JP2024507197A - 計測装置 - Google Patents

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Abstract

割り出し付き関節継ぎ手を備えた計測装置であって、互いに係合可能な係合要素をそれぞれ有する第1および第2の本体であって、第1の軸の周りの複数の異なる角度方位で共に固定されて、第1および第2の本体が互いに対して固定される、複数の角度割り出し位置を与える、第1および第2の本体と、を備え、第1および第2の本体の係合要素は、第1および第2の本体が固定解錠され、第1の軸の周りに相対的に回転できるように、第1の軸に沿った第1の方向の第1および第2の本体の相対的な軸移動によって係合解除し、第軸に沿った第2の方向の第1および第2の本体の相対的な軸移動によって再係合解除し、割り出しされる関節付きプローブヘッドは、第1および第2の本体の固定状態にある第1および第2の本体の相対空間配置の測定値を与えるように構成された少なくとも1つの検証センサをさらに備え、装置は、第1および第2の本体が割り出し位置で固定されるとき、検証センサを用いて第1および第2の本体の相対的な空間配置のそのときの測定値を得るように構成され、そのときの測定値から導かれる情報を、第1の本体と第2の本体が割り出し位置で固定されたときの、検証センサによって得られる第1の本体と第2の本体の相対的な空間配置の、少なくとも1つの他の測定値から少なくとも導かれる較正情報と比較して、第1の本体と第2の本体の、前の時点の固定状態に関する情報を画定する。

Description

本発明は、割り出し付きの関節継ぎ手に関し、特に、計測装置で用いられる関節継ぎ手に関する。本発明は、例えば、座標位置決め装置において、測定プローブが複数の異なる回転方位に配置され得るように測定プローブを支持するように構成される関節付きヘッド用の関節継ぎ手に関する。
座標位置決め装置の分野、特に、座標測定機(CMM)の分野でよく知られているように、測定プローブ(または測定対象)のための関節付きヘッド(または回転テーブル)は、それに取り付けられた測定プローブ(または測定対象)の、少なくとも1つの回転軸周りの再配置を容易にする関節接合可能な部材を備える。典型的には、関節付きヘッドは、より少ないまたはより多くの回転軸を備え得るが、二つの直交する回転軸を備える。また、回転テーブルは、典型的には、1つの回転軸を備える。
特許文献1は、1つの回転軸を有する関節付きヘッドを記載し、特許文献2および特許文献3は、2つの直交する回転軸を有する関節付きヘッドを記載している。これらの文献に記載されているように、関節付きヘッドが割り出し機構を備え、それによって、関節付きヘッドの相互に回転可能な部分が画定された割り出し位置に固定されることを可能にすることも知られている。割り出し機構は、相互に回転可能な部材のそれぞれに1つずつ、2組の互いに噛み合う部材を備えることによってもたらされる。互いに噛合う部材が係合すると、これら部材は噛合って回転可能部材の相対的な回転をもたらす。互いに噛合う部材が係合解除されると、回転可能部材は互いに対して自由に回転することができ、それによって、回転可能部材(およびそれに装着された測定プローブ)は再係合される前に新しい方位に再配置されて、回転可能部材(およびそれらに装着された測定プローブ)を固定することができる。その結果、測定プローブが、規定の、既知の回転方位に保持された状態で、測定動作を行うことができる。
米国特許第5185936号明細書 欧州特許2889573号公報 国際公開2006/079794号公報 米国特許第7263780号明細書 米国特許第9494403号明細書
本発明は、改善された関節付き装置に関する。
本発明の第1の態様によれば、割り出し付きの関節継ぎ手を備えた計測装置であって、互いに係合可能な係合要素をそれぞれ有する第1および第2の本体であって、第1および第2の本体が第1の軸の周りの複数の異なる角度方位で共に固定されて、第1および第2の本体の複数の角度割り出し位置を与える、第1および第2の本体と、第1および第2の本体が固定状態にあるとき、第1および第2の本体の相対的な空間配置の尺度を与えるように構成された少なくとも1つの検証センサと、を備え、前記装置は、前記第1および第2の本体が割り出し位置で共に固定される場合に、前記検証センサが前記第1および第2の本体の前記相対的な空間配置を測定するために用いられ、前記測定によって得られた情報が、前記第1および第2の本体が前記割り出し位置でより早い時点で固定されたとき(言い換えれば、前記第1および第2の本体がその割り出し位置でそれ以前に固定されたとき)に、前記第1および第2の本体の前記相対的空間配置の(例えば、検証センサによって取得された)少なくとも1つの他の測定値から取得された較正情報と比較され、前記第1及び第2の本体の前記係合状態に関する情報を定める。
本発明のこの第1の態様に従って構成された装置は、第1および第2の本体が適切に共に固定されていることを検証するのに役立つことができる。例えば、それらが前の/以前の時点、例えば、較正段階の間に、実質的に同じ相対的配置構成で共に固定されていることを検証するのに役立つことができる。従って、本発明のこの第1の態様に従って構成された装置は、第1の本体および第2の本体が共に固定されている割り出し位置の再現性を検証するのに役立つことができる。
装置は、比較の結果に応じた所定の方法で反応するように構成することができる。例えば、比較が、第1及び第2の本体が適切に共に固定されていないことを示している場合、装置は、同じ割り出し位置で、第1及び第2の本体の固定を解除させ、再固定させることによって反応するように構成することができる。これには、選択肢として、第1および第2の本体をわずかに異なる位置(例えば、わずかに異なる相対的な回転方位)から再固定することが含まれ得る。所定の方法で反応することには、追加的または代替的に、誤りまたは警告状態を記録および/または報告する(例えば、コントローラ装置に出力する)ことが含まれ得る。
理解されるように、“以前の測定”および“前記割り出し位置で以前に固定された”に言及することは、必ずしも、最後のまたは最近の測定、またはそれらが割り出し位置で固定された最後のまたは最近の時間を意味するものではない。むしろ、“以前の”および“前の”という用語は、前の時点を意味するのに用いられる。従って、第1の本体および第2の本体は、現在の時間と較正情報が得られた時間との間で何回も割り出し位置で固定され得る。
好ましくは、較正情報は、(第1および第2の本体が前の時点で割り出し位置に固定されるときに)少なくとも1つの検証センサによって取得された、第1および第2の本体の相対的空間配置の少なくとも1つの他の測定から得られたものである。
少なくとも1つの検証センサは、第1および第2の本体の相対的な空間配置を1つの値、例えば、少なくとも直交する2つの次元、例として、直交する3つの次元、の値で測定するように構成され得る。検証センサは、第1および第2の本体の(例えば、回転軸に沿った)相対的な高さ/間隔を測定するように構成され得る。
任意選択で、検証センサは、回転軸(すなわち、第1の軸)に垂直な平面における、第1および第2のセンサの相対的な配置(例えば、横方向の位置および/または回転方位)を測定するように構成することができる。例えば、検証センサは、第1および第2の本体の(例えば、回転軸に垂直である少なくとも1つの値、例として、回転軸に垂直である2つの直交する次元における)相対的な横方向の位置を測定するように構成され得る。任意選択で、検証センサは、第1の軸に関する、第1の本体および第2の本体の相対的な回転方位を測定するように構成することができる。任意選択で、少なくとも1つの検証センサは、上述した相対的な配置の組み合わせを測定するように構成することができる。
理解されるように、少なくとも1つの検証センサは、(回転軸に垂直な平面における)第1および第2の本体の相対的な配置の測定値を、係合要素の割り出し増分よりも細かい解像度で、例として、係合要素の割り出し増分の少なくとも5倍、任意選択で係合要素の割り出し増分の少なくとも10倍、例として、係合要素の割り出し増分の少なくとも15倍の解像度で与えるように構成することができる。好ましくは、検証センサは、第1および第2の本体の相対位置を、50μm以内、例として、10μm以内、任意選択で1μm以内に確定させる。
前記装置は、前記比較が、前記割り出し位置における前記第1の本体および前記第2の本体の現在の相対的な空間配置が、前記較正情報によって表される前記第1の本体および第2の本体の相対的な空間配置と、所定の閾値を超えて異なることを示す場合、前記第1の本体および前記第2の本体は、共に固定されていないと決定するよう構成することができる。所定の閾値は、100μm(ミクロン)以下、例として、50μm以下、任意選択で20μm以下であるが、例えば、1μm以下、例として、100nm(ナノメートル)以下、50nm以下、または10nm以下の小さい値とすることができる。
好ましくは、検証センサは、エンコーダ装置を備える。エンコーダ装置は、前記第1および第2の本体の一方に設けられた回転スケールと、前記回転スケールを読み取るための、前記第1及び第2の本体の他方に設けられた少なくとも1つの第1の読み取りヘッドと、を備えることができる。検証センサのエンコーダ装置は、前記スケールを読み取るために設けられた第2の読み取りヘッドを備えることが好ましい。設けられた第2の読み取りヘッドは、少なくとも1つの第1の読み取りヘッドがスケールを読み取る位置から180°未満離れた位置、例として、少なくとも1つの第1の読み取りヘッドがスケールを読み取る位置から45°と135°の間の値だけ離れた位置、好ましくは、少なくとも1つの第1の読み取りヘッドがスケールを読み取る位置から約90°離れた位置、でスケールを読み取るように構成されることが好ましい。従って、検証センサが少なくとも第1および第2の読み取りヘッドを備える実施形態では、装置は、第1および第2の本体が割り出し位置で相互に固定される場合、第1および第2の読み取りヘッドはスケールを読み取るために用いられ、第1および第2の読み取りヘッドからそれぞれ取得された第1および第2の読み取り値は、第1および第2の本体が前の時点に割り出し位置で固定されたときに、第1および第2の読み取りヘッドによって取得されたそれぞれの第1および第2の読み取り値と比較され、第1の本体と第2の本体の係合状態に関する情報を確定する。
検証センサのエンコーダ装置は、一連の周期的なスケール特性を有する増分スケールを含むインクリメンタルエンコーダ装置を備えることができる。特に、検証センサのエンコーダ装置は、光学エンコーダ装置を備えることができる。
第1および第2の本体の係合要素は、第1および第2の本体の第1の軸に沿った第1方向の相対軸移動によって係合解除可能であり、これによって、前記第1および第2の本体の固定が解除され、前記第1の軸の周りに相対的に回転することができ、また、前記第1および第2の本体が前記軸に沿って第2の方向の相対軸移動によって再係合することが可能である。
装置は、固定が解除されたときに、第1の軸の周りに第1および第2の本体を駆動するためのモータをさらに備える。
装置は、固定が解除されたときに、前記第1の軸の周りの前記第1および第2の本体の前記相対回転位置を監視するよう構成された一次エンコーダ装置をさらに備えることができる。任意選択で、これは、検証センサのエンコーダ装置と同じエンコーダ装置とすることができる。任意選択で、一次エンコーダ装置は、検証センサのエンコーダ装置といくつかの共通部分を共有することができる(例えば、それらは、一次エンコーダ装置が検証センサの読み取りヘッドとは異なる読み取りヘッドを備えるときに同じスケールを共有することができる)。しかしながら、一次エンコーダ装置は、異なる読み取りヘッドおよび異なるスケールを含む、検証センサのエンコーダ装置とは完全に異なるエンコーダ装置であることが好ましい。
装置は、それらの固定状態および/または固定解除状態の間で第1の本体および第2の本体を作動させるためのモータ機構(”固定/固定解除”モータ機構)を備えることができる。固定/固定解除モータ機構は、モータによって作動可能な部材(例えば、支柱)を備えることにより、第1の軸に沿って互いに係合させることができる、第1および第2の本体の係合要素を係合解除することができる。例えば、支柱は、第1および第2の本体が固定状態にある収縮配置と、第1および第2の本体が第1の軸に沿って支柱によって離れて保持された拡張配置との間で作動可能であり、その結果、相互に係合可能な係合要素が固定解除され、それによって第1および第2の本体の相対的な回転が可能となる。例えば、第1の本体は支柱を備えることができ、支柱と第2の本体は、第1および第2の本体を磁気的に保持するように互いに向かって磁気的に付勢される。補助的な付勢部材(例えば、磁性材料)は、その収縮配置に向かって支柱を付勢するように構成することができる。
例えば、第1の本体は、少なくとも固定解除配置にあるときに、第1の本体に対して、第1の軸の周りに相対的に回転可能であり、第1および第2の本体が固定解除されたときに、第2の本体に対して係合し、また回転するよう固定されるように構成された部材(例えば、支柱)を含むことができる(それによって、第1の軸周りの第1および第2の本体の相対的な回転位置が定まる)。部材は、第1および第2の本体がそれらの固定状態にある収縮配置と、第1および第2の本体が部材/支柱によって第1の軸に沿って離れて保持される拡張配置と、の間で(例えば、モータによって)作動可能であり、その結果、第1および第2の本体が固定解除され、それによって第1および第2の本体の相対的な回転を可能にする。一次エンコーダ装置は、第1の本体と部材の一方に読み取りヘッドと、他方にスケールと、を備え、その結果、読み取りヘッドは第1の本体と部材の相対的な回転位置の測定値を与えることができる。前記装置は、一次エンコーダ装置の出力を用いて、固定解除されたときの、第1および第2の本体の回転を制御するように構成することができる。支柱は、その拡張配置にあるときに(例えば、詳細が後述されるように、対応する係合機構を介して)第2の本体に結合され、収縮配置にあるときに第2の本体から切り離され得る。
計測装置は、検査されるワークピースが取り付けられた割り出し付き関節継ぎ手を備えた回転テーブルを備えることができる。計測装置は、割り出し付き関節継ぎ手を備えたプローブヘッドを備えることができる。プローブヘッドは、測定プローブを座標位置決め装置において支持するように構成され、これにより、測定プローブは複数の異なる割り出し付き回転方位に配置され得る。適切な測定プローブには、接触式測定プローブや非接触式測定プローブが含まれる。適切な測定プローブには、ワークピースの寸法を測定するためのプローブが含まれる。適切な測定プローブには、タッチトリガ測定プローブや走査ないし“アナログ”測定プローブも含まれる。
計測装置(例えば、回転テーブル/プローブヘッド)は、位置決め装置、特に、座標位置決め装置、例として、座標測定機(CMM)に取り付けるように構成することができる。計測装置(例えば、回転テーブル/プローブヘッド)は、少なくとも2つ、例として3つの直交する線形自由度で、計測装置の再配置を容易にするように構成された位置決め装置に取り付けることができる。計測装置(例えば、回転テーブル/プローブヘッド)は、1つまたは複数のボルトなどの1つまたは複数の取り外し可能な締結具を介して、位置決め装置に(例えば、CMMのz軸ないし中空軸に)取り外し可能に取り付けられる。
装置は較正情報を含むメモリデバイスを備えることができる。メモリデバイスは、割り出し付き関節継ぎ手から離れた装置の一部(例えば、コントローラ内)に配置することができる。好ましくは、割り出し付き関節継ぎ手(例えば、第1または第2の本体)の一部は、メモリデバイスを備える。装置がプローブヘッド(または回転テーブル)を備える実施形態では、プローブヘッド(または回転テーブル)はメモリデバイスを備えることができる。
装置は、前述の比較を実行するように構成された処理デバイスを備えることができる。処理デバイスは、割り出し付き関節継ぎ手から離れた装置の一部(例えば、コントローラ内)に配置することができる。任意選択で、割り出し付き関節継ぎ手(例えば、第1または第2の本体)の一部は、処理デバイスを備える。装置がプローブヘッド(または回転テーブル)を備える実施形態では、プローブヘッド(または回転テーブル)は処理デバイスを備えることができる。
従って、装置は、上述した比較が、割り出し付き関節継ぎ手自体を備える計測装置の一部内(例えば、プローブヘッドまたは回転テーブル内)で実行されるように構成することができる。
較正情報は、ルックアップテーブルに格納することができる。任意選択で、較正情報は関数によって表され得る。従って、前述のメモリデバイスは、較正情報を含む/表す、ルックアップテーブルおよび/または関数を含むことができる。ルックアップテーブルは、第1および第2の本体の可能な割り出し位置の少なくとも1つのサブセットのそれぞれについての較正情報を含むことができる。ルックアップテーブルは、第1および第2の本体の可能な割り出し位置のそれぞれについての較正情報を含むことができる。例えば、ルックアップテーブルは、少なくとも1つの各割り出し位置の要素/データのセルを含むことができる。各要素/データのセルは、要素/データのセルが関連付けられている割り出し位置の較正情報を含むことができる。ルックアップテーブルは、割り出し位置ごとに複数の要素/データのセルを含むことができる。これは、複数の検証センサがある場合、または検証センサが第1および第2の本体の相対位置の複数の出力/読み取り/測定値を与えることができる場合に、(例えば、少なくとも2つの読み取りヘッドを含むエンコーダ装置を備える検証センサの、上述したおよび後述される実施形態のように)役立ち得る。
“測定値から得られる情報”および“較正情報”は、相対位置情報(例えば、絶対位置情報とは対照的に)を含み得る。
上述したように、検証センサは、エンコーダ装置を含むことができる(例えば、第1および第2の本体の一方のスケール、ならびに第1および第2の本体の他方の1つまたは複数の読み取りヘッドであって、1つまたは複数の読み取りヘッドは、スケールと読み取りヘッドの相対的な位置に応じた信号を出力する)。理解されるように、スケールは、一連の標し、例えば、一連の概して周期的な標しを含むことができる。スケールは特徴ピッチ距離(またはいくつかの回転システム、例えば、スケール標しが半径方向に配置されているディスクスケールの“特徴ピッチ角”)を有し得る。読み取りヘッド信号を用いてスケールピッチ間隔を補間し、スケールピッチよりもはるかに高い解像度の位置測定値を生成することもできる。(読み取りヘッドが空間的に周期的な信号を生成する場合があり、いくつかの実施形態では、読み取りヘッドの信号周期は、スケール周期よりも高い周波数(より短い波長)を有する。これらの場合、補間を用いて、信号周期よりもはるかに高い解像度を有する位置測定値を生成することができる)。従って、“前記測定から取得された情報”および“較正情報”は、スケール周期よりもはるかに細かい解像度で相対的な位置情報を含むことができる。そのような相対位置情報は、“読取り位相”と呼ぶことができる。なぜなら、情報は、スケールの周期的な標しの間の“位相”位置に関連するからである。従って、“測定から得られる情報”および“較正情報”は読取り位相を含み得る。従って、そのような実施形態では、装置は、第1および第2の本体が割り出し位置で共に固定される場合に、第1および第2の本体のうちの一方に取り付けられた読み取りヘッドが、第1および第2の本体の他方に取り付けられたスケールを読み取るように構成され、それから得られた読み取り位相は、第1および第2の本体が割り出し位置で前の時点で固定されたときに読み取りヘッドによって得られた読み取り位相と比較されて、第1および第2の本体の係合状態に関する情報を確定する。
従って、検証センサが少なくとも第1および第2の読み取りヘッドを含む実施形態では、装置は、第1および第2の本体が割り出し位置で共に固定される場合に、第1および第2の読み取りヘッドがスケールを読み取るように構成され、第1および第2の読み取りヘッドからそれぞれ取得された第1および第2の読み取り位相は、第1および第2の本体が前の時点で割り出し位置で固定されたときに第1および第2の読み取りヘッドによって取得されたそれぞれ第1および第2の読み取り位相と比較され、第1および第2の本体の係合状態に関する情報を確定する。
較正情報(例えば、ルックアップテーブルまたは関数)は、時間の経過とともに更新することができる。この更新は、継続的または一定の間隔で行うことができる。この更新は、専用の較正処理の一部として行うか、または測定操作中に行うことができる。例えば、第1および第2の本体が任意の所与の割り出し位置で共に固定され、比較が、第1の本体と第2の本体が適切に共に固定されていることを示す度に(例えば、比較が、割り出し位置にある第1の本体と第2の本体のその時の相対空間配置が、較正情報によって表される第1の本体と第2の本体の相対空間構成と、所定の閾値より大きく違わないことを示す度に)、第1の読み取りヘッドおよび第2の読み取りヘッド(図示せず)の出力を読み取る、第1および第2の本体のその時の相対空間配置の検証センサによって与えられる測定から得られた情報は、較正情報の更新(例えば、格納することもできる)に用いることができる(例えば、情報は、割り出し位置に関連したルックアップテーブルにおける特定の要素/データのセルに格納された情報を更新/差し替えするのに用いられ得る)。
理解されるように、“測定から取得される情報”は、情報が検証センサ自体によって取得される測定値から取得されることを意味するか、または情報が検証センサによって取得される測定値に加え、他のデータソースからも取得されることも意味し得る。従って、情報は、検証センサによって取得された測定値から取得された/導出されたものであることが必ずしもなく、または取得された/導出されたものだけではない。それにもかかわらず、“その時の測定から少なくとも導出される情報”は、まさに検証センサによって取得された測定値であることが好ましい。従って、“測定から取得された情報”は、検証センサによって取得された測定値であり、例えば、まさに検証センサからの出力とすることができる。
同様に、“第1および第2の本体の相対的な空間配置の、少なくとも1つの他の/以前の測定値から取得された較正情報”は、較正情報が検証センサそれ自身によって取得された、少なくとも1つの他の/以前の測定値から取得されることを意味し、または較正情報が検証センサによって取得された少なくとも1つの他の/以前の測定値から取得されることに加え、他のデータソースからも取得されることを意味し得る。従って、較正情報は、検証センサによって取得された、少なくとも1つの他の/以前の測定値であることは必ずしも必要はなく、または少なくとも1つの他の/以前の測定値から取得/導出されたものだけではない。それにもかかわらず、“較正情報”は、まさに前の時点で検証センサによって取得された測定値であることが好ましいということができる。従って、“較正情報”は、検証センサによって取得された測定値とすることができ、例えば、検証センサからのまさに出力とすることができる。
従って、装置は、検証センサによって得られた第1および第2の本体の相対的な空間配置のその時の測定値を、第1および第2の本体が割り出し位置で前の時点で固定されたときに、検証センサによって取得された第1および第2の本体の相対空間配置の他の/以前の測定値と、比較するように構成され、第1および第2の本体の係合状態に関する情報を確定することができる。
理解されるように、相互に係合可能な係合要素は、第1および第2の本体が互いに対して固定され得る複数の所定の角度割り出し位置を与えることができる。相互に係合可能な係合要素/割出し機構は、10°以下の割出し増分、例えば5°以下、例として4°以下の割出し増分を与えることができる。相互に係合可能な係合要素/割出し機構は、少なくとも0.5°、例えば少なくとも1°の割出し増分を与えることができる。例えば、相互に係合可能な係合要素/割出し機構は、約2.5°の割り出し増分を与えることができる。
装置は、第1および第2の本体が固定解除されたときに、第1および第2の本体を回転軸(第1の軸)の周りに駆動するように構成されたモータ(“再配置”モータ機構)を備えることができる。
明らかなように、相互に係合可能な係合要素/割出し機構は、第1および第2の本体のそれぞれに1つの2組の噛合い部材/機構を含むことができる。相互に係合可能な係合要素/割出し機構は、例えば、一連の環状の機構、例として、一連の球を含み、または第1および第2の本体のうちの1つ(例えば、第1の本体)における一連の(例えば、面スプライン部材を与える)一連の先細歯(例えば、面スプライン部材を提供する)を含む。第1および第2の本体(例えば、第2の本体)の他方は、また環状の一連の特徴を含むことができるが、第1および第2の本体(例えば、第2の本体)の他方の係合要素が、固定状態にあるとき、第1および第2の本体の一方(例えば、第1の本体)における環状の一連の特徴である一連の歯の一部のみと複数の離散的な、環状に間隔をおいた位置で係合するように構成されることが好ましい。装置は、固定状態にあるとき(および可能な割り出し位置のそれぞれについて)、第1および第2の本体の他方に設けられた係合要素が、第1および第2の本体の前記一方の一連の歯の一部と、3つの別個の、等間隔の位置で係合するように構成することができる。
装置は、(可能な割り出し位置のそれぞれについて)固定状態にあるとき、相互に係合可能な係合要素が第1の本体と第2の本体との間の運動学的な装着/位置/接続を与えるように構成することができる。明らかなように、運動学的装着は、一方の部分の要素であって他方の部分の要素と協働するように配置された一方の部分の要素を有するものであり、これにより、位置決めを極めて反復可能とするものである。要素は、互いに協働するように配置され、好ましくは6つの接触点または制約によって総ての6つの自由度(すなわち、3つの垂直な線形自由度および3つの垂直な回転自由度)における部品間の相対的な動きを制限する。一つの特定の実施形態では、一方の部品における要素は、他方の部品における要素と合計6つの接触点をもたらすような方法で、3つの離間した位置のそれぞれに一対の互いに収束する面を与えるように配置することができる。これは、他方の部品に対する一方の部品の可能な6つの自由度を制約することになる。そのような運動学的装着は、ボイズ支持として知られるものであり、例えば、H.J.J.ブラディックによる、"echanical Design of Laboratory Apparatus ", Chapman and Hall, London, 1960の,11頁~30頁に記載されている。そのような運動学的な装着/位置/接続を与える例示的な構成のさらなる詳細を以下で示す。
装置は、第3の本体を備えることができ、第3の本体と、第1の本体および第2の本体のうちの一方は、互いに係合可能な係合要素を有し、これら係合要素は第2の軸の周りの複数の異なる角度方位で共に固定されて、第3の本体と第1または第2の本体とが互いに対して固定される、複数の角度割り出し位置を与えることができる。第1および第2の本体に関連して上述した特徴は、互いに係合可能な係合要素を介して再配置可能に取り付けられる第3の本体と第1または第2の本体に同じように適用可能である。従って、互いに係合可能な係合要素を介して再配置可能に取りけられる第3の本体と第1または第2の本体との相対的な空間配置の測定を実施するように構成された少なくとも1つの検証センサが設けられ、また、装置は、第3の本体と第1の本体または第2の本体が割り出し位置で共に固定された場合に、検証センサが、第3の本体と第1の本体または第2の本体との相対的な空間配置を測定するのに用いられ、前記測定から取得された情報が、第3の本体と第1の本体または第2の本体がそれより前の時点で割り出し位置に固定されたときに、検証センサによって取得された第3の本体と第1の本体または第2の本体の相対空間配置の少なくとも1つの他の/前の測定から取得された較正情報と比較されるように構成され、第3の本体と第1の本体または第2の本体の係合状態に関する情報を確定することができる。
本発明の他の態様によれば、割り出し付き関節継ぎ手を備えた計測装置であって、互いに係合可能な係合要素をそれぞれ有する第1および第2の本体であって、第1の軸の周りの複数の異なる角度方位で共に固定されて、第1および第2の本体が互いに対して固定される、複数の角度割り出し位置を与える、第1および第2の本体と、第1および第2の本体の固定状態にある第1および第2の本体の相対空間配置に依存した出力を与えるように構成された少なくとも1つの検証センサと、少なくとも1つの検証センサの出力から取得される、割り出し位置の少なくとも一部の所定の較正情報を含むメモリ装置と、を備える、計測装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、割り出し付き関節継ぎ手を備えた計測装置であって、互いに係合可能な係合要素をそれぞれ有する第1および第2の本体であって、第1の軸の周りの複数の異なる角度方位で共に固定されて、第1および第2の本体が互いに対して固定される複数の角度割り出し位置を与える、第1および第2の本体と、第1および第2の本体の係合要素であって、第1および第2の本体が固定解除されて第1の軸の周りを相対的に回転することができるように、第1方向の第1軸に沿った第1および第2の本体の相対的な軸方向移動によって係合解除可能であり、第1および第2の本体が新たな割り出し位置で固定されるように、第2方向の軸に沿った第1および第2の本体の相対的な軸方向の移動によって再係合可能である、第1および第2の本体の係合要素と、第1および第2の本体の相対的な空間配置に応じた情報を測定しおよび与えるように構成された少なくとも1つの検証センサをさらに備えた割り出し付き関節プローブヘッドと、を備え、装置は、検証センサから少なくとも導かれた情報を、第1および第2の本体が固定されている特定の割り出し位置に関連付けられた所定の情報と比較し、比較の結果に応じて反応するように構成される、計測装置が提供される。
以下の図面を参照して、本発明の実施形態を、例としてのみ説明する。
図1は、座標測定機(CMM)に取り付けられた本発明による割り出しヘッドを示す。 図2は、図1の割り出しヘッドを切り離して示している。 図3は、固定構成にあるときの図1の割り出しヘッドの断面図を示す。 図4は、固定解除構成にあるときの図1の割り出しヘッドの断面図を示す。 図5aは、図1の割り出しヘッドの割出し機構を示す。 図5bは、図5aの割出し機構の一部を切り離して示している。 図6は、図5aに示される割出し機構の詳細図である。 図7aは、図5bに示される割出し機構の一部の単一の歯を示す。 図7bは、図5bに示される割出し機構の一部の単一の歯を示す。 図7cは、図5bに示される割出し機構の一部の単一の歯を示す。 図8は、図1の割り出しヘッドの割出し機構および固定解除機構の異なる部分の分解図である。 図9は、図1の割り出しヘッドの割出しおよび固定解除の機構の異なる部分の切り欠き図を示す。 図10aは、図1の割り出しヘッドの割出しおよび固定解除の機構の異なる部分の切り欠き図を示す。 図10bは、図1の割出しヘッドの割出し機構の1つの関節部の下側を示している。 図11aは、固定解除および固定の動作中の異なる段階における、図1の割出しヘッドの割出し機構および固定解除機構の異なる部分の模式的断面図を示す。 図11bは、固定解除および固定の動作中の異なる段階における、図1の割出しヘッドの割出し機構および固定解除機構の異なる部分の模式的断面図を示す。 図11cは、固定解除および固定の動作中の異なる段階における、図1の割出しヘッドの割出し機構および固定解除機構の異なる部分の模式的断面図を示す。 図11dは、固定解除および固定の動作中の異なる段階における、図1の割出しヘッドの割出し機構および固定解除機構の異なる部分の模式的断面図を示す。 図12は、別の実施形態による、特に異なる磁石配置による割出し機構および固定解除機構の異なる部分の模式的断面図を示す。 図13は、別の実施形態による、特に異なる磁石配置による割出し機構および固定解除機構の異なる部分の模式的断面図を示す。 図14は、別の実施形態による、特に異なる磁石配置による割出し機構および固定解除機構の異なる部分の模式的断面図を示す。 図15は、別の実施形態による、特に異なる磁石配置による割出し機構および固定解除機構の異なる部分の模式的断面図を示す。 図16は、図3、図4、および図11の3つのリング磁石の実施形態のための支柱力および保持力を示すグラフである。 図17は、図12の2つのリング磁石の実施形態のための支柱力および保持力を示すグラフである。 図18は、2つの円盤状磁石の実施形態のための支柱力および発生トルクを示すグラフである。
図1を参照すると、位置決め装置200に取り付けられた本発明による関節付きヘッド100が示されている。
位置決め装置200は、この場合、座標測定機(“CMM”)の形態である移動構造を備える。CMM200は、フレーム204を支持するベース202を備え、次にフレームはキャリッジ206を保持し、次にキャリッジは軸208(または”Z柱”)を保持する。モータ(図示せず)が設けられて、軸208を3つの互いに直交する軸X、YおよびZに沿って(例えば、フレームをY軸に沿って、キャリッジ206をX軸に沿って、および軸208をZ軸に沿って移動させることによって)移動させる。
軸208は、関節付きヘッド100を保持し、次に関節付きヘッドはプローブ300を保持する。本実施形態では、関節付きヘッド100は、以下でより詳細に説明されるように、それに取り付けられたプローブ300の、第1および第2の回転軸D、Eの周りの再配置を容易にする。
関節付きヘッド100による2つの回転軸(D、E)と、CMM200の3つの線形(X、Y、Z)平行移動軸との組み合わせによって、プローブ300が5つの自由度(2つの回転自由度、および3つの線形自由度)で移動し/位置することが可能となる。
図示されていないが、測定エンコーダが、ベース202、フレーム204、キャリッジ206、軸208、および関節付きヘッド100の部品の相対位置を測定するために設けられてもよく、これにより、ベース202に配置されたワークピースに対する測定プローブ300の位置を決定することができる。
コントローラ220は、CMM容積内でのプローブ300の位置および向きを制御する(例えば、ジョイスティック216などの入力デバイスを介して手動で、または例えば、検査プログラムの制御下で自動的に)など、CMM200の動作を制御するため、また、CMM200からの情報(例えば、測定情報)を受け取るために設けられる。表示器218は、コントローラ220とユーザとのやり取りを補助するために設けることができる。コントローラ220は、例えば、専用の電子制御システムとすることができ、およびび/またはパーソナルコンピュータを含んでもよい。
本実施形態では、プローブ300は、プローブ本体302およびスタイラス304を備える接触プローブである。スタイラス304は、検査されるワークピースに接触するための球状先端306を有し、本実施形態では、スタイラス304は、プローブ本体302に対して偏向可能である。接触プローブ300は、一般にタッチトリガープローブと称されるものであってもよく、または走査(またはアナログ)プローブであってもよい。明らかなように、非接触プローブを含む他のタイプのプローブを関節付きヘッド100に取り付けることができる。
この実施形態では、関節付きヘッド100は、それに異なるプローブを交換することを容易にするためのプローブマウント108を備える。特に、これは、CMMの操作容積内にあるラックでプローブの自動交換を容易にするマウントとすることができる。例えば、プローブマウント108およびプローブ本体302は、マウントにプローブを保持するための磁石を備えることができる。
関節付きヘッド100は、それに取り付けられた接触プローブのスタイラス304のたわみを検出するための組み込みセンサ構成部品を備えることが可能である。但し、本実施形態では、そのような総てのセンサ構成部品はプローブ300自体の本体302内に設けられる。プローブ300は、スタイラスの偏向信号をコントローラ220に送信するように構成されている。一般的にそうであるように、これは、プローブ300とプローブマウント108との間の接触信号インターフェースによって行うことができ、そのような信号は、次いで、関節付きヘッド100およびCMM200のケーブルを介してコントローラ220に中継される。そのようなインターフェースを用いて、プローブ300に電力を供給することができる。従って、明らかなように、関節付きヘッド100はそれ自体が、プローブ信号を中継すること、および関節付きヘッド100を制御するために電力およびモータ制御命令を受信することに用いることができる軸208との信号インターフェースを有する。
図2~図18を参照して、関節付きヘッド100をより詳細に説明する。
図2に示されるように、関節付きヘッド100は、第1の部材102ないし“取り付けプレート”と、第1の回転軸“D”の周りに第1の部材102に対して関節接合可能/回転可能である第2の部材104と、第2の回転軸“E”の周りに第2の部材104に対して関節接合可能/回転可能である第3の部材106と、を備える。第2の回転軸“E”は、第1の回転軸“D”と直交する。説明される実施形態では、第1の回転軸“D”は、CMMのZ軸に平行に配置されるが、これは必ずしもそうである必要はない。
第1の部材/取り付けプレート102は、ボルトが通る穴103を備え、それによって、関節付きヘッド100をCMM200の軸208に固定する。第3の部材106は、(接触プローブ300などの)プローブを交換可能に取り付けることができるプローブマウント108を備える。
代替の実施形態では、第3の部材106は、交換可能部材とすることができる。例えば、関節付きヘッド100の一部であるのではなく、第3の部材106はプローブの一部として設けられ、それによってプローブと共に(例えば、自動的に)交換することができるものである。この場合、関節付きヘッド100は、第3の部材106のための取り付け部材106’を含み、この取り付け部材106’は、第2の部材に対して、第2の回転軸“E”の周りに関節接合可能/回転可能である。取り付け部材106’および第3の部材106は、協働する取り付け機能を備えることができ、それによって、第3の部材106が取り付け部材106’に取り外し可能に取り付けられることが可能となる。そのような協働する取り付け機構は、例えば、運動学的取り付けを規定する機構を含むことができる。1つまたは複数の磁石によって、取り付け部材106’に第3の部材106を保持することができる。
図3および図4は、Z-Y平面における関節付きヘッド100の断面図を示す。図3および4は、実質的に同じであり、同じ関節付きヘッドの共通の図であるが、図3には、関節付きヘッド100が、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105が固定状態で示されており、図4では、関節付きヘッド100が、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105が固定解除状態で、示されている。図4では、関節付きヘッド100の様々な機構が見えるようにするために、多くの参照番号が省略される。
第1の軸“D”(すなわち、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104)に関する固定/固定解除、回転、および割出し機構を説明する。本実施形態では、第2の軸“E”(すなわち、第2の部材104と第3の部材106)に関する固定/固定解除および割出し機構は、実質的に同じであり(しかし、第1の軸“D”の機構に対して垂直に配置される)、そのため、その詳細は説明されるいくつかの部分のみが、図3および図4に模式的に示されている(また、プライム記号が付いた同じ参照番号で区別されている)。
第1の軸“D”に関する割出し機構は、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104に設けられた相互に係合可能な係合要素の較正を含む。特に、連続した一連の先細歯112(例えば、詳細図については図5aおよび図6を参照)を有した第1の環状部材110が設けられる。歯112は、歯の及ぶ範囲が主に半径方向に沿って(第1の環状部材の半径に関して、かつ第1の軸“D”に)延在するという点で、実質的に半径方向に延在している。従って、本実施形態では、第1の環状部材110は、“面キー溝部材”の形態であり、以降ではそのように称される(特に、説明される実施形態では、面キー溝部材は、ハースジョイント部材の構成を有することに留意されたい)。面キー溝部材110の歯は半径方向に細長く、(その長さに垂直方向において)概して細長断面の輪郭を有する。本実施形態では、歯112の各側面111は、実質的に平坦/平面であるが、これは必ずしもそうである必要はない(例えば、それらは、以下に記載される冠状歯118のように湾曲または冠のようにすることができる)。
割出し機構/相互に係合可能な係合要素は、面キー溝部材110の歯112と噛み合うように構成された特徴を有する第2の環状部材114をさらに備える。第2の環状部材114は、面キー溝部材110に設けられた連続した一連の歯の一部のみと係合するように構成された特徴を有する(詳細図については図5bおよび図6を参照)。従って、第2の環状部材114が連続した一連の相互係合歯を提供することなく、第2の環状部材114は、単に、3つの離散的な等角間隔(120°)の位置116で、面キー溝部材110の歯112と相互に噛み合うように構成された特徴を含む。この特定の実施形態では、上記位置116のそれぞれにおいて、冠状歯118の形態の、単一の特徴のみが提供される。各冠状歯118は半径方向に細長く、(その長さに直交する方向において)概ね先細の輪郭を有し、それによって、面キー溝部材110の歯112の側面111と係合するように構成された2つの湾曲した係合側面120が提供される。
図7a~図7cに示されるように、冠状歯118の係合側面120は、その長さに沿って(本実施形態では、半径方向長さに沿って、または図7aおよび7cに示されるようにX軸に沿って)湾曲し、ならびにその断面形状(図7bに示されるように、その長さ/半径方向長さに垂直方向において)において湾曲している。そのような構成(すなわち、面キー溝部材110の平担/平面の歯112と係合する冠状歯118)では、冠状歯118のそれぞれの係合側面120に頂点領域122が生じる。この頂点領域122が、面キー溝部材110の歯112の側面111と係合する傾向がある。頂点領域があることは、第1の環状部材/面キー溝部材110と第2の環状部材114との間の、より反復が可能な着座位置をもたらすことが分かる。これは、頂点領域122を与えることは、第1の環状部材/面キー溝部材110および第2の環状部材114のどの所定の対の歯についても、それらが接するたびに、(第1の環状部材/面スプライン部材110および第2の環状部材114の両方の歯の側面111、120が両方とも実質的に平坦/平面である場合と比較して)上記対の歯がそれらの側面111、120の同じ領域で係合する可能性が著しく高いことを意味し、それによって、第1の環状部材/面キー溝部材110および第2の環状部材114が、それらが所定の角度方位で接するたびに、同じ位置に共に着座することになる。特に、そのような構成は、第1の環状部材/面キー溝部材110と第2の環状部材114との間の運動学的結合をもたらすのに役立つ。
さらに、割出し増分が小さくなる場合(例えば、7.5°未満、特に5°未満、例えば、2.5°近辺)、記載された構成は、特許文献3に記載された球およびローラの割出し機構よりも著しく有利であることが分かっている。それは、割り出し増分が小さいほど、歯の噛合い機構が小さくなるからである。十分に小さい直径の球の円形を正確に製造しまた組み立てることが困難であるだけでなく、対応するローラと極めて小さい直径の球との間の接触点が非常に小さいためヘルツ接触の圧力が極めて高くなり、それによって接点に過大な力が生じ、それが割出し機構の過度の摩耗および/または故障をもたらすことになる。
例えば、記載されている実施形態では、第1の環状部材/面キー溝部材110および第2の環状部材114は、75mmの外径を有し、2.5°の割出し増分をもたらすサイズの歯を備え、関節付きヘッド100は、固定位置にあるときに、第1の環状部材/面キー溝部材110および第2の環状部材114が約120N(ニュートン)の力によって共に保持されるように構成される。その長さに垂直な平面(例えば、図7bのZ-Y平面内)における冠状歯の曲率半径R’は、1.8mmであり、その長さに沿った平面(例えば、図7cのZ-X平面)における冠状歯の曲率半径R’’は23mmである。これに対して、冠状歯の代わりに球形の球を用いる場合、球は、第1の環状部材/面キー溝部材の歯112の間に適合するために、0.75mmより小さい曲率半径を有する必要がある。そのような小さな球を関節付きヘッドに組み込むのが難しいだけでなく、それらは非常に小さな接触点であり、その結果、極めて高いヘルツ接触圧力をもたらす。
明らかなように、同じ効果は、第1の環状部材/面キー溝部材110の歯112を冠状にし、第2の環状部材114の歯118に平らな側面を与えることによって得ることができるが、これは製造がより困難となり得る。あるいは、第1の環状部材/面キー溝部材110および第2の環状部材114の両方の歯112、118を冠状とすることができるが、製造困難性の増加と共に、望ましくないヘルツ接触圧力を回避するため、歯の寸法を調整する(特に増加させる)必要がある。
次に、第1の軸“D”に関して割出し機構を固定しおよび固定解除するための機構について説明する。要約すると、説明されている特定の実施形態では、固定/固定解除機構は、第1の環状部材/面キー溝部材110と冠状歯118を有する第2の環状部材114との間に保持力をもたらすのに磁石にのみ依存し、モータ駆動アクチュエータを用いて、第1の部材/取り付けプレート102および第2の部材104を互いに離れるように押して、第1の環状部材/面キー溝部材110と冠状歯118を有する第2の環状部材114を分離する。この機構について、以下でより詳細に説明する。
記載されている実施形態では、固定/固定解除機構は、3つの積み重ねられた磁石を含む。具体的には、第1のリング磁石140は、第2の部材104のハウジング105の上面115上に設けられ、第2のリング磁石142は、支柱130の接触プレート134上に設けられ(以下により詳細に説明する)、第3の磁石144は、第1の部材/取り付けプレート102上に設けられる。第1の磁石140、第2の磁石142および第3の磁石144は、形状およびサイズが同一であり、互いに同軸であるように積み重ねられ、第1の磁石140および第3の磁石144の両方がそれらの間に挟まれた第2の磁石142を引き付けるように配置される。リング磁石の極は、軸方向に配列される(すなわち、2つの磁極が環状の平面の上部および底部にあるように配列される)。具体的には、リング磁石は、第1の磁石140のN極が第2の磁石142のS極に面するように構成され、第2の磁石142のN極が第3の磁石144のS極に面するように構成される。以下でより詳細に説明するように、固定位置および固定解除位置にあるとき、第2の部材104は、磁力によってのみ、具体的には、第3の磁石144、第2の磁石142および第1の磁石140の間の磁気引力によってのみ保持される。
固定/固定解除機構は、シャフト132および“ヘッド”ないし“接触プレート”134を含む支柱130を備える。支柱130のシャフト132は、第2の部材104のハウジング105の上面部材115によって与えられる、直線状の円筒軸受けハウジング107内に支持される。軸受け(この場合、ボールベアリングの配列109)が、シャフト132と円筒軸受けハウジング107との間に設けられて、シャフト132と円筒軸受けハウジング107との間の(すなわち、第1の軸“D”に沿っておよびその周りの)相対的な直線運動および回転運動を容易にする。接触プレート134は、第1の部材/取り付けプレート102および第2の部材104それぞれの本体の間に挟まれた半径方向に延在する面を含む。
第1の軸“D”に沿ったシャフト132の上記直線的/軸方向の移動をもたらすために、モータ駆動のレバー170が設けられる。レバー170は、その第1の端部について、取り付けブロック179を介して第2の部材(本実施形態では上部プレート115)のハウジング105に支持された屈曲部178に枢動可能に取り付けられている。レバー170は、その第2の端部に関し、レバー170の第2の端部を上昇および下降させるように構成されたリードスクリュー機構172に取り付けられる。レバーは、その第1の端部と第2の端部との間の点で、ボビン146を介して、接触プレート134の遠位の、シャフト132の端部に取り付けられる(これによって、シャフト132とレバー170との相対回転が容易になる)。モータ(不図示)は、リードスクリュー機構172を駆動するように構成される。特に、モータ(不図示)は、駆動ギア173を介してリードスクリュー174を回転させるように構成され、回転させられることにより、(ピン175を介してレバー170に取り付けられている)ナット176をリードスクリュー174に沿って軸方向に移動させる。リードスクリュー174はまた、第2の部材のハウジング105(本実施形態では、円筒形ベアリングハウジング107)によって、取り付けブラケット177およびベアリング179を介して支持されており、それによって、その回転軸の周りに回転することができるが、(図3および図4に示す)Z次元では、第2の部材のハウジング105に対して相対的に固定される。
これは、支柱130の駆動機構が後退駆動に抵抗する場合(言い換えれば、それは容易に手動で後退駆動されない)、特に、後述の3つの磁石構造が用いられない場合に、有利である。下記の3つの磁石設計は採用していない。これは、支柱130上に作用する正味の外力が十分に小さい場合、たとえモータ/電源が作動していない場合でも手動で後退駆動されにくい駆動機構はその位置を保持する傾向があるためである。これにより、固定位置を保持するよう駆動機構/モータを制御する必要がなくなり、そのため、関節付きヘッドの電力消費を低減することができる。従って、これは、駆動機構/モータが発生する熱量を低減することができ、これは、熱変形を低減することによる関節付きヘッドの計測性能の改善を可能とする。ギアピッチの高いリードスクリュー機構は、容易に後駆動されない駆動機構の一例である。
以下でより詳細に説明するように、シャフト132に設けられた駆動ギア148を、接触プレート134の遠位端に係合しそれに向けて駆動するように構成されたギアを有し、第1の部材104のハウジング105(およびそれに固定された総ての要素)を、第1の軸“D”に関するシャフト132の周りを回転/回転させるように操作することができる別のモータ(不図示)が設けられる。第1の(または“一次”の)ロータリエンコーダ装置135(例えば、磁気絶対値ロータリエンコーダ装置)は、第1の軸“D”に関する、第1の部材104のハウジング105およびシャフト132の相対的な角度位置を監視するために設けられる。
支柱の接触プレート134と第1の部材/取り付けプレート102は、対応する係合要素を有する。特に、対応する係合要素は、係合したときに、支柱の接触プレート134と第1の部材/取り付けプレート102との間に、反復可能な、特に運動学的な結合をもたらすように構成された機能を備える。記載される実施形態では、支柱の接触プレート134は、互いに120°離れて配置された3つの係合球152を備え、第1の部材/取り付けプレート102は、3組の対の係合球154を有し、これらの対は互いに120°離れて配置されている(図10B参照)。第1の部材/取り付けプレート102上の係合球154の各対は、接触プレート134に配置された係合球152の1つを受け入れるためのチャネルないし溝を画定する。
図3および図4にも示されるように、第2の回転エンコーダ装置が設けられ、この装置は、第1の部材/取り付けプレート102の下面に設けられた環状スケール162と、第2の部材104のハウジング105の上面115に設けられた第1の読み取りヘッド160および第2の読み取りヘッド(不図示)とを備える(理解されるように、それらは逆に設けられ得る)。記載される実施形態では、第1の読み取りヘッド160および第2の読み取りヘッド(不図示)は、互いに90°環状に離間して配置されている。記載される実施形態では、第2のロータリエンコーダ装置は、相対値光学ロータリエンコーダ装置である。記載される特定の実施形態では、第2のエンコーダ装置は、第1の部材/取り付けプレート102および第2の部材104の本体105の相対位置を、10nm(ナノメートル)以内とすることを可能にする高解像度エンコーダである。その目的は、本明細書で詳細に後述される。
ここで、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104の固定解除/再配置/固定のプロセスについて説明する。図3は、固定状態にある第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104を示している。固定状態では、プローブマウント108に装着されたプローブ300は、加工物を検査するための測定動作で用いることができるように、不変で明確な角度位置で保持することができる。しかしながら、例えば、アクセスの理由で、プローブマウント108に装着されたプローブを再配置することが望ましい場合がある。そのためには、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104の固定を解除し、それらを相対的に再配置させ、次いでそれらを新しい方位位置で共に固定する必要がある。
第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104の固定を解除することには、第1の軸“D”に沿って支柱130を第1の部材/取り付けプレート102に向けて駆動することが含まれる。記載される実施形態では、これは、モータ(不図示)を動作させてリードスクリュー174を駆動し、リードスクリューナット176をZ軸(図3および図4に示される方向)上方に駆動する。短い駆動距離の後、接触プレート134上の係合球152は、第1の部材/取り付けプレート102上の一対の係合球154と接触して係合し、その後、リードスクリュー174の駆動を継続すると、レバー170とリードスクリュー機構172がハウジング105を(リードスクリュー174が固定されている円筒形ベアリングハウジング107を介して)軸方向下方に押し下げ、それによって第2の部材104のハウジング105と第1の部材/取り付けプレート102とを分離させる。リードスクリュー174は、第2の部材104と第1の部材/取り付けプレート102とを、制御された、冠状歯118が、歯112と離間するような十分な所定量で分離するよう操作されるが、以下でより詳細に説明するように、その所定量は、固定解除状態であっても、第1の磁石140が第2の磁石142に対して適切な量の引力を有するように第2の磁石に十分に近づいたままであることが望ましいことから、それほど大きくはない。図4は、そのような固定解除状態にある割出しヘッド100を示している。
固定解除状態にあるとき、リードスクリュー機構172を駆動するモータ(不図示)は停止し、シャフト132の駆動ギア148と係合するモータ(不図示)は、関節付きヘッド100の第2の部材105の回転位置を変化させるように操作される。上述のように、固定解除状態では、支柱130は、係合球152、154を介して第1の部材/取り付けプレート102と係合し、そのようにして、(固定解除状態で)第1の部材/取り付けプレート102に回転可能に固定される。従って、シャフト132の駆動ギア148と係合するモータ(不図示)が作動すると、それによって第2の部材のハウジング105、107、115全体(および前述のモータを含むそれらに固定されたすべての構成要素)がシャフト132の周りに駆動され、それによって、第2の部材104のハウジング105、107、115の全体(およびそれに固定されたすべての構成要素)が第1の軸“D”の周りで回転する。
i)第2の部材104のハウジング105、107、115の相対回転位置;およびii)シャフト132(従って、第1の部材/取り付けプレート102)の相対回転位置は、第1の(”一次”)エンコーダ装置135から知ることができる。従って、コントローラ220は、第1のエンコーダ装置135からの出力を用いて、シャフトの駆動ギア148と係合するモータ(不図示)を制御し、そのようにして第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104を所望の相対的な向きにする。明らかなように、回転位置は、新たな所望の相対的な向きにあるときに、第2の環状部材114上の冠状歯118が第1の環状部材/面スプライン部材110上の歯112に相対して着座するように、十分に高い精度で制御される必要があり、それによって、それらが共に固定されるとき、冠状歯118は、第1の環状部材/面スプライン部材110の2つの歯112の間にきちんと落ち着くことができる。
次に、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104を固定するプロセスについて説明する。記載される実施形態では、この固定は、モータ(不図示)を作動させてリードスクリュー174を駆動し、リードスクリューナット176を下方(図3および図4に示される方向)に移動させることによって行われる。これにより、第2の環状部材114上の冠状歯118が面スプライン部材110の歯112と係合するまで、第2の部材104のハウジング105が第1の部材/取り付けプレート102に向けて引き上げられ、その後、モータの継続的な動作により、支柱130が第1の部材/取り付けプレート102から後退し、それによって、接触プレート134と第1の部材/取り付けプレート102に設けられた係合球152、154の係合が解除される。結果として、係合球152、154の離脱点では、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104は、3つの冠状歯118と第1の環状部材/面スプライン部材110の歯112との間の6つの接触点によってもたらされる運動学的制約によって保持される。
第1の磁石140、第2の磁石142、および第3の磁石144の相互作用の仕方は、図11a~図11dを参照して説明されるが、これら図は、支柱のシャフト132および接触プレート134、第2の部材の上部プレート115、第1の部材/取り付けプレート102、第2の環状部材114(3つの冠状歯118として)、(連続した一連の歯112を有する)第1の環状部材/面スプライン部材110、および第1のリング磁石140、第2のリング磁石142、および第3のリング磁石144を模式的に示している。図11aは、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104が固定位置、すなわち、第1の環状部材/面スプライン部材110上の歯112と第2の環状部材114上の歯118が完全に係合している位置にあることを示している。図11bは、固定位置にある、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104を示しているが、接触プレート134上の係合球152が第1の部材/取り付けプレート102上の係合球154と係合する点まで支柱130が作動された点で、第1の環状部材/面スプライン部材110上の歯112と第2の環状部材114上の歯118とが分離し始めようとしている。図11cは、それらの歯が分離し始めているが、まだ完全な固定解除配置となっていない、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104を示している。図11dは、第1の環状部材/面スプライン部材110上の歯112と第2の環状部材114上の歯118が互いに完全に離れ、固定解除された位置にある第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104を示しており、それによって、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104のハウジング105とが、第1の軸“D”の周りで互いに対して自由に回転することができる。
図11aに示される配置では、第3の磁石144は、第2の磁石142および第3の磁石144の両方に引き付けられ、そのようにして、第1の部材/取り付けプレート102は支柱130および第2の部材104のハウジング105に向かって引っ張られる。記載される実施形態では、装置は、固定位置にあるときに、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104との間に約120Nの総固定力が作用するように構成される(これは、適切なヘッド寸法、特に割出し機構およびリング磁石の直径および位置で、2Nmの発生トルクをもたらすものである)。明らかなように、発生トルクは、第1および第2の本体が互いに対して離れ始める前に作用し得るモーメントである。これは、関節付きヘッドはしばしば偏心して負荷が作用するものであるため、重要である。また、明らかなように、発生トルクは、面スプライン部材110の直径または係合球152、154の環状の直径など、保持力/維持力/固定力以外の要因に依存する。
固定解除状態に移行するために、支柱130を第1の部材/取り付けプレート102に向かって移動させる必要がある。第1の磁石140の存在は、(それが存在しない場合と比較して)そうするためにモータに求められている仕事を少なくとも最初に増加させるように思われるが、装置は、図11aに示される固定状態で、支柱の接触プレート134が、第2の磁石142を第1の磁石140と第3の磁石144との間に動かす所定位置で保持されるように構成される。これは、第2の磁石142を引っ張る第1の磁石140の力が、それらが互いに接触する場合よりも著しく小さいことを確実にする。また、第3の磁石144は、第2の磁石142をある程度引っ張る磁気力を有する。従って、第1の磁石140から離れて第2の磁石(従って接触プレート134)を移動させるために必要な仕事/電力は、第1の磁石140および第2の磁石142が接触していた場合と比較して著しく少ない。
具体的には、記載されまた示されている実施形態では、支柱の接触プレートは、第2の磁石142が第3の磁石144よりも第1の磁石140にわずかに近いが、第1の磁石140と第3の磁石144との間のほぼ中間に第2の磁石142を配置するように、所定の位置に保持される。このことは、第1の磁石140と第3の磁石144が作用する、第2の磁石に対する磁力がほぼ(完全ではないが)釣り合っていることを意味する。従って、支柱130を第1の部材/取り付けプレート102に向けて移動させるために、モータに必要な仕事/電力は極めて少ない。実際、第2の磁石142が第1の磁石140と第3の磁石144との間の中間点に到達すると、第2の磁石142に対する第3の磁石144の磁気引力は、第1の磁石140の磁気引力よりも大きくなる。接触プレート134が第1の部材/取り付けプレート102に向けて進むに従い、第2の磁石142に対する第3の磁石144の磁気引っ張り力が徐々に増加する。
支柱130が図11bに示される配置に移動したとき、モータは、第1の部材/取り付けプレート102上の歯112から離れるよう、第2の部材104の本体105/115上の歯118を引っ張る必要がある。この時点で、第2の部材104を第1の部材/取り付けプレート102に(係合球152、154を介して)保持する、十分に大きな維持/保持力(少なくとも160N)があるが、モータは、第2の磁石142と第3の磁石144との間に対する第1の磁石140の引っ張り力に打ち克つのに十分な力(本実施形態では約95N)を加えるだけでよいため、上記維持/保持力ほどの力を作用する必要がない。
モータは、図11dに示されるように、第2の部材104のハウジング105が第1の部材/取り付けプレート102から離れるよう、第1の環状部材110の歯112が第2の環状部材114上の歯118から離れるのに十分な量移動するまで、支柱130を動かし続ける。この段階で、支柱130と第2の部材104のハウジング105を第1の部材/取り付けプレート102に保持する保持力は、約160Nである。第1の磁石140、第2の磁石142および第3の磁石144の間の間隔を制御することにより、図11dに示される配置は、図11aと比較して、より高い保持力が達成される。具体的には、図11dの固定解除状態にある第1の磁石140と第2の磁石142との間には、比較的大きなギャップがあるにもかかわらず、(図11aの固定状態にあるときの第1の磁石140と第2の磁石142との間の間隔と比較して)第2の磁石142と第3の磁石144との間に比較的小さな間隔があり、より高い総保持力を達成できる。固定解除位置では、係合球152、154の環状の直径Sが、第1の環状部材110および第2の環状部材114の直径S’よりも小さく、これが、それらが約2Nm(ニュートンメートル)の、同じないし同様の発生トルクを確実にするためにより高い引っ張り/保持力を必要とすることを意味することから、より高い総保持力が望ましい。
図11dに示される固定解除状態にあるとき、第1の部材102および第2の部材104は、D軸の周りに相対的に回転し、新たな相対回転位置/方位となることができる。上述したように、このことは、シャフトの駆動ギア148と係合するモータ(不図示)を駆動して、第2の部材104の本体105をシャフト132の周りに回転させることを含む。第1のエンコーダ装置135の出力を用いて、第2の部材104の本体105とシャフト132(従って、第1の部材/取り付けプレート102、そのD軸周りの回転の向きが固定されている)の相対位置を監視する。第1のエンコーダ装置135の出力が、第2の部材104の本体105がそのとき所望の割出し位置にあることを示しているとき、モータは停止し、第1の部材102および第2の部材104は、以下に説明するように、共に固定される。
第1の部材102および第2の部材104をそれらの新らたな回転位置/向きで固定するため、モータは、リードスクリュー機構172を駆動するよう作動され、それによってリードスクリューナット176をリードスクリュー174の下方へ動かすようにする。これによって、先ず、第2の部材104のハウジング105が第1の部材/取り付けプレート102に向けて引き上げられる。明らかなように、第2の部材104のハウジング105は、第1の磁石140、第2の磁石142、および第3の磁石144によって既に第1の部材/取り付けプレート102に向けて引っ張られているため、モータに必要な電力はごくわずかである。この引き上げは、第1の環状部材110の歯112が第2の環状部材114の歯118(図11bに示される)と係合するまで継続し、その時点で、モータおよびリードスクリュー機構172は、磁力に抗して押し始めて、支柱の接触プレート134を第1の部材/取り付けプレート102から分離するようにする。但し、この時点で、第1の磁石140は、第2の磁石142にはるかに近く、そのため、第2の磁石142に比較的大きな力を及ぼす。実際、この時点で、図11bに示される状態での第2の磁石142に対する正味の力は95Nである。従って、モータおよびリード機構172は、磁石によって補助され、接触プレート134が図11aに示される軸方向/Z軸の所定位置に到達するまで、第2の磁石142(従って、および支柱130)を第3の磁石144(従って、および第1の部材/取り付けプレート102)からはるかに容易に引き離すことができる。
第1のロータリエンコーダ135の出力によって、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104がどの割出し回転位置にあるかを知ることができる。また、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104が適切に共に固定されていることを確認することは有効であり得る。この確認は、様々な方法で実現することができ、例えば、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105の対向するそれぞれの面の間の分離を検査することができる1つまたは複数のセンサを用いることによって実現でき、この分離が(総ての割り出し位置について同じである)一定の閾値量よりも大きい場合には、補正処置をとることができる(例えば、異なる位置/方向からの固定解除/再固定操作を試みること、および/または再較正を要求することなどによって、エラー/警告を報知することができ、および/または問題を是正しようとする措置をとることができる)。
記載される本実施形態では、第1の部材/取り付けプレート102および第2の本体105が適切に共に固定されていることを確認/検証するために用いられるという理由で、センサ(以下、“検証”センサと名付けられる)が設けられ、このセンサは、固定状態の第1および第2の本体の相対的な空間配置に関する情報を測定し、提供するように構成される。検証センサの出力は、固定されている特定の割り出し位置に関連付けられた所定の情報と比較される。検証センサの出力が所定の量より多いことによって所定の情報と異なる場合、是正措置を講じることができる。
記載される特定の実施形態では、検証センサは、上述した第2のロータリエンコーダ装置である。従って、第2のロータリエンコーダ装置の第1の読み取りヘッド160および第2の読み取りヘッド(不図示)の出力は、第1の部材/取り付けプレート102および第2の部材104が適切に共に固定されていることを保証するのに用いられる。特に、固定されているとき、第1の読み取りヘッド160および第2の読み取りヘッド(不図示)の出力は、読み取りヘッド内の電子機器400に渡され、この電子機器は、例えば、処理デバイス402(例えば、CPU(中央プロセッサユニット)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、またはASIC(特定用途向け集積回路)など)およびメモリ404を備える。処理デバイス402は、第1の読み取りヘッド160および第2の読み取りヘッド(不図示)から受信した値と、メモリ404にあるルックアップテーブルに格納された値と、を比較する。特に、処理デバイス402は、第1の読取りヘッド160および第2の読取りヘッド(不図示)の出力を比較して、それらの出力が、特定の割り出し位置に関連付けられたルックアップテーブルの要素に格納されている値と実質的に同じである否かを判断する。第1の読取りヘッド160と第2の読み取りヘッド(不図示)のいずれかまたは両方の出力がルックアップテーブルに格納された値と実質的に異なる(例えば、差が100nmより大きい)場合、これは何か不具合があることを示している可能性があり、例えば、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105が適切に共に固定されていないこと、歯112/118が壊れていること、歯112/118の間に破片があること、歯112/118の間に過度の摩耗があることなどである。従って、装置(例えば、コントローラ)は、そのような状況で是正措置をとることができる。そのような修正措置には、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105とを固定解除および再固定すること、オペレータおよび/または他のプロセスに警告信号を出力すること、現在の動作を停止することなどがある。
上述したように、第2のロータリエンコーダ装置は、相対値エンコーダ装置である。従って、第1の読取りヘッド160および第2の読み取りヘッド(不図示)の出力は、どのような絶対位置情報をも含まない。それ故、プロセッサ402は、絶対位置情報を比較するのではなく、相対(位置)データ/情報を比較する。具体的には、例えば、位置測定エンコーダの当業者によって理解されるように、相対位置エンコーダのスケールは、典型的には、特定の間隔ないしは“期間”(記載される実施形態では20μmであるが、明らかなように、他の期間のスケールを用いることもできる)で配列された規則的な間隔の特徴部の配列を備える。読み取りヘッドは、特徴部を(例えば、使用される技術に応じて、光学的に、磁気的に、誘導的に)読み取ることができ、読み取りヘッドまたはその出力は、通常、読み取りヘッドとスケールの相対位置を、それらが互いに対して移動するときに“カウント”するために用いられる。また、読み取りヘッドによって受信された信号および/または読み取りヘッドによって出力された信号を補間して、読み取りヘッドとスケールの相対位置の測定値を、スケールの実際の期間よりもはるかに細かい解像度で提供できることも周知である。このような補間された読み取りは、しばしば“位相”読み取りと呼ばれる。例えば、典型的には、直交(例えば、SINおよびCOS)信号が、スケール信号から生成され、および/または読み取りヘッドによって出力される。そのような直交(例えば、SINおよびCOS)信号は、補間されて上述の“位相”読み取りを与える。記載される実施形態では、プロセッサ402によって用いられ、特定の値に関連付けられたルックアップテーブル要素に格納された事前格納の“位相”読み取りと比較されるのは、補間された読み取りまたは“位相”読み取りである。
従って、第1の読取りヘッド160または第2の読み取りヘッド(不図示)が、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105が、割り出し位置が変化するにつれて互いに相対的に移動するときにスケール162を読み取る必要はない(ただし、構成が可能であれば、これを行うことができる)。むしろ、単一の読み取りは、固定動作が完了したときに、第1の読み取りヘッド160および第2の読み取りヘッド(不図示)によって取り出されて出力され、それらの読み取りの補間されたまたは“位相”の値は、特定の値に関連付けられたルックアップテーブル要素に格納された予め格納された“位相”読み取りと比較される。いずれかまたは両方の位相読み取り値が所定量(例えば、上記のとおり100nm)を超えて異なる場合は、上述したように修正措置をとることができる。
従って、ルックアップテーブルにおけるデータ要素は、較正割り出し位置のそれぞれについて“位相シグネチャ”と言われており、第1の読取りヘッド160および第2の読取りヘッド(不図示)の位相読み取り値が、所与の割り出し位置に対するルックアップテーブルの位相シグネチャと十分に異なる場合には、修正措置をとることができる。
ルックアップテーブルは、関節付きヘッド100が測定動作に用いられる前に投入される(例えば、較正処理中に投入することができる)。この処理には、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材105を所定の割り出し位置に相互に固定する工程と、所定の割り出し位置に関連した要素/データセルにおける第1の読取りヘッド160および第2の読取りヘッド(不図示)の位相読取りを記録/格納する工程が含まれる。そして、この処理は、関節付きヘッドの割り出し位置のそれぞれ(または、少なくとも、ヘッドが用いられる割り出し位置、および上述のような検証が望まれる割り出し位置)について繰り返される。
任意選択で、ルックアップテーブルを時間の経過とともに更新して、時間の経過に伴う小さなずれがあっても良いようにする。この更新は、継続的にまたは一定の間隔で行うことができる。更新は、専用の較正処理の一部として行うか、または測定操作中に行うようにしてもよい。例えば、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105がある所定割出し位置で共に有効に固定される度に(例えば、それらは上述の100nm試験に合格する度に)、第1の読取りヘッド160および第2の読み取りヘッド(不図示)から出力された位相読み取り値は、ルックアップテーブルにおいてそれまでの値に代わって格納され得る。
明らかなように、必要に応じて、ルックアップテーブルは、ルックアップテーブルにおける値を記述する関数に置き換えることができる。しかしながら、ルックアップテーブルは、生成が容易で更新された状態に保ちやすいため、好ましいと言える。
明らかなように、2つの読み取りヘッドではなく、単一の読み取りヘッドを用いてもよく、または2つ以上の読み取りヘッドを用いてもよい。複数の読み取りヘッドは、それらをスケール162の周りに互いに90°の間隔をおいて配置する必要はない。しかしながら、径方向において互いに対向していない(すなわち、180°の間隔ではない)複数の読み取りヘッドを用いることは、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105の空間配置に関する情報を複数の次元でもたらすことから特に有利であること、また、それらを実質的に/略90°の間隔とすることは、効率および最適な性能の理由から好ましいこと、が見出されている。
上述の第2のロータリエンコーダ装置は、相対値エンコーダであるが、理解されるように、代わりに絶対値エンコーダ装置であってもよい。
上述の実施形態では、検証センサは、ロータリエンコーダ装置である。しかしながら、必ずしもそうである必要はない。例えば、位置感知デバイス(PSD)などの他のタイプのセンサを用いることができ、その出力は、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105が共に固定されたときの相対的な空間位置に応じたものとなる。この場合、ルックアップテーブルは、較正段階の間に投入されて、注目の割り出し位置(例えば、総ての割り出し位置、またはその後の測定動作の間に用いられることが意図される割り出し一のみとすることができる)のそれぞれについてのPSDからの出力を記録するようにする。その後、使用において、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体105が特定の割り出し位置で固定されるとき、PSDはその出力をプロセッサ402に与え、次に、その出力は、特定の割り出し位置に関連付けられた、メモリ404に格納されたルックアップテーブルの特定の要素に格納された値と比較される。PSDの出力が閾値量より大きく異なる場合、修正措置を講じることができる。
代替の実施形態では、検証センサは、(例えば、容量性センサによって)第1の本体と第2の本体との相対的な高さ/離間距離を測定するように構成される。しかしながら、有利には、第1の本体と第2の本体が共に固定されるとき、検証センサの出力は、第1の本体と第2の本体が共に固定される特定の割り出し位置に関連付けられた、ルックアップテーブルの要素に予め格納された値と比較される。
明らかなように、上述の関節継ぎ手のさらなる変形例および代替実施形態が可能である。例えば、第1の磁石140、第2の磁石142及び第3の磁石144の1つまたは2つは、磁気的に吸着可能な(例えば、鉄)材料で置き換えることができる。これは、3つの磁石を設けることと同様であるが、より弱い効果をもたらすものとなり得る。従って、残る1つまたは2つの磁石は、より強く、従ってより大きいものであることが必要であり、これはまた、(配置に応じて)より大きなモータの最大の力が必要であることを意味し得る。
別の同様の実施形態では、第1の磁石140は、他の場所に配置される。例えば、第1の磁石140は、接触プレート134の遠位にあるシャフト132の端に/端に向けて配置することができる。繰り返しになるが、これは、固定/固定解除プロセスの間にモータを補助するという点で同様の効果をもたらすが、第1の磁石140が第1の部材/取り付けプレート102から遠く離れて配置されているため、保持力があるとしてもほとんど提供されないため、より大きな/より強い第2の磁石142および/または第3の磁石144を提供する必要がある。第1の磁石140は、第1の部材/取り付けプレート102から遠く離れて配置されているため、保持力があったとしてもほとんどないに等しく小さく、そのため、より大きな/より強い第2の磁石142および/または第3の磁石144を設ける必要がある。
図12は、第1の磁石140が省かれた代替の実施形態を模式的に示しており、それによって、第2の部材104は一対の磁石だけで第1の部材/取り付けプレート102に磁気的に保持される。すなわち、第3の磁石144は第1の部材/取り付けプレート102に設けられ、第2の磁石142は支柱132の接触プレート134に設けられる。この構成は可能であるが、第2の磁石142および第3の磁石144は、それ自体で総ての固定力/保持力を与える必要があり、従って、それらの一方または両方は上述の3つの磁石を持つ構成よりもはるかに強いことが必要であり、その結果、支柱の接触プレート134が第1の部材/取り付けプレート102から引き離されるとき(すなわち、図11bの状態から図11aへ遷移するとき)、固定プロセスの間モータがより多くの仕事をすることが必要となる。また、第1の磁石140がない場合、第2の部材104のハウジング105を第1の部材/取り付けプレート102に保持する総ての力は、支柱130、レバー170、リードスクリュー機構172、および関連するベアリングを介して伝わる必要がある。これには、これらの部品がより大きく/より強くなる必要があり、理想的には後退駆動を防ぐモータが必要になる。
図13は、第3の磁石144が省略される別の代替的な実施形態を示し、第2の部材104が、一対の磁石だけで、すなわち、ハウジングの上部プレート115に設けられた第1の磁石140と、支柱の接触プレート134に設けられた第2の磁石142とによって、第1の部材/取り付けプレート102に磁気的に保持されるようにしたものである。この場合、第1の部材/取り付けプレート102(少なくともその一部)は、磁石に引き付けられることができる材料(例えば、鉄材料)から作られる必要がある。この実施形態の不利な点は、維持/保持トルクおよび発生トルクが、第3の磁石が存在した場合と比較して小さいことである(従って、同じ維持/保持トルクおよび発生トルクが望まれる場合、より大きい/より強い第1の磁石140および/または第2の磁石142が必要となる)。
図14は、第2の磁石144が省略される別の代替実施形態を示し、第2の部材104が、一対の磁石だけ、すなわち、ハウジングの上部プレート115に設けられた第1の磁石140と、第1の部材/取り付けプレート102に設けられた第3の磁石144によって、第1の部材/取り付けプレート102に磁気的に保持されるようにしたものである。この実施形態の不利な点は、維持/保持トルクおよび発生トルクが、第2の磁石が存在する場合と比較して小さいことである(従って、同じ維持/保持トルクおよび発生トルクが望ましい場合に、第1の磁石140および/または第3の磁石144がより大きく/より強い磁石が必要となる)。この実施形態では、接触プレート134は、磁気保持を補助するように磁石に引き付けられることができる材料(例えば、鉄材料)を含むことができるが、これは、磁石を備える接触プレート134ほど良好ではない。
図15は、別の代替の実施形態を示している。この実施形態では、磁石が互いに直列になるように直接積み重ねられることは必須ではないことが示されている。例えば、図15は、第1の磁石140及び/または第3の磁石140の代替の配置を示している(例えば、それらは、第2の磁石142よりも半径方向外側に配置され得る)。
必要な固定力/保持力を与えるために、磁石が互いに反発する配置で用いられることも可能である。
しかしながら、少なくとも、3つの、一列の、積み重ねられた、互いに引き付けるように配置された磁石を有するという記載された構成は、図1~図11の実施形態のように、利点を有し得ることが見出されている。具体的には、固定状態にあるときの支柱130の線形位置を制御するモータの必要な仕事を大幅に低減するだけでなく、固定動作中にモータに必要な最大仕事を低減するのに役立つことが見出されている。これは、必要なモータのサイズを低減し、関節付きヘッドをコンパクトで軽量に保つのに役立つだけでなく、モータの熱出力をも低減することもできる(このことは、熱歪みを低減/回避することによって、関節付きヘッドの計測性能を向上させることができることになる)。実際、図1~図11の実施形態の磁石は、固定されるとき120Nの引っ張りをもたらし、固定解除されるとき(2Nmの発生トルクをもたらすよう160Nの引っ張り力)をもたらすように構成することができるが、3つの、一列の積み重ねられた磁石によって、モータは最大95Nの力を生成するだけで済む。
図16は、図3、図4および図11の3つ磁石の実施形態に関する支柱力および保持力を示すグラフであり、図17は、図12の2つ磁石の実施形態に関する支柱力および保持力を示すグラフである(この実施形態は、第1の磁石140が省略されたこと以外あらゆる態様において等価である)。保持力(上記で“保持力”または“固定力”とも称される)は、第1の部材102と第2の部材104を一緒になるよう引っ張る正味の力である。支柱力は、支柱130が受ける/支柱130に作用する、正味の磁力である。従って、この力は、支柱130を所定位置で保持するために克服しなければならない磁力である。上述の力は、モータが支柱に作用する力と、ギア機構/モータ/支柱システムにおける摩擦力との組み合わせによって克服することができる(明らかなように、ギア機構/モータ/支柱システムにおける摩擦力を除いた場合は、支柱力は、モータに必要な仕事、例えば、モータ電流に比例する)。
図16に示されるように、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104がそれらの固定状態にあるとき、支柱力は極めて小さい(10N未満)。従って、支柱130を所定位置に保持するために必要な力は小さい。実際、その力は、ギア機構/モータ/支柱システム次第で、摩擦力が支柱130を所定位置に保持するのに十分であるほど小さい(例えば、支柱130が後退駆動に対して極めて抵抗力がある場合)。従って、支柱130を所定位置に保持するのに必要なモータ電力は極めてゼロに近いほど小さい。さらに、上述したように、図1~図11の構成は、固定位置において、第2の磁石142を第1の磁石140に向けて付勢する磁力が、第2の磁石142を第3の磁石144に向けて付勢する磁力より大きくなるように支柱130が位置するように配置されている。従って、支柱130の線形位置を制御するモータがオフになっていても、また、摩擦力が磁気バイアスに対して支柱130を所定位置に保持するのに十分ではない場合でも、生じるのは、接触プレート134がハウジング上面115に当接するまで支柱130がさらに後退することだけであり、それによって、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104の歯112、118の係合に悪影響が及ぶことはない。
これは、図12の2つ磁石の実施形態における支柱130が被る支柱力と対照的である。図17に示されるように、固定状態(図12に示される状態である)にあるとき、第2の磁石142を第3の磁石144に向けて付勢する有意な正味磁力(約110N)が存在する。従って、固定位置では、支柱130を所定位置に保持するために、モータのかなりの仕事/電力が必要とされる。実際、支柱力は大きく、それによって、後退駆動に高い抵抗力を持つリードスクリュー機構の摩擦力でさえ、支柱力を克服するのに十分ではなく、そのため、モータが電源を切られた場合、支柱130は それらが接触するまで、第1の部材/取り付けプレート102に向かってゆっくり近づき、それによって、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104の歯112、118の係合を妨げる。
図16および図17のグラフから分かるように、支柱130と第1の部材/取り付けプレート102とが係合しているときに有意の支柱力が存在する、3つ磁石の実施形態には、いくつかの不利な点がある。従って、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体104を(例えば、図11bおよび図11dに示される状態の間において)分離するように、また、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体104をそれらの固定解除状態(例えば、図11dに示される状態)に保持するように、支柱力に抗して押すのに、モータの有意の仕事/電力が必要となる。対照的に、図12の2つ磁石の実施形態では、支柱力はゼロであるため、支柱130と第1の部材/取り付けプレート102とが一旦係合すると、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体104とを分離するために必要なモータ仕事/電力は極めて少ない。
しかしながら、通常の状況では、関節付きヘッドがその固定解除状態で費やす時間量は、関節付きヘッドがその固定状態で費やす時間量よりも有意に短く、従って、固定された状態で必要なモータ電力が有意に少ない(またはゼロでさえある)3つ磁石の実施形態の利点は、固定解除状態でより厳しく動作するのに必要なコストを上回る。
図1~図11の3つ磁石の実施形態はまた、必要なモータの最大の仕事量/電力が、2つ磁石の実施形態のそれよりも小さいという利点を有している。2つ磁石の実施形態では、モータに必要な最大量の仕事は、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体104を再固定するときであり、特に、最大のモータの仕事/電力は、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体104の歯112、118が係合し、モータが支柱の接触プレート134と第1の部材/取り付けプレート102を引き離そうとしている位置で必要となる。この時点で、モータは、第2の磁石142と第3の磁石144の吸引力を単独で克服しなければならず(ならびにギア機構/モータ/支柱システムにおけるあらゆる摩擦を克服しなければならず)、従って、150Nより大きな力を作用させる必要がある。対照的に、3つ磁石の実施形態では、第1の部材/取り付けプレート102と第2の本体104の歯112、118が係合し、モータが、固定動作の間に(すなわち、図11bによって表される時点で)支柱の接触プレート134と第1の部材/取り付けプレート102を引き離そうとしている点で、第1の磁石140および第2の磁石142は、(図11dに示されるようにそれらが完全に固定解除されたときと比較して)互いにより近づくようにされる。従って、第1の磁石140は、第2の磁石142にかなりの量の引っ張り力を作用させるために第2の磁石142に十分に近く、そのため、モータが支柱の接触プレート134と第1の部材/取り付けプレート102とを引き離すのを手助けする。これにより、モータは、そのような引き離しを達成するのに必要なのは、約95Nを作用させることだけである(図16の点Aを参照)。
明らかなように、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104を保持するための代替手段を提供することができる。例えば、1つまたは複数の機械的ロッド(米国特許7213344号明細書に記載されているものなど)を用いて、第2の部材104のハウジング105と第1の部材/取り付けプレート102とを一緒になるように引っ張ることができる。あるいは、機械的ばねを用いて、第2の部材104のハウジング105と第1の部材/取り付けプレート102を一緒になるように引っ張ることができる。しかしながら、摩擦によって引き起こされるヒステリシスの可能性のある問題のため、そのような機械的解決策よりも磁石が好ましいことが見出されている(磁石は、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104との間に可動部品が必要となることを回避できる)。
有利には、上述の実施形態はリング磁石を用いることに頼っている。1つまたは複数のリング磁石を円盤状磁石に置き換えることができる可能性があるが、やや直感に反して、発明者らは、リング磁石が、現在の状況において著しく有利であり得る円盤状磁石と比較して実質的に異なる力/距離プロファイルを有することを特定している(特に、リング磁石は、円盤状磁石と比較して所与の表面積に対してより効率的な設計を提供するように思われる)。実際、この構成では、リング磁石は、同じ外径および深さ(リングの直径に直交して測定される)の円盤状磁石よりもはるかに大きな力(約50%大きい)をもたらすことができることが見出されている。図18は、第2の磁石142および第3の磁石144がリング磁石の代わりに円盤状磁石であること(円盤状磁石の外径がリング磁石の外径と同じである)を除いて、図12に示されるものと総ての態様で等しい、2つの円盤状磁石の実施形態に関する支柱力および発生トルクを示すグラフである。図示されるように、支柱力、そして重要なことに発生トルクは、同等のリング磁石の実施形態よりも有意に小さい。
この知見により、極めて高い保持力/固定力の関節付きヘッドをもたらすことができ、それによって、磁気結合が作用しなくなる前には、関節付きヘッドによってより大きい荷重/より大きいモーメントを支持することが可能になる。例えば、カメラ/ビデオプローブなどの極めて重いプローブを支持することが望ましい場合があり、および/または特に探査中に、磁気結合に大きなモーメントをもたらす、極めて長いスタイラスを支持することが望ましい場合がある。そのような大きな力が必要になることは、過去には、設計者に、磁石の使用を避けた、大きな荷重/モーメントを支持するのに適した関節付きヘッドを求めて来た。例えば、特許文献4および特許文献5に開示される関節付きヘッドは、機械的ロッドを用いて固定力をもたらすものである。しかしながら、本発明者らは、リング磁石の使用が、物理的に大きな磁石を必要とせずに適切に大きな保持負荷を提供することができ、従って、CMMなどの位置決め装置に取り付けられる関節付きヘッドに適切に組み込まれることができることを見出した。
連続するリング磁石の代替として、環状に配置された一連の小さな円盤状磁石は、環状と同じ直径を有する単一の円盤状磁石に対して利点をもたらすが、連続するリング磁石は(所与の表面積に対して)最も効率的な設計を提供することが見出されている。
上述したように、第1の環状部材/面スプライン部材110の平面歯112と第2の環状部材114の冠状歯118は、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104との安定した、反復可能な位置決めを提供する。固定状態あるとき、第1の部材/面スプライン部材112と第2の部材104との間の唯一の物理的/機械的な制約は、第1の環状部材/面スプライン部材110の平面歯112と、第2の環状部材114の冠状歯118との間の接触点である。この構成の特定の利点は、割出し位置のそれぞれで、第2の部材104が、第2の環状部材114の冠状歯118と第1の環状部材/面スプライン部材110の平面歯112との6つの接触点によって、第1の部材/取り付けプレート102に関する6つの自由度の総てで拘束されることであり、それによって運動学的制約がもたらされる。これは、可能な割り出し位置のそれぞれに当てはまる。これは、各割出し位置で関節付きヘッド100に取り付けられたプローブ300の最大の位置再現性を与える。また、面スプライン部材110と第2の環状部材114が、割出し要素および保持要素の両方であるという二重機能を有することも利点である。
図3および図4に見られるように、安全装置136すなわち“ピン”が設けられる。安全装置136は、単に、(例えば、例えば、衝突による第2の部材104の過負荷に起因して)磁気保持機構が故障した場合、第1の部材102と第2の部材104の完全な分離を防止するための安全機構として機能するように設けられる。安全装置136の一方の端部は支柱の接触プレート134に固定され、他方の“ヘッド”端部は第1の部材/取り付けプレート102の空所138内に非拘束状態で着座する。安全装置は第1の部材/取り付けプレート102の空所に非拘束で着していることから、第1の部材/取り付けプレート102と支柱130/第2の部材104との間で制約として作用しない(従って、固定された配置構成にあるとき、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104との上述した運動学的結合に干渉せず、また、固定されていない配置構成にあるとき、第1の部材/取り付けプレート102と支柱130の運動学的結合に干渉しない。)。しかしながら、安全装置136は拡大されたヘッド部材137を有し、この部材が、第2の磁気リング142と第3の磁気リング144との間の磁気結合が機能しない場合に、空所内の突起139と係合し、それによって第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104とのさらなる分離を防止する。
上述の実施形態では、面スプライン部材110は、関節付きヘッドの第2の部材104上に設けられ、冠状歯118は、第1の部材/取り付けプレート102上に設けられている。しかしながら、これは必ずしもそうである必要はなく、逆に設けることができる。
上述の実施形態では、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104は、磁石の配置構成を介して磁気的に保持され、これは、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104を一緒になるよう引っ張って保持するための機械的手段(例えば、アーム/レバー)を使用する必要がないことを意味している。従って、固定状態にあるとき、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104との間の唯一の機械的制約は、面スプライン部材110の歯と第2の環状部材114の歯によってもたらされる。その結果、固定された配置構成にあるとき、支柱130は、支柱130が、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104との上述した運動学的結合を干渉しないように、第1の部材/取り付けプレート102から切り離される。しかしながら、必ずしもその形態に限定されない。例えば、他の実施形態では、機械的な押し/引っ張りレバーアーム機構を設けることができ、ここでは、アームの一端が、第1の部材/取り付けプレート102のベアリング内に入れられ、アームの他端が、第2の部材104のベアリング内に入れられる。
上述の実施形態では、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104は、磁石の配置構成を介して磁気的に保持され、これは、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104を一緒になるよう引っ張って保持するための機械的手段(例えば、アーム/レバー)を使用する必要がないことを意味している。従って、固定状態にあるとき、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104との間の唯一の機械的制約は、面ギア部材110と第2の環状部材114によってもたらされる。結果として、固定された配置構成にあるとき、支柱130は、支柱130が、第1の部材/取り付けプレート102と第2の部材104との上述した運動学的結合を干渉しないように、第1の部材/取り付けプレート102から切り離される。しかしながら、必ずしもそのように限定されない。例えば、他の実施形態では、機械的な押し/引っ張りレバーアーム機構を設けることができ、ここでは、アームの一端が、第1の部材/取り付けプレート102のベアリング内に入れられ、アーム の他端が、第2の部材104のベアリング内に入れられる。

Claims (24)

  1. 割り出し付きの関節継ぎ手を備えた計測装置であって、
    互いに係合可能な係合要素をそれぞれ有する第1および第2の本体であって、前記第1および第2の本体が第1の軸の周りの複数の異なる角度方位で共に固定されて、前記第1および第2の本体の複数の角度割り出し位置を与える、前記第1および第2の本体と、
    前記第1および第2の本体が固定状態にあるとき、前記第1および第2の本体の相対的な空間配置の尺度を与えるように構成された少なくとも1つの検証センサと、を備え、
    前記装置は、前記第1および第2の本体が割り出し位置で共に固定される場合に、前記検証センサが前記第1および第2の本体の前記相対的な空間配置を測定するために用いられ、前記測定によって得られた情報が、前記第1および第2の本体がより早い時点で前記割り出し位置で固定されたときに、前記第1および第2の本体の前記相対的な空間配置の少なくとも1つの他の測定から取得された較正情報と比較され、前記第1および第2の本体の係合状態に関する情報を定める、計測装置。
  2. 前記比較の結果に応じた所定の方法で反応するように構成された、請求項1に記載の装置。
  3. 所定の方法での前記反応は、前記第1および前記第2の本体を同じ割り出し位置で固定解除し、また、再固定することを含む、請求項2に記載の装置。
  4. 前記比較が、前記割り出し位置における前記第1の本体および前記第2の本体の現在の相対的な空間配置が前記較正情報によって表される、前記第1の本体および第2の本体の相対的な空間配置と、所定の閾値を超えて異なることを示す場合、前記第1の本体および前記第2の本体を、固定解除し、再固定する、請求項3に記載の装置。
  5. 前記所定の閾値は、20μm以下である、請求項4に記載の装置。
  6. 前記検証センサは、エンコーダ装置を備え、前記エンコーダ装置は、前記第1および第2の本体の一方に設けられた回転スケールと、前記回転スケールを読み取るための、前記第1および第2の本体の他方に設けられた少なくとも1つの第1の読み取りヘッドと、を備える、請求項1ないし5のいずれかに記載の装置。
  7. 前記検証センサのエンコーダ装置は、前記回転スケールを読み取るよう構成された第2の読み取りヘッドを備える、請求項6に記載の装置。
  8. 前記第2の読み取りヘッドは、前記少なくとも1つの第1の読み取りヘッドがスケールを読み取る位置から90°離れた位置でスケールを読み取るように構成される、請求項7に記載の装置。
  9. 前記検証センサのエンコーダ装置は、一連の周期的なスケール特性を有する増分スケールを含むインクリメンタルエンコーダ装置を備える、請求項6ないし8のいずれかに記載の装置。
  10. 前記検証センサのエンコーダ装置は、光学エンコーダ装置を備える、請求項6ないし9のいずれかに記載の装置。
  11. 前記第1および第2の本体の固定が解除されたときに、第1の軸の周りに前記第1および第2の本体を駆動するためのモータをさらに備える、請求項1ないし10のいずれかに記載の装置。
  12. 前記第1および第2の本体の固定が解除されたときに、前記第1の軸の周りの前記第1および第2の本体の相対的な回転位置を監視するよう構成された一次エンコーダ装置をさらに備える、請求項1ないし11のいずれかに記載の装置。
  13. 前記第1の本体は、前記第1および第2の本体が固定解除され、相互に回転可能なとき、前記第2の本体に対して係合し、回転可能に固定されるように構成された回転可能部材を含む、請求項1ないし12のいずれかに記載の装置。
  14. 一次エンコーダ装置は、前記第1の本体と部材の一方における読み取りヘッドと、他方にスケールと、を備え、それにより、読み取りヘッドは前記第1の本体と前記部材の相対的な回転位置の測定を与える、請求項12または13に記載の装置。
  15. 前記一次エンコーダ装置の出力を用いて、固定解除されたときの、前記第1および第2の本体の回転を制御するように構成される、請求項12に記載の装置。
  16. 較正情報は、ルックアップテーブルに格納される、請求項1ないし15のいずれかに記載の装置。
  17. 較正情報は、前記検証センサによって得られる、前記第1の本体および第2の本体の相対空間配置の少なくとも1つの他の測定から得られる、請求項1ないし16のいずれかに記載の装置。
  18. 前記測定によって得られた前記情報は、前記検証センサによって得られる現在の測定値である、請求項1ないし17のいずれかに記載の装置。
  19. 較正情報は、前記第1および第2の本体が、前の時点で、前記割り出し位置で固定されたときに前記の検証センサによって得られる測定値である、請求項18に記載の装置。
  20. 前記装置は、割り出し付き関節継ぎ手を備えたプローブヘッドを備え、前記プローブヘッドは、測定プローブを座標位置決め装置において支持するように構成され、それにより、前記測定プローブは複数の異なる割り出し付き回転方位に配置される、請求項1ないし19のいずれかに記載の装置。
  21. 較正情報を含むメモリデバイスを備える、請求項1ないし20のいずれかに記載の装置。
  22. プローブヘッドはメモリデバイスを備える、請求項20または21に記載の装置。
  23. 割り出し付き関節継ぎ手を備えた計測装置であって、
    互いに係合可能な係合要素をそれぞれ有する第1および第2の本体であって、第1の軸の周りの複数の異なる角度方位で共に固定されて、前記第1および第2の本体が互いに対して固定される、複数の角度割り出し位置を与える、前記第1および第2の本体と、
    前記第1および第2の本体の固定状態にある前記第1および第2の本体の相対空間配置に依存した出力を与えるように構成された少なくとも1つの検証センサと、
    前記少なくとも1つの検証センサの出力から得られる、割り出し位置の少なくとも一部それぞれの所定の較正情報を含むメモリ装置と、
    を備える、計測装置。
  24. 割り出し付き関節継ぎ手を備えた計測装置であって、互いに係合可能な係合要素をそれぞれ有する第1および第2の本体であって、第1の軸の周りの複数の異なる角度方位で共に固定されて、前記第1および第2の本体が互いに対して固定される、複数の角度割り出し位置を与える、前記第1および第2の本体と、前記第1および第2の本体の固定状態にある前記第1および第2の本体の相対空間配置に依存した出力を与えるように構成された少なくとも1つの検証センサと、を備える計測装置を操作するための方法であって、
    前記第1および第2の本体を割り出し位置で相互に固定させる工程と、
    前記少なくとも1つの検証センサからの読取りを取得する工程と、
    i)前記読取りから少なくとも導かれる情報を、ii)前記第1の本体と前記第2の本体が前記割り出し位置で前の時点で固定されたときの、前記検証センサによって得られる前記第1の本体と前記第2の本体の相対的な空間配置の、少なくとも1つの他の読取りから少なくとも導かれる較正情報と比較する工程と、
    を有する、方法。
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