に示したようなモータの出力トルク
特性を記憶手段22にて記憶しておき、各モータ回転速度
に対応するモータ出力トルクを算出するものである。本
実施例の誘導モータの出力トルクは、図示のように基低
速度を越えてモータ回転速度が上昇すると徐々に減少す
るという特性を有している。「発明が解決しようとする
課題」の欄で説明したように、例えば、モータ速度が15
00rpmから3000rpmに上昇すると、モータ出力トルクTM
1/2となる。ここで、高速ギアの場合の主軸の指令速度S
Tでの出力トルクをTHとし、同じく低速ギアの場合のモ
ータ出力トルクをTLにて示す(ステップ5)。
次に、変速比別駆動部イナーシャ演算手段24におい
て、負荷イナーシャ入力部24aのデータを受け、選択可
能な範囲の変速比ごとの全イナーシャが算出される(ス
テップ6)。すなわち、モータのイナーシャIM及び主軸
のイナーシャISに基づき、上記式(発明が解決しよう
とする課題の欄)にて求められるモータ軸換算負荷イナ
ーシャISLとの和として全イナーシャILが求められる。
次に、ステップ7において、変速比別モータ加速度演
算手段26において、上記変速比別モータ出力トルクe情
報(TH及びTL)及び変速比別全イナーシャf情報に基づ
いて、高速ギアの場合のモータ加速度AMH及び低速ギア
の場合のモータ加速度AMLが求められる。
すなわち、AMH=TH/IH及びAML=TL/ILにて求められ
る。
なお、このステップ7においては各モータ加速度を上
記の各式に基づいて簡単に求めたが、一般的には速度に
比例した粘性抵抗などを考慮して以下のような式で加速
度が求められる。
AMH=(TH−DH・SMH−αH)/IH … AML=(TL−DL・SML−αL)/IL … DH及びDLはそれぞれ高速ギア時と低速ギア時の粘性抵抗
係数を示し、αH及びαLは系に固有の抵抗をそれぞれ示
している。これらの係数値を求め、式及びによりそ
れぞれのモータ加速度AMH及びAMLを求めることによりよ
り精密に最適変速比の選択を行うことができる。
次に、ステップ8では上記選択可能変速比群c情報及
び変速比別モータ加速度g情報に基づいて変速比別主軸
加速度演算手段28において各主軸加速度が算出される。
すなわち、高速ギアの場合の主軸加速度ASHは、AMH/LH
により、また、低速ギアの場合の主軸加速度ASLはAML
LLによって算出される。
そして、ステップ9において、変速比決定手段30は、
変速比別主軸加速度hの情報に基づき、各主軸加速度AS
を比較し、最も大きい加速度、本実施例では高速ギアま
たは低速ギアのいずれか変速比の大きい方のギアを選択
決定する。
そして、変速比決定手段30は、決定した変速比i情報
を変速比切換手段34及びモータ制御手段18に送る。これ
により、変速比切換手段34は変速手段32のギアを高速ギ
ア側に切換え、モータ制御手段は、駆動モータ16を高速
ギアを用いて主軸10を指令速度で回転させるために必要
な回転速度で駆動モータ16を回転させるように制御す
る。この制御は、モータ制御手段18に設けられるインバ
ータ回路から駆動モータ16への電流供給をベクトル制御
することによって行っている。
このように本実施例によれば、主軸の指令速度STに対
応して、最も大きな加速度を得ることのできる変速比を
有する変速ギアと、この変速ギアに対応したモータ回転
速度によって主軸の指令速度での回転を行うことがで
き、最も効率良く加速を行うことができる。
次に、第4図は他の実施例を示しており、上記第1図
の実施例と同様の要素には同一の符号を付している。
本実施例で特徴的な事項は、変速比を他の変速比へ切
換える切換点にあたる指令速度並びにその変速比を予め
記憶しておくための変速比切換点記憶手段40を設けたこ
とである。この記憶される変速比切換点は、例えば第2
図に示した各変速比ごとの指令速度に対する主軸加速度
の関係を示すグラフにおけるB点であり、このB点の指
令速度(1000rpm)を記憶しておく。このB点は、第2
図の説明部分において述べたように、この速度よりも早
い指令速度の場合には、高速ギアを使用する方がより高
い主軸加速度を得ることができるという点である。従っ
て、このB点の指令速度を予め記憶しておき、現在指令
された速度がこのB点の速度より大きいか否かを比較判
定することにより選択すべき変速比を決定することがで
きる。
本実施例では、この変速比切換点記憶手段40が、例え
ば上記B点のような変速比切換点を検出して記憶してお
くことができるようにするために、この変速比切換点記
憶手段40の前段に第1図に示した装置における最適変速
比を決定するための全ての手段の含まれる変速比決定部
42が設けられている。すなわち、上記第1図と同様の方
法により決定された種々の指令速度に対する最適変速比
情報を受け、この情報に基づき変速比切換点及びその変
速比を記憶するようにしたものである。
そして、この変速比切換点記憶手段40に記憶された変
速比切換点情報と現在の指令速度とを比較するために変
速比選定手段44が設けられている。
変速比選定手段44は、変速比切換点記憶手段40からの
変速比切換点j情報及び指令発生手段10からの指令速度
a情報を受け、その両速度を比較し、その比較結果に基
づいて最適変速比を選定する。そして、選定した変速比
k情報を変速比切換手段34に送り、第1図の装置と同様
に変速手段32の変速ギアの切換を行うことができる。
この実施例によれば、順次指令されてくる指令速度を
変速比切換点の速度と比較するという簡単な動作のみで
最適な変速比を選択することが可能となり、演算速度の
短縮が図られ、より加工能率を向上させることができ
る。
なお、上記各実施例では、高速、低速の2種類のギア
を有する変速手段を用いたが、本発明はこのような変速
手段に限られるものではなく、多種類のギア(変速比)
のものを用いることも可能である。その場合、同様の演
算により最大の主軸加速度を得ることのできる変速比が
選択される。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に係る工作機械の変速比
選択方法及び装置によれば、駆動モータの回転速度に対
する出力トルク特性及び選択可能な各変速比における駆
動部イナーシャを考慮して、それぞれの指令速度におけ
る主軸加速度を求め、最も高い加速度を得ることのでき
る変速比及び対応するモータ回転速度によって主軸の回
転駆動を行うことができる。従って、指令速度に基づき
一定加速度で加速する場合に最高の加速度を得ることが
でき、指令速度に対応する加減速時間を最短時間とする
ことができる。これにより加工時間を短縮し、効率の良
い加工作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、NC工作機械に応用した場合の本発明の装置の
全体構成を示すブロック図、 第2図は、各変速比についての指令速度と主軸加速度と
の関係を示すグラフ図、 第3図は、実施例の動作を示すフローチャート図、 第4図は、NC工作機械に応用した他の実施例装置を示す
ブロック図、 第5図は、主軸の指令速度に達するまでの加速時間を示
すグラフ図、 第6図は、駆動モータの回転速度とモータ出力トルクと
の関係を示すグラフ図である。 10…指令発生手段 11…主軸 12…変速比選択範囲決定手段 14…変速比別モータ速度演算手段 20…変速比別モータ出力トルク演算手段 24…変速比別駆動部イナーシャ演算手段 26…変速比別モータ加速度演算手段 28…変速比別主軸加速度演算手段 30…変速比決定手段 32…変速手段 34…変速比切換手段 40…変速比切換点記憶手段 42…変速比決定部 44…変速比選定手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動モータから主軸への変速比が複数設定
    され前記主軸の指令速度に応じて変速比を選択し、その
    変速比に対応する回転速度で駆動モータを作動させ、主
    軸を指令速度で回転させるようにした工作機械の変速比
    選択方法において、 前記複数の変速比の中から駆動モータの回転速度範囲内
    で前記主軸を前記指令速度で回転させることのできる選
    択可能な変速比の範囲を求め、 該求められた範囲の各変速比に対応する各々のモータ回
    転速度における駆動モータの出力トルクをその駆動モー
    タの出力トルク特性に基づいて算出し、 該算出された各出力トルクと、各変速比ごとのモータイ
    ナーシャ及び負荷のモータ軸換算イナーシャの和である
    全イナーシャと、に基づき、前記指令速度における各変
    速比ごとのモータ加速度を算出し、 該算出された各モータ加速度から各変速比に基づき前記
    主軸の加速度を算出し、 該算出された主軸の各加速度を比較して、最も大きい加
    速度となる最適変速比を選択し、 この選択した最適変速比を用い、かつ指令速度を得るた
    めの対応回転速度で駆動モータを作動させるようにした
    ことを特徴とする工作機械の変速比選択方法。
  2. 【請求項2】主軸を回転駆動させる駆動モータと、 該駆動モータを所定の回転速度で回転するように制御す
    る駆動モータ制御手段と、 前記駆動モータから主軸への回転伝達を複数種類の変速
    比に選択切換え可能な変速手段と、を含み、 主軸の指令速度に応じて前記変速比及び前記駆動モータ
    の回転速度を選択切換する変速比選択装置において、 前記駆動モータの回転速度の範囲内で主軸を前記指令速
    度で回転させることのできる選択可能な変速比の範囲を
    前記複数の変速比の中から求める変速比選択範囲決定手
    段と、 駆動モータの出力トルク特性を予め記憶した記憶手段を
    有し、前記各選択可能な変速比に対応する駆動モータの
    各回転速度及び出力トルク特性データに基づき、各モー
    タ回転速度での変速比別モータ出力トルクを算出するモ
    ータ出力トルク演算手段と、 前記モータ、及び負荷のモータ軸換算イナーシャの和で
    ある全イナーシャを前記変速比別に算出する駆動部イナ
    ーシャ演算手段と、 前記変速比別モータ出力トルク情報及び前記変速比別全
    イナーシャ情報を受け、前記指令速度での変速比別モー
    タ加速度を算出するモータ加速度演算手段と、 前記変速比別モータ加速度情報及び前記変速比選択範囲
    決定手段にて決定された範囲の変速比情報を受け、各変
    速比に基づき前記指令速度での主軸の加速度を演算する
    主軸加速度演算手段と、 前記主軸加速度情報を受け、最も高い主軸加速度の最適
    変速比を選択決定する変速比決定手段と、 該変速比決定手段にて決定された最適変速比を選択使用
    するように前記変速手段の変速比を切換える変速比切換
    手段と、 を含み、前記最適変速比を用い、かつ指令速度を得るた
    めの対応回転速度で駆動モータを作動させるようにした
    ことを特徴とする工作機械の変速比選択装置。
  3. 【請求項3】請求項(2)に記載の工作機械の変速比選
    択装置において、 前記変速比決定手段にて最終的に選択決定された種々の
    指令速度に対応する各最適変速比情報及びこの情報に基
    づき最適変速比の切換えられる指令速度である変速比切
    換え点を検出し予め記憶する変速比切換点記憶手段と、 この変速比切換点記憶手段からの変速比切換点データ
    と、現在の指令速度とを比較し、変速比を選定する変速
    比選定手段と、 を設けたことを特徴とする工作機械の変速比選択装置。
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