JP2024126083A - ネット装置 - Google Patents

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悠介 川北
雄一 式田
高大 山森
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Abstract

【課題】容易にかつ短時間で着脱できるネット装置を提供する。【解決手段】所定の幅方向の範囲および高さ範囲に張られるネット材21と、一方の端部5a側がネット材21に接続された索体5と、幅方向に延びてネット材21よりも上方の高さに架設された横架材4と、を有し、索体5は、一方の端部5a側が横架材4に対して幅方向に直交する前後方向の一方側に位置し、他方の端部5b側が横架材4に対して前後方向の他方側に位置するように横架材4に巻き掛けられ、横架材4に巻き掛けられている巻き掛け位置52よりも他方の端部5b側が昇降することによって、巻き掛け位置52よりも一方の端部5a側がネット材21とともに他方の端部5b側とは上下反対となる上下方向に昇降する。【選択図】図2

Description

本発明は、ネット装置に関する。
工事現場などでは、発生した砂塵が周囲に飛散することを防止するために、外周部に防砂ネットを設けることがある(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2002-115212号公報 特開平4-124305号公報
防砂ネットが強風にあおられると、その音が騒音となることがある。このため、工事現場の周辺住民から、砂塵が発生する作業を行う時間帯は防砂ネットを設置し、砂塵が発生する虞が無い時間帯は防砂ネットを外してほしいという要望が出ることがある。
しかしながら、防砂ネットなどのネットの着脱は、高所作業が含まれ安全対策が必要で手間や時間がかかるという問題があった。
そこで、本発明は、容易にかつ短時間で着脱できるネット装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るネット装置は、所定の幅方向の範囲および高さ範囲に張られるネット材と、一方の端部側が前記ネット材に接続された索体と、前記幅方向に延びて前記ネット材よりも上方の高さに架設された横架材と、を有し、前記索体は、前記一方の端部側が前記横架材に対して前記幅方向に直交する前後方向の一方側に位置し、他方の端部側が前記横架材に対して前記前後方向の他方側に位置するように前記横架材に巻き掛けられ、前記横架材に巻き掛けられている巻き掛け位置よりも前記他方の端部側が昇降することによって、前記巻き掛け位置よりも前記一方の端部側が前記ネット材とともに前記他方の端部側とは上下反対となる上下方向に昇降する。
本発明では、横架材に巻き掛けられた索体の他方の端部側を下降させることによって、索体の一方の端部に接続されたネット材を引き上げることができ、索体の他方の端部側を上昇させることによってネット材を降ろすことができる。本発明では、ネットの昇降を容易に行うことができるため、ネット材を上昇させて張られた状態と、ネットを下降させて取集した状態とに容易に切り替えることができる。
また、本発明に係るネット装置では、前記ネット材の昇降をガイドするガイド部を有していてもよい。
このような構成とすることにより、昇降するネット材が位置ずれすることを防止できる。
また、本発明に係るネット装置では、前記ネット材は、防砂ネットであってもよい。
このような構成とすることにより、砂塵の飛散を防止する防砂ネットを必要に応じて張った状態と収集した状態とに切り替えることができる。
本発明によれば、ネット材を容易にかつ短時間で着脱できる。
本発明の実施形態による使用状態のネット装置の正面図である。 使用状態のネット装置の側面図である。 収集状態のネット装置の側面図である。
以下、本発明の実施形態によるネット装置について、図1-図3に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態によるネット装置1は、工事現場で発生した砂塵が周囲に飛散することを防止するために設けられている。ネット装置1は、工事現場の外周部11に沿って設けられている。本実施形態によるネット装置1は、砂塵の飛散を防止するネット材21が、図1および図2に示すような工事現場の外周部11に沿って所定の高さ範囲において張られた状態と、図3に示すような下方に降ろされて集積された状態と、に切り替え可能である。図2および図3では、ネット材21を破線で示している。
以下では、ネット材21が工事現場の外周部11に沿って所定の高さ範囲において張られた状態を使用状態と表記し、ネット材21が下方に降ろされて収集された状態を収集状態と表記する。ネット装置1は、工事中に仮設される設備であり、工事が完了したら撤去される。本実施形態のネット装置1は、工事用フェンス9とともに設置されている。
以下では、工事現場の外周部11に沿った水平方向を幅方向と表記する。幅方向は、図1における紙面の左右方向であり、図2および図3における紙面に直交する方向である。工事現場の外周部11とは、例えば、工事現場の敷地境界の近傍の領域である。幅方向に直交する水平方向を前後方向と表記する。前後方向は、図1における紙面に直交する方向であり、図2および図3における紙面の左右方向である。前後方向のうち工事現場側を前側、隣地側を後側と表記する。前後方向の前側は、図1における紙面に直交する方向の手前側、図2および図3における紙面の右側である。前後方向の後側は、図1における紙面に直交する方向の奥側、図2および図3における紙面の左側である。ネット装置1は、工事現場の外周部11の一部に沿って設けられている。ネット装置1は、上下方向から見た平面視において直線状に設けられている。
図1から図3に示すように、ネット装置1は、ネット部2と、支柱3と、横架材4と、索体5と、ガイド部6と、有する。
ネット部2は、ネット材21と、上側芯材22と、下側芯材23と、を有する。ネット材21は、防砂や防風に使用される可撓性を有する網目を有するシート材である。本実施形態のネット材21は、防砂ネットを想定している。ネット材21は、長方形状である。上側芯材22は、ネット材21の縁部における上記長方形の1つの辺に対応する縁部21aに沿って設けられている。下側芯材23は、ネット材21の上側芯材22が取り付けられている縁部21aと対向する縁部21bに沿って設けられている。上側芯材22および下側芯材23は、単管パイプなどである。上側芯材22および下側芯材23は、幅方向に延びる姿勢に配置されている。ネット材21が使用状態となると、上側芯材22および上側芯材22が取り付けられているネット材21の縁部21aは、ネット部2の上端部に位置する。以下では、縁部21aを上縁部21aと表記することがある。
ネット材21が使用状態となると、下側芯材23および下側芯材23が取り付けられているネット材21の縁部21bは、ネット部2の下端部に位置する。
図1に示すように、上側芯材22および下側芯材23の長さ寸法は、ネット材21の幅寸法よりも長い。上側芯材22および下側芯材23の両端部は、ネット材21の側縁部21c,21cよりも外側に突出している。
支柱3は、単管パイプなどである。支柱3は、上下方向に延びている。支柱3は、地盤に支持されている。支柱3は、幅方向に間隔をあけて複数設けられている。本実施形態では、複数の支柱3は、地盤に設けられた支柱支持体7に支持されている。
図2および図3に示すように、支柱支持体7は、杭体71と、第1杭上部連結材72と、第2杭上部連結材73と、を有する。杭体71は、単管パイプなどである。杭体71は、下部側が地盤に挿入され、上部側が地上に突出している。杭体71は、幅方向および前後方向に間隔をあけて配列されている。杭体71は、前後方向に2つ配列されている。杭体71は、工事用フェンス9を設置する領域に合わせて幅方向に複数配列されている。
第1杭上部連結材72および第2杭上部連結材73は、地上に配置され、杭体71の上部と連結されている。第1杭上部連結材72および第2杭上部連結材73は、単管パイプなどである。第1杭上部連結材72は、前後方向に延びる姿勢に配置されている。
第1杭上部連結材72は、前後方向に配列された2本の杭体71の上端部近傍に架設されている。第2杭上部連結材73は、幅方向に延びる姿勢に配置されている。第2杭上部連結材73は、幅方向に配列された複数の杭体71それぞれの上端部近傍に連結されている。第1杭上部連結材72と第2杭上部連結材73とは、互いに連結されていてもよい。
支柱3は、支柱支持体7の後側に配置された杭体71や第2杭上部連結材73、第1杭上部連結材72の後端部近傍などに連結されている。本実施形態では、支柱3の幅方向のピッチと、杭体71の幅方向のピッチとは、略同じである。本実施形態では、前側から後側に向かって漸次上側に延び、支柱支持体7の前側に配置された複数の杭体71や第2杭上部連結材73、第1杭上部連結材72の前端部近傍と支柱3の上下方向の中間部とを連結する補強材74が設けられている。複数の支柱3および支柱支持体7には、工事用フェンス9が取り付けられている。
横架材4は、単管パイプなどである。横架材4は、幅方向に延びている。横架材4は、複数の支柱3の上端部の間に架設されている。
索体5は、親綱などに使用されるロープである。索体5の一方の端部5aは、ネット部2の上側芯材22と連結されている。索体5の他方の端部5b側は、作業者が作業時に把持する。本実施形態では、複数の索体5が1つの上側芯材22に幅方向に間隔をあけて取り付けられている。
索体5は、横架材4に巻き掛けられている。複数の索体5は、一方の端部側が横架材4の前側に配置され、他方の端部5b側が横架材4の後側に配置されている。
索体5は、他方の端部5b側が昇降することによって横架材4に巻き掛けられている巻き掛け位置52を最上位置として巻き掛け位置52よりも一方の端部5a側が上側芯材22とともに他方の端部5b側とは反対となる上下方向に昇降する。作業者が索体5の他方の端部5b側を下方に降ろすと、索体5の巻き掛け位置52よりも一方の端部5a側が上昇し、ネット部2の上側芯材22およびネット材21の上縁部21aが引き上げられて上昇する。作業者が他方の端部5b側を上方に上げると、索体5の巻き掛け位置52よりも一方の端部5a側が下降可能になり、ネット部2の上側芯材22およびネット材21が重力によって下降する。
ガイド部6は、ネット部2の上昇をガイドする。本実施形態では、ガイド部6は、上側芯材22の両端部を下側から上側に向かって漸次前側から後側に向かう斜め方向に移動可能に支持している。ガイド部6は、複数のガイドレール61を有する。複数のガイドレール61は、それぞれ長尺に形成され、下側から上側に向かって漸次前側から後側に向かう斜め方向に延びる向きに設置される。複数のガイドレール61は、ネット部2が設けられる範囲において幅方向に間隔をあけて配置されている。幅方向の両端に位置するガイドレール61,61は、ネット部2の幅方向の両端部の位置に設けられる。複数のガイドレール61のそれぞれの下端部は、支柱支持体7の前縁部分に固定されている。複数のガイドレール61のそれぞれの上端部は、支柱3の上端部や横架材4に固定されている。ガイドレール61には、幅方向に貫通し、長さ方向に延びる溝部62(図2および図3参照)が形成されている。溝部62には、上側芯材22が挿入される。
図2および図3に示すように、ガイドレール61は、2本の棒材63,63と、連結材64と、を有する。棒材63は、例えば、単管パイプである。連結材64は、2本の棒材63,63を間隔をあけて平行に連結する。連結材64は、例えば、単管パイプ用の三連クランプである。三連クランプの中央以外の両側のクランプに棒材63(単管パイプ)を固定することにより、2本の棒材63,63の間に間隔が形成されている。2本の棒材63,63の間の間隔が上記の溝部62に相当する。ガイドレール61は、溝部62が幅方向に開口する向きに配置される。
上述しているように、上側芯材22の両端部は、ガイドレール61の溝部62に挿入されている。下側芯材23は、地盤面の近くにおいて支柱支持体7と複数のガイドレール61との間に設置される。下側芯材23は、移動しないように支柱支持体7の前側の部材に固定されていてもよい。
図2に示すように、ネット部2が使用状態となると、上側芯材22は、ガイドレール61の溝部62の上部に位置する。ネット材21は、ガイドレール61に沿って下側から上側に向かって漸次前側から後側に向かう斜め方向に広げられる。
図3に示すように、ネット部2が収集状態となると、上側芯材22は、ガイドレール61の溝部62の下端部に位置する。ネット部2は、支柱支持体7の前側に収集される。
ネット部2を収集状態から使用状態にするには、索体5の他方の端部5b側を下方に引っ張り、ネット部2の上側芯材22を溝部62の上部まで上方に引き上げる。ネット部2が使用状態に広がったら、その状態を維持するように索体5の他方の端部5b側を支柱支持体7の第1杭上部連結材72や第2杭上部連結材73などに固定し、索体5の移動を拘束する。これにより、上側芯材22の位置が溝部62の上部の所定の高さに固定され、ネット材21が広げられた使用状態に維持される。
ネット部2を使用状態から収集状態にするには、索体5を支柱支持体7から外し、索体5の移動を可能にする。これにより、上側芯材22およびネット材21が重力によって溝部62に沿って下端部まで下降し、ネット部2が支柱支持体7の前側に収集される。
次に、本実施形態によるネット装置1の作用・効果について説明する。
本実施形態によるネット装置1では、横架材4に巻き掛けられた索体5の他方の端部5b側を下降させることによって、索体5の一方の端部5aに接続されたネット部2を引き上げることができ、他方の端部5b側を上昇させることによってネット部2を降ろすことができる。本実施形態によるネット装置1では、ネット部2の昇降を容易に行うことができるため、ネット部2を上昇させて張られた状態と、ネット部2を下降させて取集した状態とに容易に切り替えることができる。
また、本実施形態によるネット装置1では、ネット部2の昇降をガイドするガイド部6を有している。このような構成とすることにより、昇降するネット部が位置ずれすることを防止できる。
本実施形態によるネット装置1では、ネット材21は、砂塵の飛散を防止する防砂ネットである。このような構成とすることにより、砂塵の飛散を防止する防砂ネットを必要に応じて張った状態と収集した状態とに切り替えることができる。
以上、本発明によるネット装置の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、ネット材21に上側芯材22および下側芯材23が取り付けられているが、使用状態のネット材21が所望の張られた状態に維持できるようであれば、上側芯材22および下側芯材23が取り付けられていなくてもよい。
上記の実施形態のネット装置1は、ネット部2の昇降をガイドするガイド部6が設けられているが、ガイド部6が設けられていなくてもよい。ガイド部6の形態は、上記以外であってもよい。
上記の実施形態では、ネット部2は、下側から上側に向かって漸次前側から後側に向かう斜め方向に昇降しているが、鉛直方向に昇降してもよい。
上記の実施形態では、横架材4は、複数の支柱3に架設されているが、間隔をあけて配置された壁体などに架設されていてもよい。複数の支柱3が地盤に支持される形態は、上記以外であってもよい。例えば、複数の支柱3は、支柱支持体7に支持されず、下端部が地盤に挿入されて地盤に直接支持されていてもよい。
上記の実施形態では、ネット材21は、砂塵の飛散を防止する防砂ネットを想定しているが、防砂ネットに代わって防風のためのネットや、所定の領域への人や物の侵入を防止するためのネットなどであってもよい。
上記の実施形態では、ネット装置1は、工事用フェンス9とともに設置されているが、工事用フェンス9とは別に設置されていてもよい。
2015年9月の国連サミットにおいて採択された17の国際目標として「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」がある。
本実施形態に係るネット装置は、このSDGsの17の目標のうち、例えば「9.産業と技術革新の基板をつくろう」の目標などの達成に貢献し得る。
1 ネット装置
3 支柱
4 横架材
5 索体
5a 端部
5b 端部
6 ガイド部
21 ネット材
61 ガイドレール

Claims (3)

  1. 所定の幅方向の範囲および高さ範囲に張られるネット材と、
    一方の端部側が前記ネット材に接続された索体と、
    前記幅方向に延びて前記ネット材よりも上方の高さに架設された横架材と、を有し、
    前記索体は、
    前記一方の端部側が前記横架材に対して前記幅方向に直交する前後方向の一方側に位置し、他方の端部側が前記横架材に対して前記前後方向の他方側に位置するように前記横架材に巻き掛けられ、前記横架材に巻き掛けられている巻き掛け位置よりも前記他方の端部側が昇降することによって、前記巻き掛け位置よりも前記一方の端部側が前記ネット材とともに前記他方の端部側とは上下反対となる上下方向に昇降するネット装置。
  2. 前記ネット材の昇降をガイドするガイド部を有する請求項1に記載のネット装置。
  3. 前記ネット材は、防砂ネットである請求項1または2に記載のネット装置。
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