JP2024507329A - 点眼投与により黄斑浮腫、視神経炎および非感染性眼内炎を治療するための眼科用製剤 - Google Patents

点眼投与により黄斑浮腫、視神経炎および非感染性眼内炎を治療するための眼科用製剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2024507329A
JP2024507329A JP2023544479A JP2023544479A JP2024507329A JP 2024507329 A JP2024507329 A JP 2024507329A JP 2023544479 A JP2023544479 A JP 2023544479A JP 2023544479 A JP2023544479 A JP 2023544479A JP 2024507329 A JP2024507329 A JP 2024507329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
povidone
macular edema
surfactant
solvent
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023544479A
Other languages
English (en)
Inventor
チン ドン
ルービン シュエ
Original Assignee
チョンドゥー ルイムー バイオファーマスーティカルズ カンパニー リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by チョンドゥー ルイムー バイオファーマスーティカルズ カンパニー リミテッド filed Critical チョンドゥー ルイムー バイオファーマスーティカルズ カンパニー リミテッド
Publication of JP2024507329A publication Critical patent/JP2024507329A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0048Eye, e.g. artificial tears
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/045Hydroxy compounds, e.g. alcohols; Salts thereof, e.g. alcoholates
    • A61K31/05Phenols
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/13Amines
    • A61K31/155Amidines (), e.g. guanidine (H2N—C(=NH)—NH2), isourea (N=C(OH)—NH2), isothiourea (—N=C(SH)—NH2)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/38Heterocyclic compounds having sulfur as a ring hetero atom
    • A61K31/385Heterocyclic compounds having sulfur as a ring hetero atom having two or more sulfur atoms in the same ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/65Tetracyclines
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/48Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
    • A61K9/50Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals
    • A61K9/51Nanocapsules; Nanoparticles
    • A61K9/5107Excipients; Inactive ingredients
    • A61K9/5123Organic compounds, e.g. fats, sugars
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/48Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
    • A61K9/50Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals
    • A61K9/51Nanocapsules; Nanoparticles
    • A61K9/5107Excipients; Inactive ingredients
    • A61K9/513Organic macromolecular compounds; Dendrimers
    • A61K9/5161Polysaccharides, e.g. alginate, chitosan, cellulose derivatives; Cyclodextrin

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

黄斑浮腫、視神経炎および非感染性眼内炎を治療するための眼科用製剤であって、眼疾患を治療するための活性成分、および眼科用製剤の担体または補助材料で構成される製剤であり、前記眼疾患を治療するための活性成分は、糖質コルチコイド系薬物および/または非ステロイド系薬物であり、前記眼科用製剤の担体または補助材料は、界面活性剤、イオン性高分子および溶媒を含有し、または、前記眼科用製剤の担体または補助材料は、低重合度ポビドン、中重合度ポビドンおよび溶媒を含有する。該眼科用製剤は、点眼投与の方法により、糖質コルチコイド系および/または非ステロイド系薬物を担持(内包)して前眼部を通過し、後眼部に輸送して、黄斑浮腫、視神経炎および非感染性眼内炎を治療する製剤であり、極めて優れた臨床での使用価値と非常に積極的な社会的意義を有するものである。

Description

本発明は、眼科用薬物の分野に属し、具体的には点眼投与により黄斑浮腫、視神経炎および非感染性眼内炎を治療するための眼科用製剤に関する。
眼底疾患を有する患者は多く、中国だけでも患者数は数千万人を超えている。高齢化の進展や電子製品の普及に伴って、発病率は年々上昇することが見込まれる。よくある眼底疾患としては、糖尿病性黄斑浮腫、糖尿病性網膜症、加齢性黄斑変性、網膜静脈閉塞症、病的近視、地図状萎縮、眼部腫瘍、眼内炎等がある。これらによって、視力の低下、ひいては失明に至り、人々の生活の質に深刻な影響を与える恐れがある。例えば、糖尿病患者の約6.8%は糖尿病性黄斑浮腫(DME)を患っており、これは糖尿病患者が失明に至る主な原因となっている(Urias et al.,Vision Research,V139:221-227,2017;Mandal et al.,Ocular delivery of proteins and peptides: Challenges and novel formulation approaches, Advanced Drug Delivery Reviews, 126:67-95, 2018)。
薬物療法は、眼底疾患の治療法および研究動向において、主要なものである。しかし、眼内には複雑な生理学的構造およびバリアが存在するため、薬物が眼球、特に後眼部に進入しにくく、有効用量に到達することが難しいので、効果的な治療の実現は容易ではない。眼底疾患を治療するための有効かつ安全な製剤または方法を見出すことは、当技術分野の研究者が一貫して努力し目指してきた目標である。
臨床における眼科の投薬には、一般に3つの経路がある。(1)結膜嚢投与(点眼):薬物は角膜を通過して前房の房水に進入した後に、虹彩、毛様体まで拡散・分布することができるが、水晶体および硝子体膜のバリア効果により、水晶体および硝子体への進入は困難である。(2)眼部注射による投与:結膜下注射、前房内注射、硝子体内注射、球後注射および眼窩注射を含む。注射投与は薬物を治療部位に直接到達させることができるが、注射は外傷性であり、潜在的な危険が存在する。例えば、前房内注射は疼痛、羞明、流涙、前房混濁、出血、角膜内皮細胞損傷、外傷性白内障等を生じさせる。また、硝子体内注射は水晶体混濁、硝子体器質化、網膜/視神経障害等を生じさせる。(3)経口投与、静脈内投与を含む全身投与:薬物は体内で一般に肝臓、腎臓または肺に集まることが多く、血液網膜関門(blood retinal barrier、BRB)により遮られて、眼球組織に到達する濃度が低くなると同時に、全身、特に主要臓器に、不要な毒性副作用をもたらす。
現在、臨床において、薬物に眼のバリアを通過させるには、一般に眼球の硝子体内注射、または硝子体内インプラント(眼球内挿入)等の技術的手段を用いて、薬物を患者の硝子体に輸送し、それにより後眼部の疾病を治療する(凌沛学主編『眼科用薬物と製剤学』、中国軽工業出版社、2010,P3;Wang et.al.,Mediators of Inflammation,Vol.2013,Article ID 780634;Luaces-Rodriguez et al.,Pharmaceutics,2018,10,66)。薬物の硝子体内注射または硝子体内インプラントの処置は侵襲的な投与であり、専門に訓練された眼科医が手術室などの滅菌環境で行う必要がある。処置が侵襲的であるため、例えば高眼圧、白内障、医原性感染性眼内炎、硝子体出血、網膜損傷などの合併症を引き起こす可能性がある。処置条件および処置環境に対する要求が高く、条件の整った病院内で行わなければならない。生物学的薬剤の眼科用注射剤は、生産コストおよび使用コストが高く、また、医療条件の制約により治療のタイミングが遅れる場合があり、投与計画を柔軟に調整することが難しい(M.HATA et al.,RETINA,37:1320-1328,2017)。
実際、従来の滲出型加齢性黄斑変性(wet Age-related Macular Degeneration,wAMD)や糖尿病性黄斑浮腫(Diabetes-related Macular Edema,DME)等を治療するための生物学的薬剤の眼科用注射液等は、いずれも硝子体内注射によって投与され、薬物の説明書に従って1~3ヶ月ごとに1回注射する必要があり、且つ長期にわたって注射投与する必要がある。また、糖質コルチコイドのデキサメタゾンは、網膜静脈閉塞に起因する黄斑浮腫などの後眼部の疾病を治療するための硝子体内インプラント剤(Intraocular Insertion、商品名:Ozurdex(登録商標))としても開発されており、移植後6ヶ月間薬効が持続する。しかし、移植後の一部の患者には眼圧の上昇が見られ、2ヶ月でピークに達する(Ozurdex(登録商標)患者管理マニュアル、アラガン、CN/011/2018)という、副作用のリスクがある。
結膜嚢投与は、最も簡便で安全な眼部への投与方法である。しかし、眼の角膜は多層構造であり、外から内へ大きく分けて、リポソームに富む上皮層、水性成分に富む実質層およびリポソームに富む内皮層となっており、点眼液は、点眼されると、最初に眼の表面涙液層に接触し、次に上皮層、実質層および内皮層を通過しなければ、後眼部に到達できない。この過程において、涙液による希釈、角膜や結膜の眼表面バリア、および水晶体や硝子体の解剖学的な位置により、点眼液は前眼部の組織内に高濃度で存在する傾向があり、後眼部まで進入して有効な治療濃度に達することは難しい。従って、結膜嚢に投与する方法は安全ではあるが、薬物の輸送性が悪化し、眼底疾患の有効な治療を行うという目的を達成することは困難である。
以上のように、従来の黄斑浮腫等の眼底疾患を治療するための主要な投与方法では、いずれも安全と効果を両立させることが困難であった。
点眼による投与方法は、静脈注射や硝子体内注射に比べて安全で便利であるという明らかな優位性を有しており、薬物を後眼部に輸送して黄斑浮腫を治療することができる眼科用製剤を発明することは、臨床実践において早急に解決すべき技術的課題であって、臨床治療における価値と社会的意義は非常に大きい。
本発明の目的は、眼疾患を治療するための活性成分を後眼部に送達させて、黄斑浮腫、視神経炎、非感染性眼内炎を治療することができる点眼投与のための眼科用薬物を提供することである。
本発明は、点眼投与のための眼科用製剤を提供し、該製剤は、眼疾患を治療するための活性成分、および眼科用製剤の担体または補助材料で構成される製剤であり、
前記眼疾患を治療するための活性成分は、糖質コルチコイド系薬物および/または非ステロイド系薬物であり、
前記眼科用製剤の担体または補助材料は、界面活性剤、イオン性高分子および溶媒を含有し、
または、前記眼科用製剤の担体または補助材料は、低重合度ポビドン、中重合度ポビドンおよび溶媒を含有することを特徴とする、製剤。
さらに、前記眼科用製剤の担体または補助材料における界面活性剤とイオン性高分子との質量比は(1~100):(0.1~50)であり、前記界面活性剤と溶媒の割合は、溶媒100mLにつき界面活性剤が5~3000mg含まれる。
さらに、前記眼科用製剤の担体または補助材料における界面活性剤とイオン性高分子との質量比は(12~31):(2~7.5)であり、前記界面活性剤と溶媒の割合は、溶媒100mLにつき界面活性剤が880~1240mg含まれる。
さらに、前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤であり、好ましくは、前記非イオン性界面活性剤が、スパン系、ポリソルベート、ポロキサマー、アルキルグルコシド、ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸、ショ糖ステアリン酸エステルまたはラウロカプラムであり、好ましくはスパン系またはポリソルベートである。
さらに、前記イオン性高分子が、カルボキシメチルセルロースおよびその塩、グリコール酸でん粉ナトリウム、ヒアルロン酸およびその塩、キサンタンガム、アルギン酸およびその塩、二酢酸ポリエチレングリコールPEG-(COOH)から選択される少なくとも1種であり、好ましくは、前記イオン性高分子が、カルボキシメチルセルロースおよびその塩、ヒアルロン酸およびその塩から選択される少なくとも1種である。
さらに、前記眼科用製剤の担体または補助材料における低重合度ポビドンと中重合度ポビドンとの質量比は(0.1~10):1であり、前記低重合度ポビドンと溶媒の割合は、溶媒100mLにつき低重合度ポビドンが5~3000mg含まれ、
好ましくは、前記低重合度ポビドンと中重合度ポビドンとの質量比は(0.24~0.8):1であり、前記低重合度ポビドンと溶媒の割合は、溶媒100mLにつき低重合度ポビドンが240~840mg含まれる。
さらに、前記低重合度ポビドンが重量平均分子量2000~5000のポビドンであり、好ましくは、重量平均分子量3500のポビドンPVP K12である。
さらに、前記中重合度ポビドンが重量平均分子量20000~60000のポビドンであり、好ましくは、重量平均分子量35000~50000のポビドンPVP K30である。
さらに、前記眼科用製剤の担体または補助材料における溶媒が極性溶媒であり、好ましくは水である。
さらに、前記眼科用製剤の担体または補助材料は、増粘剤および/または共溶媒をさらに含有し、
さらに、前記増粘剤がポリエチレングリコール、カルボマー、ポロキサマー、ポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、ポリオキシエチレン脂肪アルコール類、ヒアルロン酸およびその塩、またはヒドロキシプロピルメチルセルロースのうちの少なくとも1種であり、前記共溶媒がプロピレングリコール、グリセロール、液状ポリエチレングリコール、またはひまし油であり、増粘剤と界面活性剤、または増粘剤と低重合度ポビドンとの質量比が1:(0.1~100)であり、共溶媒と界面活性剤、または共溶媒と低重合度ポビドンとの質量比が(1~10):1であり、
好ましくは、前記増粘剤と界面活性剤との質量比が1:(1.2~30)であり、共溶媒と界面活性剤との質量比が(2.56~9):1であり、
さらに、前記界面活性剤または低重合度ポビドンと、眼疾患を治療するための活性成分との質量比が(12~31):1である。
さらに、前記糖質コルチコイド系薬物が、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾンのうちの少なくとも1種であり、前記非ステロイド系薬物が、ジクロフェナク、プラノプロフェン、インドメタシン、ブロムフェナクナトリウムのうちの少なくとも1種である。
さらに、前記眼科用製剤の担体または補助材料が、眼科用製剤の担体または補助材料の成分が自己組織化することによって形成されるナノ粒子を含み、前記ナノ粒子は、眼疾患を治療するための活性成分を内包している。
さらに、前記ナノ粒子が球形であり、その粒径が1~100nmであり、好ましくは、前記ナノ粒子の粒径が5~30nmである。
さらに、上記製剤は、球形で粒径が10~2000nmのナノスフィアを含む。前記ナノスフィアはナノ粒子の自己組織化によって形成されたものであり、好ましくは、前記ナノスフィアの粒径が100~2000nmである。
本発明はまた、上記製剤の調製方法を提供し、該方法は、
界面活性剤および/または増粘剤を溶媒に加えて溶液を調製するステップ(1)と、
眼疾患を治療するための活性成分および/または共溶媒をステップ(1)で得られた溶液に分散させ、さらにイオン性高分子またはその溶液を加え、分散・混合させて初期懸濁液を得るステップ(2)と、
ステップ(2)で得られた初期懸濁液を撹拌して分散させる、またはホモジナイズして分散させるステップ(3)と、を含み、
または、
低重合度ポビドンおよび/または増粘剤を溶媒に加えて溶液を調製するステップ(a)と、
眼疾患を治療するための活性成分および/または共溶媒をステップ(a)で得られた溶液に分散させ、さらに中重合度ポビドンまたはその溶液を加え、分散・混合させて初期懸濁液を得るステップ(b)と、
ステップ(b)で得られた混合液を粉砕する、またはホモジナイズして分散させるステップ(c)と、を含む。
さらに、ステップ(2)またはステップ(b)における前記分散が、機械撹拌による分散、磁気撹拌による分散、ボルテックス振とうによる分散、剪断による分散、ホモジナイズによる分散、粉砕による分散、超音波による分散から選択される少なくとも1種である。
本発明は、前記製剤の、眼底疾患を治療するための薬物の調製における使用をさらに提供し、好ましくは、前記眼底疾患を治療するための薬物が、黄斑浮腫、および/または視神経炎、および/または非感染性眼内炎を治療するための薬物である。
さらに、前記黄斑浮腫を治療するための薬物が、眼底血管性疾患による黄斑浮腫、網膜中心静脈閉塞性黄斑浮腫、網膜静脈分枝閉塞性黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫、病的近視性黄斑浮腫、および/または滲出型加齢性黄斑変性による黄斑浮腫を治療するための薬物である。
本発明はまた、眼底疾患を治療するための方法、すなわち、患者に対する前記製剤の使用を提供する。
さらに、前記眼底疾患が、黄斑浮腫、および/または視神経炎、および/または非感染性眼内炎である。
さらに、前記黄斑浮腫が、眼底血管性疾患による黄斑浮腫、網膜中心静脈閉塞性黄斑浮腫、網膜静脈分枝閉塞性黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫、病的近視性黄斑浮腫、および/または滲出型加齢性黄斑変性による黄斑浮腫である。
さらに、前記使用の方法が点眼投与である。
実験結果から明らかなように、本発明で調製された点眼投与のための眼科用製剤は、性状が安定しており、貯蔵しやすく、眼疾患を治療するための活性成分を後眼部に効果的に送達させることができ、眼底で有効(予期)濃度に達し、黄斑浮腫のような眼底疾患の治療を実現して、従来の硝子体内注射、硝子体内注射インプラント剤、経口投与および全身注射投与における課題を克服し、眼内出血、疼痛等の深刻な合併症の問題を解決して、眼底疾患患者の苦痛を大幅に低減させ、医学的利便性を向上させ、患者および家族の生活の質を改善し、または全身投与による全身への毒性の副作用を回避するものである。
本発明は目の局所注射またはインプラントによる合併症を避けることができる。
本発明が開発した製剤は投与量が少なく、毒性の副作用が小さいため、治療薬物とすることができるだけでなく、眼科疾病を予防・コントロールすることもできる。
本発明の製剤は、臨床における長期投与のニーズを満たすことができる。
本発明の点眼投与治療システムは、有効成分(活性成分)として既に臨床で使用され且つ作用メカニズムが明確な小分子薬物を用いることができ、品質の制御が可能であり、製品として使用しやすく、患者の順応性が良好で、医師は患者の病状に応じて投与計画を柔軟に調整することができる。
本発明で述べるナノ粒子とは、眼科用製剤の担体または補助材料の成分が溶媒中で自己組織化して形成されたナノレベルの球形の凝集体のことである。
本発明で述べるナノスフィアとは、ナノ粒子が溶媒中で自己組織化して形成された球形の自己組織化構造のことである。
本発明で述べる溶媒とは、眼科用製剤の担体または補助材料の成分を溶解させることができる液体のことである。
本発明で述べる界面活性剤とは、液体の表面張力を著しく低下させることができる物質のことである。本発明で述べる非イオン性界面活性剤とは、水中で解離しない界面活性剤のことである。
本発明で述べるイオン性高分子とは、カチオンまたはアニオンを有する高分子重合体のことである。
本発明で述べる低重合度ポビドンとは、分子量が10000Dalton以下のポビドンであり、中重合度ポビドンとは分子量が10000Dalton以上、100000Dalton以下のポビドンのことである。
本発明で述べる「眼疾患を治療するための活性成分」とは、眼疾患の治療のために用いることができる活性物質であり、すなわち、現在すでに眼科用医薬として使用されている活性物質、および、作用メカニズムや作用ターゲットは眼疾患の治療が可能であると示しているものの、現時点では眼科用医薬として使用されていない活性物質(Active Pharmaceutical Ingredient,API)のことである。
本発明で述べる点眼投与とは、薬液を眼に滴下する投与方法であり、角膜投与経路に属するものである。
当然ながら、本発明の上記内容に基づき、当分野の一般的な技術的知識や慣用的手段に照らし、本発明の上記基本的な技術的思想を逸脱しないという前提において、他の様々な形態の修正、置換または変更を行うことができる。
以下、実施例という形の具体的な実施形態によって、本発明の上記内容を更に詳細に説明する。但し、これをもって、本発明の上記主題の範囲が以下の実施例に限定されると理解してはならない。本発明の上記内容に基づいて実現される技術は、いずれも本発明の範囲に属する。
図1は、実施例1で得られたサンプルの(A)透過型電子顕微鏡画像(スケールバーは200nm)、(B)染色剤を加えて染色した後の透過型電子顕微鏡画像(スケールバーは1μm)である。 図2は、各群の動物の異なる検査時点における閉塞静脈の左、右両側のそれぞれ約750μm、1500μm箇所の網膜全層厚であり、横軸はOCT画像における測定点と視神経乳頭中央との垂直距離(μm)を示し、縦軸は網膜全層の厚さ(μm)を示し、データは平均値±標準偏差で示す(ここで、2Aは、モデル化前の各群の網膜全層厚であって、N=8であり、2Bは、D2である時の各群の網膜全層厚であって、溶媒対照群および低用量群はN=6、中、高用量群およびアフリベルセプト群はN=8、デキサメタゾン群はN=7であり、2Cは、D4である時の各群の網膜全層厚であって、溶媒対照群はN=6、試験品の用量群はN=7、試験品の中、高用量群、アフリベルセプト群およびデキサメタゾン群はN=8であり、同期の溶媒対照群と比較して、*p≦0.05である)。 図3は、眼底のカラー写真および血管蛍光造影検査の画像例である。 図4は、光コヒーレンストモグラフィの画像例である(網膜全層厚の測定)。
本発明で使用される試薬または機器は、市販の製品を購入して入手することができ、具体的な条件が明示されていない限り、従来の条件またはメーカーが推奨する条件に従って使用される。
一部の機器および設備は以下のとおりである。
ES225SM-DR(E)電子分析天秤、プレシーザ社(スイス)
DF-101S集熱式恒温加熱磁気撹拌機、鞏義市英峪高科儀器廠(河南、中国)
WH-2マイクロボルテックスミキサー、上海▲ろ▼西分析儀器廠有限公司(上海、中国)
分散機:T25 イージークリーンデジタル、IKA社(ドイツ)
KQ-500型超音波洗浄器、昆山市超声波儀器有限公司(昆山、中国)
JP-010T型超音波洗浄器、深セン市潔盟清洗設備有限公司
AH-NANO Plus高圧ホモジナイザー、安拓思納米技術(蘇州)有限公司(中国)
PM-DK2遊星型ボールミル、卓的儀器設備(上海)有限公司(上海、中国)
メトラー・トレド FE20 pHメーター、メトラー・トレド社(スイス)
NS-90ナノ粒度分析計、珠海欧美儀器有限公司(珠海、中国)
アジレント1100HPLC高速液体クロマトグラフィ、アジレントテクノロジー社(米国)
API4000トリプル四重極型質量分析計(米国アプライドバイオシステム社)
STY-1A浸透圧測定器、天津市天大天発科技有限公司(天津、中国)。
本発明の製剤の性質測定方法は以下のとおりである。
粒径測定方法
実施例または比較例で調製したサンプル1mLをサンプルセルに移し、測定温度を40℃に設定し、サンプルセルをNS-90ナノ粒度分析計に入れて、測定を開始した。各サンプルは測定を3回繰り返し、3回の測定結果の平均を取って、該サンプルの測定結果、粒度(光強度分布、および%)および多分散性指数(PdI、Polydispersity Index)として示した。
浸透圧測定方法
溶液の凝固点降下を測定し、浸透圧モル濃度を測定した。操作:STY-1A浸透圧測定器のプローブの洗浄:蒸留水を100μLずつ3つのサンプル管に入れ、機器を予熱した後、100μLの蒸留水が入ったサンプル管を機器プローブに螺合取付し、3回洗浄を選択して、「洗浄」をクリックし、3回繰り返した。測定:機器情報テーブルにサンプル情報を入力して、「テスト」をクリックした。ピペットガンでサンプル100μLをサンプル管に移し、機器に軽く螺合取付し、測定の「起動」をクリックした。測定を3回繰り返し、3回の測定結果の平均値を測定結果とした。
pH値の測定方法
FE20型pHメータを、それぞれpH緩衝溶液(pHはそれぞれ4.00、6.86、9.18)で校正し、電極を純水で洗浄した後、無繊維紙で余分な水分を吸い取って、測定対象の液体サンプルに浸漬し、読み取りボタンを押して測定を開始した。読み取りが安定した後に得られたデータをサンプルのpH値とした。
測定した溶液のpHが<5、または>9であれば、酸またはアルカリでpH6~8に調整する必要があり、一般的なpH調整剤は、NaOHおよびHCl、リン酸およびリン酸塩(例えばリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム)、クエン酸およびクエン酸塩(例えばクエン酸ナトリウム)、ホウ酸およびホウ砂である。測定した液体の浸透圧が等張に達していなければ、適量の塩化ナトリウムを添加し、等張に到達させるかまたはそれに近づけた。
後眼部に薬物を送達させる効果の検証方法
試験機器および設備は以下のとおりである。高速液体クロマトグラフィ、型番:LC-20AD(日本島津)。質量分析計、型番:API4000トリプル四重極型質量分析計(米国アプライドバイオシステム社)。カラム:フォーティス ペース C18 5μM、2.1X30mm(英国フォーティス社)。
健康な成体のSprague Dawley(SD)ラットを選び、試験群と対照群とに分け、各群6つの眼とし、試験群には本発明の実施例で調製した眼科用製剤を、対照群には薬物2mg/生理食塩水5mLの懸濁液(使用前にボルテックスで振とうし均一にしたもの)を、各眼に20μL滴下した。投与後0.5時間または1時間後に動物を安楽死させ、速やかに硝子体を採取し、硝子体サンプルをホモジナイズ処理した後、-80℃で保存した。硝子体ホモジネートを10μL取り、90μLの95%エタノールを加え、2分間超音波処理し、1分間ボルテックス混合を行って、硝子体ホモジネート液を得た。ホモジネート液を50μL取り、175μLのメタノールを加え、3minボルテックス混合を行い、4°C、12000rpmで10min遠心分離し、上澄み液を0.45μmのシリンジフィルターで濾過し、濾液をLC/MS/MS(正イオンモード、MRM SCAN)分析に用いた。
実施例1 本発明の眼科用製剤の調製
表1に従って、0.24gのCMC-Na(カルボキシメチルセルロースナトリウム、イオン性高分子)を秤量して、40mLの純水を含んだガラス三角フラスコに加え、磁気撹拌を開始して2時間撹拌し、溶液1を得た。1.0gのポリソルベート80(界面活性剤)と0.24gのHPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、増粘剤)をそれぞれ秤量して、60mLの純水を含んだガラス三角フラスコに加え、磁気撹拌を開始し、水浴により40℃前後で1.5時間加熱して、溶液2を得た。40mgのデキサメタゾンと4mLのPEG400(すなわち界面活性剤の使用量の4.3倍(w/w))を秤量して溶液2に投入し、30分間加熱・撹拌を続けた後、溶液1を加え、30分間撹拌して、混合液を得た。混合液を、分散機を用いて回転速度9500回転で5分間分散させ、機械を止めて泡が消えた後に、ブフナー漏斗を用いて減圧濾過して、分散液を得た。分散液を高圧ホモジナイザーに移して、温度を15±5℃に制御し、400Bar前後の圧力で3分間ホモジナイズし、次に>800Barまで圧力を上げて25分間ホモジナイズし、300Barまで減圧して2分間ホモジナイズした後に排出し、無色透明の溶液を得て、さらに減圧濾過して除菌し且つ機械不純物を除去して、不純物除去後の無色透明の溶液を得た。
pHと浸透圧の調整:700mgのNaHPOと400mgのNaHPOを加えてpHをpH=6.3に調整し、塩化ナトリウムを加えて浸透圧を282mOsmol/kgに調整した。
HPLCの測定:測定機器:アジレント1100高速液体クロマトグラフィ、操作ソフト:OpenLab CDS c.01.10 (201) Chemstation Edition。
クロマトグラフィ条件:クロマトグラフィカラムはWaters XBridge C18 5μm、4.6x250mmであり、カラム温度35℃、流量1.0mL/min、測定波長240nm、移動相:0.1%リン酸水溶液(72.0%)-アセトニトリル(28.0%)によるイソクラティック溶離とした。サンプルを移動相で5倍に希釈した後に10μLを取って液体クロマトグラフに注入した。測定結果:96.2%。
粒度は20.6nm(85.6%)、PdI:0.266であった。室温で光を避けて1ヶ月保存したところ、該サンプルの外観と含有量に変化はなかった。
実施例2 本発明の眼科用製剤の調製
調製方法は実施例1を参照し、原料および使用量は表1に示すとおりである。不純物除去後の無色透明の溶液を得た。
pH調整:0.2NのNaOHまたは/および0.1NのHClでpH6.5に調整した。
HPLCの測定方法は実施例1と同じであり、HPLCの含有量測定結果は、95.1%、粒径12.9nm(92.1%)、PdI:0.509であった。安定性は比較的良好で、室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に有意な変化はなかった。2ヶ月後に少量の沈殿が生じた。
点眼1時間後のラットの硝子体API濃度:13.9ng/g、RSD:17.2%であった。
実施例3 本発明の眼科用製剤の調製
調製方法およびpH、浸透圧の調整方法は実施例1を参照し、材料および使用量は表1に示すとおりであり、不純物除去後の黄色がかった透明な溶液を得た。
HPLCの測定:カラム:ZORBAX Eclipse Plus C18,4.6x100mm 3.5μm、移動相A:0.1%リン酸、移動相B:メタノール(80:20)イソクラティック溶離、温度:35℃、測定波長:280nm、流量:0.8ml/min、測定結果:98.4%。粒径39.7nm(95.5%)、PdI:0.318であった。室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に変化はなかった。
点眼0.5時間後のラットの硝子体API濃度:78.3ng/gであった。
実施例4 本発明の眼科用製剤の調製
調製方法およびpH、浸透圧の調整は実施例3を参照し、原料および使用量は表1に示すとおりである。不純物除去後の黄色がかった透明の溶液を得た。
HPLCの測定方法は実施例3と同じであり、測定結果:97.8%、粒径:46.2nm(95.5%)、PdI:0.343であった。室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に有意な変化はなかった。
実施例5 本発明の眼科用製剤の調製
調製方法は実施例1を参照し、原料および使用量は表1に示すとおりである。ここで、共溶媒PEG400の使用量は界面活性剤の5倍(w/w)とし、不純物除去後の無色透明の溶液を得た。
pHと浸透圧の調整:1MのNaHPO溶液でpH6.2に調整し、塩化ナトリウムを加えて浸透圧を295mOsmol/kgに調整した。
HPLCの測定方法は実施例1と同じであり、測定結果:97.3%、粒径22.4nm(91.4%)、PdI:0.293であった。室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に有意な変化はなかった。
点眼0.5時間後のラットの硝子体API濃度:42.7ng/gであった。
実施例6 本発明の眼科用製剤の調製
調製方法は実施例1を参照し、原料および使用量は表1に示すとおりである。ここで、共溶媒PEG400の使用量は界面活性剤の5倍(w/w)とし、不純物除去後の無色透明の溶液を得た。
pHは6.5であり、調整の必要はなかった。浸透圧の調整は実施例1を参照した。
HPLCの測定波長は245nmで、方法は実施例1と同じであり、測定結果:98.1%であった。
粒径18.6nm(96.9%)、PdI:0.257であった。室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に有意な変化はなかった。
点眼0.5時間後のラットの硝子体API濃度:43.8ng/gであった。
実施例7 本発明の眼科用製剤の調製
調製方法およびpH、浸透圧の調整は実施例1を参照し、原料および使用量は表1に示すとおりである。不純物除去後の無色透明の溶液を得た。
HPLCの測定方法は実施例6と同じであり、測定結果:98.3%であった。
粒径18.5nm(97.6%)、PdI:0.208であった。室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に有意な変化はなかった。
実施例8 本発明の眼科用製剤の調製
調製方法およびpH、浸透圧の調整は実施例1を参照し、原料および使用量は表1に示すとおりである。不純物除去後の無色透明の溶液を得た。
HPLCの測定方法は実施例1と同じであり、測定結果:96.8%であった。
粒径18.7nm(89.2%)、PdI:0.255であった。室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に有意な変化はなかった。
実施例9 本発明の眼科用製剤の調製
調製方法およびpH、浸透圧の調整は実施例1を参照し、原料および使用量は表1に示すとおりである。ここで、共溶媒PEG400の使用量は1mL、すなわち界面活性剤の8倍(w/w)とした。不純物除去後の無色透明の溶液を得た。
HPLCの測定方法は実施例1と同じであり、測定結果:97.2%であった。
粒径19.6nm(97.0%)、PdI:0.289であった。室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に有意な変化はなかった。
比較例1
原料および使用量は表1に示すとおりであり、低重合度のポビドンPVP12で界面活性剤を代替し、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)でイオン性高分子を代替し、調製方法は実施例1を参照し、1mLのPEG400を共溶媒として、乳白色の液体を得た。
測定結果:、粒径899nm(92.9%)、PdI:0.188であった。一晩置いたところ白色の沈殿が生じた。
比較例2
原料および使用量は表1に示すとおりであり、中重合度のポビドンPVP30で界面活性剤を代替し、調製方法は実施例1を参照して、無色透明の液体を得た。
測定結果:粒径241nm(53.1%)および89.4nm(32.6%)、PdI:1.000であった。1週間置いた後に、沈殿が生じた。
比較例3
原料および使用量は表1に示すとおりであり、中重合度のポビドンPVP30で界面活性剤を代替し、調製方法は実施例1を参照して、無色透明の液体を得た。
測定結果:粒径483nm(47.6%)および117nm(33.9%)、PdI:1.000であった。1週間置いた後に、沈殿が生じた。
比較例4
原料および使用量は表1に示すとおりであり、HPMC、CMC-Naの使用量を変更し、調製方法は実施例1を参照して、白色のエマルジョンを得た。
測定結果:粒径26.9nm(40.5%)および2043nm(31.8%)、PdI:1.000であった。一晩置いたところ白色の沈殿が生じた。
比較例5
原料および使用量は表1に示すとおりであり、HPMC、CMC-Naの使用量を変更し、調製方法は実施例1を参照して、3mlのPEG400と1mlのエタノールを共溶媒として加え、100mLになるまで水を加えて、無色の溶液を得た。塩化ナトリウムを加えて、浸透圧を262mOsmol/kgに調整した。
測定結果:粒径416nm(80%)および18.1nm(20%)、PdI:0.462であった。室温で2週間置いたところ、白色のエマルジョンになった。
実施例10 本発明の眼科用製剤の調製
原料および使用量は表2に示すとおりであり、0.52gのポビドン(PVP)K30を秤量して、25mLの純水を含んだ100mLガラス三角フラスコに加え、2時間磁気撹拌して、溶液1を得た。260mgのHPMCと420mgのポビドン(PVP)K12それぞれ秤量して、25mLの純水を含んだ100mLガラス三角フラスコに加え、磁力撹拌を開始し、水浴により40℃で2時間加熱して、溶液2を得た。1mLのPEG400(共溶媒、使用量はPVP K12の2.56倍に相当)と20mgのデキサメタゾンを秤量して溶液2に投入し、30分間加熱・撹拌を続けた後、溶液1を加え、30分間撹拌して、混合液を得た。実施例1と類似の高速分散、高圧ホモジナイズおよび膜濾過操作を行って、不純物除去後の無色透明の溶液を得た。
pHおよび浸透圧の調整:pH6.5は調整を行う必要がなく、塩化ナトリウムで浸透圧を293mmol/kgに調整した。
HPLCの測定方法は実施例1と同じであり、測定結果:99.2%、粒径575nm(92.6%)、PdI:0.211であった。室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に有意な変化はなかった。2ヶ月後、沈殿が生じた。
点眼0.5時間後のラットの硝子体API濃度:5.1ng/gであった。
実施例11 本発明の眼科用製剤の調製
原料および使用量は表2に示すとおりであり、共溶媒PEG400の使用量は界面活性剤の8.9倍(w/w)とし、調製方法およびpH、浸透圧の調整は実施例15を参照した。不純物除去後の無色透明の溶液を得た。
HPLCの測定方法は実施例10と同じであり、測定結果:98.5%であった。
粒径125.6nm(63.5%)および13.6nm(33.1%)、PdI:0.255であった。室温で光を避けて1ヶ月置いたところ、外観および含有量に有意な変化はなかった。
比較例6
原料および使用量は表2に示すとおりであり、調製方法は実施例15を参照し、イオン性高分子を加えて、淡白色のエマルジョンを得た。
測定結果:粒径1299nm(92.4%)、PdI:0.175であった。一晩置いたところ白色の沈殿が生じた。
比較例7
原料および使用量は表2に示すとおりであり、調製方法は実施例15を参照し、1mLのPEG400を共溶媒として加え(使用量は界面活性剤の20倍(w/w))、無色の溶液を得た。
測定結果:粒径637nm(85.9%)、PdI:0.258であった。一晩置いたところ白色の沈殿が生じた。
比較例8
原料および使用量は表2に示すとおりであり、調製方法は実施例15を参照し、ポビドンは無し、イオン性高分子を加えて、無色の溶液を得た。
測定結果:pH5.2、粒径46.2nm(96.9%)、PdI:0.343、HPLCの含有量測定結果:98.9%であった。冷蔵庫で2週間冷蔵保存したところ、微細結晶が析出した。
点眼投与後のラット硝子体内のAPI濃度の測定結果により、本発明の眼科用製剤は眼疾患を治療するための活性成分を担持して眼球構造のバリアを通過することができ、結膜嚢投与(点眼投与)の方法により有効用量の薬物を硝子体に送達させることができるため、硝子体内注射などの侵襲性投与方式を回避でき、また、総薬物量を大幅に減らすことで、全身での薬物の吸収を減少させ、毒性副作用の発生が回避される、ということが示された。
表1
Figure 2024507329000001
Figure 2024507329000002
表2
Figure 2024507329000003
以下、本発明の点眼投与の薬物製剤の有益な効果を、実験例によって証明する。
実験例1 本発明の担体の透過型電子顕微鏡観察結果
透過型電子顕微鏡(JEM-2100 Plus、日本電子(JEOL)社)
実施例1で調製した液体サンプルを1滴吸引して銅材質のサンプルメッシュに滴下し、5分間静置して余分な液体サンプルを吸引した後、自然乾燥させて、電子顕微鏡サンプル室に置いて測定を行った。サンプル染色:液体サンプルを1滴吸引して銅材質のサンプルメッシュに滴下し、サンプルメッシュ上の余分なサンプルを除去した後、2%リンモリブデン酸を1滴加え、5分間静置した後に余分な液体を吸引し、自然乾燥させ、サンプルメッシュを電子顕微鏡に置いて測定を行った。結果を図1に示す。本発明で調製した薬物を担持する担体は、溶媒中で粒径が1~100nmの球形構造(ナノ粒子、図1A)を形成し、ナノ粒子はさらに粒径が10~2000nmの球体(ナノスフィア、図1B)に自己組織化できることがわかる。
実験例2 粒径、含有量および安定性の測定
1.実験方法
実施例および比較例で調製したサンプル1mLをサンプルセルに移し、測定温度を40℃に設定し、サンプルセルをNS-90ナノ粒度分析計に入れて、測定を開始した。各サンプルは測定を3回繰り返し、3回の測定結果の平均を取って、該サンプルの測定結果とし、粒度(光強度分布、および%)および多分散性指数(PdI、Polydispersity Index)として示した。測定後に光を避けて保存し、外観変化を観察するとともに、粒径を再度測定した。
アジレントの1100高速液体クロマトグラフィーを用いて、本発明で調製した眼科用製剤サンプルのHPLC含有量を測定した。
2.実験結果
表3を参照されたい。
表3
Figure 2024507329000004
Figure 2024507329000005
上記結果から分かるように、本発明で調製した薬物製剤は粒径が小さく、HPLCで測定した活性成分の含有量が高く、長時間置いても形態および含有量はいずれも安定しており、本発明の製剤は封入率が高く、安定性に優れていることを示している。一方、本発明とは異なる補助材料や原料を用いて調製された比較例の製剤は、安定性が悪く、短時間で沈殿または変質といった現象が発生した。
実験例3 本発明の眼科用製剤の点眼投与方法による黄斑浮腫の治療効果の検証
1.実験方法
両眼に明らかな異常がない48匹のSDラットをランダムに6群(各群8匹、雌雄半分ずつ)に分け、D1尾静脈に光増感剤ローズベンガル(40mg/mL、40mg/kg)を注射した直後に、右目の網膜静脈1本についてレーザー光凝固を行い、レーザー光凝固完了から約15min後に、標的の網膜静脈が閉塞しているか否かを確認した。閉塞されたことを確認した後、表4に従って投薬処理を行い、試験品は、実施例1で調製した製剤を用いて高用量群とし、実施例1で調製した製剤を医療用生理食塩水で3倍希釈した製剤を中用量群とし、実施例1で調製した製剤を医療用生理食塩水で9倍希釈した製剤を低用量群とし、市販薬のアフリベルセプト眼内注射液(Bayer社、ドイツ)およびデキサメタゾンリン酸ナトリウム注射液(国薬集団容生製薬有限公司、中国)を対照薬とした。D-1(モデル化前)、D1(モデル化直後)、D2(モデル化後2日目)、D4(モデル化後4日目)に、すべての動物の右目に眼底撮影(FP)、蛍光眼底血管造影(FFA)、光コヒーレンストモグラフィ(OCT、D1モデル化直後は検査せず)を行った。FPおよびFFAの画像について画像解析を行い、閉塞した静脈の左、右両側の約750、1500μm箇所での網膜全層厚をOCTスキャンで測定した。全ての動物の左目については、モデル化、投薬および対応する眼科検査を行わなかった。
表4 動物の群別投薬処理表
Figure 2024507329000006
2.実験結果
図2からわかるように、モデル化後の網膜全層厚に有意な増加が認められ、本発明の製剤を点眼投与した後のD2およびD4において網膜全層厚に有意な減少が認められ、さらにその効果は市販の医薬品の硝子体内注射相当であることから、本発明の製剤は、点眼投与の方法により非常に優れた網膜浮腫改善効果を得ることができる。
図3に示すように、モデル化後(D1)は、モデル化前と比較して、レーザー光凝固箇所での静脈内血栓の形成が顕著であり、血流の停滞が認められたのに対し、本発明の製剤を点眼投与した後は、網膜静脈閉塞はある程度残っているものの、静脈血栓は明らかに改善されている。
図4に示すように、本発明の製剤を点眼投与した後、D2で急性網膜浮腫の肥厚が生じたが、D4で浮腫は徐々に回復し始め、モデル化前の正常な状態に近づいた。
以上の結果からわかるように、中用量群(0.133mg/mL)および高用量群(0.4mg/mL)の試験品の反復点眼(20μL/眼、4日間連続、最初の3日間は4回/日、4日目は1回投与)は、レーザー光凝固と光増感剤を組み合わせて誘導された網膜静脈閉塞ラットの急性網膜浮腫に対して顕著な抑制/治療効果を有するとともに、用量との相関性があり、高用量群の薬効は市販の対照品であるアフリベルセプトの眼内注射液に近い。この試験では、市販の対照品であるデキサメタゾンナトリウム注射液を単回で硝子体内注射しても、急性網膜浮腫に対する明確な抑制/治療効果は認められなかった。
以上のように、本発明は、点眼投与の方法により、糖質コルチコイド系および/または非ステロイド系薬物を担持(内包)して前眼部を通過し、後眼部に輸送して治療効果を発揮することができる点眼投与のための製剤を提供する。これは、点眼投与によって黄斑浮腫などの眼底疾患を治療するという目標を達成し、本分野において長年にわたり早急な解決が望まれていた未解決の技術課題を解決し、極めて優れた臨床での使用価値と非常に積極的な社会的意義を有するものである。

Claims (23)

  1. 点眼投与のための眼科用製剤であって、
    眼疾患を治療するための活性成分、および眼科用製剤の担体または補助材料で構成される製剤であり、
    前記眼疾患を治療するための活性成分は、糖質コルチコイド系薬物および/または非ステロイド系薬物であり、
    前記眼科用製剤の担体または補助材料は、界面活性剤、イオン性高分子および溶媒を含有し、
    または、前記眼科用製剤の担体または補助材料は、低重合度ポビドン、中重合度ポビドンおよび溶媒を含有する
    ことを特徴とする、製剤。
  2. 前記眼科用製剤の担体または補助材料における界面活性剤とイオン性高分子との質量比は(1~100):(0.1~50)であり、前記界面活性剤と溶媒の割合は、溶媒100mLにつき界面活性剤が5~3000mg含まれることを特徴とする、請求項1に記載の製剤。
  3. 前記眼科用製剤の担体または補助材料における界面活性剤とイオン性高分子との質量比は(12~31):(2~7.5)であり、前記界面活性剤と溶媒の割合は、溶媒100mLにつき界面活性剤が880~1240mg含まれることを特徴とする、請求項2に記載の製剤。
  4. 前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤であり、好ましくは、前記非イオン性界面活性剤が、スパン系、ポリソルベート、ポロキサマー、アルキルグルコシド、ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸、ショ糖ステアリン酸エステルまたはラウロカプラムであり、好ましくはスパン系またはポリソルベートであることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1つに記載の製剤。
  5. 前記イオン性高分子が、カルボキシメチルセルロースおよびその塩、グリコール酸でん粉ナトリウム、ヒアルロン酸およびその塩、キサンタンガム、アルギン酸およびその塩、二酢酸ポリエチレングリコールPEG-(COOH)から選択される少なくとも1種であり、好ましくは、前記イオン性高分子が、カルボキシメチルセルロースおよびその塩、ヒアルロン酸およびその塩から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1つに記載の製剤。
  6. 前記眼科用製剤の担体または補助材料における低重合度ポビドンと中重合度ポビドンとの質量比は(0.1~10):1であり、前記低重合度ポビドンと溶媒の割合は、溶媒100mLにつき低重合度ポビドンが5~3000mg含まれ、
    好ましくは、前記低重合度ポビドンと中重合度ポビドンとの質量比は(0.24~0.8):1であり、前記低重合度ポビドンと溶媒の割合は、溶媒100mLにつき低重合度ポビドンが240~840mg含まれる
    ことを特徴とする、請求項1に記載の製剤。
  7. 前記低重合度ポビドンが重量平均分子量2000~5000のポビドンであり、前記中重合度ポビドンが重量平均分子量20000~60000のポビドンであることを特徴とする、請求項6に記載の製剤。
  8. 前記低重合度ポビドンが重量平均分子量3500のポビドンPVP K12であり、前記中重合度ポビドンが重量平均分子量35000~50000のポビドンPVP K30であることを特徴とする、請求項6に記載の製剤。
  9. 前記眼科用製剤の担体または補助材料における溶媒が極性溶媒であり、好ましくは水であることを特徴とする、請求項1~8のいずれか1つに記載の製剤。
  10. 前記眼科用製剤の担体または補助材料は、増粘剤および/または共溶媒をさらに含有し、
    好ましくは、前記増粘剤がポリエチレングリコール、カルボマー、ポロキサマー、ポビドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、ポリオキシエチレン脂肪アルコール類、ヒアルロン酸およびその塩、またはヒドロキシプロピルメチルセルロースのうちの少なくとも1種であり、前記共溶媒がプロピレングリコール、グリセロール、液状ポリエチレングリコール、またはひまし油であり、前記増粘剤と界面活性剤との質量比が1:(0.1~100)であり、共溶媒と界面活性剤との質量比が(1~10):1であり、前記増粘剤と低重合度ポビドンとの質量比が1:(0.1~100)であり、共溶媒と低重合度ポビドンとの質量比が(1~10):1であり、
    より好ましくは、前記増粘剤と界面活性剤との質量比が1:(1.2~30)であり、共溶媒と界面活性剤との質量比が(2.56~9):1であり、前記増粘剤と低重合度ポビドンとの質量比が1:(1.2~30)であり、共溶媒と低重合度ポビドンとの質量比が(2.56~9):1である
    ことを特徴とする、請求項1~8のいずれか1つに記載の製剤。
  11. 前記界面活性剤または低重合度ポビドンと、眼疾患を治療するための活性成分との質量比が(12~31):1であることを特徴とする、請求項1に記載の製剤。
  12. 前記糖質コルチコイド系薬物が、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾンのうちの少なくとも1種であり、前記非ステロイド系薬物が、ジクロフェナク、プラノプロフェン、インドメタシン、ブロムフェナクナトリウムのうちの少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の製剤。
  13. 前記眼科用製剤の担体または補助材料が、眼科用製剤の担体または補助材料の成分が自己組織化することによって形成されるナノ粒子を含み、前記ナノ粒子は、眼疾患を治療するための活性成分を内包していることを特徴とする、請求項1~12のいずれか1つに記載の製剤。
  14. 前記ナノ粒子が球形であり、その粒径が1~100nmであり、好ましくは、前記ナノ粒子の粒径が5~30nmであることを特徴とする、請求項13に記載の製剤。
  15. 球形で粒径が10~2000nmのナノスフィアを含み、前記ナノスフィアはナノ粒子の自己組織化によって形成されたものであり、好ましくは、前記ナノスフィアの粒径が100~2000nmであることを特徴とする、請求項14に記載の製剤。
  16. 請求項1~15のいずれか1つに記載の製剤を調製する方法であって、該方法は、
    界面活性剤および/または増粘剤を溶媒に加えて溶液を調製するステップ(1)と、
    眼疾患を治療するための活性成分および/または共溶媒をステップ(1)で得られた溶液に分散させ、さらにイオン性高分子またはその溶液を加え、分散・混合させて初期懸濁液を得るステップ(2)と、
    ステップ(2)で得られた初期懸濁液を撹拌して分散させる、またはホモジナイズして分散させるステップ(3)と、を含み、
    または、
    低重合度ポビドンおよび/または増粘剤を溶媒に加えて溶液を調製するステップ(a)と、
    眼疾患を治療するための活性成分および/または共溶媒をステップ(a)で得られた溶液に分散させ、さらに中重合度ポビドンまたはその溶液を加え、分散・混合させて初期懸濁液を得るステップ(b)と、
    ステップ(b)で得られた混合液を粉砕する、またはホモジナイズして分散させるステップ(c)と、を含む
    ことを特徴とする、方法。
  17. ステップ(2)またはステップ(b)における前記分散が、機械撹拌による分散、磁気撹拌による分散、ボルテックス振とうによる分散、剪断による分散、ホモジナイズによる分散、粉砕による分散、超音波による分散から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 請求項1~15のいずれか1つに記載の製剤の、眼底疾患を治療するための薬物の調製における使用であって、好ましくは、前記眼底疾患を治療するための薬物が、黄斑浮腫、および/または視神経炎、および/または非感染性眼内炎を治療するための薬物である、使用。
  19. 前記黄斑浮腫を治療するための薬物が、眼底血管性疾患による黄斑浮腫、網膜中心静脈閉塞性黄斑浮腫、網膜静脈分枝閉塞性黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫、病的近視性黄斑浮腫、および/または滲出型加齢性黄斑変性による黄斑浮腫を治療するための薬物であることを特徴とする、請求項18に記載の使用。
  20. 眼底疾患を治療するための方法であって、患者に対して、治療に有効な量の請求項1~15のいずれか1つに記載の製剤を使用することを特徴とする、方法。
  21. 前記眼底疾患が、黄斑浮腫、および/または視神経炎、および/または非感染性眼内炎であることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
  22. 前記黄斑浮腫が、眼底血管性疾患による黄斑浮腫、網膜中心静脈閉塞性黄斑浮腫、網膜静脈分枝閉塞性黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫、病的近視性黄斑浮腫、および/または滲出型加齢性黄斑変性による黄斑浮腫であることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
  23. 前記使用の方法が点眼投与であることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
JP2023544479A 2021-01-22 2021-11-29 点眼投与により黄斑浮腫、視神経炎および非感染性眼内炎を治療するための眼科用製剤 Pending JP2024507329A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN202110091088.2 2021-01-22
CN202110091088 2021-01-22
PCT/CN2021/134151 WO2022156373A1 (zh) 2021-01-22 2021-11-29 一种滴眼给药治疗黄斑水肿、视神经炎和非感染性眼内炎的眼用制剂

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024507329A true JP2024507329A (ja) 2024-02-19

Family

ID=82549367

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023544440A Pending JP2024507326A (ja) 2021-01-22 2021-11-29 点眼投与により乾燥型黄斑変性症および網膜光障害を予防・治療するための眼科用製剤
JP2023544444A Pending JP2024507327A (ja) 2021-01-22 2021-11-29 眼科用製剤の担体または補助材料ならびにその調製方法および使用
JP2023544479A Pending JP2024507329A (ja) 2021-01-22 2021-11-29 点眼投与により黄斑浮腫、視神経炎および非感染性眼内炎を治療するための眼科用製剤

Family Applications Before (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023544440A Pending JP2024507326A (ja) 2021-01-22 2021-11-29 点眼投与により乾燥型黄斑変性症および網膜光障害を予防・治療するための眼科用製剤
JP2023544444A Pending JP2024507327A (ja) 2021-01-22 2021-11-29 眼科用製剤の担体または補助材料ならびにその調製方法および使用

Country Status (3)

Country Link
EP (3) EP4282432A1 (ja)
JP (3) JP2024507326A (ja)
WO (3) WO2022156373A1 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE215821T1 (de) * 1995-01-20 2002-04-15 Wakamoto Pharma Co Ltd Entzündungshemmende augentropfen
US20050196370A1 (en) * 2003-03-18 2005-09-08 Zhi-Jian Yu Stable ophthalmic oil-in-water emulsions with sodium hyaluronate for alleviating dry eye
US8097646B2 (en) * 2005-11-07 2012-01-17 Alpharx, Inc. Ophthalmic preparation containing menthyl ester of indomethacin
CN102085203B (zh) * 2009-12-02 2013-01-30 沈阳兴齐眼药股份有限公司 左氧氟沙星和醋酸泼尼松龙的眼用制剂及其制备方法
WO2012053011A2 (en) * 2010-10-18 2012-04-26 Usv Limited Ophthalmic compositions comprising brinzolamide
ITMI20110583A1 (it) * 2011-04-08 2012-10-09 Hmfra Hungary Ltd Liability Company Preparazioni oftalmiche a base di pacap (pituitary adenylate cyclase activating polypeptide) al fine di ripristinare la normale funzione visiva nel glaucoma in fase precoce
CN104884049A (zh) * 2012-11-08 2015-09-02 克莱尔塞德生物医学股份有限公司 用于在人类受试者中治疗眼部疾病的方法和装置
WO2017058836A1 (en) * 2015-09-28 2017-04-06 Puracap Pharmaceutical Llc Soft gelatin capsules containing a mixture of analgesics and decongestants, expectorants, antitussives and/or antihistamines
WO2019165240A1 (en) * 2018-02-23 2019-08-29 Rhnanopharma Nanosuspensions of salsalate and methods of using the same
CN110664757B (zh) * 2018-11-19 2022-08-02 成都瑞沐生物医药科技有限公司 纳米晶滴眼剂、其制备方法及其应用
CN110237233B (zh) * 2019-07-30 2021-01-15 沈阳兴齐眼药股份有限公司 一种含有环孢素的眼用药物组合物、其制备方法及用途

Also Published As

Publication number Publication date
EP4282401A1 (en) 2023-11-29
WO2022156373A1 (zh) 2022-07-28
EP4282402A1 (en) 2023-11-29
EP4282432A1 (en) 2023-11-29
WO2022156372A1 (zh) 2022-07-28
JP2024507327A (ja) 2024-02-19
WO2022156371A1 (zh) 2022-07-28
JP2024507326A (ja) 2024-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110664757B (zh) 纳米晶滴眼剂、其制备方法及其应用
US20110212142A1 (en) Curcuminoids and its metabolites for the application in ocular diseases
WO2011063606A1 (zh) 一种含加替沙星的眼用凝胶剂及其制备方法
JP7465453B2 (ja) 4-(7-ヒドロキシ-2-イソプロピル-4-オキソ-4h-キナゾリン-3-イル)-ベンゾニトリルの製剤
WO2014134922A1 (zh) 一种美洛昔康滴眼液及其制备方法和应用
JP2022062172A (ja) 無菌眼用水性プロピオン酸フルチカゾンa型ナノ結晶懸濁液の調製方法
CN113797162B (zh) 一种滴眼给药治疗黄斑水肿、视神经炎和非感染性眼内炎的眼用制剂
CN110075148A (zh) 三七皂苷提取物在制备眼用药物制剂中的应用
JP2024507329A (ja) 点眼投与により黄斑浮腫、視神経炎および非感染性眼内炎を治療するための眼科用製剤
WO2012068998A2 (zh) 一种曲安奈德眼用制剂及其制备方法
WO2022052454A1 (zh) 含酯基芳香丙酰胺类化合物在制备治疗干眼症药物中的应用
WO2023030430A1 (zh) 一种滴眼给药预防和/或治疗白内障的眼用制剂
WO2023103835A1 (zh) 一种酪氨酸激酶抑制剂眼用制剂及其制备方法和用途
CN104721130A (zh) 一种布佐林胺包合物眼用制剂及其制备方法
CN115487139B (zh) 一种葛根素结冷胶离子型原位凝胶滴眼液及制备方法
EP4397302A1 (en) Ophthalmic formulation for preventing and/or treating cataracts by eye drop administration
CN104667287B (zh) 用于治疗眼后房新生血管增生的眼用组合物及其用途
CN115531302A (zh) 一种用于制备治疗角膜血管新生病症的眼用组合物
CN115837027A (zh) 一种眼用地塞米松药物组合物
Sahu et al. A Brief Review on Ophthalmic Suspension for Covid-19 Infection
WO2023280318A1 (zh) 一种含有洛索洛芬钠的组合物
CN112294761A (zh) 一种难溶性药物的眼用胶束制剂
JP2023505409A (ja) 持続型の眼用薬物送達システムとしてシクロスポリンミセルを含むin-situゲル
JP2024095674A (ja) 4-(7-ヒドロキシ-2-イソプロピル-4-オキソ-4h-キナゾリン-3-イル)-ベンゾニトリルの製剤
CN115645420A (zh) 甘露糖及其药用衍生物在制备预防和/或治疗年龄相关性黄斑变性的药物中的应用

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230724