JP2503541Y2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JP2503541Y2 JP1988158455U JP15845588U JP2503541Y2 JP 2503541 Y2 JP2503541 Y2 JP 2503541Y2 JP 1988158455 U JP1988158455 U JP 1988158455U JP 15845588 U JP15845588 U JP 15845588U JP 2503541 Y2 JP2503541 Y2 JP 2503541Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、非水電解液二次電池に関するものであり、
特に電極構造の改良に関するものである。
〔考案の概要〕
本考案は、負極板と正極板とがセパレータを介して渦
巻き状に積層巻回されてなる巻回体と電解液とが電池缶
内に収納されてなる非水電解液二次電池において、上記
巻回体の内径と外径の比を規制することにより、高容量
化を図ろうとするものである。
〔従来の技術〕
近年、コードレス化されたビデオカメラやヘッドフォ
ンステレオ等の電子機器の小型化,高性能化には目覚ま
しいものがある。これに呼応して、駆動電源となる二次
電池の重負荷特性の改善や高容量化への要求が高まって
きている。
これら電子機器に使用される二次電池としては、従来
から鉛二次電池やニッケルカドミウム電池等が使用され
ているが、これらの二次電池はサイクル寿命が長いとい
う利点を有する反面、低電圧と自己放電量の多さに加え
耐漏液性に難点がある。
そこで、近年では負極活物質にリチウムを使用した非
水電解液二次電池の開発が活発に進められている。この
非水電解液二次電池は、電池電圧が高く、高エネルギー
密度の二次電池として期待されるものである。
特に、負極活物質にリチウムを使用した非水電解液二
次電池のうち、ボタン型非水電解液二次電池と比べ電流
容量が大きくとれる円筒型の非水電解液二次電池の開発
が進められている。この円筒型非水電解液二次電池は、
負極と正極とをセパレータを介して渦巻き状に積層巻回
してなる巻回体を電解液とともに電池缶内に収容したも
のである。これによれば、電極の反応面積が大きくとれ
るために、大電流充放電が可能となり、重負荷特性が改
善される。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、上記のように電極を渦巻き状に積層巻回す
る方式では、セパレータ等に大きな容積を必要とし、電
池反応に関与する活物質や電解液を充分電池缶内に充填
できず、満足のいく高容量電池が得られないという欠点
を有している。
そこで本考案は、かかる従来の実情に鑑みて提案され
たものであって、電池反応に必要十分な量の活物質や電
解液を注入することができ、高容量を示す非水電解液二
次電池を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の非水電解液二次電池は、リチウムをドープ・
脱ドープし得る炭素材料を用いた帯状の負極板とLixMO2
(ただし、Mは遷移金属を表し、0.05≦x≦1.10であ
る。)を用いた帯状の正極板とがセパレータを介して渦
巻き状に積層巻回された巻回体と電解液とが電池缶内に
収納されてなる非水電解液二次電池において、上記巻回
体の外径をD,内径をdとしたときに、これら内径と外径
の比d/Dが0.1<d/D<0.5であり、且つ負極板の幅は正極
板の幅に対して片側につき0.1mm〜2.0mm大であることを
特徴とするものである。
〔作用〕
本考案を適用した非水電解液二次電池においては、負
極板と正極板とがセパレータを介して渦巻き状に積層巻
回されてなる巻回体の外径と内径との比を所定の値に規
制しているので、電池反応に必要十分な量の電解液およ
び活物質を電池缶内に収容することが可能となり、これ
により高容量を得ることが可能となる。また、負極板の
幅を正極板の幅よりも片側につき0.1mm〜2.0mm大きく設
定することにより、大きな放電容量が得られ、さらに高
容量化される。
〔実施例〕
以下、本考案を適用した具体的な実施例について説明
する。
先ず、本実施例の非水電解液二次電池の構成について
第1図および第2図を参照しながら説明する。
上記非水電解液二次電池は、第1図および第2図に示
すように、電池素子を構成する巻回体(1)と電解液
(2)とが収納缶である電池缶(3)内に収納され、ガ
スケット(4)を介して蓋体(5)が前記電池缶(3)
にかしめられて封入されてなるものである。
上記電池缶(3)は、導電性に優れた材料、例えば鉄
等がプレス等により絞り加工されて円筒形状となされた
ものである。なお、通常はこの電池缶(3)の外表面に
ニッケルメッキ等が施される。
この電池缶(3)内に注入されている電解液(2)
は、例えばリチウム塩を電解質とし、これを有機溶剤
(非水溶媒)に溶解した非水電解液が使用されている。
上記有機溶剤としては、特に限定されるものではない
が、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネ
ート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタ
ン、γ−ブチロラクトン、2−メチル−γ−ブチロラク
トン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフ
ラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソ
ラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラ
ン、アセトニトリル、プロピオニトリル等の単独もしく
は2種以上の混合溶剤が使用できる。
また、電解質も従来より公知のものがいずれも使用可
能であり、LiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、LiB(C
6H5)4、LiCl、LiBr、CH3SO3Li、CF3SO3Li等の1種また
は2種以上を混合したもの等が使用可能である。
前記電池缶(3)内に収納される巻回体(1)は、帯
状の負極板(6)と正極板(7)とが微孔性ポリプロピ
レンフィルムからなる一対のセパレータ(8a),(8b)
を介して渦巻き状に積層巻回されたものである。すなわ
ち、本実施例では負極板(6)、セパレータ(8a)、正
極板(7)、セパレータ(8b)の順に積層され、この積
層体が渦巻き状に所定数巻回されて電池素子を構成する
巻回体(1)となされている。特に、上記巻回体(1)
においては、当該巻回体(1)の外径をD,内径をdとし
たとき、これら内径と外径の比d/Dが0.1<d/D<0.5とな
るように巻回されている。これは、上記巻回体(1)の
内径と外径の比d/Dが0.1未満であると、当該巻回体
(1)の内径は極めて小さくなるために正極板(7)と
負極板(6)の活物質は充分確保できるが、その反面電
池反応に必要充分な量の電解液(2)を注入することが
できなくなるからである。またこの場合、電解液(2)
を注入するのに手間がかかる。これに対して、巻回体
(1)の内径と外径の比d/Dが0.5を越えると、今度は内
径が大きくなるために電解液(2)は充分注入すること
ができるが、この場合には電池反応に必要十分な量の活
物質を充填することができなくなるからである。したが
って、電池反応に必要な活物質および電解液(2)量と
生産性との両面から巻回体の内径と外径との比d/Dは0.1
<d/D<0.5であることが望ましい。
上記負極板(6)は、帯状の銅箔の両面に負極活物質
が塗布され乾燥された後、圧縮成形されて形成されたも
のである。上記負極活物質としては、例えばリチウム箔
の如き金属リチウム、リチウム合金(例えばLiAl,LiPb,
LiSn,LiBi,LiCd等)、さらにはこれら金属リチウム,リ
チウム合金に微量の添加元素を添加したもの等、あるい
はポリアセチレンのような導電性ポリマー、コークスの
ような炭素材等も使用することができる。
一方、正極板(7)も同様帯状のアルミニウム箔の両
面に正極活物質が塗布され乾燥された後、圧縮成形され
て形成されたものである。上記正極活物質としては、例
えば二酸化マンガン、五酸化バナジウムのような遷移金
属化合物、硫化鉄等の遷移金属カルコゲン化合物、ある
いはリチウムマンガン複合酸化物(LiMn2O4等)等が使
用可能である。さらには、LixMO2(Mは遷移金属を表
し、0.05≦x≦1.10)で表わされる例えばLixCoO2等の
複合酸化物であってもよい。もちろん、これらの正極活
物質に限らず、通常の二次電池に使用される物質であれ
ば他の物質を使用してもよい。
また、上記巻回体(1)の最外周の負極板(6)の一
部から当該負極板(6)の集電を行うためのニッケル製
の負極リード(9)が導出され、前記電池缶3内の底部
に溶接されて電気的導通が図られている。また、上記巻
回体(1)の最内周の正極板(7)の一部からもやはり
当該正極板(7)の集電を行うためのアルミニウム製の
正極リード(10)が導出され、ニッケルメッキ等が施さ
れた鉄等よりなる蓋体(5)の内面に溶接され電気的導
通が図られるようになされている。なお、上記巻回体
(1)の上下方向には絶縁板(11a),(11b)がそれぞ
れ配設されている。
この結果、上記電池缶(3)は負極缶に相当すること
になり、上記蓋体(5)は正極缶に相当することにな
る。
ここで特に、上記構成の非水電解液二次電池において
正極板にLixMO2、負極板に炭素質材料を用いた場合に
は、第4図に示すように、負極板(6)の幅を正極板
(7)の幅に対して片側0.1〜2.0mm大きくすることが好
ましい。これは、上記負極板(6)の幅を正極板(7)
の幅に対して片側0.1mm以下とした場合には、巻回体
(1)を形成する際に巻取りずれが生ずる虞れがあり、
当該負極板(6)の幅が正極板(7)の幅と同じかある
いはそれ以下となり、この場合には負極板(6)の幅方
向の両端部に充放電反応を妨げる金属リチウムが析出す
るからである。これに対して、負極板(6)の幅を正極
板(7)の幅に対して片側2.0mm以上大きくした場合に
は、充放電に作用しない負極活物質が多くなり無駄にな
るからである。したがって、上記負極板(6)の幅は正
極板(7)の幅より片側0.1〜2.0mm大きくすることが望
ましい。
実験例1 次に、上記構成の非水電解液二次電池を以下の条件で
作製した。
上記非水電解液二次電池を作製するには、先ず、炭酸
リチウム0.5モルと炭酸コバルト1モルを混合し、温度9
00℃の空気中で5時間焼成してLiCoO2を得た。そして、
これを正極活物質として用い、このLiCoO291重量部に導
電剤としてグラファイト6重量部,結着剤としてポリフ
ッ化ビニリデン3重量部を加え混合して正極合剤とし
た。
次いで、この正極合剤を溶剤N−メチルピロリドンに
分散させてスラリー(ペースト状)にした。そして、こ
の正極合剤スラリーを正極集電体としての厚さ20μm,幅
33.5mmの帯状のアルミニウム箔の両面に均一に塗布して
乾燥した。乾燥後、ローラープレス機により圧縮成型し
て帯状の正極板を作製した。
なお、この正極板において正極活物質は正極集電体の
両面に互いに略同じ膜厚で形成してあり、これらの膜厚
の和は約175μmであった。
次に、粉砕したピッチコークスを負極活物質として用
い、このピッチコークス90重量部および結着剤としてポ
リフッ化ビニリデン10重量部を加え混合して負極合剤と
した。
次いで、この負極合剤をやはり溶剤N−メチルピロリ
ドンに分散させてスラリーにした。そして、この負極合
剤スラリーを負極集電体としての厚み10μm,幅33.5mmの
帯状の銅箔の両面に均一に塗布して乾燥した。乾燥後、
やはりローラプレス機により圧縮成型して帯状の負極板
を作製した。
なお、この負極板において負極活物質は負極集電体の
両面に互いに略同じ膜厚で形成してあり、これらの膜厚
の和は先の正極板の膜厚と同じ175μmであった。
次に、得られた正極板と負極板を厚さ25μmの微孔性
ポリプロピレンフィルムからなる一対のセパレータを介
して渦巻き状に積層して巻回体を作製した。すなわち、
負極板、セパレータ、正極板、セパレータの順次で積層
した後、この積層体を渦巻き状に巻回して巻回体とし
た。
本実施例では、上記巻回体を作製する際に、当該巻回
体の外径を変えることなく内径のみを変えることによ
り、第1表に示す如き4種類の巻回体A,B,C,Dをそれぞ
れ作製した。
次に、得られた巻回体の上下面に絶縁板を配設した後
前記電池缶内に収納し、該巻回体の正極板に正極リード
を取付け、この正極リードを正極板から導出して蓋体に
溶接した。そして、さらに負極板に負極リードを取付
け、この負極リードを負極板から導出して電池缶に溶接
した。
次に、この電池缶内に六フッ化リン酸リチウムを1モ
ル/l溶解した炭酸プロピレンと1,2−ジメトキシエタン
とを混合して得た電解液をセパレータおよび正極板,負
極板が充分濡れるまで注入した。このとき、上記電解液
を一度に注入することは困難であるので何回かに分けて
注入した。この電解液の注入回数を先の第1表に示す。
最後に、上記電池缶にガスケットを介して蓋体をかし
めて封口した。
以上のようにして、外径13.8mm,内径13.3mm,高さ42mm
の円筒型の非水電解液二次電池A,B,C,Dを作製した。
次に、これら電池A,B,C,Dについて、190mAの電流を上
限電圧4.1Vとして3時間充電し、続いて16オームで終止
電圧2.9Vまで放電させる充放電サイクル試験を行い、充
放電容量が安定する10サイクル目の放電容量(mAH)を
それぞれ測定した。その結果を第3図に示す。
上記結果からわかるように、巻回体の外径と内径の比
d/Dが0.5を越える電池Dでは、第1表に示されるように
正極板,負極板の活物質の充填量が他の電池に比べて少
ないため放電容量が極めて小さい。一方、巻回体の内径
と外径の比d/Dが0.1未満の電池Aでは、第1表に示され
るように正極板と負極板の活物質の充填量が多い割りに
は、それに見合った電解液を注入するスペースが無く、
高放電容量が得られていない。それに、この電池Aを製
造するには、電解液の注入回数が50回にもおよび極めて
生産性に乏しい。
これらに対して、上記巻回体の内径と外径の比d/Dが
0.1を越え0.5未満である電池B,Cでは、いずれも放電容
量が高く、また電解液の注入回数も少ない。したがっ
て、放電容量と生産性の両面を考え、前記巻回体の内径
と外径の比d/Dを0.1<d/D<0.5とすれば、生産性にも優
れた高容量の非水電解液二次電池が得られる。
実験例2 次に、負極板の幅を正極板の幅よりも大きくして以下
の条件で円筒型の非水電解液二次電池を作製した。
上記非水電解液二次電池を作製するには、先ず、粉砕
したピッチコークスを負極活物質として用い、このピッ
チコークス90重量部および結着剤としてポリフッ化ビニ
リデン10重量部を加え混合して負極合剤とした。
次いで、この負極合剤をやはり溶剤N−メチルピロリ
ドンに分散させてスラリーにした。そして、この負極合
剤スラリーを負極集電体としての厚み10μmの帯状の銅
箔の両面に均一に塗布して乾燥した。乾燥後、やはりロ
ーラプレス機により圧縮成型して35mm幅の帯状の負極板
を作製した。
なお、この負極板において負極活物質は負極集電体の
両面に互いに略同じ膜厚で形成してあり、これらの膜厚
の和は先の正極板の膜厚と同じ175μmであった。
次に、炭酸リチウム0.5モルと炭酸コバルト1モルを
混合し、温度900℃の空気中で5時間焼成してLiCoO2
得た。そして、これを正極活物質として用い、このLiCo
O291重量部に導電剤としてグラファイト6重量部,結着
剤としてポリフッ化ビニリデン3重量部を加え混合して
正極合剤とした。
次いで、この正極合剤を溶剤N−メチルピロリドンに
分散させてスラリーにした。そして、この正極合剤スラ
リーを正極集電体としての厚さ20μmの帯状のアルミニ
ウム箔の両面に均一に塗布して乾燥した。乾燥後、ロー
ラープレス機により圧縮成型して前記負極板の幅(35m
m)よりもそれぞれ片側2mm,1mm,0.5mm,0.1mm小さくなる
ように、31mm,33mm,34mm,34.8mm幅の4種類の帯状の正
極板を作製した。
なお、この正極板において正極活物質は正極集電体の
両面に互いに略同じ膜厚で形成してあり、これらの膜厚
の和は約175μmであった。
次に、得られた正極板と負極板を厚さ25μmの微孔性
ポリプロピレンフィルムからなる一対のセパレータを介
して渦巻き状に積層して巻回体を作製した。すなわち、
負極板、セパレータ、正極板、セパレータの順で積層し
た後、この積層体を渦巻き状に巻回して巻回体とした。
次に、得られた巻回体の上下面に絶縁板を配設した
後、この巻回体を上記電池缶内に収納し、当該巻回体の
正極板に正極リードを取付け、この正極リードを正極板
から導出して蓋体に溶接した。そして、さらに負極板に
負極リードを取付け、この負極リードを負極板から導出
して電池缶に溶接した。
次に、この電池缶内に六フッ化リン酸リチウムを1モ
ル/l溶解した炭酸プロピレンと1,2−ジメトキシエタン
とを混合して得た電解液をセパレータおよび正極板,負
極板が充分濡れるまで注入した。
最後に、上記電池缶にガスケットを介して蓋体をかし
めて封口した。
以上のようにして、外径13.8mm,内径13.3mm,高さ42mm
の円筒型の非水電解液二次電池を4種類作製した。
比較例1 先の実験例2と同様の手法で、幅35mmの負極板を作製
し、次にこの負極板と同じ幅の35mm幅の正極板を作製し
て、以下実験例2と同じ方法で円筒型の非水電解液二次
電池を作製した。
比較例2 先の実験例2と同様の手法で、幅33mmの負極板を作製
し、次にこの負極板より大きい35mm幅の正極を作製し
て、以下実験例2と同じ方法で円筒型の非水電解液二次
電池を作製した。
次に、これら6種類の電池について、190mAの電流で
上限電圧4.1Vとして3時間充電し、続いて16オームで終
止電圧2.9Vまで放電させる充放電サイクル試験を行い、
充放電容量が安定する10サイクル目の放電容量(mAH)
をそれぞれ測定した。その結果を第5図に示す。
この結果、負極板の幅を正極板の幅より大きくした実
験例2の電池では、いずれも放電容量が300mAH以上あ
り、充分大きな放電容量を示している。これに対して、
負極板の幅が同じかあるいはそれ以下の比較例1,2の電
池では、いずれも放電容量が少なくなっている。
次に、これら6種類の電池を解体調査したところ、比
較例1の電池および比較例2の電池では、負極板の幅方
向の両端部に金属リチウムが見られた。特に比較例2の
電池では、この金属リチウムがデンドライト状に発生し
ているのが認められた。これに対して、負極板の幅を正
極板の幅より大きくした実験例2の4種類の電池では、
いずれも正極板の幅よりも広い部分の負極板、すなわち
正極板と対向していない部分には金属リチウムは見られ
なかった。これは、負極板の幅が正極板の幅と同じかそ
れ以下で金属リチウムがなぜ発生するのかは明らかでは
ないが、充電の際にリチウムイオンが負極板の幅方向の
両端部に集まり易く、この部位での負極板のリチウムの
ドープ量が飽和に達したときに、リチウムイオンが金属
リチウムとなって析出するためであると考えられる。こ
のため充分に幅の広い負極板を用いてリチウムイオンを
ドープする必要があると考えられる。
このように、上記負極板の幅を正極板の幅よりも大き
く設定することにより、金属リチウムの析出が抑制され
ることがわかったが、負極板の幅は第5図からわかるよ
うに、正極板の幅に対して片側0.1mm以上とするのが望
ましく、このとき、大きな放電容量を得ることができ
る。また、負極板の幅を正極板の幅に対して片側2.0mm
以上大きくした電池では、放電容量は十分確保できるが
電池反応に関与しない無駄な負極活物質が多くなるた
め、負極板の幅の上限は正極板の幅に対して片側2.0mm
以下であることが望ましい。
したがって、特にリチウムイオンをドープ,脱ドープ
することができる物質を負極活物質とする負極板と、Li
xMO2(Mは遷移金属を表し、0.05≦x≦1.10)で表わさ
れる複合酸化物を正極活物質とする正極板とからなる非
水電解液二次電池においては、負極板の幅を正極板の幅
に対して片側0.1〜2.0mm大きくすれば、高放電容量が得
られる。
〔考案の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本考案の非水電解
液二次電池によれば、電極素子を構成する負極板と正極
板とからなる巻回体の内径と外径との比を放電容量と生
産性の両面から考え、所定の値に規制しているので、電
池反応に必要十分な量の電解液および活物質を電池缶内
に収容することができる。
したがって、高容量化が図れ、重負荷特性に優れた非
水電解液二次電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を適用した円筒型の非水電解液二次電池
の一構成例を一部破断して示す断面図である。 第2図は巻回体の一部を破断して示す横断面図である。 第3図はかかる構成の非水電解液二次電池における巻回
体の内径と外径の比と放電容量の関係を示す特性図であ
る。 第4図は負極板の幅を正極板の幅よりも大きくしたとき
の円筒型の非水電解液二次電池の一構成例を一部破断し
て示す断面図である。 第5図は第4図の非水電解液二次電池における負極板の
幅と正極板の幅の差と放電容量の関係を示す特性図であ
る。 1……巻回体 2……電解液 3……電池缶 4……ガスケット 6……負極板 7……正極板 8a,8b……セパレータ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウムをドープ・脱ドープし得る炭素材
    料を用いた帯状の負極板とLixMO2(ただし、Mは遷移金
    属を表し、0.05≦x≦1.10である。)を用いた帯状の正
    極板とがセパレータを介して渦巻き状に積層巻回された
    巻回体と電解液とが電池缶内に収納されてなる非水電解
    液二次電池において、 上記巻回体の外径をD,内径をdとしたときに、これら内
    径と外径の比d/Dが0.1<d/D<0.5であり、且つ負極板の
    幅は正極板の幅に対して片側につき0.1mm〜2.0mm大であ
    ることを特徴とする非水電解質二次電池。
JP1988158455U 1988-12-07 1988-12-07 非水電解液二次電池 Expired - Lifetime JP2503541Y2 (ja)

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JPH0279566U JPH0279566U (ja) 1990-06-19
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