JP2500958Y2 - 自動二輪車のブレ―キ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、オートバイ型の自動二輪車のブレーキ装
置の改良に関する。

〔従来の技術〕

オートバイ型の自動二輪車は、第５図に示すように、
フレームＡの下部左右に連結したブラケットＢに、フー
トレストＣを側方に突出させて設け、ライダーがフート
レウトＣ上に足を置いて運転するようにしてある。ブラ
ケットＢには、フートレストＣと同軸又は近くに、ペタ
ルアームＤを軸着し、ペタルアームＤの先端のペタルＥ
をフートレストＣの前側に位置させ、ペタルアームＤの
後端を、ブラケットＢの内側面に取付けたブレーキのマ
スターシリンダーＦの可動ロッドＧの下端に連結してい
る。そして、フートレストＣに置いた足の爪先でペタル
Ｅを踏下げて、ペタルアームＤを回動させて回動ロッド
Ｇを押圧し、マスターシリンダーＦの油圧をホースで連
結した後輪のホイールシリンダーに伝えて、後輪を制動
するようにしている。

〔考案が解決しようとする課題〕

フレームＡの下部には、後輪を懸架した後ホークＨの
前端が軸着してあり、ブラケットＢの内側に取付けたマ
スターシリンダーＦは、後ホークＨに当らないように、
後ホークＨの外側に配置される。このため、フートレス
トＣを取付けるブラケットＢの位置が外側になり、左右
のフートレストＣの取付け幅が大きくなって、足の開き
幅が大きくなる不便がある。

この考案は、かかる点に鑑み、ペタルアームをフレー
ムに軸着すると共にＬ型レバーを介して、フレームの下
部のエンジン後側に横に取付けたブレーキのマスターシ
リンダーの可動ロッドに連結し、フートレストを取付け
るブラケットを後ホークに近接させて配置できて、左右
のフートレストの取付け幅を小さくできる自動二輪車の
ブレーキ装置を得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案の自動二輪車の
ブレーキ装置は、後端にペタルを設けたペタルアーム
を、ペタルをフートレストの前側に位置させて前端をフ
レームに軸着し、接触片を突設したＬ型レバーをフレー
ムに軸着して接触片をペタルアーム下面に当接させ、フ
レームに横向きに取付けたブレーキのマスターシリンダ
ーの可動ロッドの先端をＬ型レバーの下端に軸着連結す
るようにしたことにある。

〔作用〕

フートレストに置いた足の爪先で、ペタルを踏下げて
ペタルアームを回動させると、接触片が押されてＬ型レ
バーが回動し、マスターシリンダーの可動ロッドを押圧
する。これによって、マスターシリンダー内の油圧が後
輪のホイールシリンダーに伝わり、後輪が制動される。
フートレストを取付けたブラケットは、内面を後ホーク
に近接させて取付けることができ、左右のフートレスト
の取付け幅を狭めることができて、足の開き幅を狭くで
き、ライディングポジションをよくできる。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を第１図乃至第４図によって説
明する。

フレーム１の下部に取付けるブラケット２には、フー
トレスト３を側方に突出させて取付け、ライダーが足を
置くようにしてある。ブラケット２は、内面を後ホーク
４の側面に近接させて設置できる。ペタルアーム５は、
後端にペタル６が設けてあり、フートレスト３の前側に
ペタル６を位置させ、ペタルアーム５の前端を、フレー
ム１のボス７に軸着する。Ｌ型レバー８は、上部に設け
た長孔９に接触片10を上方に突出させて挿入してあり、
接触片10は、ネジ棒11に螺合してあって、ネジ棒11を回
転させることによって、長孔９に沿って位置を調節でき
る。Ｌ型レバー８は、中間をフレーム１のボス12に軸着
し、接触片10の上端をペタルアーム５の下面に当接させ
る。ブレーキのマスターシリンダー13は、フレーム１の
下部のエンジンの後側に、横向きにして取付け、マスタ
ーシリンダー13の可動ロッド14の先端を、Ｌ型レバー８
の下端に軸着する。

ペタル６を踏下げてペタル５を回動させると、接触片
10を介してＬ型レバー８を回動でき、可動ロッド14を押
圧して、後輪を制動する。接触片10をネジ棒11で位置調
節すると、Ｌ型レバー８の支点位置が変り、レバー比を
調節できる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案は上述のように構成し
たので、フートレストを取付けたブラケットを、後ホー
クの側面に近接させて取付けることができて、左右のフ
ートレストの取付け幅を狭めることができ、足の開き幅
を狭くライディングポジションを良好にすることができ
る。又、マスターシリンダーは横向きに配置できて、エ
ンジンの後側に置くことができて保護性がよい。そして
Ｌ型レバーの接触片を介してペタルアームに当接させ、
接触片の位置調節によってレバー比を調節することがで
きて、ペタルのストロークをライダーの好みに合せるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示し、 第１図は全体概略斜視図、 第２図は斜視図、 第３図はＬ型レバー部分の拡大斜視図、 第４図はＬ型レバーの縦断斜視図、 第５図は従来例を示す斜視図、 である。 １フレーム、３……フートレスト、５……ペタルアー
ム、６……ペタル、８……Ｌ型レバー、10……接触片、
13……マスターシリンダー、14……可動ロッド。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】後端にペタルを設けたペタルアームを、ペ
   タルをフートレストの前側に位置させて前端をフレーム
   に軸着し、接触片を突設したＬ型レバーをフレームに軸
   着して接触片をペタルアーム下面に当接させ、フレーム
   に横向きに取付けたブレーキのマスターシリンダーの可
   動ロッドの先端をＬ型レバーの下端に軸着連結するよう
   にしたことを特徴とする自動二輪車のブレーキ装置。