JP2501735B2 - 脱水装置 - Google Patents

脱水装置

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JP2501735B2 JP4315396A JP31539692A JP2501735B2 JP 2501735 B2 JP2501735 B2 JP 2501735B2 JP 4315396 A JP4315396 A JP 4315396A JP 31539692 A JP31539692 A JP 31539692A JP 2501735 B2 JP2501735 B2 JP 2501735B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スラリーを連続処理し
てそのスラリー中の液体分を濾過・脱水する脱水装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】スラリーを処理してそのスラリー中の液
体分を濾過・脱水する脱水装置として、従来より種々の
方式が提案され、実施されてきている。これら従来の脱
水装置に用いられている濾過・脱水方式を大別すると、
(1)濾布方式、(2)パンチプレート方式、(3)濾
材を用いない方式、(4)膜方式に分けることができ
る。
【0003】前記濾布方式は、濾布を用いてスラリー中
の固体分と液体分とを分離する方式であって、この方式
による濾過脱水機の例としては、フィルタープレス、
加圧容器型濾過機(リーフフィルタ,キャンドルフィ
ルタ等)、回転式真空型濾過機(ドラムフィルタ
等)、遠心式脱水機(濾布式)、ベルトプレスなど
が挙げられる。
【0004】また、前記パンチプレート方式は、脱水の
ための穴あきプレートを用いるとともにスラリーを連続
的に脱水処理する方式であって、この方式による脱水機
の例としては、スクリュープレス、遠心式脱水機の
一種などが挙げられる。また、前述の濾材を用いない方
式の例としては、遠心式濃縮機、ヘリオス(商品
名)などが挙げられる。ここで、遠心式濃縮機は、スラ
リーを回転円筒内に入れて回転させることにより、遠心
力によって固体もしくは密度の大きい液(重液)を沈降
濃縮させるものである。また、ヘリオスは、図18に示
されているように、ケーキ供給路101の上下に複数個
の積層円板体102を互いの周面が重なり合うように連
続的に配置し、これら上下の積層円板体102間の間隔
を、スラリー供給口103からケーキ排出口104に向
かうにしたがって徐々に小さくなるように設定するとと
もに、各積層円板体102をケーキ排出口104に向か
う方向(矢印方向)に回転させるようにし、脱水された
液体は下方の互いに隣接する積層円板体102間の隙間
からその積層円板体102の軸方向に形成された排水路
を通って排出されるように構成されている。
【0005】一方、前記膜方式は、多孔性材料からなる
膜(精密濾過膜)を用いて透過分離を行う方式であっ
て、特に低濃度のスラリーを高い濾過精度で濾過するも
のに適用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述されている従来の
濾過・脱水方式のうち、濾布方式によるものおよび遠心
力を利用するもの(遠心式脱水機(濾布式))において
は、微細粒子の捕集が可能であるという長所はあるもの
の、濾過・脱水により形成されるケーキが濾布等に付着
して静置状態にあるため、このケーキを濾布等から剥離
するとともにそれら濾布等を洗浄する必要がある。この
ために、濾布等を装置から取り外し、また再組立する作
業が必要となるという問題点がある。また、これら濾布
方式等の場合、濾材表面に密なケーキ層が生じ、濾材表
面より離れる程粗なケーキ層となるため、ケーキ層内部
より脱水される液体は密な濾材表面層を通過しなければ
ならず、また、濾材表面から離れるにつれて脱水のため
の圧力は減少するので、脱水速度が小さくならざるを得
ないという問題点があり、また受圧脱水の圧力制御が極
めて困難であるという問題点もある。また、前記膜方式
によるものは低濃度のスラリーにしか適用できないとい
う問題点がある。
【0007】これに対し、前記スクリュープレスにおい
ては、ケーキ出口に近づくにつれてスクリュー軸とスク
リーン(パンチプレート)との間隙を漸次狭くすること
により、ケーキに対する圧力が徐々に高くなるように構
成され、それによりケーキはスクリュー羽根によって移
送される間に転動されつつ均一化され、連続的に排出さ
れるため、スクリーン表面からのケーキの剥離やそのス
クリーン表面の洗浄作業が不要であるという長所があ
る。しかし反面、このスクリュープレスは、スクリーン
のメッシュ径を小さくすると詰まりが生じやすいため、
繊維質等の多いスラリーにしか利用することができず、
また脱水面積が小さいという欠点もある。さらに、この
スクリュープレスの場合、スクリューの形状が固定され
ているために、処理量の制御を行う際の操作因子はスク
リューの回転数のみであるという問題もある。
【0008】一方、前記ヘリオスは、前記スクリュープ
レスと同様の長所を有するものであるが、その構造上繊
維質の多いスラリーや凝集剤がよく効く汚泥等に用途が
限定されるという問題点があるほか、スクリュープレス
と同様、処理量の操作因子は積層円板体の回転数のみで
あり、またスラリー形状によっては隣接する積層円板体
間や壁面間よりケーキ漏れが多くなるという欠点も有し
ている。
【0009】本発明は、前述のような問題点を解消する
ためになされたもので、連続的な処理を可能にするとと
もに、制御に際しての操作因子を多くすることができ、
しかも処理物質の適用範囲を拡げることのできる脱水装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る脱水装置は、スラリーを供給するスラ
リー供給部と脱水後のケーキを排出するケーキ排出部と
の間に設けられる脱水部と、この脱水部の上方に配置さ
れ脱水途中のケーキを前記脱水部に対して押しつける加
圧部とを備える脱水装置であって、前記脱水部は、板面
を鉛直向きにして所定間隔毎に平行に配置される複数枚
の平板よりなる脱水板群を複数群備えてなり、各脱水板
群のそれぞれの平板が交互にかつ隣接する平板が互いに
所定間隔を隔てて配置されるとともに、各脱水板群の位
相が相対的にずれるようにそれら各脱水板群のうちの少
なくとも一つの脱水板群に順次上昇,前進,下降,後退
の各運動を行わせる駆動部を備えることを特徴とするも
のである。
【0011】同脱水装置は、より具体的には、スラリー
を供給するスラリー供給部と脱水後のケーキを排出する
ケーキ排出部との間に設けられる脱水部と、この脱水部
の上方に配置され脱水途中のケーキを前記脱水部に対し
て押しつける加圧部とを備える脱水装置であって、前記
脱水部は、板面を鉛直向きにして所定間隔毎に平行に配
置される複数枚の平板よりなる第一の脱水板群と、この
第一の脱水板群の各平板間に板面を鉛直向きにして所定
間隔を隔てて配置される複数枚の平板よりなる第二の脱
水板群とを備えるとともに、これら第一の脱水板群およ
び第二の脱水板群を相対的に逆方向に移動させるように
それら第一の脱水板群および第二の脱水板群のうちの少
なくとも一方の脱水板群に順次上昇,前進,下降,後退
の各運動を行わせる駆動部を備えることを特徴とするも
のとすることができる。
【0012】前記脱水板群の運動の振動数,振幅,運動
軌道等は脱水対象に応じて可変にすることができる。各
脱水板群には、それぞれ互いに隣接する平板間の間隙を
一定に保持するスペーサを設けるのがよい。なお、この
スペーサの厚さは、脱水対象に応じて変更するのがよ
い。
【0013】また、前記加圧部は、前記スラリー供給部
から前記ケーキ排出部に向かうにしたがって前記脱水部
との間隔が小さくなるように配置するのがよく、その場
合に、加圧部と脱水部との間隔は調整可能とするのがよ
い。また、加圧部に脱水板群と同様の運動を行わせるこ
ともできる。また、前記スラリー供給部と前記加圧部と
の間にケーキの厚さを調整する調整ローラを設けること
ができる。
【0014】さらに、前記脱水部の下方に脱水後の液を
排出する脱水ガイドを設けることもできる。このように
脱水板群の運動の振動数等,スペーサの厚さ,加圧部の
上下位置および調整ローラの上下位置を調整可能とする
ことによって、当該脱水装置による処理の制御のための
操作因子を増やすことができ、それによって脱水対象に
応じたきめ細かな制御を行うことが可能となる。
【0015】
【作用】スラリー供給部より脱水部に供給されるスラリ
ーは、この脱水部の各脱水板群の相対的な揺動運動によ
りケーキ排出部側へ向けて移送され、その移送途中にお
いてスラリー中に含まれている液体分は互いに隣接する
脱水板間の間隙から下方へ落下される。こうして、自然
脱水により形成されるケーキは、さらにケーキ排出部側
へ移送されるにつれて、加圧部と脱水部との間に送り込
まれてケーキ厚さが調整されるとともに、各脱水板の上
下運動と相まって連続的に高速度で強制脱水され、亀裂
のない均一なケーキ層が形成される。なお、スラリー中
の含水率が低い場合には自然脱水部を設ける必要はな
く、その場合にはスラリーは直接加圧部に送り込まれる
こととなる。
【0016】各脱水板群に、それぞれ互いに隣接する平
板間の間隙を一定に保持するスペーサを設けるようにす
ると、各群の脱水板間の間隙を常に一定に保持すること
ができる。また、加圧部を、スラリー供給部からケーキ
排出部に向かうにしたがって脱水部との間隔が小さくな
るように配置される板体で構成することで、ケーキに付
与する加圧力をケーキ進行方向に向けて漸次増加させる
ことができ、またそれら加圧部と脱水部との間隔を調整
可能とすることで、脱水されるべきスラリーの性状等に
応じて加圧力の調整が可能となる。
【0017】また、スラリー供給部と加圧部との間にケ
ーキの厚さを調整する調整ローラを設けると、加圧部の
下方に送り込まれるケーキの厚さが容易に調整できる。
さらに、脱水部の下方に脱水後の液を排出する脱水ガイ
ドを設けることで、脱水により生じる液体の排出をスム
ーズに行うことが可能となる。
【0018】
【実施例】次に、本発明による脱水装置の具体的実施例
について、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の
一実施例に係る脱水装置の正面方向断面図、図2は同脱
水装置の平面図である。
【0019】図示のように、本実施例の脱水装置1は、
処理すべきスラリーを供給するスラリー供給口2と脱水
後のケーキを排出するケーキ排出口3との間に延設され
る左右の側板4,5と、これら側板4,5間にそれら側
板4,5と同方向に延設され、前記スラリーを固体分
(ケーキ)と液体分とに分離する脱水部6と、この脱水
部6の上方に対向配置されその脱水部6により移送され
るケーキ7を加圧する加圧部8と、この加圧部8のスラ
リー供給口2側に配置され矢印方向に回転されることに
よってケーキ厚さを調整する調整ローラ9と、前記脱水
部6の下方に配置され脱水後の液体を排出する脱水ガイ
ド10とを備えている。
【0020】前記脱水部6は、板面を鉛直向きにして所
定間隔毎に平行に配置される複数枚の平板よりなる第一
群の脱水板11と、この第一群の脱水板11の各平板間
に板面を鉛直向きにして所定間隔隔てて配置される複数
枚の平板よりなる第二群の脱水板12とを備えている。
ここで、これら第一群および第二群の脱水板11,12
には、基端側(スラリー供給口2側)に上方へ向けて突
出する突出部11a,12aが設けられ、これら突出部
11a,12aによってスラリー供給口2の端壁が形成
されている。また、前記各群の脱水板11,12には、
脱水部6の原理的構造を示す図3に明示されているよう
に、隣接する脱水板11,11;12,12間および一
方の脱水板12と側板4,5との間に位置するようにス
ペーサ13が設けられ(但し、脱水板11間のスペーサ
については図示されていない。)、これらスペーサ13
によって各平板間等の間隙が一定に保持されている。な
お、このスペーサの厚さは脱水すべきスラリーの性状に
応じて適宜設定される。
【0021】また、前記各群の脱水板11,12の前後
位置には、それぞれ、各脱水板11,12を貫通するよ
うに一対の駆動軸14a,14b;15a,15bが設
けられ、これら駆動軸14a,14b;15a,15b
が図示されない駆動装置によって駆動されることによ
り、各群の脱水板11,12は次に述べるような運動を
行うようになっている。すなわち、第一群の脱水板11
の一対の駆動軸14a,14bが、図4(a)に示され
ているような楕円軌道に沿って矢印方向に上昇,前進,
下降,後退の各運動を繰り返すとき、第二群の脱水板1
2の一対の駆動軸15a,15bは、図4(b)に示さ
れているように、前記第一群の脱水板11の駆動軸14
a,14bと同一または異なる周波数でそれら駆動軸1
4a,14bと位相が平均して例えば180°ずれるよ
うに、かつ同様の楕円軌道に沿って矢印方向に上昇,前
進,下降,後退の各運動を繰り返す。こうして、第一群
の脱水板11および第二群の脱水板12は、それぞれの
上面が交互に上方へ突出するとともに、このように上方
へ突出した状態で前方へ移動するといった運動を繰り返
すこととなる。なお、図4(a)(b)における点Aお
よび点Bによって、それぞれ同一時刻における各駆動軸
14a,14b;15a,15bの位置が示されてい
る。ここで、前述のように第一群の脱水板11および第
二群の脱水板12の運動の周波数とともに、これら各脱
水板11,12の上下振幅および左右振幅は必ずしも同
一とする必要はない。
【0022】一方前記加圧部8は、板体で形成されると
ともに、ケーキ排出口3へ向かうにつれて脱水部6との
距離が漸次小さくなるように下方に向けて湾曲した形状
とされている。以上のように構成されている脱水装置1
において、スラリー供給口2から装置内に注入されたス
ラリーは、各群の脱水板11,12の前述されている揺
動運動によってケーキ排出口3へ向けて移送されなが
ら、各脱水板11,12の互いに隣接する平板の間隙を
通って脱水され、脱水された液体は下方に配設されてい
る脱水ガイド10から装置外へ排出される。
【0023】ところで、脱水板11,12の上方に存在
するケーキ7は、その厚さが調整ローラ9によって調整
されて加圧部8と脱水部6との間の空間へ送り込まれ、
これら加圧部8および脱水部6により挟み付けられて強
制脱水される。その際、第一群の脱水板11および第二
群の脱水板12の上昇時に、これら脱水板11,12が
ケーキ7に突き刺さる形で排水が強制されるとともに、
ケーキ7が均一に混合される。こうして平板がケーキ7
を押し分けて上方まで移動されるので、ケーキ層内で一
様な脱水がなされ、脱水により形成されたケーキ7は、
脱水板11,12に沿って前方へ送られてケーキ排出口
3から連続的に取り出される。
【0024】前記実施例において、脱水部6の各脱水板
11,12のスペーサ厚さやその揺動運動の周波数と振
幅およびそれら脱水板11,12と加圧部(加圧板)8
との間隔は、脱水対象となるケーキ7の性状や、このケ
ーキ7の排出量とその含水率の期待値に合わせて手動も
しくは自動的に調整され、それによって所望の脱水速度
および処理量を得ることが可能となる。なお、この調整
を自動的に行う場合には、前記脱水装置1を各種のセン
サ(計測器)および制御機器と組み合わせることが必要
となる。
【0025】なお、前記実施例においては、脱水板を二
つの群に分け、これら二群の各脱水板を相対的に揺動運
動させるものについて説明したが、この脱水板は三群以
上に分けるようにすることもできる。脱水板を例えば三
群に分ける場合には、各群の脱水板の位相を同一時刻で
約120°ずつずらせるようにして円運動もしくは楕円
運動を行わせるようにする。
【0026】また、各群の脱水板の形状としては、前記
実施例のように上面が直線状に形成されたもの以外に、
いろいろな態様で実施することが可能である。この脱水
板の形状の変形例としては、図5,図6,図7,図8に
示されているものがある。図5に示されている脱水板1
6では、上面に波状の凸部16aを形成し、これによっ
てケーキの移送時にそのケーキと脱水板16との間に生
じる滑りを可及的に小さくするようにしている。
【0027】また、図6に示されている脱水板17で
は、その平板幅を、含水率の大きい入口側で大きく、含
水率の小さい出口側で小さくなるように設定している。
なお、脱水板17をこのような形状にした場合、この脱
水板17に対向配置される加圧部を直線形状にすること
もできる。さらに、図7に示されている脱水板18およ
び図8に示されている脱水板19では、これら脱水板1
8,19を、全体的に湾曲させたり(図7)、中央部で
屈曲させたり(図8)することにより、入口部から出口
部に至る間の圧縮力を連続的に変えるのではなく、中間
のある部分で圧縮力を急に変えるようにしている。
【0028】一方、前記加圧部(加圧板)についても、
その形状,構造の種々の変形例が可能である。図9に示
されている例では、加圧部20を脱水部6’と同様、複
数枚の平板よりなる第一群の加圧板21と、この第一群
の加圧板21の各平板間に配置される複数枚の平板より
なる第二群の加圧板22とにより構成し、これら各群の
加圧板21,22を、それぞれ駆動軸23a,23b;
24a,24bによって脱水部6’と同様の形態で揺動
運動させるようにしている。このような構成にすると、
脱水部6’による脱水作用およびケーキ移送作用をより
効果的に行うことができる。
【0029】また、図10には、図7に示されているよ
うな湾曲形の脱水板に対応して用いられる加圧部の一例
が示されている。この例の場合、脱水板18’の上面に
沿うように加圧板25を円板形状に形成している。この
加圧板25の表面に(b)に示されているような凹凸部
26を形成することもある。このような構成にすると、
加圧板25を図で矢印で示す方向に回転させることがで
きるので、ケーキの移送を効率的に行うことができ、ま
た凹凸部26を設けることによって移送作用を助長する
ことができる。
【0030】また、前記加圧板は固定式とせずに、その
上下位置を調整可能とするのが望ましい。図11および
図12には、加圧板の上下位置を調整可能にした例が示
されている。すなわち、図11に示されている例では、
加圧板27の上流端および下流端にその加圧板27の高
さ(すなわち加圧力)を調整する例えばねじ式の調整機
構28a,28bを設けるようにしており、図12に示
されている例では、図11に示されている調整機構にば
ねや油圧シリンダー(もしくは空気圧シリンダー)等の
ダンパー29を付加するようにしている。また、これら
図11および図12に示されている加圧板は、全体とし
て脱水板の上下運動と連動させることもできる。
【0031】また、前記実施例においては、各群の脱水
板の運動軌道をそれぞれ楕円状としたものを説明した
が、この脱水板の運動形態は、図13乃至図17に示さ
れているような種々の形態が可能である。図13に示さ
れている例では、各群の脱水板を、楕円形の下半分を切
断した形の半楕円状軌道に沿って運動させるようにして
おり、図14の例では、長方形状の軌道に沿って運動さ
せるようにしている。また、図15に示されている例で
は、一方の群の脱水板を円形状軌道(もしくは楕円形状
軌道)に沿って運動させるとともに、他方の群の脱水板
には上下運動のみを行わせるようにしている。さらに、
図16の例では、一方の脱水板には左右運動のみ、他方
の脱水板には上下運動のみをそれぞれ行わせるようにし
ている。また、図17においては、一方を楕円状軌道等
とし、他方を固定とした例が示されている。
【0032】なお、前記実施例において、脱水板に揺動
運動を付与せしめる場合に、この脱水板の上流側(入口
側)および下流側(出口側)の上下方向の振幅は必ずし
も同一に設定する必要はなく、ケーキの脱水および移送
を効果的に行うためには、上流側の振幅を下流側の振幅
よりも大きめに設定するのがよい。また、前記実施例に
おいて、加圧部8のスラリー供給口2側に配置された調
整ローラ9は必ずしも必要ではなく、これを省略するこ
とも可能である。
【0033】また、本実施例の脱水装置には、必要に応
じて洗浄用ノズル等を付設することができる。本実施例
によれば、ケーキ7は脱水部の各群の脱水板によって連
続的にケーキ排出口3へ向けて移送されていくので連続
操作が可能であり、また各群の脱水板は交互に相対運動
するので、隣接する脱水板間に挟まったケーキはセルフ
クリーニング作用によって自動的に除去される。
【0034】また、本実施例では、従来の脱水方式のよ
うに重力もしくは流体圧によって脱水を促進するのでは
ないので、ケーキ層の収縮に伴う内部亀裂の発生等を回
避することができ、スムーズに脱水を行うことができ
る。加えて、濾布方式等のように濾布とケーキとの分離
や濾布洗浄および再組立が不要であり、しかも従来の連
続式脱水装置のように装置の複雑化,大規模化等を招く
こともない。
【0035】さらに、本実施例の脱水装置においては、
脱水板の上下および左右方向の振幅や、この脱水板の揺
動運動の回転数および加圧板の高さと加圧力を適宜調整
することによって、スラリーの性状等に応じて、脱水後
のケーキの濃度と送り速度とがバランスするように調整
することができ、また脱水部が互いに密接状の配置され
た平板により構成されているので、スラリーの供給時に
ケーキ漏れを起こすのを回避することができる。
【0036】本実施例の脱水装置の有効性を確かめるた
めに、都市下水処理場で採取した返送汚泥を用いて同脱
水装置により脱水処理テストを行った。このテストにお
いて使用した返送汚泥は、その固形分が0.8重量%で
あり、これに強カチオン性高分子の0.2重量%水溶液
を汚泥1リットル当たり18cm3 の割合で添加し、そ
れによって汚泥を凝集させた。また脱水装置としては、
全体構成が図1,図2に示されているのと類似の構造を
有するとともに、脱水部として図6に示されているよう
な上面が傾斜した形状を有するものを採用した。そし
て、第一群の脱水板に係る二つの駆動軸のうち、上流側
(左側)の駆動軸に左右8mm,上下15mmの振幅の
楕円状運動を、下流側(右側)の駆動軸に左右8mm,
上下8mmの楕円状運動をいずれも10rpmでそれぞ
れ行わせ、一方第二群の脱水板については静止状態を保
持させた。なお、第一群の脱水板が最上点に達した時の
第一群と第二群の各脱水板の上下差は4mmであった。
また、加圧板としては、図11に示されているように、
上流側および下流側の二箇所で圧力を与える形とし、そ
の場合の圧力を、上流側で加圧板幅1cm当たり3kg
重,下流側で0.5kg重とした。
【0037】前述のような条件の下でのテストの結果、
脱水装置の出口において含水率が80.8%のケーキが
得られ、本脱水装置により高度の脱水が可能となること
が確認された。また、そのときのケーキ排出量は装置幅
1cm当たり毎時18.1gであった。なお、本実施例
の場合、全長が短いにもかかわらず汚泥供給部から加圧
板に至るまでに行われる重力脱水と、それ以降の加圧脱
水とを1基の脱水装置により同時に行っているが、これ
ら重力脱水部と加圧脱水部とのそれぞれの揺動運動の振
幅と周波数(振動数)とを別個に調整できるように脱水
装置を2基に分けて行えば、処理量を更に向上させるこ
とが可能となる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、連続的な処理が可能であるとともに、制御に際し
ての操作因子を多くすることができ、しかも処理物質の
適用範囲を拡げることのできる脱水装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る脱水装置の正面方向断
面図
【図2】本発明の一実施例に係る脱水装置の平面図
【図3】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱水
部の原理的構造を示す斜視図
【図4】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱水
板の運動形態を示す説明図
【図5】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱水
板の第一変形例を示す正面図
【図6】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱水
板の第二変形例を示す正面図
【図7】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱水
板の第三変形例を示す正面図
【図8】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱水
板の第四変形例を示す正面図
【図9】本発明の一実施例に係る脱水装置における加圧
部の第一変形例を示す正面図
【図10】本発明の一実施例に係る脱水装置における加
圧部の第二変形例を示す正面図
【図11】本発明の一実施例に係る脱水装置における加
圧部の第三変形例を示す正面図
【図12】本発明の一実施例に係る脱水装置における加
圧部の第四変形例を示す正面図
【図13】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱
水板の駆動軌道の第一変形例を示す図
【図14】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱
水板の駆動軌道の第二変形例を示す図
【図15】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱
水板の駆動軌道の第三変形例を示す図
【図16】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱
水板の駆動軌道の第四変形例を示す図
【図17】本発明の一実施例に係る脱水装置における脱
水板の駆動軌道の第五変形例を示す図
【図18】従来のヘリオス型の脱水装置を示す説明図
【符号の説明】
1 脱水装置 2 スラリー供給口 3 ケーキ排出口 6,6’ 脱水部 7 ケーキ 8,20,25,27 加圧部 9 調整ローラ 10 脱水ガイド 11,12,16,17,18,18’,19,21,
22 脱水板 13 スペーサ 14a,14b,15a,15b 駆動軸

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラリーを供給するスラリー供給部と脱
    水後のケーキを排出するケーキ排出部との間に設けられ
    る脱水部と、この脱水部の上方に配置され脱水途中のケ
    ーキを前記脱水部に対して押しつける加圧部とを備える
    脱水装置であって、前記脱水部は、板面を鉛直向きにし
    て所定間隔毎に平行に配置される複数枚の平板よりなる
    脱水板群を複数群備えてなり、各脱水板群のそれぞれの
    平板が交互にかつ隣接する平板が互いに所定間隔を隔て
    て配置されるとともに、各脱水板群の位相が相対的にず
    れるようにそれら各脱水板群のうちの少なくとも一つの
    脱水板群に順次上昇,前進,下降,後退の各運動を行わ
    せる駆動部を備えることを特徴とする脱水装置。
  2. 【請求項2】 スラリーを供給するスラリー供給部と脱
    水後のケーキを排出するケーキ排出部との間に設けられ
    る脱水部と、この脱水部の上方に配置され脱水途中のケ
    ーキを前記脱水部に対して押しつける加圧部とを備える
    脱水装置であって、前記脱水部は、板面を鉛直向きにし
    て所定間隔毎に平行に配置される複数枚の平板よりなる
    第一の脱水板群と、この第一の脱水板群の各平板間に板
    面を鉛直向きにして所定間隔を隔てて配置される複数枚
    の平板よりなる第二の脱水板群とを備えるとともに、こ
    れら第一の脱水板群および第二の脱水板群を相対的に逆
    方向に移動させるようにそれら第一の脱水板群および第
    二の脱水板群のうちの少なくとも一方の脱水板群に順次
    上昇,前進,下降,後退の各運動を行わせる駆動部を備
    えることを特徴とする脱水装置。
  3. 【請求項3】 各脱水板群には、それぞれ互いに隣接す
    る平板間の間隙を一定に保持するスペーサが設けられる
    請求項1または2に記載の脱水装置。
  4. 【請求項4】 前記加圧部は、前記スラリー供給部から
    前記ケーキ排出部に向かうにしたがって前記脱水部との
    間隔が小さくなるように配置される板体である請求項
    1,2または3に記載の脱水装置。
  5. 【請求項5】 前記加圧部と前記脱水部との間隔は調整
    可能とされる請求項4に記載の脱水装置。
  6. 【請求項6】 前記スラリー供給部と前記加圧部との間
    にケーキの厚さを調整する調整ローラが設けられる請求
    項1,2,3,4または5に記載の脱水装置。
  7. 【請求項7】 前記脱水部の下方に脱水後の液を排出す
    る脱水ガイドが設けられる請求項1,2,3,4,5ま
    たは6に記載の脱水装置。
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