JP2024511182A - 両親媒性高分子を含む化粧料組成物 - Google Patents

両親媒性高分子を含む化粧料組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2024511182A
JP2024511182A JP2023558874A JP2023558874A JP2024511182A JP 2024511182 A JP2024511182 A JP 2024511182A JP 2023558874 A JP2023558874 A JP 2023558874A JP 2023558874 A JP2023558874 A JP 2023558874A JP 2024511182 A JP2024511182 A JP 2024511182A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cosmetic
makeup
skin
cosmetic composition
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023558874A
Other languages
English (en)
Inventor
ヒュン・ジュン・ジョン
テ・グン・クォン
ヨン・ウォン・シン
サン・ウク・パク
Original Assignee
エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド filed Critical エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド
Publication of JP2024511182A publication Critical patent/JP2024511182A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/72Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds
    • A61K8/84Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds obtained by reactions otherwise than those involving only carbon-carbon unsaturated bonds
    • A61K8/87Polyurethanes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/02Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
    • A61K8/04Dispersions; Emulsions
    • A61K8/06Emulsions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/72Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds
    • A61K8/84Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds obtained by reactions otherwise than those involving only carbon-carbon unsaturated bonds
    • A61K8/86Polyethers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q1/00Make-up preparations; Body powders; Preparations for removing make-up
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q17/00Barrier preparations; Preparations brought into direct contact with the skin for affording protection against external influences, e.g. sunlight, X-rays or other harmful rays, corrosive materials, bacteria or insect stings
    • A61Q17/04Topical preparations for affording protection against sunlight or other radiation; Topical sun tanning preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

本発明では、両親媒性ポリウレタン系高分子を含む化粧料組成物を提供する。前記両親媒性ポリウレタン系高分子は、皮膚と化粧膜の両方と適当な親和度を有しているので、皮膚と化粧膜との間の表面エネルギーギャップを減らしてメイクアップの親和力を高めることができ、皮膚上で化粧膜がさらによく形成されるように助ける役目をする。これを通じて、化粧の崩れ、浮き及び凝集現象を改善することができ、より薄くて均一な化粧膜を形成することができる。このような改善効果は、最終の皮膚のキメ改善をもたらし、消費者が体感可能な化粧のノリが良いという効果を提供することができる。

Description

本発明は、両親媒性高分子を含む化粧料組成物に関する。
化粧品は、保湿、美白、皮膚のシワ又は弾力改善などのような多様な皮膚改善効果を示すものとして知られており、最近では、皮膚への有効成分の浸透改善や皮膚障壁の強化のような効果を目的とする化粧品も開発されている。しかし、化粧品の最も基本的で重要な目的は、外貌をより美しくすることである。多様な研究結果によると、メイクアップがどのくらい外貌を改善するかは、メイクアップランプ(make-up lump)、メイクアップ崩れ(collapse)及びメイクアップ浮き(uplift)の影響が大きいことが示された。化粧品の分野では、このような点を改善するために皮膚のキメを改善させる技術や皮膚とメイクアップとの間の密着力を増加させる技術が継続して開発されている。
二つの物体を接触させる力を密着(adhesion)と言う。この力を制御するためには、分子間の相互作用を理解することが重要である。二つの固体表面の表面エネルギーの大きさが類似するほど物体間の親和度が高くなり、互いに対する密着力がよくなる。ファンデルワールス(Van der Waals)相互作用が表面エネルギーに影響を与えるが、共有結合や水素結合よりはその影響力が小さい。したがって、共有結合や水素結合が可能な作用基がある場合、表面エネルギーの増加に及ぼす影響がファンデルワールスの場合よりもかなり大きい。皮膚の表面エネルギーは、約30~40mJ/mであり、一般的に、ファンデーション化粧膜の表面エネルギーは、前記皮膚の表面エネルギーの約15mJ/m以上大きい。したがって、皮膚と化粧膜の間の表面エネルギーの差を調節すると、二つの間の親和力(affinity)を調節することができる。
化粧膜の状態を分析する方法として動的摩擦係数分析(dynamic friction coefficient analysis)を通じた展延性分析(spreadability analysis)、人工皮脂(artificial sebum)を用いた埋没及び耐久性分析(burial and durability analysis)のような方法が知られている。しかし、従来の分析方法は、大部分肉眼でメイクアップのランプ、浮き又は崩れを評価するので、化粧膜に対する分析が客観的や定量的ではないという問題点がある。
本発明では、皮膚と化粧膜の間の界面で皮膚と化粧膜の間の表面エネルギー差を調節し得る両親媒性物質を選別して親和力を進めようとする。本発明の目的は、皮膚と化粧膜の間の親和力を向上させてメイクアップのランプ、浮き及び崩れを解決し、メイクアップに対する消費者の満足度を高めることである。既存の肉眼分析方法より一層適合する、三種類の現象と関連した媒介変数を用いて新しい化粧膜の分析方法を提案する。まず、3D非-接触の原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope、AFM)分析を通じて化粧膜の全体的な質感を分析する。化粧膜の断面分析を通じて凝集現象(agglomeration phenomenon)を確認する。また、テキスチャー分析器を利用して筋肉の動きを模写した化粧膜破壊実験を通じて崩れ現象(collapse phenomenon)を分析する。
提案された三種類の方法を通じて実際の現象と関連した物理化学的媒介変数を通じて化粧膜を客観的に分析することができる。したがって、消費者の認知効能、使用感に対する客観化研究に役に立つものと期待される。
メイクアップランプ、浮き及び崩れは、メイクアップがどれだけよく実行されたかを決定する三つの要素である。本発明は、両親媒性物質を用いて皮膚と化粧膜の間の親和力を向上させて前記三つの要素を減らすことを目的とする。
本発明は、両親媒性ポリウレタン系高分子を含むメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を提供する。
また、本発明は、上述したメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を皮膚に塗布する段階;及び
メイクアップ化粧料を塗布して化粧膜を形成する段階を含むメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物の適用方法を提供する。
また、本発明は、メイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を製造するための両親媒性ポリウレタン系高分子を含む組成物の用途を提供する。
本発明では、両親媒性ポリウレタン系高分子を含む化粧料組成物を提供する。
前記両親媒性ポリウレタン系高分子は、皮膚と化粧膜の両方と適当な親和度を有しているので、皮膚と化粧膜の間の表面エネルギーギャップを減らしてメイクアップの親和力を高めることができ、皮膚上で化粧膜が一層よく形成されるように助ける役目をする。これを通じて、化粧の崩れ、浮き及び凝集現象を改善することができ、より薄く均一な化粧膜を形成することができる。このような改善効果は、最終的に皮膚のキメ改善をもたらし、消費者が体感可能な化粧のノリが良いという効果を提供することができる。
図1は、技術未適用エッセンスの断面のSEMイメージ(a)、C elementEDSイメージ(b)、Ti element EDSイメージ(c)及び技術適用エッセンスの断面のSEMイメージ(d)、C element EDSイメージ(e)、Ti element EDS イメージ(f)を示す。
本発明は、両親媒性ポリウレタン系高分子を含むメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物に関する。
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
ある部分がある構成要素を「含む」との用語は、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく他の構成要素をさらに具備できることを意味する。
本発明のメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物は、両親媒性ポリウレタン系高分子を含むことができる。
基礎製品であるO/W剤形では、増粘剤及び/又は被膜形成剤として親水性高分子を用い、色調製品であるW/S剤形では、被膜形成剤としてシリコンあるいはアクリル系列の親油性高分子を用いる。この場合、剤形安定性と皮膚との密着側面、色調剤形との親和度側面では有利であるが、親水性高分子は、色調化粧膜との低い親和度を有し、親油性高分子は、皮膚との低い親和度問題を有するので、化粧の浮き/崩れ/凝集現象が発生する恐れが存在する。
本発明で両親媒性ポリウレタン系高分子は、皮膚及び化粧膜の両方と適当な親和度を有する。これによって、皮膚と化粧膜との間の表面エネルギーギャップを減らしてメイクアップ化粧料の親和力を高めることができ、これは、メイクアップ化粧料の凝集を減少させて皮膚上で化粧膜が一層よく形成されるように助ける役目をすることができる。したがって、両親媒性ポリウレタン系高分子を用いることによって、化粧の崩れ、浮き及び凝集現象を改善することができ、より薄く均一な化粧膜を形成することができる。このような改善効果は、最終的に皮膚のキメ改善をもたらし、消費者が体感可能な化粧のノリが良いという効果を提供することができる。
一具体例で、両親媒性ポリウレタン系高分子は、(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー(PEG-240/HDI Copolymer Bis-Decyltetradeceth-20 Ether)及びポリウレタン-15のうち一つ以上であってもよい。例えば、前記(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー及び/又はポリウレタン-15を含む市販製品を用いることができる。
一具体例で、両親媒性ポリウレタン系高分子の含量は、特に制限されず、全体組成物に対して0.0001~5重量%、0.001~2重量%、0.01~1重量%又は0.05~0.5重量%で用いることができる。
一具体例で、メイクアップ化粧料の密着力を増加させる化粧料組成物は、O/W剤形又はW/S剤形に適用され得る。
本発明によるメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物は、一つ以上の有効成分(active principle)を追加で含むことができる。前記有効成分は、天然抽出物、オイル、保湿剤、美白剤、シワ改善剤、にきび緩和剤、アトピー緩和剤、紫外線遮断剤、育毛剤、ビタミンとその誘導体、アミノ酸又はポリペプチド、抗炎症剤、女性ホルモン剤、角質剥離溶解剤、殺菌剤、プラセンタ、アラントイン、酵母抽出物、コラーゲン、エラスチン、DHA、EPA、セラミド、香料及びこれらの混合物からなるグループより選択された一つ以上であってもよい。
本発明のメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物は、メイクアップ前に用いられ得る。すなわち、本発明のメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物は、メイクアップの前段階で用いられる化粧料組成物を意味することができる。
本発明による化粧料組成物は、メイクアップ化粧料の密着力を向上させて化粧の浮き、化粧の崩れ又は化粧のランプを改善させ得る。
本発明の化粧料組成物は、基礎化粧品、サン製品及びメイクアップベース製品から構成されたグループから選択された一つ以上に適用され得る。
一具体例で、本発明による化粧料組成物は、基礎化粧品に適用され、前記基礎化粧品を皮膚に塗布した後にメイクアップ化粧料を塗布することができる。このとき、基礎化粧品は、エマルジョン、エッセンス及びクリームなどであってもよい。
一具体例で、本発明による化粧料組成物は、サン製品に適用され、前記サン製品を皮膚に塗布した後にメイクアップ化粧料を塗布することができる。このとき、サン製品は、サンクリーム、サンローション、サンミルク及びサンスティックなどであってもよい。
一具体例で、本発明による化粧料組成物は、メイクアップベース製品に適用され、前記メイクアップベース製品を皮膚に塗布した後にメイクアップ化粧料を塗布することができる。このとき、メイクアップベース製品は、メイクアップベース、プライマーなどであってもよい。
本発明でメイクアップ化粧料又は色調化粧料は、皮膚に用いるベースメイクアップ化粧品と目、眉毛、唇などに用いるポイントメイクアップ化粧品に大きく分けることができる。前記ベースメイクアップ化粧品は、ファンデーション、チークなどであって、顔全体を自然な皮膚トーンで演出し、立体感、透明感などを演出でき、ポイントメイクアップ化粧品は、アイシャドウ、マスカラ、付けまつげ、アイライン、リップスティックなどであって、印象を引き立つように強調することができる。
また、本発明は、上述したメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を皮膚に塗布する段階;及びメイクアップ化粧料を塗布して化粧膜を形成する段階を含むメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物の適用方法に関する。
一具体例で、メイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物は、両親媒性ポリウレタン系高分子を含み、前記両親媒性ポリウレタン系高分子の種類及び含量は、上述した通りである。
本発明では、メイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物をメイクアップ化粧料の使用前に用いることによって、メイクアップ化粧料の密着力を向上させ、これを通じて、化粧の浮き、化粧の崩れ又は化粧のランプを改善することができる。
一具体例で、化粧膜の分析は、前記化粧膜の表面、断面及び破断部位(fracture area)を分析して化粧膜の形成有無を定性的に決定することができる。
まず、化粧膜の表面は、3次元(3D)表面分析のための原子力顕微鏡(AFM、NX-10、Park system Co.、Suwon、Korea)を用いて分析することができ、荒さ媒介変数のうちピークの平均値を示すSpk値及び最大厚さ-最小厚さを意味するRpv値を通じて薄く均一な化粧膜の形成有無を判断することができる。
ただし、皮膚は、曲線(curves)を有しているので、表面の荒さの単独測定のみでは化粧膜が均一であると判断するには不十分である。したがって、実際の化粧膜の形成を確認するために、断面分析を通じて客観的な判断をすることができる。このような断面分析は、2D横断面の分析のための電界放射形走査電子顕微鏡(FE-SEM、JSM-7001F、JEOL、Tokyo、Japan)を用いて分析することができる。
前記化粧膜の表面及び断面分析は、メイクアップの適用特性を決定することができるが、化粧膜の崩れ評価には適合しない。メイクアップの崩れは、筋肉の動きをシミュレーションする客観的な方法において重要な要素である。本発明では、テキスチャー分析器(TA XT plus、Stable Micro Systems、Cardiff、UK)を用いて同じ速度と距離で人工皮膚に化粧膜を有するサンプルを反復的に折って広げることによって目標モーションシミュレーションを達成でき、一定の力で筋肉の動きをシミュレーションすることができる。
一具体例で、化粧料組成物を使わなかったときに比べて本発明によるメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を用いたとき、形成された化粧膜のRpv(Max-Min)値が38%以上、40%以上、45%以上又は48%以上減少し得る。
一具体例で、化粧料組成物を使わなかったときに比べて本発明によるメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を用いたとき、化粧膜のSpk値が35%以上、38%以上、40%以上又は43%以上減少し得る。
一具体例で、化粧料組成物を使わなかったときに比べて本発明によるメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を用いたとき、化粧膜の断面の厚さが45%以上、50%以上、52%以上又は54%以上減少し得る。
上記で密着力が増加された化粧料組成物を使わなかったときは、皮膚に本発明による化粧料組成物を使用せずメイクアップ化粧料を塗布した場合(実験例1の「無塗布」に相当する)を意味する。
一方、本発明による両親媒性ポリウレタン系高分子を含むメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を用いる場合、前記両親媒性ポリウレタン系高分子を含まない場合(実験例1の「高分子含まず」に相当する)に比べて230%以上、250%以上、280%以上又は300%以上のRpv値の改善効果を有することができ、また、180%以上、200%以上、210%以上又は220%以上のSpk値の改善効果を得ることができる。
また、本発明は、メイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を製造するための両親媒性ポリウレタン系高分子を含む組成物の用途に関する。
以下、本発明を実施例を通じて詳しく説明する。下記実施例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明の範囲が下記実施例によって限定されるものではない。本実施例は、本発明の開示が完全となるようにし、本発明が属する技術分野において通常の知識を有した者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるべきである。
実験例1.化粧膜のキメ改善の評価
(1)方法
下記表1の組成(wt%)でO/W剤形の試料を製造した。
バイオ-スキンに各試料をそれぞれ塗布した後、常温で約20-30分間乾燥させた。その後、リキッドファンデーション(liquid FD)をパフを用いて同一回数及び同一重さで塗布して化粧膜を形成した。
その後、原子力顕微鏡(AFM)を用いて化粧膜の3次元表面分析を行った。
一方、バイオ-スキンに試料を適用せずリキッドファンデーションを塗布した場合を「無塗布」とし、バイオ-スキンに対照群の試料を塗布した後にリキッドファンデーションを塗布した場合を「高分子含まず」として設定した。
(2)結果
化粧膜のキメを分析した結果を下記表2に示した。
表2で、Spkは、reduced peak height指標であって、平均厚さより高く上がっているピーク(peak)部分の平均荒さを意味する。また、Rpv値は、化粧膜の最大厚さ-最小厚さを意味する。Rpv値が小さいほど化粧膜が均一で薄い膜であると判断し、Spk値が低いほど化粧膜が均一で滑らかに仕上がったと判断した。一方、表2で改善率は下記式で計算した。
<式1>
Rpv改善率(%)=(試料のRPV値-「無塗布」のRpv値)/(「高分子含まず」のRpv値-「無塗布」のRpv値)X100
<式2>>
Spk改善率(%)=(試料のSpk値-「無塗布」のSpk値)/(「高分子」のSpk値-「無塗布」のSpk値)X100
前記表2に示したように、PEG-240/HDI Copolymer Bis-Decyltetradeceth-20 Ether、Polyurethane-15及びPEG-240/HDI Copolymer Bis-Decyltetradeceth-20 EtherとPolyurethane-15の混合試料は、Rpv(Max-Min)値が小さいことを確認することができる。これを通じて、本発明による両親媒性ポリウレタン系高分子が優れた化粧膜のキメ改善の効果を有することを確認することができる。
特に、PEG-240/HDI Copolymer Bis-Decyltetradeceth-20 EtherとPolyurethane-15の組み合わせは、キメ改善に対して相乗効果を有することができる。
実験例2.化粧膜の断面厚さの評価
(1)方法
下記表3の組成(wt%)で技術未適用エッセンス及び技術適用エッセンスを製造した。
バイオ-スキンに技術未適用エッセンス及び技術適用エッセンスを塗布した後、常温で約20-30分間乾燥させた。その後、リキッドファンデーションをパフを用いて同一回数及び同一重さで塗布して化粧膜を形成し、化粧膜転写物質を塗布した。前記化粧膜の転写物質(エポキシ樹脂)を乾燥した後に化粧膜を剥ぎ取った。前記剥ぎ取った化粧膜の反対面(剥ぎ取る前にバイオ-スキンと密着していた面)に転写物質(エポキシ樹脂)を追加で塗布した。乾燥して転写物質/化粧膜/転写物質のサンドイッチ形態のサンプルを製造した。
その後、断面研摩機(cross section polishing machine)を用いて断面を切断した後、SEM分析(FE-SEM、JSM-7001F、JEOL、Tokyo、Japan)で分析した。分析されたデータが実際の組成物層であることを追加で確認するためにEDS元素分析を行い、化粧膜内のTiO粉末のチタン(Ti)元素含量とエポキシ樹脂内の炭素(C)元素含量を測定してより詳しく分析した。
図1は、技術未適用エッセンスの断面SEMイメージ(a)、C elementEDSイメージ(b)、Ti element EDSイメージ(c)及び技術適用エッセンスの断面のSEMイメージ(d)、C element EDSイメージ(e)、Ti element EDS イメージ(f)を示す。
図1に示したように、炭素(C)元素の分析を通じて化粧膜の上下の物質が高分子転写物質であることを確認することができ、チタン(Ti)分析を通じて表示した部分に化粧膜が形成されたことを確認することができる。また、技術未適用エッセンスで化粧凝集現象を確認することができる。
技術適用エッセンスの場合、技術未適用エッセンスより薄く均一な化粧膜が形成されたことを肉眼で確認することができる。それぞれの化粧膜の断面厚さを測定したとき、技術未適用エッセンスは、4.91μm、技術適用エッセンスは、2.27μmであった。これを通じて、本発明の技術を適用したときの厚さが約54%減少することを確認することができる。
実験例3.高分子の種類による化粧膜評価、化粧均一度評価
(1)方法
本実験例では、高分子を剤形に含ませずに精製水(DI water)又はD5(シリコン系列オイル)に同一濃度で分散させた後、人造皮上に塗布した後にファンデーションを塗布して化粧膜の形成状態を観察した。
まず、下記表4の高分子を含む試料3-1~3-6を製造した。
具体的に、高分子1~3は、精製水を溶媒とし、高分子4~6は、D5を溶媒とし、前記溶媒に高分子をそれぞれ1重量%分散させて試料3-1~3-6を製造した。
実際の皮膚上に化粧フィルム(膜)の形成をシミュレーションするために、色調化粧条件の評価に多く用いられる人工スキン(人造皮又はバイオ-スキン)を用いた。人造皮(polyurethane synthetic leather fabric plain)は、色調-化粧の適用のような評価に広く用いられている。バイオ-スキン(Beaulax、Co.Ltd.、Tokyo、surface free energy、γs=31.5mJ/m)は、表面エネルギーがヒトの皮膚の表面エネルギー範囲内にあるので選択された。
化粧均一度の評価は、次のように行った。
1)人造皮の表面をエタノールで洗浄して20分程度乾燥した後、人造皮にそれぞれの試料を0.1gずつ塗布した(塗布時に他の人造皮で擦る方式で表面に均一に塗布した。)。
2)試料が塗布された人造皮を十分に乾燥させた後、試料と同じ量のリキッドファンデーション(liquid FD)をパフを利用して同じ重さで10回塗布した。
3)リキッドファンデーションが塗布された人造皮を十分に乾燥させた後、動きの模写前に臨時暗幕で同一高さ、位置、照明条件で測定して1次データを確保した。
4)写真測定後、テキスチャー分析器機(TA XT plus、Stable Micro Systems、Cardiff、UK)を利用して動きの模写後に上の方法を繰り返して2次データを確保した。
5)確保されたイメージデータをImage Analysis Tool(Image Pro)プログラムを利用して同一面積を同一明るさ以下に設定した後、化粧展延性/化粧崩れを暗い面積の割合を利用して分析した。
(2)結果
下記表5は、高分子種類による人造皮での化粧均一度の評価結果を示す。
本実験例では、暗い面積とそうではない面積を区分するために、刃物を利用して物理的に化粧膜をはぎ取ったときの明るさを測定し、前記明るさ値より低い値を有する場合を「暗い面積」と設定した。したがって、暗い面積の大きいほど化粧が塗り足りなかったか、化粧が崩れたことを示す。このとき、化粧改善率は、下記式によって計算した。
<式3>>
化粧改善率(%)=(無塗布の暗い面積%-試料の暗い面積%)/無塗布の暗い面積%X100
表5に示したように、色調で用いられるシリコン、ジメチコン系列のレジンと基礎化粧で被膜形成剤及び増粘剤で用いられるCarbomer(表面エネルギー:50)、Acrylates/C10-30 Alkyl Acrylate Crosspolymer(表面エネルギー:33)に比べて両親媒性ポリウレタン系高分子であるPEG-240/HDI copolymer bis-Decyltetradeceth-20 Ether(試料3-1)は、化粧膜の形成に一層有利であることを確認することができる。
また、動き模写後、両親媒性ポリウレタン系高分子であるPEG-240/HDIcopolymer bis-Decyltetradeceth-20 Ether(試料3-1)を用いた場合、化粧膜の維持効果に優れることを確認することができる。
実験例4.アンケート調査(Questionnaire survey)
(1)方法
アンケート調査は、20-49歳の女性志願者(n=33、20代:10、30代:13、40代:10)を対象として熟練したアンケート調査評価専門家の監督下で家庭用使用者テスト(home-user test)で進行した。志願者を無作為に二つのグループに分けた後、第1グループは、実験例2の技術未適用エッセンス10日、実験例2の技術適用エッセンス10日を進行し、第2グループは、実験例2の技術適用エッセンス10日、実験例2の技術未適用エッセンス10日を進行した後、10日目ごとに評価を進行した。このとき、すべての評価はブラインドで進行した。テストにより顔の皮膚が赤くなるかかゆみのようなアレルギー反応を示した志願者はなかった。
(2)結果
客観的で定量化可能な評価外にも、化粧品分野で最も重要なことは消費者の認知した効能である。実際に、触覚評価結果と客観的な媒介変数を連結するための研究が多く行われている。
本実験例では、実験例1~3の物理的評価と消費者の体感効能評価の間の相関関係を確認するために消費者評価を実施した。
週5日以上メイクアップをする20-40代の女性33人を対象としてメイクアップと関連した現象を分析し、その結果を表6に示した。
まず、メイクアップ満足度の評価結果、本発明の技術適用エッセンスを用いたときの満足度は86%であって、技術未適用エッセンスと比較したとき、満足度は約72%程度向上することを確認することができる。
また、既存の化粧膜の表面、断面及び破断部位の分析結果と関連したメイクアップの密着力及び皮膚のキメ(skin texture)を評価した。密着力の場合、技術適用エッセンスを用いたときの満足度は82.8%であって、技術未適用エッセンスと比較して約25.8%増加したことを確認することができる。同様に、皮膚のキメのやわらかさの場合、技術適用エッセンスを用いたときの満足度が80%と技術未適用エッセンスと比較して39.8%さらに高いことを確認することができる。
このような結果を通じて、皮膚/化粧膜の親和力を高める方法が実際消費者経験を向上させるにおいて効果的であることを確認することができる。したがって、化粧膜の状態分析結果と使用感の評価結果を比較して意味のある相関関係を確認することができる。
本発明で両親媒性ポリウレタン系高分子は、皮膚と化粧膜の間の親和力を高めて実際化粧膜の形成に影響を及ぼすことができる。
このような結論は、実施例の表面荒さ、断面SEMイメージ分析、EDS元素分析及び破断面積分析を通じて確認することができる。本発明で提案された化粧膜の分析方法は、既存の限界を超えてより化粧膜に対する客観的な定量的分析が可能であるだけでなく、消費者が認知する効能(efficacy)とも相関関係を有する。したがって、本発明は、今後の化粧膜の分析分野に適用され得る。

Claims (8)

  1. 両親媒性ポリウレタン系高分子を含むことを特徴とする、メイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物。
  2. 両親媒性ポリウレタン系高分子は、(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー(PEG-240/HDI Copolymer Bis-Decyltetradeceth-20 Ether)及びポリウレタン-15のうち一つ以上であることを特徴とする、請求項1に記載のメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物。
  3. 両親媒性ポリウレタン系高分子の含量は、組成物の全体重量に対して0.0001~5重量%であることを特徴とする、請求項1に記載のメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物。
  4. メイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物は、メイクアップの前に用いられてメイクアップ化粧料の密着力を向上させることによって、化粧の浮き、化粧の崩れ又は化粧のランプを改善することを特徴とする、請求項1に記載のメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物。
  5. 剤型は、基礎化粧品、サン製品及びメイクアップベース製品から選択された一つ以上であることを特徴とする、請求項1に記載のメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物。
  6. 両親媒性ポリウレタン系高分子を含むメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を皮膚に塗布する段階;及び
    メイクアップ化粧料を塗布して化粧膜を形成する段階を含むことを特徴とする、メイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物の適用方法。
  7. 化粧料組成物を使わないときに比べてメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を用いたとき、形成された化粧膜のRpv(Max-Min)値が38%以上減少するか、化粧膜のSpk値が35%以上減少することを特徴とする、請求項6に記載のメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物の適用方法。
  8. 化粧料組成物を使わないときに比べてメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物を用いたとき、化粧膜の断面の厚さが50%以上減少することを特徴とする、請求項6に記載のメイクアップ化粧料の皮膚密着力を増加させる化粧料組成物の適用方法。
JP2023558874A 2021-03-25 2022-03-25 両親媒性高分子を含む化粧料組成物 Pending JP2024511182A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR20210039051 2021-03-25
KR10-2021-0039051 2021-03-25
PCT/KR2022/004217 WO2022203446A1 (ko) 2021-03-25 2022-03-25 양친매성 고분자를 포함하는 화장료 조성물

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024511182A true JP2024511182A (ja) 2024-03-12

Family

ID=83397798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023558874A Pending JP2024511182A (ja) 2021-03-25 2022-03-25 両親媒性高分子を含む化粧料組成物

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2024511182A (ja)
KR (1) KR20220133816A (ja)
CN (1) CN117098528A (ja)
WO (1) WO2022203446A1 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101301378B1 (ko) * 2011-01-03 2013-08-29 한국콜마주식회사 형상 기억 현상을 갖는 수중유형 파운데이션 조성물 제조방법
KR101814379B1 (ko) * 2016-03-31 2018-01-04 (주)셀트리온 형상기억 능력을 갖는 수중유형 화장료 조성물
KR20180091370A (ko) * 2017-02-06 2018-08-16 코스맥스 주식회사 형상기억 폴리머를 포함하는 메이크업 화장료 조성물
KR20210028891A (ko) * 2019-09-05 2021-03-15 (주)아모레퍼시픽 내수성 및 내유성을 가지는 메이크업 화장료 조성물과 이의 제조방법
KR20210091589A (ko) * 2020-01-14 2021-07-22 주식회사 엘지생활건강 메이크업의 밀착력을 향상시켜 화장 지속력을 올려주는 화장료 조성물
KR102194279B1 (ko) * 2020-06-25 2020-12-22 코스맥스 주식회사 메이크업 밀착력 강화 및 묻어남 방지를 위한 양이온성 화장료 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
CN117098528A (zh) 2023-11-21
WO2022203446A1 (ko) 2022-09-29
KR20220133816A (ko) 2022-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2671277C (en) Cosmetic composition containing novel fractal particle based gels having improved optical properties
CA2927492C (en) Cosmetic composition containing novel fractal particle-based gels
JP5559992B2 (ja) 油中水型乳化化粧料
TWI508749B (zh) Solid powder cosmetic
TW200927186A (en) Optical blurring pigment composition suitable for use in cosmetics
TW200927185A (en) Multistep cosmetic compositions
EP1981468A2 (en) Use of non-straight fibers dispersed in a composition and compositions thereof
KR20000057945A (ko) 방수성 메이크업 또는 케어 조성물에서의 친수성폴리유기실록산 입자의 용도
TW200934526A (en) Method of improving skin appearance using treated macroscopic particles
Richard Lipstick adhesion measurement
WO2006058295A2 (en) Solid personal care composition
JP2008273943A (ja) 水性メイクアップ化粧料
JP2024511182A (ja) 両親媒性高分子を含む化粧料組成物
JP5016198B2 (ja) まつ毛用化粧料
JP5006590B2 (ja) 含水粉末状化粧料
JP5213595B2 (ja) 油性睫用化粧料
JP4594075B2 (ja) 固形粉末化粧料
JP2008050315A (ja) まつ毛用化粧料
JP4559886B2 (ja) まつ毛用化粧料
JP7493218B2 (ja) メイクアップ化粧料
JP3575965B2 (ja) 夏用下地化粧料
CN109862867A (zh) 水润感优异的彩妆化妆料组合物及其制备方法
JPH07316014A (ja) メイクアップ化粧料
JP2012250917A (ja) 化粧料
Minamino et al. Global Cosmetic R&D Trends Unveiled From Past IFSCC Award-Winning Papers

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230926