JP2024525695A - 高品質エピタキシャル結晶層上での小型発光ダイオードの作成方法 - Google Patents

高品質エピタキシャル結晶層上での小型発光ダイオードの作成方法 Download PDF

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スリニヴァス ガンドロスラ
シュウジ ナカムラ
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Abstract

Figure 2024525695000001
高品質エピタキシャル結晶層上に小型発光ダイオード(LED)を作成する方法。III族窒化物エピタキシャル横過成長(ELO)層を、成長制限マスクを用い基板上で成長させる。III族窒化物デバイス層を、それらIII族窒化物ELO層のウィング上に成長させることで、島状III族窒化物半導体層を形成させる。それらIII族窒化物ELO層のウィングを、その基板より少なくとも一桁低い欠陥密度を有するものとすることで、その上に作成されるデバイスを秀逸な特性のものとする。発光メサを、それら島状III族窒化物半導体層からエッチングで作成し、各発光メサがデバイスに対応する態とし、デバイス単位パターンを、それら島状III族窒化物半導体層からエッチングで作成し、それらデバイス単位パターンを、それら発光メサのうち1個又は複数個が備わるものとする。それら島状III族窒化物半導体層を有するデバイス単位パターンをディスプレイパネル又はキャリアへと移載させる。

Description

[関連出願への相互参照]
本願では以下の係属中で譲受人同一な出願:
米国暫定特許出願第63/221071号、提出日:2021年7月13日、名義:Srinivas Gandrothula、Shuji Nakamura及びSteven P. DenBaars、名称:「高品質エピタキシャル結晶層上での小型発光ダイオードの作成方法」(FABRICATION METHOD FOR SMALL SIZE LIGHT EMITING DIODES ON HIGH-QUALITY EPITAXIAL CRYSTAL LAYERS)、代理人包袋番号:G&C 30794.0804USP1(UC 2021-974-1)
に基づき米国特許法第119条(e)の規定による利益を主張し、参照によりその出願を本願に繰り入れることにする。
本願は、以下の係属中で譲受人同一な出願:
国際特許出願第PCT/US21/56154号、提出日:2021年10月22日、名義:Srinivas Gandrothula及びTakeshi Kamikawa、名称:「再成長を通じ作成された小型発光ダイオード」(SMALL SIZE LIGHT EMITING DIODES FABRICATED VIA REGROWTH)、代理人包袋番号:30794.0784WOU1(UC 2021-561-2)たる出願であり、係属中で譲受人同一な米国暫定特許出願第63/104580号、提出日:2020年10月23日、名義:Srinivas Gandrothula及びTakeshi Kamikawa、名称:「再成長を通じ作成された小型発光ダイオード」(SMALL SIZE LIGHT EMITING DIODES FABRICATED VIA REGROWTH)、代理人包袋番号:G&C 30794.0784USP1(UC 2020-561-1)に基づき米国特許法第119条(e)の規定による利益を主張する出願、
に関連しており、参照によりこれら出願全てを本願に繰り入れることにする。
[発明の分野]
本発明は、高品質エピタキシャル結晶層上に作成された小型発光ダイオード(LED)を指向している。
微小サイズ発光ダイオード(マイクロLED及びμLEDと称する)のアレイをベースとするマイクロディスプレイは、広範なアプリケーション向けに有望なテクノロジである。これら二次元アレイでは、各μLEDが、画像全体のうちの1個の画素として働く。こうしたマイクロディスプレイは、TV、ラップトップ、スマートフォン、ヘッドアップディスプレイ(HUD)並びに拡張現実/仮想現実/混合現実(AR/VR/MR)アプリケーションに亘る諸アプリケーションにて用いられうる。
III族窒化物μLEDは有機LED(OLED)及び液晶ディスプレイ(LCD)の代替品として多大な関心を獲得しており、そのわけはIII族窒化物μLEDの可調なバンドギャップ、長い寿命及び秀逸な効率にある。画素密度が高い次世代ディスプレイでは、10μm未満の横寸法を有する効率的で低コストな赤・緑・青(RGB)画素とすることで、OLED及びLCDの使用を排除することも求められる。
III族窒化物材料系の構成は、化学式BAlGaInScN、但し0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1及びu+v+w+x+y+z=1、で表される。研究上の関心の多くはInGaNベースμLEDに集まっているが、ディスプレイアプリケーション向けのUV-A AlGaNμLEDについて幾つかの研究が存在している。
III族窒化物材料系の最重要長所の一つは、能動領域におけるインジウム(In)及びガリウム(GA)の組成百分率を変化させることによる放射波長可調性にあり、またそれは、GaN,InNのバンドギャップがそれぞれ3.4eV,0.7eVでありInGaN系の合金により理論的には可視スペクトル全体をカバーできるためである。
不運なことに、III族窒化物μLEDは、露出面での非輻射性再結合損失故にデバイス寸法が縮むにつれ非効率的になる。こうした損失の発生原因は非輻射性表面状態、例えば点欠陥やGa原子のダングリングボンドであり、その多くはデバイスメサのプラズマベースエッチング中に入り込んだものである。表面積対体積比が高いため、こうした効果は、III族窒化物μLEDでかつてなく重要になる。外部量子効率(EQE)曲線の分析でわかる通り、デバイス寸法がそうした小サイズまで低下するとショットキ・リード・ホール(SRH)再結合率が一桁超も高まる。幾つかの研究グループは、原子層堆積及び/又は化学的処置の組合せを用いる側壁パッシベーション(不活性化)を導入することで、デバイスメサのプラズマベースエッチング中に入り込む損傷から回復させようとしてきた(非特許文献1)。
加えて、窒化物ベースμLED、例えばInGaN量子井戸を伴うμLEDでは、電流密度が高まるにつれ内部量子効率(IQE)が低下するドループ効果にも苦しめられる。このドループ効果に関しては幾つかの説明、例えば電子オーバフロー、オージェ再結合及び欠陥によるものが存在している。III族窒化物LEDでの効率ドループに関する採用可能な説明の一つが、密度活性化欠陥再結合の観点にて、Harder et al.(非特許文献2)により与えられている。そのため、小型III族窒化物LEDに関連するアプリケーションでは、デバイスメサ上の欠陥を少なくし又はなくすことが求められる。
米国特許出願公開第2017/0092810号明細書
Applied Physics Express, 12, 097004 (2019) APL, 96, 221106 (2010)
即ち、高品質エピタキシャル層を有する小型III族窒化物LEDを作成する方法の改善が、本件技術分野で求められている。本発明はこの求めを満たすものである。
上述の従来技術における制約を克服すべく、且つ本明細書を読んで理解することで明らかになるであろう他の制約を克服すべく、本発明では、高品質小型III族窒化物LEDを実現できる単純な解を開示する。
具体的には、本発明では、III族窒化物半導体層(群)をホスト基板上に作成する方法を開示するのであり、そのホスト基板は、同種(III族窒化物)やヘテロ(異種)基板とすること、例えばその上にIII族窒化物テンプレートが堆積された異種基板とすることができる。
発光領域及び開口の作成は、成長制限マスクを用いるエピタキシャル横過成長(ELO)によりIII族窒化物層のウィング上で実行し、それらIII族窒化物ELO層は、ELOにより成長させたものでない領域に比べ転位密度が低く積層欠陥が少ない点で良好な結晶品質を呈するものとする。
例えば、判明している通り、ELO技術では良好な結晶品質が得られ、ELO成長のウィング領域における欠陥が少数(10cm-2未満)となる。そうすることで、輝度達成に際し有害なことが判明している漏れ電流の低減という長所を、達成することができる。
それらIII族窒化物μLEDを、III族窒化物ELO層及びIII族窒化物デバイス層を備える島状III族窒化物半導体層のバーで形成し、各バーを、1個又は複数個のIII族窒化物μLEDが備わるものとすることができる。こうすることで、ほとんど同一なデバイスを自己集合アレイの態で隣り合わせに作成することができるので、集積化によるスケールアップをより容易なことにすることができる。これに代え、III族窒化物μLEDのバーを、後刻、デバイスのグループへと或いは個々のデバイスへと分割してもよい。
好ましくは、それらIII族窒化物μLEDをそれぞれ小型なものとし、そのタイル寸法を15μm×15μm以下とする。作成後に、III族窒化物μLEDを、単純なスタンプ、或いは真空チャック、或いは接着剤によるキャリアプレートへの糊付け等々の手段によって、更なる処理のためそのバーから別のキャリア上へと移載させることができる。
更に、そうしたバーの各デバイスを、適切な作成プロセスの設計によって、他のデバイスとは別に又は一緒にアドレッシング可能とすることができる。例えば、モノリシック集積化のためデバイスのバーに共通なカソード又はアノードを作ることもできようし、フルカラーディスプレイアプリケーションではバー上の各デバイスを個別アドレッシングすることもできよう。ひいては高い歩留まりを得ることができる。
本発明の重要点には以下の点がある:
・ホスト基板としてIII族窒化物基板やSi、SiC、サファイア等々の異種基板、例えばその上にIII族窒化物テンプレートが堆積された異種基板を用い、産業ニーズに相応しく製造性をスケールアップできること、
・本方法がホスト基板の結晶方位に対し独立であること、
・III族窒化物ELO層を、成長制限マスクを用いホスト基板上に成長させること、その際にそれらIII族窒化物ELO層をまず成長制限マスク内の開口エリアから成長させた上で成長制限マスク上にて横方向に成長させること、
・III族窒化物デバイス層をIII族窒化物ELO層のウィング上で成長させること、
・III族窒化物ELO層のウィングにおける結晶品質がより良好でその欠陥密度が10/cm未満であること、インジウム入り量子井戸(QW)をウィング上に作成した後でさえそうであること、
・結晶品質が高いためその量子井戸におけるインジウム揺らぎを最小化できること、その最小なインジウム揺らぎが、クリスプ色表現時に望ましい特性たる狭域放射につながること、
・発光メサ及び開口がIII族窒化物ELO層のウィング上にも形成されること、
・発光メサ画定時のプラズマ誘起損傷を最小限に保てること、
・複雑な損傷回復方法を回避できること、
・少数の処理工程しか必要でないため作成が単純化され生産コストが下がること、
・発光メサでの欠陥密度が低いため、エラストマスタンプその他の単純な機構によるピックアンドプレースを用いてデバイスをホスト基板から外部キャリアへと移載できること、
・デバイス層上の結晶欠陥が少ないため、電気機器が関わるデバイス移載手順にて漏れ又はブレークダウン又は損傷がデバイスに発生し得ず、生産歩留まりが高まること、
・デバイスを、そのアプリケーションにより決められている通り、グループとして又は個別に、外部キャリアへと移載できること、
・ホスト基板を次バッチのデバイス用にリサイクルできること。
本方法を用いる採用可能なデザインのうち少数を、本発明についての以下の詳細記述にて描出する。本発明には、従来のやり方で製造可能なデバイス素子に比し多くの利点がある。
以下参照する図面では、一貫して、同様の参照符号で対応する部材を表している。
本発明の一実施形態に係り、基板及び成長制限マスクを、非合体型ELO層及び合体型ELO層の双方と併せ、示す模式図である。 ELO層非合体時及び合体時における島状III族窒化物半導体層上のデバイス層の模式図である。 平坦領域及び層曲がり領域を有する典型的なデバイス層の拡大図である。 開領域の両側にあるELOウィング領域に沿った典型的作成済デバイスの模式図である。 ホスト基板上の諸デバイスに係るデバイス単位パターン及び発光メサを描いた図である。 デバイスのピックアンドプレース移載方法を描いた図である。 横パッド構成を描いた図である。 横パッド構成を描いた図である。 縦パッド構成を描いた図である。 縦パッド構成を描いた図である。 バルクGaN基板上に作成された発光メサの走査型電子顕微鏡写真(SEM)画像図である。 バルクGaN基板上に作成された発光メサのカソードルミネッセンス(CL)画像図である。 バルクGaN基板上に作成された発光メサのSEM画像図である。 バルクGaN基板上に作成された発光メサのCL画像図である。 バルクGaN基板上に成長させた層のウィング上に作成された発光メサのSEM画像図である。 バルクGaN基板上に成長させた層のウィング上に作成された発光メサのCL画像図である。 バルクGaN基板上に成長させた層のウィング上に作成された発光メサのSEM画像図である。 バルクGaN基板上に成長させた層のウィング上に作成された発光メサのCL画像図である。 プレーナバルクGaN基板上に作成された10μm×10μm寸法発光メサ、並びにその基板のウィング領域上に成長させたELO層上に作成された10μm×10μm寸法発光メサに係る、電流密度(A/cm)対電圧(V)グラフである。 プレーナバルクGaN基板上に作成された10μm×10μm寸法発光メサ、並びにその基板のウィング領域上に成長させたELO層上に作成された10μm×10μm寸法発光メサに係る、相対出力パワー(μW)対電流密度(kA/cm)グラフである。 プレーナバルクGaN基板上に作成された15μm×15μm寸法発光メサ、並びにその基板のウィング領域上に成長させたELO層上に作成された15μm×15μm寸法発光メサに係る、電流密度(A/cm)対電圧(V)グラフである。 プレーナバルクGaN基板上に作成された15μm×15μm寸法発光メサ、並びにその基板のウィング領域上に成長させたELO層上に作成された15μm×15μm寸法発光メサに係る、相対出力パワー(μW)対電流密度(kA/cm)グラフである。 プレーナバルクGaN基板上に作成された10μm×10μm寸法発光メサに係る、ピーク波長(nm)及びそのピーク波長での半値全幅(FWHM)(nm)の対電流密度(kA/cm)グラフである。 その基板上に成長させたELO層のウィング領域に作成された10μm×10μm寸法発光メサに係る、ピーク波長(nm)及びそのピーク波長でのFWHM(nm)の対電流密度(kA/cm)グラフである。 プレーナバルクGaN基板上に作成された15μm×15μm寸法発光メサに係る、ピーク波長(nm)及びそのピーク波長でのFWHM(nm)の対電流密度(kA/cm)グラフである。 その基板上に成長させたELO層のウィング領域に作成された15μm×15μm寸法発光メサに係る、ピーク波長(nm)及びそのピーク波長でのFWHM(nm)の対電流密度(kA/cm)グラフである。 横注入LEDの模式図である。 縦注入LEDの模式図である。 横注入LED及び縦注入LEDに係る電流(mA)対電圧(V)グラフである。 ピーク波長(nm)対そのピーク波長(nm)でのFWHM(nm)対電流密度(kA/cm)のグラフであり、その基板からデバイスが分離された後に計測されたものである。 本発明に係るデバイス作成方法を描いたフローチャートである。
以下の好適実施形態記述では、本発明が実施されうる具体的実施形態を参照する。理解頂ける通り、他の諸実施形態を利用することができ、且つ本発明の技術的範囲から離隔することなく構造的改変を施すことができる。
[概観]
本発明に従い、半導体デバイス、例えばLEDを初めとする発光デバイスを、良好な結晶品質のIII族窒化物ELO層のウィング上に、作成する方法について述べる。本発明では、用いるホスト(成長)基板が、GaN,AlN等の同種(III族窒化物)基板とされることも、Si,SiC等のヘテロ(異種)基板、例えばその上にIII族窒化物テンプレートが堆積された異種基板とされることもある。LED、例えばマイクロLEDやマイクロキャビティLEDを、グループとして又は個別的に、ホスト基板から外部キャリア例えばディスプレイパネル上へと、選択的に移載させることができる。
以下、作成工程を詳述する。
工程1:基板上での成長制限マスクの形成
図1には工程1が模式表現100A及び100Bを用い描かれており、この方法ではまずホスト基板101が準備されている。
模式表現100Aでは、成長制限マスク102がIII族窒化物ベース基板101の上に又は上方で形成されている。具体的には、成長制限マスク102が基板101上に直に堆積され、或いは基板101上に堆積されたIII族窒化物テンプレート上に直に堆積されている。
成長制限マスク102は、絶縁体膜例えばSiO膜を例えばプラズマ化学気相堆積(CVD)、スパッタリング、イオンビーム堆積(IBD)等々により基板101上に堆積させることで形成でき、そのSiO膜を所定のフォトマスクを用いフォトリソグラフィによりパターニングした上でエッチングすることによって、その膜内に開口エリア103及び非成長領域104(これはパターニングされていてもいなくてもよい)を設けることができる。
本発明では、SiN、SiON、TiN等々も成長制限マスク102として用いることができる。多層の成長制限マスク102とするのが望ましい。
工程2:III族窒化物層のエピタキシャル成長
工程2では、III族窒化物層105例えばGaNベース層のエピタキシャル成長を、III族窒化物ELO層105の成長が成長制限マスク102のストライプ状開口エリア103に対し平行な方向に拡がっていくよう、成長制限マスク102を用い基板101の上又は上方にてELO法を用い実行する。
III族窒化物ELO層105の成長は、まず基板101の上又は上方にて開口エリア103内で生起し、その後に成長制限マスク102の上方でその開口エリア103から横方向に生起していく。III族窒化物ELO層105の成長を、隣り合う開口エリア103のIII族窒化物ELO層105同士が成長制限マスク102の頂部上で合体する前に停止させ又は阻害し、その成長阻害によって近隣III族窒化物ELO層105間に非成長領域104を発生させてもよい。これに代え、模式表現100Bに示されている通り、III族窒化物ELO層105の成長を継続させて隣接III族窒化物ELO層105と合体させることで、多欠陥な合体領域106を会合領域に形成させてもよい。
図2A中の模式表現200A及び200Bに示されている通り、付加的なIII族窒化物デバイス層107を、III族窒化物ELO層105の上又は上方で成長させる。III族窒化物ELO層105及び付加的III族窒化物デバイス層107の開領域に領域201とラベリングしてあり、その会合有無を問わずIII族窒化物ELO層105のウィング同士が隣り合っている領域を領域202とラベリングしてある。
図2B中の模式表現200Cに示されている通り、III族窒化物ELO層105は少なくとも1個のn型III族窒化物ELO層105を有しており、III族窒化物デバイス層107は能動領域107A、p型層107B、電子阻止層(EBL)107C及びクラッド層107D並びに他の諸層を有している。III族窒化物ELO層105及びIII族窒化物デバイス層107の協働で島状III族窒化物半導体層が形成されている。
III族窒化物ELO層105及びIII族窒化物デバイス層107は1個又は複数個の平坦表面領域108を有しており、模式表現100Aに示されている通り合体前にIII族窒化物ELO層105を成長停止させたときには、非成長領域104と隣り合う層曲がり領域109がその縁に備わり、模式表現100Bに示されている通りIII族窒化物ELO層105を継続成長させて合体領域106内で合体させたときには、領域202がそこに備わることとなる。平坦表面領域108の幅は少なくとも3μm、最も好ましくは10μm以上とする。
デバイス110の発光能動領域107Aには、非成長領域104又は合体領域202の両側にある平坦表面領域108、好ましくは開口エリア103と層曲がり部分109又は合体領域106との間にあるそれにて、処理を施す。こうすることで、図2C中の模式表現200D及び200Eに示されている通り、デバイス110のバーが、略同一な発光開口111のアレイを、バー長手方向に沿い開口エリア103の両側に備えるものとなる。
工程3:発光メサの画定
工程3では、発光メサを、島状III族窒化物半導体層105,107のウィングの平坦表面領域108上で、従来方法を用い、且つプラズマベース環境でのエッチングによりその下側のn型III族窒化物ELO層105を露出させることで、画定する。
図3中の模式表現300Aに示されている通り、島状III族窒化物半導体層105,107を、例えばドライエッチング、レーザスクライビング等々を用い領域202及び/又は201にてデバイス単位パターン301へと分割し、それらデバイス単位パターン301を、例えばドライエッチング、レーザスクライビング等々を用い島状III族窒化物半導体層105,107のウィング上で1個又は複数個の発光メサ302、即ちそれぞれ1個のデバイス110に対応する発光メサ302へと分割する。典型的には、発光メサ302をまずエッチングで作成した上でデバイス単位パターン301をエッチングで作成するのであるが、その逆も同等に行えよう。
デバイス110に関し良好な結晶品質を確保するため、デバイス単位パターン301及び発光メサ302を非成長領域104から遠いところに配置する。例えば、非成長領域104からの距離を少なくとも1μmとすることで、デバイス110に係る結晶品質が確実に良好になろう。
工程4:メサの側壁上での保護層の堆積
工程4にて、保護層例えばパッシベーション層を、各発光メサ302の側壁の周りに配置することができる。その保護層の堆積に先立ち化学的処置を用いることができ、例えばバッファードフッ酸(BHF)を用いることもできる。
先に注記した通り、分離プロセスでは、必要であれば領域201,202をエッチングで作成して成長制限マスク102を少なくとも露出させた上で、島状III族窒化物半導体層105,107を個別のデバイス110へと分割し或いはデバイス110のグループとして一体のままにする。島状III族窒化物半導体層105,107をホスト基板101の成長制限マスク102上に引き続き残し、処理例えば溶剤洗浄、UVオゾン曝露等々に供する。従って、反応性イオンエッチング(RIE)その他、何らかの技術を用い分離後にデバイス110を清掃することが、処理に由来する残留物を除去するのに役立つこととなるし、エッチング損傷からの回復のための化学的処置やボンディングプロセスに備えその表面を整えるのにも役立ちうる。これは、プロセス時間及びコストが削減される大きな長所である。これに代え、その保護層をアシスト層として働かせて、島状III族窒化物半導体層105,107をホスト基板101にしっかり固定してもよい。
多種の素材をその保護層として用いること、例えばSiO、SiN、AlO、SiON、AlON、TaO、ZrO、AlN、TiO、NbO等(但しx>0)を用いることができる。望ましくは、その保護層をデバイス110の能動領域107Aからの光に関し透明な層とすることで、基板101から島状III族窒化物半導体層105,107を取り外した後にその保護層を除去する必要がないようにする。
これに代え、その保護層を絶縁層としてもよい。保護層が絶縁層でないと、その保護層がn型III族窒化物ELO層105及びp型III族窒化物デバイス層107Bの双方に接続され、最終的には短絡電流が発生するので、何れにせよその保護層を除去しなければならなくなる。即ち、保護層は透明絶縁層とすべきである。
更に、AlON、AlN、AlO、SiO、SiN、SiONでデバイス110の表面、特にエッチドGaN結晶を不活性化することができる。その保護層でデバイス110の側壁が覆われるので、これらの素材を選んで、デバイス110の側壁から流れる漏れ電流を減らすのが望ましい。しかも、デバイス110のサイズが小さいほど電流漏れは多い。デバイス110の側壁を不活性化することは非常に重要である。
工程5:接点(コンタクト)の堆積
工程5では、電気接点を、n型III族窒化物ELO層105及びp型III族窒化物デバイス層107Bの上に、電気注入用に堆積させた後に、デバイス単位パターン301及び発光メサ302をエッチングで作成する。
横パッド構成のデバイス110では、四塩化ケイ素(SiCl)又は塩素(Cl)ガスを用い、発光メサ302のプラズマエッチングによってn型III族窒化物ELO層105を露出させた上で、n接点を堆積させる。
縦横パッド構成のデバイス110では、島状III族窒化物半導体層105,107をホスト基板101からリフトオフした後、n型III族窒化物ELO層105の背表面をn接点代わりに用いる。
工程6:基板からのデバイスのピック
工程6では、図4Aに示されている通り、完成したデバイス110を、エラストマ(PDMS)スタンプ400、真空チャック等々によりホスト基板101からピックする。スタンプ400が十分に可撓なものであれば、個々のIII族窒化物デバイス110をホスト基板101から選択的にピックすることや、III族窒化物デバイス110のグループをホスト基板101から選択的にピックすることができる。
工程7:ピックされたデバイスのインポーザ上へのプレース、並びにディスプレイパネルへの分散配置
工程7では、図4Aに示されている通り、ピックされたデバイス110を中間インポーザ401上にプレースした後、それらデバイス110をそのインポーザ401からディスプレイパネル402その他の外部キャリア上へと分散配置させる。ディスプレイパネル402は様々な用途、例えばTV、ラップトップ、電話機、AR/VR/MR、HUD、網膜ディスプレイアプリケーション等々で用いうる。
図4B中の側断面模式表現402Aに示されている通り、ディスプレイパネル402の上層たる絶縁体又はセパレータ403の上に、デバイス110をプレースする。
図4B中の側断面模式表現402Bに示されている通り、デバイス110へのn型導電接続用の埋込電極トラック404があるところから、それを覆っている絶縁体又はセパレータ403をエッチング又は除去する。保護層405を、導電パッド同士を分離させるためデバイス110の側壁上に亘り堆積させる。
図4B中の側断面模式表現402Cに示されている通り、その上で、n接点406及びp接点407を、デバイス110への電気接続用に堆積させる。模式表現402Cのうち丸で括られている部分が、図4C中に詳示されている。
図4C中の頂面模式表現402Dには、横パッド構成のデバイス110における絶縁体又はセパレータ403、埋込電極トラック404、n接点406及びp接点407が示されている。
図4D中の側断面模式表現402Eに示されている通り、ディスプレイパネル402の上層たる絶縁体又はセパレータ403でありその上にデバイス110がプレースされるものを、デバイス110へのn型導電接続用の埋込電極トラック404があるところからエッチング又は除去する。その上で、デバイス110を埋込電極トラック404上にプレースし、n型III族窒化物ELO層105の背面上のn接点406を、そのn型導電接続用埋込電極トラック404に接触させる。
図4D中の側断面模式表現402Fに示されている通り、保護層405をデバイス110の側壁上に堆積させ、電流拡がり層408例えばITOをデバイス110上に堆積させる。
図4D中の側断面模式表現402Gに示されている通り、その上で、p接点407を電流拡がり層408への電気接続用に堆積させる。模式表現402Gのうち丸で括られている部分が、図4E中に詳示されている。
図4E中の頂面模式表現402Hには、縦パッド構成のデバイス110における絶縁体又はセパレータ403、埋込電極トラック404及びp接点407が示されている。
[用語の定義]
III族窒化物ベース基板:
ホスト基板101を構成しうるものにIII族窒化物ベース基板101があり、またそれを構成しうるものに、成長制限マスク102を通じたIII族窒化物ベース半導体層105,107の成長が可能なあらゆる種類のIII族窒化物ベース基板101、例えば{0001}、{11-22}、{1-100}、{20-21}、{20-2-1}、{10-11}、{10-1-1}面等々或いはその他の面上でGaN及びAlNバルク結晶からスライスされたGaN基板101がある。
ヘテロ基板:
更に、ホスト基板101を構成しうるものに異種基板101、例えばサファイア、Si、GaAs、SiC、Ga等々のそれがある。更に、III族窒化物半導体層をテンプレートとして異種基板101上に成長させてから成長制限マスク102を成長させてよい。典型的には、III族窒化物半導体層を異種基板101上で約2~6μmなる厚みまで成長させた上で、成長制限マスク102をそのIII族窒化物半導体層上に配設する。
成長制限マスク:
成長制限マスク102は、誘電体層例えばSiO、SiN、SiON、Al、AlN、AlON、MgF、ZrO、TiN等々のそれを備えるものか、耐熱金属又は貴金属例えばW、Mo、Ta、Nb、Rh、Ir、Ru、Os、Pt等々を備えるものとする。成長制限マスク102は、スパッタリング、電子ビーム蒸着、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)、イオンビーム堆積(IBD)等々により堆積させればよいが、これらの方法に限られるものではない。
成長制限マスク102を、上掲の諸素材で選抜形成されたラミネート構造としてもよい。成長制限マスク102を、上掲の諸素材で選抜形成された多層積層構造としてもよい。
ある実施形態では成長制限マスク102の厚みを約0.05~3μmとする。成長制限マスク102の幅は、好ましくは20μm超とし、より好ましくはその幅を40μm超とする。
成長制限マスク102はストライプ状の開口エリア103を備えるものとし、開口エリア103間で成長制限マスク102がなすストライプの幅は1μm~20μm、間隔は10μm~180μmとする。
m面自立GaN基板101上では、成長制限マスク102に備わる複数個の開口エリア103即ちストライプを、基板101の[11-20]方向に対し平行な第1方向と、基板101の[0001]方向に対し平行な第2方向とに沿い、またその第2方向に沿い間隔をなし周期的に、配列する。
c面自立GaN基板101上では、それら開口エリア103を、基板101の11-20方向に対し平行な第1方向と、基板101の[1-100]方向に対し平行な第2方向とに沿い、配列する。
半極性(20-21),(20-2-1)GaN基板101上では、それぞれ、開口エリア103を[-1014],[10-14]に対し平行な第1方向に沿い配列する。
各開口エリア103の長さは例えば200~35000μmとし、幅は例えば2~180μmとする。典型的には、開口エリア103の幅を第2方向に沿い一定とするのであるが、必要であれば第2方向に沿い変化させてもよい。
これに代えヘテロ基板101を用いることもできる。例えばc面GaNテンプレートをc面サファイア基板101上で成長させる際には開口エリア103をc面自立GaN基板のそれと同方向とし、m面GaNテンプレートをm面サファイア基板101上で成長させる際には開口エリア103をm面自立GaN基板のそれと同方向とする。こうすることで、m面劈開面をc面GaNテンプレートによるデバイス110のバーの分割に用いることが可能となり、またc面劈開面をm面GaNテンプレートによるデバイス110のバーの分割に用いることが可能となることは、かなり好ましいことである。
III族窒化物素材:
本願中の用語「III族窒化物」又は「第III族窒化物」又は「窒化物」又は「III-N」は、式BAlGaInScN、但し0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1及びu+v+w+x+y+z=1、を有する(B,Al,Ga,In,Sc,Y)N半導体に関わる、あらゆる組成物又は物質のことを指している。本願中のこれらの用語は、その趣旨上、単一種B、Al、Ga、In、Sc及びYnの各窒化物と、そうした第III族金属種の二元、三元及び四元組成物のそれらとが包含されるよう、広義に解されるべきものである。従って、これらの語には、これに限られるものではないが化合物たるAlN、GaN、InN、AlGaN、AlInN、InGaN、AlGaInN等々が包含される。(B,Al,Ga,In,Sc,Y)N組成種のうち二種類以上が存在しているときには、あらゆる潜在的な組成、例えば化学量論比及び非化学量論比(その組成物中に存する(B,Al,Ga,In,Sc,Y)N組成種各々が現有している相対モル分率に対するそれ)によるものを、本発明の広範な技術的範囲内で採用することができる。更に、発明の技術的範囲内の組成物及び物質のなかに、多量のドーパント及び/又はその他の不純物及び/又はその他の内在物質を更に含めてもよい。
本発明は、III族窒化物素材の具体的な結晶方位、方向、終端及び極性の選択もカバーしている。ミラー指数を用い結晶方位、方向、終端及び極性を特定する際には、波括弧{ }の使用により一組の対称等価面を表記し、またそれらを丸括弧( )の使用により表す。角括弧[ ]の使用により方向を表記する一方、山括弧< >の使用により一組の対称等価方向を表記する。
多くのIII族窒化物デバイスは極性配向、即ちその結晶のc面{0001}に沿い成長されるが、こうすると強いピエゾ分極及び自発分極野の存在が原因で不要な量子閉じ込めシュタルク効果(QCSE)が発生する。III族窒化物デバイスにおける分極効果を低減する手法の一つは、その結晶の非極性又は半極性配向に沿いデバイスを成長させることである。
語「非極性」には、a面と総称される{11-20}面と、m面と総称される{10-10}面とが包含される。これらの面は、面1枚当たり同数の第III族元素及び窒素原子を含んでいて、電荷的に中性である。相次ぐ非極性層が互いに等価であるので、そのバルク結晶が成長方向に沿い分極されないこととなる。
語「半極性」は、c面、a面又はm面として分類できない面全てを指す意味で用いることができる。結晶学用語では、半極性面とは、少なくとも2個の非ゼロなh、i又はkミラー指数と非ゼロなlミラー指数とを有する面全てのこととなろう。相次ぐ半極性層が互いに等価であるので、その結晶の成長方向沿い分極が少なくなる。
成長制限マスクを用いての、基板上での複数個のエピタキシャル層の成長:
III族窒化物半導体デバイス層107は、平坦領域108内にてIII族窒化物ELO層105の上又は上方で、従来方法例えばMOCVD、HVPE等々により成長させる。
一般に、III族窒化物デバイス層107は2個超の層、例えばn型層、アンドープド層及びp型層のうち少なくとも1個の層を有する。III族窒化物デバイス層107が、更に、GaN層、AlGaN層、AlGaInN層、InGaN層等々を有していてもよい。
島状III族窒化物半導体層105,107が合体しない実施形態では、互いに隣り合う島状III族窒化物半導体層105,107間の距離を一般に30μm以下、好ましくは10μm以下とするのであるが、これらの値には限定されない。島状III族窒化物半導体層105,107が合体する実施形態にて、エッチングを後刻実行することで不要領域106を除去してもよい。
トリメチルガリウム(TMGa)、トリメチルインジウム(TMIn)及びトリエチルアルミニウム(TMAl)をIII族元素源として用いる。アンモニア(NH)を窒素供給用の生ガスとして用いる。水素(H)及び窒素(N)をIII族元素源のキャリアガスとして用いる。滑らかな表面エピ層を得るには、そのキャリアガスに水素を含有させることが重要である。
典型的には、塩類及びビス(ペンタジエニル)マグネシウム(CpMg)をn型及びp型ドーパントとして用いる。典型的には、その圧力設定を50~760Torrとする。一般に、III族窒化物ベース半導体層は、700~1250℃の温度範囲にて成長させる。
例えば、その成長パラメタのうち、TMGは12sccm(標準センチメートル毎分)、NHは8slm(標準リットル毎分)、キャリアガスは3slm、SiHは1.0sccm、V/III比は約7700とする。
エリア限定エピタキシ(LAE)III族窒化物層のELO:
従来技術では、多数のピラミッド状ヒロックが、成長後のm面III族窒化物膜の表面上で観測されている。例えば特許文献1を参照されたい。更に、波状面及び窪み部分がその成長表面上に出現しており、それにより表面粗さが悪化している。これは非常に厳しい問題である。例えば、幾つかの論文によれば、滑らかな表面を、その基板の成長表面のオフ角(1度超)を制御すること、並びにNキャリアガス条件を用いることで、得ることができる。しかしながら、生産コストが高くなるのでこれらは大量生産上の非常に制約的な条件である。更に、GaN基板では、その作成方法が原因で、原点に対するオフ角の揺らぎが大きくなる。例えば、その基板が大きな面内オフ角分布を有している場合、それらのウェハ内ポイントで表面モルフォロジが異なるものとなる。この場合、その大きな面内オフ角分布が原因で歩留まりが低下する。従って、その技術がオフ角面内分布に依存しないものであることが必要である。
本発明では、これらの問題を、下記説明の如く解決している:
1.成長エリアを、基板101の縁から、成長制限マスク102のエリアにより限定する、
2.基板101を、m面からc面に向かい-16度から+30度の範囲内のオフ角配向を有する非極性又は半極性III族窒化物基板101とする。これに代え、その上にIII族窒化物テンプレートが堆積されていて、そのテンプレートがm面からc面に向かい+16度から-30度の範囲内のオフ角配向を有する異種基板101を、用いてもよい、
3.島状III族窒化物半導体層105,107の長辺を、そのIII族窒化物半導体結晶のa軸に対し垂直とする、
4.MOCVD成長中に水素雰囲気を使用可能とする。
本発明では、水素雰囲気を非極性及び半極性成長中に用いることができる。この条件は、開エリア103の縁における過度成長が初期成長フェーズにて生じることを水素で防げるため、望ましいものである。
その種の結果が、以下の成長条件により得られている。
ある実施形態では、成長圧力を60~760Torrの範囲内とする;但し、幅広な島状III族窒化物半導体層105,107を得るには成長圧力を100~300Torrとするのが望ましい;成長温度は900~1200℃の範囲内、V/III比は10~30000の範囲内、TMGは2~20sccm、NHは0.1~10slmの範囲内、キャリアガスは水素ガスのみ、或いは水素ガス及び窒素ガスの双方とする。滑らかな表面を得るには、各面の成長条件を従来方法により最適化する必要がある。
約2~8時間に亘り成長させると、III族窒化物ELO層105の厚みが約1~50μm、バー幅が約50~150μmとなった。
エピタキシャル横過成長のメリット:
開口エリア103から成長させた上で成長制限マスク102上にて横方向に成長させたIII族窒化物ELO層105の結晶化度は、非常に高い。
また、成長制限マスク102とIII族窒化物ELO層105とを化学結合させていないので、III族窒化物ELO層105内応力を、成長制限マスク102・III族窒化物ELO層105間界面にて生じるスライドにより緩和することができる。
平坦表面領域:
平坦表面領域108が層曲がり領域109間にある。更に、その平坦表面領域108が、成長制限マスク102がある領域内にある。
半導体デバイス110の作成は主としてその平坦表面領域108上で実行する。平坦表面領域108の幅は、好ましくは少なくとも5μmとし、より好ましくは10μm以上とする。平坦表面領域108では、各島状III族窒化物半導体層105,107の厚み均一性が高い。
層曲がり領域:
能動層107Aを有する層曲がり領域109がデバイス110内に残っていると、その能動層107Aからの放射光のうち一部分が再吸収される。結果として、層曲がり領域109内能動層107Aのうち少なくとも一部分をエッチングで除去することが望まれる。
別の視点からすると、開口エリア103を除く平坦表面領域108のエピタキシャル層では、開口エリア103のエピタキシャル層よりも欠陥密度が低くなる。従って、より望ましくは、アパーチャ構造を、III族窒化物ELO層105のウィング上を含め平坦表面領域108内に形成すべきである。
デバイスの作成:
デバイス110は従来方法により平坦表面領域108に作成されるので、様々なデバイスデザインを採用可能である。例えば、フロントエンドプロセスのみでデバイスを十分実現でき、例えばpパッド及びnパッドをIII族窒化物ELO層105のウィングの長さ又は幅の何れかに沿い作成できれば、μLEDを作成することができる。好ましいことに、図4A~図4Eに示されている横又は縦パッド構成の何れを用いても、作成時間を短縮することができる。
半導体デバイス:
半導体デバイス110は、例えば発光ダイオード、レーザダイオード、フォトダイオード、ショットキダイオード、トランジスタ等々たりうるが、これらのデバイスには限定されない。本発明は、空胴形成のため円滑領域が必要なマイクロLED及びレーザダイオードで特に役立つ。
基板からのELO-III族窒化物デバイス層の取外し:
完成したIII族窒化物デバイス110は、それらのホスト基板101からディスプレイパネル402その他の外部キャリアへと、様々な方法を用い移載させることができる。
例えば、図4Aに示されている通り、エラストマ(PDMS)スタンプ400が十分に可撓であれば、デバイス110の選抜グループ又は個別の窒化物デバイス110を、それらのホスト基板101からディスプレイパネル402又は外部キャリア上へと、ピックアンドプレースすることができる。
[代替的諸実施形態]
以下述べるのは本発明の代替的諸実施形態である。
第1実施形態:
第1実施形態におけるデバイス110は、ディスプレイパネル402で以て用いられるμLEDである。
本実施形態では、III族窒化物ELO層105が隣のIII族窒化物ELO層105と合体することで、所望のデバイス110向けの基層が形成される。その後、III族窒化物デバイス層107を、III族窒化物ELO層105のウィング上にあるIII族窒化物ELO層105の上又は上方にて形成する。発光メサ302を、III族窒化物ELO層105及びIII族窒化物デバイス層107をプラズマエッチング環境に露出させることで形成し、またその発光メサ302の寸法を10μm×10μm~15μm×15μmとする。透明導電層(TCO)例えば酸化インジウム錫(ITO)のそれを、発光メサ302の頂部上に堆積させる。
デモンストレーションのため、バルクGaN基板101の半極性(20-2-1)結晶面を成長表面として選択した。これに代えIII族窒化物結晶の何れの結晶面を用いてもかまわない。
図5A、図5B、図5C、図5D、図5E、図5F、図5G及び図5Hは様々な代替例を表すSEM及びCL画像である。
図5A,図5Bは、それぞれ、バルクGaN基板101上に作成された10μm×10μmデバイス110のSEM画像,CL画像であり、欠陥密度は7×10cm-2である。
図5C,図5Dは、それぞれ、バルクGaN基板101上に作成された15μm×15μmデバイス110のSEM画像,CL画像であり、欠陥密度は6×10cm-2である。
図5E,図5Fは、それぞれ、III族窒化物ELO層105のウィング上に作成された10μm×10μmデバイス110のSEM画像,CL画像であり、領域202における欠陥密度は6~8×10cm-2、III族窒化物ELO層105のウィング上における欠陥密度は3×10cm-2未満である。
図5G,図5Hは、それぞれ、III族窒化物ELO層105のウィング上に作成された15μm×15μmデバイス110のSEM画像,CL画像であり、領域202における欠陥密度は6~8×10cm-2、III族窒化物ELO層105のウィング上における欠陥密度は3×10cm-2未満である。
大半のケースで可視的な欠陥が観測されなかった。
これらデバイス110の作成においては、プラズマ(反応性イオン)エッチングを用い発光メサ302を画定した後に、ごく短時間のBHF浸漬を含む化学的処置を取り入れた上で、300nm厚SiOパッシベーション層が備わる保護層408を、スパッタリングを用い堆積させた。
報告が示すところによれば、発光メサ302の寸法を100μm×100μm未満とするときは、格別な措置、例えばその保護層の原子層堆積(ALD)とKOH等の化学的処置の使用とを、発光メサ302が被るプラズマ性損傷を補修するために採用しなければならない。ALD堆積法は非常に清浄であり、そうした化学的処置により純粋な酸化物を形成させうるけれども、作成のコストモデルを単純化するには単純な代替的手法にして作成工程を減らすことが望ましい。
図6A、図6B、図6C及び図6Dは電流・電圧・光学パワーグラフであり、プレーナバルクGaN基板101上に作成されたデバイス110、並びにそれと同じプレーナバルクGaN基板110上に成長させたIII族窒化物ELO層105のウィング上に作成されたデバイス110に係るものである。
図6A,図6Bは、それぞれ電流密度(A/cm)対電圧(V)グラフ,相対出力パワー(μW)対電流密度(kA/cm)グラフであり、プレーナバルクGaN基板101上に作成された10μm×10μmデバイス110(10×10μmプレーナと表記)、並びにそれと同じプレーナバルクGaN基板110上に成長させたIII族窒化物ELO層105のウィング上に作成された10μm×10μmデバイス110(10×10μmELOと表記)についてのものである。
図6C,図6Dは、それぞれ電流密度(A/cm)対電圧(V)グラフ,相対出力パワー(μW)対電流密度(kA/cm)グラフであり、プレーナバルクGaN基板101上に作成された15μm×15μmデバイス110(15×15μmプレーナと表記)、並びにそれと同じプレーナバルクGaN基板110上に成長させたIII族窒化物ELO層105のウィング上に作成された15μm×15μmデバイス110(15×15μmELOと表記)についてのものである。
負電圧特性は主として品質指標、特にひどい損傷がそのデバイス110の発光メサ302上に持ち込まれているか否かに関わるそれであると、見ることができる。理解頂ける通り、プラズマエッチングで、10cm-2オーダの欠陥密度を有するプレーナバルクGaN基板101上に作成されたデバイス110の側壁が余儀なく損傷されるのは、単純なパッシベーション技術ではややもするとその損傷からの回復に失敗するからである。漏れ電流は、III族窒化物ELO層105のウィング上に作成されたデバイス110であり漏れ電流が-4Vである場合のそれより、少なくとも4桁大きくなる。これに対して、10cm-2オーダ未満の欠陥密度を有するIII族窒化物ELO層105のウィング上に作成されたデバイス110では、より良好な漏れ電流特性が現れ2Vのフォワード電圧が保たれるのであり、これは、より良質なエピタキシャル層とすることで複雑な作成技術を排除できること、並びにより欠陥密度が高いエピタキシャル層で以て作成されたデバイス110に勝る秀逸な性能を期待できることを、示している。
図6E、図6F、図6G及び図6Hはピーク波長(nm)及びそのピーク波長でのFWHM(nm)の対電流密度(kA/cm)グラフであり、プレーナバルクGaN基板101から作成されたデバイス110、並びにそれと同じプレーナバルクGaN基板110上に成長させたIII族窒化物ELO層105のウィング上に作成されたデバイス110に係るものである。
図6E及び図6Fはピーク波長(nm)及びそのピーク波長でのFWHM(nm)の対電流密度(kA/cm)グラフであり、プレーナバルクGaN基板101上に作成された10μm×10μmデバイス110(10×10μmプレーナμLEDと表記)、並びにそれと同じプレーナバルクGaN基板110上に成長させたIII族窒化物ELO層105のウィング上に作成された10μm×10μmデバイス110(10×10μmELOμLEDと表記)についてのものである。
図6G及び図6Hはピーク波長(nm)及びそのピーク波長でのFWHM(nm)の対電流密度(kA/cm)グラフであり、プレーナバルクGaN基板101上に作成された15μm×15μmデバイス110(15×15μmプレーナμLEDと表記)、並びにそれと同じプレーナバルクGaN基板110上に成長させたIII族窒化物ELO層105のウィング上に作成された15μm×15μmデバイス110(15×15μmELOμLEDと表記)についてものである。
基層における結晶品質がより良好であることは、後刻成長させる量子井戸でのインジウム合金組成揺らぎを減らし、スペクトル拡散を小さくするのに、役立ちうる。図6E、図6F、図6G及び図6Hに描かれている通り、ELOを用い成長させたμLEDでは、電流密度が高いときに、ピーク放射波長シフトが小さくなり且つスペクトル拡散が狭くなる。結果として、それらμLEDの放射スペクトルは、より複雑なデザイン例えばフォトニック結晶、共振空胴その他の指向的手段を用いるLEDのそれに比べ狭くなる。従って、ELOを用い成長させたμLEDは、より良好な色品質と狭スペクトル発光源からのクリスプイメージングとが必要とされる高品質ディスプレイ及び照明アプリケーション向けの、より良好な選択肢となる。
第2実施形態:
第2実施形態は電気注入構造についてのものである。第1実施形態では、図4B及び図4Cに示されている通り横パッド構成及び電気注入が用いられる。これに対し、本実施形態では縦パッド構成及び電気注入が用いられ、図4D及び図4Eに示されている通りIII族窒化物ELO層105対成長制限マスク102の界面が電気注入パッドの一つとして用いられる。
図7A,図7Bは、それぞれ、横注入LED,縦注入LEDの断面模式表現700A,700Bである。
図7A中の模式表現700Aには横注入LEDが描かれており、これにはGaN基板101、成長制限マスク102、n-GaN等で構成されたIII族窒化物ELO層105、InGaN/GaN-MQW等で構成された能動領域107A、p-AlGaN等で構成されたEBL107C、p-GaN等で構成されたp型層107B、ITO等で構成された電流拡がり層408、SiO等で構成された分離層たる保護層405、Ti/Al/Ni/Au等で構成されたn接点406、並びにTi/Au等で構成された接点407が備わっている。
図7B中の模式表現700Bには縦注入LEDが描かれており、これにはn-GaN等で構成されたIII族窒化物ELO層105(基板101及び成長制限マスク102から取り外されたそれ)、InGaN/GaN-MQW等で構成された能動領域107A、p-AlGaN等で構成されたEBL107C、p-GaN等で構成されたp型層107B、ITO等で構成された電流拡がり層408、SiO等で構成された分離層たる保護層405、Ti/Al/Ni/Au等で構成されたn接点406、並びにTi/Au等で構成されたp接点407が備わっている。
図7Cは図7A及び図7Bのデバイス110の電流(mA)対フォワード電圧(V)グラフであり、曲線701が図7Aの横注入デバイス110に対応し且つ曲線702が図7Bの縦注入デバイス110に対応している。看取できる通り、図7Bの縦注入構成では、同じバイアス電圧にて図7Aの横注入構成よりも多くの電流がサポートされ、ひいてはエネルギ変換効率が改善されている。
図7Dは図7A及び図7Bのデバイス110のピーク波長(nm)及びそのピーク波長でのFWHM(nm)の対電流密度(kA/cm)グラフであり、基板101からデバイス110が分離された後に計測されたものである。看取できる通り、ピーク波長及びFWHM対電流密度が顕著には変化しておらず、このことはデバイス110が無損傷リフトオフされたことを示している。
第3実施形態:
第3実施形態では、AlGaN層を島状III族窒化物半導体層105,107として用いる。AlGaN層は、様々なオフ角の基板101例えば疑似AlGaN基板101上にIII族窒化物ELO層105として成長させることができる。AlGaN-ELO層105は、本発明を用いて非常に滑らかな表面を有するものとすることができ、AlGaN-ELO層105及びIII族窒化物デバイス層107は、島状III族窒化物半導体層105,107として様々なオフ角の基板101から取り外すことができる。もたらされるデバイス110は、UV光(UV-A又はUV-B又はUV-C)を放射するレーザダイオードを備えるものである。本実施形態では高品質UV-LEDパネルを得ることができ、本実施形態の用途は滅菌、照明等々に及びうる。
第4実施形態:
第4実施形態では、III族窒化物ELO層105を様々なオフ角の基板101上に成長させる。そのオフ角配向は、m面からc面に向かい0度から+15度及び0度から-28度の範囲内とする。本発明ではデバイス110のバーを様々なオフ角の基板101から取り外すことができる。これは、様々なオフ角配向の半導体面デバイス110を作成プロセスの改変なしで実現できることからして、本技術の大きな長所である。
第5実施形態:
第5実施形態では、III族窒化物ELO層105を、二通りの別々なミスカット配向を有するc面基板101上に成長させる。その後、c面基板101上に成長させたIII族窒化物ELO層105は、そのIII族窒化物ELO層105のウィング上での欠陥密度が非常に低いものとなるので、そのウィングに懸案のデバイス110を作成することができる。
第6実施形態:
第6実施形態ではサファイア基板101とする。もたらされる構造は第1及び第2実施形態のそれとほとんど同じである。本実施形態では、まずバッファ層をサファイア基板101上に成長させ、次いで付加的なn-GaN層又はアンドープドGaN層を成長させる。典型的には、そのバッファ層を約500~700℃なる低温にて成長させる一方、n-GaN層又はアンドープドGaN層をより高温な約900~1200℃にて成長させて、バッファ層とn-GaN層又はアンドープドGaN層の合計厚を約1~3μmとする。その上で、成長制限マスク102をバッファ層及びn-GaN層又はアンドープドGaN層の上に堆積させる。
他方、バッファ層とn-GaN層又はアンドープドGaN層とを用いることは、必須ではない。例えば、成長制限マスク102をサファイア基板101上に直に堆積させることができる。その後、III族窒化物ELO層105及び/又はIII族窒化物デバイス層107を、その成長制限マスク102の上又は上方にて成長させることができる。
[プロセス工程]
図8は、本発明に係る半導体デバイス作成方法800を描いたフローチャートである。具体的には、図8には、高品質エピタキシャル結晶層上に小型LEDを作成する方法800が描かれている。
ブロック801は基板101を準備する工程を表している。本工程では、その基板を、III族窒化物基板、或いはその上にIII族窒化物テンプレートが堆積された異種基板で以て、構成されたものとする。
ブロック802は、基板101の上又は上方にて成長制限マスク102を形成する工程を表している。具体的には、成長制限マスク102を基板101上に直に堆積させるか、基板101上に堆積されたIII族窒化物テンプレート上に直に堆積させる。成長制限マスク102は、典型的には、絶縁体膜例えばSiO、SiN、SiON、TiN等々でありその成長制限マスク102のストライプにより分離された開口エリア103を有するものを、例えばプラズマ化学気相堆積(CVD)、スパッタリング、イオンビーム堆積(IBD)等々により堆積させたものであり、そのSiO膜を所定のフォトマスクを用いたフォトリソグラフィによりパターニングした上でエッチングすることで開口エリア103及び非成長領域104が設けられたものである。
ブロック803は、III族窒化物ELO層105を、ELOを用いてまず成長制限マスク102の開口エリア103から成長させた上で、その成長制限マスク102から横方向に成長させる工程を表しており、III族窒化物ELO層105が近接又は隣接するIII族窒化物ELO層105と合体することも合体しないこともある。
ブロック804は、III族窒化物ELO層105の上又は上方でIII族窒化物デバイス層107を成長させる工程を表しており、III族窒化物デバイス層107はIII族窒化物ELO層105のウィング上で成長させ、III族窒化物ELO層105及びIII族窒化物デバイス層107の協働で島状III族窒化物半導体層105,107を構成させる。
ブロック805は、島状III族窒化物半導体層105,107上に小型又は微小サイズLEDデバイス110を作成する工程を表している。
ブロック806は、島状III族窒化物半導体層105,107を別々のデバイス110へ或いはデバイス110のグループへと分割する工程を表している。
本工程では、発光メサ302を島状III族窒化物半導体層105,107からエッチングで作成し、各発光メサ302がデバイス110に対応する態とする。
本工程では、また、発光メサ302のうち1個又は複数個を各々備える1個又は複数個のデバイス単位パターン301をエッチングで作成し、またそれを、例えば領域201,202をエッチングしてデバイス単位パターン301を発生させることにより行う。一例に係るデバイス単位パターン301は島状III族窒化物半導体層105,107で形成されたバーを備えるものであり、そのバーを1個又は複数個のデバイス110が備わるものとすることができる。
好ましいことに、デバイス単位パターン301及び発光メサ302の双方を非成長領域104から離れたところに配置することで、デバイス110に関し良好な結晶品質を確保することができる。
加えて、本工程に、保護層407例えばパッシベーション層を発光メサ302の側壁上に堆積させる工程を組み込み、その保護層407が堆積される前に発光メサ302の側壁に対し化学的処置を実行してもよい。
結果として、発光メサ302が、3×10-6/cm未満の欠陥密度を有する発光メサ302、より好ましくは3×10-5/cm未満の欠陥密度を有する発光メサ302、最も好ましくは3×10-4/cm未満の欠陥密度を有する発光メサ302となる。
ブロック807は基板101からデバイス110を取り外す工程を表している。
ブロック808は、デバイス110をディスプレイパネル402その他の外部キャリア上へと移載する工程を表している。具体的には、本工程では、島状III族窒化物半導体層105,107を有するデバイス単位パターン301をディスプレイパネル402その他の外部キャリアへと移載させる。
本工程では、また、デバイス110への電流注入用の横注入構成又は縦注入構成を形成させ、その一環としてn接点及びp接点をデバイス110上に堆積させる。これらの構成では、デバイス110のバーに備わる各デバイス110に対し個別的にアドレッシングすることや、他のデバイス110と一緒にアドレッシングすることが可能となる。
ブロック809は本方法の最終結果、即ち完成したデバイス110及び/又はディスプレイパネル402を表している。好ましくは、デバイス110を15μm×15μm未満のサイズを有するもの、即ち微小サイズLEDとする。
[結論]
ここで本発明の好適実施形態についての記述を終りにする。本発明の1個又は複数個の実施形態についての前掲の記述は、例証及び記述目的で提示したものである。開示されている形態そのものに本発明を限定し又はそれ以外を除外する意図はない。上掲の教示に鑑み多くの修正及び改変をなすことができる。想定上、本発明の技術的範囲は、この詳細記述ではなく、添付する特許請求の範囲により限定されるものである。

Claims (16)

  1. 成長制限マスクを用い基板上にIII族窒化物エピタキシャル横過成長(ELO)層を成長させ、その際にそれらIII族窒化物ELO層をまずその成長制限マスク内の開口エリアから成長させた上でその成長制限マスクの上方で横方向に成長させ、
    前記III族窒化物ELO層の上又は上方でIII族窒化物デバイス層を成長させ、その際にそれらIII族窒化物デバイス層をそれらIII族窒化物ELO層のウィング上に成長させ且つそれらIII族窒化物ELO層及びIII族窒化物デバイス層の協働で島状III族窒化物半導体層を形成させ、
    前記島状III族窒化物半導体層から発光メサをエッチングで作成し、その際にそれら発光メサ各々をデバイスに対応する態とし、
    前記島状III族窒化物半導体層からデバイス単位パターンをエッチングで作成し、その際にそのデバイス単位パターンを前記発光メサのうち1個又は複数個が備わるものとし、
    前記島状III族窒化物半導体層を含め前記デバイス単位パターンをキャリアへと移載する、
    ことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記発光メサにおける欠陥密度が3×10-6/cm未満である、
    ことを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    前記発光メサにおける欠陥密度が3×10-5/cm未満である、
    ことを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    前記発光メサにおける欠陥密度が3×10-4/cm未満である、
    ことを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    保護層を前記発光メサの側壁上に堆積させる、
    ことを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、
    化学的処置を前記発光メサの側壁に対し実行した後に保護層を堆積させる、
    ことを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、
    前記デバイス単位パターンが前記島状III族窒化物半導体層で形成されたバーを備える、
    ことを特徴とする方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、
    前記バーの各デバイスが、他のデバイスと別に又は一緒にアドレッシングされるものである、
    ことを特徴とする方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、
    前記デバイスに関し良好な結晶品質を確保すべく、前記デバイス単位パターン及び前記発光メサを非成長領域から離れたところに配置する、
    ことを特徴とする方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、
    電流が前記デバイス内に横パッド構成を用い注入されるようにする、
    ことを特徴とする方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、
    電流が前記デバイス内に縦パッド構成を用い注入されるようにする、
    ことを特徴とする方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、
    前記デバイスのサイズが15μm×15μm未満である、
    ことを特徴とする方法。
  13. 請求項12の方法であって、
    前記デバイスが微小サイズ発光ダイオード(LED)である、
    ことを特徴とする方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、
    前記微小サイズLEDの放射スペクトルが、フォトニック結晶、共振空胴その他の指向的手段を用いるLEDと比べて狭い、
    ことを特徴とする方法。
  15. 請求項1に記載の方法であって、
    前記キャリアがディスプレイパネルを備える、
    ことを特徴とする方法。
  16. 成長制限マスクを用い基板上に成長させたIII族窒化物エピタキシャル横過成長(ELO)層であり、まずその成長制限マスク内の開口エリアから成長させた上でその成長制限マスクの上方で横方向に成長させたIII族窒化物ELO層と、
    前記III族窒化物ELO層の上又は上方で成長させたIII族窒化物デバイス層であり、それらIII族窒化物ELO層のウィング上で成長させたIII族窒化物デバイス層であり、それらIII族窒化物ELO層との協働で島状III族窒化物半導体層を形成しているIII族窒化物デバイス層と、
    前記島状III族窒化物半導体層からエッチングで作成された発光メサであり、それぞれデバイスに対応している発光メサと、
    前記島状III族窒化物半導体層からエッチングで作成されたデバイス単位パターンであり、前記発光メサのうち1個又は複数個が備わるデバイス単位パターンと、
    を備え、前記島状III族窒化物半導体層を含め前記デバイス単位パターンがキャリアへと移載される、
    ことを特徴とするデバイス。
JP2024501553A 2021-07-13 2022-07-13 高品質エピタキシャル結晶層上での小型発光ダイオードの作成方法 Pending JP2024525695A (ja)

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