JP2505148B2 - 接続用ソケツト - Google Patents

接続用ソケツト

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JP2505148B2
JP2505148B2 JP60259798A JP25979885A JP2505148B2 JP 2505148 B2 JP2505148 B2 JP 2505148B2 JP 60259798 A JP60259798 A JP 60259798A JP 25979885 A JP25979885 A JP 25979885A JP 2505148 B2 JP2505148 B2 JP 2505148B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はソケット本体をプラグに脱着可能に接続させ
る接続用ソケットに関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
燃料タンクがエンジンとは別に設けられた船外機など
においては、燃料タンクとキャブレタとを着脱自在に接
続する構成がとられているが、この接続部分にはソケッ
トとプラグが用いられている。
従来の船外機に用いられる接続用ソケットは、第4図
に縦断面を示すように、ソケット本体1の一端にホース
2の接続部3があり、反対側には弁室4が内部に形成さ
れていて、この弁室4内にボール弁5が内装される。こ
のボール弁5は弁室4の前方開口端に嵌着されたゴム製
等のリング状のシール材6に密着するようにばね7によ
り圧着され、弁閉塞方向のばね付勢されており、このボ
ール弁5と弁座を兼ねるシール材6とで弁を構成してい
る。そしてこのソケットをソケット本体1に付設された
クリップ8によりプラグ9側のガイドプラグ10の周溝11
に係合して係止されるようになっている。ソケット本体
1をプラグ9に接続するとき、プラグ9側の接続管12が
ソケット本体1側のボール弁5をばね7のばね力に抗し
て押込み、ソケット側とプラグ側とが連通状態となるよ
うに構成されている。
このように従来の接続用ソケットは、リング状シール
材6がボール弁5による弁座機能のシールとプラグ9へ
のソケット接続時における接合面のシールとを兼務して
いる構成であるため、ソケット接続時にシール材6のシ
ール面が破損した場合には直ちに燃料漏れを起し、火災
の原因となる恐れがあった。
また、実開昭52−158929号公報には、ソケット本体内
に二重シールのシール部材と弁閉塞方向のばね付勢され
たボール弁とを収容した接続用バルブとしてチェックバ
ルブが開示され、このチェックバルブはシール部材にプ
ラグシール専用のシール面を形成し、ボール弁をシール
する二重シール構造のシール部材の一方のシール面が破
損したり、損傷を受けても、他方のシール面でシール
し、流体洩れを直ちに生じさせることがないように構成
している。
しかしながら、このチェックバルブにおいては、ソケ
ットをプラグに接続した状態でソケット本体あるいはプ
ラグに径方向の力が作用すると、シール部材の二重シー
ルがこじあけられ、二重シールといえども安定したシー
ル機能が得られない虞があった。
〔発明の目的〕
この発明は上記従来技術の欠点に着目し、これを改善
することを目的とするもので、シール部材の破損があっ
ても燃料等の漏れを起すのを未然にかつ確実に防止する
とともに、ソケット接続時に径方向の力がソケット本体
やプラグに作用してもシール機能を安定的に維持できる
接続用ソケットを提供するものである。
〔発明の概要〕
上記目的を達成するため、本発明は、ソケット本体を
プラグに嵌合可能に装着し、ソケット本体に付設したク
リップにより係脱可能に接続した接続用ソケットにおい
て、ソケット本体1内に形成される弁室4に、弁閉塞方
向にばね付勢された弁体15をその筒状スライドガイド部
15aによりスライド自在に収容し、上記弁室4の前側に
2つの環状シール面18,19を内周面に形成した二重シー
ル構造のシール部材17を嵌着し、前記ソケット本体1は
ソケット接続時にプラグ9のスリーブ状ガイド部25cに
嵌合可能なスリーブ状ガイド内周面26をシール部材17の
前方に形成する一方、前記プラグ9は弁閉塞方向にばね
付勢された弁体16を内部に収容し、さらに、上記プラグ
9はプラグ挿入先端側に上記シール部材17の2つの環状
シール面18,19に嵌合可能な筒状シール部25aを形成し、
ソケット接続時にソケット本体1側の弁体15によりプラ
グ9側の弁体16が協働して開弁せしめられるように構成
し、上記ソケット本体1をプラグ9から取り外したソケ
ット非接続時に、ソケット本体1は二重シール構造の上
記シール部材17と弁閉塞方向にばね付勢された前記弁体
15とが接触してシーリングが保持されたものである。
〔作用〕
この接続用ソケットは、ソケット本体に2つの環状シ
ール面を備えたシール部材を嵌着し、シール部材を二重
シール構造とし、ソケット接続時にシール部材の2つの
環状シール面でプラグをシールするようにしたので、シ
ール部材の一方の環状シール面が破損によりシール不良
となっても、他方の環状シール面によりシール機能を果
すことができる。
また、この接続用ソケットは、ソケット本体に2つの
環状シール面を備えたシール部材を採用する一方、ソケ
ット本体はシール部材の前方にプラグのスリーブ状ガイ
ド部に嵌合可能なスリーブ状ガイド内周面を形成し、ソ
ケット接続時に軸方向に幅を有するソケット本体のスリ
ーブ状ガイド内周面をプラグのスリーブ状ガイド部に嵌
合させ、この嵌合支持部と軸方向に異なる位置のシール
部材でプラグの筒状シール部をシールさせたので、ソケ
ット本体をプラグに対し安定的に嵌合支持でき、二重シ
ールのシール部材にゴミ等の異物が進入するのを防止で
きるとともに、ソケット本体やプラグに径方向の力が作
用しても、径方向のがたつきを防止してシール機能が損
われることがない。
さらに、ソケット本体の弁室にスライド自在に収容さ
れる弁体は筒状スライドガイド部を備え、このスライド
ガイド部により弁室内での弁体の軸方向のスライドが案
内されるので、弁体は倒れたり、横振れすることなく、
軸方向に安定的にスライドし、プラグ側弁体と所定の位
置で接触し、接触位置のバラツキを解消できるので、ソ
ケット本体側の弁体とプラグ側弁体との協働作用が安定
的に精度よく行なわれる。
〔発明の実施例〕
以下この発明の実施例を第1図ないし第3図により第
4図と共通する部分に同一符号を用いて説明する。
第1図および第2図に示す実施例では、ソケット側の
弁体15がプラグ9側の弁体16を開閉させる構造とした場
合について示している。プラグ9はプラグケース13Aに
プラグボディ13Bが螺装等により固着されて形成され、
このプラグボディ13Bは第4図に示す従来のプラグで示
されたガイドプラグ10と接続管12とを一体化したもので
ある。
ソケット本体1の弁室4には弁体15が摺動自在に内挿
される。この弁体15は弁室4の内周面にスライド自在に
係合する筒状スライドガイド部15aを備え、弁体15は軸
方向に幅を有するスライドガイド部15aに案内されて軸
方向に転倒したり、がたつくことなくスムーズにスライ
ド可能となる。また、弁体15は先端に突部15bを有する
椀状断面を備える一方、周壁に通孔15cまたはスリット
を有する。弁体15の背部はばね7により弁閉塞方向に押
圧されて弁体15の外周面がソケット本体1の内周面に嵌
着されたシール部材17の奥側のシール面18に密接して単
体でのシールがなされるようになっている。この環状シ
ール面18は弁体15の弁座機能を有している。
また、シール部材17は、2つの環状シール面18,19を
有する二重シール構造に形成され、奥側のシール面18が
前記のようにソケット側の弁体15のシール用となり、ま
た内外の環状シール面18,19がプラグ9へのソケット接
続時にプラグボディ13Bの挿入先端側外周面である筒状
シール部25aに密接してシールするようになっている。
プラグ9のプラグボディ13B内にはボール状の弁体16
が内装され、その開口端部内に嵌着されたシール部材20
にばね21のばね力により単体でのシールがなされるよう
に弁体16は弁閉塞方向にばね付勢されている。シール部
材20も弁体16の弁座機能を備えている。
プラグ9は、第2図に示すように、プラグボディ13B
の筒状シール部25aに続くプラグケース13A側にソケット
本体1の挿入を案内するテーパガイド部25bが形成さ
れ、このテーパガイド25bに続いてソケット本体1のス
リーブ状ガイド内周面26に嵌合可能なスリーブ状ガイド
部25cが形成される。軸方向に幅を有するスリーブ状ガ
イド部25cのプラグケース13A側にストッパフランジ25d
が形成され、このストッパフランジ25dにソケット本体
1の先端を当接させることにより、それ以上の挿入が規
制される。
ソケット本体1の外周部にはクリップ8が軸22廻りに
揺動自在に取付けられ、ばね23の力でクリップ8の先端
フック部8aがソケット本体1の切孔1aからその内部に突
出する習性が与えられており、ソケット本体1をプラグ
9に嵌着したときプラグ9の外周に形成された環状係止
溝24に係合するように形成されている。環状係止溝24は
プラグボディ13Bのスリーブ状ガイド部25cに形成されて
いる。この係合時にプラグ9の弁体16はソケット本体1
内の弁体15の突部15bにより押されてばね21に抗し開弁
され、プラグ9とソケットとが連通される。
次に作用を説明する。
プラグ9にソケットを接続する場合は、ソケット本体
1の弁室4をプラグ9のプラグボディ13Bに挿入する。
その際クリップ8を手指で押し、その先端フック部8aを
弁室4の内周面より引込めておく。こうしてソケット本
体1をプラグ9に挿入すると、弁体15の突部15bがプラ
グ9のプラグボディ13B内の弁体16に当接して協働し、
相互に押し合い、共にばね7,21に抗して後退し、シール
部材17,20から離間してプラグ9とソケット本体1内と
が連通状態となる。
このとき、ソケット本体1側の弁体15のストロークα
とプラグ9側の弁体16のストロークβはソケット本体1
側の方が大きくなるように、ばね7および21のばね力が
調節されている。これにより、ソケット接続時に、シー
ル部材17は二重シールが働いてから弁体16が開放される
ようになっている。
そしてクリップ8の先端フック部8aをプラグ9の外周
の環状係止溝24に係合させることによりソケット本体1
はプラグ9に離脱しないよう係止され、プラグ9にソケ
ット本体1が結合される。このとき、クリップ8の先端
フック部8aは環状係止溝24に係合するので、先端フック
部8aはどの方向からでもロック可能であり、ソケット本
体1のシール部材17の2つの環状シール面18,19は共に
プラグ9のプラグボディ13Bの外周面である筒状シール
部25aに密着嵌合して接続時のシール性を維持する。
また、ソケット本体1は軸方向に幅を有するスリーブ
状ガイド内周面26がプラグボディ13Bのスリーブ状ガイ
ド部25cに嵌合してがたつきが防止される。したがっ
て、この環状シール面18または19のいずれかが破損して
いても他の環状シール面がシール機能を果し、燃料漏れ
を防ぎ、燃料漏れによる火災の発生を防ぐことができ
る。また、ソケット本体1やプラグボディ13Bに径方向
に力が作用しても、ソケット本体1は軸方向に幅を有す
るスリーブ状ガイド内周面26がプラグボディ13Bのスリ
ーブ状ガイド部25cに嵌合して安定的に保持され、シー
ル部材17の二重シールをこじることがない。
ソケットを外す場合は、クリップ8を押してその先端
フック部8aを環状係止溝24から外して引抜けば、弁体1
5,16がばね7,21により押し戻される。ソケット本体1内
の弁体15はシール部材17の内方の弁座機能を有する環状
シール面18に密接してソケット本体1をシールし、プラ
グ9側は弁体16が弁座機能を有するシール部材20に当っ
てシールされる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明に係る接続用ソケット
は、ソケット本体をプラグに嵌合可能に装着し、ソケッ
ト本体に付設したクリップにより係脱可能に接続した接
続用ソケットにおいて、ソケット本体1内に形成される
弁室4に、弁閉塞方向にばね付勢された弁体15をその筒
状スライドガイド部15aによりスライド自在に収容し、
上記弁室4の前側に2つの環状シール面18,19を内周面
に形成した二重シール構造のシール部材17を嵌着し、前
記ソケット本体1はソケット接続時にプラグ9のスリー
ブ状ガイド部25cに嵌合可能なスリーブ状ガイド内周面2
6をシール部材17の前方に形成する一方、前記プラグ9
は弁閉塞方向にばね付勢された弁体16を内部に収容し、
さらに、上記プラグ9はプラグ挿入先端側に上記シール
部材17の2つの環状シール面18,19に嵌合可能な筒状シ
ール部25aを形成し、ソケット接続時にソケット本体1
側の弁体15によりプラグ9側の弁体16が協働して開弁せ
しめられるように構成し、上記ソケット本体1をプラグ
9から取り外したソケット非接続時に、ソケット本体1
は二重シール構造の上記シール部材17と弁閉塞方向にば
ね付勢された前記弁体15とが接触してシーリングが保持
されたので、二重シール構造のシール部材によりソケッ
ト接続時に2つの環状シール面でプラグをシールするこ
とができ、シール部材の一方の環状シール面が破損によ
りシール不良となっても、他方の環状シール面によりカ
バーし、シール機能を維持することができ、また、ソケ
ット非接続時にはソケット本体は二重シール構造のシー
ル部材と弁体とが自動的に接触してシーリング状態が保
持され、ソケット本体のシール機能が保持される。
また、この接続用ソケットは、ソケット本体に2つの
環状シール面を備えたシール部材を採用する一方、ソケ
ット本体はシール部材の前方にプラグのスリーブ状ガイ
ド部に嵌合可能なスリーブ状ガイド内周面を形成し、ソ
ケット接続時に軸方向に幅を有するソケット本体のスリ
ーブ状ガイド内周面をプラグのスリーブ状ガイド部に嵌
合させ、この嵌合支持部と軸方向に異なる位置のシール
部材でプラグの筒状シール部をシールさせたので、ソケ
ット本体をプラグに対し安定的に嵌合支持でき、二重シ
ールのシール部材にゴミ等の異物が進入するのを防止で
きるとともに、ソケット本体やプラグに径方向の力が作
用しても、径方向のがたつきを防止してシール機能が損
なわれず、シール機能を安定的に長期間維持できる。
さらに、ソケット本体の弁室にスライド自在に収容さ
れる弁体は筒状スライドガイド部を備え、このスライド
ガイド部により弁室内での弁体の軸方向のスライドが案
内されるので、ソケット本体側の弁体は倒れたり、横振
れすることなく、軸方向に安定的にスライドし、プラグ
側弁体と所定の位置で接触し、接触位置のバラツキを解
消できるので、ソケット本体側の弁体とプラグ側弁体と
の協働作用が安定的に精度よく行なわれる。
また、ソケット本体をプラグから外したとき、プラグ
側の弁体もばねにより押し戻されてシール部材に当って
シールされるため、逆流してくる燃料などの漏出を防止
することができる。すなわち、燃料はソケット本体およ
びプラグの双方向から導くことが可能となる。
さらに、図示の実施例のように、ソケットのクリップ
をプラグの外周の環状係止溝に係止させるようにすれ
ば、プラグ外周部分の突出物が少なく、構造を簡素化す
るうえにおいて有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す縦断側面図、第2図
は同プラグとの接続状態を示す縦断側面図、第3図は同
シール部材の拡大断面図、第4図は従来のソケットをプ
ラグに接続した状態の断面図である。 1…ソケット本体、3…ホース接続部、4…弁室、7,21
…ばね、8…クリップ、9…プラグ、15,16…弁体、15a
…筒状スライドガイド部、15b…突部、17,20…シール部
材、18,19…環状シール面、24…環状係止部、25a…筒状
シール部、25b…テーパガイド部、25c…スリーブ状ガイ
ド部、25d…ストッパフランジ、26…スリーブ状ガイド
内周面。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソケット本体をプラグに嵌合可能に装着
    し、ソケット本体に付設したクリップにより係脱可能に
    接続した接続用ソケットにおいて、ソケット本体1内に
    形成される弁室4に、弁閉塞方向にばね付勢された弁体
    15をその筒状スライドガイド部15aによりスライド自在
    に収容し、上記弁室4の前側に2つの環状シール面18,1
    9を内周面に形成した二重シール構造のシール部材17を
    嵌着し、前記ソケット本体1はソケット接続時にプラグ
    9のスリーブ状ガイド部25cに嵌合可能なスリーブ状ガ
    イド内周面26をシール部材17の前方に形成する一方、前
    記プラグ9は弁閉塞方向にばね付勢された弁体16を内部
    に収容し、さらに、上記プラグ9はプラグ挿入先端側に
    上記シール部材17の2つの環状シール面18,19に嵌合可
    能な筒状シール部25aを形成し、ソケット接続時にソケ
    ット本体1側の弁体15によりプラグ9側の弁体16が協働
    して開弁せしめられるように構成し、上記ソケット本体
    1をプラグ9から取り外したソケット非接続時に、ソケ
    ット本体1は二重シール構造の上記シール部材17と弁閉
    塞方向にばね付勢された前記弁体15とが接触してシーリ
    ングが保持されたことを特徴とする接続用ソケット。
  2. 【請求項2】前記クリップ8は、前記ソケット本体1の
    外周部に軸22廻りに揺動自在に取付けられ、その先端フ
    ック部8aがばねの力で前記ソケット本体1に形成された
    切孔1aからその内部に突出し、クリップ8の先端フック
    部8aをプラグ9のスリーブ状ガイド部25cに形成した環
    状係止溝24に係止可能に係合させてソケット接続状態を
    得るように構成した特許請求の範囲第1項に記載の接続
    用ソケット。
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