JP2024518462A - 新しい製剤及び使用 - Google Patents

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Abstract

薬学的組成物であって、体表面への組成物の局所的投与による疼痛の治療に使用するための、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を含む、薬学的組成物が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、局所組成物及び疼痛の治療におけるそれらの使用に関する。
本明細書における明らかに以前に公開された文書のリスト又は議論は、必ずしも、その文書が最新技術の一部であるか又は通常の一般的な知識であることを認めているとみなされるべきではない。
疼痛感覚は、数多くの根本的な原因、主に組織若しくは神経への損傷又は損傷のリスクを有し得る。侵害受容性疼痛は、有害な刺激(熱又は寒さなどの)の結果としての感覚神経線維の活性化、又は外傷若しくは炎症による組織損傷によって引き起こされ、神経障害性疼痛は、神経系に影響を与える損傷又は疾患によって引き起こされる疼痛を指す。神経障害性疼痛は、損傷した又は疾患にかかった神経の位置に依存して、中枢性神経障害性疼痛及び末梢神経障害性疼痛に分けられる。疼痛はまた、組織若しくは神経系への疾患又は損傷の根拠なしに経験され得る。そのような疼痛は、痛覚変調性(nociplastic)疼痛又は感覚過敏と称される。
疼痛は急性又は慢性(投薬及び/又は治療にもかかわらず長期間起こる持続的な疼痛)であり得る。慢性疼痛では、多くの場合、治療が不適切であり、不十分な生活の質につながる衰弱状態であり、特に、神経障害性疼痛では、多くの場合、治療が不十分である。したがって、効果的な治療を開発することが非常に必要とされている。
カプサイシン受容体及びバニロイド受容体1とも称される一過性受容体電位カチオンチャネルサブチャネルサブファミリーVメンバー1(TrpV1)は、主に末梢神経系のニューロンに位置するが、中枢神経系を含む他の多くの組織にも見出される。TRPV1受容体は、疼痛シグナルの伝達及び変調に関与し、体温の検出及び維持にも関与する。受容体は、受容体の作動薬(例えば、カプサイシン)及び拮抗薬の両方に焦点を当てたプロジェクトを含む、新しい鎮痛薬の開発に関する多くの研究の焦点となっている。
潜在的な鎮痛薬としてのTRPV1拮抗薬の経口使用は広く探究されているが、これまでのところ、このメカニズムに基づく製品は承認されていない。
N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドを含むTRPV1拮抗薬は、WO2007/073303に開示されており、変形性関節症及び外科的抜歯に関連する疼痛のための経口鎮痛剤としてのこの化合物(後に開発薬物コードAZD1386によって識別される)の使用は、後に臨床試験において探究された。しかしながら、経口薬としての化合物の開発は、肝臓酵素の上昇が観察されたために終了した(Quiding et al.PAIN,154(2013)808-812)。
特に創傷及び組織傷害を含む、種々のタイプの疼痛の治療のためのTRPV1拮抗薬の局所的使用は、WO2018/048779に記載されており、唾液ペプチドオピオルフィン及びAMG9810がマウスにおけるカプサイシン誘導性創傷舐めを低減したことを示す研究が記載されている。TRPV1拮抗薬の局所的使用は、ホットフラッシュの治療にも推奨されている(WO2019/010293)。
局所的に投与されたN-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドは、驚くべきことに、疼痛の治療に有効であり、それは、皮膚に局所的に投与されたときに強力で長時間持続する鎮痛効果を有することが現在見出されている。
本発明の第1の態様では、薬学的組成物であって、疼痛の治療に使用するための、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を含み、
治療が、体表面への組成物の局所的投与を含む、薬学的組成物が提供される。
本発明の代替的な第1の態様では、疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者の体表面に、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を含む、治療有効量の薬学的組成物を局所的に投与することを含む、方法が提供される。
本発明の更なる代替的な第1の態様では、薬学的組成物の使用であって、薬学的組成物が、体表面への組成物の局所的投与による疼痛の治療のための薬剤を製造するための、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を含む、薬学的組成物の使用が提供される。
本発明の更なる態様では、薬学的組成物であって、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を含み、組成物が、局所的使用のために製剤化されている、薬学的組成物が提供される。
本発明による使用のための組成物及び組成物(本明細書に記載される、治療の方法に使用される組成物及び薬剤の製造に使用される組成物を含む)(以下、「本発明の組成物」)は、局所的投与に好適であり、局所的投与に適合され、かつ/又は局所的投与用にパッケージ化及び提示される。具体的には、「局所的投与用に製剤化された」とは、組成物が局所的投与用にパッケージ化又は提示されることを示すと理解され得る。組成物はまた、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を、1つ以上の薬学的に許容される局所的賦形剤(アジュバント、希釈剤、及び/又は担体などの)(以下に記載される特定の賦形剤などの)と混合して含むと理解され得る。
本発明の所定の態様、特徴、又はパラメータに対する記載される選好、選択肢、及び特定の実施形態は、文脈が別段の指示をしない限り、本発明の他の全ての態様、特徴、及びパラメータに対するあらゆる選好及び選択肢と組み合わせて開示されたものとみなされるべきである。具体的には、N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を含む組成物に関する選好及び特定の実施形態は、本発明の第1の態様に従って、組成物自体、及び医学的治療に使用される組成物に塗布されると理解され得る。
薬学的に許容される塩としては、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。そのような塩は、慣用的手段により、例えば、本発明の化合物の遊離酸又は遊離塩基形態と、1当量以上の適切な酸又は塩基とを、任意選択的に溶媒中で、又は塩が不溶である媒体中で反応させ、次いで、標準的技法を用いて(例えば、真空中、凍結乾燥又は濾過によって)、当該溶媒又は当該媒体を除去することにより、形成されてもよい。塩はまた、例えば、好適なイオン交換樹脂を使用して、塩の形態の本発明の化合物の対イオンを別の対イオンと交換することなどによって、当業者に既知の技法を使用して調製され得る。
言及され得る特定の酸付加塩としては、対応する酸との反応によって形成されるもの、したがって、本発明の化合物をプロトン化して、カルボン酸塩(例えば、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、イソ酪酸塩、ヘプタン酸塩、デカン酸塩、カプリン酸塩、カプリル酸塩、ステアリン酸塩、アクリル酸塩、カプロン酸塩、プロピオル酸塩、アスコルビン酸塩、クエン酸塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、α-ヒドロキシ酪酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、フェニル酢酸塩、マンデル酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、o-アセトキシ-安息香酸塩、サリチル酸塩、ニコチン酸塩、イソニコチン酸塩、桂皮酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、馬尿酸塩、フタル酸塩、又はテレフタル酸塩)、ハロゲン化物塩(例えば、塩化物塩、臭化物塩、又はヨウ化物塩)、スルホン酸塩(例えば、ベンゼンスルホン酸塩、メチル-、ブロモ-、若しくはクロロ-ベンゼンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、1-若しくは2-ナフタレン-スルホン酸塩、又は1,5-ナフタレン-ジスルホン酸塩)、又は硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、若しくは硝酸塩などを形成するものが挙げられる。
言及され得るより具体的な塩としては、塩化水素、特に硫酸水素塩が挙げられる。
特定の実施形態では、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドは、遊離(非塩)形態で組成物に添加され、かつ/又は存在する。
本発明の組成物に使用することができる薬学的に許容される賦形剤としては、ビヒクル、アジュバント、担体、希釈剤、pH調整剤及び緩衝剤、等張化剤、安定剤、湿潤剤などが挙げられる。特に、そのような賦形剤は、アジュバント、希釈剤、又は担体を含み得る。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.05%(w/w)~約10%(w/w)の量の化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドを含有する(遊離(非塩)化合物として計算される)。より具体的な実施形態では、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドは、約0.05%(w/w)~約5%(w/w)、例えば、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、又は約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、又は約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)(例えば、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、又は約(0.5%w/w~約1.5%(w/w))などの、約0.05%(w/w)~約7%(w/w)の量で存在する。更なる実施形態では、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドは、約1%(w/w)~約2%(w/w)などの約0.05%(w/w)~約2%(w/w)の量で存在する。
特定の値(量、期間、又は割合などの)に関連して本明細書で使用される場合、「約」という用語(又は「およそ」などの同様の用語)は、そのような値が定義された値の最大10%まで(特に、最大5%、例えば、最大1%まで)変動し得ることを示すものとして理解され得る。各場合において、そのような用語は、「±10%」などの表記で(又は、関連する値に基づいて計算された特定の量の変動を示すことによって)置き換えられてもよいことが企図される。また、各場合において、そのような用語は削除されてもよいことが企図される。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、浸透促進剤成分を更に含む。浸透促進剤成分は、それが塗布される体表面(例えば、皮膚)への活性配合成分の流動を促進するために体表面に浸透する、かつ/又は別の方法で、体表面と相互作用する成分を示すと理解され得る。言及され得る特定の浸透促進剤は、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル、Transcutol(登録商標)としても知られている)ジメチルイソソルビド、グリセロール、エタノール、及びそれらの組み合わせを含む。より具体的には、浸透促進剤成分は、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、ジメチルイソソルビド、及びそれらの混合物から選択される。更により具体的には、浸透促進剤成分は、2-(2-エトキシエトキシ)エタノールである。
浸透促進剤成分は、組成物中に約10%(w/w)~約50%(w/w)の量で存在し得る。より具体的には、浸透促進剤成分は、約20%(w/w)~約40%(w/w)(例えば、約25%(w/w)~約35%(w/w)などの、約10%(w/w)~約40%(w/w)の量で存在する。特定の実施形態では、浸透促進剤成分(例えば、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール)は、30%(w/w)の量で存在する。
本発明の組成物はまた、溶解促進剤成分を更に含み得る。具体的には、実施形態、溶解促進剤は、ペンタンジオール、ブタンジオール、プロパン-1,3-ジオール、プロパン-1,2-ジオール(プロピレングリコール)、及びそれらの混合物などのジオールである。具体的には、実施形態、溶解促進剤は、ペンタンジオール、ブタンジオール、プロパン-1,3-ジオール、及びプロパン-1,2-ジオール(プロピレングリコール)などのジオールである。好ましくは、ジオール成分は、プロピレングリコールである。
言及され得る他の溶解促進剤としては、ポリエチレングリコール、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセロール、及びそれらの組み合わせが挙げられ、これらの溶解促進剤(エタノール及びグリセロールを含む)うちのいくつかはまた、浸透促進剤として作用し得る。
好ましくは、溶解促進剤成分は、プロピレングリコールである。
溶解促進剤成分は、組成物中に約10%(w/w)~約50%(w/w)の量で存在し得る。より具体的には、溶解促進剤成分は、約20%(w/w)~約40%(w/w)(例えば、約25%(w/w)~約35%(w/w))などの約10%(w/w)~約40%(w/w)の量で存在する。特定の実施形態では、溶解促進剤成分(例えば、プロピレングリコール)は、30%(w/w)の量で存在する。
特定の実施形態では、浸透促進剤成分(例えば、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール)の溶解促進剤成分(例えば、プロピレングリコール)に対する量の比浸透促進剤成分:溶解促進剤成分)は、約3:1~約1:3である、より具体的には、約2:1~約1:2(例えば、約1:1)の比。
言及され得る特定の実施形態では、浸透促進剤成分(例えば、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール)及び溶解促進剤成分(例えば、プロピレングリコール)は、両方とも30%(w/w)の量で存在する。
特定の実施形態では、本発明の組成物はまた、ゲル形成ポリマー成分を含む。特に、ゲル形成ポリマー成分は、セルロースポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、架橋ポリアクリル酸ポリマー、及びそれらの混合物から選択される。より具体的には、ゲル形成ポリマー成分は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
ゲル形成ポリマー成分(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)は、約0.05%(w/w)~約3%(w/w)、例えば、約1%(w/w)~約3%(w/w)(例えば、約1%(w/w)~約2%(w/w))などの、約0.05%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在し得る。
本発明の組成物は、水を含み得、これが好ましい。ゲル系組成物について、当業者は、組成物にはゲル形成ポリマー成分(例えば、HPMC)を用いてゲルを形成するために水の存在が必要であることを理解するであろう。関連する体表面(例えば、皮膚)への局所的塗布のための適切な粘度のゲルを形成するための、水及びゲル形成ポリマー(及び組成物の他の成分)の適切な量は、当該技術分野で知られている技法を使用して、当業者によって慣習的に決定され得る。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、ゲルの形態にある。そのような実施形態は、本明細書に定義されるゲル形成ポリマー成分(例えば、HPMC)、及びゲルを形成する水を含む。特定の実施形態では、ゲル組成物は、10-1の剪断速度及び約34℃(例えば34℃)の温度で1.5Pa・s~約2.5Pa・s、例えば10-1の剪断速度及び約34℃(例えば、34℃)の温度で1.8Pa・s~約2.2Pa・sなどの、10-1の剪断速度及び約34℃(例えば、34℃)の温度で約1.0Pa・s~約3.0Pa・sの粘度を有する。
したがって、特定の実施形態では、水は、10-1の剪断速度及び約34℃(例えば34℃)の温度で1.5Pa・s~約2.5Pa・s、例えば10-1の剪断速度及び約34℃(例えば、34℃)の温度で1.8Pa・s~約2.2Pa・sなどの、10-1の剪断速度及び約34℃(例えば、34℃)の温度で約1.0Pa・s~約3.0Pa・sの粘度を有するゲル系組成物を提供するのに十分な量で組成物中に含まれる。
組成物の粘度は、当業者に知られている標準的な方法によって決定され得、特に剪断レオメータ(例えば、Kinexus Proレオメータ)を使用して決定され得る。より具体的には、剪断レオメータは、測定ジオメトリCP4/40、ステンレス鋼コーン:プレートジオメトリ、4°コーンを有する直径40mmを有する。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、追加の可溶化剤として低級アルコールを更に含む。低級アルコールは、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、及びそれらの混合物から選択され得る。好ましくは、低級アルコールは、イソプロパノールである。特定の実施形態では、低級アルコールは、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、より具体的には、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、例えば、約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、例えば、約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)などの、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。
更なる実施形態では、組成物は、追加の可溶化剤として、ベンジルアルコール及び低級アルコール(エタノール、イソプロパノール、プロパノール、及びそれらの混合物などからなる群から選択されるアルコール(例えば、イソプロパノール)を含有する。特定の実施形態では、アルコールは、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、より具体的には、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、例えば、約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、例えば、約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)などの、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。
特定の実施形態では、追加のアルコールは、ベンジルアルコールである。
本発明の組成物はまた、増粘剤として他のポリマー成分を含有し得る。そのようなポリマーの例としては、PEG1500、PEG6000、及びPEG35000が挙げられる。
組成物のpHはまた、例えば、組成物中で使用されるN-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドの塩形態に依存して変動し得るpH3~pH6の範囲の適切な値に調節され得る。特定の実施形態では、組成物のpHは、約pH3~約pH5、例えば、約pH3~約pH4(例えば、約pH3)などの、約pH2~約pH6の範囲にあり得る。
本発明の組成物はまた、有機若しくは無機の酸又は塩基であり得るpH調整剤を含有し得る。pH調整剤の例としては、水酸化ナトリウム、塩酸、及びクエン酸が挙げられる。特に、pH調整剤は、水酸化ナトリウムであり得る。
また、EDTAなどのアミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤(aminopolycarboxylic acid sequestering agent)を含めると、本発明の組成物内の活性配合成分の安定性が改善されることが見出されている。したがって、特定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001%(w/w)~約0.5%(w/w)、より具体的には、約0.001%(w/w)~約0.1%(w/w)、又は約0.005%(w/w)~約0.5%(w/w)、例えば、約0.005%(w/w)~約0.02%(w/w)(例えば、約0.01%(w/w))などの約0.005%(w/w)~約0.05%(w/w)の量の、アミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、又はその薬学的に許容される塩を更に含む。言及され得る特定のアミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA;ペンテト酸)、及びニトリロ三酢酸(NTA)(及び、それらの薬学的に許容される塩)を含む。より具体的には、アミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤は、EDTA、又はその薬学的に許容される塩(ナトリウム塩(二ナトリウム又は四ナトリウム)又はナトリウム及びカルシウム塩(エデト酸カルシウム二ナトリウム)などのであり、これらは、特に、約0.001%(w/w)~約0.1%(w/w)、例えば、約0.005%(w/w)~約0.02%(w/w)(例えば、約0.01%(w/w)などの約0.005%(w/w)~約0.05%(w/w))の量で存在し得る。
言及され得る本発明の特定の組成物は、薬学的組成物(局所的使用のために製剤化/包装されて提示される)であって:
i)約0.05%(w/w)~約10%(w/w)(例えば、約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)(例えば、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w))などの、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)の量の、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド(任意選択的に、薬学的に許容される塩の形態で)、
ii)約10%(w/w)~約40%(w/w)(例えば、約20%(w/w)~約40%(w/w)、例えば、約30%(w/w))の量の浸透促進剤(例えば、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール)、及び
iii)約10%(w/w)~約40%(w/w)(例えば、約20%(w/w)~約40%(w/w)、例えば、約30%(w/w))の量の溶解促進剤(例えば、プロピレングリコール)、を含む、薬学的組成物を含む。
そのような組成物は、追加の可溶化剤として、任意選択的に、約0.05%(w/w)~約5%(w/w)(約0.05%(w/w)~約3%(w/w)、例えば、約1%(w/w)などの)量の、ゲル形成成分(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)及び/又は低級アルコール(例えば、イソプロピルアルコール)を更に含み得る。そのような低級アルコールは、好ましくは、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、より具体的には、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、例えば、約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、例えば、約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)などの、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。
そのような組成物は、水(例えば、ゲルを形成するために必要な量)、及び/又はエチレンジアミン四酢酸、若しくは薬学的に許容されるその塩(ナトリウム塩(二ナトリウム又は四ナトリウム)又はナトリウム及びカルシウム塩(エデト酸カルシウム二ナトリウム)などの、などのアミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、若しくはその薬学的に許容される塩を更に含み得、これらは、特に、約0.001%(w/w)~約0.1%(w/w)、より具体的には、約0.005%(w/w)~約0.02%(w/w)(例えば、約0.01%(w/w))などの、約0.005%(w/w)~約0.05%(w/w)の量で存在し得る。
言及され得る本発明の更なる組成物は、局所的使用のために製剤化された(かつ/又はパッケージ化若しくは提示された)(例えば、ゲルの形態で)薬学的組成物を含み、組成物が、
i)約0.05%(w/w)~約10%(w/w)(例えば、約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)(例えば、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)などの約0.5%(w/w)~約5%(w/w))の量の、N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩、
ii)約10%(w/w)~約50%(w/w)(例えば、約20%(w/w)~約40%(w/w)、例えば、約30%(w/w))の量の、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、ジメチルイソソルビド、グリセロール、エタノール、及びそれらの組み合わせからなるリストから選択される浸透促進剤成分(例えば、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール)、及び
iii)約10%(w/w)~約50%(w/w)(例えば、約20%(w/w)~約40%(w/w)、例えば、約30%(w/w))の量の、ペンタンジオール、ブタンジオール、プロパン-1,3-ジオール、プロピレングリコール、及びそれらの混合物からなる群から選択される溶解促進剤成分(例えば、プロピレングリコール)を含み、
浸透促進剤成分の溶解促進剤成分に対する比が、約3:1~約1:3である。
特定の実施形態では、浸透促進剤成分は、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、ジメチルイソソルビド、及びそれらの混合物からなる群から選択され、任意選択的に、浸透促進剤成分は、2-(2-エトキシエトキシ)エタノールである。
更なる特定の実施形態では、溶解促進剤成分は、プロピレングリコールである。
更なる特定の実施形態では、浸透促進剤成分及び溶解促進剤成分は、各々、約25%(w/w)~約35%(w/w)の量で存在する。
更なる特定の実施形態では、組成物は、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量の、セルロースポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、架橋ポリアクリル酸ポリマー、及びそれらの混合物からなる群から選択されるゲル形成ポリマー成分を更に含み、かつ/又は組成物は、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、及びそれらの混合物(例えば、イソプロパノール)から選択される低級アルコールを更に含み、低級アルコールが、任意選択的に、約0.5%(w/w)~約10%(w/w)、より具体的には、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、例えば約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、例えば約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)などの、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)で存在する。
そのような組成物は、約0.001%(w/w)~約0.5%(w/w)、より具体的には、約0.001%(w/w)~約0.1%(w/w)、又は約0.005%(w/w)~約0.5%(w/w)、例えば、約0.005%(w/w)~約0.02%(w/w)(例えば、約0.01%(w/w))などの約0.005%(w/w)~約0.05%(w/w)の量の、アミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、又はその薬学的に許容される塩を更に含み得る。言及され得る特定のアミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA;ペンテト酸)、及びニトリロ三酢酸(NTA)(及び、それらの薬学的に許容される塩)を含む。より具体的には、アミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤は、EDTA、又はその薬学的に許容される塩(ナトリウム塩(二ナトリウム又は四ナトリウム)又はナトリウム及びカルシウム塩(エデト酸カルシウム二ナトリウム)などのであり、これらは、特に、約0.001%(w/w)~約0.1%(w/w)、より具体的には、約0.005%(w/w)~約0.02%(w/w)(例えば、約0.01%(w/w)などの約0.005%(w/w)~約0.05%(w/w))の量で存在し得る。
そのような組成物は、特に、ゲルの形態であり得る(したがって、水も含有する)。
言及され得る本発明の更なる特定の組成物は、局所的使用のために製剤化された(かつ/又はパッケージ化若しくは提示された)(例えば、ゲルの形態で)組成物を含み、
i)約0.5%(w/w)~約3%(w/w))(約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)など(例えば、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w))の量の、N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩、
ii)約25%(w/w)~約35%(w/w)の量の2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、
iii)約25%(w/w)~約35%(w/w)の量のプロピレングリコール、
iv)約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)の量のイソプロピルアルコール、
v)約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のヒドロキシプロピルメチルセルロース
vi)水(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いてゲルを形成するのに十分な量)を含む。
そのような組成物は、エチレンジアミン四酢酸、若しくは薬学的に許容されるその塩(ナトリウム塩(二ナトリウム又は四ナトリウム)又はナトリウム及びカルシウム塩(エデト酸カルシウム二ナトリウム)などの、などのアミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、若しくはその薬学的に許容される塩を更に含み得、これらは、特に、約約0.001%(w/w)~約0.1%(w/w)、より具体的には、約0.005%(w/w)~約0.02%(w/w)(例えば、約0.01%(w/w))などの、約0.005%(w/w)~約0.05%(w/w)の量で存在し得る。
言及され得る本発明の更なる組成物は、局所的使用のために製剤化された(かつ/又はパッケージ化若しくは提示された)(例えば、ゲルの形態で)組成物を含み、
i)約0.5%(w/w)~約3%(w/w))(約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)など(例えば、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w))の量の、N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩、
ii)約25%(w/w)~約35%(w/w)の量の2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、
iii)約25%(w/w)~約35%(w/w)の量のプロピレングリコール、
iv)約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のヒドロキシプロピルメチルセルロース
v)水(例えば、ヒロキシプロピルメチルセルロース(hyroxypropyl methyl cellulose)を用いてゲルを形成するのに十分な量)を含む。
そのような組成物は、エチレンジアミン四酢酸、若しくは薬学的に許容されるその塩(ナトリウム塩(二ナトリウム又は四ナトリウム)又はナトリウム及びカルシウム塩(エデト酸カルシウム二ナトリウム)などの、などのアミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、若しくはその薬学的に許容される塩を更に含み得、これらは、特に、約0.001%(w/w)~約0.1%(w/w)、より具体的には、約0.005%(w/w)~約0.02%(w/w)(例えば、約0.01%(w/w))などの、約0.005%(w/w)~約0.05%(w/w)の量で存在し得る。
医学的使用
本発明の第1の態様によれば、本発明の組成物は、疼痛の治療に使用される。
当業者であれば、疼痛の治療(又は同様に、疼痛を治療すること)への言及が、医薬の分野におけるその通常の意味を取ることを理解するであろう。具体的には、これらの用語は、疼痛を有するか、又は疼痛の影響を受けやすい患者を担当する医師によって判断が下されるような、疼痛の重症度及び/又は発生頻度の低減を達成することを指し得る。例えば、疼痛の場合には、この用語は、適切なスケール(例えば、数値評価スケール又は視覚的アナログスケール)を参照して決定/記載されるような、患者が経験する疼痛の重症度の低減を指し得る。
疑義を避けるために、疼痛の治療は、一般の意味で認識されている疼痛カテゴリー(例えば、侵害受容性疼痛又は神経障害性疼痛)の治療を含み、特に、局所的治療に適している疼痛、及びまた、疼痛が症状である特定の障害(本明細書に列挙されているものなどの)に関連する疼痛を治療することを含む。
本明細書で使用される場合、患者(patient)(又は患者(patients))への言及は、哺乳動物(例えば、ヒト)患者を含む、治療される生体対象を指すであろう。具体的には、患者への言及は、ヒト患者を指すであろう。
疑義を避けるために、当業者であれば、そのような治療又は予防が、それを必要とする患者(又は対象)において実施されることを理解するであろう。そのような治療に対する患者(又は対象)の必要性は、日常的な技法を使用して当業者によって評価され得る。
本明細書で使用される場合、疾患及び障害という用語(及び同様に、「状態」、「病気」、「医学的問題」などの用語)は、互換的に使用され得る。
本明細書で使用される場合、有効量という用語は、治療された患者に治療効果を与える化合物の量を指すであろう。効果は、客観的(すなわち、いくつかの試験又はマーカーによって測定可能な)又は主観的(すなわち、対象が効果を示し、かつ/又は感じる)様式で観察され得る。特に、効果は、当業者に知られている適切な試験を使用して、客観的である様式で観察(例えば、測定)され得る。
本発明の組成物は、局所的投与によって疼痛を治療するために使用される。したがって、治療される疼痛は、一般に、局所的治療に適している疼痛として定義され得る。組成物が局所的に塗布されるため、活性配合成分は、全身循環に入らない。
本発明の組成物は、疼痛の治療において異なる体表面に局所的に塗布され得る。具体的には、組成物は、粘膜表面、眼、又は皮膚に塗布され得る。
好ましい実施形態では、組成物が局所的に塗布される体表面は、皮膚(より具体的には、無傷の皮膚)である。
特定の実施形態では、組成物は、無傷の皮膚に塗布され、これが全身曝露を制限するため、有益であり得る。破れた又は傷ついた皮膚に局所組成物を塗布すると、全身曝露につながる場合があり、これは、いくつかの状況では、望ましくない場合がある(例えば、望ましくない副作用につながる場合があるため)。
特定の実施形態では、本発明の組成物で局所的に治療される疼痛は、侵害受容性疼痛(特に、急性侵害受容性疼痛)である。
更なる特定の実施形態では、疼痛は、皮膚科的疼痛状態に関連する。そのような状態の例としては、放射線療法誘導性疼痛、膿皮症、壊疽、化膿性汗腺炎、カルシフィラキシス、血管障害、火傷、帯状疱疹、強皮症、及び皮膚筋炎が挙げられる。そのような状態は、皮膚への本発明の組成物の局所的塗布による治療に適していると考えられる。
更なる実施形態では、疼痛は、筋腱付着部症に関連する。筋腱付着部症の例としては、腱炎(例えば、アキレス腱炎)、テニス肘、及びマウスアームが挙げられる。
更なる実施形態では、疼痛は、リウマチ性関節炎に関連する疼痛を含む炎症性疼痛である。
更なる実施形態では、疼痛は、神経障害性疼痛、特に、末梢性の神経障害性疼痛であり、これが好ましい。
特定の実施形態では、末梢神経障害性疼痛は、ヘルペス後神経障害、外傷後神経障害、術後神経障害性疼痛、疼痛を伴う糖尿病性多発神経障害、HIV神経障害、化学療法誘導性神経障害性疼痛、ハンセン病性神経障害性疼痛、切断後疼痛からなる群から選択される。
特定の実施形態では、末梢神経障害性疼痛は、ヘルペス後神経障害である。
特定の実施形態では、末梢神経障害性疼痛は、外傷後神経障害である。
特定の実施形態では、末梢神経障害性疼痛は、術後神経障害性疼痛である。
特定の実施形態では、末梢神経障害性疼痛は、疼痛を伴う糖尿病性多発神経障害である。
特定の実施形態では、末梢神経障害性疼痛は、HIV神経障害である。
特定の実施形態では、末梢神経障害性疼痛は、化学療法誘導性神経障害性疼痛である。
特定の実施形態では、末梢神経障害性疼痛は、ハンセン病性神経障害性疼痛である。
特定の実施形態では、末梢神経障害性疼痛は、切断後疼痛である。
投薬形態及び投薬量
特定の実施形態では、本発明の組成物は、クリーム、(局所的)(例えば、液体)スプレー、(局所的)パッチ、ゲル、軟膏、ローション、及びペーストからなるリストから選択される投薬形態である。より具体的には、投薬形態は、クリーム、(局所的)(例えば、液体)スプレー、(局所的)パッチ、又はゲルである。
特定の実施形態では、薬学的組成物は、クリームの形態にある。
特定の実施形態では、薬学的組成物は、(局所的)(例えば、液体)スプレーの形態にある。
特定の実施形態では、薬学的組成物は、(局所的)パッチの形態にある。
特定の実施形態では、薬学的組成物は、ゲルの形態にある。
上述した特定の賦形剤に加えて、異なる投薬形態は、以下のように、各形態に適切な特定の賦形剤を含有し得る。
・ゲル製剤に好適な賦形剤としては、セルロース誘導体、カルボマー及びアルギネート、トラガカントガム(gummi tragacanthae)、ゼラチン、ペクチン、カラギーナン、ゲランガム、デンプン、キサンタンガム、カチオン性グアーガム、寒天、非セルロース性多糖類、グルコースなどの糖類、グリセリン、プロパンジオール、ビニルポリマー、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、及び特に、ヒアルロン酸を含むマトリックス材料が挙げられる;
・ペースト及び軟膏に好適な賦形剤としては、グリセリン、ワセリン、パラフィン、異なる分子量のポリエチレングリコールなどが挙げられる);
・クリームに好適な賦形剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、異なる分子量のポリエチレングリコール、ドデシル硫酸ナトリウム、脂肪族アルコールポリオキシエチレンエーテルスルホン酸ナトリウム、トウモロコシグルテン粉末、及びアクリルアミドが挙げられる);
・液体、例えば、水(エアロゾル)スプレーに好適な賦形剤としては、ヒアルロン酸などの粘度調整剤、グルコース及びラクトースなどの糖、乳化剤、緩衝剤、アルコール、水、防腐剤、甘味料、香味料などが挙げられる);
更なる薬学的に許容される賦形剤としては、グリセロール、グリセリン、ポリエチレングリコール、トレハロース、グリセロール、ペトロラタム、パラフィン油、シリコーン油、ヒアルロン酸、及びそれらの塩(例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩)、オクタン酸/カプリル酸トリグリセリドなどの保湿剤、並びに/又はビタミン及びグルタチオンなどの酸化防止剤、並びに/又は酸、塩基、及びpH緩衝液などのpH調整剤も、必要に応じて、そのような製剤に含まれ得る。更に、ヘキサデカノール(セチルアルコール)、脂肪酸(例えば、ステアリン酸)、ドデシル硫酸ナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム)、ソルビタンエステル(例えば、ステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタンなど)、モノアシルグリセリド(モノステアリン酸グリセリルなどの)、ポリエトキシル化アルコール、ポリビニルアルコール、ポリオールエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、エトキシル化脂肪酸エステル、ポリオキシルグリセリド、ラウリルジメチルアミンオキシド、胆汁酸塩(例えば、デオキシコール酸ナトリウム、コール酸ナトリウム)、脂質(例えば、脂肪酸、グリセロ脂質、グリセロリン脂質、スフィンゴ脂質、ステロール、プレノール、糖脂質、ポリケチド)、リン脂質、N,N-ジメチルドデシルアミン-N-オキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ポロキサマー、レシチン、ステロール(例えば、コレステロール)、シュガーエステル、ポリソルベートなどの界面活性剤/乳化剤;フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリンなどの防腐剤;及びアクリロイルジメチルタウレート/VPコポリマーなどの増粘剤が含まれ得る。特に、ステアリン酸、モノステアリン酸グリセリル、ヘキサデカノール、ステアリン酸ソルビタン、セチルアルコール、オクタン酸/カプリン酸グリセリドなどが、特に、クリーム製剤に含まれ得る。
本発明の組成物を適切なマトリックス材料と更に組み合わせて、皮膚又は粘膜表面(特に、皮膚)などの生体表面上に適用するための包帯又は治療用パッチを調製することができる。したがって、そのような製剤は、ガーゼ、不織布、又はシルク紙などのマトリックス材料に含浸させるために採用され得る。代替的に、治療用パッチは、例えば、バンドエイド、フェイシャルマスク、アイマスク、ハンドマスク、フットマスクなどであり得る。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、約5mg/mL~約100mg/mLの量の化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド(遊離(非塩化合物)として計算される)を含有する。より具体的には、化合物は、約5mg/mL~約50mg/mL、例えば、約5mg/mL~約30mg/mL又は約5mg/mL~約25mg/mL(例えば約5mg/mL~約15mg/mL)などの約5mg/mL~約30mg/mLなどの、約5mg/mL~約70mg/mLの量で存在し得る。更なる実施形態では、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドは、約10mg/mL~約20mg/mLなどの約5mg/mL~約20mg/mLの量で存在する。
本発明によれば、組成物は、約0.01mL/cm~約2.0mL/cmの量で体表面(例えば、皮膚)に塗布され得る。より具体的には、組成物は、約0.02mL/cm~約0.2mL/cm2(例えば、約0.02mL/cm~約0.1mL/cm)などの、約0.02mL/cm~約1mL/cmの量で塗布される。なおより具体的には、組成物は、約0.01mL/cm~約0.05mL/cm(例えば、約0.01~約0.03mL/cm)などの、約0.01mL/cm~約0.06mL/cmの量で体表面に塗布される。特定の実施形態では、組成物は、0.05mL/cmの量で塗布される。
更なる実施形態では、治療は、約50μg/cm~約1000μg/cmの化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド(遊離(非塩)化合物として計算される)の用量を与える量の組成物を塗布することを含む。より具体的には、化合物の用量は、約300μg/cm~約900μg/cm(例えば、約500μg/cm~約900μg/cmなどの、約100μg/cm~900μg/cm約200μg/cm~約900μg/cmである。特定の実施形態では、組成物は、約700μg/cmの用量を与えるのに十分な量で投与される。更なる実施形態では、組成物は、約100μg/cm~約700μg/cmの活性化合物の用量を与えるのに十分な量で投与される。
更なる実施形態では、組成物は、約100μg/cm~約600μg/cm、例えば、約100μg/cm~約500μg/cm(例えば、約100μg/cm~約400μg/cm、又は約100μg/cm~約300μg/cm、又は約50μg/cm~約400μg/cm、又は約50μg/cm~約300μg/cm)などの、約50μg/cm~約600μg/cmの化合物(遊離(非塩)形態)の用量を与えるのに十分な量で塗布される。
特定の実施形態では、体表面に塗布された組成物の総量は、約50mg~約700、例えば、約50mg~約500mg(例えば、約100mg~約500mg又は約200mg~約500mg)などの、約50mg~約1g(塗布当たり)である。
本発明の組成物は、長時間持続する鎮痛効果を有することが示されている。したがって、本発明の組成物による治療では、他の鎮痛薬よりも少ない頻度で組成物を投与することが必要であり得る。したがって、本発明の更なる実施形態では、この治療は、組成物を1日1回、又は好ましくは2回投与することを含む。
組成物はまた、1日1回~4回投与されてもよい。
組み合わせ及びキットオブパーツ
当業者であれば、本発明の組成物による治療が、疼痛の治療のための更なる治療(複数可)を更に含み得る(すなわち、更なる治療と組み合わされ得る)ことを理解するであろう。具体的には、本発明の化合物による治療は、疼痛の治療に有用である1つ以上の他の治療剤による治療などの、疼痛の治療のための手段(本明細書に記載されるような末梢神経障害性疼痛などの)と組み合わせてもよい。
本明細書に記載されるように、本発明の組成物は、疼痛の治療に有用である1つ以上の他の(すなわち、異なる)治療剤と組み合わせてもよい。そのような組み合わせ製品は、1つ以上の他の治療剤による治療と併せて本発明の組成物の局所的投与を提供し、組成物のうちの少なくとも1つが本発明の組成物であり、少なくとも1つが別の治療薬を含む別個の組成物のいずれかとして提示され得るか、又は組み合わせされた製剤として提示(すなわち、製剤化)され得る。
したがって、更なる実施形態では、本発明による使用のためのものを含む本発明の組成物は、疼痛の治療のための第2の治療剤を更に含む。
本発明の更なる態様では、組み合わせ製品であって、
(I)本発明の組成物と、
(II)疼痛の治療に有用である1つ以上の他の治療剤と、を含む、組み合わせ製品が提供される。
ここで、成分(I)及び(II)の各々は、任意選択的に、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と混合して製剤化される。
本発明の更なる態様では、キットオブパーツ(kit-of-parts)であって、
(a)本発明の組成物と、
(b)疼痛(本明細書に記載されるような末梢神経障害性疼痛などの)の治療に有用であり、任意選択的に、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と混合された1つ以上の他の治療剤と、を含み、
成分(A)及び(B)が、各々、互いと併せた投与に好適である形態で提供される、キットオブパーツが提供される。
本明細書に記載されるようなキットオブパーツに関して、「~と併せた投与」(及び同様に「~と併せて投与される」)によって、それぞれの製剤が、関連する状態の治療に向けられた医学的介入の一部として、逐次的に、別個に、又は同時に投与されることを含む。
したがって、本発明との関連で、「~と併せた投与」(及び同様に、「~と併せて投与される」)という用語は、2つの活性配合成分(すなわち、本発明の化合物及び疼痛の治療のための更なる薬剤、又はそれを含む組成物)を、一緒に又は十分に近い時間内に投与して、いずれかの薬剤を、他の成分の不存在下で、同じ治療過程にわたって単独で投与する場合よりも、疼痛の治療の過程にわたって患者にとって有益な効果を可能にすることを含む。組み合わせが、特定の状態の治療に関して、かつその治療過程にわたって、より大きな有益な効果を提供するかどうかの決定は、治療される状態に依存するであろうが、当業者によって慣習的に達成され得る。
更に、本発明の文脈において、「~と併せて」という用語は、2つの製剤のうちの一方又は他方が(任意選択的に反復して)、他の成分の投与前、投与後、及び/又は同時に投与され得ることを含む。この文脈で使用されるとき、「同時に投与される」及び「~と同時に投与される」という用語は、本発明の化合物及び疼痛の治療のための追加の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩の個々の用量が、互いの48時間以内(例えば、24時間、12時間、6時間、3時間、2時間、1時間、45分、30分、20分、又は10分以内)に投与される事例を含む。
本明細書で使用される場合、疼痛の治療に「有用」である他の治療剤への言及は、その様式での使用に好適であることが知られている薬剤(例えば、その目的に一般的に使用される薬剤)を指すであろう。したがって、そのような言及は、関連する目的に「好適な」薬剤への言及に置き換えられ得る。
本明細書に記載される使用のための組成物、方法、及び使用の更なる実施形態では、疼痛の治療は、特に、経口投与された鎮痛薬などの疼痛の治療に好適な別の薬剤と組み合わせた本発明の組成物による治療を更に含む。
本発明の組成物による治療と組み合わせた使用に好適な更なる治療剤の例としては、オピオイド、非ステロイド性抗炎症薬、抗うつ薬、抗けいれん薬、NMDA拮抗薬、及びカンナビノイドが挙げられる。
組成物の調製
本発明の更なる態様では、上記で定義されるような薬学的組成物の製造のためのプロセスが提供され、このプロセスは、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と会合させることを含む。
特定の実施形態では、本明細書に記載されるようなゲル系製剤の調製のためのプロセスであって、
i)水中でのゲル形成ポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)の水和ステップ、
ii)浸透促進剤成分(例えば、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール)及び溶解促進剤成分(例えば、プロピレングリコール)を含む有機相中に、N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を溶解するステップ、
iii)水系ゲル成分を有機相と混合するステップ、及び
iv)任意選択的に、例えば、好適な塩基(例えば、水酸化ナトリウム溶液)の添加によって、pHを適切な値(例えば、約pH3)に調節するステップ、を含む、プロセスが提供される。
理論に束縛されることを望むものではないが、本明細書に記載される組成物、使用するための組成物、方法、及び使用は、疼痛に対する改善された局所的治療を提供すると考えられる。具体的には、本明細書に記載される組成物による局所的治療は、同じ活性配合成分の以前の経口使用と比較した場合、かつ、一連の確立された鎮痛薬による経口治療と比較した場合にも、疼痛の治療において非常に有効であることが示されている。組成物の局所的投与はまた、同じ活性配合成分の経口投与よりも有意に長時間持続する鎮痛効果と関連することが見出されている。
本明細書に記載される方法による治療は、従来技術で知られている同様の治療よりも、それが有効であり、有効であり得るという利点を有し、もたらされる副作用(深部体温(body core temperature)の上昇及び/又は熱感覚(thermosensation)の乱れを含む)が少なく、かつ/又は良好な薬物動態プロファイル(例えば、より高い経口バイオアベイラビリティ及び/又はより低いクリアランス)を有し、かつ/又は他の有用な特性を有する場合がある。
図1は、N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドと、プロピレングリコール及びTranscutol(登録商標)(2-(2-エトキシエトキシ)エタノール)を含む他の賦形剤と、を含む一連の組成物のフランツセル膜を通る活性配合成分の流動を示す。製剤1について2つの値を示す。この図は、試験した全ての製剤で高いレベルの流動が達成されたことを示している。
実施例1-フランツセル流動実験
フランツセルは、局所的製剤からの活性配合成分の経皮吸収のためのモデルである。適切な受容体溶液をフランツセル装置に添加し、次いで、これに透過性膜を装着した。試験製剤を膜の上部に塗布し、膜を通る拡散速度を経時的に測定する。
1.1 比較流動-ゲル製剤及び溶液
透過性測定値を、0.64cmの面積を有するシリコーン膜(Silatosシリコーンシート参照番号7458)を装着したPermeagearの垂直ジャケット付き拡散セルを使用して取った。0.1M HCl中の5mLの5%ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン(HPCD)を受容体溶液として使用し、これを32℃の温度に保った。約0.5~0.7gの製剤を各ウェルに添加し、0.25、0.5、1、2、3、4、14.5、及び24時間の時点で0.2mLの試料を採取した。
フランツセル膜を通る比較流動を、化合物の溶液と比較して、ゲル製剤N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド(化合物1)について評価した。
ゲル製剤の詳細を以下に示す。フランツセルの膜を通る活性配合成分の流動を、Transcutol(登録商標)及びジメチルイソソルビド中の化合物1(遊離塩基(非塩))溶液の5mg/mL溶液によって達成された流動と比較した。
結果を下の表に示す。
ゲル製剤は、純粋な溶液よりも顕著に高い透過性を与えることが見出された。改善のレベルは、活性配合成分の濃度増加のみに起因し得ないことを示している。製剤中のプロピレングリコールの存在はまた、流動の増加に寄与し得る。
1.2 更なる透過性実験
Transcutol(登録商標)及びプロピレングリコールを含む一連の更なるゲル製剤からの活性配合成分(化合物1)の流動を、0.64cmの面積を有するPDMS膜SSP-M823-005を装着したPermeagearの垂直ジャケット付き拡散セルを使用して評価した。0.1M HCl中の5mLの5%ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン(HPCD)を受容体溶液として使用し、これを32℃の温度に保った。約0.5~0.7gの製剤を各ウェルに添加し、0.25、0.5、1、2、3、4、18.5/20、及び24時間の時点で0.2mLの試料を採取した。
試験した製剤を下の表に記載する。製剤2は、親化合物として活性配合成分を含有し、他の全ての製剤は、硫酸水素塩の形態で活性配合成分を含有していた(引用した量は、存在する活性配合成分(親化合物)の量を指す)。
膜を通る活性配合成分の流動は、試験した全ての製剤について非常に類似していた。結果を表1に要約する。
実施例1.3 臨床研究製剤の調製
以下の組成物を、実施例2に記載される臨床研究で使用するために選択した。
組成物を以下のプロセスに従って調製した。
i)80℃で激しく撹拌しながらポリマー粉末を水中に分散させ、分散液を冷却して、透明な粘性ゲルを形成することによって、HPMCポリマーを水中で水和させた(水中の4.0%w/w HPMCポリマー)。
ii)活性配合成分を、有機賦形剤プロピレングリコール、Transcutol(登録商標)(2-(2-エトキシエトキシ)エタノール)、及びイソプロピルアルコールの混合物中に溶解して、有機相を得た。
iii)激しく撹拌及び振とうしながら、有機相をポリマーゲルにゆっくりと添加することによって、予め水和されたポリマーゲル及び有機相を混合すること。
iv)水酸化ナトリウム溶液の添加によって組成物のpHを調節すること。
組成物の粘度を、測定ジオメトリCP4/40、ステンレス鋼コーン:プレートジオメトリ、直径40mm、4°コーンを有するKinexus Pro Rheometerを使用して、10-1及び100-1の剪断速度、34℃の温度で決定した。粘度は、10-1の剪断速度で2.1Pa.sであり、100-1の剪断速度で0.51Pa.sであった。
実施例2-臨床研究
N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド(硫酸水素塩として)(以下、「化合物1ゲル」)のゲル製剤の有効性を、24名の健康なボランティアにおいて、正常な皮膚、浸透のために最適化された皮膚、及び紫外線B放射に曝露された皮膚に対する二重盲検ランダム化プラセボ対照研究において評価した。使用した製剤の詳細を下の表に示す。
健康なボランティアを、最初の治療の前に、28日前から2日前までの適格性についてスクリーニングした。スクリーニング中にも、対象に検査及び格付け手順を紹介するために、トレーニングセッション(治験薬なし)を実施した。健康な皮膚からのレーザー誘発電位(LEP)を検査する前に、個々のレーザー疼痛閾値(LPT)を各ボランティアについて決定した。
1日目に、インフォームドコンセントに署名し、研究にふさわしい対象に、UVRの照射量を増加させて照射して、母斑なし試験領域におけるそれらの個々の最小紅斑線量(MED)を判定した。2日目に、MEDを決定するための読み取りを行うことになる。
20cmのサイズを有する6つの治療領域を1日目に画定した。正常な皮膚上での治療のために、領域1及び2を定義した。接着テープ及び密封塗布による標準化された剥離プロトコルを使用して角質層の一部を除去するための皮膚剥離を使用して、最大化された塗布条件を調べるために、領域3及び4を画定した。領域5及び6を、UVRによる曝露のために用意した。領域1~6を、化合物1ゲル又はプラセボ(各々3つの領域)のいずれかによる治療にランダム化した。プラセボ製剤は、活性配合成分を除去し、クエン酸及び塩酸をpH調整剤として添加した化合物1ゲルと同じであった。
治療を、5日間連続して1日1回、研究のUVR前部分で3回、4日目のUVR前に1回、及び5日目のUVRの24時間後に1回実施した。
1日目に、領域1~4を、化合物1ゲル(0.05ml/cm)又はプラセボ1mLで治療し、LEP振幅、及び疼痛の視覚的アナログスケール格付け(VAS-P)の変化について試験した。評価を、(治験用医薬品)IMP塗布の前後に実施した。2日目及び3日目には、LEP及びVAS-P評価も、1日目と同時に(±1時間)、IMPの2回目及び3回目の塗布の前及び1時間後に実施することになる。試験4日目に、LEP及びVAS-Pを、4回目のIMP塗布の1、6、及び9時間後の領域1~4について判定した。
4日目の2時間の時点で、皮膚領域5及び6を、2MEDでUVR照射することになる。
LEP、VAS-P、紅斑(皮膚反射分光法(SRS)による)、及びピンプリック痛覚過敏(重み付け針閾値(WNT)による)を、UVRの前及び1、2、3、6、及び9時間後に判定した。同じ時点で、UVRの領域に対する抗炎症効果を、a値が「発赤」の尺度であるSRSによって判定することになる。
対象は、5日目に5回目のIMP塗布のために再び訪れた。IMP塗布の1時間後及びUVRの24±1時間後に、LEP及びVAS-疼痛を領域1~6について判定した。加えて、領域5及び6において、紅斑(SRS)及びピンプリック痛覚過敏(WNT)を判定した。
対象は、9日目(±1日)に経過観察来院のために再び訪れた。
有効性を評価するための方法
有効性を、以下の方法によって評価した:
(i)レーザー痛覚測定(laser algesimetry)
レーザー痛覚測定は、一定の短い持続時間(ms)、及び疼痛閾値を上回る個々に調節された強度(スクリーニング時に決定)を有する非接触熱侵害受容性レーザービームによる疼痛の実験的誘導である。傷害受容の客観的及び定量的測定は、随伴性頭蓋頂EEG事象関連電位(体性感覚/輻射熱ERP)の分析によって実現される。薬物の鎮痛特性及び抗痛覚過敏特性は、主に、ピークツーピーク振幅(PtP)を使用して、プラセボに対する主要なLEP成分(N2及びP2)の振幅を低減することによるLEPパラメータの変更によって、客観的かつ定量的に実証することができる。
治験薬(化合物1ゲル及びプラセボ)の治験効果を、PtP振幅の低減として測定した。
(ii)VAS-疼痛
VAS-疼痛は、疼痛の主観的評価であり、これを全ての皮膚状態に使用した。レーザー後疼痛(VAS-P)のための電子100mm視覚的アナログスケール(VAS)による電子侵害受容性スコアリングをタブレットPC上で評価し、これにより、0~100mmスケールを使用して対象が疼痛の重症度を無疼痛と強い疼痛との間で区別することが可能になった。測定を、各レーザーセッションの後に行い、セッション全体の「痛み」の全体的な印象をまとめた。
(iii)WNT測定(機械的痛覚過敏)
機械的痛覚過敏のWNT調査を、LEP+VAS-P(常にこれらのセッションの後)で行われるのと同じセッション時点で固定重量ステップを使用して、UVB照射治療領域に対して実施した。皮膚上に(1~512mNの範囲の規定された重量を有する)丸みを帯びた/尖っていない針先端を位置付けることによって皮膚接触させた。WNTセットは、Institute of Physiology and Pathophysiology of University Erlangen-Nurembergによって、較正された状態で提供された[Rolke et al 2006])。対象は、それぞれの治療領域の圧力に対してどの重量で疼痛を感じるか(閾値)を示す必要があった。
(iv)皮膚反射分光法
UV紅斑強度の定量的測定は、CEラベル付き色彩色差計CR-400(Konica-Minolta Optics,Inc.Munich)によって行われ、CIE-Labシステム(CIE=Commission Internationale l’Eclairage、Lab=SRSのための色次元、L=発光、a=赤色/緑色次元、b=青色/黄色次元)に従って、それぞれ、比色パラメータの変化についてスペクトルシフトを探した。「冷たい」多色光を、光電増倍器に対する皮膚に導いた。出力変数は、このCIE Labシステムに従った比色パラメータであり、この場合は、a値(「発赤」)、いずれの次元もないパラメータである。薬物の抗炎症効果は、Lab測定システムのa値の低下(=より少ない発赤)をもたらす。
皮膚の紫外線B曝露の方法
UVBモデルは、抗炎症及び鎮痛化合物の調査のための標準として使用される。
UV光は、主としてUVB放射(280 320nmの不可視スペクトル範囲、311nmの狭帯域放射を有する)で構成されており、これは、主として皮膚の日焼け特性を有するUVA放射よりも、皮膚の発赤(紅斑)を著しく高めることが知られている。
スクリーニングでは、明確に識別可能な紅斑を生成する個々の最小線量である最小紅斑線量(MED)を決定するために、UVBを、対象の背中の皮膚の6つの小さな領域(各々1×1cm2=6cm2)に1回、異なる線量で適用した。UV放射を、Philips TL 9W/01 UVB管を含むDermalight(登録商標)80狭帯域UVB源(311nm、不可視範囲)を使用して提供して、UV光を生成した。規則的かつ明確に定義された方形の紅斑を有する第1の領域(少なくとも6~8時間の出現時間後)は、個々のMEDとして定義されることになる。
UVRの日の朝に、2倍の個々のMEDを、A.L.T.Lichttherapietechnik GmbH,Zorbig,Germanyによって製造され、かつDr.K.Honle Medizintechnik GmbH,Kaufering,Germanyによって販売されているDermalight180狭帯域UVB源(310~315nm、311nmでの平均スペクトルを有する、不可視範囲)を使用して適用した。UVB曝露を、背中の2つの皮膚領域(各々5×4cm=20cm2の2つの領域)上で実施して、繰り返しレーザー測定を実施するのに十分に大きな皮膚紅斑及び痛覚過敏の均一な領域を生成する。
有効性試験の順序
治療領域を番号順に試験した(1、2、3、4、5、6)。
個々の処置領域について、有効性パラメータを以下の順序で判定した:
1.SRS(UVR領域のみ)
2.WNT(UVR領域のみ)
3.LEP
4.VAS疼痛
有効性の変数
レーザー誘発電位
・N2-P2ピークツーピーク(PtP)振幅(μV)
疼痛
・VAS疼痛(mm)
機械的痛覚過敏
・重み付け針検査(mN)
紅斑
・皮膚反射分光法
エンドポイント分析
統計分析は、個々の時点での治療関連差の判定、及び有効性エンドポイントから導出されたAUC(曲線下面積)パラメータの比較に基づいていた。
AUCの計算に含まれる時点は、目的に依存する。
1.目的a)及びb)(治療領域1~4)を判定するために、2つのAUC計算を使用した
a. 1~5日目のIMP塗布の1時間後の全ての判定、基準として働く1日目の投与前(predose)の評価。
b. 4日目の全ての時点、及び5日目のIMP塗布前の判定
2.目的のc)及びd)を評価するために、4日目の全ての時点、及び5日目のIMP塗布前の評価を、治療領域(治療領域5及び6)に関連するAUCの計算に含めることになる。
これらのパラメータを、線形混合回帰モデルを使用して分析した。回帰には、固定効果として、分類変数処理(A1、A2、B1及びB2、それぞれA3及びB3)及び対応するベースライン値(正常な皮膚での投与前測定)が含まれ、ランダム効果として、対象に対する切片が含まれていた。
95%信頼区間を有する全ての治療差を、このモデルから推定した。これらの差がゼロに等しい(有効な治療とプラセボとの間に差がない)という帰無仮説を、両側対立に対して5%レベルで試験した。
有効性分析を、FAS(「最大の解析対象集団(full analysis set)」)を使用して実施した。
全ての分析を、統計ソフトウェアパッケージSAS(SAS(商標)、SAS Institute,Cary,NC,USA)によって行うことになる。統計モデルを、SAS手順MIXEDによって適合することになる。
データセット
合計で、24名の患者をこの研究で治療し、最大の解析対象集団を表した。
有効性結果
正常な皮膚に対する効果
浸透のために最適化された皮膚に対する効果
UVB照射された皮膚への効果
SRS
明らかな効果がなかったため、4日目のAUCのみを判定し、個々の時点を分析しなかった。
データは、化合物1による局所的治療の鎮痛効果がプラセボよりも非常に優れていたことを示す。予想通り、製品を浸透のために最適化された皮膚上に塗布したときに、最良の結果を達成した。しかし、これらの効果は、正常な皮膚及び炎症を起こした皮膚(UVRによって誘導された炎症)上に塗布したときにも非常に顕著であった。これらの結果はまた、局所的治療の結果として長時間持続する鎮痛効果を示す。この製品は、正常な皮膚、バリア機能が損なわれた皮膚(浸透を最適化するための手順によって引き起こされた)、及び炎症を起こした皮膚のどちらに対しても十分に耐性があった。
承認された薬物との比較有効性
以下の表は、この研究において観察された、正常な皮膚及び最適化された皮膚に対する化合物1による局所的治療の有効性(プラセボとの差)と、同じ方法論を使用した、一連の承認された薬物の経口投与について観察された有効性との比較を示す。化合物1のデータは、4日目の結果(AUC)に基づいている。確立された製品についてのデータを、Schaffler K,et al.,Br.J.Clin.Pharmacol.2013;75(2):404-414及びK.Schaffler,Br.J.Clin.Pharmacol.2017;83(7):1424-1435から取った。
実施例3-以前の研究との比較分析
実施例2で考察されるように、実施例2に記載される(約14mgの活性配合成分に近似する)1mlの化合物1ゲルの鎮痛効果の動態を、同じ化合物の以前の経口使用(AZD1386(95mgの用量で)としてすでに識別された)からのレガシーデータと比較した。
レガシーデータ
カプサイシン研究
出典:臨床研究報告(健康なボランティアにおける皮内カプサイシン誘発性疼痛症状及び熱感受性に対するAZD1386の単回経口用量の効果を調査するための二重盲検、ランダム化、単施設、プラセボ対照、クロスオーバー研究)第1版、2008年9月8日。
設計
これは、健康なボランティアにおける皮内カプサイシン誘導性疼痛症状及び熱感受性に対するAZD1386の効果を調査するために、AstraZenecaのCPU Huddinge Hospital,Swedenで行われた第I相、二重盲検、ランダム化、単施設、プラセボ対照、クロスオーバー研究であった。対象は、治療来院時に、プラセボ又は単回95mg用量のAZD1386を経口溶液によって摂取した。
2つの異なる疼痛チャレンジでは、局所的カプサイシンクリーム(Capsina 0.075%(登録商標))及び皮内カプサイシン(20%シクロデキストリン中、用量0.3μg、注射液量10μL)をそれぞれ使用した。
両方の前腕の掌側表面へのカプサイシンの皮内注射を、治療来院ごとに合計6回;治験薬(IP)投与前に1回、及びIP投与後に5回行った。局所的カプサイシンを下肢の腹側中央部分上に塗布し、5*3cmの面積を覆った。両方のチャレンジでは、毎回、固有部位に塗布した。カプサイシンの注射後の疼痛の強度を、連続電子VAS(変数VAS最大疼痛及びVAS AUCを導出する)によって評価した。
比較に使用した結果
eVASで判定したカプサイシンの皮内注射によって誘導されるエンドポイント疼痛(eVAS疼痛AUC0~5分、試験報告の表9)を、研究D8000CI-001におけるLEP誘導性VAS疼痛の決定に関連する方法論に最も適合するとみなした。比較目的で、プラセボ及びAZD1386についての平均、n、及びSDを使用してCohenのDを計算した(研究報告の表9)。
大臼歯抜歯研究(D5090C00009)
設計
これは、骨摘出が必要であると判断された、部分的又は完全に埋伏した下顎第三大臼歯の外科的摘出を受ける患者におけるAZD1386 95mgの鎮痛効果を調査するための、単回用量、ランダム化、二重盲検、ダブルダミー、プラセボ、及びナプロキセン対照研究である。アッセイ感度のみのために、ナプロキセン500mgを治療群として含めた。
局所的麻酔薬の投与(最後の麻酔薬投与)の終了後6時間以内に、歯科手術領域からの疼痛に起因する疼痛緩和を要求する患者を、3つの治療群のうちの1つにランダム化した。40名の患者がAZD1386 95mgの経口溶液及びナプロキセンプラセボカプセルを摂取し、40名の患者がAZD1386プラセボ経口溶液及びナプロキセンプラセボカプセルを摂取し、23名の患者がAZD1386プラセボ経口溶液及びナプロキセン500mgを摂取した(アッセイ感度のみのために)。視覚的アナログスケール(VAS)を、疼痛強度、及び顎の動きに対する疼痛の評価のために使用した。VASは、「疼痛なし」と記された左端(0mm)及び「想像できる最悪の疼痛」と記された右端(100mm)を有する、目盛りのない100mmの水平な線からなる。患者は、紙のCRFページのスケールと交わる垂直線を描くことによって、彼/彼女の現在の疼痛強度、及び顎の動きに対する疼痛を示した。疼痛強度は、治験薬の投与の直前に患者によって格付けされ、その後の評価を、治験薬の投与開始後15分、30分、45分、1時間、1時間15分、1時間30分、1時間45分、2時間、2時間30分、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、及び8時間で実施した。
比較に使用した結果
研究D5090C00009について、紙のCRF上のVASを使用する大臼歯抜歯後の時点による疼痛強度の判定(CSRの表30)を、研究D8000CI-001におけるLEP誘導性VAS疼痛の決定に関連する方法論に最も適合しているとみなした。プラセボ及びAZD1386についてのベースラインからの変化についての平均、n、及びSDを使用して、CohenのDを計算した。以下の時点を分析に含めた:1時間、1時間30分、2時間30分、3時間、4時間、5時間、6時間。
実施例2に記載される研究から使用したデータ
CohenのDを計算するために実施例2に記載される研究から使用したデータを、研究の4日目の1、6、及び9時間の時点で取り、以下の表に示す。n=24の試料サイズを考慮して、標準偏差(SD)を標準誤差(SE)から導出した。
Cohenのdを使用する比較分析
Cohenのd(Cohen J.Statistical power analysis for the behavioural sciences(2nd ed)Lawrence Erlbaum Associate Publishers:Hillsdale,NJ(1988))は、2つの平均間の標準化された差を示すために使用される効果量の尺度である。効果量という用語によって示されるように、効果量は、効果、例えば治療効果の大きさの判定を可能にする。また、異なる実験環境(例えば、臨床研究)で報告された効果の大きさを比較する際にも役立つ。したがって、メタ分析においても広く使用される。
Cohenのdは、プールされた標準偏差(SD)で除算した平均間の差として計算することができる。
以下の表は、Cohenのdのレベル、及びその関連する効果量の解釈を列挙する。
比較結果
実施例2に記載される臨床研究からの結果を、AZD1386についてのレガシーデータと比較すると、以下のことを示した。
・AZD1386は、経口投与後およそ1~1.5時間で短期間のみ有意な鎮痛効果を有する
・これは、異なる疼痛状態を有し、異なる転帰尺度を使用する2つの研究にわたって一貫していた
・この短時間持続効果の効果量は、せいぜい中程度であった(それぞれ、d=0.3及び0.66)。
・局所的研究では、化合物は、1:00時の第1の観察時点からも有意な鎮痛効果を示した(正常な皮膚上に塗布したとき、p=0.0050、及び浸透のために最適化された皮膚上に塗布したとき、p=0.0007)。
・この効果は、6:00時の時点で最も著しかった(正常な皮膚に塗布したとき、p=0.0005、浸透のために最適化された皮膚に塗布したとき、p<0.0001)
・効果は、9:00時点で低下したが、依然として統計的に有意であった(正常な皮膚に塗布したとき、p=0.0045、及び浸透のために最適化された皮膚に塗布したとき、p=0.0006)
・一般に、局所的使用の鎮痛効果について計算された効果量は、経口使用後のAZD1386の効果よりも実質的に大きかった
・予想通り、浸透のために最適化された皮膚に塗布するとき、その効果がより著しかった(d:0.92、1.26、及び0.75;これは、正常な皮膚上への塗布と比較して、大きな又は非常に大きな効果量の定義に対応する)
・しかし、正常な皮膚上に使用するために報告された効果量も中程度から大きいの間であった(d:0.75、0.85、及び0.61)
・鎮痛効果は予想外に長い持続時間を有し、1時間の局所的曝露後に9時間超の効果が観察された。
結果を以下の表にまとめている。
実施例4-安定性研究
N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド(硫酸水素塩の形態)を含む組成物の3つのバッチ(組成物A(バッチ1及び2)及び組成物B)の長期安定性を、ICH Q1Aの原則に従って評価した。
組成物Bは、0.1mg/gのエデト酸二ナトリウム(EDTA二ナトリウム)を加えた点でのみ、組成物Aと異なっていた。異なる製造バッチから採取した組成物Aの2つのバッチを試験した。本研究で使用した組成物の完全な詳細を、以下の表に提供する。
安定性研究のための組成物
組成物A及びBの安定性を、長期条件(温度25±2℃及び相対湿度60±5%)及び加速エージング条件(温度40±2℃及び75±5%の相対湿度)を使用して、ICH Q1Aの原則に従って評価した。
組成物の20gの試料を、高密度ポリエチレンキャップで閉じられた50mLのポリエチレンテレフタレート(PET)ボトル(Veral、琥珀色)に入れ、研究の持続時間の間、長期貯蔵条件(25±2℃、60±5%RH)又は加速エージング条件(40±2℃、75±5%RH)のいずれかで、温度及び湿度制御された気候室内に貯蔵した。
試料の有機不純物プロファイルを、ベースライン不純物レベルを確立するために、実験の開始時に、次いで、以下の表に指定された固定時点で、液体クロマトグラフィーによって分析した。0.05面積%を超える量で存在する不純物を記録した(それらの相対保持時間(RRT)によって識別した)。
分析方法
有機不純物プロファイルを、C18固定相、247nmでのUV検出、及び水/アセトニトリル50/50(v/v)からなる希釈剤を使用して、逆相UHPLCによって分析した。有機不純物を、正規化によって決定した。不純物RRT0.35について補正係数を決定した。分析方法の詳細を以下の表に示す。
分析方法の詳細
結果
長期条件
組成物A(バッチ1)-25±2℃、60±5%RHでの貯蔵時の経時的な不純物プロファイル
組成物A(バッチ2)-25±2℃、60±5%RHでの貯蔵時の経時的な不純物プロファイル
組成物B-25±2℃、60±5%RHでの貯蔵時の経時的な不純物プロファイル
加速エージング条件
組成物A(バッチ1)-40±2℃、75±5%RHでの貯蔵時の経時的な不純物プロファイル
組成物A(バッチ1)-40±2℃、75±5%RHでの貯蔵時の経時的な不純物プロファイル(続き)
組成物A(バッチ2)-40±2℃、75±5%RHでの貯蔵時の経時的な不純物プロファイル
組成物A(バッチ2)-40±2℃、75±5%RHでの貯蔵時の経時的な不純物プロファイル(続き)
組成物B-40±2℃、75±5%RHでの貯蔵時の経時的な不純物プロファイル
組成物B-40±2℃、75±5%RHでの貯蔵時の経時的な不純物プロファイル(続き)
これらの結果は、組成物Aが、室温(15~25℃)で、HDPEクロージャーで密封された不正防止PETボトル中に貯蔵されたとき、最大6ヶ月間化学的に安定であることを示唆する。しかしながら、不純物レベルは、加速条件下で大幅に増加した。
組成物Bに0.1mg/gのエデト酸二ナトリウムを含めると、加速条件下で有機不純物の明確な低減につながった。したがって、各不純物の適切な仕様限界に基づいて、少なくとも12ヶ月の貯蔵寿命が適切である可能性が高い。
したがって、組成物中にEDTAなどのアミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤を含めると、組成物のより長い貯蔵寿命につながる活性配合成分の安定性に正の効果を有するように思われる。

Claims (40)

  1. 薬学的組成物であって、体表面への前記組成物の局所的投与による疼痛の治療に使用するための、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を含む、薬学的組成物。
  2. 疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者の体表面に、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を含む、治療有効量の薬学的組成物を局所的に投与することを含む、方法。
  3. 薬学的組成物の使用であって、前記薬学的組成物が、体表面への前記組成物の局所的投与による疼痛の治療のための薬剤を製造するための、化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩を含む、薬学的組成物の使用。
  4. 前記化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドが、前記組成物中に約0.05%(w/w)~約10%(w/w)の量で存在する、請求項1~3のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  5. 前記化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドが、前記組成物中に約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)の量で存在する、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用方法のための組成物又は使用。
  6. 前記組成物が、クリーム、スプレー、ゲル、又はパッチの形態にある、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  7. 前記体表面が、皮膚である、請求項1~6のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  8. 前記体表面が、粘膜表面又は眼である、請求項1~7のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  9. 前記組成物が、浸透促進剤成分を更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  10. 前記浸透促進剤成分が、2-(2-エトキシエトキシ)エタノールである、請求項9に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  11. 前記浸透促進剤成分が、約10%(w/w)~約50%(w/w)の量で存在する、請求項9又は10に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  12. 前記組成物が、溶解促進剤成分を更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  13. 前記溶解促進剤成分が、ジオールである、請求項1~12のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  14. 前記溶解促進剤成分が、プロピレングリコールである、請求項1~13のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  15. 前記溶解促進剤成分が、約10%(w/w)~約50%(w/w)の量で存在する、請求項12~14のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  16. 前記浸透促進剤成分の前記溶解促進剤成分に対する前記量の比が、約3:1~約1:3であり、任意選択的に、前記比が、約1:1である、請求項9~15のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  17. 前記組成物が、ゲル形成ポリマー成分を更に含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  18. 前記ゲル形成ポリマー成分が、セルロースポリマー、架橋ポリアクリル酸ポリマー、及びそれらの混合物から選択され、任意選択的に、前記ゲル形成ポリマー成分が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである、請求項1~17のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  19. 前記組成物が、約0.001%(w/w)~約0.5%(w/w)の量の、アミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、又はその薬学的に許容される塩を更に含み、任意選択的に、前記アミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、又はその薬学的に許容される塩が、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1~18のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  20. 前記アミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、又はその薬学的に許容される塩が、エチレンジアミン四酢酸、又はその薬学的に許容される塩である、請求項19に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  21. 前記組成物が、請求項1~20のいずれか一項に記載のものである、局所的使用のために製剤化された、組成物。
  22. 局所的使用のために製剤化された組成物であって、前記組成物が、
    iv)約0.05%(w/w)~約10%(w/w)の量のN-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はそこにある薬学的に許容される塩と、
    v)約10%(w/w)~約50%(w/w)の量の、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、ジメチルイソソルビド、グリセロール、エタノール、及びそれらの組み合わせからなるリストから選択される浸透促進剤成分と、
    vi)約10%(w/w)~約50%(w/w)の量の、ペンタンジオール、ブタンジオール、プロパン-1,3-ジオール、プロピレングリコール、及びそれらの混合物からなる群から選択される溶解促進剤成分と、を含み、
    前記浸透促進剤成分:溶解促進剤成分の比が、約3:1~約1:3である、組成物。
  23. 前記浸透促進剤成分が、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、ジメチルイソソルビド、及びそれらの混合物からなる群から選択され、任意選択的に、前記浸透促進剤が、2-(2-エトキシエトキシ)エタノールである、請求項22に記載の組成物。
  24. 前記溶解促進剤成分が、プロピレングリコールである、請求項22又は23に記載の組成物。
  25. 前記浸透促進剤成分及び溶解促進剤成分が、各々、約25%(w/w)~約35%(w/w)の量で存在する、請求項22~24のいずれか一項に記載の組成物。
  26. 前記組成物が、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量の、セルロースポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、架橋ポリアクリル酸ポリマー、及びそれらの混合物からなる群から選択されるゲル形成ポリマー成分を更に含む、請求項22~25のいずれか一項に記載の組成物。
  27. 前記組成物が、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、及びそれらの混合物から選択される低級アルコールを更に含む、請求項22~26のいずれか一項に記載の組成物。
  28. 前記組成物が、
    i)約0.5%(w/w)~約3%(w/w)の量のN-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミド、又はその薬学的に許容される塩、
    ii)約25%(w/w)~約35%(w/w)の量の2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、
    iii)約25%(w/w)~約35%(w/w)の量のプロピレングリコール、
    iv)約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)の量のイソプロピルアルコール、
    v)約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のヒドロキシプロピルメチルセルロース、
    vi)水、を含む、請求項22に記載の組成物。
  29. 前記組成物が、約0.001%(w/w)~約0.5%(w/w)の量の、アミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、又はその薬学的に許容される塩を更に含む、請求項22~28のいずれか一項に記載の組成物。
  30. 前記アミノポリカルボン酸金属イオン封鎖剤、又はその薬学的に許容される塩が、エチレンジアミン四酢酸、又はその薬学的に許容される塩である、請求項29に記載の組成物。
  31. 前記組成物が、ゲルの形態にある、請求項22~30のいずれか一項に記載の組成物。
  32. 前記組成物の体表面への局所的投与による疼痛の治療に使用するための組成物であって、任意選択的に、前記体表面が、皮膚である、請求項22~31のいずれか一項に記載の組成物。
  33. 前記疼痛が、侵害受容性疼痛である、請求項1~20又は28のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  34. 前記疼痛が、放射線療法誘導性疼痛、並びに膿皮症、壊疽、化膿性汗腺炎、カルシフィラキシス、血管障害、火傷、帯状疱疹、強皮症、及び皮膚筋炎から選択される状態に関連する疼痛からなる群から選択される、請求項1~20又は32のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  35. 前記疼痛が、筋腱付着部症に関連する疼痛である、請求項1~20又は32のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  36. 前記疼痛が、末梢神経障害性疼痛である、請求項1~20又は32のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  37. 前記末梢神経障害性疼痛が、ヘルペス後神経障害、外傷後神経障害、術後神経障害性疼痛、疼痛を伴う糖尿病性多発神経障害、HIV神経障害、化学療法誘導性神経障害性疼痛、ハンセン病性神経障害性疼痛、切断後疼痛からなる群から選択される、請求項36に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  38. 前記治療が、約0.01mL/cm~約2.0mL/cmの量で前記組成物を前記体表面に塗布することを含み、任意選択的に、前記組成物が、約0.05mL/cmの量で前記体表面に塗布される、請求項1~20又は32~37のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  39. 前記治療が、約50μg/cm~約1000μg/cmの前記化合物N-[(1S)-1-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-2-(6,7-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセトアミドの用量を与える量で前記組成物を塗布することを含み、任意選択的に、前記用量が、100μg/cm~約900μg/cmである、請求項1~20又は32~37のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
  40. 前記治療が、前記組成物を1日に1回又は2回局所的に塗布することを含む、請求項1~20又は32~37のいずれか一項に記載の使用するための組成物、方法、又は使用。
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