JP2024510022A - ピリミジン縮合環系化合物、その製造方法、及び使用 - Google Patents

ピリミジン縮合環系化合物、その製造方法、及び使用 Download PDF

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JP2024510022A JP2023557251A JP2023557251A JP2024510022A JP 2024510022 A JP2024510022 A JP 2024510022A JP 2023557251 A JP2023557251 A JP 2023557251A JP 2023557251 A JP2023557251 A JP 2023557251A JP 2024510022 A JP2024510022 A JP 2024510022A
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▲勁▼方医▲薬▼科技(上海)有限公司
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Abstract

KRAS遺伝子突然変異に対して阻害作用を有するピリミジン縮合環系化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ、並びに、該化合物を含む医薬組成物、及び癌治療薬の製造におけるその使用を開示する。

Description

本発明は、医薬分野に属し、具体的には、ピリミジン縮合環系化合物、その製造方法及び使用に関する。
KRASは、GTPアーゼタンパク質のRasファミリーの21kDメンバーであり、細胞のシグナル伝達における必要構成要素である。悪性腫瘍におけるKRASの役割、及び様々な種類の腫瘍における突然変異(例えば、G12C突然変異、G12D突然変異、G12V突然変異など)が一般に知られているので、KRASは、癌治療のために製薬業界において非常に好適な標的となっている。KRAS活性を阻害する化合物は、当業者に非常に望まれており、研究が盛んに行われている。現在、本分野ではKRAS G12Cに対する画期的な進展があり、例えば、AMG、MIRATI社のKRAS G12C阻害剤は、十分な安全性及び有効性を示しているが、KRASの阻害剤、特にKRAS突然変異体を活性化する阻害剤、特にKRAS G12Dの開発に対する関心及び努力が続いている。
本発明は、KRAS G12D阻害剤として、活性が高く、選択性に優れ、しかも、毒性や副作用が低いなどの利点を有する、新規な構造のピリミジン縮合環系化合物を提供する。
本発明の第1態様は、式(I)、式(II-1)、式(II-2)又は式(III)で示されるKRAS G12D阻害剤としての有用な化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグを提供する。
一実施態様では、本発明は、式(I)で示される化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグを提供する。
(式(I)において、Xは、O又はNR11であり、ここで、R11は、H及びC~Cアルキルから選ばれ、
Yは、CR1213、CR1415CR1617、C(O)又はC(O)CR1819であり、ここで、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル及びC~Cハロアルキルから選ばれ、R16、R17、R18、R19は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル及びハロゲンから選ばれ、
Wは、N又はCR20であり、ここで、R20は、H、C~Cアルキル、ハロゲン、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル-O-であり、ここで、前記シクロアルキル、前記ヘテロシクリルは、それぞれ独立して、任意的にハロゲンで置換され、
環Aは、アリール、ヘテロアリールからなる群から選ばれ、
は、環Aの任意の位置における置換基であり、各Rは、それぞれ独立して、C~Cアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、シアノ、NR2122、C(O)NR2324、CH25、N=S(O)(C~Cアルキル)、S(O)C~Cアルキル、S(O)26、-S-C~Cアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cヒドロキシアルキニル、C~Cシアノアルキル、トリアゾリル、-S-C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、-CHC(O)NR2728、-C~CアルキニルNR2930、C~C重水素化アルキニル、(C~Cアルコキシ)C~Cハロアルキル-又はシクロアルキルから選ばれ、ここで、前記シクロアルキルは、任意的にハロゲン又はC~Cアルキルで置換され、ここで、
21は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C(O)C~Cアルキル又はC(O)~Cアルキルであり、R22は、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R21、R22は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
23、R24は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R23、R24は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
25は、ヒドロキシ、シアノ、ヘテロシクリル、NR251252、C(O)NR253254又はSO~Cアルキルであり、ここで、R251、R252、R253、R254は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、R251、R252は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、R253、R254は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
26は、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル又はNR261262であり、ここで、R261、R262は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、或いは、R261、R262は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
27、R28は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R27、R28は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
29、R30は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R29、R30は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
n1は、0、1、2又は3であり、
は、H、シアノ、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、C~C重水素化アルコキシ、NR3132、C~Cアルキニル又はCHOR33であり、ここで、R31、R32、R33は、それぞれ独立して、水素又はC~Cアルキルであり、
3a、R3b、R3cは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、
は、単結合、O又はNR34であり、
は、C~Cアルキレン又はヘテロアリールであり、ここで、前記C~Cアルキレンのいずれかの炭素原子又はいずれかの同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-(CHm3-、-(CHm1-O-(CHm2-、-(CHm1-N-(CHm2-で置換され、環状置換基が形成され、m3は1又は2であり、m1は、それぞれ独立して、0、1、2、又は3であり、m2は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、かつ、m1、m2は同時に0ではなく、
環Bは、3~6員窒素含有ヘテロシクリルであり、
環Cは、3~6員窒素含有ヘテロシクリルであり、
は、環Bのいずれかの位置の置換基であり、n2は、0、1、2又は3であり、
は、環Cのいずれかの位置の置換基であり、n3は、0、1、2又は3であり、
、Rは、以下のように定義され、
(a)各R、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル-、tert-ブチルジシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルであり、ここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、或いは、
(b)1つのRは、-CHCH-又は-CHCHCH-であり、それに連結する炭素原子とともにシクロプロピル又はシクロブチルを構成し、残りのR、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル-、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルであり、ここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、或いは、
(c)1つのRは、-CHCH-又は-CHCHCH-であり、それに連結する炭素原子とともにシクロプロピル又はシクロブチルを構成し、残りのR、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルであり、ここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、或いは、
(d)1つのRは、-CHCH-又は-CHCHCH-であり、それに連結する炭素原子とともにシクロプロピル又はシクロブチルを構成し、1つのRは、-CHCH-又は-CHCHCH-であり、それに連結する炭素原子とともにシクロプロピル又はシクロブチルを構成し、残りのR、残りのRは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル-、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルでありここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、
各R34は、それぞれ独立して、水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、2つのR34は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されている。)
一実施態様では、前記化合物は、式(I-1)又は式(I-2)で示される。
(各式において、X、Y、W、R、R、R3a、R3b、R3c、R、R、n1、n2、n3、L、L、環A、環B、環Cのそれぞれの定義は、式(I)と同様である。)
一実施態様では、本発明は、式(II-1)又は式(II-2)で示される化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグを提供する。
(式(II-1)又は式(II-2)において、
qは、1又は2であり、
Xは、O又はNR11であり、ここで、R11は、H及びC~Cアルキルから選ばれ、
Yは、CR1213、CR1415CR1617、C(O)又はC(O)CR1819であり、ここで、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル、及びC~Cハロアルキルから選ばれ、前記R16、R17、R18、R19は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、及びハロゲンから選ばれ、
Wは、N又はCR20であり、ここで、R20は、H、C~Cアルキル、ハロゲン、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル-O-であり、ここで、前記シクロアルキル、前記ヘテロシクリルは、それぞれ独立して、任意的にハロゲンで置換され、
環Aは、アリール、ヘテロアリールからなる群から選ばれ、
は、環Aの任意の位置の置換基であり、各Rは、それぞれ独立して、C~Cアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、シアノ、NR2122、C(O)NR2324、CH25、N=S(O)(C~Cアルキル)、S(O)C~Cアルキル、S(O)26、-S-C~Cアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cヒドロキシアルキニル、C~Cシアノアルキル、トリアゾリル、-S-C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、-CHC(O)NR2728、-C~CアルキニルNR2930、C~C重水素化アルキニル、(C~Cアルコキシ)C~Cハロアルキル-、又はシクロアルキルから選ばれ、ここで、前記シクロアルキルは、任意的にハロゲン又はC~Cアルキルで置換され、ここで、
21は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C(O)C~Cアルキル又はC(O)~Cアルキルであり、R22は、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R21、R22は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
23、R24は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R23、R24は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
25は、ヒドロキシ、シアノ、ヘテロシクリル、NR251252、C(O)NR253254又はSO~Cアルキルであり、ここで、R251、R252、R253、R254は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、R251、R252は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、R253、R254は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
26は、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル又はNR261262であり、ここで、R261、R262は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、或いは、R261、R262は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
27、R28は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R27、R28は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
29、R30は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R29、R30は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
n1は、0、1、2又は3であり、
は、H、シアノ、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、C~C重水素化アルコキシ、NR3132、C~Cアルキニル又はCHOR33であり、ここで、R31、R32、R33は、それぞれ独立して、水素又はC~Cアルキルであり、
は、架橋環のいずれかの位置における置換基であり、かつ、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、
は、単結合、O又はNR34であり、
は、水素、-N(R34、ヘテロシクリル、C~Cアルキル、-L-ヘテロシクリル、-L-アリール、-L-ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-L-N(R34、-L-NHC(=NH)NH、-L-C(O)N(R34、-L-C~Cハロアルキル、-L-OR34、-L-(CHOR34)(CHOR34、-L-NR34C(O)-アリール、-L-COOH又は-L-C(O)OC~Cアルキルであり、ここで、前記ヘテロシクリル、前記-L-NR34C(O)-アリールにおけるアリール、前記-L-ヘテロシクリルにおけるヘテロシクリル、前記-L-シクロアルキルにおけるシクロアルキルは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記-L-アリールにおけるアリール、前記-L-ヘテロアリールにおけるヘテロアリールは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR36で置換され、
ここで、各Lは、それぞれ独立して、C~Cアルキレン又はヘテロアリールであり、ここで、前記C~Cアルキレンのいずれかの炭素原子又はいずれかの同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-(CHm3-、-(CHm1-O-(CHm2-、-(CHm1-N-(CHm2-で置換されて環状置換基が形成され、m3は1又は2であり、m1は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、m2は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、かつ、m1、m2は同時に0ではなく、
各R35は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル(例えば、-OC(O)-3~6員ヘテロシクリル)又は-CHヘテロシクリル(例えば、-CH-3~6員ヘテロシクリル)であり、ここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、
各R36は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、HC(O)-、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル又は-N(R34であり、
各R34は、それぞれ独立して、水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、2つのR34は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されている。)
一実施態様では、前記化合物は、式(II-1A)、式(II-1B)、式(II-2A)、式(II-2B)で示される。
(各式において、X、Y、W、R、R、R、R、n1、L、q、環Aのそれぞれの定義は、式(II-1)又は式(II-2)と同様である。)
一実施態様では、前記化合物は、式(II-1A1)、式(II-1A2)、式(II-1B1)、式(II-1B2)、式(II-1C1)又は式(II-1C2)で示される。
(各式において、X、Y、W、R、R、R、R、n1、L、環Aのそれぞれの定義は式(II-1)又は式(II-2)と同様である。)
一実施態様では、本発明は、式(III)で示される化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグを提供する。
(式(III)において、Xは、O又はNR11であり、ここで、R11は、H及びC~Cアルキルから選ばれ、
Yは、CR1213、CR1415CR1617、C(O)又はC(O)CR1819であり、ここで、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル及びC~Cハロアルキルから選ばれ、R16、R17、R18、R19は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル及びハロゲンから選ばれ、
Wは、N又はCR20であり、ここで、R20は、H、C~Cアルキル、ハロゲン、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル-O-であり、ここで、前記シクロアルキル、前記ヘテロシクリルは、それぞれ独立して、任意的にハロゲンで置換され、
環Aは、アリール、ヘテロアリールからなる群から選ばれ、
は、環Aの任意の位置における置換基であり、各Rは、それぞれ独立して、C~Cアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、シアノ、NR2122、C(O)NR2324、CH25、N=S(O)(C~Cアルキル)、S(O)C~Cアルキル、S(O)26、-S-C~Cアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cヒドロキシアルキニル、C~Cシアノアルキル、トリアゾリル、-S-C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、-CHC(O)NR2728、-C~CアルキニルNR2930、C~C重水素化アルキニル、(C~Cアルコキシ)C~Cハロアルキル-又はシクロアルキルから選択され、ここで、前記シクロアルキルは、任意的にハロゲン又はC~Cアルキルで置換され、ここで、
21は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C(O)C~Cアルキル又はC(O)~Cアルキルであり、R22は、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R21、R22は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
23、R24は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R23、R24は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
25は、ヒドロキシ、シアノ、ヘテロシクリル、NR251252、C(O)NR253254又はSO~Cアルキルであり、ここで、R251、R252、R253、R254は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、R251、R252は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、R253、R254は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
26は、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル又はNR261262であり、ここで、R261、R262は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、或いは、R261、R262は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
27、R28は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R27、R28は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
29、R30は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R29、R30は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
n1は、0、1、2又は3であり、
3d、R3e、R3fは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、
3dは、R3eに接続されて-CHR3d1-又は-CHR3d2CHR3d3-を形成し、R3fは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、R3d1、R3d2、R3d3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、
3dは、R3fに接続されて-CHR3f1-又は-CHR3f2CHR3f3-を形成し、R3eは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、R3f1、R3f2、R3f3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、
は、単結合、O又はNR34であり、
は、水素、-N(R34、ヘテロシクリル、C~Cアルキル、-L-ヘテロシクリル、-L-アリール、-L-ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-L-N(R34、-L-NHC(=NH)NH、-L-C(O)N(R34、-L-C~Cハロアルキル、-L-OR34、-L-(CHOR34)(CHOR34、-L-NR34C(O)-アリール、-L-COOH又は-L-C(O)OC~Cアルキルであり、ここで、前記ヘテロシクリル、前記-L-NR34C(O)-アリールにおけるアリール、前記-L-ヘテロシクリルにおけるヘテロシクリル、前記-L-シクロアルキルのシクロアルキルは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子上の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルを形成し、前記-L-アリールにおけるアリール、前記-L-ヘテロアリールにおけるヘテロアリールは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR36で置換され、
ここで、各Lは、それぞれ独立して、C~Cアルキレン又はヘテロアリールであり、ここで、前記C~Cアルキレンのいずれかの炭素原子又はいずれかの同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子上の2つの水素原子が同時に、任意的に-(CHm3-、-(CHm1-O-(CHm2-、-(CHm1-N-(CHm2-で置換されて環状置換基を形成し、m3は1又は2であり、m1は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、m2は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、かつ、m1、m2は同時に0ではなく、
各R35は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル-、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル(例えば、-OC(O)-3~6員ヘテロシクリル)又は-CHヘテロシクリル(例えば、-CH-3~6員ヘテロシクリル)であり、ここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、
各R36は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、HC(O)-、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル又は-N(R34であり、
各R34は、それぞれ独立して、水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、2つのR34は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されている。)
一実施態様では、前記化合物は、式(III-1)又は式(III-2)で示される。
(各式において、X、Y、W、R、R3d、R3e、R3f、R、n1、L、環Aのそれぞれの定義は、式(III)と同様である。)
一実施態様では、前記化合物は、式(III-1a)、式(III-1b)、式(III-2a)又は式(III-2b)で示される。
(各式において、qは、1又は2であり、Rは、架橋環のいずれかの位置における置換基であり、かつ、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、X、Y、W、環A、R、n1、L、Rの定義は式(III)と同様である。)
一実施態様では、前記化合物は、式(III-1a1)、式(III-1a2)、式(III-1b1)、式(III-1b2)、式(III-1c1)又は式(III-1c2)で示される。
(各式において、Rは、架橋環のいずれかの位置の置換基であり、かつ、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、X、Y、W、環A、R、n1、L、Rの定義は式(III)と同様である。)
一実施態様では、各式において、Rは、水素である。
一実施態様では、各式において、Yは、-CH-である。
一実施態様では、各式において、前記シクロアルキルは、C~C20シクロアルキルである。好ましくは、前記シクロアルキルは、C~C12シクロアルキル(より好ましくは、C~C単環式シクロアルキル)、C~C20スピロシクロアルキル、C~C20縮合シクロアルキル又はC~C20架橋シクロアルキルである。
一実施態様では、各式において、前記ヘテロシクリルは、3~20員ヘテロシクリルである。好ましくは、前記ヘテロシクリルは、単環式ヘテロシクリル(例えば、3~8員単環式ヘテロシクリル)、5~20員スピロヘテロシクリル、5~20員縮合ヘテロシクリル及び5~20員架橋ヘテロシクリルである。
一実施態様では、各式において、前記アリールは、C~C14アリールである。好ましくは、前記アリールは、単環式アリール、非縮合多環式アリール及び芳香族縮合多環である。
一実施態様では、各式において、前記ヘテロアリールは、5~14員ヘテロアリールである。好ましくは、前記ヘテロアリールは、単環式ヘテロアリール(例えば、5又は6員単環式ヘテロアリール)、縮合二環式ヘテロアリール(例えば、8~10員二環式ヘテロアリール)又は縮合三環式ヘテロアリールである。
一実施態様では、Wは、N又はCR20であり、ここで、R20は、水素、フッ素、メチル、メトキシ又はシクロプロポキシである。
一実施態様では、Xは、Oである。
一実施態様では、Yは、CHである。
一実施態様では、Yは、下記の基からなる群から選ばれる。
一実施態様では、Rは、フッ素、塩素、ヒドロキシ、メトキシ又はシアノである。
一実施態様では、環Aは、フェニル、ナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、2,3-ジヒドロ-1H-インデニル、イソキノリニル、インダゾリル又はベンゾ[d][1,3]ジオキソランである。
一実施態様では、環Aは、下記の基からなる群から選ばれ、これらの基は任意の適切な環原子を介して分子の残りの部分に連結してもよい。
一実施態様では、Rは、環Aの任意の位置における置換基であり、n1は、0、1、2又は3であり、
各Rは、それぞれ独立して、C~Cアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、シアノ、NR2122、C(O)NR2324、CH25、N=S(O)(C~Cアルキル)、S(O)C~Cアルキル、S(O)26、-S-C~Cアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cヒドロキシアルキニル、C~Cシアノアルキル、トリアゾリル、-S-C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、-CHC(O)NR2728、-C~CアルキニルNR2930、C~C重水素化アルキニル、(C~Cアルコキシ)C~Cハロアルキル-又はシクロアルキルから選ばれ、ここで、前記シクロアルキルは、任意的にハロゲン又はC~Cアルキルで置換され、ここで、
21は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C(O)C~Cアルキル又はC(O)~Cアルキルであり、R22は、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R21、R22は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
23、R24は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R23、R24は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
25は、ヒドロキシ、シアノ、ヘテロシクリル、NR251252、C(O)NR253254又はSO~Cアルキルであり、ここで、R251、R252、R253、R254は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、R251、R252は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、R253、R254は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
26は、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル又はNR261262であり、ここで、R261、R262は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、或いは、R261、R262は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
27、R28は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R27、R28は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
29、R30は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R29、R30は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されている。
一実施態様では、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンにおける任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、R3a、R3b、R3cは、それぞれ独立して、水素、フッ素、メチル又はメトキシである。
一実施態様では、下記の式で示されている基は、以下の群から選ばれる。
(各式において、各R、R、n2、n3は、それぞれ独立して、定義が式(I)の定義と同様である。)
一実施態様では、下記の式で示されている基は、以下の群から選ばれる。
一実施態様では、Rは、水素、フッ素、メチル又はメトキシである。
一実施態様では、R3d、R3e、R3fは、それぞれ独立して、水素、フッ素、メチル又はメトキシであり、或いは、
3dは、R3eに接続されて-CHR3d1-又は-CHR3d2CHR3d3を形成し、R3fは、水素、フッ素、メチル又はメトキシであり、R3d1、R3d2、R3d3は、それぞれ独立して、水素、フッ素、メチル又はメトキシであり、或いは、
3dは、R3fに接続されて-CHR3f1-又は-CHR3f2CHR3f3を形成し、R3eは、水素、フッ素、メチル又はメトキシであり、R3f1、R3f2、R3f3は、それぞれ独立して、水素、フッ素、メチル又はメトキシである。
一実施態様では、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンにおける任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Rは、水素、-N(R34、3~20員ヘテロシクリル、C~Cアルキル、-L-3~20員ヘテロシクリル、-L-C~C14アリール、-L-5~14員ヘテロアリール、-L-C~C20シクロアルキル、-L-N(R34、-L-NHC(=NH)NH、-L-C(O)N(R34、-L-C~Cハロアルキル、-L-OR34、-L-(CHOR34)(CHOR34、-L-NR34C(O)~C~C14アリール、-L-COOH又は-L-C(O)OC~Cアルキルであり、ここで、前記3~20員ヘテロシクリル、前記-L-NR34C(O)~C~C14アリールにおけるC~C14アリール、前記C~C20シクロアルキルは、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、-L-C~C14アリールにおけるC~C14アリール又は-L-5~14員ヘテロアリールにおける5~14員ヘテロアリールは、任意的に1つ又は複数のR36で置換され、L、R34、R35、R36のそれぞれの定義は前記と同様である。
一実施態様では、Rは、水素、-N(R34、3~8員単環式ヘテロシクリル、5~20員スピロヘテロシクリル、5~20員縮合ヘテロシクリル、5~20員架橋ヘテロシクリル、C~Cアルキル、-L-3~8員単環式ヘテロシクリル、-L-5~20員スピロヘテロシクリル、-L-5~20員縮合ヘテロシクリル、-L-5~20員架橋ヘテロシクリル、-L-フェニル、-L-ナフチル、-L-5~14員ヘテロアリール、-L-C~C12シクロアルキル、-L-C~C20スピロシクロアルキル、C~C20縮合シクロアルキル、-L-C~C20架橋シクロアルキル、-L-N(R34、-L-NHC(=NH)NH、-L-C(O)N(R34、-L-C~Cハロアルキル、-L-OR34、-L-(CHOR34)(CHOR34、-L-NR34C(O)-フェニル、-L-NR34C(O)-ナフチル、-L-COOH又は-L-C(O)OC~Cアルキルであり、ここで、前記3~8員単環式ヘテロシクリル、5~20員スピロヘテロシクリル、5~20員縮合ヘテロシクリル、5~20員架橋ヘテロシクリル、C~C12シクロアルキル、C~C20スピロシクロアルキル、C~C20縮合シクロアルキル、C~C20架橋シクロアルキル、前記-L-NR34C(O)-フェニルにおけるフェニル、前記-L-NR34C(O)-ナフチルにおけるナフチルは、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、-L-フェニルにおけるフェニル、-L-ナフチルにおけるナフチル、-L-5~14員ヘテロアリールにおける5~14員ヘテロアリールは、任意的に1つ又は複数のR36で置換され、L、R34、R35、R36のそれぞれの定義は前記と同様である。
一実施態様では、Rは、水素又は-N(R34である。好ましくは、各R34は、それぞれ独立して、水素又はC~Cアルキルであり、或いは、1つのR34は水素であるとともに、もう一つのR34はC~Cアルキルである。
一実施態様では、R34は、水素、C~Cアルキル又はC~Cシアノアルキルである。
一実施態様では、C~Cアルキルは、メチル、エチル、イソプロピル又はイソブチルである。
一実施態様では、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンにおける任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、各Rは、それぞれ独立して、下記の基であり、R、R、L、環B、環C、n2、n3の定義は、式(I)における各基の定義と同様である。
一実施態様では、Rにおける前記ヘテロシクリルは、それぞれ独立して、ヘキサヒドロ-1H-ピロラジニル、ヘキサヒドロ-3H-ピロリジン-3-オン、ヘキサヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]オキサジニル、オクタヒドロインドラジニル、ヘキサヒドロピロリジン4(1H)-オキシド、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリジン-2-オン、オキセタニル、ピペリジニル、1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、モルホリニル、オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル、チアピラニル、6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタニル、7-オキサ-2-アザスピロ[3.5]ノニル、2′,3′-ジヒドロスピロ[シクロプロパン-1,1’-インデニル]、(2S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イル又はテトラヒドロフリルであり、前記の各基は、それぞれ独立して、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルは、ヘキサヒドロ-1H-ピロラジニルである。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルは、1つのR35で置換されたヘキサヒドロ-1H-ピロラジニルであり、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成されるヘキサヒドロ-1H-ピロラジニルであり、ここで、R35は、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、フェニル、ピラゾリル又は-CHOC(O)N(R34である。
一実施態様では、前記ハロゲンは、フッ素である。
一実施態様では、前記ヘテロシクリルは、さらに他の2つのR35で置換されたヘキサヒドロ-1H-ピロラジニルであり、前記他の2つのR35は、それぞれ独立して、C~Cアルキルである。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルは、1つのR35で置換されたアゼチジニルであり、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換され、シクロプロピル又はシクロブチルが形成されるアゼチジニルであり、前記R35は、C~Cアルキルである。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルは、1つのR35で置換されたピロリジニルであり、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換され、シクロプロピル又はシクロブチルが形成されるピロリジニルであり、ここで、R35は、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、C~Cアルキル、アルコキシ、アリールC~Cアルキル、-フェニル、-O-フェニル及び-NHC(O)フェニルであり、ここで、前記アリールC~Cアルキルにおけるアリール、前記フェニル、又は前記-O-フェニルにおけるフェニル又は-NHC(O)フェニルにおけるフェニルは、それぞれ独立して、任意的に1つ又は複数のR36で置換されている。
一実施態様では、前記フェニル、-O-フェニル又は-NHC(O)フェニルにおけるフェニルは、-SOFで置換される。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルは、2つのR35で置換されたピロリジニルであり、ここで、1つのR35はC~Cアルキルであり、もう一つのR35はC~Cアルコキシ又はハロゲンである。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルは、1つのR35で置換されたピロリジン-2-オンであり、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換され、シクロプロピル又はシクロブチルが形成されるピロリジン-2-オンであり、ここで、R35は、C~Cアルキルである。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルは、1つのR35で置換されたピペリジニルであり、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換され、シクロプロピル又はシクロブチルが形成されるピペリジニルであり、ここで、R35は、アセチル、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ又は-C(O)CHClである。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルは、モルホリニル又はオキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イルである。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロアリールであり、前記ヘテロアリールは、任意的に1つ又は複数のR36で置換されている。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロアリールであり、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンにおける任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記ヘテロアリールは、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジル又はピリミジニルであり、上記の各基は、任意的に1つ又は複数のR36で置換されている。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロアリールであり、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンにおける任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記ヘテロアリールは、1つのR36で置換されたピリジルであり、ここで、R36は、ハロゲン、C~Cアルキル、-N(R又はC~Cアルコキシである。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロアリールであり、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンにおける任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記ヘテロアリールは、1つのR36で置換されたピラゾリルであり、ここで、R36は、C~Cアルキル又は-N(R34である。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロアリールであり、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンにおける任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記ヘテロアリールは、1つのR36で置換されたイミダゾリルであり、ここで、R36は、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル又はC~Cヒドロキシアルキルである。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロアリールであり、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンにおける任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記ヘテロアリールは、1つのR36で置換されたトリアゾリルであり、ここで、R36は、C~Cアルキルである。
一実施態様では、Rは、-L-アリールであり、前記アリールは、任意的に1つ又は複数のR36で置換されている。
一実施態様では、Rは、-L-シクロアルキルであり、前記シクロアルキルは、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、各R35のそれぞれの定義は前記と同様である。
一実施態様では、Rは、-L-N(R34であり、ここで、Lは、C~Cアルキレンであり、ここで、前記C~Cアルキレンの任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Rは、-L-N(R34であり、ここで、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンにおける任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一の炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、各R34は、独立して、C~Cアルキルから選ばれる。
一実施態様では、Rは、-L-NC(=NH)-NHであり、ここで、Lは、C~Cアルキレンであり、ここで、前記C~Cアルキレンの任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Lは、エチレン又はプロピレンである。
一実施態様では、Rは、-L-C~Cハロアルキルであり、ここで、Lは、C~Cアルキレンであり、ここで、前記C~Cアルキレンの任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Rは、-L-OR34であり、ここで、Lは、C~Cアルキレンであり、ここで、前記C~Cアルキレンの任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Rは、-L-(CHOR34)(CHOR34であり、ここで、Lは、C~Cアルキレンであり、ここで、前記C~Cアルキレンの任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Rは、-L-NR34C(O)-アリールであり、ここで、Lは、C~Cアルキレンであり、ここで、前記C~Cアルキレンの任意の炭素原子又は任意の同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Rは、-L-ヘテロシクリルであり、Lは、C~Cアルキレンであり、ここで、前記C~Cアルキレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Lは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、Wは、CR20であり、R20は、シクロプロピル、シクロプロピル-O-、シクロブチル、シクロブチル-O-、シクロペンチル、シクロペンチル-O-、テトラヒドロフリル、テトラヒドロフラン-O-であり、ここで、前記シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、テトラヒドロフリルは、それぞれ独立して、ハロゲンで置換される。
一実施態様では、Wは、CR20であり、R20は、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルキル-O-、3~6員ヘテロシクリル又は3~6員ヘテロシクリル-O-であり、ここで、前記C~Cシクロアルキル、前記3~6員ヘテロシクリルは、それぞれ独立して、ハロゲンで置換される。
一実施態様では、R20は、ハロゲン又はC~Cアルキルである。
一実施態様では、R20は、フッ素である。
一実施態様では、R20は、メチルである。
一実施態様では、L又はLは、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、ここで、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素又はC~Cアルキルで置換され、或いは、前記メチレン、エチレン又はプロピレンの任意の同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CH-又は-CHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成される。
一実施態様では、下記の基は、1つ、2つ又は3つのRで置換されたフェニルであり、ここで、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、エチニル、メチル、メチル-O-、メチル-S-、トリフルオロメチル、トリフルオロメチル-O-、アミノ、イソプロピル、又はシクロプロピルであり、前記シクロプロピルは、任意的にハロゲン又はメチルで置換される。
一実施態様では、1つ、2つ又は3つのRで置換されたナフチルであり、ここで、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、エチニル、メチル、メチル-O-、メチル-S-、トリフルオロメチル、トリフルオロメチル-O-、アミノ、イソプロピル、又はシクロプロピルであり、前記シクロプロピルは、任意的にハロゲン又はメチルで置換される。
一実施態様では、下記の基は、1つ、2つ又は3つのRで置換されたナフチルであり、ここで、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、エチニル、メチル、エチル、ジフルオロメチル又はヒドロキシで置換されたプロピルである。
一実施態様では、下記の基は、任意的に1つ又は複数のRで置換されたヘテロアリールである。
一実施態様では、下記の基は、1つ、2つ又は3つのRで置換されたピリジルであり、ここで、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、エチニル、メチル、メチル-O-、メチル-S-、トリフルオロメチル、トリフルオロメチル-O-、アミノ、イソプロピル、又はシクロプロピルであり、前記シクロプロピルは、任意的にハロゲン又はメチルで置換される。
一実施態様では、下記の基は、任意的に1つ又は複数のRで置換されたイソキノリニル、インダゾリル又はベンゾ[d][1,3]ジオキソランである。
一実施態様では、下記の基は、1つ、2つ又は3つのRで置換されたイソキノリニルであり、ここで、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、エチニル、メチル、メチル-O-、メチル-S-、トリフルオロメチル、トリフルオロメチル-O-、アミノ、イソプロピル、又はシクロプロピルであり、前記シクロプロピルは、任意的にハロゲン又はメチルで置換される。
一実施態様では、下記の基は、1つ、2つ又は3つのRで置換されたインダゾリルであり、ここで、各Rは、それぞれ独立して、C~Cアルキルである。
一実施態様では、下記の基は、2つのR基で置換されたベンゾ[d][1,3]ジオキソランであり、ここで、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲンから選ばれる。
一実施態様では、下記の基は、以下の群から選ばれる。
一実施態様では、前記-L-Rは、以下の群から選ばれる。
(各式において、RL1、RL2は、それぞれ独立して、水素、重水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、R61は、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、-N(R34、-NHC(=NH)NH、-C(O)N(R34、-C~Cハロアルキル、-OR34、-(CHOR34)(CHOR34、-NR34C(O)-アリール、-COOH又は-C(O)OC~Cアルキルであり、ここで、前記ヘテロシクリル、前記-NR34C(O)-アリールにおけるアリール、前記シクロアルキルは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記アリール、前記ヘテロアリールは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR36で置換され、R34、R35、R36のそれぞれの定義は前記と同様である。好ましくは、上記の各式において、N-R34におけるR34はHである。)
一実施態様では、前記-L-Rは、以下の群から選ばれる。

(各式において、R61は、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、-N(R34、-NHC(=NH)NH、-C(O)N(R34、-C~Cハロアルキル、-OR34、-(CHOR34)(CHOR34、-NR34C(O)-アリール、-COOH又は-C(O)OC~Cアルキルであり、ここで、前記ヘテロシクリルは、1つ又は複数のR35で置換されなければならず、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記-NR34C(O)-アリールにおけるアリール、前記シクロアルキルは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記アリール、前記ヘテロアリールは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR36で置換され、R34、R35、R36の定義は前記のそれぞれの定義と同様である。好ましくは、上記の各式において、N-R34におけるR34はHである。)
一実施態様では、R61は、以下の群から選ばれる。
一実施態様では、R61は、ヘキサヒドロ-1H-ピロラジニルである。
一実施態様では、R61は、1つのR35で置換されたヘキサヒドロ-1H-ピロラジニルであり、ここで、R35は、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、フェニル、ピラゾリル又は-CHOC(O)N(R34であり、各R34は、それぞれ独立して、水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、2つのR34は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されている。
一実施態様では、前記化合物は、表Aにおける化合物から選ばれる。
一実施態様では、前記化合物は、実施例7及び表Bにおける化合物から選ばれる。
一実施態様では、前記化合物は、実施例1~6、8~12及び表Cにおける化合物から選ばれる。
一実施態様では、前記化合物は、表(I)における化合物から選ばれる。
本発明の第2態様は、上記の第1態様に係る化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ、及び薬学的に許容可能な担体を含む、医薬組成物を提供する。
本明細書で使用される「薬学的に許容可能な担体」という用語は、本発明の有効量の活性物質を送達することができ、活性物質の生物学的活性を阻害せず、かつ、宿主又は被験体に対して毒性や副作用がない任意の製剤又は担体媒体の代表的な担体を意味し、担体として、水、油、野菜及び鉱物、クリーム基剤、ローション基剤、軟膏基剤などを含む。これらの基材には、懸濁剤、粘着付与剤、経皮促進剤等が含まれる。これらの製剤は、化粧品分野又は局所医薬分野の技術者に周知である。
本発明の一実施形態において、上記医薬組成物は、経口、噴霧吸入、直腸投与、経鼻投与、頬投与、口腔投与、局所投与、非経口投与、例えば、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、髄腔内、心室内、胸骨内及び頭蓋内注射又は注入等の任意の形態で投与してもよく、又は移植リザーバーを用いて投与してもよい。これらの中でも、経口投与、腹腔内投与、又は静脈内投与が好ましい。経口投与する場合、本発明の化合物は、任意の経口的に許容可能な剤形に製剤化することができる。剤形としては、錠剤、カプセル、水溶液、水性懸濁液が挙げられるが、これらに限定されない。錠剤に使用する担体としては、典型的には、乳糖やコーンスターチが挙げられる。また、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤を添加してもよい。カプセルに使用する希釈剤としては、典型的には、乳糖や乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液は、典型的には、有効成分を適切な乳化剤及び懸濁剤と混合することで製剤化する。必要に応じて、甘味料、香料、着色料を経口剤形に添加してもよい。局所投与する場合、特に目、皮膚、下部腸管神経障害等、局所使用により容易にアクセス可能な患部表面又は器官に投与する場合、本発明の化合物は、当該表面又は器官に応じて異なる局所投与形態に製剤化することができる。目に局所投与する場合、本発明の化合物は、特定pHの等張滅菌生理食塩水を担体として、微粉末化した懸濁液又は溶液の剤形に製剤化でき、塩化ベンジルアルコキシド等の防腐剤を添加してもしなくてもよい。眼内に投与する場合は、上記化合物をワセリンクリーム等のクリーム状に製剤化することができる。皮膚に局所投与する場合、本発明の化合物は、有効成分を1つ以上の担体に懸濁又は溶解させた軟膏、ローション又はクリームの適切な剤形に製剤化することができる。軟膏製剤に有用な担体としては、鉱物油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリプロピレンオキシド、乳化ワックス及び水が挙げられるが、これらに限定されない。ローション又はクリームに有用な担体としては、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、Tween60、セチルエステルワックス、ヘキサデセニルアリールアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物は、滅菌水性注射剤、オイル懸濁液又は滅菌注射液等の滅菌注射剤の剤形で投与することができる。有用な担体及び溶媒としては、水、リンゲル液及び等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに、滅菌不揮発油は、モノトリグリセリド又はジグリセリド等、溶媒又は懸濁媒体として使用することもできる。
本発明の別の態様は、疾患又は病症を予防及び/又は治療する薬物の製造における、上記第1態様に係る化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ、又は上記第2態様に係る医薬組成物の使用であって、前記疾患又は病症は、KRAS G12D関連疾患又は障害である使用を提供する。
本明細書で使用される「KRAS G12D」とは、アミノ酸番号12位にグリシンのアミノ酸がアスパラギン酸で置換された哺乳動物のKRASタンパク質の突然変異体の形態を意味する。ヒトKRASのアミノ酸コドン及び残基位置の割り当ては、UniProtKB/Swiss-Prot P01116: Variantp.Gly12Aspによって同定されたアミノ酸配列に基づいている。
本明細書で使用される「KRAS G12D阻害剤」とは、本明細書に記載のように式(I)、式(II-1)、式(II-1)又は式(III)で示される化合物を意味する。これらの化合物は、KRAS G12Dの酵素活性の全部又は一部を負に調節する、或いは、阻害することができる。
本明細書で使用される「KRAS G12D関連疾患又は障害」とは、KRAS G12D突然変異に関連し、KRAS G12D突然変異を媒介する、或いは、有する疾患又は障害を意味する。KRAS G12D関連疾患又は障害の例は、KRAS G12D関連癌であるが、これに限定されるものではない。
本発明の別の態様は、KRAS G12D関連癌を治療する方法であって、本発明の第1態様に係る化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグの治療有効量を、これを必要とする被験体に投与する、或いは、本発明の第2の態様に係る医薬組成物の治療有効量を、これを必要とする被験体に投与するステップを含む、方法を提供する。
一実施態様では、前記KRAS G12D関連癌は、肺癌、前立腺癌、乳癌、脳癌、皮膚癌、子宮頸癌、精巣癌、その他の腫瘍を含むが、これらに限定されるものではない。一実施態様では、前記KRAS G12D関連癌は、星細胞腫、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、肝細胞癌、喉頭癌、肺癌、口腔癌、卵巣癌、前立腺癌、甲状腺癌、肉腫などを含むが、これらに限定されるものではない。一実施態様では、前記KRAS G12D関連癌は、心臓の癌、例えば、肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋肉腫、線維腫、脂肪腫及び奇形腫など;肺の癌、例えば、気管支癌(扁平上皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨過誤腫、中皮腫;消化管の癌、例えば、食道(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(乳管腺癌、膵島細胞腺腫、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド、ビポーマ))、小腸(腺癌、カルチノイド)、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腺腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫);泌尿生殖管の癌、例えば、腎臓(腺癌、ウィルムス細胞腫瘍(腎芽腫)、リンパ腫、白血病)、膀胱及び尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(セミノーマ、奇形腫、胎児癌、胎児腫瘍)、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、腺腫様腫瘍、脂肪腫);肝臓の癌、例えば、肝癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;胆道:胆嚢癌、乳頭部癌、胆管癌;骨の癌、例えば、悪性骨形成性腫瘍(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(網状細胞肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、良性軟骨腫及び巨細胞腫;神経系の癌、例えば、頭蓋骨(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫瘍(松果体腫)、神経膠芽腫、多形神経膠芽腫、神経膠芽腫、先天性腫瘍)、脊髄の神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫)、婦人科癌、例えば、子宮(子宮内膜癌)、子宮頸部(子宮頸癌、前癌性子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌(漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、未分類癌)、顆粒膜-莢膜細胞腫、セルトリ-ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(癌);血液癌、例えば、血液(骨髄性白血病(急性)及び慢性)、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫);皮膚の癌、例えば、悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;及び副腎の癌、例えば、神経芽腫細胞腫瘍などを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施態様では、前記KRAS G12D関連癌は肺癌である。
一実施態様では、前記KRAS G12D関連癌は、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、結腸直腸癌、直腸癌又は膵臓癌からなる群から選ばれる。
本発明の別の態様は、このような必要を有する被験体の癌を治療する方法であって、(a)前記癌がKRAS G12D突然変異に関連している(例えば、KRAS G12D関連癌)ことを判定するステップと、(b)本発明の第1態様に係る化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグの治療有効量を前記被験体に投与する、或いは、本発明の第2態様に係る医薬組成物の治療有効量を前記被験体に投与するステップと、を含む、方法を提供する。
一実施態様では、前記投与は、胃腸外、腹腔内、皮内、心内、心室内、頭蓋内、脳脊髄内、内腔内、滑膜内、鞘内、筋内注射、硝子体内注射、静脈内注射、動脈内注射、経口投与、頬、舌下、経皮、局所投与、気管内投与、直腸投与、皮下投与及び局所投与から選ばれる経路によって行われる。
本発明の別の態様は、細胞におけるKRAS G12D活性を阻害する方法であって、前記細胞を、本発明の第1態様に係る化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグに接触させる、或いは、前記細胞を、本発明の第二態様に係る医薬組成物に接触させるステップを含む、方法を提供する。
本発明の別の態様は、KRAS G12D阻害剤の製造における、上記第1態様に係る化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ、或いは、上記第2態様に係る医薬組成物の使用を提供する。
本明細書で使用される「被験体」という用語は、動物、特に哺乳類を意味する。好ましくは、ヒトである。
本明細書に使用される「有効量」又は「治療有効量」という用語は、毒性がないが、所望の効果を達成する可能な薬物又は薬剤の十分な使用量を指す。本発明の実施形態において、本発明により患者を治療する場合、所定の薬物の量は、多くの要因、例えば、具体的な投与方策、疾患又は病症タイプ及びその重症度、治療する必要がある治療者又は宿主の固有特性(例えば、体重)に決まり、しかしながら、例えば、採用された具体的な薬物、投与経路、治療された病症、及び治療された治療者又は宿主を含む、特定の周囲状況に応じて、投与量は、一般的に当分野の既知の方法により決定することができる。一般的に、成人治療に使用される投与量について、投与量は、典型的に0.02-5000mg/日、例えば、約1-1500mg/日の範囲である。当該必要な用量は、一剤、又は同時に投与される(又は短時間)又は適当な間隔での投与量であり、例えば、1日あたり二、三、四剤又はより多くの剤である。当業者であれば理解されるように、上記用量範囲が与えられるが、具体的な有効量は、患者の状況に応じて、医師の診断に合わせて適切に調整することができる。
本明細書で使用される「薬学的に許容可能な塩」という用語は、薬学的に許容され、母体化合物の薬学的活性を有する本発明の化合物の塩を意味する。このような塩は、無機酸又は有機酸と形成された酸付加塩であって、前記無機酸が、例えば、硝酸、リン酸、炭酸等であり、前記有機酸、例えば、プロピオン酸、カプロン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、グルコン酸、ステアリン酸、ムコン酸等である酸付加塩、或いは、母体化合物に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンで置換されて形成した塩、或いは、エタノールアミンなどの有機塩基と形成された配位化合物が含まれる。本発明の薬学的に許容可能な塩は、従来の化学的方法により、酸基又は塩基を含む母体化合物から合成することができる。一般的に、このような塩の製造方法は、水又は有機溶媒、或いは、両者の混合物において、遊離の酸又は塩基の形態のこれらの化合物を化学量論的に適切な塩基又は酸と反応させることによって製造される。一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール又はアセトニトリル等の非水性媒体が好ましい。塩の形態に加えて、本発明に提供の化合物は、プロドラッグの形態も存在する。本明細書に記載の化合物のプロドラッグは、生理学的条件で容易に化学的変化を起こし、本発明の化合物に変換し得る。さらに、プロドラッグは、生体内環境において、化学的又は生化学的方法により、本発明の化合物に変換することができる。
本明細書に使用される「溶媒和物」という用語は、本発明に係る化合物が製薬上許容可能な溶媒と結合して形成された物質を指す。溶媒和物は、化学量論量の溶媒和物と、非化学量論量の溶媒和物を含む。本発明のいくつかの化合物は、非溶媒化又は溶媒化の形態で存在していてもよい。一般的には、溶媒化と非溶媒化は、区別せず、いずれも本発明の範囲に含まれると考える。
本明細書で使用される「立体異性体」という用語は、配座異性体及び配置異性体を含み、ここで、配置異性体は、主にシス-トランス異性体及び旋光異性体を含む。本発明の前記化合物は、立体異性体の形態で存在してもよく、そのため、シス-トランス異性体、互変異性体、エナンチオ異性体、ジアステレオマー、アトロプ異性体などを含むがこれらに限定されるものではない、あらゆる可能な立体異性体の形態を包含することができ、本発明の前記化合物は、上記の立体異性体の任意の組み合わせ又は任意の混合物、例えば、メソマー、ラセミ体、アトロプ異性体の等量混合物などの形態でも存在してもよい。例えば、単一のエナンチオマー、単一のジアステレオマー又はそれ以上の混合物、単一のアトロプ異性体又はその混合物などが含まれる。本発明の前記化合物がオレフィン二重結合を含む場合、特に明記されていない限り、シス異性体及びトランス異性体、ならびにそれらの任意の組み合わせを含む。本発明のアトロプ異性体は、分子内の回転が制限されて軸方向キラル又は平面キラルを生じる立体異性体である。また、薬物としては、優れた活性を有する立体異性体が好ましい。本発明の化合物は、不斉炭素等に由来する光学異性体を有し、単一異性体は、必要に応じて、結晶化、カイラルクロマトグラフィー等の当業者の公知の方法により分割して得ることができる。分割して得られる異性体化合物は、個々の異性体の具体的な構造を任意的に特定することができる。
本明細で使用される「C~Cアルキル」という用語は、1~6個の炭素原子からなる直鎖状及び分岐状の脂肪族を意味する。C~Cアルキル又はC~Cアルキルが好ましい。アルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2級ブチル、第3級ブチル、ペンチル及びヘキシルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「C~Cハロアルキル」という用語は、C~Cアルキルの1つ又は複数の水素がハロゲンで置換されたことを意味する。ここで、アルキル部分は前記のように定義される。C~Cハロアルキル又はC~Cハロアルキルが好ましい。ハロアルキルの例としては、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル及びモノフルオロメチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「C~C重水素化アルキル」という用語は、C~Cアルキルの1つ又は複数の水素が重水素原子で置換されたことを意味する。ここで、アルキル部分は前記のように定義される。C~C重水素化アルキル又はC~C重水素化アルキルが好ましい。ハロアルキルの例としては、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル及びモノフルオロメチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用されるように、「C~Cアルコキシ」という用語は、-O-C~Cアルキルを意味する。C~Cアルコキシ又はC~Cアルコキシが好ましい。ここで、アルキル部分は前記のように定義される。
本明細書で使用される「C~Cハロアルコキシ」という用語は、-O-C~Cハロアルキルを意味する。C~Cハロアルコキシ又はC~Cハロアルコキシが好ましい。ここで、ハロアルキル部分は前記のように定義される。
本明細書で使用される「C~C重水素化アルコキシ」という用語は、-O-C~C重水素化アルキルを意味する。C~C重水素化アルコキシ又はC~C重水素化アルコキシが好ましい。ここで、重水素化アルキル部分は前記のように定義される。
本明細書で使用される「C~Cシアノアルキル」という用語は、-C~Cアルキル-シアノを意味する。C~Cシアノアルキル又はC~Cシアノアルキルが好ましい。ここで、アルキル部分は前記のように定義される。
本明細書で使用されるように、「C~Cアルキニル」という用語は、2~6個の炭素原子からなり、1つ又は2つの炭素三重結合を有する直鎖及び分岐鎖脂肪族を意味する。C~Cアルキニル又はC~Cアルキニルが好ましい。アルキニルの例としては、エチニル、プロピニル、ブチニルなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「C~Cアルケニル」という用語は、2~6個の炭素原子からなり、1つ又は2つの炭素二重結合を有する直鎖及び分岐鎖脂肪族を意味する。C~Cアルケニル又はC~Cアルケニルが好ましい。アルケニルの例としては、ビニル、プロペニル、ブテニルなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「C~Cヒドロキシアルキル」という用語は、-C~Cアルキル-ヒドロキシ(OH)を意味する。C~Cヒドロキシアルキル(即ち、-C~Cアルキル-ヒドロキシ)又はC~Cヒドロキシアルキル(即ち、-C~Cアルキル-ヒドロキシ)が好ましい。ここで、アルキル部分は前記のように定義される。
本明細書で使用されるように、「C~Cヒドロキシアルキニル」という用語は、-C~Cアルキニル-OHを意味する。ここで、アルキニルは前記のように定義される。C~Cヒドロキシアルキニル又はC~Cヒドロキシアルキニルが好ましい。
本明細書で使用される「C~Cヒドロキシアルケニル」という用語は、-C~Cアルケニル-OHを意味する。ここで、アルケニルは前記のように定義される。C~Cヒドロキシアルケニル又はC~Cヒドロキシアルケニルが好ましい。
本明細書で使用される「C~Cアルキレン」という用語は、前記で定義されたC~Cアルキルを意味し、分子の他の2つの部分の間に位置し、それらを連結するために使用される。代表的なアルキレンとしては、メチレン、エチレン、プロピレン及びブチレンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「シクロアルキル」及び「シクロアルキル環」という用語は、互いに交換して使用することができ、例えば、単環式シクロアルキル、スピロシクロアルキル、縮合シクロアルキル及び架橋シクロアルキルを含む、飽和の単環式又は多環式の環状炭化水素基を意味する。本発明の前記シクロアルキルの環炭素原子は、1つ、2つ又は3つのオキソで置換されて、環状ケトン構造を形成してもよい。例えば、「C~C20シクロアルキル」という用語は、単環式シクロアルキル、スピロシクロアルキル、縮合シクロアルキル及び架橋シクロアルキルを含む、環式炭素数3~20のシクロアルキルを意味する。好ましくは、C~C12シクロアルキル(より好ましくはC~C単環式シクロアルキル)、C~C20スピロシクロアルキル、C~C20縮合シクロアルキル又はC~C20架橋シクロアルキルである。
「C~C単環式シクロアルキル」という用語は、3~8個の環炭素原子を有する飽和の単環式環状炭化水素基を意味する。C~C単環式シクロアルキル又はC~C単環式シクロアルキルが好ましい。C、C、C又はC単環式シクロアルキルがより好ましい。単環式シクロアルキルの具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「スピロシクロアルキル」及び「スピロシクロアルキル環」という用語は、2つ又は2つ以上の単環の間に、1つの炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を共有して形成される多環環状炭化水素基を意味する。スピロシクロアルキルは、環と環との間に共有されるスピロ原子の数に応じて、モノスピロシクロアルキル、ビススピロシクロアルキル及びポリスピロシクロアルキルに分けられる。「C~C20スピロシクロアルキル」という用語は、5~20個の環炭素原子を有する多環式環状炭化水素基を意味し、スピロ原子を共有する単環はC~C単環式シクロアルキル環である。C~C14スピロシクロアルキルが好ましい。C~C14モノスピロシクロアルキルがより好ましい。C~C11スピロシクロアルキルがより好ましい。7~11員モノスピロシクロアルキルがより好ましい。C(C単環式シクロアルキル環/C単環式シクロアルキル環)、C(C単環式シクロアルキル環/C単環式シクロアルキル環)、C(C単環式シクロアルキル環/C単環式シクロアルキル環、C単環式シクロアルキル環/C単環式シクロアルキル環)、C10(C単環式シクロアルキル環/C単環式シクロアルキル環)又はC11(C単環式シクロアルキル環/C単環式シクロアルキル環)モノスピロシクロアルキルが最も好ましい。スピロシクロアルキルの具体例としては、下記の構造が含まれるが、これらに限定されるものではない。
これらのスピロアルキルは、任意の1つの環原子を介して分子の残りの部分に連結してもよい。
本明細書で使用される「縮合シクロアルキル」及び「縮合シクロアルキル環」という用語は、隣接する一対の炭素原子を共有することで2つ又は2つ以上の単環が形成した多環環状炭化水素基を意味する。縮合シクロアルキルは、形成される環の数に応じて、二環、三環、四環、多環に分けることができる。「C~C20縮合シクロアルキル」という用語は、5~20個の環炭素原子を有する多環式環状炭化水素基を意味し、隣接する一対の炭素原子を共有する単環はC~C単環式シクロアルキル環である。C~C14縮合シクロアルキルが好ましい。C~C14ビス縮合シクロアルキルがより好ましい。C~C10縮合シクロアルキルがより好ましい。C~C10ビス縮合シクロアルキルがより好ましい。C(C単環式シクロアルキル環とC単環式シクロアルキル環との縮合)、C(C単環式シクロアルキル環とC単環式シクロアルキル環との縮合)、C10(C単環式シクロアルキル環とC単環式シクロアルキル環との縮合)ビス縮合シクロアルキルが最も好ましい。縮合シクロアルキルの具体例としては、下記の構造が含まれるが、これらに限定されるものではない。
これらの縮合シクロアルキルは、任意の1つの環原子を介して分子の残りの部分に連結してもよい。
本明細書で使用される「架橋シクロアルキル」及び「架橋シクロアルキル環」という用語は、直接連結していない2つの炭素原子を共有することで、2つ又は2つ以上の単環間に形成される多環環状炭化水素基を意味する。形成環の数に応じて、二環式、三環式、四環式又は多環式の架橋シクロアルキルに分けることができる。「C~C20架橋シクロアルキル」という用語は、5個~20個の環炭素原子を有する多環式環状炭化水素基を意味し、任意の2つの環は直接連結していない2つの炭素原子を共有している。C~C14架橋シクロアルキルが好ましい。C~C10架橋シクロアルキルがより好ましい。架橋シクロアルキルの具体例としては、下記の構造が含まれるが、これらに限定されるものではない。
これらの架橋シクロアルキルは、任意の1つの環原子を介して分子の残りの部分に連結してもよい。
例えば、本明細書におけるシクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[1.1.1]ペンチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「シクロアルコキシ」という用語は-O-シクロアルキルを意味し、シクロアルキルは前記のように定義される。
本明細書で使用される「ヘテロシクリル」及び「ヘテロシクリル環」という用語は、互いに交換して使用することができ、例えば、単環式ヘテロシクリル、スピロヘテロシクリル、縮合ヘテロシクリル及び架橋ヘテロシクリルを含む、飽和又は部分不飽和の単環又は多環の環状炭化水素基を意味する。本発明の前記ヘテロシクリルの環炭素原子は、任意的に1つ、2つ又は3つのオキソで置換され、環状ケトン、環状ラクトン又は環状ラクタム構造が形成されてもよい。例えば、「3~20員ヘテロシクリル」という用語は、3~20個の環原子を有する飽和又は部分不飽和の単環又は多環の環状炭化水素基を意味し、1つ又は複数(好ましくは、1つ、2つ、3つ又は4つ)の環原子が窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、m’は0~2の整数)から選ばれ、-O-O-、-O-S-又は-S-S-の環部を除くヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である。ここで、環原子が窒素原子である場合、置換されてもよいし、置換されなくてもよい(即ち、N又はNRであり、Rは水素又は本明細書で定義された他の置換基である)。本発明の前記3~20員ヘテロシクリルは、単環式ヘテロシクリル(例えば、3~8員単環式ヘテロシクリル)、5~20員スピロヘテロシクリル、5~20員縮合ヘテロシクリル及び5~20員架橋ヘテロシクリルを含む。
本明細書で使用される「3~20員窒素含有ヘテロシクリル」という用語は、少なくとも1つの窒素原子を含み、3~20個の環原子を有する飽和又は部分不飽和の単環式環状炭化水素基を意味し、ここで、この基は、前記窒素原子を介して分子の他の部分に連結され、また、任意的に窒素、酸素又はS(=O)(但し、m’は0~2の整数)から選ばれる追加の1つ又は2つのヘテロ原子を環原子として含んでいる。本発明に記載の3~20員窒素含有ヘテロシクリルは、単環式ヘテロシクリル(例えば、3~8員単環式窒素含有ヘテロシクリル)、5~20員窒素含有スピロヘテロシクリル、5~20員窒素含有縮合ヘテロシクリル及び5~20員窒素含有架橋ヘテロシクリルを含む。
本明細書で使用される「3~8員単環式ヘテロシクリル」及び「3~8員単環式ヘテロシクリル環」という用語は、3~8個の環原子を有し、1つ、2つ又は3つの環原子が、窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、m’は0~2の整数)から選ばれるヘテロ原子である、飽和又は部分不飽和の単環式環状炭化水素基を意味する。好ましくは、3~6個の環原子を有し、1つ又は2つの環原子がヘテロ原子である、3~6員単環式ヘテロシクリルである。より好ましくは、4~6つの環原子を有し、1又は2つの環原子がヘテロ原子である、4~6員単環式ヘテロシクリルである。より好ましくは、5つ又は6つの環原子を有し、1つ又は2つの環原子がヘテロ原子である、5又は6員単環式ヘテロシクリルである。ヘテロ原子が窒素原子である場合、窒素原子は、置換されてもよいし、置換されなくてもよい(即ち、N又はNRであり、Rは、水素又は本明細書で定義された他の置換基である)。ヘテロ原子が硫黄原子である場合、硫黄原子は任意的に酸化され得る(即ち、S(=O)’、m’は0~2の整数)。前記単環式ヘテロシクリルの環炭素原子は、任意的に1つ、2つ、又は3つのオキソで置換されて環状ケトン、環状ラクトン又は環状ラクタム構造が形成されてもよい。単環式ヘテロシクリルの具体例としては、アジリジン、エチレンオキサイド、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピロリジン、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン-1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキサシクロブタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-ケトン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H、3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1、3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用されるよ「3~6員窒素含有ヘテロシクリル」という用語は、環原子として少なくとも1つの窒素原子を含む、3~6個の環原子を有する飽和又は部分不飽和の単環式環状炭化水素基を意味し、ここで、前記基は、前記窒素原子を介して分子の他の部分に連結してもよく、前記基の他の環原子を介して分子の他の部分に連結してもよく、また、任意的に、窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれる追加の1つ又は2つのヘテロ原子を環原子として含んでいる。具体例としては、テトラヒドロピロリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリン、アゼチジニルなどの類似基を含むがこれらに限定されるものではない、3~8員単環式ヘテロシクリルから選ばれ得る。
本明細書で使用される「スピロヘテロシクリル」及び「スピロヘテロシクリル環」という用語は、2つ又は2つ以上の飽和又は部分不飽和の単環の間に1つの炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を共有して形成される多環式ヘテロシクリルを意味し、1つ又は複数(例えば、1つ、2つ、又は3つ)の環原子は、窒素、酸素、又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である。ヘテロ原子が窒素原子である場合、窒素原子は、置換されてもよいし、置換されなくてもよい(即ち、N又はNRであり、Rは、水素又は本明細書で定義された他の置換基である)。各単環には1つ又は複数の二重結合が含まれていてもよいが、完全に共役なπ電子系を有する環は1つもない。スピロヘテロシクリルは、環と環との間に共有されるスピロ原子の数に応じて、モノスピロヘテロシクリル、ビススピロヘテロシクリル又はポリスピロヘテロシクリルに分けられる。「5~20員スピロヘテロシクリル」という用語は、5~20個の環原子を有するスピロヘテロシクリルを意味し、スピロ原子を共有する単環の1つは3~8員単環式ヘテロシクリル環であり、もう1つは3~8員単環式ヘテロシクリル環又は3~8員単環式シクロアルキル環である。好ましくは、6~14個の環原子を有し、1~2個の環原子がヘテロ原子である、6~14員スピロヘテロシクリルである。より好ましくは、7~11個の環原子を有し、1又は2個の環原子がヘテロ原子である、7~11員スピロヘテロシクリルである。7員(4員単環式ヘテロシクリル環/4員単環式ヘテロシクリル環、又は4員単環式ヘテロシクリル環/4員単環式シクロアルキル環、又は4員単環式シクロアルキル環/4員単環式ヘテロシクリル環)、8員(4員単環式ヘテロシクリル環/5員単環式ヘテロシクリル環)、9員(4員単環式ヘテロシクリル環/6員単環式ヘテロシクリル環、5員単環式ヘテロシクリル環/5員単環式ヘテロシクリル環)、10員(5員単環式ヘテロシクリル環/6員単環式ヘテロシクリル環)又は11員(6員単環式ヘテロシクリル環/6員単環式ヘテロシクリル環)モノスピロヘテロシクリルが最も好ましい。スピロヘテロシクリルの具体例としては、下記の基が含まれるが、これらに限定されるものではない。
これらのスピロヘテロシクリルは、任意の適切な環原子を介して分子の残りの部分に連結してもよい。
本明細書で使用される「5~20員窒素含有スピロヘテロシクリル」という用語は、少なくとも1つの窒素原子を含む、5~20個の環原子を有するスピロヘテロシクリルを意味し、前記基は、前記窒素原子を介して分子の他の部分に連結され、また、任意的に、窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれる追加の1つ又は2つ又は3つのヘテロ原子を環原子として含んでいる。
本明細書で使用される「縮合ヘテロシクリル」及び「縮合ヘテロシクリル環」という用語は、隣接する一対の環原子を共有することで2つ又は2つ以上の飽和又は部分不飽和の単環が形成された多環式ヘテロシクリルを意味し、1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)の環原子は、窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である。ヘテロ原子が窒素原子である場合、窒素原子は、置換されてもよいし、置換されなくてもよい(即ち、N又はNRであり、Rは、水素又は本明細書で定義された他の置換基である)。各単環には1つ又は複数の二重結合が含まれていてもよいが、完全に共役なπ電子系を有する環は1つもない。共有する隣接リング原子対は、C-C又はN-Cであってもよい。この縮合ヘテロシクリルは、構成環の数に応じて、二環、三環、四環又は多環に分けることができる。「5~20員縮合ヘテロシクリル」という用語は、5~20個の環原子を有する縮合ヘテロシクリルを意味し、隣接する環原子対を共有する単環は、3~8員単環式ヘテロシクリル環である。好ましくは、6~14個の環原子を有し、1~2個の環原子がヘテロ原子である、6~14員縮合ヘテロシクリルである。より好ましくは、6~10個の環原子を有し、1又は2個の環原子がヘテロ原子である、6~10員縮合ヘテロシクリルである。より好ましくは、8~10個の環原子を有し、1又は2個の環原子がヘテロ原子である、8~10員縮合ヘテロシクリルである。8員(5員単環式ヘテロシクリル環と5員単環式ヘテロシクリル環との縮合)、9員(5員単環式ヘテロシクリル環と6員単環式ヘテロシクリル環との縮合)又は10員(6員単環式ヘテロシクリル環と6員単環式ヘテロシクリル環との縮合)の二環式縮合ヘテロシクリルが最も好ましい。縮合ヘテロシクリルの具体例としては、下記の基が含まれるが、これに限定されるものではない。
これらの縮合ヘテロシクリルは、任意の適切な環原子を介して分子の残りの部分に連結してもよい。
本明細書で使用される「5~20員窒素含有縮合ヘテロシクリル」という用語は、少なくとも1つの窒素原子を含み、5~20個の環原子を有する縮合ヘテロシクリルを意味し、ここで、前記基は、前記窒素原子を介して分子の他の部分に連結され、また、任意的に、窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれる追加の1つ又は2つ又は3つのヘテロ原子を環原子として含んでいる。
本明細書で使用される「架橋ヘテロシクリル」及び「架橋ヘテロシクリル環」という用語は、直接連結していない2つの環原子を共有することで2つ又は2つ以上の飽和又は部分不飽和の単環が形成された多環式ヘテロシクリルを意味し、1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)の環原子は、窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である。形成された環の数に応じて、二環式、三環式、四環式又は多環式の架橋シクロアルキルに分けられてもよい。「5~20員架橋ヘテロシクリル」という用語は、5~20個の環原子を有する飽和又は部分不飽和の多環式ヘテロシクリルを意味し、ここで、任意の2つの環は、直接連結していない2つの環原子を共有し、各単環には1つ又は複数の二重結合を含むことができるが、完全に共役なπ電子系を有する環は1つもない。好ましくは、6~14員架橋ヘテロシクリルである。より好ましくは、7~10員架橋ヘテロシクリルである。架橋ヘテロシクリルの具体例としては、下記の基が含まれるが、これらに限定されるものではない。
これらの架橋ヘテロシクリルは、任意の適切な環原子を介して分子の残りの部分に連結してもよい。
本明細書で使用される「5~20員窒素含有架橋ヘテロシクリル」という用語は、少なくとも1つの窒素原子を含み、5~20個の環原子を有する架橋ヘテロシクリルを意味し、ここで、前記基は、前記窒素原子を介して分子の他の部分に連結され、また、任意的に、窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれる追加の1つ又は2つ又は3つのヘテロ原子を環原子として含んでいる。
本発明において、上記の種々のヘテロシクリルは任意的に置換されてもよく、置換された場合、置換基は本出願に記載された1つ又は複数の置換基であることが好ましい。
具体的には、本発明の前記ヘテロシクリルの具体例としては、エポキシ、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピロリジノニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、チアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリジン-ジオニル、デカヒドロキノリニル、ピペリジノニル、モルホリニル、アザビシクロヘキシル、アザビシクロヘプチル、アザビシクロオクチル、アザビシクロノニル、アザビシクロデカニル、アザスピロヘプチル、アザスピロオクチル、アザスピロノニル、アザスピロシクロデシル、テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,2’-ピロリジニル]、ヘキサヒドロ-1H-ピロリジニル、ヘキサヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]オキサジニル、オクタヒドロインドラジニル、オキサスピロヘプチル、オキサスピロオクチル、オキサスピロシクロノニル、オキサスピロシクロデシル、ジアザスピロノニル、オキサビシクロヘキシル、オキサビシクロヘプチル、オキサビシクロオクチル、ヘキサヒドロピロリジン4(1H)-オキシドが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「アリール」という用語は、全炭素単環、全炭素非縮合多環(環と環とが共有結合によって連結されるが、縮合しない)又は全炭素縮合多環(即ち、隣接する炭素原子対を共有する環)のいずれかの基を意味し、基における少なくとも1つの環は芳香族であり、即ち、共役π電子系を有する。例えば、「C~C14アリール」という用語は、6~14個の環原子を有するアリールを意味する。好ましくは、C~C10アリールである。本発明におけるC~C14アリールは、単環式アリール、非縮合多環式アリール及び芳香族縮合多環式アリールを含み、単環式アリールの例としては、フェニルが含まれ、非縮合多環式アリールの例としてはビフェニルなどが含まれる。
本発明において、C~C14アリールが芳香族縮合多環である場合、前記芳香族縮合多環は、モノアリール環が1つ又は複数のモノアリール環と縮合して形成される多環式基であってもよく、例としては、ナフチル、アントラニルなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明のいくつかの実施態様では、C~C14アリールが芳香族縮合多環である場合、前記芳香族縮合多環は、モノアリール環(例えばフェニル)が1つ又は複数の非芳香族環と縮合して形成される多環式基であってもよく、ここで、母体構造に連結する環が芳香族環又は非芳香族環である。前記非芳香族環は、3~6員単環式ヘテロシクリル環(好ましくは、環炭素原子が1~2個のオキソで置換され、環状ラクタム又は環状ラクトン構造が形成された5又は6員単環式ヘテロシクリル環)、3~6員単環式シクロアルキル環(好ましくは、環炭素原子が1又は2個のオキソで置換され、環状ケトン構造が形成された5又は6員単環式シクロアルキル環)を含むが、これらに限定されるものではない。上記モノアリール環が1つ又は複数の非芳香族環と縮合した多環式基は、窒素原子又は炭素原子を介して他の基又は母体構造に連結していてもよく、母体構造に連結した環はモノアリール環又は非芳香族環である。
本発明において、上記の様々な種類のアリールは、置換又は非置換であってもよく、置換されている場合、置換基は本明細書に記載された1つ又は複数の置換基であることが好ましい。
本明細書で使用される「アリール」という用語は、1~3個の芳香族環からなるC~C14芳香族基を意味する。任意的に1つ又は複数のR、或いは、1つ又は複数のRに置換されている。一実施例において、アリールはC~C10アリールである。アリールの例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フルオレニル及びジヒドロベンゾフリルが含まれるが、これらに限定されるものではない。「アリール」は、さらに二環系又は三環系を意味し、ここで、前記アリールの1つの環又は2つの環は、それぞれ飽和又は部分的飽和であってもよい。前記アリールが2つの飽和環を含む場合、この2つの飽和環は縮合環系又はスピロシクロ系であってもよい。2つの飽和環(特に、スピロシクロ系)を含むアリールの例は、下記の構造を含む。
本明細書で使用される「芳香族C~Cアルキル」又は「アラルキル」という用語は、1つのアリールと1つのアルキルとの共有結合を含むことを意味する。ここで、アリールは前記のように定義され、アルキルは前記のように定義され、アリール又はアルキルのいずれか一方又は全ては、独立して、選択的に置換されてもよいし、置換されなくてもよい。アラルキルの例としては、(C~C10)アリール(C~C)アルキル-が含まれる。具体的には、ベンジル、フェネチル及びナフチルメチルが含まれる。置換芳香族C~Cアルキルの例としては、アルキルがヒドロキシアルキルで置換されたものである。
本明細書で使用される「ヘテロアリール」という用語は、環原子が窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子で置換された単環又は縮合多環(即ち、隣接する環原子対を共有する。共有の隣接する環原子対は、C-C又はN-Cであってもよい)基であり、ここで、窒素及び硫黄原子は任意的に酸化され、窒素原子は任意的にアンモニウム化される。前記ヘテロアリールは、6個、10個又は14個のπ電子を共有し、基における少なくとも1つの環が芳香族である。例えば、「5~14員ヘテロアリール」という用語は、5~14個の環原子を有し、1つ、2つ、3つ又は4つの環原子が窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれるヘテロ原子であるヘテロアリールを意味する。好ましくは、5~10個の環原子を有し、1つ、2つ、3つ又は4つの環原子がヘテロ原子である5~10員ヘテロアリールである。本発明において、5~14員ヘテロアリールは、単環式ヘテロアリール(例えば、5又は6員単環式ヘテロアリール)、縮合二環式ヘテロアリール(例えば、8~10員二環式ヘテロアリール)又は縮合三環式ヘテロアリールであってもよい。
本明細書で使用される「5又は6員単環式ヘテロアリール」という用語は、5又は6個の環原子を有し、1つ、2つ又は3つの環原子が窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれるヘテロ原子である単環式ヘテロアリールを意味する。単環式ヘテロアリールの具体例としては、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「8~10員二環式ヘテロアリール」という用語は、8~10個の環原子を有し、1つ、2つ、3つ、4つ又は5つの環原子が、窒素、酸素又はS(=O)’(ただし、mは0~2の整数)から選ばれるヘテロ原子である縮合二環式ヘテロアリールを意味する。前記縮合二環式ヘテロアリールは、モノアリール環(例えば、フェニル)が単環式ヘテロアリール環(好ましくは、5又は6員単環式ヘテロアリール環)と縮合して形成された二環式基(好ましくは、9又は10員二環式ヘテロアリール環)であってもよいし、単環式ヘテロアリール環(好ましくは、5又は6員単環式ヘテロアリール環)が単環式ヘテロアリール環(好ましくは、5又は6員単環式ヘテロアリール環)と縮合して形成された二環式基であってもよい。
上記単環式ヘテロアリール環の任意的に連結された2つの環原子、例えば、C-C、N-C、N-Nは、いずれも、本発明で定義される単環式シクロアルキル環、単環式ヘテロシクリル環、モノアリール環、5又は6員単環式ヘテロアリール環などのシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールと縮合して縮合多環が形成されることができる。他の環と縮合環を形成する単環式ヘテロアリール環に連結される2つの環原子は、C-Cが好ましく、下記の形態を含むが、これらに限定されるものではない。
上基において、波線で標識された環原子は、分子の他の部分に連結している。
8~10員二環式ヘテロアリールの例として、ベンゾ[d]イソオキサゾール、1H-インドール、イソインドール、1H-ベンゾ[d]イミダゾール、ベンゾ[d]イソチアゾール、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール、ベンゾ[d]オキサゾール、ベンゾ[d]チアゾール、インダゾール、ベンゾフラン、ベンゾ[b]チオフェン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、ピリド[3,2-d]ピリミジン、ピリド[2,3-d]ピリミジン、ピリド[3,4-d]ピリミジン、ピリド[4,3-d]ピリミジン、1,8-ナフチリジン、1,7-ナフチリジン、1,6-ナフチリジン、1,5-ナフチリジン、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、イミダゾ[1,2-b]ピリダジンなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
二環式ヘテロアリールの具体例としては、下記の基が含まれるが、これらに限定されるものではない。これらの基は、任意の適切な環原子を介して分子の残りの部分に連結してもよい。母体構造に連結する環は、単環式ヘテロアリール環又はベンゼン環であってもよい。
本発明のいくつかの実施態様において、前記縮合二環式ヘテロアリール又は縮合三環式ヘテロアリールは、単環式ヘテロアリール環(好ましくは、5又は6員単環式ヘテロアリール環)が1つ又は複数の非芳香族環と縮合して形成された多環式基であってもよく、ここで、母体構造に連結している環は、単環式ヘテロアリール環又は非芳香族環である。前記非芳香族環は、3~6員単環式ヘテロシクリル環(好ましくは、環炭素原子が1~2個のオキソで置換され、環状ラクタム又は環状ラクトン構造が形成される5又は6員単環式ヘテロシクリル環)、3~6員単環式シクロアルキル環(好ましくは、環炭素原子が1又は2個のオキソで置換され、環状ケトン構造が形成される5又は6員単環式シクロアルキル環)などを含むが、これらに限定されるものではない。上記単環式ヘテロアリール環が1つ又は複数の非芳香族環と縮合して形成される多環式基は、窒素原子又は炭素原子を介して他の基又は母体構造に連結していてもよく、母体構造に連結している環は単環式ヘテロアリール環又は非芳香族環である。
本発明において、上記の各種のヘテロアリールは、置換であっても非置換であってもよく、置換されている場合、置換基は、本明細書に記載の1つ又は複数の置換基であることが好ましい。
本明細書で使用される「アセチル」という用語は、-C(O)CHを意味する。
本発明に係る化合物は、当業者に周知の様々な合成方法により調製することができ、以下に挙げられる具体的な実施形態、それと他の化学合成方法との組み合わせにより得られた実施形態、及び当業者に周知の同等置換方法を含み、好ましい実施形態は、本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。本明細書における中間体又は出発化合物の合成方法は、調製例として単独で実施例に記載され、残りの実施例では、同じ中間体又は出発化合物を使用する場合、この化合物の製造を繰り返して説明しない。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明に対する任意の不利な制限を意味しない。本明細書は、本発明を詳しく説明したが、その具体的な実施例の形態が開示され、当業者であれば、本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の具体的な実施形態に対して様々な変更及び改善を行うことは自明である。実施例において明記していない具体的な条件は、通常の条件又はメーカーに提示の条件で行う。使用された試薬又は装置は、製造業者を明記していない場合、いずれも市販から得られた一般的な製品である。
以下の実施例に使用される分取HPLCについては、特に断らない限り、下記の条件を採用することができる。
分取HPLC(ギ酸法):カラムタイプ:Waters XBridge C18、190*250mm、5um;移動相系:A:20 0.1%ギ酸; B:分取グレードのアセトニトリル;流速:15ml/min;B%=20%~100%;カラム温度:室温。
分取HPLC(重炭酸アンモニウム法):カラムタイプ:Waters XBridge C18、190*250mm、5um; 移動相系:A:0.1%重炭酸アンモニウム水溶液;B:分取グレードのアセトニトリル;流速:15ml/min;B%=20%~100%;カラム温度:室温。
調製例1:tert-ブチル(1R,5S)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A1)の合成
ステップ1:1L一口フラスコに、メチル(S)-5-オキソピロリジン-2-カルボキシレート(200g、1397mmol)、硫酸ジメチル(134mL)を加えた。添加終了後、系を56℃で18h反応させ、反応の終了までTLCでモニターした。室温に冷却し、トリエチルアミン(292mL)を滴下し、30分間撹拌した。水400mLを加え、酢酸エチル(400mL×3)で抽出した。有機相を飽和食塩水(400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し、濾液を回転蒸発し、黄色油状化合物としてメチル(S)-5-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-ピロール-2-カルボキシレート(150g、収率:68.4%)を得た。ES-API:[M+1]+=158.1。
ステップ2:1L一口フラスコに、メチル(S)-5-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-ピロール-2-カルボキシレート(150g、954.3mmol)、ニトロ酢酸メチル(123.8g、1040.2mmol)を加えた。添加終了後、系を60℃で40時間反応させると、反応の終了までTLCでモニターした。カラムクロマトグラフィー(DCM/EA=50/1)により精製し、黄色固体としてメチル(S,Z)-5-(2-メトキシ-1-ニトロ-2-オキシエチレン)ピロリジン-2-カルボキシレート(80.0g、収率:34.2%)を得た。ES-API:[M+1]=245.1。
ステップ3:1L一口フラスコに、メチル(S,Z)-5-(2-メトキシ-1-ニトロ-2-オキシエチレン)ピロリジン-2-カルボキシレート(20.0g、81.9mmol)、パラジウム炭素(2.0g)、メタノール(600mL)を加えた。添加終了後、水素ガスで置換を3回行った。系を60℃で5日間反応させると、反応の終了までLC-MSでモニターした。4バッチで投入した。ろ過し、濾液を濃縮し、メチル(1R,5S)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシレート(A11、60g、粗品)を得た。ES-API:[M+1]=185.1
ステップ4:1L一口フラスコに、メチル(1R,5S)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシレート(A11、60.0g、325mmol)、トリエチルアミン(65.9g、651.5mmol)、ジクロロメタン(600mL)を加えた。0℃に冷却し、ジ-tert-ブチルジカーボネート(106.6g、488.6mmol)を加えた。添加終了後、系を室温で一晩反応させると、反応の終了までLC-MSでモニターした。水を加え(1L)、ジクロロメタン(1L)で抽出した。有機相を回転蒸発し、粗品をカラムクロマトグラフィー(ジクロロヘキサン/メタノール=20:1)により精製し、黄色固体として8-(tert-ブチル)2-メチル(1R,5S)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2,8-ジカルボキシレート(A12、70.0g、収率:75.8%)を得た。ES-API:[M-Boc+1]=285.1。
ステップ5:500mL三口フラスコに、8-(tert-ブチル)2-メチル(1R,5S)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2,8-ジカルボキシレート(A12、20.0g、70.3mmol)、テトラヒドロフラン(300mL)を加えた。0℃に冷却し、四水素リチウムアルミニウム(5.87g、154.7mmol)(温度を5℃以下に制御して)をバッチ式で加えた。添加終了後。系を室温で一晩反応させると、反応の終了までLC-MSでモニターした。0℃に冷却し、水を加えて反応をクエンチングし、1h撹拌し、ろ過し、ジクロロメタン/メタノール(10:1)でろ過ケーキをリンスした。濾液を濃縮して粗品を得た。粗品を逆相分取クロマトグラフィーにより精製し、黄色固体としてtert-ブチル(1R,5S)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A1、5.8g、収率:32.2%)を得た。ES-API:[M-Boc+1]=243.2。
調製例2 異性体(A1-1)及び異性体(A1-2)の合成
文献Tetrahedron Letters,45(2004)1481-1483に記載の分割方法を参照して中間体A11を分割し、メチル(1R,2R,5S)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシレート(A11-2)およびメチル(1R,2S,5S)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシレート(A11-1)を得た。2つの異性体A11-1及びA11-2をそれぞれ原料として、調製例1のステップ4及びステップ5をそれぞれ参照して、tert-ブチル(1R,2R,5S)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A1-2)およびtert-ブチル(1R,2S,5S)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A1-1)を合成した。A1-2の1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 4.57 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.94 (br s, 2H), 3.17 (br t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.72 (br d, J = 10.4 Hz, 2H), 2.51-2.57 (m, 1H), 2.02-2.17 (m, 1H), 1.45-1.83 (m, 4H), 1.40 (s, 9H). ES-API:[M+1]+=243.2。A1-1の1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 4.28-4.02 (m, 2H), 3.53 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.06-3.03 (m, 1H), 2.75-2.43 (m, 4H), 2.07-1.96 (m, 2H), 1.86-1.76 (m, 2H), 1.46 (s, 9H). ES-API:[M+1]+=243.2。
調製例3 異性体(A2-1)及び異性体(A2-2)の合成
ステップ1:メチル(R)-5-オキソピロリジン-2-カルボキシレート(395.3g、2.762mmol)を、ジクロロメタン3500mLに溶解し、5℃でトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(612.697g、4.142mol、1.5eq)をバッチ式で加え、添加終了後、25℃で24hr反応させた。反応の終了までTLCでモニターした。反応液を飽和炭酸ナトリウム水溶液5000mLにゆっくりと仕込み、pH8~9にし、分液し、水相をジクロロメタン1500mLで抽出し、有機相を併せて、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し回転蒸発し、淡黄色油状液体として(R)-5-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-ピロール-2-メチルカルボキシレート(406.7g、2.588mol、収率:93.702%)を得た。ES-API:[M+1]=158.1。
ステップ2:メチル(R)-5-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-ピロール-2-カルボキシレート(406.7g,2.588mol)をニトロ酢酸メチル(308.133g、2.588mol、1eq)に加えた。60℃で48hr反応させると、反応の終了までTLCでモニターした。カラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=4:1~2:1)により黄色油状液体の粗品250.0gを得、ビーティングして精製し、ろ過し乾燥し、淡黄色固体としてメチル(R)-5-(2-メトキシ-1-ニトロ-2-オキシエチレン)ピロリジン-2-カルボキシレート(146.2g、598.687mmol、収率:23.136%)を得た。ES-API:[M+1]=245.1。
ステップ3:5Lオートクレーブにおいて、メチル(R)-5-(2-メトキシ-1-ニトロ-2-オキシエチレン)ピロリジン-2-カルボキシレート(146.2g、598.687mmol)をメタノール(1500mL)及びテトラヒドロフラン(1500mL)に溶解し、Pd(OH)/C(15.00g、20%純度)を加え、水素ガスで置換を3回行い、0.4 MPa、40℃で72hr反応させた。反応において水素ガスを複数回補充した。室温に降温して取り出した。反応液をろ過し回転蒸発し、黄色油状液体としてメチル(1S,5R)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシレート(A21、110.3g、粗品)を得た。ES-API:[M+1]=185.1。
ステップ4:粗品メチル(1S,5R)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシレート(A21、10.00g、54.291mmol)を水(50mL)及びテトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、NaCO(5.754g、54.291mmol)を加え、10℃で(Boc)O(11.849g、54.291mmol)を滴下し、滴下終了後、20℃で12hr反応させた。反応の終了までTLCでモニターした。反応液をろ過し、ろ過ケーキを酢酸エチル50mLで洗浄し、分液し、水相を酢酸エチル50mLで抽出し、有機相を併せて、回転蒸発し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:1~1:1)により白色固体として8-(tert-ブチル)2-メチル(1S,5R)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2,8-ジカルボキシレート(A22、3.61g、12.698mmol、収率:23.388%)を得た。ES-API:[M-Boc+1]=285.1。
ステップ5:8-(tert-ブチル)2-メチル(1S,5R)-4-オキソ-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2,8-ジカルボキシレート(A22、2.00g、7.035mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、0℃でテトラヒドロリチウムアルミニウム(400.489mg、10.552mmol、1.5 eq)をバッチ式で加えて、添加終了後、20℃で12hr反応させた。反応の終了までTLCでモニターした。0℃で、反応液に水0.4mL、15%の水酸化ナトリウム溶液0.4mL及び水1.2mLを順に滴下し、添加終了後、無水硫酸マグネシウムを加え、10min撹拌し、ろ過し濃縮し、粗品を得た。粗品を逆相分取クロマトグラフィーにより精製し、淡黄色固体としてtert-ブチル(1S,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A2、0.65g、収率:38%)を得た。ES-API:[M-Boc+1]=243.2。
ステップ6:tertert-ブチル(1S,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A2、100mg)をキラル分割[カラムタイプ:CHIRALPAK-AY、4.6*250mm、5um、移動相:ヘキサン:EtOH(0.1%ジエチルアミン)=95:5(v/v)、流速:1mL/min、カラム温度=37℃、検出波長210nm]によりtert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A2-1、58mg、ピーク2、保持時間 10.391min)およびtert-ブチル(1S,2R,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A2-2、12mg、ピーク1、保持時間 9.374min)を得た。A2-1の1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ4.57 (br t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.94 (br s, 2H), 3.18 (br t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.73 (br d, J = 10.4 Hz, 2H), 2.52-2.59 (m, 1H), 1.47-1.84 (m, 4H), 1.40 ppm (s, 9H). ES-API:[M+1]+=243.2。A2-2の1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 4.28-4.00 (m, 2H), 3.54 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.06-3.03 (m, 1H), 2.76-2.43 (m, 4H), 2.08-1.96 (m, 2H), 1.87-1.77 (m, 2H), 1.46 (s, 9H).ES-API:[M+1]+=243.2。
実施例1 5-エチル-4-((6R,9S)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(Z1)の合成
ステップ1:トリイソプロピル((6-(メトキシメトキシ)-8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)エチニル)シラン(500mg、1.012mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)溶液にフッ化セシウム(3.0g、20.24mmol)を加え、室温で2時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、酢酸エチル相を併せて、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し回転蒸発し、2-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(558mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=339.3。
ステップ2:2-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(558mg、粗品)のメタノール(10.0mL)溶液に10質量%のパラジウム炭素(60mg)を加え、水素ガス置換を4回行って、水素ガス保護下で、室温で2時間反応させた。反応終了後、ろ過し、溶媒を減圧回転蒸発し、2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(284mg、2工程通算収率:82%)を得た。ES-API:[M+1]=343.3。
ステップ3:0℃の条件で、2,4,6-トリクロロニコチン酸(5.0g、22.22mmol)をジクロロメタン(40.0mL)に溶解し、塩化オキサリル(6.0mL)を上記の系に滴下し、N,N-ジメチルホルムアミドを8滴加え、反応系を室温で撹拌しながら1時間反応させた。1時間後、溶媒を減圧回転蒸発し、乾燥テトラヒドロフラン(30.0mL)溶液を加え、0~5℃に冷却し、該溶液をアンモニア水(30.0mL)とテトラヒドロフラン(30.0mL)の混合溶液に滴下し、室温で1時間撹拌した。酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、酢酸エチル相を併せた後、飽和食塩水(100mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し回転蒸発し、2,4,6-トリクロニコチンアミド(6.0g,粗品)を得た。ES-API:[M+H]=224.9/226.9。
ステップ4:500mL三口フラスコにおいて、(2,4-ジメトキシフェニル)メチルアミン(4.45g、26.66mmol)を乾燥ジオキサン(90.0mL)に溶解した。氷水浴で0~5℃に冷却し、窒素雰囲気で、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(8.61g、66.66mmol)を加え、該温度で約10~15分間反応させ、2,4,6-トリクロニコチンアミド(6.0g、粗品)を乾燥ジオキサン(20mL)に溶解したものを上記の溶液に滴下した。50℃で反応を5時間持続した。LC-MSで反応終了までモニターした。反応液を氷水(400mL)に入れ、酢酸エチル(200mL×1)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し回転蒸発し、粗品をカラムクロマトグラフィー[石油エーテル:酢酸エチル=100:0~50:50,(v/v)]により精製し、2,6-ジクロロ-4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)ニコチンアミド(4.16g、2工程通算収率:52%)を得た。ES-API:[M+H]= 356.1/358.1。
ステップ5:室温条件で、500mL三口フラスコに2,6-ジクロロ-4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)ニコチンアミド(3.723g、10.47mmol)及び乾燥テトラヒドロフラン(60mL)を加え、氷水浴にて0~5℃に冷却し、水素化ナトリウム(838mg、20.95mmol)をバッチ式で加え、該温度で20分間反応させた。N,N’-カルボニルジイミダゾール(5.09g、31.41mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(30mL)に加え、その後、上記の溶液に滴下し、添加終了後、該温度で0.5~1時間反応させた。LC-MSで反応終了までモニターした。反応液を氷水(300mL)に注入し、氷水浴の条件で6M塩酸水溶液によりpH7~8にし、ろ過し、5,7-ジクロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3.7g、収率:92.7%)を得た。ES-API:[M+H]=382.0/384.0。
ステップ6:室温で250mL一口フラスコに乾燥テトラヒドロフラン(100mL)を加え、さらにtert-ブチル(1R,5S)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A1、358.0mg、1.480mmol)を加え、氷水浴で0~5℃に冷却し、水素化ナトリウム(1.20mg、2.960mmol)を加えた。窒素雰囲気で、10~20分間反応させ、5,7-ジクロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(565.0mg、1.480mmol)をバッチ式で加え、0~5℃で反応を20~30分間持続した。LC-MSで反応終了までモニターした。反応液を氷水(300mL)に入れ、6M塩酸水溶液でpH7~8にし、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、酢酸エチル相を併せた後、飽和食塩水(100mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し回転蒸発し、tert-ブチル(1R,5S)-2-(((7-クロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2,4-ジオキサ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(850mg、収率:97%)を得た。ES-API:[M+H]=588.3。
ステップ7:室温で250mL一口フラスコに乾燥N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)及びtert-ブチル(1R,5S)-2-(((7-クロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2,4-ジオキサ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(850mg、1.448mmol)を加えた。1-プロピルホスホン酸無水物(5.0g、7.856mmol)を加え、室温で5分間反応させ、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(1.14g、7.488mmol)を滴下した。室温で1~2時間反応させた。反応終了後、氷水100mLに上記の溶液をゆっくりと滴下し、固体を大量析出させ、ろ過し、減圧回転蒸発し、目的の化合物としてtert-ブチル(6R,9S)-2-クロロ-13-(3,4-ジメトキシベンジル)-12-オキソ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(620mg、収率:75.2%)を得た。ES-API:[M+H]=570.3。
ステップ8:トリフルオロ酢酸(5mL)にtert-ブチル(6R,9S)-2-クロロ-13-(3,4-ジメトキシベンジル)-12-オキソ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(420mg、0.7380mmol)を加え、55℃で1時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧回転蒸発し、(6R,9S)-2-クロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メトキシナフト[1,8-ab]ヘプタレン-12(13H)-オン(500mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=320.1。
ステップ9:(6R,9S)-2-クロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-12(13H)-オン(350mg、1.094mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)と水(5.0mL)の混合溶液に炭酸ナトリウム(350mg、3.282mmol)を加えて、氷水浴で冷却し、ベンジルオキシカルボニルコハク酸イミド(354mg、1.422mmol)を加え、室温で3時間反応させた。反応終了後、反応液にジクロロメタン(80mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)及び飽和食塩水(80mL)を加えて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-50%)により精製し、(6R,9S)-2-クロロ-12-オキサ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(460mg、収率93%)を得た。ES-API:[M+H]=454.1。
ステップ10:0℃で、(6R,9S)-2-クロロ-12-オキサ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(460mg、1.013mmol)のトルエン(3.0mL)溶液にオキシ塩化リン(465mg、3.039mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(392.0mg、3.039mmol)を順に加え、125℃で12時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、溶媒を減圧回転蒸発し、(6R,9S)-2,12-ジクロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(520mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=472.2。
ステップ11:(6R,9S)-2,12-ジクロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(200mg、0.4246mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3.0mL)溶液にフッ化カリウム(500mg、8.492mmol)を加え、窒素雰囲気で、120℃で4時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、酢酸エチル相を併せた後、飽和食塩水(50mL×4)で洗浄した、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し回転蒸発し、(6R,9S)-2-クロロ-12-フルオロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(130mg、収率:67.4%)を得た。ES-API:[M+H]=456.1。
ステップ12:(6R,9S)-2-クロロ-12-フルオロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(140mg、0.3076mmol)をテトラヒドロフラン/水(2mL/0.5mL)に溶解し、2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(250mg、0.7309mmol)、リン酸カリウム(250mg、1.179mmol)及びメタンスルホン酸[n-ブチルジ(1-アダマンチル)ホスフィン](2-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(40.0mg、0.05494mmol)を加え、窒素ガス置換を4回行い、80℃でマイクロ波により1時間反応させた。反応液を室温に冷却し、酢酸エチル(80mL)及び水(60mL)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発し、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-70%)により精製し、生成物として(6R,9S)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-フルオロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(144mg、収率:73%)を得た。ES-API:[M/2+1]=636.3。
ステップ13:氷水浴の条件で、((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)-オール(43.0mg、0.2714mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)溶液に水素化ナトリウム(22mg、0.5428mmol)を加え、室温で0.5時間反応させた。(6R,9S)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-フルオロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(145mg、0.1357mmol)を上記の反応系に加え、室温で1~2時間反応させた。反応終了後、系に氷水(50mL)を加え、ジクロロメタン(50mL×2)で抽出し、ジクロロメタン相を併せて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発し、粗品を高速シリカカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-10%)により精製し、(6R,9S)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(170mg、粗品)を得た。ES-API:[M/2+1]=775.3。
ステップ14:(6R,9S)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(170mg、粗品)のメタノール(10.0mL)溶液に10質量%のパラジウム炭素(500mg)を加え、水素ガス置換を4回行い、水素雰囲気で、室温で2時間反応させ、(6R,9S)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン(162mg、粗品)を得た。ES-API:[M/2+1]=7641.3。
ステップ15:(6R,9S)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン(162mg、粗品)をアセトニトリル(6.0mL)に溶解し、氷浴で4M 塩酸/ジオキサン溶液(2.0mL、8.0mmol)を加え、氷浴で0.5時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧回転蒸発し、ジクロロメタン(20mL)を加え、氷水浴の条件でトリエチルアミン(3.0mL)を加えた。10分間撹拌しいた後、ジクロロメタン(100mL×1)及び水(50mL×1)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発し、粗品を分取HPLC(ギ酸法)により精製し、5-エチル-4-((6R,9S)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(5-ethyl-4-((6R,9S)-12-(((2R,7aS)-2-fluorotetrahydro-1H-pyrrolizin-7a(5H)-yl)methoxy)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalen-2-yl)naphthalen-2-ol)(Z1、ギ酸塩、4.69mg、3工程通算収率:5%)を得た。ES-API:[M+1]+=597.3。1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 8.48 (s, 1H), 7.58 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.25-6.91 (m, 4H), 5.50-5.31 (m, 1H), 5.11-4.97 (m, 1H), 4.70-4.30 (m, 4H), 4.20-4.10 (m, 1H), 3.85-3.73 (m, 2H), 3.65-3.40 (m, 3H), 3.29-3.14 (m, 2H), 2.56-1.75 (m, 12H), 1.00-0.85 (m, 3H).
実施例2 5-エチル-4-((5aS,6S,9R)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(Z2)の合成
ステップ1:室温で250mL一口フラスコに乾燥テトラヒドロフラン(100mL)を加え、さらにtert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A2-1、358.0mg、1.480mmol)を加え、氷水浴で0~5℃に冷却した後、水素化ナトリウム(1,20mg、2.960mmol)を加えた。窒素雰囲気で、10~20分間反応後、5,7-ジクロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(565.0mg、1.480mmol)をバッチ式で加え、0~5℃の条件で20~30分間反応させた。LC-MSで反応終了までモニターし、反応液を氷水(300mL)に入れ、氷水浴の条件で6M 塩酸水溶液でpH7~8に調整し、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、酢酸エチル相を併せた後、飽和食塩水(100mL×1)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し回転蒸発し、tert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-クロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2,4-ジオキサ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(850mg、収率:97%)を得た。ES-API:[M+H]=588.3。
ステップ2:室温で250mL一口フラスコに乾燥N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)及びtert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-クロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2,4-ジオキサ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(850mg、1.448mmol)を加えた。最後に、1-プロピルホスホン酸無水物(5.0g、7.856mmol)を加え、室温で5分間反応させた後、1,8-ジアザビスピロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(1.14g、7.488mmol)を滴下した。室温で1~2時間反応させた。反応終了後、氷水(100mL)に上記の溶液をゆっくりと滴下し、固体を大量析出させ、ろ過し、ろ過ケーキを減圧回転蒸発し、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-13-(3,4-ジメトキシベンジル)-12-オキソ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(620mg、収率:73%)を得た。ES-API:[M+H]=570.3。
ステップ3:トリフルオロ酢酸(5.0mL)にtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-13-(2,4-ジメトキシベンジル)-12-オキソ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(420mg、0.7380mmol)を加え、55℃で1時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧回転蒸発し、(5aS,6S,9R)-2-クロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-12(13H)-オン(500mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=320.1。
ステップ4:(5aS,6S,9R)-2-クロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-12(13H)-オン(350mg、1.094mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)と水(5.0mL)の混合溶液に炭酸ナトリウム(350mg、3.282mmol)を加え、系を氷水浴で冷却し、ベンジルオキシカルボニルコハク酸イミド(354mg、1.422mmol)を加え、室温で3時間反応させた。反応終了後、反応液にジクロロメタン(80mL)を加え、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)、飽和食塩水(80mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-50%)により精製し、(5aS,6S,9R)-2-クロロ-12-オキサ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(460mg、収率:93%)を得た。ES-API:[M+H]=454.1。
ステップ5:0℃で、ベンジル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-12-オキサ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(460mg、1.013mmol)のトルエン(3.0mL)溶液にオキシ塩化リン(465mg、3.039mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(392.0mg、3.039mmol)を順に加え、125℃で12時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、溶媒を減圧回転蒸発し、ベンジル(5aS,6S,9R)-2,12-ジクロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(520mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=472.2。
ステップ6:ベンジル(5aS,6S,9R)-2,12-ジクロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(200mg、0.4246mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3.0mL)溶液にフッ化カリウム(500mg、8.492mmol)を加え、窒素雰囲気で、120℃で4時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、酢酸エチル相を併せた後、飽和食塩水(50mL×4)で洗浄した。酢酸エチル相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し回転蒸発し、ベンジル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-12-フルオロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(130mg、収率:62%)を得た。ES-API:[M+H]=456.1。
ステップ7:ベンジル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-12-フルオロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(140mg、0.3076mmol)をテトラヒドロフラン/水(2mL/0.5mL)に溶解し、2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン(250mg、0.7309mmol)、リン酸カリウム(250mg、1.179mmol)及びメタンスルホン酸[n-ブチルジ(1-アダマンチル)ホスフィン](2-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(40.0mg、0.05494mmol)を加えて、置換窒素ガスを4回行った後、80℃でマイクロ波により1時間反応させた。反応液を室温に冷却して、酢酸エチル(80mL)及び水(60mL)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発し、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-70%)により精製し、ベンジル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-フルオロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(144mg、収率:73%)を得た。ES-API:[M/2+1]=636.3。
ステップ8:氷水浴の条件で、((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)-オール(43.0mg、0.2714mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)溶液に水素化ナトリウム(22mg、0.5428mmol)を加え、室温で0.5時間反応させた。0.5時間後、ベンジル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-フルオロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(145mg、0.1357mmol)を上記の反応系に加え、室温で1~2時間反応させた。反応終了後、系に氷水(50mL)を加え、ジクロロメタン(50mL×2)で抽出し、ジクロロメタン相を併せ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発した後、高速シリカカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-10%)により精製し、ベンジル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a、6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-ベンジルカルボキシレート(170mg、粗品)を得た。ES-API:[M/2+1]=775.3。
ステップ9:ベンジル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(170mg、粗品)のメタノール(10.0mL)溶液に10質量%のパラジウム炭素(500mg)を加え、水素ガス置換を4回行い、水素雰囲気で、室温で2時間反応させ、(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン(162mg、粗品)を得た。ES-API:[M/2+1]=7641.3。
ステップ10:(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン(162mg、粗品)をアセトニトリル(6.0mL)に溶解し、氷浴で4M 塩酸/ジオキサン溶液(2.0mL、8.0mmol)を加え、氷浴で0.5時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧回転蒸発した後、ジクロロメタン(20mL)を加え、氷水浴の条件でトリエチルアミン(3.0mL)を加えた。10分間撹拌後、ジクロロメタン(100mL×1)及び水(50mL×1)を加えて抽出した。ジクロロメタン相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム法)により精製し、5-エチル-4-((5aS,6S,9R)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(5-ethyl-4-((5aS,6S,9R)-12-(((2R,7aS)-2-fluorotetrahydro-1H-pyrrolizin-7a(5H)-yl)methoxy)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalen-2-yl)naphthalen-2-ol)(Z2、4.65mg、3工程通算収率:2.73%)を得た。ES-API:[M+1]+=597.3。1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 7.57 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.32 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.27-7.09 (m, 3H), 7.06-6.90 (m, 1H), 5.43-5.18 (m, 1H), 5.01 (dd, J = 31.4, 13.5 Hz, 1H), 4.58 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.53-4.38 (m, 1H), 4.25 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.19 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.16-4.04 (m, 1H), 3.71 (s, 1H), 3.63 (s, 1H), 3.27-3.17 (m, 4H), 3.01 (td, J = 9.6, 5.5 Hz, 1H), 2.55-2.08 (m, 5H), 2.05-1.71 (m, 7H), 0.97 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 0.90 (t, J = 7.4 Hz, 2H).
実施例3:4-((6R、9S)-12-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)-5-エチルナフタレン-2-オール(Z308)の合成
ステップ1:氷水浴の条件で、N,N-ジメチルアゼチジン-3-アミン塩酸塩(45.0mg、0.332mmol)のジオキサン(5.0mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(430mg、3.322mmol)を加え、最後、tert-ブチル(6R,9S)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-フルオロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メトキシナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(100mg、0.1660mmol)を加えた。110℃で2時間反応させた。2時間後、系に氷水(50mL)を加え、ジクロロメタン(50mL×2)で抽出し、ジクロロメタン相を併せ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発し、高速シリカカラム(メタノール/ジクロロメタン:0-10%)により精製し、tert-ブチル(6R,9S)-12-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(110mg、収率:97%)を得た。ES-API:[M+1]=682.3。
ステップ2:tert-ブチル(6R,9S)-12-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(110mg、0.1612mmol)をアセトニトリル(6.0mL)に溶解し、氷浴で4M 塩酸/ジオキサン溶液(2.0mL、8.0mmol)を加え、氷浴で0.5時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧回転蒸発した後、ジクロロメタン(20mL)を加え、氷水浴の条件でトリエチルアミン(3.0mL)を加えた。10分間撹拌後、ジクロロメタン(100mL)及び水(50mL)を加えて1回抽出した。ジクロロメタン相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム法)により精製し、4-((6R,9S)-12-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)-5-エチルナフタレン-2-オール(4-((6R,9S)-12-(3-(dimethylamino)azetidin-1-yl)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14- pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalen-2-yl)-5-ethylnaphthalen-2-ol)(Z308、14.92mg、収率:16.8%)を得た。ES-API:[M+1]=538.3。
実施例4:5-エチル-4-((5aR,6S,9R)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(Z170)の合成
ステップ1:0℃で、2,4,6-トリクロロピリジン-3-カルボン酸(200mg、0.883mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(0.02mL)のジクロロメタン(5mL)混合物に2-クロロ-2-オキソ-アセチルクロリド(0.374mL、4.415mmol)をゆっくりと加えた。反応室温で1時間撹拌した。反応を濃縮し、黄色油状粗品として2,4,6-トリクロピリジン-3-塩化カルボニル(216mg、0.882mmol、収率:99.87%)を得て、そのまま次のステップに用いた。
ステップ2:室温でアミノメチルイミドチオメチルエステル(6456.50mg、34.301mmol)及び重炭酸ナトリウム(7204.09mg、85.753mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)及び水(70mL)中で撹拌しながら10分間反応させた。0℃に冷却し、2,4,6-トリクロピリジン-3-塩化カルボニル(2100mg、8.575mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液を滴下した。0℃で撹拌しながら30分間反応させた。次に、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過して濃縮し黄色固体状の(2,4,6-トリクロロニコチノイル)アミノメチルイミド硫酸メチル(2500mg、8.373mmol、収率:97.64%)を得た。ES-API:[M+1]=297.3。
ステップ3:窒素雰囲気で、(2,4,6-トリクロロニコチノイル)アミノメチルイミド硫酸メチル(2000mg、6.698mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.775mL、16.746mmol)をジオキサン(25mL)で密閉し、100℃に加熱して16時間反応させた。反応液の体積を約5mLまで濃縮した。残留物に水(15mL)及び2M 塩酸水溶液(3mL)を加えた。沈殿形成後、ろ過して水(10mL)でろ過ケーキを洗浄した。ろ過ケーキを減圧乾燥し、黄色固体として5,7-ジクロロ-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オン(1300mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=262.0。
ステップ4:0℃で水素化ナトリウム(427.29mg、10.682mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)懸濁液にtert-ブチル(1S,2R,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A2-2、813.53mg、3.357mmol)を加え、該温度で10分間撹拌した。5,7-ジクロロ-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オン(800mg、粗品)を加え、60℃で加熱して1時間撹拌した。完全に反応した後、水で反応をクエンチングし、ジクロロメタン/メタノール(10:1、25mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し濃縮し、黄色固体としてtert-ブチル(1S,2R,5R)-2-(((7-クロロ-4-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル]オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(1400mg、2.992mmol、収率:98.02%)を得た。ES-API:[M+H]=468.1。
ステップ5:tert-ブチル(1S,2R,5R)-2-(((7-クロロ-4-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル]オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(1400mg、2.992mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.957mL、29.916mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液にプロピルホスホン酸無水物(50%、酢酸エチル溶液)(11422.33mg、17.949mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。水で反応をクエンチングし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。得られた固体をアセトニトリルに懸濁させ、室温で10分間撹拌した。ろ過し、ろ過ケーキを収集し、白色固体としてtert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-クロロ-12-(メチルチオ)5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(600mg、1.333mmol、収率:44.57%)を得た。ES-API:[M+H]=450.1。
ステップ6:0℃で、tert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-クロロ-12-(メチルチオ)5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(550mg、1.222mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液にm-クロロ過安息香酸(322.61mg、1.589mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウムで反応をクエンチングし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗品を得、高速シリカカラム(0-10% メタノール/ジクロロメタン)により精製し、白色固体としてtert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-クロロ-12-(メチルスルフィニル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(470mg、1.009mmol、収率:82.52%)を得た。ES-API:[M+H]=466.1。
ステップ7:0℃で、水素化ナトリウム(45.07mg、1.878mmol)のテトラヒドロフラン溶液に((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)-オール(239.16mg、1.502mmol)を加えた。室温で撹拌しながら10分間反応させた。0℃に冷却し、tert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-クロロ-12-(メチルスルフィニル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(350mg、0.751mmol)テトラヒドロフラン溶液(5mL)を加えた。0℃で撹拌して1時間反応させた。飽和重炭酸ナトリウム溶液で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗品を高速シリカカラム(0-5%メタノール/ジクロロメタン)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-クロロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(130mg、0.232mmol、収率:30.85%)を得た。ES-API:[M+H]=561.2。
ステップ8:tert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-クロロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート、及びトリイソプロピル((6-(メトキシメトキシ)-8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)エチニル)シランのジオキサン(6mL)及び水(1.5mL)にリン酸カリウム(147.55mg、0.695mmol)、メタンスルホン酸[n-ブチルジ(1-アダマンチル)ホスフィン](2-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(1.95mg、0.003mmol)を加え、窒素バブリングしながら、80℃でマイクロ波により40分間反応させた。反応終了後、水で反応をクエンチングし、酢酸エチル(30mL×2)及び飽和食塩水(30mL)で抽出した。酢酸エチル相を併せて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧濃縮した。粗品を高速シリカカラム(0~4% メタノール/ジクロロメタン)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aR,6S,9R)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(160mg、0.179mmol、収率:77.31%)を得た。ES-API:[M+H]=893.5。
ステップ9:tert-ブチル(5aR,6S,9R)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(150mg、0.168mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3.0mL)溶液にフッ化セシウム(127.55mg、0.840mmol)を加えた。室温で撹拌しながら0.5時間反応させた。反応終了後、水で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し濃縮し、黄色油状粗品としてtert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(120mg、0.163mmol、収率:96.97%)を得た。ES-API:[M+H]=737.3。
ステップ10:tert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(90mg、0.122mmol)のメタノール(5.0mL)溶液にパラジウム炭素(74.17mg、0.061mmol)を加え、水素ガス置換を行い、水素雰囲気で、室温で1時間反応させた。ろ過し、濃縮した。粗品を高速シリカカラム(0-3%メタノール/ジクロロメタン)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(30mg、0.040mmol、収率:33.15%)を得た。ES-API:[M+H]=741.4。
ステップ11:tert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(30mg、0.040mmol)及びアセトニトリル(2.0mL)及び4M 塩酸/ジオキサン溶液(0.500mL、2.000mmol)反応液を0℃で1時間反応させた。濃縮し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム法)により精製し、白色固体として5-エチル-4-((5aR,6S,9R)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(5-ethyl-4-((5aR,6S,9R)-12-(((2R,7aS)-2-fluorotetrahydro-1H-pyrrolizin -7a(5H)-yl)methoxy)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalen-2-yl)naphthalen-2-ol)(Z170、10.7mg、収率:45%)を得た。ES-API:[M+1]+=597.3。1HNMR(500MHz, CD3OD): 7.57 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.35-7.31(m, 1 H), 7.20-7.13(m, 2 H), 7.05-6.92 (m, 1 H), 6.86-6.85(m, 1 H), 5.33-5.22 (m, 1 H), 4.80-4.77(m, 1 H), 4.57-4.46(m, 2 H), 4.28-4.20(m, 2 H), 3.88-3.84(m, 1 H), 3.78-3.77(m, 1 H), 3.74-3.67(m, 1 H), 3.51-3.44(m, 1 H), 3.30-3.18(m, 3 H), 3.02-2.97(m, 1 H), 2.52-2.01(m, 5 H), 1.98-1.84(m, 7 H), 0.95 (t, J=7.5 Hz, 3H).
実施例5:5-エチル-4-((5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(Z140-1)の合成
ステップ1:-78℃の条件で、2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチン酸(8.0g,38.095mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(150mL)溶液にメチルリチウム(47.6mL、76.19mmol、1.6M)を滴下し、滴下終了後、-20℃でた2時間撹拌した。2時間後、さらに系を-78℃に降温し、1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラクロロエタン(12.405g,38.095mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液を30分間かけて滴下し、添加終了後、0℃で1.5時間反応させた。反応終了後、反応液を氷水(500mL)に仕込み、クロロホルム(100mL×1)で洗浄し、水相を塩酸(3M)でpH=3程度に調整し、水相を減圧回転蒸発し、粗品をカラムクロマトグラフィー[DCM:MeOH=100:0~90:10,(v/v)]により精製し、4-ブロモ-2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチン酸(7.6g、収率:88%)を得た。ES-API:[M+H]=287.9。
ステップ2:室温条件で、4-ブロモ-2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチン酸(6.0g,20.90mmol)を塩化チオニル(40.0mL)に溶解し、N,N-ジメチルホルムアミドを上記の系に16滴加えて、該反応系を100℃で撹拌しながら1時間反応させた。1時間後、溶媒を減圧回転蒸発した。0℃で粗品をテトラヒドロフラン(100mL)及び飽和重炭酸ナトリウム(100mL)混合溶媒に加え、最後、アミノメチルイミドチオメチルエステル(12.91g、68.607mmol)を加え、該温度で撹拌しながら30分間反応させた。その後、酢酸エチル(200mL)で反応液を抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し濃縮し、黄色固体状であるメチル(4-ブロモ-2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチノイル)アミノメチルイミドチオエステル(2.23g、収率:29.8%)を得た。ES-API:[M+1]=359.5。
ステップ3:窒素雰囲気で、メチル(4-ブロモ-2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチノイル)アミノメチルイミドチオエステル(880mg、2.45mmol)及びN、N-ジイソプロピルエチルアミン(1.4mL、8.37mmol)をジオキサン(12mL)中で密閉し、100℃に加熱し、16時間反応させた。反応液の体積を約5mLまで濃縮した。残留物に水(15mL)及び2M 塩酸水溶液(3mL)を加えた。沈殿形成後、ろ過し、水(10mL)でろ過ケーキを洗浄した。ろ過ケーキを減圧乾燥し、黄色固体として5,7-ジクロロ-8-フルオロ-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オン(350mg、収率:51%)を得た。ES-API:[M+H]=280.0。
ステップ4:0℃で水素化ナトリウム(427.29mg、10.682mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)懸濁液にtert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A2-1、813.53mg、3.357mmol)を加え、該温度で10分間撹拌した。5,7-ジクロロ-8-フルオロ-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オン(854mg、3.052mmol)を加え、60℃で加熱し、1h撹拌した。完全に反応した後、水で反応をクエンチングし、ジクロロメタン/メタノール(10:1、25mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し濃縮し、黄色固体としてtert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-クロロ-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(1451mg、2.992mmol、収率:98.02%)を得た。ES-API:[M+H]=486.1。
ステップ5:tert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-クロロ-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(1451mg、2.992mmol)及びN、N-ジイソプロピルエチルアミン(4.957mL、29.916mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液にプロピルホスホン酸無水物(50%、酢酸エチル溶液)(11422.33mg、17.949mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。水で反応をクエンチングし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し濃縮した。得られた固体をアセトニトリルに懸濁させ、室温で撹拌10分間した。ろ過し、ろ過ケーキを収集し、白色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-1-フルオロ-12-(メチルチオ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(623mg、収率:45.0%)を得た。ES-API:[M+H]=468.1。
ステップ6:0℃で、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-1-フルオロ-12-(メチルチオ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(540mg、1.153mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液にm-クロロ過安息香酸(322.61mg、1.589mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウムで反応をクエンチングし、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮し、粗品を得、高速シリカカラム(0-10%メタノール/ジクロロメタン)により精製し、白色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-1-フルオロ-12-(メチルスルフィニル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(452mg、収率:81.0%)を得た。ES-API:[M+H]=484.1。
ステップ7:0℃で、水素化ナトリウム(45.07mg、1.878mmol)のテトラヒドロフラン溶液に((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)-オール(239.16mg、1.502mmol)を加えた。室温で撹拌しながら10分間反応させた。0℃に冷却し、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-1-フルオロ-12-(メチルスルフィニル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(363.5mg、0.751mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)を加えた。0℃で撹拌しながら1時間反応させた。飽和重炭酸ナトリウム溶液で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗品を高速カラムクロマトグラフィー(0~5%メタノール/ジクロロメタン)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-クロロ-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(134mg、収率30.85%)を得た。ES-API:[M+H]=579.2。
ステップ8:tert-ブチル(5aR,6S,9R)-2-クロロ-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(134.0mg、0.233mmol)及びトリイソプロピル((6-(メトキシメトキシ)-8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)エチニル)シラン(230.0mg、0.466mmol)のジオキサン(6mL)及び水(1.5mL)にリン酸カリウム(147.55mg、0.695mmol)、メタンスルホン酸[n-ブチルジ(1-アダマンチル)ホスフィン](2-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(1.95mg、0.003mmol)を加え、窒素バブリングしながら、80℃でマイクロ波により40分間反応させた。反応終了後、酢酸エチル(30mL×2)及び飽和食塩水(30mL)で抽出した。酢酸エチル相を併せ、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し、濾液を減圧濃縮した。粗品を高速シリカカラム(0~4% メタノール/ジクロロメタン)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(164mg、収率:77.33%)を得た。ES-API:[M+H]=911.5。
ステップ9:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(165mg、0.181mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3.0mL)溶液にフッ化セシウム(127.55mg、0.840mmol)を加えた。室温で撹拌しながら0.5時間反応させた。反応終了後、水で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し濃縮し、黄色油状粗品としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(150mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=755.3。
ステップ10:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(100mg、0.1324mmol)のメタノール(5.0mL)溶液にパラジウム炭素(75.0mg、0.061mmol)を加え、水素ガス置換を行い、水素雰囲気で、室温で1時間反応させた。ろ過し、濃縮した。粗品を高速シリカカラム(0~3%メタノール/ジクロロメタン)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(70mg、収率:70%)を得た。ES-API:[M+H]=759.4。
ステップ11:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(80mg、0.105mmol)及びアセトニトリル(2.0mL)及び4M 塩酸/ジオキサン溶液(0.500mL、2.000mmol)の反応液を0℃で1時間反応させた。濃縮し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム法)により精製し、黄色固体として5-エチル-4-((5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(5-ethyl-4-((5aS,6S,9R) -1-fluoro-12-(((2R,7aS)-2-fluorotetrahydro-1H-pyrrolizin-7a(5H)-yl)methoxy)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalen-2-yl)naphthalen-2-ol)(Z140-1、9.65mg、収率:14.9%)を得た。ES-API:[M+1]=615.3。
実施例6:(5aS,6S,9R)-2-(8-アセチレンナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン(Z350)の合成
ステップ1:tert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-クロロ-8-フルオロ-(2-メチルチオ)-4-オキサ-3,4-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(150.0mg、0.321mmol)及びトリイソプロピル((8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)エチニル)シラン(220.0mg、0.506mmol)のジオキサン(6mL)及び水(1.5mL)にリン酸カリウム(300mg、1.415mmol)、メタンスルホン酸[n-ブチルジ(1-アダマンチル)ホスフィン](2-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(100mg、0.137mmol)を加えて、窒素バブリングしながら、80℃でマイクロ波により40分間反応させた。反応終了後、酢酸エチル(30mL×2)及び飽和食塩水(30mL)で抽出した。酢酸エチル相を併せ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧濃縮した。粗品をカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-4%)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(メチルチオ)-2-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(272mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=800.4。
ステップ2:0℃で、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(メチルチオ)-2-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(272mg、粗品)のジクロロメタン(15mL)溶液にm-クロロ過安息香酸(67.12mg、0.389mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウムで反応をクエンチングし、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮し、粗品を得て、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-10%)により精製し、白色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(メチルスルフィニル)-2-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(230mg、2工程通算収率:93.8%)を得た。ES-API:[M+H]=756.3。
ステップ3:0℃で、((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)-オール(100.0mg、0.628mmol)を含有するテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液に水素化ナトリウム(50.0mg、1.25mmol)を加え、該温度で10分間撹拌した後、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(メチルスルフィニル)-2-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(230.0mg、0.304mmol)テトラヒドロフラン溶液(5mL)を加えた。0℃で撹拌しながら1時間反応させた。飽和重炭酸ナトリウム溶液で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-5%)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(260mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=851.5。
ステップ4:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(260mg、粗品)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)溶液にフッ化セシウム(1000mg、6.583mmol)を加えた。室温で撹拌しながら0.5時間反応させた。反応終了後、水で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し濃縮し、黄色油状粗品としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-アセチレンナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(120mg、2工程通算収率:57%)を得た。ES-API:[M+H]=695.3。
ステップ5:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-アセチレンナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(120mg、0.173mmol)及びアセトニトリル(5.0mL)及び4M 塩酸/ジオキサン溶液(2.0mL、8.000mmol)の反応液を0℃で1時間反応させた。濃縮し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム法)により精製し、黄色固体として(5aS,6S,9R)-2-(8-アセチレンナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン((5aS,6S,9R)-2-(8-ethynylnaphthalen-1-yl)-1-fluoro-12-(((2R,7aS)-2-fluorotetrahydro- 1H-pyrrolizin-7a(5H)-yl)methoxy)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalene)(Z350、34mg、収率:33%)を得た。ES-API:[M+1]+=595.3。1H NMR (500 MHz, CD3OD)δ 8.07 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.03 (dd, J = 7.8, 3.6 Hz, 1H), 7.73 (ddd, J = 13.6, 7.2, 1.2 Hz, 1H), 7.67-7.47 (m, 3H), 5.30 (d, J = 54.1 Hz, 1H), 5.05 (ddd, J = 13.5, 6.6, 2.2 Hz, 1H), 4.59 (ddd, J = 13.2, 8.9, 2.0 Hz, 1H), 4.44 (ddd, J = 13.2, 7.4, 5.9 Hz, 1H), 4.28 (t, J = 10.1 Hz, 1H), 4.21 (dd, J = 10.5, 5.4 Hz, 1H), 4.12 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 3.72 (s, 1H), 3.63 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 3.27-3.16 (m, 4H), 3.02 (td, J = 9.8, 5.9 Hz, 1H), 2.29-2.21 (m, 1H), 2.16-2.10 (m, 1H), 1.99 (dq, J = 13.5, 6.7 Hz, 2H), 1.95-1.75 (m, 5H)。
実施例7:4-((5aS,6S,9R)-3-クロロ-13-((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル-メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-6,9-エピミノアゼピノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピノ[5,6,7-デ]キナゾリン-2-イル)-5-エチルナフタレン-2-オール(Z381)の合成
ステップ1:0℃で水素化ナトリウム(60%、オイルに分散したもの)(32mg、0.81mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)懸濁液にtert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A2-1、131mg、0.54mmol)を加え、該温度で10分間撹拌した。7-ブロモ-2,6-ジクロロ-5-フルオロキナゾリン-4(3H)-オン(170mg、0.54mmol)を加え、60℃で加熱し1時間撹拌した。完全に反応した後、水で反応をクエンチングし、ジクロロメタン/メタノール(10:1、25mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、回転蒸発し、tert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-ブロモ-2,6-ジクロロ-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(150mg、収率:51.0%)を得た。ES-API:[M+H]=533.2。
ステップ2:tert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-ブロモ-2,6-ジクロロ-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(110mg、0.21mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(80mg、0.62mmol)の超乾燥ジクロロメタン(10mL)溶液に1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジニルヘキサフルオロホスフェート(86mg、0.42mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。水で反応をクエンチングし、ジクロロメタン(25mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。得られた粗品を逆相分取クロマトグラフィー(クロマトグラフィーカラム:Waters XBridge C18、移動相:水/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)0-80%、流速:50mL/min、カラム温度:25℃)により精製し、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-ブロモ-3,13-ジクロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-6,9-エピミノアゼピノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピノ[5,6,7-デ]キナゾリン-15-カルボン酸塩(64mg、収率:60.3 %)を得た。ES-API:[M+H]=515.1。
ステップ3:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-ブロモ-3,13-ジクロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-6,9-エピミノアゼピノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピノ[5,6,7-デ]キナゾリン-15-カルボン酸塩(45mg、0.09mmol)の超乾燥N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)-オール(29mg、0.18mmol)、フッ化カリウム(51mg、0.9mmol)及び4Aモレキュラーシーブを加えた。窒素雰囲気で、120℃で16時間撹拌した。反応終了後、水で反応をクエンチングし、ジクロロメタン(25mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し濃縮した。粗品を逆相分取クロマトグラフィー(クロマトグラフィーカラム:Waters XBridge C18、移動相:水/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)(0-50%)、流速:50mL/min、カラム温度:25℃)により精製し、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-ブロモ-3-クロロ-13-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-6,9-エピミノアゼピノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピノ[5,6,7-デ]キナゾリン-15-カルボン酸塩(22mg、収率:38.4%)を得た。ES-API:[M+H]=638.2。
ステップ4:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-ブロモ-3-クロロ-13-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-6,9-エピミノアゼピノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピノ[5,6,7-デ]キナゾリン-15-カルボン酸塩(22mg、0.03mmol)及び2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン(17mg、0.05mmol)のテトラヒドロフラン(6mL)及び水(1.0mL)にリン酸カリウム(21mg、0.1mmol)、メタンスルホン酸[n-ブチルジ(1-アダマンチル)ホスフィン](2-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(15mg)を加え、窒素雰囲気で、60℃で2時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル(30mL×2)及び飽和食塩水(10mL)で抽出した。酢酸エチル相を併せ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧濃縮した。粗品を薄層クロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=1:15)により精製し、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-3-クロロ-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-13-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリン-7a(5H)-イル-メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-6,9-エピミノアゼピノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピノ[5,6,7-デ]キナゾリン-15-カルボン酸塩(10mg、収率:43%)を得た。ES-API:[M+H]=774.1。
ステップ5:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-3-クロロ-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-13-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリン-7a(5H)-イルメトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-6,9-エピミノアゼピノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピノ[5,6,7-デ]キナゾリン-15-カルボン酸塩(10mg、0.013mmol)及びアセトニトリル(2.0mL)及び4M 塩酸/ジオキサン溶液(0.5mL、2.000mmol)の反応液を0℃で1時間反応させた。反応液濃縮し、得られた粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(ギ酸法)により精製し、黄色固体として4-((5aS,6S,9R)-3-クロロ-13-((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル-メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-6,9-エピミノアゼピノ[2’,1’:3,4][1,4]オキサゼピノ[5,6,7-デ]キナゾリン-2-イル)-5-エチルナフタレン-2-オール(4-((5aS,6S,9R)-3-chloro-13-(((2R,7aS) -2-fluorotetrahydro-1H-pyrrolizin-7a(5H)-yl)methoxy)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-6,9-epiminoazepino[2’,1’:3,4][1,4]oxazepino[5,6,7-de]quinazolin-2-yl)-5-ethylnaphthalen-2-ol)(Z381、ギ酸塩、5.0mg、収率:61.1%)を得た。ES-API:[M+1]+=630.3。1H NMR (400 MHz, CD3OD)δ 8.51 (s, 2H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.37-7.27 (m, 1H), 7.24-7.07 (m, 2H), 6.97 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.79 (dd, J = 12.2, 2.6 Hz, 1H), 5.44 (d, J = 52.4 Hz, 1H), 5.09 (dd, J = 29.8, 11.5 Hz, 3H), 4.66-4.44 (m, 1H), 4.24-4.08 (m, 1H), 3.92-3.57 (m, 5H), 3.29-3.22 (m, 2H), 2.63-2.31 (m, 5H), 2.27-2.13 (m, 2H), 1.99 (dd, J = 30.6, 18.8 Hz, 5H), 0.91 (dt, J = 14.5, 7.4 Hz, 3H).
実施例8:5-エチニル-6-フルオロ-4-((5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(Z131-1)の合成
ステップ1:0℃で、((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)-オール(100.0mg、0.628mmol)を含有するテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液に水素化ナトリウム(50.0mg、1.25mmol)を加え、該温度で10分間撹拌後、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-12-(メチルスルフィニル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(210.0mg、0.252mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)を加えた。0℃で撹拌し1時間反応させた。飽和重炭酸ナトリウム溶液で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0-5% メタノール/ジクロロメタン)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(170.0mg、収率:72.6%)を得た。ES-API:[M+H]=929.3。
ステップ2:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(170mg、0.183mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)溶液にフッ化セシウム(1000mg、6.583mmol)を加えた。室温で撹拌しながら0.5時間反応させた。反応終了後、水で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し濃縮し、黄色油状粗品として(5aS,6S,9R)-2-(8-エチニル-7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-tert-ブチルカルボキシレート(200mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=773.3。
ステップ3:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチニル-7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(200mg、粗品)及びアセトニトリル(10.0mL)及び4M 塩酸/ジオキサン溶液(2.0mL、8.000mmol)の反応液を0℃で1時間反応させた。濃縮し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム法)により精製し、黄色固体として5-エチニル-6-フルオロ-4-((5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(5-ethynyl-6-fluoro-4-((5aS,6S,9R)-1-fluoro-12-(((2R,7aS)-2-fluorotetrahydro-1H-pyrrolizin-7a(5H)-yl)methoxy)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalen-2-yl)naphthalen-2-ol )(Z131-1、8.95mg、2工程通算収率:7.8%)を得た。ES-API:[M+1]+=629.3。
実施例9:5-エチル-4-((5aS,6S,9R)-12-((1-メチル-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-イル)オキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ[6,9]メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(Z260-1)の合成
ステップ1:トリイソプロピル((6-(メトキシメトキシ)-8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)エチニル)シラン(500mg、1.012mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)溶液にフッ化セシウム(3.0g、20.24mmol)を加え、室温で2時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、酢酸エチル相を併せた後、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄した。酢酸エチル相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し回転蒸発し、2-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン(558mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=339.3。
ステップ2:2-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン(558mg、粗品)のメタノール(10.0mL)溶液に10質量%のパラジウム炭素を加え、水素ガス置換を4回行い、水素ガス雰囲気で、室温で2時間反応させた。反応終了後、ろ過し、溶媒を減圧回転蒸発し、2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン(284mg、2工程通算収率:82%)を得た。ES-API:[M+1]=343.3。
ステップ3:1-ベンジル-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-オン(1.5g、6.5mmol)をメタノール(10ml)に溶解し、パラジウム炭素触媒(150mg)を加え、水素ガス置換を3回行い、常温で4時間反応させ、ろ過し、メタノールで洗浄し、濃縮し、1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-オン(800mg、収率:88.5%)を得た。ES-API:[M+H]=140.1。
ステップ4:1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-オン(800mg、5.7mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、常温でトリエチルアミン(0.86mg、8.5mmol)及びジーtert-ブチルジカーボネート(1.8g、8.5mmol)を加え、室温で8時間撹拌した。LC-MSで反応終了をモニターし、水(10ml)を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル=0~80%)により精製し、tert-ブチル6-オキソ-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-1-カルボキシレート(900mg、収率:66%)を得た。ES-API:[M+H]=240.1。
ステップ5:tert-ブチル6-オキソ-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-1-カルボキシレート(900mg、3.7mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷浴で水素化アルミニウムリチウム(11ml、11mmol、1M テトラヒドロフラン)を加え、60℃で2時間撹拌した。水(10mL)を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、1-メチル-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナ-6-オール(450mg)を得、そのまま次のステップに用いた。ES-API:[M+Na]=156.1。
ステップ6:0℃でtert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-3,8-ジアザシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(A2-1、242mg、1.0mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に水素化ナトリウム(80mg、2.0mmol)を加えた。窒素雰囲気で、10~20分間反応後、5,7-ジクロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(381mg、1.0mmol)をバッチ式で加え、0~5℃の条件で20~30分間反応させた。LC-MSで反応終了までモニターした。反応液を氷水(約300mL)に入れ、氷水浴の条件で6M 塩酸水溶液によりpH7~8に調整し、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、有機相を併せ、飽和食塩水(100mL×1)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し回転蒸発し、目的の化合物である(1S,2S,5R)-2-(((7-クロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2,4-ジオキサ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-tert-ブチルカルボキシレート(560mg、収率:87%)を得た。ES-API:[M+H]=588.2。
ステップ7:室温で250mL一口フラスコに乾燥N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)及びtert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-クロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2,4-ジオキサ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(510mg、0.87mmol)を加えた。最後、BOP剤(1.9g、4.35mmol)を加えて、室温で5分間反応させた後、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(661mg、4.35mmol)を滴下した。室温で1~2時間反応させた。反応終了後、氷水(100mL)に前記の溶液をゆっくりと滴下し、固体を大量析出させ、ろ過し、ろ過ケーキを減圧回転蒸発した後、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製し、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-13-(2,4-ジメトキシベンジル)-12-オキソ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト [1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(300mg、収率:61%)を得た。ES-API:[M+H]=568.2。
ステップ8:トリフルオロ酢酸(5mL)にtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-13-(2,4-ジメトキシベンジル)-12-オキソ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(300mg、0.53mmol)を加え、55℃で1時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧回転蒸発し、(5aS,6S,9R)-2-クロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-12(13H)-オン(500mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=320.1。
ステップ9:(5aS,6S,9R)-2-クロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-12(13H)-オン(500mg、粗品)のテトラヒドロフラン(5.0mL)と水(5.0mL)の混合溶液に炭酸ナトリウム(168mg、1.59mmol)を加え、系を氷水浴で冷却し、ベンジルオキシカルボニルコハク酸イミド(171mg、0.68mmol)を加え、室温で3時間反応させた。反応終了後、反応液にジクロロメタン(80mL)を加え、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)、飽和食塩水(80mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、得られた粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル:0~50%)により精製し、目的の生成物としてベンジル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-12-オキサ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(396mg、収率:93%)を得た。ES-API:[M+H]=454.1。
ステップ10:0℃で、ベンジル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-12-オキサ-5a,6,7,8,9,10,12,13-オクタヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(390mg、0.8mmol)のトルエン(5.0mL)溶液にオキシ塩化リン(365mg、2.4mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(310mg、2.4mmol)を順に加え、105℃で12時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、溶媒を減圧回転蒸発した後、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム法)により精製し、ベンジル(5aS,6S,9R)-2,12-ジクロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(70mg、収率:17%)を得た。ES-API:[M+H]=472.1。
ステップ11:ベンジル(5aS,6S,9R)-2,12-ジクロロ-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(50mg、0.1mmol)のジメチルスルホキシド(3.0mL)溶液にフッ化カリウム(29mg、0.5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチレンジアミン(39mg、0.3mmol)、1-メチル-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-オール(31mg、0.2mmol)及び4Aモレキュラーシーブを加え、窒素雰囲気で、110℃で4時間反応させた。反応終了後、室温に冷却して、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、酢酸エチル相を併せた後、飽和食塩水(50mL×4)で洗浄した。酢酸エチル相を無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過し回転蒸発し、粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=2:1)により精製し、ベンジル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-12-((1-メチル-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-イル)オキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(28mg、収率:44%)を得た。ES-API:[M+H]=591.2。
ステップ12:ベンジル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-12-((1-メチル-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-イル)オキシ)-5a、6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(28mg、0.047mmol)をテトラヒドロフラン/水(2mL/0.5mL)に溶解し、2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン(24mg、0.07mmol)、リン酸カリウム(30mg、0.14mmol)及びメタンスルホン酸[n-ブチルジ(1-アダマンチル)ホスフィン](2-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(10mg、0.014mmol)を加え、窒素ガス置換を4回行った後、60℃で1時間反応させた。反応液室温に冷却し、酢酸エチル(80mL)及び水(60mL)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発し、得られた粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル:0~70%)により精製し、ベンジル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-((1-メチル-1-アザスピロ[4.4]ノナ-6-イル)オキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキシ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(26mg、収率:73%)を得た。ES-API:[M+H]=771.4。
ステップ13:ベンジル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-((1-メチル-1-アザスピロ[4.4]ノナン-6-イル)オキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキシ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(26mg、0.034mmol)のメタノール(10.0mL)溶液に10質量%のパラジウム炭素(50mg)を加え、水素ガス置換を4回行い、水素雰囲気で、室温で2時間反応させた。ろ過し、粗品として目的の化合物である(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-((1-メチル-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-イル)オキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキシ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン(17mg、収率:80%)を得た。ES-API:[M+H]=637.3。
ステップ14:(5aS,6S,9R)-2-(8-エチル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-12-((1-メチル-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-イル)オキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキシ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン(17mg、0.027mmol)をアセトニトリル(6.0mL)に溶解し、氷浴で4M 塩酸/ジオキサン溶液(1.0mL、4.0mmol)を加え、氷浴で0.5時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧回転蒸発した後、ジクロロメタン(20mL)を加え、氷水浴の条件でトリエチルアミン(3.0mL)を加えた。10分間撹拌後、ジクロロメタン(100mL×1)及び水(50mL×1)で抽出した。ジクロロメタン相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧回転蒸発し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(ギ酸法)により精製し、5-エチル-4-((5aS,6S,9R)-12-((1-メチル-1-アザスピロシクロ[4.4]ノナン-6-イル)オキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキサ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ[6,9]メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(5-ethyl-4-((5aS,6S,9R)-12-((1-methyl-1-azaspiro[4.4]nonan-6-yl)oxy)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza[6,9]methanonaphtho[1,8-ab]heptalen-2-yl)naphthalen-2-ol)(Z260-1、ギ酸塩、1.6mg、収率:10%)を得た。ES-API:[M+H]=593.3。
実施例10:(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン(Z382)の合成
ステップ1:tert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-クロロ-8-フルオロ-(2-メチルチオ)-4-オキサ-3,4-ジヒドロピリジン[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(200mg、0.427mmol)及び(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ホウ酸(230.0mg、1.307mmol)のテトラヒドロフラン(10.0mL)及び水(2.0mL)に炭酸セシウム(560mg、1.719mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(100mg、0.87mmol)を加え、窒素バブリングしながら、115℃で加熱し6時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル(30mL×2)及び飽和食塩水(30mL)で抽出した。酢酸エチル相を併せ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧濃縮した。粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-4%)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-12-(メチルチオ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(400mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=564.4。
ステップ2:0℃で、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-12-(メチルチオ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(180mg、0.319mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液にm-クロロ過安息香酸(85mg、0.493mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウムで反応をクエンチングし、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮し、得られた粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-10%)により精製し、白色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-12-(メチルスルフィニル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(200mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=580.3。
ステップ3:0℃で、((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)-オール(110.0mg、0.691mmol)を含有するテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液に水素化ナトリウム(55.0mg、1.382mmol)を加え、該温度で10分間撹拌後、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-12-(メチルスルフィニル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(200mg、粗品)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)を加えた。0℃で撹拌しながら1時間反応させた。飽和重炭酸ナトリウム溶液で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-5%)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(220mg、3工程通算収率:94.5%)を得た。ES-API:[M+H]=675.3。
ステップ4:0℃で、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(200mg、0.296mmol)のアセトニトリル(5.0mL)溶液に4M 塩酸/ジオキサン溶液(2.0mL、8.000mmol)反応液を加え、0℃で1時間反応させた。濃縮し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム法)により精製し、黄色固体として(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-(((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-2-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1、8-ab]ヘプタレン((5aS,6S,9R)-1-fluoro-12-(((2R,7aS)-2-fluorotetrahydro-1H-pyrrolizin-7a(5H)-yl)methoxy)-2-(5-methyl-1H-indazol-4-yl)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalene)(Z382、30mg、収率:17.6%)を得た。ES-API:[M+1]+=575.3。1H NMR (500 MHz, CD3OD)δ 8.39 (s, 2H), 7.74 (d, J = 27.1 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.40 (dd, J = 8.6, 3.2 Hz, 1H), 5.52 (d, J = 52.0 Hz, 1H), 5.20 (t, J = 12.5 Hz, 1H), 4.82-4.48 (m, 4H), 4.33 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 4.20-3.67 (m, 4H), 3.37 (dd, J = 23.7, 13.9 Hz, 2H), 2.73-1.87 (m, 12H)。
実施例11:5-エチニル-6-フルオロ-4-((5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-((ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9、10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(Z383)の合成
ステップ1:tert-ブチル(1S,2S,5R)-2-(((7-クロロ-8-フルオロ-(2-メチルチオ)-4-オキサ-3,4-ジヒドロピリジン[4,3-d]ピリミジン-5-イル)オキシ)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(100mg、0.214mmol)及び((2-フルオロ-6-(メトキシメトキシ)-8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)エチニル)トリイソプロピルシラン(200.0mg、0.390mmol)のテトラヒドロフラン(6mL)及び水(1.5mL)にリン酸カリウム(200mg、0.943mmol)、メタンスルホン酸[n-ブチルジ(1-アダマンチル)ホスフィン](2-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(50mg、0.069mmol)を加え、窒素バブリングしながら、80℃でマイクロ波により40分間反応させた。反応終了後、酢酸エチル(30mL×2)及び飽和食塩水(30mL)で抽出した。酢酸エチル相を併せ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濾液を減圧濃縮した。得られた粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-4%)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-12-(メチルチオ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(210mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=818.3。
ステップ2:0℃で、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-12-(メチルチオ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(210mg、粗品)のジクロロメタン(15mL)溶液にm-クロロ過安息香酸(55mg、0.320mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウムで反応をクエンチングし、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮し、得られた粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-10%)により精製し、白色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-12-(メチルスルフィニル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(210mg、粗品)を得た。ES-API:[M+H]=834.4。
ステップ3:0℃で、(ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)-オール(95.0mg、0.673mmol)を含有するテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液に水素化ナトリウム(54.0mg、1.34mmol)を加え、該温度で10分間撹拌した後、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-12-(メチルスルフィニル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(270.0mg、0.324mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)を加えた。0℃で撹拌しながら1時間反応させた。飽和重炭酸ナトリウム溶液で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=0-5%)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-12-((ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(300mg、粗品)を得た。ES-API: [M+H]=911.5。
ステップ4:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-2-(7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)-12-((ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(300mg、粗品)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)溶液にフッ化セシウム(1000mg、6.583mmol)を加えた。室温で撹拌しながら0.5時間反応させた。反応終了後、水で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し濃縮し、黄色油状粗品としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチニル-7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-((ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(150mg、3工程通算収率:60.3%)を得た。ES-API:[M+H]=755.3。
ステップ5:tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-エチニル-7-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-((ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メトキシナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(150mg、0.199mmol)及びアセトニトリル(5.0mL)及び4M 塩酸/ジオキサン溶液(2.0mL、8.000mmol)の反応液を0℃で1時間反応させた。濃縮し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(ギ酸法)により精製し、黄色固体として5-エチニル-6-フルオロ-4-((5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-((ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9、10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab] ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-2-オール(5-ethynyl-6-fluoro-4-((5aS,6S,9R)-1-fluoro-12-((hexahydro-1H-pyrrolizin-3-yl)methoxy)- 5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalen-2-yl)naphthalen-2-ol)(Z383、ギ酸塩、49.0mg、収率:41%)を得た。ES-API:[M+1]+=611.3。1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 8.43 (s, 2H), 7.88-7.83 (m, 1H), 7.35-7.16 (m, 3H), 5.07 (d, J = 13.7 Hz, 1H), 4.72-4.60 (m, 2H), 4.57-4.46 (m, 1H), 4.37-4.19 (m, 2H), 4.11 (s, 1H), 3.86 (d, J = 21.8 Hz, 2H), 3.66-3.40 (m, 3H), 2.47-1.66 (m, 13H)。
実施例12:1-(8-((5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-1-イル)プロパノール(Z385)の合成
ステップ1:窒素雰囲気で、フラスコに1,8-ジブロモナフタレン(4g、13.99mmol)、テトラヒドロフラン(40mL)を加えた。-70℃に冷却し、前記の溶液に2.5M ブチルリチウムのn-ヘキサン溶液(6.15mL、15.39mmol)を滴下した。滴下終了、反応を-70℃で30分間撹拌した。それに3M エチレンオキシドのテトラヒドロフラン溶液(28mL、84mmol)を滴下した。滴下終了、反応を0℃に昇温し、1時間撹拌した。それに氷水(100mL)を加えた。酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、粗品を得、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0~40%)により精製し、黄色固体として2-(8-ブロモナフタレン-1-イル)エタン-1-オール(2g、収率:56.9%)を得た。ES-API:[M+Na]=273.1。
ステップ2:フラスコに2-(8-ブロモナフタレン-1-イル)エタン-1-オール(1.4g、5.75mmol)及びジクロロメタン(30mL)を加えた。窒素雰囲気で、0℃に冷却した。撹拌しながら前記の反応液にデス-マーチンペルヨージナン(3.55g、8.36mmol)を加えた。反応を0℃で1時間撹拌した。上記の反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(50mL)及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)を加え、室温で5分間撹拌した。酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0~20%)により精製し、黄色固体として2-(8-ブロモナフタレン-1-イル)アセトアルデヒド(1.1g、収率:79.2%)を得た。ES-API:[M+H]=249.1。
ステップ3:窒素雰囲気で、フラスコに2-(8-ブロモナフタレン-1-イル)アセトアルデヒド(1.8g、7.23mmol)及びテトラヒドロフラン(40mL)を加えて、-30℃に冷却した。撹拌しながら前記の反応液に3M臭化メチルマグネシウムのテトラヒドロフラン溶液(2.65mL、7.95mmol)を滴下した。-20℃で撹拌しながら30分間反応させた。氷浴を取り外した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-30%)により精製し、1-(8-ブロモナフタレン-1-イル)プロパン-2-オール(1.4g、収率:73%)を得た。ES-API:[M+H]=287.0。
ステップ4:フラスコに1-(8-ブロモナフタレン-1-イル)プロパン-2-オール(1.4g、5.28mmol)及びイミダゾール(0.719g、10.56mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)溶液にtert-ブチルジメチルクロロシラン(1.03g、6.86mmol)を加えた。室温で撹拌しながら2時間反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0~15%)により精製し、((1-(8-ブロモナフタレン-1-イル)プロパン-2-イル)オキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン(1.9g、収率:94.8%)を得た。ES-API:[2M+Na]=779.5。
ステップ5:フラスコに((1-(8-ブロモナフタレン-1-イル)プロパン-2-イル)オキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン(1.8g、4.74mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.41g、9.49mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド((347mg、0.47mmol)、酢酸カリウム(1.40g、14.23mmol)及び1,4-ジオキサン(30mL)を加えた。窒素雰囲気で、系を95℃油浴で加熱し12時間撹拌した。反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0~10%)により精製し、黄色油状粗品としてtert-ブチルジメチル((1-(8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)プロパン-2-イル)オキシ)シラン(1.3g、粗品)を得た。ES-API:[M+Na]=449.4。
ステップ6:フラスコにtert-ブチルジメチル((1-(8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)プロパン-2-イル)オキシ)シラン(260mg、0.43mmol)、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-クロロ-1-フルオロ-12-(メチルチオ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボキシレート(80mg、0.17mmol)、メタンスルホン酸[n-ブチルジ(1-アダマンチル)ホスフィン](2-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(12.4mg、0.017mmol)、リン酸カリウム(109mg、0.51mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)及び水(1mL)を加えた。窒素雰囲気で、系を80℃マイクロ波反応器で40分間加熱した。反応液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0-30%)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(メチルチオ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボン酸塩(100mg、収率:79.9%)を得た。ES-API:[M+H]=732.3。
ステップ7:フラスコにtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(メチルチオ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボン酸塩(100mg、0.14mmol)及びジクロロメタン(8mL)を加えた。0℃に冷却し、前記の反応液にm-クロロ過安息香酸(36mg、0.20mmol)を加えた。反応を0℃で1時間撹拌した。反応液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、粗品を高速シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル:0~100%)により精製し、黄色固体としてtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(メチルスルホキシド)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボン酸塩(100mg、収率:97.8%)を得た。ES-API:[M+H]=748.3。
ステップ8:フラスコに水素化ナトリウム(16mg、0.40mmol)及びテトラヒドロフラン(5mL)を加えた。それを0℃に冷却し、前記の反応液に((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)-オール(64mg、0.40mmol)を加えた。反応を0℃で10分間撹拌した。それにtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-(メチルスルホキシド)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボン酸塩(100mg、0.13mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)を滴下した。滴下終了、反応を0℃で30分間撹拌した。反応液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、粗品を分取クロマトグラフィープレート(酢酸エチル)により精製し、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボン酸塩(20mg、収率:17.7%)を得た。ES-API:[M+H]=843.3。
ステップ9:フラスコにtert-ブチル(5aS,6S,9R)-2-(8-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)ナフタレン-1-イル)-1-フルオロ-12-((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボン酸塩(20mg、0.024mmol)、フッ化テトラブチルアンモニウム(1mL、1mmol、1Mテトラヒドロフラン溶液)、及びテトラヒドロフラン(1mL)を加えた。反応を室温で24時間撹拌した。反応液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を飽和食塩水で3回洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、tert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル-メトキシ)-2-(8-(2-ヒドロキシプロピル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボン酸塩(16mg、粗品)を得、そのまま次のステップの反応に用いた。ES-API:[M+H]=729.3。
ステップ10:フラスコにtert-ブチル(5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イルメトキシ)-2-(8-(2-ヒドロキシプロピル)ナフタレン-1-イル)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキシ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-14-カルボン酸塩(16mg、0.022mmol)及びアセトニトリル(1mL)を加えた。それに4Mの塩化水素/ジオキサン溶液(1mL)を加えた。反応を室温で1時間撹拌した。反応液を乾燥まで濃縮し、粗品を高速液体分取クロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム法)により精製し、白色固体として1-(8-((5aS,6S,9R)-1-フルオロ-12-((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-5a,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-4-オキソ-3,10a,11,13,14-ペンタアザ-6,9-メタノナフト[1,8-ab]ヘプタレン-2-イル)ナフタレン-1-イル)プロパノール(1-(8-((5aS,6S,9R)-1-fluoro-12-(((2R,7aS)-2- fluorotetrahydro-1H-pyrrolizin-7a(5H)-yl)methoxy)-5a,6,7,8,9,10-hexahydro-5H-4-oxa-3,10a,11,13,14-pentaaza-6,9-methanonaphtho[1,8-ab]heptalen-2-yl)naphthalen-1-yl)propan-2-ol)(Z385、6mg、収率:43.4%)を得た。ES-API:[M+H]=629.3。
表A、表B又は表Cの化合物は、それぞれ、以上の実施例の製造方法を参照して、一部の原料を変更して製造された。









試験例1:細胞のp-ERK検出実験
AGSは、ATCCから購入、その品番がCRL-1739であり、F12Kは、Gibcoから購入、その品番が21127-022であり、FBSは、Gibcoから購入、その品番が10099-141Cであり、トリプシン(EDTA含有)は、Gibcoから購入、その品番が25200-072であり、DMSOは、VWRAMRESCOから購入、その品番が0231-500MLであり、96ウェル細胞培養プレートは、Corningから購入、その品番が3599であり、乳白色の96ウェル板はCisbioから購入、その品番が66PL96025であり、Advance ERK phospho-T202/Y204 kitは、Cisbioから購入、その品番は64AERPEHであり、細胞計数装置は、CHEMOMETECから購入、その登録商標がNC-200であり、マイクロプレートリーダは、PerkinElmerから購入、その登録商標がEnvisonである。
AGSは内因性でKRASG12D突然変異を含有するヒト胃腺癌細胞株であり、F12K+10%FBS培地で培養された。実験初日には、対数成長期の細胞を取り、トリプシン(EDTA含有)で消化し、細胞を収集し、計数し、約20,000個の細胞/ウェルで96ウェル細胞培養プレートに接種し、5%COインキュベーターに置いて一晩培養した。DMSOで1000Xの化合物3.16倍勾配濃度のストック液を製造し、上記培地で200倍希釈して5X化合物ストック液とし、細胞接種の翌日に、細胞培養ウェル毎に5X化合物ストック液を1Xの最終濃度になるように添加し、DMSO含有量を0.1%とした。実験コントロールとしてDMSOを用いた。化合物を加えて3時間培養を続けた後、培養ウェルのにおける培地を取り除き、各ウェルに細胞溶解液(Advance ERK phospho-T202/Y204 kitより由来、以下、同様である)50μlを加え、均一に混合して30分インキュベートした後、混合液16μlを乳白色の96ウェルプレートに移し、別のウェルに細胞溶解液16μlを加え、ブランクウェルとした。移した後、p-ERK HTRF抗体混合液(Advance ERK phospho-T202/Y204 kitより由来)を各ウェルに4μl加え、4時間インキュベートした後、マイクロプレートリーダでHTRF蛍光値(RLU)を読み取り、化合物のp-ERKレベル阻害率IR(%)=(RLUコントロール-RLU化合物)/(RLUコントロール-RLUブランク)×100%化という式により、化合物ののp-ERKレベル阻害率IR(%)を算出し、Prism8の4パラメータ法を用い、化合物の濃度と対応する細胞のp-ERKレベル阻害率とをフィッティングし、IC50を算出した。その結果、本発明の化合物はp-ERKに対する阻害活性が高いことが示された。いくつかの化合物の阻害IC50は、1μM未満、或いは、いくつかの化合物のIC50は500nM未満、ひいて100nM又は50nM未満であった。例示された化合物の結果を表1に示す。
試験例2:細胞増殖阻害実験
AsPC-1は、ATCCから購入、その品番がCRL-1682であり、AGSは、ATCCから購入し、その品番がCRL-1739であり、RPMI1640は、Gibcoから購入、その品番が11875-093 2235123であり、F12Kは、Gibcoから購入、その品番が21127-022であり、FBSは、Gibcoから購入、その品番が10099-141Cであり、トリプシン(EDTA含有)は、Gibcoから購入、その品番が25200-072であり、CellTiter Glo-3Dは、Progemaから購入、その品番がG9683であり、384ウェルプレートは、Corningから購入、その品番が3830であり、乳白色の384ウェルプレートはCorningから購入、その品番が3570であり、細胞計数装置は、CHEMOMETECから購入、その登録商標がNC-200であり、マイクロプレートリーダは、PerkinElmerから購入、その登録商標がEnvisonである。
AsPC-1は、内因性でKRASG12D突然変異を含有するヒト膵癌細胞であり、10%FBSを含むRPMI-1640培地で培養され、AGSは、KRASG12D突然変異を含有するヒト胃癌細胞株であり、10%FBSを含むF-12K培地で培養された。対数成長期の細胞を取り、トリプシン(EDTA含有)で消化し、細胞を収集、計数し、それぞれ800個のAsPC-1細胞/ウェル又は400個のAGS細胞/ウェルのように384ウェルプレートに接種し、5%COに置いて一晩培養して、3D細胞モデルを作成した。DMSOで1000Xの化合物3.16倍勾配濃度のストック液を製造し、培地で100倍希釈して10X化合物ストック液とし、細胞接種の翌日、細胞培養ウェル毎に10X化合物ストック液を1Xの最終濃度になるように添加し、DMSO含有量を0.1%とした。DMSOを実験コントロール(control)、培地をブランクコントロール(blank)とした。化合物を添加した後、細胞を培養し続けて5日後、各ウェルにCellTiter-Gloワーキング液を30μl加え、均一に混合し30分インキュベートし、室温で30分静止した後、混合液40μlを乳白色の384ウェルプレートに移し、マイクロプレートリーダでluminescence化学発光値を読み取り、細胞増殖阻害率IR(%)=(RLUコントロール-RLU化合物)/(RLUコントロール-RLUブランク)×100%という式により、細胞増殖阻害率IR(%)を算出し、XLFitの4パラメーター法を用い、化合物勾配希釈濃度と対応する細胞増殖阻害率とをフィッティングし、IC50を算出した。その結果、本発明の化合物は、KRASG12D突然変異を有する細胞に対して高い阻害活性を有し、いくつかの化合物のIC50は、1000nM未満又は500nM未満、ひいて100nM又は50nM未満であった。例示された化合物の結果を表2に示す。
本発明の具体的な実施形態が詳細に説明されているが、開示されているすべての教示に基づいて、当業者は、本発明の技術的態様の詳細に様々な改変及び置換を行うことができ、これらの変更はすべて本発明の特許範囲内に該当する。本発明のすべての範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらのいずれかの均等物によって与えられる。

Claims (15)

  1. 式(I)で示される、化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。

    (式(I)において、Xは、O又はNR11であり、ここで、R11は、H及びC~Cアルキルから選ばれ、
    Yは、CR1213、CR1415CR1617、C(O)又はC(O)CR1819であり、ここで、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル及びC~Cハロアルキルから選ばれ、R16、R17、R18、R19は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル及びハロゲンから選ばれ、
    Wは、N又はCR20であり、ここで、R20は、H、C~Cアルキル、ハロゲン、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル-O-であり、ここで、前記シクロアルキル、前記ヘテロシクリルは、それぞれ独立して、任意的にハロゲンで置換され、
    環Aは、アリール、ヘテロアリールからなる群から選ばれ、
    は、環Aの任意の位置の置換基であり、Rは、それぞれ独立して、C~Cアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、シアノ、NR2122、C(O)NR2324、CH25、N=S(O)(C~Cアルキル)、S(O)C~Cアルキル、S(O)26、-S-C~Cアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cヒドロキシアルキニル、C~Cシアノアルキル、トリアゾリル、-S-C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、-CHC(O)NR2728、-C~CアルキニルNR2930、C~C重水素化アルキニル、(C~Cアルコキシ)C~Cハロアルキル-又はシクロアルキルから選ばれ、ここで、前記シクロアルキルは、任意的にハロゲン又はC~Cアルキルで置換され、ここで、
    21は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C(O)C~Cアルキル又はC(O)~Cアルキルであり、R22は、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R21、R22は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    23、R24は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R23、R24は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    25は、ヒドロキシ、シアノ、ヘテロシクリル、NR251252、C(O)NR253254又はSO~Cアルキルであり、ここで、R251、R252、R253、R254は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、R251、R252は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、R253、R254は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    26は、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル又はNR261262であり、ここで、R261、R262は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、或いは、R261、R262は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    27、R28は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R27、R28は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    29、R30は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R29、R30は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    n1は、0、1、2、又は3であり、
    は、H、シアノ、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、C~C重水素化アルコキシ、NR3132、C~Cアルキニル又はCHOR33であり、ここで、R31、R32、R33は、それぞれ独立して、水素又はC~Cアルキルであり、
    3a、R3b、R3cは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、
    は、単結合、O又はNR34であり、
    は、C~Cアルキレン又はヘテロアリールであり、ここで、前記C~Cアルキレンのいずれかの炭素原子又はいずれかの同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-(CHm3-、-(CHm1-O-(CHm2-、-(CHm1-N-(CHm2-で置換されて環状置換基が形成され、m3は1又は2であり、m1は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、各m2は、それぞれ独立し、0、1、2又は3であり、かつ、m1、m2は同時に0ではなく、
    環Bは、3~6員窒素含有ヘテロシクリルであり、
    環Cは、3~6員窒素含有ヘテロシクリルであり、
    は、環Bのいずれかの位置の置換基であり、n2は、0、1、2、又は3であり、
    は、環Cのいずれかの位置の置換基であり、n3は、0、1、2、又は3であり、
    、Rは、以下のように定義され、
    (a)各R、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル-、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルであり、ここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、或いは、
    (b)1つのRは、-CHCH-又は-CHCHCH-であり、かつ、それに連結する炭素原子とともにシクロプロピル又はシクロブチルを構成し、残りのR、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル-、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルであり、ここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、或いは、
    (c)1つのRは、-CHCH-又は-CHCHCH-であり、かつ、それに連結する炭素原子とともにシクロプロピル又はシクロブチルを構成し、残りのR、各Rは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル-、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルであり、ここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、或いは、
    (d)1つのRは、-CHCH-又は-CHCHCH-であり、かつ、それに連結する炭素原子とともにシクロプロピル又はシクロブチルを構成し、1つのRは、-CHCH-又は-CHCHCH-であり、かつ、それに連結する炭素原子とともにシクロプロピル又はシクロブチルを構成し、残りのR、残りのRは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル-、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルであり、ここで、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、
    各R34は、それぞれ独立して、水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、2つのR34は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されている。)
    或いは、前記化合物は、式(II-1)又は式(II-2)で示される化合物である:

    (式(II-1)又は式(II-2)において、
    qは、1又は2であり、
    Xは、O又はNR11であり、R11は、H及びC~Cアルキルから選ばれ、
    Yは、CR1213、CR1415CR1617、C(O)又はC(O)CR1819であり、前記R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル及びC~Cハロアルキルから選ばれ、前記R16、R17、R18、R19は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル及びハロゲンから選ばれ、
    Wは、N又はCR20であり、前記R20は、H、C~Cアルキル、ハロゲン、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル-O-であり、前記シクロアルキル、前記ヘテロシクリルは、それぞれ独立して、任意的にハロゲンで置換され、
    環Aは、アリール、ヘテロアリールからなる群から選ばれ、
    は、環Aの任意の位置の置換基であり、各Rは、それぞれ独立して、C~Cアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、シアノ、NR2122、C(O)NR2324、CH25、N=S(O)(C~Cアルキル)、S(O)C~Cアルキル、S(O)26、-S-C~Cアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cヒドロキシアルキニル、C~Cシアノアルキル、トリアゾリル、-S-C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、-CHC(O)NR2728、-C~CアルキニルNR2930、C~C重水素化アルキニル、(C~Cアルコキシ)C~Cハロアルキル-又はシクロアルキルから選ばれ、前記シクロアルキルは、任意的にハロゲン又はC~Cアルキルで置換され、
    21は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C(O)C~Cアルキル又はC(O)~Cアルキルであり、R22は、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R21、R22は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    23、R24は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R23、R24は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    25は、ヒドロキシ、シアノ、ヘテロシクリル、NR251252、C(O)NR253254又はSO~Cアルキルであり、R251、R252、R253、R254は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、R251、R252は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、R253、R254は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    26は、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル又はNR261262であり、R261、R262は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、或いは、R261、R262は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    27、R28は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R27、R28は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    29、R30は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R29、R30は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    n1は、0、1、2、又は3であり、
    は、H、シアノ、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、C~C重水素化アルコキシ、NR3132、C~Cアルキニル又はCHOR33であり、R31、R32、R33は、それぞれ独立して、水素又はC~Cアルキルであり、
    は、架橋環のいずれかの位置における置換基であり、かつ、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、
    は、単結合、O又はNR34であり、
    は、水素、-N(R34、ヘテロシクリル、C~Cアルキル、-L-ヘテロシクリル、-L-アリール、-L-ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-L-N(R34、-L-NHC(=NH)NH、-L-C(O)N(R34、-L-C~Cハロアルキル、-L-OR34、-L-(CHOR34)(CHOR34、-L-NR34C(O)-アリール、-L-COOH又は-L-C(O)OC~Cアルキルであり、前記ヘテロシクリル、前記-L-NR34C(O)-アリールにおけるアリール、前記-L-ヘテロシクリルにおけるヘテロシクリル、前記-L-シクロアルキルにおけるシクロアルキルは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルが形成され、前記-L-アリールにおけるアリール、前記-L-ヘテロアリールにおけるヘテロアリールは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR36で置換され、
    ここで、各Lは、それぞれ独立して、C~Cアルキレン又はヘテロアリールであり、前記C~Cアルキレンのいずれかの炭素原子又はいずれかの同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの炭素原子の2つの水素原子が同時に、任意的に-(CHm3-、-(CHm1-O-(CHm2-、-(CHm1-N-(CHm2-で置換されて環状置換基が形成され、m3は1又は2であり、m1は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、m2は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、かつ、m1、m2は同時に0ではなく、
    各R35は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルであり、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、
    各R36は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、HC(O)-、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル又は-N(R34であり、
    各R34は、それぞれ独立して、水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、2つのR34は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されている。)
    或いは、前記化合物は、式(III)で示される化合物である:

    (式(III)において、
    Xは、O又はNR11であり、R11は、H及びC~Cアルキルから選ばれ、
    Yは、CR1213、CR1415CR1617、C(O)又はC(O)CR1819であり、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル及びC~Cハロアルキルから選ばれ、R16、R17、R18、R19は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル及びハロゲンから選ばれ、
    Wは、N又はCR20であり、R20は、H、C~Cアルキル、ハロゲン、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル-O-であり、前記シクロアルキル、前記ヘテロシクリルは、それぞれ独立して、任意的にハロゲンで置換され、
    環Aは、アリール、ヘテロアリールからなる群から選ばれ、
    は、環Aの任意の位置における置換基であり、各Rは、それぞれ独立して、C~Cアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、シアノ、NR2122、C(O)NR2324、CH25、N=S(O)(C~Cアルキル)、S(O)C~Cアルキル、S(O)26、-S-C~Cアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cヒドロキシアルキニル、C~Cシアノアルキル、トリアゾリル、-S-C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、-CHC(O)NR2728、-C~CアルキニルNR2930、C~C重水素化アルキニル、(C~Cアルコキシ)C~Cハロアルキル-又はシクロアルキルから選択され、前記シクロアルキルは、任意的にハロゲン又はC~Cアルキルで置換され、ここで、
    21は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C(O)C~Cアルキル又はC(O)~Cアルキルであり、R22は、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R21、R22は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    23、R24は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R23、R24は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    25は、ヒドロキシ、シアノ、ヘテロシクリル、NR251252、C(O)NR253254又はSO~Cアルキルであり、R251、R252、R253、R254は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、R251、R252は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、R253、R254は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    26は、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル又はNR261262であり、R261、R262は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、或いは、R261、R262は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    27、R28は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R27、R28は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    29、R30は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R29、R30は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    n1は、0、1、2、又は3であり、
    3d、R3e、R3fは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、
    3dは、R3eに接続されて-CHR3d1-又は-CHR3d2CHR3d3-を形成し、R3fは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、R3d1、R3d2、R3d3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、
    3dは、R3fに接続されて-CHR3f1-又は-CHR3f2CHR3f3-を形成し、R3eは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、R3f1、R3f2、R3f3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、
    は、単結合、O又はNR34であり、
    は、水素、-N(R34、ヘテロシクリル、C~Cアルキル、-L-ヘテロシクリル、-L-アリール、-L-ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-L-N(R34、-L-NHC(=NH)NH、-L-C(O)N(R34、-L-C~Cハロアルキル、-L-OR34、-L-(CHOR34)(CHOR34、-L-NR34C(O)-アリール、-L-COOH又は-L-C(O)OC~Cアルキルであり、前記ヘテロシクリル、前記-L-NR34C(O)-アリールにおけるアリール、前記-L-ヘテロシクリルにおけるヘテロシクリル、前記-L-シクロアルキルのシクロアルキルは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR35で置換され、或いは、同一炭素原子上の2つの水素原子が同時に、任意的に-CHCH-又は-CHCHCH-で置換されてシクロプロピル又はシクロブチルを形成し、前記-L-アリールにおけるアリール、前記-L-ヘテロアリールにおけるヘテロアリールは、それぞれ、任意的に1つ又は複数のR36で置換され、
    ここで、各Lは、それぞれ独立して、C~Cアルキレン又はヘテロアリールであり、前記C~Cアルキレンのいずれかの炭素原子又はいずれかの同一炭素原子の1つ又は2つの水素原子が、それぞれ独立して、任意的に重水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルで置換され、或いは、前記C~Cアルキレンのいずれかの同一炭素原子上の2つの水素原子が同時に、任意的に-(CHm3-、-(CHm1-O-(CHm2-、-(CHm1-N-(CHm2-で置換されて環状置換基を形成し、m3は1又は2であり、m1は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、m2は、それぞれ独立して、0、1、2又は3であり、かつ、m1、m2は同時に0ではなく、
    各R35は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cヒドロキシアルキル、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、シアノ、-フェニル、-フェニル-SOF、-O-フェニル、-O-フェニル-SOF、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニル-SOF、C~Cアルキルで置換されたピラゾリル、アリールC~Cアルキル-、tert-ブチルジメチルシリルCH-、-N(R34、(C~Cアルコキシ)C~Cアルキル、(C~Cアルキル)C(O)、オキソ、(C~Cハロアルキル)C(O)-、-SOF、(C~Cアルコキシ)C~Cアルコキシ、-CHOC(O)N(R34、-CHNHC(O)OC~Cアルキル、-CHNHC(O)N(R34、-CHNHC(O)C~Cアルキル、-CH(ピラゾリル)、-CHNHSO~Cアルキル、-CHOC(O)ヘテロシクリル、-OC(O)N(R34、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル(C~Cアルキル)N(CH、-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニル、-OC(O)ヘテロシクリル又は-CHヘテロシクリルであり、-NHC(O)フェニル又は-OC(O)NH(C~Cアルキル)O(C~Cアルキル)フェニルにおけるフェニルは、任意的に-C(O)H又はOHで置換され、-CHヘテロシクリルにおけるヘテロシクリルは、任意的にオキソで置換され、
    各R36は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、HC(O)-、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル又は-N(R34であり、
    各R34は、それぞれ独立して、水素、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、2つのR34は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されている。)
  2. 前記化合物は式(II-1C1)又は式(II-1C2)で示される化合物である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。


    (各式において、X、Y、W、R、R、R、R、n1、L、環Aのそれぞれの定義は、式(II-1)又は式(II-2)と同様である。)
  3. 前記化合物は式(III-1c1)又は式(III-1c2)で示される化合物である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。

    (各式において、Rは、架橋環のいずれかの位置の置換基であり、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C~Cアルキル、C~C重水素化アルキル又はC~Cハロアルキルであり、X、Y、W、環A、R、n1、L、Rの定義は式(III)と同様である。)
  4. Wは、N又はCR20であり、R20は、水素、フッ素、塩素、メチル、シクロプロピル、メトキシ又はシクロプロポキシである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。
  5. XはOである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。
  6. Yは-CH-である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。
  7. は、フッ素、塩素、ヒドロキシ、メトキシ又はシアノである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。
  8. 環Aは、フェニル、ナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、2,3-ジヒドロ-1H-インデニル、キノリニル、キナゾリニル、イソキノリニル、インドリル、インダゾリル又はベンゾ[d][l,3]ジオキソランであり、
    及び/又は
    は、環Aの任意の位置の置換基であり、n1は、0、1、2、又は3であり、
    各Rは、それぞれ独立して、C~Cアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシ、シアノ、NR2122、C(O)NR2324、CH25、N=S(O)(C~Cアルキル)、S(O)C~Cアルキル、S(O)26、-S-C~Cアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cヒドロキシアルキニル、C~Cシアノアルキル、トリアゾリル、-S-C~Cハロアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、-CHC(O)NR2728、-C~CアルキニルNR2930、C~C重水素化アルキニル、(C~Cアルコキシ)C~Cハロアルキル-又はシクロアルキルから選ばれ、ここで、前記シクロアルキルは、任意的にハロゲン又はC~Cアルキルで置換され、ここで、
    21は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C(O)C~Cアルキル又はC(O)~Cアルキルであり、R22は、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R21、R22は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    23、R24は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R23、R24は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    25は、ヒドロキシ、シアノ、ヘテロシクリル、NR251252、C(O)NR253254又はSO~Cアルキルであり、ここで、R251、R252、R253、R254は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、R251、R252は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、R253、R254は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    26は、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル又はNR261262であり、ここで、R261、R262は、それぞれ独立して、H又はC~Cアルキルであり、或いは、R261、R262は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    27、R28は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R27、R28は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換され、
    29、R30は、それぞれ独立して、H、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり、或いは、R29、R30は、それらに連結する窒素原子とともに3~6員窒素含有ヘテロシクリルを構成し、前記3~6員窒素含有ヘテロシクリルは、任意的にハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されている、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。
  9. は単結合又はOである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。
  10. 各Rは、それぞれ独立して、下記の基であり、R、R、L、環B、環C、n2、n3のそれぞれの定義は式(I)と同様である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。
  11. は、下記の基からなる群から選ばれる、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。
  12. 前記化合物は、下記の群から選ばれる、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ。
  13. 治療有効量の請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグと、薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
  14. 請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、溶媒和物又はプロドラッグ、或いは、請求項13に記載の医薬組成物の、疾患又は病症を予防及び/又は治療する薬物の製造における使用であって、前記疾患又は病症はKRAS G12D関連疾患又は障害である、使用。
  15. 前記疾患又は病症は、KRAS G12D関連癌であり、前記KRAS G12D関連癌は、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、結腸直腸癌、直腸癌又は膵臓癌からなる群から選ばれる、請求項14に記載の使用。
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