JP2501040C - - Google Patents

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JP2501040C
JP2501040C JP2501040C JP 2501040 C JP2501040 C JP 2501040C JP 2501040 C JP2501040 C JP 2501040C
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は離型性オルガノポリシロキサン組成物、特にはウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂、石膏などによりシリコーンゴム成形物を母型として反転型を複製するた
めの材料として有用とされる離型性オルガノポリシロキサン組成物に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】 シリコーンゴム成形物を反転母型として複製品を製造することは公知のことで
あり、このようにして作られたエポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの注型樹脂成形
品は自動車用部品、家電用部品として実用に供されているが、最近はこのように して得られる注型樹脂成形物の特性が重視されるようになってきている。このた
め注型樹脂での特性改良は目ざましい物があるが、この改良はシリコーンゴム母
型にとって耐久性が損なわれ一つの型から作成できる複製品の個数が著しく少な
くなってきているのが現状である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 そのため、注型樹脂に対するシリコーンゴム母型の離型耐久性の向上が強く望
まれており、この離型耐久性を向上させるためにはシリーンゴムに添加される補
強性シリカ充填剤を(CH3)3SiNHSi(CH3)3,(CH3)3SiNHSi(CH3)2NHSi(CH3)3,(CF3CH
2CH2)(CH3)2SiNHSi(CF3CH2CH2)(CH3)2などのようなシラザンで処理して疎水化す
る方法、あるいはその引裂き強度向上のために(CH3)2(CH2=CH)SiNHSi(CH3)2(CH2
=CH),(CH3)3SiNHSi(CH3)(CH2=CH)NHSi(CH3)3,(CH3)3SiNHSi(CH3)(CH2=CH)[OSi(
CH3)2]nNHSi(CH3)3,CH2=CHSi[NHSi(CH3)3]3などを前記のシラザンと併用して補
強性親水性シリカを処理するか、前記で得た疎水性シリカをこれで再処理すると
いう方法が行なわれている。 【0004】 しかし、これらによれば従来の製品にくらべて離型耐久性の向上が認められる
ものの、現在の注型用樹脂の主流とされる高物性を有するウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂に対するシリコーンゴム母型の耐久離型性はまだ十分満足すべきものでは
ない。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明はこのような課題を解決した離型性オルガノポリシロキサン組成物に関
するものであり、これはA)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有する
ジオルガノポリシロキサン100重量部、B)A)成分中のアルケニル基に対するけ
い素原子に直結した水素原子のモル比が0.4〜4.0となる量の、1分子中に少なく
とも3個のけい素原子に直結した水素原子を有するオルガノハイドロジエンポリ
シロキサン、C)アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属アル
コラートまたはアルカリ金属シリコネートから選択されるアルカリ性物質、A) 成分に対してアルカリ金属として5〜5,000ppm、D)比表面積が50m2/g以上であ
疎水性の微粉末シリカ5〜50重量部、E)触媒量の白金または白金属化合物と
からなることを特徴とするものである。 【0006】 すなわち、本発明者らは耐久離型性のすぐれたシリコーンゴム母型を製造すべ
く種々検討した結果、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、オルガノハイ
ドロジエンポリシロキサン、シリカ系充填剤および白金系触媒とからなる従来公
知の付加反応型オルガノポリシロキサン組成物にアルカリ金属水酸化物などのア
ルカリ性物質を適当量添加すると、この組成物から作られたシリコーンゴム離型
性母型の離型耐久性が著しく向上することを見出し、ここに使用される各成分の
種類、配合量についての研究を進めて本発明を完成させた。 以下にこれをさらに詳述する。 【0007】 【作 用】 本発明は離型耐久性の向上された母型を与える離型性オルガノポリシロキサン
組成物に関するものである。 【0008】 本発明の離型性オルガノポリシロキサン組成物を構成するA)成分としてのジオ
ルガノポリシロキサンは例えば一般式で 【0009】 【化1】 【0010】 で示されるものが挙げられ、ここでR1はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基などのアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキ
セニル基などのアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基などのアリー
ル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基などのアラルキル基あるいはこれらの
基の炭素原子に結合している水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ 基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基な
どから選択される、同一または異種の、通常炭素数1〜10、好ましくは炭素数1
〜8の非置換または置換1価炭化水素基であり、aは1.9〜2.4の正数であるもの
とされるが、このものは一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含んだもの
とすることが必要とされる。 【0011】 このオルガノポリシロキサンは基本的に直鎖状のジオルガノポリシロキサンで
あるが、分子中にR1SiO3/2単位、SiO2単位などの分岐構造を一部含有するもので
あってもよく、又、型取り用材料として用いる場合にはこの25℃における粘度が
1,000cp未満では、硬化物の物理特性が使用に十分満足するものとならない場合
があり、一方、100,000cpより大きいと得られる組成物が高粘稠物となって実際
の使用に供し得ない場合があるので、25℃における粘度が1,000〜100,000cpであ
るものが好ましい。また、けい素原子に結合した置換基R1は基本的に上記したい
ずれのものであってもよいが、アルケニル基としてはビニル基、その他の置換基
としてはメチル基が好ましくは、又耐溶剤性の必要な場合にはトルフルオロプロ
ピル基が好ましい。 【0012】 このオルガノポリシロキサンは当業者にとって公知の方法で製造することがで
き、これは例えばオルガノシクロポリシロキサンと式R3SiOSiR1 3で示されるジシ
ロキサンとを酸、アルカリの存在下で平衡化反応させることによって得ることが
できるが、これには下記の式 【0013】 【化2】 【0014】 【化3】 【0015】 【化4】【0016】 【化5】 【0017】 (Rはアルケニル基を除く前記R1と同じ、mは0以上の整数,nは正の整数)で
示されるものが例示される。 【0018】 また、本発明の離型性オルガノポリシロキサン組成物を構成するB)成分として
のオルガノハイドロジエンポリシロキサンは上記したA)成分中のアルケニル基と
後記するE)成分としての白金系触媒の存在下に付加反応するけい素原子に直結し
た水素原子を含有するものであり、したがってこれは上記したA)成分に対し架橋
剤として作動するものであるが、これはA)成分との付加反応を完全に進行させる
ということから、1分子中に少なくとも3個のけい素原子に直結する水素原子を
もつものとすることが必要とされる。 【0019】 このオルガノハイドロジエンポリシロキサンの分子構造は線状、環状、分岐状
、網状のいずれであってもよく、通常、分子中のけい素原子の数が300以下、好
ましいくは200以下のものであり、この化合物におけるけい素原子に直結した水
素原子以外の置換基はA)成分中における置換基と同じものとすればよいが、この
B)成分の配合量はA)成分に含まれているアルケニル基1個に対し、けい素原子に
直結した水素原子のモル比が0.4当量未満であると得られるオルガノシロキサン
の架橋密度が低くなりすぎて、硬化したシリコーンゴムの耐熱性に悪影響が生じ
、4.0当量より多くすると脱水素反応による発泡の問題が生じたり、得られるシ
リコーンゴム硬化物が耐熱性のわるいものとなるので、A)成分中のアルケニル基
に対し、けい素原子に直結した水素原子がモル比で0.4〜4.0の範囲となる量とす
ることが必要とされる。 【0020】 なお、このものは当業者によって公知の方法で製造することができ、これは例
えばオクタメチルクロテトラシロキサンまたはテトラメチルシクロテトラシロキ
サンと末端基となり得る(CH3)3SiO1/2,H(CH3)2SiO1/2単位などを含む化合物と
を硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸などの触媒の存在下
に−10〜+40℃の温で平衡化反応させることによって容易に得ることができ
る。 【0021】 本発明の離型性オルガノポリシロキサン組成物構成するC)成分としてのアルカ
リ性物質は本発明の目的とするシリコーンゴム母型の離型耐久性向上に効果を与
えるものであるが、これはLiOH,NaOH,KOH,CsOHなどのようなアルカリ金属水
酸化物、Li2O、Na2O、K2Oなどのアルカリ金属酸化物、CH3OLi、CH3ONa、CH3OK、
C2H5OLi、C2H5ONa、C2H5OK、C3H7ONa、C3H7OKなどのようなアルカリ金属アルコ
ラート、下記化6、化7、化8[但し、pは正の整数]などのようなアルカリ金
属シリコネートから選択されるものとされる。 【0022】 【化6】【0023】 【化7】 【0024】 【化8】 【0025】 このアルカリ性物質の配合量は前記したA)成分としてのジオルガノポリシロキ
サンに対し、アルカリ金属として5ppm未満では少量すぎてこれによる離型耐久
性向上の効果が不充分となり、5,000ppmより多くすると離型耐久性向上効果はあ
っても成形物の表面が荒れて、母型としての使用が困難になったり、シロキサン
結合が開裂して耐熱性が悪化するなどの悪影響が出るので、5〜5,000ppmの範囲
とすることが必要とされるが、この好ましい範囲は50〜300ppmとされる。 【0026】 なお、この離型耐久性向上という効果は、HCl,H2SO4のような酸、テトラメチ
ルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラブチルホスホニウムハイドロオキサ
イドのようなリン化合物あるいはテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ ド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイドなどのようなテトラアルキル
アンモニウムハイドロオキサイドサイドなどのアンモニウム化合物を用いても得
ることができるけれども、酸化合物については製造機器の腐触の問題があり、リ
ン化合物あるいはアンモニウム化合物は付加反応型の組成物において使用される
白金系触媒に対して触媒毒となり、この組成物に硬化阻害を与える可能性が高い
ことから実際の使用には不適当である。 【0027】 つぎに本発明の離型性オルガノポリシロキサン組成物を構成するD)成分として
疎水性の微粉末シリカは本発明の組成物が硬化してエラストマー状になったも
のに強度を与えるものであるが、一般的に型取り材料と呼ばれている逆テーパー
を含む母型の複製を可能とするためには強度、特に引裂強さが要求されることか
ら、これは比表面積が50m2/g以上のものとすることが必要とされ、この配合量
は前記したA)成分としてのジオルガノポリシロキサン100重量部に対して5重
量部未満では少量にすぎてこの強度向上の効果が不充分となり、50重量部より
多くすると著しく流動性に欠け、また離型性にも劣ったものとなるので、5〜5
0重量部の範囲とすることが必要とされる。 【0028】 なお、この微粉末シリカは疎水性のものであることが必要であるが、これには
他の成分と配合する前に予め表面処理された疎水性シリカを使用してもよく、あ
るいは、実施例1〜2の組成物、実施例6〜7の組成物のように親水性シリカを
ヘキサメチルジシラザン及び水などの処理剤と共に組成物中に添加、配合して、
組成物の調製過呈で疎水化処理されたシリカであってもよい。この後者の場合の
処理前の親水性シリカとしてはアエロジル30,200,300[日本アエロジ
ル(株)製商品名]、キャボシルMS−5,MS−7[米国キャボット社製商品
名]、レオロジルQS−102,103[徳山曹達(株)製商品名]、ニプシルLP[
日本シリカ(株)製商品名]が、また前者の場合の疎水性シリカとしてはアエロ
ジルR−812,R−812S,R−972,R−974[ドイツ国デクッサ社製商品名]、
レオロジルMT−10[徳山曹達(株)製商品名]、ニプシルSSシリーズ[日
本シリカ(株)製商品名]などが例示される。 【0029】 なお、本発明の離型性オルガノポリシロキサン組成物を構成するE)成分として
の白金または白金族化合物は前記したA)成分とB)成分との付加反応を促進させる
ための触媒として使用されるものであり、これは公知のものでよく、これには白
金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸のオレフ
ィン、アルデヒド、ビニルシロキサンまたはアセチレンアルコールなどの錯体が
例示されるが、この配合量は通常前記したA)成分としてのジオルガノポリシロキ
サン100重量部に対して0.1〜1,000ppm、好ましくは1〜200ppmの範囲とす
ればよく、これはこの組成物の希望する硬化速度に応じ適宜増減すればよい。 【0030】 本発明の離型性オルガノポリシロキサン組成物は上記したA)〜E)成分の所定量
を均一に混合することによって得ることができるが、この製造に当っては前記し
たA)成分としてのジオルガノポリシロキサンとD)成分としての微粉末シリカとを
100〜200℃の温度範囲で加熱混合してからC)成分としてのアルカリ性物質
を添加混合するか、あるいはA)成分、D)成分と共にC)成分を同様な条件で同時に
加熱混合したのち、つづいてこれにB)成分としてのオルガノハイドロジエンポリ
シロキサンとE)成分としての白金または白金族化合物を添加し、よく撹拌すれば
よい。 【0031】 なお、このようにして得られた離型性オルガノポリシロキサン組成物について
、その硬化時間を調整する目的において、これに硬化制御剤として公知とされる
ビニルシクロテトラシロキサンのようなビニル基含有オルガノポリシロキサン、
トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類お
よびそのシラン、シロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエ
チレンジアミン、ベンゾトリアゾールおよびそれらの混合物を添加してもよく、
これにはまた本発明の目的を損なわない範囲においてコバルトブルーなどの無機
顔料、有機染料などの着色剤、酸化カリウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンガ
ラ、酸化チタン、カーボンブラックなどの耐熱性、難燃性向上剤などを必要に応
じ添加してもよいし、これから得られるシリコーンゴムの機械的強度を向上 させるために基本的にR1 3SiO1/2単位とSiO2単位よりなる一分子中に少なくとも
1個のアルケニル基を含有するシリコーンオイルに可溶なシリコーン樹脂を添加
してもよい。 【0032】 また、この離型性オルガノポリシロキサン組成物から作られたシリコーンゴム
母型を用いて実際に注型樹脂を用いて複製品を作製する場合、このシリコーンゴ
ム母型にシリコーンオイル、フッ素系オイルあるいは本質的にこれらの材料から
なる皮膜を形成するタイプの離型剤を塗布すれば、この母型の離型耐久性はこれ
をさらに向上させることができる。 【0033】 【実施例】 つぎに本発明の実施例、比較例をあげる。 実施例1〜5、比較例1〜3 分子鎖両末端がビニルジメチルシリル基で封鎖された、25℃での粘度が約5,
000cpのジメチルポリシロキサン800gと比表面積が200m2/gである微粉末
シリカ・アエロジル200(前出)200gをニーダー中に投入し、150℃で
2時間よく撹拌、混合し、これに水酸化カリウム(KOH)をカリウム金属として、
上記ジメチルポリシロキサンに対して30ppm、ヘキサメチルジシラザン80g
および水10gを添加し、加熱を行なわずに1時間混合したのち、150℃に昇
温して引続き2時間混合し、常温まで降温した。 ついで、このようにしてた得た混合物500gに平均組成式が、 【0034】 【化9】【0035】 で示されるメチルハイドロジエンポリシロキサン2.5gと塩化白金酸オクチル アルコール錯体を白金として100ppm添加し、よく撹拌したのち真空下で脱泡
してシロキサン組成物Iを作った。 【0036】 また、上記における水酸化カリウム(KOH)の添加量をジメチルポリシロキサン
に対してカリウム金属として150ppmとしたほかは上記と同じように処理して
シロキサン組成物IIを作り、上記における微粉末シリカ・アエロジル200を疎
水性の微粉末シリカ・アエロジルR−812(前出)200gとしたほかは上記と同じよ
うに処理してシロキサン組成物IIIを作り、また上記における微粉末シリカ・ア
エロジル200を疎水性の微粉末シリカ・アエロジルR−812とし、上記におい
て添加したヘキサメチルジシラザン80g、水10gを添加しなかったほかは上
記と同じように処理してシロキサン組成物IVを作り、さらに上記における微粉末
シリカ・アエロジル200に代えて疎水性の微粉末シリカ・アエロジルR−974(
前出)とし、上記において添加したヘキサメチルジシラザン80gと水10gを
添加しなかったほかは上記と同じように処理してシロキサン組成物Vを作った。 【0037】 また比較のため上記したシロキサン組成物Iの製造時に添加した水酸化カリウ
ム(KOH)を添加しなかったほかは、シロキサン組成物Iの製造と同様に処理して
シロキサン組成物VIを作り、また上記したシロキサン組成物Iの製造時に使用し
た微粉末シリカ・アエロジル200を疎水性の微粉末シリカ・アエロジルR−81
2(前出)200gとし、水酸化カリウムを添加しないほかはシロキサン組成物I
の製造と同様に処理してシロキサン組成物VIIを作り、さらに上記したシロキサ
ン組成物Iの製造時に使用した微粉末シリカ・アエロジル200を疎水性の微粉
末シリカ・アエロジルR−812(前出)200gとし、水酸化カリウム(KOH)、メチ
ルジシラザン80gおよび水10gを添加しないほかはシロキサン組成物Iの製
造と同様に処理してシロキサン組成物VIIIを作った。 【0038】 ついで、このシロキサン組成物I〜VIIIを60℃、2時間で硬化させ、JIS K6
301にしたがって厚さ2mmのシートを作成してこれらの一般物性を測定したと ころ、表1に示したとおりの結果が得られ、これらの組成物から同様にして凹状
の母型を成型し、この凹状部にウレタン樹脂3075[H&K社製商品名]を注型し
、60℃、1時間で硬化して得たウレタン成型品の光沢度から回数を測定したと
ころ、表2に示したとおりの結果が得られた。 【0039】 【表1】 【0040】 【表2】【0041】 実施例:6 分子鎖両末端が、ビニルジメチルシリル基で封鎖された25℃での粘度が約50
00cpのジメチルポリシロキサン800gと比表面積がBET法で約200m2/gであるアエ
ロジル200(日本アエロジル社製)200gをニーダー中に投入し、良く撹拌混合し
ながら、ヘキサメチルジシラザン80g、水10gを添加し加熱を行わず1時間混合を
行った。この後温度を150℃に昇温し、引き続き2時間混合を行った後常温まで
降温した。 この材料500gに水酸化カリウムをシリコネート化し溶解させ易くした物をカリ
ウム金属としてビニルジメチル基封鎖ジオルガノポリシロキサンに対し150ppmを
添加し、平均式HSi(CH3)2[OSi(CH3)2]6[OSiH(CH3)4]Si(CH3)2Hで表されるメチル
ハイドロジエンポリシロキサン25g、塩化白金酸オクチルアルコール錯体を白金
として100ppmを添加し、良く撹拌した後真空下で脱泡を行い、60℃/2時間で硬
化させJIS K 6301に従って厚さ2mmシートを作製し一般物理特性を測定したとこ
ろ、後記する表3に示したとおりの結果が得られ、一方これらと同様にして凹状
の母型を成型し、この凹状部にウレタン樹脂(H&K社製3075)を注型、60℃/1
時間で硬化し得られたウレタン樹脂成型物の表面光沢度から型取り回数を測定し
たところ、後記する表3に併記したとおりの結果得られた。 【0042】 実施例:7 分子鎖両末端が、ビニルジメチルシリル基で封鎖された25℃での粘度が約50
00cpのジメチルポリシロキサン800gと比表面積がBET法で約200m2/gであるアエ
ロジル200(日本アエロジル社製)200gをニーダー中に投入し、良く撹拌混合し
ながら、ヘキサメチルジシラザン80g、水10gを添加し加熱を行わず1時間混合を
行った。この後温度を150℃に昇温し、引き続き2時間混合を行った後常温まで
降温した。 この材料500gに水酸化カリウムをシリコネート化し溶解させ易くした物をカリ
ウム金属としてビニルジメチル基封鎖ジオルガノポリシロキサンに対し100ppmを
添加し、平均式HSi(CH3)2[OSi(CH3)2]6[OSiH(CH3)4]Si(CH3)2Hで表されるメチル
ハイドロジエンポリシロキサン25g、塩化白金酸オクチルアルコール錯体を白金
と して100ppmを添加し、良く撹拌した後真空下で脱泡を行い、60℃/2時間で硬化
させJIS K 6301に従って厚さ2mmのシートを作製し一般物理特性を測定したとこ
ろ、後記する表3に示したとおりの結果が得られ、一方これらと同様にして凹状
の母型を成型し、この凹状部にウレタン樹脂(H&K社製3075)を注型、60℃/1
時間で硬化し得られたウレタン樹脂成型物の表面光沢度から型取り回数を測定し
たところ、後記する表3に併記したとおりの結果得られた。 【0043】 実施例:8 分子鎖両末端が、ビニルジメチルシリル基で封鎖された25℃での粘度が約50
00cpのジメチルポリシロキサン800gと比表面積がBET法で約200m2/gであるアエ
ロジル200(日本アエロジル社製)200gをニーダー中に投入し、良く撹拌混合し
ながら、ヘキメチルジシラザン80g、水10gを添加し加熱を行わず1時間混合を行
った。この後温度を150℃に昇温し、引き続き2時間混合を行った後常温まで降
温した。 この材料500gに金属リチウムをシリコネート化し溶解させ易くした物をリチウ
ム金属としてビニルジメチル基封鎖ジオルガノポリシロキサンに対し50ppmを添
加し、平均式HSi(CH3)2[OSi(CH3)2]6[OSiH(CH3)4]Si(CH3)2Hで表されるメチルハ
イドロジエンポリシロキサン25g、塩化白金酸オクチルアルコール錯体を白金とし
て100ppmを添加し、良く撹拌した後真空下で脱泡を行い60℃/2時間で硬化させ
JIS K 6301に従って厚さ2mmシートを作製し一般物理特性を測定したところ、つ
ぎの表3に示したとおりの結果が得られ、一方これらと同様にして凹状の母型を
成型し、この凹状部にウレタン樹脂(H&K社製3075)を注型、60℃/1時間で硬
化し得られたウレタン樹脂成型物の表面光沢度から型取り回数を測定したところ
、つぎの表3に併記したとおりの結果得られた。 【0044】 【表3】 【0045】 【発明の効果】 本発明は離型性オルガノポリシロキサン組成物に関するもので、これは前記し
たように、A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有するジオルガノポ
リシロキサン、B)1分子中に少なくとも3個のけい素原子に直結した水素原子を
含有するオルガノハイドロジエンポリシロキサン、C)アルカリ性物質、D)疎水性
微粉末シリカ、E)白金系硬化触媒、とからなるものであり、これは公知の付加
反応型オルガノポリシロキサン組成物にC)成分としてのアルカリ性物質を添加し
たものであるが、これによればこのアルカリ性物質の添加によってこの組成物か
ら作られるシリコーンゴム成型用母型の離型耐久性が著しく向上されるので、こ
のものはすぐれた離型性オルガノポリシロキサンになるという有利性が与えられ る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有するジオルガノポリシロキ
    サン 100重量部 B)A)成分中のアルケニル基に対するけい素原子に直結した水素原子のモル比が
    0.4〜4.0となる量の、一分子中に少なくとも3個のけい素原子に直結した水素原
    子を有するオルガノハイドロジエンポリシロキサン C)アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属アルコラートま
    たはアルカリ金属シリコネートから選択されるアルカリ性物質、 A)成分に対してアルカリ金属として 5〜5,000ppm D)比表面積が50m2/g以上である疎水性の微粉末シリカ 5〜50重量部 E)触媒量の白金または白金族化合物 からなることを特徴とする離型性オルガノポリシロキサン組成物。 【請求項2】 請求項1に記載の組成物を硬化してなる硬化物。

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