JP2024513680A - フッ素化流体調整系 - Google Patents

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Abstract

フッ素化流体調整系を記載する。特に、非導電性フッ素化流体と、減感された活性炭吸着剤を含むフィルタと、を含む、フッ素化流体調整系を記載する。

Description

フッ素化流体は、多くの異なる用途で使用される。流体が系内で再循環されるいくつかの系では、そのような流体の調整(濾過を含む)は、例えば、夾雑物質及び分解生成物を除去することによって、流体を最適条件に維持するために必要である。
一態様において、本明細書は、流体調整系に関する。流体調整系は、非導電性フッ素化流体と、減感された活性炭吸着剤を含むフィルタと、を含む。非導電性フッ素化流体は、フィルタと流体連通しており、非導電性が、ASTM D877(1987)に従って2.5mmのギャップで25kVを超える絶縁破壊強度を意味している。
別の態様では、本明細書は、流体調整系を調製する方法に関する。本方法は、活性炭吸着剤を提供することと、活性炭吸着剤を減感することと、減感された活性炭吸着剤をフィルタハウジング中に配置することと、減感された活性炭吸着剤を含むフィルタハウジングを、非導電性フッ素化流体と流体連通した状態で配置することと、を含む。
別の態様では、本明細書は、フッ素化流体を濾過する方法に関する。この方法は、減感された活性炭吸着剤を提供することと、非導電性フッ素化流体を提供することと、減感された活性炭吸着剤が非導電性フッ素化流体と流体連通するように、減感された活性炭吸着剤を非導電性フッ素化流体に導入することと、を含む。
例示的な流体調整系の概略側面断面図である。 流体調整系を調製する例示的な方法を示しているフローチャートである。 フッ素化流体を濾過する例示的な方法を示しているフローチャートである。
本明細書で使用する場合、「フルオロ」(例えば、「フルオロアルキレン」若しくは「フルオロアルキル」若しくは「フルオロカーボン」の場合などの、基若しくは部分に関して)又は「フッ素化」は、(i)部分的にフッ素化されており、炭素に結合した少なくとも1個の水素原子が存在すること、又は(ii)全フッ素化されていることを意味する。
本明細書で用いる場合、「ペルフルオロ-)」(例えば、「ペルフルオロアルキレン」若しくは「ペルフルオロアルキル」若しくは「ペルフルオロカーボン」の場合などの、基若しくは部分に関して)又は「全フッ素化」は、完全にフッ素化されており、したがって、別段に指示され得る場合を除き、炭素に結合したいずれの水素原子もフッ素原子で置き換られていることを意味する。
本明細書で使用する場合、「流体」は、液相及び/又は気相を指す。
フッ素化流体(液相及び気相の両方を含む流体)を含むフッ素化材料は、数多くの用途において有用である。これは、少なくとも部分的には、通常の運転温度及び環境におけるその非導電性、並びに電気的短絡(ショート)を防止するその能力によるものである。非導電性は、標準ギャップに対して、所与の電圧における絶縁破壊強度によって定量化することができる。例えば、非導電性は、ASTM D877(1987)に従って2.5mmのギャップで35kVの絶縁破壊強度より大きいことを意味し得る。いくつかの実施形態では、非導電性は、ASTM D877(1987)に従って2.5mmのギャップで25kVの絶縁破壊強度より大きいことを意味し得る。いくつかの実施形態では、非導電性は、非常に高い、例えば10^7Ω・cmを超える、電気抵抗率を有することを意味し得る。
そのようなフッ素化材料の絶縁特性により、フッ素化材料は、電子機器を短絡させることなく電子機器(electronic equipment)を浸す(それによって電子機器から熱を除去又は酸素を遮断する)ための火災抑制用途において、及び電子機器を損傷させる短絡を潜在的に可能にする導電性媒体を提供することなく電子機器から熱を効率的に伝達するための浸漬熱伝達用途において、アーク放電による電気的ショートを防止するための絶縁ガス(例えば、配電網機器における)にとって特に有用となり得る。
フッ素化材料が電気機器(electrical equipment)と長期間接触する用途の場合、例えば、絶縁ガス又は浸漬熱伝達(冷却)の場合、電気系から流体系中への夾雑物質の移動を回避することが特に重要であり得る。したがって、調整系は、流体を処理し、流体を濾過し、あるいは流体から夾雑物質を除去又は中和(又は不動態化)するために、使用し得る。
低い地球温暖化係数(global warming potential、GWP)を有するフッ素化材料は、浸漬冷却系の使用者にとって特に関心対象となる。フルオロケトンは、低いGWPを有し、浸漬冷却に特に好適であり得る材料のクラスの例である。しかしながら、早期大気分解(及びそれによる低GWP)を可能にする同じ官能基は、浸漬冷却系内の他の要素(その中に浸漬された電子部品を含む)とも反応して、望ましくない副生成物を形成する場合もがある。例えば、フルオロケトンは、水の存在下で加水分解して、非常に腐食性の酸(ペルフルオロプロピオン酸、又はPFPA)を形成する場合があり、それは、系を通って循環し、循環流体と接触する材料を腐食又は蝕む場合がある。PFPAと共に、室温で気体であるHFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3ヘプタフルオロプロパン)が生成される。ガスは系から出る場合があるため、そのようなプロセスは不可逆的である場合がある。
フルオロケトンなどの特定のフッ素化材料はまた、電子部品から抽出された様々な有機分子(例えば、ポリ塩化ビニルワイヤクラッディングに使用される-OH含有可塑剤)と反応して、部分的にフッ素化されたエステル及び他の分解生成物を形成する場合もある。部分的にフッ素化されたエステルはまた、それに先行する-OH分子と比較して、フッ素化流体系全体においてかなり高い溶解度を有する場合もあり、それは濾過を更に困難にする。
全フッ素化スルホンは、フルオロケトンと同様に、より遅い速度ではあるが、水及び他の様々な有機分子と反応して、腐食性又は高溶解性の分解生成物を形成する場合がある別のクラスのフッ素化流体である。
腐食性であることに加えて、フッ素化流体系中の特定の夾雑物質並びに分解及び反応生成物は、はんだフラックス残留物、可塑剤、金属塩、並びに(他の)分解及び反応生成物などの他の潜在的に有害な夾雑物質に対する共溶媒として作用する場合がある。更に、これらの夾雑物質は、誘電特性を含む流体の他の特性を損なう場合がある。
活性炭は、濾過系で使用される吸着剤としてよく知られている。しかしながら、他の系における、例えば、飲料水濾過の場合のその有用性は、必ずしもフッ素化流体系に類似したものに備えたものであるとは限らない。実際、活性炭の表面上の残留水は、特定のフッ素化流体(例えば、フルオロケトン)と反応する場合がある。同様に、活性炭は化学的又は触媒的に活性であり、他の箇所で説明されている分解及び他の反応を確かに可能にしたり、悪化させたりする場合がある。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の流体は、1つ以上のフルオロケトンであり得、又は1つ以上のフルオロケトンを含み得る。いくつかの実施形態では、フルオロケトンは、全フッ素化され得る。いくつかの実施形態では、フルオロケトンは、5~12個の炭素原子、又は5~8個の炭素原子を含み得る。いくつかの実施形態では、フルオロケトンは、流体の総重量に基づいて、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は少なくとも95重量%の量で、流体中に存在し得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の流体は、全フッ素化スルホンであり得、又は全フッ素化スルホンを含み得る。いくつかの実施形態では、全フッ素化スルホンは、3~7個の炭素原子、又は4~6個の炭素原子を含み得る。いくつかの実施形態では、全フッ素化スルホンは、流体の総重量に基づいて、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は少なくとも95重量%の量で、流体中に存在し得る。
いくつかの実施形態では、フルオロケトン又は全フッ素化スルホンに加えて、又はその代わりに、流体はまた、エーテル、アルカン、ペルフルオロアルケン、アルケン、ヒドロフルオロアルケン、芳香族フルオロアルケニルエステル、ハロアルケン、ペルフルオロカーボン、全フッ素化三級アミン(飽和又は一不飽和)、ペルフルオロエーテル(飽和又は一不飽和)、シクロアルカン、エステル、オキシラン、芳香族、シロキサン、ヒドロクロロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、ヒドロフルオロオレフィン、ヒドロクロロオレフィン、ヒドロクロロフルオロオレフィン、又はヒドロフルオロエーテルを(個別に又は任意の組み合わせで)含み得る。そのような追加の成分は、流体の特性を、特定の用途向けに改変又は強化するために選択することができる。
いくつかの実施形態では、本開示の流体は、疎水性であり、比較的化学的に非反応性であり、熱的に安定であり得る。流体は、環境への影響が少ないものであり得る。この点に関して、本開示の流体は、ゼロ又はゼロに近いオゾン層破壊係数(ozone depletion potential、ODP)、及び800未満、500未満、300未満、200未満、100未満、又は10未満の地球温暖化係数(GWP、100年ITH)を有し得る。いくつかの実施形態では、本開示の流体は、特定の有用な沸点、例えば、30℃~75℃の沸点、又は130℃~150℃の沸点を有し得る。いくつかの実施形態では、本開示の流体は、低い、例えば1kHzで4未満又は2未満の誘電率を有し得る。
図1は、例示的な流体調整系の概略側面断面図である。系100は、流体経路110と、ポンプ120と、容器130と、第1の吸着剤142及び任意選択的に第2の吸着剤144を含むフィルタハウジング140と、を含む。
流体経路110は、適切な流体が流体調整系内で及びそれを通って移動するための、任意の好適な導管であり得る。流体経路110は、流体の物質相に応じて変化し得る。例えば、流体経路110は、パイピング又はチュービングによって形成又は作り出され得る。いくつかの実施形態では、流路110は、ダクト取り付けによって形成され得る。いくつかの実施形態では、また図1の例示とは異なり、流体経路110は、あまり堅く拘束されなくてもよく、例えば、流体経路110は、電流、又は力若しくは圧力の他の影響によって決められ得る。いくつかの実施形態では、流体経路110は、膨張及び圧縮サイクル、相変化サイクル、又は加熱及び冷却サイクルから出てくる場合がある。図1は概略図であるので、現実世界及び実際の実施形態は、そのような明確な流体経路を含まなくてもよく、鋭く直角に曲がっていなくてもよく、概して、任意の好適な形状、形態であってもよく、任意の好適な材料を使用してもよい。流体経路内に示された図1の破線矢印は、流れの全般的な又は主要な方向を例示している(反転、ヒートシンクを通る冷却経路、又は乱流の渦若しくは他の領域を例示していない)。流体経路は、流体調整系の部分について、流体調整系のいくつかの部分で流体を拘束する場合があるが、必ずしも系全体で拘束するわけではない(例えば、流体は、容器130の中にある間、流体路130によって拘束されなくてもよい)。
ポンプ120は、流体調整系を通して流体を循環させるための任意の好適なデバイス又は機構であり得る。ポンプ120は、流体経路110内で流体を機械的に移動させるための従来のファン又はタービンであり得る。ポンプ120は、任意の好適なスタイルであってもよく、その性能及び特性は、特定の用途及び環境に基づいて選択され得る。ポンプ120は、図1に詳細には例示されていない任意の好適な手段によって電力供給され得る。ポンプ120は、常にオンであるとは限らず、特定の特性閾値又は適切な時間間隔の経過を検出するセンサ又はタイマによって断続的に始動され得る。
容器130は、流体調整系100の流体で完全に又は部分的に充填され得る任意の好適な空間又は容積であり得る。例えば、容器130は、熱伝達用途のために、サーバ、コンピュータ、及び/又は他の電子機器が液体フッ素化流体に完全に又は部分的に浸漬されるタンクであり得る。いくつかの実施形態では、容器130は、高電圧部品間のアーク放電を防止するのに十分な量でガス状流体が存在する開閉装置又は他の高感度電気デバイスであり得る。いくつかの実施形態では、容器130は、液体及びガス状流体の両方で充填され得る。いくつかの実施形態では、容器130は、常にフッ素化流体を含んでいるとは限らないが、特定の事象(例えば、検出された火災又は火災リスクに応答した消火)に応答して充填され得る。容器130は、容器内の圧力又は周囲環境を管理するための任意の好適な追加の部品を収容し得る。容器130はまた、特定の用途のために選択される部品(例えば、サーバドック、電気及びネットワークケーブル、回路遮断器など)、又は流体調整に直接関連しない他の系も収容し得る(図示せず)。例えば、熱交換器、圧縮機、又は他の熱管理デバイス、又は容器130内の部品に安全にアクセスして修理することができるか、又は設置/取り外すことができる系(人間の相互作用又は介入の有無にかかわらず、例えば、完全又は部分的に自動化されたロボットアームシステム)である。図1の容器130は、流体調整系100の別個の部分として図示されているが、これは主に説明を容易にするための描写であり、流体調整系の特定の部品は、容器130に取り付けられてもよく、又は更に容器130内に存在してもよい。
フィルタハウジング140は、任意の好適なフィルタハウジングであってもよく、好適な濾過媒体又は吸着媒体を含み得る。用途に応じて、フィルタハウジング140は、調整される流体を適切な媒体と接触させるために、内部に異なる流れスキームを組み込んでもよく又はそれを内部で利用してもよい。好適なハウジング及び全般的な濾過方式は、用途の特定の要件(例えば、液体濾過対ガス濾過、許容可能な圧力低下、予想される夾雑物質の性質及び量など)に依存する。フィルタハウジング140は、任意の濾過/吸着媒体の迅速かつ容易な交換を可能にするために特に構成され得る。この説明のために、濾過は、固相(溶解していない)と液相との分離に限定されないことに留意されたい。本明細書で使用される場合、濾過には、溶解しているか否か、又は同相のものであるかに関係なく、溶解不純物、分解生成物又は反応生成物、又は他の望まない夾雑物質からバルク流体を分離することが含まれる。
図1には、例示的な第1の吸着剤142及び任意選択の第2の吸着剤144が示されている。第1の吸着剤は、特定の用途に適切な充填質量及び密度で提供される任意の好適な材料であり得る。
いくつかの実施形態では、第1の吸着剤142は、減感された活性炭であり得、又は減感された活性炭を含み得る。不活性な活性炭、失活した活性炭、又は不動態化された活性炭とも呼ばれる減感された活性炭は、表面酸化物及び他の官能基が除去又は実質的に除去された活性炭であり、それによって吸着剤材料が疎水性かつ触媒的に不活性になる。いくつかの例では、減感された活性炭は、フッ素化流体と化学的又は触媒的に反応して望ましくない生成物、特に腐食性の高い酸を形成する活性炭吸着剤の能力を有意に低減する(比較として標準的な活性炭を使用)のに有用であり得る。いくつかの実施形態では、減感された活性炭はまた、残留水分を除去するために乾燥されている。
減感された活性炭の粒子/顆粒サイズ及び多孔率は、特定の用途に基づいて選択することができる。いくつかの実施形態では、減感された活性炭は、ミクロ多孔質、メソ多孔質、若しくはマクロ多孔質であってもよく、又はそれらの組み合わせを含有していてもよい。
IUPACは、ミクロ多孔質、メソ多孔質、及びマクロ多孔質についての標準的な命名法を開発した。ミクロ多孔質という用語は、約2nm未満の細孔径を有する吸着剤を指す。メソ細孔質という用語は、約2nmより大きくかつ約50nm未満の細孔径を有する吸着剤を指す。マクロ多孔質という用語は、約50nmより大きい細孔径を有する吸着剤を指す。
減感又は不動態化プロセスは、活性炭を高温(例えば、700℃~1200℃)で窒素又は水素などの脱酸素ガスに曝露して、炭素の表面を、酸素含有種を含まないようにすることと、炭素を脱酸素ガス下で30℃~500℃の温度まで冷却することと、炭素を、エチレンなどの安定化又は不動態化物質と接触させることと、窒素などの脱酸素ガス中にある間に室温まで更に冷却することと、を伴う。そのような例示的プロセスは、米国特許第4,978,650号(Coughlinら)に記載されている。
特定のフッ素化流体、例えば、3M Company(St.Paul,Minn.)から入手可能なNOVEC 649人工流体(フルオロケトン)と接触すると、標準的な市販の活性炭は、微量ではあるが存在する場合、そのような吸着剤に曝露されない流体と比較して、HFC-227eaなどの反応生成物を有意に高いレベル(例えば、2~3倍以上)で生成することが観察されている。そのような反応生成物の発生は、核磁気共鳴スペクトル法(NMRスペクトル法又は単にNMR)によって観察することができる。減感された活性炭は、NOVEC 649に曝露された場合、反応生成物の増加が有意に小さく、場合によっては、吸着剤曝露なしの流体と区別できない場合がある。
いくつかの実施形態では、所望の夾雑物質レベルを達成するために必要な好適な減感された炭素の質量は、炭素上の代表的な夾雑物質の測定された吸着等温線及び容器(例えば、浸漬冷却タンク又は他の容積)内の予想される有機負荷に基づいて、推定され得る。この負荷は、経験的に決定され得るか、又は系内で見出されるか若しくは潜在的に見出されるポリマー中の抽出可能な炭化水素レベルを測定若しくは計算し、各々の中の夾雑物質の質量を集計することによって、少なくとも推定され得る。所望の濾過時定数(流体質量/質量流量)は、フィルタを通る質量流量を決定する。この時定数は、濾過媒体(吸着剤)内の流体の滞留時間とバランスがとられるべきであり、この滞留時間は、夾雑物質レベルの上昇及び炭素の下流の任意の追加の濾過媒体の汚損をもたらす夾雑物質の漏出を防止するのに十分に大きいことが必要である。上記の方法は単なる例示であり、当然ながら、特定の用途に応じて、異なる最適化、特性、及び制約が考慮されるべきである。
任意選択的に、フィルタハウジング140は、第2の吸着剤144を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第2の吸着剤144は、第1の吸着剤142とは異なる濾過/吸着機能を発揮し得る。いくつかの実施形態では、第2の吸着剤144は、活性アルミナであり得、又はそれを含み得る。いくつかの実施形態では、活性アルミナをpH中和して、ヒドロキシル基を除去し得る。好適なpH中和方法は、水洗及びその後の乾燥又は再活性化を含み得るが、それらに限定されない。第2の吸着剤として活性アルミナを使用することは、流体調整系中に存在する酸性分解生成物の除去に役立ち得る。いくつかの実施形態では、第1及び第2の吸着剤は、同じフィルタハウジング内に存在し得る。いくつかの実施形態(図示せず)では、第1及び第2の吸着剤は、別々のフィルタ又はフィルタハウジング内に存在してもよい。
他の吸着剤、例えば、シリカ、又は主族元素の他の酸化物は、第1又は(任意選択的に)第2の吸着剤のいずれかとの置換又は組み合わせに好適であり得る。
図2は、流体調整系を調製する例示的な方法を示しているフローチャートである。方法は、活性炭吸着剤材料を提供するステップ210と、任意選択的に、活性炭吸着剤材料を減感するステップ220と、任意選択的に、減感された活性炭吸着剤材料から残留水を除去するステップ230と、減感された活性炭吸着剤をフィルタハウジング中に配置するステップ240と、減感された活性炭吸着剤を含むフィルタハウジングを、非導電性フッ素化流体と流体連通した状態で配置するステップ250と、を含む。
図3は、フッ素化流体を濾過する例示的な方法を示しているフローチャートである。方法は、減感された活性炭吸着剤を提供するステップ310と、非導電性フッ素化流体を提供するステップ320と、減感された活性炭吸着剤が非導電性フッ素化流体と流体連通するように、減感された活性炭吸着剤を非導電性フッ素化流体に導入するステップ330と、を含む。
Figure 2024513680000002
吸着剤の乾燥方法
処理済み及び未処理の吸着剤材料(すなわち、活性炭)を、最初に、N不活性炉(Lindberg MPH(Riverside,MI)から商品名「BLUE M BOX FURNACE ATMOSPHERIC RETORT」で入手可能)中で乾燥させた。約50グラムの各吸着剤材料を別々のガラスジャーに加え、これをマッフル炉に入れ、ドアを閉じた。窒素流を90標準立方フィート/時(SCFH)に設定し、炉を10分間パージした。次いで、窒素流を、20SCFHに減少させ、炉を180℃に加熱した。乾燥は180℃で16時間行った。ジャーを180℃のオーブンから取り出し、蓋をし、次いで室温に戻した。次いで、試料を貯蔵のために乾燥Nボックスに入れた。
吸着剤材料の処理方法
乾燥したKuraray BGX及びKuraray RB活性炭吸着剤を、Coughlinらによる米国特許第4,978,650号に記載されているプロセスを使用して更に処理した。このプロセスは、活性炭を高温(例えば、700℃~1200℃)で窒素又は水素などの脱酸素ガスに曝露して、炭素の表面を、酸素含有種を含まないようにすることと、炭素を脱酸素ガス下で30℃~500℃の温度まで冷却することと、炭素を、エチレンなどの安定化又は不動態化物質と接触させることと、窒素などの脱酸素ガス中にある間に室温まで更に冷却することと、を伴う。
吸着剤とNOVEC 649との適合性
1グラムの選択された吸着剤材料(全ての乾燥及び処理方法の後)を秤量し、30mLのポリボトル容器に加え、次いで、10mLのNOVEC 649流体を容器に分注し、キャップを適用し、3Mビニールテープをキャップの周囲に巻き付けて、不慮の漏出を防止した。最後に、容器をローリングミル上に配置し、室温で24時間混合した。ボトルを少なくとも24時間放置して、吸着剤を沈降させた。シリンジを使用して、ボトルから3~4mLの上清を取り出し、8mLのポリボトルに分注した。
8mLポリボトル中の液体試料をNMRで分析して、NOVEC 649との反応の兆候を調べた。H-NMR及び19F-NMRの試験方法は以下の通りであった。吸着剤材料で処理したNOVEC 649試料流体のニートのアリコート(約0.8~1.0mL)を、窒素パージしたグローブボックス中の予め乾燥させた外径5mmのガラスNMR管に移した。微量の余分な水の導入を避けるために、いかなる種類の余分な標準も試料流体に添加しなかった。最初の600.1MHzのH-NMRスペクトル及び564.7MHzの19F-NMRスペクトルは、25℃の分析温度で、ヘリウム冷却5mm逆検出勾配TCIクリオプローブ(MAID 1472)を用いて操作したBruker Avance-III HD 600 FT-NMRスペクトル計(MAID #1467)を使用して取得した。HFC-227ea不純物を、通常の1,4-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(p-HFX)標準の代わりに、H/19F相互積分標準として使用して、定量目的のための相対的なH及び19Fシグナル強度の相互相関を可能にした。
NOVEC 649が吸着剤と反応する場合、1つの副生成物は、無色のガスであるHFC-227eaと称される1,1,1,2,3,3,3ヘプタフルオロプロパン(CF-CFH-CF)である。別の副生成物は、別の無色のガスであるHFPと称されるヘキサフルオロプロピレン(CF-CF=CF)であった。ニート形態のNOVEC 649は、表1(以下)において記号「(O)」で示した低レベルのHFC 227eaガスを含有し、典型的には、表1において記号「(O)」で示した検出限界未満のHFP濃度を有する。これらのガスがニート流体の濃度の>2~3倍のレベルで存在する場合、これは、吸着剤のNOVEC 649との反応性の兆候であり、表1において記号「(X)」によって示した。
19F-NMR及びH-NMRスペクトルを使用して、吸着剤材料で処理したNOVEC 649試料中のHFC-227ea及びヘキサフルオロプロピレン(CF-CF=CF)、HFPの絶対重量パーセント濃度を測定した。単一試行19F/H-NMR相互積分スペクトル分析から得られた定性的及び定量的組成結果を表1に要約する。
Figure 2024513680000003
用いた用語及び表現は、限定ではなく説明の用語として使用したものであり、そのような用語及び表現を使用する際、図示及び記載する特徴のいかなる均等物もその一部分も除外する意図はなく、本発明の実施形態の範囲内で様々な修正形態が可能であることが理解される。したがって、特定の実施形態及び任意選択の特徴によって、本発明を具体的に開示したが、本明細書に開示する概念の修正形態及び変形形態を、当業者であれば用いることができ、そのような修正形態及び変形形態は、本発明の実施形態の範囲内であると見なされることが理解されるべきである。

Claims (20)

  1. 非導電性フッ素化流体と、
    減感された活性炭吸着剤を含むフィルタと、を含み、
    前記非導電性フッ素化流体が、前記フィルタと流体連通しており、
    非導電性が、ASTM D877(1987)に従って、2.5mmのギャップで25kVより大きい絶縁破壊強度を意味している、流体調整系。
  2. 前記非導電性フッ素化流体が、100未満のGWPを有する、請求項1に記載の流体調整系。
  3. 前記非導電性フッ素化流体が、30℃~75℃の沸点を有する、請求項1に記載の流体調整系。
  4. 前記非導電性フッ素化流体が、120℃~150℃の沸点を有する、請求項1に記載の流体調整系。
  5. 前記非導電性フッ素化流体が、1kHzで4未満の誘電率を有する、請求項1に記載の流体調整系。
  6. 前記非導電性フッ素化流体が、フルオロケトンである、請求項1に記載の流体調整系。
  7. 前記非導電性フッ素化流体が、全フッ素化スルホンである、請求項1に記載の流体調整系。
  8. 前記フィルタを通して前記非導電性フッ素化流体を循環させるためのポンプを更に備える、請求項1に記載の流体調整系。
  9. 前記非導電性フッ素化流体と流体連通している第2のフィルタを更に備える、請求項8に記載の流体調整系。
  10. フィルタハウジングを更に備え、前記フィルタ及び前記第2のフィルタが、両方とも前記フィルタハウジング内に存在する、請求項9に記載の流体調整系。
  11. 前記第2のフィルタが、活性アルミナを含む、請求項9に記載の流体調整系。
  12. 前記活性アルミナが、pH中和されている、請求項11に記載の流体調整系。
  13. 前記第2のフィルタが、前記フィルタの下流にある、請求項11に記載の流体調整系。
  14. 流体調整系を調製する方法であって、
    活性炭吸着剤を提供することと、
    前記活性炭吸着剤を減感することと、
    前記減感された活性炭吸着剤をフィルタハウジング中に配置することと、
    前記減感された活性炭吸着剤を含む前記フィルタハウジングを、非導電性フッ素化流体と流体連通した状態で配置することと、を含む、方法。
  15. 前記減感された活性炭吸着剤から残留水を除去するステップを更に含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記非導電性フッ素化流体が、フルオロケトンである、請求項14に記載の方法。
  17. 前記非導電性フッ素化流体が、全フッ素化スルホンである、請求項14に記載の方法。
  18. フッ素化流体を濾過する方法であって、
    減感された活性炭吸着剤を提供することと、
    非導電性フッ素化流体を提供することと、
    前記減感された活性炭吸着剤が、前記非導電性フッ素化流体と流体連通するように、前記減感された活性炭吸着剤を前記非導電性フッ素化流体に導入することと、を含む、方法。
  19. 前記非導電性フッ素化流体が、フルオロケトンである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記非導電性フッ素化流体が、全フッ素化スルホンである、請求項18に記載の方法。
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