JP2505416B2 - 光回路とその製造方法 - Google Patents
光回路とその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は光ファイバなどからなる小型で簡易構造の光
回路とその製造方法に関するものである。
回路とその製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来のマイクロオプテイクスと称せられている光回路
の多くは第2図に示すコリメート光学系から構成されて
いる。すなわち少なくとも2個のレンズ2a,2bを光ファ
イバ1a,1bの出入端間に配置し、レンズ2aにより入力側
光ファイバ1aからの出射光を平行光束とし、レンズ2bに
より出力側光ファイバ1bへ集光する光学系となってい
る。また、このような基本的な光回路構成において、レ
ンズ2a,2bを所定の間隙を設けて対向配置し、この間隙
部分へ各種フィルタ、ミラー、プリズム等の光学部材を
配置して所望の光回路が構成される。レンズとしては小
型で操作性に優れる屈折率二乗分布型ロッドレンズ(GR
INロッドレンズ)や球レンズが用いられている。
の多くは第2図に示すコリメート光学系から構成されて
いる。すなわち少なくとも2個のレンズ2a,2bを光ファ
イバ1a,1bの出入端間に配置し、レンズ2aにより入力側
光ファイバ1aからの出射光を平行光束とし、レンズ2bに
より出力側光ファイバ1bへ集光する光学系となってい
る。また、このような基本的な光回路構成において、レ
ンズ2a,2bを所定の間隙を設けて対向配置し、この間隙
部分へ各種フィルタ、ミラー、プリズム等の光学部材を
配置して所望の光回路が構成される。レンズとしては小
型で操作性に優れる屈折率二乗分布型ロッドレンズ(GR
INロッドレンズ)や球レンズが用いられている。
第3図乃至第5図に上記コリメート光学系を用いた各
種光回路の従来例を示す。第3図は、光ファイバ1a,1b
を光軸を合せて対向するレンズ2a,2b間のコリメートビ
ーム形成空間へ金属膜フィルタ3を配置してなる光減衰
器、第4図は光ファイバ1a〜1d及びレンズ2a〜2dを十字
方向に配列し、各レンズ間のコリメートビーム形成空間
へハーフミラー4を配置してなる光方向性結合器、第5
図は光ファイバ1a〜1c及びレンズ2a〜2cをT字方向に配
列し、各レンズ間のコリメートビーム空間に誘電体多層
膜フィルタ5を配置し、光ファイバ1aのλ1,λ2の光を
光ファイバ1b,1cへ分波したり、あるいは逆の動作を行
う光合分波回路である。
種光回路の従来例を示す。第3図は、光ファイバ1a,1b
を光軸を合せて対向するレンズ2a,2b間のコリメートビ
ーム形成空間へ金属膜フィルタ3を配置してなる光減衰
器、第4図は光ファイバ1a〜1d及びレンズ2a〜2dを十字
方向に配列し、各レンズ間のコリメートビーム形成空間
へハーフミラー4を配置してなる光方向性結合器、第5
図は光ファイバ1a〜1c及びレンズ2a〜2cをT字方向に配
列し、各レンズ間のコリメートビーム空間に誘電体多層
膜フィルタ5を配置し、光ファイバ1aのλ1,λ2の光を
光ファイバ1b,1cへ分波したり、あるいは逆の動作を行
う光合分波回路である。
[発明が解決しようとする問題点] これらの光回路では入出力ファイバ間へフィルタ等の
光学部材を配置する必要性からレンズによりコリメート
ビーム空間を形成し、ファイバ間距離の増大に対しても
損失増加を抑制している訳であるが、(i)直径1.5〜
2.5mm、長さ3〜4mmのレンズを複数用いること、(ii)
ファイバとレンズ及びレンズ相互間の光軸調製箇所が多
いこと、等から光回路の量産化や低価格化を図ることが
困難であった。
光学部材を配置する必要性からレンズによりコリメート
ビーム空間を形成し、ファイバ間距離の増大に対しても
損失増加を抑制している訳であるが、(i)直径1.5〜
2.5mm、長さ3〜4mmのレンズを複数用いること、(ii)
ファイバとレンズ及びレンズ相互間の光軸調製箇所が多
いこと、等から光回路の量産化や低価格化を図ることが
困難であった。
[発明の目的] 本発明の目的は、入出力ファイバ間へ複数のレンズを
配置してコリメートビーム空間を形成し、この空間へ各
種フィルタやミラー等の光学部材を配置して所望の光回
路を構成する従来技術に代わり、レンズを用いずに光フ
ァイバと光学部材のみで構成される小型でかつ量産性に
優れる光回路並びに該光回路を簡易かつ的確に製造する
方法を提供することにある。
配置してコリメートビーム空間を形成し、この空間へ各
種フィルタやミラー等の光学部材を配置して所望の光回
路を構成する従来技術に代わり、レンズを用いずに光フ
ァイバと光学部材のみで構成される小型でかつ量産性に
優れる光回路並びに該光回路を簡易かつ的確に製造する
方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するため、第1の発明として、光ファ
イバを固定するV状溝を備え、所定厚さのブレードのよ
うな切断手段により前記V状溝に接着固定される光ファ
イバとともに切断されて形成された間隙を有するシリコ
ン基板と、表面円周に金属保護膜を有し、前記シリコン
基板のV状溝に接着固定され、所定の位置にてその光軸
と垂直方向に前記切断手段によりシリコン基板の一部と
ともに切断されて形成された一対の端面のコア部分を化
学的エッチング法を用いて所定の曲率半径を有する半球
レンズ状に加工してなる光ファイバと、該光ファイバの
対向する一対の端面間に配置された金属フィルタ、ハー
フミラー、誘電体多層膜フィルタ等の光学部材とからな
る光回路を提案する。
イバを固定するV状溝を備え、所定厚さのブレードのよ
うな切断手段により前記V状溝に接着固定される光ファ
イバとともに切断されて形成された間隙を有するシリコ
ン基板と、表面円周に金属保護膜を有し、前記シリコン
基板のV状溝に接着固定され、所定の位置にてその光軸
と垂直方向に前記切断手段によりシリコン基板の一部と
ともに切断されて形成された一対の端面のコア部分を化
学的エッチング法を用いて所定の曲率半径を有する半球
レンズ状に加工してなる光ファイバと、該光ファイバの
対向する一対の端面間に配置された金属フィルタ、ハー
フミラー、誘電体多層膜フィルタ等の光学部材とからな
る光回路を提案する。
また、第2の発明として、光ファイバの円周表面に金
属保護膜を形成し、該光ファイバをV状溝が形成された
シリコン基板の該V状溝内に沿って接着固定し、該接着
固定した光ファイバを所定の位置にてその光軸と垂直方
向に所定厚さのブレードのような切断手段によりシリコ
ン基板の一部とともに切断し、該切断により形成される
光ファイバの一対の端面のコア部分を化学的エッチング
法を用いて所定の曲率半径を有する半球レンズ状に加工
し、これらの対向する光ファイバの一対の端面間に金属
フィルタ、ハーフミラー、誘電体多層膜フィルタ等の光
学部材を配置する光回路の製造方法を提案する。
属保護膜を形成し、該光ファイバをV状溝が形成された
シリコン基板の該V状溝内に沿って接着固定し、該接着
固定した光ファイバを所定の位置にてその光軸と垂直方
向に所定厚さのブレードのような切断手段によりシリコ
ン基板の一部とともに切断し、該切断により形成される
光ファイバの一対の端面のコア部分を化学的エッチング
法を用いて所定の曲率半径を有する半球レンズ状に加工
し、これらの対向する光ファイバの一対の端面間に金属
フィルタ、ハーフミラー、誘電体多層膜フィルタ等の光
学部材を配置する光回路の製造方法を提案する。
(作用) 第1の発明によれば、光ファイバはシリコン基板上の
V状溝に接着固定されるため、切断されて半球レンズ状
に加工される光ファイバの一対の端面間の光軸調整が不
要となり、その損失も少なくなり、また、シリコン基板
は光ファイバとの熱膨脹係数の差が小さいので優れた温
度特性が得られ、また、光ファイバの表面円周の金属保
護膜より、該光ファイバをシリコン基板の一部とともに
切断する際の欠損事故を防止することができる。
V状溝に接着固定されるため、切断されて半球レンズ状
に加工される光ファイバの一対の端面間の光軸調整が不
要となり、その損失も少なくなり、また、シリコン基板
は光ファイバとの熱膨脹係数の差が小さいので優れた温
度特性が得られ、また、光ファイバの表面円周の金属保
護膜より、該光ファイバをシリコン基板の一部とともに
切断する際の欠損事故を防止することができる。
また、第2の発明によれば、光ファイバの円周表面に
金属保護膜を形成したことにより、該光ファイバをシリ
コン基板の一部とともに切断する際の欠損事故を防止す
ることができ、また、光ファイバをシリコン基板のV状
溝に接着固定し、光ファイバをシリコン基板とともに切
断し、その切断端面を化学的にエッチングして半球レン
ズ状に加工し、これらの間に光学部材を配置したことに
より、光ファイバの一対の端面間の光軸調整を省略で
き、これによって組立て作業時間を短縮できる。
金属保護膜を形成したことにより、該光ファイバをシリ
コン基板の一部とともに切断する際の欠損事故を防止す
ることができ、また、光ファイバをシリコン基板のV状
溝に接着固定し、光ファイバをシリコン基板とともに切
断し、その切断端面を化学的にエッチングして半球レン
ズ状に加工し、これらの間に光学部材を配置したことに
より、光ファイバの一対の端面間の光軸調整を省略で
き、これによって組立て作業時間を短縮できる。
[実施例] 第1図(a)(b)は本発明による光学系の基本構成
の説明する図であり、従来例と同一構成部分は同一符号
をもって表わす。1′a、1′b及び1″a、1″bは
入出力ファイバ1a、1bのコア部分とクラッド部分を各々
示している。また、6、7は光ファイバ1a,1bの先端に
一体に形成された半球レンズ状部であり、これにより符
号中のごとく対向光ファイバ1a,1b間にコリメートビー
ムが形成される。
の説明する図であり、従来例と同一構成部分は同一符号
をもって表わす。1′a、1′b及び1″a、1″bは
入出力ファイバ1a、1bのコア部分とクラッド部分を各々
示している。また、6、7は光ファイバ1a,1bの先端に
一体に形成された半球レンズ状部であり、これにより符
号中のごとく対向光ファイバ1a,1b間にコリメートビー
ムが形成される。
光ファイバ先端を半球レンズ状に加工する方法として
は加熱による溶解法及び化学的エッチング法がある。第
1図(a)は溶解法により半球レンズ状部6を加工した
光ファイバ(以下先球ファイバと称す)を、同図(b)
は緩衝ふつ酸液(48%HF(1):40%NH4F(10))を用
いる化学的エッチング法により作製した半球レンズ状部
7を有する光ファイバ(先球ファイバ)の形状を各々示
している。前者は簡便なる加工法であるが、半球形状の
再現性コントロールが難しくかつ先球ファイバの量産化
に適さない。一方後者の化学的エッチング法によれば、
エッチヤント温度はエッチング時間を制御するのみで極
めて再現性良く多量の光ファイバを所望の半球形状に加
工できる。
は加熱による溶解法及び化学的エッチング法がある。第
1図(a)は溶解法により半球レンズ状部6を加工した
光ファイバ(以下先球ファイバと称す)を、同図(b)
は緩衝ふつ酸液(48%HF(1):40%NH4F(10))を用
いる化学的エッチング法により作製した半球レンズ状部
7を有する光ファイバ(先球ファイバ)の形状を各々示
している。前者は簡便なる加工法であるが、半球形状の
再現性コントロールが難しくかつ先球ファイバの量産化
に適さない。一方後者の化学的エッチング法によれば、
エッチヤント温度はエッチング時間を制御するのみで極
めて再現性良く多量の光ファイバを所望の半球形状に加
工できる。
第6図の曲線Bはこの化学的エッチング加工法により
作製した2本の先球ファイバ(G.I型、コア径50μ
mφ、クラッド外径125μmφ)を対向配置して光接続
損失(フレネル反射損失を含む)のファイバ間隙(Z)
(第1図(a)(b)参照)依存性を測定した結果であ
る。同図には参考のため半球加工を行わないフラットエ
ンドファイバ同志の接続特性(曲線A)も併せて示し
た。これにより光接続損失を0.5dB以下とするには、フ
ラットエンドファイバ同志の接続においては両者の間隙
(Z)を5μm以下に設定する必要があり、この間隙部
分へ各種フィルタやミラー等の光学部材を配置すること
は物理的に困難である。一方先球ファイバ同志の接続に
おいては両ファイバを80μm程度まで離しても接続損失
を0.5dB以下(フレネル反射損失を含む)に抑制するこ
とができ、この間隙部分へ前記の光学部材を配置して所
望の低損失光回路を実現することが可能となる。なお同
図に示す先球ファイバのエッチング加工条件は液温60
℃、エッチング時間8分等である。
作製した2本の先球ファイバ(G.I型、コア径50μ
mφ、クラッド外径125μmφ)を対向配置して光接続
損失(フレネル反射損失を含む)のファイバ間隙(Z)
(第1図(a)(b)参照)依存性を測定した結果であ
る。同図には参考のため半球加工を行わないフラットエ
ンドファイバ同志の接続特性(曲線A)も併せて示し
た。これにより光接続損失を0.5dB以下とするには、フ
ラットエンドファイバ同志の接続においては両者の間隙
(Z)を5μm以下に設定する必要があり、この間隙部
分へ各種フィルタやミラー等の光学部材を配置すること
は物理的に困難である。一方先球ファイバ同志の接続に
おいては両ファイバを80μm程度まで離しても接続損失
を0.5dB以下(フレネル反射損失を含む)に抑制するこ
とができ、この間隙部分へ前記の光学部材を配置して所
望の低損失光回路を実現することが可能となる。なお同
図に示す先球ファイバのエッチング加工条件は液温60
℃、エッチング時間8分等である。
第7図は本発明による光減衰器の基本構成を示すもの
で、前述の先球ファイバの半球レンズ状部7間のコリメ
ートビーム形成空間8に金属膜フィルタ3を配置してな
る。
で、前述の先球ファイバの半球レンズ状部7間のコリメ
ートビーム形成空間8に金属膜フィルタ3を配置してな
る。
第8図及び第9図は本発明による光方向性結合器及び
光ファイバ合分波回路の基本構成を示すもので、先球フ
ァイバを用いる点の他は従来例と同一の構成である。
光ファイバ合分波回路の基本構成を示すもので、先球フ
ァイバを用いる点の他は従来例と同一の構成である。
第10図は本発明による一の実施例であり、ファイバ間
隙部分に金属膜フィルタ3を配置して構成した光固定減
衰器の製造方法を示している。同図(a)は平面図であ
り、同図(b)〜(e)は一部縦断側面図を示してお
り、(a)→(e)の工程に沿って光固定減衰器が製造
される。まず基材10に形成されているV状溝11へ金属保
護膜9が形成された光ファイバ1を接着固定する。基材
10の材質としてシリコン基板を用いれば異方性エッチン
グにより極めて精密なV状溝11が形成されるだけでな
く、基材10と光ファイバ1との熱膨張係数差が小さいこ
とから温度特性に優れる光回路が得られる。基材10に固
定された金属コートの光ファイバ1は工程(b)におい
て厚さ50〜100μmの薄肉ブレード12によって少なくと
も基材10の一部が残存する如く光軸と垂直方向に切断さ
れる。つづいて工程(c)に示すように切断によって形
成された光ファイバ1a,1b間の微小間隙部分14へ緩衝ふ
つ酸液13を供給し、所定の時間、光ファイバ端面をエッ
チング処理する事によって、同図(d)に示すように光
ファイバ1a,1bのコア部分1a′,1b′は半球レンズ状に加
工される。最後に工程(e)に示すように対向する先球
ファイバ間の間隙部分14へ金属膜フィルタ3を配置固定
することにより光固定減衰器が完成する。金属コート光
ファイバを用いることにより、固定(b)において光フ
ァイバを切断する際に光ファイバの欠損事故等を防止で
きる。
隙部分に金属膜フィルタ3を配置して構成した光固定減
衰器の製造方法を示している。同図(a)は平面図であ
り、同図(b)〜(e)は一部縦断側面図を示してお
り、(a)→(e)の工程に沿って光固定減衰器が製造
される。まず基材10に形成されているV状溝11へ金属保
護膜9が形成された光ファイバ1を接着固定する。基材
10の材質としてシリコン基板を用いれば異方性エッチン
グにより極めて精密なV状溝11が形成されるだけでな
く、基材10と光ファイバ1との熱膨張係数差が小さいこ
とから温度特性に優れる光回路が得られる。基材10に固
定された金属コートの光ファイバ1は工程(b)におい
て厚さ50〜100μmの薄肉ブレード12によって少なくと
も基材10の一部が残存する如く光軸と垂直方向に切断さ
れる。つづいて工程(c)に示すように切断によって形
成された光ファイバ1a,1b間の微小間隙部分14へ緩衝ふ
つ酸液13を供給し、所定の時間、光ファイバ端面をエッ
チング処理する事によって、同図(d)に示すように光
ファイバ1a,1bのコア部分1a′,1b′は半球レンズ状に加
工される。最後に工程(e)に示すように対向する先球
ファイバ間の間隙部分14へ金属膜フィルタ3を配置固定
することにより光固定減衰器が完成する。金属コート光
ファイバを用いることにより、固定(b)において光フ
ァイバを切断する際に光ファイバの欠損事故等を防止で
きる。
以上実施例において説明したように、本発明では先球
ファイバと各種フィルタ、ミラー等の光学部材によって
所望の光回路を構成でき、従来の同種の光回路と比べて
部品点数を削減できるとともに光回路の小型化が可能と
なる。特に実施例第10図に示した光回路製造法では一本
の光ファイバを刃厚100μmt前後の薄肉ブレードによっ
て切断し、対向する光ファイバ両端面を化学的エッチン
グ法により半球レンズ状に加工し、この先球ファイバに
より形成される擬似的コリメートビーム空間へ光学部材
を配置して光回路を構成するため、光ファイバ間の光軸
調整が不要であり、組立て作業時間の短縮や光回路の量
産が可能となる。
ファイバと各種フィルタ、ミラー等の光学部材によって
所望の光回路を構成でき、従来の同種の光回路と比べて
部品点数を削減できるとともに光回路の小型化が可能と
なる。特に実施例第10図に示した光回路製造法では一本
の光ファイバを刃厚100μmt前後の薄肉ブレードによっ
て切断し、対向する光ファイバ両端面を化学的エッチン
グ法により半球レンズ状に加工し、この先球ファイバに
より形成される擬似的コリメートビーム空間へ光学部材
を配置して光回路を構成するため、光ファイバ間の光軸
調整が不要であり、組立て作業時間の短縮や光回路の量
産が可能となる。
なお緩衝ふつ酸液によるファイバ端面の半球レンズ状
加工は、VAD法等で作製された光ファイバのコア部分と
クラッド部分のドーパントの違いによって同液にファイ
バを浸漬した際の両者のエッチング速度の差を利用して
コア部分を半球状に加工する極めて簡易な加工法であ
る。
加工は、VAD法等で作製された光ファイバのコア部分と
クラッド部分のドーパントの違いによって同液にファイ
バを浸漬した際の両者のエッチング速度の差を利用して
コア部分を半球状に加工する極めて簡易な加工法であ
る。
[発明の効果] 以上説明したように、第1の発明によれば、光ファイ
バをシリコン基板上のV状溝に接着固定したことによ
り、光ファイバの一対の端面間の光軸調整を不要するこ
とができ、その損失も少なくなり、また、シリコン基板
は光ファイバとの熱膨脹係数の差が小さいので温度特性
を向上することができ、また、表面円周に金属保護膜を
有する光ファイバを用いたことにより、該光ファイバを
シリコン基板の一部とともに切断する際の欠損事故を防
止することができ、量産性に優れた光回路を提供できる
等の利点がある。
バをシリコン基板上のV状溝に接着固定したことによ
り、光ファイバの一対の端面間の光軸調整を不要するこ
とができ、その損失も少なくなり、また、シリコン基板
は光ファイバとの熱膨脹係数の差が小さいので温度特性
を向上することができ、また、表面円周に金属保護膜を
有する光ファイバを用いたことにより、該光ファイバを
シリコン基板の一部とともに切断する際の欠損事故を防
止することができ、量産性に優れた光回路を提供できる
等の利点がある。
また、第2の発明によれば、光ファイバの円周表面に
金属保護膜を形成したことにより、該光ファイバをシリ
コン基板の一部とともに切断する際の欠損事故を防止す
ることができ、また、光ファイバをシリコン基板のV状
溝に接着固定し、光ファイバをシリコン基板とともに切
断し、その切断端面を化学的にエッチングして半球レン
ズ状に加工し、これらの間に光学部材を配置したことに
より、光ファイバの一対の端面間の光軸調整作業を省略
でき、これによって組立て作業時間を短縮でき、量産性
を向上できる等の利点がある。
金属保護膜を形成したことにより、該光ファイバをシリ
コン基板の一部とともに切断する際の欠損事故を防止す
ることができ、また、光ファイバをシリコン基板のV状
溝に接着固定し、光ファイバをシリコン基板とともに切
断し、その切断端面を化学的にエッチングして半球レン
ズ状に加工し、これらの間に光学部材を配置したことに
より、光ファイバの一対の端面間の光軸調整作業を省略
でき、これによって組立て作業時間を短縮でき、量産性
を向上できる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の基本となる先球ファイバ結合系の概念
図、第2図は従来のマイクロオプテイクス光回路で使用
されているコリメート光学系の概念図、第3図〜第5図
はそれぞれこの光学系を用いた従来技術例である光減衰
器、光方向性結合器、光合分波回路の概念図である。第
6図は化学的エッチング法により先球加工を施した光フ
ァイバ同士の接続特性図、第7図乃至第9図は本発明に
よる先球ファイバ結合系を用いた光回路の基本構成を示
すもので、第7図は光減衰器を、第8図は光方向性結合
器を、第9図は光合分波回路をそれぞれ示す概念図であ
る。第10図(a)〜(e)は本発明の光回路とその製造
方法の一実施例を示す工程図である。 1a、1d:入出力光ファイバ、1′a〜1′c:入出力ファ
イバのコア部分、1″a、1″c:入出力ファイバのクラ
ッド部、2a〜2d:コリメートレンズ、3:金属膜フィル
タ、4:ハーフミラー、5誘電体多層膜フィルタ、6:溶解
法により形成した半球レンズ状部、7:緩衝ふつ酸液によ
る選択エッチング法を用いて加工した半球レンズ状部、
8:対向する先球ファイバ間に形成される擬似的コリメー
トビーム空間、9:金属保護膜、10:基材、11:V状溝、12:
薄肉ブレート、13:緩衝ふつ酸液、14:切断により形成さ
れる間隙部分。
図、第2図は従来のマイクロオプテイクス光回路で使用
されているコリメート光学系の概念図、第3図〜第5図
はそれぞれこの光学系を用いた従来技術例である光減衰
器、光方向性結合器、光合分波回路の概念図である。第
6図は化学的エッチング法により先球加工を施した光フ
ァイバ同士の接続特性図、第7図乃至第9図は本発明に
よる先球ファイバ結合系を用いた光回路の基本構成を示
すもので、第7図は光減衰器を、第8図は光方向性結合
器を、第9図は光合分波回路をそれぞれ示す概念図であ
る。第10図(a)〜(e)は本発明の光回路とその製造
方法の一実施例を示す工程図である。 1a、1d:入出力光ファイバ、1′a〜1′c:入出力ファ
イバのコア部分、1″a、1″c:入出力ファイバのクラ
ッド部、2a〜2d:コリメートレンズ、3:金属膜フィル
タ、4:ハーフミラー、5誘電体多層膜フィルタ、6:溶解
法により形成した半球レンズ状部、7:緩衝ふつ酸液によ
る選択エッチング法を用いて加工した半球レンズ状部、
8:対向する先球ファイバ間に形成される擬似的コリメー
トビーム空間、9:金属保護膜、10:基材、11:V状溝、12:
薄肉ブレート、13:緩衝ふつ酸液、14:切断により形成さ
れる間隙部分。
Claims (2)
- 【請求項1】光ファイバを固定するV状溝を備え、所定
厚さのブレードのような切断手段により前記V状溝に接
着固定される光ファイバとともに切断されて形成された
間隙を有するシリコン基板と、 表面円周に金属保護膜を有し、前記シリコン基板のV状
溝に接着固定され、所定の位置にてその光軸と垂直方向
に前記切断手段によりシリコン基板の一部とともに切断
されて形成された一対の端面のコア部分を化学的エッチ
ング法を用いて所定の曲率半径を有する半球レンズ状に
加工してなる光ファイバと、 該光ファイバの対向する一対の端面間に配置された金属
フィルタ、ハーフミラー、誘電体多層膜フィルタ等の光
学部材とからなる ことを特徴とする光回路。 - 【請求項2】光ファイバの円周表面に金属保護膜を形成
し、 該光ファイバをV状溝が形成されたシリコン基板の該V
状溝内に沿って接着固定し、 該接着固定した光ファイバを所定の位置にてその光軸と
垂直方向に所定厚さのブレードのような切断手段により
シリコン基板の一部とともに切断し、 該切断により形成される光ファイバの一対の端面のコア
部分を化学的エッチング法を用いて所定の曲率半径を有
する半球レンズ状に加工し、 これらの対向する光ファイバの一対の端面間に金属フィ
ルタ、ハーフミラー、誘電体多層膜フィルタ等の光学部
材を配置する ことを特徴とする光回路の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61096136A JP2505416B2 (ja) | 1986-04-25 | 1986-04-25 | 光回路とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61096136A JP2505416B2 (ja) | 1986-04-25 | 1986-04-25 | 光回路とその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62251706A JPS62251706A (ja) | 1987-11-02 |
JP2505416B2 true JP2505416B2 (ja) | 1996-06-12 |
Family
ID=14156971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61096136A Expired - Fee Related JP2505416B2 (ja) | 1986-04-25 | 1986-04-25 | 光回路とその製造方法 |
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JP (1) | JP2505416B2 (ja) |
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JP2730901B2 (ja) * | 1988-02-20 | 1998-03-25 | 富士通株式会社 | 光機能デバイス |
JPH0363606A (ja) * | 1989-08-01 | 1991-03-19 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光ファイバ埋込型光部品 |
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---|---|---|---|---|
JPS4966353A (ja) * | 1972-10-27 | 1974-06-27 | ||
JPS5912161B2 (ja) * | 1978-09-26 | 1984-03-21 | 三菱電機株式会社 | 光減衰装置 |
JPS56126817A (en) * | 1980-03-11 | 1981-10-05 | Sharp Corp | Working method of optical fiber end lens |
-
1986
- 1986-04-25 JP JP61096136A patent/JP2505416B2/ja not_active Expired - Fee Related
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