JP2024507755A - 血漿および脳脊髄液中のニューロフィラメント軽鎖を検出するための方法 - Google Patents

血漿および脳脊髄液中のニューロフィラメント軽鎖を検出するための方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、脳脊髄液および血液中に存在するNflを検出し、適宜定量するための方法、ならびに神経損傷を示すNflバイオマーカーのレベルを検出し、適宜測定するための方法の使用を提供する。抗Nfl抗体も開示される。

Description

関連出願に対する相互参照
本出願は、2021年2月10日に出願された米国仮出願第63/147,833号、2021年5月3日に出願された米国仮出願第63/183,417号、および2021年6月7日に出願された米国仮出願第63/197,826号の優先権を主張し、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
政府の権利
本発明は、国立衛生研究所によって授与されたAG067559の政府支援により行われた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
配列表に対する言及
本出願は、EFS-Webを介してASCIIフォーマットで提出され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、配列表を含む。2022年1月31日に作成されたASCIIコピーは、「716468_ST25.txt」という名称であり、10,025バイトのサイズである。
技術の分野
本開示は、さまざまなニューロフィラメント軽鎖種を定量および分析するための方法、ならびに神経損傷を測定する、神経変性疾患の診断の情報を与える、さらなる診断検査のために患者を選択する、および処置の決定をガイドするためのそれらの使用を包含する。
背景
ニューロフィラメントは、有髄軸索の神経細胞骨格の主要な構成要素であり、放射状の軸索成長を可能にすることによって、神経コンダクタンスにおいて重要な役割を果たす。中枢神経系において、ニューロフィラメントは、4つのタンパク質:ニューロフィラメント重鎖(NfH)、ニューロフィラメント中鎖(NfM)、ニューロフィラメント軽鎖(NfL)およびアルファ-インターネキシンから構成される。これらの4つのタンパク質のうち、NfLのみが、神経損傷のマーカーとして十分に確立されている。これは、アルツハイマー病(AD)、前頭側頭型認知症(FTD)、パーキンソン病(PD)、進行性核上性麻痺(PSP)、外傷性脳損傷(TBI)、多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、および他の神経変性障害において上昇する。これは、NfLについて知られるようになった生物学および病態生理学が、各種の神経変性疾患のために有用であることを示す。
現在、抗NfL抗体の唯一の市販のペアが、臨床コホートおよび治験をモニタリングするために利用されている(抗NF-L mAb 2:1および抗Nfl mAb 47:3、Umam)。市販アッセイの使用は、健康な対照から神経変性疾患を識別するのに成功しているが、バイオマーカーの有用性は、現在、その非特異的性質によって限定されている。複数の神経変性および神経炎症プロセスにおけるNflの上昇に起因する「ノイズ」は、Nflを、疾患状態および処置応答のあまり信頼できないマーカーにし、処置プロトコールにおけるその臨床的有用性を制限する。Nflは、複数の翻訳後修飾(PTM)を受けて、任意の所与の生体試料中で多くの異なるNflアイソフォームの可能性をもたらすが、市販のイムノアッセイは、これらのPTMに結合する。また、例えば、もしあればNfl種が、どの程度まで神経変性障害の検出、対象のステージ分け、および/または処置決定のガイドに使用できるかの我々の理解には重大なギャップが残されている。
したがって、脳脊髄液および血液中に存在するNflアイソフォームを検出および定量するための改善された方法について、当技術分野における必要性が残されている。
本出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの写真を含む。カラー写真を伴う本出願公開の写しは、請求および必要な手数料の支払いにより庁によって提供される。
図1は、抗Nfl抗体による免疫沈降およびLC-MS分析後の組換え全長Nfl(rec-Nfl)の量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。それぞれの線は、異なる抗体である(図内の凡例を参照されたい)。個々の抗体についてのデータは、図4~27に表す。 図2Aは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体を用いて脳溶解物から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。それぞれの線は、異なる抗体である(図内の凡例を参照されたい)。個々の抗体についてのデータは、図4~21に表す。図2Bは、図2Aに示されるグラフの拡大バージョンである(2つの図間のy軸のスケールの相違に留意されたい)。 図2Aは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体を用いて脳溶解物から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。それぞれの線は、異なる抗体である(図内の凡例を参照されたい)。個々の抗体についてのデータは、図4~21に表す。図2Bは、図2Aに示されるグラフの拡大バージョンである(2つの図間のy軸のスケールの相違に留意されたい)。 図3は、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体を用いてCSFから免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。それぞれの線は、異なる抗体である(図内の凡例を参照されたい)。個々の抗体についてのデータは、図4~27に表す。 図4Aおよび図4Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.1を用いて脳溶解物(図4A)およびCSF(図4B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図4Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.1による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図4Aおよび図4Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.1を用いて脳溶解物(図4A)およびCSF(図4B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図4Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.1による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図4Aおよび図4Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.1を用いて脳溶解物(図4A)およびCSF(図4B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図4Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.1による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図5Aおよび図5Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.2を用いて脳溶解物(図5A)およびCSF(図5B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図5Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.2による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図5Aおよび図5Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.2を用いて脳溶解物(図5A)およびCSF(図5B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図5Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.2による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図5Aおよび図5Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.2を用いて脳溶解物(図5A)およびCSF(図5B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図5Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.2による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図6Aおよび図6Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.3.1を用いて脳溶解物(図6A)およびCSF(図6B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図6Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.3.1による免疫沈降後のrec-Nflのトリプシンペプチドの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図6Aおよび図6Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.3.1を用いて脳溶解物(図6A)およびCSF(図6B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図6Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.3.1による免疫沈降後のrec-Nflのトリプシンペプチドの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図6Aおよび図6Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.3.1を用いて脳溶解物(図6A)およびCSF(図6B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図6Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.3.1による免疫沈降後のrec-Nflのトリプシンペプチドの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図7Aおよび図7Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.4を用いて脳溶解物(図7A)およびCSF(図7B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図7Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.4による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図7Aおよび図7Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.4を用いて脳溶解物(図7A)およびCSF(図7B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図7Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.4による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図7Aおよび図7Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.4を用いて脳溶解物(図7A)およびCSF(図7B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図7Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.4による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図8Aおよび図8Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.3.5を用いて脳溶解物(図8A)およびCSF(図8B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図8Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.5による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図8Aおよび図8Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.3.5を用いて脳溶解物(図8A)およびCSF(図8B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図8Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.5による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図8Aおよび図8Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.3.5を用いて脳溶解物(図8A)およびCSF(図8B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図8Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.5による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図9Aおよび図9Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.6を用いて脳溶解物(図9A)およびCSF(図9B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図9Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.6による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図9Aおよび図9Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.6を用いて脳溶解物(図9A)およびCSF(図9B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図9Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.6による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図9Aおよび図9Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.6を用いて脳溶解物(図9A)およびCSF(図9B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図9Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.6による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図10Aおよび図10Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.7を用いて脳溶解物(図10A)およびCSF(図10B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図10Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.7による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図10Aおよび図10Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.7を用いて脳溶解物(図10A)およびCSF(図10B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図10Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.7による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図10Aおよび図10Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.7を用いて脳溶解物(図10A)およびCSF(図10B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図10Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.7による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図11Aおよび図11Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.8を用いて脳溶解物(図11A)およびCSF(図11B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図11Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.8による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図11Aおよび図11Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.8を用いて脳溶解物(図11A)およびCSF(図11B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図11Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.8による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図11Aおよび図11Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.8を用いて脳溶解物(図11A)およびCSF(図11B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図11Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.8による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図12Aおよび図12Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.9を用いて脳溶解物(図12A)およびCSF(図12B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図12Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.9による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図12Aおよび図12Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.9を用いて脳溶解物(図12A)およびCSF(図12B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図12Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.9による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図12Aおよび図12Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.9を用いて脳溶解物(図12A)およびCSF(図12B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図12Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.9による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図13Aおよび図13Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.11を用いて脳溶解物(図13A)およびCSF(図13B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図13Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.11による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図13Aおよび図13Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.11を用いて脳溶解物(図13A)およびCSF(図13B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図13Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.11による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図13Aおよび図13Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.11を用いて脳溶解物(図13A)およびCSF(図13B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図13Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.11による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図14Aおよび図14Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.12を用いて脳溶解物(図14A)およびCSF(図14B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図14Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.12による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図14Aおよび図14Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.12を用いて脳溶解物(図14A)およびCSF(図14B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図14Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.12による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図14Aおよび図14Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.12を用いて脳溶解物(図14A)およびCSF(図14B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図14Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.12による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図15Aおよび図15Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.13を用いて脳溶解物(図15A)およびCSF(図15B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図15Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.13による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図15Aおよび図15Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.13を用いて脳溶解物(図15A)およびCSF(図15B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図15Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.13による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図15Aおよび図15Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.13を用いて脳溶解物(図15A)およびCSF(図15B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図15Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.13による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図16Aおよび図16Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.14を用いて脳溶解物(図16A)およびCSF(図16B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図16Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.14による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図16Aおよび図16Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.14を用いて脳溶解物(図16A)およびCSF(図16B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図16Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.14による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図16Aおよび図16Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.14を用いて脳溶解物(図16A)およびCSF(図16B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図16Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.14による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図17Aおよび図17Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.15を用いて脳溶解物(図17A)およびCSF(図17B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図17Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.15による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図17Aおよび図17Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.15を用いて脳溶解物(図17A)およびCSF(図17B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図17Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.15による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図17Aおよび図17Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.15を用いて脳溶解物(図17A)およびCSF(図17B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図17Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.15による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図18Aおよび図18Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.1を用いて脳溶解物(図18A)およびCSF(図18B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図18Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.1による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図18Aおよび図18Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.1を用いて脳溶解物(図18A)およびCSF(図18B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図18Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.1による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図18Aおよび図18Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.1を用いて脳溶解物(図18A)およびCSF(図18B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図18Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.1による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図19Aおよび図19Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.2を用いて脳溶解物(図19A)およびCSF(図19B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図19Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.2による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図19Aおよび図19Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.2を用いて脳溶解物(図19A)およびCSF(図19B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図19Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.2による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図19Aおよび図19Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.2を用いて脳溶解物(図19A)およびCSF(図19B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図19Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.16.2による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図20Aおよび図20Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.17を用いて脳溶解物(図20A)およびCSF(図20B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図20Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.17による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図20Aおよび図20Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.17を用いて脳溶解物(図20A)およびCSF(図20B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図20Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.17による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図20Aおよび図20Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.17を用いて脳溶解物(図20A)およびCSF(図20B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図20Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.17による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図21Aおよび図21Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.18を用いて脳溶解物(図21A)およびCSF(図21B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図21Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.18による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図21Aおよび図21Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.18を用いて脳溶解物(図21A)およびCSF(図21B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図21Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.18による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図21Aおよび図21Bは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.18を用いて脳溶解物(図21A)およびCSF(図21B)から免疫沈降されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。図21Cは、LC-MSによって測定された、抗Nfl抗体HJ30.18による免疫沈降後のrec-Nflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図22は、抗Nfl抗体の免疫沈降実験およびMS分析からのデータを要約する図である(個々のデータは図4~21に示す)。上図は、CSFから濃縮されたおおよそのNflアイソフォームを示す。下図は、脳溶解物から濃縮されたおおよそのNflアイソフォームを示す。それぞれの図は、下部に沿って示されたアミノ酸番号付けを有する全長Nflタンパク質の概略図を含む。CSFにおいて、複数のNflアイソフォームは、N末端トランケーションを有するアイソフォーム、C末端トランケーションを有するアイソフォーム、ならびにN末端およびC末端トランケーションを有するアイソフォームを含めて、濃縮された。アイソフォームのサイズは、MSデータから概算されるが、使用される手法の技術的限界に起因して残基レベルで特異的ではない。したがって、それぞれの線は、いずれかの末端で異なる長さを有する複数のアイソフォームを表し得る。実線(暗青色)は、より高い信頼水準を示し、トランケートされたアイソフォームは、実線によって近似された残基を含有する。破線(明青色)は、より低い信頼水準を示し、可能性のある変動を表す。例えば、MSデータは、配列番号1のアミノ酸530~540を含有する複数のN末端がトランケートされたアイソフォームを示唆する(CSFの図における4つの下部の線によって表される)。これらのアイソフォームの最小のものは、配列番号1のアミノ酸462~543を含有すると近似される。これは、近似にすぎないが、しかしながら、正確な長さは、現在の手法を使用して決定することができない。したがって、表される最小のアイソフォームは、複数のアイソフォームであることも可能である。脳溶解物において、Nflアイソフォームの少なくとも2つの集団が濃縮された。およそ全長である第1の集団、および配列番号1の少なくともアミノ酸530~540を含むN末端がトランケートされたアイソフォームの第2の集団である。CSFの図はまた、抗Nfl抗体が結合するエピトープを含有するさまざまな領域の近似指標を含む(Nflタンパク質の概略図の上に示す)。例えば、抗Nfl抗体HJ30.1、HJ30.2、HJ30.13およびHJ30.15は、MSデータから決定された、全長Nflの約アミノ酸100~約225を含む領域内のエピトープに結合するとして示される。留意:この表現は、これらの抗体が同じエピトープに結合することを示唆していない。 図23は、2工程の濃縮プロセスの概略図(左側)、およびそれぞれの工程においてHJ30.4を用いて免疫沈降されたトリプシンペプチド[323,330]の量(y軸、ピーク面積)を示すグラフを表す。赤色のバーは14N[323,330]であり、青色のバーは15N[323,330]である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図24は、2工程の濃縮プロセスの概略図(左側)、およびそれぞれの工程においてHJ30.11を用いて免疫沈降されたトリプシンペプチド[529,539]の量(y軸、ピーク面積)を示すグラフを表す。赤色のバーは14N[529,539]であり、青色のバーは15N[529,539]である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図25は、2工程の濃縮プロセスの概略図(左側)、およびそれぞれの工程においてHJ30.13を用いて免疫沈降されたトリプシンペプチド[116,125]の量(y軸、ピーク面積)を示すグラフを表す。赤色のバーは14N[116,125]であり、青色のバーは15N[116,125]である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。 図26は、2つの異なる3工程の濃縮プロセスを表す。試料の名称は、図27~28についての凡例に対応して特定した。 図27は、LC-MSによって測定されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。それぞれの色の線は、凡例および図26において特定された異なる試料である。 図28は、LC-MSによって測定されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ってそれぞれのトリプシンの特定されたペプチドについての14Nピーク面積である。トリプシンペプチドの命名法の説明について、実施例2の第1段落を参照されたい。それぞれの色の線は、凡例および図26において特定された異なる試料である。 図29は、3工程の濃縮プロセスを表す。試料の名称は、図30~39および41に対応して特定した。 図30は、CDR=0.5を有するアミロイド陽性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図31は、CDR=0.5を有するアミロイド陽性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図32は、CDR=0.5を有するアミロイド陽性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図33は、CDR=0.5を有するアミロイド陽性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図34は、CDR=0を有するアミロイド陰性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図35は、CDR=0を有するアミロイド陰性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図36は、CDR=0を有するアミロイド陰性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図37は、CDR=0を有するアミロイド陰性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図38は、CDR=0を有するアミロイド陰性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図39は、CDR=0を有するアミロイド陰性であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Aに提供する。青色の線は「30.13」試料であり、オレンジ色の線は「post30.13_30.4IP」試料であり、灰色の線は「post30.13&4_30.11IP」試料である。 図40A、図40Bおよび図40Cは、図31~40における個々のデータを要約するグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。赤色の線はアミロイド陽性対象であり、青色の線はアミロイド陰性対象である。図40Dは、図31~40における個々のデータを要約するグラフである。x軸は、y軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。 図40A、図40Bおよび図40Cは、図31~40における個々のデータを要約するグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。赤色の線はアミロイド陽性対象であり、青色の線はアミロイド陰性対象である。図40Dは、図31~40における個々のデータを要約するグラフである。x軸は、y軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。 図40A、図40Bおよび図40Cは、図31~40における個々のデータを要約するグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。赤色の線はアミロイド陽性対象であり、青色の線はアミロイド陰性対象である。図40Dは、図31~40における個々のデータを要約するグラフである。x軸は、y軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。 図40A、図40Bおよび図40Cは、図31~40における個々のデータを要約するグラフである。y軸は、x軸に沿って特定されたそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。赤色の線はアミロイド陽性対象であり、青色の線はアミロイド陰性対象である。図40Dは、図31~40における個々のデータを要約するグラフである。x軸は、y軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。 図41Aおよび図41Bは、アミロイド陽性(「AD」)およびCDR 0、CDR 0.5、CDR 1もしくはCDR 2であった対象、またはアミロイド陰性およびCDR 0、CDR 0.5もしくはCDR 1であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。アミロイド陰性であるCDR≧0.5を有する対象は、「非AD」と考えられる。図41Aは「post30.13_30.4IP試料」を示し、図41Bは「post30.13&4_30.11IP試料」を示す。それぞれのグラフにおいて、y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Bに提供する。 図41Aおよび図41Bは、アミロイド陽性(「AD」)およびCDR 0、CDR 0.5、CDR 1もしくはCDR 2であった対象、またはアミロイド陰性およびCDR 0、CDR 0.5もしくはCDR 1であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。アミロイド陰性であるCDR≧0.5を有する対象は、「非AD」と考えられる。図41Aは「post30.13_30.4IP試料」を示し、図41Bは「post30.13&4_30.11IP試料」を示す。それぞれのグラフにおいて、y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Bに提供する。 図41Aおよび図41Bは、アミロイド陽性(「AD」)およびCDR 0、CDR 0.5、CDR 1もしくはCDR 2であった対象、またはアミロイド陰性およびCDR 0、CDR 0.5もしくはCDR 1であった対象から得られたCSFから濃縮されたNflの量を示すグラフである。アミロイド陰性であるCDR≧0.5を有する対象は、「非AD」と考えられる。図41Aは「post30.13_30.4IP試料」を示し、図41Bは「post30.13&4_30.11IP試料」を示す。それぞれのグラフにおいて、y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比である。x軸に沿って1~24と番号付けられたトリプシンペプチドの識別を表Bに提供する。 図42Aおよび図42Bは、「30.13試料」において、LC-MSによって測定された血液から濃縮されたNflの量を示すグラフである。それぞれのグラフにおいて、y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比(図42A)または14N量(図42B)である。確実なMSシグナルがISTDの所与のトリプシンペプチドについて検出されなかった場合、データは報告しなかった。それぞれの線は異なる血液試料である。 図42Aおよび図42Bは、「30.13試料」において、LC-MSによって測定された血液から濃縮されたNflの量を示すグラフである。それぞれのグラフにおいて、y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比(図42A)または14N量(図42B)である。確実なMSシグナルがISTDの所与のトリプシンペプチドについて検出されなかった場合、データは報告しなかった。それぞれの線は異なる血液試料である。 図43Aおよび図43Bは、「post30.13_30.4IP試料」において、LC-MSによって測定された血液から濃縮されたNflの量を示すグラフである。それぞれのグラフにおいて、y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比(図43A)または14N量(図43B)である。確実なMSシグナルがISTDの所与のトリプシンペプチドについて検出されなかった場合、データは報告しなかった。それぞれの線は異なる血液試料である。 図43Aおよび図43Bは、「post30.13_30.4IP試料」において、LC-MSによって測定された血液から濃縮されたNflの量を示すグラフである。それぞれのグラフにおいて、y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比(図43A)または14N量(図43B)である。確実なMSシグナルがISTDの所与のトリプシンペプチドについて検出されなかった場合、データは報告しなかった。それぞれの線は異なる血液試料である。 図44Aおよび図44Bは、「post30.13&4_30.11IP試料」において、LC-MSによって測定された血液から濃縮されたNflの量を示すグラフである。それぞれのグラフにおいて、y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比(図44A)または14N量(図44B)である。確実なMSシグナルがISTDの所与のトリプシンペプチドについて検出されなかった場合、データは報告しなかった。それぞれの線は異なる血液試料である。 図44Aおよび図44Bは、「post30.13&4_30.11IP試料」において、LC-MSによって測定された血液から濃縮されたNflの量を示すグラフである。それぞれのグラフにおいて、y軸は、x軸に沿ったそれぞれのトリプシンペプチドについての測定されたピーク面積の14N/15N比(図44A)または14N量(図44B)である。確実なMSシグナルがISTDの所与のトリプシンペプチドについて検出されなかった場合、データは報告しなかった。それぞれの線は異なる血液試料である。 図45は、組換えNfLの免疫沈降を示す。23のNfL抗体(HJ30.x)のそれぞれおよびアミロイドベータに対する1つの陰性対照抗体(HJ5.1)を、全長組換えNfLを免疫沈降するそれらの能力について評価した。組換えNfL回収の相対量を示す(より高いN14/N15=より高いN14の回収)。N15は、IP後に添加した。 図46は、プールされたCSFからのネイティブNfLの免疫沈降を示す。23のインハウスNfL抗体(HJ30.x)のそれぞれおよびアミロイドベータに対する1つの陰性対照抗体(HJ5.1)を、CSFからNfLを免疫沈降するそれらの能力について評価した。線の色は個々の抗体に対応し、図の凡例を留意されたい。抗体は、3つの異なるNfLの領域を標的にすると思われた。 図47は、定量的(6ペプチド)MS方法の線形性を示す。6ペプチドすべての定量は、試験されたN14/N15範囲内で線形である。 図48は、CSF NfLが複数の断片種として存在することを示すニューロフィラメント軽鎖種のマップを示す。質量分析と一緒に免疫沈降のために使用されたNfLのさまざまなドメインを標的にする抗体は、CSF中の複数のNfL種の特定を可能にした。明点線は、NfL種特定における可能性のある断片を表す一方、暗実線は、特定された断片種を表す。NfL種は、23の異なるカスタム抗体を使用して特定され、NfL種を決定するために使用されたデータを図49A~49Bに示す。 図49A、図49Bおよび図49Cは、脳が2つの主要なNfL種を含有する一方、CSFが少なくとも3つの主要なNfL種を有することを示す。少なくとも3つのNfL断片種を精製および特定する順次的IP-MS/MSアッセイのための実験方法 図49A。プールされたCSFからの順次的NfL IPは、3つの主要なNfLドメインを示す;NfL93~NfL224の中央ドメイン領域、NfL324~NfL359の別の領域、およびNfL530のc末端領域 図49B、およびNfL2~NfL540の全長NfLと、NfL530のc末端ペプチドを示す脳皮質溶解物 図49C。青色の線は、HJ30.13による第1のIP後に特定されたペプチドを表し、赤色の線は、HJ30.4による第2のIPの間に特定されたペプチドを表し、緑色の線は、HJ30.11による第3のIPの間に特定されたペプチドを表す。 図49A、図49Bおよび図49Cは、脳が2つの主要なNfL種を含有する一方、CSFが少なくとも3つの主要なNfL種を有することを示す。少なくとも3つのNfL断片種を精製および特定する順次的IP-MS/MSアッセイのための実験方法 図49A。プールされたCSFからの順次的NfL IPは、3つの主要なNfLドメインを示す;NfL93~NfL224の中央ドメイン領域、NfL324~NfL359の別の領域、およびNfL530のc末端領域 図49B、およびNfL2~NfL540の全長NfLと、NfL530のc末端ペプチドを示す脳皮質溶解物 図49C。青色の線は、HJ30.13による第1のIP後に特定されたペプチドを表し、赤色の線は、HJ30.4による第2のIPの間に特定されたペプチドを表し、緑色の線は、HJ30.11による第3のIPの間に特定されたペプチドを表す。 図49A、図49Bおよび図49Cは、脳が2つの主要なNfL種を含有する一方、CSFが少なくとも3つの主要なNfL種を有することを示す。少なくとも3つのNfL断片種を精製および特定する順次的IP-MS/MSアッセイのための実験方法 図49A。プールされたCSFからの順次的NfL IPは、3つの主要なNfLドメインを示す;NfL93~NfL224の中央ドメイン領域、NfL324~NfL359の別の領域、およびNfL530のc末端領域 図49B、およびNfL2~NfL540の全長NfLと、NfL530のc末端ペプチドを示す脳皮質溶解物 図49C。青色の線は、HJ30.13による第1のIP後に特定されたペプチドを表し、赤色の線は、HJ30.4による第2のIPの間に特定されたペプチドを表し、緑色の線は、HJ30.11による第3のIPの間に特定されたペプチドを表す。 図50は、NfL種が、健康な対照と比較してAD CSFにおいて増加することを示す。3つの主要なCSF NfL種の順次的IP/MSは、それぞれの主要な種について、対照(n=6)と比較してアルツハイマー病型認知症(n=4)における増加したNfLレベルを特定する。赤色の線は、PETによるアミロイドプラークの存在によって決定されたAD型認知症および非常に軽度の認知症(CDR=0.5)を有する個体についてのNfL種の相対量を表し、黒色の線は、健康な年齢が一致した対照を表す(CDR=0)。 図51A、図51B、図51C、図51D、図51E、図51Fおよび図51Gは、検証コホートが、健康な対照と比較して、ADにおける増加したNfL324およびNfL530を確認することを示す。定量的IP-MS方法におけるNfLマップおよびペプチドの場所を示す概略図(図51A)。コイル1Aおよび1B領域についての、症候性AD参加者(N=30;アミロイド陽性、CDR>0)と健康な対照(N=25;アミロイド陰性、CDR=0)との間のNfLペプチドの比較。NfL101(図51B)、NfL117(図51C)およびNfL165(図51D)は、ADにおける有意ではない増加傾向を示し、コイル2B NfL283領域に相違はなく(図51E)、NfL323(図51F)およびC末端領域NfL529(図51G)において非常に有意な増加があった。**は、p<0.01で統計的有意性を表す。 図51A、図51B、図51C、図51D、図51E、図51Fおよび図51Gは、検証コホートが、健康な対照と比較して、ADにおける増加したNfL324およびNfL530を確認することを示す。定量的IP-MS方法におけるNfLマップおよびペプチドの場所を示す概略図(図51A)。コイル1Aおよび1B領域についての、症候性AD参加者(N=30;アミロイド陽性、CDR>0)と健康な対照(N=25;アミロイド陰性、CDR=0)との間のNfLペプチドの比較。NfL101(図51B)、NfL117(図51C)およびNfL165(図51D)は、ADにおける有意ではない増加傾向を示し、コイル2B NfL283領域に相違はなく(図51E)、NfL323(図51F)およびC末端領域NfL529(図51G)において非常に有意な増加があった。**は、p<0.01で統計的有意性を表す。 図51A、図51B、図51C、図51D、図51E、図51Fおよび図51Gは、検証コホートが、健康な対照と比較して、ADにおける増加したNfL324およびNfL530を確認することを示す。定量的IP-MS方法におけるNfLマップおよびペプチドの場所を示す概略図(図51A)。コイル1Aおよび1B領域についての、症候性AD参加者(N=30;アミロイド陽性、CDR>0)と健康な対照(N=25;アミロイド陰性、CDR=0)との間のNfLペプチドの比較。NfL101(図51B)、NfL117(図51C)およびNfL165(図51D)は、ADにおける有意ではない増加傾向を示し、コイル2B NfL283領域に相違はなく(図51E)、NfL323(図51F)およびC末端領域NfL529(図51G)において非常に有意な増加があった。**は、p<0.01で統計的有意性を表す。 図51A、図51B、図51C、図51D、図51E、図51Fおよび図51Gは、検証コホートが、健康な対照と比較して、ADにおける増加したNfL324およびNfL530を確認することを示す。定量的IP-MS方法におけるNfLマップおよびペプチドの場所を示す概略図(図51A)。コイル1Aおよび1B領域についての、症候性AD参加者(N=30;アミロイド陽性、CDR>0)と健康な対照(N=25;アミロイド陰性、CDR=0)との間のNfLペプチドの比較。NfL101(図51B)、NfL117(図51C)およびNfL165(図51D)は、ADにおける有意ではない増加傾向を示し、コイル2B NfL283領域に相違はなく(図51E)、NfL323(図51F)およびC末端領域NfL529(図51G)において非常に有意な増加があった。**は、p<0.01で統計的有意性を表す。 図51A、図51B、図51C、図51D、図51E、図51Fおよび図51Gは、検証コホートが、健康な対照と比較して、ADにおける増加したNfL324およびNfL530を確認することを示す。定量的IP-MS方法におけるNfLマップおよびペプチドの場所を示す概略図(図51A)。コイル1Aおよび1B領域についての、症候性AD参加者(N=30;アミロイド陽性、CDR>0)と健康な対照(N=25;アミロイド陰性、CDR=0)との間のNfLペプチドの比較。NfL101(図51B)、NfL117(図51C)およびNfL165(図51D)は、ADにおける有意ではない増加傾向を示し、コイル2B NfL283領域に相違はなく(図51E)、NfL323(図51F)およびC末端領域NfL529(図51G)において非常に有意な増加があった。**は、p<0.01で統計的有意性を表す。 図51A、図51B、図51C、図51D、図51E、図51Fおよび図51Gは、検証コホートが、健康な対照と比較して、ADにおける増加したNfL324およびNfL530を確認することを示す。定量的IP-MS方法におけるNfLマップおよびペプチドの場所を示す概略図(図51A)。コイル1Aおよび1B領域についての、症候性AD参加者(N=30;アミロイド陽性、CDR>0)と健康な対照(N=25;アミロイド陰性、CDR=0)との間のNfLペプチドの比較。NfL101(図51B)、NfL117(図51C)およびNfL165(図51D)は、ADにおける有意ではない増加傾向を示し、コイル2B NfL283領域に相違はなく(図51E)、NfL323(図51F)およびC末端領域NfL529(図51G)において非常に有意な増加があった。**は、p<0.01で統計的有意性を表す。 図51A、図51B、図51C、図51D、図51E、図51Fおよび図51Gは、検証コホートが、健康な対照と比較して、ADにおける増加したNfL324およびNfL530を確認することを示す。定量的IP-MS方法におけるNfLマップおよびペプチドの場所を示す概略図(図51A)。コイル1Aおよび1B領域についての、症候性AD参加者(N=30;アミロイド陽性、CDR>0)と健康な対照(N=25;アミロイド陰性、CDR=0)との間のNfLペプチドの比較。NfL101(図51B)、NfL117(図51C)およびNfL165(図51D)は、ADにおける有意ではない増加傾向を示し、コイル2B NfL283領域に相違はなく(図51E)、NfL323(図51F)およびC末端領域NfL529(図51G)において非常に有意な増加があった。**は、p<0.01で統計的有意性を表す。 図52A、図52B、図52C、図52D、図52Eおよび図52Fは、Nfl種によるIP-MSとELISAとの間の相関を示す。IP-MSとゴールドスタンダードUman Diagnostics ELISA結果との間の相関は、NfL種:NfL101(図52A)、NfL117(図52B)、NfL165(図52C)、NfL284(図52D)、NfL324(図52E)、NfL530(図52F)によって変化する。これらの最も高い相関は、ELISAとNfL324との間で観察される。 図52A、図52B、図52C、図52D、図52Eおよび図52Fは、Nfl種によるIP-MSとELISAとの間の相関を示す。IP-MSとゴールドスタンダードUman Diagnostics ELISA結果との間の相関は、NfL種:NfL101(図52A)、NfL117(図52B)、NfL165(図52C)、NfL284(図52D)、NfL324(図52E)、NfL530(図52F)によって変化する。これらの最も高い相関は、ELISAとNfL324との間で観察される。 図52A、図52B、図52C、図52D、図52Eおよび図52Fは、Nfl種によるIP-MSとELISAとの間の相関を示す。IP-MSとゴールドスタンダードUman Diagnostics ELISA結果との間の相関は、NfL種:NfL101(図52A)、NfL117(図52B)、NfL165(図52C)、NfL284(図52D)、NfL324(図52E)、NfL530(図52F)によって変化する。これらの最も高い相関は、ELISAとNfL324との間で観察される。 図52A、図52B、図52C、図52D、図52Eおよび図52Fは、Nfl種によるIP-MSとELISAとの間の相関を示す。IP-MSとゴールドスタンダードUman Diagnostics ELISA結果との間の相関は、NfL種:NfL101(図52A)、NfL117(図52B)、NfL165(図52C)、NfL284(図52D)、NfL324(図52E)、NfL530(図52F)によって変化する。これらの最も高い相関は、ELISAとNfL324との間で観察される。 図52A、図52B、図52C、図52D、図52Eおよび図52Fは、Nfl種によるIP-MSとELISAとの間の相関を示す。IP-MSとゴールドスタンダードUman Diagnostics ELISA結果との間の相関は、NfL種:NfL101(図52A)、NfL117(図52B)、NfL165(図52C)、NfL284(図52D)、NfL324(図52E)、NfL530(図52F)によって変化する。これらの最も高い相関は、ELISAとNfL324との間で観察される。 図52A、図52B、図52C、図52D、図52Eおよび図52Fは、Nfl種によるIP-MSとELISAとの間の相関を示す。IP-MSとゴールドスタンダードUman Diagnostics ELISA結果との間の相関は、NfL種:NfL101(図52A)、NfL117(図52B)、NfL165(図52C)、NfL284(図52D)、NfL324(図52E)、NfL530(図52F)によって変化する。これらの最も高い相関は、ELISAとNfL324との間で観察される。 図53A、図53B、図53C、図53D、図53Eおよび図53Fは、NfL種が、AD型認知症のステージ(CDRボックス合計)と相関することを示す。NfL種の量は、認知症の重症度のステージと最小限に相関する。それぞれのグラフのx軸は、CDRボックス合計を表し、CDR-SB 0を有する認知量の臨床スケールは正常であり、0.5~6は、軽度認知症であり、>6は、中等度臨床認知症である。NfL種の相対量は、NfL領域のN14/N15比としてy軸に示す。それぞれの群について算出されたスピアマン相関およびp値:NfL101:アミロイド+スピアマン r=0.29(ns、p=0.05)、アミロイド-スピアマン=0.18(ns、p=0.30)(図53A);NfL117:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.18(ns、p=0.31)(図53B);NfL165:アミロイド+スピアマン r=0.36(p=0.01)、アミロイド-スピアマン r=0.19(ns、p=0.28)(図53C);NfL284:アミロイド+スピアマン r=0.24(ns、p=0.10)、アミロイド-スピアマン r=0.31(ns、p=0.07)(図53D);NfL324:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.16(ns、p=0.35)(図53E);NfL530:アミロイド+スピアマン r=0.13(ns、p=0.39)、アミロイド-スピアマン r=0.25(ns、p=0.14)(図53F)。アミロイドプラークを有する参加者を赤丸で示し、アミロイド陰性参加者を灰色四角で示す。NfL101、NfL117、NfL165、およびNfL284は、グラフにプロットされないn=1の異常値をそれぞれ有するが、相関の算出に含めた。 図53A、図53B、図53C、図53D、図53Eおよび図53Fは、NfL種が、AD型認知症のステージ(CDRボックス合計)と相関することを示す。NfL種の量は、認知症の重症度のステージと最小限に相関する。それぞれのグラフのx軸は、CDRボックス合計を表し、CDR-SB 0を有する認知量の臨床スケールは正常であり、0.5~6は、軽度認知症であり、>6は、中等度臨床認知症である。NfL種の相対量は、NfL領域のN14/N15比としてy軸に示す。それぞれの群について算出されたスピアマン相関およびp値:NfL101:アミロイド+スピアマン r=0.29(ns、p=0.05)、アミロイド-スピアマン=0.18(ns、p=0.30)(図53A);NfL117:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.18(ns、p=0.31)(図53B);NfL165:アミロイド+スピアマン r=0.36(p=0.01)、アミロイド-スピアマン r=0.19(ns、p=0.28)(図53C);NfL284:アミロイド+スピアマン r=0.24(ns、p=0.10)、アミロイド-スピアマン r=0.31(ns、p=0.07)(図53D);NfL324:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.16(ns、p=0.35)(図53E);NfL530:アミロイド+スピアマン r=0.13(ns、p=0.39)、アミロイド-スピアマン r=0.25(ns、p=0.14)(図53F)。アミロイドプラークを有する参加者を赤丸で示し、アミロイド陰性参加者を灰色四角で示す。NfL101、NfL117、NfL165、およびNfL284は、グラフにプロットされないn=1の異常値をそれぞれ有するが、相関の算出に含めた。 図53A、図53B、図53C、図53D、図53Eおよび図53Fは、NfL種が、AD型認知症のステージ(CDRボックス合計)と相関することを示す。NfL種の量は、認知症の重症度のステージと最小限に相関する。それぞれのグラフのx軸は、CDRボックス合計を表し、CDR-SB 0を有する認知量の臨床スケールは正常であり、0.5~6は、軽度認知症であり、>6は、中等度臨床認知症である。NfL種の相対量は、NfL領域のN14/N15比としてy軸に示す。それぞれの群について算出されたスピアマン相関およびp値:NfL101:アミロイド+スピアマン r=0.29(ns、p=0.05)、アミロイド-スピアマン=0.18(ns、p=0.30)(図53A);NfL117:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.18(ns、p=0.31)(図53B);NfL165:アミロイド+スピアマン r=0.36(p=0.01)、アミロイド-スピアマン r=0.19(ns、p=0.28)(図53C);NfL284:アミロイド+スピアマン r=0.24(ns、p=0.10)、アミロイド-スピアマン r=0.31(ns、p=0.07)(図53D);NfL324:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.16(ns、p=0.35)(図53E);NfL530:アミロイド+スピアマン r=0.13(ns、p=0.39)、アミロイド-スピアマン r=0.25(ns、p=0.14)(図53F)。アミロイドプラークを有する参加者を赤丸で示し、アミロイド陰性参加者を灰色四角で示す。NfL101、NfL117、NfL165、およびNfL284は、グラフにプロットされないn=1の異常値をそれぞれ有するが、相関の算出に含めた。 図53A、図53B、図53C、図53D、図53Eおよび図53Fは、NfL種が、AD型認知症のステージ(CDRボックス合計)と相関することを示す。NfL種の量は、認知症の重症度のステージと最小限に相関する。それぞれのグラフのx軸は、CDRボックス合計を表し、CDR-SB 0を有する認知量の臨床スケールは正常であり、0.5~6は、軽度認知症であり、>6は、中等度臨床認知症である。NfL種の相対量は、NfL領域のN14/N15比としてy軸に示す。それぞれの群について算出されたスピアマン相関およびp値:NfL101:アミロイド+スピアマン r=0.29(ns、p=0.05)、アミロイド-スピアマン=0.18(ns、p=0.30)(図53A);NfL117:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.18(ns、p=0.31)(図53B);NfL165:アミロイド+スピアマン r=0.36(p=0.01)、アミロイド-スピアマン r=0.19(ns、p=0.28)(図53C);NfL284:アミロイド+スピアマン r=0.24(ns、p=0.10)、アミロイド-スピアマン r=0.31(ns、p=0.07)(図53D);NfL324:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.16(ns、p=0.35)(図53E);NfL530:アミロイド+スピアマン r=0.13(ns、p=0.39)、アミロイド-スピアマン r=0.25(ns、p=0.14)(図53F)。アミロイドプラークを有する参加者を赤丸で示し、アミロイド陰性参加者を灰色四角で示す。NfL101、NfL117、NfL165、およびNfL284は、グラフにプロットされないn=1の異常値をそれぞれ有するが、相関の算出に含めた。 図53A、図53B、図53C、図53D、図53Eおよび図53Fは、NfL種が、AD型認知症のステージ(CDRボックス合計)と相関することを示す。NfL種の量は、認知症の重症度のステージと最小限に相関する。それぞれのグラフのx軸は、CDRボックス合計を表し、CDR-SB 0を有する認知量の臨床スケールは正常であり、0.5~6は、軽度認知症であり、>6は、中等度臨床認知症である。NfL種の相対量は、NfL領域のN14/N15比としてy軸に示す。それぞれの群について算出されたスピアマン相関およびp値:NfL101:アミロイド+スピアマン r=0.29(ns、p=0.05)、アミロイド-スピアマン=0.18(ns、p=0.30)(図53A);NfL117:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.18(ns、p=0.31)(図53B);NfL165:アミロイド+スピアマン r=0.36(p=0.01)、アミロイド-スピアマン r=0.19(ns、p=0.28)(図53C);NfL284:アミロイド+スピアマン r=0.24(ns、p=0.10)、アミロイド-スピアマン r=0.31(ns、p=0.07)(図53D);NfL324:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.16(ns、p=0.35)(図53E);NfL530:アミロイド+スピアマン r=0.13(ns、p=0.39)、アミロイド-スピアマン r=0.25(ns、p=0.14)(図53F)。アミロイドプラークを有する参加者を赤丸で示し、アミロイド陰性参加者を灰色四角で示す。NfL101、NfL117、NfL165、およびNfL284は、グラフにプロットされないn=1の異常値をそれぞれ有するが、相関の算出に含めた。 図53A、図53B、図53C、図53D、図53Eおよび図53Fは、NfL種が、AD型認知症のステージ(CDRボックス合計)と相関することを示す。NfL種の量は、認知症の重症度のステージと最小限に相関する。それぞれのグラフのx軸は、CDRボックス合計を表し、CDR-SB 0を有する認知量の臨床スケールは正常であり、0.5~6は、軽度認知症であり、>6は、中等度臨床認知症である。NfL種の相対量は、NfL領域のN14/N15比としてy軸に示す。それぞれの群について算出されたスピアマン相関およびp値:NfL101:アミロイド+スピアマン r=0.29(ns、p=0.05)、アミロイド-スピアマン=0.18(ns、p=0.30)(図53A);NfL117:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.18(ns、p=0.31)(図53B);NfL165:アミロイド+スピアマン r=0.36(p=0.01)、アミロイド-スピアマン r=0.19(ns、p=0.28)(図53C);NfL284:アミロイド+スピアマン r=0.24(ns、p=0.10)、アミロイド-スピアマン r=0.31(ns、p=0.07)(図53D);NfL324:アミロイド+スピアマン r=0.30(p=0.04)、アミロイド-スピアマン r=0.16(ns、p=0.35)(図53E);NfL530:アミロイド+スピアマン r=0.13(ns、p=0.39)、アミロイド-スピアマン r=0.25(ns、p=0.14)(図53F)。アミロイドプラークを有する参加者を赤丸で示し、アミロイド陰性参加者を灰色四角で示す。NfL101、NfL117、NfL165、およびNfL284は、グラフにプロットされないn=1の異常値をそれぞれ有するが、相関の算出に含めた。 図54A、図54B、図54C、図54D、図54Eおよび図54Fは、アミロイド状態およびCDRによるlog変換NfL濃度を示す。アミロイド-CDR 0群を参照群として使用し、他の3つの群を、2試料t検定を使用して参照群と比較した。P値は、ベンジャミニ-ホッシュバーグ法を使用する多重比較について補正した。4つの群(アミロイド陰性 CDR=0;アミロイド陽性 CDR=0、アミロイド陽性 CDR>0、アミロイド陰性 CDR>0)のそれぞれについてのNfL濃度を、NfL101(図54A)、NfL117(図54B)、NfL165(図54C)、NfL284(図54D)、NfL324(図54E)およびNfL530(図54F)について比較した。 図54A、図54B、図54C、図54D、図54Eおよび図54Fは、アミロイド状態およびCDRによるlog変換NfL濃度を示す。アミロイド-CDR 0群を参照群として使用し、他の3つの群を、2試料t検定を使用して参照群と比較した。P値は、ベンジャミニ-ホッシュバーグ法を使用する多重比較について補正した。4つの群(アミロイド陰性 CDR=0;アミロイド陽性 CDR=0、アミロイド陽性 CDR>0、アミロイド陰性 CDR>0)のそれぞれについてのNfL濃度を、NfL101(図54A)、NfL117(図54B)、NfL165(図54C)、NfL284(図54D)、NfL324(図54E)およびNfL530(図54F)について比較した。 図54A、図54B、図54C、図54D、図54Eおよび図54Fは、アミロイド状態およびCDRによるlog変換NfL濃度を示す。アミロイド-CDR 0群を参照群として使用し、他の3つの群を、2試料t検定を使用して参照群と比較した。P値は、ベンジャミニ-ホッシュバーグ法を使用する多重比較について補正した。4つの群(アミロイド陰性 CDR=0;アミロイド陽性 CDR=0、アミロイド陽性 CDR>0、アミロイド陰性 CDR>0)のそれぞれについてのNfL濃度を、NfL101(図54A)、NfL117(図54B)、NfL165(図54C)、NfL284(図54D)、NfL324(図54E)およびNfL530(図54F)について比較した。 図54A、図54B、図54C、図54D、図54Eおよび図54Fは、アミロイド状態およびCDRによるlog変換NfL濃度を示す。アミロイド-CDR 0群を参照群として使用し、他の3つの群を、2試料t検定を使用して参照群と比較した。P値は、ベンジャミニ-ホッシュバーグ法を使用する多重比較について補正した。4つの群(アミロイド陰性 CDR=0;アミロイド陽性 CDR=0、アミロイド陽性 CDR>0、アミロイド陰性 CDR>0)のそれぞれについてのNfL濃度を、NfL101(図54A)、NfL117(図54B)、NfL165(図54C)、NfL284(図54D)、NfL324(図54E)およびNfL530(図54F)について比較した。 図54A、図54B、図54C、図54D、図54Eおよび図54Fは、アミロイド状態およびCDRによるlog変換NfL濃度を示す。アミロイド-CDR 0群を参照群として使用し、他の3つの群を、2試料t検定を使用して参照群と比較した。P値は、ベンジャミニ-ホッシュバーグ法を使用する多重比較について補正した。4つの群(アミロイド陰性 CDR=0;アミロイド陽性 CDR=0、アミロイド陽性 CDR>0、アミロイド陰性 CDR>0)のそれぞれについてのNfL濃度を、NfL101(図54A)、NfL117(図54B)、NfL165(図54C)、NfL284(図54D)、NfL324(図54E)およびNfL530(図54F)について比較した。 図54A、図54B、図54C、図54D、図54Eおよび図54Fは、アミロイド状態およびCDRによるlog変換NfL濃度を示す。アミロイド-CDR 0群を参照群として使用し、他の3つの群を、2試料t検定を使用して参照群と比較した。P値は、ベンジャミニ-ホッシュバーグ法を使用する多重比較について補正した。4つの群(アミロイド陰性 CDR=0;アミロイド陽性 CDR=0、アミロイド陽性 CDR>0、アミロイド陰性 CDR>0)のそれぞれについてのNfL濃度を、NfL101(図54A)、NfL117(図54B)、NfL165(図54C)、NfL284(図54D)、NfL324(図54E)およびNfL530(図54F)について比較した。 図55A、図55B、図55C、図55D、図55Eおよび図55Fは、CDRグローバルステータスによるLog変換NfL濃度を示す。CDR 0とCDR>0群との間の相違を、2試料t検定を使用して、NfL101(図55A)、NfL117(図55B)、NfL165(図55C)、NfL284(図55D)、NfL324(図55E)およびNfL530(図55F)について比較した。 図55A、図55B、図55C、図55D、図55Eおよび図55Fは、CDRグローバルステータスによるLog変換NfL濃度を示す。CDR 0とCDR>0群との間の相違を、2試料t検定を使用して、NfL101(図55A)、NfL117(図55B)、NfL165(図55C)、NfL284(図55D)、NfL324(図55E)およびNfL530(図55F)について比較した。 図55A、図55B、図55C、図55D、図55Eおよび図55Fは、CDRグローバルステータスによるLog変換NfL濃度を示す。CDR 0とCDR>0群との間の相違を、2試料t検定を使用して、NfL101(図55A)、NfL117(図55B)、NfL165(図55C)、NfL284(図55D)、NfL324(図55E)およびNfL530(図55F)について比較した。 図55A、図55B、図55C、図55D、図55Eおよび図55Fは、CDRグローバルステータスによるLog変換NfL濃度を示す。CDR 0とCDR>0群との間の相違を、2試料t検定を使用して、NfL101(図55A)、NfL117(図55B)、NfL165(図55C)、NfL284(図55D)、NfL324(図55E)およびNfL530(図55F)について比較した。 図55A、図55B、図55C、図55D、図55Eおよび図55Fは、CDRグローバルステータスによるLog変換NfL濃度を示す。CDR 0とCDR>0群との間の相違を、2試料t検定を使用して、NfL101(図55A)、NfL117(図55B)、NfL165(図55C)、NfL284(図55D)、NfL324(図55E)およびNfL530(図55F)について比較した。 図55A、図55B、図55C、図55D、図55Eおよび図55Fは、CDRグローバルステータスによるLog変換NfL濃度を示す。CDR 0とCDR>0群との間の相違を、2試料t検定を使用して、NfL101(図55A)、NfL117(図55B)、NfL165(図55C)、NfL284(図55D)、NfL324(図55E)およびNfL530(図55F)について比較した。 図56は、NfL種と、神経変性、ADおよびタウの臨床バイオマーカーとの間の相関についてのヒートマップを示す。マップは、スピアマンの相関を表し、より暗い青色はより強い相関を表し、白/明るい青色は弱い相関を表す。CSF NfL領域の最も強い相関は、互いと、NfL324およびNfL530とであり、c末端領域は、他のNfL領域と少なくとも相関していた。NfL324またはNfL530とCDR(臨床的認知症評定尺度)、年齢、ならびにp-タウおよびt-タウとの間に中程度の相関が存在した一方、アミロイドPETおよびMMSEの尺度は、低い相関を有していた。NfLとタウまたはptauとの間の相関は、他のペプチドについてよりも、NfLのc末端領域(NfL324、NfL530)について高かった。 図57は、濃縮プロセスの概略図(左側)および試料の種類(右側)を表す。 図58A、図58B、図58C、図58D、図58Eおよび図58Fは、ALS、脊髄性筋萎縮症(SMA)、および対照についてのNfl濃度の相違を示すグラフを示す。図58FはNfL101の濃度を示す。図58EはNfL117の濃度を示す。図58CはNfL165の濃度を示す。図58DはNfL284の濃度を示す。図58BはNfL324の濃度を示す。図58AはNfL530の濃度を示す。 図58A、図58B、図58C、図58D、図58Eおよび図58Fは、ALS、脊髄性筋萎縮症(SMA)、および対照についてのNfl濃度の相違を示すグラフを示す。図58FはNfL101の濃度を示す。図58EはNfL117の濃度を示す。図58CはNfL165の濃度を示す。図58DはNfL284の濃度を示す。図58BはNfL324の濃度を示す。図58AはNfL530の濃度を示す。 図58A、図58B、図58C、図58D、図58Eおよび図58Fは、ALS、脊髄性筋萎縮症(SMA)、および対照についてのNfl濃度の相違を示すグラフを示す。図58FはNfL101の濃度を示す。図58EはNfL117の濃度を示す。図58CはNfL165の濃度を示す。図58DはNfL284の濃度を示す。図58BはNfL324の濃度を示す。図58AはNfL530の濃度を示す。 図58A、図58B、図58C、図58D、図58Eおよび図58Fは、ALS、脊髄性筋萎縮症(SMA)、および対照についてのNfl濃度の相違を示すグラフを示す。図58FはNfL101の濃度を示す。図58EはNfL117の濃度を示す。図58CはNfL165の濃度を示す。図58DはNfL284の濃度を示す。図58BはNfL324の濃度を示す。図58AはNfL530の濃度を示す。 図58A、図58B、図58C、図58D、図58Eおよび図58Fは、ALS、脊髄性筋萎縮症(SMA)、および対照についてのNfl濃度の相違を示すグラフを示す。図58FはNfL101の濃度を示す。図58EはNfL117の濃度を示す。図58CはNfL165の濃度を示す。図58DはNfL284の濃度を示す。図58BはNfL324の濃度を示す。図58AはNfL530の濃度を示す。 図58A、図58B、図58C、図58D、図58Eおよび図58Fは、ALS、脊髄性筋萎縮症(SMA)、および対照についてのNfl濃度の相違を示すグラフを示す。図58FはNfL101の濃度を示す。図58EはNfL117の濃度を示す。図58CはNfL165の濃度を示す。図58DはNfL284の濃度を示す。図58BはNfL324の濃度を示す。図58AはNfL530の濃度を示す。 図59A、図59B、図59C、図59D、図59Eおよび図59Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図59Fは、NfL101の相関を示す。図59Eは、NfL117の相関を示す。図59Cは、NfL165の相関を示す。図59Dは、NfL284の相関を示す。図59Bは、NfL324の相関を示す。図59Aは、NfL530の相関を示す。 図59A、図59B、図59C、図59D、図59Eおよび図59Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図59Fは、NfL101の相関を示す。図59Eは、NfL117の相関を示す。図59Cは、NfL165の相関を示す。図59Dは、NfL284の相関を示す。図59Bは、NfL324の相関を示す。図59Aは、NfL530の相関を示す。 図59A、図59B、図59C、図59D、図59Eおよび図59Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図59Fは、NfL101の相関を示す。図59Eは、NfL117の相関を示す。図59Cは、NfL165の相関を示す。図59Dは、NfL284の相関を示す。図59Bは、NfL324の相関を示す。図59Aは、NfL530の相関を示す。 図59A、図59B、図59C、図59D、図59Eおよび図59Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図59Fは、NfL101の相関を示す。図59Eは、NfL117の相関を示す。図59Cは、NfL165の相関を示す。図59Dは、NfL284の相関を示す。図59Bは、NfL324の相関を示す。図59Aは、NfL530の相関を示す。 図59A、図59B、図59C、図59D、図59Eおよび図59Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図59Fは、NfL101の相関を示す。図59Eは、NfL117の相関を示す。図59Cは、NfL165の相関を示す。図59Dは、NfL284の相関を示す。図59Bは、NfL324の相関を示す。図59Aは、NfL530の相関を示す。 図59A、図59B、図59C、図59D、図59Eおよび図59Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図59Fは、NfL101の相関を示す。図59Eは、NfL117の相関を示す。図59Cは、NfL165の相関を示す。図59Dは、NfL284の相関を示す。図59Bは、NfL324の相関を示す。図59Aは、NfL530の相関を示す。 図60A、図60B、図60C、図60D、図60Eおよび図60Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図60Fは、NfL101の相関を示す。図60Eは、NfL117の相関を示す。図60Cは、NfL165の相関を示す。図60Dは、NfL284の相関を示す。図60Bは、NfL324の相関を示す。図60Aは、NfL530の相関を示す。 図60A、図60B、図60C、図60D、図60Eおよび図60Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図60Fは、NfL101の相関を示す。図60Eは、NfL117の相関を示す。図60Cは、NfL165の相関を示す。図60Dは、NfL284の相関を示す。図60Bは、NfL324の相関を示す。図60Aは、NfL530の相関を示す。 図60A、図60B、図60C、図60D、図60Eおよび図60Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図60Fは、NfL101の相関を示す。図60Eは、NfL117の相関を示す。図60Cは、NfL165の相関を示す。図60Dは、NfL284の相関を示す。図60Bは、NfL324の相関を示す。図60Aは、NfL530の相関を示す。 図60A、図60B、図60C、図60D、図60Eおよび図60Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図60Fは、NfL101の相関を示す。図60Eは、NfL117の相関を示す。図60Cは、NfL165の相関を示す。図60Dは、NfL284の相関を示す。図60Bは、NfL324の相関を示す。図60Aは、NfL530の相関を示す。 図60A、図60B、図60C、図60D、図60Eおよび図60Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図60Fは、NfL101の相関を示す。図60Eは、NfL117の相関を示す。図60Cは、NfL165の相関を示す。図60Dは、NfL284の相関を示す。図60Bは、NfL324の相関を示す。図60Aは、NfL530の相関を示す。 図60A、図60B、図60C、図60D、図60Eおよび図60Fは、ALS進行とNfl濃度との間の相関を示すグラフである。図60Fは、NfL101の相関を示す。図60Eは、NfL117の相関を示す。図60Cは、NfL165の相関を示す。図60Dは、NfL284の相関を示す。図60Bは、NfL324の相関を示す。図60Aは、NfL530の相関を示す。 図61は、ALSにおけるCSF NfL種の順次的IP/MSを示す。 図62は、対照におけるCSF NfL種の順次的IP/MSを示す。 図63は、SMAにおけるCSF NfL種の順次的IP/MSを示す。
詳細な説明
本開示のさまざまな態様のうち、脳脊髄液および血液中に存在するNflを検出し、適宜定量するための方法、ならびに神経損傷を示すNflバイオマーカーのレベルを検出し、適宜測定するための方法の使用が提供される。本明細書においてより詳細に記載するように、Nflのある特定のペプチドまたは部分が、Nflの他のペプチドまたは部分よりも神経損傷の良好な指標であることを発見した。複数の抗Nflエピトープ結合剤、および本開示の方法におけるそれらの使用も本明細書に開示される。
I.定義
本発明をより容易に理解し得るように、ある特定の用語を最初に定義する。他に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明の実施形態が関係する当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似の、改変された、または等価な多くの方法および材料を、過度の実験なく、本発明の実施形態の実施において使用することができ、好ましい材料および方法を本明細書に記載する。本発明の実施形態を記載し、特許請求の範囲に記載する際に、以下の専門用語が、下記に示される定義に従って使用される。
濃度、量および他の数値データは、範囲形式で本明細書に表されるか、または提示されることがある。そのような範囲形式は、便宜のためおよび簡潔さのために単に使用されることが理解されるべきであり、範囲の限界として明示的に列挙される数値を含めるだけでなく、それぞれの数値および下位範囲が明示的に列挙されているかのように、その範囲内に包含されるすべての個々の数値または下位範囲を含めるように柔軟に解釈されるべきである。実例として、「約2~約50」の数値範囲は、2~50の明示的に列挙される値を含むだけでなく、示された範囲内のすべての個々の値または下位範囲を含むように解釈されるべきである。そのため、この数値範囲には、2、2.4、3、3.7、4、5.5、10、10.1、14、15、15.98、20、20.13、23、25.06、30、35.1、38.0、40、44、44.6、45、48などの個々の値、および1~3、2~4、5~10、5~20、5~25、5~30、5~35、5~40、5~50、2~10、2~20、2~30、2~40、2~50などのような下位範囲が含まれる。この同じ原則は、最小または最大として1つの数値のみが列挙される範囲に適用される。さらにまた、そのような解釈は、記載されている範囲または特徴の幅にかかわらず適用されるものとする。
「約」という用語は、本明細書において使用される場合、限定されるものではないが、質量、容量、時間、距離および量を含む任意の定量可能な変数についての、例えば、典型的な測定技法および装置を通して生じ得る数量の変動を指す。さらに、現実世界において使用される固体および液体の取り扱い手順を考えれば、組成物を作製するかまたは方法を行うためなどに使用される成分の製造、供給源または純度における相違を通して可能性がある、ある特定の偶発性の誤差および変動が存在する。「約」という用語はまた、これらの変動を包含し、これは最大で±5%であり得るが、±4%、3%、2%、1%などでもあり得る。「約」という用語によって改変されるか否かどうかにかかわらず、特許請求の範囲は、量についての均等物を含む。
本開示において、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含有する(containing)」および「有する(having)」などは、米国特許法においてそれらに帰する意味を有することができ、「含む(includes)」、「含む(including)」などを意味することができ、一般に、オープンエンドの用語と解釈される。「からなる(consisting of)」または「からなる(consists of)」という用語は、クローズドの用語であり、そのような用語と併せて具体的に列挙された構成要素、構造、工程などのみを含むだけでなく、これは、米国特許法に従う。「から本質的になる(consisting essentially)」または「から本質的になる(consists essentially of)」は、米国特許法によってそれらに一般に帰する意味を有する。特に、そのような用語は、一般に、それらと関連して使用される項目の基本的および新規な特徴または機能に実質的な影響を及ぼさない、追加の項目、材料、構成要素、工程、または要素の包含を許容する場合を除き、クローズドの用語である。例えば、組成物の性質または特徴に影響を及ぼさないが、組成物中に存在する痕跡量の要素は、そのような専門用語に続く項目のリストに明示的に列挙されていなくても、「から本質的になる(consists essentially of)」という語句の下で存在する場合に許容されるであろう。本明細書において、「含む(comprising)」または「含む(including)」のようなオープンエンドの用語を使用する場合、明示的に述べられているかのような「からなる(consisting of)」という語句だけでなく、「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語にも直接的な裏付けが提供されるべきであり、その逆も同様であることが理解される。
「Aβ」という用語は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)と呼ばれる大型タンパク質のカルボキシ末端における領域に由来するペプチドを指す。APPをコードする遺伝子は、染色体21に位置する。毒性効果を有し得る、多くのAβの形態が存在する:Aβペプチドは、一般に、37~43アミノ酸配列長であるが、それらは、それらの全体的サイズを変化させるトランケーションおよび改変を有し得る。それらは、細胞内または細胞外で、モノマー、オリゴマーおよび凝集形態で可溶性および不溶性区画において見出され得、他のタンパク質または分子と複合体化していてもよい。Aβの有害または毒性効果は、上記に述べた形態のいずれかまたはすべて、ならびに特に記載されていない他のものに起因し得る。例えば、2つのそのようなAβアイソフォームは、Aβ40およびAβ42を含み、Aβ42アイソフォームは、特に、線維素生成性または不溶性であり、疾患状態に関連する。「Aβ」という用語は、典型的には、個々のAβ種の中で区別することなく、複数のAβ種を指す。特異的なAβ種は、ペプチドのサイズ、例えば、Aβ42、Aβ40、Aβ38などによって特定される。
本明細書において使用される場合、「Aβ42/Aβ40値」という用語は、対象から得られた試料中のAβ42の量の同じ試料中のAβ40の量と比較した比を意味する。
「Aβアミロイド症」は、脳における臨床的に異常なAβ沈着として定義される。Aβアミロイド症を有すると決定された対象は、本明細書において「アミロイド陽性」と称される一方、Aβアミロイド症を有しないと決定された対象は、本明細書において「アミロイド陰性」と称される。当技術分野において許容されるAβアミロイド症の指標が存在する。本開示の時点で、Aβアミロイド症は、アミロイドイメージング(例えば、PiB PET、フロルベタピル、または当技術分野において公知の他のイメージング方法)によって直接測定されるか、または減少した脳脊髄液(CSF)Aβ42または減少したCSF Aβ42/40比によって間接的に測定される。平均皮質結合能(MCBP)スコア>0.18の[11C]PIB-PETイメージングは、Aβアミロイド症の指標であり、免疫沈降および質量分析(IP/MS)によって測定された脳脊髄液(CSF)Aβ42の約1ng/mlの濃度である。代替的に、PIB-PETによって決定されたアミロイド陽性を予測する際に精度を最大化するCSF Aβ42/40についてのカットオフ比を使用することができる。当技術分野において公知のこれらの値もしくは他の値、および/または実施例において使用される値などの値は、単独で、または組み合わせて使用して、Aβアミロイド症を臨床的に確認することができる。例えば、その全体が参照により本明細書にそれぞれ組み込まれる、Klunk W E et al. Ann Neurol 55(3) 2004、Fagan A M et al. Ann Neurol, 2006, 59(3)、Patterson et. al, Annals of Neurology, 2015, 78(3): 439-453、またはJohnson et al., J. Nuc. Med., 2013, 54(7): 1011-1013を参照されたい。Aβアミロイド症を有する対象は、症候性であってもよく、またはそうでなくてもよく、症候性対象は、Aβアミロイド症に関連する疾患についての臨床的基準を満たしていてもよく、または満たしていなくてもよい。Aβアミロイド症に関連する症状の非限定的な例としては、損なわれた認知機能、行動変化、異常な言語機能、感情調節不全、発作、認知症、および損なわれた神経系構造または機能が挙げられ得る。Aβアミロイド症に関連する疾患としては、限定されるものではないが、アルツハイマー病(AD)、脳アミロイド血管障害(CAA)、レビー小体認知症、および封入体筋炎が挙げられる。Aβアミロイド症を有する対象は、Aβアミロイド症に関連する疾患を発生する増加したリスクがある。
「Aβアミロイド症の臨床徴候」は、当技術分野において公知のAβ沈着の客観的尺度を指す。Aβアミロイド症の臨床徴候としては、限定されるものではないが、アミロイドイメージング(例えば、PiB PET、フロルベタピル、または当技術分野において公知の他のイメージング方法)によって、または減少した脳脊髄液(CSF)Aβ42またはAβ42/40比によって特定されるAβ沈着が挙げられ得る。例えば、その全体が参照により本明細書にそれぞれ組み込まれる、Klunk WE et al. Ann Neurol 55(3) 2004、およびFagan AM et al. Ann Neurol 59(3) 2006を参照されたい。Aβアミロイド症の臨床徴候はまた、その全体が参照により本明細書にそれぞれ組み込まれる、米国特許出願14/366,831号、同第14/523,148号および同第14/747,453号に記載されるように、Aβの代謝の測定、特にAβ42代謝単独の測定、または他のAβ変異体(例えば、Aβ37、Aβ38、Aβ39、Aβ40、および/または総Aβ)の代謝の測定との比較を含み得る。追加の方法は、その全体が参照により本明細書にそれぞれ組み込まれる、Albert et al. Alzheimer's & Dementia 2007 Vol. 7, pp. 170-179;McKhann et al., Alzheimer's & Dementia 2007 Vol. 7, pp. 263-269;およびSperling et al. Alzheimer's & Dementia 2007 Vol. 7, pp. 280-292に記載されている。重要なことには、Aβアミロイド症の臨床徴候を有する対象は、Aβ沈着に関連する症状を有していることも、または有していないこともある。それでも、Aβアミロイド症の臨床徴候を有する対象は、Aβアミロイド症に関連する疾患を発生する増加したリスクがある。Aβアミロイド症の臨床徴候はまた、限定されるものではないが、リン酸化タウ種(例えば、残基T217および/またはT181でリン酸化されたタウ種など)を含む、CSFまたは血液中の他の可溶性タンパク質の測定を含んでいてもよい。
「アミロイドイメージングのための候補」は、アミロイドイメージングが臨床的に正当化され得る個体として臨床医によって特定されている対象を指す。非限定的な例として、アミロイドイメージングのための候補は、Aβアミロイド症の1つもしくは複数の臨床徴候、1つもしくは複数のAβプラーク関連症状、1つもしくは複数のCAA関連症状、またはそれらの組み合わせを有する対象であり得る。臨床医は、対象の臨床ケアを指示するために、そのような対象に対するアミロイドイメージングを推奨してもよい。別の非限定的な例として、アミロイドイメージングのための候補は、Aβアミロイド症に関連する疾患についての臨床試験の潜在的な参加者(対照対象または試験対象のいずれか)であってもよい。
「Aβプラーク関連症状」または「CAA関連症状」は、アミロイド原線維と呼ばれる規則的に配列した原線維凝集体からなる、それぞれ、アミロイドプラークもしくはCAAの形成によって引き起こされるかまたはそれに関連する任意の症状を指す。例示的なAβプラーク関連症状としては、限定されるものではないが、ニューロン変性、損なわれた認知機能、損なわれた記憶、行動変化、感情調節不全、発作、損なわれた神経系構造または機能、およびアルツハイマー病またはCAAを発生するかまたは悪化させる増加したリスクが挙げられ得る。ニューロン変性としては、ニューロンの構造変化(毒性タンパク質、タンパク質凝集体などの細胞内蓄積などの分子変化、および軸索または樹状突起の形状または長さの変化などのマクロレベル変化、髄鞘組成の変化、髄鞘喪失などを含む)、ニューロンの機能変化、ニューロンの機能喪失、ニューロンの死、またはそれら任意の組み合わせが挙げられ得る。損なわれた認知機能としては、限定されるものではないが、記憶、注意、集中、言語、抽象的思考、創造性、実行機能、計画、および組織化の困難が挙げられ得る。行動変化としては、限定されるものではないが、身体的または言葉による攻撃、衝動性、減少した阻害、無関心、減少したイニシエーション、人格変化、アルコール、タバコまたは薬物の乱用、および他の嗜癖関連行動が挙げられ得る。感情調節不全としては、限定されるものではないが、うつ病、不安、躁病、易刺激性、および感情失調が挙げられ得る。発作としては、限定されるものではないが、全身性強直性間代性発作、複雑部分発作、および非てんかん性の心因性発作が挙げられ得る。損なわれた神経系構造または機能としては、限定されるものではないが、水頭症、パーキンソン病、睡眠障害、精神病、平衡および協調の機能障害が挙げられる。これは、不全単麻痺、不全片麻痺、四肢不全麻痺、運動失調、バリズム、および振戦などの運動機能障害を含み得る。これはまた、嗅覚、触覚、味覚、視覚、および聴覚の感覚を含む、感覚喪失または機能不全を含み得る。さらにまた、これは、腸および膀胱機能不全、性機能障害、血圧および体温調節不全などの自律神経系機能障害を含み得る。最後に、これは、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、ゴナドトロピン放出ホルモン、プロラクチン、ならびに多くの他のホルモンおよびモジュレーターの欠乏および調節不全などの視床下部および脳下垂体の機能不全に起因するホルモン機能障害を含み得る。
本明細書において使用される場合、「血液試料」という用語は、血液、好ましくは、末梢(または循環)血液に由来する生体試料を指す。血液試料は、全血、血漿または血清であり得るが、血漿が、典型的には、好ましい。
「アイソフォーム」という用語は、本明細書において使用される場合、タンパク質をコードするmRNAの選択的スプライシング、タンパク質の翻訳後修飾、インビボ(in vivo)で起こるタンパク質のタンパク分解プロセシング、遺伝的変異、および体細胞組換えに起因して生じる同じタンパク質のいくつかの異なる形態のいずれかを指す。「アイソフォーム」、「種」および「変異体」という用語は、互換的に使用される(例えば、「Nflアイソフォーム」および「Nfl種」という用語は互換的に使用され得る)。
他に明示的に述べられない限り、「ニューロフィラメント軽鎖」という用語は、「ヒトニューロフィラメント軽鎖」を指し、すべての遺伝的にコードされたアイソフォームまたは変異体だけでなく、インビボでC末端がトランケートされた、インビボでN末端がトランケートされた、インビボでN末端がトランケートおよびC末端がトランケートされた、インビボで翻訳後に改変されたその種、またはそれらの任意の組み合わせを包含する。「ニューロフィラメント軽鎖」、「ニューロフィラメント軽鎖ポリペプチド」および「Nfl」という用語は、本明細書で互換的に使用される。全長Nflは、配列番号1のアミノ酸配列を有する。
「組換えNfl」という用語は、核酸の発現およびタンパク質へのその翻訳をサポートする系(例えば、原核細胞、真核細胞、または無細胞発現系)に導入された核酸によってコードされるNflを指す。組換えタンパク質を産生するための方法は、当技術分野において周知であり、本明細書に開示される組換えNflの産生は、特定の系に限定されない。
「対象」という用語は、ヒト、またはヒトNflを発現する非ヒト動物を指す。
「処置する(treat)」、「処置する(treating)」または「処置(treatment)」という用語は、本明細書において使用される場合、治療的処置および予防的または防止的方策の両方を指し、その目的は、望ましくない生理的変化または疾患/障害を防止するかまたは減速させる(低下させる)ことである。有益な臨床結果または所望される臨床結果としては、限定されるものではないが、検出可能または検出不能であるかに関わらず、症状の軽減、疾患の程度の減少、疾患の状態の安定化(すなわち、悪化しない)、疾患進行の遅延または減速、疾患状態の改善または緩和、および寛解(部分的または完全)が挙げられる。「処置」はまた、処置を受けていない場合に予想される生存と比較して、生存を延長することを意味し得る。処置を必要とするものとしては、既に、疾患、状態もしくは障害を有するものだけでなく、疾患、状態もしくは障害を有する傾向があるもの、または疾患、状態もしくは障害が防止されるべきであるものが挙げられる。
「抗体」という用語は、本明細書において使用される場合、最も広い意味で使用され、さまざまな抗体および抗体様構造を包含し、限定されるものではないが、全長のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体および多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体、三重特異性抗体など)、ならびに所望の抗原結合活性を示すことを条件として重鎖抗体および抗体断片を含む。抗原の結合に関与する抗体のドメインは、「可変領域」または「可変ドメイン」と称され、下記でさらに詳細に記載する。単一可変ドメインは、抗原結合特異性を与えるのに十分であり得る。必ずしもではないが、好ましくは、本発見において有用な抗体は、組換え的に産生される。抗体は、グリコシル化されていてもよく、またはされていなくてもよいが、グリコシル化された抗体が好ましくあり得る。「単離された」抗体は、その自然環境の構成要素から分離されている抗体である。一部の実施形態において、抗体は、当技術分野において公知の方法によって決定される、95%または99%よりも高い純度に精製される。
本明細書に記載される抗体に加えて、本発明の抗体と実質的に同じ機能を有する抗体ミメティックまたはアプタマーを、当技術分野において公知の方法を使用して設計することが可能であり得る。「抗体ミメティック」は、抗原に特異的に結合することができるが、抗体とは構造的に関連しない、ポリペプチドまたはタンパク質を指す。抗体ミメティックは、約3kDa~約20kDaの質量を有する。抗体ミメティックの非限定的な例は、アフィボディ分子、アフィリン、アフィマー、アルファボディ、アンチカリン、アビマー、DARPin、およびモノボディである。アプタマーは、RNAまたは一本鎖DNAオリゴヌクレオチドから構成され、それらの標的に対して高い特異性および親和性を有する、小核酸リガンドのクラスである。アプタマーは、抗原抗体反応に類似するプロセスである構造的認識によりそれらの標的と相互作用および結合する。アプタマーは、抗体よりも低い分子量、典型的には、約8~25kDaを有する。
「全長抗体」および「インタクト抗体」という用語は、互換的に使用され得、ネイティブ抗体構造に実質的に類似する構造を有するか、または本明細書において定義されるFc領域を含有する重鎖を有する、抗体を指す。ネイティブ抗体の基本構造単位は、四量体を含む。それぞれの四量体は、2つの同一のポリペプチド鎖の対から構成され、それぞれの対は、1つの「軽」鎖(約25kDa)および1つの「重」鎖(約50~70kDa)を有する。軽鎖は、ガンマ、ミュー、アルファおよびラムダとして分類される。重鎖は、ガンマ、ミュー、アルファ、デルタまたはイプシロンとして分類され、抗体のアイソタイプを、それぞれ、IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEと定義する。それぞれの軽鎖および重鎖のアミノ末端部分は、主に抗原認識の原因となる約100~110以上のアミノ酸配列の可変領域(それぞれ、VLおよびVH)を含む。それぞれの鎖のカルボキシ末端部分は、主にエフェクター機能の原因となる定常領域を定義する。軽鎖および重鎖内で、可変領域および定常領域は、約12以上のアミノ酸配列の「J」領域によって接続されており、重鎖は、約10より多くのアミノ酸配列の「D」領域も含む。インタクト抗体は、当技術分野において公知であるように、ジスルフィド結合を介して適切に架橋されている。
抗体の重鎖および軽鎖の可変ドメインは、一般に、類似する構造を有しており、それぞれのドメインは、4つの保存されたフレームワーク領域(FR)および3つの超可変領域(HVR)を含む (例えば、Kindt et al. Kuby Immunology, 6th ed., W.H. Freeman and Co., page 91 (2007)を参照されたい)。単一のVHまたはVLドメインは、抗原結合特異性を与えるのに十分であり得る。さらにまた、特定の抗原に結合する抗体は、抗原に結合する抗体由来のVHまたはVLドメインを使用して単離して、それぞれ、相補的VLまたはVHドメインのライブラリーをスクリーニングしてもよい。例えば、Portolano et al., J. Immunol. 150:880-887 (1993);Clarkson et al., Nature 352:624-628 (1991)を参照されたい。
「フレームワーク領域」または「FR」は、超可変領域(HVR)残基以外の可変ドメイン残基を指す。可変ドメインのFRは、一般に、4つのFRドメイン:FR1、FR2、FR3、およびFR4からなる。したがって、HVRおよびFRの配列は、一般に、以下の配列で現れる:FR1-HVR1-FR2-HVR2-FR3-HVR3-FR4。重鎖および軽鎖のFRドメインは、当技術分野において公知であるように、異なっていてもよい。
「超可変領域」または「HVR」という用語は、本明細書において使用される場合、配列が超可変性であり(一般に「相補性決定領域」または「CDR」とも称される)、および/または構造的に定義されたループ(「超可変ループ」)を形成し、および/または抗原接触残基(「抗原接触」)を含有する、可変ドメインの領域のそれぞれを指す。一般に、抗体は、6つのHVR:VHに3つ(H1、H2、H3)およびVLに3つ(L1、L2、L3)を含む。本明細書において使用される場合、「可変領域に由来するHVR」は、元の可変領域由来の対応するHVRと比較して、2つ以下のアミノ酸置換を有するHVRを指す。本明細書における例示的なHVRとしては、本開示の様々な抗体について下記に定義されるように、以下が挙げられる:(a)アミノ酸残基26~32(L1)、50~52(L2)、91~96(L3)、26~32(H1)、53~55(H2)および96~101(H3)において生じる超可変性ループ(Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987));(b)アミノ酸残基24~34(L1)、50~56(L2)、89~97(L3)、31~35b(H1)、50~65(H2)および95~102(H3)において生じるCDR(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991));(c)アミノ酸残基27c~36(L1)、46~55(L2)、89~96(L3)、30~35b(H1)、47~58(H2)および93~101(H3)において生じる抗原接触(MacCallum et al. J. Mol. Biol. 262: 732-745 (1996));(d)CDR1-IMGT(27~38位)、CDR2-IMGT(56~65位)およびCDR3-IMGT領域(105~116位または105~117位)、これらはIMGTに固有の番号付けに基づく(Lefranc, "The IMGT unique numbering for Immunoglobulins, T cell receptors and Ig-like domains," The Immunologist, 1999, 7: 132-136;Lefranc et al., Nucleic Acids Research, 2009, 37(Database issue): D1006-D1012;Ehrenmann et al., "Chapter 2: Standardized Sequence and Structure Analysis of Antibody Using IMGT," in Antibody Engineering Volume 2, Eds. Roland E. Kontermann and Stefan Dubel, 2010, Springer-Verlag Berlin Heidelberg, doi: 10.1007/978-3-642-01147-4; www.imgt.org/IMGTScientificChart/Nomenclature/IMGT-FRCDRdefinition.html)、ならびに(e)(a)、(b)、(c)および/または(d)の組み合わせ。他に指示されない限り、配列識別番号が割り当てられている可変ドメインのHVR残基および他の残基(例えば、FR残基)は、上記のIMGTの固有の番号付けに基づいて、番号付けされる。
本明細書における「Fc領域」という用語は、定常領域の少なくとも一部分を含有する免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。この用語は、ネイティブ配列のFc領域および変異体Fc領域を含む。一実施形態において、ヒトIgG重鎖Fc領域は、Cys226またはPro230から重鎖のカルボキシ末端まで伸びている。しかしながら、Fc領域のC末端リジン(Lys447)は、存在していてもよく、または存在していなくてもよい。本明細書において他に規定されない限り、Fc領域または定常領域中のアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md., 1991に記載されているような、EUインデックスとも呼ばれるEU番号付けシステムに従う。
「変異体Fc領域」は、ネイティブFc領域または親ポリペプチドのFc領域と比較して、1つもしくは複数のアミノ酸置換および/または改変されたグリコシル化パターンによって、ネイティブFc領域のものとは異なり得るアミノ酸配列を含む。ある例において、変異体Fc領域は、ネイティブ配列のFc領域または親ポリペプチドのFc領域において約1~約10のアミノ酸置換または約1~約5のアミノ酸置換を有し得る。本明細書における変異体Fc領域は、ネイティブ配列のFc領域および/または親ポリペプチドのFc領域と少なくとも約80%の相同性、少なくとも約90%の相同性、または少なくとも約95%の相同性を有し得る。
「抗体断片」は、インタクト抗体が結合する抗原に結合するインタクト抗体の一部分を含むインタクト抗体以外の分子を指す。抗体断片の非限定的な例としては、限定されるものではないが、Fv、Fab、Fab’、Fab’-SH、F(ab’);一本鎖形態の抗体およびその高次変異体;シングルドメイン抗体、ならびに抗体断片から形成された多重特異性抗体が挙げられる。
一本鎖形態の抗体およびそれらの高次形態としては、限定されるものではないが、シングルドメイン抗体、一本鎖変異体断片(scFv)、二価scFv(di-scFv)、三価scFv(tri-scFv)、四価scFv(tetra-scFv)、ダイアボディ、およびトリアボディ、およびテトラボディが挙げられ得る。scFvは、リンカーによって接続される重鎖および軽鎖可変領域から構成される。すべてではないが、ほとんどの場合において、リンカーは、ペプチドであり得る。リンカーペプチドは、好ましくは、約5~30アミノ酸長、または約10~25アミノ酸長である。典型的には、リンカーは、適切なフォールディングおよび活性結合部位の作出を妨げることなく、可変ドメインの安定化を可能にする。好ましい実施形態において、リンカーペプチドは、グリシン、およびセリンまたはトレオニンに富んでいる。scFvは、ファージディスプレイを容易にするために使用することができ、またはフローサイトメトリー、免疫組織化学的検査のために、または標的化ドメインとして使用することができる。scFvを作製および使用する方法は、当技術分野において公知である。scFvはまた、ヒト定常ドメイン(例えば、重鎖定常ドメインは、IgGドメイン、例えば、IgG1、IgG2、IgG3もしくはIgG4に由来するか、または重鎖定常ドメインは、IgA、IgM、もしくはIgEに由来する)にコンジュゲートされていてもよい。ダイアボディ、トリアボディ、およびテトラボディ、ならびにより高次の変異体は、典型的には、リンカーペプチドの長さを0~数個のアミノ酸変化させることによって作出される。代替的に、多価結合性抗体変異体が、可変ドメインに連結された自己アセンブリーユニットを使用して作製され得ることも当技術分野において周知である。
「シングルドメイン抗体」は、単一の単量体可変抗体ドメインからなる抗体断片を指す。
多重特異性抗体としては、二重特異性抗体、三重特異性抗体、または4つ以上の特異性の抗体が挙げられる。多重特異性抗体は、1つの抗体の重鎖および軽鎖を1つまたは複数の他の抗体の重鎖および軽鎖と組み合わせることによって作出されてもよい。これらの鎖は、共有結合的に連結され得る。
「モノクローナル抗体」は、例えば、任意の真核生物、原核生物またはファージのクローンを含む、単一のコピーまたはクローンに由来する抗体を指す。「モノクローナル抗体」は、ハイブリドーマ技術により産生された抗体に限定されない。モノクローナル抗体は、当技術分野において周知のハイブリドーマ技法、ならびに組換え技術、ファージディスプレイ技術、合成技術、またはそのような技術の組み合わせ、および当技術分野において容易に公知の他の技術を使用して産生することができる。さらにまた、モノクローナル抗体は、当技術分野において公知の方法に従って、検出可能な標識で標識され得、固相に固定化され得、および/または異種化合物(例えば酵素または毒素)とコンジュゲートされ得る。
「重鎖抗体」は、2つの重鎖からなる抗体を指す。重鎖抗体は、ラクダ、ラマ、アルパカ、サメなど由来のIgG様抗体、または軟骨魚類由来のIgNARであってもよい。
「ヒト化抗体」は、非ヒト抗体が投与後にヒトにおける免疫応答を誘発するリスクを低減するように改変されているが、出発非ヒト抗体に類似する結合特異性および親和性を保持している非ヒト抗体を指す。ヒト化抗体は、非ヒト抗体と同じまたは類似のエピトープに結合する。「ヒト化抗体」という用語は、非ヒト超可変領域(「HVR」)を有する抗体の配列を変化させることによって、ヒト抗体生殖細胞系列に由来するアミノ酸配列から部分的または完全に構成される抗体を含む。最も単純なそのような変化は、マウス定常領域をヒト抗体の定常領域に単に置換することからなっていてもよく、このようにして、これは医薬品の使用として許容され得るのに十分に低い免疫原性を有し得るヒト/マウスキメラをもたらす。好ましくは、抗体の可変領域はまた、現在当技術分野において周知の技法によってヒト化される。例えば、可変領域のフレームワーク領域は、対応するヒトフレームワーク領域によって置換され得るが、1つ、いくつかの、または6つすべての非ヒトHVRを保持する。一部のフレームワーク残基を、非ヒトVLドメインまたはVHドメイン(例えば、HVR残基が由来する非ヒト抗体)由来の対応する残基で置換して、例えば、ヒト化抗体の特異性または親和性を回復または改善し得る。実質的に、ヒトフレームワーク領域は、公知のヒトフレームワーク配列と少なくとも約75%の相同性(すなわち、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約99%の配列同一性)を有する。HVRはまた、完全ヒト生殖細胞系列フレームワーク領域または実質的にヒトであるフレームワーク領域の文脈において、抗原に対する結合活性および親和性が維持または増強されるようにランダムに突然変異されてもよい。上記で述べたように、本発見の方法における使用のためには、抗体断片を用いることで十分である。さらに、本明細書において使用される場合、「ヒト化抗体」という用語は、実質的なヒトフレームワーク領域、非ヒト抗体由来の少なくとも1つのHVRを含む抗体であって、ここで、存在する任意の定常領域が実質的にヒトであることを含む、抗体を指す。実質的にヒト定常領域は、公知のヒト定常配列と少なくとも約90%(すなわち、約90%、約95%または約99%の配列同一性)を有する。そのため、ヒト化抗体のすべての部分は、場合によりHVRを除いて、1つまたは複数の生殖細胞系列ヒト免疫グロブリン配列の対応する対と実質的に同一である。
所望により、ヒト化免疫グロブリンの設計は、以下の通り、または当業者が精通している類似の方法を使用して行われてもよい(例えば、Almagro, et al. Front. Biosci. 2008, 13(5):1619-33を参照されたい)。マウス抗体の可変領域を、最も類似するヒト生殖細胞系列配列と(例えば、BLASTまたは類似するアルゴリズムを使用することによって)整列させる。マウス抗体配列由来のCDR残基を、類似するヒト「アクセプター」生殖細胞系列にグラフトする。その後、元のマウス抗体と類似の結合親和性を有するヒト化抗体を達成するために、CDR付近またはフレームワーク内の1つまたは複数の位置(例えば、Vernier位置)を、元のマウスのアミノ酸に戻してもよい。典型的には、異なる復帰突然変異を有するいくつかのバージョンのヒト化抗体を作製し、活性について経験的に試験する。親のマウス抗体に最も類似する特性を有し、マウスフレームワークの復帰が最も少ないヒト化抗体変異体が、最終ヒト化抗体候補として選択される。
「エピトープ結合剤」という用語は、抗体、アプタマー、核酸、ペプチド、タンパク質、脂質、代謝産物、小分子、または所与のエピトープを認識し、それに特異的に結合することができるそれらの断片を指す。エピトープは、直線状エピトープであってもよく、または立体構造エピトープであってもよい。本明細書において使用される場合、「直線状エピトープ」という用語は、アミノ酸の直線状(または連続的な)配列からなるエピトープを指す。「立体構造エピトープ」という用語は、特異的な三次元形状を有するタンパク質凝集体の表面上の非連続的なアミノ酸からなるエピトープを指す。
本明細書において使用される場合、「アプタマー」という用語は、生化学的活性、分子認識または結合属性の観点で、有用な生物学的活性を有するポリヌクレオチド、一般にRNAまたはDNAを指す。通常、アプタマーは、特異的エピトープ(領域)で標的分子に結合するなどの分子活性を有する。ポリペプチドへの結合において特異的であるアプタマーを、インビトロ(in vitro)進化方法によって合成および/または特定し得ることが一般に認められている。インビトロ進化方法によるものを含むアプタマーを調製および特徴付けるための手段は、当技術分野において周知である。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,939,313号を参照されたい。
II.抗Nflエピトープ結合剤
「抗Nflエピトープ結合剤」は、本明細書において使用される場合、約0.1pM~約10μM、好ましくは、約0.1pM~約1μM、より好ましくは、約0.1pM~約100nMの親和性定数または相互作用の親和性(KD)で組換えヒトニューロフィラメント軽鎖ポリペプチド(Nfl)に結合する単離されたエピトープ結合剤を指す。抗原に対するエピトープ結合剤の親和性を決定するための方法は当技術分野において公知であり、実施例においてさらに説明する。一部の実施形態において、抗Nflエピトープ結合剤は、核酸アプタマーである。一部の実施形態において、抗Nflエピトープ結合剤は、抗体である。
本明細書に開示される抗Nflエピトープ結合剤は、それらが認識または結合するエピトープの観点で記載または規定され得る。エピトープ結合剤の抗原結合性ドメインと特異的に相互作用する標的ポリペプチドの部分は、「エピトープ」である。Nflは、タンパク質の供給源(例えば、組換え、ヒト)、タンパク質の場所(例えば、細胞内、細胞外、脳、CSF、血液など)、コンフォメーション状態、およびアイソフォームなどに応じて、任意の数のエピトープを含み得る。さらにまた、Nfl上の「エピトープ」が直線状エピトープまたは立体構造エピトープであり得ることに留意すべきであり、両方の場合において、非ポリペプチド要素を含み得る、例えば、エピトープは、炭水化物側鎖、脂質側鎖、ホスフェートなどを含み得る。「親和性」という用語は、個々のエピトープのエピトープ結合剤の抗原結合部位への結合の強さの尺度を指す。
本開示の抗Nflエピトープ結合剤は、抗原として組換え全長Nflを使用することによって、作製され得、本開示の方法のために有用な抗Nflエピトープ結合剤は、血液または血漿から単離されたNfl上に存在するエピトープに特異的に結合する。本開示の好ましい抗Nflエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~543内のエピトープに特異的に結合する。さまざまな実施形態において、本開示の抗Nflエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~300内、または配列番号1のアミノ酸90~250内のエピトープに特異的に結合する。他の実施形態において、本開示の抗Nflエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸125~300内、配列番号1のアミノ酸125~250内、または配列番号1のアミノ酸125~200内のエピトープに特異的に結合する。他の実施形態において、本開示の抗Nflエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸251~400内、配列番号1のアミノ酸251~355内、配列番号1のアミノ酸272~355内、または配列番号1のアミノ酸272~350内のエピトープに特異的に結合する。他の実施形態において、本開示の抗Nflエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸350~543内、配列番号1のアミノ酸397~543内、配列番号1のアミノ酸400~543、配列番号1のアミノ酸397~540内、または配列番号1のアミノ酸400~540内のエピトープに特異的に結合する。エピトープマッピングのための方法は、当技術分野において周知である。
一実施形態において、抗Nflエピトープ結合剤は、HJ30.1、HJ30.1の抗原結合性断片、または全長組換えNlfへのHJ30.1の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。HJ30.1は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)に寄託されたハイブリドーマクローンPTA-126966によって産生されるモノクローナル抗体である。
一実施形態において、抗Nflエピトープ結合剤は、HJ30.2、HJ30.2の抗原結合性断片、または全長組換えNlfへのHJ30.2の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。HJ30.2は、ATCCに寄託されたハイブリドーマクローンPTA-126967によって産生されるモノクローナル抗体である。
一実施形態において、抗Nflエピトープ結合剤は、HJ30.4、HJ30.4の抗原結合性断片、または全長組換えNlfへのHJ30.4の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。HJ30.4は、ATCCに寄託されたハイブリドーマクローンPTA-126968によって産生されるモノクローナル抗体である。
一実施形態において、抗Nflエピトープ結合剤は、HJ30.7、HJ30.7の抗原結合性断片、または全長組換えNlfへのHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。HJ30.7は、ATCCに寄託されたハイブリドーマクローンPTA-126969によって産生されるモノクローナル抗体である。
一実施形態において、抗Nflエピトープ結合剤は、HJ30.11、HJ30.11の抗原結合性断片、または全長組換えNlfへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。HJ30.11は、ATCCに寄託されたハイブリドーマクローンPTA-126970によって産生されるモノクローナル抗体である。
一実施形態において、抗Nflエピトープ結合剤は、HJ30.13、HJ30.13の抗原結合性断片、または全長組換えNlfへのHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。HJ30.13は、ATCCに寄託されたハイブリドーマクローンPTA-126971によって産生されるモノクローナル抗体である。
エピトープ結合剤が抗体である実施形態において、抗体は、変異体Fc領域を有していてもよく、または有していなくてもよい。一部の例において、Fc領域は、ミクログリア細胞上のFc受容体に対する親和性を増加または減少させるように、および/またはグリコシル化パターンを変化させるように、改変され得る。さまざまな実施形態において、抗Nfl抗体は、ヒト化抗体であってもよい。例えば、一部の例において、本開示の抗Nfl抗体は、HJ30.1、HJ30.2、HJ30.4、HJ30.7、HJ30.11、またはHJ30.13に由来するヒト化抗体である。ヒト化抗Nfl抗体は、実質的にヒトである(すなわち、公知のヒトフレームワーク配列と少なくとも90%、95%、または99%の配列同一性)1つまたは複数の定常領域または定常領域の一部分を含み得る。
試験エピトープ結合剤は、試験エピトープ結合剤が、参照エピトープ結合剤のエピトープへの結合を少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%または少なくとも90%遮断する程度まで、そのエピトープに優先的に結合する場合、所与のエピトープへの参照エピトープ結合剤(例えば、HJ30.1、HJ30.2、HJ30.4、HJ30.7、HJ30.11、HJ30.13など)の結合を競合的に阻害すると言われる。競合的阻害は、当技術分野において公知の任意の方法によって決定することができる。具体例において、競合的阻害は、以下の工程を含む競合的阻害ELISAによって決定される:結合表面または支持体を精製された参照エピトープ結合剤でコーティングして、エピトープ結合剤コーティング表面を形成する工程;所定量の精製された標識抗原および試験エピトープ結合剤を含有する試験試料を混ぜ合わせる工程;標識抗原および試験エピトープ結合剤のインキュベートされた混合物を前記コーティング表面に添加する工程;前記コーティング表面を抗原および試験エピトープ結合剤の前記組み合わせとともにインキュベートする工程;ならびに試験エピトープ結合剤が欠如する条件と比較して、抗原結合阻害の量を測定する工程。
本明細書に開示される抗Nflエピトープ結合剤はまた、それらの配列の観点で記載または規定され得る。
一実施形態において、抗Nfl抗体は、HJ30.1に由来する1つもしくは複数のHVRを有する軽鎖可変領域(VL)、および/またはHJ30.1に由来する1つもしくは複数のHVRを有する重鎖可変領域(VH)を含む。HJ30.1のVLに由来するHVRは、L1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.1のVHに由来するHVRは、H1、H2、H3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.1のVHに由来する1つまたは複数のHVRを含む抗体は、HJ30.1のVLのL1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせを含むVLをさらに含んでいてもよい。上記のさまざまな実施形態において、抗体は、ヒト化抗体であってもよく、または抗体は、HJ30.1のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVL、および/またはHJ30.1のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVHを有していてもよい。上記の実施形態のそれぞれにおいて、抗Nfl抗体は、実質的にヒトである(すなわち、公知のヒトフレームワーク配列と少なくとも90%、95%、または99%の配列同一性)1つまたは複数の定常領域または定常領域の一部分を適宜含んでいてもよい。本開示はまた、対応する核酸配列も包含し、これは、当業者によって容易に決定され得、本開示の抗体を発現させるために、ベクターまたは他の大きなDNA分子、例えば、染色体に組み込まれていてもよい。
一実施形態において、抗Nfl抗体は、HJ30.2に由来する1つもしくは複数のHVRを有する軽鎖可変領域(VL)、および/またはHJ30.2に由来する1つもしくは複数のHVRを有する重鎖可変領域(VH)を含む。HJ30.2のVLに由来するHVRは、L1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.2のVHに由来するHVRは、H1、H2、H3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.2のVHに由来する1つまたは複数のHVRを含む抗体は、HJ30.2のVLのL1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせを含むVLをさらに含んでいてもよい。上記のさまざまな実施形態において、抗体は、ヒト化抗体であってもよく、または抗体は、HJ30.2のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVL、および/またはHJ30.2のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVHを有していてもよい。上記の実施形態のそれぞれにおいて、抗Nfl抗体は、実質的にヒトである(すなわち、公知のヒトフレームワーク配列と少なくとも90%、95%、または99%の配列同一性)1つまたは複数の定常領域または定常領域の一部分を適宜含んでいてもよい。本開示はまた、対応する核酸配列も包含し、これは、当業者によって容易に決定され得、本開示の抗体を発現させるために、ベクターまたは他の大きなDNA分子、例えば、染色体に組み込まれていてもよい。
一実施形態において、抗Nfl抗体は、HJ30.4に由来する1つもしくは複数のHVRを有する軽鎖可変領域(VL)、および/またはHJ30.4に由来する1つもしくは複数のHVRを有する重鎖可変領域(VH)を含む。HJ30.4のVLに由来するHVRは、L1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.4のVHに由来するHVRは、H1、H2、H3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.4のVHに由来する1つまたは複数のHVRを含む抗体は、HJ30.4のVLのL1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせを含むVLをさらに含んでいてもよい。上記のさまざまな実施形態において、抗体は、ヒト化抗体であってもよく、または抗体は、HJ30.4のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVL、および/またはHJ30.4のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVHを有していてもよい。上記の実施形態のそれぞれにおいて、抗Nfl抗体は、実質的にヒトである(すなわち、公知のヒトフレームワーク配列と少なくとも90%、95%、または99%の配列同一性)1つまたは複数の定常領域または定常領域の一部分を適宜含んでいてもよい。本開示はまた、対応する核酸配列も包含し、これは、当業者によって容易に決定され得、本開示の抗体を発現させるために、ベクターまたは他の大きなDNA分子、例えば、染色体に組み込まれていてもよい。
一実施形態において、抗Nfl抗体は、HJ30.7に由来する1つもしくは複数のHVRを有する軽鎖可変領域(VL)、および/またはHJ30.7に由来する1つもしくは複数のHVRを有する重鎖可変領域(VH)を含む。HJ30.7のVLに由来するHVRは、L1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.7のVHに由来するHVRは、H1、H2、H3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.7のVHに由来する1つまたは複数のHVRを含む抗体は、HJ30.7のVLのL1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせを含むVLをさらに含んでいてもよい。上記のさまざまな実施形態において、抗体は、ヒト化抗体であってもよく、または抗体は、HJ30.7のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVL、および/またはHJ30.7のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVHを有していてもよい。上記の実施形態のそれぞれにおいて、抗Nfl抗体は、実質的にヒトである(すなわち、公知のヒトフレームワーク配列と少なくとも90%、95%、または99%の配列同一性)1つまたは複数の定常領域または定常領域の一部分を適宜含んでいてもよい。本開示はまた、対応する核酸配列も包含し、これは、当業者によって容易に決定され得、本開示の抗体を発現させるために、ベクターまたは他の大きなDNA分子、例えば、染色体に組み込まれていてもよい。
一実施形態において、抗Nfl抗体は、HJ30.11に由来する1つもしくは複数のHVRを有する軽鎖可変領域(VL)、および/またはHJ30.11に由来する1つもしくは複数のHVRを有する重鎖可変領域(VH)を含む。HJ30.11のVLに由来するHVRは、L1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.11のVHに由来するHVRは、H1、H2、H3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.11のVHに由来する1つまたは複数のHVRを含む抗体は、HJ30.11のVLのL1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせを含むVLをさらに含んでいてもよい。上記のさまざまな実施形態において、抗体は、ヒト化抗体であってもよく、または抗体は、HJ30.11のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVL、および/またはHJ30.11のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVHを有していてもよい。上記の実施形態のそれぞれにおいて、抗Nfl抗体は、実質的にヒトである(すなわち、公知のヒトフレームワーク配列と少なくとも90%、95%、または99%の配列同一性)1つまたは複数の定常領域または定常領域の一部分を適宜含んでいてもよい。本開示はまた、対応する核酸配列も包含し、これは、当業者によって容易に決定され得、本開示の抗体を発現させるために、ベクターまたは他の大きなDNA分子、例えば、染色体に組み込まれていてもよい。
一実施形態において、抗Nfl抗体は、HJ30.17に由来する1つもしくは複数のHVRを有する軽鎖可変領域(VL)、および/またはHJ30.17に由来する1つもしくは複数のHVRを有する重鎖可変領域(VH)を含む。HJ30.17のVLに由来するHVRは、L1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.17のVHに由来するHVRは、H1、H2、H3、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。HJ30.17のVHに由来する1つまたは複数のHVRを含む抗体は、HJ30.17のVLのL1、L2、L3、またはそれらの任意の組み合わせを含むVLをさらに含んでいてもよい。上記のさまざまな実施形態において、抗体は、ヒト化抗体であってもよく、または抗体は、HJ30.17のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVL、および/またはHJ30.17のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有するVHを有していてもよい。上記の実施形態のそれぞれにおいて、抗Nfl抗体は、実質的にヒトである(すなわち、公知のヒトフレームワーク配列と少なくとも90%、95%、または99%の配列同一性)1つまたは複数の定常領域または定常領域の一部分を適宜含んでいてもよい。本開示はまた、対応する核酸配列も包含し、これは、当業者によって容易に決定され得、本開示の抗体を発現させるために、ベクターまたは他の大きなDNA分子、例えば、染色体に組み込まれていてもよい。
本明細書に開示される抗Nflエピトープ結合剤はまた、それらの交差反応性の観点で記載または規定され得る。「交差反応性」という用語は、1つの抗原に特異的なエピトープ結合剤が第2の抗原と反応する能力を指し、2つの異なる抗原性物質間の関連性の尺度を指す。したがって、エピトープ結合剤は、それがその形成を誘発するもの以外のエピトープに結合する場合、交差反応性である。交差反応性エピトープは、一般に、誘導性エピトープと同じ相補的な構造的特色の多くを含み、一部の例において、実際に、元のものよりも良くフィットし得る。例えば、ある特定の抗体は、関連しているが同一ではないエピトープ、例えば、参照エピトープに対して、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%の同一性(当技術分野において公知の方法を使用して算出される)を有するエピトープに結合するという点で、ある度合いの交差反応性を有する。抗体または他のエピトープ結合剤は、それが、参照エピトープに対して、約95%未満、約90%未満、または約85%未満の同一性を有するエピトープに結合しない場合、交差反応性をほとんど有しないかまたは有しないと言うことができる。抗体または他のエピトープ結合剤は、ある特定のエピトープが、それが任意の他のアナログ、オルソログまたはホモログに結合しない場合に、それに対して「高度に特異的」であると見なされ得る。
III.生体試料中のNflを検出するための方法
別の態様において、本開示は、生体試料中のNflを検出するための方法を提供する。方法は、生体試料を準備する工程、生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程、および以前に濃縮された1つ~複数のNflアイソフォームを検出する工程を含む。本明細書において使用される場合、「複数のNflアイソフォーム」および「Nflアイソフォームの集団」という用語は互換的に使用され得る。
(a)生体試料を準備する工程
好適な生体試料としては、対象から得られた血液試料または脳脊髄液(CSF)試料が挙げられる。血液およびCSFは、実施例に詳述されるように、複数のNflアイソフォームを含有する。
使用される生体試料のサイズは、試料の種類、試料が得られた対象の健康状態、および分析されるNflに加えた分析物(例えば、Aβ、タウ、ApoE、α-シヌクレインなど)に応じて変わり得る。CSF試料の容量は、約0.01mL~約5mL、または約0.05mL~約5mLであってもよい。具体例において、試料のサイズは、約0.05mL~約1mLのCSFであってもよい。血漿試料の容量は、約0.01mL~約20mL、または約0.1mL~約20mLであってもよい。具体例において、試料のサイズは、約1mL~約20mLの血液であってもよい。
一部の実施形態において、対象はヒトである。ヒト対象は、医療もしくは処置を待っていてもよく、医療もしくは処置下にあってもよく、または医療もしくは処置を受けていてもよい。さまざまな実施形態において、ヒト対象は、健康な対象、神経変性疾患を発生するするリスクがある対象、神経損傷および/もしくは神経変性疾患の徴候および/もしくは症状を有する対象、または神経損傷および/もしくは神経変性疾患と診断された対象であってもよい。神経変性疾患は、筋萎縮性側索硬化症、シャルコー-マリー-トゥース病、慢性外傷性脳症(CTE)、クロイツフェルト-ヤコブ病、拳闘家認知症、ダウン症、ゲルストマン-ストロイスラー-シャインカー病、ハンチントン病、封入体筋炎、プリオンタンパク質脳アミロイド血管症、外傷性脳損傷(TBI)、グアム筋萎縮性側索硬化症/パーキンソニズム-認知症複合、神経原線維変化を伴う非グアム島運動神経疾患、嗜銀顆粒性認知症、大脳皮質基底核変性症、石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病、前頭側頭型認知症(frontotetemporal dementia)、17番染色体に連鎖しパーキンソニズムを伴う前頭側頭型認知症、ハラーホルデン-スパッツ病、レビー小体認知症(LBD)、多発性硬化症、多系統萎縮症、筋緊張性ジストロフィー、ニーマン-ピック病C型、パリド-ポント-黒質変性症、パーキンソン病、ピック病、進行性皮質下グリオーシス、脳炎後パーキンソニズム、PART(原発性加齢関連タウオパチー)、進行性核上性麻痺、亜急性硬化性全脳炎、亜急性硬化性全脳症、濃縮体のみの認知症(または濃縮体優位型認知症)、濃縮体優位型認知症、球状グリア封入体を伴う白質タウオパチー、軽度認知機能障害(MCI)、緑内障、家族性英国型認知症、家族性デンマーク型認知症、グアドループ島パーキンソニズム、脳鉄蓄積を伴う神経変性、SLC9A6関連精神遅滞、HIV関連認知症、老人性心アミロイドーシスであってもよい。「対照対象」または「健康な対照」と称される場合がある健康な対象は、最小限に、認知機能障害の臨床徴候または症状を有さず、神経損傷、神経変性疾患、および/または外傷性脳損傷の他の臨床徴候または症状に対して「陰性」であることもある。
他の実施形態において、対象は実験動物である。さらなる実施形態において、対象はヒトNflを発現するよう遺伝子操作された実験動物である。
CSFは、留置CSFカテーテルを用いるかまたは用いない腰部穿刺によって得てもよい。血液は、静脈カテーテルを用いるもしくは用いない静脈穿刺、または指穿刺(またはその同等のもの)で収集されてもよい。対象から同時期に収集された複数の血液またはCSF試料をプールして、「試料」を作出してもよい。収集されたら、血液またはCSF試料を、当技術分野において公知の方法に従って処理してもよい(例えば、全細胞および細胞残屑を除去するための遠心分離;分析試験前に検体を安定化および保存するために設計された添加剤の使用など)。血液またはCSF試料は、すぐに使用されもよく、または凍結し、無期限に保存されてもよい。
本明細書において開示される方法における使用の前に、生体試料はまた、必要によりまたは所望により、プロテアーゼ阻害剤、内部標準、界面活性剤、およびカオトロピック剤を含めるように、他の分析物(例えば、タンパク質、ペプチド、代謝産物など)を枯渇させるように、またはその任意の組み合わせで改変されていてもよい。
「枯渇する」という用語は、量または数を減少させることを意味する。したがって、タンパク質が枯渇した試料は、元の試料における量より測定可能に少ない任意の量のタンパク質を有していてもよく、タンパク質の量を含まなくてもよい。非限定的な例として、タンパク質は、限外濾過、または酸、有機溶媒もしくは塩を用いるタンパク質沈殿によって、試料から枯渇されてもよい。一般的に言えば、これらの方法を使用して、高存在量および高分子量のタンパク質を確実に低減させ、次に、これが、低分子量および/または低存在量のタンパク質およびペプチド(例えば、タウ、Aβ、Nflなど)を濃縮する。具体例において、タンパク質は、沈殿によって試料から枯渇されてもよい。簡潔には、沈殿は、沈殿剤を試料に添加することおよび徹底的に混合すること、試料を沈殿剤とともにインキュベートして、タンパク質を沈殿させること、ならびに遠心分離または濾過によって沈殿したタンパク質を分離することを含む。次いで、得られた上清を、下流の適用において使用してもよい。必要な試薬の量は、当技術分野において公知の方法によって実験的に決定されてもよい。好適な沈殿剤としては、過塩素酸、トリクロロ酢酸、アセトニトリル、メタノールなどが挙げられる。例示的な実施形態において、タンパク質は、酸沈殿によって試料から枯渇される。さらなる実施形態において、タンパク質は、過塩素酸を使用する酸沈殿によって試料から枯渇される。
さらなる例において、タンパク質は、過塩素酸を使用する酸沈殿によって試料から枯渇されてもよい。本明細書において使用される場合、「過塩素酸」は、他に指示されない限り、70%の過塩素酸を指す。一部の実施形態において、過塩素酸は、約1%v/v~約15%v/vの最終濃度まで添加される。他の実施形態において、過塩素酸は、約1%v/v~約10%v/vの最終濃度まで添加される。他の実施形態において、過塩素酸は、約1%v/v~約5%v/vの最終濃度まで添加される。他の実施形態において、過塩素酸は、約3%v/v~約15%v/vの最終濃度まで添加される。他の実施形態において、過塩素酸は、約3%v/v~約10%v/vの最終濃度まで添加される。他の実施形態において、過塩素酸は、約3%v/v~約5%v/vの最終濃度まで添加される。他の実施形態において、過塩素酸は、3.5%v/v~約15%v/v、3.5%v/v~約10%v/v、または3.5%v/v~約5%v/vの最終濃度まで添加される。他の実施形態において、過塩素酸は、約3.5%v/vの最終濃度まで添加される。過塩素酸の添加後、試料を、十分に混合し(例えば、ボルテックスミキサーによって)、典型的には、約10分間以上、低温で維持して、沈殿を促進する。例えば、試料は、約10分間~約60分間、約20分間~約60分間、または約30分間~約60分間維持されてもよい。他の例において、試料は、約15分間~約45分間、または約30分間~約45分間維持されてもよい。他の例において、試料は、約15分間~約30分間、または約20分間~約40分間維持されてもよい。他の例において、試料は、約30分間維持される。次いで、試料を、低温で遠心分離して、沈殿したタンパク質をペレット化し、例えば、可溶性タウを含む上清(すなわち、酸可溶性画分)を新しい容器に移す。上記の文脈において使用される場合、「低温」は、10℃以下の温度を指す。例えば、低温は、約1℃、約2℃、約3℃、約4℃、約5℃、約6℃、約7℃、約8℃、約9℃、または約10℃であってもよい。一部の実施形態において、より狭い温度範囲、例えば、約3℃~約5℃、またはさらに約4℃が好ましくあり得る。ある特定の実施形態において、低温は、試料を氷上に置くことによって達成されてもよい。
代替的にまたはそれに加えて、タンパク質、ペプチド、および/または代謝産物は、目的の生体分子を特異的に標的にする方法によって、例えば、親和性枯渇、固相抽出、または当技術分野において公知の他の方法によって、試料から枯渇されてもよい。タンパク質/ペプチドまたは複数のタンパク質/ペプチドの標的化枯渇は、タンパク質/ペプチドの下流の分析が所望される状況(例えば、翻訳後修飾の特定、定量、分析など)において使用されてもよい。典型的には、出発物質における標的化タンパク質の少なくとも50%(例えば、50%、60%、70%、80%、90%、またはそれ以上)が枯渇される。一部の実施形態において、出発物質における標的化タンパク質の約70%以上、約80%以上、または約90%以上が枯渇される。親和性枯渇は、分子へのその特異的結合性によって、試料から目的のタンパク質を枯渇させる方法を指す。典型的には、分子は、固体支持体、例えば、ビーズ、樹脂、組織培養プレートなどに付着したリガンド(固定化リガンドと称される)である。リガンドの固体支持体への固定化はまた、リガンド-タンパク質相互作用が起こった後に起こり得る。好適なリガンドとしては、抗体、アプタマー、および他のエピトープ結合剤が挙げられる。例えば、Aβペプチドは、好適なエピトープ結合剤を用いるAβの親和性枯渇後に、当技術分野において公知の方法によって特定および定量されてもよい。タウも、同様に特定および定量されてもよい。分子はまた、目的のタンパク質を選択的に吸収するポリマーまたは他の材料であってもよい。非限定的な例として、脂肪オキセチル化(oxethylized)アルコールによって置換されたポリヒドロキシメチレン(例えば、PHM-L LIPOSORB、Sigma Aldrich)を使用して、血清からリポタンパク質(ApoEを含む)を選択的に吸収してもよい。次いで、ApoEアイソフォーム(「ApoE状態」)の特定および/またはApoEの定量は、当技術分野において公知の方法によって行われてもよい。標的化枯渇はまた、その後の分析のために、限定されるものではないが、アポリポタンパク質J、シヌクレイン、可溶性アミロイド前駆体タンパク質、アルファ-2マクログロブリン、S100B、ミエリン塩基性タンパク質、インターロイキン、TNF、TREM-2、TDP-43、YKL-40、VILIP-1、プリオンタンパク質、pNFH、およびDJ-1を含む他のタンパク質を単離するために使用されてもよい。
(b)生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程
「濃縮する」という用語は、量または数の増加を意味する。血液およびCSFは、複数のNflアイソフォームを含有する。したがって、「生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程」は、出発試料(すなわち、生体試料)と比較して、試料の容量あたりのNflアイソフォームまたは複数のNflアイソフォームの量を測定可能に増加させることを意味する。一部の例において、濃縮は、少なくとも約5倍であってもよい。一部の例において、濃縮は、約5倍~約1000倍であってもよい。例えば、濃縮は、少なくとも約5倍、約10倍、約20倍、約50倍、約100倍、約200倍、約300倍、約400倍、約500倍、約600倍、約700倍、約800倍、約900倍、約1000倍、またはそれ以上であってもよい。
一部の実施形態において、本開示の方法は、生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程であって、Nflアイソフォームが、約350アミノ酸長以下である、工程を含む。例えば、Nflアイソフォームは、約300アミノ酸長以下、約250アミノ酸長以下、約200アミノ酸長以下、約150アミノ酸長以下、約100アミノ酸長以下、またはさらに約50アミノ酸長以下であってもよい。約350アミノ酸長以下のNflアイソフォームは、全長Nfl(配列番号1のアミノ酸配列を有する)について、N末端トランケーション、C末端トランケーション、またはN末端トランケーションおよびC末端トランケーションを含有していてもよい。さらなる例において、本開示の方法は、配列番号1のアミノ酸92~100、アミノ酸101~107、アミノ酸108~116、アミノ酸117~126、アミノ酸137~144、アミノ酸148~157、アミノ酸158~164、アミノ酸165~172、アミノ酸178~185、アミノ酸192~196、もしくはアミノ酸198~206、またはそれらの任意の組み合わせを含むアミノ酸配列を有する1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程を含んでいてもよい。他の例において、本開示の方法は、配列番号1のアミノ酸282~292、アミノ酸323~330、アミノ酸331~338、もしくはアミノ酸339~353、またはそれらの任意の組み合わせを含むアミノ酸配列を有する1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程を含んでいてもよい。さらに他の例において、本開示の方法は、配列番号1のアミノ酸422~437、アミノ酸438~462、および/またはアミノ酸530~540を含むアミノ酸配列を有する1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程を含んでいてもよい。さらに他の例において、本開示の方法は、Nflアイソフォームの第1の集団を濃縮する工程、および次いで、以前に枯渇された試料を使用するそれぞれの場合において、Nflアイソフォームの第2、第3、第4、またはそれ以上の集団を続いて濃縮する工程を含んでいてもよい。さらに他の例において、本開示の方法は、図22に記載される1つまたは複数のアイソフォームを濃縮する工程を含んでいてもよい。
本開示の方法は、Nflアイソフォームを生体試料から単離することによって(例えば、親和性精製、固相抽出など)および/または他のNflアイソフォームを生体試料から除去することによって(例えば、親和性枯渇、固相抽出など)によって、トランケートされたNflアイソフォームまたは複数のトランケートされたNflアイソフォームを濃縮してもよい。親和性枯渇は、上記に記載されている。親和性精製は、分子へのその特異的結合性によって、目的のタンパク質を濃縮する方法を指す。典型的には、分子は、固体支持体、例えば、ビーズ、樹脂、組織培養プレートなどに付着したリガンド(固定化リガンドと称される)である。リガンドの固体支持体への固定化はまた、リガンド-タンパク質相互作用が起こった後に起こり得る。好適なリガンドとしては、抗体、アプタマー、および他のエピトープ結合剤が挙げられる。親和性精製によってNflを精製することには、Nflを含む試料を好適な固定化リガンドと接触させること、1回または複数回の洗浄工程、およびNflの固定化リガンドからの溶出を含む。Nflの親和性精製および/またはNflの親和性枯渇のための試薬は、当技術分野において公知の方法(例えば、全長組換えNflを使用して、エピトープ結合剤を作製すること、および次いで、所与のエピトープに結合するエピトープ結合剤を選択すること、組換えNflペプチドを使用して、Nflのある特定の断片に対するエピトープ結合剤を作製することなど)によって作製されてもよい。市販のエピトープ結合剤、例えば、ABIN6025698(Abbexa)、ABIN4339158(Novus Biologicals)、13-0400(Invitrogen Antibodies)、UD1またはUD2(Uman Diagnostics)なども使用されてもよい。好適なエピトープ結合剤は、セクションIIにも記載されている。
代替的に、Nflアイソフォームの濃縮は、直接行われなくてもよいが、むしろNflアイソフォームまたは複数のNflアイソフォームの増幅された検出は、間接的に行われてもよい。例えば、近接ライゲーションアッセイ[例えば、Duo-Link(Sigma Aldrich)]を使用して、試薬がそれぞれN末端領域およびC末端領域に結合するときに増幅されたシグナルを生成することができる試薬を用いて、NflアイソフォームのN末端領域およびC末端領域を検出してもよい。典型的には、試薬は、エピトープ結合剤である。好適なエピトープ結合剤としては、セクションIIに記載されているものおよび/または市販抗体が挙げられ得る。近接ライゲーションアッセイなどによるNflアイソフォームまたは複数のNflアイソフォームの増幅された検出はまた、濃縮または枯渇工程後に行われてもよい(例えば、配列番号1のアミノ酸530~540を含むアイソフォームを濃縮するエピトープ結合剤を用いる単一の濃縮工程後など)。
上記の具体的な実施形態において、生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程は、生体試料を、Nflアイソフォームの第1の集団に特異的に結合するエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第1の集団を単離することを含み、ここで、エピトープ結合剤は、(i)配列番号1のアミノ酸90~250内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;(ii)配列番号1のアミノ酸116~184内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;(iii)配列番号1のアミノ酸250~400内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;(iv)配列番号1のアミノ酸283~338内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;(v)配列番号1のアミノ酸400~543内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;(vi)配列番号1のアミノ酸437~543内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;(vii)HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(viii)HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;および(ix)HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤からなる群から選択される。
上記の別の具体的な実施形態において、生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程は、(a)生体試料を、Nflアイソフォームの第1の集団に特異的に結合する第1のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第1の集団を単離すること;および(b)Nflアイソフォームの第1の集団が枯渇した試料を、Nflアイソフォームの第2の集団に特異的に結合する第2のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第2の集団を単離することを含んでいてもよい。代替的には、生体試料は、第1のエピトープ結合剤および第2のエピトープ結合剤と同時に接触させてもよく、Nflアイソフォームの第1の集団およびNflアイソフォームの第2の集団は、順次的または同時に単離されてもよい。好ましい実施形態において、第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープ結合剤のエピトープの下流のエピトープに結合する。一例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸1~450内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸400~543内のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~300内または配列番号1のアミノ酸200~400内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸400~543内のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~250内または配列番号1のアミノ酸250~400内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープは、配列番号1のアミノ酸400~543内または配列番号1のアミノ酸430~540内である。好適なエピトープ結合剤としては、セクションIIに記載されているものおよび/または市販抗体が挙げられる。具体的な実施形態において、第1のエピトープ結合剤は、HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であってもよい。別の具体的な実施形態において、第1のエピトープ結合剤は、HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であってもよい。別の具体的な実施形態において、第2のエピトープ結合剤は、HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であってもよい。別の具体的な実施形態において、第2のエピトープ結合剤は、HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であってもよい。
上記の別の具体的な実施形態において、生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程は、(a)生体試料を、Nflアイソフォームの第1の集団に特異的に結合する第1のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第1の集団を単離すること;(b)Nflアイソフォームの第1の集団が枯渇した試料を、Nflアイソフォームの第2の集団に特異的に結合する第2のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第2の集団を単離すること;および(c)Nflアイソフォームの第1および第2の集団が枯渇した試料を、Nflアイソフォームの第3の集団に特異的に結合する第3のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第3の集団を単離することを含んでいてもよい。代替的に、生体試料は、第1のエピトープ結合剤、第2のエピトープ結合剤、および第3のエピトープ結合剤と同時に接触させてもよく、Nflアイソフォームの第1の集団、Nflアイソフォームの第2の集団、およびNflアイソフォームの第3の集団は、順次的または任意の組み合わせで単離されてもよい。好ましい実施形態において、第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープ結合剤のエピトープの下流のエピトープに結合してもよく、第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープ結合剤のエピトープの下流のエピトープに結合してもよい。代替的に、第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープ結合剤の上流のエピトープに結合してもよい。一例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸1~400内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸90~450内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~300内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸200~400内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~250内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸250~400内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。好適なエピトープ結合剤としては、セクションIIに記載されているものおよび/または市販抗体が挙げられる。具体的な実施形態において、(i)第1のエピトープ結合剤は、HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であるか;(ii)第2のエピトープ結合剤は、HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であるか;(iii)第3のエピトープ結合剤は、HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であるか;あるいは(iv)それらの任意の組み合わせである。
上記の別の具体的な実施形態において、生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程は、(a)生体試料を、2つ以上のエピトープ結合剤と同時に接触させること(順次的ではない)、ここで、それぞれのエピトープ結合剤が、Nflの異なるエピトープに特異的に結合する;ならびに(b)工程(a)において濃縮された1つ~複数のNflアイソフォームを検出し、適宜定量することを含んでいてもよい。一例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸1~400内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸90~450内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~300内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸200~400内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~250内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸250~400内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。好適なエピトープ結合剤としては、セクションIIに記載されているものおよび/または市販抗体が挙げられる。具体的な実施形態において、2つ以上のエピトープ結合剤は、HJ30.1、HJ30.1の抗原結合性断片、HJ30.2、HJ30.2の抗原結合性断片、HJ30.13、HJ30.13の抗原結合性断片、HJ30.4、HJ30.4の抗原結合性断片、HJ30.7、HJ30.7の抗原結合性断片、HJ30.11、HJ30.11の抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2、HJ30.4、HJ30.7、HJ30.11、およびHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤からなる群から選択される。別の具体的な実施形態において、1つのエピトープ結合剤は、群(i)、(ii)、または(iii)から選択され、少なくとも1つの追加のエピトープ結合剤は、異なる群(i)、(ii)、または(iii)から選択され、ここで、群(i)、(ii)、または(iii)は、(i)HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(ii)HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(iii)HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。別の具体的な実施形態において、少なくとも1つのエピトープ結合剤は、群(i)、(ii)、および(iii)のそれぞれから選択され、ここで、群(i)、(ii)、または(iii)は、(i)HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(ii)HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(iii)HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。
内部標準(本明細書において「ISTD」と略される)を使用して、濃縮の間にわたる変動を説明し、適宜、絶対濃度を算出してもよい。一般に、内部標準は、重要な試料の処理の前に添加され、これは、必要により1回よりも多く添加され得る。1つまたは複数の全長Nflアイソフォームが使用されてもよい。代替的にまたはそれに加えて、翻訳後修飾を有するNflおよび/またはNflのペプチド断片のアイソフォームも使用されてもよい。例えば、複数のアイソフォームの順次的単離を用いる実施形態において、単離工程の数に等しい内部標準の数を使用することが有利であり得、ここで、それぞれの内部標準は、それぞれの単離工程が、単一の内部標準だけを単離するように、Nflの異なるペプチド断片である。一部の実施形態において、それぞれの内部標準は、異なるAQUAペプチド(すなわち、MSによって検出される目的のペプチドに対応する安定な同位体標識ペプチド)であってもよい。代替的に、最終単離工程のNflアイソフォームが目的のものみである場合、単一の内部標準が使用されてもよく、ここで、内部標準は、最終工程まで単離/濃縮されないペプチド断片である。一部の実施形態において、内部標準は、AQUAペプチドであってもよい。典型的には、内部標準は、分離のために依拠する化学的特性に影響を及ぼすことはないが、内因性Nfl分析物からNfl標準を識別するために、検出可能に標識される。一部の実施形態において、内部標準は、同位体標識内部Nfl標準である。好適な同位体標識内部Nfl標準は、少なくとも1つのアミノ酸残基に組み込まれた重同位体標識を有する。一般的に言えば、組み込まれる標識アミノ酸残基は、その化学的特性に影響を及ぼすことなく、ペプチドの質量を増加させるはずであり、同位体標識の存在から生じる質量シフトは、質量分析方法が、内因性Nfl分析物のシグナルから内部標準(IS)を識別することを可能にするのに十分でなければならない。本明細書に示されるように、好適な重同位体標識としては、限定されるものではないが、H、13Cおよび15Nが挙げられる。一例において、内部標準は、Lys、Argの13Cおよび15N標識組換え全長NflまたはNflのペプチド断片であってもよい。典型的には、約0.1~10ngの内部標準が、通常、適切な緩衝液(例えば、TBEAC、約0.01~2%のアルブミンなど)に十分に希釈される。例示的な実施形態において、約1%のヒト血清アルブミン(HSA)中に約1ng~約2.5ngである。
(c)以前に濃縮された1つ~複数のNflアイソフォームを検出する工程
Nflアイソフォームは、限定されるものではないが、イムノアッセイ、マルチプレックスアッセイ(LuminexによるxMAP技術など)、単一分子アレイアッセイ[Simoa(登録商標)ビーズ技術など]、近接ライゲーションアッセイ[Sigma AldrichによるDuoLink(登録商標)など]などを含む、下記にまたは実施例においてさらに詳述されるように質量分析によって、または当技術分野において公知の他の方法によって、濃縮された試料中で検出され、適宜定量され得る。
一部の実施形態において、Nflアイソフォームは、質量分析によって濃縮された試料中で検出され、適宜定量される。簡潔には、質量分析による検出は、濃縮されたNflアイソフォームをプロテアーゼにより切断すること、および固相抽出によって、得られた切断生成物を適宜脱塩して、Nflのタンパク質分解ペプチドを含む試料を得ること;ならびにNflのタンパク質分解ペプチドを含む試料の液体クロマトグラフィー-質量分析(LC/MS)を行って、Nflの少なくとも1つのタンパク質分解ペプチドを検出することを含む。本明細書において開示される方法のいずれかにおいて、Nflの任意のタンパク質分解ペプチドの量も定量されてもよい(例えば、適切なタンパク質分解ペプチドに対応するMS分析のピークの高さまたは積分から)。したがって、実際には、Nflの1つまたは複数のタンパク質分解ペプチドを使用して、生体試料中に存在するNflタンパク質の量が検出および測定される。血液およびCSFが、複数のNflアイソフォームを含有し、複数のアイソフォームのサブセットが、配列類似性を共有するので(図22を参照されたい)、Nflのタンパク質分解ペプチドの測定は、濃縮方法が所与のアイソフォームに特異的である限り、測定されるタンパク質分解ペプチドを含有する生体試料中の複数のNflアイソフォームのレベルを記載し得る。
トリプシンがプロテアーゼである実施形態において、Nflの存在を示す好適なNflのタンパク質分解ペプチドは、実施例に記載され得る通りである。例えば、トリプシンペプチド[370,378]、[379,389]、および[391,398]は、Nflに固有ではなく、従って、目的が生体試料中のNflを定量することである場合に好ましくない。一部の実施形態において、Nflの存在を示す好適なNflのタンパク質分解ペプチドは、表Cにリストされたペプチドから選択され得る。例示的なトリプシンペプチドとしては、配列番号1のアミノ酸108~116、配列番号1のアミノ酸117~126、配列番号1のアミノ酸165~172、配列番号1のアミノ酸198~206、配列番号1のアミノ酸324~331、配列番号1のアミノ酸400~421、配列番号1のアミノ酸422~437、配列番号1のアミノ酸438~462、および配列番号1のアミノ酸530~540を有するトリプシンペプチドが挙げられる。消化のために代替の酵素を使用する場合、得られるタンパク質分解ペプチドは、わずかに異なり得るが、当業者によって容易に決定することができる。理論に縛られることを望まないが、同じ種類の2つの生体試料(例えば、2つの血液試料)間のトリプシンペプチドの量の変動は、これらの生体試料を構成するNflアイソフォームにおける相違を反映すると考えられる。本明細書において開示されるように、ある特定のNflのタンパク質分解ペプチドの量、およびある特定のNflのタンパク質分解ペプチドの比は、神経損傷を診断する、神経変性疾患の診断の情報を与える、さらなる診断検査のために患者を選択する、処置の決定をガイドする、またはそれらの任意の組み合わせのために臨床的に重要な意味を持つ情報を提供し得る。したがって、Nflのトリプシンペプチドの検出および定量を可能にする方法は、多くの疾患の診断、予後診断、および処置における有用性を有する。
Nflのタンパク質分解ペプチドは、高分解能質量分析計と接続された液体クロマトグラフィーシステムによって分離されてもよい。好適なLC-MSシステムは、<1.0mmのIDのカラムを含み、約100μl/分未満の流速を使用してもよい。好ましい実施形態において、ナノフローLC-MSシステムが使用される(例えば、約50~100μmのIDのカラムおよび<1μL/分、好ましくは、約100~800nL/分、より好ましくは、約200~600nL/分の流速)。例示的な実施形態において、LC-MSシステムは、0.05mMのIDのカラムを含み、約400nL/分の流速を使用してもよい。
当技術分野において公知であるように、タンデム質量分析を使用して、分解能を改善してもよく、または技術を、単一の質量分析器を用いてタンデム質量分析法の分解能を達成するように改善してもよい。好適な質量分析器の種類は、当技術分野において公知である。これらとしては、限定されるものではないが、四重極、飛行時間型、イオントラップおよびOrbitrap、ならびに異なる種類の質量分析器を1つの構成に組み合わせたハイブリッド質量分析器[例えば、Orbitrap Fusion(商標)Tribrid(商標)質量分析器、Orbitrap Fusion(商標)Lumos(商標)質量分析器、Orbitrap Tribrid(商標)Eclipse(商標)質量分析器、Q Exactive 質量分析器、それぞれThermoFisher Scientific]が挙げられる。例示的な実施形態において、LC-MSシステムは、Orbitrap Fusion(商標)Tribrid(商標)質量分析器、Orbitrap Fusion(商標)Lumos(商標)質量分析器、Orbitrap Tribrid(商標)Eclipse(商標)質量分析器、または四重極で類似のまたは改善されたイオン集束およびイオン透過性を有する質量分析器から選択される質量分析器を含んでいてもよい。好適な質量分析プロトコールは、分析の前に収集されたイオンの数(例えば、Orbitrap を使用するAGC設定)および/または注入時間を最適化することによって発展し得る。例示的な実施形態において、実施例において概説される質量分析プロトコールが使用される。
MSによって分析されるタンパク質分解ペプチドは、当技術分野において公知の方法によって定量されてもよい。一般的に言えば、既知量の内部標準が試料に添加される。次いで、試料は、消化され、LC-MSによって分析される。抽出されたイオンクロマトグラムを、ネイティブペプチドおよび内部標準について作成する。ピーク比(例えば、14N/15N)を使用して、ネイティブペプチドの量が算出される。
IV.バイオマーカーを検出するための方法およびその使用
別の態様において、本開示は、対象から得られた試料中のタンパク質バイオマーカーを検出し、適宜定量するための方法を提供する。方法は、セクションIIIの方法に従ってNflを検出し、適宜定量する工程を含み、ここで、生体試料は、神経損傷を有するかまたはそれを有するリスクがある対象から得られた試料であり、バイオマーカーは、濃縮されたNflアイソフォーム、第1のNflアイソフォームの第2のNflアイソフォームに対する比、Nflアイソフォームの濃縮された集団、または濃縮されたNflアイソフォームの第1の集団および濃縮されたアイソフォームの第2の集団の比である。一部の実施形態において、神経損傷は、軸索損傷を含み得る。一部の実施形態において、神経損傷は、軸索損傷である。神経損傷の種類は、限定されず、急性もしくは慢性傷害(例えば、外傷性脳損傷など)、神経炎症、および/または神経変性疾患に起因していてもよい。神経変性疾患の非限定的な例としては、筋萎縮性側索硬化症、シャルコー-マリー-トゥース病、慢性外傷性脳症(CTE)、クロイツフェルト-ヤコブ病、拳闘家認知症、ダウン症、ゲルストマン-ストロイスラー-シャインカー病、ハンチントン病、封入体筋炎、プリオンタンパク質脳アミロイド血管症、外傷性脳損傷、グアム筋萎縮性側索硬化症/パーキンソニズム-認知症複合、神経原線維変化を伴う非グアム島運動神経疾患、嗜銀顆粒性認知症、大脳皮質基底核変性症、石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病、前頭側頭型認知症、17番染色体に連鎖しパーキンソニズムを伴う前頭側頭型認知症、ハラーホルデン-スパッツ病、レビー小体認知症(LBD)、多発性硬化症、多系統萎縮症、筋緊張性ジストロフィー、ニーマン-ピック病C型、パリド-ポント-黒質変性症、パーキンソン病、ピック病、進行性皮質下グリオーシス、脳炎後パーキンソニズム、PART(原発性加齢関連タウオパチー)、進行性核上性麻痺、亜急性硬化性全脳炎、亜急性硬化性全脳症、濃縮体のみの認知症(または濃縮体優位型認知症)、濃縮体優位型認知症、球状グリア封入体を伴う白質タウオパチー、軽度認知機能障害(MCI)、緑内障、家族性英国型認知症、家族性デンマーク型認知症、グアドループ島パーキンソニズム、脳鉄蓄積を伴う神経変性、SLC9A6関連精神遅滞、HIV関連認知症、老人性心アミロイドーシスが挙げられる。「対照対象」または「健康な対照」と称される場合がある健康な対象は、最小限に、認知機能障害の臨床徴候または症状を有さず、神経損傷、神経変性疾患、および/または外傷性脳損傷の他の臨床徴候または症状に対して「陰性」であることもある。
一部の実施形態において、バイオマーカーは、Nflの桿状ドメインから実質的になるアミノ酸配列を有するアイソフォーム、Nflの桿状ドメインの一部分から実質的になるアミノ酸配列を有するアイソフォーム、Nflの桿状ドメインの一部分からなり、この領域外のアミノ酸なしのアミノ酸配列を有するアイソフォーム、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるNflアイソフォームの集団であってもよい。桿状ドメインは、典型的には、配列番号1のアミノ酸90~396を含むとして記載される。例えば、バイオマーカーは、最大で約330アミノ酸長(例えば、約330、約325、約320、約315、約310アミノ酸)を有する配列番号1のアミノ酸90~396を含む1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。代替的にまたはそれに加えて、バイオマーカーは、配列番号1のアミノ酸90~396の断片である1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。例えば、バイオマーカーは、310アミノ酸長未満(約305、約300、約275、約250、約225、約200、約175、約150、約125、約100、約75、約50、約25など)であり、配列番号1のアミノ酸164~171、配列番号1のアミノ酸197~205、配列番号1のアミノ酸323~330、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。一部の例において、バイオマーカーは、約200アミノ酸長未満であり、配列番号1のアミノ酸165~172、配列番号1のアミノ酸198~206、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。代替的にまたはそれに加えて、バイオマーカーは、配列番号1のアミノ酸125~396の断片である1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。例えば、バイオマーカーは、約275アミノ酸長以下であり、配列番号1のアミノ酸165~172、配列番号1のアミノ酸198~206、配列番号1のアミノ酸324~331、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。
一部の実施形態において、バイオマーカーは、Nflのテール領域から実質的になるアイソフォーム、Nflのテール領域の一部分からなるアミノ酸配列を有するアイソフォーム、またはそれらの組み合わせからなる群から選択されるNflアイソフォームの集団であってもよい。テール領域は、典型的には、配列番号1のアミノ酸397~543として記載される。例えば、バイオマーカーは、147アミノ酸長~約200アミノ酸長である配列番号1のアミノ酸397~543を含む1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。代替的にまたはそれに加えて、バイオマーカーは、配列番号1のアミノ酸397~543の断片である1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。例えば、バイオマーカーは、147アミノ酸長未満であり、配列番号1のアミノ酸422~437、配列番号1のアミノ酸438~462、配列番号1のアミノ酸530~540、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。別の実施形態において、バイオマーカーは、約100アミノ酸長以下より少なく、配列番号1のアミノ酸422~437、配列番号1のアミノ酸438~462、配列番号1のアミノ酸530~540、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。
さらなる実施形態において、バイオマーカーは、上記に記載される2つのバイオマーカーの比であってもよい。非限定的な例として、バイオマーカーは、桿状領域由来の2つのバイオマーカーの比、またはテール領域由来の2つのバイオマーカーの比、またはより好ましくは、桿状領域由来の1つのバイオマーカーおよびテール領域由来の1つのバイオマーカーの比であってもよい。またさらなる実施形態において、バイオマーカーは、バイオマーカーのNflの総量に対する比であってもよい。他の数学的演算、および2つよりも多くのバイオマーカーの使用も企図される。例えば、第1および第2の生体試料が分析され、ここで、第2の試料が、第1の(例えば、日、週、月、年)後の期間に得られる場合、バイオマーカーの変化の速度が使用されてもよい。
一部の実施形態において、バイオマーカーは、(i)HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(ii)HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;あるいは(iii)HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤から選択されるエピトープ結合剤を用いて親和性精製されたNflアイソフォームの集団であってもよい。
一部の実施形態において、バイオマーカーは以下であってもよい。
(a)配列番号1のアミノ酸165~172および/または配列番号1のアミノ酸198~206を含むNflアイソフォームの集団であって、Nflアイソフォームの集団が、(i)HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤から選択されるエピトープ結合剤を用いて親和性精製されている、Nflアイソフォームの集団;
(b)配列番号1のアミノ酸324~331を含むNflアイソフォームの集団であって、Nflアイソフォームの集団が、HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤から選択されるエピトープ結合剤を用いて親和性精製されている、Nflアイソフォームの集団;
(c)配列番号1のアミノ酸530~540を含むNflアイソフォームの集団であって、Nflアイソフォームの集団が、HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤から選択されるエピトープ結合剤を用いて親和性精製されている、Nflアイソフォームの集団;
(d)(a)の(b)に対する比;
(e)(b)の(c)に対する比;あるいは
(f)(a)の(c)に対する比。
上記の実施形態において、Nflアイソフォームのそれぞれの集団は、生体試料から単離されてもよく、または他のNflアイソフォームが以前に枯渇された試料から単離されてもよい。非限定的な例として、(c)におけるNflアイソフォームの集団は、(a)が枯渇したか、(b)が枯渇したか、または(a)および(b)が枯渇した試料から単離されてもよい。
一例において、方法は、(a)対象から得られた生体試料を準備する工程であって、生体試料が、血液試料またはCSF試料である、工程、(b)生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程であって、濃縮する工程が、(i)生体試料を、Nflアイソフォームの第1の集団に特異的に結合する第1のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第1の集団を単離すること;(ii)Nflアイソフォームの第1の集団が枯渇した試料を、Nflアイソフォームの第2の集団に特異的に結合する第2のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第2の集団を単離すること;および(iii)Nflアイソフォームの第1および第2の集団が枯渇した試料を、Nflアイソフォームの第3の集団に特異的に結合する第3のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第3の集団を単離することを含むかまたはそれからなる、工程、ならびに(c)第1の集団、第2の集団、第3の集団、またはそれらの任意の組み合わせ中の1つ~複数のNflアイソフォームを検出し、適宜定量する工程を含み、ここで、バイオマーカーは、(c)において検出されたNflアイソフォームもしくはNflアイソフォームの集団、または(c)において検出されたNflアイソフォームもしくはNflアイソフォームの集団間の比である。好ましい実施形態において、第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープ結合剤のエピトープの下流のエピトープに結合してもよく、第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープ結合剤のエピトープの下流のエピトープに結合してもよい。代替的に、第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープ結合剤の上流のエピトープに結合してもよい。一例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸1~400内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~450内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~300内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸200~400内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~250内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸250~400内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。好適なエピトープ結合剤としては、セクションIIに記載されているものおよび/または市販抗体が挙げられる。具体的な実施形態において、(i)第1のエピトープ結合剤は、HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であるか;(ii)第2のエピトープ結合剤が、HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であるか;(iii)第3のエピトープ結合剤は、HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であるか;あるいは(iv)それらの任意の組み合わせである。
一部の実施形態において、方法は、(a)対象から得られた生体試料を準備する工程であって、生体試料が、血液試料またはCSF試料である、工程、(b)生体試料を、2つ以上のエピトープ結合剤と接触させることによって、複数のNflアイソフォームを濃縮する工程であって、それぞれのエピトープ結合剤が、Nflの異なるエピトープに特異的に結合する、工程、および(c)工程(b)において濃縮された1つ~複数のNflアイソフォームを検出し、適宜定量する工程を含み、ここで、バイオマーカーは、(c)において検出されたNflアイソフォームもしくはNflアイソフォームの集団、または(c)において検出されたNflアイソフォームもしくはNflアイソフォームの集団間の比である。一例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸1~400内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸90~450内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~300内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、第1のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸200~400内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、第2のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。別の例において、第1のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸90~250内の第1のエピトープに特異的に結合し;第2のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸250~400内の第2のエピトープに特異的に結合し;第3のエピトープ結合剤は、配列番号1のアミノ酸400~543内の第3のエピトープに特異的に結合する。好適なエピトープ結合剤としては、セクションIIに記載されているものおよび/または市販抗体が挙げられる。具体的な実施形態において、2つ以上のエピトープ結合剤は、HJ30.1、HJ30.1の抗原結合性断片、HJ30.2、HJ30.2の抗原結合性断片、HJ30.13、HJ30.13の抗原結合性断片、HJ30.4、HJ30.4の抗原結合性断片、HJ30.7、HJ30.7の抗原結合性断片、HJ30.11、HJ30.11の抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2、HJ30.4、HJ30.7、HJ30.11、およびHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤からなる群から選択される。別の具体的な実施形態において、1つのエピトープ結合剤は、群(i)、(ii)、または(iii)から選択され、少なくとも1つの追加のエピトープ結合剤は、異なる群(i)、(ii)、または(iii)から選択され、ここで、群(i)、(ii)、または(iii)は、(i)HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(ii)HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(iii)HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。別の具体的な実施形態において、少なくとも1つのエピトープ結合剤は、群(i)、(ii)、および(iii)のそれぞれから選択され、ここで、群(i)、(ii)、または(iii)は、(i)HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(ii)HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;(iii)HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である。
バイオマーカーの検出および定量は、いくつかの目的のために使用され得る。非限定的な例としては、神経損傷を診断すること、神経損傷によって特徴付けられる疾患または状態(例えば、外傷性脳損傷、神経変性疾患など)を診断すること、神経損傷および/または神経損傷によって特徴付けられる疾患状態の発生または進行をモニタリング/測定すること、神経損傷を有する対象を処置すること、所与の処置の有効性を決定/測定することなどが挙げられる。
したがって、別の態様において、方法は、上記の実施形態のいずれかに記載されるようにして、バイオマーカーのレベルを検出および定量する工程、ならびにレベルが、認知機能が正常である対照対象におけるそのレベルと比較して低減されているかを決定する工程を含む。別の態様において、方法は、上記の実施形態のいずれかに記載されるようにして、バイオマーカーのレベルを検出および定量する工程、ならびにレベルが、認知機能が正常であり、神経変性疾患または外傷性脳損傷の1つまたは複数の追加の臨床徴候または症状について陰性でもある対照対象におけるそのレベルと比較して低減されているかを決定する工程を含む。別の態様において、方法は、上記の実施形態のいずれかに記載されるようにして、バイオマーカーのレベルを検出および定量する工程、ならびにレベルが、認知機能が正常であり、アミロイド陰性(Aβ-)でもある対照対象におけるそのレベルと比較して低減されているかを決定する工程を含む。別の態様において、方法は、上記の実施形態のいずれかに記載されるようにして、バイオマーカーのレベルを検出および定量する工程、ならびにレベルが、認知機能が正常であり、脳におけるタウ沈着の病理学的レベルについて陰性でもある対照対象におけるそのレベルと比較して低減されているかを決定する工程を含む。認知症を含む認知機能障害を評価するための臨床検査は、当技術分野において公知である。非限定的な例として、臨床的認知症尺度(CDR)検査が使用されてもよい。脳における病原性タンパク質沈着を評価するためのタウPETトレーサーまたはAβ PETトレーサーの使用も当技術分野において周知である。
一部の実施形態において、対象は、バイオマーカーのレベルが、対照対象における平均から有意に逸脱する場合に、神経損傷を有すると診断されてもよい。「平均から有意に逸脱する」は、平均の、少なくとも1標準偏差、好ましくは、少なくとも1.3標準偏差、より好ましくは、少なくとも1.5標準偏差、またはさらにより好ましくは、少なくとも2標準偏差上または下である(例えば、1σ、1.1σ、1.2σ、1.3σ、1.4σ、1.5σなど、ここで、σは、対照集団において測定された正規分布によって定義される標準偏差である)値を指す。閾値(例えば、平均の少なくとも1標準偏差上または下)を使用することに加えて、一部の実施形態において、平均の上または下の変化の程度を、対象を診断するために使用してもよい。
別の態様において、方法は、上記の実施形態のいずれかに記載されるようにして、対象から得られた第1の生体試料および対象から得られた第2の生体試料中のバイオマーカーのレベルを検出および定量する工程であって、第1の生体試料および第2の生体試料が、両方とも血液試料または両方ともCSF試料であり、第2の生体試料が、第1の生体試料後に得られた、工程を含む。
別の態様において、方法は、上記の実施形態のいずれかに記載されるようにして、対象から得られた第1の生体試料および対象から得られた第2の生体試料中のバイオマーカーのレベルを検出および定量する工程であって、第1の生体試料および第2の生体試料が、両方とも血液試料または両方ともCSF試料であり、第2の生体試料が、第1の生体試料後に得られた、工程を含む。第1の試料と比較した第2の試料中のバイオマーカーレベルの増加は、神経損傷の増加を示す。一部の実施形態において、第1およびその後の試料間のバイオマーカーのレベルの変化の速度を使用して、疾患のステージおよび/または神経損傷の程度が決定される。したがって、そのような方法を使用して、神経損傷を有するか、または神経損傷を有するリスクがある対象をモニタリングしてもよい。
一部の実施形態において、上記の方法の1つまたは複数は、特異的な神経変性疾患を診断、ステージ分け、および/または処置することが当技術分野において公知の1つまたは複数の疾患バイオマーカーと組み合わせて使用されてもよい。例えば、データは、AD進行における事象の病態生理学的カスケードが、CSFおよび血液の血漿Aβ42/Aβ40比の変化で開始し、それに続いてp-タウ205、NfL、総タウ濃度、代謝低下、および萎縮の増加の前に、特異的なCSFのタウ種(例えば、p-タウ217、p-タウ231、p-タウ181、p-タウ153、p-タウ111)のリン酸化の増加に関連する、アミロイドPETによって測定されるアミロイドプラークが増加することを示す。最後に、MTBR-タウ(例えば、MTBR-タウ299、MTBR-タウ243、MTBR-タウ354、MTBR-タウ3R)の一部の種は、タウPETによるタウ凝集および臨床症状の開始の前にまたはそれとともに増加し、長期的なタウ凝集および臨床的進行と相関する。これらの知見は、Aβ、p-タウ、MTBR-タウの尺度の1つまたは複数と組み合わせた、CSFおよび血液のNflの尺度が、脳のアミロイド症、タウオパチー、および神経変性の非常に正確なバイオマーカーであり、前臨床および臨床ADのステージを正確に特定し、ある特定の疾患プロセスを標的にする処置の有効性を予測することができる。AD以外の神経変性疾患の診断、ステージ分け、および処置のための他の疾患バイオマーカーとの併用も企図される。
一部の実施形態において、上記の方法の1つまたは複数は、PETまたは腰椎穿刺などのより侵襲的な診断方法に加えてまたはその代替として使用されてもよい。したがって、上記の方法のいずれかにおいて、一部の態様における対象は、PETイメージングなどの診断検査を以前に受けていない。
一部の実施形態において、上記の方法の1つまたは複数を使用して、対象が、例えば、より侵襲的な診断方法であり得る追加の診断検査を受けるべきかどうかを決定してもよい。例えば、Nflレベルまたは別の臨床徴候と組み合わせたNflレベルが、アルツハイマー病を示唆する場合、対象は、アミロイドに基づくPETまたはタウに基づくPETを受けるように選択されてもよい。代替的にまたはそれに加えて、Nflレベルを使用して、認知検査、または最初の検査が、例えば、疾患の存在または特定の疾患ステージをさらに確認するために行われた場合に、さらなる認知検査を受けるための対象を選択してもよい。代替的にまたはそれに加えて、Nflレベルを使用して、追加のバイオマーカー検査、例えば、アポリポタンパク質J、ハンチンチンタンパク質、シヌクレイン、可溶性アミロイド前駆体タンパク質、α-2マクログロブリン、S100B、ミエリン塩基性タンパク質、インターロイキン、スーパーオキシドジスムターゼ、TNF、TREM-2、TDP-43、YKL-40、VILIP-1、プリオンタンパク質、pNFH、DJ-1などの特定のアイソフォームの総レベルまたはそのレベルを決定するための検査を受けるための患者を選択してもよい。
一部の実施形態において、上記の方法の1つまたは複数を使用して、認知状態または認知機能低下の予後診断も行ってもよい。したがって、一部の実施形態において、本開示は、神経変性疾患、神経炎症、または外傷性脳損傷によって引き起こされる神経損傷を含む、神経損傷を有するヒト対象において認知状態を予測するかまたは認知機能低下を予測する使用のための上記の方法に関する。したがって、さらなる実施形態において、本開示は、神経変性疾患の進行を予測する使用のための上記の方法に関する。
別の態様において、方法は、(a)上記の実施形態のいずれかに記載されるようにして、本明細書に記載されるバイオマーカーである、対象から得られた第1の生体試料中のバイオマーカーのレベルを検出および定量する工程;(b)処置を対象に投与する工程;ならびに(c)処置後に対象から得られた第2の生体試料において、工程(a)において定量されたバイオマーカーを検出および定量する工程を含み、ここで、第1の生体試料および第2の生体試料は、両方とも血液試料または両方ともCSF試料である。第1の試料と比較した、第2の試料における、バイオマーカーのレベルの変化の不在、またはバイオマーカーのレベルの減少のいずれかは、ポジティブな処置応答を示す。加えて、第1の試料と比較した第2の試料中のバイオマーカーのレベルの増加も、増加が、神経損傷を有するが、処置を受けていなかった対象の対照群において生じる増加未満である場合に、ポジティブな処置応答を示し得る。好ましくは、対照対象は、同じ疾患プロセスまたは傷害の種類に起因する神経損傷を有する。したがって、そのような方法を使用して、神経損傷を有するかまたはそれを有するリスクがある対象における処置応答が測定される。
別の態様において、本開示は、神経損傷と診断されたか、または神経損傷を有するリスクがある対象を処置することを含む。方法は、(a)対象から得られた試料において、本明細書に記載されるバイオマーカーを定量する工程;および(b)工程(a)において測定されたバイオマーカーの量を減少または安定化する医薬組成物を対象に投与する工程を含む。
V.組成物
別の態様において、本開示は、セクションIVのバイオマーカーおよび内部標準を含む組成物も提供する。
別の態様において、本開示は、内部標準、ならびにNflの桿状ドメインから実質的になるアミノ酸配列を有するアイソフォーム(典型的には、配列番号1のアミノ酸90~396と記載される)、Nflの桿状ドメインの一部分から実質的になるアミノ酸配列を有するアイソフォーム、Nflの桿状ドメインの一部分からなり、この領域外のアミノ酸なしのアミノ酸配列を有するアイソフォーム、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される複数のNflアイソフォームを含む組成物を提供する。例えば、組成物は、最大で約330アミノ酸長を有する配列番号1のアミノ酸90~396を含む1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。代替的にまたはそれに加えて、組成物は、配列番号1のアミノ酸90~396の断片である1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。例えば、組成物は、310アミノ酸長未満(約305、約300、約275、約250、約225、約200、約175、約150、約125、約100、約75、約50、約25など)であり、配列番号1のアミノ酸165~172、配列番号1のアミノ酸198~206、配列番号1のアミノ酸324~331、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。一部の例において、組成物は、約200アミノ酸長未満であり、配列番号1のアミノ酸165~172、配列番号1のアミノ酸198~206、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。代替的にまたはそれに加えて、組成物は、配列番号1のアミノ酸125~396の断片である1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。例えば、組成物は、約275アミノ酸長以下であり、配列番号1のアミノ酸165~172、配列番号1のアミノ酸198~206、配列番号1のアミノ酸324~331、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。
別の態様において、本開示は、内部標準、およびNflのテール領域から実質的になるアイソフォーム、Nflのテール領域の一部分からなるアミノ酸配列を有するアイソフォーム、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される複数のNflアイソフォームを含む組成物を提供する。テール領域は、典型的には、配列番号1のアミノ酸397~543として記載される。例えば、組成物は、147アミノ酸長~約200アミノ酸長である配列番号1のアミノ酸397~543を含む1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。代替的にまたはそれに加えて、組成物は、配列番号1のアミノ酸397~543の断片である1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。例えば、組成物は、147アミノ酸長未満であり、配列番号1のアミノ酸422~437、配列番号1のアミノ酸438~462、配列番号1のアミノ酸530~540、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。別の実施形態において、組成物は、約100アミノ酸長以下より少なく、配列番号1のアミノ酸422~437、配列番号1のアミノ酸438~462、配列番号1のアミノ酸530~540、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つまたは複数のNflアイソフォームを含んでいてもよい。
別の態様において、本開示は、内部標準、ならびに配列番号1のアミノ酸165~172からなるペプチド、配列番号1のアミノ酸198~206からなるペプチド、配列番号1のアミノ酸324~331からなるペプチド、および配列番号1のアミノ酸530~540からなるペプチドからなる群から選択されるペプチドを含む組成物を提供する。別の態様において、本開示は、内部標準、および配列番号1のアミノ酸530~540からなるペプチドを含む組成物であって、組成物が、無視できる量の配列番号1のアミノ酸165~172からなるペプチド、配列番号1のアミノ酸198~206からなるペプチド、および配列番号1のアミノ酸324~331からなるペプチドを含有する、組成物を提供する。
上記の組成物の一部の実施形態において、内部標準は、組換えNfl、またはその断片であり、これは検出可能に標識されている。一部の実施形態において、内部標準は、H、13Cおよび15Nから選択される重同位体標識で検出可能に標識されている。一部の実施形態において、内部標準は、AQUAペプチドである。特定の実施形態において、重同位体標識で検出可能に標識された内部標準、およびバイオマーカーまたは複数のNflアイソフォームもしくはペプチドは、それぞれ0.01対1超、およびそれぞれ1対100未満の比であってもよく、またはそれぞれ約0.1対1~それぞれ約10対1である比であってもよい。
ペプチドの量、またはバイオマーカーの量、またはアイソフォームである複数のNflの量は、少なくとも0.1pgである。一部の実施形態において、ペプチド、バイオマーカー、または複数のNflアイソフォームの量は、約0.1pg~約10,000ng、または約0.1pg~約5,000ng、または約0.1pg~約1,000ngである。一部の実施形態において、ペプチド、バイオマーカー、または複数のNflアイソフォームの量は、約1pg~約10,000ng、または約1pg~約5,000ng、または約1pg~約1,000ngである。一部の実施形態において、ペプチド、バイオマーカー、または複数のNflアイソフォームの量は、約10pg~約10,000ng、または約10pg~約5,000ng、または約10pg~約1,000ngである。一部の実施形態において、ペプチド、バイオマーカー、または複数のNflアイソフォームの量は、約100pg~約10,000ng、または約100pg~約5,000ng、または約100pg~約1,000ngである。一部の実施形態において、ペプチド、バイオマーカー、または複数のNflアイソフォームの量は、約500pg~約10,000ng、または約500pg~約5,000ng、または約500pg~約1,000ngである。一部の実施形態において、ペプチド、バイオマーカー、または複数のNflアイソフォームの量は、約1,000pg~約10,000ng、または約1,000pg~約5,000ng、または約1,000pg~約1,000ngである。一部の実施形態において、ペプチド、バイオマーカー、または複数のNflアイソフォームの量は、約5ng~約10,000ng、または約5ng~約5,000ng、または約5ng~約1,000ngである。一部の実施形態において、ペプチド、バイオマーカー、または複数のNflアイソフォームの量は、約10ng~約10,000ng、または約10ng~約5,000ng、または約10ng~約1,000ngである。
上記の実施形態のそれぞれにおいて、組成物は、セクションIIに記載され、参照により本セクションに組み込まれる、1つまたは複数の抗Nflエピトープ結合剤をさらに含んでいてもよい。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を実証するために含まれる。後の実施例において開示される技法が、本発明の実施において十分に機能するように本発明者らによって発見された技法を表すことが、当業者に認識されるべきである。しかしながら、当業者であれば、本開示の観点から、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、開示された特定の実施形態において多くの変更を行うことができ、依然として同様のまたは類似の結果を得ることができることを認識すべきであり、したがって、添付の実施例および図面に記載または示されているすべての事項が、限定的な意味ではなく、例示として解釈されるべきである。
[実施例1]
本実施例は、NfLモノクローナル抗体の産生のための免疫化プロトコールを記載する。
抗原:組換えタンパク質[大腸菌(E.Coli)において産生され、精製されたニューロフィラメント軽鎖-ヒト]。NfL 1-543aaを産生し、精製した。100マイクログラムの組換えNfLタンパク質を、B6/C3マウスに腹腔内(IP)注射した。初回注射は、200マイクロリットルのPBS+200マイクロリットルのフロイント完全アジュバント中、マウス1頭あたり100マイクログラムの組換えNfL 1-543aa、IPから構成された。14日後の2回目の注射は、マウス1頭あたり200マイクロリットルのPBSと200マイクロリットルのフロイント不完全アジュバント中の100マイクログラムの組換えNfL 1-543aa、IPから構成された。21日後、30マイクロリットルの血液を、それぞれのマウスから取り、血清を、組換えNfLに対する直接ELISAによってスクリーニングした。マウスは、200μlのPBSと200マイクロリットルのフロイント不完全アジュバント中の100マイクログラムの組換えNfL 1-543aa、IPの28日後の3回目の注射を受けた。30マイクロリットルの血液を、35日後にマウスから取り(2回目の採血)、血清を、組換えNfLに対する直接ELISAによって再び評価した。マウスの力価が1:10,000を上回ったら、次いで、融合を行った。次いで、PBS中の50マイクログラムの組換えNfL 1-543aaの最後のブーストを、融合の3日前に、マウスにIP注射した。
次いで、個々のクローンから産生した抗体を、組換えNfL 1-543aaによってプレートをコーティングすることによってスクリーニングした。これを行うために、NfL 1-543aaを蒔き、次いで、プレートを、1%のミルクでプレートをブロッキングした。次いで、プレートをPBSで洗浄し、細胞培養培地を、PBS緩衝液中0.5%のBSAとマウス抗IgG HRP中1:10の希釈で、個々のクローンから添加した。次いで、TMBを、添加し、650での吸光度によって読み取り、これを、ブランクとしての細胞培養培地単独と比較した。
23の抗体を、さらなる特徴付けのために選択した(実施例2を参照されたい)。抗体HJ30.1、HJ30.2、HJ30.4、HJ30.7、HJ30.11、およびHJ30.13を、ATCCに寄託した。
[実施例2]
この実施例において、Nflを、実施例1に記載される23の抗体の1つを使用して免疫沈降し、タンパク質分解的に消化し、次いで、Nflのタンパク質分解ペプチドを、質量分析(MS)によって検出および定量した。このおよび他の実施例において記載されるすべてのMS実験において、確実なMSシグナルが、所与のISTDのトリプシンペプチドについて検出されなかった場合、データは、ISTD(15N)または実験Nfl(14N)のいずれかについて報告しなかった。例えば、図1におけるトリプシンペプチド[55,83]を参照されたい。トリプシンペプチドを、本明細書における実施例を含む明細書全体にわたって、特定の短縮表記法-「[X,Y]」を使用して特定し、ここで、Xは、トリプシンペプチドの第1のアミノ酸であり、Yは、トリプシンペプチドの最後のアミノ酸であり、X+1またはY+1は、全長Nflのアミノ酸(配列番号1)を特定する。例えば、命名法「[55,83]」は、トリプシンペプチドSYSSSSGSLMPSLENLDLSQVAAISNDLK(配列番号5)についての省略表現であり、これは、全長Nfl(配列番号1)のアミノ酸56~84からなる。
免疫沈降されたNflの回収を容易にするために、個々の抗体を、製造業者の指示に従って、ビーズ1mgあたり25μgの抗体の濃度で、Dynabeads(登録商標)に架橋した。抗Aβ抗体であるHJ5.1を陰性対照として使用した。全長組換えNfl(rec-Nfl)および脳溶解物またはCSFから単離された生物学的に産生されたNflを評価した。
全長組換えNfl分析(rec-Nfl)のために、10uLの1%のHSA中の5ng/uLのrec-Nflを、40uLの100mMのTEABCに添加した。Nflを、30uLの30%(すなわち、3mg/mL)の抗体コンジュゲートビーズ調製物のスラリーを添加し、試料を、室温で120分間回転させることによって、免疫沈降させた。抗体コンジュゲートビーズを、磁気分離し、IP後上清を除去した。ビーズを、1mLの25mMのTEABC(洗浄あたり)で3回洗浄した。
NfLはまた、脳溶解物およびCSFから親和性精製した。使用された脳試料は、以前に溶解された試料であり、アッセイ開発の間-80℃で保管された。対象についての患者の人口統計は入手しなかった(例えば、年齢、性別、神経疾患の臨床徴候または症状)。凍結された溶解物を解凍し、アリコートを、1%のHSAで1:1000希釈した。450μlの解凍された脳溶解物を、1.6mLの新しいチューブに移した。次いで、界面活性剤(1%のNP-40)、カオトロピック試薬(5mMのグアニジン)、およびプロテアーゼ阻害剤(Roche complete Protease Inhibitor Cocktail)を含有する25uLのマスターミックス、ならびに50mMの重炭酸トリエチルアンモニウム緩衝液(TEABC)中の20uLの0.5ng/mlのNfl内部標準(ISTD)を添加した。Lys、Argの13Cおよび15N標識組換え全長Nflを、ISTDとして使用した。Nflを、30uLの30%(すなわち、3mg/mL)の抗体コンジュゲートビーズ調製物のスラリーを添加し、試料を、室温で120分間回転させることによって、免疫沈降させた。抗体コンジュゲートビーズを、磁気分離し、IP後上清を除去した。ビーズを、1mLの25mMのTEABC(洗浄あたり)で3回洗浄した。
使用されたCSF試料は、アッセイ開発のためにヒト対象から以前に得られ、-80℃で保管された。対象についての患者の人口統計は公知ではない(例えば、年齢、性別、神経疾患の臨床徴候または症状)。凍結されたCSF試料を室温で解凍し、500μlの解凍されたCSFを、新しいチューブに移した。次いで、界面活性剤(1%のNP-40)、カオトロピック試薬(5mMのグアニジン)、およびプロテアーゼ阻害剤(Roche complete Protease Inhibitor Cocktail)を含有する25uLのマスターミックス、ならびに50mMの重炭酸トリエチルアンモニウム緩衝液(TEABC)中の20uLの0.5ng/mlのNfl内部標準(ISTD)を添加した。Lys、Argの13Cおよび15N標識組換え全長Nflを、ISTDとして使用した。Nflを、30uLの30%(すなわち、3mg/mL)の抗体コンジュゲートビーズ調製物のスラリーを添加し、試料を、室温で120分間回転させることによって、免疫沈降させた。抗体コンジュゲートビーズを、磁気分離し、IP後上清を除去した。ビーズを、1mLの25mMのTEABC(洗浄あたり)で3回洗浄した。
試料に関わらず、抗体が結合したNflを、25mMのTEABC中の400ngのMSグレードのトリプシンまたはLys-Cを用いて、37℃で16時間、ビーズ上で消化した。プロテアーゼの濃度、インキュベーション時間、および緩衝液は、当技術分野において公知の方法に従って調整することができる。消化物を、製造業者の指示に従って条件付けされたTopTip C18上にロードし、0.1%のギ酸(FA)で2回洗浄することによって脱塩し、60%のアセトニトリル(ACN)および0.1%のFAにより溶出させた。溶出したペプチドを、真空遠心分離によって乾燥させ、-80℃で保管またはすぐに再懸濁のいずれかを行った。
MS分析のために、溶出したペプチドを、25uLの0.1%のFA/0%のCANを用いて復元した。次いで、それぞれの消化物の4.5uLのアリコートを、MS分析のために、nano-Acquity LCに注入した。nano-Acquity LC(Waters Corporation、Milford、MA、USA)を、HSS T3 75μm×100μm、1.8μmのカラム、および0.5μL/分の流速に適合させた。ペプチドを、2%の溶媒Bから95%の溶媒Bのグラジエントで分離した。溶液Aは、MSグレードの水中0.1%のギ酸で構成され、溶液Bは、アセトニトリル中0.1%のギ酸で構成された。試料を、陽イオンモードにおいて、2,200Vのスプレー電圧および275℃のイオン移動チューブ温度で分析した。データを、2+または3+の電荷状態を標的にする、内因性(N14)および同位体標識(C1315)ペプチドについて並行反応モニタリング(PRM)により収集した。HCD衝突エネルギーは、18~27%の範囲であり、それぞれのペプチドについて最適化した。最大注入時間は、24~118msの範囲であり、それぞれのペプチドについて最適化した。正規化されたAGC標的を、400%に設定した。データを、Skylineソフトウェア(McCoss laboratory)を使用して抽出し、SkylineおよびMicrosoft Excelにおいて分析した。
図1は、rec-NflについてのNfl回収/IP効率の概要を提供する。図2は、脳溶解物からのNfl回収/IP効率の概要を提供する。図3は、CSFからのNfl回収/IP効率の概要を提供する。図4~21は、個々の抗体についてのデータを示す。それぞれのグラフにおいて、y軸は、14N/15N比であり、x軸におけるそれぞれのポイントは、Nflのトリプシンペプチドである。
図1において、14N/15N比は、配列に沿って一致し、これは、ISTDおよび実験Nfl(rec-Nfl)の両方が全長タンパク質であったことを考えれば、予想された。特に、HJ13.3.2、HJ30.19、HJ30.19-40、およびHJ30-.19-77は、rec-Nfl回収を示さなかった。
脳溶解物において、検出されたNflもほぼ全長であった(図2)。分析は、N末端メチオニンが切断され、2番目のアミノ酸(セリン)がアセチル化されたことを示した(データは示さない)。トリプシンペプチド[370,378]、[379,389]、および[391,398]により見られた高いシグナルは、汚染に起因すると決定した(データは示さない)。
脳溶解物試料の分析において見られた汚染は、CSF試料の分析においても見られた(図3~21)。トリプシンペプチド[370,378]、[379,389]、および[391,398]は、Nflに固有ではないので、それらは、生体試料中のNflの検出および定量のために使用すべきではない。[2,14]のアセチル化も、CSF Nflにおいて見られた(図3~21)。rec-Nflおよび脳溶解物由来のNflで見られた14N/15N比とは異なって、CSF由来のNflは、配列に沿って一貫性のない14N/15N比を示し、CSF中のトランケートされたNfl種の数を示した(図3)。個々の抗体のプロファイルを比較して(図4~21)、ある特定の抗体が、他のものよりもCSF Nflを免疫沈降するのにより有効であること、およびCSF Nflが、N末端、C末端、またはN末端およびC末端での切断を伴う可変の長さの複数のNflアイソフォームを含有することが明らかであった。
本明細書に記載される方法によって脳溶解物およびCSFから濃縮された可能性のあるアイソフォームの一部の要約を、提供されたおよそのサイズとともに図22に図示する。
[実施例3]
この実施例において、Nflを、HJ30.4、HJ30.11、またはHJ30.13の1つを使用して、CSFから免疫沈降させた。使用されたCSF試料は、アッセイ開発のためにヒト対象から以前に得られ、-80℃で保管された。対象についての患者の人口統計は公知ではない(例えば、年齢、性別、神経疾患の臨床徴候または症状)。免疫沈降およびLC-MS分析は、免疫沈降後に回収された上清が、同じ抗体による免疫沈降の2回目のラウンドに供された以外は、一般に実施例2に記載された通りであった。14N(赤色のバー)および15N(青色のバー)のデータを別々に示す(図23~25)。それぞれの図における最初の2つのバーは、第1の濃縮工程に対応し、2番目の2つのバーは、第2の濃縮工程に対応する。
内部標準(ISTD、青色のバー)のほとんどは、第1の濃縮工程によって試料から回収される。これは、同じまたは異なるエピトープ結合剤による濃縮のその後のラウンドが行われる場合に、全長内部標準を再添加することが必要であることを示唆する。同様に、HJ30.4およびH30.13は、単一工程において、CSFからNflアイソフォームを効率的に濃縮した(図23~24)。対照的に、HJ30.11は、単一工程において、それが特異的に結合するすべてのNflアイソフォームを免疫沈降させなかった(図25)。
[実施例4]
複数の抗体によるCSF由来のNflの順次的免疫沈降も行った。使用されたCSF試料は、アッセイ開発のためにヒト対象から以前に得られ、-80℃で保管された。対象についての患者の人口統計は公知ではない(例えば、年齢、性別、神経疾患の臨床徴候または症状)。免疫沈降およびLC-MS分析は、第1の免疫沈降後に回収された上清が、第2の抗体による免疫沈降の2回目のラウンドに供され、次いで、第2の免疫沈降後に回収された上清が、第3の抗体による免疫沈降の3回目のラウンドに供された以外は、一般に実施例2に記載された通りであった。1つの実験において、HJ30.2、HJ30.7、および次いでHJ30.11を、免疫沈降のために順次的に使用した。第2の実験において、HJ30.11、HJ30.7、およびHJ30.2を、免疫沈降のために順次的に使用した。これらの実験において、内部標準は、最初のCSF試料に添加したのみであった。それぞれの実験を、二反復で行った。実験設計の概略図を、図26に示す。内部標準を用いる代替手法も、図29に示される濃縮のその後のラウンドの前に、それぞれのIP後上清に添加した。
両方の実験からのデータを、図27~28に一緒に示す。図27において、y軸は、14N/15N比であり、x軸におけるそれぞれのポイントは、Nflのトリプシンペプチドである。図28において、y軸は、14Nシグナルであり、x軸におけるそれぞれのポイントは、Nflのトリプシンペプチドである。それぞれの色の線は、凡例および図26において特定されるように、異なる試料である。確実なMSシグナルがISTDの所与のトリプシンペプチドについて検出されなかった場合、データは報告しなかった。C末端を含むNflアイソフォームは、プロセスの開始と比較して、プロセスの最後に、HJ30.11を使用する順次的な濃縮後に、より存在量が多かった(図28における「30.11」または「30.11_二反復」と「post 30.2&7_30.11IP」または「post 30.2&7_30.11IP_二反復」を比較する)。これらのC末端アイソフォームの検出は、分析された他の試料において無視できた。これらのデータは、異なるエピトープ結合剤の順次的な使用が、異なるNflアイソフォームの集団を濃縮することを示す。
[実施例5]
この実施例において、神経損傷を有するヒト対象から得られたCSF試料由来のNflアイソフォームを、対照ヒト対象から得られたCSF試料由来のNflアイソフォームと比較した。免疫沈降およびLC-MS分析は、HJ30.13による第1の免疫沈降後に回収された上清が、HJ30.4による免疫沈降の2回目のラウンドに供され、次いで、第2の免疫沈降後に回収された上清が、HJ30.11による免疫沈降の3回目のラウンドに供された以外は、一般に実施例2に記載された通りであった。内部標準も、濃縮のその後のラウンドの前に、それぞれのIP後上清に添加した。実験設計の概略図を、図29に示す。
図30~39に示されたデータは、アルツハイマー病(AD)についての1つもしくは複数のバイオマーカーを用いてヒト対象から得られたCSF試料、または対照ヒト対象から得られたCSF試料を使用する実験からである。より具体的には、ADを有すると特定された対象は、PIB-PETイメージングまたはCSF Aβ42レベルによって評価されるように、アミロイド陽性であった(図30~33)。このコホートにおけるすべてのAD対象は、≧0.5の臨床的認知症尺度(CDR)スコアも有していた。対照対象は、ゼロのCDRスコアを有し、アミロイド陰性であった(図34~39)。それぞれの図は、個々の対象であり、それぞれの図において、青色の線は、HJ30.13によって免疫沈降されたNflアイソフォームであり、オレンジ色の線は、HJ30.4によって免疫沈降されたNflアイソフォームであり、灰色の線は、HJ30.11によって免疫沈降されたNflアイソフォームであり、ここで、y軸は、14N/15N比であり、x軸におけるそれぞれのポイントは、Nflのトリプシンペプチドである。確実なMSシグナルがISTDの所与のトリプシンペプチドについて検出されなかった場合、データは報告しなかった。図40に要約されるように、Nflの一部の部分は、対照対象に対して、AD対象をより良好に識別することが可能であると思われる。
図41に示されるデータは、CDRスコア(0、0.5、1、または2)によってグループ分けされたADについての1つまたは複数のバイオマーカーを有するヒト対象から得られた追加のCSF試料(すなわち、PIB-PETイメージングまたはCSF Aβ42レベルによって評価されるように、少なくともアミロイド陽性)、対照ヒト対象由来の追加試料(アミロイド陰性およびCDR=0)、および非常に軽度の認知症(CDR 0.5)または軽度の認知症(CDR 1)を有するがアミロイド陰性であったヒト対象から得られた試料を使用する実験からである。非常に軽度から軽度の認知症を伴うアミロイド陰性状態は、他の神経疾患(すなわち、AD以外の認知に影響を及ぼす神経疾患)のプロセスを示し得る。技術的エラーに起因して、第1の濃縮工程からのNflデータは得られなかった。しかしながら、第2および第3の濃縮工程からのデータは、AD対対照(アミロイド陰性、CDR 0)の最初の分析と同様に見えた。特に、データは、再び、配列番号1のC末端アミノ酸530~540を含むNflアイソフォームが、AD対象を対照対象から識別することを示す。加えて、軽度の認知症(CDR 1)を有するアミロイド陰性の対照からのデータは、検出されたNflアイソフォームが、他の原因に起因する神経損傷のマーカーとして有用であることを示唆する。
[実施例6]
この実施例において、ヒト対象から得られた血液試料由来のNflアイソフォームを分析した。プールされた血液の2つの異なる試料を使用し、そのそれぞれは、アッセイ開発のために複数のヒト対象から以前に得た血液から構成され、プールされ、-80℃で保管された。免疫沈降およびLC-MS分析は、CSFではなく0.5mLの血液が使用された以外は、一般に実施例5に記載された通りであった。図42~44に示されるように、血液中のNfl濃度は、CSF中よりも低いが、検出可能である。さらにまた、血液はまた、CSFと類似して、複数のNflアイソフォームから構成されている。また、CSFと類似して、C末端から主に構成される血液中のいくつかのトランケートされたNflアイソフォームが存在する。
[実施例7]
この実施例は、NfLのさまざまな領域に結合する開発された抗体を利用すること、および脳組織およびCSFにおいて免疫沈降質量分析(IP-MS)を使用してこれらの抗体によって回収されたNfLドメインを特徴付けることによって、以前の実施例から発展させる。本実施例は、脳NfLが、全長タンパク質を主に構成するが、CSF NfLが、異なるタンパク質断片種の混合物からなることを示す。次いで、対照およびADの発見コホートにおける新たに特定されたNfL断片種を試験し、確認コホートにおいてさらに検証した。
アッセイ開発のために使用されたプールされたCSF試料は、ヒト対象から以前に得られ、-80℃で保管された。最初の収集の時に、CSFを、1000×gで10分間遠心分離して、細胞残屑を除去し、-80℃で直ぐに凍結した。脳試料は、アッセイ開発の間-80℃で保管された、以前に溶解された試料を含んでいた。すべてのADおよび対照CSF試料を、以前の研究の間に収集し、アリコートし、-80℃で保管した。検証コホートは、30人の症候性のアミロイド陽性の参加者、16人の無症候性のアミロイド陽性の参加者、10人の症候性のアミロイド陰性の参加者、および25人の陰性対照由来のCSF試料を含んでいた。参加者の人口統計を、表2に示す。
組換えおよびネイティブNfLの両方を、30uLの30%(すなわち、3mg/mL)の抗体コンジュゲートビーズ調製物のスラリーを添加し、試料を、室温で120分間回転させることによって、免疫沈降させた。抗体コンジュゲートビーズを、磁気分離し、IP後上清を除去した。ビーズを、1mLの25mMのTEABC(洗浄あたり)で3回洗浄した。結合したNfLを、400ngのMSグレードのトリプシン/Lys-C(Promega)を用いて、37℃で16時間、ビーズ上で消化した。消化物を、TopTip C18(Glygen、TT2C18.96)上にロードし、脱塩し、溶出させた。溶出液を、加熱することなく、真空中で乾燥させ、液体クロマトグラフィータンデム質量分析(LC-MS/MS)による分析(下記のLC-MS/MS方法を参照されたい)まで、-80℃で保管した。16の抗体が、全長組換えタンパク質を回収した(図45)。プールされたCSFから免疫沈降されたネイティブNfLからのペプチドプロファイルに基づいて、抗体が、桿状ドメインのアミノ末端部分、桿状ドメインのカルボキシ末端部分、またはNfLのカルボキシ末端に対するエピトープを有することを決定した(図46)。高い回収およびNfL特異性を有する抗体を、これらのNfLドメインのそれぞれについて選択し、定性的および定量的IP-MSアッセイにおいて使用した。カスタム抗体は、NfLのN末端を認識しなかった。
3工程の順次的免疫沈降を使用して、脳溶解物およびCSF中のNfLを特徴付けた。桿状ドメインのコイル1A/1B(HJ30.13)、桿状ドメインのコイル2B(HJ30.4)、およびテール領域(HJ30.11)を標的にする抗体を使用した。凍結された脳溶解物を解凍し、凍結された脳溶解物の450μLのアリコートを、1%のHSAで1:1000希釈した。凍結されたCSF試料を室温で解凍し、450μLの解凍されたCSFを、免疫沈降のために、1.6mLの新しいチューブに移した。
脳およびCSF試料の両方を、30μLの30%(すなわち、3mg/mL)のHJ30.13(コイル1A/1B抗体)の抗体コンジュゲートビーズ調製物のスラリーを使用して、ネイティブCSFについて上記に記載されたようにして、免疫沈降させた。すべての試料がビーズ上での消化の準備ができるまで、洗浄されたビーズを氷上で保管した。第2工程において、50mMのTEABC中の20μLの0.5ng/mlのNfL ISTDを添加し、NfLを、30μLの30%(すなわち、3mg/mL)のHJ30.4(コイル2B抗体)の抗体コンジュゲートビーズ調製物のスラリーを添加することによって、2回目の免疫沈降を行った。残りの工程は、第1の免疫沈降と同一であった。50mMのTEABC中の10ngのISTDを、HJ30.11(テール抗体)を用いて行われる3回目の順次的免疫沈降の前に、IP後上清に再び添加した。結合したNfLを、400ngのMSグレードのトリプシン/Lys-C(Promega)を用いて、37℃で16時間、ビーズ上で消化し、試料を、上記に記載されたようにして、抽出した。
ISTDの順次的な添加についての必要性を排除するために、桿状ドメインのコイル1A/1B(HJ30.13)、桿状ドメインのコイル2B(HJ30.4)、およびテール領域(HJ30.11)を標的にする抗体を、1:1:1で混合して、10%(すなわち、1mg/mL)の最終濃度のそれぞれの抗体を有する抗体スラリーを作製した。界面活性剤(1%のNP-40)、カオトロピック試薬(5mMのグアニジン)、およびプロテアーゼ阻害剤(Roche Complete Protease Inhibitor Cocktail)を含有する25μLのマスターミックスを、96ウェルプレートに添加した。次いで、5μLのISTD(1%のHSA中0.1ng/μL;定量的回収およびアッセイのダイナミックレンジについて最適化されたISTD溶媒および量)、それに続いて、450μLの解凍されたCSFおよび30μLの抗体スラリーを添加した。免疫沈降およびビーズ上消化を、上記に記載されたようにして、行った。
プールされたCSFを、スクリーニングして、低濃度および高濃度のNfLを有するプールを特定した。最低(NfL-L1)および最高(NfL-L2)のNFL濃度を有するCSFプールを選択し、アッセイの線形範囲を決定するために使用した。NfL-L2 CSFを、NfL-L1 CSFで連続希釈して、100%、50%、25%、12.5%、6.25%、3.13%、および1.56%のNfL-L2で、8点の曲線を作成した。NfLを、濃度について、三反復で、上記に記載されたようにして、IPを行った。N14/N15比を、定量的方法において、6つのペプチドのそれぞれについて決定し、反復の平均N14/N15比を、NfL-L2%に対してプロットし、線形回帰を行った。6つのペプチドすべてが、R2≧0.988で、試験されたNfL濃度にわたって良好な線形性を示した(図47)。線形範囲にわたるそれぞれのペプチドについての平均CV%は、8~12%であった(表3)。
抽出された消化物を、25μLの0.1%のギ酸/0%のACNを用いて復元した。次いで、それぞれの消化物の4.5uLのアリコートを、MS分析のために、nano-Acquity LCに注入した。nano-Acquity LC(Waters Corporation、Milford、MA、USA)を、HSS T3 75μm×100μm、1.8μmのカラムに適合させ、溶液AおよびBのグラジエントの0.5μL/分の流速を使用して、ペプチドを分離した。溶液Aは、MSグレードの水中0.1%のギ酸で構成され、溶液Bは、アセトニトリル中0.1%のギ酸で構成された。試料を、陽イオンモードにおいて、2,200Vのスプレー電圧および275℃のイオン移動チューブ温度で分析した。データを、内因性(N14)および同位体標識(Lys、Arg:13C15N)ペプチドについて並行反応モニタリング(PRM)により収集した。NfLに特異的なトリプシンペプチドを、Blastサーチを介して特定し、良好なイオン化を有するものを、配列カバレッジを最適化するように設計された定性的PRMに含めた。定量方法を、アッセイ精度について最適化し、マルチプレックス化を、さまざまなNfLドメインおよびそれらの対応するISTDにわたって6つのNfLペプチドの分析に低減した(表4)。
検証コホートは、AD型認知症(アミロイド陽性、CDR 0~2)、非AD型認知症(アミロイド陰性、CDR 0.5~1)、および健康な対照(アミロイド陰性、CDR 0)を有する個体から以前に収集された81のCSF試料からなった。アミロイド陽性は、Aβ42/Aβ40比によって以前に決定した(Patterson et al., 2015)。それぞれのCSF試料について、NfLの4つの異なるドメイン(コイル1A、コイル1B、コイル2B、およびテール)に対応する6つのNfLペプチドを、上記に記載された定量的IP-MS方法を使用して測定した。NfLも、市販のELISAキット(UMAN Diagnostics)を介して、製造業者の説明に従って測定した。簡潔には、ELISA測定のために、CSF試料を、湿氷上で解凍し、ボルテックスした。次いで、試料を、96ウェルプレプレート中、提供された試料希釈液で2倍希釈し、混合した後、アッセイプレートに移した。
AD臨床、認知、イメージングおよびバイオマーカー尺度に対する可溶性NfL種の関係を決定するために、相関分析を、それぞれのNfL領域(IP-MS)と以前に得られたバイオマーカーデータとの間で行った。以下の尺度を評価した:年齢、CDRグローバルおよびCDRボックス合計(CDR-SB)、ミニメンタルステート検査(MMSE)、アミロイドプラークイメージング(PET PiB)、CSFのAβ42/Aβ40、CSF 総タウ(t-tau)、CSFのptau 181およびptau181/tau181、CSFのptau205およびptau205/tau205、CSFのptau217およびptau217/tau217。
23のモノクローナル抗体を、NfLに対して作製し、全長ref-NfL、脳溶解物由来のNfL、およびプールされたCSF由来のNfLを免疫沈降するそれらの能力について評価した。抗体を、それらが標的にするNfLドメイン、それらのIP効率、およびそれらの特異性によって特徴付けた。それぞれのNfLドメインについての代表的な抗体を選択し、さらなるアッセイ開発のために使用した。さまざまなNfLドメインを標的にする抗体を使用して、我々は、複数のNfL種がCSF中に存在すると決定した(図48)。CSF中のNfL種をより良く解明するために、プールされたCSF試料を、コイル1A/1Bを標的にする抗体(およそaa93~252、HJ30.13)から出発し、それに続いてコイル2Bを標的にする抗体(およそaa272~396、HJ30.4)、および最後にテール領域のC末端を標的にする抗体(aa520~550、HJ30.11)へと順次的に免疫沈降させた。これらのタンパク質プロファイルに基づいて、CSF中の最低限の3つの主要なNfL断片種を特定したが、これらの種の複数のバージョンが存在する可能性がある。これらとしては、HJ30.13(aa92から少なくともaa224、aa360まで伸びる可能性があるバージョン)およびHJ30.4(aa324からaa360)によって濃縮された桿状ドメインを含有する2つの異なるN末端およびC末端トランケーション、ならびにNfLのテールを含有するC末端断片(HJ30.11によって濃縮、aa530から少なくともaa540を含有)が挙げられる。N末端断片は回収されず、全長NfLは、CSF中に定量可能な濃度で存在しなかった(図49A~49B)。
CSF中の高度に断片化されたタンパク質とは対照的に、脳組織ホモジネートは、ほぼ全長のNfLを含有した。任意のトランケートされたアイソフォームも脳中に存在するかを決定するために、ヒト脳組織に対する同じ順次的免疫沈降を行った。ほとんどの脳NfLは全長であるように思われたが、CSFにおいて特定された断片と同様に、少なくともアミノ酸530~540を含有するテールサブドメインBのC末端断片も観察された(図49A、49C)。aa165~224を含有する断片は、HJ30.13によって濃縮されると思われる。追加のNfL断片は、2回目のIP(HJ30.4、桿状ドメインのコイル2B)の間に、脳において濃縮されなかった。
順次的IP-MS方法を、実験において最初に試験し、プールされたCSFにおいてされた、アルツハイマー病型認知症(AD、N=4)および健康な対照(N=6)の発見コホートからのCSF試料において繰り返した。両方の臨床群において観察されたペプチドは、プールされたCSFにおいて観察されたものと類似していたが、対照と比較して、ADにおける3つの主要なNfL種の量が増加していた(図50)。加えて、一部のペプチドは、ADおよび対照試料を識別するのに他のものよりも良好であると思われた。最も顕著な相違は、C末端テールにおけるNfL530(トリプシンペプチドVEGAGEEQAAK(配列番号29)、aa530-540)および桿状ドメインのコイル1B内のトリプシンペプチドGADEAALAR(配列番号16)について観察された。
AD、非AD型認知症、および健康な対照においてCSF NfL種をより良好に比較するために、我々は、複数のNfL種にわたって選択領域を確実に測定するための定量的NfLアッセイを開発した。精度を改善するために、我々の定量的方法のマルチプレックス化を低減して、さまざまなNfLドメインにわたる6つのペプチドおよびそれらの対応する内部標準を測定した。次いで、IP-MS定量的方法を適用して、81のADおよび対照試料(30のアミロイド陽性、CDR>0;16のアミロイド陽性、CDR=0;10のアミロイド陰性、CDR=0;25のアミロイド陰性、CDR=0、表2)の検証コホートにおいて特異的CSF NfL種を測定した。CSF NfL濃度も、比較のために、ゴールドスタンダードUman NfLイムノアッセイを使用して定量した。
発見コホートの順次的IPの結果と一致して(図51)、NfL濃度の増加が、アミロイド陰性の健康な対照(N=25)と比較して、症候性のアミロイド陽性個体(N=30)の確認コホートにおいて観察された(図52)。興味深いことに、群間の相違は、他のものよりも一部の領域について大きく、最大の相違は、桿状ドメインのコイル2B[NfL324;GMNEALEK(配列番号20)、aa324~331]およびテールのC末端[NfL530;VEGAGEEQAAK(配列番号29)、aa530~540]において観察された。NfL324は、対照と比較して、ADにおいて1.5倍増加し(P=0.008、図52F)、NfL530は、1.7倍増加した(P=0.002、図52G)。
NfLイムノアッセイは、対照と比較して、ADにおいて1.4倍増加した。これは、NfL324ペプチド濃度と最も強い相関を有し(R2=0.84)、Umanイムノアッセイがコイル2B領域を含有するCSF NfL断片を標的にすることを示唆する。重要なことに、イムノアッセイと他の調査されたペプチドとの間の相関は、NfL101、117、165および530についてより低く(0.34~0.49の範囲のR2)、相関は、NfL284で見出されなかった(図52)。
NfLは、一般的な神経変性のマーカーであり、ADに特異的ではないので、NfLが、臨床認知症および神経変性を有するものにおけるアミロイドプラークの存在にかかわらず増加したと仮説を立てた。CDR-SB(認知症の重症度の臨床尺度)とNfL種との間の相関を、アミロイド陽性およびアミロイド陰性試料について評価した(図53)。相関は、アミロイド陰性群におけるよりもアミロイド陽性群における一部のNfL種についてわずかに高かったが(NfL101、NfL117、NfL165およびNfL324)、相関は、両方の群におけるNfL種のすべてについて、最低限または低かった。NfL50とCDR-SBとの間の相関は、いずれかの群について、有意に、非ゼロではなかった。
スピアマン相関分析も、6つの定量されたNfLペプチド、および追加の以前に測定されたバイオマーカー、および臨床認知症の一般マーカー(CDR-SB、MMSE)、アミロイドプラークのバイオマーカー(PET PiB、CSF Aβ42/Aβ40)およびタウバイオマーカー(CSF総タウ、CSFホスホ-タウイムノアッセイ、ならびにCSF ptau 181、205および217の占有の質量分析測定);図54、表5を含む臨床尺度のそれぞれの間で行った。この分析の目標は、疾患特異的神経変性と比較して、一般的な神経変性における異なるNfL種の生物学についての仮定を形成することであった。最も強い相関が、桿状ドメインのコイル1A(NfL101およびNfL117、r=0.99)およびコイル1B(NfL101およびNfL165、r=0.98;NfL117およびNfL165 r=0.98)内のペプチド間で観察された。桿状ドメインのコイル2Bにおけるペプチドは、コイル1Aペプチドと類似であるがわずかに低い相関を有する(NfL101およびNfL284、r=0.89;NfL101およびNfL324、r=0.87;NfL117およびNfL284、r=0.90;NfL117およびNfL324、r=0.88)。C末端テールペプチドとコイル1Aとの間の相関は、調査されたNfLペプチドの中で最も低い(NfL101およびNfL530、r=0.75;NfL117およびNfL530、r=0.76)。興味深いことに、測定されたほとんどのc末端ペプチド(NfL324およびNfL530)は、疾患バイオマーカーとNfLとの間で最も高い相関を有する。NfL324またはNfL530とptau181、205または217との間の中程度の相関は、r=0.45~0.49の範囲である。同じNfLペプチドとtTauとの間の相関は、r=0.42~0.43である。CSF Aβ42/Aβ40およびCSF NfL530による相関は、-0.37で、より低かった(図53、表4)。
本実施例は、CSF中に少なくとも3つの主要なNfLのトランケートされた種が存在すること、およびADにおいて可変の度合いで増加が存在することを確立する。さらに、脳NfLは、新たに特定されたc末端断片を有する全長である。主要なCSF NfL種は、互いとおよび他のAD尺度と異なる関係を有する。これは、NfLのトランケートされた種が、NfL生物学および神経変性について異なって分泌され、それらの一部が、他のものよりもバイオマーカーとしてより関連する可能性があることを示すであろう。NfLのコイル1ドメインからのNfLペプチドレベルは、互いと相関し、コイル2およびC末端領域から測定されたペプチドとわずかに異なって挙動した。NfLペプチド324および530の有意な増加が、症候性AD CSFにおいて見出され、これらのドメインが、バイオマーカーとしてより関連する可能性があることを裏付けた。NfL324とNfLイムノアッセイとの間で観察されたより高い相関は、ADとNfL325についての対照(1.5倍)およびELISAアッセイ(1.4倍)との間の類似の倍数増加と組み合わせて、このUman所有のアッセイによって使用された抗体が、これらの最も良好な性能のNfLアイソフォームを標的とするために選択される可能性があることを示唆するであろう。CDR、年齢、ならびにリン酸化および総タウとの中程度の相関が存在したが、アミロイドPETおよびMMSEの尺度は、低い相関を有していた。
[実施例8]
この実施例において、対照、ALSおよびSMAヒト対象から得られたCSF試料由来のNflアイソフォームを分析した。孤発性筋萎縮性側索硬化症(ALS、n=12)、家族性ALS(n=6)、脊髄性筋萎縮症(SMA、n=10)を有する患者由来のCSF試料、および正常な神経の対照を、記載された同じ方法を利用して、NfL種の相違について分析した。簡潔には、0.5ngの15N13C内部標準NfLを、0.5mlのCSFに添加した後、抗体HJ30.13、HJ30.4およびHJ30.11の1:1:1混合物を用いて免疫沈降した。処理された試料を、LC-MS/MSによって分析して、図57~63に示されるそれぞれの領域で、NfL種の量を定量した。これらの知見は、無症候性の場合、SMA、または対照よりも孤発性および家族性ALSの症候性の場合における増加を明らかにした。NfL種の増加の量は、月ごとの減少で測定されるALS FRSスケールによって測定される減少率と非常に相関した。NfL種のALSプロファイルは、アミノ酸位置37から352の増加した量、次いで、および437~539(c末端ペプチド)の別の増加を示した。しかしながら、プロファイルは対照では異なり、c末端ペプチドの量および他の領域があまり顕著ではなかった。最後に、SMAプロファイルは、非常に少ない中央ドメイン領域を示したが、339~461からの領域は、相対的に増加した。これは、異なる診断のために定量および使用され得るそれぞれの疾患状態について特異的なプロファイルが存在し得ることを示す。

Claims (68)

  1. 生体試料中のニューロフィラメント軽鎖(Nfl)を検出するための方法であって、
    (a)血液試料またはCSF試料から選択される生体試料を準備する工程;
    (b)生体試料中の1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮する工程;および
    (c)工程(b)において濃縮された1つ~複数のNflアイソフォームを検出する工程
    を含む方法。
  2. 工程(b)が、
    (i)生体試料を、Nflアイソフォームの第1の集団に特異的に結合する第1のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第1の集団を単離し、それによってNflアイソフォームの第1の集団が枯渇した試料を生成すること;
    (ii)Nflアイソフォームの第1の集団が枯渇した試料を、Nflアイソフォームの第2の集団に特異的に結合する第2のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第2の集団を単離し、それによってNflアイソフォームの第1および第2の集団が枯渇した試料を生成すること;ならびに
    (iii)Nflアイソフォームの第1および第2の集団が枯渇した試料を、Nflアイソフォームの第3の集団に特異的に結合する第3のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第3の集団を単離すること
    を含み、
    工程(c)が、Nflアイソフォームの第1の集団中の1つ~複数のNflアイソフォーム、Nflアイソフォームの第2の集団中の1つ~複数のNflアイソフォーム、Nflアイソフォームの第3の集団中の1つ~複数のNflアイソフォーム、またはそれらの任意の組み合わせを検出することを含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 第1のエピトープ結合剤が、配列番号1のアミノ酸90~300内の第1のエピトープに特異的に結合し;
    第2のエピトープ結合剤が、第1のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸200~450内の第2のエピトープに特異的に結合し;および
    第3のエピトープ結合剤が、第2のエピトープの下流にある配列番号1のアミノ酸397~543内の第3のエピトープに特異的に結合する、
    請求項2に記載の方法。
  4. 第1のエピトープが、配列番号1のアミノ酸90~250内にあるか;
    第2のエピトープが、配列番号1のアミノ酸250~400内にあるか;
    第3のエピトープが、配列番号1のアミノ酸397~543内にあるか;
    またはそれらの任意の組み合わせである、請求項3に記載の方法。
  5. 第1のエピトープ結合剤が、HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であるか;
    第2のエピトープ結合剤が、HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であるか;
    第3のエピトープ結合剤が、HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であるか;
    あるいはそれらの任意の組み合わせである、請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 工程(b)が、
    (i)生体試料を、Nflアイソフォームの第1の集団に特異的に結合する第1のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第1の集団を単離し、それによってNflアイソフォームの第1の集団が枯渇した試料を生成すること;
    (ii)Nflアイソフォームの第1の集団が枯渇した試料を、Nflアイソフォームの第2の集団に特異的に結合する第2のエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第2の集団を単離すること;
    を含み、
    工程(c)が、Nflアイソフォームの第1の集団中の1つ~複数のNflアイソフォーム、Nflアイソフォームの第2の集団中の1つ~複数のNflアイソフォーム、またはそれらの任意の組み合わせを検出することを含む、
    請求項1に記載の方法。
  7. 第1のエピトープ結合剤が、配列番号1のアミノ酸90~450内の第1のエピトープに特異的に結合し;
    第2のエピトープ結合剤が、配列番号1のアミノ酸396~543内のエピトープに特異的に結合する、
    請求項6に記載の方法。
  8. 第1のエピトープが、配列番号1のアミノ酸90~250内にあり;および
    第2のエピトープが、配列番号1のアミノ酸396~543内にある、
    請求項7に記載の方法。
  9. 第1のエピトープ結合剤が、HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であり;および/あるいは
    第2のエピトープ結合剤が、HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である、
    請求項8に記載の方法。
  10. 第1のエピトープが、配列番号1のアミノ酸250~400内にあり;および
    第2のエピトープが、配列番号1のアミノ酸400~543内にある、
    請求項7に記載の方法。
  11. 第1のエピトープ結合剤が、HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤であり;および/あるいは
    第2のエピトープ結合剤が、HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤である、
    請求項10に記載の方法。
  12. 工程(b)が、生体試料を、Nflアイソフォームの第1の集団に特異的に結合するエピトープ結合剤と接触させ、Nflアイソフォームの第1の集団を単離することを含み、エピトープ結合剤が、
    (i)配列番号1のアミノ酸90~250または配列番号1のアミノ酸125~250内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;
    (ii)配列番号1のアミノ酸116~184内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;
    (iii)配列番号1のアミノ酸250~400内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;
    (iv)配列番号1のアミノ酸283~338内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;
    (v)配列番号1のアミノ酸400~543内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;
    (vi)配列番号1のアミノ酸437~543内のエピトープに特異的に結合するエピトープ結合剤;
    (vii)HJ30.1もしくはその抗原結合性断片、HJ30.2もしくはその抗原結合性断片、HJ30.13もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.1、HJ30.2もしくはHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;
    (viii)HJ30.4もしくはその抗原結合性断片、HJ30.7もしくはその抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.4もしくはHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤;および
    (ix)HJ30.11、その抗原結合性断片、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤
    からなる群から選択される、
    請求項1に記載の方法。
  13. 工程(b)が、約350アミノ酸長以下、約300アミノ酸長以下、約250アミノ酸長以下、約200アミノ酸長以下、約150アミノ酸長以下、または約100アミノ酸長以下であるNflアイソフォームを濃縮することを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 工程(b)が、約100アミノ酸長~約250アミノ酸長であるNflアイソフォームを濃縮することを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 工程(b)が、約106アミノ酸長以下であるNflアイソフォームを濃縮することを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 工程(b)が、配列番号1のアミノ酸92~100、配列番号1のアミノ酸101~107、配列番号1のアミノ酸108~116、配列番号1のアミノ酸117~126、配列番号1のアミノ酸137~144、配列番号1のアミノ酸148~157、配列番号1のアミノ酸158~164、配列番号1のアミノ酸165~172、配列番号1のアミノ酸178~185、配列番号1のアミノ酸192~196、または配列番号1のアミノ酸198~206を含むアミノ酸配列を有する1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮することを含む、請求項1、13、14または15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 工程(b)が、配列番号1のアミノ酸165~172を含むアミノ酸配列を有する1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮することを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 工程(b)が、配列番号1のアミノ酸283~293、配列番号1のアミノ酸324~331、配列番号1のアミノ酸332~339、または配列番号1のアミノ酸340~354を含むアミノ酸配列を有する1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮することを含む、請求項1、13、14または15のいずれか一項に記載の方法。
  19. 工程(b)が、配列番号1のアミノ酸438~462または配列番号1のアミノ酸530~540を含むアミノ酸配列を有する1つ~複数のNflアイソフォームを濃縮することを含む、請求項1、13、14または15のいずれか一項に記載の方法。
  20. 工程(b)が、N末端トランケーションを含むNflアイソフォームを濃縮し、それぞれのNflアイソフォームについてのN末端トランケーションが、
    (a)配列番号1のアミノ酸1~90;
    (b)配列番号1のアミノ酸1~92;
    (c)配列番号1のアミノ酸1~124;
    (d)配列番号1のアミノ酸1~135;
    (e)配列番号1のアミノ酸1~137;
    (f)配列番号1のアミノ酸1~146;
    (g)配列番号1のアミノ酸1~162;
    (h)配列番号1のアミノ酸1~222;
    (i)配列番号1のアミノ酸1~223;
    (j)配列番号1のアミノ酸1~234;
    (k)配列番号1のアミノ酸1~252;
    (l)配列番号1のアミノ酸1~271;
    (m)配列番号1のアミノ酸1~281;
    (n)配列番号1のアミノ酸1~323;
    (o)配列番号1のアミノ酸1~339;
    (p)配列番号1のアミノ酸1~359;
    (q)配列番号1のアミノ酸1~396;
    (r)配列番号1のアミノ酸1~399;
    (s)配列番号1のアミノ酸1~420;
    (t)配列番号1のアミノ酸1~436;または
    (u)配列番号1のアミノ酸1~528
    からなる群から独立して選択されるアミノ酸配列を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  21. それぞれのNflアイソフォームについてのN末端トランケーションが、配列番号1のアミノ酸1~396または配列番号1のアミノ酸1~437を含む、請求項20に記載の方法。
  22. 工程(b)が、単一のアイソフォームを濃縮する、請求項20または請求項21に記載の方法。
  23. 工程(c)における検出が、質量分析によって行われる、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  24. 工程(c)において、
    濃縮されたNflアイソフォームをプロテアーゼにより切断し、次いで、固相抽出によって、得られた切断生成物を適宜脱塩して、Nflのタンパク質分解ペプチドを含む試料を得ること;および
    Nflのタンパク質分解ペプチドを含む試料の液体クロマトグラフィー-質量分析(LC/MS)を行って、Nflの少なくとも1つのタンパク質分解ペプチドの量を検出し、適宜定量すること
    をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. プロテアーゼが、トリプシンである、請求項24に記載の方法。
  26. 検出および適宜定量されたNflの少なくとも1つのタンパク質分解ペプチドが、(i)配列番号1のアミノ酸165~172、(ii)配列番号1のアミノ酸198~206、(iii)配列番号1のアミノ酸324~331、(iv)配列番号1のアミノ酸438~462、または(v)配列番号1のアミノ酸530~540から選択されるアミノ酸配列を有するペプチドを含む、請求項25に記載の方法。
  27. 検出および適宜定量されたNflの少なくとも1つのタンパク質分解ペプチドが、(i)配列番号1のアミノ酸165~172、(ii)配列番号1のアミノ酸198~206、(iii)配列番号1のアミノ酸324~331、(iv)配列番号1のアミノ酸438~462、または(v)配列番号1のアミノ酸530~540から選択されるアミノ酸配列を有する2つ以上のペプチドを含む、請求項25に記載の方法。
  28. 検出および適宜定量されたNflの少なくとも1つのタンパク質分解ペプチドが、(i)配列番号1のアミノ酸165~172、(ii)配列番号1のアミノ酸198~206、(iii)配列番号1のアミノ酸324~331、(iv)配列番号1のアミノ酸438~462、または(v)配列番号1のアミノ酸530~540から選択されるアミノ酸配列を有する3つ以上のペプチドを含む、請求項25に記載の方法。
  29. 工程(c)における検出が、イムノアッセイまたは単一分子アレイ試験によって行われる、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
  30. 工程(c)において検出された1つ~複数のNflアイソフォームを定量することをさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  31. 対象から得られた試料中のバイオマーカーを検出する方法であって、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法に従ってニューロフィラメント軽鎖を検出することを含み、生体試料が、神経損傷を有するかまたはそれを有するリスクがある対象から得られた試料であり、バイオマーカーが、工程(c)において検出された1つ~複数のNflアイソフォームである、方法。
  32. 1つ~複数のNflアイソフォームを定量することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. Nflアイソフォームの第1および第2の集団を定量することを含み、適宜、バイオマーカーが、2つの集団の比である、請求項30または32に記載の方法。
  34. Nflアイソフォームの第1の集団が、請求項2(i)において単離されたNflアイソフォームの集団であり、Nflアイソフォームの第2の集団が、請求項2(ii)において単離されたNflアイソフォームの集団であり、適宜、請求項2(i)および請求項2(ii)のアイソフォームの集団が、請求項3、4、5または23~29に従って生成されるか;あるいは
    Nflアイソフォームの第1の集団が、請求項2(i)において単離されたNflアイソフォームの集団であり、Nflアイソフォームの第2の集団が、請求項2(iii)において単離されたNflアイソフォームの集団であり、適宜、請求項2(i)および請求項2(iii)のアイソフォームの集団が、請求項3、4、5または23~29に従って生成されるか;あるいは
    Nflアイソフォームの第1の集団が、請求項2(ii)において単離されたNflアイソフォームの集団であり、Nflアイソフォームの第2の集団が、請求項2(iii)において単離されたNflアイソフォームの集団であり、適宜、請求項2(ii)および請求項2(iii)のアイソフォームの集団が、請求項3、4、5または23~29に従って生成される、
    請求項33に記載の方法。
  35. 定量されたバイオマーカーの量が、認知機能が正常である対照対象、認知機能が正常であり、アミロイド陰性である対照対象、または認知機能が正常であり、PETによって評価される脳におけるタウ沈着の病理学的レベルについて陰性である対照対象におけるそのレベルと比較して低減されているかを決定することをさらに含む、請求項30~32のいずれか一項に記載の方法。
  36. 対象が、定量されたバイオマーカーの量が、対照対象における平均から有意に逸脱する場合に、神経変性疾患または外傷性脳損傷を有すると診断される、請求項35に記載の方法。
  37. 対象を処置することをさらに含む、請求項31~34のいずれか一項に記載の方法。
  38. 神経損傷を有するかまたはそれを有するリスクがある対象における処置応答を測定する方法であって、
    (a)対象から得られた第1の生体試料において、請求項31~36のいずれか一項に従ってバイオマーカーを定量する工程;
    (b)処置を対象に投与する工程;および
    (c)処置後の対象から得られた第2の生体試料において、工程(a)において定量されたバイオマーカーを定量する工程
    を含み、
    第1の生体試料および第2の生体試料が、両方とも血液試料または両方ともCSF試料であり、
    第1の試料と比較した、第2の試料中のバイオマーカーの量の変化の不在または減少が、ポジティブな処置応答を示すか、またはバイオマーカーの量が、第1の試料と比較して第2の試料中で増加するが、変化が、神経傷害を有するが処置を投与されなかった対象の対照群において起こる変化よりも少ない、
    方法。
  39. 神経損傷を有するかまたはそれを有するリスクがある対象をモニタリングする方法であって、対象から得られた第1の生体試料および対象から得られた第2の生体試料において、請求項31~35のいずれか一項に従ってバイオマーカーを定量することであって、第1の生体試料および第2の生体試料が、両方とも血液試料または両方ともCSF試料であり、第2の生体試料が、第1の生体試料後に得られることを含み;
    第1の試料と比較した第2の試料中のバイオマーカーの量の増加が、神経損傷の増加を示す、
    方法。
  40. 対象が、神経変性疾患を有するかまたはそれを有するリスクがある、請求項31~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 対象が、外傷性脳損傷を有するかまたはそれを有するリスクがある、請求項31~39のいずれか一項に記載の方法。
  42. HJ30.1、HJ30.1のヒト化バージョン、または全長組換えNflへのHJ30.1の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤からなる群から選択される単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)エピトープ結合剤。
  43. HJ30.2、HJ30.2のヒト化バージョン、または全長組換えNflへのHJ30.2の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤からなる群から選択される単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)エピトープ結合剤。
  44. HJ30.4、HJ30.4のヒト化バージョン、または全長組換えNflへのHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤からなる群から選択される単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)エピトープ結合剤。
  45. HJ30.7、HJ30.7のヒト化バージョン、または全長組換えNflへのHJ30.7の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤からなる群から選択される単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)エピトープ結合剤。
  46. HJ30.11、HJ30.11のヒト化バージョン、または全長組換えNflへのHJ30.11の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤からなる群から選択される単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)エピトープ結合剤。
  47. HJ30.13、HJ30.13のヒト化バージョン、または全長組換えNflへのHJ30.13の結合を競合的に阻害するエピトープ結合剤からなる群から選択される単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)エピトープ結合剤。
  48. ATCC命名PTA-126966を有するアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関に寄託されたハイブリドーマによって産生される単離された抗体。
  49. ATCC命名PTA-126967を有するアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関に寄託されたハイブリドーマによって産生される単離された抗体。
  50. ATCC命名PTA-126968を有するアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関に寄託されたハイブリドーマによって産生される単離された抗体。
  51. ATCC命名PTA-126969を有するアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関に寄託されたハイブリドーマによって産生される単離された抗体。
  52. ATCC命名PTA-126970を有するアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関に寄託されたハイブリドーマによって産生される単離された抗体。
  53. ATCC命名PTA-126971を有するアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関に寄託されたハイブリドーマによって産生される単離された抗体。
  54. (a)HJ30.1(ATCC番号PTA-126966)の軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.1(ATCC番号PTA-126966)の重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  55. (a)HJ30.2(ATCC番号PTA-126967)の軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.2(ATCC番号PTA-126967)の重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  56. (a)HJ30.4(ATCC番号PTA-126968)の軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.4(ATCC番号PTA-126968)の重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  57. (a)HJ30.7(ATCC番号PTA-126969)の軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.7(ATCC番号PTA-126969)の重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  58. (a)HJ30.11(ATCC番号PTA-126970)の軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.11(ATCC番号PTA-126970)の重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  59. (a)HJ30.13(ATCC番号PTA-126971)の軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.13(ATCC番号PTA-126971)の重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  60. (a)HJ30.1(ATCC番号PTA-126966)のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.1(ATCC番号PTA-126966)のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  61. (a)HJ30.2(ATCC番号PTA-126967)のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.2(ATCC番号PTA-126967)のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  62. (a)HJ30.4(ATCC番号PTA-126968)のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.4(ATCC番号PTA-126968)のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  63. (a)HJ30.7(ATCC番号PTA-126969)のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.7(ATCC番号PTA-126969)のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  64. (a)HJ30.11(ATCC番号PTA-126970)のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.11(ATCC番号PTA-126970)のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  65. (a)HJ30.13(ATCC番号PTA-126971)のVLに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する軽鎖可変領域、および/または(b)HJ30.13(ATCC番号PTA-126971)のVHに対して、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100%の同一性を有する重鎖可変領域を含む、単離された抗ニューロフィラメント軽鎖(Nfl)。
  66. 生体試料中のNflを検出および/または定量するための、請求項42~65のいずれか一項に記載のエピトープ結合剤の使用。
  67. 生体試料が、血液試料または脳脊髄液試料である、請求項66に記載のエピトープ結合剤の使用。
  68. エピトープ結合剤が、検出可能標識に付着している、請求項42または65に記載のエピトープ結合剤の使用。
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