JP2501181Y2

JP2501181Y2 - 手提げ袋

Info

Publication number: JP2501181Y2
Application number: JP1991088930U
Authority: JP
Inventors: 徳行阪本
Original assignee: 山村商事株式会社
Priority date: 1991-10-02
Filing date: 1991-10-02
Publication date: 1996-06-12
Anticipated expiration: 2006-06-12
Also published as: JPH0529416U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、複数の円筒状の容器並
びに大径の胴部、小径の首部および両者を繋ぐ傾斜面を
有する肩部よりなる複数の瓶体を複列に収納するように
した手提げ袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】複数本の缶ジュースや缶ビール等の円筒
状の容器類を収納する手提げ袋は、透明なビニール樹脂
材等により、きわめてシンプルに構成されることが多
い。例えば、袋本体の下部に所定幅の底部を形成するよ
うに折り返して、側部両側を高周波接着し、その両側部
の上縁に提げ手を取り付け、半ダースの缶類容器を２列
に収納して手軽に持ち運びできるようにしたものがあ
る。このような手提げ袋は、一枚のビニール樹脂材を二
つ折りにして接着するだけのきわめて簡易な工程で袋本
体を形成することができるので、低コストで量産するこ
とができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところで、かかる手提
げ袋を、上述のように、ビニール樹脂材等の柔軟な素材
で形成した場合、その手提げ袋内に２列に収納された缶
容器の安定がよくないという難点があった。つまり、手
提げ状態では、缶容器の配列が乱れていわゆるあばれの
状況を呈することがあった。これは主として、その缶容
器の上部同士の当接状態が不安定であるため、両端の缶
容器の上部が内側方向に倒れ込みやすいことによるもの
と考えられる。また、コーラ瓶やビール瓶を収納する手
提げ袋でも同様の問題があった。

【０００４】本考案はこのような事情を考慮してなさ
れ、円筒状の容器を安定よく収納できる手提げ袋を提供
することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案は、上述の課題を
解決するための手段を以下のように構成している。

【０００６】上記目的を達成するために、本願の請求項
１に記載された考案（第１の考案）は、一対の提げ手を
有して袋本体内に複数の円筒状の容器を複列に収納する
手提げ袋であって、一枚のシートを折りたたんでその両
側縁部を接着されてなり、前記円筒状の容器を収納した
状態では、袋本体の開口縁が前記円筒状の容器の肩部に
対応する高さに位置すると共に、前記提げ手を有しない
部分において、接着された前記両側縁部の上端が上狭ま
り状に内側に傾斜するよう形成されて、前記円筒状の容
器の肩部より前記円筒状の容器の胴部を収容する部分を
広く形成してある。

【０００７】本願の請求項２に記載された考案（第２の
考案）は、一対の提げ手を有して袋本体内に、大径の胴
部、小径の首部および両者を繋ぐ傾斜面を有する肩部よ
りなる複数の瓶体を複列に収納する手提げ袋であって、
袋本体の開口縁が前記瓶体の肩部に対応する高さに位置
すると共に、前記開口縁の両側部を上狭まり状に内側に
傾斜させて、前記瓶体の肩部より前記瓶体の胴部を収容
する部分を広く形成してある。

【０００８】第１の考案では、袋本体の開口縁の一対の
提げ手を有しない部分を、一枚のシートを折りたたんで
接着された両側縁部の上端が上狭まり状に内側に傾斜す
るよう形成したので、複数の円筒状の容器を複列に収納
した状態では、一対の提げ手を手に提げると、開口縁の
前記提げ手を有しない部分で、両端部に収容されている
円筒状の容器の肩部がそれぞれ内側に向けて締め付けら
れ、収容されている全ての筒状の容器の上部同士の当接
状態がしっかりと確実なものとなり、配列状態が安定に
維持される。また、第２の考案は、袋本体内に、大径の
胴部、小径の首部および両者を繋ぐ傾斜面を有する肩部
よりなる複数の瓶体を複列に収納するのに好適な手提げ
袋を提供するものであって、開口縁の両側部を上狭まり
状に内側に傾斜させて形成してあるので、前記両側部に
よって両端の瓶体の肩部が内側寄りに付勢され、そのた
め、収容されている全ての瓶体の当接状態がしっかりと
確実なものとなり、配列状態が安定に維持される。

【０００９】

【実施例】以下に本考案を実施例の図面に基づいて詳細
に説明する。図１は透明なビニール樹脂シートよりなる
手提げ袋１の一実施例におけるたたんだ状態の正面を示
し、同図において、袋本体２の開口縁３の両側部４，４
が、両端に収納される缶容器５（図３参照）の肩部６に
対応するように、上狭まり状に内側に傾斜して形成され
ている。一方、その袋本体２の底部７は、缶容器５を２
列に収納できるような襠を形成するために折り返され
〔図２（Ｂ）参照〕、拡げた状態では、平坦な底部７
（図３参照）を形成できるようになっている。ちなみ
に、３５０ml缶×６本用の場合、開口縁３は５cm幅程に
形成され、その両側部４の上端が１．５cm程内側に入り
込むように傾斜した形状に形成される。

【００１０】上述の開口縁３は二重に折り返されてその
中央部位に提げ手８が取り付けられており、図３に示す
ように、缶容器５を半ダース収納した状態で、その提げ
手８，８を手に提げると、上狭まり状に形成された開口
縁３によって両端部に収納されている４つの缶容器５の
肩部６が矢印で示すように内側方向に付勢される。よっ
て、まん中の２つの缶容器５，５が両側から安定に締め
付けられることとなる。これにより、各缶容器５は互い
に安定な当接状態を得て、配列状態が乱れることなく、
良好な整列状態が維持される。

【００１１】かかる構成の手提げ袋１の袋本体２は、図
２（Ａ）に示すように、所定の寸法形状に裁断された矩
形状の一枚の軟質ビニール樹脂シートＶを前述のよう
に、開口縁３を形成する両端部と、底部７を形成する中
央部とに折り返しを入れて図２（Ｂ）のように二つ折り
にし、その両側縁部９，９をミシン掛けによる高周波接
着で接合すれば、従来と同様にきわめて容易に得ること
ができる。なお、ミシン掛けの際に、接着される両側縁
部９，９よりも外側の端部は切り落とされるので、前述
のように、軟質ビニール樹脂シートＶは矩形状に裁断さ
れていればよい。

【００１２】旅行やハイキング等でこのような手提げ袋
１を持参する際には、途中で、缶容器５の内容物を消費
してしまっても空になった缶容器５を捨てずに再び元の
位置に戻すようにし、全部空になってからゴミ箱等適所
にまとめて捨てるようにすれば、安定に収納した状態の
ままで手提げ袋１を持ち歩くことができ、環境保全に一
役買うこともできる。

【００１３】図４および図５は異なる実施例を示し、ビ
ール瓶５を半ダース２列に収納できるようにしたもの
で、表面に樹脂を被着して補強した厚手の紙で袋本体２
をやや深く形成し、かつ開口縁３の両側部４，４を、ビ
ール瓶５の肩部６に対応するように、やや大きく上狭ま
り状として内側に傾斜させ、提げ手８はビニール樹脂繊
維をより合わせて強い紐状としたものを、上部開口縁３
に被着させたリング状の止め具10に貫挿固定させてい
る。なお、この場合、両側部４，４の端縁に形成される
山部４ａを上狭まり状としてもよく、またその中央に形
成される谷部４ｂを上狭まり状としてもよい。

【００１４】このような手提げ袋１も、提げ手８，８を
手に提げると、開口縁３の上狭まり状に形成された両側
部４によって両端の４本のビール瓶５の肩部６が内側寄
に付勢されるため、中央の２本が両側から押されて安定
な当接状態となり、整列状態が安定に維持されることと
なる。

【００１５】以上説明したように、第１の考案では、袋
本体の開口縁の一対の提げ手を有しない部分を、一枚の
シートを折りたたんで接着された両側縁部の上端が上狭
まり状に内側に傾斜するよう形成したので、複数の円筒
状の容器を複列に収納した状態では、一対の提げ手を手
に提げると、開口縁の前記提げ手を有しない部分で、両
端部に収容されている円筒状の容器の肩部がそれぞれ内
側に向けて締め付けられ、収容されている全ての筒状の
容器の上部同士の当接状態がしっかりと確実なものとな
り、配列状態が安定に維持される。すなわち、第１の考
案は、袋本体の開口縁を、一対の提げ手を有する部分
と、上狭まり状に内側に傾斜する提げ手を有しない部分
とより構成したので、前記提げ手を有しない部分でだぶ
つくことなく、円筒状の容器を安定に収納した状態のま
まで手提げ袋を持ち歩くことができる。例えば、図３に
示すように、手提げ袋内に半ダースの円筒状の容器を３
個ずつ２列に収納した状態を例にとると、上狭まり状に
形成された開口縁によって、両端部に収容されている４
つの円筒状の容器の肩部が内側方向に付勢されてまん中
の２つの円筒状の容器が、両側から安定に締め付けられ
る。これにより長手方向にだぶつきが発生しないので、
手提げ袋内に２列に収納された円筒状の容器の安定がよ
くないという従来の難点を克服できる。また、第２の考
案は、袋本体内に、大径の胴部、小径の首部および両者
を繋ぐ傾斜面を有する肩部よりなる複数の瓶体を複列に
収納するのに好適な手提げ袋を提供するものであって、
開口縁の両側部を上狭まり状に内側に傾斜させて形成し
てあるので、前記両側部によって両端の瓶体の肩部が内
側寄りに付勢され、そのため、収容されている全ての瓶
体の当接状態がしっかりと確実なものとなり、配列状態
が安定に維持される。

【００１６】なお、第１，２の考案では、袋本体を構成
する素材を実施例のものに特定せず、その他の樹脂繊維
類や紙、布の他、紐状体を網の目状に編んだもの等をも
採用できることはいうまでもない。また、容器は円筒状
であったり、瓶体が大径の胴部、小径の首部および両者
を繋ぐ傾斜面を有する肩部よりなるものであれば、その
種類や大きさに合わせて袋本体を容易に形成することが
できる。さらに、２列のみでなく、３列に容器あるいは
瓶体を収納できるようにすることも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すたたんだ状態の手提げ
袋の正面図である。

【図２】（Ａ）は矩形状に裁断された軟質ビニール樹脂
シートの型取り展開図で、（Ｂ）はその軟質ビニール樹
脂シートの折り返し状態を説明するための説明図であ
る。

【図３】缶容器を半ダース収納した状態の手提げ袋の斜
視図である。

【図４】本考案の異なる実施例を示す手提げ袋の斜視図
である。

【図５】同瓶容器を半ダース収納した状態の手提げ袋の
正面図である。

【符号の説明】

１…手提げ袋、２…袋本体、３…開口縁、４…開口縁の
両側部（袋本体の開口縁の提げ手を有しない部分）、４
ａ，４ａ…山部、４ｂ…谷部、５…円筒状の容器，瓶
体、６…肩部、８，８…提げ手、９，９…両側縁部、Ｖ
…一枚のシート。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一対の提げ手を有して袋本体内に複数の
円筒状の容器を複列に収納する手提げ袋であって、一枚
のシートを折りたたんでその両側縁部を接着されてな
り、前記円筒状の容器を収納した状態では、袋本体の開
口縁が前記円筒状の容器の肩部に対応する高さに位置す
ると共に、前記提げ手を有しない部分において、接着さ
れた前記両側縁部の上端が上狭まり状に内側に傾斜する
よう形成されて、前記円筒状の容器の肩部より前記円筒
状の容器の胴部を収容する部分を広く形成してあること
を特徴とする手提げ袋。
【請求項２】一対の提げ手を有して袋本体内に、大径
の胴部、小径の首部および両者を繋ぐ傾斜面を有する肩
部よりなる複数の瓶体を複列に収納する手提げ袋であっ
て、袋本体の開口縁が前記瓶体の肩部に対応する高さに
位置すると共に、前記開口縁の両側部を上狭まり状に内
側に傾斜させて、前記瓶体の肩部より前記瓶体の胴部を
収容する部分を広く形成してあることを特徴とする手提
げ袋。