JP2024515180A - 電気化学装置及び電子機器 - Google Patents

電気化学装置及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2024515180A
JP2024515180A JP2023563897A JP2023563897A JP2024515180A JP 2024515180 A JP2024515180 A JP 2024515180A JP 2023563897 A JP2023563897 A JP 2023563897A JP 2023563897 A JP2023563897 A JP 2023563897A JP 2024515180 A JP2024515180 A JP 2024515180A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
conductive plate
convex portion
layer
electrochemical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023563897A
Other languages
English (en)
Inventor
東陽 閻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dongguan Amperex Technology Ltd
Original Assignee
Dongguan Amperex Technology Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dongguan Amperex Technology Ltd filed Critical Dongguan Amperex Technology Ltd
Publication of JP2024515180A publication Critical patent/JP2024515180A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/058Construction or manufacture
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings; Jackets or wrappings
    • H01M50/183Sealing members
    • H01M50/184Sealing members characterised by their shape or structure
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings; Jackets or wrappings
    • H01M50/183Sealing members
    • H01M50/186Sealing members characterised by the disposition of the sealing members
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/50Current conducting connections for cells or batteries
    • H01M50/531Electrode connections inside a battery casing
    • H01M50/536Electrode connections inside a battery casing characterised by the method of fixing the leads to the electrodes, e.g. by welding
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/50Current conducting connections for cells or batteries
    • H01M50/543Terminals
    • H01M50/552Terminals characterised by their shape
    • H01M50/553Terminals adapted for prismatic, pouch or rectangular cells
    • H01M50/557Plate-shaped terminals
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/50Current conducting connections for cells or batteries
    • H01M50/572Means for preventing undesired use or discharge
    • H01M50/584Means for preventing undesired use or discharge for preventing incorrect connections inside or outside the batteries
    • H01M50/59Means for preventing undesired use or discharge for preventing incorrect connections inside or outside the batteries characterised by the protection means
    • H01M50/593Spacers; Insulating plates
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

ハウジング、電極アセンブリ及び導電板を含む電気化学装置であって、電極アセンブリはハウジング内に設けられ、導電板は電極アセンブリと電気的に接続され、且つハウジングから突出する。電気化学装置は、さらに第1層を含み、導電板の延出方向を第1方向と定義する。第1方向において、第1層は、互いに接続する第1領域と第2領域とを含み、第1領域はハウジング内に設けられ、第2領域はハウジングの外に設けられる。導電板の一方の表面に垂直な方向を第2方向と定義する。第2方向に沿って見ると、第2領域は導電板と部分的に重なり、且つ第1凸部と第2凸部とを含む。第2方向に沿って見ると、第1凸部は導電板と部分的に重なり且つ第1方向に沿って突出し、第2凸部は導電板と部分的に重なり且つ第1方向に沿って突出している。第3方向において、第1凸部と第2凸部は互いに離間している。本願は、電子機器をさらに提供する。本願発明は、改善された密封性と使用寿命を有している。

Description

本願は、エネルギー貯蔵技術分野に関し、特に電気化学装置及びこの電気化学装置を有する電子機器に関する。
電気化学装置(例えば、電池)は、電子移動機器、電動工具及び電気自動車などの電子製品に広く使用されており、ユーザーの電気化学装置に対する要求も高まっている。
電気化学装置の製造過程では、電極アセンブリと電解液を収容するための収容空間を形成するために、上部ケースと下部ケースとを密封して、閉鎖しているハウジングを形成する必要がある。電極アセンブリに電気的に接続された導電板は、ハウジングから突出している。しかしながら、ハウジングにおける導電板の突き出た位置は、気密性が低下するという問題がある。機械的乱用(落下、衝突、振動など)が発生すると、ケーシングに液漏れの可能性があり、製品の使用寿命を低下させる。
従来技術の不足に鑑み、改善された密封性を有する電気化学装置を提案する必要がある。
また、この電気化学装置を備えた電子機器を提供する必要がある。
本願発明による電気化学装置は、ハウジング、電極アセンブリ及び第1導電板を含み、前記電極アセンブリは前記ハウジング内に設けられ、前記第1導電板は前記電極アセンブリと電気的に接続され、且つ前記ハウジングから突出し、
前記電気化学装置は、さらに第1層を含み、
前記第1導電板の延出方向を第1方向と定義すると、前記第1方向において、前記第1層は、互いに接続する第1領域と第2領域とを含み、前記第1領域は前記ハウジング内に設けられ、前記第2領域は前記ハウジングの外に設けられ、
前記第1導電板の一方の表面に垂直な方向を第2方向と定義し、前記第2方向に沿って見ると、前記第2領域は前記第1導電板と部分的に重なり、前記第1層は絶縁材料を含み、
前記第2領域は、第1凸部と第2凸部とを含み、
前記第2方向に沿って見ると、前記第1凸部は、前記第1導電板と部分的に重なり且つ前記第1方向に沿って突出し、前記第2凸部は、前記第1導電板と部分的に重なり且つ前記第1方向に沿って突出し、
第3方向、前記第1方向、および前記第2方向を互いに垂直であることを定義し、前記第3方向において、前記第1凸部と前記第2凸部は互いに離間している。
本願発明は、第1層上に第1凸部及び第2凸部を設ける。機械的な乱用が発生すると、第1層に発生する応力を第1凸部及び第2凸部の延在方向に分散させることができ、第1層と第1導電板との分離の可能性を低減するだけでなく、第1層の密封性を高め、電気化学装置の使用寿命を向上させることができる。これと同時に、第1層の密封性が低下し、水蒸気がハウジングに進入することにより正極導電層中の遷移金属イオンが溶出する可能性を低減し、電気化学装置の記憶性能とサイクル性能を向上させることにも有利である。さらに、第1凸部と第2凸部は、第1層と第1導電板との接触面積を増加させるので、第1導電板が充電発熱すると、第1凸部と第2凸部は第1層の放熱効率を向上させ、第1層が頻繁な温度変化によって劣化することを改善し、同様に第1層の密封性を向上させることに有利である。
幾つかの実現可能な態様では、前記第2方向に沿って見ると、前記第2領域は、前記第1凸部と前記第2凸部との間に設けられた第3凸部をさらに含み、前記第3凸部は、前記第1方向に沿って突出している。第3凸部は、第1層と第1導電板との接触面積をさらに増加させるため、第1層の放熱効率をさらに向上させ、第1層の密封性を向上させる。
幾つかの実現可能な態様では、前記第2方向に沿って見ると、前記ハウジングは、前記第1領域と前記第2領域との間に設けられた第1辺を含み、前記第1方向において、前記第1辺から前記第1凸部の頂点までの距離が第1距離であり、前記第1辺から前記第3凸部の頂点までの距離が第2距離であると定義し、前記第1距離は前記第2距離よりも大きい。そのため、第1凸部は応力の分散と放熱効果の向上の役割を果たすことができるとともに、第3凸部の張り出し距離が大きいことに起因して、第1導電板の表面に接続された第1領域の厚さが相応に小さくなる状況を改善することにも有利であり、第1層の密封性への影響を小さくすることができる。
幾つかの実現可能な態様では、前記第3凸部の数は複数である。
幾つかの実現可能な態様では、前記第2方向に沿って見ると、前記第2領域と前記第1導電板とが重なる部分をオーバーラップ領域と定義し、前記オーバーラップ領域は、前記第2方向に沿って張り出している第4凸部を含む。したがって、第1導電板を折り曲げる必要がある場合、第4凸部は、第1導電板が第1辺から露出した金属層に直接接触することによる短絡または腐食の可能性を低減することができる。
幾つかの実現可能な態様では、前記第1層は、前記第3方向に沿って延びる第2辺を含み、前記第3方向において、前記第1凸部は前記第2辺と前記第2凸部との間に設けられ、
前記第1方向において、前記第1辺から前記第2辺までの距離は第3距離であり、前記第1距離は前記第3距離より大きい。したがって、第1凸部は、応力の分散と放熱効果の向上の役割を果たすことができるとともに、第1辺の張り出し距離が大きい場合には、第1導電板の側面に接続された第1領域の厚さが相応に小さくなる状況も改善され、第1層の密封性への影響を小さくすることができる。
幾つかの実現可能な態様では、前記第2距離は前記第3距離より大きい。
幾つかの実現可能な態様では、前記第3距離は0.2mm~3.5mmであり、前記第1距離と前記第3距離との比は1.09~16の範囲である。本願発明は、第3距離の範囲を限定することにより、第1辺の張り出し距離が小さいこと(第1層に印加するパッケージヘッドの圧力が不足である)により第1層の密封性が低下する可能性を低減しつつ、第1辺の張り出し距離が大きい場合に第1層の密封性への影響も低減する。第3距離の上限値を規定することにより、第1層が折り曲げられた後に破裂する可能性も低減できる。これと同時に、本願発明は、第1距離と第3距離との比の範囲を限定することにより、第1距離が小さい場合の応力分散効果と放熱効果が低下する問題を改善するとともに、第1距離が大きい場合に電気化学装置のエネルギー密度への影響を低減する。
幾つかの実現可能な態様では、前記第2方向に沿って見ると、前記第1導電板は、対向して設けられた第1側面と第2側面とを含み、前記第1方向において、前記第1凸部の頂点は前記第1側面と重なり、前記第2凸部の頂点は前記第2側面と重なり合う。
幾つかの実現可能な態様では、前記ハウジングは、本体部と、前記本体部に接続される接続部とを含み、前記接続部は前記本体部を密封することに用いられ、前記電極アセンブリは、前記本体部の中に設けられ、前記第1導電板は、前記電極アセンブリと電気的に接続され且つ前記接続部から延出し、前記第1領域は、前記第1導電板と前記接続部とを接続する。したがって、第1領域は、第1導電板と接続部との間の空隙を封止するために使用され、液漏れの可能性を低減することができる。
幾つかの実現可能な態様では、前記ハウジングは、対向して配置された第1ケースと第2ケースとを含み、前記第1ケースは第1ポリマー層を含み、前記第2ケースは第2ポリマー層を含み、前記第1ポリマー層と前記第2ポリマー層は、互いに接着して前記接続部を形成することにより、シールを実現する。また、第1ポリマー層及び第2ポリマー層は、電解液中の有機溶媒によってハウジングが溶解又は膨潤する可能性を低減することもできる。
幾つかの実現可能な態様では、前記第1ポリマー層は第1ポリマー材料を含み、前記第2ポリマー層は第2ポリマー材料を含み、前記第1ポリマー材料と前記第2ポリマー材料はそれぞれ独立してポリプロピレン、プロピレン共重合体、ポリエチレン又はポリメチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である。
幾つかの実現可能な態様では、前記第1層は、さらに第3領域を含み、
前記第1方向において、前記第1領域は前記第2領域と前記第3領域との間に接続され、前記第3領域は前記本体部内に設けられ、
前記第3領域は、第5凸部と第6凸部とを含み、
前記第2方向に沿って見ると、第5凸部は前記第1導電板と部分的に重なり且つ前記第1方向から離れるように突出し、
前記第6凸部は、前記第1導電板と部分的に重なり且つ前記第1方向から離れるように突出し、
前記第3方向において、前記第5凸部と前記第6凸部は互いに離間している。
したがって、機械的乱用が発生した場合には、第5凸部及び第6凸部は、第1層に発生する応力を分散することができるとともに、第1層の放熱効率を向上させて、第1層の密封性を向上させることができる。
幾つかの実現可能な態様では、前記絶縁材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン変性材料又はポリエチレン変性材料から選択される少なくとも1種である。
本願発明は、上記の電気化学装置を備える電子機器をさらに提供している。
本願の一実施形態により提供される電気化学装置の斜視図である。 図1に示す電気化学装置の正面図である。 図1に示す電気化学装置の背面図である。 図2に示す電気化学装置のA部における部分拡大図である。 図2に示す電気化学装置のV-V線に沿った断面図である。 図2に示す電気化学装置のVI-VI線に沿った断面図である。 図2に示す電気化学装置の他の実施形態における断面図である。 図5に示す電気化学装置の第1導電板が回路基板に接続された状態での断面図である。 図2に示す電気化学装置のVIII-VIII線に沿った断面図である。 図2に示す電気化学装置の第1層の構造概略図である。 幾つかの実施形態における図2の電気化学装置の電極アセンブリの平面図である。 図1に示す電気化学装置の封止前の構成図である。 図11に示す電気化学装置の第1ケースの部分断面図である。 図11に示す電気化学装置の第2ケースの部分断面図である。 本願の他の実施形態によって提供される電気化学装置の正面図である。 図14に示す電気化学装置のB部における部分拡大図である。 本願の一実施形態によって提供される電子機器の概略構成図である。
以下、本願の実施形態における技術的態様を明確に且つ詳細に説明する。明らかに、説明された実施形態は本願の一部の実施形態にすぎず、すべての実施形態ではない。特に定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本願の技術分野に属する技術者が一般的に理解するものと同じ意味である。本願の明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、本願を限定することを目的とするものではない。
以下、本願の実施形態について詳細に説明する。しかし、本願は多くの異なる形態として具現化することができ、且つ本明細書で説明する例示的な実施形態に限定されると解釈すべきではない。これらの例示的な実施形態を提供することにより、本願が完全かつ詳細に当業者に伝達される。
さらに、簡潔で明確にするために、図面では、様々なコンポーネント、層のサイズまたは厚さを拡大することができる。全文にわたって、同じ数値は同じ要素を指す。本明細書で使用されるように、用語「及び/または」は、1つまたは複数の関連する列挙された項目の任意及びすべての組合せを含む。さらに、要素Aが要素Bに「接続される」と呼ばれる場合、要素Aは要素Bに直接接続されていてもよいし、中間要素Cが存在していてもよく、要素Aと要素Bは互いに間接的に接続されていてもよいことを理解すべきである。
さらに、本願の実施形態を説明する際に「可」を使用する場合、「本願の1つまたは複数の実施形態」を意味する。
本明細書で使用される専門用語は、具体的な実施形態を説明する目的であり、本願を限定することを意図していない。本明細書で使用されるように、単数形は、文脈が特に明示的に示されない限り、複数形も含むことが意図される。さらに、本明細書における「含む」という用語は、記載された特徴、数値、ステップ、動作、要素及び/または構成要素が存在することを意味するが、1つ以上の他の特徴、数値、ステップ、動作、要素、及び/またはそれらの組合せの存在または追加は除外されない。
「上」などの空間関連用語は、図で説明したような1つの要素または特徴と別の要素(複数の要素)または特徴(複数の特徴)との関係を説明するために、本明細書で簡単に説明するために使用される。図示された方向に加えて、空間関連用語は、使用または動作中のデバイスまたは装置の異なる方向を含むことが意図される。例えば、図中のデバイスを反転すると、他の要素または特徴の「上方」または「上面」と記述されている要素は、他の要素または特徴の「下方」または「下面」に位置決めされる。したがって、例示的な用語「上」は、上面及び下面の両方の方向を含むことが可能である。第1、第2、第3などの用語は、本明細書で様々な要素、成分、領域、層、及び/または部分を記述するために使用できるが、これらの要素、成分、領域、層、及び/または部分は、これらの用語によって制限されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層または部分と、他の要素、構成要素、領域、層または部分とを区別するために使用される。したがって、以下に論じる第1の要素、構成要素、領域、層または部分は、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層または部分と呼ぶことができる。
図1~図3に示すように、本願の一実施形態による電気化学装置100は、ハウジング10、電極アセンブリ20、第1導電板30及び第2導電板40を含む。電極アセンブリ20は、ハウジング10内に設けられている。第1導電板30と第2導電板40は、いずれも電極アセンブリ20と電気的に接続され、且つハウジング10から延出している。第1導電板30と第2導電板40とは、外部素子(図示せず)と接続することができる。第1方向X、第2方向Y、及び第3方向Zが互いに垂直であることを定義する。第1導電板30の延出方向は、第1方向Xである。第1導電板30の第1表面に垂直な方向は、第2方向Yである。第1導電板30から第2導電板40までの方向は、第3方向Zである。
図5を併せて参照すると、ハウジング10は、第2方向Yにおいて対向して配置された第1ケース101と第2ケース102とを含む。第1ケース101は、互いに接続された第1部分101aと第2部分101bとを含む。第2部分101bの3つの側辺は、第1部分101aにより囲まれている。第2ケース102は、互いに接続された第3部分102aと第4部分102bとを含む。第4部分102bの3つの側辺は、第3部分102aにより囲まれている。第1部分101aは、第3部分102aに接続されている。第2部分101bと第4部分102bは、共同で電極アセンブリ20を収容するための収容空間を構成している。
ハウジング10は、本体部11と接続部12とを備えている。第1ケース101の第2部分101bと第2ケース102の第4部分102bとは、接続されて本体部11を形成している。第1ケース101の第1部分101aと第2ケース102の第3部分102aとは、本体部11を封止するための接続部12を形成するように接続されている。電極アセンブリ20は、本体部11内に設けられている。幾つかの実施形態では、ハウジング10は、パッケージフィルムを用いてパッケージ化された包装袋を採用してもよい。即ち、電気化学装置100はソフトパック電池であり、接続部12は第1部分101aと第3部分102aとがパッケージされて形成された縁取りである。第1導電板30と第2導電板40は、いずれも接続部12の中に挟持され、且つ接続部12の縁からハウジング10を突き出す。
図1~図3に示すように、第1方向Xにおいて、本体部11は、対向して設けられた第1端壁111と第2端壁112とを含む。幾つかの実施形態では、第1方向Xにおいて、第1ケース101の第2部分101bは、対向して配置された第1端面1111と第2端面1121とを含む。第2ケース102の第4部分102bは、対向して配置された第3端面1112と第4端面1122とを含む。第2方向Yにおいて、第1端面1111と第3端面1112とは互いに接続されて第1端壁111を形成し、第2端面1121と第4端面1122とは互いに接続されて第2端壁112を形成する。第3方向Zにおいて、本体部11は、対向して設けられた第1側壁113と第2側壁114とを含む。幾つかの実施形態では、第3方向Zにおいて、第1ケース101の第2部分101bは対向して配置された第1側面1131と第2側面1141とを含み、第2ケース102の第4部分102bは対向して配置された第3側面1132と第4側面1142とを含む。第2方向Yにおいて、第1側面1131と第3側面1132とは接続されて第1側壁113を形成し、第2側面1141と第4側面1142とは接続されて第2側壁114を形成する。第2方向Yにおいて、本体部11は、対向して設けられた第3側壁115と第4側壁116とを含む。幾つかの実施形態では、接続部12は、互いに接続されている第1接続領域12a、第2接続領域12b、及び第3接続領域12cを含む。第2方向Yに沿って見ると、接続部12の第1接続領域12aは、第1端壁111に接続されている。このとき、第1導電板30と第2導電板40は、共に第1接続領域12aの中に挟持され、且つ第1接続領域12aの縁からハウジング10を突き出す。第2方向Yに沿って見ると、第2接続領域12bは第1側壁113に接続され、第3接続領域12cは第2側壁114に接続される。さらに、ハウジング10は、第2方向Yから見て、第1辺121を含む。第1辺121は、第1方向Xにおける第1接続領域12aの縁でもある。第1導電板30と第2導電板40は、第1辺121からハウジング10を延出している。より具体的には、第1端面1111と第3端面1112は、それぞれ第1接続領域12aの両側に位置している。第2方向Yにおいて、第1端面1111は第1接続領域12aと第3側面115とを接続し、第3端面1112は第1接続領域12aと第4側面116とを接続している。図5~図7を併せて参照すると、幾つかの実施形態では、第2方向Yにおいて、第1接続領域12aと第3側面115との間の距離は、第1接続領域12aと第4側面116との間の距離よりも大きい。即ち、第1端面1111は深穴面であり、第3端面1112は浅穴面である。
幾つかの実施形態では、第1接続領域12aは折り曲げられる必要はない。即ち、第1接続領域12aが位置する表面は、第1端壁111が位置する表面に対してほぼ垂直である。このとき、第1方向Xは、第1導電板30が電極アセンブリ20を突き出す方向(第1導電板30が電極アセンブリ20から突出する方向)であり、第1導電板30が第1接続領域12aから突出する方向でもある。第2方向Yは、第1接続領域12a内に位置する第1導電板30の第1表面に垂直な方向である。
別の実施形態では、第1接続領域12aは、第1方向Xにおける電気化学装置100の寸法を小さくし、空間利用率とエネルギー密度を高めるように、第1端壁111まで折り曲げられてもよい。第1接続領域12aが第1端壁111に折り曲げられると、第1導電板30が第1接続領域12aから張り出す方向は変化する。このとき、第1方向Xは、第1導電板30が電極アセンブリ20から突出する方向であり、第1接続領域12aを第1端壁111に垂直な状態に折り返したときに第1接続領域12aから第1導電板30が延出する方向でもある。第2方向Yは、第1接続領域12aを第1端壁111に垂直な状態に折り返したときに、第1接続領域12a内に位置する第1導電板30の第1表面に垂直な方向である。
図5、図6及び図10を併せて参照すると、電極アセンブリ20は、第1電極シート21と第2電極シート22とセパレータフィルム23とを含む巻取り構造である。セパレータフィルム23は、第1電極シート21と第2電極シート22との間に設けられている。第1電極シート21、セパレータフィルム23及び第2電極シート22は、順次に積層して巻回されて、電極アセンブリ20を形成する。第1電極シート21は、第1導電層210と、第1導電層210に設けられた第1導電材料層211とを含む。第2電極シート22は、第2導電層220と、第2導電層220に設けられた第2導電材料層221とを含む。電極アセンブリ20は、さらに、複数の第1タブ24と、複数の第2タブ25とを含む。複数の第1タブ24は、一端が第1導電層210に電気的に接続され、他端が第1導電板30に電気的に接続されている。第2タブ25は、一端が第2導電層220に電気的に接続され、他端が第2導電板40に電気的に接続されている。複数の第1タブ24は、第1中継部240を介して第1導電板30に接続可能である。複数の第2タブ25は、第2中継部250を介して第2導電板40に接続されていてもよい。他の実施形態では、図7に示すように、それが図5に示す電極アセンブリ20との違いは、電極アセンブリ20が巻取り構造である場合、電極アセンブリ20は第1タブ24と第2タブ25とを含まなくてもよいことである。このとき、第1導電板30は、第1導電層210に直接接続されてもよい。第2導電板40は、第2導電層220に直接接続されてもよい。別の実施形態では、電極アセンブリ20は、積層構造であってもよく、即ち、第1電極シート21、セパレータフィルム23、及び第2電極シート22を順次に積層して、電極アセンブリ20を形成することもできる。
ここで、第1電極シート21は、正極シートであってもよい。これに対応して、第1導電層210は正極導電層であってもよく、第1導電材料層211は正極導電材料層であってもよい。第1導電層210は、電流を集約する機能を有してもよい。第2電極シート22は、負極シートであってもよい。これに対応して、第2導電層220は負極導電層であってもよく、第2導電材料層221は負極活物質層であってもよい。第2導電層220は、電流を集約する機能を有してもよい。
正極導電層は、アルミニウム箔またはニッケル箔を用いてもよい。負極導電層は、銅箔、ニッケル箔または炭素系導電層のうちの少なくとも1つを用いてもよい。正極導電材料層は、正極活物質を含有する。正極活物質は、リチウムイオンを可逆的に埋め込み、リチウムイオンを脱出させる化合物(即ち、リチウム化インターカレーション化合物)を含有する。負極導電材料層は、負極活物質、即ち、活性イオンの可逆的な脱嵌が可能な負極活物質を含有する。セパレータフィルム23は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミドまたはアラミドのうちの少なくとも1つを含む。
図1~図4及び図9Aに示すように、電気化学装置100は、絶縁材料を含有する第1層50をさらに含む。第1層50は、第1導電板30とハウジング10とを密封して接続するとともに、第1導電板30とハウジング10との間の電気絶縁状態を維持するためにも使用される。具体的には、第1層50は、第1導電板30と接続部12との間に存在する可能性のある空隙を埋め込むことで、第1導電板30とハウジング10との密封接続を実現し、且つその後の使用中に第1導電板30と接続部12とが分離する可能性を低減した。幾つかの実施形態では、第1層50の絶縁材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン変性材料またはポリエチレン変性材料のうちの少なくとも1つから選択される。
図9Bに示すように、第1層50は、1層または複数層の材料が第2方向Yに沿って積み重ねて形成されてもよい。幾つかの実施形態では、第1層50は、基材50a、第1接着層50b及び第2接着層50cとの3層の材料から積層されることで形成される。基層50aは、第1接着層50bと第2接着層50cとの間に設けられている。基材50a、第1接着層50b及び第2接着層50cの材料は、それぞれ独立して、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン変性材料またはポリエチレン変性材料のうちの少なくとも1種から選択される。基材50aの融点は、第1接着層50bの融点よりも高くてもよく、第2接着層50cの融点よりも高くてもよい。図9A及び図9Bを参照すると、第1接着層50bの一方の表面は第1導電板30に接着され、第1接着層50bの他方の表面は基材50aに接着されている。第2接着層50cと、第1ケース101の第1部分101aまたは第2ケース102の第3部分102aとは、互いに溶着する部分を有する。
図9Aに示すように、第1導電板30は、第1表面301、第2表面302、第1側面303、及び第2側面304を含む。第2方向Yにおいて、第1表面301と第2表面302とは対向して配置されている。図2及び図3を併せて参照すると、第1表面301は第1ケース101に面し、第2表面302は第2ケース102に面している。第3方向Zにおいて、第1側面303と第2側面304とは対向して設けられている。第1側面303は、第1表面301と第2表面302との間に接続される。第2側面304は、第1表面301と第2表面302との間に接続されている。第1表面301と第1側面303との間、第2表面302と第1側面303との間、第1表面301と第2側面304との間、及び第2表面302と第2側面304との間には、合計で4つの第1角度領域300が形成されている。幾つかの実施形態では、第1角度領域300は、ほぼ90度をなしてもよい。第1層50は、第1導電板30の第1表面301、第2表面302、第1側面303及び第2側面304をそれぞれ覆うことによって、第1導電板30の上記各面をハウジング10に密封して接続する。したがって、第1層50は、第1方向Xの逆方向から見ると、4つの第2角度領域500を含む。4つの第2角度領域500は、それぞれ第1導電板30の4つの第1角度領域300に接続されている。
図4及び図5に示すように、第1導電板30は、互いに接続された第1導電領域31、第2導電領域32及び第3導電領域33を含む。第1導電領域31及び第3導電領域33は、ハウジング10内に位置し、即ち、第2方向Yから見ると、第1導電領域31と第2導電領域33は、いずれもハウジング10と重なる。例えば、第2方向Yから見て、第1導電領域31は第1部分101aと重なり合い、第3導電領域33は第2部分101bと重なり合う。第1導電領域31は、電極アセンブリ20の第1タブ24と電気的に接続するために用いられる。第2導電領域32は、ハウジング10の外に突出している。
図4に示すように、第1方向Xにおいて、第1層50は、互いに接続された第1領域51と第2領域52とを含む。第1領域51は、ハウジング10内に設けられている。第2方向Yに沿って見ると、第1辺121は第1領域51と第2領域52との間に設けられる。しかも、第1辺121は、第1領域51と第2領域52との境界線と重なっている。幾つかの実施形態では、第1領域51は接続部12内に介在される。図2を併せて参照すると、第1領域51は、第1層50において第2方向Yに沿った正投影と第1ケース101の第1部分101aとが重なり合い、且つ第2方向Yにおいて第1ケース101の第1部分101aと第2ケース102の第3部分102aとの間に介在する領域である。第2領域52は、ハウジング10の外に設けられている。第2領域52は、第1層50において第1領域51に接続され、且つ第2方向Yに沿って見たときに第1ケース101の第1部分101aよりも第1方向Xにおいて第2部分101bから離れた領域である。第2方向Yに沿って見ると、第1領域51は第1導電板30の一部と重なっている。例えば、第1領域51は、第1導電板30の第1導電領域31の部分と重なる。第2領域52は、第1導電板30の一部と重なる。例えば、第2領域52は、第1導電板30の第2導電領域32の部分と重なる。
第1層50は、第3領域53をさらに含んでもよい。第1方向Xにおいて、第1領域51は、第2領域52と第3領域53との間に接続されている。図2と図4を併せて参照すると、第3領域53は、第1層50において第1領域51と接続され、且つ本体部11内に設けられている。即ち、第3領域53は、第2方向Yから見たときに、第1方向Xにおいて第1部分101aよりも本体部11の内部に近い領域である。第2方向Yに沿って見ると、第3領域53は、第1導電板30の一部と重なる。例えば、第3領域53は、第1導電板30の第3導電領域33の部分と重なる。ここで、キャップが接続部12に圧力を加えると、第1層50の一部が加圧されて両側の圧力の小さい位置に押し出されて、第2領域52と第3領域53とに形成される。
図4に示すように、第2領域52は、第1凸部521と第2凸部522とを含む。第2方向Yに沿って見ると、第1凸部521は第1導電板30と部分的に重なり且つ第1方向Xに沿って突出し、第2凸部522は第1導電板30と部分的に重なり且つ第1方向Xに沿って突出している。図4及び図9Aを併せて参照すると、第1凸部521と第2凸部522は、第2角度領域500から第1方向Xに沿って突出している。第3方向Zにおいて、第1凸部521は第2凸部522から離間している。第1方向Xにおいて、第1凸部521は頂点Tを有し、第2凸部522は頂点Tを有する。頂点Tは第1凸部521が第1辺121から最も離れている箇所であり、頂点Tは第2凸部522が第1辺121から最も離れている箇所である。
従来技術では、第1層は、第1導電板の第1角度領域に接続された領域(即ち、第2角度領域)において、厚さが急変し、且つ絶縁材料が第1導電板の金属材料に移行する位置であるため、シール強度が相対的に低い。機械的な乱用が発生すると、第2角度領域は応力集中を生じやすくなり、第1層が第2角度領域で第1導電板と分離する可能性があり、密封性を低下させ、漏れ液や外部水分がハウジングの内部に入り込み、電気化学装置の使用寿命に影響を与える。さらに、第1層の密封性が低下することにより、水蒸気がハウジングに入ると、電気化学装置内部の酸含有量が上昇し、コバルト酸リチウム中の遷移金属イオンの溶出(例えば、正極導電層におけるコバルト酸リチウムの中のコバルトイオンの溶出を加速する)が加速され、電気化学装置の記憶性能とサイクル性能に影響を与える可能性がある。また、充電時に、第1導電板に熱が発生し、特に急速充電時の第1導電板の発熱はより大きい。第2角度領域が直接に第1導電板に接触するため、第2角度領域における絶縁材料は長期の充放電中に温度の頻繁な変化によって劣化し、第2角度領域にクラックが発生しやすくなったり、密封性が低下したりする。
本願では、第1層50に第1凸部521及び第2凸部522を設ける。これにより、機械的な乱用が発生した場合、第1層50が第2角度領域500で発生した応力を第1凸部521及び第2凸部522の延在方向に分散させることができ、第2角度領域500と第1導電板30とが分離する可能性を低減するだけでなく、第1層50の密封性を高め、電気化学装置100の使用寿命を向上させることができる。これと同時に、第1層50の密封性が低下し、ハウジング10に水蒸気が入り込んで正極導電層における遷移金属イオンが溶出する可能性を低減し、電気化学装置100の記憶性能とサイクル性能を向上させることにも有利である。さらに、第1凸部521と第2凸部522が第1層50と第1導電板30との接触面積を増加させるので、第1導電板30が充電されて発熱すると、第1凸部521と第2凸部522は第1層50の放熱効率を向上させ、第1層50は頻繁な温度変化により劣化することを改善し、第1層50の密封性を向上させることに有利である。
図4に示すように、幾つかの実施形態では、第2方向Yに沿って見ると、第1方向Xにおいて、第1凸部521の頂点Tは第1側面303と重なり、第2凸部522の頂点Tは第2側面304と重なり合う。
図4に示すように、幾つかの実施形態では、第2方向Yに沿って見ると、第2領域52は、第1凸部521と第2凸部522との間に設けられた第3凸部523をさらに含み、第3凸部523は、第1方向Xに沿って突出している。ここで、第2方向Yに沿って見ると、第2領域52と第1導電板30とが重なる部分をオーバーラップ領域520と定義する。例えば、オーバーラップ領域520は、第2領域52と第1導電板30の第2導電領域32とが重なる部分であってもよい。第3凸部523は、オーバーラップ領域520に位置する。第2方向Yに沿って見ると、オーバーラップ領域520は、第2領域52の第1導電板30における第1側面303と第2側面304との間に設けられた部分でもある。第3凸部523は頂点Tを有し、頂点Tは第3凸部523が第1辺121から最も離れている箇所である。第3凸部523を設けることにより、第1層50と第1導電板30との接触面積がさらに増加するため、第1導電板30が充電されて発熱すると、第3凸部523は第1層50の放熱効率をさらに向上させ、第1層50が頻繁な温度変化により劣化することを改善し、即ち、第1層50の密封性を向上させた。幾つかの具体的な実施形態では、オーバーラップ領域520の数は2つである。第2方向Yにおいて、2つのオーバーラップ領域520は、それぞれ第1導電板30の両側に位置している。一方のオーバーラップ領域520は第1導電板30の第1表面301に接続され、他方のオーバーラップ領域520は第1導電板30の第2表面302に接続される。各オーバーラップ領域520には、第3凸部523がそれぞれ設けられている。
幾つかの実施形態では、第1表面301に位置する第3凸部523の数は複数であってもよい。複数の第3凸部523は、第3方向Zに沿って互いに接続されている。第2表面302に位置する第3凸部523の数は、複数であってもよい。複数の第3凸部523は、第3方向Zに沿って互いに接続されている。
第1方向Xにおいて、第1辺121から第1凸部521の頂点Tまでの距離を第1距離Hと定義し、第1辺121から第3凸部523の頂点Tまでの距離を第2距離Hと定義する場合、幾つかの実施形態では、第1距離Hは第2距離Hよりも大きい(H>H)。第1表面301(または第2表面302)に位置する第3凸部523の数が複数である場合、第2距離Hは、第1辺121から複数の第3凸部523の頂点Tまでの距離のうちの最大値である。第3凸部523の張り出し距離が大きいと、第1導電板30の第1表面301または第2表面302に接続された第1領域51のうち、殆んどの部分が接続部12から押し出され、第1導電板30の表面に接続された第1領域51の厚さがそれだけ小さく、第1層50のシール強度も小さいことが表明される。したがって、本願では、H>Hのように設定することにより、第1凸部521が応力の分散と放熱効果の向上の役割を果たすことができ、第1層50のシール強度への影響を低減した。また、第1層50の電気化学装置100のエネルギー密度への影響を低減することにも有利である。また、第1辺121から第2凸部522の頂点Tまでの第4距離Hが第2距離Hよりも大きいことを規定してもよい。
図4に示すように、幾つかの実施形態では、第2方向Yに沿って見ると、第1層50は、第1端辺501、第2端辺502、第3端辺503、及び第4端辺504を含む。第1方向Xにおいて、第1端辺501と第2端辺502とは、対向して配置されている。第2方向Yに沿って見ると、第1端辺501は第1辺121の第1部分101aから離れる側に位置し、第2端辺502は第1部分101と重なっている。第3方向Zにおいて、第3端辺503と第4端辺504は、対向して配置される。第4端辺504は、第1層50の第2導電板40により近い縁である。第3端辺503と第4端辺504は、いずれも第1方向Xに沿って延びている。第2方向Yに沿って見ると、第1凸部521、第2凸部522及び第3凸部523は、いずれも第1端辺501に形成されている。
ここで、第1端辺501は、第3方向Zに沿って延びる第2辺54を含む。第3方向Zにおいて、第1凸部521は、第2辺54と第2凸部522との間に設けられている。幾つかの実施形態では、第3方向Zにおいて、第2辺54、第1凸部521、第3凸部523及び第2凸部522は、順次に接続される。第1方向Xにおいて、第1辺121から第2辺54までの距離を第3距離Hと定義すると、第1距離Hは第3距離Hよりも大きい(H>H)。H>Hを規定することにより、第1凸部521は応力の分散と放熱効果の向上という役割をうまく果たすことができ、また、第1辺121の延出距離が大きいことに起因して、第1導電板30の側面に接続された第1領域51の厚さが小さくなり、密封性が低下する可能性を減らし、さらに、第1層50の電気化学装置100のエネルギー密度に対する影響を低減することにも有利である。
さらに、第2距離Hは第3距離Hよりも大きい(H>H)。
幾つかの実施形態では、第3距離Hは0.2mm~3.5mmであり、第1距離Hと第3距離Hとの比は1.09~16範囲である。本願は、第3距離Hの範囲を限定することにより、第1辺121の張り出し距離が小さい(パッケージのギャップが第1層50に加わる圧力が不足している)ことによる第1層50の密封性の低下の可能性を低減するとともに、第1辺121の張り出し距離が大きい場合の第1層50の密封性への影響も低減する。また、ハウジング10に露出した第1導電板30が第1端壁111側に向かって折り曲げる必要があれば(第1導電板30が外部素子と接続するのを容易にする)、第1辺121の張り出し距離が大きい場合、第1層50は第1導電板30に伴って同時に折り曲げられ、折り曲げ位置が機械的に乱用されるときに応力集中が発生し、第1層50が破裂する可能性は高くなる。したがって、Hの上限値を規定することにより、第1層50が折り曲げられた後に破裂する可能性も小さくすることができる。これと同時に、本願は、第1距離Hと第3距離Hとの比の範囲を限定することにより、Hが小さいときの応力分散効果と放熱効果が低下する問題を改善するとともに、Hが大きいときに電気化学装置100のエネルギー密度への影響を低減する。
幾つかの具体的な実施形態では、第1距離Hは3mm~4.5mmであり、第2距離Hは2.3mm~3mmであり、第3距離Hは1.8mm~2.5mmである。
同様に、第4距離Hと第3距離Hとの比を1.09~16の範囲で設定することができる。幾つかの具体的な実施形態では、第4距離Hは3mm~4.5mmである。
図8に示すように、幾つかの実施形態では、電気化学装置100は、第1導電板30及び第2導電板40と電気的に接続された回路基板70をさらに含む。具体的には、第1導電板30のハウジング10から露出する第3導電領域33は、第1端壁111の第1端面1111に向かって折り曲げられ、第2方向Yにおいて対向して設けられた第1セグメント331、第2セグメント332、及び第1セグメント331と第2セグメント332との間に接続された第3セグメント333を形成している。第1セグメント331は、第1導電領域31に接続されている。回路基板70は、第1端面1111に設けられている。回路基板70には、第1電気接続部71と第2電気接続部(図示せず)が設けられている。回路基板70は、第3導電領域33の第2セグメント332に第1電気接続部71を介して接続されている。同様に、第2導電板40のハウジング10から露出する領域は、第1端面1111に向かって折り曲げられ、且つ第2電気接続部に接続されてもよい。ここで、第1電気接続部71と第2電気接続部は、ニッケルシートであってもよい。
さらに、第3導電領域33が折り曲げ方向とは反対方向に開く可能性を小さくするために、第1セグメント331と第2セグメント332との間に接着材72を設けてもよい。接着材72は、第2方向Yでの対向する両面にそれぞれ第1セグメント331と第2セグメント332とを接着する。
幾つかの実施形態では、第1ケース101と第2ケース102の材料は、いずれも多層シートであってもよい。図12に示すように、第1ケース101は、順次に積層された第1保護層1011、第1金属層1012、及び第1ポリマー層1013を含んでもよい。第1ポリマー層1013は、第1保護層1011よりも電極アセンブリ20に近い。第1保護層1011の材質は、第1金属層1012を保護し、第1金属層1012が外力作用により破損する可能性を低減するとともに、外部環境の空気浸透を遅らせ、電気化学装置100内部が正常に動作する環境を維持するために使用できる高分子樹脂であってもよい。幾つかの実施形態では、第1保護層1011の材質は、エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド及びポリイミドのうちの少なくとも1つから選択されてもよい。第1金属層1012は、外部環境の水分浸透を遅らせ、電極アセンブリ20に対する外力の損傷を低減するために使用される。幾つかの実施形態では、第1金属層1012は、アルミニウム箔層またはスチール箔層であってもよい。第1ポリマー層1013は加熱溶融の性質を有し、封止に用いられてもよく、且つ電解液中の有機溶媒により多層シートが溶解または膨潤する可能性を低減することができる。第1ポリマー層1013は、電解液中の電解質が第1金属層1012に接触することに起因する金属層の腐食の可能性を低減するためにも使用される。幾つかの実施形態では、第1ポリマー層1013は、ポリプロピレン、プロピレン共重合体、ポリエチレン及びポリメチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1つのポリマー材料を含む。
図13に示すように、第2ケース102は、順次に積層された第2保護層1021、第2金属層1022、及び第2ポリマー層1023を含む。第1ケース101及び第2ケース102が1枚の封止フィルムで折り畳まれて得られる場合、第2保護層1021、第2金属層1022及び第2ポリマー層1023の材質は、それぞれ第1保護層1011、第1金属層1012及び第1ポリマー層1013の材質と同じであり、ここでは繰り返して説明しない。
図11~図13に示すように、ハウジング10を製造する際に、パッケージ装置のキャップを利用して、第1ケース101の第1部分101aと第2ケース102の第3部分102aに同時に一定の温度と圧力を加えて、第1ポリマー層1013と第2ポリマー層1023とを互いに溶融して接着し、接続部12を形成する。第1層50は、第1ポリマー層1013と第2ポリマー層1023との間に設けられる。封止時に、第1ポリマー層1013と第2ポリマー層1023とは、溶融して接着される。幾つかの実施形態では、第1層50が3層の材料から積層されている場合、第1層50の第2接着層50cは、封止時に第1ポリマー層1013及び第2ポリマー層1023と溶融して接着される。ここで、連結部12を密封して形成する際に、連結部12に印加されるキャップの圧力が大きく、第1層50の一部が加圧されて圧力の小さい位置に押し出されて、第2領域52と第3領域53とに形成される。第1層50は、第1導電板30と接続部12との間に存在する可能性のある空隙を埋め、且つその後の使用中に第1導電板30と接続部12とが分離する可能性を低減した。また、第1層50、第1ポリマー層1013及び第2ポリマー層1023の材料はいずれもポリマーであり、融点が近いため、高温加圧環境下での結合度が良く、密封性が向上する。また、第1層50は、第1導電板30と第1金属層1012、第2金属層1022との間の電気絶縁性を高め、三者が接触して短絡を起こす可能性を低減することができる。
再び図8及び図9Aを参照して、幾つかの実施形態では、オーバーラップ領域520は、第2方向Yに沿って突出する第4凸部524をさらに含んでもよい。第1方向Xにおいて、第4凸部524は、第1辺121の裸の縁を覆うように、第1辺121の一方側に位置する。したがって、第1導電板30の第3導電領域33を第1端壁111側に折り曲げる必要がある場合、第4凸部524は、第1導電板30が第1辺121の縁から露出した金属層に直接接触することによる短絡または腐食の可能性を低減することができる。
図1~図4に示すように、幾つかの実施形態では、電気化学装置100は、絶縁材料を含有する第2層60をさらに含んでもよい。第2層60は、第2導電板40とハウジング10とを密封して接続するために使用されるとともに、第2導電板40とハウジング10との間を電気的に絶縁することができる。第2層60は、第1層50と同様の設計を採用してもよい。即ち、第2層60に凸部を設けて、密封性をさらに向上させることもできる。ここでは、繰り返して説明しない。
図14及び図15に示すように、本願の別の実施形態は、電気化学装置200をさらに提供している。電気化学装置200は、第3領域53が第5凸部531と第6凸部532とを含む点で電気化学装置100と相違している。第2方向Yに沿って見ると、第5凸部531は、第1導電板30と部分的に重なり合い且つ第1方向Xから離れて突出し、第6凸部532は第1導電板300と部分的に重なり合い且つ第1方向Xから離れて突出している。幾つかの具体的な実施形態では、第5凸部531の数は2つであり、第6凸部532の数も2つである。2つの第5凸部531と2つの第6凸部532は、それぞれ4つの第2角度領域500から第1方向Xから離れるように突出している。第3方向Zにおいて、第5凸部531は第6凸部532から離間している。
したがって、機械的乱用が発生すると、第1層50が第2角度領域500で発生する応力は、第5凸部531及び第6凸部532の延在方向に沿って分散することもできる。これにより、第2角度領域500と第1導電板30とが分離する可能性を低減し、第1層50の密封性を向上し、第1導電板30に応力が伝導する際に第1導電板30が破断する可能性を低減し、電気化学装置200の使用寿命を向上させた。次に、第5凸部531及び第6凸部532も同様に第1層50の放熱効率を高め、第1層50の密封性を高めた。
ここで、本願の電気化学装置100(或いは電気化学装置200)は、電気化学反応を起こすことができるすべてのデバイスを含む。具体的には、電気化学装置100は、すべての種類の一次電池、二次電池、燃料電池、太陽電池及びキャパシタ(例えば、スーパーキャパシタ)を含む。あるいは、電気化学装置100は、リチウム金属二次電池、リチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池、及びリチウムイオンポリマー二次電池を含むリチウム二次電池であってもよい。
図16に示すように、本願の一実施形態はまた、電気化学装置100(または電気化学装置200)を含む電子機器1を提供する。
ここで、本願の電気化学装置100は、様々な分野の電子機器1に適用可能である。一実施形態において、本願の電子機器1は、ノートパソコン、ペン入力型コンピュータ、モバイルコンピュータ、電子書籍プレーヤ、携帯電話、携帯式ファクシミリ、携帯式複写機、携帯式プリンタ、ヘッドフォン、レコーダ、液晶テレビ、ハンドクリーナ、携帯CD機、ミニディスク、トランシーバ、電子手帳、電卓、メモリカード、ポータブルレコーダー、ラジオ、予備電源、電機、自動車、オートバイ、アシスト自転車、自転車、照明器具、おもちゃ、ゲーム機、時計、電動工具、フラッシュ、カメラ、家庭用大型蓄電池及びリチウムイオンキャパシタなどであってもよいが、これらに限定されるものではない。
以下、本願について、具体的な実施例及び比較例を用いて詳細に説明する。ここで、ソフトパック電池を例にして、具体的な製造過程と試験方法に合わせて本願を説明するが、当業者は、本願に記載された製造方法はインスタンスに過ぎず、その他の適切な製造方法はいずれも本願の範囲内にあることを理解すべきである。
〔実施例1〕
(1)負極シートの製造:負極活物質である人造黒鉛、導電性カーボンブラック(Super P)、スチレンブタジエンゴム(SBR)を96:1.5:2.5の質量比で混合し、溶媒として脱イオン水を加え、質量百分率で70WT%のスラリーに調製して、均一に攪拌する。スラリーを厚さが10μmの負極集電体銅箔の一方の表面に均一にコーティングして、110℃で乾燥し、塗層の厚さが150μmの、負極活物質層が片面に塗布された負極シートを得た。この負極シートの他方の表面に上記工程を繰り返して、負極活物質層が両面に塗布された負極シートを得た。負極シートには1つの負極タブが含まれ、負極タブはニッケル(Ni)である。
(2)正極シートの製造:正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCоO)、導電性カーボンブラック(Super P)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を97.5:1.0:1.5の質量比で混合し、溶媒としてN-メチルピロリドン(NMP)を加え、固形分が75WT%のスラリーを調製し、且つ均一に攪拌する。スラリーを厚さが12μmの正極集電体アルミニウム箔の一方の表面に均一にコーティングして、90℃で乾燥することにより、正極活物質層の厚みが100μmである正極シートである。正極集電体アルミニウム箔の他方の表面に、以上の工程を繰り返して、正極活物質層が両面に塗布された正極シートを得た。正極シートには1つの正極タブが含まれ、正極タブはアルミニウム(Al)である。
(3)電解液の調製:乾燥アルゴンの雰囲気中で、まず有機溶媒であるエチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジエチルカーボネート(DEC)をEC:EMC:DEC=30:50:20の質量比で混合し、その後、有機溶媒の中にリチウム塩六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を加えて溶解して均一に混合し、リチウム塩の濃度が1.15mol/Lの電解液を得た。
(4)電池の製造:第1層を第1導電板に接続し、第2層を第2導電板に接続し、その後、第1導電板と第2導電板をそれぞれ第1タブと第2タブとに溶接する。ここで、接着剤貼付工程と溶接工程との順序は交換可能である。次に、第1電極シート、セパレータフィルム及び第2電極シートを順次に積層巻回して電極アセンブリを取得する。セパレータフィルムは、厚みが15μmのポリエチレン(PE)フィルムを用いた。その後、注液、化成及び封止を行い、寸法が5.40mm×94mm×90mmの電池を取得し、且つ第1導電板と第2導電板とのハウジングから突き出ている領域を折り曲げて回路基板に接続する。パッケージした後、第2方向に沿って見ると、第1層には、第1導電板と部分的に重なる第1凸部と第2凸部が形成されている。第1層の第2領域は、第1凸部と第2凸部との間に設けられた第3凸部をさらに含む。H、H及びHの値、並びにH/Hの比が表1に示されている。
<比較例1>
比較例1は、第2方向に沿って見ると、第1層に第1導電板と部分的に重なる第1凸部と第2凸部が形成されておらず、第1凸部と第2凸部との間に位置する第3凸部も形成されていない点で実施例1と異なっている。
<比較例2~3及び実施例2~5>
実施例1と異なる点は、H、H及びHの値、並びにH/Hの比が異なる点である。
次に、各実施例及び比較例の電池について、それぞれ落下試験、落下+高温高湿試験、大倍率充放電試験及びコバルト溶出率試験を行った。実施例と比較例は、それぞれ100個ずつ取って試験を行い、対応する試験結果を表1に記録した。
落下試験は、次の3つのステップを含む。1)25℃の環境条件下で、電池の電圧を100%SOC(State of Charge,荷電状態)に調整する。2)電池を治具庫に入れ、自動落下設備で電池の底面、左側面、右側面、正面、裏面、天井面を1輪の接地とするように、1.8mの位置から順に45±15度の角度で鋼板に落下させ、1サイクルで合計14輪、つまり84回落下する。3)落下が完了した後、検査を行い、第1層と第1導電板との間の接続領域に液漏れが発生しておらず、かつ第1層のハウジングを露出している領域にクラックや破断が発生していなければ、電池が試験に合格したと判断する。
落下+高温高湿試験は、次の4つのステップを含む。1)25℃の環境条件下で、電池の電圧を100%SOC(State of Charge,荷電状態)に調整する。2)落下完了後、電池を治具庫に入れ、自動落下設備で電池の底面、左側面、右側面、正面、裏面、天井面を1輪の接地とするように1.8mの位置から順に45±15度の角度で鋼板に落下し、1サイクルで合計14輪、つまり84回落下する。3)電池を加熱炉に入れて30日間貯蔵し、炉内温度は65℃、相対湿度は90%である。4)電池を取り出して、検査を行い、第1層と第1導電板との接続領域に液漏れが発生していないことを確認すれば、電池が試験に合格したと判断する。
大倍率充放電試験は、次の5つのステップを含む。1)10.0Cの定電流で4.15Vまで充電し、さらに8Cまで定電圧で充電する。2)8.0Cの定電流で4.35Vまで充電し、さらに定電圧で6Cまで充電する。3)6.0Cの定電流で4.45Vまで充電し、さらに定電圧で1Cまで充電する。4)1.0Cの定電流で4.5Vまで充電し、さらに0.05Cまで定電圧で充電する。5)2Cで電圧が3.0Vになるまで放電する。6)サイクル中、それぞれ第100回目、500回目、1000回目に放電を行い、検査により、第1層と第1導電板の間の接続領域に液漏れが発生していなければ、電池が試験に合格したと判断する。
コバルト溶出率試験は、以下の2つのステップを含む。1)電池が第1000回目の放電を完成した後、電池を遠心分離する。2)遠心分離後に得られた液体をICP(Inductive Coupled Plasma Emission Spectrometer,誘導結合プラズマスペクトル)テストを行い、電解液のコバルト含有量を取得し、それによって、正極シートにおけるコバルト酸リチウムのコバルト溶出量が特徴づけられる。
表1のデータから明らかなように、比較例1に比べて、実施例1の第1層には第1凸部、第2凸部及び第3凸部が設けられているため、第1層は改善された密封性を有している。これにより、実施例1の電池の落下試験、落下+高温高湿試験及び大倍率充放電試験の合格率はいずれも高く、長期サイクル後のコバルトイオンの溶出量は低い。第1層に第1凸部、第2凸部及び第3凸部が設けられている場合、Hの値及びH/Hの比は、第1層の密封性にさらに影響を与える。実施例2に比べて、比較例2におけるHが小さすぎ、且つH/Hの比が大きすぎるため、第1層の密封性が相対的に低下し、長期サイクル後の大倍率充放電試験の通過率が低下し、コバルトイオンの溶出量も相対的に向上した。比較例3では、Hが大きすぎ、且つH/Hの比が小さすぎるため、第1層は第1導電板の折り曲げ位置に応力集中が生じやすく、クラックや破断が発生する割合が高くなる。
実施例4に比べて、比較例5におけるH/Hの比が大きすぎるため、第1層の密封性が相対的に低下し、大倍率充放電試験の通過率が低下し、且つ長期サイクル後に、コバルトイオンの溶出量も相対的に向上した。実施例3~5におけるH及びH/Hの比は所定条件を満たすため、電池の落下試験、落下+高温高湿試験及び大倍率充放電試験の合格率はいずれも高く、長期サイクル後のコバルトイオンの溶出量は低い。
最後に、上述の実施形態は、本願を制限するものではなく、本願の技術提案を説明するためにのみ使用される。好ましい実施形態を参照して本願を詳細に説明したが、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、本願の技術的提案を修正または均等に置き換えることができることを当業者は理解すべきである。
1 電子機器
10 ハウジング
11 本体部
12 接続部
12a 第1接続領域
12b 第2接続領域
12c 第3接続領域
20 電極アセンブリ
21 第1電極シート
22 第2電極シート
23 セパレータ
24 第1タブ
25 第2タブ
30 第1導電板
31 第1導電領域
32 第2導電領域
33 第3導電領域
40 第2導電板
50 第1層
50a 基材
50b 第1接着層
50c 第2接着層
51 第1領域
52 第2領域
53 第3領域
54 第2辺
60 第2層
70 回路基板
71 第1電気接続部
72 接着剤
100、200 電気化学装置
101 第1ケース
101a 第1部分
101b 第2部分
102 第2ケース
102a 第3部分
102b 第4部分
111 第1端壁
112 第2端壁
113 第1側壁
114 第2側壁
115 第3側壁
116 第4側壁
121 第1辺
210 第1導電層
211 第1導電材料層
220 第2導電層
221 第2導電材料層
240 第1中継部
250 第2中継部
300 第1角度領域
301 第1表面
302 第2表面
303 第1側面
304 第2側面
331 第1セグメント
332 第2セグメント
333 第3セグメント
500 第2角度領域
501 第1端辺
502 第2端辺
503 第3端辺
504 第4端辺
520 オーバーラップ領域
521 第1凸部
522 第2凸部
523 第3凸部
524 第4凸部
531 第5凸部
532 第6凸部
1011 第1保護層
1012 第1金属層
1013 第1ポリマー層
1021 第2保護層
1022 第2金属層
1023 第2ポリマー層
1111 第1端面
1121 第2端面
1112 第3端面
1122 第4端面
1131 第1側面
1141 第2側面
1132 第3側面
1142 第4側面
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向
第1距離
第2距離
第3距離
第4距離
、T、T 頂点

Claims (15)

  1. ハウジング、電極アセンブリ及び第1導電板を含み、前記電極アセンブリは前記ハウジング内に設けられ、前記第1導電板は前記電極アセンブリと電気的に接続され、且つ前記ハウジングから突出する電気化学装置であって、
    前記電気化学装置は、さらに第1層を含み、
    前記第1導電板の延出方向を第1方向と定義すると、前記第1方向において、前記第1層は、互いに接続する第1領域と第2領域とを含み、前記第1領域は前記ハウジング内に設けられ、前記第2領域は前記ハウジングの外に設けられ、
    前記第1導電板の一方の表面に垂直な方向を第2方向と定義し、前記第2方向に沿って見ると、前記第2領域は前記第1導電板と部分的に重なり、前記第1層は絶縁材料を含み、
    前記第2領域は、第1凸部と第2凸部とを含み、
    前記第2方向に沿って見ると、前記第1凸部は、前記第1導電板と部分的に重なり且つ前記第1方向に沿って突出し、前記第2凸部は、前記第1導電板と部分的に重なり且つ前記第1方向に沿って突出し、
    第3方向、前記第1方向、および前記第2方向を互いに垂直であることを定義し、前記第3方向において、前記第1凸部と前記第2凸部は互いに離間していることを特徴とする電気化学装置。
  2. 前記第2方向に沿って見ると、前記第2領域は、前記第1凸部と前記第2凸部との間に設けられた第3凸部をさらに含み、前記第3凸部は、前記第1方向に沿って突出していることを特徴とする請求項1に記載の電気化学装置。
  3. 前記第2方向に沿って見ると、前記ハウジングは、前記第1領域と前記第2領域との間に設けられた第1辺を含み、前記第1方向において、前記第1辺から前記第1凸部の頂点までの距離が第1距離であり、前記第1辺から前記第3凸部の頂点までの距離が第2距離であると定義し、前記第1距離は前記第2距離よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の電気化学装置。
  4. 前記第3凸部の数は、複数であることを特徴とする請求項2に記載の電気化学装置。
  5. 前記第2方向に沿って見ると、前記第2領域と前記第1導電板とが重なる部分をオーバーラップ領域と定義し、前記オーバーラップ領域は、前記第2方向に沿って張り出している第4凸部を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気化学装置。
  6. 前記第1層は、前記第3方向に沿って延びる第2辺を含み、前記第3方向において、前記第1凸部は前記第2辺と前記第2凸部との間に設けられ、
    前記第1方向において、前記第1辺から前記第2辺までの距離は第3距離であり、前記第1距離は前記第3距離より大きいことを特徴とする請求項3に記載の電気化学装置。
  7. 前記第2距離は前記第3距離より大きいことを特徴とする請求項6に記載の電気化学装置。
  8. 前記第3距離は0.2mm~3.5mmであり、前記第1距離と前記第3距離との比は1.09~16の範囲であることを特徴とする請求項6に記載の電気化学装置。
  9. 前記第2方向に沿って見ると、前記第1導電板は、対向して設けられた第1側面と第2側面とを含み、前記第1方向において、前記第1凸部の頂点は前記第1側面と重なり、前記第2凸部の頂点は前記第2側面と重なり合うことを特徴とする請求項1に記載の電気化学装置。
  10. 前記ハウジングは、本体部と、前記本体部に接続される接続部とを含み、前記接続部は前記本体部を密封することに用いられ、前記電極アセンブリは、前記本体部の中に設けられ、前記第1導電板は、前記電極アセンブリと電気的に接続され且つ前記接続部から延出し、前記第1領域は、前記第1導電板と前記接続部とを接続することを特徴とする請求項1に記載の電気化学装置。
  11. 前記ハウジングは、対向して配置された第1ケースと第2ケースとを含み、前記第1ケースは第1ポリマー層を含み、前記第2ケースは第2ポリマー層を含み、前記第1ポリマー層と前記第2ポリマー層は、互いに接着して前記接続部を形成することを特徴とする請求項10に記載の電気化学装置。
  12. 前記第1ポリマー層は第1ポリマー材料を含み、前記第2ポリマー層は第2ポリマー材料を含み、前記第1ポリマー材料と前記第2ポリマー材料はそれぞれ独立してポリプロピレン、プロピレン共重合体、ポリエチレン又はポリメチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項10に記載の電気化学装置。
  13. 前記第1層は、さらに第3領域を含み、
    前記第1方向において、前記第1領域は前記第2領域と前記第3領域との間に接続され、前記第3領域は前記本体部内に設けられ、
    前記第3領域は、第5凸部と第6凸部とを含み、
    前記第2方向に沿って見ると、第5凸部は前記第1導電板と部分的に重なり且つ前記第1方向から離れるように突出し、
    前記第6凸部は、前記第1導電板と部分的に重なり且つ前記第1方向から離れるように突出し、
    前記第3方向において、前記第5凸部と前記第6凸部は互いに離間していることを特徴とする請求項1に記載の電気化学装置。
  14. 前記絶縁材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン変性材料又はポリエチレン変性材料から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学装置。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の電気化学装置を備える、電子機器。
JP2023563897A 2021-12-29 2021-12-29 電気化学装置及び電子機器 Pending JP2024515180A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/CN2021/142421 WO2023123034A1 (zh) 2021-12-29 2021-12-29 电化学装置和电子装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024515180A true JP2024515180A (ja) 2024-04-05

Family

ID=85575101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023563897A Pending JP2024515180A (ja) 2021-12-29 2021-12-29 電気化学装置及び電子機器

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2024515180A (ja)
CN (1) CN115843399A (ja)
WO (1) WO2023123034A1 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4095912B2 (ja) * 2003-02-07 2008-06-04 三菱化学株式会社 平板積層型電池及び平板積層型電池の製造方法
JP4720172B2 (ja) * 2004-12-10 2011-07-13 ソニー株式会社 電池
JP2016029617A (ja) * 2014-07-25 2016-03-03 株式会社デンソー 非水電解質二次電池
KR101905991B1 (ko) * 2016-10-26 2018-10-08 현대자동차주식회사 관통 안정성이 향상된 파우치형 배터리 셀
CN211350702U (zh) * 2020-03-19 2020-08-25 宁德新能源科技有限公司 电芯的封装结构
CN113097436B (zh) * 2021-03-31 2022-07-12 宁德新能源科技有限公司 电池

Also Published As

Publication number Publication date
WO2023123034A1 (zh) 2023-07-06
CN115843399A (zh) 2023-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11437683B2 (en) Battery cell of venting structure using taping
CN112002868B (zh) 一种电化学装置及电子装置
CN101478034B (zh) 保护电路板、电池包及其制造方法
JP4892893B2 (ja) バイポーラ電池
CN102646844B (zh) 二次电池
JP4096718B2 (ja) バイポーラ電池、バイポーラ電池の製造方法、組電池および車両
CN217768425U (zh) 极片、电池单体、电池以及用电装置
US20230238540A1 (en) Electrode assembly, battery cell, battery, and method and device for manufacturing electrode assembly
CN111313102A (zh) 电芯及包含其的电化学装置和电子装置
CN113707975A (zh) 一种电化学装置及包含该电化学装置的电子装置
JP2022188177A (ja) フィルム外装電池、組電池および前記フィルム外装電池の製造方法
WO2024078295A1 (zh) 电化学装置和电子装置
US20140023913A1 (en) Prismatic secondary battery
US20230246272A1 (en) Electrochemical apparatus and electronic apparatus
JP2011096485A (ja) 二次電池
WO2022168623A1 (ja) 二次電池、電子機器及び電動工具
JP2024515180A (ja) 電気化学装置及び電子機器
CN117378065A (zh) 极片、电池单体、电池以及用电装置
US11508993B2 (en) Electrode assembly having an electrode subassembly, and battery including the electrode assembly
KR20060087179A (ko) 파우치형 리튬 이차 전지
CN114730905A (zh) 一种电化学装置及包含该电化学装置的电子装置
US20240222814A1 (en) Electrochemical apparatus, module and electronic device
CN116544345B (zh) 二次电池及电子装置
WO2023115375A1 (zh) 电化学装置和电子装置
WO2022168622A1 (ja) 二次電池、電子機器及び電動工具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231017