JP2500344Y2 - 配膳車における温室構造 - Google Patents

配膳車における温室構造

Info

Publication number
JP2500344Y2
JP2500344Y2 JP29693U JP29693U JP2500344Y2 JP 2500344 Y2 JP2500344 Y2 JP 2500344Y2 JP 29693 U JP29693 U JP 29693U JP 29693 U JP29693 U JP 29693U JP 2500344 Y2 JP2500344 Y2 JP 2500344Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
greenhouse
duct
temperature
cold room
car
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29693U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0656671U (ja
Inventor
本村文男
Original Assignee
サンヨー調理機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サンヨー調理機株式会社 filed Critical サンヨー調理機株式会社
Priority to JP29693U priority Critical patent/JP2500344Y2/ja
Publication of JPH0656671U publication Critical patent/JPH0656671U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2500344Y2 publication Critical patent/JP2500344Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、食膳を収納する配膳車
に関するものであって、特に冷室と温室を備えた配膳車
における温室の改良を主眼とし、詳細には温室内の空気
対流を促進することによって該温室内温度のバラツキを
縮小しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】病院やホテル等にあっては、入院患者や
客人への配膳を日々行っているが、その際には多数の食
膳を収納、運搬可能な配膳車が利用されている。
【0003】従来、上記配膳車として、煮物や揚物等を
収納するための温室と、サラダやジュース等を収納する
ための冷室とを備えたものが知られている。
【0004】この配膳車の冷室は、冷凍機によって室内
温度が常時10℃以下に保たれるようになっており、一
方の温室は、壁面に埋設された電熱ヒーターによって室
内温度が70乃至80℃に保たれるようになっていて、
それぞれ収納された食膳を配膳するまで適温状態に維持
できるようになっている。
【0005】また、温室及び冷室はその室温を維持する
べく双方が隔壁によって分離され、且つ開閉扉で密閉さ
れるようになっている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の配膳車にあっては、以下に記載するような欠点があ
った。
【0007】則ち、電熱ヒーターは温室の底面と側面下
方に埋設されているものの、これによって加熱された室
内空気は上昇するため、温室内は上方と下方とで大きな
温度差が生じ、収納された食膳に悪影響を及ぼしてしま
うという欠点があった。
【0008】なお、上昇した加熱空気は温度低下するに
伴って下降し、その一方で加熱された空気が上昇するた
めに温室内に対流が生ずることとなるが、配膳車内には
食膳を載置するための棚が複数段形成されているため、
該棚がその対流の弊害となって温度差が一層拡大するこ
ととなっている。
【0009】一方、温室内温度のバラツキの縮小を図る
べく、該温室内にファンを設けて室内空気の強制対流を
行うと、その風速によって温室内の食膳の乾燥が促進す
ることとなってしまう。
【0010】本考案は上記事情に鑑みて成されたもので
あり、前記温室の改善を図って該温室内空気の対流を促
進させることによって、該温室の温度バラツキを縮小し
ようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本考案は、冷凍機によっ
て冷却される冷室と、電熱ヒーターによって加熱される
温室とが隣接する配膳車に於いて、前記温室と冷室を分
離する隔壁の温室側に、該温室の上部から下部へ延びる
ダクトを形成したことを特徴とする配膳車の温室構造を
提供することにより、上記課題を達成するものである。
【0012】また、本考案は、前記ダクトを隔壁側の空
間が広くなるように形成したことを特徴とする配膳車に
おける温室構造を提供することにより、上記課題を達成
するものである。
【0013】
【作用】本考案に係わる配膳車における温室構造によれ
ば、温室内で加熱された空気はダクトの逆側の空間から
上昇し、その後、このダクトを通って下降する。
【0014】また、このダクトは温室内にあるものの他
の温室空間と隔離され、且つ冷室内温度が隔壁を介して
伝導するために、他の温室空間に比較して僅かに温度が
低くなり、上記の対流は一層顕著なものとなる。
【0015】然るに、生ずる対流は温室内温度のバラツ
キを縮小する程度のものであって、温室内に配置された
食膳がこれによって著しい乾燥を生ずるものではない。
【0016】一方、前記ダクトは配置される連結トレー
の揺動を抑止するようにも働き、その効果は絶大であ
る。
【0017】ところで、配膳車の温室と冷室とは、その
室内温度を維持するべく隔壁を厚くして熱伝導を最大限
に防止するこが効果的であることは云うまでもないが、
該隔壁を厚くすると、該隔壁に嵌入される連結トレーの
連結部(図2、図3参照)が長くなって不安定となって
しまうとともに、トレーの有効面積が減少してしまうこ
ととなる。
【0018】そこで、連結トレーの使用性を優先して隔
壁を僅かに薄くし、それによって僅かに増大する熱伝導
を利用して温室の対流を促進しようとするものが本考案
の主眼とするところである。
【0019】
【実施例】以下、本考案に係わる配膳車における温室構
造の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】図1は配膳車内部を示す縦断面図であり、
10は配膳車、11は隔壁、30は温室、40は冷室、
50はダクトである。
【0021】本考案に係わる配膳車10は、上記隔壁1
1によって分離、隣接した温室30と冷室40を有し、
底板12には旋回自在の前輪13a,13aと後輪13
b,13b(一方の前後輪13a,13bは図示せず)
が、側面14bには手押し用のハンドル15が固設され
ている。
【0022】上記温室30内に於いて、前記隔壁11に
は梯形状に折曲したステンレス鋼板を固設することによ
って、前記ダクト50が形成されているとともに、この
ダクト50の周囲には複数段の棚板32,32,・・・
が固設されている。
【0023】また、側面14aの下部と底面14cの側
面14a側には、ニクロム線等から成る電熱ヒーターH
が埋設されており、温室30内を80℃前後に維持でき
るようになっている(サーモスタットの働きによって所
定温度に設定可能)。
【0024】なお、前記ダクト50は温室30の上部か
ら下部へ延びており、且つ隔壁11を除く内面にはグラ
スウール等の断熱材52が当着されている。
【0025】一方、冷室40内に於いて、前記隔壁11
に対向する側面14bには梯形状に折曲したステンレス
鋼板を固設することによって、冷気ダクト60が形成さ
れているとともに、隔壁11には前記棚板32,32,
・・・と水平状態にある複数段の棚板42,42,・・
・が固設されている。
【0026】上記冷気ダクト60は、冷室40側の上面
14dが開口されることによって冷室40上に形成され
た冷凍室70に連通されているとともに、該冷気ダクト
60を形成するステンレス鋼板には多数の吹出口62,
62,・・・を備えている。
【0027】また、上記冷凍室70には冷凍機を構成す
る蒸化器82が設置されており、該蒸化器82によって
冷室40内の空気が循環され、蒸化器82の通過によっ
て該空気の熱交換が行われる。
【0028】則ち、冷室40内の空気は前記蒸化器82
に引き込まれて吸熱され、その後これが冷気ダクト60
の吹出口62,62,・・・から吹き出すというサイク
ルが繰り返し成され、而して冷室40内温度が常時10
℃前後に維持される(サーモスタットの働きによって所
定温度に設定可能)。
【0029】なお、前記冷凍機は、上記の蒸化器82と
冷凍室70の外部に設置された圧縮機84、復水器8
6、及び図示しない膨張弁等によって構成されるととも
に、該冷凍機はハウジング19によって囲繞される。
【0030】ところで、前記温室30と冷室40とに設
けられた棚板32,42には、図2に示すようなトレー
t,tを連結部rで連結して成る連結トレーTが配置さ
れるようになっており、使用時に於いては温室30側に
位置するトレーtに揚げ物や煮物等が、冷室40側に位
置するトレーtにジュースやサラダ等が配される。
【0031】上記連結トレーTが配膳車10内に配置さ
れた状態を示すものが図3であって、この図から明らか
なように、この連結トレーTは連結部rが隔壁11に嵌
入されることにより、一方のトレーtが温室30内の棚
板32に、他方のトレーtが冷室40内の棚板42に載
置するようになっているとともに、配膳車10の両側に
それぞれ連結トレーT,Tが対向して配置されるように
なっている。
【0032】則ち、配膳車10の一方の側面には開閉扉
18a,18a′が、他方の側面には開閉扉18b,1
8b′が蝶着されていて、配膳車10の左右双方から連
結トレーTの配置、取り出しが行えるように構成されて
いる。
【0033】また、図3から明らかなように、前記ダク
ト50は梯形状を呈することにより隔壁11側の空間が
広くなっており、且つ連結トレーTの基端が前記開閉扉
18a,18a′,18b,18b′に押圧されること
によって、丸みを帯びたトレーtの角部が該ダクト50
の傾斜面に密着するようになっている。
【0034】なお、前記開閉扉18a,18a′,18
b,18b′、及び隔壁11、側面14a,14b、底
面14c、並びに上面14d等は、断熱材をステンレス
鋼板で被覆した断熱構造となっている。
【0035】また、図4から明らかなように、隔壁11
には棚板32または棚板42と同数の切欠溝16,1
6,・・・が形成されていて、ここに上述の如く連結ト
レーTの連結部rが嵌入される。
【0036】次に、本考案に係わる配膳車における温室
構造の働きを図1に基づいて詳述する。
【0037】上記の如く構成された配膳車における温室
構造によれば、電熱ヒーターHが側面14aの下部と、
該側面14a側の底面14cに埋設されているため、こ
れによって加熱された空気は側面14a側の空間、則ち
ダクト50の逆側の空間から上昇し、その後に温度低下
すると該空気は棚板32に阻害されることなくダクト5
0を通って下降する。
【0038】また、このダクト50は温室30内にある
ものの他の温室空間と隔離され、且つ冷室40の室温が
隔壁11を介して伝導するために、他の温室空間に比較
して僅かに(2乃至3℃)温度が低くなり、上記の対流
は一層顕著なものとなる。
【0039】このため、温室30内の室温は上部と下部
との温度差が著しく縮小し、上段と下段に配置された食
膳の状態に大きな差異が生ずることはない。
【0040】なお、ダクト50を設けた配膳車10に於
いて、温室30を60分間、設定温度80℃で加熱した
ろころ、下段で72℃、上段で84℃となりその差は僅
かに12℃であった(従来の配膳車ではその差は20℃
以上である)。
【0041】更に、加熱途中でサーモスタットが働いた
際には、従来の配膳車にあって温室下段の室温が5乃至
7℃急降下して、上段と下段の温度差が一層広がるが、
本願配膳車10にあっては2乃至3℃の降下に留まるこ
とが判った。
【0042】然るに、生ずる対流は温室30内の温度バ
ラツキを縮小する程度のものであって、温室30内に配
置された食膳がこれによって著しい乾燥を生ずることは
ない。
【0043】一方、配膳車10内に配置される連結トレ
ーTは、基端が開閉扉18a,18a′,18b,18
b′に押圧され、先端がダクト50及び冷気ダクト60
に密着するため揺動することはない。
【0044】なお、本考案に係わる配膳車における温室
構造は上記構成に限定されるものではなく、以下に記す
ような構成であってもよい。
【0045】例えば、ダクト50の形状として、上述の
如く隔壁11側の空間を広くすると冷室40からの熱伝
導効果が大きくなるため好ましいが、これを凹状の空間
とするものでもよい。
【0046】また、ダクト50の内面に上述の如く断熱
材52を当着すると、温室30内の室温によるダクト5
0内の昇温を防止でき好ましいが、断熱材をステンレス
鋼板で被覆した断熱構造の板や熱伝導率の小さい材料で
これを構成することも可能である。
【0047】一方、電熱ヒーターHや冷凍機は、上記構
成に限定されず、各種の冷却装置、加熱装置を採用可能
であることは云うまでもない。
【0048】
【考案の効果】本考案に係わる配膳車における温室構造
は、上記の如く構成されているため、以下に記すような
効果を奏する。
【0049】(1)温室と冷室を分離する隔壁の温室側
に、該温室の上部から下部へ延びるダクトを形成するこ
とにより、上昇した空気は配置された食膳に阻害される
ことなくダクトを通って降下するとともに、該ダクト内
は冷室からの熱伝導によって他の温室空間に比較して温
度が僅かに低くなるため、温室内に適度の対流が生じて
室温のバラツキが縮小するという優れた効果を奏する。
【0050】(2)また、生ずる対流は上述の如くファ
ン等を利用した強制対流ではないため、これによって配
置された食膳の乾燥が促進してしまうことがないという
優れた効果を奏する。
【0051】(3)また、ダクトの隔壁側の空間を広く
することにより、冷室温度の熱伝導によるダクト内の冷
却効率が向上するため、温室内の対流は一層顕著になる
という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わる配膳車の内部を示す側面図
【図2】配膳車に配置される連結トレーを示す平面図
【図3】図1におけるX−X′線断面図
【図4】本考案に係わる配膳車の内部を示す斜視図
【符号の説明】
10 配膳車 11 隔壁 30 温室 40 冷室 50 ダクト 52 断熱材 60 冷気ダクト 62 吹出口 82 蒸化器 84 圧縮機 86 復水器 H 電熱ヒーター T 連結トレー

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍機によって冷却される冷室と、電熱
    ヒーターによって加熱される温室とが隣接する配膳車に
    於いて、前記温室と冷室を分離する隔壁の温室側に、該
    温室の上部から下部へ延びるダクトを形成したことを特
    徴とする配膳車における温室構造。
  2. 【請求項2】 ダクトは、隔壁側の空間が広くされてい
    ることを特徴とする請求項1記載の配膳車における温室
    構造。
JP29693U 1993-01-08 1993-01-08 配膳車における温室構造 Expired - Lifetime JP2500344Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29693U JP2500344Y2 (ja) 1993-01-08 1993-01-08 配膳車における温室構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29693U JP2500344Y2 (ja) 1993-01-08 1993-01-08 配膳車における温室構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0656671U JPH0656671U (ja) 1994-08-05
JP2500344Y2 true JP2500344Y2 (ja) 1996-06-05

Family

ID=11469942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29693U Expired - Lifetime JP2500344Y2 (ja) 1993-01-08 1993-01-08 配膳車における温室構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2500344Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106133465A (zh) 2014-03-24 2016-11-16 B/E航空公司 具有液体散热系统的交通工具制冷设备
JP6369975B2 (ja) * 2014-04-17 2018-08-08 株式会社アイホー 収納装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0656671U (ja) 1994-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7823626B2 (en) Refrigerated oven
US7665326B2 (en) Drawer appliance
US3199579A (en) Heating and cooling food storage cabinet
US6901767B2 (en) Use of heat in cold storage appliances
US6904969B2 (en) Time-bake cycle for a refrigerated oven
AU2002238775A1 (en) Use of heat in cold storage appliances
US2775873A (en) Still chilled refrigerator
US4505131A (en) Insulated cabinet
US2318532A (en) Refrigerating system and apparatus
WO2021047549A1 (zh) 冰箱
US3203199A (en) Refrigerating apparatus
IL157833A (en) Use of heat in refrigerated storage facilities
JP2500344Y2 (ja) 配膳車における温室構造
US2285701A (en) Refrigerator
KR200169865Y1 (ko) 단체 급식용 식판 냉온 배선카
JP2589223B2 (ja) 冷却貯蔵庫
US2177522A (en) Food storage receptacle for refrigerators
JPH0625820Y2 (ja) 配膳車の隔壁構造
JP3896225B2 (ja) 温冷蔵装置
KR0118805Y1 (ko) 냉,온장겸용 쇼우케이스
KR200276813Y1 (ko) 냉장 기능을 갖는 식탁
US2233456A (en) Refrigerating apparatus
US2488197A (en) Frozen food chest for mechanical refrigerators
JP2632103B2 (ja) 冷却貯蔵庫
JP2006029621A (ja) 冷却ユニットとそれを用いた冷蔵庫

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term