JP2500760B2 - 固体レ―ザ - Google Patents

固体レ―ザ

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JP2500760B2 JP15606593A JP15606593A JP2500760B2 JP 2500760 B2 JP2500760 B2 JP 2500760B2 JP 15606593 A JP15606593 A JP 15606593A JP 15606593 A JP15606593 A JP 15606593A JP 2500760 B2 JP2500760 B2 JP 2500760B2
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laser
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利光 林
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体レーザ媒質から生
成される基本波を非線形光学素子にて波長変換して出力
する固体レーザに関し、特に有機非線形光学素子を有利
に実用化できる構成の固体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の非線形光学素子を用いた固体レー
ザは、例えば特開昭64−82683号公報において開
示されているように、図2に示されるものであった。同
図において、1は、波長810nmの赤外光を出射する
レーザダイオード、2は、レーザダイオード1の出射す
るレーザ光を固体レーザ媒質中に集光する集光レンズ、
3は、Nd:YAGからなり、レーザダイオード側の端
面が光入射方向軸に垂直に、反対側の端面がブリュース
タ角をなすように加工されたYAGロッド、5は、YA
Gロッド3の基本波を反射しその第2高調波を透過させ
る出力ミラー、6は、リンチタン酸カリウム(KTiO
PO4 :以下、KTPと記す)からなり、YAGロッド
3の端面に貼着された、YAGレーザ光を波長変換する
垂直入射非線形光学素子である。
【0003】垂直入射非線形光学素子6のレーザダイオ
ード1側の表面には、波長810nmの光を透過させ、
波長1064nmおよび532nmの光を反射する薄膜
が形成されている。垂直入射非線形光学素子の薄膜の形
成されていない側の面は紫外線硬化樹脂によってYAG
ロッド3に接着されている。この接着面に誘電体薄膜を
形成することによりこの接着面での反射を低く抑えるこ
とができる。非線形光学素子の接着時には非線形光学素
子6が位相整合条件を満たすように角度調整が行われ
る。
【0004】レーザダイオード1より出射されたレーザ
光はYAGロッド3に入射してこれを励起する。それに
より、非線形光学素子6−出力ミラー5間を光共振器と
して基本波(1064nm)の発振が行われる。この基
本波は垂直入射非線形光学素子6にて532nmの緑色
光に波長変換されて出力ミラー5を介して外部に放出さ
れる。上記波長変換を効率よく行わせるにはYAGレー
ザ光を直線偏光にする必要がある。この従来例ではその
ためにYAGロッド3の出力ミラー側の端面をブリュー
スタ角に切断している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例では、
非線形光学素子6のレーザダイオード1側の端面に多層
誘電体膜からなる反射防止膜のコーティングが必要とな
る。また、非線形光学素子の接着面での反射を低く抑え
るにはこちら側の端面にも多層誘電体膜の反射防止膜を
形成する必要がある。このように従来の第2高調波発生
素子を光共振器内に配置した固体レーザでは、非線形光
学素子の端面に多層反射防止膜のコーティングが必要と
なる。
【0006】而して、波長変換効率が高いことにより注
目を集め、現在盛んに研究の進められている有機の非線
形光学素子については、有効な反射防止膜の形成手段が
ないため、現在なお実用化はなされていない。それは、
一般に有機の非線形光学素子材料は融点が低く[DAN
(4−(N,Nジメチルアミノ)−3−アセトアミドニ
トロベンゼン)の場合で、170℃]、蒸着を行うのに
必要な200℃にまで加熱すると、溶解もしくは昇華し
てしうため、反射防止膜を構成する誘電体膜の形成が不
可能であることによる。そこで、有機非線形光学材料に
直接反射防止膜を形成しないで済む方策について研究・
開発が進められているが、それらは、いずれも光損失が
大きかったりあるいは極めて複雑な構成を有するもので
あるため、実用化には程遠いものであった。
【0007】よって、この発明の目的とするところは、
非線形光学素子材料に多層反射防止膜を形成する必要が
なく、そして光損失が少なくしかも構成が簡素な第2高
調波発生固体レーザの構造を提案し、有機非線形光学材
料を用いた第2高調波発生素子を有する固体レーザの実
用化に道を拓こうとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、励起光源と、該励起光源により光
励起される固体レーザ媒質と、該固体レーザ媒質の出力
する基本波を反射しその第2高調波を透過させる出力ミ
ラーと、光共振器内に設置された非線形光学素子とを備
える固体レーザにおいて、前記非線形光学素子が前記基
本波に対しブリュースタ角をなし、かつ位相整合角を満
足して配置されていることを特徴とする固体レーザが提
供される。すなわち、前記非線形光学素子は、その屈折
率をnとして、光入射面の法線が結晶軸に対し、 θm ′=sin-1[{sin(tan-1n)}/n] の角度傾くようにカッティングされている。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1の(a)は、本発明の一実施例の概略
の構成を示す斜視図である。同図において、1は、波長
810nmにて発振するレーザダイオード、2は、レー
ザダイオード1の出射するレーザ光を固体レーザ媒質中
に集光する集光レンズ、3は、Nd:YAGからなり、
レーザダイオード側の端面に波長810nmの励起光を
透過させ、基本波(波長1064nm)を反射する反射
防止膜の形成されたYAGロッド、4は、DAN(4−
(N,Nジメチルアミノ)−3−アセトアミドニトロベ
ンゼン)からなり、本発明に従って以下に記載するよう
に加工された、YAGレーザ光を波長変換するブリュー
スタ角入射非線形光学素子、5は、YAGロッド3の基
本波を反射しその第2高調波を透過させる出力ミラーで
ある。
【0010】本発明による非線形光学素子は、反射防止
膜を備えておらず、代わりに図1の(b)に示すように
加工されている。図1の(b)に示すように、このブリ
ュースタ角入射非線形光学素子4の材料であるDANで
は、結晶軸x、yを含む平面内に結晶軸(光軸)xから
θm傾いた位相整合軸を有している。一方、結晶の基本
波の偏光方向についての屈折率をnとするとき(外部の
屈折率を1とする)、ブリュースタ角ψB は、 ψB =tan-1n ・・・・ で与えられる。光がブリュースタ角ψB をもって入射し
たときの結晶内での入射角をψB ′とすると、スネルの
法則により、次式が成立する。 sinψB =nsinψB ′ ・・・・ 、式より、入射角ψB ′は、次のように求められ
る。 ψB ′=sin-1[{sin(tan-1n)}/n] よって、加工時に必要な結晶軸xに対する傾き角θm′
は、 θm′=θm−ψB ′ =θm−sin-1[{sin(tan-1n)}/n] と求められる。
【0011】したがって、光入射面における法線が結晶
軸xから角度θm′だけ傾くように加工し、得られた結
晶を、図1の(a)に示すように、光の進行方向に対し
ブリュースタ角をなすように配置すれば、位相整合条件
を満たしかつ光反射損失のない非線形光学素子を光共振
器内にもつ固体レーザを得ることができる。なお、現実
には、ブリュースタ角に調整しても光入射時の損失は、
0.2%程度は見込まれる。しかしこの程度であれば十
分に発振が可能である。
【0012】次に、本実施例の動作について説明する。
レーザダイオード1の放射する波長810nmのレーザ
光は、集光レンズ2により固体レーザ媒質であるYAG
ロッド3内に集光される。これにより固体レーザ媒質は
励起され、YAGロッド3のレーザダイオード側端面と
出力ミラー5間を光共振器として波長1064nmにて
基本波のレーザ発振が行なわれる。この際、共振器内に
ブリュースタ角をなす非線形光学素子4が配置されてい
るため、直線偏光のレーザ光が得られる。このレーザ光
は、ブリュースタ角入射非線形光学素子4により波長5
32μmの緑色光に変換され、出力ミラー5を介して外
部に放出される。
【0013】以上好ましい実施例について説明したが、
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請
求の範囲に記載された本願発明の範囲内において各種の
変更が可能である。本発明は、非線形光学素子を有機材
料にて構成するものに有利に適用されるが、無機材料に
よる非線形光学素子をもちいたものを排除するものでは
ない。また、有機の非線形光学材料としては、PCNB
(プロピルカルバミックニトロベンゼン)等DAN以外
のものも使用することができる。また、固体レーザ媒質
として、Nd:YVO4 等YAG以外のものを採用する
ことができる。特に、レーザ媒質として実施例の場合よ
り短波長の基本波で発振可能な媒質を採用することによ
り、青色固体レーザ、紫外線固体レーザを実現すること
ができる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固体レー
ザは、光共振器内に位相整合がとられかつブリュースタ
角をなす非線形光学素子を配置したものであるので、本
発明によれば、非線形光学素子に多くの工数と厳格な工
程管理を必要とする反射防止膜を形成することなく、基
本波のレーザ発振を行わせることができる。そして、固
体レーザ媒質に特別の加工を加えることなく直線偏光の
レーザ光を得ることができるため、簡素な構成により効
率の高い波長変換を実現することができる。さらに、本
発明によれば、非線形光学素子に反射防止膜を形成する
必要がなくなったことにより、融点が低いために実用化
が困難であった有機非線形光学材料を用いた第2高調波
発生素子が可能となり、高い波長変換効率を有する固体
レーザを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の斜視図とそこに用いられる
非線形光学素子の動作説明図。
【図2】従来例の斜視図。
【符号の説明】
1 レーザダイオード 2 集光レンズ 3 YAGロッド 4 ブリュースタ角入射非線形光学素子 5 出力ミラー 6 垂直入射非線形光学素子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光源と、該励起光源により光励起さ
    れる固体レーザ媒質と、該固体レーザ媒質の出力する基
    本波を反射しその第2高調波を透過させる出力ミラー
    と、光共振器内に設置された非線形光学素子とを備える
    固体レーザにおいて、前記非線形光学素子が前記基本波
    に対しブリュースタ角をなし、かつ位相整合角を満たし
    て配置されていることを特徴とする固体レーザ。
  2. 【請求項2】 前記非線形光学素子が、有機材料を主体
    として形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    固体レーザ。
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