JP2505062B2 - 複合材粒子の分散物の製造方法 - Google Patents

複合材粒子の分散物の製造方法

Info

Publication number
JP2505062B2
JP2505062B2 JP2195071A JP19507190A JP2505062B2 JP 2505062 B2 JP2505062 B2 JP 2505062B2 JP 2195071 A JP2195071 A JP 2195071A JP 19507190 A JP19507190 A JP 19507190A JP 2505062 B2 JP2505062 B2 JP 2505062B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
polymer
polymer particles
dispersion
particle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2195071A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03101829A (ja
Inventor
ジュリアン・アルフレツド・ウオーターズ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Imperial Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Imperial Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Imperial Chemical Industries Ltd filed Critical Imperial Chemical Industries Ltd
Publication of JPH03101829A publication Critical patent/JPH03101829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2505062B2 publication Critical patent/JP2505062B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F265/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00
    • C08F265/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00 on to polymers of acids, salts or anhydrides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/005Processes for mixing polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/02Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques
    • C08J3/03Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in aqueous media

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複合材粒子の分散物に関し、かゝる複合材粒
子は第1の成分物質の粒子を第2の成分物質で部分的に
又は完全に包み込み(engulf)、こうして得られる複合
材粒子がコロイドの大きさの粒子である型の複合材粒子
であり、しかも分散物はコロイド分散状態で安定な分散
物である。複合材粒子が10μmより小さい粒径をもつな
らば該粒子は一般にコロイドの大きさを有すると考えら
れる。
この型式の複合材粒子の分散物は本出願人の出願に係
る欧州特許出願第89300093.5号(特開平2−6839号に対
応)の要旨を成すものである。
複合材粒子を製造する種々の方法が先行技術で知られ
ている。
かゝる従来法の1つにおいては、複合材粒子は芯部
(core)を成す粒子の存在下に単量体を重合することに
より製造される。この従来方法は化学反応を伴ない、新
たに生成した重合体が存在する場所について制御するの
が難しく、2種の重合体を使用するならば完全な相分離
が得られず;芯部を成す粒子は重合で使用した反応剤で
汚染されしかも芯部粒子は第2の重合体の重合に必要な
条件に耐え得なければならない。この従来法には多数の
例があり;その1つの例は欧州特許出願公開(EP−A)
第0195661号に示されており別の例は1989年5月にLehig
h Universityで発表された題目“Particle morphology
in seeded composite latexes"のYi−Cherng Chenによ
る研究報告書に論じられている。
複合材粒子を生成しこれらを乾燥させて粉末を製造す
る多数の方法も知られている。しかしながらこれらの従
来法ではコロイド分散状態で安定な分散物が得られな
い。かゝる従来法の例は米国特許第3161602号,米国特
許第4800103号及び日本特許公開(JP−A)第80−89855
号に見られる。
別型式の従来法では、外被(shell)を成す物質を芯
部粒子上に沈澱させるものである。この従来法ではコロ
イド分散状態で安定な分散物を与えず2種類の液体の使
用を伴ない即ち1つの液体は溶剤であり、もう1つの液
体は非溶剤である。この従来法では水を単一の液体とし
ては使用できない。かゝる溶剤よりなる液体はそれらが
それらを取巻く雰囲気の汚染源であり且つ使用者に危害
を及ぼすかもしれない故に望ましくない。この型式の従
来法の例は英国特許第1138570号,米国特許第4016099号
及び英国特許第1017676号に記載されている。
外被物質を芯部粒子の表面上にコアセルベーシヨン
法、凝固法又は錯体形成法によつて形成させた複合材粒
子を生成することも知られている。これらの従来法では
コロイド分散状態で安定な分散物を生起せず、共反応性
の重合体系を使用する場合に限定されしかも溶剤よりな
る液体を通常使用するのを必要とするものである。この
型式の従来法の例は米国特許第4097553号,第4133774号
及び第4440879号明細書に記載されている。
本出願人の欧州特許出願第89300093.5号には複合材粒
子の分散物の製造法が記載されており、該方法は粒子−
粒子同志の集合による凝析や凝集をしないように分散が
安定である複数個の重合体粒子を含む液体分散液と複数
個の第1の粒子とを混合させることからなり、その際の
混合は該重合体粒子の実効ガラス転移温度より高い温度
で行ない、しかも該混合を行なう時の条件は次式 〔この関係式は本明細書において関係式Iと記載される
ものである〕 (式中、γ1-3は第1の粒子の表面と液体との間の界面
の界面エネルギーであり、γ1-2は第1の粒子の表面と
第2の粒子即ち重合体粒子との間の界面の界面エネルギ
ーであり、γ2-3は第2の粒子の表面と液体との間の界
面の界面エネルギーであり、Vp及びVcは、Vp+Vc=1で
あるとして、Vpが平均的な第2の粒子の相対的容積を表
わし且つVcが平均的な第1の粒子の相対的容積を表わす
ような値である)を満足させる条件であり、そして、第
1の粒子と重合体粒子の間で接触が生じた時に、両方の
粒子群から形成された複合材粒子が液相中に分散物とし
て生成され、しかもそれら複合材粒子が粒子−粒子同志
の集合による凝析や凝集をしないような安定性をもつよ
うになるように、前記の第1の粒子が重合体粒子の表面
と接触できるものであるとする条件を満足させて、前記
の混合を行なうことからなる。
前記の第1の粒子が重合体粒子でありしかも比較的に
親水性の粒子である時には且つ前記の液体が水性液体で
ある場合に本出願人の欧州特許出願に記載された方法に
よつて分散物を信頼しうる程に製造するには支障がある
ことを本発明者は見出した。しかしながら、本発明者が
また見出した所によると驚くべきことには、かゝる場合
に特に第1の粒子が比較的に親水性である時には第1の
粒子の表面上に共有結合されたイオン基(ionic groupi
ngs)を含有させることにより実質的な改良が可能であ
るということである。
従つて本発明は複合材粒子の安定な水性分散物の製造
方法において、第1の重合体粒子に混合前にコロイド安
定性を付与するように表面に共有結合したイオン基を含
有する第1の重合体粒子の水性分散物を、コロイド分散
状態で安定な第2の重合体粒子のと混合することからな
り、その際の混合は第2の重合体粒子の実効ガラス転移
温度より高い温度で行ない、しかも該混合を行なう時の
条件は次式 (式中、γ1-3は第1の粒子の表面と水性液体との間の
界面の界面エネルギーであり、γ1-2は第1の粒子の表
面と第2の粒子との間の界面の界面エネルギーであり、
γ2-3は第2の粒子の表面と水性液体との間の界面の界
面エネルギーであり、Vp及びVcはVp+Vc=1であるとし
てVpが平均的な第2の重合体粒子の相対的な容積を表わ
し且つVcが平均的な第1の重合体粒子の相対的な容積を
表わすような値である)を満足させる条件であり、そし
て第1の粒子と第2の粒子との間で接触が生じた時に、
両方の粒子群から形成された複合材粒子が水性相中に安
定な分散物として生成され、しかもそれら複合材粒子が
コロイド安定性をもつようになるように、前記の第1の
粒子が第2の粒子の表面と接触できるものであるとする
条件を満足させて前記の混合を行なうことを特徴とす
る、複合材粒子の安定な水性分散物の製造方法を提供す
る。
コロイド安定性とは前記粒子間の衝突によつても粒子
同志の間で永続的な接触を生起せず;粒子−粒子同志の
集合による凝析や凝集が起こらず粒子が分散物内部で個
々別々に自由なまゝに移動することを意味する。
界面エネルギーの式(γ1-3−γ1-2)/γ2-3を測定
する方法及び式(1−vp 2/3)/vc 2/3を算出する方法は
本出願人の出願による欧州特許出願第89300093.5号に詳
細に記載されている。
用語『実効(operative)』とは第2の重合体粒子の
ガラス転移温度を記載するのに用いたものであり、何故
ならばガラス転移温度は本法で用いる如き水性分散物中
の粒子について測定されるからであり、それ故『実効』
ガラス転移温度値とは粒子表面に存在する水又は何れか
任意の表面活性剤の可塑化作用を斟酌するものである。
実効ガラス転移温度は、温度勾配が確立されている定
盤上で第2の粒子の分散物が被膜(フィルム)を形成す
る最低温度を観察することにより測定され(以下の表2
を参照されたい)、実効ガラス転移温度の測定技術及び
測定装置の詳細な記載は本発明者によって発表された論
文:ジャーナルオブオイルアンドカラーケミストアソシ
エーション(Journal of Oil and Colour Chemists Ass
ociation)(JOCCA)67巻、187頁(1984)に示されてい
る。
本法を使用すると、芯部の重合体即ち包被された重合
体がポリ(酢酸ビニル)の如き比較的親水性でありしか
も本発明の好ましい形式では第1の重合体粒子が第2の
重合体粒子よりもずつと親水性である複合材粒子を水性
分散物として製造することが可能となる。本発明のこの
型式の複合材粒子は、重合を行なつて第1の重合体の粒
子の存在下に第2の重合体を形成する従来技術の方法
(例えば欧州特許公開(EP−A)第0195661号参照)又
は1種の重合体を別種の重合体の粒子上に沈澱させるこ
とを伴なう従来技術の方法によつては製造できない。
本法は、包被されるべき第1の粒子の表面についての
界面エネルギーを本法の工程中に適当な仕方で改変でき
る故に且つこの界面エネルギーの変更は永続的であり単
に一時的なものでない故に前記した型式の複合材粒子の
分散物を製造する能力を有すると考えられる。
本発明の方法は本発明者が知つている従来技術の諸方
法を越えた重要な利点がある。本法は本質的に混合法に
関するものであり、化学反応や重合反応を必要としな
い。溶剤よりなる液体も必要とせず;本法は単独の液体
として水を使用して操作できるものである。製造した複
合材粒子はその内部相で完全な相分離を有し且つ内部の
境界面は鮮明である。包被用外被の厚さは第1の粒子と
第2の粒子とについて適当な大きさを選択することによ
り簡単に調節できる。包被されるようになる第1の重合
体粒子は得られる複合材粒子中にそれらの形状及び寸法
を保持しそして反応剤残留分又は従来法によつて導入さ
れるかもしれない溶剤液体での汚染を全く受けない。本
法は熱力学的に働き、エネルギーの投入を必要としな
い。
本法の機構は次の通りであると考えられる。第2の重
合体粒子は本法全体に亘つてコロイド安定性を保持し;
即ちこれらの第2の粒子同志間の接触は発現しないので
これら第2の粒子の集合による凝析は生起しない。しか
しながら、第1の粒子の表面が本法の工程中に改変され
る故に又は第1の粒子と第2の粒子とが相異なる手段に
よつて安定化される故にの何れかで、第2の粒子1個と
第1の粒子1個との間で接触することには何ら障害はな
く;本発明者はこれを異種接触(heterocontact)と呼
ぶ。異種粒子間の接触に続いて第1の粒子を第2の重合
体粒子で包囲し即ち第1の粒子上に第2の重合体粒子を
延展させて「芯部−外被」構造体を生成する。何故なら
この構造体は2種の粒子についての全界面エネルギーを
低下させるからである。(この界面エネルギー低下を立
証する理論は本出願人の欧州特許出願第89300093.5号に
詳述されている)。得られる複合材粒子はその表面で第
2の重合体粒子の成分を有し、コロイド安定性を保持し
且つ別の複合材粒子との集合による凝析や第2の重合体
粒子との集合による凝析をしないように安定である。
第1の重合体粒子が共有結合したイオン基を有する比
較的に親水性の重合体よりなる場合には、第1の重合体
粒子をより疎水性とさせるように粒子表面を改変させる
ことが本法の工程中に通常必要であり即ち前記の関係式
(I)が満足されるのを確保するために芯部粒子−水の
界面に関連する界面エネルギー(γ1-3)を増大させる
のに該粒子表面を改変させることが通常必要である。こ
の第1の重合体粒子表面の改変は第1の粒子の表面に結
合したイオン基とは反対の電荷をもつ界面活性剤又は重
合体を添加することにより都合良く行ない得る。もし第
1の粒子表面のこの改変が前記の関係式(I)を満足さ
せるものであるならば、第2の重合体による第1の粒子
の包囲は2種の粒子について界面エネルギーの合計値の
減少によつて熱力学的に働くであろう。
しかしながら、イオン基が重合体粒子の表面に共有結
合しておらず即ち第1の重合体粒子が本発明によるもの
でないならば、その時はイオン基とは反対の電荷をもつ
1成分の添加は第2の重合体粒子による第1の重合体粒
子の包囲を促進させることができない。この場合には前
記の関係式(I)は少なくとも単に一時的な意味では満
足されないと考えられる。何故ならば、反対荷電をもつ
成分が第1の粒子の表面でイオン基と結合するけれど
も、結合した物質は脱着するか又はもしそうでなけれ
ば、完全な表面層として保持することができないからで
ある。第1の重合体粒子の表面が該表面に共有結合され
たイオン基を有するならば、この脱着は生起し得ない。
第1の粒子それら自体はコロイド安定性を有し、そし
て第1の粒子の表面を改変するのに添加した成分は第1
の粒子の安定性を低下させ得るか又は除去することもで
き、こうして該成分を使用して第2の粒子との所望の異
種接触を促進させ得る。
コロイド安定性は何れかの作用によるものであること
ができ、即ち (i) 粒子表面でのイオン基又は界面活性剤によつて
発生するイオン的な作用であるか又は (ii) 粒子表面に吸着又は結合される、希釈剤に可溶
性のオリゴマー状又は重合体状連鎖によつて発生する立
体的な作用であることができる。
前記の第2の重合体粒子は立体的なコロイド安定性を
有するのが好ましく、即ち該粒子の表面組成は液相に可
溶性のオリゴマー又は重合体形成用成分を含有する。第
2の粒子の表面での可溶性成分はまた該粒子をより親水
性とさせるのに役立ち(γ2-3の低下)、これは関係式
(I)の達成に望ましい。第2の重合体粒子はまたその
表面でイオン基即ちアニオン基又はカチオン基の何れか
を有することもでき、これらのイオン基は該粒子のコロ
イド安定性に寄与するものである。これらのイオン基は
第1の粒子の表面上の電荷とは反対の又は同じ電荷を有
し得る。
第1の重合体粒子は第2の粒子の分散物と混合される
前に水性分散物の形であるのが好ましい。
第1の粒子又は第2の粒子の何れかの重合体粒子は乳
化重合法又は分散重合法によつて形成できる。
水を第2の粒子及び誘導される複合材粒子の分散物中
の唯一の液体として使用できしかもまた第1の粒子の分
散物中の唯一の液体として使用できる。所望ならばアル
コール類の如き水と混和性の液体を含有させて例えば複
合材粒子の分散物が蒸発すると被膜(フイルム)を生ず
る時に乾燥速度を改変させ得る。
第2の重合体粒子は該粒子の内部に少なくとも一部分
は残留している有機液体を含有できる。かゝる有機液体
は第2の粒子の実効ガラス転移温度を低下させるかある
いは例えば複合材粒子の分散物を乾燥させる時に可塑剤
として作用することにより被膜形成を助力させるのが望
ましくあり得る。
本法は第1の粒子の分散物を第2の粒子の分散物に緩
慢に添加することにより実施できる。溶液又は分散液と
して、第1の粒子の表面を改変させる成分は第1の粒子
の添加前に又は添加後に添加できあるいは好ましくは第
1の粒子を第2の粒子の分散物に添加する時に同時に且
つ別個に添加しても良い。
第1の粒子の安定化に基因する電荷と反対の電荷をも
つ1つの成分は粒子混合物に添加して第1の粒子の安定
化状態を破ることができ、そしてこの成分化合物は第1
の粒子の疎水性を増大させるように選択できる。該化合
物は界面活性剤であることができ、重合体の形であり得
る。
別の場合には、電解質化合物を粒子混合物に添加して
荷電した第1の粒子の安定化を破ることができる。
追加の成分を粒子混合物に添加して第1の粒子の安定
化状態を破る場合には、該追加成分は第2の重合体粒子
に存在するのと同じ重合体状成分を含有する重合体であ
り得る。この追加成分によつて、前記の関係式(I)を
満たすためには有用であり得る第1の粒子の表面/第2
の粒子の界面での界面エネルギー(γ1-2)を低下させ
ると考えられる。
本法は大体1:1の第1の粒子と第2の粒子との個数に
よる比率で都合良く行なうことができる。しかしなが
ら、広範囲の別の第1の粒子:第2の粒子の比率が成功
裡に用いられており、約10:1〜1:10の範囲及び更に広い
範囲の比率が可能であり得る。
第1の粒子と第2の粒子とのそれぞれの大きさは同様
でも異なつても良い。第2の粒子の直径と第1の粒子の
直径との比率には明白な上限はないが、コロイド寸法の
粒子の分散物を得るには、第2の粒子の粒径は大体10μ
mを越えるべきでない。しかしながら、第2の粒子の寸
法が第1の粒子よりも小さい場合には、第2の粒子が第
1の粒子の周りで延展する時には第2の粒子によつて第
1の粒子を包囲すると第2の粒子の表面上に立体/イオ
ン安定剤の過度の拡がり(spacing out)が生起してし
まい、そして複合材粒子についてコロイド安定性を維持
するためには、第1の粒子よりも多い第2の粒子を使用
するか又は本法の工程中に追加の界面活性剤を含有する
かの何れかが必要である。
本発明の第2の要旨によると、コロイド分散状態で安
定な複合材料を水性相中に分散してなる水性分散物の製
造方法において、第1の重合体粒子に混合前にコロイド
安定性を付与するように表面に共有結合したイオン基を
含有する第1の重合体粒子の水性分散物を、コロイド分
散状態で安定な第2の重合体粒子の水性分散物と混合さ
せることからなり;その際の混合は第2の重合体の実効
ガラス転移温度よりも高い温度で行ないしかも該混合を
行なう時の条件は、次式 〔本明細書では関係式IIと記載される〕 (式中、Vp及びVcは、Vp+Vc=1であるとして、Vpが平
均的な第2の重合体粒子の相対的容積を表わし且つVc
平均的な第1の重合体粒子の相対的容積を表わすような
値であり、またθは、接触角度、すなわち第1の重合
体粒子の表面層組成と同じ組成を有する一つの表面の所
で、周囲環境としての水性相の中に置かれた第2の重合
体粒子の構成物質が前記の表面に対して成す接触角であ
る)の条件を満足させて前記の混合を行なうことを特徴
とする水性相中に複合材粒子をコロイド分散状態で安定
に分散された複合材粒子の分散物の製造方法が提供され
る。
前記の接触角θを測定する方法は本出願人の欧州特
許出願第89300093.5号に詳述されている。
本明細書において関係式(I)は次の特定条件: を満たすことを必要としており、関係式(II)は次の特
定条件: を満たすことを必要としており、関係式(I)と関係式
(II)との間の関連は本出願人の欧州特許出願8930009
3.5号(特開平2−6839号に対応)に説明されている。
該欧州特許出願で援用されたヤング−デュプレ(Youn
g−Dupre)の方程式は3成分系における界面エネルギー
を3成分系の接触角に関連させるものであり、次の通り
である: それ故ヤング−デュプレの方程式を用いて関係式
(I)の左手側の定量値を得ることができる。接触角θ
が既知でありしかも第1の重合体粒子と第2の重合体粒
子との平均直径が既知であるならばその時は関係式(I
I)は直接に立証でき、関係式(I)はヤング−デュプ
レの方程式により間接的に立証できる。
本発明は前記した方法によつて形成された複合材粒子
の安定な水性分散物にも関する。
本発明の第3の要旨によると、コロイドの大きさの重
合体粒子の分散物を製造する方法において、イオン基を
重合体粒子の表面に結合させて界面エネルギーの値を改
変させる変性基を永続的に結合させ得る場所を提供する
ことを特徴とするコロイドの大きさの重合体粒子の分散
物を製造する方法が提供される。
複合材粒子の製造に前記した方法で第1の粒子を形成
する重合体粒子は、共重合しうるイオン性界面活性剤の
存在下で製造でき、該界面活性剤は付加重合に関与しう
る二重結合を含有するからである。別法として、該粒子
は言わゆる「界面活性剤無含有」法によつて形成でき、
該方法ではイオン系開始剤を使用し、開始剤系からの残
留物は重合体粒子にイオン系コロイド安定性を提供する
が;これらの粒子は剪断で誘発される粒子の集合による
凝析をきわめて受け易くこれらの粒子を製造する時には
特に高濃度では格別の注意が必要とされるという欠点が
ある。アクリル酸又はメタクリル酸の如きイオン系単量
体を使用して重合体粒子に共有結合したイオン基を提供
できるが、この種の粒子を処方して殆んど凝固しない分
散物を得ることは困難である。これらの粒子はまた剪断
で誘発される粒子の集合による凝析をきわめて受け易
い。水性相に可溶性であり共重合可能なイオン系重合体
の存在下で重合体粒子を製造するのが有利である。かゝ
るイオン系重合体はエポキシ環と共重合可能な二重結合
とを含有する化合物に対してポリカルボン酸を反応させ
ることにより製造できる。
共重合可能な表面活性のあるイオン系重合体の存在下
で第1の粒子を製造するのが特に有利である。適当な界
面活性のある重合体は、1種の重合体が水性媒質に可溶
性であり、別種の重合体が水性媒質に可溶性でなくしか
も重合体形成用成分の1種又はそれ以上の共重合可能な
二重結合を有する、グラフト又はブロツク共重合体であ
る。
本発明は前記の方法で形成されたコロイド寸法の複合
材粒子にも関する。該粒子は分散してあつてもなくても
良い。複合材粒子は該粒子内に互いに相分離された2種
又はそれ以上の異種重合体を含有し、2種の重合体間で
内部境界面を有する。本発明は更に比較的に疎水性の重
合体によつて包み込まれた比較的親水性の重合体を含有
してなる複合材粒子にも関する。比較的に親水性の重合
体とは、他の比較的疎水性の重合体と比較すると、水と
界面接触している時に低い界面エネルギーを有する重合
体を意味する。相対的な界面エネルギーを測定するのが
不都合である場合には、相対的に親水性の重合体は2種
の重合体の表面張力について発表された値を参照して認
識しておくことができる。相対的に親水性の重合体は別
種の重合体と比較すると水の表面張力がより高くしかも
これに近い表面張力を有する。種々の重合体の表面張力
の値は例えばMarcel Dekker Inc.により刊行された“Po
lymer Interface and Adhesion"184頁に与えられてい
る。
任意の重合体がその粒子表面で共有結合したイオン基
を有して粒状形で利用できるか又は形成できるならば任
意の重合体を使用して芯部粒子となる第1の重合体粒子
を提供できる。
上記の重合体は以下の化合物を包含するかあるいは以
下の化合物から成るが、それら化合物に限定されない。
このような化合物としては次のものが挙げられる。アク
リル酸又はそのエステル例えばアクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシ
ジル;メタクリル酸又はそのエステル例えばメタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタ
クリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、エチレング
リコールジメタクリレート、テトラエチレングリコール
ジメタクリレート、メタクリル酸グリシジル、N,N−
(メタクリルオキシヒドロキシプロピル)−(ヒドロキ
シアルキル)アミノエチルアミダゾリジノン;アリルエ
ステル類例えばメタクリル酸アリル;イタコン酸、クロ
トン酸又はそれらのエステル類;マレイン酸又はそのエ
ステル類例えばマレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオク
チル、マレイン酸ジエチル;スチレン又はその置換され
た誘導体類例えばエチルスチレン、ブチルスチレン、ジ
ビニルベンゼン;アミン官能基を含む単量体単位例えば
ジメチルアミノエチルメタクリレート、ブチルアミノエ
チルメタクリレート;アミド官能基を含む単量体単位例
えばアクリルアミド又はメタクリルアミド;ビニルエー
テル類、ビニルチオエーテル類、ビニルアルコール、ビ
ニルケトン類、ハロゲン化ビニル類例えば塩化ビニル、
弗化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニリデン、テトラ
フルオロエチレン;ビニルエステル類例えば酢酸ビニ
ル、ビニルバーサテート(vinylvertatate);ビニルニ
トリル類例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル;ジエン単量体単位例えばブタジエン、イソプレン;
アリルエーテル類例えばアリルグリシジルエーテル。
本発明の方法の上記の説明から明らかなように、重合
体粒子の安定な分散物が入手できるか又は製造できるな
らば、第2の重合体粒子を提供するためにいかなる重合
体も使用できること及びそれの実効(operative)ガラ
ス転移温度が本発明の方法の操作されるべき温度よりも
低いかあるいは低くなるように改変(modify)されるこ
とが認められる。上記の重合体は以下の化合物を包含す
るかあるいは以下の化合物から成るが、それら化合物に
限定されない。このような化合物としては次のものが挙
げられる。アクリル酸又はそのエステル例えばアクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸グリシジル;メタクリル酸又はそのエステル例え
ばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリ
ル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウ
リル、メタクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、
エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレン
グリコールジメタクリレート、メタクリル酸グリシジ
ル、N,N−(メタクリルオキシヒドロキシプロピル)−
(ヒドロキシアルキル)アミノエチルアミダゾリジノ
ン;アリルエステル類例えばメタクリル酸アリル;イタ
コン酸、クロトン酸又はそれらのエステル類;マレイン
酸又はそのエステル類例えばマレイン酸ジブチル、マレ
イン酸ジオクチル、マレイン酸ジエチル;スチレン又は
その置換された誘導体類例えばエチルスチレン、ブチル
スチレン、ジビニルベンゼン;アミン官能基を含む単量
体単位例えばジメチルアミノエチルメタクリレート、ブ
チルアミノエチルメタクリレート;アミド官能基を含む
単量体単位例えばアクリルアミド又はメタクリルアミ
ド;ビニルエーテル類、ビニルチオエーテル類、ビニル
アルコール、ビニルケトン類、ハロゲン化ビニル類例え
ば塩化ビニル、弗化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニ
リデン、テトラフルオロエチレン;ビニルエステル類例
えば酢酸ビニル、ビニルバーサテート(vinylversatat
e);ビニルニトリル類例えばアクリロニトリル、メタ
クリロニトリル;ジエン単量体単位例えばブタジエン、
イソプレン;アリルエーテル類例えばアリルグリシジル
エーテル。また、別の場合には第2の重合体はポリオキ
シド例えばポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレ
ンオキシド);ポリエステル例えばポリ(エチレンテレ
フタレート)、アルキド樹脂;ポリウレタン;ポリスル
ホネート;ポリシロキサン例えばポリ(ジメチルシロキ
サン);パリスルフイド;ポリ(アセチレン);ポリス
ルホン;ポリスルホンアミド;ポリアミド例えばポリ
(カプロラクタム)、ポリ(ヘキサメチレンアジポアミ
ド);ポリイミン;ポリ尿素;複素環式重合体例えばポ
リビニルピリジン、ポリビニルピロリジノン;天然物重
合体例えば天然ゴム;ゼラチン;炭水化物例えばセルロ
ース、アルキルセルロース;ポリカーボネート;ポリ酸
無水物;ポリアルケン例えばエチレン−プロピレン共重
合体であつてもよい。
本発明で使用するに適当なイオン系重合体には第2の
重合体粒子について挙げた重合体成分の何れかがありま
た以下の成分があるか又はこれらを包含しうる;酸性の
重合体形成成分例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、クロトン酸及びこれらのナトリウム又はカリウ
ム塩又は別の塩、グリシジルメタクリレート、N,N−
(メタクリルオキシヒドロキシプロピル)−(ヒドロキ
シアルキル)アミノエチルアミダゾリジノン、ジメチル
アミノエチルメタクリレート、ブチルアミノエチルメタ
クリレート及び他の塩基性単量体及びそれらのそれぞれ
のアンモニウム塩;アクリルアミド、メタクリルアミ
ド。
共重合性の界面活性剤及び共重合性のイオン系重合体
は付加重合に関与しうる少なくとも1個の二重結合を含
有し;かゝる二重結合は例えばアクリレート、メタクリ
レート及びアリル化合物中に見出される。
表面活性のある重合体は水性媒質に不溶性の重合体形
成用成分を更に含有し;この型式の重合体形成用成分は
第2の重合体粒子について前述した重合体の一覧表から
当業者によつて容易に選択される。
本発明の方法では水性液体相に分散させた重合体粒子
の分散物を使用するが、重合体粒子は液相に溶解すべき
でない。第2の重合体粒子は液相中でコロイド安定性を
保持すべきである。液体は広範囲のものから選択できる
が、特に適当な液体としては、以下のものが挙げられる
がそれらに何ら限定されるものではない。即ち水、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセロール、エトキシプ
ロパノール、プロピレングリコールメチルエーテル、エ
トキシエタノール、ブトキシエタノールが挙げられる。
第2の重合体粒子の分散物は合成物又は天然物であつ
ても良い安定なラテツクスであるのが好ましい。
実施例1 共重合性のイオン系、表面活性重合体を次の如く製造
した: 段階I 重量部(g) A エタノール 1358 アゾジイソブチロニトリル(ADIB) 3.4 B アクリル酸 1125 ADIB 11.2 第1級オクチルメルカプタン(POM) 5.6 C ADIB 1 ガラス製の丸底反応容器(5の容量)に蓋、冷却
器、撹拌機、温度計及び窒素の供給管を取付けた。
装入物Aを容器に装入し、温度を還流するまで上昇さ
せ30分間保持した。還流を維持し、混合物Bを2時間に
亘つて定常な割合で添加した。還流を更に30分間続行さ
せてからCを添加し次いで更に45分間還流させた。生成
物は比較的に低分子量のポリアクリル酸単重合体であ
り、これを放冷し、空気と接触させて放置した。
段階Iの中の中間体生成物は42.6%の重合体含有量の
澄明で粘稠な溶液であつた。段階II 重量部 段階Iの生成物 2507 (ポリアクリル酸の溶液) グリシジルメタクリレート 22.5 アーメーン(Aameen)DMCD 15.1 該混合物を還流するまで昇温させ、5時間保持し、次
いで放冷させた。
この段階中に、グリシジルメタクリレートのエポキシ
環はカルボン酸基の若干と反応して懸垂二重結合が残り
これらの二重結合は段階IIIでブロツク又はグラフト共
重合体を製造するのに利用できる。
段階IIの中間体生成物は46.7%の重合体含量の黄色粘
稠溶液であつた。
段階III 重量部 A エタノール 400 ADIB 0.2 B エチルアクリレート 335 ADIB 3.8 POM 16.3 段階IIの生成物 806 エタノール 200 C ADIB 0.4 装入物Aを還流するまで昇温させ、30分間保持した。
還流を維持しながら、混合物Bを2.5時間に亘つて定常
速度で添加した。還流を更に1時間続行し、Cを添加
し、還流を更に1時間持続させた。生成物を放冷させ、
空気中に放置させた。
段階IIIの間に、エチルアクリレートは重合し、段階I
Iからの懸垂二重結合の大部分を消費しながら、輪郭の
不明瞭なブロツク又はグラフト共重合体を生成した。得
られた共重合体はポリアクリル酸からの反応性カルボン
酸基をなお有した。
段階IIIの中間体生成物はゲル含有量のない、40.1%
の重合体含有量の粘稠溶液であつた。段階IV 重量部 段階IIIの生成物 1762 グリシジルメタクリレート 7.2 マーメーンDMCD 5.4 温度を還流するまで昇温させ、7時間保持した。段階
IVでは、更なるエポキシ環が若干のカルボン酸基と反応
するのに利用できて懸垂二重結合が残つた。次いでこれ
らの二重結合は、界面活性剤でもある段階IVの生成物が
第1の重合体粒子に共有結合されるようになる個所であ
る。
生成物はゲル含有量を有せず、40.5%の重合体含有量
をもつ粘稠な溶液であつた。
*アーメーンDACDはAkzo社の登録商標であり、カルボ
ン酸とエポキシ化合物との間の開環反応用触媒である。
実施例2 イオン的な作用で安定化したポリ(ビニルアセテー
ト)粒子の分散物を、実施例1で形成した共重合体、イ
オン系、表面活性のある重合体を使用して製造した。
使用した装置は、平行な側面を有し且つ蓋とタービン
撹拌機と温度計と窒素供給管と冷却器とを備えたガラス
反応容器(容量2)よりなる。
ガラス反応容器の下方1/3を温水浴に浸漬させて維持
した。
重量部 A 脱塩水 687 実施例1の生成物 60 1モルのアルコール性水酸化カリウム 98.3 B 酢酸ビニル 28.4 C 過硫酸アンモニウム 0.6 水 11.8 D 酢酸ビニル 534.1 E 過硫酸アンモニウム 1.8 水 35.7 装入分Aを65℃に昇温させ、化合物Bを添加した。10
分後にCを添加し、温度を45分間保持し、その後に反応
器の内容物は「種子」重合体粒子の分散物よりなつた。
D及びEの添加を開始し、これらは2.5時間の期間に亘
つて定常の速度で2個の蠕動ポンプを使用して別個に且
つ同時に添加した。温度を更に45分間維持し、次いで得
られた分散物を放冷させた。
生成物はアニオン的な作用で安定化されたPVA粒子
(第1の粒子)を水中に分散させたコロイド分散状態で
安定な分散物であつた。重合体含有量は39.2%であつ
た。重合体粒子の平均粒径はコールターナノサイザー
(Coulter Nanosizer)粘度測定装置を用いて測定する
と515nmであつた。分散物は何ら有意な程の量の凝固物
を含まず、しかも反応容器の壁面上又は撹拌機上には重
合体が付着されなかつた。
実施例3 重合体粒子中に内部架橋を生じるように処方物中に二
官能性の単量体を含有させることによりイオン的な作用
で安定化された内部架橋したポリ(ビニルアセテート)
粒子の分散物を製造した。
二官能性の単量体はテトラエチレングリコールジメタ
クリレートであつた。
重量部 A 脱塩水 687 実施例1の生成物 60 1モルのアルコール性水酸化カリウム 98.3 B 酢酸ビニル 27.8 テトラエチレングリコールジメタクリレー 0.57 ト C 過硫酸アンモニウム 0.59 水 11.8 D 酢酸ビニル 523 テトラエチレングリコールジメタクリレー 10.7 ト E 過硫酸アンモニウム 1.79 水 35.7 使用した装置及び方法は実施例2で使用したのと同じ
であつた。
生成物は集合による凝析や凝集をしないようにアニオ
ン的な作用で安定化された、内部架橋済みPVA粒子(第
1の粒子)の安定な分散物であり、重合体含有量は39.1
%であつた。該重合体の平均粒径はコールターナノサイ
ザーを使用して測定すると662nmであつた。
実施例4 実施例1の段階IIで生成した如き共重合性のイオン系
重合体(懸垂二重結合を有するポリアクリル酸)を使用
して、イオン的な作用で安定化したポリ(ビニルアセテ
ート)粒子の分散物を製造した。
重量部 A 水 800 実施例1、段階IIの中間体 20 1モルのアルコール性水酸化ナトリウム 49.1 過硫酸アンモニウム 1.0 B 酢酸ビニル 200 用いた装置は実施例2における如くであり、成分Aを
反応器に装入し、撹拌し、Bを添加した。該混合物に窒
素を1時間吹込んだ。温度を65℃に昇温させ2時間保持
した。
生成物は大体1000nmの平均寸法を有する、イオン的な
作用により安定化された粒子の分散物であつた。重合体
含量は35.5%であつた。
実施例5 第1の粒子の安定化を低下させ且つそれの界面エネル
ギーを改変する別成分の存在下に、ポリ(ビニルアセテ
ート)よりなる第1の重合体粒子の分散物を、ビニルア
セテート/ビニルベルサテート共重合体よりなる第2の
重合体粒子の分散物と混合することにより複合材粒子を
製造した。
第1の粒子の分散物は実施例1で形成した如き共重合
性でイオン系の、表面活性のある重合体を使用して実施
例2における如く製造した。重合体粒子は集合による凝
析や凝集をしないようにアニオン的な作用で安定化され
ていた。その平均粒径は515nmであり、分散物の重合体
含有量は39.2%であつた。
第2の重合体粒子の分散物は大体2000の分子量のメト
キシポリ(エチレンオキシド)メタクリレートの存在下
に水中で酢酸ビニルとベルサチン酸ビニルとの80/20
(重量/重量)混合物を重合することにより製造した。
得られた重合体粒子はその安定化機構として大部分は、
該粒子の表面に共有結合した可溶性のポリ(エチレンオ
キシド)連鎖によつて立体的な配位作用で安定化されて
おり、しかも一部分は重合を発生させるのに使用された
イオン系開始剤から生じたアニオン基によつてアニオン
的な作用で安定化されていた。第2の重合体粒子の平均
粒径は650nmであり、分散物の重合体含有量は41.9%で
あつた。
重量部 A 実施例2からの第1の粒子の分散物 20.0 B 第2の粒子の分散物 35.6 C ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド (DOTAB)の0.1モル溶液 23.4 第1の粒子:第2の粒子の比率はそれらの個数で大体
1:1であつた。
分散物Bをビーカーに装填し、工程全体に亘つて撹拌
しながら25℃に維持した。分散物A及び成分Cを別個に
だが同時に注入ポンプを使用して添加し;1.5時間に亘つ
て定常速度で添加した。
この生成物は少数の粒子が凝析して存在しながら複合
材粒子のコロイド分散状態で安定な分散物であつた。複
合材粒子は立体的な配位作用で安定化されておりしかも
イオン的な作用で安定化された粒子は有意な程の個数で
は存在しないことは試験方法の見出しで以下に記載され
る試験によつて示された。この試験が示す所によればイ
オン的な作用で安定化された第1の粒子は立体的な配位
作用で安定化された第2の粒子によつて包み込まれてお
り、その結果として複合材粒子が形成されてきたもので
ある。
実施例6 この比較例では、成分Cを省略した以外は実施例5を
反復した。
生成物は安定な分散物であつたが、試験が示す所によ
ればイオン的な作用で安定化された粒子と立体的な配位
作用で安定化された粒子との両方が残留保持されており
このことは、粒子表面に共有結合したイオン基を有する
第1の粒子が第2の粒子によつて包み込まれていなかつ
たことを示している。
実施例7 第1の粒子が実施例3で製造した如き内部架橋したポ
リ(ビニルアセテート)よりなる複合材粒子を形成し
た。
第2の粒子は実施例5で使用した如くである。ビニル
アセテート/ビニルベルサテート/ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート(55/40/5重量/重量)のランダム共
重合体をDOTABの代りに成分(C)として使用して第1
の粒子の表面エネルギー及び安定性を改変した。
重量部 A 実施例3で形成した如き第1の粒子の分散 物 23.6 B 第2の粒子の分散物 20.0 C エタノール中の45.5%溶液としてアミノ含 有ランダム共重合体 19.7 第1の粒子:第2の粒子の比率は個数で大体1:1であ
つた。使用した方法は実施例5の如くである。
生成物は少数の粒子が凝析しながらコロイド分散状態
で安定な分散物であつた。試験が示す所によれば分散物
中の粒子は立体的な配位作用で安定化されておりイオン
的な作用で安定化された粒子は有意な程の個数では存在
しない。
実施例5,6及び7で用いた試験法 2通りの試験を使用して特定のコロイド分散状態で安
定な粒子分散物が立体的な配位作用で安定化されている
か又はイオン的な作用で安定化されているかどうかを測
定した。
試験1 分散物の少試料を粘度計のコーンとプレート定盤との
間に配置し90秒間10,000/秒の剪断速度にかけた。この
期間中見掛けの粘度を監視した。一般に立体的な配位作
用で安定化された粒子の分散物はこの試験では安定なま
ゝであり、見掛け粘度の小さな上昇のみを示すが、然る
にイオン的な作用で安定化された粒子は凝析し見掛け粘
度の大巾な上昇を示す。
試験2 分散物の1資料を、水中の塩化カルシウムの10%溶液
の等容量と混合した。一般に、立体的な配位作用で安定
化された粒子の分散物はこの試験では安定なまゝである
が然るにイオン的な作用で安定化された粒子は凝析す
る。
試験結果 実施例5,6及び7からの第1の粒子の分散物、第2の
粒子の分散物及び生成物の分散物をこれら2通りの試験
にかけた。
これらの結果が示す所によれば、主として立体的な配
位作用で安定化された第2の粒子によつて第1の粒子を
包被することは実施例5及び7で大幅に達成されてお
り、比較の実施例6では達成されていない。
実施例8 共重合性アニオン性重合体によつて安定化されたポリ
(ビニルアセテート)粒子の分散物とアクリル重合体粒
子の分散物とを、安定性を減少させかつ界面エネルギー
を変化させるためのカチオン表面活性剤の存在下で混合
することにより複合材粒子を製造した。
第1の重合体粒子(PVA)の分散物は、共重合性アニ
オン性重合体の量を増加させたこと以外、実施例4と同
様の方法で製造した。平均粒子径は470nmであり、分散
物の重合体含有量は37.9%であつた。
第2の重合体粒子の分散物はメチルメタクリレート/2
−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸(51/49/1
の重量比)をポリエトキシ化ノニオン表面活性剤と保護
コロイドとしてのナトリウムカルボキシメチルセルロー
スの溶液中で重合させることにより製造した。平均粒子
径は660nmであり、分散物の重合体含有量は58.9%であ
つた。
重量部 A 第1の重合体粒子の分散物 20.0 B 第2の重合体粒子の分散物 34.0 C ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド の0.1モル溶液 7.2 第1の重合体粒子:第2の重合体粒子の比は数で約1:
1であつた。
分散物Bをビーカーに装入し、25℃で撹拌した。分散
物Aと成分Cとを別々にかつ同時に、1.5時間に亘つて
一定の速度でビーカーに添加した。
小数の凝集物を含有する複合材粒子の、コロイド分散
状態で安定な分散物が生成物として得られた。分離板型
遠心沈降機(disk centrifuge)を使用して特性を調べ
た結果、最終分散物は第2の重合体粒子より僅かに大き
い粒子を含有していることが判つた。
実施例9 ポリ(ブチルアクリレート)からなる第1の重合体の
粒子の分散物とポリ(エチルアクリレート)からなる第
2の重合体の粒子の分散物とを混合することにより複合
材粒子を製造した。この方法を行う前においては、第1
の重合体の粒子は、イオン性重合開始剤からの残基であ
り、粒子重合体分子鎖の末端に存在しかつ従つて共有結
合しているイオン性基に由来するイオン性のコロイド的
安定性を有していた。この方法を行う間に、第1の重合
体粒子の表面を変性するために、追加の成分を添加し
た。
第1の重合体粒子の分散物は水中で、重合開始剤とし
て過硫酸アンモニウムを使用してかつ表面活性剤又は予
め形成された重合体の不存在下でブチルアクリレートを
重合させることにより製造した。平均粒子径は220nmで
あり、分散物の重合体含有量は3%であつた。分散物は
コロイド状態で安定であつた。
第2の重合体粒子の分散物は、両親媒性グラフト共重
合体の稀釈水溶液中でノニオン性重合開始剤(アゾジイ
ソブチロニトリル)を使用してエチルアクリレートを重
合させることにより製造した。上記グラフト共重合体は
50/45/5のメトキシポリ(エチレンオキシド)メタクリ
レート(M.W=2000)/ブチルアクリレート/ジメチル
アミノエチルメタクリレートから構成されていた;この
共重合体はエタノール中で重合させて、エタノール中の
45%溶液/分散物を得ることにより予め調製した。分散
物中のグラフト共重合体とポリ(エチルアクリレート)
の比率は3.8:100であつた。重合体粒子は立体的な、コ
ロイド分散状態での安定性を有していた。平均粒子径は
250nmであり、分散物の重合体含有量は3%であつた。
重量部 A 第1の重合体粒子の分散物 7.1 D 第2の重合体粒子の分散物 10.0 C DOTABの0.01モル溶液 1.6 第1の重合体粒子と第2の重合体粒子の比率は数で約
1:1であつた。操作は実施例5と同様に行つた。340nmの
平均粒子径を有する複合材粒子のコロイド分散状態で安
定な分散物が生成物として得られた。
実施例10 本実施例は第1の重合体粒子がポリ(ビニルアセテー
ト)からなること以外、実施例9と同様である。
第1の重合体粒子は実施例9におけると同様、共有結
合により結合されたイオン性重合開始剤残基により安定
化させた。平均粒子径は230nmであり、分散物の重合体
含有量は3%であつた。
第2の重合体粒子は実施例9におけるものと同一であ
つた。平均粒子径は250nmであり、分散物の重合体含有
量は3%であつた。
重量部 A 第1の重合体粒子の分散物 8.2 B 第2の重合体粒子の分散物 10.0 C DOTABの0.01モル溶液 1.5 第1の重合体粒子と第2の重合体粒子の比率は数で約
1:1であつた。
290nmの平均寸法を有する複合材粒子のコロイド分散
状態で安定な分散物が生成物として得られた。
実施例11 第1の重合体粒子がポリ(エチルアクリレート)から
なりかつ共有結合したイオン性基により安定化されてい
る複合材粒子を製造した。第2の重合体粒子はポリ(ブ
チルアクリレート)から構成されていた;すなわち、第
1の粒子の重合体(表面張力=20℃で37.0ダイン・c
m-1)は第2の重合体(表面張力=20℃で33.7ダイン・c
m-1)に比べて比較的親水性であつた。
第1の重合体粒子は水中で、表面活性剤を使用するこ
となしに、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを高い
割合で使用して(単量体100部当り、開始剤25部)、エ
チルアクリレートを重合させることにより製造した。平
均粒子径は170nmであり、分散物の重合体含有量は3%
であつた。
第2の重合体粒子は実施例9におけると同様、両親媒
性グラフト共重合体の溶液を使用して製造した。分散物
中のグラフト共重合体とポリ(ブチルアクリレート)の
比率は4.7:100であつた。平均粒子径は190nmであり、分
散物の重合体含有量は3%であつた。
重量部 A 第1の重合体粒子の分散物 7.1 B 第2の重合体粒子の分散物 10.0 C DOTABの0.01モル溶液 1.6 第1の重合体粒子と第2の重合体粒子の比率は数で約
1:1であつた。
非常に穏やかに撹拌しながら実施例5と同様の操作を
行つた。凝集物として存在する重合体を非常に少ない割
合で含有する、複合材粒子の、コロイド分散状態で安定
な分散物を生成物として得た。これらの凝集物は撹拌中
の、剪断によつて誘発される小割合のコア粒子の凝集に
より生ずると考えられる。
実施例12(比較例) この比較例においては、成分C(これは第1の重合体
粒子の表面を変性する)を省略したこと以外、実施例11
と同様の方法を行つた。生成物として若干の量の凝集し
た凝結体を含有する分散物が得られた。この生成物の一
部をガラスビン中に注入し、蓋をした。これと同量の試
料を実施例11の生成物から採取した。2個の蓋をしたガ
ラスビンを1分間、手で激しく振盪した。実施例11から
の試料は安定なままであり、凝集又は凝結は認められな
かつた。しかしながら、比較例からの試料においてはか
なりの量の凝集又は凝結が認められ、コア粒子(これが
激しい振盪の際に凝集する)が第2の重合体粒子(これ
は振盪の際に凝集しない)によつて包封されていないこ
とを示した。
実施例13 第1の重合体粒子の表面のイオン性基が該粒子表面に
共有結合によつて結合しておらず、好ましい場合には、
条件を変えた場合に脱着させることができる場合につい
ての比較試験を行つた。ポリ(エチルアクリレート)
(PEA)(比較的親水性)とポリ(ブチルアクリレー
ト)(PBA)を重合体として使用した。
第1の重合体粒子はノニオン性重合開始剤(アゾジイ
ソブチロニトリル)と、重合体粒子表面に自由に吸着さ
れあるいはこれから脱着される慣用のアニオン表面活性
剤(ジオクチルナトリウムスルホサクシネート)とを使
用して水中で調製した。
第2の重合体粒子は実施例9及び11と同様に、両親媒
性グラフト共重合体とノニオン性重合開始剤を使用して
調製した。
各々の実験において、第1の重合体粒子と第2の重合
体粒子の比率は数で約1:1であり、そして、2つの実験
において成分C(DOTAB溶液)を省略したこと以外、実
施例5と同一の操作を行つた。
実験結果を下記の表に示す。
イオン性基が第1重合体粒子の表面で共有結合により
結合していない系については、第1重合体粒子が比較的
親水性の重合体からなる場合には操作が成功しなかつた
が、第1重合体粒子が比較的疎水性の重合体からなる場
合には操作が成功した。
以下の表1は本出願人の欧州特許出願第89300093.5号
に詳述される試験方法を用いて、一連の実施例の実験デ
ータを示している。関係式(I)及び関係式(II)の界
面エネルギー条件が達成される時は、実施例の全てにつ
いてコロイド分散状態で安定な複合材粒子の分散物が得
られることが見られるであろう。界面エネルギー条件が
達成されなかった時は、コロイド分散状態で安定な複合
材粒子の分散物は形成されなかった。それ故これらの実
験結果は関係式(I)及び関係式(II)と合致するもの
である。
以下の表2は第2の重合体粒子の概略の実効ガラス転
移温度を挙げるものである。このガラス転移温度は全
て、第1の重合体粒子と第2の重合体との混合を行なう
25℃以下である。それ故実施例の全てにおいてガラス転
移温度の要件は本発明の方法に合致するものである。

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合材粒子の安定な水性分散物の製造方法
    において、第1の重合体粒子に混合前にコロイド安定性
    を付与するように表面に共有結合したイオン基を含有す
    る第1の重合体粒子の水性分散物をコロイド分散状態で
    安定な第2の重合体粒子の水性分散物と混合することか
    らなり、その際の混合は第2の重合体粒子の実効ガラス
    転移温度より高い温度で行ない、しかも該混合を行なう
    時の条件は次式 (式中、γ1-3は第1の粒子の表面と水性液体との間の
    界面の界面エネルギーであり、γ1-2は第1の粒子の表
    面と第2の粒子との間の界面の界面エネルギーであり、
    γ2-3は第2の粒子の表面と水性液体との間の界面の界
    面エネルギーであり、Vp及びVcは、Vp+Vc=1であると
    して、Vpが平均的な第2の重合体粒子の相対的な容積を
    表わし且つVcが平均的な第1の重合体粒子の相対的な容
    積を表わすような値である)を満足させる条件であり、
    そして第1の粒子と第2の粒子との間で接触が生じた時
    に、両方の粒子群から形成された複合材粒子が水性相中
    に安定な分散物として生成されしかもそれら複合材粒子
    がコロイド安定性をもつようになるように、前記の第1
    の粒子が第2の粒子の表面と接触できるものであるとす
    る条件を満足させて前記の混合を行なうことを特徴とす
    る、複合材粒子の安定な水性分散物の製造方法。
  2. 【請求項2】前記の第1の粒子は第2の粒子よりも親水
    性である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】1種の界面活性剤を前記のイオン基に結合
    させるか又は該イオン基上に形成させて第1の粒子表面
    の界面で所望の界面エネルギー条件を生成する請求項1
    又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】前記の第2の重合体粒子は、該重合体粒子
    に親水性の粒子表面を付与するのに十分な程度に前記の
    液相に対して高い可溶性をもつオリゴマー又は重合体又
    は重合体形成用成分を含有する粒子表面層の組成を有し
    ているものである請求項1〜3の何れかに記載の方法。
  5. 【請求項5】前記の第1の重合体粒子は第2の重合体粒
    子の分散物と混合させる前に、水性分散物の形としてお
    く請求項1〜4の何れかに記載の方法。
  6. 【請求項6】前記の第1及び第2の重合体粒子は乳化重
    合法で形成されたものである請求項1〜5の何れかに記
    載の方法。
  7. 【請求項7】前記の第2の重合体粒子は、該重合体粒子
    の内部の少なくとも一部分中に残存している有機液体を
    含有するものである請求項1〜6の何れかに記載の方
    法。
  8. 【請求項8】前記の第1の重合体粒子の分散物を第2の
    重合体粒子の分散物に徐々に添加する請求項1〜7の何
    れかに記載の方法。
  9. 【請求項9】前記の第2の重合体粒子は少なくとも部分
    的には、立体的な配位作用で安定化されているものであ
    る請求項1〜8の何れかに記載の方法。
  10. 【請求項10】前記の第1の重合体粒子と第2の重合体
    粒子との混合物に、第1の重合体粒子の安定化を果たし
    ている電荷とは反対の電荷を有する化合物を添加して第
    1の重合体粒子の安定状態を壊すことができ、この反対
    の電荷を有する化合物として前記の第1の重合体粒子の
    疎水性を増大させるように選択される請求項1〜9の何
    れかに記載の方法。
  11. 【請求項11】前記の反対の電荷を有する化合物が界面
    活性剤でありしかも重合体の形である請求項10記載の方
    法。
  12. 【請求項12】電解質化合物を第1の重合体粒子と第2
    の重合体粒子との混合物に添加して荷電している第1の
    重合体粒子の安定状態を壊す請求項10記載の方法。
  13. 【請求項13】1つの追加成分を前記の混合物に添加し
    て該混合物の安定状態を壊し、該追加成分は、第2の重
    合体粒子中に存在している重合体状成分と同一の重合体
    状成分を含有する1つの重合体である請求項1〜12の何
    れかに記載の方法。
  14. 【請求項14】前記の混合操作は1:1の第1の粒子と第
    2の粒子との個数による比率で行なう請求項1〜13の何
    れかに記載の方法。
  15. 【請求項15】コロイド分散状態で安定な複合材粒子を
    水性相中に分散してなる水性分散物の製造方法におい
    て、第1の重合体粒子に混合前にコロイド安定性を付与
    するように表面に共有結合したイオン基を含有する第1
    の重合体粒子の水性分散物を、コロイド分散状態で安定
    な第2の重合体粒子の水性分散物と混合させることから
    なり:その際の混合は第2の重合体粒子の実効ガラス転
    移温度よりも高い温度で行ないしかも該混合を行なう時
    の条件は、 次式 (式中、Vp及びVcは、Vp+Vc=1であるとして、Vpが平
    均的な第2の重合体粒子の相対的容積を表わし且つVcが
    平均的な第1の重合体粒子の相対的容積を表わすような
    値であり、またθpは、接触角度、すなわち第1の重合
    体粒子の表面層組成と同じ組成を有する一つの表面の所
    で、周囲環境としての水性相の中に置かれた第2の重合
    体粒子の構成物質が前記の表面に対して成す接触角であ
    る)の条件を満足させて前記の混合を行なうことを特徴
    とする水性相中に複合材粒子をコロイド分散状態で安定
    に分散させた複合材粒子の分散物の製造方法。
JP2195071A 1989-07-25 1990-07-25 複合材粒子の分散物の製造方法 Expired - Lifetime JP2505062B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB898916944A GB8916944D0 (en) 1989-07-25 1989-07-25 Composite particle dispersions
GB8916944.5 1989-07-25

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03101829A JPH03101829A (ja) 1991-04-26
JP2505062B2 true JP2505062B2 (ja) 1996-06-05

Family

ID=10660570

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2195071A Expired - Lifetime JP2505062B2 (ja) 1989-07-25 1990-07-25 複合材粒子の分散物の製造方法

Country Status (11)

Country Link
US (2) US5210113A (ja)
EP (1) EP0414351B1 (ja)
JP (1) JP2505062B2 (ja)
AT (1) ATE117704T1 (ja)
AU (1) AU638472B2 (ja)
CA (1) CA2020844A1 (ja)
DE (1) DE69016306T2 (ja)
GB (1) GB8916944D0 (ja)
IE (1) IE66822B1 (ja)
PT (1) PT94796A (ja)
ZA (1) ZA905247B (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5461125A (en) * 1993-04-30 1995-10-24 Minnesota Mining And Manufacturing Company Waterborne core-shell latex polymers
DE4426008A1 (de) * 1994-07-22 1996-01-25 Cassella Ag Hydrophile, hochquellfähige Hydrogele
JPH10130541A (ja) * 1996-10-29 1998-05-19 Nippon Paint Co Ltd 粉体塗料およびその製造方法
FI972381A (fi) * 1997-06-05 1998-12-06 Neste Oy Menetelmä kopolymeerien valmistamiseksi antistaattisia polymeeripinnoitteita varten
CA2274708A1 (en) 1997-10-13 1999-04-22 R-Tech Ueno, Ltd. Remedial composition for intraocular hypertension or glaucoma
FR2793801A1 (fr) * 1999-05-21 2000-11-24 Atofina Revetement isolant et protecteur formule avec un polycondensat hydrodispersible
EP1283236B1 (en) * 2000-02-16 2011-08-10 Sanyo Chemical Industries, Ltd. Resin dispersions having uniform particle diameters, resin particles and processes for producing both
AU782902B2 (en) 2000-09-29 2005-09-08 Rohm And Haas Company Processes for chemically-modifying the surface of emulsion polymer particles
US8822569B2 (en) * 2001-06-20 2014-09-02 Rohm And Haas Company Composite particles
AU785282B2 (en) * 2001-06-20 2006-12-21 Rohm And Haas Company Coating with improved hiding, compositions prepared therewith, and processes for the preparation thereof
AU2002301310B2 (en) * 2001-10-17 2007-12-20 Rohm And Haas Company Polymer composition
US7179531B2 (en) * 2002-09-12 2007-02-20 Rohm And Haas Company Polymer particles having select pendant groups and composition prepared therefrom
US20090324875A1 (en) * 2003-11-14 2009-12-31 Heikkila Kurt E Enhanced property metal polymer composite
US8841358B2 (en) 2009-04-29 2014-09-23 Tundra Composites, LLC Ceramic composite
US9105382B2 (en) 2003-11-14 2015-08-11 Tundra Composites, LLC Magnetic composite
US7491356B2 (en) * 2003-11-14 2009-02-17 Tundra Composites Llc Extrusion method forming an enhanced property metal polymer composite
US7612126B2 (en) * 2003-12-04 2009-11-03 Basf Aktiengesellschaft Low-VOC aqueous coating compositions with excellent freeze-thaw stability
JP5243558B2 (ja) 2008-01-18 2013-07-24 ワイルド リバー コンサルティング グループ リミテッド ライアビリティー カンパニー 溶融成形ポリマー複合物およびその製造方法
BRPI0909859B1 (pt) * 2008-06-03 2019-06-18 Dow Global Technologies Inc. Dispersão de compósito
WO2009156163A1 (en) * 2008-06-27 2009-12-30 Akzo Nobel N.V. Redispersible polymer powder composition
WO2009156164A1 (en) * 2008-06-27 2009-12-30 Akzo Nobel N.V. Redispersible polymer powder
WO2010107748A1 (en) * 2009-03-16 2010-09-23 Dow Global Technologies Inc. A dispersion, and a process for producing the same
CN109475840A (zh) 2016-05-06 2019-03-15 黄金企业公司 吸附剂组合物、其制备方法及其用途

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3843585A (en) * 1972-04-28 1974-10-22 Dow Chemical Co Coacervation of anion-containing aqueous disperse systems with amphoteric polyelectrolytes
JPS5835549B2 (ja) * 1976-06-10 1983-08-03 東洋インキ製造株式会社 感圧性接着剤
US4097553A (en) * 1977-06-20 1978-06-27 E. I. Du Pont De Nemours And Company Acrylic graft copolymers blended with acrylic resins
US4354001A (en) * 1980-12-04 1982-10-12 The General Tire & Rubber Company Rubber slab dip
US4504609A (en) * 1982-10-04 1985-03-12 Nippon Paint Co., Ltd. Aqueous coating composition
GB8507221D0 (en) * 1985-03-20 1985-04-24 Courtaulds Plc Polymer compositions
JPS62181367A (ja) * 1986-02-05 1987-08-08 Nippon Paint Co Ltd 樹脂分散型水性塗料組成物
AU602551B2 (en) * 1987-01-07 1990-10-18 Nippon Paint Co., Ltd. Anionic micro gel particle dispersion and a coating composition therefrom
DE68910842T2 (de) * 1988-01-29 1994-03-17 Ici Plc Dispersionen aus Verbundpartikeln.
US5162475A (en) * 1988-06-20 1992-11-10 Ppg Industries, Inc. Polymerizable surfactant

Also Published As

Publication number Publication date
ATE117704T1 (de) 1995-02-15
AU638472B2 (en) 1993-07-01
AU5979690A (en) 1991-01-31
PT94796A (pt) 1991-03-20
ZA905247B (en) 1991-05-29
CA2020844A1 (en) 1991-01-26
DE69016306D1 (de) 1995-03-09
JPH03101829A (ja) 1991-04-26
US5210113A (en) 1993-05-11
DE69016306T2 (de) 1995-05-24
EP0414351B1 (en) 1995-01-25
EP0414351A1 (en) 1991-02-27
IE902222A1 (en) 1991-06-19
US5296524A (en) 1994-03-22
GB8916944D0 (en) 1989-09-13
IE66822B1 (en) 1996-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2505062B2 (ja) 複合材粒子の分散物の製造方法
EP0102760B1 (en) Suspension polymerisation process
EP0190886A2 (en) Process for preparing large-sized polymer particles
US6995209B2 (en) Thermally reversible water in oil in water emulsions
US5559202A (en) Bowl-shape microparticle and production thereof
JPH1036680A (ja) 液体又は超臨界co2中における不均一法のための界面活性剤
Suzuki et al. One-step synthesis of “rattle-like” polymer particles via suspension polymerization
US4190718A (en) Process for increasing molecular weight of vinylpyrrolidone polymer
Ober Dispersion copolymerization in non‐aqueous media
JPS63268713A (ja) Pvc樹脂の架橋多孔質スキンレス粒子およびその製法
KR950006127B1 (ko) 표피없는 다공질입자의 pvc수지 및 이것의 제조방법
JPS62232403A (ja) ビニルモノマ−の重合方法及び多孔性ポリ塩化ビニル樹脂粒子の製造方法
EP0129700B1 (en) Fine particles of polyvinyl chloride and process for producing the same
EP0308864B1 (en) Process for preparing uniformly sized, fine particles of polymer
US4533652A (en) Azo polymerization initiator composition
CN110950989B (zh) 用于制备单分散颗粒的方法
EP0408189B1 (en) Particles of hydrophobic polymers containing voids
JP2001504522A (ja) 狭い液滴サイズ分布の水性エマルジョンの製造方法、このエマルジョンを用いたポリマーデイスパージョン製造、とこのデイスパージョンからのポリマー粒子の回収
JPH08198903A (ja) ポリマーラテックスの製造方法
Sangsirimongkolying et al. Multilayered polymer particles. I. Synthesis of hydrophilic poly (dimethyl aminoethyl methacrylate) core particles
Kim et al. Preparation of latex carriers for controlled release by concentrated emulsion polymerization
JPH0624740A (ja) ハイドロタルサイト水性乳化液の製造方法
JPS5846242B2 (ja) 重合体エマルションの製造方法
JPH0651753B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂製造方法
JP2002047352A (ja) 塩化ビニル系ペースト樹脂ラテックスの安定化法およびそのラテックス