JP2505494B2 - 空気式衝撃吸収装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、衝撃吸収装置、特に、金型プレスにおいて
主に使用される空気スプリングに関する。さらに具体的
には、本発明は、滑りシールの必要をなくす内部たわみ
スリーブの使用により、高内部流体圧力に耐えることが
できる如き金型スプリング（die spring）に関する。

大形金属加工プレスが、多数の打ち抜き加工作業にお
いて使用されるが、通常、金属を所望形状に形成するた
めに、上方又は下方プラテンに取り付けられた金型に置
かれた金属部品と接触をもたらすラムからなる。一定の
プレスにおいて、金型は、可動ラムに取り付けられる。
これらのプレスは、金属部材を所望外形に形成するため
に、形成行程中数千ポンドの圧力を伝える。この圧力又
は力の多くは、金属によって吸収される。しかし、支持
金型、プレス・プラテン、及びプレスの他の構成要素に
よって伝播されかつ吸収される一定量の過度の力又はエ
ネルギーが常に存在する。金型プラテン等が弾力的取り
付け又はスプリングにおいて支持されなければ、プレス
に懸かるこの過度のエネルギーは、急速に、プレス及び
各種の構成部品の割れと破損を招く。このため、この疲
労問題を削減するために、油圧又は空気式ラムと共に、
金型及び／又はプラテンは、スプリングのような、ある
形式の衝撃吸収装置上に支持される。

多数のプロセスにおいて使用される１つの普通の形式
のスプリングは、ピストンが高圧窒素を含むシリンダー
中に滑り可能に取り付けられた窒素金型スプリング（ni
trogen die spring）である。プレス力又は過度のエネ
ルギーは、力を吸収するためにシリンダー内の窒素を圧
縮するピストン棒に懸かり、プレス構成部品へのプレス
力又は過度のエネルギーの直接の伝播を防止する。これ
らの窒素金型スプリングには、ピストンとシリンダー壁
の間に滑りシールを必要とするという重要な問題があ
る。そのようなシールは、高圧窒素とシリンダーの壁に
沿うシール部の一定滑り運動のために、ガスの漏らない
条件を維持することが困難である。

窒素は、空気や他の多くのガスよりもより線形の圧縮
率を提供し、そしていろいろな圧力において適用される
所望結果を容易に計算しかつ達成することを可能にし、
そして他のガスの如く温度における分解又は広範囲の変
化を受けないために、そのようなスプリングに対する所
望ガスとなっている。しかし、これは、スプリングに対
し窒素を供給しかつ維持する追加経費を必要とする。

窒素又は他の圧縮ガスで充填されたエラストマー・プ
ラダ（bladder）を使用する自給式金型クッションの使
用により、この滑りシール問題を除去することが試みら
れてきた。これらの金型クッションは滑りシール問題を
除去するが、所望圧力を達成するためのかなり大形のプ
ラダを必要として、金型クッションを収容するためのプ
レス又は装置の他の部分に組み込まれた大形の部品を必
要とする。こうして、滑りシール問題がこれらの金型ク
ッションによって除去されるとしても、それらは、他の
望ましくない特性、即ち、サイズ対圧力比、を有する。

本発明に関する他の公知の先行技術は、次の特許にお
いて開示されている。

米国特許第894、117号は、最も接近した公知先行技術
であり、そして内側部材の内部でねじ固定締め付け板に
よって取り付けられたたわみスリーブを使用し、スリー
ブの他の端部が、内側部材に関して入れ子式に可動に取
り付けられた外側部材の内側に、ねじ固定板によって締
め付けられた空気式サスペンションを開示する。この特
許のスプリングは、停止座金、ねじ作動密封クランプ、
スプリング偏り潤滑パッド、高価な切削及び／又は鋳造
金属部品のような、相当多数の構成部品を必要とし、又
可動内側スリーブの下方縁の回りに延びたスリーブの巻
かれた部分を必要とするが、これはたわみスリーブに対
し急速な摩耗と短い寿命を招く。

スイス特許第216、813号は、ピストンが、環状クリン
プ部材によって取り付けられたたわみベローを有する入
れ子式衝撃吸収アセンブリを開示する。たわみ部材の他
の端部は、静止した下方囲いの底部において環状リング
で取り付けられる。可動上方囲いは、外側囲いの周囲で
外側に伸び縮み運動をし、そしてたわみ部材は、囲いの
内部表面とピストンの外部表面の間で巻かれる。

ソビエト社会主義共和国連邦特許第423、927号は、ベ
ローと内側部材の間の流体が加圧されベローを上向きに
膨張させる時、内側静止部材の回りで上方に入れ子式に
延びる外側部材を有するたわみベローを開示する。ベロ
ー部材の１つの端部は、環状クリンプ・リングによって
入れ子式部材の一部に取り付けられる。

ドイツ特許第２、751、430号は、たわみベローが、相
対的に静止した上方及び下方囲いの間でその１つの端部
が取り付けられ、その上方端部を環状ピストン板に取り
付ける、別の形式の装置を開示する。

これらの先行技術装置はいづれも、ここで開示された
スプリング構成と類似するスプリング構成によっても、
以下に示された本発明の結果を達成することができな
い。このため、内部滑りシールの使用なしに、及ぼされ
た高反復負荷に耐えることができ、かつ所望ならば空気
が圧縮流体として使用されることを可能にし、かつ公知
の先行技術装置において必要とされたよりもかなり少な
い構成部品で達成される改良金型スプリング構成に対す
る必要性が存在する。

本発明の目的は、より安全性を有し、かく削減された
費用で、かつ同一又は類似の全体寸法により、現在の窒
素金型スプリングの能力を複製する金属加工プレスにお
いて主に使用される改良空気式金型スプリング構成を提
供することを含む。

さらに本発明の目的は、１つの端部はピストン部材
に、そして他の端部はピストン部材を取り囲む下方囲い
内に入れ子式軸方向可動状態に取り付けられた外側囲い
内に含められた密封キャップに密封して結合された、た
わみスリーブの使用により、内部滑りシールを必要とせ
ずに、金属成形プレスにおいて使用される窒素金型スプ
リングに対し、直接の交換を提供するために、自給式の
改良金型スプリングを提供することである。

さらに本発明の目的は、500乃至1400psiの間の比較的
高い内部圧力を有し、かつ動作特性に実質的に影響を与
えることなしに、圧縮ガスとして空気を使用する、改良
金型スプリングを提供することであり、この場合たわみ
スリーブはピストンの中空内部と共に内部流体室を形成
する。この場合、外部力が及ぼされる際に、流体室にお
いて一定圧力を維持するために、ピストンは圧力調製器
及びサージ・タンクのような補助装置によって制御され
る外部流体源に結合される。この一定圧力はスプリング
を振動絶縁体として作用可能にするか、又は空気が流体
室内に完全に維持され、かつ、空気が外部圧力調整装置
を必要とせずに余分のエネルギーを吸収するために金型
の移動により圧縮されるような動的圧縮金型（dynamic
pressure die）として金型を使用可能にする。

さらに本発明の目的は、囲い部材を拡張又は標準動作
位置に維持するために、たわみスリーブを取り囲む一対
の軸方向可動囲い部材上に機械的停止を備えるような、
改良金型スプリング構成を提供することである。この場
合たわみスリーブの端部を密封する密封帯は、たわみス
リーブの端部から密封帯を外すような高い内部圧力に耐
えるような方式によって囲い内に配置される。

さらに本発明の目的は、滑りシールの除去により長い
寿命を有し、空気漏れを減少させ、中心を外れた荷重に
対して柔軟性を増大させ、そしてより安全な装置を提供
し、かつ空気が過去において必要とされた窒素に置き換
わる流体媒体として使用されることを可能にする、改良
金型スプリング構成を提供することであり、この場合金
型スプリング構成部品は、最終スプリング構成を形成す
るために容易に組み立てられる比較的安価な薄板金属部
材から形成される。

これらの目的と利点は、本発明の改良金型スプリング
構成によって獲得され、その一般的特性は、固定ピスト
ン部材と、ピストン部材の周囲で軸方向相互入れ子式移
動のために取り付けられた上方囲いと、該ピストン部材
の周囲で上方囲いの滑り移動を制御するためにピストン
部材と関連した案内手段と、上方囲い内に位置し、か
つ、加圧流体の供給を含むための流体室を形成するピス
トン部材に対して一方の開端部において密封して取り付
けられ、加圧流体による放射状の外側への過度の膨張に
対し上方囲いによって制限され、拡張位置まで案内手段
に沿って軸方向に該上方囲いを移動させるために該流体
によって軸方向に該スリーブの拡張を許容するたわみス
リーブとを具備し、そしてこの場合該上方囲いとスリー
ブが共に加圧流体をスリーブ内で圧縮させる軸方向の力
を受ける時、つぶれた位置の方に案内手段に沿って軸方
向に可動であるたわみスリーブを含むと述べられる。

出願人が原理を適用することをもくろんだ最良モード
を示す発明の好ましい実施態様が、次の説明と図面にお
いて示され、かつ特許請求の範囲において具体的かつ明
確に記載される。

図面を通じて、同じ番号は、同じ部品を示す。

改良金型スプリング構造体構成は、一般に１で示さ
れ、そしてそれらの３つが、一般に２で示された金型プ
レス中に取り付けられ、第１図に概略的に示される。第
一図において金型スプリングの１つは、プレスの上方板
３に取り付けられ、２つの金型スプリングが、プレスの
下方板５における空洞４に配置されている。同図におい
て、上方金型６は底部金型８に対して同じ形をとる金属
部品７と共に嵌合連結状態にある。第１図には、本発明
の改良スプリングが使用される一形式の装置が示されて
いるがそのような応用に制限される必要はない。

改良金型スプリング１の主要構成部品が第２図に分解
されて示されており、一般に10で示されたピストン部材
と、一般に11で示されたエラストマー組織強化材料で形
成された円筒形状たわみスリーブと、一般に12で示され
た外側円筒形状金属囲いと、一般に13で示された内側円
筒形状金属囲いと、下方及び上方クリンプ帯14と15と、
一般に16で示されたスリーブ密封円板とからなる。

第２図及び第３図を参照すると、ピストン部材10は、
好ましくは、直立ピストン19と統合して形成された環状
基部18を含み、このピストン19は一般に38で示された流
体貯蔵器の一部分を形成する中空内部21への入口を与え
る上方開端部20を有する。囲い12は、円筒形側壁17を有
し、そして組み立てられた状態にある時、ピストンの回
りに入れ子式に取り付けられ、そして囲い壁12中に形成
された穴22を通じて、基部上に形成されたねじ切りされ
た穴24へ延びる複数の付着ボルト23又は他の固定手段に
よって環状基部18に固定される。複数の追加のねじ切り
穴25は、第１図に示された金型プレスの空洞４内のよう
に、使用される装置の一部において金型スプリングを取
り付けるために、基部18の底部中に形成される。入口ポ
ート27は、ピストン19の固体円筒形基部部分28中に形成
され、そして中空内部21へ、並びに流体貯蔵器38を集合
的に形成するたわみスリーブ11によって形成された高圧
力流体室30へ、ガスを供給するために連結器29により、
高圧力ガス源に結合されるように適合される。

たわみスリーブ11は、好ましくは、繊維又は組織強化
エラストマー材料から形成され、そして開口上方端部32
と開口底部端部33を形成する円筒形状を有する。スリー
ブ11の下方端部は、ピストン19の外部表面に入れ子式に
取り付けられ、そしてクリンプ帯14によって密封して締
め付けられる。スリーブ11の内側に曲げられた端部34
は、クリンプ帯14によって、環状肩37に隣接するピスト
ン19の小さな直径の上方部分36において形成された複数
の環状溝35へ押し込められる。溝35と肩37は、帯14によ
って押し込められた時、ピストン部分36が流体と緊密に
密封嵌合状態になるようにスリーブ11の内側に曲げられ
た端部分34を保持するのを助ける。

たわみスリーブ11の開端部32は、第３図と第５図にお
いて特に示されたように、密封円板16によって密封され
る。密封円板16は一連の溝39が形成された円筒形側壁45
を備える環状形状を有し、帯14によるスリーブ11の下方
端部分34と同様の締め付け方法により、スリーブ11の上
方端部分40が、この一連の溝39に対して環状クリンプ帯
15によって締め付けられる。環状肩41は、クリンプされ
た位置においてスリーブ端部40を締め付けるのを助けた
めに、溝39の上に形成される。

密封円板16の端部壁42には、金型又は装置の他の部分
に取り付けられた時、設置位置に端部キャップあるいは
金型スプリング１の上方端部を取り付けるために形成さ
れたねじ切り穴44を有する中央ボス43が形成される。

内側囲い13は、好ましくは、打ち抜き薄板金属から形
成され、そして環状頂部壁47において終了する円筒形側
壁46を有する。本発明の特徴の１つに従えば、内側囲い
13の下方端部には、環状の巻かれた（rolled）Ｕ形状の
縁48が形成され、このＵ形状の縁は外側囲い12において
形成された同じ形状の頂部の巻かれた縁49と噛み合わさ
れる（第６図）。端部16の円筒形側壁45の直径は、一般
に、第５図に示されたように、内側壁13の円筒形壁46の
内側直径に相補的であり、クリンプ帯15は、スリーブ11
の巻かれた端部分40と共に配置されるように構成され
る。この関係は、溝39とのスリーブ端部の密封連結を維
持する助けをする。というのは、流体貯蔵器38内の流体
の極度の高圧力が、漏れようとする場合，スリーブ端部
40と帯15を壁46に対して外側に押しやるが、剛性の壁46
によって移動を防止されるためである。こうして、帯15
によって密封円板16に対して剛直に締め付けられる外
に、スリーブ11の巻かれた端部40は、さらに、内側囲い
壁46の内側表面と帯15の関係によって保持される。

改良金型スプリング１は、好ましくは、最初に密封帯
14によってピストン19に、そして次に帯15によって密封
円板16にスリーブ11をクリンプすることによって、比較
的簡単な方法で組み立てられる。次に、スリーブは、第
４図に示された方法により、ピストンの周囲でつぶされ
る。それから、外側囲い12を、内側囲い13の上に滑り込
ませ、そしてそれからこれらの結合された囲いが、つぶ
されたスリーブの上に滑り込まされ、そしてそれからボ
ルト23によってピストン基部18に固定される。

改良金型スプリング１の動作は、第１図、第３図と第
４図に最も良く示される。流体貯蔵器38は、人口ポート
27を通って注入された圧縮空気の供給を含む。空気は、
圧縮流体として好まれるが、窒素のような他のタイプの
ガスが、発明の概念に影響を与えることなしに使用され
る。それ故、空気は、他のタイプの流体に対して入手が
容易であり安い費用のために好まれるが、本発明は空気
の使用に制限される必要はない。

標準、休止又は拡張位置として参照される第３図の加
圧化された位置にある時、密封円板16に作用する圧力
は、隣接連結状態にある内側囲い13内で円板16を頂部壁
47と共に軸方向に移動させ、そのため第３図の拡張位置
に囲い13を移動させる。囲い13は、内部流体圧力と、拡
張位置への到達した時内側囲い13の移動を制限するため
の停止として役立つ巻かれた縁48と49の噛み合い状態に
よってこの拡張位置に維持される。

改良金型スプリングの動作、特徴及び利点は、第３図
と第４図に最も良く示される。一般に軸方向の力が、内
側囲い13の端部壁47か又はピストン部材10の基部のどち
らかに懸かる場合、内側囲い13は、外側囲い12の円筒形
壁17とピストン19の間に形成された環状空間50に移動
し、スリーブ11は、第４図に示されたようにピストン19
の外側表面に沿って下側に移動する。流体貯蔵器38内に
含有された流体は、スプリング１に懸けられたエネルギ
ーを吸収するため圧縮される。それから、圧縮された流
体の内部圧力は、及ぼされた軸方向の力の除去によっ
て、第３図の拡張位置に内側囲い13を自動的に戻す。

幾つかの応用において、サージ・タンク、圧力調整器
又は同等物のような補助装置は、流体貯蔵器中に含有さ
れた流体の無制限な圧縮を許容する代わりに、一定圧力
が流体室38内で維持されることを確実にする適当な導管
を通して連結器29に取り付けられる。どちらの応用に対
しても、金型スプリング１は、意図された機能を行う。
また、金型を異常な状況において底に到達させる程大き
な力が金型スプリングに懸ったとしても、スリーブ11と
密封結合状態の損傷を防ぐための確実な機械的停止を与
えるため、内側囲い13の巻かれた縁48は基部18の環状肩
51に接触する。というのは、金型は流体がそのような接
触を防止するために懸かった力を吸収するように設計さ
れるためである。

外側及び内側囲い12と13の間の特定関係は、それぞ
れ、ある程度の非軸方向に懸かる力に耐えることができ
る安定な金型スプリングを提供し、かつ非常に安全かつ
有効な装置を提供する。仮線53（第６図）によって示さ
れた内側囲い13の環状の巻かれた縁48の外側直径は、外
側囲い12の円筒形壁17の内側直径に殆ど等しい。この関
係は、外側囲い12に関する内側囲い13の余分な横移動を
防止し、そして一般に軸方向において懸けられる中心か
ら外れた力を伝達する。

また、内側囲い13、即ち、円筒形側壁46、の内側直径
は、第４図に示されたように、スリーブ11を拡張させか
つ折り曲がることを許容するために、ピストン19の側壁
から充分な距離を与えるために充分な大きさである。第
６図において矢印54によって表されたこの距離は、巻か
れた端部48の外側端部と外側囲い壁17の内側表面の間の
間隔よりもさらに大きいが、巻かれた端部48の反対部分
55がピストン19の外側表面に対しスリーブ11を押し込み
又は挟み込む前に、囲いに懸けられた中心から外れた力
が巻かれた縁48の上方に延びるフランジ52を側壁17の内
側表面に噛み合わせることを、この距離は確実なものと
する。同様に、第３図と第６図において示されたよう
に、巻かれた端部48と49の完全に円周上で噛み合うこと
は、高圧力の使用を可能にし、そして２つの入れ子式に
連結された囲いを分離する危険性なしに、流体室38内に
高圧力が含められることを可能にする。

さらに、２つの囲いの間の滑り連結状態は、いかなる
密封手段をも必要としない。というのは、高圧力流体が
スリーブ11によって流体室38内に含められ、そしてピス
トンとシリンダーの内側壁と接合された周囲の密封リン
グを使用する先行金型スプリング構成におけるように、
金型の２つの可動部材の間の滑り領域において作用しな
いためである。本発明の別の特徴は、スリーブ11の端部
に関する密封帯14と15の位置が、密封部材の間のシール
を破損しようとする代わりに、密封作用を助けること
を、高い内部圧力によって促進されるということであ
る。上記で議論されたように、高い内部圧力は、密封帯
15を外側に強制しようとするが、そのような移動は、内
側囲い壁46の内側表面によって防止される。また、圧力
は、下方密封帯14を環状溝35とピストン部材10の肩37に
対して押す。

従って、本改良金型スプリングは、最も公知の金型構
成よりもより少なくかつより低費用の構成部品を有する
装置を提供し、これにより現存の高圧力窒素又は他の空
気式シールに関する主要問題であった滑りシールの必要
性を完全に無くす低価格であるが高効率の装置を提供
し、そのような滑りシールの除去により金型スプリング
に長寿命を提供し、動作特性を犠牲にすることなしに流
体媒体として空気を使用可能にし、ピストン部材と上方
密封円板に対する流体スリーブの密封位置において空気
漏れを減少させ、そして公知の先行金型スプリング構成
よりも中心を外れた負荷に関してより大きなたわみ性を
提供する。

外側囲い12は、内側囲い13に対する案内として役立
ち、そしてそれは流体圧力を全く吸収又は抑制しないた
めに、図面において示された円筒形形状以外の外形を有
することができる。同様に、内側囲い13は、他の形状を
有することが可能であるが、円筒形は、流体によって及
ぼされる放射状の外側への圧力を壁が均質に抑制するこ
とを可能にするために、望ましい。同様に、スリーブ11
の上方端部32は、外部流体が漏れるのを防止されるなら
ば、円板16と帯15以外の手段によって密封することが可
能である。

従って、改良金型スプリング構成は、簡単化され、列
挙された目的をすべて達成する効果的で、安全で、低価
格で、かつ有効な装置を提供し、先行装置で遭遇した困
難を無くし、そして問題を解決し、本技術分野において
新しい結果を獲得する。

前述の説明において、幾つかの用語が、簡単性、明確
性、及び理解のために使用された。しかし、そのような
用語は説明目的のために使用され、かつ広く解釈される
ことが意図されるために、不必要な制限は、先行技術の
必要事項を超えて含意されない。

さらに、本発明の説明と例示は、実施例により行った
が、発明の範囲は、示され記載された正確な詳細に制限
されない。

本発明の特徴、発見、及び原理を記載してきたが、改
良金型スプリング構造体が構築される方法と使用、構造
体の特徴、得られた有利な新しい有益な結果、即ち、新
しくかつ有益な構造、装置、要素、配置、部品、及び組
み合わせが、特許請求の範囲において示される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、３つの改良金型スプリングを取り付けられた
金型プレスを示す概略的断面図。 第２図は、分解状態において改良金型スプリングのいろ
いろな構成部品を示す分解斜視図。 第３図は、拡張又は標準休止位置において示された組み
立てられた位置における金型スプリングの拡大垂直断面
図。 第４図は、圧縮位置における金型スプリングを示す第３
図に類似の断面図。 第５図は、端部キャップと、たわみスリーブの上方端部
に密封して結合された密封帯を示す拡大断片的断面図。 第６図は、金型スプリングが拡張位置にある時、互いに
連結された内側及び外側囲いの巻かれた縁を示す拡大断
片的断面図。 図中、１は金型スプリング構造体、２は金型プレス、６
は上方金型、７は金属部品、８は底部金型、10はピスト
ン部材、11はたわみスリーブ、12は外側円筒状金属囲
い、13は内側円筒状金属囲い、14及び15はクリンプ帯、
16はスリーブ密封円板,18は環状基部、19はピストン、2
7は入口ポート、30は高圧力流体室、32は開口上方端
部、33は開口下方端部、35は環状溝、38は流体貯蔵室、
39は溝、43は中央ボス、45及び46は円筒形側壁、47は頂
部壁、48及び49は環状の巻かれたＵ形状の縁、50は環状
空間、53は縁48の外側直径である。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ａ）基部と内部ガス貯蔵器が形成されてい
   る直立円筒形本体とを有するピストン部材、 ｂ）該ピストン部材の該基部に設置されており、該ピス
   トン部材の本体の少なくとも一部の回りに延びている外
   側囲い、 ｃ）該外側囲い内おいて入れ子式に滑動可能に設置さ
   れ、軸線方向の力が加えられたとき、延びた位置から引
   っ込んだ位置に移動可能である内側囲い、 ｄ）一方の開口端において該ピストン部材の外側端の外
   側に密封的に結合され、他方の端において端部密封板に
   連結さている可撓性スリーブと、 ｅ）該貯蔵器内に空気を入れるための該ピストン部材に
   形成された開口手段、及び ｆ）該内側囲い及び外側囲いに形成され、相互に係合し
   て、上記延びた位置に達したとき該内側囲いの滑動を停
   止せしめ、該滑動運動の間該内側囲い及び該外側囲いの
   間の横方向の移動を制限する巻かれた周囲縁 を具備することを特徴とする空気式衝撃吸収装置。
2. 【請求項２】該ピストン部材の該基部及び本体並びに該
   内側囲い及び外側囲いが、円筒形であり、該可撓性スリ
   ーブの端部が、該ピストン部材の本体及び該端部密封板
   に環状密封帯によって連結されている特許請求の範囲第
   １項記載の衝撃吸収装置。
3. 【請求項３】該内側囲いが端部壁を有し、該端部密封板
   に係合して、該内側囲いを上記延びた位置に配置する特
   許請求の範囲第１項記載の衝撃吸収装置。
4. 【請求項４】該外側囲いの該内径が該内側囲いの巻かれ
   た縁の外径よりも若干大きく、これらの間の略軸線方向
   の移動のみを可能とする特許請求の範囲第１項記載の衝
   撃吸収装置。