JP2024502629A - シンバイオティック治療レジメン - Google Patents

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Abstract

移植片対宿主病(GVHD)などの炎症、感染、アレルギー、免疫機能不全、又は腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスに関連し得る疾患、障害、又は状態の治療又は予防に特に有用である、組成物、方法、戦略、キット、及び製造品が、本明細書に提供される。いくつかの態様では、本発明は、合成であるか、又はヒトミルク由来であるプレバイオティクスの、プレバイオティクスを内在化及び消費することができる株、例えば、Bifidobacterium longum subsp.infantisなどのプロバイオティック細菌株との相乗的組み合わせを提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、「SYNBIOTIC TREATMENT REGIMENS」と題する、2021年1月12日に出願された米国仮出願第63/136,469号、及び「SYNBIOTIC TREATMENT REGIMENS」と題する、2021年3月24日に出願された米国仮出願第63/165,549号からの優先権を主張し、両方の内容は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。
配列表の参照による組み込み
本出願は、電子形式の配列表とともに出願されている。配列表は、「PROL_042_03WO_SeqList_ST25」と題する2022年1月5日作成のファイルとして提供され、サイズが154キロバイトである。配列表の電子形式の情報は、参照によりその全体が組み込まれる。
移植片対宿主病(GVHD)などの炎症、感染、アレルギー、免疫機能不全、又は腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスに関連し得る疾患、障害、又は状態の治療又は予防に特に有用である、組成物、方法、戦略、キット、及び製造品が、本明細書に提供される。いくつかの態様では、本発明は、合成であるか、又はヒトミルクに由来するプレバイオティクスの、プレバイオティクスを内在化及び消費することができる株、例えば、Bifidobacterium longum subsp.infantisなどのプロバイオティック細菌株との相乗的組み合わせを提供する。
マイクロバイオームは、例えば、ヒトの身体の「必須臓器」であることが提案された程度まで、ヒトの健康の重要な調節因子であることが提案されている。ほとんどの個人にとって、身体上又は体内、例えば、腸管内に見られる微生物コロニーは、通常良性又は有益である。これらの有益かつ適切なサイズの微生物コロニーは、消化を助ける、又は病原微生物の成長を防止するなど、一連の有用かつ必要な機能を実行する。病原微生物の存在若しくは増殖、又は細菌叢の多様性の喪失など、マイクロバイオーム組成物の変化は、ディスバイオーシスの状態をもたらす可能性がある。マイクロバイオームのディスバイオーシスは、様々な疾患で説明されているが、特に脆弱又は免疫不全であり得る対象において、「健康な」マイクロバイオームを安全に促進することは困難であった。更に、マイクロバイオームは、どのように「健康な」マイクロバイオームが定義、まして促進又は開発され得るかに関する混乱に加えて、健康な個人において異なり得る。
当技術分野で必要とされるものは、マイクロバイオームのディスバイオーシスを安全に治療又は改善するための、並びにディスバイオーシスに関連し得る炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全を伴う障害又は疾患を治療又は予防するための組成物及び方法である。
プレバイオティクス、例えば、ヒトミルクオリゴ糖などの非消化性炭水化物、及びプレバイオティクスを消費することができる細菌の1つ以上のプロバイオティック株を含有する組成物、キット、製造品、及びそれらの使用方法が、本明細書提供される。いくつかの態様では、プレバイオティクスは、ヒトミルクオリゴ糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物及び1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖のうちの一方又は両方を含んでもよい。プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成ヒトミルクオリゴ糖は、プロバイオティクスのコロニー形成、生着、又は増殖を促進、増強、又は維持するために投与されてもよい。提供される組成物、キット、及び製造品は、炎症、免疫障害、アレルギー、又は腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスを伴うものなどの疾患又は状態を治療又は予防するのに特に有用である。いくつかの態様では、提供される組成物、キット、及び製造品は、移植片対宿主病(GVHD)を治療し、予防し、かつ/又はリスク若しくは可能性を低減するのに有用である。
腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供され、方法は、(i)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、(ii)ヒトミルクオリゴ糖を消費することができる少なくとも1つのプロバイオティック細菌株と、(iii)1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖と、を対象に投与することを含み、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、濃縮ヒトミルク透過液組成物又はプロバイオティック株のうちの一方又は両方が投与される日の後に発生する日に少なくとも1回投与される。
また、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株の生着の維持を必要とする対象においてそれを行って、対象における腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態を治療又は予防するための方法が、本明細書に提供され、方法は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、対象は、プロバイオティック細菌株、及びヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがあり、プロバイオティック細菌株は、ヒトミルクオリゴ糖を消費することができる。
いくつかの実施形態では、プロバイオティック株は、ヒトミルクオリゴ糖を内在化することができる。いくつかの実施形態では、プロバイオティック株は、Bifidobacterium属の細菌株を含む。いくつかの実施形態では、プロバイオティック株は、B.longum subsp.infantis、B.longum subsp.longum、B.breve、又はB.bifidumの株を含む。いくつかの実施形態では、プロバイオティック株は、B.longum subsp.infantisを含む。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10個のヒトミルクオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ジフコヘキサオースI、ラクトジフコテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、シアリラクト-N-テトラオースc、シアリラクト-N-テトラオースb、及びジシアリルラクト-N-テトラオースを含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、ヒトスキムミルクは、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、プールされたヒトミルクは、複数のヒトミルクドナーのミルクからプールされる。いくつかの実施形態では、プールされたヒトミルクが、少なくとも25、50、又は100人のヒトミルクドナーのミルクからプールされる。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、ラクト-N-フコペンタオースIII、シアリルラクト-N-テトラオースa、シアリルラクト-N-テトラオースb、シアリルラクト-N-テトラオースc、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースI、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースII、ラクト-N-ヘキサオース、パラ-ラクト-N-ヘキサオース、ジシアリルラクト-N-テトラオース、フコシル-ラクト-N-ヘキサオース、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースa、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースb、ラクトジフコテトラオース、6’ガラクトシルラクトース、3’ガラクトシルラクトース、3-シアリル-3-フコシルラクトース、シアリルフコシルラクト-N-テトラオース、シアリルラクト-N-フコペンタオースV、ジシアリルラクト-n-フコペンタオースII、ジシアリルラクト-n-フコペンタオースV、ラクト-N-ネオ-ジフコヘキサオースII、3-フコシル-シアリラクト(sialylacto)-N-テトラオースc、パラ-ラクト-N-ネオヘキサオース、ラクト-N-オクタオース、ラクト-N-ネオオクタオース、ラクト-N-ネオヘキサオース、ラクト-N-フコペンタオースV、イソ-ラクト-N-オクタオース、パラ-ラクト-N-オクタオース、ラクト-デカオース、又はシアリルラクト-N-フコペンタオースIのうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ジフコヘキサオースI、ラクトジフコテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、シアリルラクト-N-テトラオースc、シアリラクト(sialylacto)-N-テトラオースb、又はジシアリルラクト-N-テトラオースのうちの1つ以上を含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上を含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの2つ以上を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの少なくとも3つを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、及びラクト-N-ネオテトラオースを含む。
いくつかの実施形態では、疾患、障害、又は状態は、肥満、II型糖尿病、慢性炎症性疾患、自己免疫疾患、感染、感染性疾患優位型、腸切除、又は慢性下痢に関連する状態のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、疾患、障害、又は状態は、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、短腸症候群(SBS)、セリアック病、小腸内細菌異常増殖症(SIBO)、胃腸炎、腸漏れ症候群、回腸嚢炎、又は胃リンパ腫のうちの1つ以上を含む。
いくつかの実施形態では、疾患、状態、又は障害は、移植片対宿主病である。いくつかの実施形態では、対象は、同種造血幹細胞移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である。
いくつかの実施形態では、疾患、状態、又は障害は、感染に関連する。いくつかの実施形態では、感染は、細菌感染又は腸管支配を含む。いくつかの実施形態では、細菌感染又は腸管支配は、Aeromonas、Bacillus、Bordetella、Borrelia、Brucella、Burkholderia、Campylobacter、Chlamydia、Chlamydophila、Citrobacter、Clostridium、Corynebacterium、Coxiella、Ehrlichia、Enterobacter、Enterobacteriaceae、Enterococcus、Escherichia、Francisella、Haemophilus、Helicobacter、Klebsiella、Legionella、Leptospira、Listeria、Morganella、Mycobacterium、Mycoplasma、Neisseria、Orientia、Plesiomonas、Proteus、Pseudomonas、Rickettsia、Salmonella、Shigella、Staphylococcus、Streptococcus、Treponema、Vibrio、又はYersiniaの1つ以上の種、亜種、又は株、任意選択的に、Aeromonas hydrophila、Bacillus cereus、Campylobacter fetus、Campylobacter jejuni、Clostridium botulinum、Clostridium difficile、Clostridium perfringens、enteroaggregative Escherichia coli、enterohemorrhagic Escherichia coli、enteroinvasive Escherichia coli、enteropathogenic E.coli、enterotoxigenic Escherichia coli、Escherichia coli 0157:H7、Helicobacter pylori、Klebsiellia pneumonia、Lysteria monocytogenes、Salmonella paratyphi、Salmonella typhi、Staphylococcus aureus、Vibrio cholerae、Vibrio parahaemolyticus、Vibrio vulnificus、又はYersinia enterocoliticaのうちの1つ以上による感染又は腸管支配を含む。
いくつかの実施形態では、細菌感染又は腸管支配は、Citrobacter freundii、Citrobacter koseri、Enterobacter aerogenes、Enterobacter cloacae、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、Klebsiella pneumoniae、Lactobacillus acidophilus、Morganella morganii、Proteus mirabilis、Serratia marcescens、Staphylococcus aureus、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus anginosus、Streptococcus australis、Streptococcus constellatus、Streptococcus cristatus、Streptococcus gordonii、Streptococcus infantis、Streptococcus intermedius、Streptococcus mitis、Streptococcus mutans、Streptococcus oligofermentans、Streptococcus oralis、Streptococcus parasanguinis、Streptococcus peroris、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus pseudopneumoniae、Streptococcus salivarius、Streptococcus sanguinis、Streptococcus sobrinus、Streptococcus tigurinus、又はStreptococcus vestibularisのうちの1つ以上による感染又は腸管支配を含む。
いくつかの実施形態では、細菌感染又は腸管支配は、薬剤耐性細菌による感染又は腸管支配を含む。いくつかの実施形態では、薬剤耐性細菌は、抗生物質耐性細菌(ARB)、抗生物質耐性Proteobacteria、カルバペネム耐性Enterobacteriaceae(CRE)、基質拡張型ベータラクタマーゼ産生Enterobacteriaceae(ESBL-E)、フルオロキノロン耐性Enterobacteriaceae、基質拡張型ベータラクタム耐性Enterococci(ESBL)、バンコマイシン耐性Enterococci(VRE)、多剤耐性E.coli、又は多剤耐性Klebsiellaのうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、対象は、回腸嚢肛門吻合術(IPAA)の手術を受けたことがあるか、又は受ける予定であり、疾患、状態、又は障害は、回腸嚢炎を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、2つ以上の治療期を含み、2つ以上の治療期は、第1のプロバイオティック治療期及び1つ以上の後続の治療期を含み、第1のプロバイオティック治療期は、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物を対象に投与することを含み、1つ以上の後続の治療期は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含む、少なくとも1つの合成プレバイオティック治療期を含む。
いくつかの実施形態では、第1のプロバイオティック治療期は、治療期の継続期間中、少なくとも1日おきに1回、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、第1のプロバイオティック治療期は、治療期の継続期間中、少なくとも1日1回、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、第1のプロバイオティック治療期の継続期間は、少なくとも1日、任意選択的に約1日~約14日、約3日~約10日、又は約7日である。いくつかの実施形態では、合成プレバイオティック治療期は、治療期の継続期間中、少なくとも1日1回、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、合成プレバイオティック治療期の継続期間は、少なくとも1日、少なくとも7日、少なくとも14日、又は少なくとも30日である。
いくつかの実施形態では、1つ以上の後続の治療期は、透過液治療期を含み、透過液治療期は、第1のプロバイオティック治療期の後、及び合成プレバイオティック治療期の前にあり、透過液治療期は、治療期の継続期間中、少なくとも1日おきに1回、濃縮ヒトミルク透過液組成物を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、透過液治療期の継続期間は、少なくとも1日、任意選択的に約1日~約14日、約3日~約10日、又は約7日である。
いくつかの実施形態では、方法は、第1、第2、及び第3の治療期を含み、第1の治療期は、第1の治療期の継続期間中、少なくとも1日おきに1回、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物を対象に投与することを含み、第2の治療期は、第2の治療期の継続期間中、少なくとも1日おきに1回、濃縮ヒトミルク透過液組成物を対象に投与することを含み、第3の治療期は、第3の治療期の継続期間中、少なくとも1日1回、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、第1、第2、及び第3の治療期の各々の継続期間は、少なくとも1日、任意選択的に約1日~約14日、約3日~約10日、又は約7日である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの後続の治療期は、第1のプロバイオティック治療期の直後に開始する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、少なくとも1つの後続の治療期中に対象に投与されない。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも1つの後続の治療期中に対象に投与されない。
いくつかの実施形態では、方法は、第1の治療期、第2の治療期、及び第3の治療期を含み、第1の治療期は、少なくとも1日1回、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物を対象に投与することを含み、第2の治療期は、少なくとも1日1回、濃縮ヒトミルク透過液組成物を対象に投与することを含み、第3の治療期は、少なくとも1日1回、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。いくつかの実施形態では、プロバイオティック株は、1日当たり少なくとも8×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり少なくとも500mgの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり0.5g~25g、1g~5g、2g~3g、3g~6g、4g~5g、5g~10g、8g~10g、10g~20g、15g~25g、15g~20g、又は17g~19gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり少なくとも500mgの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、プレバイオティック混合物は、1日当たり0.5g~25g、1g~5g、2g~3g、3g~6g、4g~5g、5g~10g、8g~10g、10g~20g、15g~25g、15g~20g、又は17g~19gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
また、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供され、方法は、(i)ヒトミルクオリゴ糖を消費することができる少なくとも1つのプロバイオティック細菌株と、(ii)2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上と、を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、対象は、同種造血幹細胞移植を受ける予定であるか、又は受けたことがあり、疾患、障害、又は症状は、移植片対宿主病である。
加えて、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株の生着の維持を必要とする対象においてそれを行って、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が提供され、方法は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの少なくとも1つを含む、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、対象は、プロバイオティック株、及びヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがあり、プロバイオティック株は、ヒトミルクオリゴ糖を消費することができ、任意選択的に、プロバイオティック株は、B.longum subsp.infantisである。
また、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株の生着の維持を必要とする対象においてそれを行って、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が提供され、方法は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上を含み、対象は、少なくとも1つのプロバイオティック株、及びヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがあり、プロバイオティック細菌株は、ヒトミルクオリゴ糖を消費することができ、任意選択的に、プロバイオティック株は、B.longum subsp.infantisである。
いくつかの実施形態では、状態、疾患、又は障害は、炎症性疾患である。特定の実施形態では、炎症性疾患は、炎症性腸疾患、多発性硬化症、関節リウマチ、喘息、又は食物アレルギーのうちの1つ以上である。特定の実施形態では、対象は、集中治療室におり、かつ/又は高齢患者である。いくつかの実施形態では、方法は、対象における感染のリスクを低減する。特定の実施形態では、感染は、任意選択的に薬剤耐性又は抗生物質耐性の細菌に関連する、細菌感染又は腸管支配である。
また、高アンモニア血症を治療又は予防する方法も本明細書に提供され、これは、それを必要とする対象に、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上、及びB.longum subsp.infantisを投与することを含む。
B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株の生着の維持を必要とする対象においてそれを行って、対象における疾患、障害、又は状態を治療又は予防するための方法が、本明細書に提供され、方法は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、対象は、B.longum subsp.infantis、及びヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがある。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、ヒトスキムミルクは、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、プールされたヒトミルクは、少なくとも50、100、又は150人のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの2つ以上、任意選択的に2’-フコシルラクトース及びラクト-N-テトラオースを含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、少なくとも3、5、7、10、14、21、又は28日間、少なくとも1日おきに1回投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、少なくとも3、5、7、10、14、21、又は28日間、少なくとも1日1回投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり少なくとも2g、5g、10g、15g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に以前に投与されている。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、少なくとも7日間、9日間、又は14日間、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に以前に投与されている。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含み、ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ジフコヘキサオースI、ラクトジフコテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、シアリラクト-N-テトラオースc、シアリラクト-N-テトラオースb、及びジシアリルラクト-N-テトラオースを含む。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、以前に投与されている。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも7、9、又は14日間、10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、以前に投与されている。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、5日間、7日間、9日間、又は14日間、同じ日に対象に、以前に投与されている。
特定の実施形態は、B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株の生着の維持を必要とする対象においてそれを行って、対象における腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態を治療又は予防するための方法を提供し、方法は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を、少なくとも7日間、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、対象に投与することを含み、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上を含み、対象は、B.longum subsp.infantis、及びヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがあり、対象は、少なくとも7日間、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)のB.longum subsp.infantisを以前に投与されており、対象は、濃縮ヒトミルク透過液組成物を、少なくとも7日間、1日当たり少なくとも10gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、以前に投与されており、B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、5日間、又は7日間、同じ日に対象に、以前に投与されている。特定の実施形態は、少なくとも1回用量の1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が投与された後に、少なくとも1回用量の濃縮ヒトミルク透過液を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1回用量の濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖の投与間で少なくとも1回投与される。
また、疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供され、方法は、(i)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、(ii)B.longum subsp.infantisの少なくとも1つのプロバイオティック株と、(iii)1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖と、を対象に投与することを含み、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、B.longum subsp.infantisが投与された日の後に発生する日に少なくとも1回投与され、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されない日に少なくとも1回投与される。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、ヒトスキムミルクは、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、プールされたヒトミルクは、少なくとも50、100、又は150人のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含む。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも7、9、又は14日間、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、少なくとも7日間、9日間、又は14日間、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、5日間、7日間、9日間、又は14日間、同じ日に対象に投与される。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上、任意選択的に、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ又は2つ以上を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、少なくとも3、5、7、10、14、21、又は28日間、少なくとも1日おきに1回又は少なくとも1日1回投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり少なくとも2g、5g、10g、15g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、任意選択的に1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
加えて、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供され、方法は、B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株を投与することを含み、方法は、少なくともコロニー形成期及び少なくとも1つの後続の維持期を含む、2つ以上の治療期を含み、コロニー形成期は、(i)B.longum subsp.infantisと、(ii)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、を対象に投与することを含み、少なくとも1つの維持期は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、B.longum subsp.infantisは、少なくとも1つの維持期の継続期間全体を通して、対象の腸内マイクロバイオーム内で検出され得る。
また、移植片対宿主病の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が提供され、方法は、B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株を投与することを含み、方法は、少なくともコロニー形成期及び少なくとも1つの後続の維持期を含む、2つ以上の治療期を含み、コロニー形成期は、(i)B.longum subsp.infantisと、(ii)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、を対象に投与することを含み、少なくとも1つの維持期は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、B.longum subsp.infantisは、少なくとも1つの維持期の継続期間全体を通して、対象の腸内マイクロバイオーム内で検出され得る。
いくつかの実施形態では、対象は、同種造血幹細胞移植を受け、コロニー形成期は、同種造血幹細胞移植の少なくとも7、14、又は21日前に始まり、かつ同種造血幹細胞移植の少なくとも7、14、21、28、35日後まで続く。いくつかの実施形態では、対象は、同種造血幹細胞移植の少なくとも5日前に始まり、かつ同種造血幹細胞移植の少なくとも5日後まで続く、抗生物質を用いた治療を受け、任意選択的に、抗生物質は、第4世代セファロスポリン、グリコペプチド、ピペラシリン-タゾバクタム、カルバペネム、アミノグリコシド、又はキノロンのうちの1つ以上を含み、コロニー形成期は、抗生物質を用いた治療の終了の少なくとも10日後まで続く。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、ヒトスキムミルクは、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、プールされたヒトミルクは、複数のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、プールされたヒトミルクは、少なくとも50、100、又は150人のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含む。
いくつかの実施形態では、コロニー形成期は、少なくとも3日、5日、7日、9日、又は14日の継続期間を含む。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、コロニー形成期中、少なくとも1日おきに1回又は少なくとも1日1回、対象に投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、コロニー形成期中、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、コロニー形成期中、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、コロニー形成期中、少なくとも3回、5回、7回、9回、10回、又は14回、対象に投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、コロニー形成期中、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、コロニー形成期中、少なくとも1回、3回、5回、7回、9回、又は14回、同じ日に投与される。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、対象に投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.ifantisは、(i)コロニー形成期の終了時に、対象の腸内マイクロバイオーム内で検出可能であり、かつ/又は(ii)コロニー形成期の前及び/若しくは最初の日に検出可能であるものよりも、コロニー形成期の終了時に、対象の腸内マイクロバイオームの総微生物叢のより大きな量及び/若しくはより大きな部分で検出可能である。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、コロニー形成期中、少なくとも1回投与される。
いくつかの実施形態では、維持期は、少なくとも3日、5日、7日、9日、14日、21日、若しくは28日、又は3か月の継続期間を含む。いくつかの実施形態では、維持期は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回、対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上、任意選択的に、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ又は2つ以上を含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、維持期中、少なくとも1回、3回、5回、7回、9回、10回、又は14回投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、維持期中、少なくとも1回、3回、5回、7回、9回、10回、又は14回投与される。
いくつかの実施形態では、コロニー形成期及び維持期は、2つ以上のサイクルで繰り返され、任意選択的に、サイクルは、少なくとも1日、3日、7日、又は14日を含む休息期間の後に繰り返される。
いくつかの実施形態では、細菌感染又は腸管支配は、Aeromonas、Bacillus、Bordetella、Borrelia、Brucella、Burkholderia、Campylobacter、Chlamydia、Chlamydophila、Citrobacter、Clostridium、Corynebacterium、Coxiella、Ehrlichia、Enterobacter、Enterobacteriaceae、Enterococcus、Escherichia、Francisella、Haemophilus、Helicobacter、Klebsiella、Legionella、Leptospira、Listeria、Morganella、Mycobacterium、Mycoplasma、Neisseria、Orientia、Plesiomonas、Proteus、Pseudomonas、Rickettsia、Salmonella、Shigella、Staphylococcus、Streptococcus、Treponema、Vibrio、又はYersiniaの1つ以上の種、亜種、又は株、任意選択的に、Aeromonas hydrophila、Bacillus cereus、Campylobacter fetus、Campylobacter jejuni、Clostridium botulinum、Clostridium difficile、Clostridium perfringens、enteroaggregative Escherichia coli、enterohemorrhagic Escherichia coli、enteroinvasive Escherichia coli、enteropathogenic E.coli、enterotoxigenic Escherichia coli、Escherichia coli 0157:H7、Helicobacter pylori、Klebsiella pneumoniae、Listeria monocytogenes、Salmonella paratyphi、Salmonella typhi、Staphylococcus aureus、Vibrio cholerae、Vibrio parahaemolyticus、Vibrio vulnificus、又はYersinia enterocoliticaのうちの1つ以上による感染又は腸管支配を含む。
B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株の生着の維持を必要とする対象においてそれを行って、対象における疾患、障害、又は状態を治療又は予防するための方法が、本明細書に提供され、方法は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、対象は、B.longum subsp.infantis、及びヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがある。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、ヒトスキムミルクは、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、プールされたヒトミルクは、少なくとも50、100、又は150人のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含む。
特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上を含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの2つ以上、任意選択的に2’-フコシルラクトース及びラクト-N-テトラオースを含む。
特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、少なくとも3、5、7、10、14、21、又は28日間、少なくとも1日おきに1回投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、少なくとも3、5、7、10、14、21、又は28日間、少なくとも1日1回投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり少なくとも2g、5g、10g、15g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisは、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に以前に投与されている。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、少なくとも7日間、9日間、又は14日間、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に以前に投与されている。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含み、ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ジフコヘキサオースI、ラクトジフコテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、シアリラクト-N-テトラオースc、シアリラクト-N-テトラオースb、及びジシアリルラクト-N-テトラオースを含む。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、以前に投与されている。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも7、9、又は14日間、10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、以前に投与されている。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、5日間、7日間、9日間、又は14日間、同じ日に対象に、以前に投与されている。
特定の実施形態は、B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株の生着の維持を必要とする対象においてそれを行って、対象における腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態を治療又は予防するための方法を提供し、方法は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を、少なくとも7日間、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、対象に投与することを含み、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上を含み、対象は、B.longum subsp.infantis、及びヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがあり、対象は、少なくとも7日間、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)のB.longum subsp.infantisを以前に投与されており、対象は、濃縮ヒトミルク透過液組成物を、少なくとも7日間、1日当たり少なくとも10gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、以前に投与されており、B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、5日間、又は7日間、同じ日に対象に、以前に投与されている。特定の実施形態は、少なくとも1回用量の1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が投与された後に、少なくとも1回用量の濃縮ヒトミルク透過液を投与することを更に含む。特定の実施形態では、少なくとも1回用量の濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖の投与間で少なくとも1回投与される。
また、疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供され、方法は、(i)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、(ii)B.longum subsp.infantisの少なくとも1つのプロバイオティック株と、(iii)1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖と、を対象に投与することを含み、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、B.longum subsp.infantisが投与された日の後に発生する日に少なくとも1回投与され、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されない日に少なくとも1回投与される。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、ヒトスキムミルクは、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、プールされたヒトミルクは、少なくとも50、100、又は150人のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含む。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも7、9、又は14日間、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisは、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、少なくとも7日間、9日間、又は14日間、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に投与される。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも3日間、5日間、7日間、9日間、又は14日間、同じ日に対象に投与される。
特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上、任意選択的に、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ又は2つ以上を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、少なくとも3、5、7、10、14、21、又は28日間、少なくとも1日おきに1回又は少なくとも1日1回投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり少なくとも2g、5g、10g、15g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、任意選択的に1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
加えて、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供され、方法は、B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株を投与することを含み、方法は、少なくともコロニー形成期及び少なくとも1つの後続の維持期を含む、2つ以上の治療期を含み、コロニー形成期は、(i)B.longum subsp.infantisと、(ii)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、を対象に投与することを含み、少なくとも1つの維持期は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、B.longum subsp.infantisは、少なくとも1つの維持期の継続期間全体を通して、対象の腸内マイクロバイオーム内で検出され得る。
また、移植片対宿主病の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法が提供され、方法は、B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株を投与することを含み、方法は、少なくともコロニー形成期及び少なくとも1つの後続の維持期を含む、2つ以上の治療期を含み、コロニー形成期は、(i)B.longum subsp.infantisと、(ii)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、を対象に投与することを含み、少なくとも1つの維持期は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を対象に投与することを含み、B.longum subsp.infantisは、少なくとも1つの維持期の継続期間全体を通して、対象の腸内マイクロバイオーム内で検出され得る。
特定の実施形態では、対象は、同種造血幹細胞移植を受け、コロニー形成期は、同種造血幹細胞移植の少なくとも7、14、又は21日前に始まり、かつ同種造血幹細胞移植の少なくとも7、14、21、28、35日後まで続く。いくつかの実施形態では、対象は、同種造血幹細胞移植の少なくとも5日前に始まり、かつ同種造血幹細胞移植の少なくとも5日後まで続く、抗生物質を用いた治療を受け、任意選択的に、抗生物質は、第4世代セファロスポリン、グリコペプチド、ピペラシリン-タゾバクタム、カルバペネム、アミノグリコシド、又はキノロンのうちの1つ以上を含み、コロニー形成期は、抗生物質を用いた治療の終了の少なくとも10日後まで続く。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、ヒトスキムミルクは、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、プールされたヒトミルクは、複数のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、プールされたヒトミルクは、少なくとも50、100、又は150人のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含む。
特定の実施形態では、コロニー形成期は、少なくとも3日、5日、7日、9日、又は14日の継続期間を含む。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、コロニー形成期中、少なくとも1日おきに1回又は少なくとも1日1回、対象に投与される。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisは、コロニー形成期中、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisは、コロニー形成期中、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、対象に投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、コロニー形成期中、少なくとも3回、5回、7回、9回、10回、又は14回、対象に投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、コロニー形成期中、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回投与される。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、コロニー形成期中、少なくとも1回、3回、5回、7回、9回、又は14回、同じ日に投与される。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、対象に投与される。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisは、(i)コロニー形成期の終了時に、対象の腸内マイクロバイオーム内で検出可能であり、かつ/又は(ii)コロニー形成期の前及び/若しくは最初の日に検出可能であるものよりも、コロニー形成期の終了時に、対象の腸内マイクロバイオームの総微生物叢のより大きな量及び/若しくはより大きな部分で検出可能である。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、コロニー形成期中、少なくとも1回投与される。
いくつかの実施形態では、維持期は、少なくとも3日、5日、7日、9日、14日、21日、若しくは28日、又は3か月の継続期間を含む。特定の実施形態では、維持期は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回、対象に投与することを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上、任意選択的に、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ又は2つ以上を含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、維持期中、少なくとも1回、3回、5回、7回、9回、10回、又は14回投与される。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、維持期中、少なくとも1回、3回、5回、7回、9回、10回、又は14回投与される。
特定の実施形態では、コロニー形成期及び維持期は、2つ以上のサイクルで繰り返され、任意選択的に、サイクルは、少なくとも1日、3日、7日、又は14日を含む休息期間の後に繰り返される。
2’-フコシルラクトース及びラクト-N-ネオテトラオースの存在下でインキュベートしたB.longum subsp.infantisの3つの例示的な株の培養物から、30分おきの規則的な間隔で収集した、600nm(OD600)での光学密度測定値を示すグラフを提供する。
1つ以上のプレバイオティクス、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖、及びヒトミルクオリゴ糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物、並びにヒトミルクオリゴ糖を消費することができる、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株、例えば、Bifidobacterium、例えば、B.longum subsp.infantisを含有する、組成物、キット、及び製造品、並びにそれらの使用方法が、本明細書に提供される。特定の態様では、提供される組成物、キット、及び製造品は、炎症、アレルギー、又は免疫障害に関連する疾患又は状態の治療又は予防に特に有用である。いくつかの態様では、提供される組成物、キット、及び製造品は、例えば、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、並びにディスバイオーシスに起因し得る、その原因となり得る、又は別の方法でそれに関連し得る疾患又は障害を治療又は予防するのに有用である。いくつかの実施形態では、提供される組成物、キット、及び製造品は、移植片対宿主病(GVHD)の治療又は予防に有用である。
特定の態様では、健康なヒト代謝の維持は、ヒト消化管全体にわたって、細菌、古細菌、ウイルス、真菌、及び宿主真核細胞の間の共生コンソーシアムに依存する。例えば、微生物群は、食物消化、生体異物代謝、及び様々な生理活性分子の産生に寄与する酵素機構及び代謝経路を提供し得る。マイクロバイオームの混乱は、偏性嫌気性細菌の表現の顕著な減少、及び通性嫌気性細菌の相対的存在量の増加を含む、微生物叢の組成の門レベルの変化を特徴とする、微生物の不均衡(ディスバイオーシス)をもたらし得る。ディスバイオーシスは、多数の疾患及び状態に関連するが、特に脆弱又は免疫不全の患者において、ディスバイオーシスの治療に成功することは困難である。
提供される組成物、方法、キット、及び製造品は、これらの必要性に対処する。特に、本発明は、プレバイオティクス、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖及び/又はヒトミルクオリゴ糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物、並びにヒトミルクオリゴ糖を内在化及び消費する株、例えばBifidobacterium longum亜種(subsp.)infantis(本明細書においてB.longum subsp.infantis又はB.infantisとも称される)などの1つ以上のプロバイオティック細菌株の特定の組み合わせを含む。プレバイオティクス及びプロバイオティクスのシンバイオティックな組み合わせは、腸管マイクロバイオームにおけるディスバイオーシスの治療、改善、又は低減に特に安全かつ有効であるだけでなく、免疫障害、炎症性障害、又は感染に関連する疾患を含むがこれに限定されない、ディスバイオーシスを伴い得る疾患又は障害の治療、改善、又は予防に有効である。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株(例えば、B.longum subsp.infantis)は、プレバイオティクス、例えば、ヒトミルクオリゴ糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物と組み合わせて、それを必要とする対象に投与される。いくつかの実施形態では、プレバイオティクスは、対象の腸管及び/又は腸内マイクロバイオーム内のプロバイオティック株の生着及び増殖を選択的に促進する。特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、例えば、プロバイオティック株が、対象の腸管及び/又は腸内マイクロバイオーム内のプロバイオティクスの存在、生着、成長、及び/又は生存を維持するために投与された後、毎日投与される。
特定の態様では、提供されるプレバイオティクス及びプロバイオティクスの投与は、対象のマイクロバイオーム内の他の有益な微生物叢の成長若しくは増殖を促進又は許容すること、及び/又は潜在的に病原性の細菌の成長若しくは増殖を防止することできる環境を促進する。例えば、いくつかの態様では、提供されるプレバイオティクス及びプロバイオティクス、例えば、プロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成ヒトミルクオリゴ糖は、限られた期間中に投与され、その間、プロバイオティクスは、pHに影響を及ぼすこと、及び/又は短鎖脂肪酸を産生することによって、有益な微生物叢を促進しながら病原性微生物叢の成長を抑制する環境を生成又は促進し得る。次いで、プレバイオティクス、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、対象の腸管及び/又は腸内マイクロバイオーム内のプロバイオティック株の存在、コロニー形成、又は生着を維持するために投与され得るか、又は投与され続け得る。特定の態様では、そのような期間の後、プレバイオティクスの投与は、中止され、それによって、対象のマイクロバイオームにおける提供されるプロバイオティクスの存在を低減し得る。いくつかのそのような態様では、有益な微生物叢の拡大された存在は、提供されるプロバイオティクスがもはや検出可能ではない場合でも、この健康な環境を維持し続け、それによって、治療が完了した後に健康なマイクロバイオームを維持し得、かつ/又はディスバイオーシスを予防し得る。
様々な態様では、プレバイオティクス及びプロバイオティクスの提供される組み合わせは、マイクロバイオームを標的とする代替の治療よりも優れた点がいくつかある。例えば、いくつかの態様では、提供されるプレバイオティクス、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、有益なプロバイオティック株、例えば、典型的には健康な成人のマイクロバイオームには存在しないB.longum subsp.infantisのための選択的炭素及び/又はエネルギー源を提供する。したがって、糞便微生物叢移植(FMT)などの治療とは対照的に、対象のマイクロバイオームにおけるプロバイオティック株の生着、増殖、及び存在は、提供されるプレバイオティクスの同時又は後続の投与によって制御され得る。例えば、いくつかの態様では、プロバイオティック株の増殖は、提供されるプレバイオティクスの投与を増加させる又は拡大することによって増加し得る。いくつかの態様では、プロバイオティック株が対象のマイクロバイオーム内に存在する継続期間は、抗生物質を必要とせずに、プレバイオティクスの投与を中止又は終了することによって制御され得る。
いくつかの態様では、プロバイオティック株は、B.longum subsp.infantisであるか、又はそれを含む。乳児では、授乳がB.longum subsp.infantisの増殖、及び他の潜在的に有害な種、例えば、Enterobacteriaceaeの種又は株の後続の低減をもたらす可能性がある。しかしながら、B.longum subsp.infantisは、典型的には、健康な成人のマイクロバイオームには存在せず、ヒトミルクオリゴ糖も典型的には、成人の食事中に存在しない。特定の態様では、本発明より前に、B.longum subsp.infantisの生着が、もしある場合、成人の健康にとって何の利益を有し得るかは明確ではなかった。本発明は、少なくとも部分的に、B.longum subsp.infantisが、ヒトミルクオリゴ糖とともに投与された場合、成人の腸内マイクロバイオームに実際に生着することができるという驚くべき発見に関する。この方法を介したB.longum subsp.infantisの生着は、少なくとも部分的に、有害な細菌種の低減、短鎖脂肪酸の産生の増加、及び炎症又は炎症促進因子の低減のうちの1つ以上を通して、成人の疾患及び状態に対して驚くほど有益な効果をもたらす。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖、及びヒトミルクオリゴ糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物、並びにプロバイオティクス、例えば、Bifidobacterium株、例えば、B.longum subsp.infantisの組み合わせが、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、このシンバイオティックなプレバイオティクス及びプロバイオティクスの組み合わせは、相乗的に、(i)プロバイオティクスの生着及び増殖を促進し、(ii)ディスバイオーシスを改善、低減、治療、若しくは改善し、(iii)腸管マイクロバイオームの多様性(例えば、アルファ及び/若しくはベータ多様性)を促進し、(iv)短鎖脂肪酸の産生を促進し、かつ/又は(v)自己免疫性又は超免疫性に関連する炎症若しくは状態を低減、改善、治療、若しくは改善する。特定の態様では、そのような効果は、特に、乳酸若しくは酢酸塩の産生、腸内pHの低減、及び/又はプレバイオティクスによって選択的に促進されるプロバイオティック株による酪酸産生菌の栄養共生によって達成され得る。
いくつかの実施形態では、プロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、プレバイオティクスの全て又は一部の内部代謝及び/又は加水分解などのために、ヒトミルクオリゴ糖を内在化することができる。いくつかの態様では、ヒトミルクオリゴ糖を内在化することができるプロバイオティック株は、内因性輸送又は輸入分子、並びにヒトミルクオリゴ糖に見られる特定の具体的なグリコシド結合又は連結を有するオリゴ糖を分解するためのグリコシルヒドロラーゼを有し得る。いくつかの態様では、ヒトミルクオリゴ糖を内在化及び代謝する能力は、例えば、ヒトミルクオリゴ糖が、対象のマイクロバイオーム内に存在する他の細菌とは対照的に、これらの細菌によって独自に消費されるため、これらのプロバイオティック株が、ヒトミルクオリゴ糖を投与された対象の腸管におけるコロニー形成に独自に成功することを可能にし得る。ヒトミルクオリゴ糖は、細胞内に内在化されるため、分解産物、例えば、モノサッカライドは拡散せず、かつ/又は他の細菌によって消費されない。したがって、いくつかの実施形態では、例えば、ヒトミルクオリゴ糖のプレバイオティクスは、例えば、腸管及び/又はマイクロバイオーム中に存在する他の細菌よりも、プロバイオティック株の成長及び増殖を選択的に促進する。
いくつかの態様では、提供される組成物の利点は、ヒトミルクオリゴ糖が、ヒト腸管又は腸内マイクロバイオーム中のプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの成長及び増殖をインビボで選択的に促進することである。特定の実施形態は、場合によっては、プロバイオティック株が、インビトロアッセイ、又はヒト腸管若しくはマイクロバイオームではなく、インビボでの非ヒト動物の腸管若しくはマイクロバイオームなどのいくつかの環境において、特定のオリゴ糖を消費又は内在化し得ることを企図する。したがって、いくつかの実施形態では、多くの種類のオリゴ糖が、インビトロでプロバイオティック株の成長を促進し得るが、提供されるヒトミルクオリゴ糖は、インビボでのヒト腸管又は腸内マイクロバイオームにおける、提供されるプロバイオティック株の生着、成長、及び増殖を促進する。
特定の態様では、提供される組成物及び方法は、プロバイオティック株によって選択的に消費され、それによって、対象の、例えば、成人対象の腸内マイクロバイオームにおける生着を促進するか、又は容易にする、1つ以上のプロバイオティック株及びプレバイオティクスの組み合わせを通して、ディスバイオーシス、又はディスバイオーシスに関係又は関連する障害又は疾患を有する対象をうまく治療する。驚くべきことに、本明細書に提供されるプレバイオティック組成物、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成ヒトミルクオリゴ糖の投与は、プロバイオティック株が投与された数日後又は数週間後に検出され得、更に、プレバイオティクスが投与され続ける限り、長期間維持され得る、プロバイオティック株の生着、コロニー形成、及び/又は増殖をもたらす。したがって、特定の実施形態では、提供されるプレバイオティック組成物は、対象の腸管又は腸内マイクロバイオームにおけるプロバイオティック株の生着、成長、コロニー形成、増殖、及び/又は持続性を支持するのに驚くほど有効である。
特定の実施形態では、健康又はディスバイオーシスなヒト腸内マイクロバイオーム中に典型的に存在する細菌叢に関して、プロバイオティクスによって選択的に利用される、プレバイオティクス、例えば、炭素源と、プロバイオティクスの投与を組み合わせることによって、疾患又は状態、例えば、炎症、免疫機能不全、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスに関係するものを治療するための改善された戦略が、本明細書に提供される。特定の態様は、この戦略が、プロバイオティック細菌、及びプロバイオティクスによって選択的に消費されるプレバイオティクスの任意の組み合わせを用いて達成され得ることを企図し、ただし、プロバイオティクスが、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、又は例えば、ディスバイオーシス、炎症、若しくは免疫機能障害に関係する状態又は疾患を、プロバイオティクスによって選択的に消費されるプレバイオティクスを用いて治療、低減、又は改善すると考えられる、本明細書に議論される1つ以上の特徴、例えば、SCFA生産、pH調節などを有することを条件とする。特定の実施形態は、本明細書に明示的に開示されていない追加のプレバイオティクス/プロバイオティクスの組み合わせが、本明細書に提供されるガイダンスとともに、通例の方法及び技術によって特定され得ることを企図する。
本出願で言及される特許文献、科学論文、及びデータベースを含む全ての刊行物は、各個々の刊行物が参照により個別に組み込まれたのと同じ程度で、全ての目的のためにそれらの全体が参照により組み込まれる。本明細書に記載される定義が、参照により本明細書に組み込まれる特許、出願、公開された出願、及び他の刊行物に記載される定義に反するか、又は別様に矛盾する場合、本明細書に記載される定義は、参照により本明細書に組み込まれる定義に優先する。
本明細書で使用されるセクション見出しは、編成目的のみであり、説明される主題を制限するものとして解釈されるべきではない。
I.ディスバイオーシスに関連する疾患を治療する方法
特定の実施形態では、1つ以上の疾患、障害、又は状態、例えば、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスに起因し、かつ/又はそれに関連する疾患の治療、予防、又は改善を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、方法は、シンバイオティック治療レジメンであるか、又はそれを含み、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株、例えば、B.longum subsp.infantis、及び少なくとも1つのプロバイオティック株によって選択的に消費される1つ以上のプレバイオティクスが投与される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、本明細書、例えば、セクションII-Cに記載されるか、又は表Iに列挙されるいずれかである。いくつかの実施形態では、プレバイオティクスは、ヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、本明細書、例えば、セクションII-Aに記載されるいずれかなど、例えば、ヒトミルクオリゴ糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物など、ヒトミルクから精製又は単離されたものであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、本明細書、例えば、セクションII-Bに記載される合成ヒトミルクオリゴ糖のいずれかなど、合成である。
いくつかの実施形態では、方法は、本明細書、例えば、セクションII-Aに記載されるいずれかなどの濃縮ヒトミルク透過液組成物、本明細書、例えば、セクションII-Bに記載される1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖などの1つ以上の合成オリゴ糖、及び本明細書、例えば、セクションII-Cに記載されるか、又は表1に列挙されるプロバイオティック株などの、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株を、対象に投与するためのステップであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株、並びに濃縮ヒトミルク透過液組成物及び合成ヒトミルクオリゴ糖のうちの一方又は両方が投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び合成ヒトミルクオリゴ糖は、一緒に投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び合成ヒトミルクオリゴ糖は、例えば、別々の用量で、及び/若しくは別々の日に、又は治療レジメン中などの異なる投与又は治療期中に、別々に投与される。
特定の実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物、及び/又は1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、疾患、状態、又は障害を治療又は予防するために、ヒトミルクオリゴ糖を消費することができる少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、プロバイオティック細菌とともに、それを必要とする対象に投与される。様々な実施形態では、疾患、障害、又は状態は、本明細書、例えば、セクション-IIIに記載されるもののうちのいずれか1つ以上である。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖、及びヒトミルクオリゴ糖を消費することができるプロバイオティック細菌は、疾患、障害、又は状態を治療又は予防するために、対象に投与される。
特定の実施形態では、例えば、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスであるか、又はそれに関連し得る1つ以上の疾患、障害、又は状態の治療、予防、又は改善を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、方法は、提供されるプレバイオティック及びプロバイオティック組成物の投与を必要とする対象においてそれを行うことを提供する。
いくつかの態様では、腸内マイクロバイオームは、消化、代謝、栄養素の抽出、ビタミンの合成、病原体コロニー形成の防止、及び免疫調節を含む多数の生理学的機能に関与するか、又はそれに関連する。いくつかのそのような態様では、腸内マイクロバイオームの組成の改変又は変化及び生物学的多様性は、様々な代謝状態、消化管障害、及び他の病態生理学的状態に関連し得るか、又はそれらを悪化させ得る。いくつかの態様では、の炎症性要素、又は感染、アレルギー、若しくは免疫機能不全に関係する要素を有する状態、疾患、又は障害は、ディスバイオーシスによって悪化し得るか、又は病態に対するディスバイオーシスの原因となる寄与を有し得る。したがって、特定の態様では、提供されるプレバイオティック及びプロバイオティック組成物を用いてマイクロバイオームを標的とすることは、幅広い状態、疾患、及び障害をうまく治療、緩和、又は予防し得る。
いくつかの実施形態では、ディスバイオーシスを治療、低減、改善、又は予防するための方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、方法は、本明細書、例えば、セクションII-Aに記載されるいずれかなどの濃縮ヒトミルク透過液組成物、例えば、セクションII-Bに記載されるオリゴ糖のいずれかなどの、1つ以上の合成オリゴ糖、及び本明細書、例えば、セクションII-Cに記載されるか、又は表1に列挙されるプロバイオティック株などの、少なくとも1つのプロバイオティック株を、対象に投与するためのステップであるか、又はそれを含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上の疾患又は状態は、例えば、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスであるか、それを含むか、又はそれに関連する。特定の実施形態では、マイクロバイオームは、ヒトの腸内マイクロバイオームである。特定の実施形態では、マイクロバイオームは、成人ヒトの腸管又は腸内マイクロバイオームである。特定の実施形態では、1つ以上の疾患又は状態は、炎症であるか、それを含むか、又はそれに関連する。特定の実施形態では、1つ以上の疾患又は状態は、自己免疫疾患であるか、それを含むか、又はそれに関連する。特定の実施形態では、1つ以上の疾患は、アレルギーであるか、又はそれに関連する。特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物、及び/又は1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、疾患、障害、又は状態を予防するために投与される。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株は、本明細書、例えば、セクションIIIに記載される状態を予防する。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株は、疾患、障害、若しくは状態の、及び/又は疾患、障害、若しくは状態に関連する1つ以上の症状を経験するリスク、可能性、又は確率を低減する。いくつかの実施形態では、リスク、可能性、又は確率は、代替の治療若しくは治療なしと比較して、又は少なくとも1つのプロバイオティック株若しくはプレバイオティクス単独の投与と比較して、少なくとも10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、99%、又は99.9%低減される。
本明細書で使用される場合、「対象」及び「それを必要とする対象」は、互換的に使用される。特定の実施形態では、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、幼児、子供、若年者、又は成人である。特定の実施形態では、対象は、少なくとも1か月、3か月、6か月、12か月、18か月、又は24か月の月齢である。特定の実施形態では、対象は、少なくとも1歳、2歳、5歳、10歳、12歳、16歳、又は少なくとも18歳の年齢である。いくつかの実施形態では、対象は、少なくとも12歳である。特定の実施形態では、対象は、少なくとも18歳である。いくつかの実施形態では、対象は、成人である。特定の実施形態では、対象は、高齢者、例えば、少なくとも65、70、又は75歳である。特定の実施形態では、対象は、本明細書、例えば、セクションIIIに記載される状態、疾患、又は障害を有するか、有する疑いがあるか、又はそのリスクがある。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖の投与は、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの生着及び増殖を可能にする。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、対象の腸管又は腸内マイクロバイオームに対して外因性である。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、その投与前に、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内に存在しない。特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖は、少なくとも1つのプロバイオティック株と同時に、及び/又はその投与に続いて投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、プレバイオティクスが投与される期間中、対象のマイクロバイオーム内に存在し、かつ/又は増殖する。特定の実施形態では、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内の少なくとも1つのプレバイオティック株の存在又は量は、プレバイオティクスの投与が終了するか、停止されるか、又は終結されたときに低減される。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、プレバイオティクスの投与の終結又は終了後に、例えば、終結又は終了の数日又は数週間以内に存在せず、かつ/又は検出不可能である。特定の実施形態では、プロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantsの存在は、一過性であり、プレバイオティクスの投与によって調節される。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖は、プロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisにエネルギー及び/又は炭素源を選択的又は排他的に提供し、これにより、例えば、腸管内又はマイクロバイオーム内のインビボで、プロバイオティック株の成長又は増殖を促進する。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株は、プロバイオティック株が対象のマイクロバイオーム内にそれ自体が生着、成長、増殖、又は確立するのに十分な様式で投与される。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、例えば、プレバイオティクス又はプロバイオティック株単独の投与に基づいて予想されるであろうものよりも大きい、相乗的である腸管内の乳酸塩、酢酸塩、及び/又は短鎖脂肪酸(SCFA)のレベルの上昇及び/又は産生をもたらす。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプレバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの増殖、レベル、又は量は、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖の投与によって調節され得る。したがって、いくつかの態様では、少なくとも1つのプロバイオティック株が対象に投与され、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成ヒトミルクオリゴ糖の同時投与又は後続投与は、例えば、有益な微生物叢の成長又は増殖を促進し、かつ/又はディスバイオーシスに関係する疾患、障害、又は状態に関連する症状を低減するために、治療応答を提供するように調整され得る。いくつかの実施形態では、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成ヒトミルクオリゴ糖を用いた治療の投与量及び/又は期間は、疾患の重症度及び応答性、投与経路、治療の経時変化(数日~数か月~数年)、並びに疾患の改善までの時間を含む、いくつかの要因に依存し得る。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、プロバイオティック株の生着を支持又は促進する濃縮ヒトミルク透過液組成物とともに対象に投与され、次いで、1回以上の投与後、1つ以上の合成オリゴ糖が、プロバイオティクスの生着を維持するために投与される。
特定の実施形態では、提供される方法は、治療レジメンであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、対象に一緒に投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び少なくとも1つのプロバイオティック株は、対象に1回一緒に投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び少なくとも1つのプロバイオティクスは、対象に複数回一緒に投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び少なくとも1つのプロバイオティック株は、月に1回、2回、3回、4回、5回、若しくは6回以上、1週間に1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、若しくは8回以上、又は1日1回、2回、若しくは3回以上投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び少なくとも1つのプロバイオティック株は、約又は少なくとも1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、10週間、1か月、2か月、3か月、6か月、又は12か月続くレジメン中、複数回投与される。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、対象が同種移植、例えば、同種骨髄移植(BMT)又は造血幹細胞移植(HSCT)を受けた後に、それを必要とする対象に投与される。いくつかの実施形態では、対象は、抗生物質を用いた治療を受け、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、抗生物質を用いた治療が完了した直後に対象に投与される。特定の実施形態では、対象は、抗生物質を用いた治療を受け、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株を用いた治療は、抗生物質治療中に開始される。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、対象に別々に投与される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、同じ治療レジメン中に一緒に及び別々に、両方投与される。例えば、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスは最初に、1日以上の日、例えば、治療日にわたって一緒に投与され、次いで、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスのうちの一方又は両方は、1日以上の後続の日、例えば、治療日にわたって単独で投与される。場合によっては、少なくとも1つのプロバイオティック株が、治療レジメン中(初期又は第1の治療期中など)最初に濃縮ヒトミルク透過液組成物とともに投与され、レジメンの後半に、濃縮透過液組成物が、少なくとも1つのプロバイオティック株の非存在下で投与される(第2又は後続の治療期中など)。
特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、例えば、プロバイオティック株の生着を延長又は維持するために、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisが投与された後に投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、例えば、プロバイオティック株の生着を延長又は維持するために、濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与された後に投与される。例えば、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物が、最初に、1日以上の治療日にわたって(第1の治療期中など)一緒に投与され、次いで、1つ以上の合成オリゴ糖が、1日以上の後続の治療日にわたって(後続の治療期中など)投与される。
A.)コロニー形成又は生着の維持
特定の実施形態では、疾患、障害、又は状態は、投与されたプロバイオティクスのコロニー形成又は生着を延長又は維持することによって治療又は予防される。特定の態様は、少なくとも1つのプロバイオティック株のコロニー形成又は生着を延長することが、有益な腸管微生物叢の成長又は増殖を促進し得、病原性細菌の成長又は増殖を抑制し得、かつ/又は炎症を低減し得ることを企図する。特定の実施形態では、投与されたプロバイオティクス、例えば、B.longum subsp.infantisの生着及びコロニー形成は、本明細書、例えば、セクションIIIに記載されるもののいずれかの任意の疾患、障害、若しくは状態、及び/又はそのいずれか1つ以上の症状の可能性又は重症度を治療、改善、予防、又は低減する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内の、プロバイオティック株の生着を促進するために、対象に投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物の投与は、プロバイオティック株の生着を促進又は確立するために、少なくとも1つのプロバイオティック株が投与された後、一定期間継続され得る。いくつかの実施形態では、プロバイオティック株の生着が確立されると、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、例えば、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内の、プロバイオティック株の生着を維持するために、任意選択的に濃縮ヒトミルク透過液組成物の非存在下で投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、生着を維持するため、少なくとも1日、3日、7日、14日、28日、1か月、3か月、6か月、又はそれ以上の期間又は治療期にわたって投与される。
特定の実施形態は、生着が、通例の方法によって検出又は決定され得ることを企図する。非限定的な例としては、対象の便中のプロバイオティック株のゲノムDNAの一部分の配列を有する核酸の検出(例えば、定量PCRによる)が挙げられる。いくつかの態様では、B.longum subsp.infantisは、成人ヒトマイクロバイオームに対して外因性であると考えられる。いくつかの態様では、コロニー形成及び/又は生着は、対象に投与された用量に基づいて予想されるであろうものよりも高いレベルで、対象から採取された便試料中のプロバイオティック株の検出(例えば、定量PCRによる)、及び/又はプロバイオティック株が投与されなかった日に採取された便中のプロバイオティック株の検出若しくは存在によって決定され得る。通例の方法としては、本明細書、例えば、実施例に記載されるもののいずれかが挙げられ得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisを以前に投与されたことがある対象に投与される。特定の実施形態では、対象は、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又は濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日以上にわたって対象に投与された。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、例えば、少なくとも1、3、5、7、10、14、若しくは21日間、又は少なくとも2、3、4、6、若しくは8週間、少なくとも1日おきに1回又は1日1回、対象に以前に投与されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、1用量当たり又は1日当たり、少なくとも1×10、1×10、1×10、1×10、5×10、1×10、1×10、5×10、1×10、又は5×10、1×10、5×10、8×10、1×1010、5×1010、又は1×1011のコロニー形成単位(CFU)の量で、以前に投与されている。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、1用量当たり又は1日当たり、少なくとも5×10CFUの量で投与された。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、少なくとも1、3、5、7、9、若しくは14日間、又は少なくとも1、2、3、4、6、若しくは8週間、少なくとも1日おきに1回又は1日1回、対象に以前に投与されている。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、組成物のヒトミルクオリゴ糖の総重量によって、1日当たり約又は少なくとも2g、4g、4.5g、5g、9g、10g、15g、18g、20g、22g、25g、又は50gの量で投与された。
特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、B.longum subsp.infantisを以前に投与されたことがある対象に、少なくとも3日、5日、7日、10日、又は14日間、1用量当たり又は1日当たり、少なくとも1×10CFUの量で投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがある対象に、少なくとも3、5、7、10、又は14日間、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖、及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、コロニー形成又は生着を維持又は延長するために、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisを以前に投与されたことがある対象に投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、交互の用量で又は交互の日に投与される。特定の実施形態では、合成オリゴ糖は、濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されるとき、2、3、4、5、7、若しくは14日毎、又はそれ以上を除いて、毎日投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖は、例えば、ヒトミルクオリゴ糖の総重量によって、1日当たり少なくとも2g、4g、4.5g、5g、9g、10g、15g、18g、20g、22g、25g、又は50gの量で、2日、3日、4日、5日、7日若しくは14日毎、又はそれ以上を除いて、毎日投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、隔日、又は2日、3日、4日、5日、7日、若しくは14日毎、又はそれ以上、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、ヒトミルクオリゴ糖の総量によって、少なくとも2g、4g、4.5g、5g、9g、10g、15g、18g、20g、22g、25g、又は50g/日の量で投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、プロバイオティック株の投与が終了したか、又は中止、中断、停止、若しくは終結された後、対象に投与され続け、例えば、少なくとも1日間、3日間、7日間、又は14日間継続される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、濃縮ヒトミルク透過液組成物の投与が終了したか、又は中止、中断、停止、若しくは終結された後、対象に投与され続け、例えば、少なくとも1日間、3日間、7日間、又は14日間継続される。
特定の実施形態では、合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖の投与は、少なくとも1つのプロバイオティック株の投与が終了したか、又は中止、中断、停止、若しくは終結された後に開始される。特定の実施形態では、合成オリゴ糖の投与は、濃縮ヒトミルク透過液組成物の投与が終了したか、又は中止、中断、停止、若しくは終結された後に開始される。特定の実施形態では、合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖の投与は、少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物の投与が終了したか、又は中止、中断、停止、若しくは終結された後に開始される。様々な実施形態では、合成オリゴ糖の投与は、濃縮ヒトミルク透過液組成物が終了したか、又は中止、中断、停止、若しくは終結された後であるが、少なくとも1つのプロバイオティック株の投与が終了するか、又は中止、中断、停止、若しくは終結される前に開始される。
いくつかの実施形態では、例えば、セクションII-Bに記載されるものなどの、合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、以前に投与されたプロバイオティクス、例えば、B.longum subsp.infantisの生着又はコロニー形成を延長又は維持するために、対象に投与される。いくつかの実施形態では、対象は、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全に関連する疾患、状態、又は障害を有するか、又は有する疑いがある。特定の実施形態では、プロバイオティクスは、疾患、状態、若しくは障害、及び/又は疾患、障害、若しくは状態の1つ以上の症状を治療し、予防し、かつ/又はその重症度、リスク、及び/若しくは可能性を低減するために投与された。特定の実施形態では、疾患、障害、又は症状は、本明細書、例えば、セクションIIIに記載されるもののいずれかの1つ以上である。いくつかの態様では、合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、治療の有効性及び/又は継続期間を延長又は維持するために投与される。特定の態様では、合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、有益な細菌の成長を促進し、かつ/又は病原性細菌の成長を抑制するためなど、プロバイオティクスの有効性を延長又は維持するために投与される。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、本明細書、例えば、セクションII-Bに記載されるものなどの合成ヒトミルクオリゴ糖である。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、以前に投与されたプロバイオティクス、例えば、B.longum subsp.infantisの生着又はコロニー形成を延長又は維持するために、対象に投与される。特定の実施形態では、対象は、本明細書、例えば、セクションI-Bに記載されるプロバイオティクスを以前に投与されている。特定の実施形態では、対象は、プロバイオティクス及びヒトミルクオリゴ糖を以前に投与されている。特定の実施形態では、対象は、本明細書、例えば、セクションI-Bなどに記載される濃縮ヒトミルク透過液組成物と併せて、プロバイオティクスを以前に投与されている。
特定の実施形態では、合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、例えば、プロバイオティクス(例えば、B.longum subsp.infantis)の生着又はコロニー形成を延長又は維持するために、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、10、14、21、若しくは28日間、又は少なくとも3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、又は少なくとも2か月、3か月、4か月、5か月、6か月以上投与される。いくつかの実施形態では、合成オリゴ糖は、例えば、プロバイオティクスの生着又はコロニー形成を延長又は維持するために、少なくとも週に1回、少なくとも週に2回、少なくとも週に3回、少なくとも1日おきに1回、又は少なくとも1日1回投与される。
いくつかの実施形態では、対象の腸管又は腸内マイクロバイオームでの少なくとも1つのプロバイオティック株の生着又はコロニー形成の延長又は維持は、プロバイオティック株の測定又は検出を通して、少なくとも1つのプロバイオティック株が一度も投与されなかった異なる対象において測定されるであろうものよりも、及び/又は少なくとも1つのプロバイオティック株の任意の投与の前の対象において測定されたもの若しくは測定されたであろうものよりも、少なくとも1つのプロバイオティック株が対象にもはや投与されない期間中、より高いレベル及び/又はより大きな量で確認され得る。特定の実施形態は、対象の腸管又は腸内マイクロバイオームに対して外因性であるB.longum subsp.infantisなどのプロバイオティック株について、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株が対象にもはや投与されない期間中の、例えば、数日間又は数週間の間のプロバイオティクスの検出可能及び/又は特定可能な存在は、プロバイオティック株の生着又はコロニー形成の維持又は延長を実証するのに十分であることを企図する。いくつかのそのような態様では、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内のプロバイオティック株の存在、並びにそれが存在する量又はレベルは、本明細書に記載されるもののいずれかを含む通例の方法、例えば、実施例に記載されるPCRベースの技術によって直接的又は間接的に測定、検出、又は特定され得る。
いくつかの実施形態では、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株(例えば、B.longum subsp.infantis)の生着又はコロニー形成を延長又は維持するために、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖が投与される。特定の実施形態では、例えば、プロバイオティクスの生着又はコロニー形成を維持するために、1日当たり0.5g~50g、1g~25g、2.5g~10g、5g~10g、10g~30g、10g~15g、15g~20g、20g~25g、又は17.5g~22.5gの1つ以上の合成オリゴ糖が投与される。特定の実施形態では、例えば、プロバイオティクスの生着又はコロニー形成を延長又は維持するために、1日当たり少なくとも又は約2g、4.5g、9g、18g、又は22gの1つ以上の合成オリゴ糖が投与される。いくつかの実施形態では、プロバイオティクスの生着又はコロニー形成を延長又は維持するために、1日当たり10g~25gの合成ヒトミルクオリゴ糖が投与される。
特定の実施形態では、合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖は、本明細書、例えば、セクションII-Bに記載されるもののいずれかを含む。特定の実施形態では、合成オリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、若しくはラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。いくつかの実施形態では、例えば、プロバイオティクスの生着又はコロニー形成を維持又は延長するために、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上が、少なくとも7、10、14、21、28、又は35日間、少なくとも1日1回投与される。特定の実施形態では、少なくとも又は約5g、10g、15g、18g、20g、又は22gの2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上の混合物が、少なくとも7、10、又は14日間、少なくとも1日1回投与される。特定の実施形態では、1つ以上のヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース及びラクト-N-ネオテトラオースである。
いくつかの実施形態では、合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3’シアリルラクトース、6’シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、及びジフコシルラクトースのうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、例えば、プロバイオティクスの生着又はコロニー形成を維持又は延長するために、2’-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、及びジフコシルラクトースのうちの1つ以上が、少なくとも7、10、又は14日間、少なくとも1日1回投与される。特定の実施形態では、少なくとも又は約5g、10g、15g、18g、20g、又は22gの2’-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、及びジフコシルラクトースのうちの1つ以上の混合物が、少なくとも7、10、14、21、28、又は35日間、少なくとも1日1回投与される。
B.)治療レジメン
特定の実施形態では、本明細書、例えば、セクションIIIに記載されるいずれかなどの疾患、障害、又は状態を治療する、予防する、又はその重症度、リスク、若しくは可能性を低減するための方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、提供される方法は、治療レジメンであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、治療レジメンは、1つ以上の治療期であるか、又はそれを含み、ここで、1つ以上のプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantis、濃縮ヒトミルク透過液組成物、及び1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖が投与される。特定の態様では、投与されたプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの生着を延長又は拡大するステップ、方法、又は治療期は、状態、疾患、又は障害の治療又は予防の有効性を増強し、改善し、かつ/又は増加させる。
いくつかの実施形態では、対象は、疾患、障害、若しくは状態、例えば、セクション-IIIなど、本明細書に記載されるもののいずれかのために、及び/又は疾患、障害、若しくは状態に起因する1つ以上の追加の症状若しくは合併症の可能性若しくは重症度を低減するために、薬剤を受ける。いくつかの実施形態では、薬剤は、抗生物質であってもよいか、又はそれを含んでもよい。特定の実施形態では、治療レジメンは、薬剤、例えば、抗生物質の最終用量が投与された後に開始する。特定の実施形態では、治療レジメンは、薬剤、例えば、抗生物質が投与されている間に開始する。
いくつかの実施形態では、治療レジメンは、2つ以上の治療期を有する。いくつかの態様では、治療期は、少なくとも1つのプロバイオティック株、濃縮ヒトミルク透過液組成物、及び1つ以上の合成オリゴ糖のうちの1つ以上の投与について、存在、非存在、投与量、及び/又はタイミングによって異なり得、かつ/又は区別され得る。特定の実施形態では、治療レジメンは、コロニー形成期であるか、又はそれを含む、1つ以上の治療期を含み、ここで、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisが投与される。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖は、コロニー形成期中、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて投与される。いくつかの実施形態では、治療レジメン内で発生する第1又は初期の治療期は、コロニー形成期である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantis及びプレバイオティクスは、対象の腸管及び/又は腸内マイクロバイオーム内の少なくとも1つのプロバイオティック株の生着又はコロニー形成を促進又は確立するために、コロニー形成期中に投与される。特定の態様では、コロニー形成期は、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内の少なくとも1つのプロバイオティック株のレベル又は量の増加をもたらす治療レジメン及び/又は治療方法の一部分として作用し得る。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、対象の腸管又は腸内マイクロバイオームに対して外因性であり、コロニー形成期は、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内の少なくとも1つのプロバイオティック株の検出、特定、又は測定をもたらす治療レジメン及び/又は治療方法の一部分として作用し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、コロニー形成期の開始時に対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内で検出可能ではないが、コロニー形成期中及び/又はコロニー形成期の終了までに、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株が投与されていない日に、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内で検出可能である。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び少なくとも1つのプロバイオティック株は、例えば、コロニー形成期中、及び/又は治療レジメンの第1若しくは初期の治療期中、対象に少なくとも1回投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、治療期、例えば、コロニー形成期中、対象に複数回投与される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、治療期中、例えば、コロニー形成期中、月に1回、2回、3回、4回、5回、若しくは6回以上、1週間に1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、若しくは8回以上、又は1日1回、2回、若しくは3回以上投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、コロニー形成期中、少なくとも1日1回投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、コロニー形成期中、少なくとも1日1回投与される。いくつかの実施形態では、コロニー形成期は、プロバイオティック治療期である。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、治療期、例えば、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、少なくとも2、3、4、5、7、10、14、21、又は28日間、例えば連日、少なくとも2日又は1日に1回、投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、治療期、例えば、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、1用量当たり又は1日当たり、少なくとも1×10、1×10、1×10、1×10、5×10、1×10、1×10、5×10、1×10、又は5×10、1×10、5×10、8×10、1×1010、5×1010、又は1×1011のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、治療期、例えば、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、1用量当たり又は1日当たり、約又は少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、1用量当たり又は1日当たり、約又は少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、1用量当たり又は1日当たり、1×10~1×1010のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。
特定の実施形態では、プレバイオティクスは、治療期、例えば、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて投与される。特定の実施形態では、プレバイオティクスは、濃縮ヒトミルク透過液組成物である。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、治療期、例えば、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて、少なくとも2、3、4、5、7、10、14、21、又は28日間、例えば連日、少なくとも2日又は1日に1回投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、治療期、例えば、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて、例えば、組成物のヒトミルクオリゴ糖の総重量によって、1日当たり、約又は少なくとも0.001g、0.01g、0.1g、1g、2g、3g、4g、5g、6g、7.5g、8g、9g、10g、12g、16g、18g、20g、25g、又は50gの量で投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、治療期、例えば、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて、1日当たり0.1g~50g、0.5g~25g、1g~20g、2g~18g、1g~5g、2g~3g、3g~6g、4g~5g、5g~10g、8g~10g、10g~20g、15g~20g、17g~19g、又は20g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、治療期、例えば、第1若しくは初期の治療期及び/又はコロニー形成期中、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて、1日当たり9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、若しくは25g、およそその、又は少なくともその総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、コロニー形成期の一部分の期間中、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて、コロニー形成期の最初又は初期の2、3、4、5、7、10、又は14日間、少なくとも2日又は1日に1回投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液を用いた治療が完了、停止、又は終了した後に、追加のプレバイオティクスは投与されない。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、濃縮ヒトミルク透過液を用いた治療が完了、停止、又は終了した後に投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、コロニー形成期の残り期間中、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、コロニー形成期の残り期間中、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて、1日当たり0.1g~50g、0.5g~25g、1g~20g、2g~18g、1g~5g、2g~3g、3g~6g、4g~5g、5g~10g、8g~10g、10g~20g、15g~20g、17g~19g、又は20g~25gの量で投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、コロニー形成期の残りの期間中、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて、1日当たり9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、若しくは25g、およそその、又は少なくともその量で投与される。
特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖、及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株に加えて、コロニー形成期中に投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、交互の用量で又は交互の日に投与される。特定の実施形態では、合成オリゴ糖は、濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されるとき、コロニー形成期中、2、3、4、5、7、若しくは14日毎、又はそれ以上を除いて、毎日投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖は、コロニー形成期中、例えば、ヒトミルクオリゴ糖の総重量によって、1日当たり少なくとも2g、4g、4.5g、5g、9g、10g、15g、18g、20g、22g、25g、又は50gの量で、2日、3日、4日、5日、7日若しくは14日毎、又はそれ以上を除いて、毎日投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、コロニー形成期中、隔日、又は2日、3日、4日、5日、7日、若しくは14日毎、又はそれ以上、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、ヒトミルクオリゴ糖の総量によって、少なくとも2g、4g、4.5g、5g、9g、10g、15g、18g、20g、22g、25g、又は50g/日の量で投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
いくつかの実施形態では、治療レジメンは、少なくともプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisが投与されない治療期を含む。特定の実施形態では、治療レジメンは、1つ以上の治療期を含み、ここで、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖は投与されるが、少なくとも1つのプロバイオティック株は投与されない。特定の態様では、少なくとも1つのプロバイオティック株の非存在下での、及び/又は少なくとも1つのプロバイオティック株の対象への投与なしでのプレバイオティクスのそのような投与は、プロバイオティック株が対象に以前に投与されたときのプロバイオティック株の生着又はコロニー形成を維持、延長、又は拡大するように作用し得る。したがって、いくつかの態様では、プレバイオティクスが投与されるが、少なくとも1つのプロバイオティック株は投与されない治療期が、コロニー形成期に続いて、及び/又はその後に発生する。プレバイオティクスの投与を含むが、少なくとも1つのプロバイオティクスの投与を含まない治療期は、本明細書において「プレバイオティック治療期」と称され得る。
特定の実施形態では、提供される治療方法及び/又は治療レジメンは、少なくとも1つの維持期を含む複数の治療期であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、維持期は、少なくとも1つのプロバイオティック株の投与であるか、又はそれを含む治療期の後、及び/又はコロニー形成期の後に発生する治療期である。いくつかの実施形態では、維持期は、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株の生着及び/又はコロニー形成を維持又は延長するために、1つ以上のプレバイオティクスが投与される治療期であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株が投与されていない日を含むなど、維持期の継続期間全体を通して、対象の腸管及び/又は腸内マイクロバイオーム内で検出可能である。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、維持期の開始時、例えば、初日に、対象の腸管及び/又は腸内マイクロバイオーム内で検出可能である。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、維持期の終了時、例えば、最終日に検出可能である。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、維持期中に投与されない。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、治療期中、例えば、コロニー形成期及び/又は維持期の後に発生する後続の治療期中など、少なくとも1つのプロバイオティック株が投与されないとき、少なくとも2、3、4、5、7、10、14、21、又は28日間、例えば連日、少なくとも2日又は1日に1回投与される。いくつかの実施形態では、維持期は、プレバイオティック期である。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、コロニー形成期の頻度、用量、及び/又は量よりも少ない頻度で、及び/又はより低い用量若しくは量で投与される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、維持期中、例えば、少なくとも1回、2回、3回、5回、又はそれ以上投与されてもよい。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、維持期の開始時に数日連続して、例えば、少なくとも1、2、3、4、又は5日間投与されてもよい。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、維持期中、少なくとも4週間に1回、2週間に1回、週1回、又は少なくとも3日若しくは2日に1回投与される。
特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、治療期、例えば、維持期及び/又はコロニー形成期に続く治療期中、1日当たり、約又は少なくとも0.001g、0.01g、0.1g、1g、2g、3g、4g、5g、6g、7.5g、8g、9g、10g、12g、16g、18g、20g、25g、又は50gの量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、治療期、例えば、維持期及び/又はコロニー形成期に続く治療期中、1日当たり、約又は少なくとも0.001g、0.01g、0.1g、1g、2g、3g、4g、5g、6g、7.5g、8g、9g、10g、12g、16g、18g、20g、22g、25g、又は50gの量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、治療期、例えば、維持期及び/又はコロニー形成期に続く治療期中、1日当たり0.1g~50g、0.5g~25g、1g~20g、2g~18g、1g~5g、2g~3g、3g~6g、4g~5g、5g~10g、8g~10g、10g~20g、15g~20g、17g~19g、又は20g~25gの量で投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、治療期、例えば、維持期及び/又はコロニー形成期に続く治療期中、1日当たり9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、若しくは25g、およそその、又は少なくともその量で投与される。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、維持期中に投与される。いくつかの態様では、濃縮ヒトミルク透過液が投与される維持期は、(i)少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されるコロニー形成期と、(ii)1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖が投与される維持期との間で行われる。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、コロニー形成期と同じ用量若しくは量で、及び/又は同じ頻度で維持期中に投与される。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、治療期、例えば、維持期及び/又はコロニー形成期に続く治療期中、少なくとも2、3、4、5、7、10、14、21、又は28日間、例えば連日、少なくとも2日又は1日に1回投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、治療期、例えば、維持期及び/又はコロニー形成期に続く治療期中、例えば、組成物のヒトミルクオリゴ糖の総重量によって、1日当たり、約又は少なくとも0.001g、0.01g、0.1g、1g、2g、3g、4g、5g、6g、7.5g、8g、9g、10g、12g、16g、18g、20g、25g、又は50gの量で投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、治療期、例えば、維持期及び/又はコロニー形成期に続く治療期中、1日当たり、約又は少なくとも0.001g、0.01g、0.1g、1g、2g、3g、4g、5g、6g、7.5g、8g、9g、10g、12g、16g、18g、20g、22g、25g、又は50gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、治療期、例えば、維持期及び/又はコロニー形成期に続く治療期中、1日当たり0.1g~50g、0.5g~25g、1g~20g、2g~18g、1g~5g、2g~3g、3g~6g、4g~5g、5g~10g、8g~10g、10g~20g、15g~20g、17g~19g、又は20g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、治療期、例えば、維持期及び/又はコロニー形成期に続く治療期中、1日当たり9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、若しくは25g、およそその、又は少なくともその総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖、及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、維持期中に投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖及び濃縮ヒトミルク透過液組成物は、交互の用量で又は交互の日に投与される。特定の実施形態では、合成オリゴ糖は、濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されるとき、コロニー形成期中、2、3、4、5、7、若しくは14日毎、又はそれ以上を除いて、毎日投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖は、維持期中、例えば、ヒトミルクオリゴ糖の総重量によって、1日当たり少なくとも2g、4g、4.5g、5g、9g、10g、15g、18g、20g、22g、25g、又は50gの量で、2日、3日、4日、5日、7日若しくは14日毎、又はそれ以上を除いて、毎日投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。特定の実施形態では、維持期中、隔日、又は2日、3日、4日、5日、7日、若しくは14日毎、又はそれ以上、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、ヒトミルクオリゴ糖の総量によって、少なくとも2g、4g、4.5g、5g、9g、10g、15g、18g、20g、22g、25g、又は50g/日の量で投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
いくつかの実施形態では、治療期間は、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、1か月、2か月、又は3か月の長さである継続期間にわたって続いてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又はプレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖は、治療期中、少なくとも1回、2回、又は少なくとも3回、4回、5回、7回、10回、14回、又は21回投与される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又はプレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖は、治療期中、少なくとも週に1回若しくは2回、1日おきに1回、又は少なくとも1日1回若しくは2回投与される。いくつかの実施形態では、後続の治療期は、より早期の治療期が完了した直後に開始する。特定の実施形態では、後続の治療期は、より早期の治療レジメンが完了した後に遅延して開始する。いくつかの実施形態では、遅延は、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、1か月、2か月、又は3か月の長さである。
いくつかの実施形態では、治療期、例えば、コロニー形成期及び後続の維持期は、治療レジメン中に、完全又は短縮の形態のいずれかで、循環され得るか又は繰り返され得る。いくつかの実施形態では、提供される方法は、複数のサイクルで治療レジメンを繰り返し得、例えば、対象は、治療レジメンを完了し得、治療の一時停止後、レジメンは、再び実施され得る。いくつかの実施形態では、後続の治療レジメンは、より早期のレジメンが完了した直後に開始する。いくつかの実施形態では、後続の治療レジメンは、より早期の治療レジメンが完了した後に遅延して開始する。特定の実施形態では、遅延は、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、1か月、2か月、又は3か月の長さである。
C.)例示的な治療レジメン
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティクス、例えば、Bifidobacterium株、例えば、B.longum subsp.infantisを投与して、炎症、感染、アレルギー、免疫機能不全、又は腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスのうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態の治療を必要とする対象においてそれを行う方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、プレバイオティクスを消費(例えば、加水分解)することができる。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、プレバイオティクスを内在化及び消費(例えば、加水分解)することができる。様々な実施形態では、プロバイオティック株は、ヒトミルクオリゴ糖、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物のヒトミルクオリゴ糖、及び1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を内在化及び消費(例えば、加水分解)することができる。特定の実施形態では、プレバイオティクスを消費、内在化、及び/又は加水分解することができるプロバイオティック株は、ヒト腸管内などのインビボでプレバイオティクスを消費、内在化、及び/又は加水分解することができる。
いくつかの実施形態では、治療レジメンは、少なくとも1つのコロニー形成期及び1つ以上の後続の維持期であるか、又はそれらを含む、複数の治療期であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、治療レジメンは、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisが投与されるコロニー形成期、及びコロニー形成期後に発生する維持期を含む。いくつかの実施形態では、治療レジメンは、(i)少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されるコロニー形成期、並びに(ii)コロニー形成期に続いて、又はその後に発生する1つ以上の維持期を含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、維持期のうちの1つ以上の間に投与される。特定の実施形態では、治療レジメンは、(i)少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されるコロニー形成期、並びに(ii)1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖が投与される維持期を含む。特定の実施形態では、治療レジメンは、(i)少なくとも1つのプロバイオティック株及び濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されるコロニー形成期、(ii)濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与される維持期、並びに(iii)1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖が投与される維持期を含む。
特定の実施形態では、治療レジメンは、コロニー形成期である第1又は初期の治療期、及び1つ以上の維持期であるか、又はそれを含む1つ以上の後続の治療期を含む、1つ以上の治療期であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、コロニー形成期は、少なくとも3日間、5日間、7日間、10日間、1週間、2週間、3週間、又は4週間の継続期間を有し、かつ/又はその間続く。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、B.longumsubsp infantisである。特定の実施形態では、B.longumsubsp.infantisは、コロニー形成期中、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回、少なくとも1×10CFUの用量で投与される。いくつかの実施形態では、総ヒトミルクオリゴ糖の重量によって10g~25gの濃縮ヒトミルク透過液組成物の用量が、コロニー形成期中、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回投与される。いくつかの実施形態では、治療レジメンは、コロニー形成期に続く1つ以上の維持期を有する。特定の実施形態では、維持期は、少なくとも3日間、5日間、7日間、10日間、1週間、2週間、3週間、又は4週間続く。特定の実施形態では、少なくとも1つの維持期は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を投与することを含む維持期であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、10g~25gの合成ヒトミルクオリゴ糖の用量が、維持期中、少なくとも1日おきに1回又は少なくとも1日1回投与される。特定の実施形態では、合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上の1つ以上を含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、及びジフコシルラクトースであるか、又はそれらを含む。コロニー形成期及び維持期は、治療レジメン中に1回実施され得るか、又はいくつかの実施形態では、治療レジメン中に複数回にわたって繰り返され得るか、若しくは循環され得る。特定の実施形態では、治療期は、例えば、それらが治療レジメン中に最初に実施されるときと比較して、治療レジメンでそれらが繰り返されるときに短縮されてもよい。
いくつかの実施形態では、治療レジメンは、コロニー形成期である少なくとも第1又は初期の治療期、及び維持期である少なくとも2つの後続の治療期を含む、複数の治療期であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、コロニー形成期は、少なくとも3日間、5日間、7日間、10日間、1週間、2週間、3週間、又は4週間続く。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、B.longum subsp.infantisであり、コロニー形成期中、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回、少なくとも1×10CFUの用量で投与される。いくつかの実施形態では、総ヒトミルクオリゴ糖の重量によって4.5g~25g又は15g~25gの濃縮ヒトミルク透過液組成物の用量が、コロニー形成期中、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回投与される。いくつかの実施形態では、治療レジメンは、少なくとも3日間、5日間、7日間、10日間、1週間、2週間、3週間、又は4週間続く維持期である第2の治療期を有し、ここで、濃縮ヒトミルク透過液は、少なくとも1日おきに1回又は少なくとも1日1回、総ヒトミルクオリゴ糖の重量によって、4.5g~25g又は10g~25gの用量で投与される。いくつかの実施形態では、治療レジメンは、少なくとも3日間、5日間、7日間、10日間、1週間、2週間、3週間、又は4週間続く維持期である第3の治療期を有し、ここで、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、治療期中、少なくとも1日おき又は毎日、1日当たり4.5g~25g又は15g~25gの量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、及びジフコシルラクトースであるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上の1つ以上を含む。治療期、例えば、コロニー形成期若しくは維持期は、治療レジメン中に1回実施され得るか、又はいくつかの実施形態では、それらは、治療レジメン中に複数回繰り返され得るか、若しくは循環され得る。特定の実施形態では、治療期は、例えば、それらが治療レジメン中に最初に実施されるときと比較して、治療レジメンでそれらが繰り返されるときに短縮されてもよい。
特定の実施形態では、対象は、移植、例えば、固形臓器移植又は同種造血幹細胞移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である。特定の実施形態では、治療レジメンは、移植の少なくとも3日、5日、7日、又は14日前に開始する。特定の実施形態では、コロニー形成期は、移植の少なくとも3日、5日、7日、又は14日前に開始する。特定の実施形態では、治療コロニー形成期は、移植後、例えば、移植後14日、10日、7日、5日、3日、1日以内、又は直後に開始する。特定の実施形態では、コロニー形成期は、移植前に開始し、移植の少なくとも3日、5日、7日、10日、又は14日後まで持続するか又は続く。特定の実施形態では、対象は、移植前、移植中、及び/又は移植後に抗生物質を用いた治療を受ける。いくつかの実施形態では、対象は、移植の少なくとも3、5、7、又は14日前に開始する抗生物質を用いた治療を受ける。特定の実施形態では、抗生物質を用いた治療は、移植の少なくとも3日、5日、7日、10日、又は14日後まで持続するか又は続く。特定の実施形態では、治療レジメンは、抗生物質治療の最後の7日、5日、3日、又は1日以内に開始する。いくつかの実施形態では、治療レジメンは、抗生物質治療が停止、終了、又は完了した直後に開始する。特定の実施形態では、コロニー形成期は、抗生物質を用いた治療中に開始し、抗生物質治療が停止、終了、又は完了して少なくとも3日、5日、7日、10日、又は14日後まで継続する。
いくつかの実施形態では、抗生物質治療は、セファロスポリン、例えば、セフピロム又はセフェピムなどの第4世代セファロスポリンの投与であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、抗生物質治療は、バンコマイシン、テイコプラニン、テラバンシン、ラモプラニン及びデカプラニン、コルボマイシン、コンプレスタチン、又はブレオマイシンのうちの1つ以上などのグリコペプチド抗生物質の投与であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、抗生物質治療は、ベータ-ラクタマーゼ阻害剤、例えば、ピペラシリン-タゾバクタムの投与であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、抗生物質治療は、カルバペネム、例えば、ドリペネム、エルタペネム、イミペネム、又はメロペネムのうちの1つ以上を用いた治療であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、抗生物質治療は、パロモマイシン、アミカシン、プラゾマイシン、トブラマイシン、ネオマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、又はアミカシンリプソームのうちの1つ以上などのアミノグリコシドの投与であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、抗生物質治療は、シプロフロキサシン、デラフロキサシン、ゲミフロキサシン、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、又はオフロキサシンのうちの1つ以上などのキノロン抗生物質の投与であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、抗生物質治療は、バンコマイシン、ポリミキシンB、メトロニダゾール、シプロフロキサシンのうちの1つ以上の投与であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、抗生物質治療は、リファキシミンの投与であるか、又はそれを含む。
特定の実施形態では、治療レジメンは、コロニー形成期である第1の治療期、及び維持期である少なくとも1つの後続の治療期を含む。特定の実施形態では、コロニー形成期は、少なくとも9日、10日、又は14日の継続期間を有する。いくつかの実施形態では、コロニー形成期全体を通して、B.longum subsp.infantisは、1日当たり少なくとも1×10CFUの用量で投与され、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たりの重量によって10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、維持期は、少なくとも14日の継続期間を有する。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、維持期中、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース及びラクト-N-ネオテトラオースである。
特定の実施形態は、提供される方法の有効性は、異なる組成物間の相互作用、例えば、相乗的相互作用に少なくとも部分的に関連すると企図する。例えば、いくつかの態様では、提供される方法は、代替の治療、例えば、代替の薬剤、代替のプロバイオティクス、若しくは代替のプレバイオティクスから、又はプレバイオティクス若しくはプロバイオティック株単独を用いた治療から予想されるであろうものよりもはるかに大きな程度まで、ディスバイオーシス及び関連する障害をうまく治療、補正、又は改善する。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、代替の治療、例えば、代替の薬剤、代替のプロバイオティクス、若しくは代替のプレバイオティクスを用いた治療、又はB.longum subsp.infantis若しくはプレバイオティクス単独を用いた治療から予想されるであろうものよりもはるかに高い程度まで、ディスバイオーシス及び関連する障害をうまく治療、補正、又は改善する。
II.組成物、キット、及び製造品
少なくとも1つのプロバイオティック細菌株(本明細書において、プロバイオティック細菌株、プロバイオティック株、又はプロバイオティクスとも称される)、及び1つ以上のプレバイオティック組成物であるか、又はそれらを含む組成物、キット、及び製造品が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、プレバイオティクスは、ヒトミルクオリゴ糖、例えば、複数の少なくとも10、25、50個、又はそれ以上のヒトミルクオリゴ糖を含有する、濃縮ヒトミルク透過液組成物であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、プレバイオティクスは、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、非ヒトミルク源から合成又は産生される1つ以上のヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、提供される組成物、キット、及び製造品は、少なくとも1つのプロバイオティック株及び1つ以上のプレバイオティクスの両方であるか、又はそれらを含む。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスは、別個の組成物に含まれ、例えば、対象に別々に投与される。したがって、特定の実施形態では、(i)少なくとも1つのプロバイオティック株であるか、又はそれを含む組成物、並びに(ii)プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖であるか、又はそれを含む組成物の両方を含む、キット及び製造品が、本明細書に提供される。また、少なくとも1つプロバイオティック株及びプレバイオティクスの両方を各々含有する1つ以上の組成物であるか、又はそれを含む、キット及び製造品も提供される。
特定の実施形態では、提供される組成物、キット、及び製造品は、セクションII-Aなど、本明細書に記載される濃縮ヒトミルク透過液組成物のいずれかを含有するか又は含む。いくつかの実施形態では、提供される組成物、キット、及び製造品は、セクションII-Bなど、本明細書に記載される1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖を含有するか又は含む。特定の実施形態では、提供される組成物、キット、及び製造品は、例えば、セクションII-Cに記載されるものなどの、本明細書に記載されるBifidobacteriumのプロバイオティック株のいずれかを含有するか又は含む。いくつかの態様では、提供されるキット及び製造品はまた、使用のためのラベル又は説明書を含んでもよい。いくつかの実施形態では、そのような使用のためのラベル又は説明書は、セクションIに記載されるものなどの、本明細書に提供される使用又は方法のいずれかを説明し得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖を内在化することができる。いくつかの実施形態では、プレバイオティクスは、インビボで、例えばヒトの腸管内で、少なくとも1つのプロバイオティック株の成長又は増殖を促進するように製剤化される。特定の実施形態では、プレバイオティクスは、少なくとも1つのプロバイオティック株の炭素源として選択的又は排他的に作用する。いくつかの実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、プロバイオティック株のエネルギー源として選択的又は排他的に作用する。
様々な実施形態は、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに1つ以上のプロバイオティック株の投与が、1つ以上のプロバイオティック株又はプレバイオティクスのいずれか単独の投与に基づいて予想されるであろうものよりも大きな程度まで、対象における疾患、障害、又は状態、例えば、炎症性又は自己免疫関連の疾患、障害、又は状態(本明細書、例えば、セクションIIIに記載されるもののいずれかなど)を相乗的に予防するか、又はその可能性、確率、若しくはリスクを低減することを企図する。
特定の実施形態では、プレバイオティクス及び1つ以上のプロバイオティック株の投与は、1つ以上のプロバイオティック株又はプレバイオティクスのいずれか単独の投与のいずれかに基づいて予想されるであろうものよりも大きな程度まで、例えば、ヒト腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスを相乗的に予防するか、又はその可能性、確率、若しくはリスクを低減する。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及び1つ以上のプロバイオティック株の投与は、1つ以上のプロバイオティック株又はプレバイオティクスのいずれか単独の投与に基づいて予想されるであろうものよりも大きな程度まで、ディスバイオーシス、及び/又はディスバイオーシスに関連し得る疾患、障害、若しくは状態の1つ以上の症状を相乗的に治療、低減、又は改善する。特定の実施形態は、ディスバイオーシスの程度、並びにディスバイオーシスの低減又は減少が、異なる微生物叢の属、種、及び/又は株の存在、部分、又は量を決定するための通例の遺伝子技術(例えば、16Sシーケンシング)を含むがこれに限定されない、通例の方法によって、当業者によって決定され得ることを企図する。
特定の実施形態は、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与が、1つ以上のプロバイオティック株又はプレバイオティクスのいずれか単独の投与に基づいて予想されるであろうものよりも大きな程度まで、移植、例えば、骨髄移植又は同種幹細胞移植(allo-HSCT)を受ける対象における移植片対宿主病を相乗的に予防するか、又はその可能性、確率、若しくはリスクを低減することを企図する。特定の実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与が、例えば、プロバイオティック株又はプレバイオティックのいずれか単独の投与に基づいて予想されるであろうものよりも大きな程度まで、GVHDに関連する1つ以上の症状の重症度を相乗的に低減、改善、治療、緩和、又は予防することが企図される。
いくつかの実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物、1つ以上の合成オリゴ糖、及びヒトミルクオリゴ糖を消費することができる少なくとも1つのプロバイオティック株が、それを必要とする対象に投与される。特定の実施形態では、ヒトミルク透過液組成物及び少なくとも1つのプロバイオティック株が、例えば、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内の少なくとも1つのプロバイオティック株の生着を確立又は促進するために、対象に投与され、次いで、1つ以上の合成オリゴ糖が、例えば、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内のプロバイオティック株の存在又は生着を維持するために投与される。
A.)濃縮ヒトミルク透過液組成物
いくつかの実施形態では、プレバイオティクスは、例えば、ヒト腸管内及び/又はヒト腸内マイクロバイオーム内などのインビボでの、少なくとも1つのプロバイオティック株の成長又は増殖を促進する、例えば、ヒトミルク糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、マイクロバイオーム内の少なくとも1つのプロバイオティック株のコロニー形成、増殖、拡大、生着、又は増加した存在を、例えば、選択的又は排他的に促進する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、Bifidobacteriumプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの、例えば、ヒト腸管内などのインビボでの成長又は増殖を促進する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、マイクロバイオーム内の1つ以上のBifidobacterium株、例えば、B.longum subsp.infantisのコロニー形成、増殖、拡大、又は増加した存在を、例えば、選択的又は排他的に促進する、複数のオリゴ糖、例えば、HMOを含有する。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、複数のヒトミルクオリゴ糖を含有する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、セクションII-A-(i)など、本明細書に記載される方法によって取得、誘導、又は入手される。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1つ以上のBifidobacterium株、例えば、B.longum subsp.infantis株によって内在化されることができるヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物のオリゴ糖の全て又は一部分は、ヒトミルクオリゴ糖であり、例えば、i)組成物中に存在するオリゴ糖種の割合、又はii)組成物中のオリゴ糖の総重量のいずれかよって、オリゴ糖の少なくとも25%、50%、75%、90%、95%、又は99%である。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物のオリゴ糖の全て又は本質的に全ては、ヒトミルクオリゴ糖である。
いくつかの態様では、ヒトミルクオリゴ糖は、ヒトミルク中に存在する又は見られるオリゴ糖である。特定の態様では、全てのHMOは、5つのモノサッカライドグルコース(Glc)、ガラクトース(Gal)、N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)、フコース(Fuc)、及びシアル酸(Sia)から構成され、N-アセチルノイラミン酸(Neu5Ac)を、シアル酸の形態だけではない場合、主要なものとして有する。特定の態様では、HMO生合成は、基本的な青写真に従うように思われ、全てのHMOは、その還元末端にラクトース(Galβ1-4Glc)を含有し、これは、β1-3又はβ1-6結合ラクト-N-ビオース(Galβ1-3GlcNAc-、1型鎖)又はN-アセチルラクトサミン(Galβ1-4GlcNAc-、2型鎖)の添加によって伸長され得る。ラクト-N-ビオースによる伸長が、鎖を終結させるように思われる一方で、N-アセチルラクトサミンは、2つのジサッカライドのうちの1つの添加によって更に伸長され得る。2つのジサッカライド単位間のβ1-6結合は、鎖分岐を導入する。分岐構造は、イソ-HMOと指定され、分岐のない線形構造は、パラ-HMOと指定される。ラクトース又は伸長したオリゴ糖は、α1-2、α1-3、若しくはα1-4結合でフコシル化され得、かつ/又はα2-3若しくはα2-6結合でシアル化され得る。特定の実施形態は、HMO構造が既知かつ特定可能であり、例えば、Bode,Glycobiology(2012)22(9):1147-1162; Prudden et al.PNAS(2017)114(27):6954-6959、Kobata,Pro.Jpn.Acad.,Ser B(2010)86:731-747、及びSmilowitz et al Annu Rev Nutr.(2014)34:143-169に記載されることを企図する。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトミルク(例えば、母乳又はヒト全乳)ではない。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトミルクオリゴ糖を保持しながら、主要栄養素、例えば、脂肪、タンパク質、及び/又は炭水化物を分離又は除去するための1つ以上のステップなどを用いて、ヒトミルクから誘導又は取得され得る。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトミルク強化剤ではない。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、100mL当たり2g未満のタンパク質を有し、かつ/又は100mL当たり3g未満の脂肪を有する。)様々な実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2%、1.5%、1%、0.5%、又は0.1%未満のタンパク質(重量/体積又はw/vによる)であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、3%、2.5%、2%、1.5%、1%、0.5%、又は0.1%未満の脂肪(w/v)であるか、又はそれを含む。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、複数のヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含有する。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、複数の、約又は少なくとも2、3、5、10、25、50、75、100、125、150個の異なる個々のヒトミルクオリゴ糖、例えば、異なる個々の化学式又は化学構造を有するヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、複数の、約又は少なくとも10、25、50、75、100、125、150個の異なる個々のヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、複数の、約又は少なくとも25個の異なる個々のHMOであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、複数の、約又は少なくとも80個の異なる個々のHMOであるか、又はそれを含む。特定の実施形態は、当業者は、オリゴ糖が、ヒトミルク中に見られるオリゴ糖と同一である化学式及び構造を有するかなど、オリゴ糖がHMOであるかを判断し得ることを企図する。特定の実施形態では、オリゴ糖がヒトミルクオリゴ糖であるかどうかの判断は、通例のものとして実施され得る。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトスキムミルクからの限外濾過透過液であるか、又はそらから得られる。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、本明細書、例えば、セクション-II-A-(i)に記載されるプロセスであるか、又はそれから得られる。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、米国特許 第8,927,027号、又はPCT出願第WO 2018/053535号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものと類似又は同一である。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、複数の、約又は少なくとも1、2、3、5、10、25、50、75、100、125、又は150個の異なる個々のヒトミルクオリゴ糖、例えば、異なる個々の化学式又は化学構造を有するヒトミルクオリゴ糖を含有する。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、複数の、約又は少なくとも25個の異なる個々のHMOであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、複数の、約又は少なくとも80個の異なる個々のHMOであるか、又はそれを含む。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ジフコヘキサオースI、ラクトジフコテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、シアリラクト-N-テトラオースc、シアリラクト-N-テトラオースb、及びジシアリルラクト-N-テトラオースのうちのいくつか又は全てを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ジフコヘキサオースI、ラクトジフコテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、シアリラクト-N-テトラオースc、シアリラクト-N-テトラオースb、及びジシアリルラクト-N-テトラオースのうちの全てを含む。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオロース、3-シアリルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、及び6’シアリルラクトースのうちのいくつか又は全てを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシルラクトース、3’-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、ラクト-N-フコペンタオースIII、シアリルラクト-N-テトラオースb、シアリルラクト-N-テトラオースc、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースI、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースII、ラクト-N-ヘキサオース、パラ-ラクト-N-ヘキサオース、ジシアリルラクト-N-テトラオース、フコシル-ラクト-N-ヘキサオース、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースa、及びジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースbのうちのいくつか又は全てを含む。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、ラクト-N-フコペンタオースIII、シアリルラクト-N-テトラオースa、シアリルラクト-N-テトラオースb、シアリルラクト-N-テトラオースc、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースI、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースII、ラクト-N-ヘキサオース、パラ-ラクト-N-ヘキサオース、ジシアリルラクト-N-テトラオース、フコシル-ラクト-N-ヘキサオース、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースa、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースb、ラクトジフコテトラオース、6’ガラクトシルラクトース、3’ガラクトシルラクトース、3-シアリル-3-フコシルラクトース、シアリルフコシルラクト-N-テトラオース、シアリルラクト-N-フコペンタオースV、ジシアリルラクト-n-フコペンタオースII、ジシアリルラクト-n-フコペンタオースV、ラクト-N-ネオ-ジフコヘキサオースII、3-フコシル-シアリラクト-N-テトラオースc、パラ-ラクト-N-ネオヘキソース、ラクト-N-オクタオース、ラクト-N-ネオオクタオース、ラクト-N-ネオヘキサオース、ラクト-N-フコペンタオースV、イソ-ラクト-N-オクタオース、パラ-ラクト-N-オクタオース、ラクト-デカオース、及びシアリルラクト-N-フコペンタオースIのうちのいくつか又は全てを含む。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオロース、3-シアリルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、及び6’シアリルラクトースの全てを含む、少なくとも10、25、50、100、125、又は150個のHMOを含有する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシル-ラコース(2’-fucosyl-lacose)、3’-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、ラクト-N-フコペンタオースIII、シアリルラクト-N-テトラオースb、シアリルラクト-N-テトラオースc、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースI、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースII、ラクト-N-ヘキサオース、パラ-ラクト-N-ヘキサオース、ジシアリルラクト-N-テトラオース、フコシル-ラクト-N-ヘキサオース、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースa、及びジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースbのうちの全てを含む、少なくとも25、50、100、125、又は150個のHMOを含有する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、ラクト-N-フコペンタオースIII、シアリルラクト-N-テトラオースa、シアリルラクト-N-テトラオースb、シアリルラクト-N-テトラオースc、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースI、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースII、ラクト-N-ヘキサオース、パラ-ラクト-N-ヘキサオース、ジシアリルラクト-N-テトラオース、フコシル-ラクト-N-ヘキサオース、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースa、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースb、ラクトジフコテトラオース(LD)、6’ガラクトシルラクトース、3’ガラクトシルラクトース、3-シアリル-3-フコシルラクトース、シアリルフコシルラクト-N-テトラオース、シアリルラクト-N-フコペンタオースV、ジシアリルラクト-n-フコペンタオースII、ジシアリルラクト-n-フコペンタオースV、ラクト-N-ネオ-ジフコヘキサオースII、3-フコシル-シアリラクト-N-テトラオースc、パラ-ラクト-N-ネオヘキソース、ラクト-N-オクタオース、ラクト-N-ネオオクタオース、ラクト-N-ネオヘキサオース、ラクト-N-フコペンタオースV、イソ-ラクト-N-オクタオース、パラ-ラクト-N-オクタオース、ラクト-デカオース、及びシアリルラクト-N-フコペンタオースIのうちの全てを含む、少なくとも25、50、100、125、又は150個のHMOを含有する。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、典型的に見られるヒトミルクであるものと比較して、1つ以上のHMOの増加した量、レベル、又は濃度を有する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、未処理のヒトミルク透過液、例えば、本明細書に記載されるようにプールされたヒトスキムミルクの限外濾過から生じるか、又は本明細書、例えば、セクションII-A-(i)に記載されるプロセスによって産生される透過液中に典型的に見られるものと比較して、1つ以上のHMOの増加した量、レベル、又は濃度を有する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、プールされたヒトミルク(例えば、少なくとも10、25、50、若しくは100人の個々のドナーのミルクからプールされた)中、又はプールされたヒトミルクから得られた透過液(例えば、ヒトミルクスキムの限外濾過から生じる透過液)中に見られる、存在する、又は検出される少なくとも25、50、75、100、125、150個の異なるHMOであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、プールされたヒトミルク中、又はプールされたヒトミルクから得られた透過液中に見られる、存在する、又は検出される少なくとも50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、又は99.9%の異なるHMOであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトミルクの試料にわたって見られ得る、存在し得る、又は検出され得る少なくとも50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、又は99.9%の個々のHMOであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、HMOの濃縮ヒトミルク透過液組成物は、プールされたヒトミルク中、又はプールされたヒトミルクから得られた透過液中に見られる、存在する、又は検出される、同じ又は実質的に同じHMOであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、ナノ濾過又は逆浸透によって更に濃縮されて、総HMOの濃度(例えば、w/wによる)を増加させる、少なくとも10、25、50、又は100人の個々のヒトミルクドナーから収集されたミルクからプールされたヒト全乳又はスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液であるか、又はそれを含む。一部の実施形態では、総HMOの濃度は、少なくとも0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、又は10%まで増加する。ある特定の実施形態では、総HMOの濃度は、少なくとも5%(w/w)まで増加する。特定の実施形態では、総HMOの濃度は、8%~12%(w/w)まで増加する。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、HMOではないオリゴ糖を含まないか、又は本質的に含まない。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、濃縮された限外濾過ヒトミルク透過液、例えば、本明細書に記載される限外濾過ヒトミルク透過液であるか、若しくはそれに由来する、又はセクションII-(A)-(i)など本明細書に記載される方法によって産生される、複数のHMOを含有する。
いくつかの実施形態では、提供される濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒト全乳の集団にわたって観察されるHMOのプロファイルと構造的及び機能的の両方で実質的に類似しているHMOプロファイルを有するか、又はそれを含む。すなわち、いくつかの態様では、プレバイオティクスは、個々のドナーではなくドナーのプールに由来するヒトミルク源から得られ得るため、HMOの配列は、いずれか1つの典型的な個体におけるものよりも多様になり、任意の特定の個体によって産生されるヒトミルクに見られる、又は典型的に見られるHMOのスペクトルとは対照的に、ヒトミルク中に見られるHMOのスペクトルを表す、又はより密接に表すことになる。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、個々のドナーからのヒトミルク中に見られる異なる個々のHMOの数よりも多い量の異なる個々のHMOであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、個々のドナーからのヒトミルク中に見られる異なる個々のHMOの数より、少なくとも1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、又は50個多い個々のHMOを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、個々のドナーからの複数のヒトミルク試料中に見られる異なる個々のHMOの平均又は中央値の数よりも多い量の異なる個々のHMOであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、個々のドナーからのヒトミルク中に見られる異なる個々のHMOの数より、少なくとも1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、又は50個多い個々のHMOを含む。
いくつかの態様では、HMO多様性の最大の変数のうちの1つは、母親のルイス血液型から、具体的には、活性フコシルトランスフェラーゼ2(fucosyltrasferase 2、FUT2)及び/又はフコシルトランスフェラーゼ3(fucosyltrasferase 3、FUT3)遺伝子を有するか否かに由来する。活性FUT2遺伝子が存在する場合、α1-2結合フコースが産生されるが、フコース残基は、FUT3遺伝子が活性であるときα1-4結合される。この「分泌者の状態」の結果は、一般的に、「分泌者」(すなわち、活性FUT2遺伝子を有するもの)が、α1-2結合オリゴ糖によって支配されるHMOのはるかにより多様なプロファイルを産生する一方で、「非分泌者」(すなわち、活性FUT2遺伝子を有しないもの)が、例えば、α1,-4結合オリゴ糖のより様々な配列を含み得るが(分泌者と比較して)、非分泌者が分泌者のHMOレパートリの主要成分を合成することができないため、多様性の総体的な減少を含む場合があるということである。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、α1-2結合フコースを含むヒトミルクオリゴ糖、及びα1-4結合フコースを含むヒトミルクオリゴ糖を含む。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも5%の総HMO(w/w)であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、15%、20%、25%、又は50%の総HMO(w/w)であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、5%~15%、7.5%~12.5%、8%~12%、8.5%~11%、又は8.4%~10.6%の総HMO(w/w)であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、8.5~11%の総HMO(w/w)であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、8.4%~10.6%の総HMO(w/w)であるか、又はそれを含む。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、4.0~5.5のpHを有する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、10%、5%、1%、又は0.1%未満のラクトース(w/w)を有する。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、10%、5%、1%、又は0.1%未満のグルコース(w/w)を有する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、10%、5%、1%、又は0.1%未満のガラクトース(w/w)を有する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、10%未満のガラクトース、10%未満のグルコース、及び0.1%未満のラクトースを有する。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、液体製剤である。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、粉末形態、例えば、凍結乾燥又は噴霧乾燥組成物である。
i).濃縮ヒトミルク透過液組成物を生成する方法
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、提供されたヒトミルクからの限外濾過透過液から取得又は精製されたヒトミルクオリゴ糖(HMO)であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、透過液は、HMOの濃度を増加させるために濃縮される。特定の実施形態では、提供されたヒトミルクは、ヒトミルクのプールを提供するためにプールされる。いくつかの実施形態では、ヒトミルクのプールは、2人以上の(例えば、10人以上の)ドナーからのミルクを含む。特定の実施形態では、プールされたヒトミルクは、少なくとも50、75、100、150、又は200人の個々のドナーからのミルクを含有する。特定の実施形態では、プールされたヒトミルクは、少なくとも100人の個々のドナー、又は100~300人の個々のドナーからのヒトミルクを含有する。いくつかの実施形態では、プールされたヒトミルクは、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、又は少なくとも150人の個々のヒトミルクドナーからのミルクを含有する。
いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、プールされたヒトミルクからの濃縮された限外濾過透過液であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、25、30、50、75、100、125、150個の異なる個々のHMO種(例えば、異なる個々の化学式又は化学構造を有するHMO)を含有する。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、2’-フコシルラクトース、3’-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、ラクト-N-フコペンタオースIII、シアリルラクト-N-テトラオースb、シアリルラクト-N-テトラオースc、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースI、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースII、ラクト-N-ヘキサオース、パラ-ラクト-N-ヘキサオース、ジシアリルラクト-N-テトラオース、フコシル-ラクト-N-ヘキサオース、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースa、及びジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースbのうちの全てを含む、少なくとも50個のHMOを含有する。
いくつかの態様では、濃縮ヒトミルク透過液組成物によって含有されるHMOのプロファイルは、ヒト全乳の集団にわたって観察されたHMOのプロファイル又は配列と構造的及び機能的の両方で実質的に類似している。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物が、個々のドナーではなくドナーのプールから得られたヒトミルクに由来するため、HMOのプロファイル又は配列は、任意の1つの典型的な個体においてよりも多様になる。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、分泌型母及び非分泌型母から産生されたHMOを含む。いくつかの実施形態では、透過液は、α1-2結合HMO及びα1,4結合HMOを含有するか、又はそれを含む。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、約又は少なくとも0.1%、0.5%、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%、4.0%、5.0%、7.5%、又は10%以上(w/w)のヒトミルクオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、凍結乾燥若しくはフリーズドライされるか、又は別の方法で粉末化される。いくつかの実施形態では、透過液組成物は、水性混合物である。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトミルク透過液、例えば、プールヒトミルクからの濃縮された限外濾過透過液から産生される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトミルク透過液、例えば、プールされたヒトミルクからの濃縮された限外濾過透過液を含有するか、又はそれで製剤化される。いくつかの実施形態では、濃縮された限外濾過透過液は、当技術分野で公知の任意の好適な方法又は技術に従って作製され得る。いくつかの態様では、好適な方法及び技術は、米国特許 第8,927,027号及びPCT公開 第WO2018/053535号に説明されるものを含み、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。ヒトミルク組成物を産生するための例示的な方法及び技術が、本明細書に簡潔に要約される。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、ヒトミルク透過液、例えば、ヒトスキムミルクを限外濾過することによって得られる透過液であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、透過液は、例えば、本明細書、例えば、セクション-II-A-(i)-(a)に記載されるように限外濾過及び濃縮される、濃縮された限外濾過ヒトミルク透過液である。特定の実施形態では、濃縮された限外濾過ヒトミルク透過液は、84g/L~106g/L又はおよそそのHMO(w/v)、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ジフコヘキサオースI、ラクトジフコテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、シアリラクト-N-テトラオースc、シアリラクト-N-テトラオースb、及びジシアリルラクト-N-テトラオースのうちの全てを含む少なくとも10個のHMOを含む、限外濾過ヒトミルク透過液から誘導又は産生される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1%以下のラクトース(重量/重量又はw/wによる)、15%以下のグルコース(w/w)、15%以下のガラクトース(w/w)、250mg/100g以下のカルシウム、250mg/100g以下のカリウム、100mg/100g以下のマグネシウム、100mg/100g以下のナトリウム、及び/又は250mg/100mg以下のリンであるか、又はそれらを含む。
a).ヒトミルクからの限外濾過透過液の処理
いくつかの実施形態では、ドナーミルクが受容され、凍結され、望ましいときに、解凍され、プールされる。いくつかの実施形態では、ドナーミルクは、次いで、例えば、本明細書に議論される方法のうちの1つ以上によって、汚染物を識別するためにスクリーニングされる。
いくつかの実施形態では、プールされたミルクは、例えば、約200ミクロンのフィルタを通じて濾過される。いくつかの実施形態では、プールされたミルクは、例えば、約63℃以上で約30分以上加熱される。いくつかの実施形態では、ミルクは、クリームをスキムから分離するために分離器、例えば、遠心分離器に移される。いくつかの実施形態では、クリームは、より多くのスキムを得るために、再び分離を受け得る。いくつかの実施形態では、所望の量のクリームが、限外濾過の前にスキムに添加される。特定の実施形態では、フィルタを通過しなかった材料は、保持液画分として収集され、フィルタを通過する材料は、透過液画分として収集される。
いくつかの実施形態では、スキム画分は限外濾過を受ける。いくつかの実施形態では、限外濾過は、タンパク質豊富な保持液及びHMO含有透過液を取得するために1kDa~1000kDaのフィルタを用いて実施される。このプロセスの詳細は、例えば、US8,545,920、US7,914,822、7,943,315、8,278,046、8,628,921、及び9,149,052に見出され得、それらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、限外濾過は、1kDa~100kDa、5kDa~50kDa、又は10kDa~25kDaであるフィルタを用いて実施される。特定の実施形態では、フィルタは、約又は少なくとも5kDa、10kDa、20kDa、25kDa、50kDa、又は100kDaである。いくつかの実施形態では、スキム画分は、約10kDaであるフィルタを用いた限外濾過を受ける。特定の実施形態では、スキム画分は、約25kDaであるフィルタを用いた限外濾過を受ける。特定の実施形態では、スキム画分は、約50kDaであるフィルタを用いた限外濾過を受ける。
いくつかの実施形態では、限外濾過された透過液は、ラクトースを低減するためのプロセスを受ける。特定の実施形態では、実質的に低減されたレベルのラクトースを有する精製されたHMO組成物を産生するためのプロセスが提供される。特定の実施形態では、実質的な低減は、ヒトミルク透過液のHMO含量の収率の損失又は分子プロファイルの変化なしで、ラクトース豊富なヒトミルク透過液画分からのラクトースの生化学的及び/又は酵素的除去を含むか、又は必要とする。また、特定の実施形態では、酵素消化がラクトースを低減するために使用される場合、残留不活性化異種タンパク質を残さない。特定の実施形態では、限外濾過後に透過液に存在するラクトースの約又は少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、99.9%、又は99.99%が除去される、例えば、酵素消化される。特定の実施形態では、透過液は、酵素消化後にラクトースを含まないか、又は本質的に含まない。
特定の実施形態では、ヒトミルク透過液からラクトースを低減するためのプロセスは、a)透過液混合物のpHを調整するステップ、b)pH調整された混合物を加熱するステップ、c)加熱された透過液混合物にラクターゼ酵素を添加して、透過液/ラクターゼ混合物を作成し、ある期間インキュベートするステップ、d)混合物からラクターゼを除去し、混合物を濾過して、ラクターゼを除去するステップ、及びe)ヒトミルクオリゴ糖を濃縮するステップのうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)~(c)が実施されるときの順序は、変更されてもよい。したがって、いくつかの態様では、ステップは、(a)-(b)-(c)、(a)-(c)-(b)、(c)-(b)-(a)、(c)-(a)-(b)、(b)-(a)-(c)、又は(b)-(c)-(a)の順序で実施され得、それにより、例えば、ラクターゼ酵素は、混合物を加熱する前に、又は代替的に加熱プロセス中の任意の時点で添加され得る。同様に、また単なる一例として、混合物は、pHの調整前に加熱されてもよい。更に、いくつかのステップが単一のステップにグループ化されてもよく、例えば、「ラクトースの酵素消化」又は「ラクトースのラクトース消化」は、説明されるようにステップ(a)~(c)を伴う。これらのステップは、同時に実施されてもよく、又は任意の順序で連続的であってもよい。したがって、本明細書で使用される場合、「ラクトース消化」は、任意の順序における連続的な又は同時の少なくともこれら3つのステップの実施を指す。
特定の実施形態では、透過液のpHは、約3~約7.5のpHに調整される。いくつかの実施形態では、pHは、約3.5~約7.0のpHに調整される。特定の実施形態では、pHは、約3.0~約6.0のpHに調整される。特定の実施形態では、pHは、約4~約6.5のpHに調整される。いくつかの実施形態では、pHは、約4.5~約6.0のpHに調整される。特定の実施形態では、pHは、約5.0~約5.5のpHに調整される。特定の実施形態では、pHは、約4.3~約4.7、好ましくは4.5のpHに調整される。pHは、酸又は塩基を添加することによって調整され得る。いくつかの実施形態では、pHは、酸、例えば、HClを添加することによって調整される。特定の実施形態では、pHは、1N HClを添加し、ある期間、例えば約15分間混合することによって調整される。
いくつかの実施形態では、pH調整された透過液は、約25℃~約60℃の温度に加熱される。特定の実施形態では、透過液は、約30℃~約55℃の温度に加熱される。いくつかの実施形態では、透過液は、約40℃~約50℃の温度に加熱される。いくつかの実施形態では、透過液は、約40℃~約60℃、45℃~約55℃、47℃~約53℃、又は49℃~約51℃の温度に加熱される。特定の実施形態では、透過液は、約48℃~約50℃の温度に加熱される。いくつかの実施形態では、透過液は、約50℃の温度に加熱される。いくつかの実施形態では、透過液は、約40℃以下の温度に加熱される。
特定の実施形態では、ラクターゼ酵素は、透過液/ラクターゼ混合物を作成するために、pH調整された加熱された透過液に添加される。特定の実施形態では、透過液/ラクターゼ混合物内のラクトースは、モノサッカライドに分解される。特定の実施形態では、ラクターゼ酵素は、約0.1%w/w~約0.5%w/wの濃度で添加される。特定の実施形態では、ラクターゼ酵素は、約0.1%w/w、又は0.2%若しくは0.3%若しくは0.4%若しくは0.5%w/wで添加される。使用され得る多くの市販のラクターゼ酵素が存在する。したがって、ラクターゼ酵素は、任意の起源由来(例えば、真菌又は細菌由来)であってもよい。
いくつかの実施形態では、pH調整され加熱された透過液は、ラクターゼ酵素とともに約5~約225分間インキュベートされる。特定の実施形態では、インキュベーション時間は、約15分~約90分である。いくつかの実施形態では、インキュベーション時間は、約30分~約90分である。特定の実施形態では、インキュベーション時間は、約60分である。いくつかの態様は、インキュベーション時間が、使用される酵素源、混合物の温度及びpH、並びに使用される酵素の濃度が挙げられるが、これらに限定されない無数の要因に依存することを企図する。したがって、いくつかの実施形態では、ラクターゼ酵素とのインキュベーション時間は、そのような変数を通例のものとして考慮して調整され得る。本明細書に提供されるpH、温度、及び酵素インキュベーション条件は、本明細書に説明されるプロセスに最適に作用するものであるが、当業者は、同様の結果を達成するために、これらの変数のうちの1つ以上に修正が行われ得ることを理解するであろう。例えば、本明細書に説明される約0.1%w/w~約0.5%w/wよりも少ない酵素が使用される場合、インキュベーション時間は、同じレベルのラクトース消化を達成するために延長される必要があり得る。同様に、温度及びpH変数の両方に対しても同様の調整が行われ得る。
特定の実施形態では、透過液/ラクターゼ混合物は、インキュベーション後、約20℃~約30℃の温度に冷却される。特定の実施形態では、透過液/ラクターゼ混合物は、約25℃の温度に冷却される。
いくつかの実施形態では、透過液/ラクターゼ混合物は、不溶性構成成分を除去するために浄化される。特定の実施形態では、不溶性材料は、pH及び温度の変化全体を通して形成され得る。したがって、いくつかの実施形態では、混合物を浄化して、例えば、デプスフィルタを通してこれらの不溶性構成成分を除去することが必要であるか、又は有益であり得る。フィルタは、0.1~10ミクロンのフィルタであってもよい。いくつかの実施形態では、フィルタは、約1~約5ミクロンのフィルタである。あるいは、不溶性構成成分の除去は、遠心分離プロセス、又は遠心分離及び膜濾過の組み合わせによって達成され得る。浄化ステップは、本明細書に説明される多様なHMO組成物の調製に必須ではなく、むしろ、この任意のステップは、より精製された透過液組成物を得るのを補助する。更に、浄化ステップは、濾過膜の再利用性、したがって、プロセスの拡張性において重要である。いくつかの態様は、十分な浄化なしでは、実質的により多くの濾過材料が必要となり、臨床規模で透過液組成物を産生する困難性及び費用が増加することを企図する。しかしながら、製剤化及び適用に応じて、より多くの又はより少ない精製された透過液組成物を産生するために、この段階で、より厳密な又はあまり厳密ではない浄化が形成され得ることを理解するであろう。例えば、沈殿したミネラルは、凍結乾燥用の製剤の場合、あまり問題にならない場合がある。
特定の実施形態では、使用済み及び過剰なラクターゼ酵素は、浄化された透過液/ラクターゼ混合物から除去される。しかしながら、不活性化異種タンパク質が生物学的危険性を有しない場合があり、したがって、ラクターゼ除去の追加ステップ又は不活性化さえ必要ではない場合がある。いくつかの実施形態では、使用済み及び過剰なラクターゼは、例えば、高温、高圧、又は両方によって不活性化される。いくつかの実施形態では、不活性化ラクターゼは、組成物から除去されない。
しかしながら、特定の実施形態では、異種タンパク質を除去するための更なる精製が実施される。そのような実施形態では、ラクターゼ酵素の除去は、限外濾過によって達成され得る。いくつかの実施形態では、限外濾過は、限外濾過膜を使用して、例えば、50,000ダルトン以下の分子量カットオフを有する膜、例えば、BIOMAX-50K、25,000ダルトン以下、例えば、BIOMAX-25K、又は10,000ダルトン以下、例えば、BIOMAX-10Kを使用して達成される。いくつかの実施形態では、分子量カットオフは、約10kDa以下である。いくつかの実施形態では、分子量カットオフは、約25kDa以下である。いくつかの実施形態では、分子量カットオフは、約50kDa以下である。
特定の実施形態では、追加の限外濾過は、例えば、50,000ダルトン以下、25,000ダルトン以下、又は10,000ダルトン以下の分子量カットオフを有する初期の膜よりも小さい膜を通して実施される。いくつかの実施形態では、追加の限外濾過は、10kDa~50kDa、1kDa~10kDa、1kDa~5kDa、又は2kDa~3kDaの分子量カットオフを有する膜を用いて実施される。特定の実施形態では、追加の限外濾過は、2kDa~3kDaの分子量カットオフを有する膜を用いて実施される。特定の実施形態では、追加の限外濾過は、実施されない。いくつかの実施形態では、追加の濾過ステップは、より小さい潜在的に生物活性及び/又は免疫原性の因子の除去を補助することなどによって、透過液生成物の全体的な純度を支援することなどのために実施される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回、場合によっては2回以上の限外濾過(又は代替のラクターゼ除去手段)を受けた浄化された混合物は、更に濾過されて、ヒトミルクオリゴ糖を精製及び濃縮し、ミネラル及びモノサッカライド含量を低減する。
いくつかの実施形態では、濾過は、ナノ濾過膜を使用して達成され得る。いくつかの実施形態では、膜は、1,000ダルトン以下の分子量カットオフを有する。特定の実施形態では、膜は、1kDa~1,000kDaの分子量カットオフを有する。いくつかの実施形態では、膜は、600Da未満の分子量カットオフを有する。特定の実施形態では、膜は、400Da~500Daの分子量カットオフを有する。いくつかの態様では、追加のナノ濾過は、モノサッカライド、ミネラル、特にカルシウム、及びより小さい分子を除去して、最終精製HMO組成物、例えば、濃縮された限外濾過ヒトミルク透過液を産生する。
いくつかの実施形態では、ミネラルの除去のために追加又は代替のステップが行われてもよい。そのような追加のステップとしては、例えば、加熱された(40℃以上)か、若しくは冷蔵/凍結及び解凍された、濃縮された限外濾過透過液、例えば、HMO濃縮物の遠心分離、膜浄化(0.6ミクロン以下)、又は遠心分離及び膜濾過の組み合わせが挙げられ得る。これらの追加又は代替のステップの回収された上清又は濾液は、いくつかの実施形態では、ナノ濾過膜を使用して更に濃縮される。いくつかの実施形態では、ナノ濾過は、600ダルトン以下の分子カットオフを有する膜を通した濾過を含む。いくつかの実施形態では、これらの追加のステップは、低温殺菌の前又は後が挙げられるが、これらに限定されないプロセスの任意の段階で実施されてもよい。
いくつかの実施形態では、ナノ濾過膜の物理的特性は、濃縮されたシアリル化HMOが好ましい場合、シアリル化HMOを選択的に濃縮し、例えば、HMO濃縮物からの中性HMOの除去のより高い効率を可能にするように、化学修飾などの修飾が行われ得る。
いくつかの実施形態では、透過液は、当技術分野で公知の任意の手段などによって、バイオバーデンを低減するように処理される。いくつかの実施形態では、精製HMO組成物は、低温殺菌される。いくつかの態様では、低温殺菌は、最低30分間63℃以上で達成される。低温殺菌後、組成物は、約25℃~約30℃に冷却され、0.2ミクロンのフィルタを通して浄化されて、いかなる残留沈殿物質も除去する。
特定の実施形態では、透過液は、更に処理、例えば、濃縮又は希釈されてもよい。いくつかの実施形態では、透過液は、ナノ濾過、逆浸透、又は乾燥、例えば、凍結乾燥などの好適なプロセスによって濃縮され得る。いくつかの実施形態では、本明細書の方法によって作製された精製されたHMO組成物は、凍結乾燥若しくはフリーズドライされ得るか、又は別の方法で粉末化され得る。
b.)プールされたヒトミルクの取得
いくつかの実施形態では、透過液は、複数の適格なヒトミルクドナーからプールされたヒトミルクから得られる。プールされたヒトミルクを取得、検査、及び適格性評価するためのプロセスは、本明細書に簡潔に記載される。
いくつかの実施形態では、ヒトミルクは、ドナーによって提供され、ドナーは、任意のミルクが処理される前に、事前スクリーニング及び承認される。いくつかの態様では、様々な技術を使用して、好適なドナーを特定及び適格性評価する。いくつかの実施形態では、ドナー候補は、承認プロセスの一部として、その医師及びその子供の小児科医からの公開を取得しなければならない。これは、特に、ドナーが慢性的に病気ではなく、その子供が提供の結果として罹患しないことを保証するのに役立つ。ミルクの収集及び流通を適格性評価及び監視するための方法及びシステムは、例えば、米国特許第8,545,920号、同第7,943,315号、同第9,149,052号、同第7,914,822号、及び同第8,278,046号に記載され、それらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。ドナーは、その提供に対して報酬を受ける場合と受けない場合がある。
特定の実施形態では、ドナースクリーニングは、処方薬及び非処方薬の評価、乱用薬物検査、並びに特定の病原体の検査を含む、包括的なライフスタイル及び既往歴の質問票を含む。いくつかの実施形態では、生物学的試料、例えば、血液試料及び/又はミルク試料は、例えば、qPCR又はELISAなどの任意の好適な通例の技術によって、細菌又はウイルスなどの感染性因子の存在についてスクリーニングされ得る。そのような感染性因子としては、ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)、HIV-2、ヒトTリンパ球向性ウイルス1型(HTLV-I)、HTLV-II、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、及び梅毒が挙げられ得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、ドナーは、一定期間、例えば、約又は少なくとも1か月、3か月、6か月、1年、又は1年超にわたって、試料を継続的に提供し得る。いくつかの実施形態では、その期間中、ドナーは、再適格性評価され得る。いくつかの態様では、再適格性評価されないか、又は適格性評価で不合格であるドナーは、再適格化評価されるか合格するまで保留されるか、又は再適格性評価スクリーニングの結果によって正当化された場合、永久的に保留される。後者の場合、そのドナーによって提供された残りの全てのミルクは、在庫から取り除かれ、破棄されるか、又は研究目的にのみ使用される。
いくつかの実施形態では、ドナーが承認されると、例えば、ミルクがミルク貯蔵施設から離れたドナーによって発現されたとき、ドナーのミルクが別のドナーではなく適格なドナーから発現されたことを確実にするために、ドナーの同一性マッチングが、提供されたヒトミルクに対して実施され得る。特定の実施形態では、ミルクが真に承認されたドナーからのものであることを保証するために、ドナーのミルクは、遺伝子マーカー、例えば、DNAマーカーについて試料採取され得る。そのような対象特定技術は、当技術分野で既知である(例えば、米国特許第7,943,315号を参照されたく、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。いくつかの実施形態では、ミルクは、検査結果が受け取られるまで貯蔵(例えば、-20℃以下で)及び隔離され得る。
ミルクは、病原体についても検査される。いくつかの実施形態では、ミルクは、例えば、HIV-1、HBV、及びHCVなどのウイルスを特定するために、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって遺伝子スクリーニングされる。いくつかの実施形態では、培養を介して様々な細菌種、真菌、及びカビをスクリーニングする微生物パネルを使用して、汚染物を検出してもよい。いくつかの実施形態では、微生物パネルは、好気性菌数、Bacillus cereus、Escherichia coli、Salmonella、Pseudomonas、coliforms、Staphylococcus aureus、酵母、及びカビについて検査し得る。いくつかの実施形態では、病原体スクリーニングは、低温殺菌の前及び後の両方で実施されてもよい。
病原体のスクリーニングに加えて、ドナーミルクは、乱用薬物(例えば、限定されないが、コカイン、アヘン、合成オピオイド(例えば、オキシコドン/オキシモルホン)メタンフェタミン、ベンゾジアゼピン、アンフェタミン、及びTHC)、並びに/又は非ヒトタンパク質などの不純物についても検査され得る。特定の実施形態では、例えば、ドナーが提供に対して報酬を受ける場合、提供量を増加させるために、牛乳又は牛乳乳児用調製粉乳がヒトミルクに添加されていないことを確実にするために、ELISAを使用して、ウシタンパク質などの非ヒトタンパク質についてミルクを検査してもよい。
特定の実施形態では、不純物は、ヒトミルクの提供に添加される任意の非ヒトミルク液体又は充填剤を含み、それによって、その提供を、もはや混ぜ物のない純粋なヒトミルクではなくする可能性がある。スクリーニングされる特定の不純物としては、非ヒトミルク及び幼児用調製粉乳が挙げられる。特定の実施形態では、スクリーニングされる不純物としては、牛乳、牛乳調製粉乳、ヤギ乳、豆乳、及び大豆調製粉乳が挙げられる。いくつかの実施形態では、当業者によって既知かつ通例の方法は、ヒトミルク試料中の非ヒトミルクタンパク質、例えば、牛乳及び大豆タンパク質を検出するように適合され得る。特に、ヒトミルク中に見られない不純物中に見られるタンパク質に特異的な抗体を利用する免疫測定、例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ウェスタンブロット、又は免疫ブロットを使用して、ヒトミルク試料中のタンパク質の存在を検出することができる。
B.)合成オリゴ糖
特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、例えば、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム内の少なくとも1つのプロバイオティック株の生着を促進又は維持するために、対象に投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、例えば、ヒト腸管又は腸内マイクロバイオーム内などのインビボでの、少なくとも1つのプロバイオティック株の成長又は増殖を促進する非消化性炭水化物である。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、ヒトミルクオリゴ糖などの非消化性炭水化物は、マイクロバイオーム内の少なくとも1つのプロバイオティック株のコロニー形成、増殖、拡大、又は増加した存在を、例えば選択的又は排他的に、促進する。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、Bifidobacteriumプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの、例えば、ヒト腸管又は腸内マイクロバイオーム内などのインビボでの成長又は増殖を促進する。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、非消化性炭水化物であるか、又はそれを含む。様々な実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、哺乳動物ミルク中に見られるか、又はそこに自然発生するものと同一である1つ以上の合成オリゴ糖であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。
特定の実施形態では、合成オリゴ糖は、フラクト-オリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、トランスガラクトオリゴ糖(TOS)、グルコ-オリゴ糖、キシロ-オリゴ糖(XOS)、キトサンオリゴ糖(COS)、大豆オリゴ糖(SOS)、イソマルト-オリゴ糖(IMOS)、又はそれらの誘導体のうちの1つ以上を含み得る。特定の実施形態では、そのような誘導体は、プロバイオティック株、例えば、、B.longum subsp.infantisによるオリゴ糖の消費、代謝、及び/又は内在化(輸送又は輸入などによる)の可能性又は確率を高め得る修飾を有するものを含む。そのような修飾は、限定されるものではないが、フコシル化又はシアル化を含み得る。いくつかの実施形態では、合成オリゴ糖は、Bifidobacterium、例えば、B.longum subsp.infantisの1つ以上の株、種、又は亜種によって代謝、消費、及び/又は内在化されることができる、FOS、GOS、TOS、グルコ-オリゴ糖、XOS、COS、SOS、IMOS、若しくは誘導体、又は上記のいずれか若しくは全てのうちの1つ以上を含み得る。特定の実施形態では、合成オリゴ糖は、耐性デンプン、ペクチン、サイリウム、アラビノガラクタン、グルコマンナン、ガラクトマンナン、キシラン、ラクトスクロース、ラクツロース、ラクチトール、並びにタラガム、アカシア、キャロブ、オート麦、竹、シトラス繊維などの様々な他のタイプのガムから、繊維又は多糖類を加水分解する酵素による処理などによって取得又は誘導される、1つ以上のオリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、これらの手段によって取得される混合物の1つ以上の合成オリゴ糖は、Bifidobacteriumの少なくとも1つの株、例えば、B.longum subsp.infantisによって消費、代謝、及び/又は内在化されることができる。
特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、例えば、化学構造又は式によって、哺乳動物ミルク中に見られるオリゴ糖と同一である。いくつかの実施形態では、合成オリゴ糖は、特定のBifidobacterium株、例えば、B.longum subsp.infantisによって内在化及び代謝され得る。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、1つ以上の哺乳動物ミルクオリゴ糖と同一である。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、合成哺乳動物ミルクオリゴ糖である。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、イヌ、ネコ、ラクダ、ヤギ、ウシ、ヤク、バッファロー、ウマ、ロバ、ホウギュウ、ヒツジ、トナカイ、キリン、ゾウ、非ヒト霊長類、又はヒト由来のミルクが挙げられるが、これらに限定されないミルク中に見られる、1つ以上のオリゴ糖と同一である。
特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、合成ヒトミルクオリゴ糖である。特定の実施形態では、合成ヒトミルクオリゴ糖は、非ヒトミルク源から合成、産生、誘導、取得、又は製造されるオリゴ糖である。いくつかの態様では、合成ヒトミルクオリゴ糖、並びにオリゴ糖及びヒトミルクオリゴ糖を合成するための方法は、既知であり、限定されるものではないが、PCT公開第WO2017/101958号、同第WO2015/197082号、同第WO2015/032413号、同第WO2014/167538号、同第WO2014/167537号、同第WO2014/135167号、同第WO2013/190531号、同第WO2013/190530号、同第WO2013/139344号、同第WO2013/182206号、同第WO2013/044928号、同第WO2019/043029号、同第WO2019/008133号、同第WO2018/077892号、同第WO2017/042382号、同第WO2015/150328号、同第WO2015/106943号、同第WO2015/049331号、同第WO2015/036138号、及び同第WO2012/097950号に記載されるものを含み、それらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ジフコヘキサオースI、ラクトジフコテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、シアリラクト-N-テトラオースc、シアリラクト-N-テトラオースb、及びジシアリルラクト-N-テトラオースのうちのいくつか又は全てのうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオロース、3-シアリルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、及び6’シアリルラクトースのうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、ラクト-N-フコペンタオースII、ラクト-N-フコペンタオースIII、シアリルラクト-N-テトラオースa、シアリルラクト-N-テトラオースb、シアリルラクト-N-テトラオースc、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースI、ラクト-N-ジフコ-ヘキサオースII、ラクト-N-ヘキサオース、パラ-ラクト-N-ヘキサオース、ジシアリルラクト-N-テトラオース、フコシル-ラクト-N-ヘキサオース、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースa、ジフコシル-ラクト-N-ヘキサオースb、ラクトジフコテトラオース(LD)、6’ガラクトシルラクトース、3’ガラクトシルラクトース、3-シアリル-3-フコシルラクトース、シアリルフコシルラクト-N-テトラオース、シアリルラクト-N-フコペンタオースV、ジシアリルラクト-n-フコペンタオースII、ジシアリルラクト-n-フコペンタオースV、ラクト-N-ネオ-ジフコヘキサオースII、3-フコシル-シアリラクト-N-テトラオースc、パラ-ラクト-N-ネオヘキソース、ラクト-N-オクタオース、ラクト-N-ネオオクタオース、ラクト-N-ネオヘキサオース、ラクト-N-フコペンタオースV、イソ-ラクト-N-オクタオース、パラ-ラクト-N-オクタオース、ラクト-デカオース、及びシアリルラクト-N-フコペンタオースIのうちの1つ以上を含む。
特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの2つ以上であるか、又はそれらを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトースであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、3-フコシルラクトースであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、ラクト-N-テトラオースであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、ラクトN-ネオテトラオースであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、(i)2’-フコシルラクトース及び3-フコシルラクトース、(ii)2’-フコシルラクトース及びラクト-N-テトラオース、(iii)2’-フコシルラクトース及びラクト-N-ネオテトラトース、(iv)3-フコシルラクトース及びラクト-N-テトラオース、(v)3-フコシルラクトース及びラクト-N-ネオテトラトース、又は(vi)ラクト-N-テトラトース及びラクト-N-オテトラトースであるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、(i)3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、及びラクト-N-オテトラトース、(ii)2’-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、及びラクト-N-テトラネオオース、(iii)2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、及びラクト-N-ネオテトラトース、又は(iv)2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、及びラクト-N-テトラオースであるか、又はそれらを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、及びラクト-N-ネオテトラオースであるか、又はそれらを含む。
特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトースであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、ジシアリルラクト-N-テトラオースであるか、又はそれを含む。
C.)プロバイオティクス
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株、例えば、Bifidobacterium株、例えば、B.longum subsp.infantisであるか、又はそれを含む組成物が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、プレバイオティクスと同じ組成物中に含有される又は含まれる。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、プレバイオティクスとは別個の組成物中に含有される又は含まれる。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、HMOなどのオリゴ糖を消費又は代謝することができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、HMOを炭素源として利用することができる。特定の実施形態では、HMOは、例えば、腸管又はマイクロバイオーム中に存在する他の微生物又は細菌と比較して、少なくとも1つのプロバイオティック株によって優先的に消費又は代謝される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、本明細書、例えば、セクションII-A又はII-Bに記載されるもののいずれかのものを含む、1つ以上のプレバイオティクスを消費又は代謝することができる。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、濃縮ヒトミルク透過液組成物のオリゴ糖の全て又は本質的に全てを消費又は代謝することができる。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、HMOを消費又は代謝することができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、HMOを消費又は代謝する前に、HMOを内在化することができる。特定の実施形態は、HMOを消費又は代謝するプロバイオティック株が既知であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれるGotoh et al.Sci Rep.2018 Sep 18;8(1):13958に説明されるものなどの通例の技術によって特定され得ることを企図する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、プレバイオティクスを加水分解することができる1つ以上の酵素を含有する。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、ヒトミルクオリゴ糖を加水分解することができる1つ以上の酵素を含有する。特定の実施形態では、1つ以上の酵素は、外部オリゴ糖、例えば、プロバイオティック細胞の外側にあるHMOなどのオリゴ糖を加水分解する。いくつかの実施形態では、1つ以上の酵素は、ヒトミルクオリゴ糖などのオリゴ糖を内部的に又はプロバイオティック細胞内で加水分解する。特定の実施形態では、1つ以上の酵素は、内在化されたヒトミルクオリゴ糖を加水分解する。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、1つ以上のHMOを加水分解することができる1つ以上の酵素を含有する。特定の実施形態では、1つ以上の酵素は、外部HMOを加水分解する。いくつかの実施形態では、1つ以上の酵素は、プロバイオティック細胞の外側にあるHMOを加水分解する。いくつかの実施形態では、1つ以上の酵素は、HMOを内部的に加水分解する。特定の実施形態では、1つ以上の酵素は、プロバイオティック細胞内でHMOを加水分解する。特定の実施形態では、1つ以上の酵素は、内在化されたHMOを加水分解する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、ヒトミルクオリゴ糖を内在化することができる。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、ヒトミルクオリゴ糖を加水分解する前に、ヒトミルクオリゴ糖を内在化する。様々な実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティックは、炭素源としてヒトミルクオリゴ糖を選択的に又は排他的に利用する。したがって、特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティックが対象に投与され、かつ/又は、例えば、対象のマイクロバイオーム(腸内マイクロバイオームなどの)内に生着している場合、少なくとも1つのプロバイオティックは、ヒトミルクオリゴ糖が対象に投与される、及び/又はそれによって摂取されたとき、対象のマイクロバイオーム内で存在するか、拡大するか、又は量が増加し、特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティックは、ヒトミルクオリゴ糖がもはや摂取又は投与されなくなったとき、対象のマイクロバイオーム内にもはや存在しない、及び/又は量が減少する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、オリゴ糖を消費又は代謝するなどの、オリゴ糖を内在化することができる。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、本明細書、例えば、セクションII-A又はII-Bに記載されるオリゴ糖のいずれかのものを含む、1つ以上のオリゴ糖を内在化することができる。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、HMOを内在化することができる。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、例えば、HMOを摂取又は代謝することができる、Bifidobacterium、Lactobacillus、Clostridium、Eubacterium、又はStreptococcus株のうちの1つ以上である。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、限定されるものではないが、B.adolescentis、B.animalis(例えば、B.animalis subspanimalis、若しくはB.animalis subsplactis)、B.bifidum、B.breve、B.catenulatum、B.longum(例えば、B.longum subsp.infantis、若しくはB.longumsubsplongum)、B.pseudocatanulatum、B.pseudolongumなどのBifidobacteriumの少なくとも1つの株、及び/又はL.acidophilus、L.antri、L.brevis、L.casei、L.coleohominis、L.crispatus、L.curvatus、L.delbrueckii、L.fermentum、L.gasseri、L.johnsonii、L.mucosae、L.pentosus、L.plantarum、L.reuteri、L rhamnosus、L.sakei、L.salivarius、L.paracasei、L.kisonensis.、L.paralimentarius、L.perolens、L.apis、L.ghanensis、L.dextrinicus、L.harbinensisなどのLactobacillusの少なくとも1つの株、及び/又はBacteroides vulgatus若しくは無毒のBacteroides fragilisなどのBacteroidesの少なくとも1つの株、及び/又はC.difficile若しくはC.perfringensなどのClostridiumの少なくとも1つの株、及び/又はE.rectaleなどのEubacteriumの少なくとも1つの株、及び/又はS.thermophilusなどのStreptococcusの少なくとも1つの種、及び/又はFaecalibacterium prausnitziiなどのFaecalibacteriumの少なくとも1つの株、及び/又はP.parvulus、P.lolii、P.acidilactici、P.argentinicus、P.claussenii、P.pentosaceus、若しくはP.stilesiiなどのPediococcusの少なくとも1つの株、及び/又はLactococcus lactisの少なくとも1つの株であるか、又はそれらを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のプロバイオティックは、本明細書に列挙された種のいずれかのうちの2つ以上などの、1つより多い株を含有し得る。本明細書で使用される場合、「B.longumsubsp infantis」及び「B.infantis」という用語は、別途示されない限り、互換的に使用される。「B.longumsubsp longum」及び「B.longum」という用語はまた、別途示されない限り、本明細書では互換的に使用される。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、例えば、HMOを消費又は代謝することができる、B.longumsubsp.infantis、B.bifidum、Bacteroides fragilis、Bacteroides vulgatus、Faecalibacterium prausnitzii、Eubacterium rectale、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus delbrueckii、Lactococcus lactis、又はStreptococcus thermophilusの株のうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、例えば、HMOを消費又は代謝することができる、B.longum subsp.infantis、B.bifidum、Bacteroides fragilis、又はBacteroides vulgatusのうちの1つ以上の株である。
特定の実施形態では、所与のプロバイオティック株の種又は亜種は、通例の技術によって識別され得る。例えば、いくつかの実施形態では、種又は亜種は、細菌種又は亜種のうちの既知のメンバーの対応する配列に対する1つ以上の遺伝子の配列類似性を評価することによって識別される。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、その16S遺伝子の全て又は一部分が、種内に収まる既知の株の既知の16S配列の全て又は一部分に対する少なくとも97%の配列同一性を有する場合、種又は亜種内に収まる。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、その16S遺伝子の全て又は一部分が、種内に収まる既知の株の既知の16S配列の全て又は一部分に対する少なくとも97%の配列同一性を有する場合、種又は亜種内に収まる。例示的な完全又は部分的な16S配列が表1に要約される。
Figure 2024502629000002

Figure 2024502629000003
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、配列番号1~55のいずれかに記載される核酸配列と少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は少なくとも99.5%の同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、配列番号1~16又は43~46のいずれかに記載される核酸配列と少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は少なくとも99.5%の同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、配列番号1~7、11、12、17、24、又は43~47のいずれかに記載される核酸配列と少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は少なくとも99.5%の同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、配列番号1~7、11、44、又は45のいずれかに記載される核酸配列と少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は少なくとも99.5%の同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、配列番号1~16のいずれかに記載される核酸配列と少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は少なくとも99.5%の同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、配列番号1~7のいずれかに記載される核酸配列と少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は少なくとも99.5%の同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、B.longum subsp.infantisの株であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号1~7のいずれかに記載される核酸配列と少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は少なくとも99.5%の同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号59~78に記載される核酸配列と少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、99%、又は99.9%の配列同一性を有する、少なくとも200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、1,200、又は1,500のヌクレオチドの長さの核酸配列を有するか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号59~78に記載される核酸配列と少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、99%、99.9%の配列同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号59~69に記載される核酸配列と少なくとも70%、80%、又は90%の配列同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号70~74に記載される核酸配列と少なくとも80%、85%、又は90%の配列同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号75~78に記載される核酸配列と少なくとも90%、95%、又は99%の配列同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号59~78に記載される核酸配列のうちの1つ以上と少なくとも90%、95%、又は99%の配列同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号59~78のうちの1つ以上に記載される核酸配列を有するか、又はそれを含む。特定の実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号59~78に記載される核酸配列の全てと少なくとも90%、95%、又は99%の配列同一性を有する核酸配列を有するか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisの株は、配列番号59~78に記載される核酸配列を有するか、又はそれを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、HMOを消費、代謝、及び/又は内在化することができるBifidobacterium又はBacteroidesの株であるか、又はそれを含む。いくつかの態様では、HMOは、宿主、例えば、ヒトなどの哺乳動物、又は病原性細菌の多くの種、及び成人ヒトのマイクロバイオーム中で一般的に見られるほとんどの細菌を含む、ほとんどの細菌によって代謝されることができない。特定の態様では、B.longum subsp.infantisなどのBifidobacterium、又はBacteroidesのいくつかの株、種、又は亜種は、HMOの特定のアルファ及びベータ結合を分解することができる酵素活性を有する。5つのモノサッカライドは、異なるHMO構造、グルコース、ガラクトース、N-アセチルグルコサミン、フコース、及びシアル酸(本明細書ではN-アセチルノイラミン酸とも呼ばれる)に見出され得る。Bifidobacteriumのいくつかの株、種、又は亜種は、細胞内でHMOを完全に分解することができる。そのようなBifidobacteriumは、HMO及びHMO分解に必要な酵素(アルファ-フコシダーゼ、アルファ-シアリダーゼ、ベータ-ガラクトシダーゼ、及びベータ-N-ヘキソサミニダーゼ)を選択的に輸送又は輸入する、参照により本明細書に組み込まれる、特異的トランスポーター(例えば、Sela et al.PNAS(2008)105(48)18964-18969、Schell,et al.PNAS.(2002)99(22):14422-14427、及びLoCascio et al.Appl Environ Microbiol.(2010)76(22):7373-81に説明されるものなどのABCトランスポーター)をコードする遺伝子を保有する。例えば、B.bifidumなどの他のBifidobacterium株は、例えば、HMOからラクト-N-ビオースI(LNB)を切断するラクト-N-ビオシダーゼなどによって、HMOを外部又は細胞外で分解する。次いで、LNBは、トランスポーターによって内在化され、LNB-ホスホリラーゼによって分解される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、HMOなどのオリゴ糖を内在化することができる、トランスポーター、例えば、ABCトランスポーターの全て又は一部分をコードする1つ以上の遺伝子を有する、少なくとも1つの細菌株である。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、HMOなどのオリゴ糖を分解することができる1つ以上の酵素、例えば、アルファ-フコシダーゼ、アルファ-シアリダーゼ、ベータ-ガラクトシダーゼ、及びベータ-N-ヘキソサミニダーゼをコードする1つ以上の遺伝子を有する細菌である。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、例えば、HMOなどのオリゴ糖を内在化することができる、トランスポーター、例えば、ABCトランスポーターの全て又は一部分をコードする1つ以上の遺伝子を有する、Bifidobacterium又はBacteroidesの少なくとも1つの株である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、B.longum subsp.infantisである。特定の実施形態は、B.longum subsp.infantisが、既知であり、当業者によって、通例の技術を使用して容易に識別可能であることを企図する。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、そのゲノム及び生態を含み既知であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Sela et al.PNAS(2008)105(48)18964-18969、Underwood et al.,Pediatr Res.(2015)77(0):229-235に説明されている。特定の実施形態では、Bifidobacterium、例えば、B.longum subsp.infantisは、既知の選択的な微生物培地、例えば、De Man、Rogosa、及びSharpe寒天(MRS)を、任意選択的にムピロシンと組み合わせて、又は参照により本明細書に組み込まれるO’Sullivan et al.,J Appl Microbiol.2011 Aug;111(2):467-73に説明されるものを使用して単離され得る。いくつかの実施形態では、Bifidobacterium、例えば、B.infantisを単離するための好適な供給源は、既知であり、母乳栄養児から取得された大便試料を含む。特定の実施形態では、細菌コロニーは、PCRなどの通例の生化学的技術によって特定又は特性評価され得る。いくつかの実施形態では、B.longum subsp.infantisは、Lawley et al.,PeerJ.2017 May 25;5:e3375に記載されるなどの、taqman qPCRによって、 例えば、順方向プライマー配列ATACAGCAGAACCTTGGCCT(配列番号56)、逆方向プライマー配列GCGATCACATGGACGAGAAC(配列番号57)、及びプローブ配列[FAM色素]-TTTCACGGA-[ZENクエンチャー]-TCACCGGACCATACG-[3IABkFQクエンチャー](配列番号58)を用いて実施されるように、特定される。いくつかの態様では、株は、参照により本明細書に組み込まれるGotoh et al.Sci Rep.2018 Sep 18;8(1):13958に記載されるアッセイなどを用いて、HMOが唯一の炭素源として提供されるときに成長を観察することによって、B.longum subsp.infantisとして確認され得る。
D.)例示的な組成物、キット、及び製造品
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖などのプレバイオティクス、並びに少なくとも1つのプロバイオティクス、例えば、Bifidobacteria株、例えば、B.longum subsp.infantisの組み合わせであるか、又はそれを含む、組成物、キット、又は製造品が、本明細書に提供される。特定の態様では、プレバイオティクス及び/又はプロバイオティック株は、医薬組成物又は栄養組成物として製剤化されてもよい。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、医薬組成物又は栄養組成物として製剤化されてもよい。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株は、別個の組成物内に含有される。いくつかの実施形態では、本明細書で、別個のプレバイオティック及びプロバイオティック組成物であるか、又はそれらを含むキット又は製造品が提供される。
いくつかの実施形態では、例えば、1つ以上のヒトミルクオリゴ糖を含有するプレバイオティクスの組成物、又は少なくとも1つのプロバイオティック細菌株であるか、若しくはそれを含む組成物であるか、又はそれを含む、キット又は製造品が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、濃縮ヒトミルク透過液の組成物及び/又は合成オリゴ糖のプレバイオティックを消費(例えば、加水分解)することができる。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、プレバイオティクスを内在化及び消費(例えば、加水分解)することができる。様々な実施形態では、プロバイオティック株は、ヒトミルクオリゴ糖を内在化及び消費(例えば、加水分解)することができる。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、ヒト腸管内などのインビボで、プレバイオティクスを消費、内在化、及び/又は加水分解することができる。
特定の実施形態では、本発明による使用のための製剤は、対象への投与のためのプレバイオティクス及びプロバイオティック株であるか、又はそれらを含む。プレバイオティクス及びプロバイオティック株は、互いに対して同時に、別々に、及び/又は順次に投与されてもよい。特定の実施形態では、プレバイオティクスは、ヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含み、少なくとも1つのプロバイオティック株は、表1に列挙されるプロバイオティック株のうちのいずれかであるか、又はそれを含む。
いくつかの実施形態では、キット又は製造品は、(i)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物、(ii)1つ以上の合成オリゴ糖、及び(iii)ヒトミルクオリゴ糖を消費することができる少なくとも1つのプロバイオティック細菌株であるか、又はそれらを含む。様々な実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティクスは、Bifidobacteria株であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、Bifidobacteria株は、B.longum subsp.infantisであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、1つの濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも少なくとも5、10、25、50、又は100個のヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、本明細書に、例えば、セクション-II-A-(i)に記載される方法によって産生される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、1つ以上のヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。
いくつかの実施形態では、キット又は製造品は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上、及びB.longum subsp.infantisの少なくとも1つのプロバイオティック株であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、キット又は製造品は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、又は4つ全てであるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、キット又は製造品は、2’-フコシルラクトース及びラクト-N-ネオテトラオースを含む。
特定の実施形態では、キット又は製造品は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上、及びB.longum subsp.infantisの少なくとも1つのプロバイオティック株であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、キット又は製造品は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、又は全て、及びB.longum subsp.infantisの少なくとも1つのプロバイオティック株であるか、又はそれらを含む。
いくつかの実施形態では、製造キット又は物品は、(i)少なくとも10、25、50、又は100個のヒトミルクオリゴ糖を含有する濃縮ヒトミルク透過液組成物、(ii)1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖、及び(iii)B.longum subsp.infantisの少なくとも1つのプロバイオティック株であるか、又はそれらを含む。
III.状態、疾患、及び障害
特定の実施形態では、例えば、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスであるか、又はそれに関連し得る疾患、障害、又は状態の治療、予防、又は改善を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びにプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの投与は、肥満、炎症性腸疾患(IBD)、セリアック病、過敏性腸症候群(IBS)、結腸がん、糖尿病、肝障害、嚢胞性線維症、及びアレルギーなどの疾患、障害、又は状態を治療、改善、救済、又は予防するのに有用である。
特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、例えば、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスに関連する、関係する、又はそれによって引き起こされる胃腸状態、疾患、又は障害を治療、改善、救済、又は予防するために対象に投与される。特定の実施形態では、胃腸状態、疾患、又は障害は、慢性炎症性疾患、自己免疫疾患、感染、腸切除、及び/又は慢性下痢に関連する状態のうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、胃腸状態、疾患、又は障害は、過敏性腸症候群(IBS)、クローン病及び大腸炎を含む炎症性腸疾患(IBD)、短腸症候群(SBS)、セリアック病、小腸内細菌異常増殖症(SIBO)、胃腸炎、腸漏れ症候群、及び胃リンパ腫のうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、胃腸の状態、疾患、又は障害は、細菌、ウイルス、又は寄生虫感染若しくは異常増殖と関連付けられる。特定の実施形態では、疾患又は障害は、薬剤耐性細菌、例えば、バンコマイシン耐性enterococcus(VRE)による感染に関連する。特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの投与は、胃腸状態の1つ以上の症状を予防、低減、又は改善する。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、免疫機能不全を有する対象に投与される。いくつかの実施形態では、対象は、免疫不全である。特定の実施形態では、投与は、免疫不全の対象における感染を予防、低減、治療、又は改善する。いくつかの実施形態では、投与は、病原性細菌の異常増殖又は支配を予防、低減、治療、又は改善する。いくつかの実施形態では、免疫不全の対象は、がんに対する1つ以上の治療を受けている。いくつかの実施形態では、治療は、化学療法であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、治療は、同種移植、例えば、造血幹細胞移植又は骨髄移植であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、免疫不全の対象は、ICUに入っており、臓器移植を受けたことがあり、高齢者(例えば、少なくとも65歳又は75歳)であり、かつ/又は抗生物質の長期治療を受けている(例えば、少なくとも2、3、4、6、8、10、若しくは12週間、又は少なくとも1、2、3、6、12、18、若しくは24か月)。特定の実施形態では、投与は、例えば、代替の治療を施された対象、及び/又は少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又はプレバイオティクスを投与されていない対象と比較して、全身感染の確率又は可能性を、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、若しくは95%、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ予防又は低減する。
特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びにプロバイオティック株は、病原性細菌の過成長又は支配(本明細書では腸管支配とも称される)を治療又は予防するために投与される。いくつかの態様では、病原性細菌の支配は、対象の腸管又は腸内マイクロバイオーム中に存在する細菌に対して、少なくとも1%、5%、10%、20%、又は30%の細菌種(例えば、病原性種)の存在を指す。特定の実施形態は、過成長又は支配が、PCR又はハイスループットシーケンシングなどであるがこれらに限定されない、当技術分野における通例の技術によって決定され得ることを企図する。
特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、例えば、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスを有するか、有する疑いがあるか、又は有するリスクがある対象に投与される。特定の実施形態では、プロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの一過性の存在、生着、又は拡大は、ディスバイオーシスを低減する、減少させる、又は改善する。特定の実施形態は、プロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの存在、生着、又は拡大は、(i)有益な微生物叢の存在、成長、若しくは増殖を促進するか、(ii)病原性微生物叢の存在、成長、若しくは増殖を減少させるか、(iii)マイクロバイオーム内に存在する微生物叢の多様性を促進するか、又は(iv)(i)~(iii)のいずれか又は全てである環境及び/あるいは1つ以上の状態を作成、促進、又は生成することを企図する。
特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック細菌株、例えば、B.longum subsp.infantisの投与は、対象の腸内の病原性細菌の存在又は存在量を低減する。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック細菌株の投与は、病原性分類群(例えば、Enterobacteriaceae、Enterococcus、Staphylococcus)による腸管支配を低減する。特定の実施形態では、腸管又はマイクロバイオーム内の少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの成長は、病原性分類群の存在量、レベル、活性、又は存在を低減する。特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びにプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの投与は、例えば、投与前と比較して、又は少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又はプレバイオティクスを投与されていない対象の腸管又はマイクロバイオームと比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、若しくは100%、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、病原性細菌及び/又は分類群の存在量、レベル、活性、又は存在を低減する。特定の実施形態では、腸管又はマイクロバイオーム内の少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの成長は、腸管内の少なくとも1つの短鎖脂肪酸、例えば、酢酸塩又は酪酸塩の量、レベル、存在、又は濃度を増加させる。
特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びにプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、例えば、病原性細菌による感染又は腸管支配のリスクがある対象に投与される。いくつかの実施形態では、対象は、例えば、一般集団と比較して、感染又は腸管内支配のリスクが増加している。特定の実施形態では、対象は、免疫不全であり、長期の抗生物質治療レジメン(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、8、10、若しくは12週間、又は2、3、6、12、18、若しくは24か月続く)を受けており、高齢者であり、例えば、集中治療室(ICU)に入っており、臓器移植を受けたことがあり、かつ/又は免疫抑制されている。特定の態様では、対象は、感染のリスク、可能性、又は確率を増加させ得る手術又は化学療法などの医療処置を受ける予定があるか、又は受けたことがある。
特定の実施形態では、プレバイオティック株及びプロバイオティクスの投与は、代替の治療若しくは治療なしと比較して、又はプロバイオティック株若しくはプレバイオティクス単独の投与と比較して、例えば、病原性細菌による感染のリスク、可能性、又は確率を少なくとも10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、99%、又は99.9%低減する。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株は、医療処置、例えば、手術又は化学療法の少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、18時間、24時間、1日、2日、3日、4日、5日、7日、10日、1週間、2週間、4週間、6週間、1か月、又は2か月前に少なくとも1回投与される。特定の実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株は、医療処置、例えば、手術又は化学療法の間に少なくとも1回投与される。特定の実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株は、医療処置、例えば、手術又は化学療法の少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、18時間、24時間、1日、2日、3日、4日、5日、7日、10日、1週間、2週間、4週間、6週間、1か月、又は2か月後に少なくとも1回投与される。
病原性細菌は、例えば、食道から直腸まで、消化管に対する病原性を有する既知の微生物を含み得る。いくつかの実施形態では、病原性細菌は、Proteobacteriaの1つ以上の種、亜種、又は株であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、病原性細菌としては、Firmicutes、Clostridium、Enterobacteriaceae、Enterococcus、Staphylococcus、Corynebacteria、Salmonella、Shigella、Staphylococcus、Campylobacter(例えば、Campylobacter jejuni)、Clostridia、Escherichia coli、Yersinia、Vibrio cholerae、Mycobacterium avium亜種paratuberculosis、Brachyspira hyodysenteriae、又はLawsonia intracellularisのうちの1つ以上の株、種、亜種、又は株が挙げられ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、病原性細菌としては、Aeromonas、Bacillus、Bordetella、Borrelia、Brucella、Burkholderia、Campylobacter、Chlamydia、Chlamydophila、Citrobacter、Clostridium、Corynebacterium、Coxiella、Ehrlichia、Enterobacter、Enterobacteriaceae、Enterococcus、Escherichia、Francisella、Haemophilus、Helicobacter、Klebsiella、Legionella、Leptospira、Listeria、Morganella、Mycobacterium、Mycoplasma、Neisseria、Orientia、Plesiomonas、Proteus、Pseudomonas、Rickettsia、Salmonella、Shigella、Staphylococcus、Streptococcus、Treponema、Vibrio、又はYersiniaの種、亜種、又は株が挙げられ得るが、これらに限定されない。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、腸管内の病原性細菌の存在、成長、又は存在量を低減するか、又は減少させる。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、1つ以上の病原体の成長を抑制する。提供される方法によって治療されるそのような病原体としては、Aeromonas hydrophila、Bacillus、例えば、Bacillus cereus、Bifidobacterium、Bordetella、Borrelia、Brucella、Burkholderia、C.difficile、Campylobacter、例えば、Campylobacter fetus及びCampylobacter jejuni、Chlamydia、Chlamydophila、Clostridium、例えば、Clostridium botulinum、Clostridium difficile、及びClostridium perfringens、Corynebacterium、Coxiella、Ehrlichia、Enterobacteriaceae、例えば、カルバペネム耐性Enterobacteriaceae(CRE)及び基質特異性拡張型ベータラクタマーゼ産生Enterobacteriaceae(ESBL-E)、フルオロキノロン耐性Enterobacteriaceae、Enterococcus、例えば、バンコマイシン耐性Enterococcus spp.、基質特異性拡張型ベータラクタム耐性Enterococci(ESBL)、及びバンコマイシン耐性Enterococci(VRE)、Escherichia、例えば、下痢原性Escherichia coli、腸管出血性Escherichia coli、侵入性Escherichia coli、病原性E.coli、毒素原性Escherichia coli(限定されるものではないが、LT及び/又はSTなど)、Escherichia coli 0157:H7、及び多剤耐性細菌E.coli、Francisella、Haemophilus、Helicobacter、例えば、Helicobacter pylori、Klebsiella、例えば、Klebsiellia pneumonia及び多剤耐性細菌Klebsiella、Legionella、Leptospira、Listeria、例えば、Lysteria monocytogenes、Morganella、Mycobacterium、Mycoplasma、Neisseria、Orientia、Plesiomonas shigelloides、抗生物質耐性Proteobacteria、Proteus、Pseudomonas、Rickettsia、Salmonella、例えば、Salmonella paratyphi、Salmonella spp.、及びSalmonella typhi、Shigella、例えば、Shigella spp.、Staphylococcus、例えば、Staphylococcus aureus及びStaphylococcus spp.、Streptococcus、Treponema、Vibrio、例えば、Vibrio cholerae、Vibrio parahaemolyticus、Vibrio spp.、及びVibrio vulnificus、並びにYersinia、例えば、Yersinia enterocoliticaが挙げられるが、これらに限定されない。1つ以上の病原体のうちの少なくとも1つは、抗生物質耐性細菌(ARB)、例えば、抗生物質耐性Proteobacteria、バンコマイシン耐性Enterococcus(VRE)、カルバペネム耐性Enterobacteriaceae(CRE)、フルオロキノロン耐性Enterobacteriaceae、又は基質特異性拡張型ベータラクタマーゼ産生Enterobacteriaceae(ESBL-E)であり得る。
いくつかの実施形態では、状態、疾患、又は障害は、自己免疫障害である免疫機能不全である。いくつかの実施形態では、自己免疫障害としては、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、急性壊死性出血性白質脳炎、アジソン病、アガマグロブリン血症、円形脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質症候群(APS)、自己免疫性血管性浮腫、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性自律神経失調症、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性高脂血症、自己免疫不全、自己免疫性内耳炎(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性血小板減少性紫斑病(ATP)、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性じんましん、軸索性及び神経性神経障害、バロ病、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、キャッスルマン病、セリアック病、シャーガス病、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、チャーグ-ストラウス症候群、瘢痕性天疱瘡/良性粘膜天疱瘡、クローン病、コガン症候群、寒冷凝集素症、先天性心ブロック、コクサッキー心筋炎、CREST病、本態性混合クリオグロブリン血症、脱髄性神経疾患、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、デービック病(視神経脊髄炎)、円板状狼瘡、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性食道炎、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、実験的アレルギー性脳脊髄炎、エヴァンス症候群、線維化肺胞炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、巨細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発性血管炎性肉芽腫症(GPA)、バセドウ病、ギランバレー症候群、橋本脳炎、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病、妊娠性ヘルペス、低ガンマグロブリン血症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、免疫制御リポ蛋白、封入体筋炎、間質性膀胱炎、若年性関節炎、若年性特発性関節炎、若年性筋炎、川崎症候群、ランバート-イートン症候群、白血球破砕性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質性結膜炎、線状IgA病(LAD)、ループス(全身性エリテマトーデス)、慢性ライム病、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎、混合性結合組織病(MCTD)、モーレン潰瘍、ムッハ-ハーベルマン病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、視神経脊髄炎(デービック病)、好中球減少、眼類天疱瘡、視神経炎、回帰性リウマチ、PANDAS(レンサ球菌感染性小児自己免疫神経精神障害)、腫瘍随伴性小脳変性症、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、パリーロンベルグ症候群、パーソネージ-ターナー症候群、扁平部炎(周辺性ブドウ膜炎)、天疱瘡、末梢神経障害、静脈周囲性脳脊髄炎、悪性貧血、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、I型、II型、及びIII型多腺性自己免疫症候群、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、プロゲステロン皮膚炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、乾癬、乾癬性関節炎、特発性肺線維症、壊疽性膿皮症、純赤血球無形成症、レイノー現象、反応性関節炎、反射性交感神経ジストロフィー、ライター症候群、再発性多発軟骨炎、レストレスレッグス症候群、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子及び精巣の自己免疫、スティッフマン症候群、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、スザック症候群、交感神経性眼炎、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ-ハント症候群、横断性脊髄炎、1型糖尿病、喘息、潰瘍性大腸炎、未分化結合組織病(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、小水疱性皮膚症、白斑、及びウェゲナー肉芽腫症が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、状態、疾患、又は障害は、限定されるものではないが、急性血性下痢(例えば、赤痢)、急性水性下痢(例えば、コレラ)、チェックポイント阻害剤関連大腸炎、食中毒による下痢、持続性下痢、及び旅行者下痢を含む、下痢性疾患である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、腸内マイクロバイオームのディスバイオーシスから生じるか、又はそれに関連するか、又はそれを伴うことが知られている、様々なGI障害を治療又は予防する。特定の実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、GI免疫活性化及び炎症を低減する。いくつかの実施形態では、GI免疫活性化及び炎症は、当技術分野において通例である既知の方法によって評価され得る。いくつかの実施形態では、状態、疾患、又は障害は、限定されるものではないが、ベーチェット病、膠原病性大腸炎、クローン病、転換大腸炎、劇症型大腸炎、中間大腸炎、左側大腸炎、リンパ球性大腸炎、全結腸炎、回腸嚢炎、直腸S状結腸炎、短腸症候群、潰瘍性大腸炎、及び潰瘍性直腸炎を含む、炎症性腸疾患(IBD)又はその関連疾患である。
様々な実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、様々な血流感染症(BSI)を治療又は予防する。特定の実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、カテーテル又は静脈ライン感染症(例えば、中心ライン感染症)を治療又は予防する。いくつかの実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、慢性炎症性疾患を治療又は予防する。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、髄膜炎、肺炎、例えば、人工呼吸器関連肺炎、皮膚及び軟部組織感染症、手術部位感染症、尿路感染症(例えば、抗生物質耐性尿路感染症及びカテーテル関連尿路感染症)、創傷感染症、並びに/又は抗生物質耐性感染症及び抗生物質感受性感染症を治療又は予防する。
特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、食欲不振、不安、自閉症スペクトラム障害、うつ病、パーキンソン病、及び統合失調症などの神経変性、神経発達、及び神経認知障害を含む、「腸脳軸」に関係する疾患又は障害を治療又は予防する。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、食欲不振、不安、自閉症スペクトラム障害、うつ病、パーキンソン病、及び/又は統合失調症に関連する1つ以上の症状を低減する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、抗がん療法の副作用を治療若しくは予防する、並びに/又は抗がん治療剤及び/若しくは抗がん療法の有効性を増加させる。いくつかの実施形態では、抗がん療法は、手術、放射線療法、化学療法(ホルモン療法を含む)、及び/又は標的療法(免疫療法を含む)である。例示的な化学療法剤は、本明細書の他の場所に提供される。特定の実施形態では、免疫療法は、腫瘍細胞抗原及び/又はがん細胞抗原、例えば、CTLA-4、PD-1、PD-L1、又はPD-L2に結合し、かつ/又はそれらを認識する。いくつかの実施形態では、免疫療法は、キイトルーダ(ペムブロリズマブ)、オプジーボ(ニボルマブ)、ヤーボイ(イピリムマブ)、テセントリク(アテゾリズマブ)、バベンチオ(アベルマブ)、及びインフィンジ(デュルバラムブ)の投与を含む。
いくつかの実施形態では、対象は、抗がん療法に対して難治性及び/又は非応答性である。特定の実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスは、抗がん療法を受けた12週間程度後に抗がん療法に対する非治癒的応答、限定された応答、若しくは非応答、又は更には進行を提示する対象を治療する。したがって、いくつかの態様では、本発明の提供されるプロバイオティック株及びプレバイオティクスは、抗がん療法に対して難治性及び/又は非応答性である対象を救済することができる。特定の実施形態では、対象は、チェックポイント分子、例えば、CTLA-4、PD-1、PD-L1、及び/又はPD-L2を対象とする治療に対して、難治性及び/又は非応答性である。特定の実施形態では、チェックポイント分子を対象とする治療は、キイトルーダ(ペムブロリズマブ)、オプジーボ(ニボルマブ)、ヤーボイ(イピリムマブ)、テセントリク(アテゾリズマブ)、バベンチオ(アベルマブ)、又はインフィンジ(デュルバラムブ)の投与を含む。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、免疫機能不全の対象に投与される。特定の実施形態では、投与は、免疫不全の対象における感染を予防、低減、治療、又は改善する。いくつかの実施形態では、投与は、病原性細菌の異常増殖又は支配を予防、低減、治療、又は改善する。いくつかの実施形態では、免疫不全の対象は、がんに対する1つ以上の治療を受けている。いくつかの実施形態では、治療は、化学療法であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、治療は、同種移植、例えば、造血幹細胞移植又は骨髄移植であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、投与は、例えば、代替の治療、又はプロバイオティック株若しくはプレバイオティクスのいずれか単独を用いた治療と比較して、全身感染の確率又は可能性を10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、若しくは95%、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、予防又は低減する。
特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、敗血症を有するか、又はそのリスクがある対象に投与される。いくつかの実施形態では、敗血症の確率又は可能性は、例えば、プレバイオティクス又は少なくとも1つのプロバイオティックを投与されていない対象(例えば、敗血症を有するか、又はそのリスクがある対象)と比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は99%、低減されるか、又は減少する。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティクスの投与は、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株を投与されていない対象(例えば、敗血症を有するか、又はそのリスクがある)においてよりも、6か月、12か月、18か月、1年、2年、5年、10年、及び/又は20年以上にわたって、5%、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、100%、又は1倍、2倍、3倍、4倍、若しくは5倍以上、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、対象の生存率を改善するか、又は高める。
特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、胃腸状態、疾患、又は障害に関連する1つ以上の症状を予防する、低減する、減少させる、救済する、又は改善する。特定の実施形態では、胃腸状態、疾患、又は障害に関連する1つ以上の症状としては、限定されるものではないが、下痢、発熱、疲労、腹痛及びけいれん、便中の血液、口痛、体重減少、瘻孔、炎症(皮膚、目、又は関節)、炎症した肝臓又は胆管、成長遅延(小児)が挙げられ得る。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又はプレバイオティクスを投与されていない対象と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、若しくは95%、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、胃腸状態、疾患、又は障害に関連する1つ以上の症状を経験する対象のリスク又は確率を低減する。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又はプレバイオティクスを投与されていない対象と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、又は1倍、2倍、5倍、10倍、20倍、50倍、若しくは100倍、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、寛解の確率又は可能性を増加させる。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、例えば、投与の開始又は終結から、12週間、10週間、8週間、6週間、4週間以内、又は4週間未満の寛解の確率又は可能性を増加させる。
様々な実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、慢性炎症性疾患、自己免疫疾患、感染、腸切除、及び/又は慢性下痢に関連する状態を治療、改善、救済、又は予防するために対象に投与される。特定の実施形態によると、病理は、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、短腸症候群(SBS)、セリアック病、小腸内細菌異常増殖(SIBO)、胃腸炎、腸漏れ症候群、及び胃リンパ腫からなる群から選択される。別の実施形態では、疾患又は障害は、例えば、薬剤耐性細菌による、細菌、ウイルス、又は寄生虫感染若しくは過成長に関連する。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又はプレバイオティクスを投与されていない対象と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、又は1倍、2倍、5倍、10倍、20倍、50倍、若しくは100倍、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、慢性炎症性疾患、自己免疫疾患、感染症、腸切除、及び/又は慢性下痢の治癒又は寛解の確率又は可能性を増加させる。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、例えば、投与の開始又は終結から、12週間、10週間、8週間、6週間、4週間以内、又は4週間未満の治癒又は寛解の確率又は可能性を増加させる。
特定の実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスは、アレルギーを治療、予防、又は改善するために対象に投与される。いくつかの実施形態では、アレルギーは、食物アレルギーである。特定の実施形態では、食物アレルギーは、摂取された物質又は食物抗原(当技術分野では「食物アレルゲン」とも称される)に応答して、哺乳動物において誘発される慢性又は急性の免疫学的過敏反応(例えば、I型過敏反応)であるか、又はそれを含む。食物アレルギーの特定及び診断は、当業者の間で通例である。食物アレルギーとしては、ナッツ、ピーナッツ、貝類、魚類、牛乳、卵、小麦、又は大豆に対するアレルギーが挙げられ得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスは、アレルギー、例えば、食物アレルギーを治療又は改善するために投与される。特定の実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスは、例えば、プロバイオティック株及びプレバイオティクスを用いた任意の治療前のアレルギー応答と比較して、アレルゲンに対するアレルギー応答の重症度を低減するか、又は減少させる。特定の実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスは、例えば、プロバイオティック株及びプレバイオティクスを用いた治療の前に観察された症状又は臨床兆候と比較して、例えば、食物アレルギーなどのアレルギーの1つ以上の症状又は臨床兆候の、アレルゲンへの後続の曝露に対する重症度又は強度を軽減又は低減する。いくつかの実施形態では、アレルギーの症状又は臨床兆候としては、皮疹、湿疹、アトピー性皮膚炎、発疹、じんましん、血管浮腫、喘息、鼻炎、喘鳴、くしゃみ、呼吸困難、気道の腫脹、息切れ、他の呼吸器症状、腹痛、けいれん、悪心、嘔吐、下痢、メレナ、頻脈、低血圧、失神、発作、及びアナフィラキシーショックが挙げられ得るが、これらに限定されない。
特定の実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスは、アレルギー応答を経験する確率又は可能性を予防するか、又は低減するか、又は減少させるために、対象、例えば、アレルギーを有するか又は発症するリスクがある対象に投与される。特定の実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、翌月、3か月、6か月、12か月、18か月、1年、2年、3年、5年、10年、又は20年以内にアレルギー応答を有する可能性又は確率を低減する。いくつかの実施形態では、アレルギーを発症する確率又は可能性は、プロバイオティック株及びプレバイオティクスを投与されていない類似のリスクプロファイルを有する対象と比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、又は99%低減される。いくつかの実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与は、例えば、プロバイオティック株及びプレバイオティクスを投与されなかった同じ又は類似のアレルギーを有する対象へのアレルゲンの曝露と比較して、翌月、3か月、6か月、12か月、18か月、1年、2年、3年、5年、10年、又は20年にわたって、アレルゲンへの曝露後のアレルギー応答の1つ以上の症状又は臨床兆候の重症度を低減する。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、回腸嚢炎を治療、改善、救済、又は予防するために、対象に投与される。特定の態様では、回腸嚢炎は、潰瘍性大腸炎又は特定の他の疾患を治療するために手術中に作成される回腸嚢の内膜で起こる炎症である。いくつかの実施形態では、外科手術は、罹患した結腸又はその一部分の除去であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、外科手術は、J pouch形成手術(回腸肛門吻合IPAA)である。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、回腸嚢炎の治療、改善、救済、又は予防を必要とする対象、例えば、IPAA手術を受けたことがある対象においてそれを行うために、対象に投与される。特定の実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株の投与は、回腸嚢炎に関連する1つ以上の症状を予防する、低減する、減少させる、救済する、又は改善する。特定の実施形態では、回腸嚢炎に関連する1つ以上の症状としては、限定されるものではないが、増加した大便頻度、テネスムス、排便時のいきみ、血便、失禁、睡眠中の排出物の漏出、腹部けいれん、骨盤若しくは腹部の不快感、又は尾骨の痛みが挙げられ得る。特定の実施形態では、より重度の回腸嚢炎に関連する症状としては、限定されるものではないが、発熱、脱水、栄養失調、疲労、鉄欠乏性貧血、又は関節痛が挙げられる。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又はプレバイオティクスを投与されていない対象と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、若しくは95%、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、回腸嚢炎を経験する対象のリスク又は確率を低減する。
様々な実施形態では、例えば、ヒトミルクオリゴ糖のプレバイオティクス、及び少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、慢性炎症性疾患、自己免疫疾患、感染、腸切除、及び/又は慢性下痢に関連する状態を治療、改善、救済、又は予防するために対象に投与される。そのような病理としては、限定されるものではないが、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、短腸症候群(SBS)、セリアック病、小腸内細菌異常増殖(SIBO)、胃腸炎、腸漏れ症候群、及び胃リンパ腫が挙げられる。いくつかの実施形態では、疾患又は障害は、例えば、薬剤耐性細菌による、細菌、ウイルス、又は寄生虫感染若しくは異常増殖に関連する。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株の投与は、例えば、プロバイオティック株及びプレバイオティクスを投与されていない対象、並びに/又は代替の療法を施された対象と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、又は1倍、2倍、5倍、10倍、20倍、50倍、若しくは100倍、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、慢性炎症性疾患、自己免疫疾患、感染症、腸切除、及び/又は慢性下痢の治癒又は寛解の確率又は可能性を増加させる。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株の投与は、例えば、プロバイオティック株及びプレバイオティクスを投与されていない対象、並びに/又は代替の療法を施された対象と比較して、投与の開始又は終結から、12週間、10週間、8週間、6週間、4週間以内、又は4週間未満の治癒又は寛解の確率又は可能性を増加させる。
いくつかの実施形態では、対象は、集中治療室に入っている患者である。(ICU)いくつかの実施形態では、対象は、臓器移植レシピエントである。いくつかの実施形態では、対象は、高齢患者(例えば、少なくとも65、70、75、80、又は85歳)である。いくつかの実施形態では、対象は、長期の抗生物質治療(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、8、10、若しくは12週間、又は少なくとも1、2、3、6、12、18、若しくは24か月)を受けている。いくつかの実施形態では、対象は、広域スペクトル抗生物質治療のレシピエントである。いくつかの実施形態では、対象は、非経口栄養(例えば、完全非経口栄養又は部分非経口栄養)のレシピエント、又は最近のレシピエント(例えば、少なくとも1、2、3、4、5、6、若しくは7日以内、又は少なくとも1、2、3、若しくは4週間以内)である。いくつかの実施形態では、対象は、経腸栄養のレシピエントである。
A.)GVHD
特定の実施形態では、移植片対宿主病(GVHD)の予防、又はそのリスク、発生率、及び/若しくは重症度の低減を必要とする対象においてそれを行う方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、提供される方法は、同種幹細胞移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である対象におけるGVHDを予防するか、又はその発生率若しくは重症度を低減する。いくつかの実施形態では、提供されるプレバイオティクスは、同種移植、例えば、BMT又はHSCTを受けたことがある、受けている、又は受ける予定である対象に投与されるように製剤化される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、同種移植を受けたことがある、受けている、又は受ける予定である対象に投与されるように製剤化される。特定の実施形態では、方法は、本明細書、例えば、セクションII-A又はセクションII-Bに記載されるいずれかなどのプレバイオティクス、及び本明細書、例えば、セクションII-Cに記載されるか、又は表1に列挙されるプロバイオティック株などの少なくとも1つのプロバイオティック株を、対象に投与するためのステップであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株及びプレバイオティクスは、本明細書、例えば、セクションIに記載される方法及び/又は治療レジメンのいずれかによって投与される。
特定の実施形態では、方法は、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisを投与することであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書、例えば、セクションII-A又はII-Bに記載されるもののいずれかなどの濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖を投与すること、並びに本明細書、例えば、セクションII-Cに記載されるもののうちのいずれか1つ以上などの少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、Bifidobacteriumを投与することを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物、1つ以上の合成オリゴ糖、及び少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、異なる時間に、又は別個の組成物、製剤、若しくは用量でなど、別々に投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物、1つ以上の合成オリゴ糖、及び少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、同時に、又は同じ組成物、製剤、若しくは用量でなど、一緒に投与される。
特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖は、GVHDの治療、予防、改善、低減、又は減少を必要とする対象においてそれを行うために投与される。いくつかの実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスは、GVHDの治療、予防、改善、低減、又は減少を必要とする対象においてそれを行うために投与される。特定の実施形態では、対象は、哺乳動物である。特定の実施形態では、対象は、ヒトである。特定の実施形態では、対象は、ヒトの幼児、小児、青年、又は成人である。特定の実施形態では、対象は、GVHDを有するリスクがあるか、又はGVHDを有するリスクがある疑いがある。いくつかの実施形態では、GHVDは、同種骨髄移植(BMT)又は同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)などの同種移植に関連するか、又はそれを伴う。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株は、同種幹細胞移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である対象に投与される。特定の実施形態では、同種移植は、骨髄移植(BMT)である。特定の実施形態では、同種移植は、造血幹細胞移植(HSCT)である。特定の実施形態では、対象は、第1の用量のプレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与前の12週、8週、6週、4週、3週、2週、14日、12日、10日、7日、5日、4日、3日、2日、又は1日以内に同種幹細胞移植を受けている。特定の実施形態では、第1の用量のプレバイオティクス又は少なくとも1つのプロバイオティック株は、同種幹細胞移植を受ける前の12週、8週、6週、4週、3週、2週、14日、12日、10日、7日、5日、4日、3日、2日、又は1日以内に投与される。
いくつかの実施形態では、GVHDの治療、予防、又は改善を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、GVHDに関連するか、又はそれを伴う状態又は疾患の治療、予防、又は改善を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態では、GVHDに関連する1つ以上の症状、又はGVHDに関連するか、若しくはそれを伴う疾患若しくは状態の治療、予防、その重症度又は存在の低減、減少、又は改善を必要とする対象においてそれを行うための方法が、本明細書に提供される。
特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、GVHDを経験する確率又は可能性を低減するか、又は減少させる。特定の実施形態では、確率又は可能性は、例えば、プレバイオティクス又は少なくとも1つのプロバイオティクスを投与されていない対象と比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は99%、低減されるか、又は減少する。特定の実施形態では、20年、10年、7年、5年、2年、若しくは1年以内、又は対象の生涯でGVHDを経験する確率又は可能性は、例えば、プレバイオティクス又は少なくとも1つのプロバイオティクスを投与されていない対象と比較して、低減されるか、又は減少する。
特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、同種移植、例えば、BMT若しくはHSCT、又はGVHDに関連する死亡率を減少させるか、又は低減するために投与される。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株は、同種移植、例えば、BMT又はHSCTを受ける対象の生存率を高めるために投与される。特定の実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株の投与は、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株を投与されていない対象(例えば、同種移植、例えば、BMT又はHSCTを受けた対象)においてよりも、6か月、12か月、18か月、1年、2年、5年、10年、及び/又は20年以上にわたって、5%、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、100%、又は1倍、2倍、3倍、4倍、若しくは5倍以上、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、対象の生存率を改善するか、又は高める。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、1つ以上の症状、例えば、GHVDに関連するか、又は付随する症状を治療する、予防する、改善する、それの重症度、発生率、又はそれを経験する可能性を低減する、又は減少させるために投与される。特定の実施形態では、GVHDは、急性GVHDである。いくつかの実施形態では、GVHDは、慢性GVHDである。特定の実施形態では、GVHDの症状は、しゃく熱感又は掻痒感などを伴う皮疹、例えば、皮膚の水疱形成、皮膚の剥離、悪心、嘔吐、腹部けいれん、食欲喪失、下痢、及び黄疸であるか、又はそれらを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、GVHDの症状は、ドライマウス、口腔内潰瘍、摂食困難、歯肉病、虫歯、皮疹、掻痒感、皮膚の肥厚及び硬化、黄疸、皮膚の色の変化、脱毛、若白髪、体毛の喪失、食欲不振、原因不明の体重減少、吐き気、嘔吐下痢、胃痛、息切れ、呼吸困難、持続性咳又は慢性の咳、喘鳴、肝臓機能障害、腹部腫脹、筋力低下、筋けいれん、及び関節の硬直であるか、又はそれらを含むが、これらに限定されない。特定の実施形態では、プレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの投与は、プレバイオティクス及び/又はプロバイオティック株を投与されていない対象(例えば、同種移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である対象)において観察されるものと比較して、1つ以上の症状を治療する、予防する、改善する、その重症度、発生率、又は可能性を低減する、又は減少させる。いくつかの態様では、症状の存在、発生率、及び重症度は、当業者(例えば、医療従事者)によって、通例のものとして認識、特定、又は採点され得る。
特定の実施形態では、提供される方法は、濃縮ヒトミルク透過液組成物、1つ以上の合成オリゴ糖、及び少なくとも1つのプロバイオティック株を、同種移植、例えば、BMT又はHSCTを受ける予定であるか、又は受けたことがある対象に投与することであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、プールされたヒトミルクからのスキムの限外濾過から生じる透過液(本明細書に記載されるもの、又は本明細書、例えば、セクションII-A-(i)に記載される方法によって産生されるものなど)から得られる。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも10、25、50、又は80個の異なるヒトミルクオリゴ糖であるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖である。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、Bifidobacteriumである。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、B.longum subsp.infantisである。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖、及びB.longum subsp.infantisのプロバイオティック株の投与は、GVHDを経験する確率又は可能性を低減するか、又は減少させる。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖、及びB.longum subsp.infantisのプロバイオティック株の投与は、GVHDに関連する1つ以上の症状の発生率又は重症度を低減する。
B.)固形臓器移植
特定の実施形態では、固形臓器移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である対象において、拒絶、例えば、急性免疫拒絶反応を予防するか、又はそのリスク、発生率、及び/若しくは可能性を低減する方法が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、同種移植を受けたことがある、受けている、又は受ける予定である対象に投与されるように製剤化される。特定の実施形態では、方法は、本明細書、例えば、セクションII-A又はセクションII-Bに記載されるいずれかなどのプレバイオティクス、及び本明細書、例えば、セクションII-Cに記載されるか、又は表1に列挙されるプロバイオティック株などの少なくとも1つのプロバイオティック株を、対象に投与するためのステップであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、方法は、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisを、固形臓器移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である対象に投与することであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティクス及びプレバイオティクスは、本明細書、例えば、セクションIに記載されるように投与される。
いくつかの実施形態では、方法は、本明細書、例えば、セクションII-A又はII-Bに記載されるもののいずれかなどの濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は合成オリゴ糖を投与すること、並びに本明細書、例えば、セクションII-Cに記載されるもののうちのいずれか1つ以上などの少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、Bifidobacteriumを投与することを含む。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物、1つ以上の合成オリゴ糖、及び少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、異なる時間に、又は別個の組成物、製剤、若しくは用量でなど、別々に投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物、1つ以上の合成オリゴ糖、及び少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、同時に、又は同じ組成物、製剤、若しくは用量でなど、一緒に投与される。
いくつかの態様では、固形臓器移植は、腎臓、肝臓、心臓、肺、膵臓、又は腸の末期機能不全を有する患者にとって有効な治療である。しかしながら、移植後1年以内に、レシピエントの最大25%が、急性免疫拒絶のエピソードに罹患する。特定の態様では、多くの移植レシピエントは、新しい臓器の即時拒絶を予防するために、移植処置の一部として免疫抑制剤も受け(腎臓、心臓、肺、膵臓、腸について80%の患者、肝臓について30%の患者)、移植レシピエントのおよそ90%が、高価な免疫抑制剤の処方を有して退院する。免疫抑制剤を用いた維持療法が、感染リスクの増加をもたらすことを所与として、固形臓器移植患者は、移植前に予防的抗生物質療法も受け、移植後に抗生物質を投与される場合がある。免疫抑制剤及び抗生物質は、拒絶及び感染を広く予防することが意図されるが、新たな証拠は、患者のマイクロバイオームに対するこれらの薬剤の破壊的影響が、実際には、マイクロバイオームのディスバイオーシスを誘導することによって、長期的に拒絶又は感染に寄与する可能性があることを示唆する。したがって、免疫抑制剤又は抗生物質を受けるものを含む、固形臓器移植レシピエントにおけるマイクロバイオームを回復及び保護するための臨床介入の開発は、この患者集団における転帰及び生活の質を改善するのに重要である。提供される方法及び組成物の特定の実施形態は、これらの必要性に対処する。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、固形臓器移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である対象において、拒絶、例えば、急性免疫拒絶のリスク又は可能性を低減するか、又は減少させるために投与される。特定の実施形態では、対象は、腎臓、心臓、肺、膵臓、腸、又は肝臓の移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である。特定の実施形態では、対象は、第1の用量のプレバイオティクス及び少なくとも1つのプロバイオティック株の投与前の12週、8週、6週、4週、3週、2週、14日、12日、10日、7日、5日、4日、3日、2日、又は1日以内に固形臓器移植を受けている。特定の実施形態では、第1の用量のプレバイオティクス又は少なくとも1つのプロバイオティック株は、固形臓器移植を受ける前の12週、8週、6週、4週、3週、2週、14日、12日、10日、7日、5日、4日、3日、2日、又は1日以内に投与される。
特定の実施形態では、プレバイオティクス及び例えば、セクションIなど、本明細書に記載される、少なくとも1つのプロバイオティック株の投与は、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック株及び/又はプレバイオティクスを投与されていない対象と比較して、拒絶を経験する確率又は可能性を低減するか、又は減少させる。特定の実施形態では、確率又は可能性は、例えば、プレバイオティクス及び/又は少なくとも1つのプロバイオティクスを投与されていない対象と比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は99%、低減されるか、又は減少する。特定の実施形態では、1年、2年、5年、10年、20年以内、又は対象の生涯で拒絶を経験する確率又は可能性は、例えば、プレバイオティクス又は少なくとも1つのプロバイオティクスを投与されていない対象と比較して、低減されるか、又は減少する。
特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖、並びに少なくとも1つのプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisは、固形臓器移植に関連する死亡率を減少させるか、又は低減するために投与される。いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株は、固形臓器移植を受ける対象の生存率を増加させるために投与される。特定の実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株の投与は、プレバイオティクス及び/又は少なくとも1つのプロバイオティック株を投与されなかった対象(例えば、固形臓器移植を受けた対象)においてよりも、6か月、12か月、18か月、1年、2年、5年、10年、及び/又は20年以上にわたって、5%、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、100%、又は1倍、2倍、3倍、4倍、若しくは5倍以上、およそそれだけ、又は少なくともそれだけ、対象の生存率を改善するか、又は高める。
C.)高アンモニア血症
特に、高アンモニア血症、又は関連する状態及び障害の治療又は予防を必要とする対象において、それを行うことにおいて有用である組成物、方法、キット、及び製造品も、本明細書に提供される。いくつかの態様では、低窒素含量を有するヒトミルクオリゴ糖の混合物が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、プレバイオティック混合物のヒトミルクオリゴ糖の一部、大部分、又は全ては、1つ以上の窒素含有残基、例えば、N-アセチルグルコサミン残基、又は化学基、例えば、N-アセチル基を欠くか、又はそれを組み込まない。特定の態様では、低窒素含有ヒトミルクオリゴ糖は、ヒトミルクオリゴ糖を消費又は代謝することができる、本明細書に記載されるプロバイオティック細菌株、例えば、B.longum subsp.infantisとともに投与される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株及びヒトミルクオリゴ糖のうちの一方又は両方は、高アンモニア血症又は高アンモニア血症に関連する1つ以上の症状を治療、回復、救済、改善、又は予防するために、対象に投与される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、消費又は代謝する前に、ヒトミルクオリゴ糖を内在化することができる。
アンモニアは、毒性が高く、代謝中に生成される。哺乳動物では、健康な肝臓は、蓄積する過剰なアンモニアを非毒性分子、例えば、尿素又はグルタミンに変換し、過剰な量のアンモニアが全身循環に入るのを防止することによって、それから身体を保護する。高アンモニア血症は、解毒の減少及び/又はアンモニアの産生の増加を特徴とする。健康な個人では、尿素サイクルは、アンモニアを尿素に酵素的に変換することによってアンモニアを解毒し、尿素は次いで、尿中で除去される。アンモニア解毒の減少は、アルギニノコハク酸尿症、アルギナーゼ欠損症、カルバモイルリン酸シンテターゼ欠損症、シトルリン血症、N-アセチルグルタミン酸合成酵素欠損症、及びオルニチントランスカルバミラーゼ欠損症などの、尿素サイクル酵素が欠損している尿素サイクル異常症(UCD)によって引き起こされ得る。加えて、肝性脳症、門脈大循環シャント、及び有機酸異常症などのいくつかの非UCD異常症も、高アンモニア血症を引き起こし得る。高アンモニア血症は、神経学的兆候、例えば、発作、運動失調、脳卒中様病変、昏睡、精神病、視力喪失、急性脳症、脳浮腫、並びに嘔吐、呼吸性アルカローシス、低体温症、又は死亡を生じさせ得る。血中又は血清アンモニアレベルの上昇が検出されうる他の状態としては、自閉症スペクトラム障害が挙げられる。
高アンモニア血症、並びに肝性脳症及びUCDなどの関連する状態又は疾患のための現在の療法は、過剰なアンモニアを低減することを目標とするが、準最適でと広くみなされる。例えば、肝性脳症は、錯乱及び記憶喪失に起因する正常な認識機能の障害に関連し、これは、肝性脳症を有する個人が、治療剤レジメンの準備及び適時の服用などの繰り返される複雑な作業を行うことを非常に困難にし得る。したがって、これは、高アンモニア血症に罹患している個人が、治療剤(すなわち、混合溶液)を準備すること及び治療剤の摂取を覚えておくことを含む、順守に必要な様々な作業を行うことを非常に困難にし得る。更に、ラクツロース及びリファキシミンなどの現在利用可能な治療は、下痢、悪心、嘔吐、ガス、胃痛、及び腹部不快感が挙げられるがこれらに限定されない、患者が耐えられないと思う可能性がある副作用を有し得る。加えて、ラクツロースは、従来の治療薬であり、ほとんどの個人にとって飲みにくい。したがって、高アンモニア血症、例えば、肝性脳症を有する患者の治療レジメンへの順守は、比較的不良である。したがって、肝性脳症を含む高アンモニア血症に関連する障害のための有効で、信頼性があり、かつ/又は長期的な治療に対する重大な満たされていない必要性がある。
いくつかの実施形態では、これらの必要性に対応する組成物、方法、技術、キット、及び製造品が提供される。いくつかの態様では、プロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisと併せた、少量の窒素を欠くか、又は含有するヒトミルクオリゴ糖の投与は、アンモニアのレベルを効率的に低減し、特定の態様では、既知の既存の治療と比較してアンモニアの低減の改善を実証する。特定の態様では、低窒素を欠くか、又は含有するヒトミルクオリゴ糖は、既知の代替の治療に付随し得る望ましくない副作用があまり又は更には全くない対象において、アンモニアの量又はレベルを低減する。したがって、本発明の組成物、方法、技術、キット、及び製造品は、高アンモニア血症、及び肝性脳症又はUCDなどの関連する状態のための改善された治療を提供する。
いくつかの実施形態では、プロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantisの生着、成長、又は増殖は、ウレアーゼ活性を有するEnterobacteriaceae、及び他の細菌の種、亜種、又は株などの、アンモニアを産生する細菌の量、レベル、又は存在を低減する。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、セクションII-Cなど、本明細書に記載されるプロバイオティック株のうちのいずれか1つ以上である。特定の実施形態では、プロバイオティック株は、B.longum subsp.infantisであるか、又はそれを含む。
いくつかの実施形態では、高アンモニア血症の治療又は予防に有用な組成物及び方法は、PCT.App.第PCT/US2020/052501号に記載され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
特定の実施形態では、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上、及びB.longum subsp.infantisの株を含む組成物又はキットが、本明細書に提供される。特定の実施形態では、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、及びラクト-N-ネオテトラオース、並びにB.longum subsp.infantisの少なくとも1つの株を含有するキット又は組成物が、本明細書に提供される。
いくつかの実施形態では、キット内の組成物は、高アンモニア血症の治療若しくは予防のための、又はアンモニアの低減を必要とする対象においてそれを行うための、薬剤の製造に使用される。
特定の実施形態では、高アンモニア血症を治療する方法も本明細書に提供され、方法は、それを必要とする対象に、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上、及びB.longum subsp.infantisを投与することを含む。特定の実施形態では、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースではないヒトミルクオリゴ糖は、治療の一部としては投与されない。
特定の実施形態では、1つ以上のヒトミルクオリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、高アンモニア血症を治療又は予防するために投与される。いくつかの実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上であるか、又はそれらを含む。特定の実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの2つ以上であるか、又はそれらを含む。いくつかの実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトースであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、3-フコシルラクトースであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、ラクト-N-テトラオースであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、ラクト-N-ネオテトラオースであるか、又はそれを含む。特定の実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、(i)2’-フコシルラクトース及び3-フコシルラクトース、(ii)2’-フコシルラクトース及びラクト-N-テトラオース、(iii)2’-フコシルラクトース及びラクト-N-ネオテトラトース、(iv)3-フコシルラクトース及びラクト-N-テトラオース、(v)3-フコシルラクトース及びラクト-N-ネオテトラトース、又は(vi)ラクト-N-テトラトース及びラクト-N-オテトラトースである。特定の実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、(i)3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、及びラクト-N-オテトラトース、(ii)2’-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、及びラクト-N-テトラネオオース、(iii)2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、及びラクト-N-ネオテトラトース、又は(iv)2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、及びラクト-N-テトラオースである。いくつかの実施形態では、ヒトミルクオリゴ糖は、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、及びラクト-N-ネオテトラオースである。
いくつかの実施形態では、窒素を含む投与されるヒトミルクオリゴ糖の重量パーセントは、50%未満である。特定の実施形態では、窒素を含むヒトミルクオリゴ糖の重量パーセントは、投与されるヒトミルクオリゴ糖の40%、30%、25%、20%、10%、5%、又は1%未満である。
いくつかの実施形態では、それを必要とする対象は、高アンモニア血症を有するか、有するリスクがあるか、又は有する疑いがある。特定の実施形態では、それを必要とする対象は、肝性脳症を有するか、有する疑いがあるか、又は有するリスクがある。特定の実施形態では、それを必要とする対象は、尿素サイクル異常症を有するか、有する疑いがあるか、又は有するリスクがある。いくつかの実施形態では、それを必要とする対象は、自閉症スペクトラム障害を有するか、又は有する疑いがある。
IV.製剤
特定の実施形態では、提供される少なくとも1つのプロバイオティック細菌、例えば、B.longum subsp.infantis、並びに提供されるプレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び/又は1つ以上の合成オリゴ糖は、例えば、ヒト対象に投与するために、一緒に又は別々に製剤化される。特定の実施形態では、提供されるプロバイオティック株及びプレバイオティクスは、同じ医薬組成物又は栄養組成物に製剤化される。特定の実施形態では、提供されるプロバイオティック株及びプレバイオティクスは、異なる医薬組成物又は栄養組成物に製剤化される。
本明細書に記載される組成物は、例えば、プレバイオティクス及びプロバイオティクス株のうちの一方又は両方は、賦形剤及び補助剤を含む1つ以上の生理学的に許容される担体を使用して従来の様式で製剤化されてもよく、これは、医薬用途のための組成物への活性成分の処理を容易にする。医薬組成物を製剤化する方法は、当技術分野で既知である(例えば、“Remington’s Pharmaceutical Sciences,”Mack Publishing Co.,Easton,Pa.を参照のこと)。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、錠剤化、凍結乾燥、直接圧縮、従来の混合、溶解、造粒、粉末化、乳化、カプセル化、封入、又は噴霧乾燥に供されて、錠剤、顆粒、ナノ粒子、ナノカプセル、マイクロカプセル、マイクロ錠剤、ペレット、又は粉末を形成し、これらは、腸溶コーティングされてもよいか、又はコーティングされなくてもよい。適切な製剤化は、投与経路に依存する。
本明細書に記載されるプロバイオティック株及びプレバイオティクスは、任意の好適な剤形(例えば、経口投与のための任意の適切な剤形(例えば、経口投与のための液体、カプセル、サシェ、硬質カプセル、軟質カプセル、錠剤、腸溶性コーティング錠、懸濁粉末、顆粒、又はマトリックス持続放出製剤)の、及び任意の好適なタイプの投与(例えば、経口、局所、注射用、即時放出、パルス放出、遅延放出、又は持続放出)のための医薬組成物に製剤化され得る。提供される少なくとも1つのプロバイオティック細菌株の好適な投与量は、約10~1012個の細菌、例えば、約又は少なくとも10個の細菌、10個の細菌、10個の細菌、10個の細菌、10個の細菌、1010個の細菌、1011個の細菌、又は1012個の細菌の範囲であり得る。
いくつかの実施形態では、提供されるプレバイオティクス、例えば、濃縮ヒトミルク透過液組成物及び1つ以上の合成オリゴ糖は、概して、1用量当たり、例えば、約20mg~約20gの範囲内の総プレバイオティクス重量(総HMOの重量など)で、対象に投与される。特定の実施形態では、プレバイオティクス、例えば、オリゴ糖の用量は、50mg及び50g、1g~20g、500mg~5g、2g~5g、5g~10g、8g~10gであるか、あるいは約2g、4.5g、8g、若しくは18g、又はおよそそれである。いくつかの実施形態では、プレバイオティクスの用量は、少なくとも月に1回、週に1回、1日おきに1回、又は1日1回、又は1日2回投与される。いくつかの実施形態では、プレバイオティクスの用量は、少なくとも1日1回、2回、3回、4回、5回、6回、8回、10回、又は12回投与される。
いくつかの実施形態では、医薬組成物、例えば、少なくとも1つのプロバイオティック細菌株又はプレバイオティクスの一方又は両方を含有する医薬組成物は、毎日、毎週、又は毎月1回以上投与されてもよい。少なくとも1つのプロバイオティック細菌株及びプレバイオティクスは、1つ以上の薬学的に許容される担体、増粘剤、希釈剤、緩衝剤、緩衝剤、表面活性剤、中性又はカチオン性脂質、脂質複合体、リポソーム、浸透促進剤、担体化合物、及び他の薬学的に許容される担体又は薬剤を含む医薬組成物に、一緒に又は別々に製剤化され得る。例えば、医薬組成物は、重炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、デンプンの様々な糖及びタイプ、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、ポリエチレングリコール、並びに例えば、ポリソルベート20を含む界面活性剤の添加を含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、プロバイオティック株は、重炭酸ナトリウムの溶液、例えば、重炭酸ナトリウムの1モル溶液中で製剤化されてもよい(例えば、胃などの酸性細胞環境を緩衝するために)。
いくつかの実施形態では、例えば、一緒に又は別個の組成物として提供されるプレバイオティクス及びプロバイオティクス細菌株を含有する医薬組成物は、錠剤、ピル、糖剤、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして経口投与及び製剤化されてもよい。経口使用のための薬理学的組成物は、錠剤又は糖剤コアを得るために、必要に応じて好適な補助剤を添加した後に、固体賦形剤を使用し、任意選択的に得られた混合物を粉砕し、かつ顆粒の混合物を処理して作製され得る。好適な賦形剤としては、ラクトース、スクロース、マンニトール、若しくはソルビトールを含む糖などの充填剤、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル-セルロース、カルボメチルセルロースナトリウムなどのセルロース組成物、及び/又はポリエチレングリコール(PEG)などの生理学的に許容されるポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。架橋寒天、アルギニン酸、又はアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤も添加され得る。
特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、少なくとも2、3、4、5、7、10、14、21、又は28日間、例えば、連日、毎日投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、例えば、組成物のヒトミルクオリゴ糖の総重量によって、1日当たり少なくとも0.001g、0.01g、0.1g、1g、2g、3g、4g、5g、6g、7.5g、8g、9g、10g、12g、16g、18g、20g、25g、又は50gの量で投与される。特定の実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり少なくとも0.001g、0.01g、0.1g、1g、2g、3g、4g、5g、6g、7.5g、8g、9g、10g、12g、16g、18g、20g、25g、又は50gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり0.1g~50g、0.5g~25g、1g~20g、2g~18g、1g~5g、2g~3g、3g~6g、4g~5g、5g~10g、8g~10g、10g~20g、15g~20g、又は17g~19gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。いくつかの実施形態では、濃縮ヒトミルク透過液組成物は、1日当たり2g、4.5g、6g、9g、12g、16g、若しくは18g、およそその、又は少なくともその総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される。
特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖、例えば、合成ヒトミルクオリゴ糖は、少なくとも2、3、4、5、7、10、14、21、又は28日間、例えば連日、毎日投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、1日当たり少なくとも0.001g、0.01g、0.1g、1g、2g、3g、4g、5g、6g、7.5g、8g、9g、10g、12g、16g、18g、20g、25g、又は50gの量で投与される。特定の実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、1日当たり少なくとも0.001g、0.01g、0.1g、1g、2g、3g、4g、5g、6g、7.5g、8g、9g、10g、12g、16g、18g、20g、25g、又は50gの量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖は、1日当たり0.1g~50g、0.5g~25g、1g~20g、2g~18g、1g~5g、2g~3g、3g~6g、4g~5g、5g~10g、8g~10g、10g~20g、15g~20g、又は17g~19gの量で投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の合成オリゴ糖は、1日当たり2g、4.5g、6g、9g、12g、16g、若しくは18g、およそその、又は少なくともその量で投与される。
特定の実施形態では、プロバイオティック株は、少なくとも2、3、4、5、7、10、14、21、又は28日間、例えば連日、毎日投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、1日当たり少なくとも1×10、1×10、1×10、1×10、1×10、1×10、5×10、1×10、1×10、5×10、1×10、又は5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。様々な実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、1用量当たり又は1日当たり、少なくとも1×10、1×10、1×10、1×10、1×10、1×10、5×10、1×10、1×10、5×10、1×10、又は5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。特定の実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、1用量当たり又は1日当たり、1×10~1×1012、5×10~1×1010、1×10~1×10、又は1×10~1×10CFUの量で投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、1用量当たり又は1日当たり、5×10、およそその、又は少なくともそのコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロバイオティック株は、1用量当たり又は1日当たり、8×10、およそその、又は少なくともそのコロニー形成単位(CFU)の量で投与される。
錠剤又はカプセルは、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、スクロース、グルコース、ソルビトール、デンプン、ガム、及びトラガカント)、充填剤(例えば、ラクトース、微結晶セルロース、若しくはリン酸水素カルシウム)、潤滑剤(例えば、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、ステアリン酸、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、デンプン、安息香酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、若しくはシリカ)、崩壊剤(例えば、デンプン、ジャガイモデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、糖、セルロース誘導体、シリカ粉末)、又は湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容される賦形剤を用いて、従来の手段によって調製され得る。錠剤は、当技術分野で周知の方法によってコーティングされてもよい。ポリラクチド、ポリグリコール酸、ポリ無水物、他の生分解性ポリマー、ヒドロイメチルアクリレート(hydroymethylacrylate)-メチルメタクリレート(HEMA-MMA)、多層HEMA-MMA-MAA、ポリエチレングリコール/ポリペンタメチルシクロペンタシロキサン/ポリジメチルシロキサン(PEG/PD5/PDMS)、シリカ封入物、酢酸フタル酸セルロース、アルギン酸カルシウム、k-カラギーナン-ローカストビーンガムゲルビーズ、ポリ(ラクチド-co-グリコリド)、カラギーナン、デンプンポリ無水物、デンプンポリメタクリレート、及び腸溶性コーティングポリマーから選択されるが、これらに限定されない膜を有するなど、コーティングシェルが存在してもよい。
いくつかの実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティクス株のうちの一方又は両方は、胃を通過する間に生存可能であり続けるため、小腸内の胆汁酸との接触を低減するため、又は腸管又は腸管の特定の領域、例えば、大腸への放出のためなど、腸内コーティングされる。胃から結腸までの典型的なpHプロファイルは、約1~4(胃)、5.5~6(十二指腸)、7.3~8.0(回腸)、及び5.5~6.5(結腸)である。いくつかの疾患では、pHプロファイルは、改変されてもよい。いくつかの実施形態では、コーティングは、放出部位を特定するために、特定のpH環境で分解される。いくつかの実施形態では、少なくとも2つのコーティングが使用される。いくつかの実施形態では、外側コーティング及び内側コーティングは、異なるpHレベルで分解される。
特定の実施形態では、医薬組成物は、液体調製物として製剤化される。経口投与のための液体調製物は、使用前に水又は他の好適なビヒクルとの構成のための溶液、シロップ、懸濁液、又は乾燥生成物の形態をとり得る。そのような液体調製物は、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体、又は硬化可食脂肪)、乳化剤(例えば、レシチン又はアカシア)、非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、又は分画植物油)、及び防腐剤(例えば、メチル若しくはプロピル-p-ヒドロキシ安息香酸塩又はソルビン酸)などの薬学的に許容される薬剤を用いて、従来の手段によって調製され得る。調製物はまた、必要に応じて、緩衝塩、香味剤、着色剤、及び甘味剤を含有し得る。経口投与のための調製物は、本明細書に記載される細菌の遅効放出、制御放出、又は持続放出のために好適に製剤化され得る。
いくつかの実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスのうちの一方又は両方は、小児対象への投与に適した組成物に製剤化されてもよい。当技術分野で周知であるように、小児は、異なる胃内容排出速度、pH、消化管透過性などを含む、多くの点で成人とは異なる。更に、投与経路及び味覚特性などの小児用製剤の受容性及び選好は、許容できる小児の順守を達成するために重要である。したがって、一実施形態では、小児対象への投与に適した組成物は、嚥下が容易又は溶解可能な剤形、あるいは香味料、甘味料、味覚遮断剤が添加されているか、又は食品、例えば、アップルソース中で混合されるのに適した組成物などの、より飲みやすい組成物を含んでもよい。一実施形態では、小児対象への投与に適した組成物は、成人への投与にも適し得る。
特定の実施形態では、小児対象への投与に適している、例えば、プロバイオティック株及びプレバイオティクスのうちの一方又は両方を含有する医薬組成物は、懸濁液若しくは溶液としての再構成のための溶液、シロップ、懸濁液、エリキシル、粉末、分散性/発泡性錠剤、チュアブル錠剤、グミキャンディー、ロリポップ、アイスキャンディー、トローチ、チューインガム、口腔薄片、口腔内崩壊錠、サシェ、軟質ゼラチンカプセル、散剤経口粉末、又は顆粒を含み得る。一実施形態では、組成物は、キャンディーの弾力性、所望の噛む必要がある粘稠度、及びより長い貯蔵寿命を与える、ゼラチン基剤から作られたグミキャンディーである。いくつかの実施形態では、グミキャンディーはまた、甘味料又は香味料を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、医薬組成物、例えば、小児対象への投与に適した組成物は、香味料を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「香味料」は、製剤に別個の味及び香りを提供する物質(液体又は固体)である。香味料はまた、製剤の飲みやすさの改善にも役立つ。香味料としては、イチゴ、バニラ、レモン、ブドウ、バブルガム、チェリー、及びチョコレートが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株は、一緒に又は別々に、不活性希釈剤又は吸収可能な可食担体などとともに経口投与されてもよい。いくつかの態様では、プレバイオティクス及びプロバイオティック株はまた、硬質又は軟質シェルゼラチンカプセル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)カプセルに封入され得るか、錠剤に圧縮され得るか、又は対象の食事に直接組み込まれ得る。経口治療投与について、プロバイオティック株及びプレバイオティクスは、一緒に又は別々に、賦形剤と組み込まれ、摂取可能な錠剤、口腔錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウエハなどの形態で使用され得る。いくつかの態様では、医薬組成物を、プロバイオティック株及び/又はプレバイオティクスの不活性化を防止するための材料でコーティングするか、又はそれと併用投与する必要がある場合がある。
いくつかの実施形態では、プロバイオティック株及びプレバイオティクスのうちの一方又は両方を含有する組成物は、栄養生成物又は食べられる生成物、例えば、食品又は栄養組成物であってもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、食品などの栄養組成物である。特定の実施形態では、食品又は栄養組成物は、ミルク、濃縮ミルク、発酵ミルク(ヨーグルト、サワーミルク、フローズンヨーグルト、乳酸菌発酵飲料)、粉ミルク、アイスクリーム、クリームチーズ、ドライチーズ、豆乳、発酵豆乳、植物果実ジュース、果汁、スポーツドリンク、菓子、キャンディー、乳児食(乳児用ケーキなど)、栄養食品、動物飼料、又は栄養補給剤であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、栄養組成物又は食品は、発酵乳製品などの発酵食品である。特定の実施形態では、発酵乳製品は、ヨーグルトである。特定の実施形態では、発酵乳製品は、チーズ、ミルク、クリーム、アイスクリーム、ミルクシェーク、又はケフィアである。いくつかの実施形態では、本発明のプロバイオティック株、例えば、B.longum subsp.infantis株は、プロバイオティクスとして作用することを目的とした他の生きた細菌細胞を含有する調製物中で組み合わされる。いくつかの実施形態では、食品は、飲料である。一実施形態では、飲料は、果汁ベースの飲料、又は植物若しくはハーブ抽出物を含有する飲料である。特定の実施形態では、食品又は栄養組成物は、ゼリー又はプリンである。本明細書に提供されるプロバイオティック株及びプレバイオティクスの投与に適した他の食品は、米国特許出願第2015/0359894号及び同第2015/0238545号に記載されるものなど、既知である。更に別の実施形態では、本発明の医薬組成物は、パン、ヨーグルト、又はチーズなどの食品に注入されるか、噴霧されるか、又は振りかけられる。
いくつかの実施形態では、組成物、例えば、プレバイオティクス及びプロバイオティック株のうちの一方又は両方を含む医薬組成物は、腸溶コーティングされているか、又はされていないナノ粒子、ナノカプセル、マイクロカプセル、又はマイクロ錠剤を介した、腸内投与、空腸内投与、十二指腸内投与、回腸内投与、胃シャント投与、又は結腸内投与のために製剤化される。組成物はまた、例えば、ココアバター又は他のグリセリドなどの従来の坐薬基剤を使用して、坐薬又は保持浣腸などの直腸組成物に製剤化されてもよい。組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、又はエマルションであってもよく、懸濁剤、安定化剤、及び/又は分散剤を含有してもよい。
いくつかの実施形態では、単一剤形のプロバイオティック株及びプレバイオティクスのうちの一方又は両方を持続する薬学的に許容される組成物が、本明細書に開示されている。単一剤形は、液体又は固体形態にあってもよい。単一剤形は、改変することなく対象に直接投与されてもよいか、又は投与前に希釈若しくは再構成されてもよい。特定の実施形態では、単一剤形は、複数の錠剤、カプセル、ピルなどを含む経口用量を含む、ボーラス形態、例えば、単回注射、単回経口用量で投与されてもよい。代替の実施形態では、単一剤形は、例えば、注入によって、ある期間にわたって投与されてもよい。
プロバイオティック株及びプレバイオティクスのうちの一方又は両方を含有する医薬組成物の単一剤形は、医薬組成物をより小さなアリコート、単回用量容器、単回用量液体形態、又は錠剤、顆粒、ナノ粒子、ナノカプセル、マイクロカプセル、マイクロ錠剤、ペレット、若しくは粉末などの単回用量固体形態に分割することによって調製され得、これらは、腸溶コーティングされてもよいか、又はされなくてもよい。固体形態での単回用量与は、対象への投与前に液体、典型的には滅菌水又は生理食塩水を添加することによって再構成され得る。
特定の実施形態では、組成物は、制御放出系又は持続放出系で送達され得る。一実施形態では、ポンプが、制御放出又は持続放出を達成するために使用され得る。別の実施形態では、ポリマー材料は、本開示の療法の制御放出又は持続放出を達成するために使用され得る(例えば、米国特許第5,989,463号を参照のこと)。持続放出製剤で使用されるポリマーの例としては、ポリ((2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチレン-co-酢酸ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、ポリグリコリド(PLG)、ポリ無水物、ポリ(N-ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレングリコール)、ポリラクチド(PLA)、ポリ(ラクチド-co-グリコシド)(PLGA)、及びポリオルトエステルが挙げられるが、これらに限定されない。持続放出製剤で使用されるポリマーは、不活性であり、溶出性不純物がなく、貯蔵安定性があり、滅菌され、かつ生分解性であってもよい。いくつかの実施形態では、制御放出又は持続放出系は、予防標的又は治療標的の近傍に配置され、したがって全身用量のほんの一部のみを必要とし得る。当業者に既知の任意の好適な技術が使用され得る。
プレバイオティクス又はプロバイオティック株のうちの一方又は両方の投与レジメンは、例えば、SCFA又は乳酸塩産生を改善又は維持するために、治療応答を提供するように調整され得る。投与量は、疾患の重症度及び応答性、投与経路、治療の時間的経過(数日~数か月~数年)、並びに疾患の改善までの時間を含む、いくつかの要因に依存し得る。例えば、プレバイオティクス及びプロバイオティック株のうちの一方又は両方の単回ボーラスは、一度に投与されてもよく、いくつかの分割された用量は、所定の期間にわたって投与されてもよいか、又は用量は、治療状況によって示されるように低減され得るか、又は増加し得る。投与量の仕様は、活性化合物の固有の特徴及び達成される特定の治療効果によって決定される。投与量値は、緩和される状態のタイプ及び重症度によって変化し得る。任意の特定の対象について、特定の投与レジメンは、個々の必要性及び治療医師の専門的判断に従って、経時的に調整され得る。本明細書に提供される化合物の毒性及び治療有効性は、細胞培養物又は動物モデルにおける標準的な薬学的処置によって決定され得る。例えば、LD50、ED50、EC50、及びIC50が決定されてもよく、毒性と治療効果との間の用量比(LD50/ED50)が、治療指数として計算されてもよい。副作用を低減するために損傷の可能性を最小限に抑えるように注意深く改変して、毒性の副作用を示す組成物が使用されてもよい。投与量は、細胞培養アッセイ及び動物モデルから最初に推定され得る。インビトロ及びインビボアッセイ並びに動物試験から得られたデータは、ヒトで使用するための範囲の投与量を製剤化する際に使用され得る。
いくつかの実施形態では、成分(例えば、薬学的に許容される賦形剤とともに、プロバイオティック株、濃縮ヒトミルク透過液組成物、又は1つ以上の合成オリゴ糖のうちの1つ以上)は、例えば、活性薬剤の量を示すアンプル又はサシェなどの密封容器内の乾燥した凍結乾燥粉末又は無水濃縮物として、別個に、又は単位剤形で一緒に混合されてのいずれかで供給される。
例えば、プレバイオティクス及びプロバイオティック株のうちの一方又は両方を含有する医薬組成物は、薬剤の量を示すアンプル又はサシェなどの密封容器に包装されてもよい。一実施形態では、医薬組成物のうちの1つ以上は、密封容器内で乾燥した滅菌凍結乾燥粉末又は無水濃縮物として供給され、対象への投与のための適切な濃度に再構成され得る(例えば、水又は生理食塩水で)。一実施形態では、予防剤又は治療剤又は医薬組成物のうちの1つ以上は、2℃~8℃で貯蔵された密封容器内の乾燥した滅菌凍結乾燥粉末として供給され、再構成された後1時間以内、3時間以内、5時間以内、6時間以内、12時間以内、24時間以内、48時間以内、72時間以内、又は1週間以内に投与される。凍結保護剤、主に0~10%のスクロース(最適には0.5~1.0%)が、凍結乾燥剤形のために含まれ得る。他の好適な凍結保護剤は、トレハロース及びラクトースを含む。他の好適な充填剤としては、ポリデキストロース、デキストリン(例えば、マルトデキストリン(例えば、天然マルトデキストリン又は耐性マルトデキストリン))、インリン、β-グルカン、耐性デンプン(例えば、耐性マルトデキストリン)、親水コロイド(例えば、アラビアガム、ペクチン、グアーガム、ある銀酸塩、カラギーナンキサンタンガム、及びセルロースガムのうちの1つ以上)、コーンシロップ固体など、並びにポリソルベート80が挙げられる。追加の界面活性剤としては、ポリソルベート20及びBRIJ界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。医薬組成物は、注射可能な溶液として調製されてもよく、吸収又は分散を増加させるために使用されるもの、例えば、ヒアルロニダーゼなどのアジュバントとして有用な薬剤を更に含むことができる。
いくつかの実施形態では、例えば、プロバイオティック株及びプレバイオティクスのうちの一方又は両方を含有する医薬組成物は、食品とともに投与される。代替の実施形態では、医薬組成物は、食品を食べる前又は後に投与される。医薬組成物は、例えば、低タンパク質食及びアミノ酸補充などの1つ以上の食事の変更と組み合わせて投与されてもよい。医薬組成物の投与量及び投与頻度は、症状の重症度及び障害の進行に基づいて選択され得る。適切な治療有効用量及び/又は投与頻度は、治療医師によって選択され得る。
V.定義
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語、表記、並びに他の技術及び科学用語又は用語法は、特許請求の範囲の主題が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有することが意図される。いくつかの場合、一般的に理解される意味を有する用語は、明確性及び/又は参照の容易さのために本明細書に定義され、本明細書におけるそのような定義の包含は、当技術分野で一般的に理解されるものに対する実質的な差異を表すと必ずしも解釈されるべきではない。
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数の参照を含む。例えば、「a」又は「an」は、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味する。本明細書に記載される態様及び変形例は、態様及び変形例「からなる」及び/又は「から本質的になる」ことを含むことが理解される。
本開示全体を通して、特許請求の範囲の様々な態様が、範囲形式で提示される。範囲形式の説明は、単に利便性及び簡潔性のためのものであり、特許請求の範囲の主題の範囲に対する非柔軟な限定として解釈されるべきではないことが理解されるべきである。したがって、範囲の説明は、その範囲内の全ての可能な部分範囲並びに個々の数値を具体的に開示したとみなされるべきである。例えば、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間にある各介在する値と、その記載される範囲内の任意の他の記載されるか、又は介在する値とが、特許請求の範囲の主題内に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、より小さい範囲内に独立して含まれてもよく、また、記載される範囲内の任意の具体的に除外された限界を条件として、特許請求の範囲の主題内に包含される。記載される範囲が、限界のうちの一方又は両方を含む場合、それらに含まれる限界のうちのいずれか又は両方を除外する範囲もまた、説明されるか、又は特許請求の範囲の主題に含まれる。これは、範囲の広さに関係なく適用される。
本開示全体を通して、2つの端点の「間」、例えば、「AとBとの間」として提示又は表現される範囲は、別途示されない限り、端点、例えば、「A」及び「B」を含むと理解される。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、この技術分野の当業者にとって容易に知られるそれぞれの値に対する通常の誤差範囲を指す。本明細書の値又はパラメータに関する「約」の言及は、その値又はパラメータ自体を対象とする実施形態を含む(及び説明する)。例えば、「約X」を言及する説明は、「X」の説明を含む。いくつかの実施形態では、値に関する「約」は、値の±25%、±10%、±5%、±1%、±0.1%、又は±0.01%の範囲内を意味する。
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」という用語は、哺乳動物、例えば、ヒトに投与される薬学的に許容される担体における、特定の量、例えば、治療有効量のヒトミルク画分などの活性成分を含有する混合物又は製剤を意味する。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、合理的な利益/リスク比と見合った過度の毒性、刺激、アレルギー反応、及び他の問題の合併症なしで、哺乳動物、特に、ヒトの組織との接触に好適であるそれらの化合物、材料、組成物、及び/又は剤形を指す。そのような合理的な利益/リスク比は、通例のものとして、当業者によって決定され得る。
「ヒトミルクオリゴ糖」(本明細書では「HMO」とも称される)は、ヒト母乳中に見られる構造的に多様な非共役グリカンのファミリーを意味する。本明細書で使用される場合、ヒトミルクオリゴ糖は、還元末端にラクトース、及び典型的には、非還元末端にフコース、シアル酸、又はN-アセチルグルコサミンを含有するヒトミルク中に見出されるオリゴ糖を含む(Morrow et al.,J.Nutri.2005 135:1304-1307)。別途示されない限り、ヒトミルクオリゴ糖はまた、ヒトミルク中に見出される3’-シアリルラクトース(3’-SL)及び6’-シアリルラクトース(6’-SL)オリゴ糖も包含する。
別途記載されない限り、ヒトミルクオリゴ糖の数、例えば、「少なくとも5つのヒトミルクオリゴ糖」は、ヒトミルクオリゴ糖、例えば、異なる化学構造又は式を有するヒトミルクオリゴ糖の固有の種の数を指す。
ミルク中のグリカンは、オリゴ糖として見出されるか、又は糖タンパク質としてミルクタンパク質に、又は糖脂質などとして脂質にコンジュゲートされる。HMOは、ラクトース及び脂質に次いで、ヒトミルクの3番目に豊富な成分を構成する遊離グリカンである(Morrow,2005)。しかしながら、HMOの大部分は、乳児によって代謝されず、乳児の糞便中に大部分無傷で見出だされ得る。
本明細書で使用される場合、「から本質的になる」とは、他の主要な生物活性因子を除いて、特定の列挙された成分を含有する組成物を指す。
本明細書で使用される場合、「プロバイオティック」は、任意の生きた非病原微生物、例えば、細菌を指し、例えば、適切な量の微生物を含有する、宿主生物、例えば、ヒトなどの哺乳動物に健康上の利益を与え得る。いくつかの態様では、当業者は、プロバイオティック細菌として認識される非病原性細菌の種、株、及び/又は亜型を容易に識別し得る。プロバイオティック細菌株の例としては、限定されるものではないが、Bifidobacteria、Escherichia coli、Lactobacillus、及びSaccharomyces、例えば、Bifidobacterium bifidum、Enterococcus faecium、Escherichia coli strain Nissle、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus bulgaricus、Lactobacillus paracasei、Lactobacillus plantarum、及びSaccharomyces boulardiiが挙げられる(Dinleyici et al.,2014、米国特許第5,589,168号、同第6,203,797号、同第6,835,376号)。プロバイオティクスは、細菌のバリアント又は変異株であってもよい(Arthur et al.,2012、Cuevas-Ramos et al.,2010、Olier et al.,2012、Nougayrede et al.,2006)。
本明細書で使用される場合、「Bifidobacterium」又は「Bifidobacteria」は、グラム陽性の非運動性の嫌気性細菌の属を指す。いくつかの態様では、Bifidobacteriumは、ヒトを含む哺乳動物の消化管、膣、及び口腔内に広く生息する細菌である。特定の態様では、ビフィズス菌は、哺乳動物における消化管微生物叢を構成する細菌の主要な属の1つである。特定の態様では、一部又は全部のBifidobacteriumの種、亜種、又は株は、プロバイオティクスである。
本明細書で使用される場合、「ディスバイオーシス」という用語は、微生物集団の正常な多様性及び/又は機能が破壊される、対象の腸又は他の身体エリアの微生物叢の状態を指す。この不健康な状態は、多様性の減少、1つ以上の病原体若しくは病原菌の異常増殖、特定の遺伝的及び/若しくは環境条件が対象に存在するときのみ疾患を引き起こすことができる共生生物、又は宿主対象に必須機能をもはや提供しなくなり、したがって、健康をもはや促進しない生態的微生物ネットワークへの移行に起因し得る。非限定的な実施例によると、必須機能としては、腸粘膜バリアの強化、侵入した病原体の直接的又は間接的な低減及び除去、特定の物質の吸収の強化、及びGI炎症の抑制が挙げられ得る。
本明細書で使用される場合、「腸管マイクロバイオーム」及び「腸内マイクロバイオーム」という用語は、別途記載されない限り互換的に使用される。
所与の物質のうちの「本質的に全て」という語句で使用されるときなどの、「本質的に」という用語は、物質、例えば、オリゴ糖が、避けられない不純物、例えば、製造、製剤化、輸送、及び貯蔵のための標準的技術を用いて避けられないであろうものと同程度の不純物を含むと推測するために使用され得る。同様に、所与の物質の「本質的に非含有」という語句(又は所与の物質を「本質的になし」又は「本質的に含まない」)で使用されるとき、例えば、不純物として避けられない以上の所与の物質を含まないことを意味し得る。
細菌細胞によるオリゴ糖の内在化への言及などの「内在化」という用語は、細菌細胞の外側から細菌細胞の内側へのオリゴ糖の輸送を指す。別途示されない限り、「オリゴ糖の内在化」は、無傷のオリゴ糖の内在化を指す。
別途示されない限り、「合成ヒトミルクオリゴ糖」又は「合成オリゴ糖」という用語は、ヒトミルクから収集、精製、抽出、単離、又は別の方法で取得されないオリゴ糖を指す。合成ヒトミルクオリゴ糖は、化学合成され、かつ/又は遺伝子修飾された微生物を用いた炭水化物の発酵を含む方法によって合成されるヒトミルクオリゴ糖を含み得る。
VI.
以下の実施例は、例示の目的のみで含められ、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
実施例1:濃縮ヒトミルク透過液組成物の製造
前もってスクリーニングされ、承認されたドナーからのヒトミルクを、ドナーの同一性を検証するために試験し、次いで、一緒に混合して、ドナーミルクのプールされたバルクを生成した。クリーンルーム環境で、特定の病原体及びウシタンパク質の存在を確認することを含み、ドナーミルクのプールを更に試験した。試験後、プールされたドナーミルクを200μmのフィルタを通して濾過し、少なくとも63℃の温度で30分間加熱し、次いで、22℃~26℃に冷却した。次いで、プールされたヒトミルクを遠心分離器に移して、スキムからクリームを分離した。結果的に得られたスキムミルクを、10kDaの膜を有する限外濾過システムを通して処理し、フィルタを通過した物質を透過液画分として収集した。透過液を凍結し、約-20℃で貯蔵した。各透過液ロットを、更なる処理のためのその放出前に、およそ0.2~0.4g/Lの総HMOの最小限のHMO濃度を含む、品質パラメータを確認するために試験した。
透過液の複数の適格ロットを解凍及びプールした。プールされた透過液のpHを、pH4.5±0.2の標的pHに調整した。次いで、透過液を約50℃に加熱した。ラクターゼ酵素を0.1%w/wの濃度で透過液に添加し、約50℃で60分間インキュベートした。次いで、透過液及びラクターゼ酵素混合物を、20℃~30℃に冷却し、深層濾過(Filtrox CH113P)によって浄化した。次いで、結果的に得られた深層フィルタ濾液を限外濾過スキッド(Biomax-10K膜)を通して処理して、ラクターゼを除去した。限外濾過された透過液を、推定400~500ダルトン分子量カットオフを有する膜(GE G-5 UF)を使用したナノ濾過によって濃縮した。次いで、濃縮HMO組成物を、0.2μmの滅菌フィルタを通して低温殺菌し、浄化した。次いで、この最終HMO組成物を容器に充填し、-20℃以下で貯蔵した。HMOの最終濃度を、84.5~105.4g/Lを目標とし、市販の標準を用いたパルスドアンペロメトリー検出器を用いて、高速アニオン交換クロマトグラフィー(HPAEC-PAD)を使用して定量化した。
実施例2:健康な成人対象へのB.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物の投与
18歳~44歳の健康な成人男性及び女性が、実施例1に記載されるように調製したB.longum subsp.infantisプロバイオティクス及び濃縮ヒトミルク透過液組成物の投与を評価するための研究における対象として登録された。
対象を、B.longum subsp.infantisプロバイオティクス、濃縮ヒトミルク透過液組成物、及び市販の制酸剤のうちのいくつか又は全てを受けるように割り当てられたコホートに分けた。B.longum subsp.infantisプロバイオティクスを受けた対象は、臨床研究の最初の7日間(1~7日目)毎日、少なくとも8×10のコロニー形成単位(CFU)を消費した。濃縮ヒトミルク透過液組成物を受けるように割り当てられた対象は、4.5g/日、9g/日、又は18g/日のHMOの1日総用量のために、研究の最初の14日間(1~14日目)、1日2回用量を消費する。追加のコホートの対象を、制酸剤及びB.longum subsp.infantisプロバイオティクスを1~7日目及び18g/日のHMOを1~14日目に受け、次いで、研究29日目に同じく開始する第2の治療サイクルを受けるように割り当てた。初期研究デザインの概要が表E1に示される。
Figure 2024502629000004
*コホート5は、HMO、B.infantis、及びPPIの同じ投与レジメンを2回受ける。1~14日目の第1の投与レジメン、及び29~43日目の第2の投与レジメン。
制酸剤を受けるように割り当てられたコホートを、最初に、プロバイオティクスを消費する1~2時間前に、重炭酸ナトリウム(ZEGERID(商標)を含むプロトンポンプ阻害剤オメプラゾールを受けるように割り当てた。最初の12人の対象が参加した後、研究は、以下の変更を伴って続いた:B.longum subsp.infantis及び4.5及び9g/日のHMOの用量での濃縮ヒトミルク透過液組成物を受けるように割り当てられた対象に、制酸剤を投与せず、コホート5に割り当てられた対象を、29~36日目にH2受容体拮抗薬ファモチジンを受けたコホート5A、及び29~36日目に制酸剤を受けなかったコホート5Bの2つの部分コホートに更に分けた。29~36日目にオメプラゾールを受けたコホート5からの1人の対象を、コホート5Aに含めた。実験コホートの概要が表E2に要約される。
Figure 2024502629000005
大便試料を、B.longum subsp.infantis及び/又は濃縮HMO混合物の投与前の1日目、並びに研究の5、8、15、22、及び29日目に、対象から収集した。コホート5A及び5Bの対象からの大便試料もまた、33、36、43、50、及び57日目に収集した。大便のアリコートを収集直後に冷蔵し、24時間以内に約-70℃以下で凍結した。DNAを大便アリコートから抽出し、種及び株特異的な定量PCR分析で分析して、B.longum subsp.infantisのコロニー形成を評価した。定量PCRを、配列番号54及び55と同一の順方向及び逆方向プライマー、並びに配列番号56と同一のプローブ配列を用いて、Lawley et al.,PeerJ.2017 May 25;5:e3375に記載されるのと類似して実施した。
コホート1(B.longum subsp.infantisを投与したが、濃縮HMO混合物を投与していない)について、B.longum subsp.infantisは、5及び8日目の10人全ての対象からの大便中で検出された。B.longum subsp.infantisは、1日目(B.longum subsp.infantisの投与前)、又は15、22、及び29日目(B.longum subsp.infantisの投与後)に、これらの対象から収集された大便中で検出されなかったが、15日目の単一のコホート1の対象から収集された大便中の検出可能なレベルのB.longum subsp.infantisを除外する。
コホート2(濃縮HMO混合物を投与したが、B.longum subsp.infantisを投与しなかった)について、B.longum subsp.infantisは、1、8、15、22、及び29日目に収集された10人の対象のいずれからの大便中でも検出されなかった。5日目にコホート2から収集された大便のうち、B.longum subsp.infantisは、単一の対象からの大便のみで検出された。事後分析は、このB.longum subsp.infantis検出が技術的エラーに起因する偽陽性であった可能性があることを示唆した。単一の時点で1人の個人から収集された1つの大便試料のみが、検出可能なレベルのB.longum subsp.infantisを有したため、これらのデータは、成人消化管における報告されたB.infantisの不存在と一致する(Underwood et al.,Pediatr Res.2015;77(1-2):229-235)。
コホート3、4、5、及び6の(それぞれ、B.longum subsp.infantis、並びに1日当たり4.5g、9g、及び18gのHMOでの濃縮HMO混合物を投与した)対象から収集した試料からのqPCR結果を、成功したB.longum subsp.infantisのコロニー形成又は生着を有する対象を特定するために評価した。5、8、及び15日目の陽性のqPCR結果は、対象がB.longum subsp.infantisでうまく生着又はコロニー形成されるとみなされるために必要とされた。結果が表E3に要約される。コホート6では、1人の対象がベースライン時点の後に同意を取り下げたため、9人の対象のみからのデータを評価した。
Figure 2024502629000006
上述のように、コホート5A及び5Bの対象は、B.longum subsp.infantis及び1日当たり18gのHMOに加えて、制酸剤(1~7日目にオメプラゾール)を用いた治療を受けた。表E3に示されるように、5、8、及び15日目のコホート5A及び5Bからの複合結果は、コホート6(制酸剤を投与しない)から観察された結果と同様であり、B.longum subsp.infantisの生着に対して、制酸剤の投与の識別可能な効果がないことと一致する。
コホート5A及び5Bの対象はまた、2週間の休薬期間後、濃縮HMO混合物及びB.longum subsp.infantisを用いた治療の第2のラウンドを受けた。5、8、及び15日目にB.longum subsp.infantisの成功した生着を有するとみなされるコホート5A及び5Bの5人の対象のうち、2人の対象は、投与の第2のラウンドで再び成功した生着を持続した(33、36、43日目に収集された試料中の検出可能なB.longum subsp.infantis)。これらのデータは、B.longum subsp.infantisの後続のコロニー形成が、B.longum subsp.infantis及びHMOを用いた前治療の後に発生する能力と一致する。
まとめると、これらのデータは、B.longum subsp.infantisが、濃縮ヒトミルク透過液組成物ともに投与されたときに、ヒト成人の腸内マイクロバイオーム内に生着する能力と一致する。これらのデータはまた、ヒトミルク透過液組成物の持続した投与を伴う、B.longum subsp.infantis生着の維持とも一致する。
実施例3:康な成人対象へのB.longumsubsp infantis及びヒトミルクオリゴ糖のシンバイオティック投与
健康な成人男性及び女性が、B.longum subsp.infantis及びヒトミルクオリゴ糖のシンバイオティック投与を調査する研究における対象として登録される。対象は、抗生物質(例えば、バンコマイシン及び/又はメトロニダゾール)、B.longum subsp.infantisプロバイオティクス、濃縮ヒトミルク透過液(例えば、実施例1に記載されるような)、合成ヒトミルクオリゴ糖(例えば、合成2’-FL及びLNnTの混合物)を用いた初回治療のうちの1つ以上を施される治療群に割り当てられる。
例示的な治療群が表E4に示される。研究は、対象がB.longum subsp.infantisプロバイオティクスの用量とともに初回抗生物質治療を受ける治療群を含有し得る。プロバイオティクスは、濃縮ヒトミルク透過液又は1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖(例えば、合成2’-FL及びLNnTの混合物)などのプレバイオティクスと併せて投与されてもよい。プレバイオティクスを用いた治療は、B.longum subsp.infantisプロバイオティクスの最終用量が投与された後2週間持続する。
Figure 2024502629000007
大便試料は、B.longum subsp.infantis及び/又は抗生物質の投与前、並びに治療中及び治療後の様々な時点で対象から収集される。大便のアリコートは、収集直後に冷蔵され、次いで凍結される。DNAは、大便から抽出され、種及び株特異的な定量PCR分析で分析されて、B.longum subsp.infantisのコロニー形成を評価する。定量PCRは、記載される実施例2と同様に実施される。定量限界は、B.longum subsp.infantisにおける最小対数倍率変化を確立するために、検出の下限を実証する適格アッセイによって実証される。
結果は、B.longum subsp.infantisが、B.longum subsp.infantisプロバイオティクスを用いた治療を受ける対象において検出可能であることを示し得る。濃縮ヒトミルク透過液の用量も受ける対象では、結果は、B.longum subsp.infantisのコロニー形成が、ヒトミルク透過液を用いた治療の継続期間中に持続することを示し得る。B.longum subsp.infantisのコロニー形成はまた、合成ヒトミルクオリゴ糖を用いた治療の継続期間中も持続し得る。そのような観察は、合成ヒトミルクオリゴ糖の投与による、B.longum subsp.infantisのコロニー形成の維持の成功と一致する。
実施例4:B.Longum Subsp.infantisのインビトロ成長
合成ヒトミルクオリゴ糖(HMO)を唯一の炭素源として用いた、B.longum subsp.infantis のインビトロ成長を評価した。B.longum subsp.infantisを、合成的に誘導された2’-フコシルラクトース(2’-FL)及びラクト-N-ネオテトラオース(LNnT)とインキュベートした。B.longum subsp.infantisの成長を、30分の規則的な間隔で自動分光光度計を用いて、600nm(OD600)での光学密度を測定することによって評価した。図1に示されるように、2’FL及びLNnTの存在下でのB.longum subsp.infantisの成長が観察された。結果は、B.longum subsp.infantisが、合成的に誘導されたHMOを炭素源として利用する能力と一致する。

Claims (60)

  1. B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株の生着の維持を必要とする対象においてそれを行って、前記対象における疾患、障害、又は状態を治療又は予防するための方法であって、前記方法が、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を前記対象に投与することを含み、前記対象が、B.longum subsp.infantis、及びヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがある、方法。
  2. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、前記ヒトスキムミルクが、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、前記プールされたヒトミルクが、少なくとも50、100、又は150人のヒトミルクドナーのミルクからプールされる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ以上を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの2つ以上、任意選択的に2’-フコシルラクトース及びラクト-N-テトラオースを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、少なくとも3、5、7、10、14、21、又は28日間、少なくとも1日おきに1回投与される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、1日当たり少なくとも2g、5g、10g、15g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記B.longum subsp.infantisが、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、前記対象に以前に投与されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記B.longum subsp.infantisが、少なくとも7日間、9日間、又は14日間、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、前記対象に以前に投与されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含み、
    前記ヒトミルクオリゴ糖が、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ジフコヘキサオースI、ラクトジフコテトラオース、ラクト-N-フコペンタオースI、シアリラクト-N-テトラオースc、シアリラクト-N-テトラオースb、及びジシアリルラクト-N-テトラオースを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、以前に投与されている、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも7、9、又は14日間、10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、以前に投与されている、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも3日間、5日間、7日間、9日間、又は14日間、同じ日に前記対象に、以前に投与されている、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株の生着の維持を必要とする対象においてそれを行って、前記対象における腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態を治療又は予防するための方法であって、前記方法が、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を、少なくとも7日間、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、前記対象に投与することを含み、前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上を含み、
    前記対象が、前記B.longum subsp.infantis、及びヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物を以前に投与されたことがあり、
    前記前記B.longum subsp.infantisが、少なくとも7日間、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与されており、
    前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも7日間、1日当たり少なくとも10gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与されており、かつ
    前記B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも3日間、5日間、又は7日間、同じ日に前記対象に、以前に投与されている、方法。
  16. 少なくとも1回用量の前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が投与された後に、少なくとも1回用量の前記濃縮ヒトミルク透過液を投与することを更に含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記少なくとも1回用量の前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖の投与間で少なくとも1回投与される、請求項16に記載の方法。
  18. 疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、前記方法が、(i)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、(ii)B.longum subsp.infantisの少なくとも1つのプロバイオティック株と、(iii)1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖と、を前記対象に投与することを含み、
    前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、B.longum subsp.infantisが投与された日の後に発生する日に少なくとも1回投与され、かつ
    前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が投与されない日に少なくとも1回投与される、方法。
  19. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、前記ヒトスキムミルクが、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、前記プールされたヒトミルクが、少なくとも50、100、又は150人のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される、請求項18又は19に記載の方法。
  21. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも7、9、又は14日間、1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される、請求項18~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記B.longum subsp.infantisが、少なくとも3日間、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、前記対象に投与される、請求項18~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記B.longum subsp.infantisが、少なくとも7日間、9日間、又は14日間、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、前記対象に投与される、請求項18~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記B.longum subsp.infantis及び濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも3日間、5日間、7日間、9日間、又は14日間、同じ日に前記対象に投与される、請求項18~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上、任意選択的に、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ又は2つ以上を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、少なくとも3、5、7、10、14、21、又は28日間、少なくとも1日おきに1回又は少なくとも1日1回投与される、請求項18~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、1日当たり少なくとも2g、5g、10g、15g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、任意選択的に1日当たり10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される、請求項18~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 腸内マイクロバイオームのディスバイオーシス、炎症、感染、アレルギー、又は免疫機能不全のうちの1つ以上に関連する疾患、障害、又は状態の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株を投与することを含み、
    前記方法が、少なくともコロニー形成期及び少なくとも1つの後続の維持期を含む、2つ以上の治療期を含み、
    前記コロニー形成期が、(i)前記B.longum subsp.infantisと、(ii)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、を前記対象に投与することを含み、かつ
    前記少なくとも1つの維持期が、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を前記対象に投与することを含み、前記B.longum subsp.infantisが、前記少なくとも1つの維持期の継続期間全体を通して、前記対象の腸内マイクロバイオーム内で検出され得る、方法。
  29. 移植片対宿主病の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、B.longum subsp.infantisのプロバイオティック株を投与することを含み、
    前記方法が、少なくともコロニー形成期及び少なくとも1つの後続の維持期を含む、2つ以上の治療期を含み、
    前記コロニー形成期が、(i)B.longum subsp.infantisと、(ii)ヒトミルクオリゴ糖を含む濃縮ヒトミルク透過液組成物と、を前記対象に投与することを含み、かつ
    前記少なくとも1つの維持期が、1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を前記対象に投与することを含み、前記B.longum subsp.infantisが、前記少なくとも1つの維持期の継続期間全体を通して、前記対象の腸内マイクロバイオーム内で検出され得る、方法。
  30. 前記対象が、同種造血幹細胞移植を受け、前記コロニー形成期が、前記同種造血幹細胞移植の少なくとも7、14、又は21日前に始まり、かつ前記同種造血幹細胞移植の少なくとも7、14、21、28、35日後まで続く、請求項29に記載の方法。
  31. 前記対象が、前記同種造血幹細胞移植の少なくとも5日前に始まり、かつ前記同種造血幹細胞移植の少なくとも5日後まで続く、抗生物質を用いた治療を受け、任意選択的に、前記抗生物質が、第4世代セファロスポリン、グリコペプチド、ピペラシリン-タゾバクタム、カルバペネム、アミノグリコシド、又はキノロンのうちの1つ以上を含み、前記コロニー形成期が、前記抗生物質を用いた治療の終了の少なくとも10日後まで続く、請求項29又は30に記載の方法。
  32. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、ヒトスキムミルクの限外濾過から生じるヒトミルク透過液から得られ、前記ヒトスキムミルクが、プールされたヒトミルクからクリームを除去することによって得られ、前記プールされたヒトミルクが、複数のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、前記プールされたヒトミルクが、少なくとも50、100、又は150人のヒトミルクドナーのミルクからプールされ、前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、又は少なくとも100個のヒトミルクオリゴ糖を含む、請求項28~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記コロニー形成期が、少なくとも3日、5日、7日、9日、又は14日の継続期間を含む、請求項28~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記B.longum subsp.infantisが、前記コロニー形成期中、少なくとも1日おきに1回又は少なくとも1日1回、前記対象に投与される、請求項28~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記B.longum subsp.infantisが、前記コロニー形成期中、1日当たり少なくとも5×10のコロニー形成単位(CFU)の量で投与される、請求項28~34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記B.longum subsp.infantisが、前記コロニー形成期中、1日当たり少なくとも1×10のコロニー形成単位(CFU)の量で、前記対象に投与される、請求項28~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、前記コロニー形成期中、少なくとも3回、5回、7回、9回、10回、又は14回、前記対象に投与される、請求項28~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、前記コロニー形成期中、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回投与される、請求項28~37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記B.longum subsp.infantis及び前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、前記コロニー形成期中、少なくとも1回、3回、5回、7回、9回、又は14回、同じ日に投与される、請求項28~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で、前記対象に投与される、請求項28~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記B.longum subsp.infantisが、(i)前記コロニー形成期の終了時に、前記対象の腸内マイクロバイオーム内で検出可能であり、かつ/又は(ii)前記コロニー形成期の前及び/若しくは最初の日に検出可能であるものよりも、前記コロニー形成期の終了時に、前記対象の腸内マイクロバイオームの総微生物叢のより大きな量及び/若しくはより大きな部分で検出可能である、請求項28~40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、前記コロニー形成期中、少なくとも1回投与される、請求項28~41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記維持期が、少なくとも3日、5日、7日、9日、14日、21日、若しくは28日、又は3か月の継続期間を含む、請求項28~42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記維持期が、前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖を、少なくとも2日に1回又は少なくとも1日1回、前記対象に投与することを含む、請求項28~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、1日当たり少なくとも1g、2g、3g、4g、4.5g、5g、6g、7g、8g、9g、10g、12g、15g、18g、20g、22g、又は25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される、請求項28~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、10g~25gの総ヒトミルクオリゴ糖の量で投与される、請求項28~45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記1つ以上の合成ヒトミルクオリゴ糖が、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、ラクト-N-テトラオース、ラクト-N-ネオテトラオース、又はジフコシルラクトースのうちの1つ以上、任意選択的に、2’-フコシルラクトース、3-フコシルラクトース、ラクト-N-テトラオース、又はラクト-N-ネオテトラオースのうちの1つ又は2つ以上を含む、請求項28~46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記濃縮ヒトミルク透過液組成物が、前記維持期中、少なくとも1回、3回、5回、7回、9回、10回、又は14回投与される、請求項28~47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記B.longum subsp.infantisが、前記維持期中、少なくとも1回、3回、5回、7回、9回、10回、又は14回投与される、請求項28~48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記コロニー形成期及び前記維持期が、2つ以上のサイクルで繰り返され、任意選択的に、前記サイクルが、少なくとも1日、3日、7日、又は14日を含む休息期間の後に繰り返される、請求項28~49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記対象が、成人である、請求項1~50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記疾患、障害、又は状態が、肥満、II型糖尿病、慢性炎症性疾患、自己免疫疾患、感染、感染性疾患優位型、腸切除、又は慢性下痢に関連する状態のうちの1つ以上を含む、請求項1~28又は32~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記疾患、障害、又は状態が、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、短腸症候群(SBS)、セリアック病、小腸内細菌異常増殖症(SIBO)、胃腸炎、腸漏れ症候群、回腸嚢炎、又は胃リンパ腫のうちの1つ以上を含む、請求項1~28又は32~52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記疾患、状態、又は障害が、移植片対宿主病である、請求項1~28又は32~51のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記対象が、同種造血幹細胞移植を受けたことがあるか、又は受ける予定である、請求項54に記載の方法。
  56. 前記対象が、固形臓器移植を受けたことがあるか、又は受ける予定であり、前記疾患、状態、又は障害が、前記移植された臓器の拒絶である、請求項1~28又は32~51のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記疾患、状態、又は障害が、感染に関連する、請求項1~28又は32~51のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記感染が、細菌感染又は腸管支配を含む、請求項57に記載の方法。
  59. 前記細菌感染又は腸管支配が、Aeromonas、Bacillus、Bordetella、Borrelia、Brucella、Burkholderia、Campylobacter、Chlamydia、Chlamydophila、Citrobacter、Clostridium、Corynebacterium、Coxiella、Ehrlichia、Enterobacter、Enterobacteriaceae、Enterococcus、Escherichia、Francisella、Haemophilus、Helicobacter、Klebsiella、Legionella、Leptospira、Listeria、Morganella、Mycobacterium、Mycoplasma、Neisseria、Orientia、Plesiomonas、Proteus、Pseudomonas、Rickettsia、Salmonella、Shigella、Staphylococcus、Streptococcus、Treponema、Vibrio、又はYersiniaの1つ以上の種、亜種、又は株、任意選択的に、Aeromonas hydrophila、Bacillus cereus、Campylobacter fetus、Campylobacter jejuni、Clostridium botulinum、Clostridium difficile、Clostridium perfringens、enteroaggregative Escherichia coli、enterohemorrhagic Escherichia coli、enteroinvasive Escherichia coli、enteropathogenic E.coli、enterotoxigenic Escherichia coli、Escherichia coli 0157:H7、Helicobacter pylori、Klebsiella pneumoniae、Listeria monocytogenes、Salmonella paratyphi、Salmonella typhi、Staphylococcus aureus、Vibrio cholerae、Vibrio parahaemolyticus、Vibrio vulnificus、又はYersinia enterocoliticaのうちの1つ以上による感染又は腸管支配を含む、請求項58に記載の方法。
  60. 前記細菌感染又は腸管支配が、Citrobacter freundii、Citrobacter koseri、Enterobacter aerogenes、Enterobacter cloacae、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、Klebsiella pneumoniae、Lactobacillus acidophilus、Morganella morganii、Proteus mirabilis、Serratia marcescens、Staphylococcus aureus、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus anginosus、Streptococcus australis、Streptococcus constellatus、Streptococcus cristatus、Streptococcus gordonii、Streptococcus infantis、Streptococcus intermedius、Streptococcus mitis、Streptococcus mutans、Streptococcus oligofermentans、Streptococcus oralis、Streptococcus parasanguinis、Streptococcus peroris、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus pseudopneumoniae、Streptococcus salivarius、Streptococcus sanguinis、Streptococcus sobrinus、Streptococcus tigurinus、又はStreptococcus vestibularisのうちの1つ以上による感染又は腸管支配を含む、請求項58又は59に記載の方法。
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