JP2024100622A - 転写基板保持装置、転写装置、および転写方法 - Google Patents

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義之 新井
達弥 岡田
敏行 陣田
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Abstract

Figure 2024100622000001
【課題】可撓性を有する転写基板に保持された素子を正確に被転写基板へ転写することができる転写基板保持装置、転写装置、および転写方法を提供する。
【解決手段】表面側に素子21が保持された可撓性を有する転写基板22へ活性エネルギー線11を照射するために転写基板22の裏面側を保持する転写基板保持装置13であって、転写基板22における素子21を保持する領域である素子保持領域22cと対向する部分には、転写基板22と対向する面である転写基板対向面13aから転写基板対向面13aの反対面にかけて活性エネルギー線11を透過させるとともに転写基板22と接する透過部13bが設けられ、転写基板対向面13a側における透過部13bの外側には、吸引力を発して転写基板22を吸着保持する領域である吸引領域17が設けられている
【選択図】図1

Description

本発明は、転写基板に保持された素子を活性エネルギー線の照射によって被転写基板へ転写するための転写基板保持装置、転写装置、および転写方法に関する。
近年、半導体チップはコスト低減のために小型化され、この小型化した半導体チップを高精度に実装するための取組みが行われている。この小型化したチップを高速で実装するにあたり、転写基板に接合されたチップの転写基板との接合面へレーザを照射することによってアブレーションを生じさせ、チップを転写基板から剥離、付勢させて被転写基板へと転写する、いわゆるレーザリフトオフなる手法が採用されている。
特許文献1には、アブレーション技術を用いて素子を転写する素子の転写装置が開示されている。この素子の転写装置では、レーザビームを発生させるレーザ光源と、そのレーザ光源からのレーザビームを所要の方向に反射させる反射手段と、その反射手段と連動してレーザビームの照射及び非照射を制御する制御手段とを有するレーザ照射装置を用いて、転写基板上に複数配列された素子の一部に対してレーザビームを選択的に照射し、素子を保持する層のアブレーション(溶発)を発生させる。この選択的なアブレーションによって素子の一部が被転写基板上に転写される。すなわち、レーザリフトオフにより素子が転写基板から被転写基板へ転写される。
特に、次世代パッケージングや次世代パワーデバイスなどでは性能を向上させるために幅寸法が数mmであるのに対し素子の厚みが数umとなることもある。このような素子を転写基板から被転写基板やボンディングヘッドへ移し替えるにあたり、レーザリフトオフ以外の転写方式、たとえばニードルピックアップ方式やスライダー方式では転写時に素子の一部分に荷重が集中して素子に割れが生じる可能性がある。これに対し、レーザリフトオフ方式では素子にダメージを与えることなく転写基板から素子を分離させることができる。
特開2003-77940号公報
一方、転写基板がテープ状、フィルム状といった可撓性を有するものであり、この転写基板に保持された素子をレーザリフトオフにより被転写基板へ転写する場合には、素子と被転写基板との間隔が素子ごとにばらつくことを防ぐために、転写基板自体を撓み無く平坦に保持する必要がある。
この場合、たとえばガラス板など透過性を有する透過部材に転写基板の裏面側(素子を保持していない方の面側)を貼り付けることにより転写基板の平坦性を確保し、当該透過部材を透過させて転写基板と素子の界面にレーザビームを照射することによって素子を被転写基板へ転写させることが考え得る。しかしながら、この場合には転写基板の裏面側に粘着性を持たせる工程が必要であるといった問題、そして、図6に示すように透過部材91に転写基板92を貼り付けた際に皺94が生じてしまった場合、被転写基板95と素子93との間隔にばらつきが生じたり被転写基板95に対して素子93が傾いたりしてしまい、正確に被転写基板95へ素子93を転写できなくなるといった問題が生じるおそれがあった。
本願発明は、上記問題点を鑑み、可撓性を有する転写基板に保持された素子を正確に被転写基板へ転写することができる転写基板保持装置、転写装置、および転写方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の転写基板保持装置は、表面側に素子が保持された可撓性を有する転写基板へ活性エネルギー線を照射するために当該転写基板の裏面側を保持する転写基板保持装置であって、前記転写基板における素子を保持する領域である素子保持領域と対向する部分には、前記転写基板と対向する面である転写基板対向面から当該転写基板対向面の反対面にかけて前記活性エネルギー線を透過させるとともに前記転写基板と接する透過部が設けられ、前記転写基板対向面側における前記透過部の外側には、吸引力を発して前記転写基板を吸着保持する領域である吸引領域が設けられていることを特徴としている。
この転写基板保持装置により、転写基板に粘着性を持たせずとも転写基板を転写基板対向面に倣うように保持することができ、透過部を透過させて転写基板と素子の界面に活性エネルギー線を照射することが可能である。
また、前記転写基板を保持した状態において、前記透過部が設けられた領域が前記転写基板の前記素子保持領域の全体を内包すると良い。
こうすることにより、転写基板保持装置が保持した転写基板に保持された全ての素子に活性エネルギー線を照射することができる。
また、前記吸引領域は、前記転写基板対向面の面内方向に複数の小領域に分割されており、当該複数の小領域において互いに独立して吸引力のオンオフを切り替えることが可能であっても良い。
こうすることにより、転写基板と透過部との間に空気が残存することを防ぎ、転写基板を転写基板対向面にしっかりと倣うように保持することができる。
また、上記課題を解決するために本発明の転写装置は、可撓性を有する転写基板に保持された素子を活性エネルギー線の照射により被転写基板に転写する転写装置であり、表面側に素子が保持された前記転写基板の裏面側を保持する転写基板保持部と、素子を挟んで前記転写基板と前記被転写基板とが対向した状態において前記転写基板を通して素子に向けて活性エネルギー線を照射し、素子を前記転写基板から剥離させて前記被転写基板へ移動させる、エネルギー照射部を有し、前記転写基板保持部は、前記転写基板における素子を保持する領域である素子保持領域と対向する部分には、前記転写基板と対向する面である転写基板対向面から当該転写基板対向面の反対面にかけて前記活性エネルギー線を透過させるとともに前記転写基板と接する透過部が設けられ、前記転写基板対向面側における前記透過部の外側には、吸引力を発して前記転写基板を吸着保持する領域である吸引領域が設けられていることを特徴としている。
この転写装置により、可撓性を有する転写基板に保持された素子を正確に被転写基板へ転写することができる。具体的には、透過部と吸引領域を有する転写基板保持部を有することにより、転写基板に粘着性を持たせずとも転写基板を転写基板対向面に倣うように保持することができ、透過部を透過させて転写基板と素子の界面に活性エネルギー線を照射することが可能である。
また、前記転写基板保持部は、前記転写基板を保持した状態において、前記透過部が設けられた領域が前記転写基板の前記素子保持領域の全体を内包すると良い。
こうすることにより、転写基板保持部が保持した転写基板に保持された全ての素子に活性エネルギー線を照射することができる。
また、前記吸引領域は、前記転写基板対向面の面内方向に複数の小領域に分割されており、当該複数の小領域において互いに独立して吸引力のオンオフを切り替えることが可能であっても良い。
こうすることにより、転写基板と透過部との間に空気が残存することを防ぎ、転写基板を転写基板対向面にしっかりと倣うように保持することができる。
また、上記課題を解決するために本発明の転写方法は、可撓性を有する転写基板に保持された素子を活性エネルギー線の照射により被転写基板に転写する転写方法であり、表面側に素子が保持された前記転写基板の裏面側を転写基板保持部により保持する転写基板保持工程と、素子を挟んで前記転写基板と前記被転写基板とが対向した状態において前記転写基板を通して素子に向けて活性エネルギー線を照射し、素子を前記転写基板から剥離させて前記被転写基板へ移動させる、エネルギー照射工程を有し、前記転写基板保持部は、前記転写基板における素子を保持する領域である素子保持領域と対向する部分には、前記転写基板と対向する面である転写基板対向面から当該転写基板対向面の反対面にかけて前記活性エネルギー線を透過させるとともに前記転写基板と接する透過部が設けられ、前記転写基板対向面側における前記透過部の外側には、吸引力を発して前記転写基板を吸着保持する領域である吸引領域が設けられていることを特徴としている。
この転写方法により、可撓性を有する転写基板に保持された素子を正確に被転写基板へ転写することができる。具体的には、透過部と吸引領域を有する転写基板保持部を有することにより、転写基板に粘着性を持たせずとも転写基板を転写基板対向面に倣うように保持することができ、透過部を透過させて転写基板と素子の界面に活性エネルギー線を照射することが可能である。
また、前記転写基板保持部は、前記転写基板を保持した状態において、前記透過部が設けられた領域が前記転写基板の前記素子保持領域の全体を内包すると良い。
こうすることにより、転写基板保持部が保持した転写基板に保持された全ての素子に活性エネルギー線を照射することができる。
また、前記吸引領域は、前記転写基板対向面の面内方向に複数の小領域に分割されており、当該複数の小領域において互いに独立して吸引力のオンオフを切り替えることが可能であって、前記転写基板保持工程では各前記複数の小領域において吸引力をオフからオンに切り替えるタイミングに差を持たせ、段階的に前記転写基板を吸着保持すると良い。
こうすることにより、転写基板と透過部との間に空気が残存することを防ぎ、転写基板を転写基板対向面にしっかりと倣うように保持することができる。
また、前記転写基板保持工程は、前記転写基板対向面が上を向いた状態の前記転写基板保持部に対し前記表面側が上を向いた状態の前記転写基板が上方にある状態から前記転写基板保持部と前記転写基板を接近させ、前記転写基板を前記転写基板保持部に載置させる転写基板接触工程と、前記吸引領域において前記転写基板保持部が前記転写基板を吸着保持する転写基板吸着工程と、前記転写基板を吸着保持した状態で前記転写基板対向面が下向きとなるように前記転写基板保持部が上下反転する反転工程と、を有しても良い。
こうすることにより、転写基板を転写基板対向面に載置させやすく、かつ、素子の転写時に転写基板保持部が転写基板を下向きに保持することができる。
また、前記転写基板保持工程は、前記表面側が下を向き、前記表面側に保持された素子が平坦面に載置されている状態の前記転写基板に対し前記転写基板対向面が下を向いた状態の前記転写基板保持部が上方にある状態から前記転写基板保持部と前記転写基板を接近させ接触させる転写基板接触工程と、前記吸引領域において前記転写基板保持部が前記転写基板を吸着保持する転写基板吸着工程と、を有しても良い。
こうすることにより、転写基板保持部が転写基板を下向きに撓み無く保持する形態を少ない工程で形成することができる。
また、前記転写基板は、リング部材により把持されており、前記転写基板保持工程は、前記表面側が下を向き、前記リング部材が載置台に載置されている状態の前記転写基板に対し前記転写基板対向面が下を向いた状態の前記転写基板保持部が上方にある状態から前記転写基板保持部と前記転写基板を接近させ接触させる転写基板接触工程と、前記吸引領域において前記転写基板保持部が前記転写基板を吸着保持する転写基板吸着工程と、を有しても良い。
こうすることにより、転写基板保持部が転写基板を下向きに撓み無く保持する形態を少ない工程で形成することができる。
本発明の転写基板保持装置、転写装置、および転写方法により、可撓性を有する転写基板に保持された素子を正確に被転写基板へ転写することができる。
本発明の一実施形態における転写装置を説明する図である。 本実施形態における転写基板保持装置を説明する図である。 本実施形態の転写装置を用いた転写方法における転写基板保持工程を説明する図である。 本発明の他の実施形態における転写基板保持工程を説明する図である。 本発明の他の実施形態における転写基板保持工程を説明する図である。 従来の転写方法を説明する図である。
本発明の一実施形態における転写装置について、図1を参照して説明する。
転写装置10は、レーザ光11を照射するレーザ照射部12、転写基板22を保持して少なくともX軸方向、Y軸方向に移動可能な転写基板保持部13、転写基板保持部13の下側にあって転写基板22と隙間を有して対向するように被転写基板23を保持する被転写基板把持部14、および図示しない制御部を備えており、転写基板22にレーザ光11を照射することによって転写基板22でアブレーションを生じさせ、転写基板22から被転写基板23へ素子21を転写する。このとき、転写基板22に保持された素子21と被転写基板23との隙間は、50um~200um程度である。
レーザ照射部12は、本発明におけるエネルギー照射部の一実施形態であって、活性エネルギー線であるエキシマレーザなどのレーザ光11を照射する装置であり、転写装置10に固定して設けられる。本実施形態においては、レーザ照射部12はスポット状のレーザ光11を照射し、レーザ光11は、制御部により角度が調節されるガルバノミラー15およびfθレンズ16を介してX軸方向およびY軸方向の照射位置が制御され、転写基板保持部13に保持された転写基板22に複数配置されている素子21の近傍に選択的に照射する。レーザ光11が転写基板22を通して素子21近傍に入射することによって、転写基板22と素子21との間で活性エネルギー(光エネルギー)の付与によるアブレーションが生じ、このアブレーションによって素子21は付勢され、転写基板22から被転写基板23へ素子21が転写される。なお、本説明では素子21はLEDなどの半導体チップであり、以降、チップ21とも呼ぶ。
転写基板22は、複数のチップ21を保持するテープ状、フィルム状、もしくは薄板状といった可撓性を有する基板であり、基板本体22aとリリース層22bとを有する。たとえば半導体ウェーハのダイシングの際に半導体ウェーハを粘着保持するダイシングテープや厚さ0.5mm程度のガラス薄板がこの転写基板22に相当する。また、この転写基板22上においてチップ21が保持されている領域を素子保持領域22cと呼ぶ。
基板本体22aは、レーザ光11の少なくとも一部を透過することが可能なたとえば樹脂からなるテープ状、フィルム状といった可撓性を有する部材である。リリース層22bは、基板本体22aの片面側に設けられた粘着性を有する層であり、チップ21を粘着保持する。このリリース層22bが設けられた方の面を本説明では転写基板22の表面と呼び、この表面側にチップ21が保持される。また、リリース層22bはレーザ光11の照射によってアブレーションが生じる性質を有し、このアブレーションの発生によってチップ21が被転写基板23に向かって付勢される。
転写基板保持部13は、転写基板22の裏面側(チップ21を保持していない方の面)の外周部近傍を吸着把持する部材であり、本説明では転写基板保持装置13とも呼ぶ。なお、転写基板保持部13において、転写基板22の吸着保持時に転写基板22と対向する面を転写基板対向面13aと呼ぶ。この転写基板対向面13aにおける転写基板22の素子保持領域22cと接する部分は平坦面であり、この平坦面に倣うように転写基板22が載置されることにより、可撓性を有する転写基板22は撓み無く平坦となるように保持される。
また、転写基板保持部13において上記素子保持領域22cと対向する部分の少なくとも一部はガラスなどの光透過性を有する部材により形成されており、本説明ではこの部分を透過部13bと呼ぶ。また、本実施形態では、転写基板保持部13が転写基板22を保持した状態において透過部13bが設けられた領域が転写基板22の素子保持領域22cの全体を内包する程度の大きさで、透過部13bが設けられている。
この透過部13bでは、転写基板保持部13の転写基板対向面13aと反対側の面から入射した光が透過部13bを通って転写基板対向面13aへと抜ける。そのため、レーザ照射部12から発せられたレーザ光11を、転写基板保持部13に保持された転写基板22のリリース層22bに、この透過部13bを介して当てることができる。なお、本実施形態では転写基板保持部13全体がガラスにより構成されているが、この透過部13bに相当する部分のみ光透過性を有する部材で構成され、透過部13b以外の部分は金属などの光透過性を有しない部材で構成されていても良い。
また、転写基板対向面13a側の透過部13bの外側には、吸引力を発する領域である吸引領域17が透過部13bを囲むように設けられている。本実施形態では透過部13bを囲むように多孔質金属18が転写基板対向面13a側に埋め込まれており、透過部13bの平坦面と面一となるように転写基板対向面13a上で多孔質金属18が露出している。この多孔質金属18が露出している部分が吸引領域17に相当する。この多孔質金属18が配管を介して減圧ポンプ19と接続されており、減圧ポンプ19が作動することにより吸引領域17において吸引力が生じ、転写基板22を吸着する。
また、転写基板保持部13は図示しない移動機構により、少なくともX軸方向、Y軸方向に関して被転写基板把持部14に対して相対移動する。図示しない制御部がこの移動機構を制御し、転写基板保持部13の位置を調節することにより、転写基板22に保持されたチップ21の被転写基板23に対する相対位置を調節することができる。
また、本実施形態では転写基板保持部13は反転部20を介して上記の図示しない移動機構に取り付けられている。反転部20は、水平方向を回転軸方向として転写基板保持部13を回転させる部材であり、この反転部20により転写基板保持部13(転写基板対向面13a)を上下反転させることができる。
被転写基板把持部14は、上面に平坦面を有し、チップ21の転写工程中、転写基板22のリリース層22bおよびリリース層22bが保持するチップ21と被転写基板23の被転写面が対向するように被転写基板23を把持する。この被転写基板把持部14の上面には複数の吸引孔が設けられており、吸引力により被転写基板23の裏面(チップ1が転写されない方の面)を把持する。
本実施形態における被転写基板23は、基板本体23aとキャッチ層23bとを有する。基板本体23aはガラスなどを材料とする基板であり、キャッチ層23bは基板本体23aの片面側に設けられた粘着性を有する層であり、転写基板22から付勢されたチップ21を粘着保持する。すなわち、キャッチ層23bが設けられた方の面が、被転写基板23の被転写面となる。
なお、本実施形態では、転写基板保持部13のみがX軸方向およびY軸方向に移動することにより転写基板保持部13と被転写基板把持部14とが相対移動する形態をとっているが、被転写基板23の寸法が大きく、レーザ光11の照射範囲の直下に被転写基板23の全面が位置できない場合には、被転写基板把持部14にもX軸方向およびY軸方向の移動機構が設けられていても良い。
以上の構成の転写装置10において、転写基板保持部13により可撓性を有する転写基板22を吸着保持することにより、転写基板22を転写基板対向面13aに倣うように保持することができる。特に、本実施形態では透過部13bは平坦面となっているため、少なくとも透過部13bと接する部分において、転写基板22は平坦となるように保持される。このように転写基板22が平坦となるように保持されることにより、転写基板22が保持する複数のチップ21にわたってチップ21と被転写基板23との距離を均一にすることができ、また、水平に載置された被転写基板23に対して転写基板22上の各チップ21の傾きも水平にすることができるため、チップ21を正確に被転写基板23へ転写することができる。
また、本実施形態では吸引領域17は多孔質金属18により構成されている。この吸引領域17により転写基板22を吸引することにより、多孔質金属18の各小孔に転写基板22がわずかに引き込まれるため、転写基板22の特に透過部13bと対向する部分にわずかにテンションをかけることができる。そのため、よりしっかりと透過部13bに倣うように転写基板22を保持することができる。
次に、本実施形態の転写基板保持部を説明する図であって図1におけるAA矢視図を図2に示す。
本実施形態では、吸引領域17は転写基板対向面13aの面内方向(図2におけるXY平面内の少なくとも一方向)に複数の小領域(本実施形態では小領域17aと小領域17b)に分割されており、各小領域間は縁切りされている。小領域17aには減圧ポンプ19aが、小領域17bには減圧ポンプ19bがそれぞれ接続されており、制御部により減圧ポンプ19aと減圧ポンプ19bの動作が独立して制御される。これにより、小領域17aと小領域17bとにおいて互いに独立して吸引力のオンオフを切り替えることができる。
このように吸引領域17が複数の小領域に分割された転写基板保持部13によって転写基板22の裏面側を吸着保持する転写基板保持工程において、たとえば最初に小領域17aの吸引がオンとなり、次に小領域17bの吸引がオンとなるというように各小領域において吸引力をオフからオンに切り替えるタイミングに差を持たせる。こうすることにより、転写基板22の載置時に転写基板22と透過部13bとの間に入り込んでいた空気が残存することを防ぐことができ、より平坦に転写基板22を吸着保持することができる。
次に、本実施形態の転写装置を用いた転写方法における転写基板保持工程について、図3を用いて説明する。
転写装置10を用いた転写方法は、表面側にチップ21が保持された転写基板22の裏面側を保持する転写基板保持工程と、チップ21を挟んで転写基板22と被転写基板23とが対向した状態において転写基板22を通してチップ21に向けてレーザ光11を照射し、チップ21を転写基板22から剥離させて被転写基板23へ移動させる、エネルギー照射工程を有している。
本実施形態の転写基板保持工程では、まず図3(a)に示すように基板吸着前の転写基板保持部13は転写基板対向面13aが上を向いた状態で待機している。次に、リリース層22bが上側にあってチップ21が上向きに保持されている転写基板22を転写基板保持部13の上方に配置する。
そして、転写基板22と転写基板保持部13とを接近させ、転写基板22の裏面を転写基板保持部13の転写基板対向面13aに載置させる。本説明ではこのように転写基板22を転写基板保持部13に接近、載置させる工程を転写基板接触工程と呼び、本実施形態では転写基板22を把持したロボットハンドを転写基板保持部13に向かって下降させることにより転写基板22と転写基板保持部13とを接近させている。
転写基板22が転写基板保持部13に載置された後、次に吸引領域17に接続された減圧ポンプ19が作動することにより、転写基板保持部13が転写基板22を吸着保持する。本説明では、これを転写基板吸着工程と呼ぶ。
次に、図3(b)に示すように反転部20が動作して転写基板保持部13が上下反転する。本説明ではこれを反転工程と呼び、反転工程が実施されると、図3(c)に示すように下面側でチップ21を保持している転写基板22を転写基板保持部13の下面側が保持する形態を形成される。本実施形態では、転写基板接触工程、転写基板吸着工程、反転工程を合わせて転写基板保持工程と呼ぶ。本実施形態の転写基板保持工程によれば、転写基板22を転写基板対向面13aに載置させることが容易である。
上記の転写基板保持工程を経て、下面側でチップ21を保持している転写基板22を転写基板保持部13の下面側が保持する形態が形成された後は、転写基板保持部13と被転写基板保持部14とを相対移動させて被転写基板保持部14上の被転写基板23の上方に所定の間隔を設けてチップ21を位置させる。これにより、チップ21を挟んで転写基板22と被転写基板23とが対向する形態が形成される。その後、エネルギー照射工程により転写基板保持部13の透過部13bを透過させてレーザ光11をチップ21に向けて照射することにより、チップ21を転写基板22から被転写基板23へ転写することができる。
次に、本発明の他の実施形態における転写基板保持工程を、図4を用いて説明する。
本実施形態の転写基板保持工程では、図4(a)に示すようにまずリリース層22bが下側にあってチップ21を下向きに保持している転写基板22が定盤24などの平坦面上に載置されている。このとき、この平坦面にはチップ21が接触している。
次に、平坦面上の転写基板22に対し転写基板対向面13aが下を向いた状態の転写基板保持部13が上方にある状態から、転写基板保持部13と転写基板22とを接近させ、接触させる(転写基板接触工程)。
次に、吸引領域17に接続された減圧ポンプ19が作動することにより、転写基板保持部13が転写基板22を吸着保持する(転写基板吸着工程)。
本実施形態では、これら転写基板接触工程と転写基板吸着工程とを合わせて転写基板保持工程と呼ぶ。この転写基板保持工程を経た後、図4(b)に示すように転写基板22を吸着保持した転写基板保持部13が定盤24から離間することによって、図3に示した転写基板保持工程と同様に、図4(c)に示すように下面側でチップ21を保持している転写基板22を転写基板保持部13の下面側が保持する形態が形成される。
本実施形態の転写基板保持工程によれば、転写基板保持部13が転写基板22を下向きに撓み無く保持する形態を少ない工程で形成することができる。
次に、本発明のさらに他の実施形態における転写基板保持工程を、図5を用いて説明する。
転写基板22がダイシングテープであって、チップ21がダイシングテープ上でダイシングされた半導体ウェーハである場合、この転写基板22の外周部は剛性を有するリング部材25に把持されている場合がある。この場合において、本実施形態の転写基板保持工程では、図5(a)に示すようにまず転写基板22を把持するリング部材25がリング載置台26上に載置されている。このとき、転写基板22は、リリース層22bが下側にあってチップ21を下向きに保持している状態である。
次に、転写基板22に対し転写基板対向面13aが下を向いた状態の転写基板保持部13が上方にある状態から、転写基板保持部13と転写基板22とを接近させ、接触させる(転写基板接触工程)。このとき、転写基板保持部13が転写基板22と接触した後さらに下降することによって、転写基板22にテンションをかけることができるため、転写基板22と転写基板対向面13aとの間に入り込んでいた空気が残存することを防ぎ、転写基板22を転写基板対向面13aにしっかりと倣うように保持することができる。
次に、吸引領域17に接続された減圧ポンプ19が作動することにより、転写基板保持部13が転写基板22を吸着保持する(転写基板吸着工程)。
本実施形態では、これら転写基板接触工程と転写基板吸着工程とを合わせて転写基板保持工程と呼ぶ。この転写基板保持工程を経た後、図5(b)に示すように転写基板22を吸着保持した転写基板保持部13がリング載置台26から離間することによって、図3に示した転写基板保持工程と同様に、図5(c)に示すように下面側でチップ21を保持している転写基板22を転写基板保持部13の下面側が保持する形態が形成される。
本実施形態の転写基板保持工程によれば、転写基板保持部13が転写基板22を下向きに撓み無く保持する形態を少ない工程で形成することができる。なお、本実施形態では、リング部材25が転写基板22を把持した形態を維持したままエネルギー照射工程を実施しても良く、また、転写基板保持部13が転写基板22を吸着保持した後にリング部材25が取り外されても良い。
以上の転写基板保持装置、転写装置、および転写方法により、可撓性を有する転写基板に保持された素子を正確に被転写基板へ転写することが可能である。
ここで、本発明の転写基板保持装置、転写装置、および転写方法は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、上記の説明では転写基板保持部13が転写基板22を保持した状態において透過部13bが設けられた領域が転写基板22の素子保持領域22cの全体を内包する程度の大きさで、透過部13bが設けられている。これにより転写基板保持部13が保持した転写基板22に保持された全てのチップ21にレーザ光11を照射することができるが、必ずしもそうである必要は無く、一部のチップ21が透過部13bの外側に位置していても良い。
また、上記の説明では転写基板22は基板本体22aとリリース層22bとが分かれているが、これに限らず一体となっていても良い。また、被転写基板23に関しても基板本体23aとキャッチ層23bとに分かれずに一体となっていても良い。
また、上記の説明では吸引領域17には多孔質金属18が設けられているが、それに限らずたとえば透過部13bを囲むように設けられた溝形状もしくは複数の穴形状の吸引機構であっても良い。また、必ずしも透過部13bを完全に囲むように吸引領域17が設けられていなくても構わない。
10 転写装置
11 レーザ光(活性エネルギー線)
12 レーザ照射部
13 転写基板保持部(転写基板保持装置)
13a 転写基板対向面
13b 透過部
14 被転写基板把持部
15 ガルバノミラー
16 Fθレンズ
17 吸引領域
17a 小領域
17b 小領域
18 多孔質金属
19 減圧ポンプ
19a 減圧ポンプ
19b 減圧ポンプ
20 反転部
21 チップ(素子)
21a 接合面
22 転写基板
22a 基板本体
22b リリース層
22c 素子保持領域
23 被転写基板
23a 基板本体
23b キャッチ層
24 定盤
25 リング部材
26 リング載置台
91 転写基板保持体
92 転写基板
93 素子
94 皺

Claims (12)

  1. 表面側に素子が保持された可撓性を有する転写基板へ活性エネルギー線を照射するために当該転写基板の裏面側を保持する転写基板保持装置であって、
    前記転写基板における素子を保持する領域である素子保持領域と対向する部分には、前記転写基板と対向する面である転写基板対向面から当該転写基板対向面の反対面にかけて前記活性エネルギー線を透過させるとともに前記転写基板と接する透過部が設けられ、
    前記転写基板対向面側における前記透過部の外側には、吸引力を発して前記転写基板を吸着保持する領域である吸引領域が設けられていることを特徴とする、転写基板保持装置。
  2. 前記転写基板を保持した状態において、前記透過部が設けられた領域が前記転写基板の前記素子保持領域の全体を内包することを特徴とする、請求項1に記載の転写基板保持装置。
  3. 前記吸引領域は、前記転写基板対向面の面内方向に複数の小領域に分割されており、当該複数の小領域において互いに独立して吸引力のオンオフを切り替えることが可能であることを特徴とする、請求項1もしくは2に記載の転写基板保持装置。
  4. 可撓性を有する転写基板に保持された素子を活性エネルギー線の照射により被転写基板に転写する転写装置であり、
    表面側に素子が保持された前記転写基板の裏面側を保持する転写基板保持部と、
    素子を挟んで前記転写基板と前記被転写基板とが対向した状態において前記転写基板を通して素子に向けて活性エネルギー線を照射し、素子を前記転写基板から剥離させて前記被転写基板へ移動させる、エネルギー照射部を有し、
    前記転写基板保持部は、前記転写基板における素子を保持する領域である素子保持領域と対向する部分には、前記転写基板と対向する面である転写基板対向面から当該転写基板対向面の反対面にかけて前記活性エネルギー線を透過させるとともに前記転写基板と接する透過部が設けられ、前記転写基板対向面側における前記透過部の外側には、吸引力を発して前記転写基板を吸着保持する領域である吸引領域が設けられていることを特徴とする転写装置。
  5. 前記転写基板保持部は、前記転写基板を保持した状態において、前記透過部が設けられた領域が前記転写基板の前記素子保持領域の全体を内包することを特徴とする、請求項4に記載の転写装置。
  6. 前記吸引領域は、前記転写基板対向面の面内方向に複数の小領域に分割されており、当該複数の小領域において互いに独立して吸引力のオンオフを切り替えることが可能であることを特徴とする、請求項4もしくは5に記載の転写装置。
  7. 可撓性を有する転写基板に保持された素子を活性エネルギー線の照射により被転写基板に転写する転写方法であり、
    表面側に素子が保持された前記転写基板の裏面側を転写基板保持部により保持する転写基板保持工程と、
    素子を挟んで前記転写基板と前記被転写基板とが対向した状態において前記転写基板を通して素子に向けて活性エネルギー線を照射し、素子を前記転写基板から剥離させて前記被転写基板へ移動させる、エネルギー照射工程を有し、
    前記転写基板保持部は、前記転写基板における素子を保持する領域である素子保持領域と対向する部分には、前記転写基板と対向する面である転写基板対向面から当該転写基板対向面の反対面にかけて前記活性エネルギー線を透過させるとともに前記転写基板と接する透過部が設けられ、前記転写基板対向面側における前記透過部の外側には、吸引力を発して前記転写基板を吸着保持する領域である吸引領域が設けられていることを特徴とする転写方法。
  8. 前記転写基板保持部は、前記転写基板を保持した状態において、前記透過部が設けられた領域が前記転写基板の前記素子保持領域の全体を内包することを特徴とする、請求項7に記載の転写方法。
  9. 前記吸引領域は、前記転写基板対向面の面内方向に複数の小領域に分割されており、当該複数の小領域において互いに独立して吸引力のオンオフを切り替えることが可能であって、前記転写基板保持工程では各前記複数の小領域において吸引力をオフからオンに切り替えるタイミングに差を持たせ、段階的に前記転写基板を吸着保持することを特徴とする、請求項7に記載の転写方法。
  10. 前記転写基板保持工程は、
    前記転写基板対向面が上を向いた状態の前記転写基板保持部に対し前記表面側が上を向いた状態の前記転写基板が上方にある状態から前記転写基板保持部と前記転写基板を接近させ、前記転写基板を前記転写基板保持部に載置させる転写基板接触工程と、
    前記吸引領域において前記転写基板保持部が前記転写基板を吸着保持する転写基板吸着工程と、
    前記転写基板を吸着保持した状態で前記転写基板対向面が下向きとなるように前記転写基板保持部が上下反転する反転工程と、
    を有することを特徴とする、請求項7から9のいずれかに記載の転写方法。
  11. 前記転写基板保持工程は、
    前記表面側が下を向き、前記表面側に保持された素子が平坦面に載置されている状態の前記転写基板に対し前記転写基板対向面が下を向いた状態の前記転写基板保持部が上方にある状態から前記転写基板保持部と前記転写基板を接近させ接触させる転写基板接触工程と、
    前記吸引領域において前記転写基板保持部が前記転写基板を吸着保持する転写基板吸着工程と、
    を有することを特徴とする、請求項7から9のいずれかに記載の転写方法。
  12. 前記転写基板は、リング部材により把持されており、
    前記転写基板保持工程は、
    前記表面側が下を向き、前記リング部材が載置台に載置されている状態の前記転写基板に対し前記転写基板対向面が下を向いた状態の前記転写基板保持部が上方にある状態から前記転写基板保持部と前記転写基板を接近させ接触させる転写基板接触工程と、
    前記吸引領域において前記転写基板保持部が前記転写基板を吸着保持する転写基板吸着工程と、
    を有することを特徴とする、請求項7から9のいずれかに記載の転写方法。
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