JP2500915Y2 - 熱交換器における煤取り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、排熱回収用に使用される熱交換器、特に熱
交換用プレートを排ガス通路内に並設したプレート型熱
交換器の煤取り装置に関するものである。

（従来の技術及びその問題点） ディーゼルエンジンによるコーゼネレーションが急速
に普及しているが、ディーゼルエンジンの不完全燃焼又
は燃料油中の不燃物が煤となって排熱回収用プレート型
熱交換器の熱交換用プレートに付着し、熱交換作用を阻
害すると共に、ひどくなると排ガス通路を閉塞し、エン
ジンの背圧上昇でエンジントリップまで至ることもあ
る。

このよう問題は、流動床式熱交換器を除く全ての排ガ
ス熱交換器に共通したものである。従って煤取り対策を
講ずることが必要不可欠となっているが、従来の煤取り
対策は、付着した煤を空気圧又は蒸気圧によるストーブ
ロワーにより間歇的に吹き飛ばすか又は、水洗により煤
を洗い流す方法に頼っていた。しかしながら従来のこの
ような方法では、付着した煤を効率良く取り除くことが
出来なかった。特に燃料の性状によりプレート面に付着
凝固した煤については、スートブロワー等では殆ど取り
除くことが出来ない状況にあった。

上記難点を解消するために、例えば実開昭62−112438
号公報に開示されるように、熱交換器本体内に所定間隔
おきに並列させた複数の熱交換用プレート間に煤掻き取
り用スクレーパーを遊嵌させて該スクレーパーをスクレ
ーパー支持部材に取付け、該支持体部材によって各スク
レーパーを上記熱交換用プレートの外面に沿って往復駆
動せしめることによって物理的に掻き取って熱交換用プ
レートに付着する煤を除去するようにした装置が提案さ
れている。

この物理的な掻き取り装置であると、効率的に煤を掻
き取ることができる利点があるが、この掻き取り装置で
あると、上述のように煤掻き取り用スクレーパーを熱交
換器本体内で往復駆動せしめるための駆動手段を必要と
する。

しかるに熱交換器本体内には、排ガスに含まれる煤が
充満しており、例え駆動手段を熱交換器本体の外部側に
設けても駆動手段を支持するケーシングと熱交換器本体
内とは駆動手段を煤掻き取り用スクレーパーに連結する
必要があるから両者間は連通状態となっており、従っ
て、熱交換器本体内の煤が前記連通路を通って駆動装置
内に侵入し、該駆動装置に煤が付着してこれを短期間に
損傷する危険がある。

また、上記掻き取り装置では、各煤掻き取り用スクレ
ーパーの上下両端部を、熱交換用プレートの上下両側に
配設されたスクレーパー支持部材にそれぞれ支持させて
各スクレーパーを揺動不能に保持しているため、各スク
レーパーには必ず熱交換用プレートに弾接するブラシ等
を必要とする上、スクレーパー支持部材を熱交換用プレ
ートの上下両側に設けたことによって、スクレーパー支
持部材を介してスクレーパーを往復駆動するスクレーパ
ー駆動装置が大掛かりなものとなって、熱交換器全体が
不必要に大型化するといった問題がある。

本考案は、上記物理的な煤掻き取り装置の問題点を解
消して長期間安定して使用することができると共に、ス
クレーパー駆動装置をコンパクトに構成できて熱交換器
の小型化を図ることのできる煤掻き取り装置を提供する
ことを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するための本考案の構成を実施例に対
応する図面に基づいて説明すると、本考案の第１は、熱
交換器本体１内に複数の熱交換用プレート５を所定間隔
おきに並列させてなる熱交換器において、上記複数の熱
交換用プレート５の上方にスクレーパー支持部材11を水
平に設け、該スクレーパー支持部材11に、各熱交換用プ
レート５間に遊嵌される各煤掻き取り用スクレーパー10
の上端部を自在継手41を介して取り付けると共に、各ス
クレーパー10の下端部に重錐14を吊支し、上記スクレー
パー支持部材11によって各スクレーパー10を上記熱交換
用プレート５の外面に沿って往復駆動せしめる駆動装置
12を設け、該駆動装置12は、スクレーパー支持部材11の
移動方向に配設される長尺なねじ棒16と、該ねじ棒16に
螺合し前記スクレーパー支持部材11に連結されてなるナ
ット19と、ねじ棒16を回転駆動する駆動モータ23とから
なり、前記ナット19を挟んでその軸方向両側に延びるね
じ棒16にそれぞれ耐熱性の防塵蛇腹35,35を伸縮自在に
被覆してなる構成を採用してなるものである。

また本考案の第２は、前記スクレーパー10に煤掃き取
り用刷毛42を設けてなる構成を採用するものである。

（作用） 上記構成において、熱交換器本体１を例えば排ガス排
出管に接続すると共に、この本体１の内部に収容される
各熱交換用プレート５に例えば低温水供給することによ
って、該各熱交換用プレート５を挟んで高温排ガスと低
温水との間で熱交換がなされ、温水を取出すことができ
る。そして、上記各熱交換用プレート５間に遊嵌するス
クレーパー10を往復駆動させるだけで、該スクレーパー
10により各熱交換用プレート５の外面に付着する煤Ａを
強制的に掻き取ることができ、これによって煤Ａの付着
成長を伴う熱交換効率の低下や排ガス通路の閉塞という
ような不都合を確実に回避し得る。特に、各熱交換用プ
レート５間に遊嵌された各スクレーパー10は、駆動装置
12による往復駆動時に、その駆動方向に前後動すると同
時に左右方向に揺動して、各熱交換用プレート５の外面
に付着した煤Ａを有効に掻き取ることができ、しかも各
スクレーパー10の下端部に吊支した重錘14によって各ス
クレーパー10の過度の揺動を防止し、掻き取り作用を有
効に発揮して煤Ａを確実に掻き取ることができる。

また、スクレーパー支持部材11を往復駆動せしめる駆
動装置12は、スクレーパー支持部材11の移動方向に配設
される長尺なねじ棒16と、該ねじ棒16に螺合し前記スク
レーパー支持部材11に連結されてなるナット19と、ねじ
棒16を回転駆動する駆動モータ23との所謂ねじナット作
用によってスクレーパー支持部材11が往復駆動するよう
になっているため、円滑にスクレーパー10を熱交換用プ
レートに沿って往復駆動させることができると共に、前
記ねじ棒16には耐熱性の防塵蛇腹35を伸縮自在に被覆し
てなるため、熱交換器本体１内から煤が駆動装置12内に
侵入しても、該防塵蛇腹35によってねじ棒16が保護され
るため、煤が付着することがなく長期間安定して使用す
ることができる。特に、前記防塵蛇腹35は、前記ナット
19を挟んでその軸方向両側のねじ棒16にそれぞれ被覆さ
れてなるため、ナット19に連結されるスクレーパー支持
部材11が往復駆動するも、ねじ棒16は常に防塵蛇腹35に
よって被覆されており、ねじ棒16の全長にわたって確実
に煤の付着が防止される。

（実施例） 以下に本考案の一実施例を添付の例示図に基づいて説
明する。

第１図に於いて、１は角筒状の熱交換器本体であっ
て、上端に排ガス入口２を有すると共に下端側部に排ガ
ス出口３を有し、内部の排ガス通路４には、熱交換用プ
レート５が複数枚一定間隔おきに並列する熱交換用プレ
ート群６が、各プレート５が排ガス流れ方向と平行にな
るように配設されている。７は各熱交換用プレート５に
低温水を導入する給水用配管であり、８は各熱交換用プ
レート５から温水を取り出す温水取り出し用配管であ
る。

上記のようなプレート型熱交換器は従来周知のもの
で、排ガス通路４内を上から下に流動する高温排ガスと
各熱交換用プレート５内を流動する低温水との間で熱交
換を行わせ、排ガスの熱を温水の形で取り出すものであ
る。

第１図〜第３図において、９は上記プレート型熱交換
器に組み込まれた本考案の煤取り装置であって、上記複
数の熱交換用プレート５の上方に丸棒状に形成されたス
クレーパー支持部材11を水平に設け、このスクレーパー
支持部材11に、各煤掻き取り用スクレーパー10の上端部
を自在継手41を介して取り付けて、この各煤掻き取り用
スクレーパー10を各熱交換用プレート５相互間に遊嵌状
態で垂下すると共に、各スクレーパー10の下端部に重錘
14を吊支し、上記スクレーパー支持部材11によって各ス
クレーパー10を上記熱交換用プレート５の外面に沿って
往復駆動せしめる駆動装置12を設けてなるものである。

上記自在継手41は、第５図（ａ），（ｂ）に示すよう
に、丸棒状に形成したスクレーパー支持部材11の遊嵌合
するアイプレート41aと、このアイプレート41aの下端部
に回転自在に係合する係合部材41bとからなるもので、
この自在継手41を介して各スクレーパー10の上端部をス
クレーパー支持部材11に取り付けたことにより、各熱交
換用プレート５間に遊嵌された各スクレーパー10は、駆
動装置12による往復駆動時に、その駆動方向に前後動す
ると同時に左右方向に揺動して各熱交換用プレート５の
外面に付着した煤Ａを有効に掻き取ることができる。し
かも、各スクレーパー10の下端部に重錘14を吊支したこ
とにより、スクレーパー10は、過度に揺動することがな
く、掻き取り作用を有効に発揮して上記煤Ａを確実に掻
き取ることができる。

前記各スクレーパー10は、熱交換用プレート５間の間
隙より若干、小径の金属棒、ワイヤーロープ、チェン、
板ばねまたはコイルスプリング等によって構成すること
ができる。

前記スクレーパー駆動装置12は次のものから構成され
ている。即ち16,16は、前記熱交換器本体１の両側面上
部に一体的に取付けられた一対のケーシング17内にそれ
ぞれスクレーパー10の移動方向に沿って配設されたボー
ルねじまたはスクリューねじなどからなるねじ棒であっ
て、各ケーシング17の両端部に設けられた気密軸受18に
回転自在に支持されている。19,19は上記各ねじ棒16に
螺合するナットであって、該各ナット19には前記スクレ
ーパー支持部材11の両端部が一体的に連結されている。
20は前記各ねじ棒16に嵌着されたピニオン21,21と該両
ピニオン21,21間に巻回されたタイミングベルト22とか
らなる第１の連動連結機構であって、熱交換器本体１に
設けた支持ブラケット1a上の減速機付き駆動モータ23に
より一方のねじ棒16を回転させることにより、他方のね
じ棒16も同一方向へ同一速度で回転させることができ
る。

また第２図に於いて、24はモータ切替え装置であっ
て、ケーシング17に取付けられた支持枠25にねじ棒16と
平行状態で回転自在に支持されたねじ軸26と、該ねし軸
26と上記ねじ棒16との間に設けられた前記第１の連動連
結機構20と同一構造の第２の連動連結機構27と、上記支
持枠25にねじ軸26と平行状態で架設されたガイドロッド
28に摺動自在に外嵌し且つ上記ねじ軸26に螺合するスト
ライカ29とを有し、この実施例では、上記ねじ軸26のね
じピッチを前記ねじ棒16のねじピッチの1/4に設定し、
前記ナット19の移動ストロークＬに対し、その1/4の移
動ストロークｌでストライカ29を移動させることができ
るようにし、また第４図にも示すように、上記ストライ
カ29の移動ストロークｌの両端にモータ切替え用リミッ
トスイッチ30,31を配設している。

上記煤取り装置による煤取り方法について説明する
と、第１図実線及び第２図に示す状態から駆動モータ23
を正転させることにより、両ねじ棒16を一方向へ回転さ
せてナット19及びスクレーパー支持部材11を介して同図
左端に位置するスクレーパー10を右側へ移動させる。こ
れにより第５図に示すように、該スクレーパー10によっ
て各熱交換用プレート５の外面に付着する煤Ａが掻き取
られる。そして上記スクレーパー10が右端（第１仮想線
状態）に達すると、ストライカ29が右側のリミットスイ
ッチ30の感知レバー30aに当たり（第４図仮想線状
態）、該リミットスイッチ30の検知信号により前記駆動
モータ23が逆転側に切替えられ、スクレーパー10が上記
とは逆に左側へ移動し、再び該スクレーパー10によって
各熱交換用プレート５の外面に付着する煤Ａが掻き取ら
れる。上記スクレーパー10が左端（第１図実線状態）に
達すると、ストライカ29が左側のリミットスイッチ31の
感知レバー31aに当たり（第４図実線状態）、該リミッ
トスイッチ31の検知信号により駆動モータ23が正転側に
切替えられ、再び上述した煤取り作業が繰り返される。
なお前記第１、第２の連動連結機構20,27として、ピニ
オン21及びタイミングベルト22に替えてスプロケットホ
イールとチェンとを用いてもよい。

第１図及び第３図において、33は熱交換器本体１とケ
ーシング17との間に開設されたスクレーパー支持部材通
過用開口部34を塞ぐ上下一対の可撓性耐熱防塵カバーで
あって、該両カバー33の当接端縁間をスクレーパー支持
部材11が移動し、煤Ａがケーシング17内に侵入しないよ
うにしている。また第２図において、35はねじ棒16に煤
Ａ（第５図）が付着するのを防止するための耐熱性の防
塵蛇腹である。この防塵蛇腹35は、ねじ棒16に螺合され
るナット19を挟んで、その軸方向両側の延びるねじ棒16
の全域にわたって被覆されるもので、ナット19、即ち、
これに連結されるスクレーパー支持部材11の往復駆動に
ともなってナット19を挟む一方の防塵蛇腹35が収縮すれ
ば他方の防塵蛇腹35は伸長するようになっている。従っ
て、スクレーパー支持部材11が往復駆動するも、ねじ棒
16は常に防塵蛇腹35によって被覆されており、ねじ棒16
の全長にわたって確実に煤の付着が防止される。

さらに第１図において、36は一方のねじ棒16の端部に
形成した角軸部であって該角軸部36に手動ハンドル37を
係合させ、該ハンドル37を回動操作することによって、
スクレーパー10を往復駆動させることができる。

上記実施例では、駆動モータ23の正逆転の切替えをモ
ータ切替え装置24によりおこなったが、これに替えて第
２図仮想線に示すように、ナット19の移動ストロークＬ
の両端対向位置に近接スイッチ38,39を配設し、ナット1
9に設けた近接スイッチ用金属部材40を上記各近接スイ
ッチ38,39により検知し、その検知信号により駆動モー
タ23を正転または逆転側に切替えるようにしてもよい。

さらに第６図に示すように、スクレーパー10に耐熱炭
素繊維またはセラミックスファイバーなどからなる煤掃
き取り用刷毛42を植付けるなどして設けてもよい。これ
によると、熱交換用プレート５の外面が凹凸を呈してし
ても凹部に付着する煤を確実に掃き取ることができる。

第７図及び第８図は本考案の他の実施例たる煤取り装
置を示すものであって、熱交換器本体１の両側に設けた
ケーシング17内のレール44上に車輪45を介して移動部材
46を移動自在に配設し、該移動部材46の下面に連結部材
47を介してスクレーパー支持部材11を吊設し、上記移動
部材46の中央部に設けたナット19にねじ棒16を螺入さ
せ、該ねじ棒16を歯車48,49を介して減速機付き駆動モ
ータ23により正逆転させるようにしたものである。また
モータ切替え装置24のねじ軸26も歯車50を介して上記ね
じ棒16に連動連結している。上記以外の構成は前記実施
例とほぼ同一であるので、同一部品に同一符号を付し
て、その説明を省略する。

上記構成によれば、スクレーパー10を一本のねじ棒16
で往復駆動させることができ、構成が簡単で装置全体を
小型化し得る。

（考案の効果） 本考案の第１によれば、スクレーパーを駆動装置によ
り各熱交換器用プレートの外面に沿って往復移動させる
ことにより、各熱交換用プレートの外面に付着する煤を
物理的に掻き取るものであるから、確実に煤を除去する
ことができる。

特に本考案によれば、各スクレーパーの上端部を自在
継手を介してスクレーパー支持部材に取り付けているこ
とから、各熱交換用プレート間に遊嵌された各スクレー
パーは、駆動装置による往復駆動時に、その駆動方向に
前後動すると同時に左右方向に揺動して各熱交換用プレ
ートの外面に付着した煤を有効に掻き取ることができ
る。したがって、スクレーパーは、必ずしもブラシ等を
必要とせず、各熱交換用プレート間に遊嵌される単なる
棒状体等によって掻き取り作用を行わせることができ
る。しかも、各スクレーパーの下端部に重錘を吊支して
いるため、スクレーパーは、過度に揺動することがな
く、掻き取り作用を有効に発揮して上記煤を確実に掻き
取ることができる。

また、各スクレーパーの上端部のみを、熱交換用プレ
ートの上方に配設したスクレーパー支持部材に取り付け
て、各スクレーパーを上記スクレーパー支持部材から下
方へ垂下させた状態とするため、スクレーパー支持部材
によって各スクレーパーを熱交換用プレートの外面に沿
って往復駆動せしめる駆動装置は、熱交換器の上方側に
一箇所にまとめて配置構成でき、それによりスクレーパ
ー駆動装置をコンパクトに構成できて、熱交換器全体の
小型化を図ることができる。

また、本考案によれば、スクレーパーを駆動する駆動
装置は、スクレーパー支持部材の移動方向に配設される
長尺なねじ棒と、該ねじ棒に螺合し前記スクレーパー支
持部材に連結されてなるナットと、ねじ棒を回転駆動す
る駆動モータとの所謂ねじナット作用によってスクレー
パー支持部材が往復駆動するようになっているため、円
滑にスクレーパーを熱交換用プレートに沿って往復駆動
させることができる。

さらに、本考案によれば、前記ねじ棒には耐熱性の防
塵蛇腹を伸縮自在に被覆してなるため、熱交換器本体内
から煤が駆動装置内に侵入しても、該防塵蛇腹によって
ねじ棒が保護されるため、煤が付着することがなく長期
間安定して使用することができる。

しかも、前記防塵蛇腹は、前記ナットを挟んでその軸
方向両側のねじ棒にそれぞれ被覆されてなるため、ナッ
トに連結されるスクレーパー支持部材が往復駆動する
も、ねじ棒は常に防塵蛇腹によって被覆されており、ね
じ棒の全長にわたって確実に煤の付着が防止され、それ
がために長期間故障することなく安定して使用すること
ができる。しかも構造が簡単で故障のおそれがなく、装
置全体を小型化し得る。

また熱交換器稼働中に上記煤取り作業を行うことがで
きるので、煤の付着成長を確実に止めることができる。
従って煤の付着成長に伴う熱交換効率の低下や排ガス通
路の閉塞というような不都合も確実に回避し得る。

本考案の第２によれば、前記スクレーパーに煤掃き取
り用刷毛を設けているので、熱交換用プレートの外面が
凹凸を呈していても凹部に付着する煤をより一層確実に
掃き取ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は熱交換器に本考案の一実施例たる煤取り装置を
取付けた状態の縦断面図、第２図は同水平断面図、第３
図は第１図のIII−III線断面図、第４図は同装置に用い
られるモータ切替え装置の正面図、第５図（ａ），
（ｂ）は自在継手によるスクレーパーの取付状態を示す
拡大説明図、第６図はスクレーパーに煤掃き取り用刷毛
を植付けた例を示す拡大図、第７図は熱交換器に本考案
の他の実施例たる煤取り装置を取付けた状態の水平断面
図、第８図は同一部切欠き正面図である。 １……熱交換器本体、５……熱交換用プレート、10……
煤掻き取りスクレーパー、11……スクレーパー支持部
材、14……重錘、41……自在継手、42……煤掃き取り用
刷毛、Ａ……煤。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】熱交換器本体１内に複数の熱交換用プレー
   ト５を所定間隔おきに並列させてなる熱交換器におい
   て、上記複数の熱交換用プレート５の上方にスクレーパ
   ー支持部材11を水平に設け、該スクレーパー支持部材11
   に、各熱交換用プレート５間に遊嵌される各煤掻き取り
   用スクレーパー10の上端部を自在継手41を介して取り付
   けると共に、各スクレーパー10の下端部に重錐14を吊支
   し、上記スクレーパー支持部材11によって各スクレーパ
   ー10を上記熱交換用プレート５の外面に沿って往復駆動
   せしめる駆動装置12を設け、該駆動装置12は、スクレー
   パー支持部材11の移動方向に配設される長尺なねじ棒16
   と、該ねじ棒16に螺合し前記スクレーパー支持部材11に
   連結されてなるナット19と、ねじ棒16を回転駆動する駆
   動モータ23とからなり、前記ナット19を挟んでその軸方
   向両側に延びるねじ棒16にそれぞれ耐熱性の防塵蛇腹3
   5,35を伸縮自在に被覆してなる熱交換器における煤取り
   装置。
2. 【請求項２】前記スクレーパー10に煤掻き取り用刷毛42
   を設けてなる請求項１に記載の熱交換器における煤取り
   装置。