JP2024505893A - ホウ素ドープポリシリコンを研磨するための組成物及び方法 - Google Patents

ホウ素ドープポリシリコンを研磨するための組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、基板、特にホウ素ドープポリシリコンを含む基板を化学機械研磨する方法を提供し、その方法は、基板を、α-アルミナ、シリカ、及びこれらの組み合わせから選択される研磨材、第二鉄イオン、有機酸、又はこれらの組み合わせ、並びに水を含む化学機械研磨組成物と接触させることを含む。本発明はまた、α-アルミナと、双性イオン性ホモポリマー、単量体アンモニウム塩、及びこれらの組み合わせから選択される窒素含有化合物と、有機酸と、水とを含む化学機械研磨組成物も提供する。本発明はさらに、シリカ、有機酸、第二鉄イオン、及び水を含む化学機械研磨組成物も提供する。

Description

基板の面を平坦化又は研磨するための組成物及び方法は、本技術分野において公知である。研磨組成物(研磨スラリーとしても知られる)は、典型的には、液体基剤中に研磨材を含有し、面に対して、その面を研磨組成物で飽和された研磨パッドと接触させることによって適用される。典型的な研磨材としては、二酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、及び酸化スズが挙げられる。研磨組成物は、典型的には、研磨パッド(例:研磨クロス又は研磨ディスク)と合わせて用いられる。研磨材は、研磨組成物中に懸濁される代わりに、又はそれに加えて、研磨パッド中に組み込まれる場合もある。
ホウ素ドープポリシリコン又はホウ素-ポリシリコン合金は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)などの先端ノードメモリデバイスの製造時におけるパターン化ハードマスクとしてますます用いられている。ポリシリコン材料中の高レベルのホウ素に起因して、化学機械平坦化(CMP)によってこの材料の高い除去率を実現することは困難であり得る。ホウ素-ポリシリコンフィルムの高い除去率を必要とすることに加えて、いくつかのメモリデバイススキームでは、デバイスフィルムスタック中のストップ層として用いられる可能性のある窒化ケイ素及び/又は酸化ケイ素に対して非常に低い除去率であることも必要とされる。このことは、CMP時に選択性が必要であることを示している。加えて、窒化チタンも、いくつかのメモリデバイスの製造に用いられる。窒化チタンの相対的な除去率を調整することができることは、デバイスの製造に有用である研磨組成物及び方法における望ましい特徴であろう。
したがって、本技術分野において、ホウ素-ポリシリコンに対する高い除去率及び選択性を有するホウ素-ポリシリコン層を研磨するための研磨組成物及び方法が依然として求められている。
本発明は、基板を化学機械研磨する方法を提供し、その方法は、(i)基板を提供すること、(ii)研磨パッドを提供すること、(iii)化学機械研磨組成物であって、(a)α-アルミナ、シリカ、及びこれらの組み合わせから選択される研磨材、(b)第二鉄イオン、有機酸、又はこれらの組み合わせ、並びに(c)水を含み、約2~約4のpHを有する、化学機械研磨組成物を提供すること、(iv)基板を、研磨パッド及び化学機械研磨組成物と接触させること、並びに(v)基板に対して研磨パッド及び化学機械研磨組成物を動かして、基板の面の少なくとも一部分を摩滅させることによって、基板を研磨すること、を含む。
本発明はまた、(a)約0.01重量%~約1重量%のα-アルミナ、(b)約5ppm~約25ppmの濃度の双性イオン性ホモポリマー、約1mM~約10mMの濃度の単量体アンモニウム塩、及びこれらの組み合わせから選択される窒素含有化合物、(c)有機酸、並びに(d)水を含み、約2~約4のpHを有する化学機械研磨組成物も提供する。
本発明は、(a)約1重量%~約5重量%のシリカ、(b)有機酸、(c)第二鉄イオン、及び(d)水を含み、約2~約4のpHを有する化学機械研磨組成物をさらに提供する。
一実施形態では、本発明は、(a)α-アルミナ、シリカ、及びこれらの組み合わせから選択される研磨材、(b)第二鉄イオン、有機酸、又はこれらの組み合わせ、並びに(c)水を含み、約2~約4のpHを有する化学機械研磨組成物を提供する。
化学機械研磨組成物は、α-アルミナ、シリカ、及びこれらの組み合わせから選択される研磨材を含む。α-アルミナは、適切ないかなる形態のα-アルミナであってもよい。
研磨組成物は、適切ないかなる量のα-アルミナを含んでいてもよい。典型的には、研磨組成物は、約0.025重量%以上、約0.05重量%以上、約0.075重量%以上、約0.1重量%以上、約0.125重量%以上、約0.15重量%以上、約0.175重量%以上、又は約0.2重量%以上を例とする、約0.01重量%以上のα-アルミナを含む。別の選択肢として又は加えて、研磨組成物は、約0.95重量%以下、約0.9重量%以下、約0.85重量%以下、約0.8重量%以下、約0.75重量%以下、約0.7重量%以下、約0.65重量%以下、約0.6重量%以下、約0.55重量%以下、約0.5重量%以下、約0.45重量%以下、約0.4重量%以下、約0.35重量%以下、又は約0.3重量%以下を例とする、約1重量%以下のα-アルミナを含む。したがって、研磨組成物は、上述の終点の何れか2つを境界値とする量でα-アルミナを含み得る。例えば、研磨組成物は、約0.01重量%~約0.9重量%、約0.01重量%~約0.8重量%、約0.01重量%~約0.7重量%、約0.01重量%~約0.6重量%、約0.01重量%~約0.5重量%、約0.05重量%~約0.5重量%、約0.05重量%~約0.4重量%、約0.1重量%~約0.4重量%、約0.1重量%~約0.4重量%、又は約0.15重量%~約0.3重量%を例とする、約0.01重量%~約1重量%のα-アルミナを含み得る。
α-アルミナは、適切ないかなる平均粒子サイズ(すなわち、平均粒径)を有していてもよい粒子を含む。例えば、α-アルミナ粒子は、約100nm以上、約110nm以上、約120nm以上、約130nm以上、約140nm以上、又は約150nm以上を例とする、約90nm以上の平均粒子サイズを有し得る。別の選択肢として又は加えて、α-アルミナ粒子は、約290nm以下、約280nm以下、約270nm以下、約260nm以下、約250nm以下、約240nm以下、約230nm以下、約220nm以下、約210nm以下、又は約200nm以下を例とする、約300nm以下の平均粒子サイズを有し得る。したがって、α-アルミナ粒子は、上述の終点の何れか2つを境界値とする平均粒子サイズを有し得る。例えば、α-アルミナ粒子は、約100nm~約280nm、約100nm~約260nm、約100nm~約240nm、約120nm~約240nm、約120nm~約220nm、又は約120nm~約200nmを例とする、約90nm~約300nmの平均粒子サイズを有し得る。
シリカは、適切ないかなる形態のシリカであってもよい。例えば、コロイダルシリカは、重縮合シリカなどのウェットプロセスシリカであってよい。重縮合シリカは、典型的には、Si(OH)4を縮合してコロイド状粒子を形成することによって製造され、コロイド状とは、約1nm~約1000nmの平均粒子サイズを有することとして定義される。Si(OH)4は、典型的には、シリケート(例:ケイ酸ナトリウム及び/又はケイ酸カリウム)から得られ、そうして得られたシリカは、シリケート誘導シリカと称され得る。そのような研磨材粒子は、米国特許第5230833号明細書に従って製造することができ、又はAkzo-Nobel Bindzil(商標)50/80、30/360、159/500、40/220、40/130、及びCJ2-2製品、並びにNalco 1050、1060、2327、及び2329製品、さらにはDuPont、Bayer、Applied Research、日産化学、扶桑化学工業、及びClariantから入手可能である他の同様の製品など、様々な市販品の何れかとして入手することもできる。
コロイダルシリカはまた、テトラメチルオルソシリケート(TMOS)及び/又はテトラエチルオルソシリケート(TEOS)などのシリケートエステルの重縮合によって誘導することもできる。シリケートエステルから誘導されるシリカは、典型的には、アルカリ金属を実質的に含まない。
研磨組成物は、適切ないかなる量のシリカを含んでいてもよい。典型的には、研磨組成物は、約1.2重量%以上、約1.4重量%以上、約1.6重量%以上、約1.8重量%以上、約2重量%以上、約2.2重量%以上、又は約2.4重量%以上を例とする、約1重量%以上のシリカを含む。別の選択肢として又は加えて、研磨組成物は、約4.8重量%以下、約4.6重量%以下、約4.4重量%以下、約4.2重量%以下、約4重量%以下、約3.8重量%以下、約3.6重量%以下、約3.4重量%以下、約3.2重量%以下、又は約3重量%以下を例とする、約5重量%以下のシリカを含む。したがって、研磨組成物は、上述の終点の何れか2つを境界値とする量でシリカを含み得る。例えば、研磨組成物は、約1重量%~約4重量%、約1重量%~約3重量%、約2重量%~約5重量%、約2重量%~約4重量%、又は約2重量%~約3重量%を例とする、約1重量%~約5重量%のシリカを含み得る。
シリカは、適切ないかなる平均サイズ(すなわち、平均粒径)を有していてもよい粒子を含む。例えば、シリカ粒子は、約50nm以上、約60nm以上、約70nm以上、約80nm以上、約90nm以上、又は約100nm以上を例とする、約40nm以上の平均粒子サイズを有し得る。別の選択肢として又は加えて、シリカ粒子は、約180nm以下、約160nm以下、約140nm以下、又は約120nm以下を例とする、約200nm以下の平均粒子サイズを有し得る。したがって、シリカ粒子は、上述の終点の何れか2つを境界値とする平均粒子サイズを有し得る。例えば、シリカ粒子は、約40nm~約180nm、約40nm~約160nm、約40nm~約140nm、約40nm~約120nm、約60nm~約200nm、約60nm~約180nm、約60nm~約160nm、約60nm~約140nm、約80nm~約200nm、約80nm~約180nm、約80nm~約160nm、約80nm~約140nm、又は約100nm~約200nmを例とする、約40nm~約200nmの平均粒子サイズを有し得る。
研磨材(すなわち、α-アルミナ、シリカ、又はこれらの組み合わせ)は、好ましくはコロイドとして安定である。コロイドの用語は、液体基剤中の研磨材粒子の懸濁体を意味する。コロイド安定性とは、経時でその懸濁体が維持されることを意味する。本発明の文脈において、研磨材を100mlのメスシリンダーに入れて撹拌することなく2時間静置した場合に、メスシリンダーの下部50mlにある粒子の濃度([B]、g/mlの単位)とメスシリンダーの上部50mlにある粒子の濃度([T]、g/mlの単位)との差異を研磨材組成物中の粒子の初期濃度([C]、g/mlの単位)で除したものが0.5以下である場合(すなわち、{[B]-[T]}/[C]≦0.5)、研磨材はコロイドとして安定である。より好ましくは、[B]-[T]/[C]の値は、0.3以下であり、最も好ましくは0.1以下である。
研磨組成物は、第二鉄イオン、有機酸、又はこれらの組み合わせを含み得る。第二鉄イオンは、適切ないかなる第二鉄塩の形態で提供されてもよい。適切な第二鉄塩の限定されない例は、硝酸第二鉄である。研磨組成物は、適切ないかなる量の第二鉄イオンを含んでいてもよい。研磨組成物は、約0.01重量%~約0.9重量%、約0.02重量%~約0.8重量%、約0.03重量%~約0.6重量%、約0.03重量%~約0.4重量%、約0.03重量%~約0.2重量%、又は約0.03重量%~約0.1重量%)を例とする、約0.005重量%~約1重量%の第二鉄イオンを含み得る。
一実施形態では、研磨組成物は、実質的に第二鉄イオンを含まない。本発明の文脈において、「実質的に第二鉄イオンを含まない」とは、研磨組成物が、約0.005重量%以下、約0.001重量%以下、又は約0.0001重量%以下を例とする約0.01重量%以下の第二鉄イオンを含むこと、又は研磨組成物中に第二鉄イオンを検出することができないことを意味する。
研磨組成物は、有機酸を含み得る。有機酸は、適切ないかなる有機酸であってもよい。適切な有機酸の限定されない例としては、酒石酸、乳酸、ギ酸、酢酸、マレイン酸、L-アスコルビン酸、ピコリン酸、及びマロン酸が挙げられる。研磨材がα-アルミナである場合、ある特定の実施形態では、有機酸は、酒石酸、乳酸、ギ酸、酢酸、及びこれらの組み合わせから選択され得る。研磨材がシリカである場合、ある特定の実施形態では、有機酸は、酒石酸、乳酸、ギ酸、酢酸、マレイン酸、L-アスコルビン酸、ピコリン酸、マロン酸、及びこれらの組み合わせから選択され得る。
研磨組成物は、有機酸を、適切ないかなる濃度で含んでいてもよい。例えば、研磨組成物は、約2mM以上、又は約3mM以上、又は約4mM以上、又は約5mM以上を例とする、約1mM以上の有機酸を含み得る。別の選択肢として又は加えて、研磨組成物は、約50mM以下、約25mM以下、約20mM以下、約19mM以下、約18mM以下、約17mM以下、約16mM以下、又は約15mM以下を例とする、約100mM以下の有機酸を含み得る。したがって、研磨組成物は、上述の終点の何れか2つを境界値とする量で有機酸を含み得る。例えば、研磨組成物は、約1mM~約15mM、約2mM~約15mM、約3mM~約15mM、約3mM~約12mM、約1mM~約12mM、又は約1mM~約10mMを例とする、約1mM~約20mMの有機酸を含み得る。
研磨組成物は、水を含む。水は、適切ないかなる水であってもよく、例えば、脱イオン水又は蒸留水であってよい。いくつかの実施形態では、研磨組成物は、水と組み合わせて1又は複数の有機溶媒をさらに含んでもよい。例えば、研磨組成物は、メタノール又はエタノールなどのヒドロキシル溶媒、ケトン溶媒、アミド溶媒、スルホキシド溶媒、及び同種のものをさらに含んでもよい。
研磨組成物は、適切ないかなるpHを有していてもよい。典型的には、研磨組成物は、約2.2以上、約2.4以上、約2.6以上、約2.8以上、約3以上、約3.4以上、約3.8以上、又は約4以上を例とする、約2以上のpHを有する。別の選択肢として又は加えて、研磨組成物は、約4.8以下、約4.6以下、約4.4以下、約4.2以下、約4以下、約3.8以下、約3.6以下、約3.4以下、又は約3.2以下を例とする、約5以下のpHを有し得る。したがって、研磨組成物は、上述の終点の何れか2つを境界値とするpHを有し得る。例えば、研磨組成物は、約2~約4.8、約2~約4.6、約2~約4.4、約2~約4.2、約2~約4、約3~約5、又は約3~約4を例とする、約2~約5のpHを有し得る。
研磨組成物のpHは、適切ないかなる酸又は塩基を用いて調節されてもよい。適切な酸の限定されない例としては、硝酸、硫酸、リン酸、並びにギ酸及び酢酸などの有機酸が挙げられる。適切な塩基の限定されない例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化アンモニウムが挙げられる。
研磨組成物は、所望に応じて、双性イオン性ホモポリマー、単量体アンモニウム塩、及びこれらの組み合わせから選択される窒素含有化合物をさらに含む。一実施形態では、窒素含有化合物は、双性イオン性ホモポリマーである。別の実施形態では、双性イオン性ホモポリマーは、ε-ポリリジンである。ε-ポリリジンは、適切ないかなる分子量を有していてもよい。例えば、ε-ポリリジンは、約5000ダルトン~約20000ダルトンの分子量を有し得る。別の実施形態では、窒素含有化合物は、単量体アンモニウム塩である。単量体アンモニウム塩は、適切ないかなる単量体アンモニウム塩であってもよい。適切な単量体アンモニウム塩の限定されない例としては、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、N-ドデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート(DDMAPS、水酸化アンモニウム、及び同種のものが挙げられる。
研磨組成物は、双性イオン性ホモポリマーを、適切ないかなる濃度で含んでいてもよい。例えば、研磨組成物は、約6ppm以上、約7ppm以上、約8ppm以上、約9ppm以上、又は約10ppm以上を例とする、約5ppm以上の双性イオン性ホモポリマーを含み得る。別の選択肢として又は加えて、研磨組成物は、約24ppm以下、約23ppm以下、約22ppm以下、約21ppm以下、又は約20ppm以下を例とする、約25ppm以下の双性イオン性ホモポリマーを含み得る。したがって、研磨組成物は、上述の終点の何れか2つを境界値とする量で双性イオン性ホモポリマーを含み得る。例えば、研磨組成物は、約5ppm~約24ppm、約5ppm~約23ppm、約5ppm~約22ppm、約5ppm~約21ppm、又は約5ppm~約20ppmを例とする、約5ppm~約25ppmの双性イオン性ホモポリマーを含み得る。
研磨組成物は、単量体アンモニウム塩を、適切ないかなる濃度で含んでいてもよい。例えば、研磨組成物は、約2mM以上、約3mM以上、約4mM以上、又は約5mM以上を例とする、約1mM以上の単量体アンモニウム塩を含み得る。別の選択肢として又は加えて、研磨組成物は、約9mM以下、約8mM以下、約7mM以下、約6mM以下、又は約5mM以下を例とする、約10mM以下の単量体アンモニウム塩を含み得る。したがって、研磨組成物は、上述の終点の何れか2つを境界値とする量で単量体アンモニウム塩を含み得る。例えば、研磨組成物は、約1mM~約9mM、約1mM~約8mM、約1mM~約7mM、約1mM~約6mM、又は約1mM~約5mMを例とする、約1mM~約10mMの単量体アンモニウム塩を含み得る。
研磨組成物は、所望に応じて、非イオン性界面活性剤をさらに含む。非イオン性界面活性剤は、適切ないかなる非イオン性界面活性剤であってもよい。いくつかの実施形態では、非イオン性界面活性剤は、アルキルエトキシレート、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択される。アルキルエトキシレートは、式:R(OC24nOHを有し、式中、Rは、C1~C30アルキル基であり、nは、1~約1000の整数である。ポリエチレングリコールは、構造:H-(O-CH2CH2n-OHを有し、構造中、nは、2~約5000の整数である。
研磨組成物は、適切ないかなる量の非イオン性界面活性剤を含んでいてもよい。例えば、研磨組成物は、約5ppm以上、約10ppm以上、約20ppm以上、約30ppm以上、約40ppm以上、又は約50ppm以上を例とする、約1ppm以上の非イオン性界面活性剤を含み得る。別の選択肢として又は加えて、研磨組成物は、約900ppm以下、約800ppm以下、約700ppm以下、約600ppm以下、又は約500ppm以下を例とする、約1000ppm以下の非イオン性界面活性剤を含み得る。したがって、研磨組成物は、上述の終点の何れか2つを境界値とする量で非イオン性界面活性剤を含み得る。例えば、研磨組成物は、約5ppm~約900ppm、約5ppm~約800ppm、約5ppm~約700ppm、約5ppm~約600ppm、又は約5ppm~約500ppmを例とする、約1ppm~約1000ppmの非イオン性界面活性剤を含み得る。
研磨組成物は、所望に応じて、殺生物剤をさらに含む。適切な殺生物剤の限定されない例は、Kordek MLX(商標)(DuPont,Wilmington,DE)などのメチルイソチアゾリノン系殺生物剤である。研磨組成物は、適切ないかなる量の殺生物剤を含んでいてもよい。例えば、研磨組成物は、約0.001重量%~約0.2重量%の殺生物剤を含み得る。
研磨組成物は、所望に応じて、緩衝剤をさらに含む。緩衝剤は、研磨組成物を本明細書に記載のpHに維持することができる適切ないかなる緩衝剤であってもよい。適切な緩衝剤の限定されない例としては、ギ酸、マロン酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸、リン酸、及びこれらの塩が挙げられる。
研磨組成物は、所望に応じて、過酸化水素をさらに含む。過酸化水素が存在すると、少なくとも1つの窒化チタンの層を備えた基板を研磨するために研磨組成物が用いられる場合に、窒化チタンの除去率を増加させることができる。研磨組成物は、適切ないかなる量の過酸化水素を含んでいてもよい。例えば、研磨組成物は、約0.1重量%~約5重量%(例:約0.1重量%~約1重量%)の過酸化水素を含み得る。
一実施形態では、本発明は、(a)約0.01重量%~約1重量%のα-アルミナ、(b)約5ppm~約25ppmの濃度の双性イオン性ホモポリマー、約1mM~約10mMの濃度の単量体アンモニウム塩、及びこれらの組み合わせから選択される窒素含有化合物、(c)有機酸、並びに(d)水を含み、約2~約4のpHを有する化学機械研磨組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、(a)約1重量%~約5重量%のシリカ、(b)有機酸、(c)第二鉄イオン、及び(d)水を含み、約2~約4のpHを有する化学機械研磨組成物を提供する。
研磨組成物は、適切ないかなる技術によって製造されてもよく、そのうちの多くは当業者に公知である。研磨組成物は、バッチプロセス又は連続プロセスで製造されてよい。一般に、研磨組成物は、その成分をいかなる順番で組み合わせることによって製造されてもよい。「成分」の用語は、本明細書で用いられる場合、個々の原材料(例:α-アルミナ、シリカ、第二鉄イオン、有機酸、所望に応じて含まれてよい窒素含有化合物、所望に応じて含まれてよい過酸化水素、及び所望に応じて含まれてよい非イオン性界面活性剤など)、さらには原材料(例:α-アルミナ、シリカ、第二鉄イオン、有機酸、所望に応じて含まれてよい窒素含有化合物、所望に応じて含まれてよい過酸化水素、及び所望に応じて含まれてよい非イオン性界面活性剤など)の何れかの組み合わせを含む。
例えば、α-アルミナ又はシリカは、水に分散され得る。第二鉄イオン、有機酸、所望に応じて含まれてよい窒素含有化合物、所望に応じて含まれてよい過酸化水素、及び所望に応じて含まれてよい非イオン性界面活性剤は、その後、これらの成分を研磨組成物中に組み込むことができる何れの方法によって添加、混合されてもよい。研磨組成物は、研磨作業中に基板の面で成分を混合することによって製造することもできる。
研磨組成物は、α-アルミナ及び/又はシリカ、第二鉄イオン、有機酸、所望に応じて含まれてよい窒素含有化合物、所望に応じて含まれてよい過酸化水素、及び所望に応じて含まれてよい非イオン性界面活性剤を含むワンパッケージシステムとして供給され得る。別の選択肢として、α-アルミナ及び/又はシリカは、第一の容器中の水中の分散体として供給されてもよく、第二鉄イオン、有機酸、所望に応じて含まれてよい窒素含有化合物、所望に応じて含まれてよい過酸化水素、及び所望に応じて含まれてよい非イオン性界面活性剤は、第二の容器中、乾燥形態で、又は水中の溶液若しくは分散体として供給されてもよい。第一又は第二の容器中の成分が乾燥形態であってよく、一方他方の容器中の成分が水性分散体の形態であってもよい。さらに、第一及び第二の容器中の成分は、異なるpH値を有することが適切である、又は別の選択肢として、実質的に同様若しくはさらには等しいpH値を有することが適切である。他の2容器による又は3以上の容器による研磨組成物の成分の組み合わせは、当業者の知識の範囲内である。
本発明の研磨組成物はまた、使用前に適切な量の水で希釈することを意図している濃縮物として提供されてもよい。そのような実施形態では、研磨組成物濃縮物は、α-アルミナ及び/又はシリカ、第二鉄イオン、有機酸、所望に応じて含まれてよい窒素含有化合物、所望に応じて含まれてよい過酸化水素、及び所望に応じて含まれてよい非イオン性界面活性剤、並びに水を、濃縮物を適切な量の水で希釈した後に研磨組成物の各成分が各成分に対して上記で述べた適切な範囲内の量で研磨組成物中に存在することになるような量で含み得る。例えば、α-アルミナ及び/又はシリカ、第二鉄イオン、有機酸、所望に応じて含まれてよい窒素含有化合物、所望に応じて含まれてよい過酸化水素、及び所望に応じて含まれてよい非イオン性界面活性剤は、各々、濃縮物が等量の水(例:それぞれ、等量の水の2体積分、等量の水の3体積分、又は等量の水の4体積分)で希釈した場合に、各成分が各成分に対して上記で述べた範囲内の量で研磨組成物中に存在することになるように、各成分に対して上記で述べた濃度よりも約2倍(例:約3倍、約4倍、又は約5倍)多い量の濃度で存在し得る。所望に応じて含まれてよい過酸化水素は、使用前に濃縮物を希釈するために用いられる水との混合物として濃縮物に添加され得る。さらに、当業者であれば理解されるように、濃縮物は、他の成分が少なくとも部分的に又は完全に濃縮物中で溶解されることを確保する目的で、最終研磨組成物中に存在する水の適切な割合を含有し得る。
本発明はまた、基板を化学機械研磨する方法も提供し、その方法は、(i)基板を提供すること、(ii)研磨パッドを提供すること、(iii)化学機械研磨組成物であって、(a)α-アルミナ、シリカ、及びこれらの組み合わせから選択される研磨材、(b)第二鉄イオン、有機酸、又はこれらの組み合わせ、並びに(c)水を含み、約2~約4のpHを有する、化学機械研磨組成物を提供すること、(iv)基板を、研磨パッド及び化学機械研磨組成物と接触させること、並びに(v)基板に対して研磨パッド及び化学機械研磨組成物を動かして、基板の面の少なくとも一部分を摩滅させることによって、基板を研磨すること、を含む。
基板は、適切ないかなる基板であってもよい。ある特定の実施形態では、基板は、ホウ素ドープポリシリコン又はホウ素-ポリシリコン合金を含む。ある特定の実施形態では、基板は、ホウ素ドープポリシリコン又はホウ素-ポリシリコン合金を、酸化ケイ素及び/又は窒化ケイ素と組み合わせて含む。ある特定の実施形態では、基板は、窒化チタンをさらに含む。ホウ素ドープポリシリコンは、適切ないかなるホウ素ドープポリシリコンであってもよく、その多くは本技術分野において公知である。ポリシリコンは、適切ないかなる相を有していてもよく、アモルファス、結晶、又はこれらの組み合わせであってもよい。ホウ素ドープのレベルは、適切ないかなるレベルであってもよい。例えば、ホウ素ドープのレベルは、約5重量%~約90重量%、約10重量%~約90重量%、約20重量%~約90重量%、約30重量%~約90重量%、約40重量%~約90重量%、約50重量%~約90重量%、約60重量%~約90重量%、約70重量%~約90重量%、又は約80重量%~約90重量%を例とする、約1重量%~約90重量%であり得る。ある特定の実施形態では、基板は、ホウ素ドープポリシリコンの1又は複数の層を備える。ある特定の実施形態では、基板は、窒化ケイ素、酸化ケイ素、窒化チタン、及びこれらの組み合わせから選択される1又は複数の層をさらに備える。
本発明の研磨組成物及び方法は、化学機械研磨装置と合わせての使用に特に適している。典型的には、装置は、使用時に作動し、軌道運動、直線運動、又は円運動から生ずる速度を有するプラテン、プラテンと接触しており、作動時にプラテンと共に動く研磨パッド、及び基板を研磨パッドの面に接触させ、それに対して動かすことによって研磨されることになる基板を保持するキャリア、を備える。基板の研磨は、基板を、研磨パッド及び本発明の研磨組成物と接触して配置し、続いて、基板の少なくとも一部分を摩滅させて基板を研磨するように、基板に対して研磨パッドを動かすことによって行われる。
基板は、研磨組成物により、適切ないかなる研磨パッド(例:研磨面)を用いて研磨されてもよい。適切な研磨パッドとしては、例えば、織布及び不織布の研磨パッドが挙げられる。さらに、適切な研磨パッドは、密度、硬度、厚さ、圧縮性、圧縮時に反発する能力、及び圧縮係数が様々である適切ないかなるポリマーを含んでいてもよい。適切なポリマーとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ナイロン、フルオロカーボン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリエーテル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリプロピレン、これらの共成形品(coformed products)、及びこれらの混合物が挙げられる。軟質ポリウレタン研磨パッドが、本発明の研磨方法と合わせる場合特に有用である。典型的なパッドとしては、限定されるものではないが、SURFIN(商標)000、SURFIN(商標)SSW 1、SPM3100(例えば、Eminess Technologiesから市販されている)、POLITEX(商標)、NEXPLANAR(登録商標)E6088(Cabot Microelectronics,Aurora,IL)、及びFujibo POLYPAS(商標)27が挙げられる。好ましい研磨パッドは、Cabot Microelectronicsから市販されているEPIC(商標)D100パッドである。
望ましくは、化学機械研磨装置は、in situ研磨終点検出システムをさらに備え、その多くは本技術分野において公知である。研磨されている基板の面から反射される光又は他の放射線を分析することによって研磨プロセスを検査し、モニタリングするための技術は、本技術分野において公知である。そのような方法は、例えば、米国特許第5196353号明細書、米国特許第5433651号明細書、米国特許第5609511号明細書、米国特許第5643046号明細書、米国特許第5658183号明細書、米国特許第5730642号明細書、米国特許第5838447号明細書、米国特許第5872633号明細書、米国特許第5893796号明細書、米国特許第5949927号明細書、及び米国特許第5964643号明細書に記載されている。望ましくは、研磨されている基板に関して研磨プロセスの進行を検査又はモニタリングすることによって、研磨終点を決定することが、すなわち、特定の基板に関して研磨プロセスをどの時点で終了するべきかを決定することが可能となる。
本発明の研磨組成物は、望ましくは、本発明の方法に従ってホウ素ドープポリシリコン又はホウ素-ポリシリコン合金を含む基板を研磨する場合、高い除去率を呈する。例えば、本発明の一実施形態に従ってホウ素ドープポリシリコン又はホウ素-ポリシリコン合金の層を備えたシリコンウェハを研磨する場合、研磨組成物は、望ましくは、約550Å/分以上、約600Å/分以上、約650Å/分以上、約700Å/分以上、約750Å/分以上、約800Å/分以上、約850Å/分以上、約900Å/分以上、約950Å/分以上、約1000Å/分以上、約1100Å/分以上、約1200Å/分以上、約1300Å/分以上、約1400Å/分以上、約1500Å/分以上、約1600Å/分以上、約1700Å/分以上、約1800Å/分以上、約1900Å/分以上、約2000Å/分以上、約2100Å/分以上、約2200Å/分以上、約2300Å/分以上、約2400Å/分以上、約2500Å/分以上、約2600Å/分以上、約2700Å/分以上、約2800Å/分以上、約2900Å/分以上、又は約3000Å/分以上を例とする、約500Å/分以上のホウ素ドープポリシリコン又はホウ素-ポリシリコン合金の除去率を呈する。
本発明の研磨組成物は、望ましくは、本発明の方法に従って酸化ケイ素及び/又は窒化ケイ素を含む基板を研磨する場合に、低い除去率を呈する。例えば、本発明の一実施形態に従って窒化ケイ素又は酸化ケイ素を含むシリコンウェハを研磨する場合、研磨組成物は、望ましくは、95Å/分以下、約90Å/分以下、約85Å/分以下、約80Å/分以下、約75Å/分以下、約70Å/分以下、約65Å/分以下、約60Å/分以下、約55Å/分以下、約50Å/分以下、約45Å/分以下、約40Å/分以下、約35Å/分以下、約30Å/分以下、約25Å/分以下、約20Å/分以下、約15Å/分以下、約10Å/分以下、約5Å/分以下、又は約1Å/分以下を例とする、約100Å/分以下の窒化ケイ素又は窒化ケイ素の除去率を呈する。いくつかの実施形態では、研磨組成物は、低過ぎて検出することができない窒化ケイ素又は酸化ケイ素の除去率を呈する。
本発明の研磨組成物は、可変の窒化チタン除去率を呈し得る。例えば、第二鉄イオン及び/又は過酸化水素が研磨組成物中に存在すると、少なくとも1つの窒化チタンの層を備えた基板を研磨するために用いられた場合に、窒化チタンの除去率が増加し得る。窒化チタンの除去率は、典型的には、第二鉄イオン及び/又は過酸化水素の濃度の上昇と共に増加する。
実施形態
(1) 実施形態(1)では、基板を化学機械研磨する方法が提示され、その方法は、
(i)基板を提供すること、
(ii)研磨パッドを提供すること、
(iii)化学機械研磨組成物であって、
(a)α-アルミナ、シリカ、及びこれらの組み合わせから選択される研磨材、
(b)第二鉄イオン、有機酸、又はこれらの組み合わせ、並びに
(c)水、
を含み、約2~約4のpHを有する、化学機械研磨組成物を提供すること、
(iv)基板を、研磨パッド及び化学機械研磨組成物と接触させること、並びに
(v)基板に対して研磨パッド及び化学機械研磨組成物を動かして、基板の面の少なくとも一部分を摩滅させることによって、基板を研磨すること、
を含む。
(2) 実施形態(2)では、実施形態(1)に記載の方法が提示され、研磨材は、α-アルミナであり、研磨組成物は、約0.01重量%~約1重量%のα-アルミナを含む。
(3) 実施形態(3)では、実施形態(2)に記載の方法が提示され、α-アルミナは、約90nm~約300nmの平均粒子サイズを有する粒子を含む。
(4) 実施形態(4)では、実施形態(2)又は実施形態(3)に記載の方法が提示され、研磨組成物は、約1mM~約10mMの濃度で有機酸を含む。
(5) 実施形態(5)では、実施形態(4)に記載の方法が提示され、有機酸は、酒石酸、乳酸、ギ酸、酢酸、及びこれらの組み合わせから選択される。
(6) 実施形態(6)では、実施形態(2)~(5)の何れか1つに記載の方法が提示され、研磨組成物は、双性イオン性ホモポリマー、単量体アンモニウム塩、及びこれらの組み合わせから選択される窒素含有化合物をさらに含む。
(7) 実施形態(7)では、実施形態(6)に記載の方法が提示され、双性イオン性ホモポリマーは、約5ppm~約25ppmの濃度で存在し、単量体アンモニウム塩は、約1mM~約10mMの濃度で存在する。
(8) 実施形態(8)では、実施形態(6)又は実施形態(7)に記載の方法が提示され、窒素含有化合物は、双性イオン性ホモポリマーであり、双性イオン性ホモポリマーは、ε-ポリリジンである。
(9) 実施形態(9)では、実施形態(6)又は実施形態(7)に記載の方法が提示され、窒素含有化合物は、単量体アンモニウム塩である。
(10) 実施形態(10)では、実施形態(9)に記載の方法が提示され、単量体アンモニウム塩は、ジメチルジアリルアンモニウム塩又は水酸化アンモニウムである。
(11) 実施形態(11)では、実施形態(1)~(10)の何れか1つに記載の方法が提示され、研磨組成物は、アルキルエトキシレート、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択される非イオン性界面活性剤をさらに含む。
(12) 実施形態(12)では、実施形態(1)~(11)の何れか1つに記載の方法が提示され、研磨組成物は、実質的に第二鉄イオンを含まない。
(13) 実施形態(13)では、実施形態(1)に記載の方法が提示され、研磨材は、シリカであり、研磨組成物は、約1重量%~約5重量%のシリカを含む。
(14) 実施形態(14)では、実施形態(13)に記載の方法が提示され、シリカは、約40nm~約200nmの平均粒子サイズを有する粒子を含む。
(15) 実施形態(15)では、実施形態(13)又は実施形態(14)に記載の方法が提示され、研磨組成物は、約0.01重量%~約1重量%の第二鉄イオンを含む。
(16) 実施形態(16)では、実施形態(13)~(15)の何れか1つに記載の方法が提示され、研磨組成物は、マレイン酸、L-アスコルビン酸、ピコリン酸、マロン酸、及びこれらの組み合わせから選択される有機酸をさらに含む。
(17) 実施形態(17)では、実施形態(16)に記載の方法が提示され、有機酸は、マレイン酸であり、研磨組成物は、約1mM~約100mMのマレイン酸を含む。
(18) 実施形態(18)では、実施形態(1)~(17)の何れか1つに記載の方法が提示され、基板は、基板の面上に少なくとも1つのホウ素ドープポリシリコンの層を備え、基板の面上のホウ素ドープポリシリコンの少なくとも一部分が摩滅されて、基板が研磨される。
(19) 実施形態(19)では、実施形態(18)に記載の方法が提示され、基板は、基板の面上に少なくとも1つの酸化ケイ素の層をさらに備え、基板の面上の酸化ケイ素の少なくとも一部分が摩滅されて、基板が研磨される。
(20) 実施形態(20)では、実施形態(18)又は実施形態(19)に記載の方法が提示され、基板は、基板の面上に少なくとも1つの窒化ケイ素の層をさらに備え、基板の面上の窒化ケイ素の少なくとも一部分が摩滅されて、基板が研磨される。
(21) 実施形態(21)では、実施形態(18)又は実施形態(19)に記載の方法が提示され、基板は、基板の面上に少なくとも1つの窒化チタンの層をさらに備え、基板の面上の窒化チタンの少なくとも一部分が摩滅されて、基板が研磨される。
(22) 実施形態(22)では、
(a)約0.01重量%~約1重量%のα-アルミナ、
(b)双性イオン性ホモポリマー、単量体アンモニウム塩、及びこれらの組み合わせから選択される窒素含有化合物、
(c)有機酸、及び
(d)水、
を含み、約2~約4のpHを有する化学機械研磨組成物が提示される。
(23) 実施形態(23)では、実施形態(22)に記載の研磨組成物が提示され、α-アルミナは、約90nm~約300nmの平均粒子サイズを有する粒子を含む。
(24) 実施形態(24)では、実施形態(22)又は実施形態(23)に記載の研磨組成物が提示され、窒素含有化合物は、双性イオン性ホモポリマーであり、双性イオン性ホモポリマーは、ε-ポリリジンであり、ε-ポリリジンは、約5ppm~約25ppmの濃度で存在する。
(25) 実施形態(25)では、実施形態(22)又は実施形態(23)に記載の研磨組成物が提示され、窒素含有化合物は、単量体アンモニウム塩である。
(26) 実施形態(26)では、実施形態(25)に記載の研磨組成物が提示され、単量体アンモニウム塩は、ジメチルジアリルアンモニウム塩又は水酸化アンモニウムであり、単量体アンモニウム塩は、約1mM~約10mMの濃度で存在する。
(27) 実施形態(27)では、実施形態(22)~(26)の何れか1つに記載の研磨組成物が提示され、研磨組成物は、アルキルエトキシレート、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択される非イオン性界面活性剤をさらに含む。
(28) 実施形態(28)では、実施形態(22)~(27)の何れか1つに記載の研磨組成物が提示され、研磨組成物は、約1mM~約10mMの濃度で有機酸をさらに含む。
(29) 実施形態(29)では、実施形態(28)に記載の研磨組成物が提示され、有機酸は、酒石酸、乳酸、ギ酸、酢酸、及びこれらの組み合わせから選択される。
(30) 実施形態(30)では、実施形態(22)~(29)の何れか1つに記載の研磨組成物が提示され、研磨組成物は、実質的に第二鉄イオンを含まない。
(31) 実施形態(31)では、
(a)約1重量%~約5重量%のシリカ、
(b)有機酸、
(c)第二鉄イオン、及び
(d)水、
を含み、約2~約4のpHを有する化学機械研磨組成物が提示される。
(32) 実施形態(32)では、実施形態(31)に記載の研磨組成物が提示され、シリカは、約40nm~約200nmの平均粒子サイズを有する粒子を含む。
(33) 実施形態(33)では、実施形態(31)又は実施形態(32)に記載の研磨組成物が提示され、有機酸は、マレイン酸、L-アスコルビン酸、ピコリン酸、マロン酸、及びこれらの組み合わせから選択される。
(34) 実施形態(34)では、実施形態(33)に記載の研磨組成物が提示され、有機酸は、マレイン酸であり、研磨組成物は、約1mM~約20mMのマレイン酸を含む。
以下の例は、本発明をさらに例証するものであるが、当然、いかなる形であっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
例1
この例は、ホウ素ドープポリシリコン(「B-Si」)、窒化ケイ素(「SiN」)、及び窒化チタン(「TiN」)の除去率に対する、α-アルミナ及び乳酸の量による効果を実証するものである。
B-Si、SiN、又はTiNの層を備えた別々の基板を、5つの異なる研磨組成物、すなわち、研磨組成物1A~1Eで研磨した。研磨組成物1A~1Eは、α-アルミナ及び乳酸を、表1に示す量で含有し、各研磨組成物のpHは、3.5であった。基板を、Logitech研磨ツール上、E6088研磨パッドを用いて以下の条件下で研磨した:プラテン速度=93rpm;研磨ヘッド速度=87rpm;スラリー流量=50mL/分;及び下向きの力=27.5kPa。
研磨後、B-Si、SiN、及びTiNの除去率を特定した。結果を表1に示す。
表1に示す結果から明らかなように、最も高いB-Si除去率は、研磨組成物が0.5重量%のα-アルミナを含有する場合に、最も低い除去率は、研磨組成物が0.1重量%のα-アルミナを含有する場合に観察された。したがって、この例は、B-Siの除去率が、α-アルミナの濃度が増加すると共に上昇することを示している。加えて、乳酸は、添加した乳酸1mMあたり約0.4~0.5%の比率でB-Si除去率の上昇をもたらした。同様に、TiN除去率も、α-アルミナの量が増加された場合に最も高かった。望ましいことに、すべての製剤が、低いSiN除去率を示している(<50Å/分)。
例2
この例は、α-アルミナを含む研磨組成物によって示される、ホウ素ドープポリシリコン(「B-Si」)及び酸化ケイ素(「TEOS」)の除去率に対する窒素含有化合物の効果を実証するものである。
B-Si又はTEOSの層を備えた別々の基板を、13の異なる研磨組成物、すなわち、研磨組成物2A~2Mで研磨した。研磨組成物2A~2Mは、表2に示されるpH値で、水中に0.05重量%のα-アルミナを含有していた。研磨組成物2A及び2B(比較例)は、窒素含有化合物を含有していなかった。研磨組成物2C~2Mはさらに、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)(研磨組成物2C~2G)、DDMAPS(N-ドデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート)(研磨組成物2J及び2K)、水酸化アンモニウム(研磨組成物2H及び2I)、又はε-ポリリジン(ε-PLL)(研磨組成物2L及び2M)を、表2に示す濃度で含有していた。基板を、Reflexion研磨ツール上、E6088研磨パッドを用いて以下の条件下で研磨した:プラテン速度=123rpm;研磨ヘッド速度=117rpm;スラリー流量=350mL/分;及び下向きの力=24.1kPa。
研磨後、B-Si及びTEOSの除去率を特定した。除去率及びB-Si:TEOS選択性を表2に示す。B-Si:TEOS選択性は、B-Si除去率のTEOS除去率に対する比である。
表2に示す結果から明らかなように、ε-ポリリジン(すなわち、双性イオン性ホモポリマー)が約5ppm~約25ppmの濃度で存在すると、又はDADMAC若しくはDDMAPS(すなわち、単量体アンモニウム塩)が約1mM~約10mMの濃度で存在すると、TEOS除去率を抑制することによって、研磨組成物2C~2MのB-Si:TEOS選択性が大きく改善された。窒素含有化合物の最適な低レベルでは、B-Siの除去率の低下は最小限であるが、窒素含有化合物の量が増加するに従って、B-Siの除去率はさらに低下している。α-アルミナ研磨材を含む研磨組成物の場合、ε-ポリリジンの添加は、B-Siの除去率を1800から1500Å/分に僅かに低下させているが、望ましいことに、B-Si:TEOS選択性は、14から54に劇的に増加している。
例3
この例は、α-アルミナ及びDADMACを含む研磨組成物によって示される、B-Si及びTEOSの除去率に対するα-アルミナの量の効果を実証するものである。
B-Si又はTEOSの層を備えた別々の基板を、3つの異なる研磨組成物、すなわち、研磨組成物3A~3Cで研磨した。研磨組成物3A~3Cは、0.01重量%のα-アルミナ及び3mMのDADMACを含有し(研磨組成物3A)、0.05重量%のα-アルミナ及び3mMのDADMACを含有し(研磨組成物3B)、又は0.05重量%のα-アルミナを含有してDADMACは含有していなかった(研磨組成物3C)。各研磨組成物のpHは、2.9であった。
研磨後、B-Si及びTEOSの除去率を特定した。除去率及びB-Si:TEOS選択性を表3に示す。
表3に示す結果から明らかなように、α-アルミナの量を0.01重量%から0.05重量%に増加させると(それぞれ、研磨組成物3A及び3B)、B-Si除去率がおよそ58%上昇し、TEOS除去率の上昇に起因して、B-Si:TEOS選択性がおよそ58%低下した。DADMACを含有していなかった(又は他の何れの窒素含有化合物も含有せず、したがって比較例であった)研磨組成物3Cは、3mMのDADMACを含有していた研磨組成物3Bが呈したB-Si除去率よりもおよそ35%高いB-Si除去率、及び研磨組成物3Bが呈したB-Si:TEOS選択性のおよそ35%のB-Si:TEOS選択性を呈した。したがって、本発明の研磨組成物3A及び3BにDADMACが存在すると、研磨組成物3Cと比較して、B-Si除去率は低下するが、研磨組成物3A及び3Bによって提供されるTEOS除去率が低下することに起因して、B-Si:TEOS選択性は著しく上昇する結果となった。
例4
この例は、α-アルミナ及びε-ポリリジンを含む研磨組成物によって示される、B-Si除去率及びB-Si:TEOS選択性に対するpHの効果を実証するものである。
B-Si又はTEOSの層を備えた別々の基板を、2つの異なる研磨組成物、すなわち、研磨組成物4A及び4Bで研磨した。研磨組成物4A及び4Bは、0.05重量%のα-アルミナ及び15ppmのε-ポリリジンを水中に含有していた。研磨組成物4A及び4BのpH値は、それぞれ3.2及び2.6であった。
研磨後、B-Si及びTEOSの除去率を特定した。除去率及びB-Si:TEOS選択性を表4に示す。
表4に示す結果から明らかなように、pHが2.6であった研磨組成物4Bは、pHが3.2であった研磨組成物4Aと比較して、およそ2倍のB-Si:TEOS選択性の上昇を呈した。B-Si除去率は、研磨組成物4Aと4Bとの間で本質的に変化はなかったが、TEOS除去率は、研磨組成物4Bの低い方のpHにおいて2倍超低下し、その結果として、B-Si:TEOS選択性が上昇した。
例5
この例は、コロイダルシリカを含む研磨組成物によって示される、B-Si除去率に対するマレイン酸及びマレイン酸と第二鉄イオンとの組み合わせの効果を実証するものである。
B-Siの層を備えた別々の基板を、7つの研磨組成物、すなわち、研磨組成物5A~5Jで研磨した。研磨組成物5A~5Jは、表5に示されるように、コロイダルシリカ及び0.01重量%のKordek(商標)MLX(メチルイソチアゾリノン系殺生物剤)を含有し、さらに、マレイン酸、カテコール、L-アスコルビン酸、ピコリン酸、硝酸第二鉄、及び硝酸アルミニウムから選択される成分を含有していた。基板を、Logitech研磨ツール上、E6088研磨パッドを用いて以下の条件下で研磨した:プラテン速度=93rpm;研磨ヘッド速度=87rpm;スラリー流量=50mL/分;及び下向きの力=27.6kPa。
研磨後、B-Si除去率を特定し、結果を表5に示す。
表5に示す結果から明らかなように、コロイダルシリカ、0.058重量%のマレイン酸(すなわち、有機酸)、及び0.01重量%の硝酸第二鉄を含有していた研磨組成物5Eは、1536Å/分という最も高いB-Si除去率を呈した。研磨組成物5Eと同じ成分を含有していたが、含有する硝酸第二鉄の量が半分であった研磨組成物5Dは、研磨組成物5Eによって示されたB-Si除去率のおよそ64%のB-Si除去率を呈した。これらの結果から、B-Si除去率に対して硝酸第二鉄の量が非常に強く影響を及ぼすことが実証される。
それぞれ5mM及び10mMのマレイン酸を含む研磨組成物5B及び5Cは、マレイン酸を含んでいなかった研磨組成物5Aによって得られたB-Si除去率より、それぞれおよそ22%及び13%高いB-Si除去率を示した。これらの結果は、マレイン酸がB-Si除去率を大きく上昇させることを実証するものである。
研磨組成物5Bと同じ量のマレイン酸及びKordek MLX(商標)を含むが、pHが10である研磨組成物5Iは、pHが2.0である研磨組成物5Bと比較してB-Si除去率の著しい上昇を呈した。
硝酸第二鉄の代わりに三価の金属塩(硝酸アルミニウム)を含んでいた研磨組成物5Bは、硝酸第二鉄を含有していた研磨組成物5D及び5Eと比較して、著しく低下したB-Si除去率を呈した。これらの結果から、B-Si除去率に対する第二鉄イオンの強い影響がさらに実証される。
例6
この例は、コロイダルシリカ、マレイン酸、及び硝酸第二鉄を含む研磨組成物によって示される、SiN除去率に対する下向きの力の効果を実証するものである。
B-Si又はSiNの層を備えた別々の基板を、2つの異なる研磨組成物、研磨組成物6A及び6Bで研磨した。研磨組成物6A及び6Bは何れも、コロイダルシリカ及びマレイン酸を含有していた。研磨組成物6A及び6Bはさらに、それぞれ0.05重量%又は0.1重量%の硝酸第二鉄も含有していた。基板を、Reflexion研磨ツール上、E6088研磨パッドを用いて以下の条件下で研磨した:プラテン速度=93rpm;研磨ヘッド速度=87rpm;及びスラリー流量=250mL/分。B-Si基板は、20.7kPaの単一の下向きの力で研磨した。SiN基板は、表6に報告するように、20.7kPa、13.8kPa、又は6.9kPaの下向きの力で研磨した。
研磨後、B-Si及びSiNの除去率を特定した。結果を表6に示す。
表6に示す結果から明らかなように、20.7kPaの下向きの力において、0.1重量%の硝酸第二鉄を含有していた研磨組成物6Bは、0.05重量%の硝酸第二鉄を含有していた研磨組成物6Aが示したB-Si除去率のおよそ111%のB-Si除去率を呈した。これらの結果から、B-Si除去率に対する硝酸第二鉄濃度の強い影響が実証される。試験した3つの下向きの力の各々において、研磨組成物6Aは、同じ下向きの力で研磨組成物6Bによって示されるのに類似のSiN除去率を呈した。例として、20.7kPaの下向きの力では、研磨組成物6Aは、70Å/分のSiN除去率を提供し、一方研磨組成物6Bは、70.2Å/分のSiN除去率を提供した。
研磨組成物6A及び6Bの両方が呈するSiN除去率は、下向きの力が減少するに従って直線的に低下することを示した。望ましいことには、下向きの力を調節することにより、より高い下向きの力ではSiN除去率を上昇させ、しかしより低い下向きの力ではB-Si:SiN選択性を高めることによる調整が可能となる。
本明細書で引用される刊行物、特許出願、及び特許を含むすべての参考文献は、各参考文献が、個々に及び具体的に、参照により援用されていると示され、及びその全体が本明細書に示されているかのごとく、参照により本明細書に援用される。
本発明を記載する文脈における(特に以下の請求項の文脈における)用語「1つの(a)」及び「1つの(an)」及び「その(the)」及び「少なくとも1つの」及び類似の指示対象(referents)の使用は、本明細書において他が示されない限り、又は文脈に明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方を含むと解釈されたい。1又は複数の項目のリストの前に「少なくとも1つの」の用語を使用することは(例えば、「A及びBのうちの少なくとも1つ(at least one of A and B)」)、本明細書において他が示されない限り、又は文脈に明らかに矛盾しない限り、列挙された項目から選択される1つの項目(A又はB)、又は列挙された項目のうちの2つ以上の何れかの組み合わせ(A及びB)を意味するものと解釈されたい。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、及び「含有する(containing)」の用語は、他に記載のない限り、非限定的用語(すなわち、「含むが、限定されない」を意味する)として解釈されたい。本明細書における値の範囲の列挙は、その範囲内に含まれる別々の値の各々に個別に言及する簡潔な方法として利用することを単に意図するものであり、本明細書において他が示されない限り、別々の値の各々は、それが本明細書において個別に列挙されているかのごとく、本明細書に援用される。本明細書で述べるすべての方法は、本明細書において他が示されない限り、又は文脈に明らかに矛盾しない限り、適切ないかなる順番で行われてもよい。本明細書で提供されるあらゆる例又は例示的言語(例:「など」)の使用は、本発明をより良く明らかにすることを単に意図するものであり、他の主張のない限り、本発明の範囲に制限を課すものではない。本明細書中のいかなる言語も、特許請求されていない要素を本発明の実施に不可欠であると示すものとして解釈されるべきではない。
本発明の好ましい実施形態が、本発明を実施するための本発明者らが知る最良の形態を含めて本明細書に記載されている。これらの好ましい実施形態の変型例は、当業者であれば、上述の記載内容を読むことで明らかとなろう。本発明者らは、当業者であれば、そのような変型例を適宜利用するものと考えており、本発明者らは、本発明が、本明細書に具体的に記載されている以外の方法で実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法に許可される場合、本明細書に添付の請求項に記載される主題のすべての改変及び均等物を含む。さらに、上述の要素の何れの組み合わせも、その考え得るすべての変型例について、本明細書において他が示されない限り、又は文脈に明らかに矛盾しない限り、本発明に包含される。

Claims (30)

  1. 基板を化学機械研磨する方法であって、
    (i)基板を提供すること、
    (ii)研磨パッドを提供すること、
    (iii)化学機械研磨組成物であって、
    (a)α-アルミナ、シリカ、及びこれらの組み合わせから選択される研磨材、
    (b)第二鉄イオン、有機酸、又はこれらの組み合わせ、並びに
    (c)水、
    を含み、約2~約4のpHを有する、化学機械研磨組成物を提供すること、
    (iv)前記基板を、前記研磨パッド及び前記化学機械研磨組成物と接触させること、並びに
    (v)前記基板に対して前記研磨パッド及び前記化学機械研磨組成物を動かして、前記基板の面の少なくとも一部分を摩滅させることによって、前記基板を研磨すること、
    を含む、方法。
  2. 前記研磨材が、α-アルミナであり、前記研磨組成物が、約0.01重量%~約1重量%のα-アルミナを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記α-アルミナが、約90nm~約300nmの平均粒子サイズを有する粒子を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記研磨組成物が、約1mM~約10mMの濃度で有機酸を含む、請求項2に記載の方法。
  5. 前記有機酸が、酒石酸、乳酸、ギ酸、酢酸、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記研磨組成物が、双性イオン性ホモポリマー、単量体アンモニウム塩、及びこれらの組み合わせから選択される窒素含有化合物をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  7. 前記双性イオン性ホモポリマーが、約5ppm~約25ppmの濃度で存在し、前記単量体アンモニウム塩が、約1mM~約10mMの濃度で存在する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記窒素含有化合物が、双性イオン性ホモポリマーであり、前記双性イオン性ホモポリマーが、ε-ポリリジンである、請求項6に記載の方法。
  9. 前記窒素含有化合物が、単量体アンモニウム塩である、請求項6に記載の方法。
  10. 前記単量体アンモニウム塩が、ジメチルジアリルアンモニウム塩又は水酸化アンモニウムである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記研磨組成物が、アルキルエトキシレート、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択される非イオン性界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記研磨組成物が、実質的に第二鉄イオンを含まない、請求項1に記載の方法。
  13. 前記研磨材が、シリカであり、前記研磨組成物が、約1重量%~約5重量%のシリカを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記シリカが、約40nm~約200nmの平均粒子サイズを有する粒子を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記研磨組成物が、約0.01重量%~約1重量%の第二鉄イオンを含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記研磨組成物が、マレイン酸、L-アスコルビン酸、ピコリン酸、マロン酸、及びこれらの組み合わせから選択される有機酸をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  17. 前記有機酸が、マレイン酸であり、前記研磨組成物が、約1mM~約100mMのマレイン酸を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記基板が、前記基板の面上に少なくとも1つのホウ素ドープポリシリコンの層を備え、前記基板の面上の前記ホウ素ドープポリシリコンの少なくとも一部分が摩滅されて、前記基板が研磨される、請求項1に記載の方法。
  19. 前記基板が、前記基板の面上に少なくとも1つの酸化ケイ素の層をさらに備え、前記基板の面上の前記酸化ケイ素の少なくとも一部分が摩滅されて、前記基板が研磨される、請求項18に記載の方法。
  20. (a)約0.01重量%~約1重量%のα-アルミナ、
    (b)双性イオン性ホモポリマー、単量体アンモニウム塩、及びこれらの組み合わせから選択される窒素含有化合物、
    (c)有機酸、及び
    (d)水、
    を含み、約2~約4のpHを有する、化学機械研磨組成物。
  21. 前記α-アルミナが、約90nm~約300nmの平均粒子サイズを有する粒子を含む、請求項20に記載の研磨組成物。
  22. 前記窒素含有化合物が、双性イオン性ホモポリマーであり、前記双性イオン性ホモポリマーが、ε-ポリリジンであり、前記ε-ポリリジンが、約5ppm~約25ppmの濃度で存在する、請求項20に記載の研磨組成物。
  23. 前記窒素含有化合物が、単量体アンモニウム塩である、請求項20に記載の研磨組成物。
  24. 前記単量体アンモニウム塩が、ジメチルジアリルアンモニウム塩又は水酸化アンモニウムであり、前記単量体アンモニウム塩が、約1mM~約10mMの濃度で存在する、請求項23に記載の研磨組成物。
  25. アルキルエトキシレート、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択される非イオン性界面活性剤をさらに含む、請求項20に記載の研磨組成物。
  26. 約1mM~約10mMの濃度で有機酸をさらに含む、請求項20に記載の研磨組成物。
  27. 前記有機酸が、酒石酸、乳酸、ギ酸、酢酸、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項26に記載の研磨組成物。
  28. (a)約1重量%~約5重量%のシリカ、
    (b)有機酸、
    (c)第二鉄イオン、及び
    (d)水、
    を含み、約2~約4のpHを有する、化学機械研磨組成物。
  29. 前記シリカが、約40nm~約200nmの平均粒子サイズを有する粒子を含む、請求項28に記載の研磨組成物。
  30. 前記有機酸が、マレイン酸、L-アスコルビン酸、ピコリン酸、マロン酸、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項28に記載の研磨組成物。
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