JP2024501956A - ヘテロアリール-ケトン縮合アザデカリングルココルチコイド受容体調節因子を調製する方法 - Google Patents

ヘテロアリール-ケトン縮合アザデカリングルココルチコイド受容体調節因子を調製する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ヘテロアリール-ケトン縮合アザデカリングルココルチコイド受容体調節因子、および不純物濃度が低い組成物を調製する方法を提供する。【選択図】図1

Description

関連出願への相互参照
本願は、2020年12月25日に出願された国際特許出願第PCT/CN2020/139524号の外国の優先権の利益を主張するものであり、その全体がすべての目的に対して本明細書に組み込まれる。
コルチコステロイドに対して高親和性である受容体には、I型(ミネラルコルチコイド受容体、MR)とII型(グルココルチコイド受容体(GR)またはコルチゾル受容体、GR)の二種類がある。ヒトを含むほとんどの種では、生理的グルココルチコイドはコルチゾル(ヒドロコルチゾン)である。グルココルチコイドは、ACTH(コルチコトロピン)に応答して分泌されるものであり、このACTH(コルチコトロピン)は、ストレスおよび食物に応答して概日リズムの変化および上昇の両方を示す。コルチゾルレベルは、外傷、手術、運動、不安、および抑うつを含む、多くの身体的および心理的ストレスに対して数分以内に応答する。コルチゾルはステロイドであり、また細胞内のグルココルチコイド受容体(GR)に結合することによって作用する。ヒトでは、グルココルチコイド受容体は、777のアミノ酸のリガンド結合GR-アルファ、および50のカルボキシ末端残基を欠くGR-ベータアイソフォームという二形態で存在する。これらはリガンド結合ドメインを含むため、GR-ベータはリガンドを結合できず、核内に恒常的に局在し、また転写的に不活性である。GRは、GR-IIとしても知られる。
高コルチゾル血症によって引き起こされるものを含む、コルチゾルの生物学的効果を、アゴニスト、部分アゴニストおよびアンタゴニストなどである受容体調節因子を使用して、GRレベルで調節することができる。いくつかの様々なクラスの薬剤は、GR-アゴニスト結合の生理学的効果を遮断することができる。これらアンタゴニストは、GRに結合することにより、GRに効果的に結合および/またはGRを活性化するというアゴニストがもつ能力を阻害する組成物を含む。そのような既知のGRアンタゴニストのひとつであるミフェプリストンは、ヒトにおける有効な抗グルココルチコイド剤であることが見出されている(Bertagna(1984)J.Clin.Endocrinol.Metab.59:25)。ミフェプリストンは、高い親和性でGRに結合し、解離定数(K)は10-9Mである(Cadepond(1997)Annu.Rev.Med.48:129)。relacorilant(CORT-125134)は、このような別のグルココルチコイド受容体調節因子化合物であり、そしてこれまでにPCT公開公報である国際公開第2013/177559号、および米国特許第8,859,774号に記載されている。当技術分野で必要とされるのは、不純物含有量がより少ないrelacorilantを調製するための新規方法である。驚くべきことに、本発明は、これらおよび他のニーズを満たす。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Jの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIbの化合物、
と、以下のスルホニルクロリド、
とを含む第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Jの化合物を調製することを含み、
式中、
は-CH=または-N=であり、
HXは酸溶媒和物であり、
下付き文字nは1~4である、方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIbの化合物、
と、以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
とを含む第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することを含み、
式中、
HXは酸溶媒和物であり、
下付き文字nは1~4である、方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIb-1の化合物、
と、以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
とを含む第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製するものであり、式Iの化合物が、1%(w/w)未満の以下の式X‐5の化合物を含有し、
式中、下付き文字nは1~4である、方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を精製する方法であって、
(a)
(i)少なくとも95%(v/v)の量の水、0.05~0.2%(v/v)の量のギ酸、および1~5%(v/v)の量のアセトニトリルを含む第一の移動相混合物、
(ii)45~55%(v/v)の量の水、0.01~0.1%(v/v)の量のギ酸、および45~55%(v/v)の量のアセトニトリルを含む第二の移動相混合物、ならびに
(iii)5~15%(v/v)の量の水、0.005~0.02%(v/v)の量のギ酸、および少なくとも85%(v/v)の量のアセトニトリルを含む第三の移動相を使用して、C18カラムでの高速液体クロマトグラフィーにより式Iの化合物を溶出し、
少なくとも98%の純度を有する式Iの化合物と、0.75%(w/w)未満の量の以下の式X-5の化合物とを含む溶出混合物を形成することと、
(a1)溶出混合物から式Iの化合物を酢酸エチルに抽出して、抽出混合物を形成することと、
(a2)抽出混合物を、真空下でメチルt-ブチルエーテル(MTBE)と混合して、5%(v/v)未満の酢酸エチルを含むMTBE混合物を形成することと、
(d)フィルターによりMTBE混合物をろ過して、式Iの化合物、0.5%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、0.3%(w/w)未満の量の以下の式X-4の化合物、
および0.25%(w/w)未満の量の以下の式X-6の化合物
を含むろ過MTBE混合物を形成することと、
(e)ろ過MTBE混合物をヘプタンに添加して、20ppm未満の1,4-ジブロモペンタンを含む式Iの沈殿化合物を形成することと、
(f)式Iの沈殿化合物をメタノール中に溶解して、メタノール混合物を形成することと、
(g)メタノール混合物を水に添加して、式Iの精製化合物を沈殿させることであって、式Iの精製化合物が少なくとも99%の純度を有し、かつ
0.5%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、
6ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタン、
6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、
および6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを含むものである、式Iの精製化合物を沈殿させることとを含む、方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式IIaの化合物
を調製する方法であって、
(c)グリニャール試薬、以下の式IIIの化合物、
および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
を含む第三の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して1.0~1.5のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して1.5~1.7のモル比で存在するものである、第三の反応混合物を形成して、式IIaの化合物が調製されるステップを含む方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIb-2の化合物
および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第四の反応混合物を形成して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製するものであり、
式中、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
下付き文字nは1~4である、方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式IIb-2の化合物、
を調製する方法であって、
(b)以下の式IIaの化合物、
および以下の式のスルホン酸、
を含む第五の反応混合物を形成し、式IIb-2の化合物を形成するものであり、
式中、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
下付き文字nは1~4である、方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、
少なくとも99%(w/w)の量の以下の式Iの化合物、
および0.01~1%(w/w)の量の一以上の不純物を含む、組成物を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、結晶形態の以下の(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-メタンスルホン酸塩を提供し、
これは約18.2°、18.3°、および19.7°の2-θ±0.2°の2-θにピークを有する粉末X線回折(XRPD)パターンによって特徴付けられる。
図1は、実施例3に従って、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-メタンスルホン酸塩(relacorilant)を調製するための合成スキームを示す。
図2は、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-メタンスルホン酸塩の粉末X線回折(XRPD)パターンを示す。
図3は、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-メタンスルホン酸塩の示差走査熱量測定(DSC)熱分析曲線を示す。
図4は、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-メタンスルホン酸塩の熱重量分析を示す。
図5は、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-シュウ酸塩の粉末X線回折(XRPD)パターンを示す。
図6は、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-シュウ酸塩の示差走査熱量測定(DSC)熱分析曲線を示す。
図7は、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-シュウ酸塩の熱重量分析を示す。
図8は、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-塩酸塩の粉末X線回折(XRPD)パターンを示す。
図9は、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-塩酸塩の示差走査熱量測定(DSC)熱分析曲線を示す。
図10は、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-塩酸塩の熱重量分析を示す。
I.全般
本開示は、前述の方法よりも不純物濃度がより低い、式Iの化合物、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン(relacorilant)の新規調製方法を記載する。またrelacorilantは、米国特許第8,859,774号の実施例18にあるように、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノンとも命名され得る。本開示はまた、不純物濃度がより低いrelacorilantの組成物も記載する。
II.定義
値に言及する場合の「約(About)」は、記載された値±記載された値の10%を含む。例えば、約50%は、45%~55%の範囲を含み、一方約20モル当量は、18~22モル当量の範囲を含む。したがって、ある範囲に言及する場合、「約」は、その範囲の上限下限のそれぞれの記載の値のそれぞれ±該記載の値の10%を指す。例えば、約1~約3(重量/重量)の比は、0.9~3.3の範囲を含む。
「反応混合物を形成すること」とは、それらが一緒に混合されて反応することができるように、少なくとも二つの別個の種を接触させようにする工程を指す。しかしながら、得られる反応生成物は、添加された試薬間の反応から直接、または反応混合物中で生成され得る添加された試薬のうちの一以上からの中間体から直接生成され得るということが理解されるであろう。
「溶解する」、「溶解すること」、または「溶解」は、特定の溶媒に実質的に可溶性である固体材料を指す。例えば固体材料は、溶媒中に90%超で可溶、または溶媒中に91、92、93、94、95、96、97、98、または99%超で可溶であり得る。
「蒸留すること」、「蒸留する」、または「蒸留」は、温度と圧力の組み合わせを使用した液体混合物中の成分の分離を指す。その目的の成分は、液体から気体に変換し、その後、気体が凝縮して液体に戻り、混合物の他の成分から目的の成分が分離される。
「溶出すること」、「溶出する」、または「溶出」は、混合物を固定相上で通過させることによって、混合物中の他の成分から目的の成分を分離する工程を指す。その目的の成分は、任意の適切な溶媒または酸を含み得る移動相を使用して、固定相から溶出される。
「沈殿する」、「沈殿(した)」、または「沈殿」は、溶解していた化合物が溶液から出現して固体を形成するように、例えば化合物が実質的に可溶性ではない第二の溶媒の過剰量に、化合物が溶解する第一の溶媒を加えるなどして、溶液から固体が形成することを指す。
「実質的に含まない」とは、望ましくない成分が、5重量%未満、1重量%未満、0.5重量%未満、またはさらには0.1重量%未満の量である組成物を意味する。
「水相」は、水を含有する混合物を指す。
「有機相」は、水溶性および水不溶性の有機化合物のいずれかまたは両方を溶解することができる、水混和性または不混和性の溶媒を含有する混合物を指す。本発明の有機相は、一以上の有機溶媒から形成され得る。例示的な有機溶媒としては、非極性非プロトン性溶媒、極性非プロトン性溶媒、および極性プロトン性溶媒が挙げられ得る。代表的な溶媒としては、これに限定されるものではないが、ペンタン、ヘキサン類、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルムなどが挙げられる。
「酸」は、ブレンステッド-ローリーの定義でプロトン(H)を供与することができる化合物、またはルイスの定義で電子対受容体である化合物を指す。本発明で有用な酸としては、これに限定されるものではないが、本明細書に記載される、アルカン酸またはカルボン酸(ギ酸、酢酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸など)、スルホン酸、および鉱酸を含む、ブレンステッド-ローリーの酸である。鉱酸は、ハロゲン化水素(フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸(hydrobromice acid)など)、ハロゲンオキソ酸(次亜塩素酸、過塩素酸など)、ならびに硫酸、硝酸、リン酸、クロム酸、およびホウ酸などの無機酸である。スルホン酸としては、とりわけ、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸(triflouromethanesulfonic acid)、カンファースルホン酸が挙げられる。
「グリニャール試薬」とは、炭素-炭素結合を形成することができる、金属マグネシウム、ハロゲン化物およびアルキルリガンドの複合体を含有する試薬を指す。代表的なグリニャール試薬としては、これに限定されるものではないが、iPrMgClおよびiPrMgBrが挙げられる。
「非求核塩基」は、中程度から強塩基であるが同時に求核性が乏しい塩基を指す。代表的な非求核塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、カリウムt-ブトキシド、およびナトリウムt-ブトキシドなどである塩基、ならびに例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジエチルアニリン、ピリジン、2,6-ルチジン、2,4,6-コリジン、4-ジメチルアミノピリジン、およびキヌクリジンなどであるアミン塩基が挙げられる。これには、非求核アミン塩基が含まれる。
「溶媒」は、溶質を溶解させることができる、例えば液体などである物質を指す。溶媒は、極性または非極性、プロトン性または非プロトン性であり得る。極性溶媒は、典型的には、約5より大きい誘電率、または約1.0を超える双極子モーメントを有し、また非極性溶媒は、約5未満の誘電率、または約1.0未満の双極子モーメントを有する。プロトン性溶媒は、例えばヒドロキシ基またはカルボキシ基を有するなど、除去に利用可能なプロトンを有することを特徴とする。非プロトン性溶媒は、このような基を欠いている。代表的な極性プロトン性溶媒としては、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなど)、酸(ギ酸、酢酸など)、および水が挙げられる。代表的な極性非プロトン性溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、アセトン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、およびジメチルスルホキシドが挙げられる。代表的な非極性溶媒としては、アルカン(ペンタン、ヘキサンなど)、シクロアルカン(シクロペンタン、シクロヘキサンなど)、ベンゼン、およびトルエンが挙げられる。本発明においては、他の溶媒は有用である。
「室温」は、ヒトの居住に適していると通常考えられている気温の範囲、すなわち摂氏約15度(華氏59度)~摂氏25度(華氏77度)の間である。
「真空」または「減圧」は、大気圧未満である圧力を指す。大気圧は、約1013mbar、760mmHg、または約14.7psiとして測定される。したがって、真空は、1013mbar未満、または100、10、1、0.1mbar未満、または0.01mbar未満であり得る。
「アルキル」は、示される炭素原子の数を有する、直鎖または分枝の飽和脂肪族基を指す。アルキルは、例えばC1~2、C1~3、C1~4、C1~5、C1~6、C1~7、C1~8、C1~9、C1~10、C2~3、C2~4、C2~5、C2~6、C3~4、C3~5、C3~6、C4~5、C4~6およびC5~6などの任意の数の炭素を含み得る。例えばC1~6アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec‐ブチル、tert‐ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。アルキルはまた、これに限定されるものではないが、例えばヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどである最大20の炭素原子を有するアルキル基も指し得る。アルキル基は、置換または非置換であり得る。
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を指す。
「ハロアルキル」は、上記で定義されるアルキルを指し、水素原子の一部またはすべてがハロゲン原子で置換される。アルキル基に関しては、ハロアルキル基は、例えばC1~6などである任意の適切な数の炭素原子を有し得る。例えば、ハロアルキルは、トリフルオロメチル、フルオロメチルなどを含む。用語「パーフルオロ」を使用して、全ての水素がフッ素で置換されている化合物または基を示すことができる。例えばパーフルオロメチルは、1,1,1-トリフルオロメチルを指す。
「薬学的に許容可能な塩」は、本発明の方法で使用される化合物の酸性塩または塩基性塩を指す。薬学的に許容可能な塩の例示的な例は、鉱酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸など)塩、有機酸(酢酸、プロピオン酸、グルタミン酸、クエン酸など)塩、第四級アンモニウム(ヨウ化メチル、ヨウ化エチルなど)塩である。薬学的に許容可能な塩は非毒性であることが理解される。適切な薬学的に許容可能な塩に関するさらなる情報は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985において見られ得、これは参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書において使用する場合、「組成物」は、指定された量の指定された成分を含む生成物、ならびに指定された量の指定された成分の組み合わせから直接的または間接的にもたらされる任意の生成物を包含することが意図される。「薬学的に許容可能」とは、担体、希釈剤、または賦形剤が、製剤の他の成分と適合可能でなければならず、そのレシピエントにとって有害ではないことを意味する。
「薬学的に許容可能な賦形剤」は、対象への活性薬剤の投与および対象による吸収を助ける物質を指す。本発明に有用な医薬品賦形剤には、これに限定されるものではないが、結合剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、界面活性剤、コーティング、甘味剤、着香剤および着色剤が含まれる。当業者であれば、他の医薬品賦形剤が本発明において有用であることを認識するであろう。
「治療する」、「治療すること」、および「治療」は、損傷、病状または状態の治療または改善が成功していることのあらゆる兆候を指し、これには、例えば軽減、寛解や、症状の減少または損傷、病状もしくは状態が患者にとってより寛容になること、変性または低下の速度の鈍化、変性の最終点の衰弱、または患者の身体的もしくは精神的な幸福度の改善、などのいずれかの客観的または主観的パラメータが含まれる。症状の治療または改善は、客観的または主観的なパラメータに基づき得るものであり、これには身体検査、神経精神医学的検査、および/または精神医学的評価の結果が含まれる。
「投与すること」とは、対象に対する、経口投与、座薬としての投与、局所的接触、非経口、静脈内、腹腔内、筋肉内、病変内、鼻腔内もしくは皮下での投与、くも膜下腔内投与、または例えばミニ浸透圧ポンプである徐放性デバイスの移植を指す。
「患者」または「対象」は、本明細書において提供する医薬組成物の投与によって治療され得る疾患もしくは状態を患うか、または該疾患もしくは状態の傾向がある生体を指す。非限定的な例としては、ヒト、他の哺乳類、ウシ、ラット、マウス、イヌ、サル、ヤギ、ヒツジ、ウシ、シカ、ウマ、および他の非哺乳類動物が挙げられる。いくつかの実施形態においては、患者はヒトである。
「治療有効量」は、特定された疾患もしくは状態を治療もしくは改善するために、または検出可能な治療もしくは阻害効果を示すために有用な化合物または医薬組成物の量を指す。その正確な量は、治療の目的に依存することとなり、また公知の技術を使用して当業者によって確められることとなる(Lieberman,Pharmaceutical Dosage Forms(vols.1-3,1992)、Lloyd,The Art,Science and Technology of Pharmaceutical Compounding(1999)、Pickar,Dosage Calculations(1999)、およびRemington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,2003,Gennaro,Ed.,Lippincott,Williams&Wilkinsを参照)。
「グルココルチコイド受容体」(「GR」)は、コルチゾルおよび/または例えばデキサメタゾンなどであるコルチゾル類似体に特異的に結合する細胞内受容体のファミリーの一つを指す(例えば、Turner & Muller,J.Mol.Endocrinol.October 1,2005 35 283-292を参照)。グルココルチコイド受容体は、コルチゾル受容体とも呼ばれる。この用語は、GR、組換えGR、および変異GRのアイソフォームを含む。
コルチゾル受容体は、グルココルチコイド受容体(GR)、特にII型GRであり、これはコルチゾルおよび/または例えばデキサメタゾンなどであるコルチゾル類似体に特異的に結合する(例えば、Turner&Muller,J.Mol.Endocrinol.October 1,2005 35 283-292を参照)。
「ミネラルコルチコイド受容体」(MR)は、ヒトにおいてアルドステロンによって活性化されるI型グルココルチコイド受容体(I型GR)を指す。
「グルココルチコイド受容体調節因子」(GRM)は、グルココルチコイド受容体のアゴニストへの結合に付随する任意の生物学的応答を調節する任意の化合物を指す。本明細書において使用する場合、GRMに関して、グルココルチコイド受容体は、GRであってもよく、またはその両方であってもよい。例えば、デキサメタゾンなどであるアゴニストとして作用するGRMは、HepG2細胞(ヒト肝臓の肝細胞がん細胞株;英国ECACC)においてチロシンアミノトランスフェラーゼ(TAT)の活性を増加させる。ミフェプリストンなどのアンタゴニストとして作用するGRMは、HepG2細胞におけるチロシンアミノトランスフェラーゼ(TAT)の活性のアゴニスト誘導性の増加を阻害する。TAT活性は、A.Ali et al.,J.Med.Chem.,2004,47,2441-2452により文献内で概説されているとおりに測定され得る。
「グルココルチコイド受容体アンタゴニスト」(GRA)は、グルココルチコイド受容体がアゴニストに結合することに付随する任意の生物学的応答を阻害する任意の化合物を指す。本明細書において使用する場合、GRAに関して、グルココルチコイド受容体は、GRであってもよく、またはその両方であってもよい。したがって、GRアンタゴニストは、ある化合物がもつデキサメタゾンの効果を阻害する能力を測定することによって特定することができる。TAT活性は、A.Ali et al.,J.Med.Chem.,2004,47,2441-2452により文献内で概説されているとおりに測定され得る。阻害剤は、10マイクロモル未満のIC50(半数阻害濃度)を有する化合物である。米国特許第8,685,973号の実施例1を参照されたく、これはその内容全体が参照により全体として本明細書に組み込まれる。
「調節する」および「調節すること」は、その通常の意味に従って使用され、また一以上の特性を変化させるかまたは変動させる作用を指す。「調節」は、一以上の特性を変化させるかまたは変動させる工程を指す。例えば標的タンパク質に対する調節因子の効果について用いる場合、調節することとは、標的分子の特性もしくは機能または標的分子の量を増大または低下させることによって変化させることを意味する。
「調節因子」は、標的分子のレベル、または標的分子の機能、または分子の標的の物理的状態を増大または低下させる組成物を指す。
「拮抗する」および「拮抗すること」は、受容体分子におけるアゴニストの結合を阻害すること、または受容体-アゴニスト間によって生じるシグナルを阻害することを指す。受容体アンタゴニストは、遺伝子発現などであるアゴニスト介在性応答を阻害または抑制する。
「アンタゴニスト」は、所与の遺伝子またはタンパク質の発現または活性を検出可能に低下させることができる物質を指す。アンタゴニストは、アンタゴニストの不在下での対照と比較して、発現または活性を10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%またはそれ未満で阻害することができる。いくつかの実施形態においては、阻害は、アンタゴニストの不在下での発現または活性よりも1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、またはそれ以上である。
「阻害」、「阻害する」、および「阻害剤」は、特定の作用もしくは機能を禁止する化合物、または特定の作用もしくは機能を禁止する方法を指す。
「障害」または「状態」は、本発明のグルココルチコイド受容体調節因子で治療することができる患者または対象の状態または健康状態を指す。いくつかの実施形態においては、障害または状態の例としては、以下に限定されるものではないが、脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、および抗精神病薬誘発性体重増加が挙げられる。
「脂肪肝疾患」は、少なくとも部分的に異常な肝臓脂質蓄積物によって引き起こされる疾患または病態を指す。脂肪肝疾患としては、例えばアルコール性脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患、および妊娠性急性脂肪肝が挙げられる。脂肪肝疾患は、例えば、大滴性脂肪症または小滴性脂肪症であり得る。
「非アルコール性脂肪肝疾患」(「NAFLD」)は、過度のアルコール使用以外の原因により肝臓に脂肪が蓄積(脂肪症)した時に生じる脂肪肝疾患の一種を指す。NAFLDは、疾患活動性のスペクトルをカバーすると考えられる。このスペクトルは、肝臓における脂肪蓄積(脂肪症)として始まる。NAFLD患者の大半は、症状がほとんどないか、または全くない。患者は、疲労、倦怠感、および右上腹部の鈍い不快感を訴えることがある。軽度の黄斑に気付くことがあるが、これは稀である。より一般的には、NAFLDは、定期的な血液検査中の肝機能検査での異常の後で診断される。定義によれば、20g/日(正味エタノール約25ml/日)を超えるアルコール消費では、この症状は除外される。
「非アルコール性脂肪性肝炎」(「NASH」)は、最も極端な形態のNAFLDを指す。NAFLDは進行して、脂肪症と炎症および線維症とが合わさる状態(脂肪性肝炎)である非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)となる可能性がある。NASHは進行性疾患である。NASH患者の最大20%が、10年間かけて、肝硬変を発症することとなり、また10%が肝疾患に関連する死を経験することとなる。
「物質使用障害」とは、その使用が不快または有害な結果をもたらすにもかかわらず、当該物質を強迫的に使用することを指す。物質使用障害には、制御障害(例えば、その物質の過剰な量の使用、または当初の予定よりも長期間にわたる使用)、社会的障害(例えば、仕事、学校または自宅での主要な役割の義務の不履行)、危険な使用(例えば、その物質の身体的危険な状況での反復使用)、および薬理学的基準(例えば、耐性または離脱)が含まれ得る。物質使用障害は、以前には「嗜癖」と呼ばれていたが、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders Fifth Edition DSM-5精神障害の診断・統計マニュアル第5版DSM-5)(以下、「DSM-V」)の公表以降、「嗜癖」および「常用者」の用語は、用語「物質使用障害」(「嗜癖」に代わって)および物質使用障害に罹患している者(「常用者」に代わって)に置き換えられている。物質使用障害に罹患している者は、特定の物質に関連する物質使用障害に罹患していると称され得るが、DSM-Vの公表前は、こうした者は、その物質「に依存」していると記述されていた場合もある。例えば、ある者が興奮薬に関して物質使用障害である場合、その者は、DSM-Vの公表前にはその興奮薬「に依存」していると記述されていた場合もある。
「物質」について、「当該物質に関する物質使用障害」および「その物質に関する物質使用障害」などの語句で記載される場合、患者が渇望する物質、またはその使用の不快もしくは有害な結果にもかかわらず患者が強迫的に使用する物質を指す。したがって、こうした「物質」は、その物質に関する物質使用障害に罹患する者によって使用される物質、摂取される物質、またはそうでなければ投与される物質(自己投与を含む)である。用語「物質嗜癖」、および「物質乱用」は、そのような物質を指すために以前から使用されていた場合があり、その物質は、以前は「嗜癖性物質」と呼ばれていた場合がある(例えば、DSM-Vの公表前)。
「物質使用障害に罹患している者」とは、ある特定の物質、または場合によっては複数の特定の物質に関する物質使用障害に罹患している者を指す。こうした「物質」は、薬物、またはアルコール、またはタバコ、または人が取り込む(摂取する)可能性のある他の物質であり得る。例えば、こうした「物質」は、アルコール、興奮薬、オピオイド、または他の物質であり得る。
III.式IIb-1よりの式Iの調製方法
本発明は、以下の式Jの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIbの化合物、
と、以下のスルホニルクロリド、
とを含む第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Jの化合物を調製することを含み、
式中、
は-CH=または-N=であり、
HXは酸溶媒和物であり、
下付き文字nは1~4である、方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、式JのXは、-CH=である。
本発明は、以下の式Iの化合物、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン(relacorilant)、
および以下の式Iaの化合物、(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
の調製方法を提供する。
式Iの化合物(relacorilant、CORT125134)および式Iaの化合物は、PCT公開公報である国際公開第2013/177559号、および米国特許第8,859,774号に記載されている。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIbの化合物、
と、以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
とを含む第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することを含み、
式中、
HXは酸溶媒和物であり、
下付き文字nは1~4である、方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、HXは、HCl、HBr、
であり、Rは、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルである。
いくつかの実施形態においては、式IIbの化合物は、以下の構造を有し得、
式中、下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、式IIbの化合物は、以下の構造を有し得、
式中、下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、式IIbの化合物は、以下の構造を有し得、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、式IIbの化合物は、以下の構造を有し得、
式中、下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、式IIbの化合物は、以下の構造を有し得、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、式IIbの化合物は、以下の構造を有し得、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、下付き文字nは1~4である。
A.式IIb-1よりの式Iの調製
いくつかの実施形態においては、HXは、HBrである。式Iの化合物は、以下の式IIb-1の化合物、
より調製され得る。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIb-1の化合物、
と、以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
とを含む第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することであって、式Iの化合物が、1%(w/w)未満の以下の式X‐5の化合物を含有するものである、調製することを含むものであり、
式中、下付き文字nは1~4である、方法を提供する。
下付き文字nは、1、1.5、2、2.5、3、3.5または4であり得る。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、1である。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、2である。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、3である。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、4である。いくつかの実施形態においては、式IIb-1の化合物は、以下の構造を有する。
いくつかの実施形態においては、第一の反応混合物は、非求核アミン塩基をさらに含む。任意の適切な非求核アミン塩基を、第一の反応混合物中で使用することができる。いくつかの実施形態においては、非求核アミン塩基は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N-ジメチルイソプロピルアミン(DIMPA)、1-エチルピペリジン、N-メチルモルホリン、N-メチルピロリジン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、2,6-ルチジン、2,4,6-コリジン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、キヌクリジン、4-ピロリジノピリジン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、またはそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態においては、非求核アミン塩基は、トリエチルアミンを含む。
第一の反応混合物は、任意の適切な溶媒を含み得る。例えば溶媒は、これに限定されないが、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、および酢酸n-ブチルをはじめとする有機溶媒であり得る。いくつかの実施形態においては、第一の反応混合物は、第一の溶媒をさらに含む。いくつかの実施形態においては、第一の溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、または酢酸n-ブチルを含む。いくつかの実施形態においては、第一の反応混合物は、酢酸イソプロピルをさらに含む。
第一の反応混合物に使用されるスルホニルクロリドは、式IIb-1の化合物に対して任意の適切なモル比で存在し得る。例えば、スルホニルクロリドは、式IIb-1の化合物に対して1.0~3.0のモル比、式IIb-1の化合物に対して1.0~2.5、1.0~2.0、1.0~1.5、1.1~2.4、または1.2~2.3のモル比で、存在し得る。いくつかの実施形態においては、スルホニルクロリドは、式IIb-1の化合物に対して1.2~2.3のモル比で存在する。スルホニルクロリドは、式IIb-1の化合物に対して1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2または2.3のモル比で存在し得る。いくつかの実施形態においては、スルホニルクロリドは、式IIb-1の化合物に対して約1.2のモル比で存在し得る。
式Iの化合物は、任意の適切な収率で調製することができる。例えば、式Iの化合物は、少なくとも10、20、30、40、50、60、65、70、75、80、85、90、または少なくとも95%の収率で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも60%の収率で調製することができる。
式Iの化合物は、任意の適切な純度で調製することができる。例えば、式Iの化合物は、少なくとも90%、または91、92、93、94、95、96、97、98、または少なくとも99%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも96%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも97%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも98%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも99%の純度で調製することができる。
式Iの化合物は、任意の許容可能な量の以下の式X-4の化合物を伴って調製され得る。
例えば、式Iの化合物は、5%(w/w)未満、または4、3、2、1、0.9、0.8、0.75、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.25、0.2、または0.1%(w/w)未満の式X-4の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.5%(w/w)未満の式X-4の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.3%(w/w)未満の式X-4の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.1%(w/w)未満の式X-4の化合物を含有するように調製され得る。
式Iの化合物は、任意の許容可能な量の式X-5を伴って調製され得る。例えば、式Iの化合物は、5%(w/w)未満、または4、3、2、1、0.9、0.8、0.75、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.25、0.2、または0.1%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、1%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.75%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.5%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.2%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。
式Iの化合物は、任意の許容可能な量の以下の式X-6の化合物を伴って調製され得る。
例えば、式Iの化合物は、5%(w/w)未満、または4、3、2、1、0.9、0.8、0.75、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.25、0.2、または0.1%(w/w)未満の式X-6の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.25%(w/w)未満の式X-6の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.2%(w/w)未満の式X-6の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.1%(w/w)未満の式X-6の化合物を含有するように調製され得る。
式Iの化合物は、10ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタンを伴って調製され得る。例えば、式Iの化合物は、10ppm未満、または10、9、8、7、6、5未満、または4ppm未満の量である量の1,4-ジブロモペンタンを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、8ppm未満の量である量の1,4-ジブロモペンタンを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、6ppm未満の量である量の1,4-ジブロモペンタンを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、4ppm未満の量である量の1,4-ジブロモペンタンを伴って調製され得る。
式Iの化合物は、10ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、
を伴って調製され得る。例えば、式Iの化合物は、10ppm未満、または10、9、8、7、6、5未満、または4ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、8ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、6ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、4ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルを伴って調製され得る。
式Iの化合物は、10ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチル、
を伴って調製され得る。例えば、式Iの化合物は、10ppm未満、または10、9、8、7、6、5未満、または4ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチルを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、8ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチルを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、6ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチルを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、4ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチルを伴って調製され得る。
式Iの化合物は、10ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピル、
を伴って調製され得る。例えば、式Iの化合物は、10ppm未満、または10、9、8、7、6、5未満、または4ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピルを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、8ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピルを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、6ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピルを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、4ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピルを伴って調製され得る。
式Iの化合物は、10ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
を伴って調製され得る。例えば、式Iの化合物は、10ppm未満、または10、9、8、7、6、5未満、または4ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、8ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、6ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを伴って調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、4ppm未満の量である量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを伴って調製され得る。
いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を調製する方法は、
(a)式IIb-1の化合物、トリエチルアミン、および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第一の反応混合物であって、当該スルホニルクロリドは、式IIb-1の化合物に対して約1.2のモル比で存在するものである、第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することを含むものであり、式Iの化合物が、1%(w/w)未満の以下の式X‐5の化合物を含有する。
いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を調製する方法はまた、ステップ(a)の後に、
(a1)第一の反応混合物を、pH4~5である水と混合して、第一の有機相および第一の水相を形成することと、
(a2)第一の有機相を、pH5~6である水および塩化ナトリウムと混合することと、
(a3)第一の有機相とシリカゲルとを混合することとを含む。
有機相は、任意の適切な有機溶媒を含み得る。いくつかの実施形態においては、第一の有機相は、第一の溶媒を含む。
任意の好適なシリカゲルが、本発明の方法で使用され得る。代表的なシリカゲルとしては、これに限定するものではないが、200~300メッシュのシリカゲル、または60~80メッシュ、80~120メッシュ、100~200メッシュなどが挙げられる。いくつかの実施形態においては、シリカゲルは、200~300メッシュのシリカゲルである。
B.式IIaよりの式IIb-1の調製
式IIb-1の化合物は、様々な方法によって調製され得る。いくつかの実施形態においては、式IIb-1の化合物は、
(b)以下の式IIaの化合物、
および気体状のHBrを含む第二の反応混合物を形成して、以下の構造を有する式IIb-1の化合物を形成するステップによって調製される。
気体状のHBrは、任意の適切な分圧で存在し得る。
第二の反応混合物はまた、第二の溶媒を含み得る。第二の溶媒は、これに限定されるものではないが、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、またはキシレンを含む任意の適切な溶媒であり得る。いくつかの実施形態においては、第二の反応混合物は、第二の溶媒をさらに含む。いくつかの実施形態においては、第二の溶媒は、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、またはキシレンであり得る。いくつかの実施形態においては、第二の反応混合物は、トルエンをさらに含む。
式Iの化合物は、式IIaの化合物より調製され得る。式IIaの化合物は、米国特許第8,859,974号の中間体29、1-(4-クロロフェニル)-4a-(4-(トリフルオロメチル)ピコリノイル)-4a,5,7,8-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボン酸(R)-tert-ブチルに相当する。式IIaの化合物はまた、(R)-1-(4-フルオロフェニル)-4a-(4-(トリフルオロメチル)ピコリノイル)-1,4,4a,5,7,8-ヘキサヒドロ-6H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6-カルボン酸tert-ブチルとも命名され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、
(b)以下の式IIaの化合物、
および気体状のHBrを含む第二の反応混合物を形成して、以下の構造を有する式IIb-1の化合物を形成するステップと、
(a)以下の式IIb-1の化合物、
トリエチルアミン、および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第一の反応混合物であって、当該スルホニルクロリドが、式IIb-1の化合物に対して約1.2のモル比で存在する、第一の反応混合物を形成するステップと、
(a1)第一の反応混合物を、pH4~5である水と混合して、第一の有機相および第一の水相を形成するステップと、
(a2)第一の有機相を、pH5~6である水および塩化ナトリウムと混合するステップと、
(a3)第一の有機相およびシリカゲルを混合して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製するものであって、式Iの化合物が、1%(w/w)未満の以下の式X‐5の化合物を含有するものである、式Iの化合物を調製するステップとによって調製される。
C.式IIIよりの式IIaの調製
式IIaの化合物は、任意の適切な方法で調製され得る。いくつかの実施形態においては、式IIaの化合物は、
(c)グリニャール試薬、以下の式IIIの化合物、
および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
を含む第三の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して1.0~1.5のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して1.5~1.7のモル比で存在するものである、第三の反応混合物を形成して、式IIaの化合物が調製されることによって調製される。
式IIaの化合物の調製のためのさらなる実施形態を、セクションIVにおいて以下に記載している。
いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を調製する方法は、
(c)iPrMgBr、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、以下の式IIIの化合物、
および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
を含む第三の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して約1.4のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して約1.65のモル比で存在するものである、第三の反応混合物を形成して、以下の式IIaの化合物が調製されることと、
(c1)第三の反応混合物に酢酸および水を加えて、ワークアップ処理混合物を形成することと、
(c2)ワークアップ処理混合物を蒸留して、式IIaの化合物と、100ppm未満の量の2-メチルテトラヒドロフランと、0.5%(w/w)未満の量の水とを含む中間体混合物を形成することと、
(b)中間体混合物および気体状のHBrを含む第二の反応混合物を形成し、以下の構造を有する式IIb-1の化合物を形成することと、
(a)式IIb-1の化合物、トリエチルアミン、および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第一の反応混合物であって、当該スルホニルクロリドは、式IIb-1の化合物に対して約1.2のモル比で存在するものである、第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することとを含むものであり、式Iの化合物が、1%(w/w)未満の以下の式X‐5の化合物を含有する。
いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を調製する方法は、ステップ(a)の後に、
(a1)第一の反応混合物を、pH4~5である水と混合して、第一の有機相および第一の水相を形成することと、
(a2)第一の有機相を、pH5~6である水および塩化ナトリウムと混合することと、
(a3)第一の有機相とシリカゲルとを混合することとを含む。
D.式Iの化合物の精製
式Iの化合物は、様々な方法によって精製することができる。いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を精製する方法であって、
(a)
(i)少なくとも95%(v/v)の量の水、0.05~0.2%(v/v)の量のギ酸、および1~5%(v/v)の量のアセトニトリルを含む第一の移動相混合物、
(ii)45~55%(v/v)の量の水、0.01~0.1%(v/v)の量のギ酸、および45~55%(v/v)の量のアセトニトリルを含む第二の移動相混合物、ならびに
(iii)5~15%(v/v)の量の水、0.005~0.02%(v/v)の量のギ酸、および少なくとも85%(v/v)の量のアセトニトリルを含む第三の移動相を使用して、C18カラムでの高速液体クロマトグラフィーにより式Iの化合物を溶出し、
少なくとも98%の純度を有する式Iの化合物と、0.75%(w/w)未満の量の以下の式X-5の化合物とを含む溶出混合物を形成することと、
(a1)溶出混合物から式Iの化合物を酢酸エチルに抽出して、抽出混合物を形成することと、
(a2)抽出混合物を、真空下でメチルt-ブチルエーテル(MTBE)と混合して、5%(v/v)未満の酢酸エチルを含むMTBE混合物を形成することと、
(d)フィルターによりMTBE混合物をろ過して、式Iの化合物、0.5%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、0.3%(w/w)未満の量の以下の式X-4の化合物、
および0.25%(w/w)未満の量の以下の式X-6の化合物
を含むろ過MTBE混合物を形成することと、
(e)ろ過MTBE混合物をヘプタンに添加して、20ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタンを含む式Iの沈殿化合物を形成することと、
(f)式Iの沈殿化合物をメタノール中に溶解して、メタノール混合物を形成することと、
(g)メタノール混合物を水に添加して、式Iの精製化合物を沈殿させることであって、式Iの精製化合物が少なくとも99%の純度を有し、かつ
0.5%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、
6ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタン、
6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、
および6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを含むものである、式Iの精製化合物を沈殿させることとを含む、方法を提供する。
任意の好適なフィルターが、本発明の精製方法で使用され得る。例えば、フィルターは、カートリッジフィルターであり得る。いくつかの実施形態においては、フィルターは、CUNOカートリッジフィルターであり得る。
いくつかの実施形態においては、式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また8ppm未満の量で1,4-ジブロモペンタンを含む。
いくつかの実施形態においては、式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また20ppm未満の量で臭化メチル、および20ppm未満の量で2-ブロモプロパンをさらに含む。いくつかの実施形態においては、式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また8ppm未満の量で臭化メチル、および8ppm未満の量で2-ブロモプロパンをさらに含む。いくつかの実施形態においては、式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また8ppm未満の量で臭化メチル、8ppm未満の量で2-ブロモプロパン、および8ppm未満の量で1,4-ジブロモペンタンを含む。
いくつかの実施形態においては、式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また
0.1%(w/w)未満の量の式X-4の化合物、
0.2%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、
0.2%(w/w)未満の量の式X-6の化合物、
4ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタン、
4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、および
4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、を含む。
いくつかの実施形態においては、式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また
6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチル、
および6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピル、をさらに含む。
いくつかの実施形態においては、式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また
0.1%(w/w)未満の量の式X-4の化合物、
0.2%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、
0.2%(w/w)未満の量の式X-6の化合物、
4ppm未満の量の臭化メチル、
4ppm未満の量の2-ブロモプロパン、
4ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタン、
4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、
4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチル、
4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピル、をさらに含む。
上述の方法によって精製される式Iの化合物は、上述の方法によって調製され得る。
IV.式IIIよりの式IIAの調製方法
式IIaの化合物は、任意の適切な方法で調製され得る。いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式IIaの化合物、
を調製する方法であって、
(c)グリニャール試薬、以下の式IIIの化合物、
および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
を含む第三の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して1.0~1.5のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して1.5~1.7のモル比で存在するものである、第三の反応混合物を形成して、式IIaの化合物が調製されるステップを含む方法を提供する。
グリニャール試薬は、任意の適切なグリニャール試薬であり得る。いくつかの実施形態においては、グリニャール試薬は、iPrMgClまたはiPrMgBrを含む。いくつかの実施形態においては、グリニャール試薬は、iPrMgBrを含む。
グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して任意の適切なモル比で存在し得る。例えば、グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して1.0~2.0、または1.1~1.9、1.2~1.8、1.3~1.8、1.4~1.7、1.5~1.7、または1.6~1.7のモル比で、存在し得る。いくつかの実施形態においては、グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して1.5~1.7のモル比で存在し得る。グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して約1.5、または約1.55、1.60、1.65、1.70、または約1.75のモル比で存在し得る。いくつかの実施形態においては、グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して約1.65のモル比で存在し得る。
上記のピリジンは、式IIIの化合物に対して任意の適切な比で存在し得る。例えば、上記のピリジンは、式IIIの化合物に対して1.0~2.0、または1.0~1.9、1.0~1.8、1.0~1.7、1.0~1.6、1.0~1.5、1.1~1.5、1.2~1.5、または1.3~1.5のモル比で存在し得る。いくつかの実施形態においては、上記のピリジンは、式IIIの化合物に対して1.0~1.5のモル比で存在し得る。上記のピリジンは、式IIIの化合物に対して約1.0、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または約2.0のモル比で存在し得る。いくつかの実施形態においては、上記のピリジンは、式IIIの化合物に対して約1.4のモル比で存在し得る。
第三の反応混合物はまた、第三の溶媒を含み得る。第三の溶媒は、これに限定されるものではないが、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、キシレンまたはこれらの組み合わせを含む任意の適切な溶媒であり得る。いくつかの実施形態においては、第三の反応混合物は、第三の溶媒をさらに含む。いくつかの実施形態においては、第三の溶媒は、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態においては、第三の反応混合物は、2-メチルテトラヒドロフランおよびトルエンをさらに含む。
いくつかの実施形態においては、式IIaの化合物を調製する方法は、(c1)第三の反応混合物に酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成すること、および(c2)ワークアップ処理混合物を蒸留して、式IIaの化合物、200ppm未満の量の2-メチルテトラヒドロフラン、および0.5%(w/w)未満の量の水を含む中間体混合物を形成することも含む。
ステップ(c1)の酸は、任意の適切な酸であり得る。いくつかの実施形態においては、当該酸は、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、トリフルオロ酢酸、またはそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態においては、当該酸は、酢酸を含む。
中間体混合物は、200ppm未満の任意の量で2-メチルテトラヒドロフランを含み得る。例えば、中間体混合物は、200ppm未満、または190、180、170、160、150、140、130、120、110、100、90、80、70、60、または50ppm未満の量で2-メチルテトラヒドロフランを含み得る。いくつかの実施形態においては、中間体混合物は、100ppm未満の量で2-メチルテトラヒドロフランを含み得る。
いくつかの実施形態においては、式IIaの化合物を調製する方法は、
(c)iPrMgBr、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、以下の式IIIの化合物、
および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
を含む第三の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して約1.4のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して約1.65のモル比で存在するものである、第三の反応混合物を形成して、以下の式IIaの化合物が調製されることと、
(c1)第三の反応混合物に酢酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成することと、
(c2)ワークアップ処理混合物を蒸留して、式IIaの化合物と、100ppm未満の量の2-メチルテトラヒドロフランと、0.5%(w/w)未満の量の水とを含む中間体混合物を形成することと、を含む。
V.式IIB-2よりの式Jの調製方法
いくつかの実施形態においては、HXは、
であり、式中、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、以下の式Jの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法は、
(a)以下の式IIb-2の化合物
および以下のスルホニルクロリド、
を含む第四の反応混合物を形成して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Jの化合物を調製することを含み、
式中、
は-CH=または-N=であり、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、以下の式Iaの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法は、
(a)以下の式IIb-2の化合物、
および以下の2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第四の反応混合物を形成して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iaの化合物を調製することを含み、
式中、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、1%(w/w)未満の以下の式X-5aの化合物を含有する。
式Iの化合物は、以下の式IIb-2の化合物より調製され得る。
A.式IIb-2よりの式Jの調製
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Jの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIb-2の化合物
および以下のスルホニルクロリド、
を含む第四の反応混合物を形成して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Jの化合物を調製することを含む方法を提供するものであり、
式中、
は-CH=または-N=であり、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIb-2の化合物
および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第四の反応混合物を形成して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することを含む方法を提供するものであり、
式中、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iaの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(a)以下の式IIb-2の化合物
および以下の2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第四の反応混合物を形成して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iaの化合物を調製することを含む方法を提供するものであり、
式中、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
下付き文字nは1~4である。
いくつかの実施形態においては、Rは、C1~2アルキル、C1~2ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルである。いくつかの実施形態においては、Rは、メチル、エチル、-CF、フェニル、または4-メチルフェニルである。いくつかの実施形態においては、Rはメチルである。
下付き文字nは1、2、3、または4であり得る。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、1である。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、2である。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、3である。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、4である。いくつかの実施形態においては、式IIb-2の化合物は、以下の構造を有し得る。
いくつかの実施形態においては、第四の反応混合物は、非求核アミン塩基をさらに含む。任意の適切な非求核アミン塩基を、第四の反応混合物中で使用することができる。いくつかの実施形態においては、非求核アミン塩基は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N-ジメチルイソプロピルアミン(DIMPA)、1-エチルピペリジン、N-メチルモルホリン、N-メチルピロリジン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、2,6-ルチジン、2,4,6-コリジン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、キヌクリジン、4-ピロリジノピリジン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、またはそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態においては、非求核アミン塩基は、トリエチルアミンを含む。
第四の反応混合物は、任意の適切な溶媒を含み得る。例えば溶媒は、これに限定されないが、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、および酢酸n-ブチルをはじめとする有機溶媒であり得る。いくつかの実施形態においては、第四の反応混合物は、第四の溶媒をさらに含む。いくつかの実施形態においては、第四の溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、またはそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態においては、第四の反応混合物は、酢酸エチルをさらに含む。
第四の反応混合物に使用されるスルホニルクロリドは、式IIb-2の化合物に対して任意の適切なモル比で存在し得る。例えば、スルホニルクロリドは、式IIb-2の化合物に対して0.5~2.0のモル比、式IIb-2の化合物に対して0.5~1.5、0.6~1.4、0.7~1.3、0.8~1.2、または0.9~1.1のモル比で、存在し得る。いくつかの実施形態においては、スルホニルクロリドは、式IIb-2の化合物に対して0.5~1.5のモル比で存在する。スルホニルクロリドは、式IIb-2の化合物に対して0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、または1.5のモル比で存在し得る。いくつかの実施形態においては、スルホニルクロリドは、式IIb-2の化合物に対して約1.0のモル比で存在し得る。
式J、式Iまたは式Iaの化合物は、任意の適切な収率で調製することができる。例えば、式J、式Iまたは式Iaの化合物は、少なくとも10、20、30、40、50、60、65、70、75、80、85、90、または少なくとも95%の収率で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式J、式Iまたは式Iaの化合物は、少なくとも75%の収率で調製することができる。
式Iの化合物は、任意の適切な収率で調製することができる。例えば、式Iの化合物は、少なくとも10、20、30、40、50、60、65、70、75、80、85、90、または少なくとも95%の収率で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも75%の収率で調製することができる。
式J、式Iまたは式Iaの化合物は、任意の適切な純度で調製することができる。例えば、式J、式Iまたは式Iaの化合物は、少なくとも90%、または91、92、93、94、95、96、97、98、または少なくとも99%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式J、式Iまたは式Iaの化合物は、少なくとも96%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式J、式Iまたは式Iaの化合物は、少なくとも97%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式J、式Iまたは式Iaの化合物は、少なくとも98%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式J、式Iまたは式Iaの化合物は、少なくとも99%の純度で調製することができる。
式Iの化合物は、任意の適切な純度で調製することができる。例えば、式Iの化合物は、少なくとも90%、または91、92、93、94、95、96、97、98、または少なくとも99%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも96%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも97%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも98%の純度で調製することができる。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、少なくとも99%の純度で調製することができる。
いくつかの実施形態においては、式J、式Iまたは式Iaの化合物を調製する方法は、
(a1)第四の反応混合物にメタノールを添加するステップと、
(a2)第四の反応混合物に水を添加して、式J、式I、または式Iaの化合物を沈殿させるステップとをさらに含む。
いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を調製する方法は、
(a1)第四の反応混合物にメタノールを添加するステップと、
(a2)第四の反応混合物に水を添加して、式Iの化合物を沈殿させるステップとをさらに含む。
いくつかの実施形態においては、式IIb-2の化合物より式Iの化合物を調製する方法は、
(a)以下の式IIb-2の化合物、
、トリエチルアミン、酢酸エチル、および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第四の反応混合物であって、スルホニルクロリドが、式IIb-2の化合物に対して約1.0の比で存在する、第四の反応混合物を形成するステップと、
(a1)第四の反応混合物にメタノールを添加するステップと、
(a2)第四の反応混合物に水を添加して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を沈殿させるステップとを含む。
式Iの化合物は、任意の許容可能な量の以下の式X-5を伴って調製され得る。
例えば、式Iの化合物は、5%(w/w)未満、または4、3、2、1、0.9、0.8、0.75、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.25、0.2、または0.1%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、1%(w/w)未満の以下の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。
いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.75%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.5%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物は、0.2%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有するように調製され得る。
いくつかの実施形態においては、式Iaの化合物は、1%(w/w)未満の以下の式X-5aの化合物を含有する。
B.式IIaよりの式IIb-2の調製
式IIb-2の化合物は、式IIaの化合物より調製され得る。いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式IIb-2の化合物、
を調製する方法であって、
(b)以下の式IIaの化合物、
および以下の式のスルホン酸、
を含む第五の反応混合物を形成し、式IIb-2の化合物を形成することを含む方法を提供するものであり、
式中、
は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
下付き文字nは1~4である。
下付き文字nは1、2、3、または4であり得る。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、1である。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、2である。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、3である。いくつかの実施形態においては、下付き文字nは、4である。いくつかの実施形態においては、式IIb-2の化合物は、以下の構造を有し得る。
第五の反応混合物は、任意の適切な溶媒を含み得る。いくつかの実施形態においては、第五の反応混合物は、第五の溶媒を含む。第五の溶媒としては、これに限定されるものではないが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メチレン、およびクロロホルムが挙げられ得る。いくつかの実施形態においては、第五の溶媒としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル(MTBE)、トルエン、またはそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態においては、第五の反応混合物は、アセトニトリルを含む。
C.式IIIよりの式IIaの調製
式IIaの化合物は、様々な方法によって調製され得る。いくつかの実施形態においては、式IIaの化合物は、
(c)グリニャール試薬、以下の式IIIの化合物、
および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
を含む第六の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して2.8~3.2のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して2.8~3.3のモル比で存在するものである、第六の反応混合物を形成して、式IIaの化合物が調製されるステップによって調製され得る。
グリニャール試薬は、任意の適切なグリニャール試薬であり得る。いくつかの実施形態においては、グリニャール試薬は、iPrMgClまたはiPrMgBrを含む。いくつかの実施形態においては、グリニャール試薬は、iPrMgClを含む。
グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して任意の適切なモル比で存在し得る。例えば、グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して2.0~4.0、または2.5~3.5、2.6~3.4、2.7~3.3、2.8~3.3、2.8~3.2、2.9~3.2、2.9~3.1のモル比で、存在し得る。いくつかの実施形態においては、グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して2.8~3.3のモル比で存在し得る。いくつかの実施形態においては、グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して2.9~3.2のモル比で存在し得る。グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して約2.90、または約2.95、3.00、3.05、3.10、3.15、または約3.20のモル比で存在し得る。いくつかの実施形態においては、グリニャール試薬は、式IIIの化合物に対して約3.05のモル比で存在し得る。
上記のピリジンは、式IIIの化合物に対して任意の適切な比で存在し得る。例えば、上記のピリジンは、式IIIの化合物に対して2.0~4.0、または2.5~3.5、2.6~3.4、2.7~3.3、2.8~3.2、2.9~3.1のモル比で、存在し得る。いくつかの実施形態においては、ピリジンは、式IIIの化合物に対して2.8~3.2のモル比で存在し得る。ピリジンは、式IIIの化合物に対して、約2.5、または約2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、または約3.5のモル比で存在し得る。いくつかの実施形態においては、ピリジンは、式IIIの化合物に対して約3.0のモル比で存在し得る。
第六の反応混合物はまた、第六の溶媒を含み得る。第六の溶媒は、これに限定されるものではないが、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、キシレンまたはこれらの組み合わせを含む任意の適切な溶媒であり得る。いくつかの実施形態においては、第六の反応混合物は、第六の溶媒をさらに含む。いくつかの実施形態においては、第六の溶媒は、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態においては、第六の反応混合物は、2-メチルテトラヒドロフランおよびトルエンをさらに含む。
いくつかの実施形態においては、式IIaの化合物を調製する方法は、(c1)第六の反応混合物に酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成すること、および(c2)ワークアップ処理混合物を蒸留して、式IIaの化合物を含む中間体混合物を形成することも含む。
ステップ(c1)の酸は、任意の適切な酸であり得る。いくつかの実施形態においては、当該酸は、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、トリフルオロ酢酸、またはそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態においては、当該酸は、酢酸を含む。
いくつかの実施形態においては、第六の反応混合物は、式IIaの化合物を含む中間体混合物をさらに含む。
いくつかの実施形態においては、式IIb-2の化合物を調製する方法は、
(c)テトラヒドロフラン、トルエン、iPrMgCl、以下の式IIIの化合物、
および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
を含む第六の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して約3.0のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して3.05のモル比で存在するものである、第六の反応混合物を形成するステップと、
(c1)第六の反応混合物に酢酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成するステップと、
(c2)ワークアップ処理混合物を蒸留して、以下の式IIaの化合物を含む中間体混合物を形成するステップと、
(b)中間体混合物、
アセトニトリル、およびメタンスルホン酸を含む第五の反応混合物を形成して、以下の式IIb-2の化合物を形成するステップとを含む。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(c)テトラヒドロフラン、トルエン、iPrMgCl、以下の式IIIの化合物、
および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
を含む第六の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して約3.0のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して3.05のモル比で存在するものである、第六の反応混合物を形成することと、
(c1)第六の反応混合物に酢酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成することと、
(c2)ワークアップ処理混合物を蒸留して、以下の式IIaの化合物を含む中間体混合物を形成することと、
(b)中間体混合物、
アセトニトリル、およびメタンスルホン酸を含む第五の反応混合物を形成して、以下の式IIb-2の化合物を形成することと、
(a)式IIb-2の化合物、トリエチルアミン、酢酸エチル、および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第四の反応混合物であって、スルホニルクロリドが、式IIb-2の化合物に対して約1.0の比で存在する、第四の反応混合物を形成することと、
(a1)第四の反応混合物にメタノールを添加することと、
(a2)反応混合物に水を添加して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を沈殿させることとを含む方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、以下の式Iaの化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
(c)テトラヒドロフラン、トルエン、iPrMgCl、以下の式IIIの化合物、
および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
を含む第六の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して約3.0のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して約3.05のモル比で存在するものである、第六の反応混合物を形成することと、
(c1)第六の反応混合物に酢酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成することと、
(c2)ワークアップ処理混合物を蒸留して、以下の式IIaの化合物を含む中間体混合物を形成することと、
(b)中間体混合物、
アセトニトリル、およびメタンスルホン酸を含む第五の反応混合物を形成して、以下の式IIb-2の化合物を形成することと、
(a)式IIb-2の化合物、トリエチルアミン、酢酸エチル、および以下の2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド、
を含む第四の反応混合物であって、スルホニルクロリドが、式IIb-2の化合物に対して約1.0の比で存在する、第四の反応混合物を形成することと、
(a1)第四の反応混合物にメタノールを添加することと、
(a2)反応混合物に水を添加して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iaの化合物を沈殿させることとを含む方法を提供する。
VI.低不純物の組成物
本発明は、不純物含量が低い式Iの組成物を提供する。いくつかの実施形態においては、本発明は、
少なくとも99%(w/w)の量の以下の式Iの化合物、
および0.01~1%(w/w)の量の一以上の不純物を含む組成物を提供する。
式Iの組成物は、総量0.01~1%(w/w)で存在する一以上の不純物を含み得る。いくつかの実施形態では、不純物は、
0.5%(w/w)未満の量の以下の式X-4の化合物
0.2%(w/w)未満の量の以下の式X-5の化合物
および0.1%(w/w)未満の量の以下の式X-6の化合物
のうちの少なくとも一つを含む。
式Iの化合物の組成物中に存在する不純物は、1%(w/w)未満の量で式X-4の化合物を含み得る。例えば、式Iの化合物の組成物は、1.0(w/w)未満、または0.9、0.8、0.75、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.25、0.2未満、または0.1%(w/w)未満の式X-4の化合物を含み得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.5%(w/w)未満の式X-4の化合物を含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.3%(w/w)未満の式X-4の化合物を含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.1%(w/w)未満の式X-4の化合物を含有し得る。
式Iの化合物の組成物中に存在する不純物は、1%(w/w)未満の量の式X-5の化合物を含み得る。例えば、式Iの化合物を含む組成物は、1.0(w/w)未満、または0.9、0.8、0.75、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.25、0.2未満、または0.1%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、1%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.75%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.5%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.2%(w/w)未満の式X-5の化合物を含有し得る。
式Iの化合物を含む組成物中に存在する不純物は、1.0(w/w)未満、または0.9、0.8、0.75、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.25、0.2未満、または0.1%(w/w)未満の式X-6の化合物を含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.25%(w/w)未満の式X-6の化合物を含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.2%(w/w)未満の式X-6の化合物を含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.1%(w/w)未満の式X-6の化合物を含有し得る。
いくつかの実施形態においては、不純物は、0.1%(w/w)未満の量の式X-4の化合物、0.15%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、および0.1%(w/w)未満の量の式X-6の化合物を含む。
式Iの化合物を含む組成物中に存在する不純物は、以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、
を10ppm未満の量で含有し得る。例えば、式Iの化合物を含む組成物は、10ppm未満、または9、8、7、6、5未満、または4ppm未満の量の不純物である1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルを含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、8ppm未満の量の不純物である1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルを含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、6ppm未満の量の不純物である1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルを含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、4ppm未満の量の不純物である1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルを含有し得る。
式Iの化合物を含む組成物中に存在する不純物は、以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
を10ppm未満の量で含有し得る。例えば、式Iの化合物を含む組成物は、10ppm未満、または9、8、7、6、5未満、または4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、8ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、6ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを含有し得る。いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを含有し得る。
いくつかの実施形態においては、不純物は、4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、および4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルをさらに含む。いくつかの実施形態においては、不純物は、4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチル、および4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピルをさらに含む。
式Iの化合物を含む組成物はまた、以下の不純物のうちの一以上を含有し得る:
0.40%(w/w)未満の量の以下の式X-Dを有する化合物:
0.40%(w/w)未満の量の以下の式X-Eを有する化合物:
および0.30%(w/w)未満の量の以下の式X-Fを有する化合物。
いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物はまた、以下の不純物のうちの一以上を含有し得る:
0.40%(w/w)未満の量の以下の式X-Dを有する化合物:
および0.40%(w/w)未満の量の以下の式X-Eを有する化合物。
いくつかの実施形態においては、式Iの化合物を含む組成物は、0.30%(w/w)未満の量の以下の式X-Fを有する化合物を含有し得る。
いくつかの実施形態においては、本発明は、
少なくとも99%(w/w)の量の以下の式Iaの化合物、
および0.01~1%(w/w)の量の一以上の不純物、の組成物を提供する。
いくつかの実施形態においては、不純物は、
0.5%(w/w)未満の量の以下の式X-4aの化合物、
0.2%(w/w)未満の量の以下の式X-5aの化合物、
および0.1%(w/w)未満の量の以下の式X-6aの化合物、
のうちの少なくとも一つを含む。
いくつかの実施形態においては、不純物は、0.1%(w/w)未満の量の式X-4aの化合物、0.15%(w/w)未満の量の式X-5aの化合物、および0.1%(w/w)未満の量の式X-6aの化合物を含む。
いくつかの実施形態においては、不純物は、4ppm未満の量で2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド、4ppm未満の量で2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホン酸メチル、4ppm未満の量で2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホン酸エチル、および4ppm未満の量で2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホン酸イソプロピルのうちの一以上をさらに含む。いくつかの実施形態においては、不純物は、4ppm未満の量で2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド、4ppm未満の量で2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホン酸メチル、4ppm未満の量で2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホン酸エチル、および4ppm未満の量で2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホン酸イソプロピルをさらに含む。
いくつかの実施形態においては、不純物は、
0.40%(w/w)未満の量の以下の式X-Daの化合物、
および0.40%(w/w)未満の量の以下の式X-Eaの化合物、
をさらに含む。
VII.結晶形態の式IIb
本発明は、結晶形態の式IIbの化合物も提供する。
A.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-メタンスルホン酸塩
いくつかの実施形態においては、本発明は、結晶形態の以下の(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-メタンスルホン酸塩を提供し:
これは約18.2°、18.3°、および19.7°の2-θ±0.2°の2-θにピークを有する粉末X線回折(XRPD)パターンによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態においては、XRPDは、約9.9°、16.5°、および17.6°の2-θ±0.2°の2-θにおいてピークをさらに含む。いくつかの実施形態においては、XRPDは、約5.0°、14.5°、17.9°、19.0°、20.8°、22.9°、23.4°、および25.3°の2-θ±0.2°の2-θにおいてピークをさらに含む。いくつかの実施形態においては、XRPDは、約5.0°、9.9°、14.5°、16.5°、17.6°、17.9°、18.2°、18.3°、19.0°、19.7°、20.8°、22.9°、23.4°、および25.3°の2-θ±0.2°の2-θにおいてピークをさらに含む。いくつかの実施形態においては、結晶形態は、実質的に図2に記載するようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態においては、結晶形態は、約167°での発生を伴う吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)熱分析曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態においては、結晶形態は、実質的に図3に記載するようなDSC熱分析曲線によって特徴付けられる。
B.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン シュウ酸塩
いくつかの実施形態においては、本発明は、結晶形態の以下の(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン シュウ酸塩を提供し:
これは約6.1、8.4、10.6および15.6°の2-θ±0.2°の2-θにピークを有する粉末X線回折(XRPDパターンによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態においては、XRPDは、約12.3、13.0、および25.3°の2-θ±0.2°の2-θにおいてピークをさらに含む。いくつかの実施形態においては、XRPDは、約16.2、17.1、18.2、19.9、21.7、22.9、23.7、および24.6°の2-θ±0.2°の2-θにおいてピークをさらに含む。いくつかの実施形態においては、XRPDは、約6.1、8.4、10.6、12.3、13.0、15.6、16.2、17.1、18.2、19.9、21.7、22.9、23.7、24.6、および25.3°の2-θ±0.2°の2-θにおいてピークを含む。いくつかの実施形態においては、結晶形態は、実質的に図5に記載するような粉末X線回折(XRPDパターンによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態においては、結晶形態は、約168°での発生を伴う吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)熱分析曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態においては、結晶形態は、実質的に図6に記載するようなDSC熱分析曲線によって特徴付けられる。
C.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン 塩酸塩
いくつかの実施形態においては、本発明は、結晶形態の以下の(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-塩酸塩を提供し:
これは約15.3、22.0、23.1、および24.5°の2-θ±0.2°の2-θにピークを有する粉末X線回折(XRPDパターンによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態においては、XRPDは、約7.0、13.5、14.8、17.7、18.3、19.2、23.5、および25.2°の2-θ±0.2°の2-θにおいてピークをさらに含む。いくつかの実施形態においては、XRPDは、約8.1、11.5、21.2、26.9、27.2、28.1、30.1、および32.4°の2-θ±0.2°の2-θにおいてピークをさらに含む。いくつかの実施形態においては、XRPDは、約7.0、8.1、11.5、13.5、14.8、15.3、17.7、18.3、19.2、21.2、22.0、23.1、23.5、24.5、25.2、26.9、27.2、28.1、30.1、および32.4°の2-θ±0.2°の2-θにおいてピークを含む。いくつかの実施形態においては、結晶形態は、実質的に図8に記載するような粉末X線回折(XRPDパターンによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態においては、結晶形態は、約215°での発生を伴う吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)熱分析曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態においては、結晶形態は、実質的に図9に示すようなDSC熱分析曲線によって特徴付けられる。
VIII.組成物
いくつかの実施形態においては、本発明は、本発明の低不純物の組成物および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
本発明の低不純物の組成物は、多種多様な経口、非経口、および局所的な剤形で調製および投与することができる。経口調製物には、患者が摂取するのに適した錠剤、丸薬、粉剤、糖剤、カプセル剤、液剤、トローチ剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー、懸濁剤などが含まれる。本発明の低不純物の組成物はまた、注射によって、すなわち静脈内、筋肉内、皮内、皮下、十二指腸内、または腹腔内より投与することができる。また、本明細書に記載の化合物は、吸入剤により、例えば鼻腔内に投与することができる。さらに、本発明の低不純物の組成物は、経皮投与することができる。本発明の式Iの化合物はまた、眼内経路、膣内経路、ならびに座薬、吹入剤、粉剤およびエアロゾル製剤を含めた直腸内経路で投与され得る(ステロイド吸入剤の例については、Rohatagi,J.Clin.Pharmacol.35:1187-1193,1995;Tjwa,Ann.Allergy Asthma Immunol.75:107-111,1995を参照)。したがって、本発明はまた、一以上の薬学的に許容可能な担体および/または賦形剤、ならびに式Iの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明の低不純物の組成物から医薬組成物を調製するために、薬学的に許容可能な担体は、固体または液体のいずれかであり得る。固体形態の調製物としては、粉剤、錠剤、丸薬、カプセル剤、カシェ剤、座薬、および分散性顆粒が挙げられる。固体担体は、一または複数の物質であり得、これは希釈剤、着香剤、界面活性剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、または封入用材料としても作用し得る。製剤化および投与の技術に関する詳細は、科学文献および特許文献に詳細に記載されており、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences,Maack Publishing Co,Easton PA (「Remington’s(レミントン)」)の最新版を参照されたい。
粉剤では、担体は微細に粉砕された固体であり、これは微細に粉砕された活性成分との混合物中にある。錠剤では、活性成分は、必要な結合特性および必要に応じて追加的な賦形剤を有する担体と適切な割合で混合され、所望の形状およびサイズに圧縮される。
粉剤、カプセル剤、および錠剤は、活性化合物の5%または10%~70%を含有することが好ましい。好適な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオ脂、およびこれに類するものである。用語「調製」は、他の賦形剤を含むまたは含まない活性成分が、担体によって包囲されてその結果それと結合しているカプセル剤を提供する担体として封入用材料を伴う活性化合物の製剤を含むことが意図される。同様に、カシェ剤およびトローチ剤が含まれる。錠剤、粉剤、カプセル剤、丸薬、カシェ剤、およびトローチ剤は、経口投与に適した固形剤形として使用することができる。
適切な固体賦形剤は、糖質またはタンパク質の充填剤であって、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールをはじめとする糖類、トウモロコシ、小麦、米、ジャガイモまたは他の植物由来のデンプン、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはナトリウムカルボキシメチルセルロースなどであるセルロース、ならびにアラビアゴムおよびトラガカントをはじめとするゴム、ならびに例えばゼラチンおよびコラーゲンなどであるタンパク質が含まれるが、これらに限定されない。望ましい場合、例えば架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸または例えばアルギン酸ナトリウムなどであるその塩などの、崩壊剤または可溶化剤が添加されてもよい。
糖剤のコアには、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、および好適な有機溶媒または溶媒混合物も含有し得る、濃縮糖溶液などの好適なコーティングが与えられる。染料または色素は、製品識別のために、または活性化合物の量(すなわち、用量)を特徴付けるために、錠剤または糖剤のコーティングに加えられてもよい。本発明の医薬調製物はまた、例えば、ゼラチンから作製されたプッシュフィットカプセル、ならびにゼラチンから作製された軟質の密封カプセル、およびグリセリンまたはソルビトールなどのコーティングを用いて、経口的に使用することができる。プッシュフィットカプセルは、例えばラクトースまたはデンプンなどの充填剤または結合剤、例えばタルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、および任意に安定剤と混合された式Iの化合物を含有し得る。軟カプセル剤では、式Iの化合物は、安定剤の有無に関わらず、脂肪酸、流動パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体に溶解または懸濁され得る。
座薬を調製するために、脂肪酸グリセリドまたはカカオ脂の混合物などである低融点ワックスを最初に溶融し、そしてその中に、活性成分を攪拌によって均一に分散させる。次いで、溶融している均質な混合物を、好都合な大きさの型に注いで、冷却させて、それによって固化させる。
液体形態の調製物としては、溶液、懸濁液、およびエマルション、例えば水または水/プロピレングリコール溶液、が挙げられる。非経口注射の場合、液体調製物を、水性ポリエチレングリコール溶液中に溶液で製剤化することができる。
また、使用直前に経口投与用の液体形態調製物に変換されることを意図した、固体形態の調製物も含まれる。こうした液体形態としては、溶液、懸濁液、およびエマルションが挙げられる。これら調製物は、活性成分に加えて、着色剤、着香剤、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味剤、分散剤、増粘剤、可溶化剤、および類似のものを含有し得る。
油状懸濁液では、式Iの化合物を、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはココナッツ油などの植物油、または流動パラフィンなどの鉱油、またはこれらの混合物中に懸濁することによって製剤化することができる。油状懸濁液は、例えばミツロウ、固形パラフィン、またはセチルアルコールなどの増粘剤を含有し得る。グリセリン、ソルビトール、またはスクロースなどの口当たりのよい経口調製物を提供するために、甘味剤を加えることができる。これら製剤は、アスコルビン酸などの抗酸化物質の添加によって保存することができる。注射用の油状ビヒクルの例としては、Minto,J.Pharmacol.Exp.Ther.281:93-102,1997を参照されたい。本発明の医薬製剤はまた、水中油型エマルションの形態であってもよい。油性相は、上述の植物油または鉱油、またはこれらの混合物であり得る。適切な乳化剤としては、例えばアカシアゴムおよびトラガカントゴムなどである天然ゴム、例えばダイズレシチンなどである天然ホスファチド、例えばソルビタンモノオレエートなどである脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導されたエステルまたは部分エステル、ならびに例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどであるエチレンオキシドを含むこれら部分エステルの縮合生成物が挙げられる。エマルションはまた、シロップおよびエリキシルの製剤でのように、甘味剤および着香剤を含有してもよい。こうした製剤はまた、粘滑薬、防腐剤、または着色剤を含有してもよい。
本発明の式Iの化合物は、経皮的に、局所経路によって送達され、塗布スティック、溶液、懸濁剤、エマルション、ゲル剤、クリーム、軟膏、ペースト、ゼリー、塗料、粉剤、およびエアロゾルとして製剤化され得る。
式Iの化合物および本発明の組成物はまた、体内での徐放のためのマイクロスフェアとして送達され得る。例えば、マイクロスフェアは、皮下にゆっくりと放出される薬剤含有マイクロスフェアの皮内注射を介して投与され得るか(Rao,J.Biomater Sci.Polym.Ed.7:623-645,1995を参照、生分解性および注射用ゲル製剤として投与され得るか(例えば、Gao Pharm.Res.12:857-863,1995を参照)、または経口投与のためのマイクロスフェアとして投与され得る(例えば、Eyles,J.Pharm.Pharmacol.49:669-674,1997を参照)。経皮経路と皮内経路のいずれも、数週間または数か月にわたって一定の送達をもたらす。
いくつかの実施形態においては、本発明の式Iの化合物の製剤は、細胞膜と融合するか、またはエンドサイトーシスされるリポソームの使用によって、すなわちエンドサイトーシスをもたらす細胞の表面膜タンパク質受容体に結合するリポソームに結合するか、またはオリゴヌクレオチドに直接結合するリガンドを用いることによって、送達され得る。リポソームを使用することにより、特にリポソーム表面が標的細胞に特異的なリガンドを担持する場合、またはそうでなければ特定の器官に優先的に向けられる場合、インビボでの標的細胞へのGR調節因子の送達に集中させることができる。(例えば、Al-Muhammed,J.Microencapsul.13:293-306,1996、Chonn,Curr.Opin.Biotechnol.6:698-708,1995、Ostro,Am.J.Hosp.Pharm.46:1576-1587,1989を参照)。
医薬調製物は、単位剤形であることが好ましい。当該剤形では、調製物は、活性成分の適切な量を含有する単位用量に細分される。単位剤形は、包装された調製物とすることができ、例えば包装された錠剤、カプセル剤、およびバイアルまたはアンプル中の粉剤などである個々の量の調製物を含有するパッケージとすることができる。また単位剤形は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤、またはトローチ剤自体であってもよく、または包装形態中にある適切な数のこれらのいずれかであってもよい。
単位用量調製物中の活性成分の量は、特定の用途および活性成分の効力に応じて、0.1mg~10000mg、より典型的には1.0mg~1000mg、最も典型的には10mg~500mgで変動または調整され得る。例えば用量は、50mg、または100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、400mg、450mg、または500mgとすることができる。組成物は、所望の場合、他の適合性治療薬も含有することができる。
投与レジメンはまた、当技術分野で周知の薬物動態のパラメータ、すなわち、吸収、バイオアベイラビリティ、代謝、クリアランスなどの速度を考慮に入れる(例えば、Hidalgo-Aragones(1996)J.Steroid Biochem.Mol.Biol.58:611-617、Groning(1996)Pharmazie 51:337-341、Fotherby(1996) Contraception 54:59-69、Johnson(1995)J.Pharm.Sci.84:1144-1146、Rohatagi(1995)Pharmazie 50:610-613、Brophy(1983)Eur.J.Clin.Pharmacol.24:103-108、上述した最新のレミントンを参照)。技術的現状により、臨床医は、個々の患者、GRおよび/またはMR調節因子、ならびに治療される疾患または状態に対する投与レジメンを決定することができる。
式Iの化合物の製剤の単回または複数回の投与は、患者が必要とし忍容される投与量および頻度に応じて投与することができる。製剤は、病態を効果的に治療するのに十分な量の活性剤を提供する必要がある。したがって、一実施形態においては、式Iの化合物の経口投与用の医薬製剤は、1日当たり体重1キログラム当たり約0.5~約30mgである毎日の量である。代替的な実施形態においては、投与量は、1日当たり、患者1人当たりの体重1kg当たり約1mg~約20mgである。経口的に、血流内に、体腔内に、または器官の内腔に投与されるのとは対照的に、特に例えば脳脊髄液(CSF)空間などの解剖学的に隔離された部位に薬剤が投与される場合、より少ない投薬量が使用され得る。局所投与では、実質的により高投与量を使用することができる。非経口投与のための式Iの化合物を含む製剤を調製するための実際の方法は、当業者にとって既知または明らかであり、また上記のレミントンなどの出版物により詳細に記載されている。Nieman,In“Receptor Mediated Antisteroid Action,”Agarwal,et al.,eds.,De Gruyter,New York(1987)も参照されたい。
本明細書において記載する化合物は、互いに組み合わせて、グルココルチコイド受容体を調節するのに有用であることがわかっている他の活性剤と組み合わせて、または単独では有効となり得ないが活性剤の有効性に寄与し得る補助剤と組み合わせて、使用することができる。
いくつかの実施形態においては、同時投与は、第二の活性剤から0.5、1、2、4、6、8、10、12、16、20、または24時間以内に一の活性剤を投与することを含む。同時投与には、二つの活性薬剤を同時に、ほぼ同時に(例えば、互いに約1、5、10、15、20、または30分以内)、または任意の順序で順次投与することが含まれる。いくつかの実施形態においては、同時投与は、複合製剤化によって、すなわち両方の活性薬剤を含む単一の医薬組成物を調製することによって、達成され得る。いくつかの実施形態においては、活性薬剤は別個に製剤化することができる。いくつかの実施形態においては、活性薬剤および/または補助剤は、互いに連結していてもよく、またはコンジュゲートしていてもよい。
本発明の式Iの化合物を含む医薬組成物が一以上の許容可能な担体中に製剤化された後、適切な容器に入れられ、指定の症状の治療に関するラベルが付され得る。式Iの化合物の投与については、このようなラベルを付すことで、例えば投与の量、頻度および方法に関する指示を含むこととなる。
いくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、静脈内(IV)投与または器官の体腔もしくは内腔への投与などの非経口投与に有用である。投与用製剤は、通常、一以上の薬学的に許容可能な担体に溶解された本発明の組成物の溶液を含む。さらに、滅菌不揮発性油が、従来法により、溶媒または懸濁化媒体として用いられ得る。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドをはじめとする、任意の口当りのよい不揮発性油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸を同様に注射剤の調製に使用することができる。これら溶液は滅菌されており、概して望ましくない物質を含まない。これら製剤は、従来的な周知の滅菌技術によって滅菌され得る。製剤は、pH調整剤および緩衝剤、等張化剤、例えば酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウムなどの生理学的条件に近づけるのに必要な薬学的に許容可能な補助物質を含有してもよい。これら製剤における本発明の組成物の濃度は、大きく変動し得、また選択された特定の投与方法および患者のニーズに応じて、主に流体の体積、粘度、体重などに基づいて選択されることとなる。静脈内(IV)投与については、製剤は、滅菌注射可能な水性または油性の懸濁剤などである滅菌注射用製剤であり得る。この懸濁剤は、それらの適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して、公知技術に従って製剤化され得る。滅菌注射用製剤はまた、1,3-ブタンジオールの溶液などである非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌された注射用溶液または懸濁剤であり得る。
いくつかの実施形態においては、本発明の組成物の製剤は、細胞膜と融合するか、またはエンドサイトーシスされるリポソームの使用によって、すなわちエンドサイトーシスをもたらす細胞の表面膜タンパク質受容体に結合するリポソームに結合するか、またはオリゴヌクレオチドに直接結合するリガンドを用いることによって、送達され得る。リポソームを使用することにより、特にリポソーム表面が標的細胞に特異的なリガンドを担持する場合、またはそうでなければ特定の器官に優先的に向けられる場合、インビボでの標的細胞への本発明の組成物の送達に焦点を当てることができる。(例えば、Al-Muhammed,J.Microencapsul.13:293-306,1996、Chonn,Curr.Opin.Biotechnol.6:698-708,1995、Ostro,Am.J.Hosp.Pharm.46:1576-1587,1989を参照)。
IX.方法および使用
いくつかの実施形態においては、本発明は、グルココルチコイド受容体を調節することによって障害または状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の本発明の低不純物の組成物のいずれか一つまたは本発明の医薬組成物を投与し、それによって障害または状態を治療することを含む方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、本発明は、グルココルチコイド受容体に拮抗することによって障害または状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、有効量の本発明の低不純物の組成物のいずれか一つまたは本発明の医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、障害または状態は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、肥満、糖尿病、心臓血管疾患、高血圧、症候群X、うつ病、不安症、緑内障、神経変性、アルツハイマー病、パーキンソン病、クッシング症候群、クッシング病、がん、肝疾患、骨粗しょう症、筋虚弱、副腎疾患に関連するコルチゾル過剰が引き起こす障害、嗜癖、精神病、摂食障害、悪液質、心的外傷後ストレス症候群、術後骨折、GR関連代謝障害、精神病性大うつ病、軽度認知機能障害、認知症、高血糖症、ストレス障害、抗精神病薬誘発性体重増加、せん妄、うつ病患者における認知機能障害、産後精神病、産後うつ病、および未熟児における神経障害からなる群から選択される。
いくつかの実施形態においては、方法は、一以上の第二の薬剤(例えば、治療剤)を投与することを含む。いくつかの実施形態においては、方法は、治療有効量の一以上の第二の薬剤(例えば、治療剤)を投与することを含む。いくつかの実施形態においては、第二の薬剤は、グルココルチコイド受容体を調節するのに有用であることがわかっている薬剤である。いくつかの実施形態においては、第二の薬剤は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、肥満、糖尿病、心臓血管疾患、高血圧、症候群X、うつ病、不安症、緑内障、神経変性、アルツハイマー病、パーキンソン病、クッシング症候群、クッシング病、がん、肝疾患、骨粗しょう症、筋虚弱、副腎疾患に関連するコルチゾル過剰が引き起こす障害、嗜癖、精神病、摂食障害、悪液質、心的外傷後ストレス症候群、術後骨折、GR関連代謝障害、精神病性大うつ病、軽度認知機能障害、認知症、高血糖症、ストレス障害、抗精神病薬誘発性体重増加、せん妄、うつ病患者における認知機能障害、産後精神病、産後うつ病、および未熟児における神経障害を治療するための薬剤である。いくつかの実施形態においては、第二の薬剤は、精神病性大うつ病、ストレス障害、または抗精神病薬誘発性体重増加を治療するための薬剤である。いくつかの実施形態においては、第二の薬剤は、非アルコール性脂肪肝疾患および/または非アルコール性脂肪性肝炎を治療するための薬剤である。いくつかの実施形態においては、第二の薬剤は、嗜癖障害を治療するための薬剤である。いくつかの実施形態においては、第二の薬剤は、がんを治療するための薬剤である。いくつかの実施形態においては、第二の薬剤は、抗がん剤である。いくつかの実施形態においては、第二の薬剤は化学療法である。
いくつかの実施形態においては、本発明の低不純物の組成物のいずれか一つ、または本発明の医薬組成物は、グルココルチコイド受容体を調節することによって障害または状態を治療する方法に使用することができる。
いくつかの実施形態においては、本発明の低不純物の組成物のいずれか一つ、または本発明の医薬組成物は、グルココルチコイド受容体に拮抗することによって障害または状態を治療する方法に使用することができる。
いくつかの実施形態においては、本発明の低不純物の組成物のいずれか一つ、または本発明の医薬組成物は、グルココルチコイド受容体を調節することによって障害または状態を治療する医薬の製造に使用することができる。
いくつかの実施形態においては、本発明の低不純物の組成物のいずれか一つ、または本発明の医薬組成物は、グルココルチコイド受容体に拮抗することによって障害または状態を治療する医薬の製造に使用することができる。
X.実施例
以下の方法において、以下の略語を使用する。
粉末X線回折(XRPD).XRPD分析は、Cu X線管およびPixcel検出器システムを備えたPanalytical社Xpert Pro回折計を使用して実施した。等温の試料を、透過法により分析し、低密度ポリエチレンフィルムの間に保持した。使用したXRPDプログラムには、以下のパラメータ(1)範囲3~40°の2θ、(2)ステップサイズ0.013°、(3)カウント時間99秒、および(4)約22分の実行時間、が含まれた。HighScore Plus 2.2cソフトウェアを使用して、XRPDパターンを選別した。
示差走査熱量測定(DSC).DSC分析を、Perkin Elmer社のJade示差走査熱量計で実施した。正確に計量された試料を、縁曲げされたアルミニウム製の受け皿に入れた。各試料を、10℃/分の速度で窒素下で最大300℃に加熱した。インジウム金属をキャリブレーション標準として使用した。温度は、遷移発生時点で、小数第2位(0.01度)に四捨五入して報告された。
本発明の反応工程は、任意の好適な反応時間の間、実施することができる。例えば反応時間は、何分間、何時間、または何日間であり得る。いくつかの実施形態においては、反応時間は、少なくとも8時間など、数時間であり得る。いくつかの実施形態においては、反応時間は、少なくとも終夜など、数時間であり得る。いくつかの実施形態においては、反応時間は、数日間であり得る。いくつかの実施形態においては、反応時間は、少なくとも二時間であり得る。いくつかの実施形態においては、反応時間は、少なくとも八時間であり得る。いくつかの実施形態においては、反応時間は、少なくとも数日間であり得る。いくつかの実施形態においては、反応時間は、約2時間、または約4時間、または約6時間、または約8時間、または約10時間、または約12時間、または約14時間、または約16時間、または約18時間、または約20時間、または約22時間、または約24時間であり得る。いくつかの実施形態においては、反応時間は、約1日間、または約2日間、または約3日間、または約4日間、または約5日間、または約6日間、または約1週間、または約1週間以上の間であり得る。
本発明の反応工程は、任意の好適な反応温度で、実施することができる。代表的な温度としては、室温未満、室温、または室温超が挙げられるが、これに限定されない。本発明の方法で有用な他の温度としては、約-40℃~約65℃、または約室温~約40℃、または約40℃~約65℃、または約40℃~約60℃が挙げられる。いくつかの実施形態においては、反応混合物は、約室温の温度、または約15℃、または約20℃、または約25℃、または約30℃、または約35℃、または約40℃、または約45℃、または約50℃、または約55℃、または約60℃、または約65℃の温度とすることができる。
実施例1.(R)-1-(4-フルオロフェニル)-4a-(4-(トリフルオロメチル)ピコリノイル)-1,4,4a,5,7,8-ヘキサヒドロ-6H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6-カルボン酸tert-ブチルの調製
0.7~0.8部の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジンを、6.8部のトルエンに加える。この溶液を、窒素下で-5~5℃に冷却する。1.3~1.5部の試薬、臭化i-プロピルマグネシウム(2-Me-THF中の3.0M溶液)を、バッチの温度を-5~5℃に維持しながら溶液に添加する。グリニャール反応は、反応完了まで-5~5℃で、≧6時間にわたって起こる(HPLCにて、≦15%の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン)。
7.0部のトルエン中の、1.0部の(R)-1-(4-フルオロフェニル)-1,4,7,8-テトラヒドロ-6H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a,6(5H)-ジカルボン酸6-(tert-ブチル) 4a-メチル(化合物9)の溶液を、バッチの温度を-5~5℃に維持しながら添加する。反応混合物を15~25℃に加温させて、この温度を少なくとも12時間維持し、カップリング反応が完了するまで継続する(HPLCにて、≦1.0%の化合物9が残存)。
この反応を、10部の水中の0.28部の酢酸の添加によってクエンチする。溶液を攪拌し、次いで静置させる。水相を廃棄し、有機相を12部の塩酸水溶液で洗浄する。水相を廃棄し、有機相を12部の水で洗浄する。水相は廃棄する。この生成物を、≦50℃での共沸蒸留により乾燥する(KFにて、≦0.1%の水;HPLCにて、≦20ppmの2-MeTHF)。生成物をトルエン(5~8%w/w)中で単離し、1.1~1.3部を得る(90~100%のモル収率)。表題化合物の特性解析データは、米国特許第8,859,774号の中間体29のものと一致した。
実施例2.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン(Relacorilant)の調製方法I
目標の化合物を、以下のステップを使用して調製した。
(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-臭化水素酸塩の調製
実施例1からの生成物1.0部のトルエン溶液を容器に加える。1.0~1.2部の臭化水素ガスを、反応が完了するまで-5~5℃の温度で添加する(HPLCにて、≦1.0%の実施例1からの生成物が残存)。混合物をろ過乾燥機に移し、-5~5℃の温度で少なくとも2.6部のトルエンで洗浄した。
その固体を、真空/窒素下で、-5~10℃で少なくとも24時間乾燥させ、12~24時間ごとにサンプリングする(GCにて、≦25%のトルエンが残存)。トリス-臭化水素酸塩化合物が単離され、1.1~1.3部を得る(85~100%のモル収率)。
(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノンの調製
ステップ2よりのトリス-臭化水素酸塩中間体1.0部を、-5~5℃で7.8部の酢酸イソプロピルに添加する。0.3部のピラゾールスルホニルクロリドおよび1.2部のトリエチルアミンを添加し、そして反応が完了するまで最低3時間攪拌を続ける(HPLCにて、≦2%のトリス-臭化水素酸塩中間体が残存)。その有機溶液を、15~25℃で少なくとも8.8部の水で洗浄する。次いで、有機相を、3.7部のHCl/水溶液(pH4~5に調整)で洗浄する。次いで有機相を、13部のNaCl/水の溶液(pH5~6に調整)で洗浄する。
その有機溶液に、0.3部のシリカゲルを添加する。溶液をろ過し、そして少なくとも1.2部の酢酸イソプロピルですすぐ。母液は、≦50℃で真空下で濃縮され、アセトンでの溶媒交換を行う(GCにて、≦10%の酢酸イソプロピル)。未精製relacorilantをアセトン(目標40%w/w)中で単離し、0.6~0.8部(70~90%のモル収率)の未精製relacorilantを得る。未精製relacorilantの特性解析データは、米国特許第8,859,774号の実施例18のものと一致した。
実施例3.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノンの精製
実施例2の生成物を、以下の方法により精製した。
分取HPLCでの精製
HPLCカラムを、イソプロピルアルコールを使用してC18で加圧充填した。このクロマトグラフィー用樹脂はrelacorilant生成専用であるため、充填したカラムは各生成物のロット内で複数のサイクルで再利用した。表2に示した溶出パラメータの範囲内で生成物の画分を回収するための回収時間を決定するために、使用試験を実施した。
充填カラムを、1~2カラム体積の移動相Aで平衡化した。溶液中の未精製relacorilant(1.0~1.5kg)を、流量3L/分でクロマトグラフィー用カラムにロードした。生成物を、流量4.5L/分で、100分間かけて移動相Bから移動相Cへのグラジエントを使用してカラムから溶出した。使用試験での確立した回収時間に従って、カラム溶出液を複数の回収槽に分けることによって分取を行った。カラムでの分取後、カラムを流量6.5L/分で緩衝液Cで10分間洗浄して、充填材料を再生した。
その後、カラム平衡化、ロード、溶出、分取、およびカラム洗浄を繰り返し、さらなる画分を得た。回収槽内の溶出画分をサンプリングし、relacorilantの純度および関連物質について試験する。工程内許容基準(HPLCにて、≧98.0%の純度、≦0.6%の式X-5、≦0.20%の個々の不純物)を満たす溶出画分を、生成物画分として認定し、プールする。
MTBE/ヘプタンでの精製
分取HPLC精製後、以下の工程に記載されるように、relacorilant画分のプールをさらに精製する。ACN:FA:水中のrelacorilantの溶液を、塩化ナトリウムで飽和にし、合計で≧45部の酢酸エチルで抽出する。この酢酸エチル溶液を、≧30部のNaCl/水の溶液で洗浄した。その有機相を、酢酸エチル中で3~5部のrelacorilantである濃度に、≦50℃で真空下で濃縮する(KFにて、≦1%)。溶媒交換をMTBEで実施し、≦50℃で真空下で、MTBE溶液中のrelacorilantの体積で≧11部まで濃縮する(GCにて、≦5%の酢酸エチル)。このrelacorilant溶液を、CUNOカートリッジフィルターでろ過する(HPLCにて、≦0.30の式X-5、≦0.20の式X-6、≦0.15の式X-4、≦0.10%の未知の不純物)。
このMTBE溶液中のrelacorilantを、30~40℃で10部のヘプタンにゆっくりと添加し、溶液を-5~5℃に冷却して、relacorilantを沈殿させる。relacorilant沈殿物を回収し、≧2部のヘプタンで洗浄する。湿潤ろ過ケーキを、≦50℃で、≧4時間乾燥する(GCにて、≦15%のMTBE、≦15%のヘプタン、≦4ppmのメチルブロミド、≦4ppmの2-ブロモプロパン、≦4ppmの1,4-ジブロモペンタン)。精製relacorilantを単離し、0.60~0.90部(60~90%のモル収率)の精製relacorilantを得る。
メタノール溶媒での洗浄
精製relacorilantを13.6部のメタノールに溶解した。このメタノール溶液を、≦50℃で、真空下で、MTBE中のrelacorilant溶液の体積で≧9部に濃縮した(GCにて、≦300ppmのMTBE、≦300ppmのヘプタン)。この溶液を0.22μmのインラインフィルターを介して15部の水にゆっくりと添加して、relacorilantを沈殿させた。relacorilant沈殿物をろ過により回収し、少なくとも5部の水で洗浄した(HPLCにて、≦4ppmの1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、≦4ppmの1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、≦4ppmの1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチル、≦4ppmの1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピル、≦50ppmのギ酸)。次いで、真空下でrelacorilantを乾燥させた(KFにて、≦1.1%;GCにて、≦4500ppmの酢酸イソプロピル、≦4500ppmのアセトン、≦370ppmのアセトニトリル、≦4500ppmの酢酸エチル、≦2700ppmのメタノール、≦5000ppmのヘプタン、≦5000ppmのMTBE)。
実施例4.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン(Relacorilant)の調製方法II
目標の化合物を、以下のステップを使用して調製した。
ステップ1.(R)-1-(4-フルオロフェニル)-4a-(4-(トリフルオロメチル)ピコリノイル)-1,4,4a,5,7,8-ヘキサヒドロ-6H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6-カルボン酸tert-ブチルの調製
ステップ1は、2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン(3.0当量)を、(R)-1-(4-フルオロフェニル)-1,4,7,8-テトラヒドロ-6H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a,6(5H)-ジカルボン酸6-(tert-ブチル) 4a-メチル(化合物9、1.0当量)に加えることに関し、これはグリニャール試薬iPrMgCl(3.05当量)を使用したハロ-金属間の交換により促進される。ワークアップ処理中、中間体ヘミケタールはケトンに変換され、そしてステップ1の生成物はトルエン中の溶液として単離されて、次のステップで直接使用する。
1.真空でのパージにより窒素で反応器を不活性にする。
2.残存する真空を使用して、溶媒添加ラインから反応器にトルエン(40.0Kg)を投入する。
3.反応器の内容物を少なくとも5分間激しく攪拌する。
4.反応器の内容物を、底部の出口弁から適切な廃棄物受け器に排出する。
5.蒸留用の反応器をセットアップし、完全真空状態に置く。反応器が見かけ上乾燥していることを確認する。
6.(R)-1-(4-フルオロフェニル)-1,4,7,8-テトラヒドロ-6H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a,6(5H)-ジカルボン酸6-(tert-ブチル)4a-メチル(化合物9、7.2Kg)を、マンウェイ(manway)から反応器に投入する。
7.反応器を窒素で不活性にする。
8.残存する真空を使用して、溶媒添加ラインから反応器にトルエン(31.2Kg)を投入して、攪拌を開始する。
9.反応器の内容物を25℃で少なくとも5分間攪拌し、化合物9を溶解させる。
10.攪拌を停止し、反応器の内容物を、質量既知の清潔なプラスチック被覆ドラム容器に移す。
11.残存する真空を使用して、溶媒添加ラインから反応器にトルエン(6.2Kg)を投入する。
12.反応器の内容物を少なくとも5分間攪拌する。
13.攪拌を停止し、反応器の内容物を、ステップ10で使用したプラスチックドラム容器に移す。
14.残留する真空を使用して、溶媒添加ラインから反応器にトルエン(40.0Kg)を投入する。
15.反応器の内容物を少なくとも2分間攪拌する。
16.撹拌を停止し、反応器の内容物を底部の出口弁から廃棄用ドラム容器に排出する。
17.残存する真空を使用して、溶媒添加ラインから反応器にトルエン(100Kg)を投入する。
18.反応器を窒素で3回加圧パージする。
19.2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン(11.56Kg)を、試薬添加ラインから真空下で投入する。
20.反応器の内容物を0℃に冷却する。
21.バッチの温度を5℃未満に維持しながら、少なくとも20分間かけて、THF(26.4Kg)中でおよそ20%の塩化イソプロピルマグネシウムを、試薬添加ラインから反応器に投入する。
22.反応器の内容物を0℃で少なくとも2時間熟成させる。
23.反応器をサンプリングして、2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジンのDes-ブロモへの変換を判断する(254nmで判断した場合、89%の変換が達成された)。
24.化合物9のトルエン溶液を含有するステップ10および13よりのプラスチック被覆ドラム容器の内容物を、バッチの温度を5℃未満に維持しながら、試薬添加ラインから少なくとも20分間かけて反応器に投入する。
25.反応器の内容物を20℃に加温する。
26.反応器の内容物を20℃で少なくとも1時間熟成させる。
27.反応器をサンプリングして、化合物9からステップ1の生成物への反応変換を判断する(210nmで、100%の変換が達成された)。
28.反応器の内容物を0℃に冷却する。
29.酢酸(5.06Kg)を、少なくとも20分間かけて、溶媒添加ラインから反応器に投入する。添加中、バッチの温度を10℃未満に維持できるようにする。
30.反応器の内容物を20℃に加温する。
31.反応器をサンプリングして、ステップ1の生成物の反応プロファイルおよびLCAPを判断する(210nmで、82.2%と検出された)。
32.反応器の内容物を22℃で最低12時間熟成させる。
33.精製水(132.2Kg)を、清潔に見えるドラム容器に投入し、そして37%の塩酸(14.2Kg)を投入することにより1Mの塩酸溶液を作製する。
34.残存する真空を使用して、1M塩酸(73.2Kg)のドラム容器の内容物の半分を溶媒添加ラインから反応器に投入する。
35.反応器の内容物を少なくとも5分間攪拌し、攪拌を停止し、二相の混合物に沈降させるようにする。
36.下方の水溶液層を清潔な質量既知のドラム容器に排出する。
37.残存する真空を使用して、1M塩酸(73.2Kg)の内容物の残りを溶媒添加ラインから反応器に投入する。
38.反応器の内容物を少なくとも5分間攪拌し、攪拌を停止し、二相の混合物に沈降させるようにする。
39.下方の水溶液層を清潔な質量既知のドラム容器に排出する。
40.炭酸水素ナトリウム(1.3Kg)を75Lのドラム容器に投入し、次いでそのドラム容器に精製水(42.7Kg)を投入し、溶解するまで混合して、3重量%の炭酸水素ナトリウム溶液を生成する。
41.残存する真空を使用して、3重量%の炭酸水素ナトリウム溶液(44.0Kg)を含有するドラム容器の内容物を、溶媒添加ラインから反応器に投入する。
42.反応器の内容物を少なくとも5分間攪拌し、攪拌を停止し、二相の混合物に沈降させるようにする。
43.下方の水溶液層を清潔な質量既知のドラム容器に排出する。
44.精製水(100Kg)を清潔に見えるドラム容器に投入する。
45.残存する真空を使用して、溶媒添加ラインから反応器にステップ44よりの精製水(72Kg)を投入する。
46.反応器の内容物を少なくとも15分間攪拌し、攪拌を停止し、二相の混合物に沈降させるようにする。
47.下方の水溶液層を清潔な質量既知のドラム容器に排出する。
48.蒸留のために反応器を構成する。
49.反応器の内容物を45℃未満に維持し、約72Lの最終体積を達成するように減圧下で蒸留させる。
50.反応器の内容物を20℃に冷却する。
51.反応器よりの有機層を、10μmのカートリッジフィルターを介して、清潔に見える青色のHDPE(高密度ポリエチレン)被覆ドラム容器に移す。
52.このドラム容器からサンプルを取り出し、ステップ1の生成物およびHPLCによる反応プロファイルに基づいて、両者の重量パーセントを求める(求めた重量パーセントは13.99%である)。
53.実収率は99.54%であると求められた。
表題化合物の特性解析データは、米国特許第8,859,774号の中間体29のものと一致した。
ステップ2.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-メタンスルホン酸塩の調製
ステップ2は、メタンスルホン酸(4.5当量)を使用して達成されるBocの脱保護と、その後の0.25mol%のステップ2のトリスMSA塩の種を使用して開始される反応混合物からの結晶化によるトリスMSA塩としての生成物の単離に関する。
1.真空でのパージにより窒素で反応器を不活性にする。
2.残存する真空を使用して、ステップ1の生成物(70Kg、補正後8.90Kg)の溶液を、溶媒添加ラインから、インラインフィルターを介して反応器に投入し、攪拌を開始する。
3.部分真空パージ(-300~-400mbar)により反応器を不活性にする。
4.反応器の内容物を40℃未満に維持しながら、約18Lの最終体積を達成するように減圧下で蒸留させる。
5.残存する真空を使用して、溶媒添加ラインから反応器にアセトニトリル(71Kg)を投入する。
6.反応器の内容物を40℃未満に維持しながら、約18Lの最終体積を達成するように減圧下で蒸留させる。
7.残存する真空を使用して、溶媒添加ラインから反応器にアセトニトリル(14Kg)を投入する。
8.反応器の内容物を22℃に冷却する。
9.反応器からサンプルを取り出す。H NMRでトルエンの含量を確認する(結果:1.135重量/重量)。
10.反応器の内容物を0℃に冷却する。
11.バッチの温度を10℃未満に維持しながら、残存する真空を使用して試薬添加ラインから反応器にメタンスルホン酸(7.1Kg)を投入する(少なくとも15分間かけて)。
12.残存する真空を使用して、試薬添加ラインから反応器にアセトニトリル(2Kg)を投入する。
13.部分真空パージ(-300~-400mbar)により反応器を不活性にする。
14.反応器の内容物を、少なくとも20分かけて22℃までゆっくりと加温する。
15.反応器にステップ2の生成物の種(30g)を投入する。
16.反応器の内容物を22℃で少なくとも3時間熟成させる。
17.反応器からサンプルを取り出す。ステップ1の生成物に対する、ステップ2の生成物の遊離塩基のLCAP(液体クロマトグラフィー面積百分率)を確認する(結果:>99%)。
18.酢酸イソプロピル(39Kg)を、投入ポンプを使用して、最低30分間かけて溶媒添加ラインから反応器に投入する。
19.反応器の内容物を22℃で少なくとも1時間熟成させる。
20.反応器から試料(約30~50mL)を取り出す。そのスラリーをろ過し、HPLCにより、液体中のステップ2の生成物の遊離塩基の濃度を確認する(結果:5.8mg/ml)。
21.攪拌を停止し、反応器の内容物を加圧フィルターに排出し、プラスチック被覆ドラム容器に液体を回収する。
22.テトラヒドロフラン(24Kg)を、投入ポンプを使用して溶媒添加ラインから反応器に投入し、攪拌を開始する。
23.攪拌を停止し、次いで内容物を反応器の底部の出口弁から加圧フィルターに排出し、液体をプラスチック被覆ドラム容器に回収する。
24.テトラヒドロフラン(24Kg)をスプレーボールから加圧フィルターに投入し、液体をプラスチック被覆ドラム容器に回収する。
25.窒素流下で、加圧フィルター上の固体を脱水する。
26.固体を加圧フィルターから、清潔に見えるトレイに移し、棚型乾燥機に入れる。
27.乾燥機を真空下にし、最小限の窒素流入を設定する。
28.乾燥機を40℃に設定し、固体を少なくとも18時間乾燥する。
29.乾燥機を20℃に冷却し、大気圧に戻す。
30.固体を、乾燥機から、ライナーバッグ間に乾燥剤パウチを二つ入れた、袋が二重になった清潔な質量既知の帯電防止ポリエチレンライナーバッグに移し、ライナーバッグをHDPE白色ケグに入れる。
31.単離量は、ステップ2のトリスMSA塩が9.6Kg、ステップ2の遊離塩基は60.5重量%、収率79.1%である。
ステップ3.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノンの調製
酢酸エチル中のステップ2のトリスMSA塩を、トリエチルアミン(4.1当量)と共に、1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド(1.0当量)と反応させる。HPLCにより判断して反応完了が達成されたら、過剰なスルホニルクロリドを、捕捉剤(N-メチルピペラジン、0.25当量)との反応によって除去する。次いで反応物を、1MのHClで、次いで水で洗浄することにより、ワークアップ処理を行う。メタノールへの溶媒交換を行い、周囲温度で水にゆっくりと添加することによって非晶質固体としてrelacorilantが沈殿する。
1.反応器を窒素で不活性にする。
2.ステップ2の生成物(トリスMSA塩)(0.779Kg、補正後0.474Kg(遊離塩基))を反応器に投入する。
3.酢酸エチル(10.08Kg)を投入ポンプを使用して反応器に投入し、攪拌する。
4.部分真空パージ(-300~-400mbar)により反応器を不活性にする。
5.反応器の内容物を-5℃に冷却する。
6.バッチの温度を5℃に維持しながら、投入ポンプを使用してトリエチルアミン(0.443Kg)を投入する(少なくとも5分かけて)。
7.反応器の内容物を-5℃で少なくとも5分間熟成させる。
8.1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド(0.198Kg)を、清潔な質量既知のHDPEドラム容器に投入し、このドラム容器に酢酸エチル(2.012Kg)を投入する。
9.ドラム容器の内容物を完全に混合して、完全な溶解を確認する。
10.ドラム容器の内容物を、バッチの温度を5℃未満に維持しながら、投入ポンプを使用して溶媒添加ラインから反応器に投入する(少なくとも5分かけて)。
11.酢酸エチル(1.0Kg)を、ステップ10からの投入ポンプのセットアップを介して反応器に投入する。
12.反応器の内容物を、少なくとも15分かけて20℃に加温する。
13.反応器の内容物を20℃で少なくとも4時間熟成させる。
14.反応器からサンプルを取り出し、HPLCを使用して分析して、ステップ2(遊離塩基)に対するrelacorilantのLCAPを確認する。結果は243nmで99.1%である。
15.投入ポンプを使用して、N-メチルピペラジン(26.7g)を反応器に投入する。
16.反応器の内容物を20℃で少なくとも14時間熟成させる。
17.反応器からサンプルを取り出し、HPLCにより分析して、1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドの消費量を求める。その結果、スルホニルクロリドは検出されなかった。
18.精製水(7.0Kg)を、清潔に見える25Lの黒色の帯電防止ドラム容器に投入し、その後濃塩酸(0.77Kg)を投入して、1.0MのHCl溶液を生成する。
19.1.0MのHCl溶液を溶媒添加ラインから反応器に投入する(3.93Kg)。
20.反応器の内容物を少なくとも5分間攪拌し、攪拌を停止し、二相の混合物に沈降させるようにする。
21.下方の水溶液層を底部の出口弁から200Lのプラスチック被覆ドラム容器に排出する。
22.1.0MのHCl溶液を溶媒添加ラインから反応器に投入する(3.88Kg)。
23.反応器の内容物を少なくとも5分間攪拌し、攪拌を停止し、二相の混合物に沈降させるようにする。
24.下方の水溶液層を底部の出口弁から200Lのプラスチック被覆ドラム容器に排出する。
25.精製水(3.92Kg)を投入ポンプを使用して溶媒添加ラインから投入し、攪拌を開始する。
26.反応器の内容物を少なくとも5分間攪拌し、攪拌を停止し、二相の混合物に沈降させるようにする。
27.下方の水溶液層を底部の出口弁から200Lのプラスチック被覆ドラム容器に排出する。
28.精製水(3.91Kg)を投入ポンプを使用して溶媒添加ラインから投入し、攪拌を開始する。
29.反応器の内容物を少なくとも5分間攪拌し、攪拌を停止し、二相の混合物に沈降させるようにする。
30.下方の水溶液層を底部の出口弁から200Lのプラスチック被覆ドラム容器に排出する。
31.精製水(3.92Kg)を投入ポンプを使用して溶媒添加ラインから投入し、攪拌を開始する。
32.反応器の内容物を少なくとも5分間攪拌し、攪拌を停止し、二相の混合物に沈降させるようにする。
33.下方の水溶液層を底部の出口弁から200Lのプラスチック被覆ドラム容器に排出する。
34.反応器の内容物を、清潔な質量既知の25Lドラム容器に排出する(排出質量、12.31Kg)。
35.ドラム容器からサンプルを取り出し、分析して、relacorilantのアッセイ収率を求める(結果:644.30g、103.1%)。
36.Whatmanフィルターの出口をロータリーエバポレーターに接続するようにインラインフィルターを組み立てる。
37.残存する真空を使用して、25Lドラム容器の内容物をWhatmanフィルターを通してロータリーエバポレーターに移す。
38.ステップ37よりのrelacorilant溶液を濃縮して、最終的な体積を約1.5Lにする。
39.メタノール(6.16Kg)をロータリーエバポレーターに投入する。
40.ステップ39よりのrelacorilant溶液を濃縮して、最終的な体積を約3.0Lにする。
41.サンプルを取り出し、H NMRで残留酢酸エチルのレベルを分析する(結果:1.87%重量/重量の酢酸エチル)。
42.ステップ40よりのrelacorilant溶液を、清潔な質量既知の5Lショット瓶に移す。
43.メタノール(4.0Kg)を、投入ポンプを使用して溶媒添加ラインから反応器に投入し、少なくとも5分間攪拌する。
44.反応器の内容物を、廃棄物のラベルを付した清潔なプラスチック被覆ドラム容器に移す。
45.精製水(11.68Kg)を、投入ポンプを使用して溶媒添加ラインから反応器に投入し、攪拌を開始する。
46.急速攪拌(>90rpm)下で、反応器に、試薬添加ラインから投入ポンプを使用して少なくとも30分かけて、relacorilant溶液を含有する5Lショット瓶の内容物を投入する(添加中は、約160rpmの攪拌とし、添加完了後は、約50rpmに攪拌速度を下げることに留意されたい)。
47.反応器の内容物を20℃で少なくとも12時間攪拌する。
48.反応器からサンプルを取り出し、ろ過し、HPLCにより分析して、液体中のrelacorilantの濃度を確認する。
49.攪拌を停止し、反応器の内容物をフィルターに排出し、液体を質量既知のプラスチック被覆ドラム容器に回収する。
50.精製水(2.34Kg)を、投入ポンプを使用して溶媒添加ラインから反応器に投入する。
51.反応器の内容物を20℃で少なくとも5分間攪拌する。
52.攪拌を停止し、反応器の内容物をフィルターに排出し、液体を質量既知のプラスチック被覆ドラム容器に回収する。
53.フィルター内のろ過ケーキを、窒素で少なくとも10分間脱水する。
54.当該固体をフィルターから清潔に見えるトレイに移し、トレイを乾燥機に入れる。
55.乾燥機の電源を入れ、温度を50℃に設定する。
56.乾燥機内の固体を、窒素を流入しながら、真空下で、最低15時間乾燥する。
57.固体を、乾燥機から、ライナーバッグ間に乾燥剤パウチを二つ入れた、袋が二重になった清潔な質量既知の帯電防止ポリエチレンライナーバッグに移し、ライナーバッグをHDPEケグに入れる。
58.収率:606g、97.0%。
表題化合物の特性解析データは、米国特許第8,859,774号の実施例18のものと一致した。
実施例5.純度プロファイル
実施例3および実施例4の化合物の不純物プロファイルを求めた。
実施例6.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン シュウ酸塩の調製
約180mgの(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノンをアセトニトリル中に溶解し、原液を形成した。別個にシュウ酸をアセトニトリルに溶解し、等モル量で原液に加えた。得られた油状物を結晶化した。次いで、結晶を、ブーフナー漏斗およびフラスコを使用して、5mLのアセトニトリルで洗浄した。次いで、結晶を、ブーフナー漏斗およびフラスコを使用して、窒素流下で3時間乾燥させた。
実施例7.(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-塩酸塩の調製
スキーム5からのBoc脱保護および結晶化の手順を以下に説明する。
1.容器に1(16.0g、95.1wt%、28.05mmol、1.0当量)およびMeCN(80mL、5体積)を投入し、0℃に冷却した。
2.HCl(CPME中3M、36.8mL、112.2mmol、4.0当量)を、内部温度を10℃未満に維持しながら、2分かけて添加した。
3.反応混合物を室温に加温し、20時間熟成した。反応変換率は、HPLC LCAP(FFCAM法)により求めたところ、98%であった。
4.DIPEA(2.0mL、11.7mmol、0.4当量)を、室温で30秒かけて添加した。
5.反応混合物に、2・HCl(およそ5mg)でシードし、室温で20分間熟成させた。
6.DIPEA(7.1mL、44.4mmol、1.5当量)を、シリンジポンプを使用して室温で45分間かけて添加し、さらに30分間熟成させた。HPLCにより求めたところ、溶液中での2の損失は19.9mg/mLであった。
7.貧溶媒であるIPAC(96mL、6体積)を1時間かけて添加し、そのスラリーを室温で16時間熟成した。HPLCにより求めたところ、溶液中での2の損失は8.2mg/mLであった。
8.このスラリーを-20℃に冷却し、2時間熟成した。HPLCにより求めたところ、溶液中での2の損失は7.8mg/mLであった。
9.このスラリーを、N2下でろ過し、MeCN(16mL、1体積)で脱液し、40℃で16時間、真空下で乾燥させて、白色結晶性固体として72%の単離収率で2・HClを得た(9.57g、LCAP純度99.6、2に対して93.3wt%)。母液は、2をアッセイ収率13%で含有した。
実施例8.[(4aR)-1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-6-[(2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル]-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)-2-ピリジニル)メタノンの調製
目標の化合物を、以下のステップを使用して調製した。
ステップ2のトリスMSA塩を酢酸エチル中に懸濁し、0℃に冷却し、次いでトリエチルアミン(4.1当量)を投入して溶液を形成し、続いて2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド(1.0当量)を添加した。HPLCにより判断して反応完了が達成されたら、過剰なスルホニルクロリドを、捕捉剤(N-メチルピペラジン、0.25当量)との反応によって除去する。次いで反応物を、1Mの塩酸水溶液での洗浄と、それに続く3%(w/w)の炭酸水素ナトリウム水溶液での洗浄によって、ワークアップ処理する。エタノールへの溶媒交換を行い、エタノール、アセトンおよび水の混合物から非晶質固体として表題化合物が沈殿する。表題化合物を、ろ過により単離し、水で洗浄し、高温で真空下で乾燥する。
1.容器を酢酸エチルで洗浄し、真空下で乾燥させた。
2.ステップ2のトリスMSA塩[12.81kg(補正後7.81kg)]および酢酸エチル(161.6kg)を容器に投入し、内容物を0℃に冷却した。
3.バッチの温度を<5℃に維持しながら、トリエチルアミン(7.32kg)を10分間かけて容器に投入し、そのラインを酢酸エチルで洗浄した。
4.内容物は、>1時間、<5℃で熟成した。
5.バッチの温度を維持しながら、2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド酢酸エチルの液流[47.0kg(補正後3.20kg)]を容器に投入した。
6.内容物を25分かけて20℃に加温し、この温度で2時間熟成させた。
7.変換をHPLCにより分析した。
8.N-メチルピペラジン(0.44kg)を、5分間かけて容器に投入した。
1.このバッチを20℃で16時間熟成した。
9.1.0MのHCl溶液(129.3kg)を容器に投入し、二相性混合物に沈降するようにさせて、水性層を排出した。このステップは再度繰り返した。
10.1.0MのHCl溶液(64.6kg)を容器に投入し、二相性混合物に沈降するようにさせて、水性層を排出した。
11.3重量%の炭酸水素ナトリウム溶液(65.3kg)を容器に投入し、二相性混合物に沈降するようにさせて、水性層を排出した。
12.精製水(64.0kg)を容器に投入し、二相性混合物に沈降するようにさせて、水性層を排出した。このステップは再度繰り返した。
13.表題化合物の溶液を二つのドラム容器に排出した。
14.表題化合物の溶液を、インラインフィルターを通して第二の容器に投入し、バッチの温度を45℃未満に維持しながら、減圧下で約190Lから38Lまで濃縮した。
15.エタノール(151.3kg)を容器に投入し、バッチの温度を45℃未満に維持しながら、減圧下で液流を約230Lから38Lに濃縮した。
16.表題化合物の溶液を、清潔なプラスチック被覆ドラム容器に移した。
17.精製水(230.6kg)を、インラインフィルターを介して容器に投入した。
18.表題化合物の溶液を、30分間かけて容器に投入した。このスラリーを30分間熟成し、粘着性(gumming)が発生しなかったことを確認した。
19.スラリーをろ過し、ろ過ケーキを精製水(37.9Kg)で洗浄した。
20.湿潤ろ過ケーキを、窒素流下で脱水した。
21.湿潤ろ過ケーキを、40℃の真空オーブンで乾燥させた。
表題化合物を、灰白色固体として単離した。全収量:9.810kg(収率94.6%)。表題化合物の特性解析データは、米国特許第8,859,774号の実施例11CEのものと一致した。
前述の発明は、理解の明確さの目的で、例示および例によっていくらか詳細に説明してきたが、当業者であれば、特定の変更および修正が添付の特許請求の範囲の範囲内で実施され得ることを理解するであろう。さらに、本明細書において提供される各参考文献は、各参考文献が参照により個別に組み込まれているのと同程度に、その全体が参照により組み込まれる。本願と本明細書で提供した参考文献との間に矛盾が存在する場合、本願に従うものとする。

Claims (104)

  1. 以下の式Jの化合物、
    またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
    (a)以下の式IIbの化合物、
    と、以下のスルホニルクロリド、
    とを含む第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Jの化合物を調製することを含み、
    式中、
    は-CH=または-N=であり、
    HXは酸溶媒和物であり、
    下付き文字nは1~4である、方法。
  2. 以下の式Iの化合物、
    またはその薬学的に許容可能な塩を調製することは、
    (a)以下の式IIbの化合物、
    と、以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
    とを含む第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することを含み、
    式中、
    HXは酸溶媒和物であり、
    下付き文字nは1~4である、請求項1に記載の方法。
  3. HXは、HCl、HBr、
    であり、
    式中、
    は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルである、請求項2に記載の方法。
  4. HXはHBrである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 以下の式Iの化合物、
    またはその薬学的に許容可能な塩を調製することは、
    (a)以下の式IIb-1の化合物、
    と、以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
    とを含む第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することであって、式Iの化合物が、1%(w/w)未満の以下の式X‐5の化合物を含有するものである、調製することを含むものであり、
    式中、下付き文字nは1~4である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記第一の反応混合物は、非求核アミン塩基をさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記非求核アミン塩基は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N-ジメチルイソプロピルアミン(DIMPA)、1-エチルピペリジン、N-メチルモルホリン、N-メチルピロリジン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、2,6-ルチジン、2,4,6-コリジン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、キヌクリジン、4-ピロリジノピリジン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、またはそれらの混合物を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記非求核アミン塩基は、トリエチルアミンを含む、請求項6または7に記載の方法。
  9. スルホニルクロリドは、前記式IIb-1の化合物に対して1.2~2.3のモル比で存在する、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. ステップ(a)の後に、
    (a1)前記第一の反応混合物を、pH4~5である水と混合して、第一の有機相および第一の水相を形成することと、
    (a2)前記第一の有機相を、pH5~6である水および塩化ナトリウムと混合することと、
    (a3)前記第一の有機相とシリカゲルとを混合することとをさらに含む、請求項5から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記式IIb-1の化合物は、
    (b)以下の式IIaの化合物、
    および気体状のHBrを含む第二の反応混合物を形成して、以下の構造を有する式IIb-1の化合物を形成するステップによって調製される、請求項5から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記式Iの化合物は、
    (b)以下の式IIaの化合物、
    および気体状のHBrを含む第二の反応混合物を形成して、以下の構造を有する式IIb-1の化合物を形成するステップと、
    (a)以下の式IIb-1の化合物、
    、トリエチルアミン、および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
    を含む第一の反応混合物であって、当該スルホニルクロリドが、式IIb-1の化合物に対して約1.2のモル比で存在する、第一の反応混合物を形成するステップと、
    (a1)前記第一の反応混合物を、pH4~5である水と混合して、第一の有機相および第一の水相を形成するステップと、
    (a2)前記第一の有機相を、pH5~6である水および塩化ナトリウムと混合するステップと、
    (a3)前記第一の有機相およびシリカゲルを混合して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製するものであって、式Iの化合物が、1%(w/w)未満の以下の式X‐5の化合物を含有するものである、式Iの化合物を調製するステップとによって調製される、請求項5から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記式IIaの化合物は、
    (c)グリニャール試薬、以下の式IIIの化合物、
    および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
    を含む第三の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して1.0~1.5のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して1.5~1.7のモル比で存在するものである、第三の反応混合物を形成して、式IIaの化合物が調製されることによって調製される、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記グリニャール試薬は、iPrMgClまたはiPrMgBrを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記グリニャール試薬は、iPrMgBrを含む、請求項13または14に記載の方法。
  16. 前記第三の反応混合物は、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、またはキシレンを含む第三の溶媒をさらに含む、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記第三の溶媒は、2-メチルテトラヒドロフランおよびトルエンを含む、請求項16に記載の方法。
  18. (c1)前記第三の反応混合物に酸および水を加えて、ワークアップ処理混合物を形成するステップと、
    (c2)前記ワークアップ処理混合物を蒸留して、式IIaの化合物と、100ppm未満の量の2-メチルテトラヒドロフランと、0.5%(w/w)未満の量の水とを含む中間体混合物を形成するステップとをさらに含む、請求項13から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記酸は、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、トリフルオロ酢酸、またはそれらの混合物を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記酸は、酢酸を含む、請求項18または19に記載の方法。
  21. 前記式Iの化合物を調製する方法は、
    (c)iPrMgBr、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、以下の式IIIの化合物、
    および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
    を含む第三の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して約1.4のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して約1.65のモル比で存在するものである、第三の反応混合物を形成して、以下の式IIaの化合物が調製されることと、
    (c1)前記第三の反応混合物に酢酸および水を加えて、ワークアップ処理混合物を形成することと、
    (c2)前記ワークアップ処理混合物を蒸留して、前記式IIaの化合物と、100ppm未満の量の2-メチルテトラヒドロフランと、0.5%(w/w)未満の量の水とを含む中間体混合物を形成することと、
    (b)前記中間体混合物および気体状のHBrを含む第二の反応混合物を形成し、以下の構造を有する式IIb-1の化合物を形成することと、
    (a)前記式IIb-1の化合物、トリエチルアミン、および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
    を含む第一の反応混合物であって、当該スルホニルクロリドは、前記式IIb-1の化合物に対して約1.2のモル比で存在するものである、第一の反応混合物を形成して、少なくとも60%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することとを含むものであり、前記式Iの化合物が、1%(w/w)未満の以下の式X‐5の化合物を含有する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記方法は、ステップ(a)の後に、
    (a1)前記第一の反応混合物を、pH4~5である水と混合して、第一の有機相および第一の水相を形成することと、
    (a2)前記第一の有機相を、pH5~6である水および塩化ナトリウムと混合することと、
    (a3)前記第一の有機相とシリカゲルとを混合することとをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  23. 以下の式Iの化合物、
    またはその薬学的に許容可能な塩を精製する方法であって、
    (a)
    (i)少なくとも95%(v/v)の量の水、0.05~0.2%(v/v)の量のギ酸、および1~5%(v/v)の量のアセトニトリルを含む第一の移動相混合物、
    (ii)45~55%(v/v)の量の水、0.01~0.1%(v/v)の量のギ酸、および45~55%(v/v)の量のアセトニトリルを含む第二の移動相混合物、ならびに
    (iii)5~15%(v/v)の量の水、0.005~0.02%(v/v)の量のギ酸、および少なくとも85%(v/v)の量のアセトニトリルを含む第三の移動相を使用して、C18カラムでの高速液体クロマトグラフィーにより式Iの化合物を溶出し、
    少なくとも98%の純度を有する式Iの化合物と、0.75%(w/w)未満の量の以下の式X-5の化合物とを含む溶出混合物を形成することと、
    (a1)前記溶出混合物から前記式Iの化合物を酢酸エチルに抽出して、抽出混合物を形成することと、
    (a2)前記抽出混合物を、真空下でメチルt-ブチルエーテル(MTBE)と混合して、5%(v/v)未満の酢酸エチルを含むMTBE混合物を形成することと、
    (d)フィルターを介してMTBE混合物をろ過して、
    前記式Iの化合物、
    0.5%(w/w)未満の量の前記式X-5の化合物、
    0.3%(w/w)未満の量の以下の式X-4の化合物、
    および0.25%(w/w)未満の量の以下の式X-6の化合物、
    を含むろ過MTBE混合物を形成することと、
    (e)前記ろ過MTBE混合物をヘプタンに添加して、20ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタンを含む式Iの沈殿化合物を形成することと、
    (f)前記式Iの沈殿化合物をメタノール中に溶解して、メタノール混合物を形成することと、
    (g)前記メタノール混合物を水に添加して、式Iの精製化合物を沈殿させることであって、式Iの精製化合物が少なくとも99%の純度を有し、かつ
    0.5%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、
    6ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタン、
    6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、
    および6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリドを含むものである、式Iの精製化合物を沈殿させることとを含む、方法。
  24. 式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また8ppm未満の量で1,4-ジブロモペンタンを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また
    20ppm未満の量の臭化メチルと、
    20ppm未満の量の2-ブロモプロパンと、をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  26. 式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また
    8ppm未満の量の臭化メチルと、
    8ppm未満の量の2-ブロモプロパンと、
    8ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタンと、を含む、請求項23に記載の方法。
  27. 式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また
    0.1%(w/w)未満の量の式X-4の化合物、
    0.2%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、
    0.2%(w/w)未満の量の式X-6の化合物、
    4ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタン、
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、および
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、を含む、請求項23または24に記載の方法。
  28. 式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また
    6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチル、
    および6ppm未満の量の以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピル、をさらに含む、請求項23から27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 式Iの精製化合物は、少なくとも99%の純度を有し、また
    0.1%(w/w)未満の量の式X-4の化合物、
    0.2%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、
    0.2%(w/w)未満の量の式X-6の化合物、
    4ppm未満の量の臭化メチル、
    4ppm未満の量の2-ブロモプロパン、
    4ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタン、
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチル、
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピル、を含む、請求項23から28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記式Iの化合物は、請求項5から22のいずれか一項に記載の方法によって調製される、請求項23から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 以下の式IIaの化合物、
    を調製する方法であって、
    (c)グリニャール試薬、以下の式IIIの化合物、
    および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
    を含む第三の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して1.0~1.5のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して1.5~1.7のモル比で存在するものである、第三の反応混合物を形成して、式IIaの化合物が調製されるステップを含む、方法。
  32. 前記グリニャール試薬は、iPrMgClまたはiPrMgBrを含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記グリニャール試薬は、iPrMgBrを含む、請求項31または32に記載の方法。
  34. 前記第三の反応混合物は、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、またはキシレンを含む第三の溶媒をさらに含む、請求項31から33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記第三の溶媒は、2-メチルテトラヒドロフランおよびトルエンを含む、請求項34に記載の方法。
  36. (c1)前記第三の反応混合物に酸および水を加えて、ワークアップ処理混合物を形成することと、
    (c2)前記ワークアップ処理混合物を蒸留して、式IIaの化合物と、200ppm未満の量の2-メチルテトラヒドロフランと、0.5%(w/w)未満の量の水とを含む中間体混合物を形成することとをさらに含む、請求項35に記載の方法。
  37. 前記酸は、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、トリフルオロ酢酸、またはそれらの混合物を含む、請求項36に記載の方法。
  38. 前記酸は、酢酸を含む、請求項36または37に記載の方法。
  39. HXは
    であり、
    式中、
    は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
    下付き文字nは1~4である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  40. 以下の式Jの化合物、
    またはその薬学的に許容可能な塩を調製することは、
    (a)以下の式IIb-2の化合物、
    および以下のスルホニルクロリド、
    を含む第四の反応混合物を形成して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Jの化合物を調製することを含むものであり、
    式中、
    は-CH=または-N=であり、
    は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
    下付き文字nは1~4である、請求項39に記載の方法。
  41. 以下の式Iaの化合物、
    またはその薬学的に許容可能な塩を調製することは、
    (a)以下の式IIb-2の化合物、
    および以下の2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド、
    を含む第四の反応混合物を形成して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iaの化合物を調製することを含むものであり、
    式中、
    は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
    下付き文字nは1~4である、請求項39または40に記載の方法。
  42. 前記式Iaの化合物は、1%(w/w)未満の以下の式X-5aの化合物を含有する、請求項41に記載の方法。
  43. 以下の式Iの化合物、
    またはその薬学的に許容可能な塩を調製することは、
    (a)以下の式IIb-2の化合物、
    および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
    を含む第四の反応混合物を形成して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を調製することを含むものであり、
    式中、
    は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
    下付き文字nは1~4である、請求項39または40に記載の方法。
  44. は、C1~2アルキル、C1~2ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルである、請求項40から43のいずれか一項に記載の方法。
  45. は、メチル、エチル、-CF、フェニル、または4-メチルフェニルである、請求項40から44のいずれか一項に記載の方法。
  46. は、メチルである、請求項40から45のいずれか一項に記載の方法。
  47. nは、3である、請求項40から46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記第四の反応混合物は、非求核アミン塩基をさらに含む、請求項40から47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記非求核アミン塩基は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N-ジメチルイソプロピルアミン(DIMPA)、1-エチルピペリジン、N-メチルモルホリン、N-メチルピロリジン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、2,6-ルチジン、2,4,6-コリジン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、キヌクリジン、4-ピロリジノピリジン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、またはそれらの混合物を含む、請求項48に記載の方法。
  50. 前記非求核アミン塩基は、トリエチルアミンを含む、請求項48または49に記載の方法。
  51. 前記第四の反応混合物は、第四の溶媒をさらに含む、請求項40から50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、または酢酸n-ブチル、またはそれらの混合物を含む、請求項51に記載の方法。
  53. 前記第四の溶媒は、酢酸エチルを含む、請求項51または52に記載の方法。
  54. スルホニルクロリドは、前記式IIb-2の化合物に対して約1.0のモル比で存在する、請求項40から53のいずれか一項に記載の方法。
  55. (a1)第四の反応混合物にメタノールを添加するステップと、
    (a2)第四の反応混合物に水を加えて、式Iの化合物を沈殿させるステップとをさらに含む、請求項40から54のいずれか一項に記載の方法。
  56. (a)以下の式IIb-2の化合物、
    トリエチルアミン、酢酸エチル、および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
    を含む第四の反応混合物であって、当該スルホニルクロリドが、式IIb-2の化合物に対して約1.0の比で存在する、第四の反応混合物を形成するステップと、
    (a1)前記第四の反応混合物にメタノールを添加するステップと、
    (a2)前記第四の反応混合物に水を加えて、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を沈殿させるステップとを含む、請求項43から55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記式Iの化合物は、1%(w/w)未満の以下の式X-5の化合物を含有する、請求項43から56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 以下の式IIb-2の化合物、
    を調製する方法であって、
    (b)以下の式IIaの化合物、
    および以下の式のスルホン酸、
    を含む第五の反応混合物を形成し、式IIb-2の化合物を形成することを含むものであり、
    式中、
    は、C1~6アルキル、C1~10ハロアルキル、フェニル、または4-メチルフェニルであり、
    下付き文字nは1~4である、方法。
  59. 前記第五の反応混合物は、第五の溶媒をさらに含む、請求項58に記載の方法。
  60. 前記第五の溶媒は、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル(MTBE)、トルエン、またはそれらの組み合わせを含む、請求項59に記載の方法。
  61. 前記第五の溶媒は、アセトニトリルを含む、請求項59または60に記載の方法。
  62. 前記式IIaの化合物は、
    (c)グリニャール試薬、以下の式IIIの化合物、
    および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
    を含む第六の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して2.8~3.2のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して2.8~3.3のモル比で存在するものである、第六の反応混合物を形成して、式IIaの化合物が調製されるステップによって調製される、請求項58から61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記グリニャール試薬は、iPrMgClまたはiPrMgBrを含む、請求項62に記載の方法。
  64. 前記グリニャール試薬は、iPrMgClを含む、請求項62または63に記載の方法。
  65. 前記第五の反応混合物は、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、またはキシレンを含む第五の溶媒をさらに含む、請求項62から64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記第五の溶媒は、テトラヒドロフランおよびトルエンを含む、請求項65に記載の方法。
  67. (c1)前記第六の反応混合物に酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成することと、
    (c2)前記ワークアップ処理混合物を蒸留して、式IIaの化合物を含む中間体混合物を形成することとをさらに含む、請求項62または66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 前記酸は、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、トリフルオロ酢酸、またはそれらの混合物を含む、請求項67に記載の方法。
  69. 前記酸は、酢酸を含む、請求項67または68に記載の方法。
  70. 前記第五の反応混合物は、式IIaの化合物を含む中間体混合物をさらに含む、請求項67から69のいずれか一項に記載の方法。
  71. (c)テトラヒドロフラン、トルエン、iPrMgCl、以下の式IIIの化合物、
    および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
    を含む第六の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して約3.0のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して約3.05のモル比で存在するものである、第六の反応混合物を形成するステップと、
    (c1)前記第六の反応混合物に酢酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成するステップと、
    (c2)前記ワークアップ処理混合物を蒸留して、以下の式IIaの化合物を含む中間体混合物を形成するステップと、
    (b)前記中間体混合物、
    アセトニトリル、およびメタンスルホン酸を含む第五の反応混合物を形成して、以下の式IIb-2の化合物を形成するステップとを含む、請求項62から70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 以下の式Iの化合物、
    またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
    (c)テトラヒドロフラン、トルエン、iPrMgCl、以下の式IIIの化合物、
    および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
    を含む第六の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して約3.0のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して約3.05のモル比で存在するものである、第六の反応混合物を形成することと、
    (c1)前記第六の反応混合物に酢酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成することと、
    (c2)前記ワークアップ処理混合物を蒸留して、以下の式IIaの化合物を含む中間体混合物を形成することと、
    (b)前記中間体混合物、
    アセトニトリル、およびメタンスルホン酸を含む第五の反応混合物を形成して、以下の式IIb-2の化合物を形成することと、
    (a)式IIb-2の化合物、トリエチルアミン、酢酸エチル、および以下の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
    を含む第四の反応混合物であって、当該スルホニルクロリドが、式IIb-2の化合物に対して約1.0の比で存在する、第四の反応混合物を形成することと、
    (a1)前記第四の反応混合物にメタノールを添加することと、
    (a2)反応混合物に水を添加して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iの化合物を沈殿させることとを含む、方法。
  73. 以下の式Iaの化合物、
    またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法であって、
    (c)テトラヒドロフラン、トルエン、iPrMgCl、以下の式IIIの化合物、
    および以下の2-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン、
    を含む第六の反応混合物を形成することであって、当該ピリジンが、式IIIの化合物に対して約3.0のモル比で存在し、またグリニャール試薬が、式IIIの化合物に対して約3.05のモル比で存在するものである、第六の反応混合物を形成することと、
    (c1)前記第六の反応混合物に酢酸および水を添加して、ワークアップ処理混合物を形成することと、
    (c2)前記ワークアップ処理混合物を蒸留して、以下の式IIaの化合物を含む中間体混合物を形成することと、
    (b)前記中間体混合物、
    アセトニトリル、およびメタンスルホン酸を含む第五の反応混合物を形成して、以下の式IIb-2の化合物を形成することと、
    (a)式IIb-2の化合物、トリエチルアミン、酢酸エチル、および以下の2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド、
    を含む第四の反応混合物であって、当該スルホニルクロリドが、式IIb-2の化合物に対して約1.0の比で存在する、第四の反応混合物を形成することと、
    (a1)前記第四の反応混合物にメタノールを添加することと、
    (a2)反応混合物に水を添加して、少なくとも75%の収率および少なくとも98%の純度で式Iaの化合物を沈殿させることとを含む、方法。
  74. 組成物であって、
    少なくとも99%(w/w)の量の以下の式Iの化合物、
    および0.01~1%(w/w)の量の一以上の不純物を含む、組成物。
  75. 前記不純物が、
    0.5%(w/w)未満の量の以下の式X-4の化合物、
    0.2%(w/w)未満の量の以下の式X-5の化合物、
    および0.1%(w/w)未満の量の以下の式X-6の化合物、
    のうちの少なくとも一つを含む、請求項74に記載の組成物。
  76. 前記不純物は、
    0.1%(w/w)未満の量の式X-4の化合物、
    0.15%(w/w)未満の量の式X-5の化合物、および
    0.1%(w/w)未満の量の式X-6の化合物を含む、請求項74または75に記載の組成物。
  77. 前記不純物は、
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、および
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチルをさらに含む、請求項74から76のいずれか一項に記載の組成物。
  78. 前記不純物は、
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホニルクロリド、
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸メチル、
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸エチル、および
    4ppm未満の量の1-メチル-1H-ピラゾール-4-スルホン酸イソプロピルをさらに含む、請求項74から76のいずれか一項に記載の組成物。
  79. 前記不純物は、
    4ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタンをさらに含む、請求項74から78のいずれか一項に記載の組成物。
  80. 前記不純物は、
    メチルブロミド、
    2-ブロモプロパン、および
    4ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタンをさらに含む、請求項74から78のいずれか一項に記載の組成物。
  81. 前記不純物は、
    0.40%(w/w)未満の量の以下の式X-Dの化合物、
    および0.40%(w/w)未満の量の以下の式X-Eの化合物、
    をさらに含む、請求項74から80のいずれか一項に記載の組成物。
  82. 組成物であって、
    少なくとも99%(w/w)の量の以下の式Iaの化合物、
    および0.01~1%(w/w)の量の一以上の不純物を含む、組成物。
  83. 前記不純物は、
    0.5%(w/w)未満の量の以下の式X-4aの化合物、
    0.2%(w/w)未満の量の以下の式X-5aの化合物、
    および0.1%(w/w)未満の量の以下の式X-6aの化合物、
    のうちの少なくとも一つを含む、請求項82に記載の組成物。
  84. 前記不純物は、
    0.1%(w/w)未満の量の式X-4aの化合物、
    0.15%(w/w)未満の量の式X-5aの化合物、および
    0.1%(w/w)未満の量の式X-6aの化合物を含む、請求項82または83に記載の組成物。
  85. 前記不純物は、
    4ppm未満の量の2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド、
    4ppm未満の量の2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホン酸メチル、
    4ppm未満の量の1-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホン酸エチル、および
    4ppm未満の量の1-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホン酸イソプロピルをさらに含む、請求項82から84のいずれか一項に記載の組成物。
  86. 前記不純物は、
    4ppm未満の量の臭化メチル、
    4ppm未満の量の2-ブロモプロパン、および
    4ppm未満の量の1,4-ジブロモペンタンをさらに含む、請求項82から85のいずれか一項に記載の組成物。
  87. 前記不純物は、
    0. 40%(w/w)未満の量の以下の式X-Daの化合物、
    および0.40%(w/w)未満の量の以下の式X-Eaの化合物、
    をさらに含む、請求項82から86のいずれか一項に記載の組成物。
  88. 結晶形態の以下の(R)-(1-(4-フルオロフェニル)-1,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-4aH-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン トリス-メタンスルホン酸塩であって、
    約18.2°、18.3°、および19.7°の2-θ±0.2°の2-θにピークを有する粉末X線回折(XRPD)パターンによって特徴付けられる、結晶形態。
  89. 前記XRPDは、約9.9°、16.5°、および17.6°の2-θ±0.2°の2θにおけるピークをさらに含む、請求項88に記載の結晶形態。
  90. 前記XRPDは、約5.0°、14.5°、17.9°、19.0°、20.8°、22.9°、23.4°、および25.3°の2-θ±0.2°の2-θにおけるピークをさらに含む、請求項89に記載の結晶形態。
  91. 前記XRPDは、約5.0°、9.9°、14.5°、16.5°、17.6°、17.9°、18.2°、18.3°、19.0°、19.7°、20.8°、22.9°、23.4°、および25.3°の2-θ±0.2°の2-θにおけるピークを含む、請求項90に記載の結晶形態。
  92. 実質的に図2に記載するようなXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項88から91のいずれか一項に記載の結晶形態。
  93. 約167°で発生する吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)熱分析曲線によって特徴付けられる、請求項88から92のいずれか一項に記載の結晶形態。
  94. 実質的に図3に記載するようなDSC熱分析曲線によって特徴付けられる、請求項93に記載の結晶形態。
  95. 請求項74から81のいずれか一項に記載の組成物、および一以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  96. 一以上の追加的な治療薬をさらに含む、請求項95に記載の医薬組成物。
  97. グルココルチコイド受容体を調節することによって障害または状態を治療する方法であって、当該治療を必要とする対象に、治療有効量の請求項74から81のいずれか一項に記載の組成物または請求項95もしくは96に記載の医薬組成物を投与し、それによって前記障害または状態を治療することを含む、方法。
  98. グルココルチコイド受容体に拮抗することによって障害または状態を治療する方法であって、当該治療を必要とする対象に、治療有効量の請求項74から81のいずれか一項に記載の組成物または請求項95もしくは96に記載の医薬組成物を投与し、それによって前記障害または状態を治療することを含む、方法。
  99. 脂肪肝疾患を治療する方法であって、当該治療を必要とする対象に、治療有効量の請求項74から81のいずれか一項に記載の組成物または請求項95もしくは96に記載の医薬組成物を投与し、それによって前記脂肪肝疾患を治療することを含む、方法。
  100. 前記脂肪肝疾患は、アルコール関連肝疾患(ARLD)または非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)である、請求項99に記載の方法。
  101. 前記アルコール関連肝疾患は、アルコール脂肪肝疾患(AFL)、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、またはアルコール性肝硬変である、請求項100に記載の方法。
  102. 前記非アルコール性脂肪肝疾患は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)または非アルコール性肝硬変である、請求項99または100に記載の方法。
  103. 前記非アルコール性脂肪肝疾患は、非アルコール性脂肪性肝炎である、請求項102に記載の方法。
  104. 抗精神病薬誘発性体重増加を治療する方法であって、当該治療を必要とする対象に、治療有効量の請求項74から81のいずれか一項に記載の前記結晶形態または請求項95もしくは96の医薬組成物を投与し、それによって抗精神病薬誘発性体重増加を治療することを含む、方法。
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