JP2506188B2 - 窯業製品焼成用離型シ―ト - Google Patents

窯業製品焼成用離型シ―ト

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JP2506188B2
JP2506188B2 JP1110353A JP11035389A JP2506188B2 JP 2506188 B2 JP2506188 B2 JP 2506188B2 JP 1110353 A JP1110353 A JP 1110353A JP 11035389 A JP11035389 A JP 11035389A JP 2506188 B2 JP2506188 B2 JP 2506188B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、各種窯業製品を焼成する際に、窯炉内の
敷板と窯業製品との間、あるいは窯業製品相互間の融着
を防止するために簡便に使用できる窯業製品焼成用離型
シートに関するものである。
【従来の技術】 焼成時に窯炉内の敷板と窯業製品との融着を防止する
ために、従来から種々の方法が提案されている。例え
ば、アルミナ等の高融点無機物質の粉末を敷板に塗布あ
るいは散布する方法、アルミナ粉体および/またはジル
コニア粉体を可燃性の紙あるいはプラスチックシート内
に分散させたシート(特開昭56-96783号公報)を敷板と
窯業製品との間に挾み込む方法、さらには、高融点の人
工セラミック繊維をバインダー等でシート化したものを
敷板と窯業製品との間に挾み込む方法などが知られてい
る。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記した従来の方法は必ずしも満足すべ
きものではない。すなわち高融点無機物質粉末を塗布あ
るいは散布する場合には、粉末をスラリー状にして刷毛
塗りで塗布したり、噴霧器で散布したりするため手間が
かかるだけでなく、粉末が均一に分布しないために敷板
と窯業製品とが部分的に融着することもある。 また、アルミナやジルコニアの粉体を紙やプラスチッ
クシート内に分散させたシートは、可燃性の紙あるいは
プラスチックが炭化する時に不均一に収縮し、いわゆる
シートが“暴れる”ためにシート形状がくずれたり亀裂
が生じ、敷板と窯業製品とが融着することがあり、製品
歩留まりの低下の原因ともなる。 さらにまた、人工セラミック繊維をバインダーでシー
ト化したものは、柔軟性や可撓性がないため作業性が悪
いばかりでなく、皮膚刺激性(チクチクする感じ)があ
るため取り扱いにくいという欠点を有している。 そこでこの発明は、上記のような従来の問題点を解決
して、柔軟な可撓性を有するとともに、窯炉内での焼成
時にほとんど収縮することがなく、シート形状が崩れな
いため亀裂が発生する恐れのない、確実に融着防止効果
が得られる窯業製品焼成用離型シートを提供することを
目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
すなわちこの発明による窯業製品焼成用離型シート
は、窯業製品の焼成温度にて溶融しない高融点の無機物
質粉末をセルロース繊維と無機質繊維との混合物に定着
担持せしめてシート状としたシート部の片面または両面
に、前記焼成温度にて溶融しない高融点の無機物質粉末
を液状バインダーに分散せしめた塗工液を塗布してなる
塗工層を設けたことを特徴とする窯業製品焼成用離型シ
ートである。
【作用】
この発明のシートを窯炉内の敷板と窯業製品の間ある
いは窯業製品相互間に挾み込んで焼成すると、シートの
主要成分である高融点無機物質粉末は窯業製品の焼成時
の温度でも溶融しないから、挾み込まれた場所に最後ま
で存在して融着を防止する役割を果たす。一方、塗工液
をシート部の片面あるいは両面に塗布したから、塗工液
がシート部内に浸透しシート部の透気度が低下する。そ
の結果、窯炉内での焼成時にシート部内のセルロース繊
維が蒸し焼き状態で炭化されることになり、シート部の
収縮や“暴れ”現象が和らげられるため亀裂の発生がな
く、さらには、シート中の可燃物が焼失した後は高融点
無機物質粉末が窯業製品と敷板との間に粒子として残る
ため、粒子がコロの役目を果たして製品の収縮をさまた
げることがなく、優れた融着防止効果が得られることに
なる。
【実施例】
以下に図面に示す実施例を参照してこの発明を詳述す
る。 第1図および第2図は、この発明の離型シートのそれ
ぞれ異なる実施例を示す断面図であり、第1図の離型シ
ートはシート部1の片面に塗工層2を設けてなり、第2
図の離型シートはシート部1の両面に塗工層2,2を設け
てなる。 シート部1は、セルロース繊維10〜40%(重量%、以
下同じ)と無機質繊維5〜20%とからなる繊維混合物
に、高融点無機物質粉末50〜85%を定着担持せしめた高
填料紙からなる。 無機質繊維としては、ガラス繊維、ロックウール、ア
ルミナ繊維等が使用できる。無機質繊維を混合せずにセ
ルロース繊維のみを用いた場合には、窯炉内でセルロー
ス繊維が焼失するときにシートの寸法が収縮するだけで
なく、カール、しわ、波うち等の変形が生じて“暴れ”
現象が起こる。かようなセルロース繊維シートの収縮や
“暴れ”を少なくするために、収縮率の小さい無機質繊
維を混抄する必要がある。また、無機質繊維は、繊維自
身に収縮能がないだけでなく剛性が高いため、他の繊維
との密着性が低く、セルロース繊維間の結合を妨げかつ
セルロース繊維間の収縮の伝播を低下させる効果があ
る。 高融点無機物質粉末としては、ガラスや陶磁器製品等
の焼成温度より高い融点を持つことが必要であり、焼成
温度によって用いる無機物質粉末を適宜選定することが
できる。一般的には融点約1500℃以上の無機物質粉末が
主として使用され、例えば、水酸化アルミニウム、酸化
アルミニウム、酸化ジルコニウム、各種ケイ酸塩等が好
ましく用いられる。 かような高融点無機物質粉末を繊維混合物に担持せし
めてシート状にするには種々の方法が考えられる。一つ
の好ましい方法としては、高融点無機物質材料を平均粒
子径5〜20μm程度に微粉砕し、セルロースにカチオン
基を導入せしめてカチオン変性したセルロース繊維と無
機質繊維と前記の無機質粉末とを水に懸濁し、この水懸
濁液を抄紙機を用いて抄紙する方法がある。この方法に
よれば、カチオン変性したセルロース繊維に無機物質粉
末を電気的に吸着させることができるため、多量の無機
物質粉末を均一に担持させることができる。 かくして得られる高填料紙中の無機物質粉末の割合
は、高填料紙全量の少なくとも50%以上、好ましくは60
%以上とする。50%より少ないと所望の融着防止効果が
得られないこともある。一方、セルロース繊維の割合が
少なくとも10%以上とすることが望ましい。これより少
ないと、十分な量の無機物質粉末を担持できるような繊
維の絡み合いが得られなくなり、また、紙の強度も弱く
なる傾向がある。 また、この高填料紙のm2当りの重量を50〜500g、好ま
しくは100〜200gとすることによって、取り扱いやすい
シートとすることができる。 一方、塗工層2は、高融点無機物質粉末40〜70%、液
状バインダー10〜20%、さらに要すれば各種添加助剤0.
3〜1.0%とからなる塗工液を、刷毛塗り、アプリケータ
ーバーまたは噴霧等の慣用的な手段によりシート部表面
に塗布して形成することができる。 塗工層に用いる高融点無機物質粉末としては、シート
部に用いた高融点無機物質粉末と同様な物質が使用でき
るが、シート部に内填させた無機物質と必ずしも同じ無
機物質でなくともよく、種類の異なる高融点無機物質粉
末を使用してもよい。また、粉末の平均粒子径は1〜15
μm程度のものが好ましく使用できる。 液状バインダーとしては、SBRラテックス系、アクリ
ル樹脂系、酢酸ビニル系ラテックス等の合成樹脂系のも
のが使用できる。また、添加助剤としては、ポリリン酸
塩等のアニオン系分散剤や、ポリエチレンエマルジョン
等の潤滑剤が使用できる。 塗工液の塗布量は、シート部の片面につき約3〜20g/
m2、好ましくは約10g/m2以上とする。 この発明の離型シートを使用するに際しては、例えば
第3図に示したように、ムライト質からなる敷板3の上
に離型シート10を敷き、その上に焼成すべき素材ガラス
4を載置する。この素材ガラスは、ガラス原料を溶融し
てロールアウト法により板状に成型したもので、これを
窯炉内で900〜1000℃で0.5〜1時間焼成することによっ
て、結晶化ガラスとすることができる。結晶化ガラスは
機械的強度や加工性等の各種特性に優れており、近年建
築物の外壁内壁材として使用されている。 第4図は、高アルミナ質からなる敷板5の上に、焼成
すべきセラミック基板6,6を多段に積み重ね、各段の間
に離型シート10を挾み込んで使用する例を示している。 実施例1 高填料紙の調製 針葉樹クラフトパルプ 25部 (濾水度 300ml) ガラス繊維 10部 (繊維径6μ、繊維長3mm) 水酸化アルミニウム 65部 (平均粒子径12μ) 上記の配合割合で十分に混合分散せしめた紙料原質
に、アルキルケテンダイマー系サイズ剤を0.2%(対パ
ルプ重量)および変性ポリアミド樹脂系湿潤紙力増強剤
を0.5%(対固形分重量)添加した。固形分濃度が0.75
%になるまで水で希釈した後、抄紙直前にポリアクリル
アミド系結合剤を0.2%(対固形分重量)添加し、シー
ト坪量が170g/m2になるように角型マシーン(250mm×25
0mm)を用いて抄紙した。 かくして得られた高填料紙からなるシートの片面に、
下記配合割合の塗工液を20g/m2となるようにアプリケー
ターバーを用いて塗布し、この発明の離型シートを調製
した。 水酸化アルミニウム 66部 (平均粒子径2μm) SBRラテックス 7部 カゼイン 3部 ピロリン酸ナトリウム 0.4部 水 83部 上記配合成分のSBRラテックスは機械的安定性が悪い
が、カゼインを併用することによってカゼインが保護コ
ロイドとして作用しSBRラテックスを安定化することが
できる。 この離型シート(塗工層あり)を10cm×10cmの寸法を
切断し、電気炉にて1000℃で15分間焼成し、寸法収縮と
シート形状の変形状態を観察した。結果を第1表に示
す。 なお比較のために、塗工液を塗布しない高填料紙のみ
からなるシート(塗工層なし)を同様に電気炉で焼成し
た結果も第1表に併せて示す。 実施例2 実施例1で得られたこの発明の離型シート(塗工層あ
り)を250mm×250mmの寸法に切断し、第3図に示したよ
うなムライト質敷板(厚さ25mm)にこの離型シートを敷
き、その上に厚さ8mm、寸法200mm×200mmに切断した素
材ガラスを載置し、電気炉にて1000℃で30分間焼成し、
結晶化ガラスを得た。放冷後、敷板からの結晶化ガラス
の剥離性、および結晶化ガラス表面の平滑性を観察し
た。結果を第2表に示す。 なお比較のために、塗工液を塗布しない高填料紙のみ
からなるシート(塗工層なし)を用いて上記と同様に素
材ガラスを焼成し結晶化ガラスを得たときの結果も第2
表に併せて示す。
【発明の効果】
以上の説明からもわかるようにこの発明の窯業製品焼
成用離型シートは、高融点無機物質粉末を高度に内填し
た高填料紙からなるシート部に高融点無機物質粉末を含
む塗工液を塗布してなるものであるから、従来のこの種
離型シートの問題点であった焼成時のシートの変形、不
均一な寸法収縮、亀裂等を解消でき、炉内の敷板と窯業
製品の間の融着、あるいは窯業製品間の融着を効果的に
防止して、製品の不良率を著しく低減することができ
る。 また、離型シート自体も平滑性、柔軟性に優れ、切断
や折り曲げ加工も自由にできるため、あらゆるセラミッ
ク製品の焼成に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の離型シートの実施例を示す断面図、
第2図はこの発明の離型シートの別な実施例を示す断面
図、第3図はこの発明の離型シートの使用状態の一例を
示す断面図、第4図はこの発明の離型シートの使用状態
の別な例を示す断面図である。 1…シート部、2…塗工層、3,5…敷板、10…離型シー
ト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 定男 東京都港区白金台3丁目13番15号 A― 304

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窯業製品の焼成温度にて溶融しない高融点
    の無機物質粉末をセルロース繊維と無機質繊維との混合
    物に定着担持せしめてシート状としたシート部の片面ま
    たは両面に、前記焼成温度にて溶融しない高融点の無機
    物質粉末を液状バインダーに分散せしめた塗工液を塗布
    してなる塗工層を設けたことを特徴とする窯業製品焼成
    用離型シート。
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