JP2024502296A - 可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュール - Google Patents

可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュール Download PDF

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Abstract

本発明は可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、ケーシング、可動パッドの2つの対であって、同じ対のパッドは少なくとも部分的に互いに対向し、可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて医療要素の並進をケーシングに関して長手方向に、ユーザ設定の長手方向並進方向に応じてクランプし、前方並進し、クランプ解除し、後方並進する第1の並進サイクルによって、指が医療要素を前方に引っ張るのと同様に実行し、医療要素の回転をケーシングに関して長手方向軸の周りで、設定された回転方向に応じてクランプし、反対方向でパッドの相対的前方並進を実行し、クランプ解除し、反対方向でパッドの相対的後方並進を実行する第2の回転サイクルによって、指が医療要素を指の間でロールさせるのと同様の仕方で実行するように適応されている可動パッドの2つの対を備える、カテーテルロボットモジュールに関する。

Description

本発明は、可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールの技術分野に関するものである。この可撓性細長医療要素は、カテーテルのガイドおよび/またはカテーテル、および/またはカテーテルガイドとすることができる。通常、これらの要素は、少なくとも部分的に、すなわちそれぞれの長さの一部において、カテーテルガイドがカテーテルを取り囲み、カテーテルそれ自体がカテーテルのガイドを取り囲むように配設される。
欧州特許第15733825号において説明され、同じ譲受人Robocathに帰属する従来技術によれば、可撓性細長医療要素のクランプおよびクランプ解除を行うように構成されている可動パッドの対を備えるカテーテルロボットモジュールが説明されている。可動パッドのこの対は、また、この可撓性細長医療要素に並進移動および/または回転移動のいずれかを与えることができるように配設される。可動パッドのこの対は、両手の指がこの可撓性細長医療要素を前方に引っ張るように可撓性細長医療要素を並進させることができる。可動パッドのこの対は、手の指がこの可撓性細長医療要素をそれらの指の間でロールさせるようにこの可撓性細長医療要素を回転させることができる。
最初にかなり遅く、次に手が可撓性細長医療要素を操作する施術者の脳によって補助される手の指の手動による動きとは異なり、カテーテルロボットモジュールは、可撓性細長医療要素の並進移動および回転移動を速くすることができたときにますます興味深いものとなる。しかしながら、並進速度および回転速度、さらには並進速度の変化および回転速度の変化はすぐに制限されるが、それは、一方の側での可動パッドの各対の平行移動と回転移動との間、および他方の側での可動パッドの両方の対の間の、大域的同期化が、各対が並進および回転を実行すると、並進および回転速度が増大したとき、またこれらの並進および回転速度に対して許容される変化速度が増大したときに、たちまち管理しにくくなるからである。速度および速度変化の増大は、カテーテルロボットモジュールの効率を改善し、病変部を横切る、または動脈側枝を選択するなどの困難な状況において医師が機敏に対処できるようにするだけでなく、安全性を高め事故の場合または危険リスクの場合に迅速な対応も可能にする。
速度および速度変化が増大したときのこれらの同期化問題にトライし、取り組んだ従来技術はこれまでになかった。これらを調べたときに、これらの同期化問題は、初めて見たときには複雑で入り組んでいるように見える。
欧州特許第15733825号明細書 国際公開第2015189531号パンフレット
本発明の目的は、上述の欠点を少なくとも部分的に緩和することである。
より具体的には、本発明の技術的貢献は次のように2種類ある。
> 第1に、この複雑な大域的同期化タスクを、少なくとも2つのより単純な特定の同期化タスクに分割し、順序付けた。これらは
○ 可動パッドの2つの対の間の反対フェーズ(opposition phase)の制御、
○ および可動パッドの2つの対の間のクランプ競合(clamping conflict)の管理、である。
> 第2に、次の2つの特定の同期化タスクのうちの各1つを提供している。
○ 効率的な技術的解決方法だけでなく、
○ 他の同期化タスクの技術的解決方法と互換性があり、それと同期できる技術的解決策も。
- それによって、可動パッドの両方の対の間に存在する複雑な大域的同期化タスクに対する大域的な答えを提供するためにこれら両方の技術的解決方法を使用することを可能にする。
したがって、本発明の技術的貢献は以下を含む。
> 可動パッドの両方の対の間の大域的な複雑な同期化タスクを、第1に可動パッドの両方の対の間のフェーズ反対(phase opposition)を制御し維持することおよび第2に可動パッドの少なくとも1つの対を可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することである2つの特定のより単純な同期化タスクに分割すること。
> 技術的解決方法をそれぞれこれら2つの特定のより単純な同期化タスクに持ち込むこと。これらは
○ これら2つの特定のより単純な同期化タスクの問題を解決するだけでなく、
○ 互換性のある、なおいっそう容易に同期化される方法でこれらの問題を解決し、それによりこれら2つの両方の特定のより単純な同期化タスクの問題が、大域的カテーテルロボットモジュールを妥当な複雑度およびコスト内に維持しながら、同時に解決され得るようにする。
しかしながら、本発明は、主に、可動パッドの両方の対の間に存在する、特定のより単純な同期化タスクに対する特定の技術的解決方法を提供することに主眼を置いており、これは可動パッドの両方の対の間のフェーズ反対を制御し、維持することを取り扱い、プロセスを改善し、移動する可撓性細長医療要素のかなり迅速で、流動的で、安全な制御を支援するために有用なものである。
本発明の主要な技術的貢献は、以下を取り扱う。
> 可動パッドの2つの対のうち少なくとも1つについて、第1の並進サイクルにおける後方並進フェーズの持続時間の変化。
○ 可動パッドの両方の対の間のフェーズ反対を制御し、維持するため。
好ましい一実施形態において、プロセスをさらに改善し、移動する可撓性細長医療要素の迅速な、流動的な、および安全な制御を目指すために、本発明の補足的な技術的貢献があり、これは以下を取り扱う。
> 前記対のうちの少なくとも1つに対する第1の並進サイクルにおける前方並進の移動延長の付加的な変動、ならびに/または可動パッドの2つの対のうちの少なくとも1つに対する第2の回転サイクルにおける前方並進の移動延長および/もしくは持続時間の変動。
○ 可動パッドの少なくとも1つの対を可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持するため。
この目的は、可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
> ケーシング、
> 可動パッドの2つの対であって、
○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
- 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、第1の並進サイクル、すなわち、
・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプすること、
・ 前記パッドを、ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ方向に同期的に長手方向に前へ並進させること、
・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除すること、
・ 前記パッドを、前記ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ逆方向に同期的に長手方向に後ろへ並進させること、によって実行し、
- 前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の回転を、第2の回転サイクル、すなわち、
・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプすること、
・ 設定された回転方向に対応する横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対方向で横方向に前記パッドの相対的前方並進を実行すること、
・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除すること、
・ 前記設定された回転方向に対応する前記横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対の逆方向で横方向に前記パッドの相対的後方並進を実行すること、によって実行する、ように適応されている、可動パッドの2つの対、
> 可動パッドの前記対のドライバであって、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進が実行される1つまたはいくつかまたはすべてのモードにおいて、
- 前記可撓性細長医療要素の前記並進は、可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は少なくとも、
・ 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおいて前記後方並進の持続時間を変化させて、
○ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ことによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備える、カテーテルロボットモジュールを用いて達成される。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、また、
○ 組み合わせて、前記可撓性細長医療要素の前記並進は可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記可撓性細長医療要素の前記回転は可動パッドの前記対の少なくとも1つによって実行される、少なくとも1つのモードにおいて、
- 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、少なくとも、
・ 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおける前記前方並進の移動延長を変化させ、および/または前記対の少なくとも1つについて前記第2の回転サイクルにおける前記前方並進の移動延長および/もしくは持続時間を変化させて、
○ 可動パッドの少なくとも1つの対を、前記第1の並進サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体さらには前記第2の回転サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記回転の持続時間全体において前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することによって管理されるように実装される。
この目的は、また、可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
> ケーシング、
> 可動パッドの2つの対であって、
○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
- 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、第1の並進サイクル、すなわち、
・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプすること、
・ 前記パッドを、ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ方向に同期的に長手方向に前へ並進させること、
・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除すること、
・ 前記パッドを、前記ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ逆方向に同期的に長手方向に後ろへ並進させること、
・ 手の指のように前記可撓性細長医療要素を前方に引っ張ること、によって実行し、
- 前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の回転を、第2の回転サイクル、すなわち、
・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプすること、
・ 設定された回転方向に対応する横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対方向で横方向に前記パッドの相対的前方並進を実行すること、
・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除すること、
・ 前記設定された回転方向に対応する前記横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対の逆方向で横方向に前記パッドの相対的後方並進を実行すること、
・ 手の指のように前記可撓性細長医療要素をそれらの指の間でロールさせること、によって実行する、ように適応されている、可動パッドの2つの対、
> 可動パッドの前記対のドライバであって、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進が実行される1つまたはいくつかまたはすべてのモードにおいて、
- 前記可撓性細長医療要素の前記並進は、可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は少なくとも、
・ 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおいて前記後方並進の持続時間を変化させて、
○ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ことによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備える、カテーテルロボットモジュールを用いて達成することもできる。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、また、
○ 組み合わせて、前記可撓性細長医療要素の前記並進は可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記可撓性細長医療要素の前記回転は可動パッドの前記対の少なくとも1つによって実行される、少なくとも1つのモードにおいて、
- 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、少なくとも、
・ 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおける前記前方並進の移動延長を変化させ、および/または前記対の少なくとも1つについて前記第2の回転サイクルにおける前記前方並進の移動延長および/もしくは持続時間を変化させて、
○ 可動パッドの少なくとも1つの対を、前記第1の並進サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体さらには前記第2の回転サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記回転の持続時間全体において前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することによって管理されるように実装される。
この目的は、また、可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
> ケーシング、
> 可動パッドの2つの対であって、
○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
- 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、ユーザ設定の長手方向並進方向に応じて、クランプし、前方並進し、クランプ解除し、後方並進する第1の並進サイクルによって実行し、
- 前記可撓性細長医療要素の回転を前記ケーシングに関して長手方向軸の周りで、設定された回転方向に応じて、クランプし、反対方向で前記パッドの相対的前方並進を実行し、クランプ解除し、反対方向で前記パッドの相対的後方並進を実行する第2の回転サイクルによって実行する、ように適応されている、可動パッドの2つの対、
> 可動パッドの前記対のドライバであって、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進は、可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は少なくとも、
・ 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおいて前記後方並進の持続時間を変化させて、
○ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ことによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備える、カテーテルロボットモジュールを用いて達成される。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、また、
○ フェーズ反対において作動する可動パッドの前記対によって交互に実行される前記並進と、前記回転との間の同期化の競合は、組み合わせたときに、少なくとも、
- 前記対の少なくとも1つについて、前記第1の並進サイクルおよび/または前記第2の回転サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長および/または持続時間を変化させて、
・ 前記並進の際におよび前記回転の際に、可動パッドの少なくとも1つの対を前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することによって、管理されるように実装される。
この目的は、また、可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
> ケーシング、
> 可動パッドの2つの対であって、
○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
- 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、ユーザ設定の長手方向並進方向に応じて、クランプし、前方並進し、クランプ解除し、後方並進する第1の並進サイクルによって、手の指が前記可撓性細長医療要素を前方に引っ張るのと同様の仕方で、実行し、
- 前記可撓性細長医療要素の回転を前記ケーシングに関して長手方向軸の周りで、設定された回転方向に応じて、クランプし、反対方向で前記パッドの相対的前方並進を実行し、クランプ解除し、反対方向で前記パッドの相対的後方並進を実行する第2の回転サイクルによって、手の指が前記可撓性細長医療要素をそれらの指の間でロールさせるのと同様の仕方で、実行する、ように適応されている、可動パッドの2つの対、
> 可動パッドの前記対のドライバであって、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進は、可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は少なくとも、
・ 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおいて前記後方並進の持続時間を変化させて、
○ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ことによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備える、カテーテルロボットモジュールを用いて達成され得る。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、また、
○ フェーズ反対において作動する可動パッドの前記対によって交互に実行される前記並進と、前記回転との間の同期化の競合は、組み合わせたときに、少なくとも、
- 前記対の少なくとも1つについて、前記第1の並進サイクルおよび/または前記第2の回転サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長および/または持続時間を変化させて、
・ 前記並進の際におよび前記回転の際に、可動パッドの少なくとも1つの対を前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することによって、管理されるように実装される。
前記可撓性細長医療要素の前記回転は、可動パッドの前記対の1つのみによって実行され得る。
好ましくは、前記可撓性細長医療要素の前記回転は、可動パッドの前記対によって交互に実行される。したがって、可撓性細長医療要素の大域的移動は、複雑さが加わることと引き換えに、より流動的にまた迅速にされ、可動パッドの第2の対は可撓性細長要素の回転を実行することができる。
この後者の場合において、前記可撓性細長医療要素の前記回転は、好ましくは、可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は、少なくとも、前記対の少なくとも1つについて前記第2の回転サイクルにおける前記後方並進の持続時間を変化させて前記両方の対の間の前記フェーズ反対を制御し維持することによって制御される。
前記可撓性細長医療要素の前記回転が可動パッドの前記対によって交互に実行される場合において、この目的は、可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
> ケーシング、
> 可動パッドの2つの対であって、
○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
- 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、第1の並進サイクル、すなわち、
・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプすること、
・ 前記パッドを、ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ方向に同期的に長手方向に前へ並進させること、
・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除すること、
・ 前記パッドを、前記ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ逆方向に同期的に長手方向に後ろへ並進させること、によって実行し、
- 前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の回転を、第2の回転サイクル、すなわち、
・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプすること、
・ 設定された回転方向に対応する横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対方向で横方向に前記パッドの相対的前方並進を実行すること、
・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除すること、
・ 前記設定された回転方向に対応する前記横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対の逆方向で横方向に前記パッドの相対的後方並進を実行すること、によって実行する、ように適応されている、可動パッドの2つの対、
> 可動パッドの前記対のドライバであって、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進は可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記回転は可動パッドの前記対によって交互に実行され、
○ 前記フェーズ反対は、
○ 少なくとも
- 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルおよび前記第2の回転サイクルにおいて、前記後方並進の持続時間を変化させて、
・ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ことによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備える、カテーテルロボットモジュールを用いてなおも達成される。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、また、
○ 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、少なくとも、
- 前記対の両方について、前記第1の並進サイクルおよび/または前記第2の回転サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長および/または持続時間を変化させて、
・ 可動パッドの少なくとも1つの対を、前記第1の並進サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体さらには前記第2の回転サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記回転の持続時間全体において前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することによって管理されるように実装される。
前記可撓性細長医療要素の前記回転が可動パッドの前記対によって交互に実行される場合において、この目的は、また、可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
> ケーシング、
> 可動パッドの2つの対であって、
○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
- 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、第1の並進サイクル、すなわち、
・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプすること、
・ 前記パッドを、ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ方向に同期的に長手方向に前へ並進させること、
・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除すること、
・ 前記パッドを、前記ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ逆方向に同期的に長手方向に後ろへ並進させること、
・ 手の指のように前記可撓性細長医療要素を前方に引っ張ること、によって実行し、
- 前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の回転を、第2の回転サイクル、すなわち、
・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプすること、
・ 設定された回転方向に対応する横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対方向で横方向に前記パッドの相対的前方並進を実行すること、
・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除すること、
・ 前記設定された回転方向に対応する前記横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対の逆方向で横方向に前記パッドの相対的後方並進を実行すること、
・ 手の指のように前記可撓性細長医療要素をそれらの指の間でロールさせること、によって実行する、ように適応されている、可動パッドの2つの対、
> 可動パッドの前記対のドライバであって、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進は可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記回転は可動パッドの前記対によって交互に実行され、
○ 前記フェーズ反対は、
○ 少なくとも
- 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルおよび前記第2の回転サイクルにおいて、前記後方並進の持続時間を変化させて、
・ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ことによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備える、カテーテルロボットモジュールを用いてなおも達成され得る。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、また、
○ 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、少なくとも、
- 前記対の両方について、前記第1の並進サイクルおよび/または前記第2の回転サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長および/または持続時間を変化させて、
・ 可動パッドの少なくとも1つの対を、前記第1の並進サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体さらには前記第2の回転サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記回転の持続時間全体において前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することによって管理されるように実装される。
前記可撓性細長医療要素の前記回転が可動パッドの前記対によって交互に実行される場合において、この目的は、可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
> ケーシング、
> 可動パッドの2つの対であって、
○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
- 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、ユーザ設定の長手方向並進方向に応じて、クランプし、前方並進し、クランプ解除し、後方並進する第1の並進サイクルによって実行し、
- 前記可撓性細長医療要素の回転を前記ケーシングに関して長手方向軸の周りで、設定された回転方向に応じて、クランプし、反対方向で前記パッドの相対的前方並進を実行し、クランプ解除し、反対方向で前記パッドの相対的後方並進を実行する第2の回転サイクルによって実行する、ように適応されている、可動パッドの2つの対、
> 可動パッドの前記対のドライバであって、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進は可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記回転は可動パッドの前記対によって交互に実行され、
○ 前記フェーズ反対は、少なくとも
- 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルおよび前記第2の回転サイクルにおいて、前記後方並進の持続時間を変化させて、
・ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ことによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備える、カテーテルロボットモジュールを用いてなおも達成される。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、また、
○ 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、少なくとも、
- 前記対の両方について、前記第1の並進サイクルおよび/または前記第2の回転サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長および/または持続時間を変化させて、
・ 前記並進の際におよび前記回転の際に、可動パッドの少なくとも1つの対を前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することによって、管理されるように実装される。
前記可撓性細長医療要素の前記回転が可動パッドの前記対によって交互に実行される場合において、この目的は、また、可撓性細長医療要素の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
> ケーシング、
> 可動パッドの2つの対であって、
○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
- 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、ユーザ設定の長手方向並進方向に応じて、クランプし、前方並進し、クランプ解除し、後方並進する第1の並進サイクルによって、手の指が前記可撓性細長医療要素を前方に引っ張るのと同様の仕方で、実行し、
- 前記可撓性細長医療要素の回転を前記ケーシングに関して長手方向軸の周りで、設定された回転方向に応じて、クランプし、反対方向で前記パッドの相対的前方並進を実行し、クランプ解除し、反対方向で前記パッドの相対的後方並進を実行する第2の回転サイクルによって、手の指が前記可撓性細長医療要素をそれらの指の間でロールさせるのと同様の仕方で、実行する、ように適応されている、可動パッドの2つの対、
> 可動パッドの前記対のドライバであって、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進は可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、
○ 前記可撓性細長医療要素の前記回転は可動パッドの前記対によって交互に実行され、
○ 前記フェーズ反対は、少なくとも
- 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルおよび前記第2の回転サイクルにおいて、前記後方並進の持続時間を変化させて、
・ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ことによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備える、カテーテルロボットモジュールを用いてなおも達成され得る。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、また、
○ 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、少なくとも、
- 前記対の両方について、前記第1の並進サイクルおよび/または前記第2の回転サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長および/または持続時間を変化させて、
・ 前記並進の際におよび前記回転の際に、可動パッドの少なくとも1つの対を前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することによって、管理されるように実装される。
好ましい実施形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を備え、これらは部分的な組合せでまたは完全な組合せのいずれかで、別々に、または一緒に備えられ得る。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、前記可撓性細長医療要素の前記並進が、可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は、前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおいて前記後方並進の持続時間を変化させて前記両方の対の間の前記フェーズ反対を制御し維持することによって主に、またはそれによってのみ、制御される、ように実装される。
したがって、前記対の少なくとも1つに対する前記第1の並進サイクルにおける、このキーパラメータ、すなわち前記後方並進の持続時間の変化は、前記対の両方の間の前記フェーズ反対を制御し維持するのに十分であり得る。
好ましくは、可動パッドの前記対の前記ドライバは、前記可撓性細長医療要素の前記回転は、可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記並進と前記回転との間の同期化競合は、前記対の少なくとも1つに対する前記第1の並進サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長を変化させて、前記第1のサイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体さらには前記第2のサイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記回転の持続時間全体において、可動パッドの少なくとも1つの対を前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持することによって主に、またはそれによってのみ管理されるように実装される。
したがって、前記対の少なくとも1つに対する前記第1の並進サイクルにおける、このキーパラメータ、すなわち前記前方並進の移動延長の変化は、可動パッドの少なくとも1つの対を前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持するのに十分であり得る。
好ましくは、前記前方並進持続時間は、前記後方並進持続時間よりも常に長い。
したがって、カテーテルロボットモジュールは、時間の主要部分がこの可撓性細長医療要素を次に引っ張るために可動パッドのそれらの対を逆方向に戻すことよりもむしろ、可撓性細長医療要素を目標方向に移動させることだけに費やされるので、より効率的である。
好ましくは、前記対のうちの1つに対して前記第1の並進サイクルにおいて前記前方並進の移動延長を前記変化させることは、所定の標準的な前方並進移動範囲を延長し、前記所定の標準的な前方並進移動範囲から所定の最大前方並進移動範囲までの範囲内の値に達するようにすることによって実行される。
したがって、これは、可動パッドの2つの対の間の同期化された移動により標準経路に戻る前の摂動が最小化されるように余分な移動を与えることによって、クランプ解除前の遅延をもたらす簡単で効率的な方法である。
好ましくは、前記所定の最大前方並進移動範囲は、前記所定の標準前方並進移動範囲の110%から150%の間、好ましくは前記所定の標準前方並進移動範囲の120%から140%の間の範囲を含む。
したがって、よい妥協点が、
> 標準移動のみが必要であるほとんどの場合における大域的効率と、
> 注目すべき余分な移動が必要になることもあり得るごくわずかな場合における高い安全性との間にある。
好ましくは、前記所定の最大前方並進移動範囲は、前記所定の標準前方並進移動範囲の両端においてそれぞれ2つの等しい部分に分割される。
したがって、ユーザによって選択された正と負の両方の目標速度値が両方とも効率的に管理され得る。
好ましくは、可動パッドの前記対のうちの1つによる前記可撓性細長医療要素のクランプ動作と、可動パッドの前記対の他の1つによる前記可撓性細長医療要素のクランプ動作との間にはある程度の一時的重複があり、前記一時的重複は好ましくは前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体の10%から95%の間で続く。
したがって、安全性は、可動クランプの両方の対が同時にクランプされる時間を長くすることによって改善される。
好ましくは、前記可撓性細長医療要素のクランプ解除動作は、前記前方並進移動延長の第2の半分において、前記前方並進移動延長の一部分に対して同時に実行され、前記一部分は好ましくは前記前方並進移動延長の全範囲の5%から20%の範囲内である。
したがって、可撓性細長医療要素のクランプ動作および次の可撓性細長医療要素を引く動作の前に可動パッドの対を戻す動作の流動性が改善される。
好ましくは、前記可撓性細長医療要素のクランプ動作は、前記前方並進移動延長の第1の半分において、前記前方並進移動延長の一部分に対して同時に実行され、前記一部分は好ましくは前記前方並進移動延長の全範囲の5%から20%の範囲内である。
したがって、可撓性細長医療要素のクランプ動作および引く動作の流動性が改善される。
好ましくは、前記可撓性細長医療要素のクランプ動作は、前記後方並進移動延長の終了後、および次の前記前方並進移動延長の開始後に開始する。
したがって、可撓性細長医療要素のクランプ動作および引く動作の流動性が改善される。
好ましくは、前記対のうちの1つに対して前記第1の並進サイクルにおける前記後方並進の持続時間を前記変化させて両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持することは、標準的な後方並進持続時間に関して持続時間(したがって速度)を短縮するかまたは延長することによって実行される。
したがって、これは、可動パッドの2つの対の間の同期化された移動により標準経路に戻る前の摂動が最小化されるように、余分な持続時間範囲を与えて標準持続時間を延ばすことまたは短縮することのいずれかをもたらすことによって再同期化を提供する単純で効率的な方法である。
好ましくは、前記対のうちの1つに対して前記第1の並進サイクルにおける前記後方並進の持続時間を前記変化させて両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持することは、最適なフェーズ反対の制御および維持のために要求されるよりも短い標準後方並進持続時間に関して持続時間を短縮するかまたは延長し、フェーズ反対目標に戻るためのより高いサイクル数と引き換えに安定性を改善することによって実行され、0から1の間にある補正減衰の係数αが適用される。
したがって、完全で全面的なフェーズ反対制御のために必要とされる量よりも少ない量だけ持続時間を短縮するか、または延長することによって、そのような安定性が最後の不安定性から直ちに回復されないとしても、安定性の利得が取得され得る。
好ましくは、補正減衰の前記係数αは、0.3から0.7の間にあり、好ましくは約0.5である。
したがって、最後の不安定性の後に安定性を回復するための安定性レベルと迅速性との間の妥協点が最適化され得る。
好ましくは、前記標準後方並進持続時間は、並進および/または回転のいずれかに対して、ユーザコマンド速度目標値の減少関数であり、好ましくは、両方の速度目標値の最小値は適用可能な場合に選択されたユーザコマンド速度目標値となる。
したがって、標準的な作動からの逸脱を補正する迅速性は、ユーザによって要求された並進および回転速度によりよく適応される。
好ましくは、前記減少関数は、頂部に向かって凹性を示し、2つの水平部分の間に配置された中心湾曲部分を示す。
したがって、2つの水平部分は、補正の流動的で正しい作動を可能にする。実際、上側水平部分は、クランプ競合の発生回数を増やす長すぎるクランプ解除期間を回避する。実際、下側水平部分は、速度に関して制限されているアクチュエータの応答時間に対する過大な要求を回避する。
好ましくは、前記中心湾曲部分は、前記選択されたユーザコマンド速度目標値に反比例するが、前記水平部分は、前記選択されたユーザコマンド速度目標値に関して一定である。
したがって、標準的な作動からの逸脱を補正する迅速性は、ユーザによって要求された並進および回転速度によりよく適応される。
好ましくは、前記ユーザ設定長手方向並進方向は、前記ユーザによって連続的に変化させられ、および/または前記ユーザ設定回転方向は、前記ユーザによって連続的に変化させられ得る。
したがって、カテーテルロボットモジュールは、可撓性が高く、それにより、ユーザにとってより有用である。
好ましくは、パッドの前記対の第1のパッドに対する長手方向の前記可撓性細長医療要素の前記並進は、第1の有限状態機械によって制御されるいくつかのステップを使用して実行され、パッドの前記対の第1のパッドに対する前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の前記回転は、第2の有限状態機械によって制御されるいくつかのステップを使用して実行され、パッドの前記対の第2のパッドに対する長手方向の前記可撓性細長医療要素の前記並進は、第3の有限状態機械によって制御されるいくつかのステップを使用して実行され、パッドの前記対の第2のパッドに対する前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の前記回転は、第4の有限状態機械によって制御されるいくつかのステップを使用して実行される。
したがって、複雑さと効率との間の妥協点に関する改善がなされる。
好ましくは、前記有限状態機械の各々は、前記前方並進と前記後方並進との間の遷移期間にわたって前記前方並進から前記後方並進へと漸進的に進むこと、すなわち、前記遷移期間の開始、前記遷移期間の持続時間、前記遷移期間の終了を決定する。
したがって、可撓性細長医療要素を移動する大域的プロセスは、より流動的である。
好ましくは、前記有限状態機械の各々は、5ms未満、好ましくは0.5msから2msの間、より好ましくは約1msの周期でそのすべての状態変数を周期的に更新させる。
したがって、可撓性細長医療要素を移動する大域的プロセスは、また、流動性を失うことなく、よりリアクティブである。
本発明のさらなる特徴および利点は、以下に列挙される添付図面を参照しつつ非限定的な例として与えられている、本発明の実施形態の次の説明から明らかになるであろう。
本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例の中の、各々2つの可動パッドの2つの対を示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例によって再現される施術者の手の動きを示す概略図である。 施術者の手と本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例の可動パッドの対との間の対応関係を示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における可動パッドの対に属する2つのパッドの動きの異なるフェーズを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、長手方向軸xに沿った可動パッドの対の目標位置を、可撓性細長医療要素がこの長手方向軸xに沿って移動するときの、時間の関数として与えるグラフの形状の一例を示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、長手方向軸xに沿った可動パッドの対の目標位置を、可撓性細長医療要素がこの長手方向軸xに沿って移動するときの、時間の関数として与えるグラフの形状と、長手方向軸xに沿った可動パッドの対の実際位置を時間の関数として与えるグラフの形状との間の対応関係の一例を示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの例における、長手方向軸xに沿った可動パッドの対のより現実的な目標位置を、可撓性細長医療要素がこの長手方向軸xに沿って移動するときの、時間の関数として与えるグラフの形状の一例を示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、時間の関数としての、可動パッドの対のうちの1つの2つの可動パッドの間の可撓性細長医療要素のクランプ曲線の展開を示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、水平面内の、可動パッドの対の2つのパッドの移動を示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可動パッドの対の2つのパッドの間の可撓性細長医療要素の回転の異なるフェーズを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの並進に対する、可動パッドの2つの対のクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの低速回転に対する、可動パッドの2つの対のクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの高速並進に対する、可動パッドの2つの対のクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの組み合わされた並進および回転に対する、可動パッドの対のうちの1つのクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの組み合わされた並進および回転に対する、可動パッドの対のうちの他方の1つのクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの組み合わされた並進および回転に対する、可動パッドの両方の対のクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、ユーザ速度設定点の急激な変化を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、Uターンの固定された持続時間の脱同期化問題がある、ユーザ速度設定点の変化を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、第1のマージンを有する、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、正のユーザ設定点があり、第1のマージンの使用を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、負のユーザ設定点があり、第1のマージンの使用を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、正のユーザ設定点があり、第2のマージンの使用を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、同期化および脱同期化移動を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、脱同期化の補正の第1のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、脱同期化の補正の第2のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、脱同期化の補正の第3のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、脱同期化の補正の第4のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、望まれたUターンの持続時間の、ユーザ速度設定点の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、クランプ競合の管理のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、クランプ競合の管理の別のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、ユーザ速度設定点の漸進的変化を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、Uターン時のユーザ速度設定点の変化を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフを示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、4つの有限状態機械の一時的展開を示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、4つの有限状態機械のサイクルの12の状態を示す概略図である。 本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、4つの有限状態機械のサイクルを表す概要を示す概略図である。
本発明では、ガイドワイヤまたは任意の可撓性細長医療要素を移動するように設計されたロボットモジュール内のアクチュエータの動きを協調させるために使用されるプロセスを実装するカテーテルロボットモジュールを取り扱う。これは、様々な領域(インターベンショナル心臓学、インターベンショナル神経放射線学、末梢血管インターベンションなど)における血管インターベンションのために、可撓性細長医療要素(ガイドワイヤ、バルーンまたはステントカテーテル、ガイディングカテーテルなど)を操作するロボットの一部となることを意図されている。そのようなカテーテルロボットモジュールは、国際公開第WO2015189531号においてより詳細に説明されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の実施形態は、血管領域における少なくとも1つの可撓性細長医療要素の操作用に設計されたロボットプラットフォームの動作を制御するプロセスに関し、前記ロボットプラットフォームは
・ ユーザが少なくとも1つの可撓性細長医療要素の並進速度および/または回転速度設定点を連続的に設定することを可能にする制御ユニット、
・ 前記並進および/または回転速度設定点をリアルタイムで連続的に受信するために制御ユニットと通信することができ、少なくとも1つのロボットモジュールを備えるロボットであって、前記ロボットモジュールは
○ 少なくとも1つの可撓性細長医療要素を操作する指の少なくとも2つの対であって、
- 各指はx、y、およびz軸に沿って移動することができ、
- 指の各対は各軸に沿ったリンクされた移動を有する、指の少なくとも2つの対を含む、ロボット、
・ X軸(並進の制御):同一の移動、
・ Y軸(クランピングの制御):バラバラな範囲内の反対方向の移動であって、低い方の範囲を有する指の最大位置と高い方の範囲を有する指の最小位置との間の距離は可撓性細長医療要素の直径にほぼ等しい、移動、
・ Z軸(回転の制御):同じ範囲内の反対方向の移動、すなわち、一方の指が最大位置にあるときに他方の指は最小位置にあり、また一方の指が最小位置にあるときに他方の指は最大位置にあるときの、移動を有し、
前記可撓性細長医療要素をユーザによって定義された前記並進および/または回転速度設定点に従って並進および/または回転で移動させるために、
○ モーター、
○ モーターと指の少なくとも2つの対との間の機械的インターフェース、
○ 指の少なくとも2つの対と少なくとも1つの可撓性細長医療要素との間に置かれた殺菌インターフェース、
○ モーターを制御する電子機器および組み込みソフトウェア、
○ モーターの制御を通じて、機械的インターフェースの動き伝達の結果、指の少なくとも2つの対の動きを制御するための4つの有限状態機械(FSM)であって、
- 第1のFSMはx軸およびy軸に沿って指の第1の対の動き(可撓性細長医療要素の並進)を制御し、
- 第2のFSMはz軸およびy軸に沿って指の第1の対の動き(可撓性細長医療要素の回転)を制御し、
- 第3のFSMはx軸およびy軸に沿って指の第2の対の動き(可撓性細長医療要素の並進)を制御し、
- 第4のFSMはz軸およびy軸に沿って指の第2の対の動き(可撓性細長医療要素の回転)を制御し、
○ 各FSMは、
- 少なくとも4つのフェーズ、
1. クランプフェーズ:可撓性細長医療要素をクランプする、
2. アクティブフェーズ:ユーザ定義の並進および/または回転速度設定点に従って並進(第1および第3のFSM)または回転(第2または第4のFSM)で可撓性細長医療要素を移動する、
3. クランプ解除フェーズ:可撓性細長医療要素をクランプ解除する、
4. Uターンフェーズ:クランプ解除状態のまま、フェーズ1の初期位置に戻る(または近づく)、を有し、
- 「標準」移動範囲および「延長」移動範囲を使用して、フェーズ1においてアクティブ化される、「マージンメカニズム」を有し、指の対は、通常は「標準」範囲を使用するが、他方の手が、指の2つの対のうちの少なくとも1つが常にクランプされることを確実にするために、可撓性細長医療要素を一時的にクランプしていない場合に「延長」範囲で継続し、
- 指の対のx軸(第1および第3のFSMに対する)またはxz軸(第2および第4のFSMに対する)に沿った動きが他の対の同じ動きとフェーズ反対で維持され、2つの対の間の最適化された協調があることを確実にするように、前記「Uターンフェーズ」の持続時間の適応に基づく、フェーズ4においてアクティブ化された、「Uターン持続時間適応メカニズム」を有し、
○ 第1および第2のFSMが両方ともy軸に沿った指の第1の対の動きを制御し、第3および第4のFSMが両方ともy軸に沿った指の第2の対の動きを制御することに起因する潜在的競合は、一方のFSMがクランプ動作を求め、他方のFSMがクランプ解除動作を求め、次いでクランプ解除する、という方法で解決される、4つの有限状態機械(FSM)を有する。
図1は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例の中の、各々2つの可動パッドの2つの対の概略を示している。
ロボットモジュールは、4つのパッド11、12、13、14から構成され、これらのパッドの各々は3方向(x、y、z)に動くことができる。パッド11および12の第1の対15ならびにパッド13および14の第2の対16がある。パッド11から14は、最初に、可撓性細長医療要素10をクランプし、次に、この可撓性細長医療要素10を並進させ、かつ/または回転させる。
図2は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例によって再現される施術者の手の動きの概略を示す。
これらのパッド11から14は、4本の指21、22、23、24に相当し、図2に示されているようにチューブ10を操作する。チューブは、左手25の指21と22、さらには右手26の指23と24が行うのと同様に、並進され、回転される。
図3は、施術者の手と本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例の可動パッドの対との間の対応関係の概略を示す。
図2と同様に、パッド11および12、ならびに13および14のそれぞれに2つの対15および16がある。これら2つの対15および16は、「左手」15および「右手」16と呼ばれる。より一般的に言えば、「手」はパッドの対を指す。
図4は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における可動パッドの対に属する2つのパッドの動きの異なるフェーズの概略を示す。
並進運動は、x方向およびy方向のパッドの組み合わされた運動の結果得られる。図4は、片手でのこの動きを例示する、すなわちパッドの1つの対についてであることを意味する。
次のステップが繰り返される。
> フェーズa:y軸の運動による、パッド41および42のクランプ動作、
> フェーズb:x軸の運動による、パッド43および44の並進動作、
> フェーズc:y軸の運動による、パッド45および46のクランプ解除動作、
> フェーズd:x軸の運動による、パッド47および48の、初期位置に戻る、または「Uターン」の動作。
図5は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの例における、長手方向軸xに沿った可動パッドの対の目標位置を、可撓性細長医療要素がこの長手方向軸xに沿って移動するときの、時間の関数として与えるグラフの形状の一例の概略を示す。
「アクティブ」フェーズ51の間、たとえばパッド11および12、ならびに/または場合によってはパッド13および14がクランプされ、x軸に沿ったこれらのパッドの速度は、たとえばジョイスティックを使用して制御ユニットからユーザによって定義されるような所望の可撓性細長医療要素の速度に対応する。これは図4のフェーズbに対応する。
「Uターン」フェーズ52の間、パッド11および12はクランプ解除され、これらはx軸に沿って反対方向に移動してそれらの初期位置に戻り、次のアクティブフェーズ51に備える。これは図4のフェーズc、d、およびaに対応する。
ここで、2つのフェーズ、すなわちアクティブフェーズおよびUターンフェーズを有する1つのサイクルが説明される。これは、分かりやすくするために簡略化されたサイクルである。これは。サイクルが実際には2つよりも多いフェーズに分かれるので、以下で詳述される。
この例では、Uターンフェーズ52を直線経路で表している。実際には、急激な速度変化は高すぎる加速度を意味するので、いかなる物理システムもそのような経路を辿ることはできないであろう。
図6は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、長手方向軸xに沿った可動パッドの対の目標位置を、可撓性細長医療要素がこの長手方向軸xに沿って移動するときの、時間の関数として与えるグラフの形状と、長手方向軸xに沿った可動パッドの対の実際位置を時間の関数として与えるグラフの形状との間の対応関係の一例の概略を示す。
図6は、アクティブフェーズ63およびUターンフェーズ62とともに、パッド11および12の実際の位置を示しており、アクティブフェーズ63およびUターンフェーズ62は両方とも丸みを帯びた接合部64によってリンクされている。これは理論上の三角形経路61と比較されるべきである。
図7は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの例における、長手方向軸xに沿った可動パッドの対のより現実的な目標位置を、可撓性細長医療要素がこの長手方向軸xに沿って移動するときの、時間の関数として与えるグラフの形状の一例の概略を示す。
わかりやすくするために、本発明の実施形態では、三角形曲線であるアクチュエータの目標経路を用いて説明される。他の実施形態も可能であり、また良好であり得、Uターンフェーズは、図7に例示されているように、より「丸みを帯びた」形状を有する。図7は、アクティブフェーズ71とそれに続くUターンフェーズ72を示しており、両方とも丸みを帯びた部分74によってリンクされている。そのような曲線は、結果として、アクチュエータに必要な作動力を減らし、またメカニックスに対する応力も減らす。
図8は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、時間の関数としての、可動パッドの対のうちの1つの2つの可動パッドの間の可撓性細長医療要素のクランプ曲線の展開の概略を示す。
x軸に沿って可撓性細長医療要素を並進させることを目指すパッド11および12の運動を実装するために、パッドは、また、y軸に沿って移動して可撓性細長医療要素のクランプおよびクランプ解除を行う必要もある。2つの異なる軸に沿ったこれらの運動は、図8に例示されているように、パッド11および12の所望の運動を生み出すために同期させる必要がある。図8では、片手の2つのパッド(第1のパッド1および第2のパッド2)の運動は、対15のパッド11および12、または対16のパッド13および14のいずれかに見られ得る。1つのサイクルにおいて、連続するフェーズ、すなわち、アクティブフェーズ81、クランプ解除フェーズ82、Uターンフェーズ83、クランプフェーズ84、そして再び、次のサイクルのアクティブフェーズ81がある。
2つのパッド11および12は、クランプフェーズ84の間に接近する。しかしながら、可撓性細長医療要素がそれらの間にあるので、それらは互いに接触しない、すなわち、それらの最も近い距離は、図8で「デバイス直径」と記されている、可撓性細長医療要素の直径に対応する。
対15のサイクルは、フェーズ、すなわち、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素を並進させるアクティブフェーズ85、次いで、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素を解放するクランプ解除フェーズ86、次いで、パッド11および12がそれらの初期位置に戻るUターンフェーズ87、次いで、パッド11および12がこの可撓性細長医療要素に接触しこれを維持するまで接近するクランプフェーズ88、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ85を含む。
図9は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、水平面内の、可動パッドの対の2つのパッドの移動の概略を示す。
パッド11および12の対15のサイクルは、フェーズ、すなわち、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素を並進するアクティブフェーズ91、次いで、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素を解放するクランプ解除フェーズ92、次いで、パッド11および12がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ93、次いで、パッド11および12がこの可撓性細長医療要素10に接触しこれを維持するまで接近するクランプフェーズ94、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ91を含む。
図8は、Uターンフェーズ87の後の再クランプ動作が、フェーズ83の後に少し遅れて開始することを示している。これは、図6で説明されているようにアクチュエータの応答時間を考慮するために望まれる効果である。この結果、図9に示されているように、パッド経路の左側に小さい「付加物」95が生じる。
クランプ解除時のy軸に沿った2つのパッド11と12との間の最大距離は、より読みやすくなるように任意に誇張されている。実際には、クランプ解除距離は、消費電力を削減し、性能を向上させるために最小化されるべきである。
図10は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可動パッドの対の2つのパッドの間の可撓性細長医療要素の回転の異なるフェーズの概略を示す。
回転は、運動においてRT(右並進)およびLT(左並進)の代わりにRR(右回転)LR(左回転)のアクチュエータを使用することを除き、並進と同じ原理に基づく。可撓性細長医療要素は、図10に例示されているように、片手の2つのパッドの間をロールする。
回転サイクルは、図10の左側から右側に向かって、次のフェーズを有する。
> まず最初に、対15のパッド11および12が可撓性細長医療要素10をクランプする。
> 次いで、対15のパッド11および12が反対方向に並進し、指がその間をチューブまたはシガレットをそれらの間でロールさせるように、可撓性細長医療要素10をそれらの間で回転させる。
> 次いで、対15のパッド11および12が可撓性細長医療要素10をクランプ解除する。
> 次いで、対15のパッド11および12が可撓性細長医療要素10に関してそれらの初期位置に戻る。
> 次いで、対15のパッド11および12が可撓性細長医療要素10をクランプし、それによって新しい回転サイクルを始める。
並進運動および回転運動は独立しているので、これらを組み合わせて可撓性細長医療要素10を同時に並進させ、回転させることが可能である。並進では、x軸に沿ったアクチュエータを使用し、同時にz軸に沿ったアクチュエータが回転を可能にする。
したがって、各手には2つのパッド、対15(左手)に対するパッド11および12、ならびに対16(右手)に対するパッド13および14があり、それらの各々は3自由度を有する。これは一見、結果として片手あたり6自由度、合計12自由度になるように見える。
しかしながら、いくつかの運動はリンクされ、したがって自由度の総数を減らす。
・ x軸上で、同じ手の両方のパッド11および12は同じ動きを有する。
・ z軸上で、同じ手の両方のパッド11および12は反対の動きを有する。パッド11と12との間で可撓性細長医療用要素10をロールするために、一方は上昇し、他方は下降し、それによって可撓性細長医療要素10をパッド11と12の間でロールさせる。
・ y軸上で、同じ手の両方のパッド11および12は反対の動きを有する。クランプするために、互いに近づき、クランプ解除するために互いに離れる必要がある。
各軸上で2つのパッドの間に結合があるので、これは自由度数を6に下げる。
アクチュエータは、Table 1(表1)で述べられているように、次の省略形を使用することによって名付けられる。
このTable 1(表1)は、上記の6自由度に対応する6つの行を有する。したがって各行は、1つの軸に沿った片方の手(対15または対16に対応する)の2つのパッド11および12(または13および14)の動きを表している。
同じ手の2つのパッド11および12の動きの間には固定リンクがあるので、図8のように、両手の両方のパッドの動きを示す必要はもはやないが、各手の1つのパッドの動きを示すことで十分と考えられる。
図11は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの並進に対する、可動パッドの2つの対のクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
パッド13および14の対16に対するサイクルにおいて、連続するフェーズ、すなわち、アクティブフェーズ101、クランプ解除フェーズ102、Uターンフェーズ103、クランプフェーズ104、そして再び、次のサイクルのアクティブフェーズ101がある。
パッド11および12の対15に対するサイクルにおいて、連続するフェーズ、すなわち、アクティブフェーズ111、クランプ解除フェーズ112、Uターンフェーズ113、クランプフェーズ114、そして再び、次のサイクルのアクティブフェーズ111がある。
可撓性細長要素10の並進運動に関して、パッド13および14の対16のこのサイクルは、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を並進させるアクティブフェーズ105、次いで、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ106、次いで、パッド11および12がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ107、次いで、パッド13および14がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ108、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ105を含むものとしてみなされ得る。
可撓性細長要素10の並進運動に関して、パッド11および12の対15のこのサイクルは、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を並進させるアクティブフェーズ115、次いで、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ116、次いで、パッド11および12がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ117、次いで、パッド11および12がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ118、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ115を含むものとしてみなされ得る。
図5を考慮すると、手15が可撓性細長医療要素10を動かすことができるのは、アクティブフェーズ111のときのみ、すなわち2つのパッド11および12がクランプされているときのみであることがわかる。可撓性細長医療要素10の連続的運動を取得するために、パッドの対15および16の両方が協働する必要がある。一方の対15がUターンフェーズ113にあるときに、他方の対16はアクティブフェーズ101にあるべきであり、これにより可撓性細長医療要素10はパッドの少なくとも1つの対によっていつでもクランプされ、移動されることを確実にする。
図11は、並進に対するそのような協働を例示している。これは両手15および16のクランプ/クランプ解除と組み合わせた両手15および16の並進(RTおよびLT)を示している。可能な最も良い協働を得るために、一方の手の描く曲線は正確なフェーズ反対に近いものであるべきである。
図11の底部のカラーバー上に示されているように、一方の手15または16がクランプされている期間、それぞれ期間109または119、および両方の手15および16がクランプされている期間110がある。これら後者の期間110は「重複期間」110とも呼ばれ、可撓性細長医療要素の運動がきわめて高いまたは完全ですらある流動性を有することを確実にするのに非常に有用である。
図12は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの低速回転に対する、可動パッドの2つの対のクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
パッド13および14の対16については、アクティブフェーズ121とその後に続くUターンフェーズ122の連続を各々含むサイクルの連続がある。
パッド11および12の対15については、アクティブフェーズ123とその後に続くUターンフェーズ124の連続を各々含むサイクルの連続がある。
可撓性細長要素10の回転運動に関して、パッド13および14の対16のこのサイクルは、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を回転させるアクティブフェーズ105、次いで、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ106、次いで、パッド13および14がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ107、次いで、パッド13および14がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ108、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ105を含むものとしてみなされ得る。
可撓性細長要素10の回転運動に関して、パッド11および12の対15のこのサイクルは、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を回転させるアクティブフェーズ115、次いで、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ116、次いで、パッド11および12がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ117、次いで、パッド11および12がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ118、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ115を含むものとしてみなされ得る。
前に見たように、パッドの同じ対、すなわちパッド11および12の対15またはパッド13および14の対16のいずれかは、x軸およびz軸に沿った運動の結果、可撓性細長医療要素の並進および回転を同時に取り扱う。
それに加えて、並進および回転の速度は、ユーザ定義され、互いに完全に独立した方式で設定され得ることがわかる。
可撓性細長医療要素10の同時および連続的な並進および回転の際に両方の手15および16の両方のパッドを考慮したときに、様々な軸に沿ったパッド11および12、または13および14の運動原理の結果は、次の規則を意味する。
> クランプ解除は、パッド11および12、または13および14がx軸(並進の場合)またはz軸(回転の場合)に沿って最大位置に達したときに行われなければならない。
> 両方の手15および16のクランプ解除は、これが可撓性細長医療要素10の運動を停止することになるので回避されなければならない。さらに、両方の手15および16のクランプ解除は、可撓性細長医療要素10の望ましくない、したがって安全でない移動につながる可能性がある。
問題は、これらの点の間の潜在的な収縮にある。このことは、図12のような低速回転、および図13のような高速並進の両方を、パッド13および14の対16に対する、連続するアクティブフェーズ131およびUターンフェーズ132のサイクル、ならびにパッド11および12の対15に対する、連続するアクティブフェーズ133およびUターンフェーズ134のサイクルとともに考察したときにわかる。
図13は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの高速並進に対する、可動パッドの2つの対のクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
可撓性細長要素10の並進運動に関して、パッド13および14の対16のこのサイクルは、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を並進させるアクティブフェーズ105、次いで、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ106、次いで、パッド13および14がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ107、次いで、パッド13および14がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ108、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ105を含むものとしてみなされ得る。
可撓性細長要素10の並進運動に関して、パッド11および12の対15のこのサイクルは、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を並進させるアクティブフェーズ115、次いで、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ116、次いで、パッド11および12がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ117、次いで、パッド11および12がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ118、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ115を含むものとしてみなされ得る。
それでは、これら2つの動きが組み合わされるとどうなるか?x軸およびz軸に沿った動きは独立しており、互いに干渉しない。しかしながら、y軸に沿った動き(クランプ動作)は異なる状態を有する。実際、クランプ動作の動きは、並進および回転の両方にリンクされているが、それは、手15をクランプ解除したときに、この手15の並進および回転の両方が中断されるからである。したがって、並進(たとえば)がその最大位置に達し、クランプ解除動作を要求するときに、これは回転に対して副作用を及ぼすが、このときクランプ解除は必要ない場合がある。
図14は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの組み合わされた並進および回転に対する、可動パッドの対のうちの1つのクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
可撓性細長要素10の並進運動に関して、パッド13および14の対16のこのサイクルは、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を並進させるアクティブフェーズ105、次いで、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ106、次いで、パッド13および14がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ107、次いで、パッド13および14がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ108、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ105を含むものとしてみなされ得る。
可撓性細長要素10の回転運動に関して、パッド13および14の対16のこのサイクルは、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を回転させるアクティブフェーズ145、次いで、両方のパッド13および14がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ146、次いで、パッド13および14がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ147、次いで、パッド13および14がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ148、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ145を含むものとしてみなされ得る。
しかしながら、第1のアプローチでは、並進および回転の両方がそれぞれのUターンフェーズ107および147を行うことを可能にするために、並進および回転のいずれかがそれを必要とする場合にクランプ解除が実行される。
そうするために、図14では、回転のみの場合の1つのクランプ曲線(RC)が、並進のみの場合の同じ曲線と組み合わされている。組み合わされた回転および並進に対して、これら2つの曲線が組み合わされる。この場合、クランプ解除位置が最も低いので、この組合せは、これら2つの曲線の最小値を計算することになる。
この組合せの結果は、クランプ位置141およびクランプ解除位置143、クランプ位置144およびクランプ解除位置142を有する、図14の最も低い曲線となる。
ゾーン140のように、回転および並進の両方でクランプ解除が求められる場合、クランプ解除が優先する。ゾーン149のように、回転および並進の両方でクランプが求められる場合、クランプが優先する。
図15は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの組み合わされた並進および回転に対する、可動パッドの対のうちの他方の1つのクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
可撓性細長要素10の並進運動に関して、パッド11および12の対15のこのサイクルは、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を並進させるアクティブフェーズ115、次いで、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ116、次いで、パッド13および14がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ117、次いで、パッド11および12がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ118、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ105を含むものとしてみなされ得る。
可撓性細長要素10の回転運動に関して、パッド11および12の対15のこのサイクルは、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10の周りにクランプされた状態で可撓性細長医療要素10を回転させるアクティブフェーズ155、次いで、両方のパッド11および12がこの可撓性細長医療要素10を解放するクランプ解除フェーズ156、次いで、パッド11および12がそれらの初期位置に向かって戻るUターンフェーズ157、次いで、パッド11および12がこの可撓性細長医療要素10に接触して維持するまで接近するクランプフェーズ158、次いで再び、次のサイクルのアクティブフェーズ155を含むものとしてみなされ得る。
この組合せの結果は、クランプ位置151およびクランプ解除位置153、クランプ位置154およびクランプ解除位置152を有する、図14の最も低い曲線となる。
次に図14からの組み合わされた並進および回転の場合のクランプ動作のRC曲線、ならびに図15からの組み合わされた並進および回転の場合のクランプ動作のLC曲線が抽出された場合、その結果は図16の通りである。
図16は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、可撓性細長医療デバイスの組み合わされた並進および回転に対する、可動パッドの両方の対の望まれたクランプ状態の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
この図16では、左手15および右手16の両方がクランプ解除されている(RCおよびLCが低い)時間期間160が強調表示されている。これは、両方の対15および16が同時にクランプ解除されることに対応するので問題であるが、これらの期間160は可撓性細長医療要素10に対する制御の喪失につながり、並進運動であれまたは回転運動であれ可撓性細長医療要素10に動きを与えることができないアイドル期間160につながるので、回避されるべきものである。
組み合わされた並進および回転において、x軸およびz軸に沿ったパッドの経路は、ユーザ速度設定点を考慮するだけでは不都合なく独立して動作することはできない。しかし、反対に、(x軸に沿った)並進は、(z軸に沿った)回転で生じていることを考慮しなければならず、その逆も同様である。
図17は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、ユーザ速度設定点の急激な変化を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
一方の手のパッドの対の並進は、他方の手のパッド(RTおよびLT)とフェーズ反対でなければならない。同じことが、回転(RRおよびLR)についても言える。
このことは、ユーザ速度設定値点を変更した場合であっても当てはまっているべきである。
この問題に対する見かけ上単純な解決方法は、Uターンフェーズの間の速度は、アクティブフェーズの速度に比例して変化するべきであり、この後者の速度はユーザによって決定される、というものである。図17を見るとわかるように、並進(RTおよびLT)に対する両手16および15のパッドの協調運動である。
パッド13および14の対16では、アクティブフェーズ171の後にUターンフェーズ172が続く。
パッド11および12の対15では、アクティブフェーズ173の後にUターンフェーズ174が続く。
曲線の真ん中、時刻170において、ユーザは速度設定点を低速値178から高速値179に変更する。より滑らかな勾配176からより急な勾配177への勾配175の対応する変化があり、これらのサイクルの周期が短くなる。
アクティブフェーズ速度に比例するUターン速度を使用した結果、ユーザ速度設定点の変更後に維持される手16と手15との同期化が得られる。
しかしながら、この方法には2つの問題がある。
第1の問題は、低速に関係する。前の方ですでに見ているように、Uターンフェーズ172または174の速度がアクティブフェーズ171または173の速度に比例し、たとえば遅い回転速度が速い並進速度と組み合わされた場合、クランプ競合が生じ、そのため、要するに効率的に作動しない。
第2の問題は、高速に関係する。この場合、アクチュエータは制限されるが、それは、アクチュエータの速度および加速度が非常に大きいと、熱放散がより大きいより大型のアクチュエータが必要となるからである。寸法および冷却対策を合理的な限度内に抑えるために、Uターンフェーズ172または174に対して最高速度制限を設ける必要がある。
それら2つの問題は、Uターン速度をアクティブ速度に比例する値として設定することは難しく、またそのように設定することが可能でなくなる、少なくとも、大きな不都合なしには、可能でなくなることすらあり得る、という1つの文にまとめることができる。
図18は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、Uターンの固定された持続時間の脱同期化問題がある、ユーザ速度設定点の変化を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
仮の解決方法として、一定のUターン速度を使用することもあり得る。これは、クランプ競合を最小化するために仮に可能な限り高く設定することが可能である。次いで、図17の曲線は、図18の曲線に変化するであろう。
しかしながら、この結果、両手の間の同期化が喪失し、最初に、手16および15は同期化されている(t1=t2)、ユーザ速度設定点の変更後は、手16および15の同期化が喪失する(t'1≠t'2)。
したがって、両手16および15の間の同期化を制御し、維持するメカニズムが必要である。
図19は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、第1のマージンを有する、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
このサイクルでは、アクティブフェーズ191の後にUターンフェーズ192が続く。可撓性細長医療要素10の並進の方向である、x軸に沿った移動範囲の延長は、通常、標準範囲195であるが、いくつかの場合において、標準範囲195の各端に追加された、上側半分のマージン193および下側半分のマージン194の2つの半分のマージンに分割された、マージンを追加する最大範囲196内を移動することができる。
可撓性細長医療要素10に回転を与えるために使用される軸であるz軸に沿って移動範囲を延長するための同様のマージンがある。
クランプ競合を回避するため、x軸およびz軸に沿った移動範囲は標準範囲195と最大範囲196の間で分割され、両者の差がマージンとなる。1つの移動、たとえば、RTの曲線を考える。この例では、標準範囲195が使用される。
図20は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、正のユーザ設定点があり、第1のマージンの使用を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
これは、並進に対するマージンを与える。標準範囲195の最大値に達したときに、他方の手がクランプされる場合、Uターンは正常に開始され得る。しかし、他方の手がクランプ解除されている場合、図20を見るとわかるように、Uターンフェーズを終了する時間を他方の手に与えるために、最大範囲196と標準範囲195との間の上側半分のマージン193が使用され得る。
この図20を見ると、Uターンを行う他方の手に時間を与えるためにパッドがx軸に沿ってさらに移動するそのような「特別な」サイクルがあることがわかる。次いで、Uターンが行われるが、これには次の2つの重要な特徴がある。
> Uターンフェーズの移動範囲は、常に同じであり、このことは、標準範囲195の振幅と同じ振幅を有することを意味する。
> Uターンフェーズの持続時間は、以下で説明されるように、手16と手15との間の同期化を保つように定義される。
その結果、「特別」なサイクルが終了するとRT信号は元の経路に戻るので、ここで手の同期化が維持される。
したがって、これは、以下で説明される、手の同期化制御を妨げることなく、クランプ競合を解決することを可能にする。
マージンは、クランプ競合がパッドが最大範囲196の最大位置に達したときにまだ解決されない状況を回避するように寸法を決めなければならない。これは、最大並進速度、最大回転速度、(並進および回転に対する)最小および最大Uターン速度などのシステムパラメータに依存する。
図8を見ると、パッドが最大位置に達する前にクランプ解除が開始しなければならないことがわかる。このわずかな遅延は、クランプ/クランプ解除アクチュエータの応答時間によって必要とされる。したがって、Uターンを開始する決定も、同じ遅延で予想されなければならない。
図21は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、負のユーザ設定点があり、第1のマージンの使用を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
図20は、正ユーザ速度設定点の場合を例示している。マージンは下側半分のマージン194と上側半分のマージン193とに分割される。この場合、上側半分のマージン193のみが使用される。負使用速度設定点の場合、図21を見るとわかるように、下側半分のマージン194が使用される。
図22は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、正のユーザ設定点があり、第2のマージンの使用を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
要約すると、システムは、Uターンフェーズの開始時間に対する許容誤差を有し、理想的な開始時間と比較して遅延を有することを可能にする。
別の実施形態では、われわれは、システムが事前にUターンフェーズを開始することを可能することもできる。一方の手の動きを考慮したときに、たとえば図12および図13を見るとわかるように、x(並進)軸およびz(回転)軸に沿った動きは、通常同期化されず、したがって、結果として、図15を見るとわかるように、クランプ解除期間を潜在的に延長し、延いては、図16を見るとわかるように、クランプ競合を引き起こすおそれがある。Uターンを予想することができれば、クランプ解除期間を制限しやすくなる。たとえば、z方向の移動でUターンを開始し、したがって手のクランプ解除をトリガーし、それと同時に、x方向の移動がクランプされるが、その範囲の終わり、すなわち、これもまたUターンを開始するであろう点に「十分に」近い場合、x方向の移動が手がクランプ解除されているという事実を利用して自身のUターンを開始する方が賢明であり、その結果、手がクランプ解除されている全時間を短縮することも可能である。
これは、最小範囲229の概念が追加されている、図22に示されている。したがって、最小範囲229と標準範囲225との間では、ルールは、(他の移動、たとえば、zに対するx、またはxに対するzに起因にして)手がすでにクランプ解除されている場合にUターンを開始するというルールになる可能性がある。標準範囲225と最大範囲226の間の挙動は、前に説明されているのと同じままである。図22では、最小範囲229は、標準範囲225から第1のマージン(上側半分のマージン223と下側半分のマージン224の合計である)を引いたものに等しく、最大範囲226は、標準範囲225に第2のマージン(上側半分のマージン227および下側半分のマージン228の合計である)を加えたものに等しい。第1マージンおよび第2マージンは、図22では等しいが、互いに異なる可能性もある。
図23は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、同期化および脱同期化移動を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
パッド13および14の対16は、アクティブフェーズ231およびUターンフェーズ232のサイクルに従う。
パッド11および12の対15は、アクティブフェーズ233およびUターンフェーズ234のサイクルに従う。
対16および15のいずれかは互いに同期化され、それらの経路の交差235は、周期的であり、半分の移動延長で起こるか、または対16および15は互いに同期化されず、それらの経路の交差236は周期的でなく、半分の移動延長で起こらない。
手16と手15との間の同期化を適応させることは、マスター信号のフェーズからスレーブ信号のフェーズを制御することを目的とする、フェーズロックループ制御(PLL)メカニズムと比較することが可能である。要するに、スレーブ信号に対するアルゴリズムは、多かれ少なかれ、「遅れたら加速、進んだら減速」ということになるであろう。
アクティブフェーズ231または233におけるx軸(並進)およびz軸(回転)に沿ったパッドの速度は、ユーザ速度設定によって課されるので選択できない。しかしながら、Uターン速度は選択できる。上記からわかるように、Uターンフェーズの移動範囲は一定に保たれなければならないので、Uターン持続時間は、対16と15との間の同期化を制御するように変化させられる。
したがって、必要な場合に、「加速」または「減速」は、Uターン持続時間の調整に基づく。
手16または15がUターンフェーズを開始するたびに、これは、その後マスターとなる、他方の手15または16と自己同期しなければならないスレーブとして動作する。したがって、各手16または15がマスターおよびスレーブとして交互に動作するので、マスター-スレーブスキームはここでは異なる。
このUターン持続時間の計算について以下で説明される。
まず第1に、同期信号(経路の交差235)対非同期信号(経路の交差236)を観察したときに、最初に同期化された場合では曲線が常に同じ値で交差する(経路の交差235)のに対し、非同期曲線は高いレベルと低いレベルとで交互に交差する(経路の交差236)ことがわかる。
図24は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、脱同期化の補正の第1のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
図24に例示されているように、非同期状況(経路の交差236)から開始したときに、LT曲線はすでに最大値に達しており、Uターンフェーズが開始できるようにクランプ競合がないことがわかる。そこでtU-turnが計算されなければならない。異なる値は、異なる点線237または238または239で表されるように、異なる経路をもたらす。
図25は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、脱同期化の補正の第2のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
まず第1に、次のサイクルにおいてRT曲線が何に見えるべきかに関する外挿が行われる、すなわち、アクティブフェーズの残りに対する点線251、次いでLT曲線による中間移動延長のところの想定される経路の交差255を伴うUターンフェーズに対する点線252であり得る。
図26は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、脱同期化の補正の第3のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
そのために、次のサイクルのtU-turn値も外挿され、これはtideal U-turnと呼ばれる。tideal U-turnの計算については、以下で詳しく説明される。
次に、LT曲線の次のアクティブフェーズは、点線253で描かれ得るが、それは、勾配が知られており、これがユーザ速度設定点にのみ依存するからであり、想定される経路の交差255を横切らなければならないのは、これがLT曲線のRT曲線との再同期化を介して、両方の対16および15の間の再同期化を可能にするからである。
図27は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、脱同期化の補正の第4のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
既存のセグメント233および253をリンクすることで、Uターンフェーズ254の経路を与え、そこからtU-turnの値が直接取得され得る(Uターンフェーズ254の移動延長への時間軸上の投影)。
図28は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、望まれたUターンの持続時間の、ユーザ速度設定点の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
次のtideal U-turnを計算するために、ユーザ並進および回転速度設定点にのみ依存する任意の関数が使用される。言い換えると、これは両手16および15を再同期化させる必要がない場合に得られるtU-turn値である。この関数は、任意の方式で選択され得る。実施形態の一例は、図28上に表されているような例とすることも可能である。
この例では、ユーザ速度設定点が速ければ速いほど、tideal U-turnは短くなる。実際、高速については、Uターンを高速に行う必要がある。
湾曲部280では、tideal U-turnはユーザ速度設定点に反比例する。これは、Uターン速度がユーザ速度設定点に比例することを意味している。
2つの水平部分281および282は、特定のそれぞれの関数を有する。低いユーザ速度設定点値では、下側水平部分282は、アルゴリズムが高すぎるtideal U-turn値を使用するのを防ぎ、その結果、一方の手がクランプ解除された状態の期間が長くなり、したがって、クランプ競合を処理することが困難になる。曲線の反対側では、上側水平部分281により、必要とされる最小のtideal U-turn値があるが、それは、アクチュエータが速度を制限されており、tideal U-turn値が小さすぎた場合に、要求された経路を辿ることが、少なくとも容易には、できないからである。
他の曲線も可能であるが、ユーザ速度設定点の関数として減衰しなければならない。
図29は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、クランプ競合の管理のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
最後のRTサイクルにおいてクランプ競合があり、したがって標準範囲よりも大きい振幅を使用した場合、外挿されたRT曲線(点線292)を使用した経路の交差236の位置が計算されなければならない、すなわち競合がない場合にRT曲線がどのようなものであったかが計算されなければならない。
図30は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、クランプ競合の管理の別のステップを伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
同様の外挿は、また、現在のLTサイクルに競合がある場合にも必要である。したがって、最後のLTサイクルにおいてクランプ競合があり、したがって標準範囲よりも大きい振幅を使用した場合、外挿されたLT曲線(点線302)を使用した経路の交差の位置が計算されなければならない、すなわち競合がない場合にLT曲線がどのようなものであったかが計算されなければならない。
ここでtU-turnが計算されたので、最小値および最大値が適用されなければならない。実際、上で詳述されている計算ステップは、過度に小さいまたは高い値が生じるのを妨げないが、これは図28の水平部分281および282を正当化するために上で説明されているものと同じ欠点を有し得る。好ましい一実施形態において、最小値は図28に表されている関数の最小値より小さくなるように、また最大値はその関数の最大値よりも大きくなるように選択される。
それらの最小および最大限度に達した場合、その結果得られるtU-turn値は、即座に戻って同期化をもたらさないが、この場合に、キャッチアップするのにいくつかのサイクルが必要になるからであることがわかる。
「ユーザ速度設定点」という用語は、それが並進であるかまたは回転であるかを指定することなく使用されている。実際、これは両方を組み合わせたものである。組み合わされた並進および回転の場合、tU-turn値は、図28の関数(または関数などの他の任意の実施形態)を使用して計算され、並進および回転の両方について、2つのtU-turn値、すなわちtU-turn_TおよびtU-turn_Rをもたらす。
次いで、これら2つのうちの最小値、tU-turn=min(tU-turn_T,tU-turn_R)が使用される。
これは、同じクランプ解除移動が並進および回転に使用されるからである。低速アクティブフェーズは、高速Uターンフェーズと組み合わされ得るが、その反対は、比較的長いクランプ解除期間を引き起こし、より多くのクランプ競合の可能性を生じさせることになるので、正しくない。Uターンフェーズがアクティブフェーズよりも長くなる極端な状況では、これは、永続的なクランプ競合を発生させる危険を冒すことになり得る。
同期化プロセス全体は、次のように大まかに要約され得る。左手15が右手16に同期化し、次いで、右手16が左手15に同期化する、などである。このプロセスは、無限に繰り返され、両手16および15が互いに「喧嘩」し、いくつかの不安定性を引き起こす可能性がある。その結果、同期化が完全に得られない危険性があり、「進み」と「遅れ」との間で多少揺れ動く可能性がある。この問題を克服するために、好ましい一実施形態では、補正のほんの一部のみが適用され得る。tU-turn値である、tcalculated U-turnは、上で詳述されている方法に従って計算される。次いで、補正係数は、tcorrection=tcalculated U-turn-tideal U-turnとなる。補正の一部を適用することは、次いで、この式、tU-turn=tideal U-turn+αを使用することを意味する。ここで、αは0<α≦1の任意の係数である。αの任意の値が可能である。低い値ほど安定性が高く、高い値ほど同期化を取り戻すのに少ないサイクルで済む。好ましい一実施形態において、α=1/2が選択される。この計算は、tU-turnが最小値と最大値との間に制限される最後のステップの前に適用されるべきである。
分かりやすくするために、多くの図では、ユーザ速度設定点が一定であると仮定されている。実際には、ユーザは操作される可撓性細長医療要素の並進および回転速度を頻繁に変更する可能性があるので、これは当てはまらないことがある。ところで、ヒューマンマンインターフェースでは、ユーザがそれらの速度を連続的に変更することができる。
図31は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、ユーザ速度設定点の漸進的変化を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフ概略を示す。
パッド13および14の対16では、アクティブフェーズ311の後にUターンフェーズ312が続く。曲線の真ん中、期間318において、ユーザは、速度設定点を低速値317から高速値319に漸進的に変更する。アクティブフェーズ313の勾配にも対応する漸進的な変化があり、過去のサイクルでは滑らかな勾配を有するアクティブフェーズ311およびUターンフェーズ312を示すが、将来のサイクルではより急な勾配を有するアクティブフェーズ315およびUターンフェーズ316を示し、サイクルの周期は短くなる。
図32は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、Uターン時のユーザ速度設定点の変化を伴う、可撓性細長医療デバイスの並進の、時間の関数としての、展開のグラフの概略を示す。
パッド13および14の対16では、アクティブフェーズ231の後にUターンフェーズ232が続く。
パッド11および12の対15では、アクティブフェーズ233の後にUターンフェーズ234が続く。
曲線の真ん中、時刻328において、ユーザは速度設定点を低速値327から高速値329に急に変更する。
Uターンフェーズ234の勾配の対応する急激な変化があり、過去のサイクルは以下を示す。
> 対16に対して、急な勾配を有するアクティブフェーズ231およびUターンフェーズ232であるが、将来のサイクルでは、より滑らかな勾配を有するアクティブフェーズ321およびUターンフェーズ322を提示し、サイクルの周期は長くなる。
> 対15に対して、急な勾配を有するアクティブフェーズ233およびUターンフェーズ234であるが、将来のサイクルでは、より滑らかな勾配を有するアクティブフェーズ323およびUターンフェーズ324を提示し、サイクルの周期は長くなる。
> 同期化された新しい経路の交差点325からわかるように、両方の対16および15が再同期化されるが、脱同期化された古い経路の交差236を通じてわかるように、脱同期化される前である。
図31において、ユーザ速度設定点の変化が曲線に適用され、この変化がアクティブフェーズ311において生じる場合、曲線の勾配はしかるべく修正されるだけでよい。
この変化がUターンフェーズ312において生じた場合、外挿された曲線が新しい設定点を考慮に入れなければならないことを除き、同じ計算ステップ(図25、26および27に関してすでに示されているように)が使用され得る。これは、並進速度設定点が減少した場合の図32に例示されている。
フェーズ反対制御および同期競合の二重の問題を解決するために使用される2つのメカニズムは、すでに上で説明されている。
それら2つのメカニズムは、パッド13および14の対16、またはパッド11および12の対15のいずれかの、パッドの各対に適用され、また運動の各タイプ、すなわち可撓性細長医療要素10の並進および回転を発生させることに適用される。
これは、それら2つのメカニズムが実際に次の4つの運動に同時に適用されることを意味する。
> 可撓性細長医療要素10の並進に対するパッド11および12の第1の対15の運動、
> 可撓性細長医療要素10の回転に対するパッド11および12の第1の対15の運動、
> 可撓性細長医療要素10の並進に対するパッド13および14の第2の対16の運動、
> 可撓性細長医療要素10の回転に対するパッド13および14の第2の対16の運動。
これは、4つの有限状態機械(FSM)のおかげで取得される。各FSMは、
・ クランプされたときに(すなわち、アクティブフェーズの間に)、パッドが直線運動を有し、正しい速度を可撓性細長医療要素10に与えることを確実にし(すなわち、ユーザ設定点速度)、
・ 図19から図22において説明されているように「マージンメカニズム」を使用して、アクティブフェーズを終了してUターンフェーズを開始することをいつ行うかを選択し、
・ 上で説明されているような「Uターン持続時間適応メカニズム」を使用して、初期Uターン持続時間、したがってUターン速度を決定し、
・ UターンフェーズにおいてUターン速度をリアルタイムで、上で説明されているような「Uターン持続時間適応メカニズム」を使用して、Uターン速度計算をリフレッシュすることによって、適応させなければならない。
Table 2(表2)は、これら4つのFSMの特性を示している。
各FSMの状態は、「3 1/2」変数のように見えるものによって定義されているように思われる。実際のところ、これらの変数は確かにある。
> 状態。ここまで、われわれは第一近似において「アクティブ」および「Uターン」の2つの状態を説明してきた。以下に説明されているように、実際に1つのサイクル全体の中にはより多くの状態がある。
> 現在の状態に入った以降の持続時間。実施形態に応じて、この変数は使用されることもまたは使用されないこともある。
> FSMがどの運動を制御するかに応じて決まる、x軸またはz軸に沿った1つのパッドの位置。
> クランプステータス(クランプ/クランプ解除状態)を制御する、y軸に沿った1つのパッドの位置。これは、2つのFSMの間で共有されるので「半変数」である。たとえば、左手(yL) 15のクランプステータスは、FSMLTおよびFSMLRの両方に関係する。この共有変数は、パッドの対をクランプ解除することで、x軸およびz軸に沿った運動の両方をクランプ解除する、すなわち、可撓性細長医療要素10の並進および回転を停止するという事実の結果である。yに関する2つのFSMの間の不一致が生じた場合、クランプコマンドよりも高い優先がクランプ解除コマンドに与えられる。
各FSMはΔt毎に変化する。Δtは、システムの望まれている反応性およびアクチュエータ特性に応じて選択される。好ましい一実施形態では、Δt=1msである。
VTは、ユーザ並進速度設定点と呼ばれ、VRはユーザ回転速度設定点と呼ばれる(VRでは、「R」は「回転」を意味する。xR、yR、およびzRでは、これは「右」を意味する)。
図33は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、4つの有限状態機械の一時的展開の概略を示す。
図33には、4つのFSM331、332、333、および334の時間発展が説明されている。
有限状態機械(FSM)331では、右並進、すなわちパッド13および14の対16の並進専用に当てられている。
> 入力は(トップダウンで)時刻tにある。
○ ユーザ並進速度設定点VT(t)、
○ ユーザ回転速度設定点VR(t)、
○ 状態のタイプ、パッド13および14の対16の並進に対して、StateRT(t)、
○ 前記状態の持続時間、パッド13および14の対16の並進に対して、TRT(t)、
○ x位置、パッド13および14の対16に対して、XR(t)、
○ クランプ動作、パッド13および14の対16に対して、YR(t)、
○ クランプ動作、パッド11および12の対15に対して、YL(t)、
> 出力は(トップダウンで)時刻t+Δtにある。
○ 状態のタイプ、パッド13および14の対16の並進に対して、StateRT(t+Δt)、
○ 前記状態の持続時間、右並進に対して、TRT(t+Δt)、
○ x位置、パッド13および14の対16に対して、XR(t+Δt)、
○ クランプ動作、パッド13および14の対16に対して、YR(t+Δt)。
有限状態機械(FSM)332では、右回転、すなわちパッド13および14の対16の回転専用に当てられている。
> 入力は(トップダウンで)時刻tにある。
○ ユーザ並進速度設定点VT(t)、
○ ユーザ回転速度設定点VR(t)、
○ 状態のタイプ、パッド13および14の対16の回転に対して、StateRR(t)、
○ 前記状態の持続時間、パッド13および14の対16の回転に対して、TRR(t)、
○ z位置、パッド13および14の対16に対して、ZR(t)、
○ クランプ動作、パッド13および14の対16に対して、YR(t)、
○ クランプ動作、パッド11および12の対15に対して、YL(t)、
> 出力は(トップダウンで)時刻t+Δtにある。
○ 状態のタイプ、パッド13および14の対16の回転に対して、StateRR(t+Δt)、
○ 前記状態の持続時間、パッド13および14の対16の回転に対して、TRR(t+Δt)、
○ z位置、パッド13および14の対16に対して、ZR(t+Δt)、
○ クランプ動作、パッド13および14の対16に対して、YR(t+Δt)。
有限状態機械(FSM)333では、左並進、すなわちパッド11および12の対15の並進専用に当てられている。
> 入力は(トップダウンで)時刻tにある。
○ ユーザ並進速度設定点VT(t)、
○ ユーザ回転速度設定点VR(t)、
○ 状態のタイプ、パッド11および12の対15の並進に対して、StateLT(t)、
○ 前記状態の持続時間、パッド11および12の対15の並進に対して、TLT(t)、
○ x位置、パッド11および12の対15に対して、XL(t)、
○ クランプ動作、パッド11および12の対15に対して、YL(t)、
○ クランプ動作、パッド13および14の対16に対して、YR(t)、
> 出力は(トップダウンで)時刻t+Δtにある。
○ 状態のタイプ、パッド11および12の対15の並進に対して、StateLT(t+Δt)、
○ 前記状態の持続時間、右並進に対して、TLT(t+Δt)、
○ x位置、パッド11および12の対15に対して、XL(t+Δt)、
○ クランプ動作、パッド11および12の対15に対して、YL(t+Δt)。
有限状態機械(FSM)334では、左回転、すなわちパッド11および12の対15の回転専用に当てられている。
> 入力は(トップダウンで)時刻tにある。
○ ユーザ並進速度設定点VT(t)、
○ ユーザ回転速度設定点VR(t)、
○ 状態のタイプ、パッド11および12の対15の回転に対して、StateLR(t)、
○ 前記状態の持続時間、パッド11および12の対15の回転に対して、TLR(t)、
○ z位置、パッド11および12の対15に対して、ZL(t)、
○ クランプ動作、パッド11および12の対15に対して、YL(t)、
○ クランプ動作、パッド13および14の対16に対して、YR(t)、
> 出力は(トップダウンで)時刻t+Δtにある。
○ 状態のタイプ、パッド11および12の対15の回転に対して、StateLR(t+Δt)、
○ 前記状態の持続時間、パッド11および12の対15の回転に対して、TLR(t+Δt)、
○ z位置、パッド11および12の対15に対して、ZL(t+Δt)、
○ クランプ動作、パッド11および12の対15に対して、YL(t+Δt)。
図34は、本発明によるカテーテルロボットモジュールの一例における、4つの有限状態機械のサイクルの12の状態の概略を示す。
次に、FSMRT 331に対するすべての状態(すなわち、StateRTの可能な値)が説明される。当業者であれば、他の3つのFSM332、333、および334に対する転置を容易に行える。
合計12個の状態がある。これらの12個の状態は2つのグループに分けられ、状態1から6は正ユーザ設定点並進速度に対応し、状態7から12は負ユーザ設定点並進速度に対応する。
> 状態341 UP_LINEAR:これはアクティブフェーズである。
> 状態342 UP_FROZEN:パッド、したがって、可撓性細長医療要素の運動が停止される。
> 状態343 UP_UNCLAMP:ユーザ速度設定点に従ってx軸に沿って直線運動を与え続け、その一方で、y軸に沿ってパッドに「クランプ解除」コマンドを送信する。
> 状態344 UP_DOWN:これはUターンフェーズである。
> 状態345 UP_WAIT_CLAMP:この状態において、x軸に沿ったパッドの対の速度は、1-UP_LINEARフェーズと同様に、ユーザ並進速度設定点に等しくなっているべきである。
> 状態346 UP_CLAMP:この状態において、パッドは、x軸に沿ったパッドの速度をユーザ並進速度設定点に等しくなるように維持しながら再クランプされる。
> 状態347 DOWN_LINEAR:これはアクティブフェーズである。
> 状態348 DOWN_FROZEN:パッド、したがって、可撓性細長医療要素の運動が停止される。
> 状態349 DOWN_UNCLAMP:ユーザ速度設定点に従ってx軸に沿って直線運動を与え続け、その一方で、y軸に沿ってパッドに「クランプ解除」コマンドを送信する。
> 状態350 DOWN_UP:これはUターンフェーズである。
> 状態351 DOWN_WAIT_CLAMP:この状態において、x軸に沿ったパッドの対の目標速度は、7-DOWN_LINEARフェーズと同様に、ユーザ並進速度設定点に等しくなっているべきである。
> 状態352 DOWN_CLAMP:この状態において、パッドは、x軸に沿ったパッドの速度をユーザ並進速度設定点に等しくなるように維持しながら再クランプされる。
図35は、本発明の実施形態によるカテーテルロボットモジュールの一例における、4つの有限状態機械331、332、333、および334のサイクルを表す概要を概略として示す。
状態347は、負値の場合の状態341と同等である、など。したがって、状態347から352について与えられた説明と類似の、状態341から346についての詳細な説明がある。
状態341から352は次の通りである。
> 状態341 UP_LINEAR:これはアクティブフェーズである。x軸に沿ったパッドの対の目標速度は、ユーザ並進速度設定点に等しい。マージンメカニズムがアクティブである。このメカニズムは、入力データとして、次のフェーズ343(UP_UNCLAMP)の最終位置を、次にこのフェーズに切り替える場合に、使用する。これをpositionfinal403と呼ぶことにする。positionfinal403が標準範囲の最大値に達している場合、他方(左)の手がクランプされている場合に、UP_UNCLAMP状態343に切り替える。他方の手がクランプされていない場合、positionfinalが最大範囲の最大値に達するまでUP_LINEAR状態341に留まる。この点400において他方の手がまだクランプ解除されている場合、UP_FROZEN状態342に切り替える。この場合は、クランプ競合を解決するためにマージンが十分でなかった場合の緊急措置である。適切に設計されたシステムであれば、この状態に決して入ることなく、代わりにUP_UNCLAMP状態343に直接移行すべきである。
これらのパッドは、通常、UP_LINEARフェーズ341においてクランプされるべきである。しかしながら、クランプステータスは並進と回転との間で共有されるので、FSMRRはパッドのクランプ解除400を決定した可能性がある。このクランプ解除時間の間に、x軸に沿った(並進に対する)パッドの運動は正常に続くが、もちろん可撓性細長医療要素には影響を及ぼさない。並進は、次いで、パッドの他の対のおかげで得られる。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が負になった401場合、DOWN_LINEAR 347に切り替える。
> 状態342 UP_FROZEN:パッド、したがって、可撓性細長医療要素の運動が停止される。他方の手が再びクランプされるとすぐに400、UP_UNCLAMP 343に切り替える。
この低下モードでは、望まれる運動を可撓性細長医療要素に与えることはできない。しかしながら、われわれはそれでも、可撓性細長医療要素がシステムによって取り扱われ、患者の中で自由に動くことができないことを、少なくとも、確実にするために、この要素をクランプするが、それは自由に動くと危険だからである。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が負になった401場合、フェーズDOWN_LINEAR 347に切り替える。この場合、状況が異なるので、DOWN_FROZEN 348への切り替えはなく、位置は最大に近く、位置は下げられる。したがって、クランプ解除する必要はなく、競合もない。
> 状態343 UP_UNCLAMP:ユーザ速度設定点に従ってx軸に沿って直線運動を与え続け、その一方で、y軸に沿ってパッドに「クランプ解除」コマンドを送信する。FSMRRに起因してパッドがすでにクランプ解除されていた場合、何も行われなくてよい。好ましい一実施形態では、UP_UNCLAMP持続時間は固定される。これは、UP_LINEAR状態341の間のpositionfinalの計算を可能にする。好ましい別の実施形態では、UP_UNCLAMP移動範囲は固定される。それら2つの実施形態は、興味深いものであるが、UP_LINEAR状態341において(時間的に前)に計算が可能である限り、他の実施形態が用いられてよい。
UP_UNCLAMP状態343が終了した410ときに、UP_DOWN344に切り替える。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が負になった401場合、フェーズDOWN_CLAMP 352に切り替える。
> 状態344 UP_DOWN:これはUターンフェーズである。パッドは、このフェーズにおいてクランプ解除されなければならない。「Uターン持続時間適応メカニズム」は、このフェーズにおいて、持続時間を決定するためにアクティブである。このメカニズムは、ユーザ速度設定点に応じて変化することができる、持続時間を常にリフレッシュするようにアクティブでなければならない。
UP_DOWN状態346が終了した420(計算された残り持続時間がゼロまたは負である)ときに、UP_WAIT_CLAMP 345に切り替える。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が負になった401場合、DOWN_UP 350に切り替える。
> 状態345 UP_WAIT_CLAMP:この状態において、x軸に沿ったパッドの対の速度は、341 UP_LINEARフェーズと同様に、ユーザ並進速度設定点に等しくなっているべきである。しかしながら、アクチュエータおよびメカニックに起因して、システムは、UP_DOWN 344からUP_LINEAR 341の速度に切り替えるための応答時間を有する。したがって、このフェーズでは、アクチュエータは、UP_LINEAR速度で直線運動を行うための制御信号を受信するが、パッドは、まだその速度に達していない。したがって、この段階では、再クランプするのは早すぎ、パッドは、クランプ解除のままでなければならない。
好ましい一実施形態では、UP_WAIT_CLAMP持続時間は固定される。好ましい別の実施形態では、UP_WAIT_CLAMP移動範囲は固定される。第3の好ましい実施形態では、持続時間は、可変であり、状態は、パッドの実際の速度が望まれている速度に十分に近いときに終了することができる。好ましい実施形態では、「十分」は、パーセンテージの差の絶対値が所定の閾値より低いこととして定義され得る。
上で説明されている基準の1つにより、状態が終了した430ときに、UP_CLAMP346に切り替える。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が負になった401場合、DOWN_UNCLAMP 349に切り替える。
> 状態346 UP_CLAMP:この状態において、パッドは、x軸に沿ったパッドの速度をユーザ並進速度設定点に等しくなるように維持しながら再クランプされる。
好ましい一実施形態では、UP_CLAMP持続時間は固定される。好ましい別の実施形態では、UP_CLAMP移動範囲は固定される。第3の好ましい実施形態では、持続時間は、可変であり、状態は、y軸に沿ったパッドの位置が所定の値に達したときに終了することができる。第4の好ましい実施形態では、持続時間は、可変であり、状態は、y軸に沿ったパッドに印加される押す力が所定の値に達したときに終了することができる。
上で説明されている基準の1つにより、状態が終了した410ときに、UP_LINEAR 341に切り替える。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が負になった401場合、DOWN_UNCLAMP 349に切り替える。
> 状態347 DOWN_LINEAR:これはアクティブフェーズである。x軸に沿ったパッドの対の目標速度は、ユーザ並進速度設定点に等しい。マージンメカニズムがアクティブである。このメカニズムは、入力データとして、次のフェーズ349(DOWN_UNCLAMP)の最終位置を、次にこのフェーズに切り替える場合に、使用する。これをpositionfinal404と呼ぶことにする。positionfinal404が標準範囲の最小値に達している場合、他方(左)の手がクランプされている場合に、DOWN_UNCLAMP状態349に切り替える。他方の手がクランプされていない場合、positionfinalが最大範囲の最小値に達するまでDOWN_LINEAR状態347に留まる。この点400において他方の手がまだクランプ解除されている場合、DOWN_FROZEN状態348に切り替える。この場合は、クランプ競合を解決するためにマージンが十分でなかった場合の緊急措置である。適切に設計されたシステムであれば、この状態に決して入ることなく、代わりにDOWN_UNCLAMP状態349に直接移行すべきである。
これらのパッドは、通常、DOWN_LINEARフェーズ347においてクランプされるべきである。しかしながら、クランプステータスは並進と回転との間で共有されるので、FSMRRはパッドのクランプ解除400を決定した可能性がある。このクランプ解除時間の間に、x軸に沿った(並進に対する)パッドの運動は正常に続くが、もちろん可撓性細長医療要素には影響を及ぼさない。並進は、次いで、パッドの他の対のおかげで得られる。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が正になった402場合、UP_LINEAR341に切り替える。
> 状態348 DOWN_FROZEN:パッド、したがって、可撓性細長医療要素の運動が停止される。他方の手が再びクランプされるとすぐに400、DOWN_UNCLAMP 349に切り替える。
この低下モードでは、望まれる運動を可撓性細長医療要素に与えることはできない。しかしながら、われわれはそれでも、可撓性細長医療要素がシステムによって取り扱われ、患者の中で自由に動くことができないことを、少なくとも、確実にするために、この要素をクランプするが、それは自由に動くと危険だからである。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が正になった402場合、フェーズUP_LINEAR341に切り替える。この場合、状況が異なるので、UP_FROZEN 342への切り替えはなく、位置は最小に近く、位置は上げられる。したがって、クランプ解除する必要はなく、競合もない。
> 状態349 DOWN_UNCLAMP:ユーザ速度設定点に従ってx軸に沿って直線運動を与え続け、その一方で、y軸に沿ってパッドに「クランプ解除」コマンドを送信する。FSMRRに起因してパッドがすでにクランプ解除されていた場合、何も行われなくてよい。好ましい一実施形態では、DOWN_UNCLAMP持続時間は固定される。これは、DOWN_LINEAR状態347の間のpositionfinalの計算を可能にする。好ましい別の実施形態では、DOWN_UNCLAMP移動範囲は固定される。それら2つの実施形態は、興味深いものであるが、DOWN_LINEAR状態347において(時間的に前)に計算が可能である限り、他の実施形態が用いられてよい。
DOWN_UNCLAMP状態349が終了したときに410、DOWN_UP350に切り替える。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が正になった402場合、フェーズUP_CLAMP356に切り替える。
> 状態350 DOWN_UP:これはUターンフェーズである。パッドは、このフェーズにおいてクランプ解除されなければならない。「Uターン持続時間適応メカニズム」は、このフェーズにおいて、持続時間を決定するためにアクティブである。このメカニズムは、ユーザ速度設定点に応じて変化することができる、持続時間を常にリフレッシュするようにアクティブでなければならない。
DOWN_UP状態350が終了した420(計算された残り持続時間がゼロまたは負である)ときに、DOWN_WAIT_CLAMP351に切り替える。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が正になった402場合、UP_DOWN344に切り替える。
> 状態351 DOWN_WAIT_CLAMP:この状態において、x軸に沿ったパッドの対の目標速度は、347 DOWN_LINEARフェーズと同様に、ユーザ並進速度設定点に等しくなっているべきである。しかしながら、アクチュエータおよびメカニックに起因して、システムは、DOWN _UP350からDOWN_LINEAR347の速度に切り替えるための応答時間を有する。したがって、このフェーズでは、アクチュエータは、DOWN_LINEAR速度で直線運動を行うための制御信号を受信するが、パッドは、まだその速度に達していない。したがって、この段階では、再クランプするのは早すぎ、パッドは、クランプ解除のままでなければならない。
好ましい一実施形態では、DOWN_WAIT_CLAMP持続時間は固定される。好ましい別の実施形態では、DOWN_WAIT_CLAMP移動範囲は固定される。第3の好ましい実施形態では、持続時間は、可変であり、状態は、パッドの実際の速度が望まれている速度に十分に近いときに終了することができる。好ましい実施形態では、「十分」は、パーセンテージの差の絶対値が所定の閾値より低いこととして定義され得る。
上で説明されている基準の1つにより、状態が終了した430ときに、DOWN_CLAMP352に切り替える。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が正になった402場合、UP_UNCLAMP343に切り替える。
> 状態352 DOWN_CLAMP:この状態において、パッドは、x軸に沿ったパッドの速度をユーザ並進速度設定点に等しくなるように維持しながら再クランプされる。
好ましい一実施形態では、DOWN_CLAMP持続時間は固定される。好ましい別の実施形態では、DOWN_CLAMP移動範囲は固定される。第3の好ましい実施形態では、持続時間は、可変であり、状態は、y軸に沿ったパッドの位置が所定の値に達したときに終了することができる。第4の好ましい実施形態では、持続時間は、可変であり、状態は、y軸に沿ったパッドに印加される押す力が所定の値に達したときに終了することができる。
上で説明されている基準の1つにより、状態が終了した410ときに、DOWN_LINEAR347に切り替える。
このフェーズにおいてユーザ並進速度設定が正になった402場合、UP_UNCLAMP343に切り替える。
初期化状態である図35には示されていない、追加の状態が必要である。好ましい一実施形態において、すべての変数を初期化し、UP_LINEAR状態341に分岐する。好ましい一実施形態において、x軸に沿った左手15の位置は、標準範囲の1/4のところにあり、右手16の位置は、標準範囲の3/4のところにある。同じことがz軸にも当てはまる。y軸に関しては、両手はクランプされている。
並進速度設定点(VT)が変化したときに、UP_状態からDOWN_状態へのジャンプがあり、その逆もある。しかしながら、値が0になった場合、状態は変化しない。VT=0のときに、UP_DOWN状態およびDOWN_UP状態を除き、状態機械はそこで停止し、その端まで続く。
本発明は、好ましい実施形態を参照しつつ説明された。しかしながら、多くの変更形態が、本発明の範囲内で可能である。
10 可撓性細長医療要素
11、12、13、14 パッド
15 第1の対
16 第2の対
41および42 パッド
43および44 パッド
45および46 パッド
47および48 パッド
51 アクティブフェーズ
52 「Uターン」フェーズ
61 三角形経路
62 Uターンフェーズ
63 アクティブフェーズ
64 丸みを帯びた接合部
71 アクティブフェーズ
72 Uターンフェーズ
81 アクティブフェーズ
82 クランプ解除フェーズ
83 Uターンフェーズ
84 クランプフェーズ
85 アクティブフェーズ
86 クランプ解除フェーズ
87 Uターンフェーズ
88 クランプフェーズ
91 アクティブフェーズ
92 クランプ解除フェーズ
93 Uターンフェーズ
94 クランプフェーズ
95 小さい「付加物」
101 アクティブフェーズ
102 クランプ解除フェーズ
103 Uターンフェーズ
104 クランプフェーズ
110 期間
111 アクティブフェーズ
112 クランプ解除フェーズ
113 Uターンフェーズ
114 クランプフェーズ
115 アクティブフェーズ
116 クランプ解除フェーズ
117 Uターンフェーズ
118 クランプフェーズ
121 アクティブフェーズ
122 Uターンフェーズ
123 アクティブフェーズ
124 Uターンフェーズ
131 アクティブフェーズ
132 Uターンフェーズ
133 アクティブフェーズ
134 Uターンフェーズ
140 ゾーン
141 クランプ位置
142 クランプ解除位置
143 クランプ解除位置
144 クランプ位置
145 アクティブフェーズ
146 クランプ解除フェーズ
147 Uターンフェーズ
148 クランプフェーズ
149 ゾーン
151 クランプ位置
152 クランプ解除位置
153 クランプ解除位置
154 クランプ位置
155 アクティブフェーズ
156 クランプ解除フェーズ
157 Uターンフェーズ
158 クランプフェーズ
160 時間期間
170 時刻
171 アクティブフェーズ
172 Uターンフェーズ
173 アクティブフェーズ
174 Uターンフェーズ
175 勾配
176 より滑らかな勾配
177 より急な勾配
178 低速値
179 高速値
191 アクティブフェーズ
192 Uターンフェーズ
193 上側半分のマージン
194 下側半分のマージン
195 標準範囲
196 最大範囲
223 上側半分のマージン
224 下側半分のマージン
225 標準範囲
226 最大範囲
227 上側半分のマージン
228 下側半分のマージン
229 最小範囲
231 アクティブフェーズ
232 Uターンフェーズ
233 アクティブフェーズ
234 Uターンフェーズ
235 経路の交差
236 経路の交差
237または238または239 点線
251 点線
252 点線
253 点線
255 経路の交差
280 湾曲部
281および282 水平部分
292 点線
302 点線
311 アクティブフェーズ
312 Uターンフェーズ
315 アクティブフェーズ
316 Uターンフェーズ
317 低速値
318 期間
319 高速値
321 アクティブフェーズ
322 Uターンフェーズ
323 アクティブフェーズ
324 Uターンフェーズ
327 低速値
329 高速値
328 時刻
331、332、333、および334 FSM
341 状態
342 状態
343 状態
344 状態
345 状態
346 状態
347 状態
348 状態
349 状態
350 状態
351 状態
352 状態
400 クランプ解除
403 positionfinal
404 positionfinal

Claims (30)

  1. 可撓性細長医療要素(10)の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
    > ケーシング、
    > 可動パッド(11、12、13、14)の2つの対(15、16)であって、
    ○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
    ○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
    - 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、第1の並進サイクル、すなわち、
    ・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプするステップ、
    ・ 前記パッドを、ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ方向に同期的に長手方向に前へ並進させるステップ、
    ・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除するステップ、
    ・ 前記パッドを、前記ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ逆方向に同期的に長手方向に後ろへ並進させるステップ、によって実行し、
    - 前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の回転を、第2の回転サイクル、すなわち、
    ・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプするステップ、
    ・ 設定された回転方向に対応する横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対方向で横方向に前記パッドの相対的前方並進を実行するステップ、
    ・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除するステップ、
    ・ 前記設定された回転方向に対応する前記横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対の逆方向で横方向に前記パッドの相対的後方並進を実行するステップ、によって実行する、ように適応されている、可動パッド(11、12、13、14)の2つの対(15、16)、
    > 可動パッドの前記対のドライバであって、
    ○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進が実行される1つまたはいくつかまたはすべてのモードにおいて、
    - 前記可撓性細長医療要素の前記並進は、可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は少なくとも、
    ・ 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおいて前記後方並進の持続時間を変化させて、
    ○ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ステップによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備えるカテーテルロボットモジュール。
  2. > 可動パッドの前記対の前記ドライバは、
    ○ 組み合わせて、前記可撓性細長医療要素の前記並進は可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記可撓性細長医療要素の前記回転は可動パッドの前記対の少なくとも1つによって実行される、少なくとも1つのモードにおいて、
    - 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、少なくとも、
    ・ 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおける前記前方並進の移動延長を変化させ、かつ/または前記対の少なくとも1つについて前記第2の回転サイクルにおける前記前方並進の移動延長および/もしくは持続時間を変化させて、
    ○ 可動パッドの少なくとも1つの対を、前記第1の並進サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体さらには前記第2の回転サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記回転の持続時間全体において前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持するステップによって管理されるように実装される請求項1に記載のカテーテルロボットモジュール。
  3. 可撓性細長医療要素(10)の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
    > ケーシング、
    > 可動パッド(11、12、13、14)の2つの対(15、16)であって、
    ○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
    ○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
    - 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、ユーザ設定の長手方向並進方向に応じて、クランプし、前方並進し、クランプ解除し、後方並進する第1の並進サイクルによって実行し、
    - 前記可撓性細長医療要素の回転を前記ケーシングに関して長手方向軸の周りで、設定された回転方向に応じて、クランプし、反対方向で前記パッドの相対的前方並進を実行し、クランプ解除し、反対方向で前記パッドの相対的後方並進を実行する第2の回転サイクルによって実行する、ように適応されている、可動パッド(11、12、13、14)の2つの対(15、16)、
    > 可動パッドの前記対のドライバであって、
    ○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進は、可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は少なくとも、
    ・ 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおいて前記後方並進の持続時間を変化させて、
    ○ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ステップによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備えるカテーテルロボットモジュール。
  4. > 可動パッドの前記対の前記ドライバは、
    ○ フェーズ反対において作動する可動パッドの前記対によって交互に実行される前記並進と、前記回転との間の同期化の競合は、組み合わせたときに、少なくとも、
    - 前記対の少なくとも1つについて、前記第1の並進サイクルおよび/または前記第2の回転サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長および/または持続時間を変化させて、
    ・ 前記並進の際におよび前記回転の際に、可動パッドの少なくとも1つの対を前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持するステップによって、管理されるように実装される請求項3に記載のカテーテルロボットモジュール。
  5. 前記可撓性細長医療要素(10)の前記回転は、可動パッド(11、12、13、14)の前記対(15、16)によって交互に実行される請求項1から4のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  6. > 前記可撓性細長医療要素(10)の前記回転は、可動パッド(11、12、13、14)の前記対(15、16)によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は、少なくとも
    ○ 前記対の少なくとも1つについて前記第2の回転サイクルにおいて前記後方並進の持続時間を変化させて、
    - 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ステップによって制御される請求項5に記載のカテーテルロボットモジュール。
  7. 可撓性細長医療要素(10)の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
    > ケーシング、
    > 可動パッド(11、12、13、14)の2つの対(15、16)であって、
    ○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
    ○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
    - 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、第1の並進サイクル、すなわち、
    ・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプするステップ、
    ・ 前記パッドを、ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ方向に同期的に長手方向に前へ並進させるステップ、
    ・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除するステップ、
    ・ 前記パッドを、前記ユーザ設定の長手方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して同じ逆方向に同期的に長手方向に後ろへ並進させるステップ、によって実行し、
    - 前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の回転を、第2の回転サイクル、すなわち、
    ・ 前記パッドの間で前記可撓性細長医療要素をクランプするステップ、
    ・ 設定された回転方向に対応する横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対方向で横方向に前記パッドの相対的前方並進を実行するステップ、
    ・ 前記可撓性細長医療要素をクランプ解除するステップ、
    ・ 前記設定された回転方向に対応する前記横方向並進方向に関して、前記ケーシングに関して反対の逆方向で横方向に前記パッドの相対的後方並進を実行するステップ、によって実行する、ように適応されている、可動パッド(11、12、13、14)の2つの対(15、16)、
    > 可動パッドの前記対のドライバであって、
    ○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進は可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、
    ○ 前記可撓性細長医療要素の前記回転は可動パッドの前記対によって交互に実行され、
    ○ 前記フェーズ反対は、少なくとも
    - 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルおよび前記第2の回転サイクルにおいて、前記後方並進の持続時間を変化させて、
    ・ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ステップによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備えるカテーテルロボットモジュール。
  8. > 可動パッドの前記対の前記ドライバは、
    ○ 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、
    - 前記対の両方について、前記第1の並進サイクルおよび/または前記第2の回転サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長および/または持続時間を変化させて、
    ・ 可動パッドの少なくとも1つの対を、前記第1の並進サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体さらには前記第2の回転サイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記回転の持続時間全体において前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持するステップによって管理されるように実装される請求項7に記載のカテーテルロボットモジュール。
  9. 可撓性細長医療要素(10)の並進および回転のためのカテーテルロボットモジュールであって、
    > ケーシング、
    > 可動パッド(11、12、13、14)の2つの対(15、16)であって、
    ○ 同じ対の前記パッドは少なくとも部分的に互いに対向し、
    ○ 可動パッドの各対は別々にまたは組み合わせて、
    - 前記可撓性細長医療要素の並進を前記ケーシングに関して長手方向に、ユーザ設定の長手方向並進方向に応じて、クランプし、前方並進し、クランプ解除し、後方並進する第1の並進サイクルによって実行し、
    - 前記可撓性細長医療要素の回転を前記ケーシングに関して長手方向軸の周りで、設定された回転方向に応じて、クランプし、反対方向で前記パッドの相対的前方並進を実行し、クランプ解除し、反対方向で前記パッドの相対的後方並進を実行する第2の回転サイクルによって実行する、ように適応されている、可動パッド(11、12、13、14)の2つの対(15、16)、
    > 可動パッドの前記対のドライバであって、
    ○ 前記可撓性細長医療要素の前記並進は可動パッドの前記対によって交互に実行され、前記対は両方ともフェーズ反対において作動し、
    ○ 前記可撓性細長医療要素の前記回転は可動パッドの前記対によって交互に実行され、
    ○ 前記フェーズ反対は、少なくとも
    - 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルおよび前記第2の回転サイクルにおいて、前記後方並進の持続時間を変化させて、
    ・ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ステップによって制御される、ように実装される可動パッドの前記対のドライバを備えるカテーテルロボットモジュール。
  10. > 可動パッドの前記対の前記ドライバは、
    ○ 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、少なくとも、
    - 前記対の両方について、前記第1の並進サイクルおよび/または前記第2の回転サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長および/または持続時間を変化させて、
    ・ 前記並進の際におよび前記回転の際に、可動パッドの少なくとも1つの対を前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持するステップによって、管理されるように実装される請求項9に記載のカテーテルロボットモジュール。
  11. > 可動パッド(11、12、13、14)の前記対(15、16)の前記ドライバは、
    ○ 前記可撓性細長医療要素(10)の前記並進は、可動パッドの前記対によって交互に実行され、対は両方ともフェーズ反対において作動し、前記フェーズ反対は、
    - 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおいて前記後方並進の持続時間を変化させて、
    ・ 両方の前記対の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する、ステップによって、主に、またはそれのみによって、制御される、ように実装される請求項1から10のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  12. > 可動パッド(11、12、13、14)の前記対(15、16)の前記ドライバは、
    ○ 前記可撓性細長医療要素(10)の前記回転は、可動パッドの前記対によって交互に実行され、
    ○ 前記並進と前記回転との間の同期化の競合は、
    - 前記対の少なくとも1つについて前記第1の並進サイクルにおいて、前記前方並進の移動延長を変化させて、
    ・ 可動パッドの少なくとも1つの対を、前記第1のサイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体さらには前記第2のサイクルにおける前記可撓性細長医療要素の前記回転の持続時間全体において前記可撓性細長医療要素上にクランプされた状態に常に維持するステップによって、主に、またはそれのみによって、管理されるように実装される請求項1から11のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  13. 前記前方並進持続時間は、前記後方並進持続時間よりも常に長い請求項1から12のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  14. 前記対のうちの1つに対して前記第1の並進サイクルにおいて前記前方並進の移動延長を変化させる前記ステップは、所定の標準的な前方並進移動範囲を延長し、前記所定の標準的な前方並進移動範囲から所定の最大前方並進移動範囲までの範囲内の値に達するようにするステップによって実行される請求項1から13のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  15. 前記所定の最大前方並進移動範囲は、前記所定の標準前方並進移動範囲の110%から150%の間、好ましくは前記所定の標準前方並進移動範囲の120%から140%の間の範囲を含む請求項14に記載のカテーテルロボットモジュール。
  16. 前記所定の最大前方並進移動範囲は、前記所定の標準前方並進移動範囲の両端においてそれぞれ2つの等しい部分に分割される請求項14または15に記載のカテーテルロボットモジュール。
  17. 可動パッドの前記対のうちの1つによる前記可撓性細長医療要素(10)のクランプ動作と、可動パッドの前記対の他の1つによる前記可撓性細長医療要素のクランプ動作との間にはある程度の一時的重複があり、前記一時的重複は好ましくは前記可撓性細長医療要素の前記並進の持続時間全体の10%から95%の間で続く請求項1から16のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  18. 前記可撓性細長医療要素(10)のクランプ解除動作は、前記前方並進移動延長の第2の半分において、前記前方並進移動延長の一部分に対して同時に実行され、前記一部分は好ましくは前記前方並進移動延長の全範囲の5%から20%の範囲内である請求項1から17のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  19. 前記可撓性細長医療要素(10)のクランプ動作は、前記前方並進移動延長の第1の半分において、前記前方並進移動延長の一部分に対して同時に実行され、前記一部分は好ましくは前記前方並進移動延長の全範囲の5%から20%の範囲内である請求項1から18のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  20. 前記可撓性細長医療要素(10)のクランプ動作は、前記後方並進移動延長の終了後、および次の前記前方並進移動延長の開始後に開始する請求項1から19のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  21. 前記対(15、16)のうちの1つに対して前記第1の並進サイクルにおける前記後方並進の持続時間を変化させて両方の前記対(15、16)の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する前記ステップは、標準的な後方並進持続時間に関して持続時間を短縮するかまたは延長することによって実行される請求項1から20のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  22. 前記対(15、16)のうちの1つに対して前記第1の並進サイクルにおける前記後方並進の持続時間を変化させて両方の前記対(15、16)の間の前記フェーズ反対を制御し、維持する前記ステップは、最適なフェーズ反対の制御および維持のために要求されるよりも短い標準後方並進持続時間に関して持続時間を短縮するかまたは延長し、フェーズ反対目標に戻るためのより高いサイクル数と引き換えに安定性を改善するステップによって実行され、0から1の間にある補正減衰の係数αが適用される請求項21に記載のカテーテルロボットモジュール。
  23. 補正減衰の前記係数αは、0.3から0.7の間にあり、好ましくは約0.5である請求項22に記載のカテーテルロボットモジュール。
  24. 前記標準後方並進持続時間は、並進および/または回転のいずれかに対して、ユーザコマンド速度目標値の減少関数であり、好ましくは、両方の速度目標値の最小値は適用可能なときに選択されたユーザコマンド速度目標値となる請求項1から23のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  25. 前記減少関数は、頂部に向かって凹性を示し、2つの水平部分(281、282)の間に配置された中心湾曲部分(280)を示す請求項24に記載のカテーテルロボットモジュール。
  26. 前記中心湾曲部分(280)は、前記選択されたユーザコマンド速度目標値に反比例するが、前記水平部分(281、282)は、前記選択されたユーザコマンド速度目標値に関して一定である請求項25に記載のカテーテルロボットモジュール。
  27. > 前記ユーザ設定長手方向並進方向は、前記ユーザによって連続的に変化させられ、
    > および/または前記ユーザ設定回転方向は、前記ユーザによって連続的に変化させられ得る請求項1から26のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  28. > パッド(13、14)の前記対の第1の対(16)に対して長手方向の前記可撓性細長医療要素(10)の前記並進は、第1の有限状態機械(331)によって実行され、
    > パッド(13、14)の前記対の第1の対(16)に対する前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の前記回転は、第2の有限状態機械(332)によって実行され、
    > パッド(11、12)の前記対の第2の対(15)に対する長手方向の前記可撓性細長医療要素の前記並進は、第3の有限状態機械(333)によって実行され、
    > パッド(11、12)の前記対の第2の対(15)に対する前記ケーシングに関する長手方向軸の周りの前記可撓性細長医療要素の前記回転は、第4の有限状態機械(334)によって実行される請求項1から27のいずれか一項に記載のカテーテルロボットモジュール。
  29. > 前記有限状態機械の各々は、前記前方並進と前記後方並進との間の遷移期間にわたって前記前方並進から前記後方並進へと漸進的に進むこと、すなわち、
    ○ 前記遷移期間の開始、
    ○ 前記遷移期間の持続時間、
    ○ 前記遷移期間の終了を決定する請求項28に記載のカテーテルロボットモジュール。
  30. 前記有限状態機械の各々は、5ms未満、好ましくは0.5msから2msの間、より好ましくは約1msの周期(Δt)で変化する請求項28または29に記載のカテーテルロボットモジュール。
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