JP2024519532A - 単位用量乾燥粉末吸入器 - Google Patents

単位用量乾燥粉末吸入器 Download PDF

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Abstract

本発明は、吸入用の乾燥粉末を収容するブリスタの形態の単位用量ディスペンサを提供する。このディスペンサは、蓋と、粉末を収容するボウルおよび空気通路を収容するチャネルを有するベースと、を有する。空気通路は、マウスピースおよび本体部分を備え、本体部分は、1つ以上の空気入口通路および空気出口通路を備える。本体部分は、チャネル内において締まり嵌め部を形成する。空気入口および空気出口は、ベースおよび/または蓋に当接し、ベースおよび/または蓋により閉じられる。ディスペンサの蓋およびベースの一部が、切離し可能である。切離し可能部分が除去されると、空気入口および空気出口は開口される。それにより、ユーザがマウスピースで吸入を行うと、空気は、空気入口を通り流れ、粉末をエアロゾル化し、次いでこのエアロゾル化された粉末が、マウスピースを通りユーザの肺へ流れる。

Description

本発明は、粉末形態の薬剤の経口送達または経鼻送達のための吸入デバイスに関し、さらに具体的には吸入用の1用量分の薬剤を収容するブリスタとして形成された単位用量吸入器に関する。
一般的に、吸入用の乾燥粉末製剤は、通常はカプセルまたはブリスタの形態において、個別の用量ごとに事前パッケージングされる。ブリスタは、一般的には塑性フォイルラミネートから冷間成形され、穿刺可能または剥離可能な蓋を有する。この蓋は、通常は用量粉末がブリスタ内に配置された後に、ブリスタの周縁部に沿って熱融着される。例えば特許文献1に開示されるものなどの複数用量吸入器は、ある一定期間にわたり使用されるべき用量数を有するブリスタストリップを収容する。したがって、デバイスを使用するたびに、デバイス内にブリスタを挿入する必要性がなくなる。また、例えば特許文献2などに開示されるように、1回に1つのみのブリスタを受容する単位用量デバイスも存在する。ブリスタ内に収容された用量が吸入されると、ブリスタは、ユーザによってデバイスから除去され廃棄される。次いで、新規のブリスタが次の投薬のために挿入される。
また、単一用量の使い捨て式ブリスタ状ディスペンサが知られている。特許文献3は、本体が、粉末を収容する空気チャネルと、除去可能テープにより閉じられた入口穴および出口穴を有するフォイルとを備える、吸入器を開示している。この空気出口は、蓋中の単なる穴にすぎず、ユーザが吸入を行うのにあまり好都合ではない。特許文献4は、シート要素から形成された下方壁部と、例えばフォイルなどの蓋材料剥離ピースとを有する、単位用量粉末吸入器を開示している。この下方壁部は、薬剤を収容する凹部およびチャネルを有する。この吸入器を使用するためには、ユーザは、破断ラインに沿ってコーナーピースを切り取りこれによりチャネルの端部にて空気出口が開封される。空気入口が、蓋材料の一部分を剥離することによって形成される。代替的には、下方壁部は、凹部から反対側のコーナーまで延在するさらなるチャネルを有し、空気入口穴は、このコーナーを切り取ることによって形成される。次いで、ユーザは、空気出口で吸入を行い、これにより粉末がエアロゾル化される。しかし、この吸入器では、粉末の一部が、使用前にコーナーピース中に運ばれ、したがってこのコーナーピースが切り取られたときに喪失されることになり得るため、ユーザに対して全用量を送達することができなくなる。
特許文献5は、吸入器の本体がブリスタ内に保持される吸入器を開示している。このブリスタの蓋は、用量チャンバと吸入器の本体中に形成された空気通路との間に位置するシールに対して連結される。このシールにより、例えば輸送または保管の最中などに、粉末が用量チャンバから本体またはブリスタ内へと運ばれることが確実に回避される(本体またはブリスタ内からエアロゾル化されなくなり得る)。蓋が除去されると、シールが引き離され、それにより用量チャンバが開封され、それにより吸入器が使用可能な状態になる。しかし、これを実現するために、吸入器は、5つの別個の部分から、すなわちブリスタのベースおよび蓋、本体、除去可能シール、ならびに用量チャンバから構成される。
特許文献6は、使い捨て式単位用量吸入器を開示しており、この吸入器は、蓋を有するハウジングと、吸入用の粉末を収容する用量チャンバと、ハウジングに対して可動(回転可能または摺動可能)である専用マウスピース(例えばチューブ)とを有する。ユーザがハウジングに対してマウスピースを移動すると、開口が形成され、用量チャンバが開封され、それによりマウスピースがユーザによる吸入のために露出されて、この吸入により粉末がエアロゾル化される。この用量チャンバにより、例えば輸送または保管の最中などに、粉末がハウジングの別の部分へと運ばれることが確実に回避される(別の部分からエアロゾル化されなくなり得る)。粉末が用量チャンバ内に留められるため、一定のかつ想定し得る用量が送達される。しかし、このデバイスは、製造が比較的複雑である。第1に、マウスピースは、回転移動または摺動移動が可能になる様式で、ハウジングに対してしっかりと固定されなければならない(そうすることにより、マウスピースが緩み紛失してしまうまたはさらには誤飲してしまうということがなくなる)。第2に、用量チャンバは、使用前には封止され、次いでマウスピースの移動することにより開封されなければならない。一実施形態では、マウスピースは、一体成形ヒンジによりハウジングに対して装着され、マウスピースが移動されると穿孔されるフォイルバリアによって、用量チャンバが形成される。別の実施形態では、マウスピースは、別個のベース上に取り付けられる。これらが協働することにより、用量チャンバが形成され、この用量チャンバは、マウスピースがベースに対して回転されると開封される。これらは、追加の構成要素(例えばバリアフォイルおよびベース)と、吸入器を製造するための追加のプロセスステップとを要し、これによりコストおよび複雑性が増す。
国際公開第2005/037353号パンフレット 国際公開第2010/086285号パンフレット 国際公開第2014/175815号パンフレット 国際公開第2003/103563号パンフレット 米国特許出願公開第2017/0119982号明細書 米国特許出願公開第2013/0291865号明細書 国際公開第2006/108876号パンフレット
したがって、これらの欠点に対処し、製造において単純かつ費用対効果の高い単位用量吸入器に対する需要が、依然として存在する。
本発明は、従来のブリスタストリップ製造プロセスに基づく製造であることにより、使用が容易であり製造が安価な、非常に単純な低コストの単位用量乾燥粉末吸入器を提供する。したがって、第1の態様では、本発明は、吸入用の乾燥粉末を収容するブリスタの形態の単位用量ディスペンサを提供する。このディスペンサは、
中に空洞部が形成されたベースであって、この空洞部が、粉末を収容するボウル、およびボウル内に開口しボウルから遠い位置に端部を有するチャネルを備える、ベースと、
例えばフォイルまたはフォイルラミネートである蓋であって、空洞部の周囲のベースに対してシーリングされる、蓋と、
チャネル内に位置する空気通路であって、マウスピースおよび本体部分を備え、本体部分が、少なくとも1つの空気出口通路、少なくとも1つの空気入口通路、下方表面、および上方表面を有し、
各空気出口通路が、近位端部にてボウル内に開口し、本体部分からマウスピースを通り遠位端部に位置する空気出口まで延在し、
各空気入口通路が、近位端部にてボウル内に開口し、遠位端部に空気入口を有し、
空気入口および空気出口が、ベースおよび/または蓋に当接し、ベースおよび/または蓋により閉じられ、
本体部分の下方表面が、チャネルとの間において締まり嵌め部を形成するように、チャネルの形状と合致し、
本体部分の上方表面が、平坦状であり、空洞部の周囲のベースと同一平面内に位置し、蓋が、好ましくは上方表面の一部に対してシーリングされる、空気通路と、
を備え、
ディスペンサのベースおよび蓋の一部が、切離し可能であり、それにより空気入口および空気出口は、切離し可能部分が除去されると開口され、一方で空気通路は、チャネル内に保持される。
空気入口および空気出口が、ベースおよび/または蓋に当接し、ベースおよび/または蓋により閉じられることにより、すべての用量が空気通路内に留まることが確保される。粉末が空気通路から退出できないことにより、切離し可能部分が除去された場合に、粉末がほとんどまたはまったく喪失されず、それにより全用量が吸入される。結果として、特許文献5および特許文献6のデバイスとは対照的に、粉末コンパートメントをシーリングするための別個の方法が不要となる。それにより、ハウジングに対して空気通路を固定するためのおよび閉鎖された用量チャンバを形成するための追加の構成要素およびプロセスステップもまた不要となる。
空気通路の本体部分およびチャネルは、半円形の断面を有し得る。
空気出口は、チャネルの端部に当接し、チャネルの端部より閉じられるように、チャネルの端部の形状に合致してもよい。例えば、空気出口は、チャネルの端部の形状に合致するように湾曲状であってもよい。空気出口は、蓋に当接し蓋により閉じられるように、マウスピースの上方表面中に形成されてもよい。
空気通路は、空気入口と空気出口との間に位置するバリアを備えてもよく、バリアのサイズおよび形状は、チャネルの断面に対応する。バリアは、壁部であってもよく、またはブロックを形成するように延在されてもよい。ブロックは、壁部とは別個に、中実であってもよくまたは中空であってもよい。蓋は、好ましくはブロックの上方表面に対してシーリングされない。
本体部分の下方表面は、空気入口が本体部分の上方表面とバリアとの間において空気通路の上方表面中に形成され、それにより蓋に当接し蓋により閉じられるように、バリアまで連続的に延在し得る。
空気入口通路および/または空気出口通路は、バッフルもしくはコーナー部を有してもよく、またはラビリンスとして形成されてもよい。
空気通路は、1つの空気出口通路を有し得る。空気出口通路は、ボウル内に突出する延在部を有し得る。延在部の端部は、ボウルの中心部に位置し得る、またはボウルの中心部の付近に位置し得る。延在部は、端部が細くなるようにテーパ状を成してもよい。
空気通路は、1つの空気出口通路および1つの空気入口通路を有し、それにより空気流は、非対称となり、ボウル内にサイクロンを発生させる。
空気通路は、1つの空気出口通路および2つの空気入口通路を有し得る。空気入口通路は、空気出口通路の各側に位置し得る。空気入口通路は、ボウル内に突出する延在部を有し得る。
ディスペンサは、ベースおよび/または蓋の中に例えば穿孔などの脆弱ラインを有し得る。ディスペンサは、ベースおよび/または蓋の一方もしくは両方のエッジに切込み部を有し得る。これらの脆弱ラインおよび切込み部は、切離し可能部分の除去を容易にし得る。
1対のディスペンサが、両ディスペンサ内の粉末が同時に吸入され得るように、共に接合されてもよい。複数のディスペンサが、複数日分の粉末供給を可能にするストリップの形態において、共に接合されてもよく、各ディスペンサは、ストリップの他の部分から切離し可能である。
第2の態様では、本発明は、具体的には本発明の第1の態様によるディスペンサである単位用量ディスペンサを製造するためのプロセスを提供する。このプロセスは、
a)ベース材料中に空洞部を形成するステップであって、各空洞部は、ボウルと、ボウル内に開口しボウルから遠い位置に端部を有するチャネルとを備える、ステップと、
b)ボウル内に粉末を充填し、チャネル内に空気通路を配置することを、同時にまたは任意の順で行うステップであって、空気通路が、マウスピースおよび本体部分を備え、本体部分が、少なくとも1つの空気出口通路、少なくとも1つの空気入口通路、下方表面、および上方表面を有し、
各空気出口通路が、近位端部にてボウル内に開口し、本体部分からマウスピースを通り遠位端部に位置する空気出口まで延在し、
各空気入口通路が、近位端部にてボウル内に開口し、遠位端部に空気入口を有し、
本体部分の下方表面が、チャネルとの間において締まり嵌め部を形成するように、チャネルの形状と合致し、
本体部分の上方表面が、平坦状であり、空洞部の周囲のベースと同一平面内に位置する、ステップと、
c)空洞部をシーリングするために、ベースに対して、および好ましくは本体部分の上方表面の一部に対して蓋材料をシーリングするステップと、
d)ベース材料および蓋材料の切離し可能部分を形成し、ベース材料および蓋材料を切断して個別のディスペンサもしくはディスペンサの対、または複数のディスペンサを有するストリップを形成することを、同時にまたは任意の順で行うステップと、
を含み、
空気入口および空気出口は、切離し可能部分が除去された場合に開口されるように、ベース材料および/または蓋材料に当接し、ベース材料および/または蓋材料により閉じられる。
このプロセスは、乾燥粉末吸入器用のブリスタストリップを製造するための標準的なプロセスから改変されたものである。このプロセスは、主として従来的な材料と既存の製造設備とにより実施可能である。したがって、このプロセスは、単純な単位用量ディスペンサを製造するための単純かつ安価な方法を提供する。
乾燥粉末吸入器用のブリスタストリップを製造するための従来のプロセスを示す図である。 本発明による吸入器を製造するためのプロセスを示す図である。 図2のプロセスにより製造されたディスペンサを示す図である。 ディスペンサの構成要素の分解図である。 空気通路自体を示す図である。 空気通路の本体部分の横断面図である。 マウスピースの端部の長手方向断面図である。 切離し可能部分が引き剥がされた後のディスペンサを示す等角図である。 切離し可能部分が引き剥がされた後のディスペンサを示す等角図である。 吸入の最中にディスペンサを通過する空気流を示す図である。 ディスペンサの他の実施形態を示す図であり、空気通路自体を示す図である。 ディスペンサの他の実施形態を示す図であり、空気通路自体を示す図である。 ディスペンサの他の実施形態を示す図であり、切離し可能部分が引き剥がされた後のディスペンサを示す図である。 ディスペンサの他の実施形態を示す図であり、切離し可能部分が引き剥がされた後のディスペンサを示す図である。 切離し可能部分が引き剥がされた後、図4のディスペンサの一変形例を示す図である。 切離し可能部分が引き剥がされた後、図4のディスペンサの一変形例を示す図である。 他の実施形態の場合の吸入の最中における空気流を示す図である。 図6AのA-Aに沿った断面図である。 図6AのB-Bに沿った断面図である。 空気出口通路内にバッフルを有する、さらに他の実施形態を示す図である。 空気通路によりボウル内にサイクロンが発生する一実施形態を示す図である。 空気通路によりボウル内にサイクロンが発生する一実施形態を示す図である。 同時吸入のための1対のディスペンサを示す図である。 ディスペンサが相互に重畳して位置するように折りたたまれた場合の、側方破断図である。 6つのディスペンサのストリップを示す図である。 6つのディスペンサのストリップを示す図である。
図1は、乾燥粉末吸入器用のブリスタストリップを製造するための従来のプロセスを示す。この製造ラインは、成形ツール1、2つの充填ヘッド2、3、およびシーリングツール4を有する。ベース材料シート10が、製造ラインに沿って左から右へ進む。蓋材料11のロール5が、第2の充填ヘッド3とシーリングツール4との間に位置する。
ベース材料は、例えば特許文献7に記載されるような、典型的には薬物と接触状態にあるポリマー層と、軟質アルミニウムフォイル層と、外部ポリマー層とからなるラミネートである。このアルミニウムは、水分、酸素、および光の進入に対するバリアを形成し、ポリマーは、フォイルの固着を補助し、薬物と接触状態にある比較的不活性層を形成する。薬物と接触状態にあるポリマー層として適切な材料には、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、およびポリエチレン(PE)が含まれる。薬物と接触状態にあるポリマー層は、典型的には30μm厚のPVCである。しかし、例えば60μmまたは15μmなどのより厚いまたは薄い層が使用されてもよい。この場合には、より剛性の高いまたは可撓性の高いラミネートが必要となる。軟質アルミニウムは、ブリスタ形状に冷間成形され得るように塑性を有する。このアルミニウムは、典型的には45μm厚である。外部ポリマー層は、ラミネートに対して追加的な強度および靭性を与え、典型的には25μm厚の、典型的には配向ポリアミド(oPA)から作製される。
この蓋材料は、例えば特許文献7などにおいて記載されるように、典型的にはフォイルまたはフォイルラミネートであり、好ましくはこれらのフォイルまたはフォイルラミネートは、熱融着ラッカー、ハードロールドアルミニウム層、および上部プライマ層からなる。熱融着ラッカーは、空洞部の頂部の周囲に沿ってシールを設けるために封着する最中にベースラミネートの薬物に接触するポリマー層に対して結合する。ベース材料中の薬物と接触状態にあるポリマー層がPEである場合には、蓋材料上の熱融着ラッカーは、他のPE層と置換されてもよい。熱融着により、これらの2つのPE層が、相互に溶融および溶着する。アルミニウム層は、典型的にはハードロールドであり、20~30μm厚である。プライマにより、ストリップ上への例えば用量数などの印刷が容易になる。
ベース材料シート10は、最初に成形ツールを通過し、この成形ツールにおいて、成形ツール1の上方部分1aを下方に移動することによりベース材料が上方部分1aと下方部分1bとの間で圧迫されることによって、冷間成形されて複数列のブリスタ空洞部12が形成される。次いで、成形されたベースシートは、充填ヘッド2、3の下方を進む。各充填ヘッドは、1列の空洞部内に測定された量の粉末を分注する。2つの充填ヘッドは、奇数のブリスタピッチ(すなわちベースシートの長手方向において隣接し合うブリスタ空洞部の中心間の距離)だけ離間され、ベースシートは、各ステップにおいて2つのブリスタピッチだけ前進される。したがって、第1の充填ヘッドは、奇数列のブリスタ空洞部13を充填し、第2の充填ヘッドは、偶数列のブリスタ空洞部14を充填する。実際には、例えば6個など、より多数の充填ヘッドが存在してもよく、その場合には、ベースシートは、各ステップにおいて6つのブリスタピッチだけ前進する。次に、蓋材料11が、ベースシートの上部上にロール5から供給され、シーリングツール4が、各空洞部を囲む領域においてベースおよび蓋材料を共に加熱および圧迫して、熱融着部を形成する。ナイフ(図示略)が、成形され、充填され、シーリングされたブリスタシートをその前進につれてブリスタストリップ18へと長手方向に切断し、さらには所要の長さへと横方向に切断する。
図2は、本発明のプロセスを示す。空洞部は、従来のプロセスと同一の様式でベースシート10中に形成されるが、異なる様式で形状設定される。空洞部は、粉末20が分注されるボウル21に加えてチャネル22をさらに有し、このチャネル22の一方の端部は、ボウルへと開口する。空気通路23が、マガジンからチャネル22内に配置される。図2では、空気通路23は、粉末20がボウル21内に充填された後にチャネル22内に配置されるように図示されるが、これらのステップは、同時に行われてもよく、または任意の順で行われてもよい。粉末20がボウル21内に充填される前に、チャネル22内に空気通路23を配置することは、粉末が空気通路の下方に捕捉されてしまう可能性を回避させる利点を有する。次いで、空洞部は、従来のプロセスと同一の様式において蓋材料11でシーリングされる。さらに、蓋材料は、空気通路の上方表面の一部に対して接合され得る。最後に、シートは、個別のディスペンサへと、またはディスペンサストリップへと切断される。これらのディスペンサは、例えば図3Aに示すようにタブ27などを有する所望の形状へと形成されるように切り抜かれ得る。このステップにおいて、タブ27とディスペンサの他の部分との間の脆弱ライン28が、切離し可能部分26(ベース材料および蓋材料の両方からなる)の除去を容易にするために形成されてもよい。脆弱ラインは、典型的には蓋および/またはベース材料中の穿孔または刻み目により、および/または一方もしくは両方のエッジ中の切込み部によって形成される。脆弱ラインの位置は、蓋材料上の印刷ラインにより示唆されてもよい。同様に、脆弱ラインが、ストリップ中の各ディスペンサ間に設けられてもよく(図10に示すように)、それにより各ディスペンサは、必要に応じて切離し可能になり得る。
このプロセスは、乾燥粉末吸入器用のブリスタストリップを製造するための標準プロセスに基づき、この標準プロセスから改変されたものであるため、主として従来の材料および既存の製造設備を利用して実施することができる。したがって、このプロセスは、単純かつ安価な単位用量ディスペンサの製造方法を提供する。
図3Aは、個別のディスペンサを形成するためにシートから切り抜かれた後の、図2のプロセスにより製造されたブリスタを示す。ブリスタは、ボウル21およびネック25を備える主要部分24と、タブ27を備える切離し可能部分26と、を有する。主要部分24と切離し可能部分26との間には、蓋中に穿孔ライン28が、およびベース中に対応する穿孔ライン29が存在する。
図3Bは、ディスペンサの構成要素の、すなわちベース10、ボウル21中に位置する粉末20、チャネル22に嵌入される空気通路23、および蓋11の分解図である。チャネル22は、ボウル21からネック25に沿って切離し可能部分26内へと延在する。
図3Cは、本体部分23aを有する空気通路23を示す。図3Dは、本体部分23aの横断面図であり、本体部分23aは、3つの通路を、すなわち中央空気出口通路30と、各側に1つずつ位置する2つの空気入口通路31、32と、を有する。一方の端部(図3Cでは左側に位置する近位端部)において、空気出口通路30および空気入口通路31、32は、ボウル21に開口する。空気入口通路31、32は、中央空気出口通路30よりもボウル内へとさらに突出した延在部31b、32bを有する。他方の端部において、空気出口通路は、空気入口通路の端部を越えて突出してマウスピース33を形成するチューブである。図3Eにおいて長手方向断面で示される空気出口通路の遠位端部は、空気出口30aを有する。空気入口31a、32aは、ボウル21から遠い位置の空気入口通路31、32の遠位端部によって形成される。
図3Dに示すように、空気通路23の本体部分23aは、略半円断面を有し、平坦上方表面34aを有する。半円下方表面34bは、チャネル22にサイズおよび形状において対応するものであり、それによりこの下方表面34bは、締まり嵌めによってチャネル内に保持される。空気通路がチャネル内に位置する場合に、平坦上方表面34aは、空洞部の周囲のベースと(すなわちチャネルの上部と)同一高さになる。これは、主要部分24の蓋材料が、空気通路の本体部分の平坦上方表面に対しておよび空洞部を囲むベースの領域に対してシーリングされることが可能になるという利点を有する。これにより、空気通路23は、ディスペンサ内において定位置に固定的に保持されることが確保される。しかし、切離し可能部分26中の蓋材料は、切離し可能部分が容易に切離しできるように、空気通路の上方平坦表面に対してシーリングされない。したがって、空気通路は、平坦上方表面34a上に熱融着ラッカーを有してもよく、またはベース材料に関して上述したものと同一の様式で蓋との間における熱融着部形成を容易にするためにPEから作製されてもよい。
蓋材料が、空気通路23の上方平坦表面34aに対してシーリングされ、空気通路23の下方半円表面34bが、チャネル22との間において締まり嵌め部を形成するため、ボウルは、空気入口通路31、32および出口通路30とは別個に、閉鎖された粉末チャンバを形成する。粉末は、例えば輸送または保管の最中など、製造と使用との間において、ボウル21から空気入口通路および空気出口通路内へ、およびしたがって切離し可能部分内へと運ばれ得る。空気通路の空気入口セクションおよび空気出口セクションの中に留まっている空気は、ユーザが吸入を行うとエアロゾル化される。しかし、切離し可能部分に進入する粉末は、この部分が除去されると喪失されることになり、この場合には全用量の送達がされないことになる。
切離し可能部分内に粉末が運ばれるのを防止するために、空気入口31a、32aの前方の短い距離をおいた位置にバリアが配置される。このバリアは、チャネルとの間において締まり嵌め部を形成する半円壁部35の形態をとる。結果として、空気入口通路31、32に進入する粉末は、空気入口31a、32aを通り退出することが可能ではあるが、壁部35を越えることはできず、したがって切離し可能部分26に進入することはできない。また、図3Eに示すように、空気出口30aは、チャネル22aの端部の形状に合致するように湾曲状を成す。湾曲状の空気出口30aがチャネル22aの端部に当接することにより、空気出口通路30の中に位置する粉末は、空気出口30aを通り退出することはできない。このことと壁部35とにより、すべての用量がボウル21および空気通路23の中に実質的に保持されることが確保される。空気入口に隣接する蓋の部分にまたは空気出口に当接するチャネルの部分にこびりついた粉末だけが、切離し可能部分へと運ばれ得ることになる。蓋およびベースを作製するための材料は、粉末付着を最小限に抑制するように選択される。結果として、切離し可能部分が除去された場合でも粉末はほぼまたはまったく喪失されず、実質的にすべての用量が吸入される。結果として、特許文献5および特許文献6のデバイスとは対照的に、粉末コンパートメントをシーリングするための別個の方法の必要性が存在しない。
1用量分の薬剤を送達するためのディスペンサを準備するために、ユーザは、穿孔ライン28、29に沿ってタブ27を引くことにより切離し可能部分26を除去する。図3Fおよび図3Gは、切離し可能部分26が引き離されて空気入口31a、32aおよび空気出口30aが露出された後の、ディスペンサの上方側部および下方側部のそれぞれを示す等角図である。チャネル22および空気通路23は、切離し可能部分26が存在する場合にその中に延在するため、空気入口通路31、32および空気出口通路30は、切離し可能部分26が除去された後に残る主要部分24から外に突出する。これにより、引き離された蓋材料の分離部分によって空気入口が塞がれることが不可能になるように確保される。
切離し可能部分が除去されると、ディスペンサは使用可能な状態になる。ユーザは、マウスピース33で吸入を行う。マウスピース33が空気入口31a、32aおよび壁部35を越えて延在するため、ユーザの口唇がこれらの空気入口を塞ぐ危険性はない。図3Hは、吸入の最中における空気流を示す。空気は、空気入口31a、32a内へ進み、空気入口通路31、32を通り流れ、ボウル21に進入する。空気出口通路30よりもボウル内へとさらに突出した空気入口通路31、32の延在部31b、32bは、空気がボウルの中心部を通り流れ、空気が粉末20をエアロゾル化することを確実にする。次いで、エアロゾル化された粉末は、空気出口通路30内へ進み、マウスピース33に沿い、空気出口30aを通過し、ユーザの肺内へ流れる。
図4Aおよび図4Bは、空気通路23の代替的な一実施形態を示す。この空気通路23では、バリアが、チャネルのサイズおよび形状に合致する半円状断面を有するブロック41の形態をとる。図4Bで、ブロック41は、壁部(図3におけるような)からの中空延在部として示されるが、代替的には中実であることも可能である。壁部ではなく中空または中実のブロック41を有することにより、粉末がバリアを越え切離し可能部分内に進入する可能性がさらに低下するという利点が存在する。これは、ブロック41の平坦上方表面42と蓋との間の、およびブロック41の半円下方表面43とチャネルとの間の接触が、より長い距離にかけて緊密であるという理由によるものである。蓋は、ブロック41の上方平坦表面42に対してシーリングされない。なぜならば、シーリングされることにより、切離し可能部分の除去が困難になるからである。図4Cおよび図4Dは、切離し可能部分が引き離されて、空気入口31a、32aおよび空気出口30aが露出された後の、ディスペンサの上方側部および下方側部を示す等角図である。図3の実施形態と同様に、穿孔は、空気入口31a、32aから離間され、空気入口31a、32aよりもボウルに対してより近くに位置するため、引き離された蓋材料の分離部分によって空気入口が塞がれることが不可能になる。
図5Aおよび図5Bは、図4の実施形態の一変形例を示す。空気通路の本体部分の下方表面34bは、ブロック41まで連続的に延在する。結果として、空気入口31a、32aは、本体部分の上方平坦表面34aとブロック41の上方表面42との間の間隙のみにより形成される。空気出口30aは、湾曲端部ではなくマウスピース33の上方表面中に形成される。したがって、空気出口30aおよび空気入口31a、32aは共に、蓋に当接し、この蓋により閉じられる。蓋により、粉末が空気通路から退出し切離し可能部分に進入することが防止され、これにより、ユーザが吸入を行った場合に全用量の送達が確保される。
図6A、図6B、および図6Cは、さらなる実施形態を示す。図6Aは、切離し可能部分が除去された後のディスペンサの上方からの図であるが、蓋は、空気通路および粉末が視認できるように図示されない。図6Bおよび図6Cは、それぞれ図6AのA-AおよびB-Bに沿った断面図である。空気出口通路30は、ボウル21内へと突出するにつれてテーパ状を成す延在部30bを有し、したがってこの延在部の細端部30cは、ボウルの中心の近くに位置する。粉末が進入し得る箇所に位置する空気出口通路の領域はより狭いため、使用前におけるボウルから空気出口通路内への粉末の移動は、軽減される。テーパ状延在部は、これらの実施形態のいずれにおいても存在してもよく、例えば図3および図4の実施形態におけるようにボウル内にも突出する延在部を有する空気入口通路との組合せにおいて使用されてもよい。
図3~図6に示す空気通路およびチャネルの中央部分は、半円状断面を有し、空気通路は、空気入口および空気出口を形成する3つの通路を有する。しかし、空気通路およびチャネルは、それらが合致する限りにおいては、すなわち空気通路がチャネル内にぴったりと嵌入する限りにおいては、他の断面形状を有してもよい。空気通路は、少なくとも1つの空気入口および少なくとも1つの空気出口が存在する限りにおいては、他の個数の通路を有することが可能である。マウスピースは、例えば円形断面ではなく楕円形断面などの異なる形状を有することが可能である。図3および図4では、空気入口通路の延在部は、直線状のものとして示されるが、代替的にはボウルの内方表面に合致するような湾曲状のものであることが可能である。これにより、空気通路の定位置への保持が補助され得るため、空気通路がチャネルに沿って引き出されることが不可能になる。
図7は、空気出口通路30が内部バッフル44を有するディスペンサの長手方向断面を示す。これらのバッフルは、使用前にボウルから空気出口通路に進入した粉末を留める役割を果たす。空気入口通路もまた、同様にバッフルを有してもよい。追加的にまたは代替的に、空気入口通路および/または空気出口通路が、通路を通り切離し可能部分内へ粉末が移動するのを軽減するための、コーナー部を有してもまたはラビリンスとして形成されてもよい。これらのバッフル/コーナー部/ラビリンスは、これらの実施形態のいずれにおいても空気入口通路および/または空気出口通路の中に存在してもよい。
図8Aおよび図8Bは、ボウル内にサイクロンを生じさせるように空気通路が設計された一実施形態を示す。図8Aは、切離し可能部分が除去された後のディスペンサの上方からの図であるが、蓋は、空気通路および粉末が視認できるように図示されない。図8Bは、ディスペンサの中心を通る長手方向断面図である。空気通路は、一方の側に空気出口通路30を、および他方の側に単一の空気入口通路31を有する。空気入口通路および空気出口通路のこの非対称構成により、ユーザによる吸入時におけるボウル21内での空気のサイクロン運動が、矢印で示すように発生する。このサイクロンは、粉末20の同伴を補助し、結果として最小の粒子がボウルの中心付近を循環する一方で、より大きな粒子はボウルのエッジに向かって引かれる。エアロゾル化した粉末が、ボウルの中心の上部から空気出口通路の延在部30bを通り空気出口通路30に進入するため、小さな粒子は、ユーザの肺へと優先的に送達される。
図9は、例えば2つの薬剤が単一のブリスタ内に共には保管できない場合になど、例えば2用量分を送達するようにまたは2つの異なる薬剤を同時に送達するようになど、2つのディスペンサの内容物を同時に送達するように設計された一実施形態を示す。図9Aは、共に接合された2つのディスペンサ69a、69bを示す。これらのディスペンサは、上述の任意の空気通路を収容することができる。これらのディスペンサは、個別のディスペンサとしてではなく接合された対として切り抜かれる。ユーザは、切離し可能部分66を引き離し、それにより両空気出口を露出させる。これらの空気出口は、ユーザがその口唇間にこれらの両空気出口を配置し吸入を行うことが可能となるのに十分なだけ共に近くに位置する。また、ディスペンサ69a、69bは、一方のディスペンサが他方のディスペンサの上部に載置される(すなわち蓋11同士が相互に接触する)ように、例えば切離し可能部分が除去された後などに折りたたまれることが可能である。したがって、図9Bの側面図において示すように、空気出口63a、63bは、相互に重畳して配置される。
ディスペンサは、図10に示す複数の(例えば6個または10個の)ディスペンサ79a~79fのストリップとして用意され得る。図10Aでは、ディスペンサは、いずれも同一方向に配向され、図10Bでは、隣接し合うディスペンサ同士が、逆方向に配向される。図示する実施形態においては、ディスペンサの主要部分がネックよりも幅広であるため、この交互配置により、より密なパッキングが可能になる。各ディスペンサは、例えば穿孔ラインなどによりストリップの残りの部分から切離し可能であり、それにより個々のディスペンサは、必要に応じて切り離すことが可能となる。例えば1つのストリップあたり6個のディスペンサを有する5個のストリップの形態で30日分の薬物が提供されるなど、複数のディスペンサストリップを1つのパック内に設けることができる。
薬剤は、例えば呼吸器系疾患の治療のためなどの、吸入による投与に適したものである。薬剤は、以下のクラスの薬学的活性物質の中の、すなわち抗コリン作動薬、アデノシンA2A受容体アゴニスト、β2アゴニスト、カルシウムブロッカ、IL-13阻害剤、ホスホジエステラーゼ4阻害剤、キナーゼ阻害剤、ステロイド、CXCR2、タンパク、ペプチド、例えばAnti-IG-Eなどの免疫グロブリン、具体的にはDNAおよびRNAである核酸、モノクローナル抗体、小分子阻害剤、ならびにロイコトリエンB4アンタゴニストの中の、1つ以上を含んでもよい。薬剤は、例えば微細賦形剤および/または単体粒子などの賦形剤(例えばラクトース)、および/または添加物(例えばステアリン酸マグネシウム、リン脂酸、もしくはロイシン)を含んでもよい。
適切なβ2アゴニストとしては、例えば硫酸アルブテロールなどのアルブテロール(サルブタモール)、例えば塩酸カルモテロールなどのカルモテロール、フェノテロール、フォルモテロール、例えば塩酸ミルベテロールなどのミルベテロール、例えば硫酸メタプロテレノールなどのメタプロテレノール、オロダテロール、プロカテロール、例えばキシナホ酸サルメテロールなどのサルメテロール、例えばテルブタリン硫酸塩などのテルブタリン、例えばビランテロールトリフェニル酢酸塩などのビランテロール、または例えばインダカテロールマレアートなどのインダカテロールが含まれる。適切なステロイドとしては、ブデソニド、例えばジプロピオン酸ベクロメタゾンなどのベクロメタゾン、シクレソニド、例えばフルチカゾンフランカルボン酸エステルなどのフルチカゾン、例えばフロ酸モメタゾンなどのモメタゾンが含まれる。適切な抗コリン作動薬としては、例えば臭化アクリジニウムなどのアクリジニウム、例えば臭化グリコピロニウムなどのグリコピロニウム、例えば臭化イプラトロピウムなどのイプラトロピウム、例えば臭化オキシトロピウムなどのオキシトロピウム、例えば臭化チオトロピウムなどのチオトロピウム、例えば臭化ウメクリジニウムなどのウメクリジニウム、臭化ダロトロピウム、またはタラフェナシンが含まれる。
活性物質としては、2つの併用または3つの併用が含まれてもよく、例えばキシナホ酸サルメテロールおよびフルチカゾンプロピオン酸エステルの併用、ブデソニドおよびフマル酸フォルモテロール二水和物グリコピロレートおよびインダカテロールマレイン酸塩の併用、グリコピロール酸塩、インダカテロールマレイン酸塩、およびフロ酸モメタゾンの併用、フルチカゾンフランカルボン酸エステルおよびビランテロールの併用、ビランテロールおよび臭化ウメクリジニウムの併用、フルチカゾンフランカルボン酸エステル、ビランテロール、および臭化ウメクリジニウムの併用が含まれ得る。
本発明は、非常に単純な単位用量乾燥粉末吸入器を提供する。この単位用量乾燥粉末吸入器は、ブリスタを製造するための従来のプロセスの改変版を利用して製造することが可能であり、1つのみの単純な追加の構成要素(空気通路)を必要とする。結果として、ディスペンサは、安価となり、製造が容易になる。
1 成形ツール
1a 上方部分
1b 下方部分
2 充填ヘッド
3 充填ヘッド、第2の充填ヘッド
4 シーリングツール
5 ロール
10 ベース材料シート
11 蓋材料、蓋
12 ブリスタ空洞部
13 奇数列のブリスタ空洞部
14 偶数列のブリスタ空洞部
18 ブリスタストリップ
20 粉末
21 ボウル
22 チャネル
22a チャネル
23 空気通路
23a 本体部分
24 主要部分
25 ネック
26 切離し可能部分
27 タブ
28 穿孔ライン、脆弱ライン
29 穿孔ライン
30 中央空気出口通路
30a 空気出口
30b 空気出口通路の延在部
30c 細端部
31 空気入口通路
31a 空気入口
31b 延在部
32 空気入口通路
32a 空気入口
32b 延在部
33 マウスピース
34a 平坦上方表面、上方平坦表面
34b 半円下方表面、下方半円表面
35 半円壁部
41 ブロック
42 平坦上方表面、上方平坦表面
43 半円下方表面
44 内部バッフル
63a 空気出口
63b 空気出口
66 切離し可能部分
69a ディスペンサ
69b ディスペンサ
79a ディスペンサ
79b ディスペンサ
79c ディスペンサ
79d ディスペンサ
79e ディスペンサ
79f ディスペンサ

Claims (15)

  1. 吸入用の乾燥粉末を収容するブリスタの形態の単位用量ディスペンサであって、
    中に空洞部が形成されたベースであって、前記空洞部は、前記粉末を収容するボウル、および前記ボウル内に開口し前記ボウルから遠い位置に端部を有するチャネルを備える、ベースと、
    前記チャネル内に位置する空気通路であって、前記空気通路は、マウスピースおよび本体部分を備え、前記本体部分は、少なくとも1つの空気出口通路、少なくとも1つの空気入口通路、前記チャネルとの間において締まり嵌め部を形成する下方表面、および平坦状であり前記空洞部の周囲の前記ベースと同一平面内に位置する上方表面、を有する、空気通路と、
    前記空洞部の周囲の前記ベースに対して、および好ましくは前記本体部分の前記上方表面の一部に対してシーリングされる蓋と、
    を備え、
    各空気出口通路は、近位端部にて前記ボウル内に開口し、前記本体部分から前記マウスピースを通り遠位端部に位置する空気出口まで延在し、
    各空気入口通路は、近位端部にて前記ボウル内に開口し、遠位端部に空気入口を有し、
    前記空気入口および前記空気出口は、前記ベースおよび/または前記蓋により閉じられ、
    前記ディスペンサの前記ベースおよび前記蓋の一部が、切離し可能であり、それにより前記空気入口および前記空気出口は、前記切離し可能部分が除去されると開口される、単位用量ディスペンサ。
  2. 前記本体部分および前記チャネルは、半円形の断面を有する、請求項1に記載の単位用量ディスペンサ。
  3. 前記空気出口は、前記チャネルの前記端部の形状に合致し、前記チャネルの前記端部により閉じられる、請求項1または2に記載の単位用量ディスペンサ。
  4. 前記空気出口は、前記マウスピースの前記上方表面中に形成され、前記蓋により閉じられる、請求項1または2に記載の単位用量ディスペンサ。
  5. 前記空気通路は、前記空気入口と前記空気出口との間に位置するバリアを備え、前記バリアのサイズおよび形状は、前記チャネルの前記断面に対応する、請求項1から4のいずれか一項に記載の単位用量ディスペンサ。
  6. 前記バリアは、壁部またはブロックである、請求項5に記載の単位用量ディスペンサ。
  7. 前記本体部分の前記下方表面は、前記空気入口が前記空気通路の前記上方表面中に形成され、前記蓋により閉じられるように、前記バリアまで連続的に延在する、請求項5または6に記載の単位用量ディスペンサ。
  8. 前記空気入口通路および/または前記空気出口通路は、バッフルもしくはコーナー部を有する、またはラビリンスとして形成される、請求項1から7のいずれか一項に記載の単位用量ディスペンサ。
  9. 前記空気通路は、1つの空気出口通路を有し、好ましくは、前記1つの空気出口通路は延在部を有し、前記延在部は、前記ボウル内に突出し、前記ボウルの中心部に位置するもしくは前記中心部の付近に位置する細端部までテーパ状を成す、請求項1から8のいずれか一項に記載の単位用量ディスペンサ。
  10. 前記空気通路は、1つの空気出口通路および1つの空気入口通路を有し、前記1つの空気出口通路および前記1つの空気入口通路は、非対称空気流を生じさせ、前記非対称空気流により前記ボウル内にサイクロンが発生する、請求項1から9のいずれか一項に記載の単位用量ディスペンサ。
  11. 前記空気通路は、1つの空気出口通路および2つの空気入口通路を有し、前記2つの空気入口通路は、前記空気出口通路の各側にそれぞれ1つずつ位置し、好ましくは前記ボウル内に突出する延在部を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の単位用量ディスペンサ。
  12. 前記ベースおよび/または前記蓋の中に脆弱ラインを、および/または前記ベースおよび/または前記蓋の一方もしくは両方のエッジに切込み部を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の単位用量ディスペンサ。
  13. 共に接合された請求項1から12のいずれか一項に記載の単位用量ディスペンサの対であって、両ディスペンサ内の前記粉末が同時に吸入され得るように接合された、単位用量ディスペンサの対。
  14. 請求項1から12のいずれか一項に記載の複数のディスペンサを備えるストリップであって、各ディスペンサが前記ストリップの他の部分から切離し可能である、ストリップ。
  15. 吸入用の乾燥粉末を収容するブリスタの形態の単位用量ディスペンサを製造するための方法であって、
    a)ベース材料中に空洞部を形成するステップであって、各空洞部は、ボウルと、前記ボウル内に開口し前記ボウルから遠い位置に端部を有するチャネルと、を備える、ステップと、
    b)前記ボウル内に前記粉末を充填し、前記チャネル内に空気通路を配置することを、同時にまたは任意の順で行うステップであって、前記空気通路は、マウスピースおよび本体部分を備え、前記本体部分は、少なくとも1つの空気出口通路、少なくとも1つの空気入口通路、前記チャネルとの間において締まり嵌め部を形成する下方表面、および平坦状であり前記空洞部の周囲の前記ベース材料と同一平面内に位置する上方表面を有する、ステップと、
    c)前記ベースに対して、および好ましくは前記空気通路の前記本体部分の前記上方表面の一部に対して蓋材料をシーリングするステップと、
    d)前記ベース材料および前記蓋材料の切離し可能部分を形成し、前記ベース材料および前記蓋材料を切断して個別のディスペンサもしくはディスペンサの対、または複数のディスペンサを有するストリップを形成することを、同時にまたは任意の順で行うステップと、
    を含み、
    各空気出口通路は、近位端部にて前記ボウル内に開口し、前記本体部分から前記マウスピースを通り遠位端部に位置する空気出口まで延在し、
    各空気入口通路は、近位端部にて前記ボウル内に開口し、遠位端部に空気入口を有し、
    前記空気入口および前記空気出口は、前記切離し可能部分が除去された場合に開口されるように、前記ベース材料および/または前記蓋材料により閉じられる、方法。
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